説明

オキサジアゾリノン誘導体およびその有害生物の防除用途

【課題】有害生物の防除用途に好適なオキサジアゾリノン誘導体の提供。
【解決手段】幅広い有害生物種、例えば、有害な吸汁性昆虫、咀しゃく性昆虫並びに他の植物寄生害虫、貯蔵昆虫、衛生有害生物などを駆除するために使用することができる式(I)で表されるオキサジアゾリノン誘導体。


(式中、Gは、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を少なくとも一つ含む5員又は6員の置換されてもよい複素環を示し、Xは、酸素又は硫黄原子を示し、Rは、C1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル等を示し、Rは、水素、−CHCN、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、又はハロゲン等を示す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なオキサジアゾリノン誘導体およびその有害生物の防除用途に関する。
【背景技術】
【0002】
有害生物防除剤として、オキサジアゾリノン化合物が有用であることが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ピリジン環の窒素のオルト位及びパラ位に、それぞれ、オキサジアゾリノン環及びフェニル基等の芳香族基が結合した化合物が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、ピリジン環の窒素のオルト位及びパラ位に、それぞれ、オキサジアゾリノン環及びハロアルキル基等が結合した化合物が開示されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、ピリジン環の窒素のメタ位及びパラ位に、それぞれ、オキサジアゾリノン環及びトリフルオロメチル基が結合した化合物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】WO2010/035899(国際公開番号)
【特許文献2】WO2009/066786(国際公開番号)
【特許文献3】特開2002−205991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の通り、特許文献1〜3を代表とする従来技術では、種々の構造を有するオキサジアゾリノン化合物が開示されているが、高い活性を有する新規構造のオキサジアゾリノン誘導体に対する要求は依然として高いものである。
【0008】
そこで、本発明は、新規な構造を有し、有害生物の防除用途に好適なオキサジアゾリノン誘導体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは殺虫剤として、より高い効果を示し、且つスペクトルの広い新規化合物を創製すべく鋭意研究を行った結果、この度、有害生物の防除用途に使用可能な新規オキサジアゾリノン誘導体を見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、
式(I):
【化1】

(式中、Gは、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を少なくとも一つ含む5員又は6員の複素環を示し、当該複素環がRで置換されてもよく、ただしGがRで置換されたピリジン環を示し、且つ当該ピリジン環の窒素原子の位置が、オキサジアゾリノン環が結合する炭素原子のオルト位にあるとき、Rが結合する炭素原子及びRが結合する炭素原子の位置は、それぞれ、該窒素原子のオルト位又はメタ位に限り、
はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12アルコキシ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト又はC3−8シクロアルキルを示し、
Xは、酸素又は硫黄原子を示し、
は、C1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、フェニルアミノ、(フェニル)(C1−12アルキル)アミノ、フェニル−C1−12アルコキシ、フェニル−C1−12アルキルスルフェニル、フェニル−C1−12アルキルスルフィニル、フェニル−C1−12アルキルスルホニル、フェニル−C1−12アルキルアミノ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、C1−12アルキルスルフィニル−C1−12アルキル、C1−12アルキルスルホニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルフェニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルフィニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルホニル−C1−12アルキル、C2−12アルケニルオキシ、C2−12ハロアルケニルオキシ、C2−12アルキニルオキシ、C2−12ハロアルキニルオキシ又は(C1−12アルキル)シリルオキシ又はヒドロキシを示し、上記置換基はハロゲン、シアノ、アミノ、メルカプト、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C2−12アルケニルオキシ、C2−12ハロアルケニルオキシ、C2−12アルキニルオキシ、C2−12ハロアルキニルオキシ、C1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキル、又はヒドロキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
は、水素、−CHCN、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、又はハロゲン、C1−12アルキル若しくはC1−12ハロアルキルから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいC3−8シクロアルキル、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル若しくはC1−12アルコキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいベンジル、又は次式Q1、Q2、Q3、Q4若しくはQ5から選ばれる一つを示す。
【0010】
【化2】

(式中、*印の結合は、式(I)中のRが結合している窒素原子との結合を示し、
21は、水素、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル又はC3−8シクロアルキルを示し、
22及びR23はそれぞれ独立して、水素、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12アルコキシ、C3−8シクロアルキル、C2−12アルケニルオキシ又はC2−12アルキニルオキシを示し、又は、R22及びR23は、それぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3乃至8員の複素環を形成してもよく、前記複素環は、R22又はR23を構成可能な上記置換基をベースとして構成され、更にハロゲン、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、ニトロ、C1−12アルコキシ、シアノ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
24及びR25は、それぞれ独立してC1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C3−8シクロアルキル、フェニル又はフェニル−C1−3アルキルから選ばれる置換基を示し、上記置換基は更にハロゲン、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、ニトロ、C1−12アルコキシ、シアノ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
26は、水素原子又はC1−12アルキルを示す。))で表されるオキサジアゾリノン誘導体に関する。
【0011】
また、本発明は、上記式(I)において、Gを構成する複素環がRで置換されている場合、
がそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト又はC3−7シクロアルキルを示し、
Xが、酸素又は硫黄原子を示し、
が、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、フェニルアミノ、(フェニル)(C1−6アルキル)アミノ、フェニル−C1−3アルコキシ、フェニル−C1−3アルキルスルフェニル、フェニル−C1−3アルキルスルフィニル、フェニル−C1−3アルキルスルホニル、フェニル−C1−3アルキルアミノ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル−C1−3アルキル、C1−6アルキルスルホニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルフェニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルフィニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルホニル−C1−3アルキル、C2−6アルケニルオキシ、C2−6ハロアルケニルオキシ、C2−6アルキニルオキシ、C2−6ハロアルキニルオキシ又は(C1−6アルキル)シリルオキシ又はヒドロキシを示し、上記置換基はハロゲン、シアノ、アミノ、メルカプト、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C2−6アルケニルオキシ、C2−6ハロアルケニルオキシ、C2−6アルキニルオキシ、C2−6ハロアルキニルオキシ、C1−6アルキルスルフェニル−C1−3アルキル、又はヒドロキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
が、水素、−CHCN、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はハロゲン、C1−6アルキル若しくはC1−6ハロアルキルから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいC3−6シクロアルキル、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル若しくはC1−6アルコキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいベンジル、又は次式Q1、Q2、Q3、Q4若しくはQ5から選ばれる一つを示オキサジアゾリノン誘導体に関する。
【0012】
【化3】

【0013】
(式中、*印の結合は、式(I)中のRが結合している窒素原子との結合を示し、
21が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル又はC3−6シクロアルキルを示し、
22及びR23がそれぞれ独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニルオキシ又はC2−6アルキニルオキシを示し、又は、R22及びR23は、それぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3乃至8員の複素環を形成してもよく、上記複素環は、前記複素環は、R22又はR23を構成可能な上記置換基をベースとして構成され、更にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ニトロ、C1−6アルコキシ、シアノ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
24及びR25が、それぞれ独立してC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、フェニル又はフェニル−C1−3アルキルから選ばれる置換基を示し、上記置換基は更にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ニトロ、C1−6アルコキシ、シアノ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
26が、水素原子又はC1−6アルキルを示す。)
また、本発明は、上記オキサジアゾリノン誘導体を有効成分として含有する殺虫剤および上記オキサジアゾリノン誘導体を有効成分として含有する動物寄生虫防除剤、並びに上記オキサジアゾリノン誘導体の殺虫剤若しくは動物寄生虫防除剤としての使用に関する。
【0014】
なお、本発明において、「Cx−y」は、置換基の炭素数がx〜y個の範囲内である意を表す省略表示である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、高い活性を有し、有害生物の防除用途に好適なオキサジアゾリノン誘導体が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体において、C1−12アルキルとしては、例えば、メチル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル等の直鎖若しくは分枝状のアルキル基があげられる。特に、例えば、メチル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−、iso−、sec−もしくはtert−ブチル、n−ペンチル、n-ヘキシル等の、炭素数1〜6個の直鎖若しくは分岐状のアルキル基(C1−6アルキル)が好ましい。
【0017】
ヘテロ原子としては、炭素原子以外の原子を意味し、例として水素、酸素、硫黄、窒素、リン等が挙げられる。
【0018】
1−12ハロアルキルとしては、例えば、CHF、CHF、CF、CFCl、CFCl、CFBr、CFCF、CFHCF、CHCF、CFClCF、CClCF、CFCH、CFCHF、CFCHF、CFCFCl、CFCFBr、CFHCH、CFHCHF、CFHCHF、CHFCF、CHFCFCl、CHFCFBr、CFClCF、CClCF、CFCFCF、CHCFCF、CFCHCF、CFCFCH、CHFCFCF、CFCHFCF、CFCFCHF、CFCFCHF、CFCFCFCl、CFCFCFBr、CH(CF)CF、CF(CF)CF、CF(CF)CFBr、CFCFCFCF、CH(CF)CFCF又はCF(CF)CFCF等の、直鎖状又は分枝状のハロアルキルがあげられ、これらのうち、C1−6ハロアルキルが好ましい。なお、C1−12ハロアルキル及びC1−6ハロアルキルは、それぞれ、対応するアルキル上の置換可能なすべての水素がフッ素によって置換されたパーフルオロアルキルも含む。ハロアルキルは、さらに任意の置換基で置換されてもよい。
【0019】
1−12アルコキシとしては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−、iso−、sec−又はtert−ブトキシ、ペンチルオキシ又はヘキシルオキシ等の、直鎖状又は分枝状のアルコキシがあげられ、好ましくはC1−6アルコキシである。これらのアルコキシはさらに任意の置換基で置換されてもよい。
【0020】
ハロゲンとしては、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素があげられ、好ましくは、フッ素、塩素又は臭素である。
【0021】
C3−8シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルがあげられる。
【0022】
2−12アルケニルとしては、例えば、ビニル、アリル、1−プロペニル、1−(又は2−、又は3−)ブテニル、1−ペンテニル等があげられ、より好ましくはC2−4アルケニルである。
【0023】
2−12アルキニルとしては、例えば、エチニル、プロパルギル、1−プロピニル、ブタン−3−イニル、ペンタン−4−イニル等があげられ、より好ましくはC2−4アルキニルである。
【0024】
アリールとしては、C6−12の芳香族炭化水素基が好ましく、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニルがあげられ、好ましくは、C6−10の芳香族炭化水素基、より好ましくはCの芳香族炭化水素基である。
【0025】
酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を少なくとも1つ含む5員又は6員の複素環の具体例としては、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル(飽和の例)、ジヒドロピロリル、ジヒドロイソキサゾリル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロチアゾリル、(一部飽和の例)、フリル、チエニル、ピロリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル等を挙げることができ、更に該複素環は任意の置換基で置換されてもよい。
【0026】
「任意の置換基で置換されてもよい」の置換基は、例えば、アミノ、ヒドロキシ、オキソ、チオキソ、ハロゲン、ニトロ、シアノ、イソシアノ、メルカプト、イソチオシアネート、カルボキシ、カルボアミド、SF、アミノスルホニル、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、N−アルキルカルボニル−アミノ、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルチオ、シクロアルキルチオ、アルケニルチオ、シクロアルケニルチオ、アルキニルチオ、アルキルスルフェニル、アルキルスルフィニル、異性体を含むアスキルスルフィニル、アルキルスルホニル、モノアルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アルキルホスフィニル、アルキルホスホニル、異性体を含むアルキルホスフィニル、異性体を含むアルキルホスホニル、N−アルキル−アミノカルボニル、N,N−ジアルキル−アミノカルボニル、N−アルキルカルボニル−アミノカルボニル、N―アルキルカルボニル―N−アルキルアミノカルボニル、アリール、アリールオキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ベンジルチオ、アリールチオ、アリールアミノ、ベンジルアミノ、複素環、トリアルキルシリル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、アルキルチオアルコキシ、アルコキシアルコキシ、フェネチル、ベンジルオキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ハロアルキルチオ、ハロアルキルカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、ハロアルコキシアルコキシ、ハロアルコキシアルキルチオ、ハロアルコキシアルキルカルボニル又はハロアルコキシアルキルを示し、好ましくは、クロロ、フルオロ、ブロモ、ヨード、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、チオ又はカルボキシを示す。
【0027】
本発明に係る式(I)のオキサジアゾリノン誘導体の好ましい亜群を以下に列挙する。
【0028】
(1)Gが少なくとも1つの窒素原子と、窒素、硫黄及び酸素からなるヘテロ原子から選択される少なくとも1つと、を構成原子とする6員の複素環であるオキサジアゾリノン誘導体。この場合、Gが少なくとも2つの窒素原子を構成原子とする6員の複素環であるものがより好ましく、Gが2つの窒素原子及び4つの炭素原子を構成原子とする6員の複素環であるものが更に好ましい。特に、Gが2つの窒素原子及び4つの炭素原子を構成原子とする6員の複素環である場合には、2つの窒素原子の位置が、それぞれ、オキサジアゾリノン環の結合部位からオルト位とパラ位にあり、同時にRの結合部位からオルト位にあるものが好ましい。さらには、2つの窒素原子のうち、一の窒素原子がRの結合部位とオキサジアゾリノン環の結合部位に両側を挟まれるように位置し、他の窒素原子がオキサジアゾリノン環の結合部位からパラ位で、かつ、Rの結合部位からオルト位である位置にあり、Rがオキサジアゾリノン環の結合部位からパラ位に位置するものが最も望ましい。
【0029】
(2)Gが少なくとも一つの窒素原子と、場合により他のヘテロ原子と、を構成原子とする5員の複素環であるオキサジアゾリノン誘導体。この場合、Gが一つ又は二つの窒素原子を構成原子とする5員の複素環であるときがより望ましく、Gが一つ窒素原子及び4つの炭素原子を構成原子とする場合と、Gが2つの窒素原子及び3つの炭素原子を構成原子とする場合が更に望ましい。
【0030】
(3)RがC1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルアミノ、(フェニル)(C1−12アルキル)アミノ、フェニル−C1−12アルコキシ、C1−12ハロアルキルスルフェニル又はC1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキルで、上記置換基がハロゲン、シアノ、C1−12ハロアルキル、C1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルコキシ、又はC1−12ハロアルコキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいオキサジアゾリノン誘導体
【0031】
(4)式(I)において、次式:
【化4】

(式中、星印(*)のつけられた結合は、次式:
【化5】

で星印(*)のつけられた炭素原子と結合する)
で表される部分が、次式G1〜G21の中の一つであるオキサジアゾリノン誘導体。
【0032】
【化6】

(式中、R及びRは前述と同義を示し、G1〜G21の各環は更に任意の置換基で置換されてもよい)
【0033】
特に、新規オキサジアゾリノン誘導体の以下の群1〜9が好ましく、それらは、いずれの場合も、上記で記載した式(I)で表される化合物の亜群として理解される。
群1:
【化7】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
群2:
【化8】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
群3:
【化9】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
群4:
【化10】

(式中、R、R及びRは前記と同義を示す。)
群5:
【化11】

(式中、R、R及びRは前記と同義を示す。)
群6:
【化12】

(式中、R、R及びRは前記と同義を示す。)
群7:
【化13】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
群8:
【化14】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
群9:
【化15】

(式中、R及びRは前記と同義を示す。)
【0034】
次いで、本発明の式(I)のオキサジアゾリノン誘導体の製造方法を説明する。本発明の式(I)のオキサジアゾリノン誘導体の製造方法は特に制限されないが、具体的には、以下の製法(A)、(B)又は(B’)により製造することが出来る。
【0035】
製法(A)
<ステップA−1>
式(Int−1):
【化16】

(式中、R及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物を、必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、ヒドロキシアミン試薬と反応させ、式(Int−2):
【化17】

(式中、R及びGは前記と同義を示す)
で表されるカルボキシミダミド中間体とし、次いで、
<ステップA−2>
必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、カルボニル化剤と反応させ、本発明の化合物に含まれる(Rが水素を示す場合)式(I−10):
【化18】

(式中、R及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物とし、次いで、
<ステップA−3>
必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、次式(r−1):
【化19】

(式中、Rは前記と同義を示し、Lは脱離基を示し、例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン、メタンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニル、パラトルエンスルホニル、パラトリフルオロメタンフェニルスルホニル等のアルキル又はアリルスルホニル基を示す。)必要であればカルボニル化剤と反応させ、本発明の化合物に含まれる式(I−11):
【化20】

(式中、R及びGは前記と同義を示し、R2’はRと同義を示す、ただし水素は含まない)で表される化合物を製造する方法。
【0036】
製法(A)のそれぞれのステップは通常の有機合成方法に従って行うことができる。
【0037】
<ステップA−1>におけるヒドロキシアミン試薬としては、例えば、ヒドロキシアミン塩酸塩、ヒドロキシアミン硫酸塩、ヒドロキシアミン水溶液等を挙げることができる。
【0038】
<ステップA−1>の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、その他)、脂肪族ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、その他)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、その他)、エーテル類(ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン(DME)、テトロヒドロフラン、ジオキサン、その他)、エステル類(酢酸エチル、プロピオン酸エチル、その他)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセタミド(DMA)、N−メチルピロリドン、その他)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、その他)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、その他)、水あるいは、これらの混合溶媒等を挙げることができるが、望ましくはアルコール類である。
【0039】
<ステップA−1>の適当な塩基として炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム,酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、4−tert−ブチル−N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロオクタン、イミダゾール等の有機塩基等を挙げることができる。
【0040】
<ステップA−1>は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約200℃、好ましくは、0から約120℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、0.1から48時間であり、好ましくは、2から24時間である。
【0041】
<ステップA−1>を実施するにあたっては、例えば、式(Int−1)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばエタノール中、1モルから3モル量のヒドロキシアミン試薬例えばヒドロキシルアミン塩酸塩を反応させることにより相当する式(Int−2)の化合物を得ることができる。
【0042】
製法(A)における原料である式(Int−1)の化合物で新規なものとして、
4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボニトリル、4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボニトリル、4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボニトリル、4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボニトリル、6−(トリフルオロメチル)−ピリミジン−4−カルボニトリル、4−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリミジン−2−カルボニトリル、4−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリミジン−2−カルボニトリル等が挙げられる。
【0043】
製法(A)における原料である式(Int−2)の化合物で新規なものとして、N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[2−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[3−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリミジン−2−カルボキシミダミド、N’−ヒドロキシ−4−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]ピリミジン−2−カルボキシミダミド等が挙げられる。
【0044】
製法(A)<ステップA−2>におけるカルボニル化剤としては、例えば、カルボニルジイミダゾール、クロロ炭酸フェニル、ホスゲン等を挙げることができる。
【0045】
製法(A)<ステップA−2>の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、<ステップA−1>の希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはテトラヒドロフランである。
【0046】
製法(A)<ステップA−2>の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、<ステップA−1>の塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジアザビシクロウンデセン(以下、「DBU」と省略することがある)である。
【0047】
製法(A)<ステップA−2>は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約100℃、好ましくは、0から約50℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、1から30時間であり、好ましくは、3から12時間である。
【0048】
製法(A)<ステップA−2>を実施するにあたっては、例えば、式(Int−2)の化合物1モルに対し、希釈剤、例えばテトラヒドロフラン中、1モルから3モル量のカルボニル化剤、例えばカルボニルジイミダゾールを反応させた後、1モルから3モル量の塩基、例えばDBUを反応させることにより相当する式(I−10)の化合物を得ることができる。
【0049】
製法(A)における式(I−10)の化合物は本発明の化合物(I)に含まれる。例として、3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾリジン−5−オン、3−[6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾリジン−5−オン、3−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾリジン−5−オン等が挙げられる。
【0050】
製法(A)<ステップA−3>の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、<ステップA−1>の希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジメチルホルムアミドである。
【0051】
製法(A)<ステップA−3>の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、<ステップA−1>の塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくは水素化ナトリウムである。
【0052】
製法(A)<ステップA−3>は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約200℃、好ましくは、20から約100℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、1から30時間であり、好ましくは、3から15時間である。
【0053】
製法(A)<ステップA−3>を実施するにあたっては、例えば、式(I−10)の化合物1モルに対し、希釈剤、例えばジメチルホルムアミド中、1モルから2モル量の塩基、例えば水素化ナトリウム存在下、1モルから3モル量の式(r1)の化合物、例えばヨードメチルベンゾエートを反応させることにより相当する式(I−11)の化合物を得ることができる。
【0054】
製法(A)における式(I−11)の化合物は本発明の化合物(I)に含まれる。例として、4−メチル−3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン、4−メチル−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン、4−メチル−3−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン等が挙げられる。
【0055】
製法(A)における式(Int−1)の化合物は製法(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f)により製造できる。
【0056】
製法(a)
式(a−1):
【化21】

(式中、R、L及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物と、必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、シアノ化剤と反応させる方法。
【0057】
製法(b)
<ステップb−1>
式(b−1):
【化22】

(式中、Rは前記と同義を示し、RはC1−4アルキルを示す)
で表される化合物に、
式(b−2):
【化23】

(式中、RはC1−4アルキルを示す)
で表される化合物と、必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下反応させ、次式式(b−3):
【化24】

(式中、R、R及びGは前記と同義を示す)
表される化合物とし、次いで、
<ステップb−2>
必要であれば適当な希釈剤存在下、酸化剤と反応させ、次式(b−4):
【化25】

で表される化合物(式(b−4)の化合物は式(a−1)の化合物に含まれる)とし、次いで、
<ステップb−3>
必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、シアノ化剤と反応させる方法。
【0058】
製法(c)
式(c−1):
【化26】

(式中、L及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物と、
式(c−2):
【化27】

(式中、Vは、S、O又はNHを示し、Rは、フェニル、フェニル−C1−3アルキル、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C2−6ハロアルケニル、C2−6アルキニル又はC2−6ハロアルキニルを示す)
で表される化合物を、必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、反応させる方法。
【0059】
製法(d):Gがイミダゾールの場合
式(Int−1)の化合物の具体的な製法をスキーム1に示す。
【0060】
スキーム1:
【化28】

(上記スキーム1中、ステップd−1において、適当な脱水した希釈剤、例えばテトラヒドロフラン中、−60℃以下で、適当なアルカリ金属化試薬、例えばブチルリチウム等を反応させた後、ジメチルホルムアミドと反応させることによりアルデヒド化できる。ステップd−2において、適当な希釈剤、例えばピリジン中、0℃から70℃で、ヒドロキシアミン塩酸塩と反応させヒドロキシイミン体とした後、80℃から150℃で、酢酸無水物と反応させることによって目的化合物を得ることが出来る)
【0061】
製法(e):Gがピラゾールの場合
式(Int−1)の化合物の具体的な製法をスキーム2に示す。
【0062】
スキーム2:
【化29】

(上記スキーム2中、ステップe−1において、適当な希釈剤、例えばジクロロメタン中、適当なハロゲン化剤、例えばオキサリルクロライド等と反応させて酸クロライド体とした後、アンモニア水と反応させ、酸アミド体とすることができる。次いでステップe−2において、適当な希釈剤、例えばジクロロメタン中、−10℃から30℃で、適当な塩基、例えばトリエチルアミン等の存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることによって目的化合物を得ることが出来る)
【0063】
製法(f):Gがピラゾールの場合、式(Int−1)の化合物の具体的な製法をスキーム3に示す。
【0064】
【化30】

(式中、ステップf−1において、適当な希釈剤、例えばエタノール中、反応させることにより4,5−ジヒドロピラゾール体とし、次いでステップf−2において適当な酸触媒、例えば塩酸存在下加熱還流し、脱水してピラゾール体とし、ステップf−3において、適当な希釈剤、例えば水−アセトン混合溶媒中、10℃から80℃で、適当な酸化剤、例えば過マンガン酸カリウム等で酸化してカルボン酸体として、ステップf−4及びステップf−5は、それぞれステップb−1とステップb−2と同様に反応することによって目的化合物を得ることが出来る。)
製法(a)、(b)、(c)、(d),(e)及び(f)は通常の有機合成方法に従って行うことができる。
【0065】
製法(a)におけるシアノ化剤としては、例えば、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化銅、シアン化亜鉛、等を挙げることができる。
【0066】
製法(a)の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)で述べた希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジメチルスルホキシドである。
【0067】
製法(a)は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約200℃、好ましくは、0から約100℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、0.1から48時間であり、好ましくは、3から24時間である。
【0068】
製法(a)を実施するにあたっては、例えば、式(a−1)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばDMSO中、1モルから2モル量のシアノ化剤、例えばシアン化ナトリウムを反応させることにより相当する式(Int−1)の化合物を得ることができる。
【0069】
製法(a)における式(a−1)の化合物として、たとえば、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン、4−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン、4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン、2−(メチルスルフォニル)−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン、2−(メチルスルフォニル)−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン、2−(メチルスルフォニル)−4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピリミジン等が挙げられる。
【0070】
上記式(a−1)の化合物は、例えば、次式(a−1−1):
【化31】

の化合物を通常の有機化学合成方法に従って、ハロゲン化又はスルホン化することによって製造することができる。
【0071】
上記式(a−1−1)の化合物として、例えば、4−ヒドロキシ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン、4−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン等が挙げられる。
【0072】
製法(b)<ステップb−1>の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)で述べた希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくは水である。
【0073】
製法(b)<ステップb−1>の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、製法(A)で述べた塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはピリジンである。
【0074】
製法(b)<ステップb−1>は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約200℃、好ましくは、10から約120℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、1から100時間であり、好ましくは、10から50時間である。
【0075】
製法(b)<ステップb−1>を実施するにあたっては、例えば、式(b−1)の化合物1モルに対し、希釈剤例えば水中、塩基としてピリジン存在下、0.5モルから2モル量の式(b−2)の化合物、例えばS−メチルイソチオ尿素硫酸塩を反応させることにより相当する式(b−3)の化合物を得ることができる。
【0076】
製法(b)における式(b−1)の化合物として、たとえば、(1E)−1−メトキシ−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンテ−1−エン−3−オン、(1E)−1−エトキシ−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンテ−1−エン−3−オン等が挙げられる。
【0077】
製法(b)における式(b−2)の化合物として、たとえば、メチルイソチオ尿素硫酸塩、S-エチルイソチオ尿素臭化水素酸塩等が挙げられる。
【0078】
製法(b)における式(b−3)の化合物として、たとえば、2−(メチルスルファニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン等が挙げられる。
【0079】
製法(b)<ステップb−2>の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)で述べた希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジクロロメタンである。
【0080】
製法(b)<ステップb−2>における適当な酸化剤として、クロム酸、ピリジウムクロム酸、過ヨウ素酸、二酸化マンガン、過マンガン酸カリウム、m−クロロパーオキシベンゾイックアシッド(MCPBA)等が挙げられるが、望ましくはMCPBAである。
【0081】
製法(b)<ステップb−2>は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−60〜約100℃、好ましくは、約−20〜約50℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。
【0082】
製法(b)<ステップb−2>を実施するにあたっては、例えば、式(b−3)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばジクロロメタン中、2モル量乃至4モル量の酸化剤、例えばMCPBAを反応させることによって式(b−4)の化合物を得ることができる。
【0083】
製法(b)における式(b−4)の化合物として、たとえば、2−(メチルスルフォニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン等が挙げられる。
【0084】
製法(b)<ステップb−3>の反応条件は製法(a)と同様にして行うことができる。
【0085】
製法(c)の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)で述べた希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジメチルホルムアミドである。
【0086】
製法(c)の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、製法(A)で述べた塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくは水素化ナトリウムである。
【0087】
製法(c)は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約200℃、好ましくは、0から約100℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、0.1から24時間であり、好ましくは、1から5時間である。
【0088】
製法(c)を実施するにあたっては、例えば、式(c−1)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばDMF中、塩基として水素化ナトリウム存在下、1モルから3モル量の式(e−2)の化合物を反応させることにより相当する式(Int−1)の化合物を得ることができる。
【0089】
製法(c)における式(c−1)の化合物して、たとえば、2−クロロピリミジン−4−カルボニトリル等が挙げられる。製法(c)における式(c−2)の化合物として、たとえば、2,2,2−トリフルオロエタンチオール等が挙げられる。
【0090】
製法(b)における式(b−3)の化合物は、次に示す製法(g)又は(h)により製造することが出来る。
【0091】
製法(g)
<ステップg−1>
式(g−1):
【化32】

(式中、L、Rは前記と同義を示す)
で表される化合物に、
式(g−2):
【化33】

(式中、Rは前記と同義を示す)
で表される化合物と、必要であれば適当な希釈剤、触媒及び/又は塩基の存在下反応させ、次式(b−3):
【化34】

(式中、R、R及びGは前記と同義を示す)
表される化合物とする方法。
【0092】
製法(h):
式(g−1):
【化35】

(式中、L、G及びRは前記と同義を示す)
で表される化合物と、
式(h−1):
【化36】

(式中、Vは、O又はNHを示し、Rは、前記と同義を示す)
で表される化合物を、必要であれば適当な希釈剤及び/又は塩基の存在下、反応させる方法。
【0093】
製法(g)の反応は、WO2004/762に記載の方法に準じて行うことが出来る。製法(g)の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)で述べた希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはジメトキシエタン、水である。
【0094】
製法(g)の反応は、適当な触媒存在下で実施することができ、その際使用される触媒の例としては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムなどが挙げられるが、望ましくはテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムである。
【0095】
製法(g)の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、製法(A)で述べた塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくは炭酸カリウムである。
【0096】
製法(g)の反応は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約250℃、好ましくは、50から約150℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、0.1から24時間であり、好ましくは、1から5時間である。
【0097】
製法(g)を実施するにあたっては、例えば、式(g−1)の化合物1モルに対し、希釈剤例えばジメトキシエタンおよび水中、触媒としてテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム存在下、塩基として炭酸カリウム存在下、1モルから3モル量の式(g−2)の化合物を反応させることにより相当する式(b−3)の化合物を得ることができる。
【0098】
上記製法(h)の反応条件は前記製法(b)と同様にして行うことができる。製法(h)における式(g−1)の化合物として、たとえば、4−クロロ−2−(メチルスルファニル)ピリミジン等が挙げられる。
【0099】
製法(h)における式(h−1)の化合物として、たとえば、2,2,2−トリフルオロエタノール等が挙げられる。
【0100】
製法(B):式(I)のXが硫黄を示す場合
式(I−12):
【化37】

(式中、R、R及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物と、必要であれば適当な希釈剤存在下、硫化剤と反応させ、本発明の化合物に含まれる式(I−13):
【化38】

(式中、R、R及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物を製造する方法。
【0101】
製法(B’):式(I)のXが硫黄を示す場合、
式(Int−2):
【化39】

(式中、R及びGは前記と同義を示す)
で表されるカルボキシミダミド中間体とチオカルボニル化剤と反応させ、本発明の化合物に含まれる(Rが水素を示す場合)式(I−13):
【化40】

(式中、R、R及びGは前記と同義を示す)
で表される化合物を製造する方法。
【0102】
製法(B)で用いられる硫化剤として、五硫化二リン、ローソン試薬等を挙げることができる。
【0103】
製法(B)の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例として、製法(A)の希釈剤例と同様であるが、好ましくはトルエンを挙げることができる。
【0104】
製法(B)の反応は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約0から約200℃、好ましくは、20から約150℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、1から20時間であり、好ましくは、3から10時間である。
【0105】
製法(B)を実施するにあたっては、例えば、式(I−12)の化合物1モルに対し、適当な希釈剤例えばトルエン中、0.5モルから3モル量のローソン試薬を反応させることにより式(I−13)の化合物を得ることができる。
【0106】
製法(B’)におけるチオカルボニル化剤としては、例えば、チオカルボニルジイミダゾール、チオホスゲン等を挙げることができる。
【0107】
製法(B’)の反応は、適当な希釈剤中で実施することができ、その際使用される希釈剤の例としては、製法(A)の希釈剤の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはテトラヒドロフランである。
【0108】
製法(B’)の反応は、適当な塩基存在下で実施することができ、その際使用される塩基の例としては、製法(A)の塩基の例と同様なものが挙げられるが、望ましくはDBUである。
【0109】
製法(B’)は、実質的に広い温度範囲内において実施することができる。一般には、約−20から約100℃、好ましくは、0から約50℃の間で実施できる。また、該反応は常圧の下で行うことが望ましいが、加圧または減圧下で操作することもできる。反応時間は、1から30時間であり、好ましくは、3から12時間である。
【0110】
製法(B’)を実施するにあたっては、例えば、式(Int−2)の化合物1モルに対し、希釈剤、例えばテトラヒドロフラン中、1モルから3モル量のカルボニル化剤、例えばカルボニルジイミダゾールを反応させた後、1モルから3モル量の塩基、例えばDBUを反応させることにより相当する式(I−13)の化合物を得ることができる。
【0111】
製法(B’)における式(I−13)の化合物は本発明の化合物(I)に含まれる。例として、3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−チオン等が挙げられる。
【0112】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、通常、強力な殺虫作用を示し、従って、殺虫剤として使用することができる。さらに、本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、通常、栽培される植物に対して薬物の有害な副作用を一切又はほとんど課すことなく、有害な昆虫に対して強力な駆除効果を示す。従って、本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、幅広い有害生物種、例えば、有害な吸汁性昆虫、咀しゃく性昆虫並びに他の植物寄生害虫、貯蔵昆虫、衛生有害生物などを駆除するために使用することができ、これらの駆除撲滅の目的のために適用することができる。有害な有害動物は、例えば、以下のものである。
【0113】
昆虫に関しては、鞘翅目、例えば、キャロソブルカス・チネンシス(Callosobruchus chinensis)、シトフィラス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、トリボリウム・キャスタネウム(Tribolium castaneum)、エピラクナ・ビジンチオクトマキュラタ(Epilachna vigintioctomaculata)、アグリオテス・フシコリス(Agriotes fuscicollis)、アノマラ・ルフォキュプレア(Anomala rufocuprea)、レプチノタルサ・デセムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、モノチャムス・アルテルナタス(Monochamus alternatus)、リソロプトラス・オリゾフィラス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクタス・ブルネウス(Lyctus bruneus)、アウラコフォラ・フェモラリス(Aulacophora femoralis);鱗翅目、例えば、リマントリア・ディスパル(Lymantria dispar)、マラコソマ・ニュストリア(Malacosoma neustria)、ピエリス・ラパエ(Pieris rapae)、スポドプテラ・リチュラ(Spodoptera litura)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、チロ・スプレッサリス(Chilo suppressalis、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、エフェスティア・カウテラ(Ephestia cautella)、アドキソフィエス・オラナ(Adoxophyes orana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、アグロティスフコサ(Agrotisfucosa)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、プルテラ・マキュリペニス(Plutella maculipennis)、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)、フィロクニスティス・シトレラ(Phyllocnistis citrella);半翅目、例えば、ネフォテティックス・シンクチセプス(Nephotettix cincticeps)、ニラパルバタ・ルーゲンス(Nilaparvata lugens)、シュードコッカス・コムストッキ(Pseudococcus comstocki)、ウナプシス・ヤノネンシス(Unapsis yanonensis)、ミズス・ペルシカス(Myzus persicas)、アフィス・ポミ(Aphis pomi)、アフィス・ゴシッピイ(Aphis gossypii)、ロパロシファム・シュードブラッシカス(Rhopalosiphum pseudobrassicas)、ステファニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ネザラ属種(Nezara spp.)、トリアレウロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorm)、プシラ属種(Psylla spp.);総翅目、例えば、スリプス・パルミ(Thrips palmi)、フランクリネラ・オクシデンタル(Franklinella occidental);直翅目、例えば、ブラテラ・ゲルマニカ(Blatella germanica)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、グリロタルパ・アフリカーナ(Gryllotalpa Africana)、ロカスタ・マイグラトリア・マイグラトリオデス(Locusta migratoria migratoriodes);等翅目、例えば、レティキュリテルメス・スペラタス(Reticulitermes speratus)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus);双翅目、例えば、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、アエデス・アエジプチ(Aedes aegypti)、ヒレミア・プラツラ(Hylemia platura)、キュレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、アノフェレス・シネンシス(Anopheles sinensis)、キュレックス・トリタエニオリンカス(Culex tritaeniorhynchus)、リリオミザ・トリフォリイ(Liriomyza torifolii)。
【0114】
ダニ目に関しては、例えば、テトラニカス・シンナバリヌス(Tetranychus cinnabarinus)、テトラニカス・ウルチカエ(Tetranychus urticae)、パノニカス・シトリ(Panonychus citri)、アキュロプス・ペレカッシイ(Aculops pelekassi)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)。
【0115】
線虫に関しては、例えば、メロイドジン・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、ブルサフェレンカス・リグニコラス・マミヤ・エ・キヨハラ(Bursaphelenchus lignicolus Mamiya et Kiyohara)、アフェレンコイデス・ベッセイ(Aphelenchoides besseyi)、ヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)、プラチレンカス属種(Pratylenchus spp.)。
【0116】
さらに、本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、優れた植物耐用性及び温血動物に対する好ましい毒性を示し、並びに環境によって良好に耐容され、従って、植物及び植物部分を保護するのに適している。
【0117】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体の適用は、収穫量の増加、収穫された材料の品質の向上をもたらし得る。さらに、前記化合物は、保存された製品の保護及び資材の保護において、並びに衛生分野において、農業、園芸、獣医学の分野、森林、庭及び娯楽施設で遭遇する有害動物、特に昆虫、クモ形動物、蠕虫、線虫及び軟体動物を駆除するために適している。本発明の化合物は、好ましくは、植物保護剤として使用され得る。本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、正常に感受性の種及び耐性種に対して、並びに発育の全て又は幾つかの段階に対して活性を有する。上記有害生物には、とりわけ、以下ものが含まれる。
【0118】
シラミ目(Anoplura)(Phthiraptera)からは、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ヘマトピナス属種(Haematopinus)、リノグナサス属種(Linognathus spp.)、ペディキュラス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0119】
クモ網(Arachnida)からは、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)。アキュロプス属種(Aculops spp.)、アカルス属種(Aculus spp.)、アムブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボーフィラス属種(Boophilus spp.)、ブレビパルパス属種(Brevipalpus spp.)、ブリオビア・パラエチオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニッサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニカス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピリ(Epitrimerus pyri)、ユーテトラニカス属種(Eutetranyctus spp.)、エリオフィエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクタス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニカス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニカス属種(Panonychus spp.)、フィロコプトルタ・オレイヴォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリファゴタルソネムス・レイタス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリファス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニカス属種(Tetranychus spp.)、ヴァサテス・リコペルシキ(Vasates lycopersici)。
【0120】
ニマイガイ網(Bivalvia)からは、例えばドレイセナ属種(Dreissena spp.)。
【0121】
ムカデ目(Chilopoda)からは、例えばゲオフィラス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0122】
蛸翅目(Coleoptera)からは、例えば、アカントセリデス・オブテクタス(Acanthoscelides obtectus)、アドレタス属種(Adoretus spp.)、アゲラスチカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アンフィマロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタツム(Anobium punctatum)、アノプロフォラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アンスレナス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オブテクタス(Bruchidius obtectus)、ブルチャス属種(Bruchus spp.)、ケウトリンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリトラ・ジーランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリプトリンカス・ラパチ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ジアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギビウム・シロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニクス・アラター(Heteronychus arator)、ヒラモルファ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、ヒロトルペス・バジュラス(Hylotrupes bajulus)、ヒペラ・ポスティカ(Hypera postica)、ハイポセネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサンギニア(Lachnosterna consanguinea)、レプティノタルサ・デケムリネアータ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトラス・オリゾフィラス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクサス属種(Lixus spp.)、リクタス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンサ・メロロンサ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノチャムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクツス・キサントグラフス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリクテス・リノセロス(Oryctes rhinoceros)、オリザエフィラス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オティオリンクス・スルカツス(Otiorrhynchus sulcatus)、オキシセトニア・ジュクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクェリアエ(Phaedon cochleariae)、フィロファガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピリア・ジャポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリペス属種(Premnotrypes spp.)、プシィリオデス・クリソケファラ(Psylliodes chrysocephala)、プチヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ヴェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルサ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトフィラス属種(Sitophilus spp.)、スフェノフォラス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シンフィレテス種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、チチウス属種(Tychius spp.)、キシロトレカス属種(Xylotrechus spp.)、ザブラス属種(Zabrus spp.)。
【0123】
トビムシ目(Collembola)からは、例えば、オニキウルス・アルマツス(Onychiurus armatus)。
【0124】
ハサミムシ目(Dermaptera)からは、例えば、フォルフィキュラ・オーリキュラリア(Forficula auricularia)。
【0125】
ヤスデ目(Diplopoda)からは、例えば、ブラニルス・グツラツス(Blaniulus guttulatus)。
【0126】
ハエ目(Diptera)からは、例えば、イーデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、セラティティス・キャピタータ(Ceratitis capitata)、クリソミア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミア属種(Cochliomyia spp.)、コルディロビア・アンスロポファガ(Cordylobia anthropophaga)、キュレックス属種(Culex spp.)、キュテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソフィラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロフィラス属種(Gastrophilus spp.)、ヒレミア属種(Hylemyia spp.)、ヒッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミザ属種(Liriomyza spp.)、ルチリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストラス属種(Oestrus spp.)、オシネラ・フリット(Oscinella frit)、ペゴミイア・ヒオスキアミ(Pegomyia hyoscyami)、ホルビア属種(Phorbia spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タニア属種(Tannia spp.)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ウォルファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)。
【0127】
腹足網(Gastropoda)からは、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムファラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロセラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ種(Galba spp.)、リムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スクシネア属種(Succinea spp.)。
【0128】
蠕虫網(helminths)からは、例えば、アンキロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキロストマ・セイラニカム(Ancylostoma ceylanicum)、アシロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マレイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストマム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ジクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp.)、ジクチオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ジフィロボスリウム・レイタム(Diphyllobothrium latum)、ドラカンキュラス・メデイネンシス(Dracunculus medeinensis)、エキノコックス・グラニュロサス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・マルチオキュラリス(Echinococcus multiocularis)、エンテロビウス・ヴェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ヘモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、ヒメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、ヒョストロングラス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、エソファゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピスソルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコセルカ・ボブバルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニウムス属種(Paragonimus spp.)、スキスオソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギロイデス・フエレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナータ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネラ・ナティバ(Trichinella nativa)、トリキネラ・ブリトーヴィ(Trichinella britovi)、トリキネラ・ネルソーニ(Trichinella nelsoni)、トリキネラ・シュードプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリキュリス・トリキュリア(Trichuris trichuria)、バンクロフト糸条虫(Wuchereria bancrofti)。
【0129】
さらに、アイメリア(Eimeria)などの原虫を駆除することが可能である。
【0130】
カメムシ目(Heteroptera)からは、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッサス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、キャンピロンマ・リビダ(Campylomma livida)、キャベレリウス属種(Cavelerius spp.)、シメックス属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルタス(Creontiades dilutus)、ダシヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカツス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウエッティ(Diconocoris hewetti)、ディスデルカス属種(Dysdercus,spp.)、ユースキスツス属種(Euschistus spp.)、ユーリガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレルス(Horchias nobiellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロサス・フィロプス(Leptoglossus phyllopus)、ライガス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスキャバタス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエズマ・クアドラータ(Piesma quadrata)、ピエゾドラス属種(Piezodorus spp.)、サルス・セリアツス(Psallus seriatus)、シューダシスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodonius spp.)、サールベルゲラ・シンギュラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノフォラ属種(Scotinophora spp.)、ステファニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0131】
同翅目(Homoptera)からは、例えば、アキルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウローデス属種(Aleurodes spp.)、アウレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロスリクス属種(Aleurothrixus spp.)アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラフィス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエラ属種(Aonidiella spp.)、アファノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アフィス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルサム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキカウデゥス・ヘリクリシ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレビコリネ・ブラシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリギポナ・マルギナータ(Calligypona marginata)、カルネオセファラ・フルギーダ(Carneocephala fulgida)、ケラトバクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシフォン・フラガエフォリ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキ(Chlorita onukii)、クロマフィス・ジュグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリソムファルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、シカデュリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、ココミティルス・ハリ(Coccomytilus halli)、コクス属種(Coccus spp.)、クリプトミズス・リビス(Chryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアロイローデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアフォリーナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ディサフィス属種(Dysaphis spp.)、ディスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エンポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリスロニューラ属種(Erythroneura spp.)、ユーセリス・ビロバタス(Euscelis bilobatus)、ゲオコッカス・コフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラータ(Homalodisca coagulata)、ヒアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イセリア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルファクス・ストリアテルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサフェス属種(Lepidosaphes spp.)、リパフィス・エリシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシフム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルヴァ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナフィス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロフィウム・ディロヅム(Metopolophium dirhodum)、モネリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミズス属種(Myzus spp.)、ナソノビア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネホテティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルバータ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオーザ属種(Paratorioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペンフィガス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、フェナコッカス属種(Phenacoccus spp.)、フロエオミズス・パセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、フォロドン・フムリ(Phorodon humuli)、フォロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコッカス属種(Planococcus spp.)、プロトパルビナリア・ピリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、シュードオーラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、シュードコッカス属種(Pseudococcus spp.)、プシラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピリラ属種(Pyrilla spp.)、クアドラスピディオツス属種(Quadraspidiotus spp.)、ケサーダ・ギガス(Quesda gigas)、ラストロコッカス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシファム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイセティア属種(Saissetia spp.)、スカホイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザフィス・グラミナム(Schizaphis graminum)、セレナスピヅス・アルティキュラツス(Selenaspidus articulatus)、ソガータ属種(Sogata spp.)、ソガテラ・フルシフェラ(Sogatella furcifera)、スガトーデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトセファラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラファラ・マレイエンシス(Tenalaphara malayensis)、チノカリス・カリアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トキソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアロイロデス・バポラリオラム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオーザ属種(Trioza spp.)、チフロシバ属種(Typhlocyba spp.)、ユナスピス属種(Unaspis spp.)、ビテウス・ビティフォリ(Viteus vitifolii)。
【0132】
ハチ目(Hymenoptera)からは、例えば、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロキャンパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)及びベスパ属種(Vespa spp.)。
【0133】
等脚目(Isopoda)からは、例えば、アルマジリジウム・バルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスカス・アセルス(Oniscus asellus)、ポルセリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0134】
シロアリ目(Isoptera)からは、例えば、レティキュリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
【0135】
チョウ目(Lepidoptera)からは、例えば、アクロニクタ・メジャー(Acronicta major)、アエディア・リューコメラス(Aedia leucomelas)、アグロチス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラスラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ブキュラトリクス・スルベリエラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエシア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラーナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマータ(Cheimatobia brumata)、チロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インシュラナ(Earias insulana)、エフェスチア・クエフニエラ(Ephestia kuehniella)、ユープロクティス・クリソロエア(Euproctis chrysorrhoea)、ユークソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガレリア・メロネラ(Galleria mellonella)、ヘリコベルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオシス属種(Heliothis spp.)、ホフマノフィラ・シュードスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、ヒポノメウタ・パデラ(Hyponomeuta padella)、ラフィグマ属種(Laphygma spp.)、リソコレティス・ブランカルデラ(Lithocolletis blancardella)、リトファン・アンテナータ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ニューストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、ミチムナ・セパラータ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクチノフォラ・ゴッシピエラ(Pectinophora gossypiella)、フィロクニスティス・シトレラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、シュードアレティア属種(Pseudaletia spp.)、シュードプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペリオネラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビセリエラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ビリダーナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
【0136】
バッタ目(Orthoptera)からは、例えば、アケタ・ドメスティカス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロカスタ属種(Locusta spp.)、メラノプラス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0137】
ノミ目(Siphonaptera)からは、例えば、セラトフィラス属種(Ceratophyllus spp.)、ゼノプシラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0138】
コムカデ目(Symphyla)からは、例えば、スクティゲレラ・イマキュラータ(Scutigerella immaculata)。
【0139】
アザミウマ目(Thynsanoptera)からは、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エネオトリプス・フラベンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルシノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピフォロトリプス・クルエンタッツス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、トリプス属種(Thrips spp.)。
【0140】
シミ目(Thysanura)からは、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0141】
植物寄生性線虫には、例えば、アングイナ属種(Anguina spp.)、アフェレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサフェレンカス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディチレンカス・ディプサシ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコチレンカス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドラス属種(Longidorus spp.)、メロイドジン属種(Meloidogyne spp.)、プラティレンカス属種(Pratylenchus spp.)、ラドフォラス属種(Radopholus similis)、ロチレンカス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドラス属種(Trichodorus spp.)、チレンコリンカス属種(Tylenchorhynchus spp.)、チレンキュラス属種(Tylenchulus spp.)、チレンキュラス・セミペネトランス(Thlenchulus semipenetrans)、キフィネマ属種(Xiphinema spp.)が含まれる。
【0142】
本発明に従って、あらゆる植物及び植物の部分を処理することができる。本発明において、植物とは、望ましい及び望ましくない野生の植物又は穀物植物(自然に発生する穀物植物を含む。)などの全ての植物及び植物集団を意味するものとして理解しなければならない。穀物植物は、慣用的な植物品種改良と最適化法によって又はバイオテクノロジー及び遺伝子工学法によって又はこれらの方法の組み合わせによって取得できる植物であり得、トランスジェニック植物が含まれ、植物育種家の権利によって保護され得る又は保護され得ない植物品種が包含される。植物の部分とは、芽、葉、花及び根など、地上及び地下にある植物のあらゆる部分及び器官を意味するものとして理解しなければならず、例としては、葉、針状葉(needle)、茎、幹、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び地下茎を挙げることもできる。植物の部分には、採取された物質、並びに無性及び生殖により増殖する物質、例えば、挿し木、塊茎、地下茎、側枝及び種子も含まれる。
【0143】
本発明による、活性化合物での植物及び植物の部分の処理は、直接実施されるか、又は、慣用的な処理法、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、微粒化、散乱、塗布、注入によって、増殖物質の場合、特に種子の場合には、1つ又はそれ以上のコーティングを与えることによって、それらの周囲、生息環境又は保存場所に化合物を作用させることにより実施される。
【0144】
本発明の化合物は浸透性作用を示し、これは、化合物が植物体を透過し、植物の地下部分から植物の空中部分へ移行し得ることを意味する。
【0145】
既に上記されているように、本発明に従って、全ての植物及びそれらの部分を処理することが可能である。好ましい実施形態では、野生植物種及び植物変種、又は異種交配若しくはプロトプラスト融合など、伝統的な生物育種方法によって得られたもの並びにそれらの部分が処理される。さらに好ましい実施形態では、遺伝子工学法を、適宜慣用法と組み合わせることによって得られたトランスジェニック植物及び植物品種(遺伝的改変生物)並びにそれらの部分が処理される。「部分」、「植物の部分」及び「植物部分」という用語は、上で説明したとおりである。
【0146】
特に好ましくは、各事例において、市販されているか、又は使用されている植物品種の植物が、本発明に従って処理される。植物品種とは、従来的な品種改良、突然変異導入又は組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものとして理解される。これらは、植物品種、生物型又は遺伝子型であり得る。
【0147】
植物種又は植物品種、それらの場所及び増殖条件(土壌、天候、生育期間、栄養)に応じて、本発明による処理は、超加算的(「相乗」)効果をもたらすこともあり得る。従って、例えば、実際に予想された効果を超えて、付与速度の低下及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は本発明に従って使用可能な物質及び組成物の活性の増加、植物の成長の改善、高温又は低温に対する耐容性の増加、旱魃又は水分若しくは土壌に含まれる塩に対する耐容性の増加、開花能の向上、採取の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、採取された産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、採取された産物の保存安定性及び/又は加工性の向上が生じる可能性がある。
【0148】
本発明に従って処理される好ましいトランスジェニック植物又は植物品種(遺伝子工学によって得られる。)には、遺伝子修飾を用いて、これらの植物に極めて有利で有用な形質を付与する遺伝物質が与えられた全ての植物が含まれる。このような特性の例は、植物の成長の改善、高温又は低温に対する耐容性の増加、旱魃又は水分若しくは土壌に含まれる塩に対する耐性の増加、開花能の向上、採取の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、採取された産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、採取された産物の保存安定性及び/又は加工性の向上である。このような形質の特に強調されるさらなる例は、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌及び/又はウイルスなどの有害動物及び有害微生物に対する植物の防御力の向上、並びにある種の除草活性を有する化合物に対する植物の耐容性の増加である。トランスジェニック植物の例としては、穀物(麦、米)、トウモロコシ、大豆、芋、サトウダイコン、トマト、豆及び他の植物変種、綿、タバコ、菜種などの重要な穀物植物及び果物植物(リンゴ、ナシ、かんきつ類の果物及びブドウなどの果物がなるもの)を挙げることができるが、特に、トウモロコシ、大豆、芋、綿、タバコ及び菜種が重要である。重視される形質は、特に、植物中で形成される毒素、特に、バチルス・チューリンゲンシス由来の遺伝物質によって(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3Bb及びCryIF並びにそれらの組み合わせによって)植物中で形成される毒素による、昆虫、クモ形類動物、線虫、ナメクジおよびカタツムリに対する植物の防御力の増大である(以下、「Bt植物」と称する。)。同じく特に重視される形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシター及び耐性遺伝子並びに発現された対応するタンパク質及び毒素による真菌、細菌及びウイルスに対する植物の防御力の増大である。さらに特に重視される形質は、除草活性を有するある種の活性化合物、例えば、イミダゾリノン、スルホニル尿素、グリホサート又はホスフィノトリシンに対する植物の耐容性の増大である(例えば、「PTA」遺伝子)。所望の対象形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物中で相互に組み合わせて存在させることも可能である。「Bt植物」の例としては、YIELD GARD(R)(例えばトウモロコシ、綿、大豆)、KnockOut(R)(例えばトウモロコシ)、StarLink(R)(例えばトウモロコシ)、Bollgard(R)(綿)、Nucotn(R)(綿)及びNewLeaf(R)(芋)の商品名で販売されているトウモロコシの変種、綿の変種、大豆の変種及び芋の変種を挙げることができる。除草剤耐性のある植物の例としては、Roundup Ready(R)(グリホサートに対する耐性、例えばトウモロコシ、綿、大豆)、Liberty Link(R)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば菜種)、IMI(R)(イミダゾリノン類に対する耐性)及びSTS(R)(スルホニル尿素に対する耐性、例えばトウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシの変種、綿の変種及び大豆の変種を挙げることができる。除草剤に抵抗性のある植物(除草剤耐性を与えるために従来の方式で品種改良された植物)として挙げられるものには、Clearfield(R)(例えばトウモロコシ)の商品名で販売されている変種が含まれる。もちろん、これらの記述は、これらの遺伝的形質又は将来開発される遺伝的形質を有する植物品種についても当てはまり、このような植物品種が将来開発され及び/又は市場に出回ることになるであろう。
【0149】
列記されている植物は、適切な濃度の本発明のオキサジアゾリノン誘導体で、特に有利に処理することが可能である。
【0150】
さらに、獣医学の分野において、本発明の新規化合物は、様々な有害な寄生性有害動物(体内及び体外寄生虫)、例えば、昆虫及び蠕虫に対して効果的に使用することができる。このような寄生性有毒動物の例には、以下に記載されている有害生物が含まれる。昆虫の例には、ガステロフィラス属種(Gasterophilus spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、ロドニウス属種(Rhodonius spp.)、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、シムクス・レクチュリウス(Cimx lecturius)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、ルシリア・キュプリナ(Lucilia cuprina)などが含まれる。ダニ目の例には、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ボーフィラス属種(Boophilus spp.)などが含まれる。
【0151】
獣医の分野では、すなわち、獣医学の分野では、本発明の活性化合物は、寄生動物、特に、体外寄生生物又は体内寄生生物に対して活性である。体内寄生生物という用語には、特に、条虫、線虫又は吸虫などの蠕虫及びコクシジウム類などの原虫などが含まれる。体外寄生生物は、典型的には及び好ましくは、節足動物、特に、ハエ(咬みバエ及び舐めバエ)、寄生性のハエの幼虫、シラミ、毛ジラミ、羽ジラミ、ノミなどの昆虫、又はカタダニ若しくは軟ダニ、若しくはヒゼンダニ、ツツガムシ、トリサシダニ(bird mite)などのダニ類(mites)などのダニ目である。
【0152】
これらの寄生生物には、以下のものが含まれる。
【0153】
シラミ目(Anoplurida)からは、例えば、ヘマトピナス属種(Haematopinus spp.)、リノグナサス属種(Linognathus spp.)、ペディキュラス属種(Pediculus spp.)、フチラス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。具体例は、リノグナサス・セトサス(Linognathus setosus)、リノグナサス・ビツリ(Linognathus vituli)、リノグナサス・オビラス(Linognathus ovillus)、リノグナサス・オビフォルミス(Linognathus oviformis)、リノグナサス・ペダリス(Linognathus pedalis)、リノグナサス・ステノプシス(Linognathus stenopsis)、ヘマトピナス・アシニ・マクロセファルス(Haematopinus asini macrocephalus)、ヘマトピナス・ユーリステルナス(Haematopinus eurysternus)、ヘマトピナス・スイス(Haematopinus suis)、ペディキュラス・フマヌス・キャピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディキュラス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、フィロエラ・バスタトリックス(Phylloera vastatrix)、フスイルス・ピュービス(Phthirus pubis)、ソレノポテス・キャピラタス(Solenopotes capillatus)。
【0154】
ハジラミ目(Mallophagida)並びにマルツノハジラミ亜目(Amblycerina)及びホソツノハジラミ亜目(Ischnocerina)からは、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボビコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネッキエラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。具体例は、ボビコラ・ボビス(Bovicola bovis)、ボビコラ・オービス(Bovicola ovis)、ボビコラ・リンバータ(Bovicola limbata)、ダマリナ・ボビス(Damalina bovis)、トリコデクテス・カニス(Trichodectes canis)、フェリコラ・サブロストラタス(Felicola subrostratus)、ボビコラ・キャプラエ(Bovicola caprae)、レピケントロン・オービス(Lepikentron ovis)、ウェルネッキエラ・エクイ(Werneckiella equi)。
【0155】
双翅目(Diptera),及び並びにネマトセリナ亜目(Nematocerina)及びブラキセリナ亜目(Brachycerina)からは、例えば、イーデス属種(Aedes spp.)、アノフェレス属種(Anopheles spp.)、キュレックス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ユーシムリウム属種(Eusimulium spp.)、フレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルツゾミヤ属種(Lutzomyia spp.)、キュリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリソップス属種(Chrysops spp.)、オダグミア属種(Odagmia spp.)、ウィルヘルミア(Wilhelmia spp.)、ヒボミトラ属種(Hybomitora spp.)、アチロータス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ヘマトポタ属種(Haematopota spp.)、フィリポミア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ヒドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモキシス属種(Stomoxys spp.)、ヘマトビア属種(Haematobia spp.)、モレリア属種(Morellia spp.)、ファニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カリホラ属種(Calliphora spp.)、ルチリア属種(Lucilia spp.)、クリソミア属種(Chrysomyia spp.)、ウォールファルチア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコフォガ属種(Sarcophaga spp.)、エストラス属種(Oestrus spp.)、ヒポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロフィラス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロファガス属種(Melophagus spp.)、リノエストラス属種(Rhinoestrus spp.)、チプラ属種(Tipula spp.)。具体例は、イーデス・アエギプチ(Aedes aegypti)、イーデス・アルボピクタス(Aedes albopictus)、イーデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノフェレス・ガンビアエ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・マキュリペニス(Anopheles maculipennis)、カリフォラ・エリスロセファラ(Calliphora erythrocephala)、クリソゾナ・プルビアリス(Chrysozona pluvialis)、キュレックス・キンクエファシアタス(Culex quinquefasciatus)、キュレックス・ピピエンス(Culex pipiens)、キュレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、ファンニア・キャニキュラリス(Fannia canicularis)、サルコファガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、ストモキシス・カルシトランス(Stomoxys calcitrans)、チプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ルシリア・キュプリナ(Lucilia cuprina)、ルシリア・セリカータ(Lucilia sericata)、シムリウム・レプタンス(Simulium reptans)、フレボトムス・パパタシ(Phlebotomus papatasi)、フレボトムス・ロンギパルピス(Phlebotomus longipalpis)、オダグミア・オルナタ(Odagmia ornata)、ウィルヘルミア・エキュイナ(Wilhelmia equina)、ボーフソラ・エリスロセファラ(Boophthora erythrocephala)、タバヌス・ブロミウス(Tabanus bromius)、タバヌス・スポドプテルス(Tabanus spodopterus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・スデチカス(Tabanus sudeticus)、ヒボミトラ・シウレア(Hybomitra ciurea)、クリソプス・カエキュチエンス(Chrysops caecutiens)、クリソプス・レリクタス(Chrysops relictus)、ヘマトポタ・プルビアリス(Haematopota pluvialis)、ヘマトポタ・イタリカ(Haematopota italica)、ムスカ・オータムナリス(Musca autumnalis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca domestica)、ヘマトビア・イリタンス・イリタンス(Haematobia irritans irritans)、ヘマトビア・イリタンス・エクシグア(Haematobia irritans exigua)、ヘマトビア・スティミュランス(Haematobia stimulans)、ヒドロタエア・イリタンス(Hydrotaea irritans)、ヒドロタエア・アルビパンクタ(Hydrotaea albipuncta)、クリソミア・クロロピガ(Chrysomya chloropyga)、クリソミア・ベジアナ(Chrysomya bezziana)、エストラス・オービス(Oestrus ovis)、ハイポデルマ・ボービス(Hypoderma bovis)、ハイポデルマ・リネアタム(Hypoderma lineatum)、プルズヘバルスキアナ・シレヌス(Przhevalskiana silenus)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、メロファガス・オビヌス(Melphagus ovinus)、リポプテナ・カプレオリ(Lipoptena capreoli)、リポプテナ・セルビ(Lipoptena cervi)、ヒポボスカ・バリエガタ(Hippobosca variegata)、ヒポボスカ・エクイナ(Hippobosca equina)、ガステロフィラス・インテスチナリス(Gasterophilus intestinalis)、ガステロフィラス・ヘモロイダリス(Gasterophilus haemorroidalis)、ガステロフィラス・イネルミス(Gasterophilus inermis)、ガステロフィラス・ナサリス(Gasterophilus nasalis)、ガステロフィラス・ニグリコルニス(Gasterophilus nigricornis)ガステロフィラス・ペコラム(Gasterophilus pecorum)、ブラウラ・コエカ(Braulra coeca)、
ノミ目(Siphonapterida)からは、例えば、ピューレクス属種(Pulex spp.)、クテノセファリデス属種(Ctenocephalides spp.)、ツンガ属種(Tunga spp.)、キセノプシラ属種(Xenopsylla spp.)、セラトフィラス属種(Ceratophyllus spp.)、具体例は、クテノセファリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、ピュレックス・イリタンス(Pulex irritans)、ツンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、キセノプシラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis)である。
【0156】
カメムシ目(Heteropterida)からは、例えば、シメックス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロードニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギラス属種(Panstrongylus spp.)。
【0157】
ゴキブリ目(Blattarida)からは、例えば、ブラタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカーナ(Periplaneta americana)、ブラテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペラ種(Supella spp.)(例えば、スペラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa))。
【0158】
アカリ亜網(Acari)(Acarina)並びにメタスチグマタ目(Metastigmata及びメソスチグマタ目(Mesostigmata)からは、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドラス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アンブリオンマ属種(Amblyomma spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus(ブーフィラス(Boophilus))(spp.)、デルマセントール属種(Dermacentor spp.)、ヘモフィサリス属種(Haemophysalis spp.)、ヒアロンマ属種(Hyalomma spp.)、デルマニサス属種(Dermanyssus spp.)、リピセファラス属種(Rhipicephalus spp.)(複数宿主ダニの元の属)、オルニソニサス(Ornithonyssus spp.)、ニューモニサス属種(Pneumonyssus spp.)、ライリエチア属種(Raillietia spp.)、ニューモニサス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストーマ属種(Sternostoma spp.)、バロア属種(Varroa spp.)、アカラピス属種(Acarapis spp.)。具体例は、アルガス・ペルシカス(Argas persicus)、アルガス・リフレクス(Argas reflexus)、オルニトドラス・モウバータ(Ornithodorus moubata)、オトビウス・メグニニ(Otobius megnini)、リピセファラス(ブーフィラス)・ミクロプラス(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、リピセファラス(ブーフィラス)・デコロラタス(Rhipicephalus(Boophilus)decoloratus)、リピセファラス(ブーフィラス)・アニュラタス(Rhipicephalus(Boophilus)annulatus)、リピセファラス(ブーフィラス)・カルセラタス(Rhipicephalus(Boophilus)calceratus)、ヒアロンマ・アナトリカム(Hyalomma annatolicum)、ヒアロンマ・アエジプチカム(Hyalomma aegypticum)、ヒアロンマ・マルギナタム(Hyalomma marginatum)、ヒアロンマ・トランシエンス(Hyalomma transiens)、リピセファラス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus)、イクソデス・ヘキサゴナス(Ixodes hexagonus)、イクソデス・キャニスガ(Ixodes canisuga)、イクソデス・ピロサス(Ixodes pilosus)、イクソデス・ルビキュンダス(Ixodes rubicundus)、イクソデス・スキャプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、ヘマフィサリス・コンシナ(Haemaphysalis concinna)、ヘマフィサリス・パンクタータ(Haemaphysalis punctata)、ヘマフィサリス・シンアバリナ(Haemaphysalis cinnabarina)、ヘマフィサリス・オトフィラ(Haemaphysalis otophila)、ヘマフィサリス・レアチ(Haemaphysalis leachi)、ヘマフィサリス・ロンギコルニ(Haemaphysalis longicorni)、デルマセントール・マルギナタス(Dermacentor marginatus)、デルマセントール・レティキュラタス(Dermacentor reticulatus)、デルマセントール・ピクタス(Dermacentor pictus)、デルマセントール・アルビピクタス(Dermacentor albipictus)、デルマセントール・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマセントール・バリアビリス(Dermacentor variabilis)、ヒアロンマ・マウリタニカム(Hyalomma mauritanicum)、リピセファラス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファラス・ブルサ(Rhipicephalus bursa)、リピセファラス・アッペンディキュラタス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファラス・キャペンシス(Rhipicephalus capensis)、リピセファラス・ツラニカス(Rhipicephalus turanicus)、リピセファラス・ザンベジエンシス(Rhipicephalus zambeziensis)、アンブリオマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、アンブリオマ・バリエガタム(Amblyomma variegatum)、アンブリオマ・マキュラタム(Amblyomma maculatum)、アンブリオマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)、アンブリオマ・カジェネンス(Amblyomma cajennense)、デルマニサス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、オルニソニッサス・ブルサ(Ornithonyssus bursa)、オルニソニッサス・シルビアラム(Ornithonyssus sylviarum)、バロア・ジャコブソニ(Varroa jacobsoni);
ケダニ目(Actinedida)(プロスチグマタ(Prostigmata))及びコナダニ目(Acaridida)(アスチグマタ(Astigmata))からは、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケイレチエラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニソケイレチア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミオビア属種(Myobia spp.)、プソレルゲーツ属種(Psorergates spp.)、デモデックス属種(Demodex spp.)、トロンビキュラ属種(Trombicula spp.)、リストロホラス属種(Listrophorus spp.)、アカラス属種(Acarus spp.)、チロファガス属種(Tyrophagus spp.)、カログリファス属種(Caloglyphus spp.)、ヒポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリカス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、シトジテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。具体例は、ケイレチエラ・ヤスグリ(Cheyletiella yasguri)、ケイレチエラ・ブラケイ(Cheyletiella blakei)、デモデックス・カニス(Demodex canis)、デモデックス・ボービス(Demodex bovis)、デモデックス・オービス(Demodex ovis)、デモデックス・カプラエ(Demodex caprae)、デモデックス・エクイ(Demodex equi)、デモデックス・カバリ(Demodex caballi)、デモデックス・スイス(Demodex suis)、ネオトロムビキュラ・オータムナリス(Neotrombicula autumnalis)、ネオトロムビキュラ・デザレリ(Neotrombicula desaleri)、ネオシェーンガスティア・キセロテルモビア(Neoschongastia xerothermobia)、トロンビキュラ・アカムシ(Trombicula akamushi)、オトデクテス・シノティス(Otodectes cynotis)、ノトエドレス・カチ(Notoedres cati)、サルコプチス・カニス(Sarcoptis canis)、サルコプテス・ボビス(Sarcoptes bovis)、サルコプテス・オービス(Sarcoptes ovis)、サルコプテス・ルピカプラエ(Sarcoptes rupicaprae(=S.caprae)、サルコプテス・エクイ(Sarcoptes equi)、サルコプテス・スイス(Sarcoptes suis)、プソロプテス・オービス(Psoroptes ovis)、プソロプテス・キュニキュリ(Psoroptes cuniculi)、プソロプテス・エクイ(Psoroptes equi)、コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)、プソエルガテス・オービス(Psoergates ovis)、ニューモニッソイディク・マンジェ(Pneumonyssoidic mange)、ニューモニッソイデス・カニナム(Pneumonyssoides caninum)、アカラピス・ウッディ(Acarapis woodi)。
【0159】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、動物を襲う節足動物、蠕虫及び原虫を駆除するのにも適している。動物には、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウ、養殖魚及びミツバチ等の農業用家畜が含まれる。さらに、動物には、例えば、イヌ、ネコ、愛玩鳥、観賞魚等などのペット(愛玩動物とも称される。)、並びにハムスター、モルモット、ラット及びマウス等の実験動物として知られる動物が含まれる。
【0160】
これらの節足動物、蠕虫及び/又は原虫を駆除することによって、動物の死亡が低下し、並びに生産性(肉、ミルク、羊毛、皮、卵、蜂蜜等の場合)及び宿主動物の健康が改善することが予定され、このように、本発明の活性化合物の使用によって、さらに経済的且つ簡易に動物を飼育することが可能となる。
【0161】
例えば、(適用可能な場合)寄生生物による宿主からの血液の取り込みを抑制し、又は中断することが望ましい。また、寄生生物の駆除は、感染性因子の伝達を抑制するために役立ち得る。
【0162】
獣医分野に関して本明細書において使用される「駆除する」という用語は、それぞれの寄生生物に感染した動物中でのこのような寄生生物の発生を無害なレベルまで低下させる上で、活性化合物が有効であることを意味する。より具体的には、本明細書において使用される「駆除する」とは、それぞれの寄生生物を死滅させ、その成長を阻害し、又はその増殖を阻害する上で、活性化合物が有効であることを意味する。
【0163】
一般に、動物の治療のために使用される場合、本発明のオキサジアゾリノン誘導体は直接適用することができる。好ましくは、本発明の化合物は、本分野で公知である、医薬として許容される賦形剤及び/又は補助剤を含有し得る医薬組成物として適用される。
【0164】
例えば、錠剤、カプセル、飲料、水薬、顆粒、ペースト、ボーラス、飼料を介した方法若しくは坐剤の形態での腸内投与により、又は、注射(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内等)、インプラント、経鼻投与等の非経口投与により、例えば、浸漬又は液浸、噴霧、滴下(pouring on)及び点投与(spotting on)、洗浄及び粉末散布の形での皮膚使用によって、また、首輪、耳標、尾標、足輪、端綱、印付け用具等、活性化合物を含有する成形品の補助を得て、活性化合物は、獣医学部門で及び畜産で、公知の様式で適用(=投与)される。活性化合物は、シャンプーとして、又はエアロゾル中で使用可能な適切な製剤として、又は無圧スプレー、例えば、ポンプスプレイ及び噴霧器スプレーとして調合され得る。
【0165】
家畜、家禽、ペット等に対して使用される場合には、本発明の活性化合物は、活性化合物を1から80重量%(SI単位で質量%)の量で含む製剤(例えば、粉末、水和剤[「WP」]、エマルジョン、乳剤[「EC」]、流動性製剤(flowlable)、均一な溶液及び懸濁濃縮物[「SC」]として、直接若しくは希釈(例えば、100から10,000倍希釈)後に付与することが可能であり、あるいはそれらは薬浴として使用できる。
【0166】
獣医分野において使用される場合、本発明の活性化合物は、殺ダニ剤、殺虫剤、殺蠕虫剤又は殺原虫薬などの適切な相乗効果剤又は他の活性化合物と組み合わせて使用され得る。
【0167】
本発明において、これらの全てを含む有害生物に対して殺虫作用を有する物質は、殺虫剤と称される。
【0168】
本発明の活性化合物は、殺虫剤として使用される場合、慣用の製剤形態で調整することができる。製剤形態の例には、溶液、エマルジョン、水和剤、水分散性顆粒、懸濁液、粉末、泡、ペースト、錠剤、顆粒、エアロゾル、活性化合物が含浸された天然及び合成物質、マイクロカプセル、種子被覆剤、燃焼装置(例えば、燃焼装置としての燻蒸及び発煙カートリッジ、缶、コイルなど)とともに使用される製剤又はULV(コールドミスト、ウォームミスト)などが含まれる。
【0169】
これらの製剤は、それ自体公知である方法によって製造することができる。製剤は、例えば、活性化合物を、展開剤、すなわち、液体希釈剤若しくは担体、液化された気体希釈剤若しくは担体、又は固体希釈剤若しくは担体と混合し、及び、界面活性剤、すなわち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は発泡剤と場合によって混合することによって製造することができる。
【0170】
展開剤として水が使用される場合には、補助溶媒として、例えば、有機溶媒も使用することができる。
【0171】
液体希釈剤又は担体の例には、芳香族炭化水素(例えば、キシレン、トルエン、アルキルナフタレン)、塩素化された芳香族又は塩素化された脂肪族炭化水素(例えば、クロロベンゼン、塩化エチレン又は塩化メチレン)、脂肪族炭化水素(例えば、シクロヘキサン)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、ブタノール又はグリコール及びそれらのエーテル、エステルなど)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、強い極性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど)、水などが含まれる。
【0172】
液化された気体希釈剤又は担体は、例えば、ブタン、プロパン、窒素気体、二酸化炭素及びハロゲン化された炭化水素などのエアロゾル噴射剤などの、常温及び蒸発で気体であるものであり得る。
【0173】
固体希釈剤の例には、微粉化された天然ミネラル(カオリン、クレイ、タルク、胡粉、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト、珪藻土など)、微粉化された合成ミネラル(例えば、高度に分散されたケイ酸、アルミナ、ケイ酸塩など)などが含まれる。
【0174】
顆粒用の固体担体の例には、微粉化され、及び篩にかけられた岩(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、白雲石など)、無機及び有機粉末の合成顆粒、有機素材の微粒子(例えば、おがくず、椰子の実、トウモロコシの穂軸及びタバコの茎など)などが含まれる。
【0175】
乳化剤及び/又は発泡剤の例には、非イオン性及び陰イオン性乳化剤[例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル(例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル)、アルキルスルホナート、アルキルサルフェート、アリールスルホナートなど]、アルブミン加水分解物などが含まれる。
【0176】
分散剤の例には、リグニン−サルファイト廃液及びメチルセルロースが含まれる。
【0177】
固定剤も製剤(粉末、顆粒又はエマルジョン)中で使用することが可能であり、固定剤の例には、カルボキシメチルセルロース、天然及び合成ポリマー(例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルなど)などが含まれる。
【0178】
着色剤を使用することも可能であり、着色剤の例には、無機顔料(例えば、酸化鉄、酸化チタン、プルシアン・ブルーなど)、有機染料(アリザリン染料、アゾ染料又は金属フタロシアニン染料など)、さらに、鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩などの微量元素が含まれる。
【0179】
前記製剤は、一般に0.1ないし95重量%、好ましくは0.5ないし90重量%の範囲の量で活性成分を含有することができる。
【0180】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、商業的に有用な製剤形態で、及び製剤から調整された適用形態で、他の活性化合物、例えば、殺虫剤、毒性の餌、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長制御物質、除草剤などとの混合物としても存在することができる。
【0181】
商業的に有用な適用形態での本発明の化合物の含量は、幅広い範囲内を変動することができる。
【0182】
実際の用途における本発明の活性化合物の濃度は、例えば、0.0000001から100重量%、好ましくは0.00001から1重量%の範囲であり得る。
【0183】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、使用形態に適した慣用の方法を通じて使用することができる。
【0184】
本発明のオキサジアゾリノン誘導体は、衛生有害生物及び保存される製品に付随する有害生物に対して使用されたときに、石灰材料上でのアルカリに対して有効な安定性を有し、木材及び土壌に対して優れた残留効果も示す。
【0185】
また、本発明の活性化合物は温血動物に対しても低毒性であって、安全に使用することができる。
【実施例】
【0186】
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるべきものではない。
【0187】
実施例1:3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(化合物番号G1−1)
【化41】

<ステップ1−1>N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミドの合成。
【0188】
【化42】

ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.71g)と炭酸水素ナトリウム(0.85g)をエタノール中1時間加熱還流した後、0℃に冷却し、4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボニトリル(0.8g)のエタノール溶液を滴下した。室温で20時間撹拌した後、溶媒を濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.73g)を得た。
<ステップ1−2>3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(G1−1)
【化43】

N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.5g)をテトラヒドロフランに溶解し、カルボニルジイミダゾール(0.43g)を加えた。室温で2時間撹拌した後、DBU(0.43mL)を加え、室温で20時間撹拌した。2規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オン(0.05g)を得た。
【0189】
実施例2:3−[4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(化合物番号G1−2)
【化44】

<ステップ2−1>2−(メチルスルファニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジンの合成。
【0190】
【化45】

1−エトキシ−4,4,5,5,5−ペンタフルオロペンテ−1−エン−3−オン(6.5g)およびS−メチルイソチオウレア硫酸塩(4.2g)を水(60ml)に溶解し、ピリジン(3.5g)を加えた後、40時間加熱還流した。反応混合物を酢酸エチルで抽出後、有機層を1規定塩酸および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(メチルスルファニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン(1.45g)を得た。
【0191】
<ステップ2−2>2−(メチルスルフォニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジンの合成。
【0192】
【化46】

2−(メチルスルファニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン(1.45g)をジクロロメタンに溶解し、0℃でm−クロロ過安息香酸(3.7g)を加え、室温で5時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、30分撹拌した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(メチルスルフォニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン(1.47g)を得た。
【0193】
<ステップ2−3>4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボニトリルの合成。
【0194】
【化47】

2−(メチルスルフォニル)−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン(0.7g)をジメチルスルホキシドに溶解し、シアン化ナトリウム(0.12g)を10℃で加えた。室温で30分撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボニトリル(0.29g)を得た。
【0195】
<ステップ2−4>N’−ヒドロキシ−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミドの合成。
【化48】

4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボニトリル(0.29g)のエタノール溶液にヒドロキシルアミン水溶液(0.16g)を加え、室温で5時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄しN’−ヒドロキシ−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.28g)を得た。
【0196】
<ステップ2−5>3−[4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(G1−2)
【化49】

N’−ヒドロキシ−4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.2g)をテトラヒドロフランに溶解し、カルボニルジイミダゾール(0.14g)を加えた。室温で2時間撹拌した後、DBU(0.14g)を加え、室温で5時間撹拌した。2規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、析出した結晶をろ過し、水およびt−ブチルメチルエーテルで洗浄し3−[4−(ペンタフルオロエチル)ピリミジン−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オン(0.12g)を得た。
【0197】
実施例3:3−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G1−7)
【化50】

【0198】
<ステップ3−1>4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボニトリルの合成。
【化51】

2−(メチルスルフォニル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン(0.8g)をジメチルスルホキシドに溶解し、シアン化ナトリウム(0.15g)を10℃で加えた。室温で30分撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボニトリル(0.2g)を得た。
【0199】
<ステップ3−2>N’−ヒドロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボキシミダミドの合成。
【化52】

4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボニトリル(0.2g)のエタノール溶液にヒドロキシルアミン水溶液(0.13g)を加え、室温で20時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄しN’−ヒドロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.22g)を得た。
【0200】
<ステップ3−3>3−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G1−7)
【化53】

N’−ヒドロキシ−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.22g)をテトラヒドロフランに溶解し、カルボニルジイミダゾール(0.17g)を加え、室温で2時間撹拌した。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(0.17g)を加え、室温で5時間撹拌した。2規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄し、3−[4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.23g)を得た。
【0201】
実施例4:3−[6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(G2−1)
【化54】

【0202】
<ステップ4−1>6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボニトリルの合成。
【化55】

4−クロロ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン(0.98g)およびシアン化カリウム(0.7g)をアセトニトリルに加え、20時間加熱還流した。不溶物を濾別し、溶媒を溜去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボニトリル(0.18g)を得た。
【0203】
<ステップ4−2>N’−ヒドロキシ−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミドの合成。
【0204】
【化56】

【0205】
ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.16g)と炭酸水素ナトリウム(0.2g)をエタノール中1時間加熱還流した後、0℃に冷却し、6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボニトリル(0.18g)のエタノール溶液を滴下した。室温で20時間撹拌した後、溶媒を濃縮した。残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.19g)を得た。
【0206】
<ステップ4−3>N’−[(フェノキシカルボニル)オキシ]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミドの合成。
【化57】

N’−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−カルボキシミダミド(0.19g)およびトリエチルアミン(0.13g)をDMFに溶解し、クロロ炭酸フェニル(0.16)を0℃で加えた。室温で4時間撹拌後、5%食塩水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%食塩水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N’−[(フェノキシカルボニル)オキシ]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.22g)を得た。
【0207】
<ステップ4−4>3−[6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オンの合成(G2−1)
【化58】

N’−[(フェノキシカルボニル)オキシ]−6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.22g)をクロロベンゼンに溶解し、180℃で1.5時間マイクロウェーブを照射した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、3−[6−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5−オン(0.04g)を得た。
【0208】
実施例5:3−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G3−1)
【化59】

【0209】
<ステップ5−1>N’−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミドの合成。
【化60】

2−トリフルオロメチルピリミジン−4−カルボニトリル(0.22g)のエタノール溶液にヒドロキシルアミン水溶液(0.16g)を加え、室温で20時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄しN’−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.18g)を得た。
【0210】
<ステップ5−2>3−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G3−1)
【化61】

N’−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.18g)をテトラヒドロフランに溶解し、カルボニルジイミダゾール(0.16g)を加え、室温で2時間撹拌した。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(0.16g)を加え、室温で5時間撹拌した。2規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄し、3−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−4−イル]1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.14g)を得た。
【0211】
実施例6:3−{2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−イル}1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G3−10)
【化62】

【0212】
<ステップ6−1>2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボニトリルの合成。
【化63】

水素化ナトリウム(0.11g)のジメチルホルムアミド懸濁液に、トリフルオロエタンチオール(0.3g)のジメチルホルムアミド溶液を0℃で滴下した。30分撹拌後、2−クロロピリミジン−4−カルボニトリル(0.3g)のジメチルホルムアミド溶液を加えた。室温で3時間撹拌後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離後、水および飽和食塩水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボニトリル(0.4g)を得た。
<ステップ6−2>N’−ヒドロキシ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボキシミダミドの合成。
【0213】
【化64】

2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボニトリル(0.32g)のエタノール溶液にヒドロキシルアミン水溶液(0.16g)を加え、室温で20時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄しN’−ヒドロキシ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.33g)を得た。
【0214】
<ステップ6−3>3−{2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−イル}1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G3−10)
【化65】

N’−ヒドロキシ−2−(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−カルボキシミダミド(0.2g)をテトラヒドロフランに溶解し、カルボニルジイミダゾール(0.14g)を加え、室温で2時間撹拌した。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(0.16g)を加え、室温で5時間撹拌した。2規定塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をt−ブチルメチルエーテルで洗浄し、3−{2−[(2,2,2−トリフルオロエチル)スルファニル]ピリミジン−4−イル}1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.22g)を得た。
【0215】
実施例7:3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G6−113)。
【0216】
【化66】

【0217】
<ステップ7−1>1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒドの合成。
【化67】

1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール(1.1g)のテトラヒドロフラン溶液に、アルゴン雰囲気下、−78℃でn−ブチルリチウム(5ml、1.6Mヘキサン溶液)を滴下した。30分撹拌後、ジメチルホルムアミド(0.59g)のテトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下した。0℃で2時間撹拌後、反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(1.24g)を得た。
【0218】
<ステップ7−2>1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボニトリルの合成。
【0219】
【化68】

1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルバルデヒド(1.24g)をピリジン(50ml)に溶解し、ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.02g)を加え、50℃で1時間撹拌した。室温に冷却後、溶媒を濃縮した。残渣を無水酢酸(70ml)に溶解し、100℃で3時間、125℃で1時間撹拌した。溶媒を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボニトリル(1.17g)を得た。
【0220】
<ステップ7−3>N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシミダミドの合成。
【0221】
【化69】

ヒドロキシルアミン塩酸塩(1.01g)および炭酸水素ナトリウム(1.22g)のエタノール懸濁液(13ml)を45分加熱還流した。室温に冷却後、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボニトリル(1.21g)のエタノール溶液(2ml)を0℃で加え、室温で終夜撹拌した。溶媒を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシミダミド(0.98g)を得た。
【0222】
<ステップ7−4>3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G6−113)。
【0223】
【化70】

アルゴン雰囲気下、N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−カルボキシミダミド(0.42g)のテトラヒドロフラン溶液(8ml)にカルボニルジイミダゾール(0.39g)を加え、室温で2時間撹拌した。DBU(0.37g)を加え、さらに6時間撹拌を続けた。10%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.15g)を得た。
【0224】
実施例8:3−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G4−113)。
【0225】
【化71】

<ステップ8−1>1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミドの合成。
【0226】
【化72】

1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(4.85g)およびジメチルホルムアミド(0.04g)をジクロロメタン(80ml)に溶解し、オキサリルクロリド(3.33g)のジクロロメタン溶液(20ml)を滴下した。室温で1時間撹拌後、溶媒を濃縮した。残渣をジクロロメタン(15ml)に溶解し、28%アンモニア水(15.2g)、ジクロロメタン(25ml)の混合溶液を0℃で加えた。室温で1時間撹拌後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、粗製の1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(4.29g)を得た。
【0227】
<ステップ8−2>1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニトリルの合成。
【化73】

1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(0.97g)およびトリエチルアミン(1.52g)をジクロロメタン(25ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物を0℃で加えた。0℃で1時間撹拌後、室温で2時間撹拌した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニトリル(0.74g)を得た。
【0228】
<ステップ8−3>N’−ヒドロキシ−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシミダミドの合成。
【0229】
【化74】

ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.59g)および炭酸水素ナトリウム(0.72g)のエタノール懸濁液(10ml)を45分加熱還流した。室温に冷却後、1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボニトリル(0.71g)のエタノール溶液(2ml)を−5℃で加え、室温で5時間撹拌した。溶媒を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N’−ヒドロキシ−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシミダミド(0.81g)を得た。
<ステップ8−4>3−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G4−113)。
【0230】
【化75】

アルゴン雰囲気下、N’−ヒドロキシ−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−カルボキシミダミド(0.5g)のテトラヒドロフラン溶液(8ml)にカルボニルジイミダゾール(0.47g)を加え、室温で2時間撹拌した。DBU(0.44g)を加え、さらに6時間撹拌を続けた。10%塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−[1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.3g)を得た。
【0231】
実施例9:4−メチル−3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G5−354)。
【0232】
【化76】

【0233】
<ステップ9−1>3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−オールの合成。
【0234】
【化77】

4,4,4−トリフルオロー1−(2−フリル)ブタン−1,3−ジオン(10.31g)のエタノール溶液(100ml)に、0℃でメチルヒドラジン(3.46g)を滴下して加えた。室温で1時間撹拌後、溶媒を濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、溶液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−オール(3.25g)を得た。
【0235】
<ステップ9−2>3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾールの合成。
【0236】
【化78】

3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−オール(3.25g)および3規定塩酸(16.2ml)をテトラヒドロフラン(60ml)に溶解し、30分加熱還流した。室温に冷却後、溶媒を濃縮した。残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾール(2.14g)を得た。
【0237】
<ステップ9−3>1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸の合成。
【0238】
【化79】

3−(2−フリル)−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)1H−ピラゾール(2.1g)のアセトン溶液(100ml)に過マンガン酸カリウム(8.14g)の水溶液(130ml)を加えた。反応混合物を60℃で4時間撹拌後、室温に冷却しイソプロパノール(30ml)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトろ過し、ろ液を30ml程度まで濃縮した。残渣に2規定水酸化ナトリウム水溶液(7ml)を加え、t−ブチルメチルエーテルで洗浄した。水層に5規定塩酸(10ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、粗製の1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(1.59g)を得た。
【0239】
<ステップ9−4>1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの合成。
【0240】
【化80】

1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(1.58g)およびジメチルホルムアミド(0.01g)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、オキサリルクロリド(1.09g)のジクロロメタン溶液(5ml)を滴下した。室温で1時間撹拌後、溶媒を濃縮した。残渣をジクロロメタン(50ml)に溶解し、28%アンモニア水(4.95g)、ジクロロメタン(50ml)の混合溶液を0℃で加えた。室温で1時間撹拌後、有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(0.91g)を得た。
【0241】
<ステップ9−5>1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリルの合成。
【0242】
【化81】

1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(1.31g)およびトリエチルアミン(2.06g)をジクロロメタン(25ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(2.14g)を0℃で加えた。0℃で1時間撹拌後、室温で2時間撹拌した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.1g)を得た。
【0243】
<ステップ9−6>N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシミダミドの合成。
【0244】
【化82】

ヒドロキシルアミン塩酸塩(0.92g)および炭酸水素ナトリウム(1.11g)のエタノール懸濁液(10ml)を45分加熱還流した。室温に冷却後、1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル(1.18g)のエタノール溶液(2ml)を0℃で加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシミダミド(1.0g)を得た。
【0245】
<ステップ9−7>3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G5−113)。
【0246】
【化83】

アルゴン雰囲気下、N’−ヒドロキシ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキシミダミド(1.79g)のテトラヒドロフラン溶液(28ml)にカルボニルジイミダゾール(1.67g)を加え、室温で2時間撹拌した。DBU(1.57g)を加え、さらに6時間撹拌を続けた。2規定塩酸を0℃で加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(1.13g)を得た。
【0247】
<ステップ9−8>4−メチル−3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オンの合成(G5−354)。
【0248】
【化84】

アルゴン雰囲気下、60%水素化ナトリウム(0.14g)のジメチルホルムアミド(5ml)懸濁液に3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.79g)を0℃で加えた。室温で撹拌した後、ふたたび反応溶液を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(0.58g)を加えた。0℃で2時間撹拌後、室温で終夜撹拌した。反応溶液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−メチル−3−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−1,2,4−オキサジアゾール−5(4H)−オン(0.78g)を得た。
【0249】
上記実施例1〜9と同様の方法により、また前記に詳細に説明した方法に従って、得られる本発明の式(I)の化合物並びに物性値を第1表〜第9表とNMR表に示す。また上記合成例で得られた各化合物も、夫々対応する表に示す。
【0250】
表中の略号等は次のとおり。
n−:ノルマル−、c−hex:シクロヘキシル、c−pen:シクロペンチル、c−hep:シクロヘプチル、c−pro:シクロプロピル、Ph:フェニル、pyridyl:ピリジル。
【0251】
実施例10:生物試験
別の方法を言及しない限り、供試薬剤は以下のとおり調整した。
溶剤:ジメチルホルムアミド 3重量部
乳化剤:ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル 1重量部
適当な活性化合物の調合物を作るために、活性化合物1重量部を上記量の乳化剤を含有する上記量の溶剤と混合し、その混合物を水で所定濃度まで希釈した。
<生物試験例1>:有機リン剤及びカーバメート剤抵抗性モモアカアブラムシ(Myzus persicae)に対する試験
試験方法
直径6cmのポットに栽培した本葉2枚展開のナスの葉に飼育した有機リン剤、及びカーバメート剤抵抗性モモアカアブラムシを1苗当り約50〜100頭接種し、接種1日後に、上記で調製した活性化合物の所定濃度の水希釈液をスプレーガンを用いて、充分量散布した。散布後、温室内に放置し、散布7日後に殺虫率を算出した。殺虫率100%はすべてのアブラムシが死亡したことを意味する。一方殺虫率0%は死亡したアブラムシがいなかったことを意味する。
【0252】
試験結果
代表例として、前記化合物No.G1−1,G1−7,G1−25,G2−1,G3−1、G4−113およびG8−1の化合物が、有効成分濃度500ppmで殺虫率100%の防除効果を現した。
【0253】
実施例11:製剤調製例
製剤例1(粒剤)
本発明化合物(No.G1−1)10部、ベントナイト(モンモリロナイト)30部、タルク(滑石)58部及びリグニンスルホン酸塩2部の混合物に、水25部を加え、良く捏化し、押し出し式造粒機により10〜40メッシュの粒状とし、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
【0254】
製剤例2(粒剤)
0.2〜2mmの範囲内の粒径分布を有する粘土鉱物粒95部を回転混合機に入れ、回転下、液体希釈剤とともに本発明化合物(No.G1−1)5部を噴霧し均等にしめらせた後、40〜50℃で乾燥して粒剤とする。
【0255】
製剤例3(乳剤)
本発明化合物(No.G1−1)30部、キシレン55部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル8部及びアルキルベンゼンスルホン酸カルシウム7部を混合撹拌して乳剤とする。
【0256】
製剤例4(水和剤)
本発明化合物(No.G1−1)15部、ホワイトカーボン(含水無晶形酸化ケイ素微粉末)と粉末クレーとの混合物(1:5)80部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2部及びアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物3部を粉砕混合し、水和剤とする。
【0257】
製剤例5(水和顆粒)
本発明化合物(No.G1−1)20部、リグニンスルホン酸ナトリウム塩30部及びベントナイト15部、焼成ケイソウ土粉末35部を充分に混合し、水を加え、0.3mmのスクリーンで押し出し乾燥して、水和顆粒とする。
【0258】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【0259】
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【表2−4】

【表2−5】

【0260】
【表3−1】

【表3−2】

【表3−3】

【表3−4】

【表3−5】

【0261】
【表4−1】

【表4−2】

【表4−3】

【表4−4】

【表4−5】

【表4−6】

【表4−7】

【表4−8】

【表4−9】

【表4−10】

【0262】
【表5−1】

【表5−2】

【表5−3】

【表5−4】

【表5−5】

【表5−6】

【表5−7】

【表5−8】

【表5−9】

【表5−10】

【0263】
【表6−1】

【表6−2】

【表6−3】

【表6−4】

【表6−5】

【表6−6】

【表6−7】

【表6−8】

【表6−9】

【表6−10】

【0264】
【表7−1】

【表7−2】

【表7−3】

【表7−4】

【表7−5】

【0265】
【表8−1】

【表8−2】

【表8−3】

【表8−4】

【表8−5】

【0266】
【表9−1】

【表9−2】

【表9−3】

【表9−4】

【表9−5】

【0267】
【表10】

【産業上の利用可能性】
【0268】
本発明の新規な殺虫性オキサジアゾリノン誘導体は、通常、高活性で、且つ安全性を示し、さらに、自然界で分解されて環境安全性が高く、殺虫剤等として極めて有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
Gは、酸素原子、窒素原子又は硫黄原子を少なくとも一つ含む5員又は6員の複素環を示し、当該複素環はRで置換されてもよく、ただしGがRで置換されたピリジン環を示し、且つ当該ピリジン環の窒素原子の位置が、オキサジアゾリノン環が結合する炭素原子のオルト位にあるとき、Rが結合する炭素原子及びRが結合する炭素原子の位置は、それぞれ、該窒素原子のオルト位又はメタ位に限り、
はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12アルコキシ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト又はC3−8シクロアルキルを示し、
Xは、酸素又は硫黄原子を示し、
は、C1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、フェニルアミノ、(フェニル)(C1−12アルキル)アミノ、フェニル−C1−12アルコキシ、フェニル−C1−12アルキルスルフェニル、フェニル−C1−12アルキルスルフィニル、フェニル−C1−12アルキルスルホニル、フェニル−C1−12アルキルアミノ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、C1−12アルキルスルフィニル−C1−12アルキル、C1−12アルキルスルホニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルフェニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルフィニル−C1−12アルキル、C1−12ハロアルキルスルホニル−C1−12アルキル、C2−12アルケニルオキシ、C2−12ハロアルケニルオキシ、C2−12アルキニルオキシ、C2−12ハロアルキニルオキシ又は(C1−12アルキル)シリルオキシ又はヒドロキシを示し、上記置換基はハロゲン、シアノ、アミノ、メルカプト、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12ハロアルコキシ、C2−12アルケニルオキシ、C2−12ハロアルケニルオキシ、C2−12アルキニルオキシ、C2−12ハロアルキニルオキシ、C1−12アルキルスルフェニル−C1−12アルキル、又はヒドロキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
は、水素、−CHCN、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、又はハロゲン、C1−12アルキル若しくはC1−12ハロアルキルから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいC3−8シクロアルキル、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−3アルキル、C1−3ハロアルキル若しくはC1−3アルコキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいベンジル、又は次式Q1、Q2、Q3、Q4若しくはQ5から選ばれる一つを示し、
【化2】

(式中、*印の結合は、式(I)中のRが結合している窒素原子との結合を示し、
21は、水素、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル又はC3−8シクロアルキルを示し、
22及びR23はそれぞれ独立して、水素、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C1−12アルコキシ、C3−8シクロアルキル、C2−12アルケニルオキシ又はC2−12アルキニルオキシを示し、又は、R22及びR23は、それぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3乃至8員の複素環を形成してもよく、上記複素環は更にハロゲン、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、ニトロ、C1−12アルコキシ、シアノ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
24及びR25は、それぞれ独立してC1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、C3−8シクロアルキル、フェニル又はフェニル−C1−3アルキルから選ばれる置換基を示し、上記置換基は更にハロゲン、C1−12アルキル、C1−12ハロアルキル、ニトロ、C1−12アルコキシ、シアノ、C1−12ハロアルコキシ、C1−12アルキルスルフェニル、C1−12アルキルスルフィニル、C1−12アルキルスルホニル、C1−12ハロアルキルスルフェニル、C1−12ハロアルキルスルフィニル、C1−12ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、そして、
26は、水素原子又はC1−12アルキルを示す。)
で表されるオキサジアゾリノン誘導体。
【請求項2】
Gを構成する複素環がRで置換されている場合、
がそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ、メルカプト又はC3−7シクロアルキルを示し、
Xが、酸素又は硫黄原子を示し、
が、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ピリジル、フェニルスルフェニル、フェニルスルフィニル、フェニルスルホニル、フェニルアミノ、(フェニル)(C1−6アルキル)アミノ、フェニル−C1−3アルコキシ、フェニル−C1−3アルキルスルフェニル、フェニル−C1−3アルキルスルフィニル、フェニル−C1−3アルキルスルホニル、フェニル−C1−3アルキルアミノ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、C1−6アルキルスルフィニル−C1−3アルキル、C1−6アルキルスルホニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルフェニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルフィニル−C1−3アルキル、C1−6ハロアルキルスルホニル−C1−3アルキル、C2−6アルケニルオキシ、C2−6ハロアルケニルオキシ、C2−6アルキニルオキシ、C2−6ハロアルキニルオキシ又は(C1−6アルキル)シリルオキシ又はヒドロキシを示し、上記置換基はハロゲン、シアノ、アミノ、メルカプト、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、C2−6アルケニルオキシ、C2−6ハロアルケニルオキシ、C2−6アルキニルオキシ、C2−6ハロアルキニルオキシ、C1−6アルキルスルフェニル−C1−3アルキル、又はヒドロキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
が、水素、−CHCN、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、又はハロゲン、C1−6アルキル若しくはC1−6ハロアルキルから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいC3−6シクロアルキル、又はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル若しくはC1−6アルコキシから選ばれる置換基で任意に置換されてもよいベンジル、又は次式Q1、Q2、Q3、Q4若しくはQ5から選ばれる一つを示す、請求項1に記載のオキサジアゾリノン誘導体。
【化3】

(式中、*印の結合は、式(I)中のRが結合している窒素原子との結合を示し、
21が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル又はC3−6シクロアルキルを示し、
22及びR23がそれぞれ独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C1−6アルコキシ、C3−7シクロアルキル、C2−6アルケニルオキシ又はC2−6アルキニルオキシを示し、又は、R22及びR23は、それぞれが結合する窒素原子と一緒になって、3乃至8員の複素環を形成してもよく、上記複素環は更にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ニトロ、C1−6アルコキシ、シアノ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
24及びR25が、それぞれ独立してC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C3−7シクロアルキル、フェニル又はフェニル−C1−3アルキルから選ばれる置換基を示し、上記置換基は更にハロゲン、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、ニトロ、C1−6アルコキシ、シアノ、C1−6ハロアルコキシ、C1−6アルキルスルフェニル、C1−6アルキルスルフィニル、C1−6アルキルスルホニル、C1−6ハロアルキルスルフェニル、C1−6ハロアルキルスルフィニル、C1−6ハロアルキルスルホニル、ヒドロキシ又はメルカプトから選ばれる置換基で任意に置換されてもよく、
26が、水素原子又はC1−6アルキルを示す。)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のオキサジアゾリノン誘導体を有効成分として含有する殺虫剤。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のオキサジアゾリノン誘導体を有効成分として含有する動物寄生虫防除剤。

【公開番号】特開2012−41325(P2012−41325A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186685(P2010−186685)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(507203353)バイエル・クロップサイエンス・アーゲー (172)
【氏名又は名称原語表記】BAYER CROPSCIENCE AG
【Fターム(参考)】