説明

オイルポンプ

【課題】ギアの側面とケースとの間のオイル洩れを抑制することができるオイルポンプを提供する。
【解決手段】オイルを送るための互いに噛合する二つのギア2、3をケース4内に収容すると共に、上記ギア2、3の側面5、6を上記ケース4に摺接させてオイル洩れをシールするようにしたオイルポンプ1において、上記ギア2、3の側面5、6と該側面5、6に対向する上記ケース4の内面7とのいずれか一方または両方に被膜層8を形成し、該被膜層8を上記ギアの慣らし回転により削って上記ギアの側面と上記ケース4の内面との間にシール層9を形成してなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに噛合する二つのギアを備えたオイルポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンにおいては潤滑や冷却のために、例えば、互いに噛合する一対のギアにてオイルを液送するオイルポンプが使用される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなオイルポンプでは、ケース内に密接させて一対のギアを収容し、それらギアの回転により歯先空間内のオイルを吐出側に送り出すようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−105318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、オイルポンプには、ギアの側面(軸方向端面)とケースとの間に隙間があるため、吐出側から吸込み側へオイルが逆流(洩れ)し、オイルポンプの効率が下がってしまうという問題があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ギアの側面とケースとの間のオイル洩れを抑制することができるオイルポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、オイルを送るための互いに噛合する二つのギアをケース内に収容すると共に、上記ギアの側面を上記ケースに摺接させてオイル洩れをシールするようにしたオイルポンプにおいて、上記ギアの側面と該側面に対向する上記ケースの内面とのいずれか一方または両方に被膜層を形成し、該被膜層を上記ギアの慣らし回転により削って上記ギアの側面と上記ケースの内面との間にシール層を形成してなることを特徴とするオイルポンプ。
【0008】
好ましくは、上記被膜層が、固体潤滑剤を塗布して形成された請求項1記載のオイルポンプ。
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、オイルを送るための互いに噛合する二つのギアをケース内に収容すると共に、上記ギアの側面を上記ケースに摺接させてオイル洩れをシールするようにしたオイルポンプにおいて、上記ギアの側面と該側面に対向する上記ケースの内面との間に仕切り板を設けると共に、その仕切り板と上記ケースの内面との間に、上記仕切り板を上記ギアの側面に押し付けて摺接させる付勢手段を設けたものである。
【0010】
好ましくは、上記付勢手段は、上記ケースの内面と上記仕切り板との間に設けられ、それらの間へのオイル洩れをシールするためのOリングであるものである。
【0011】
好ましくは、上記ギアの側面と該側面に摺接する上記仕切り板の側面とのいずれか一方または両方に、固体潤滑剤からなる被膜層が形成されたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ギアの側面とケースとの間のオイル洩れを抑制することができるという優れた効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明に係る第1の実施形態によるオイルポンプの概略側断面図である。
【図2】図2は、第1の実施形態によるオイルポンプのケース本体の正面図である。
【図3】図3(a)−(c)は、第1の実施形態によるオイルポンプの組み立て方法を説明するための図である。
【図4】図4は、第2の実施形態によるオイルポンプの概略側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0015】
(第1の実施形態)
本実施形態のオイルポンプは、ギアとケースとの間の軸方向の隙間をなくしたものである。そのオイルポンプは、例えば、車両に搭載されたエンジンに取り付けられ、そのエンジンにより駆動されエンジンの摩擦部に潤滑オイルを送るために使用される。
【0016】
図1から図3に基づき本実施形態のオイルポンプの概略構造を説明する。
【0017】
図1および図3に示すように、オイルポンプ1は、オイルを送るための互いに外接噛合する一対のギア2、3をケース4内に収容すると共に、ギア2、3の側面5、6をケース4に摺接させてオイル洩れをシールするようにしたものであり、ギアの側面5、6と該ギアの側面5、6に対向するケース4の内面7とのいずれか一方または両方に被膜層8を形成し、該被膜層8を、ギアの慣らし回転により削って、ギア2、3の側面5、6とケース4の内面7との間にシール層9を形成してなるものである。
【0018】
ケース4は、ギア2、3を収容するための凹部11(図2および図3参照)が形成されたケース本体12と、そのケース本体12に取り付けられケース本体12の凹部11を閉塞するカバー13とからなる。図例のケース本体12とカバー13とはボルト接合されており、そのボルト接合のための複数のねじ穴14がケース本体12に形成されると共に、ボルトが通る貫通孔15がカバー13に形成される。
【0019】
図2に示すように、これらケース本体12の凹部11とカバー13とにより区画される空間(ギア室)は、その内部に収容されたギア2、3の噛合部を境にして吸込み側と吐出側とに区分される。吸込み側の凹部11またはカバー13には、エンジンのオイルパンに連通する吸込み口 (図示せず)が形成され、吐出側の凹部11には、エンジンの摺動部や軸受部に連通する吐出口16が形成される。
【0020】
図1および図3に戻り、凹部11は、ギア2、3の幅(厚さ)と同じ深さ(図1の左右方向の長さ)に形成される。凹部11は、ギア2、3の歯先に対向する内面(以下、ケース内周面22という)と、ギアの側面5、6に対向するケース4の内面(以下、ケース内側面という)7とを有する。
【0021】
そのケース内側面7には、後述する駆動側ギア2のための駆動シャフト35と従動側ギア3のための従動シャフト36とが挿通するシャフト穴23、24が各々形成される。同様に、カバー13にも、駆動シャフト35と従動シャフト36とが挿通するシャフト穴25、26が各々形成される。これらシャフト穴25、26内に、駆動シャフト35と従動シャフト36とを回転自在に支持するための環状の軸受部材(ブッシュ)28が各々嵌め入れられる。
【0022】
ギア2、3は、エンジンからの回転駆動力が伝達される駆動側ギア2と、その駆動側ギア2により回転駆動される従動側ギア3とからなる。
【0023】
これら駆動側ギア2および従動側ギア3は、凹部11内に噛合状態で配置され、一方の側面(以下、ギア側面という)5、6がケース内側面7に対向し、他方の側面31、32がカバー13の側面33に対向する。また、駆動側ギア2および従動側ギア3の歯先が、ケース内周面22に密に接する。
【0024】
駆動側ギア2は、ケース本体12およびカバー13に回転自在に支持された駆動シャフト35に固定される。その駆動シャフト35には、図示しないエンジンのクランク軸にギアトレーンを介して連結されたヘッドギア37が固定される。具体的には、駆動シャフト35の端部(図1では右端部)がカバー13のシャフト穴25を貫通してケース4の外部に突出し、その突出する端部にヘッドギア37が固定される。従動側ギア3は、ケース本体12およびカバー13に回転自在に支持された従動シャフト36に固定される。
【0025】
詳しくは後述するが、本実施形態では、駆動側ギア2と従動側ギア3との各ギア側面5、6の表面に、被膜層8が一部削り取られてなるシール層9が形成されている。そのシール層9によりギア側面5、6は、その全面がケース内側面7に隙間なく当接(摺接)する。
【0026】
次に、図3(a)から図3(c)に基づき本実施形態のオイルポンプ1の組み立て方法を説明する。
【0027】
本実施形態では、ギア側面5、6(ケース内側面7との摺動面)に、樹脂をバインダとしたモリブデン(MoS2)またはグラファイトなどの固体潤滑剤を、ギア2、3とケース4との隙間より10μm程度厚く塗り(すなわち塗り厚さ=隙間+約10μm)、その後、オイルポンプ1の組み付け後の慣らし回転で、その固体潤滑剤の10μm程度厚い部分を削り取り、ギア2、3とケース4との隙間がちょうど0となるようにする。
【0028】
まず、図3(a)に示すように、微細粒子(直径0.1〜2μm程度)の固体潤滑剤を樹脂に含有させ、その樹脂を駆動側ギア2および従動側ギア3のギア側面5、6に塗布し乾燥させて、ギア側面5、6に所定厚さの被膜層8を形成する。
【0029】
ここで、被膜層8の厚さは、好ましくは、20μm以上50μm未満、より好ましくは30μmである。
【0030】
これは、被膜層8の厚さが20μm未満だと、ギア2、3の側面5、6とケース4の内面7との隙間より薄くなってしまい、他方、50μm以上だと、ギア2、3の慣らし回転の際、ギア2、3の渋り(回転抵抗)が大きくなり、生産に適さなくなるためである。
【0031】
また、固体潤滑剤は、エンジンの内部に混入しても悪影響を及ぼさないものが好ましい。
【0032】
次に、図3(b)に示すように、被膜層8が形成された駆動側ギア2および従動側ギア3をケース4に組み付ける。
【0033】
具体的には、駆動側ギア2を駆動シャフト35に、従動側ギア3を従動シャフト36に各々焼きばめ、それらギア2、3およびシャフト35、36をケース本体12の凹部11に収容する。そのケース本体12にカバー13を取付けてボルトで締め付ける。
【0034】
ボルト締めは、カバー13がケース本体12に当接してケース本体12の凹部11が液密に密封されるまで行う。このボルト締めされた状態のオイルポンプ1は、被膜層8の厚さの分だけ、ケース本体12、被膜層8、駆動側ギア2、従動側ギア3、カバー13が微少変形して組み付けられており、それらの剛性(反発力)によってギア側面5、6の被膜層8がケース内側面7に押し付けられる。
【0035】
このボルト締め後、さらに、駆動シャフト35にヘッドギア37を焼きばめる。
【0036】
次に、図3(c)に示すように、ケース4に組み付けられた駆動側ギア2および従動側ギア3を慣らし回転させる。
【0037】
慣らし回転は、凹部11内にオイルがない状態(つまり、オイルポンプ1が仕事をしない状態)で、ヘッドギア37を回転させることで行う。例えば、オイルポンプ1をエンジンに組み付ける前にポンプ単体でヘッドギア37を工具などで回転させる。
【0038】
ヘッドギア37を回転させると、駆動側ギア2と従動側ギア3とが回転し、それらギア2、3の被膜層8がケース内側面7に対して摺動する。このとき、上述したように被膜層8がケース内側面7に押し付けられていることから、被膜層8には摩擦力が作用することになる。
【0039】
この慣らし回転により、駆動側ギア2および従動側ギア3の被膜層8が削り取られる。削り取られる被膜層8は、ギア側面5、6(被膜層8を含まず)とケース内側面7との間の距離が狭い部分ほど多くなる。
【0040】
以上の慣らし回転は、駆動側ギア2および従動側ギア3がスムーズに回転するまで行う。すなわち、ヘッドギア37を回転させる際には、被膜層8が削り取られるにつれて回転に必要なトルクが低下していくので、例えば、そのトルクを測定して、その測定されたトルクが所定値以下となるまでヘッドギア37を回転させる。
【0041】
これにより、ギア側面5、6とケース内側面7との間に、オイル洩れをシールするためのシール層9が形成され、そのシール層9(ギア側面5、6)とケース内側面7との隙間が0となる。同時に、カバー13に対向するギアの側面31、32(図1の右側面)とカバー13の側面33との隙間も0となる。
【0042】
次に、本実施形態のオイルポンプ1の作用を説明する。
【0043】
オイルポンプ1の作動時、エンジンからの回転駆動力により駆動側ギア2および従動側ギア3が回転する。それら回転する駆動側ギア2および従動側ギア3の歯先によって、凹部11内の吸込み側のオイルがケース内周面22に沿って吐出側に送られる。その吐出側に送られたオイルは、駆動側ギア2および従動側ギア3の噛み合いによって吐出口16から送り出される。このとき、吐出側のオイルは吸込み側よりも圧力が高くなり圧力差が生じる。
【0044】
ここで、本実施形態では、ギア側面5、6とケース内側面7との隙間が0となっているため、圧力差が生じたとしても、ギア側面5、6とケース内側面7との間を通りオイルが逆流することがない。
【0045】
このように本実施形態のオイルポンプ1によれば、ギア側面5、6とケース内側面7との隙間を実質的に0とすることで、オイルポンプ1の内部洩れが減り、ポンプ効率を上げることができる。
【0046】
それにより、同一吐出量のオイルポンプ1であればポンプ駆動力を下げることができ、エンジンの燃費を向上させることが可能である。
【0047】
その他にも、被膜層8を固体潤滑剤から形成することで、摩擦による損失を低減することができる。
【0048】
(第2の実施形態)
次に、図4に基づき第2の実施形態を説明する。
【0049】
本実施形態は、上述した第1の実施形態に対して、ギア側面5、6とケース内側面7との間に、シール層9を設けない点、シール層9の代わりに後述する仕切り板および付勢手段を設けた点が主に異なり、それ以外はほぼ同じ構造を有する。そこで、第1の実施形態と同一要素には、同一符号を付し、説明を省略する。
【0050】
図4に示すように、本実施形態のオイルポンプ40は、ギア2、3とケース4の間に仕切り板41を入れ、ゴム、バネなどの弾性体42もしくは磁石の反発力を付勢力として利用して、仕切り板41をギア2、3に押し付ける。
【0051】
ここで、いずれの付勢力を用いる場合でも、Oリング42を使い仕切り板41の裏側へのオイル洩れを防ぐ(シール)ことが必要である。詳しくは後述するが、Oリング42であれば、このシール機能と弾性体の機能とを兼ねさせることができる。
【0052】
より具体的には、仕切り板41は、ギア側面5、6とケース内側面7との間に設けられる。仕切り板41は、ケース内側面7とほぼ同じ形状で、凹部11内に配置できるようにケース内側面7よりも僅かに小さく形成される。仕切り板41には、駆動シャフト35と従動シャフト36とが貫通する貫通孔43、43が各々形成され、各貫通孔には図示しないシール部材が設けられる。この仕切り板41によりケース本体12は、駆動側ギア2および従動側ギア3に対向する内面が二重に形成される。
【0053】
その仕切り板41とケース内側面7との間にはOリング42が設けられる。そのOリング42は、凹部11内のオイルがケース内側面7と仕切り板41との間に侵入するのを防いでケース内側面7と仕切り板41との間を液密に保つためのものであり、仕切り板41(およびケース内側面7)の縁部(輪郭)に沿った形状に形成される。
【0054】
また、Oリング42は、仕切り板41をギア側面5、6に向けて付勢して仕切り板41をギア側面5、6に押し付け摺接させるための付勢手段をなす。すなわち、Oリング42は、仕切り板41とケース内側面7との間に圧縮状態で配置され、その弾性復元力によって、仕切り板41をギア側面5、6に向けて押圧する。
【0055】
このようにOリング42が仕切り板41をギア側面5、6に押圧すると、仕切り板41とギア側面5、6との間に摩擦が生じる。そこで本実施形態では、摩擦を低減させるために、ギア側面5、6とそのギア側面5、6に摺接する仕切り板41の側面とのいずれか一方、または両方に、固体潤滑剤の塗布もしくはDLC(ダイヤモンドライクカーボン被膜形成)、PVD、WPC(ショットピーニング)などの表面処理が施される。
【0056】
本実施形態でも上述の実施形態と同様に、ギア2、3の側面5、6とケース4との間のオイル洩れを抑制することができる。
【0057】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、様々な変形例や応用例が考えられるものである。
【0058】
例えば、上述の実施形態のオイルポンプ1は、一対のギアが互いに外接噛合するギアポンプであるが、本発明はこれに限定されず、内歯ギアと外歯ギアとを備えたトロコイドポンプなどの他形式のポンプにも採用可能である。
【0059】
また、第1の実施形態ではギア側面5、6にのみ被膜層8を形成したが、これに限定されず、ケース内側面7にのみ、またはギア側面5、6とケース内側面7との両方に被膜層を形成してもよく、ギアの側面31、32とカバー13の側面33との間にシール層9を形成することも考えられる。
【0060】
また、第2の実施形態では付勢手段をOリングとしたがこれに限定されない。
【符号の説明】
【0061】
1 オイルポンプ
2、3 ギア
4 ケース
5、6 側面(ギア側面)
7 内面(ケース内側面)
8 被膜層
9 シール層
41 仕切り板
42 Oリング(付勢手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルを送るための互いに噛合する二つのギアをケース内に収容すると共に、上記ギアの側面を上記ケースに摺接させてオイル洩れをシールするようにしたオイルポンプにおいて、
上記ギアの側面と該側面に対向する上記ケースの内面とのいずれか一方または両方に被膜層を形成し、該被膜層を上記ギアの慣らし回転により削って上記ギアの側面と上記ケースの内面との間にシール層を形成してなることを特徴とするオイルポンプ。
【請求項2】
上記被膜層が、固体潤滑剤を塗布して形成された請求項1記載のオイルポンプ。
【請求項3】
オイルを送るための互いに噛合する二つのギアをケース内に収容すると共に、上記ギアの側面を上記ケースに摺接させてオイル洩れをシールするようにしたオイルポンプにおいて、
上記ギアの側面と該側面に対向する上記ケースの内面との間に仕切り板を設けると共に、その仕切り板と上記ケースの内面との間に、上記仕切り板を上記ギアの側面に押し付けて摺接させる付勢手段を設けたことを特徴とするオイルポンプ。
【請求項4】
上記付勢手段は、上記ケースの内面と上記仕切り板との間に設けられ、それらの間へのオイル洩れをシールするためのOリングである請求項3記載のオイルポンプ。
【請求項5】
上記ギアの側面と該側面に摺接する上記仕切り板の側面とのいずれか一方または両方に、固体潤滑剤からなる被膜層が形成された請求項3記載のオイルポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−159724(P2010−159724A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3724(P2009−3724)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)
【Fターム(参考)】