説明

オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法

【課題】オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法。
【解決手段】(1)〜(4)からなる方法。(1)固体触媒を、高真空状態から徐々に塩基性ガス又は酸性ガスに晒し、これらの吸着量を測定することで、全吸着等温線(化学吸着と物理吸着の両方を含む)を得る。(2)固体触媒を高真空におき、物理吸着したアンモニア又は二酸化炭素だけを完全に除去した後、そのまま再度塩基性ガス又は酸性ガスに晒し、二度目の吸着等温線(物理吸着等温線に該当する)を得る。(3)全吸着等温線(一度目の吸着等温線;化学吸着と物理吸着の両方を含む)と物理吸着等温線の差により化学吸着等温線を得る。(4)その化学吸着等温線は、ほぼ直線となるため、これを化学吸着等温線のP=0に外挿することで、固体触媒に単分子層で化学吸着した塩基性ガス量又は塩基性ガス量(化学吸着量)を認識する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法に関する。オキセタン化合物は、例えば、熱硬化性樹脂等の原料として有用な化合物である。
【背景技術】
【0002】
従来、オキセタン化合物製造用触媒としては、例えば、カルシウムヒドロキシアパタイト又はカルシウムの一部がアルカリ金属等で置換された部分置換カルシウムヒドロキシアパタイト(例えば、特許文献1参照)、ヘテロポリ酸又はその塩(例えば、特許文献2参照)、結晶性アルミノシリケート(例えば、特許文献3参照)、結晶性又は非結晶性の金属酸化物(例えば、特許文献4参照)等が知られていた。しかしながら、これらの触媒を用いたオキセタン化合物の合成例が開示されているが、いずれの触媒においても、オキセタン化合物の選択率は低かった。オキセタン化合物製造用触媒の機能を改善するに当たり、固体触媒の特性、即ち、化学吸着する塩基性ガス及び酸性ガスについては何ら検証されておらず、その測定方法も全く知られていなかった。固体触媒への比較的弱い結合である物理吸着とは異なり、強い結合である化学吸着に着目し、その測定方法を確立することは、オキセタン化合物製造用触媒を探索する上で重要な要素となると考えられる。
【特許文献1】特開平10-158255号公報
【特許文献2】特開昭61-126080号公報
【特許文献3】特開平3-206087号公報
【特許文献4】特開平3-200777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の課題は、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法であって、以下の(1)〜(4)を含むことからなる、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法によって解決される。
(1)当該固体触媒を、高真空状態から徐々に塩基性ガス又は酸性ガスに晒し、これらの吸着量を測定することで、全吸着等温線(化学吸着と物理吸着の両方を含む)を得る。
(2)次に、固体触媒を高真空におき、物理吸着したアンモニア又は二酸化炭素だけを完全に除去した後、そのまま再度塩基性ガス又は酸性ガスに晒すことで、同様に二度目の吸着等温線(物理吸着等温線に該当する)を得る。
(3)全吸着等温線(一度目の吸着等温線;化学吸着と物理吸着の両方を含む)と物理吸着等温線の差により化学吸着等温線を得る。
(4)その化学吸着等温線は、ほぼ直線となるため、これを化学吸着等温線のP=0に外挿することで、固体触媒に単分子層で化学吸着した塩基性ガス量又は塩基性ガス量(化学吸着量)を認識する。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、熱硬化性樹脂等の原料として有用なオキセタン化合物の製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明のオキセタン化合物製造用固体触媒の塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定は、以下の手順によって行う。
(1)当該固体触媒を、例えば、ヒーター等により保温しておき、高真空状態から徐々に塩基性ガス又は酸性ガスに晒し、これらの吸着量を測定することで、全吸着等温線(化学吸着と物理吸着の両方を含む)を得る。
(2)次に、固体触媒を高真空におき、物理吸着した塩基性ガス又は酸性ガスだけを完全に除去した後、そのまま再度塩基性ガス又は酸性ガスに晒すことで、同様に二度目の吸着等温線(物理吸着等温線に該当する)を得る。
(3)全吸着等温線(一度目の吸着等温線;化学吸着と物理吸着の両方を含む)と物理吸着等温線の差により化学吸着等温線を得る。
(4)その化学吸着等温線は、ほぼ直線となるため、これを化学吸着等温線のP=0に外挿することで、固体触媒に単分子層で化学吸着した塩基性ガス量又は酸性ガス量(化学吸着量)を認識する。
【0007】
本発明の塩基性ガスとしては、例えば、アンモニア、ピリジン等が挙げられるが、好ましくはアンモニアが使用される。又、酸性ガスとしては、例えば、二酸化炭素、塩化水素等が挙げられるが、好ましくは二酸化炭素が使用される。
【0008】
なお、塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定に当たり、前記の固体触媒を、加熱処理や真空排気処理、又はこれらを合わせた方法等によって、予め、固体触媒に吸着した水や酸性物質、塩基性物質を脱離させるための前処理を行うことが望ましい。当該前処理は、触媒の性状を考慮して適宜選択すれば良く、例えば加熱処理や真空排気処理、これらを合わせた方法等が挙げられる。加熱温度や真空度および時間等といった処理条件は、いずれも固体触媒の性状を損なわない範囲であれば特に制限されない。
【0009】
本発明のオキセタン化合物製造用固体触媒は、アルカリ金属化合物が担体に担持されているものであるものが望ましく、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。なお、これらのアルカリ金属は、単独又は二種以上が担持されていても良い。又、これらのアルカリ金属の担体への担持は、例えば、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、酸化物、塩化物、酢酸塩、シュウ酸塩等の形態をアルカリ金属供給源として、当該固体触媒を調製する際に使用される。
【0010】
前記アルカリ金属の担体への担持量としては、担体1gに対して、好ましくは0.01〜2g、更に好ましくは0.02〜0.2gである。
【0011】
本発明のオキセタン化合物製造用固体触媒は、先のアルカリ金属に加えて、リン化合物が担体に担持されているものが望ましい。リンの担体への担持は、例えば、リン酸(その水溶液も含む)又はそれらのアルカリ金属塩(その水溶液も含む)等をリン供給源として、当該固体触媒を調製する際に使用される。
【0012】
前記リンの担体への担持量としては、担体1gに対して、好ましくは0.01〜2g、更に好ましくは0.005〜0.2gである。
【0013】
本発明のオキセタン化合物製造用固体触媒の担体としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、ゼオライト及び活性炭からなる少なくとも1種の担体が好適に使用される。
【0014】
本発明のオキセタン化合物製造用固体触媒の製法としては、例えば、アルカリ金属供給源、水、担体、必要ならばリン供給源を加え、水を蒸発乾固させた後、焼成することによって行われる。その際の焼成温度は、好ましくは200〜1000℃、更に好ましくは400〜800℃であり、圧力は特に制限されない。又、焼成雰囲気も特に限定されないが、好ましくは酸素の存在下(例えば、空気中)で行う。
【0015】
なお、固体触媒の形状は、粉体、成型体のいずれでも良く、反応方式や反応器の形状に応じて適宜選択でき、例えば、成型体であれば、球状、円柱状、顆粒状等が好適に使用される。
【実施例】
【0016】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。なお、アンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量の測定は、高性能・全自動ガス吸着量測定装置Autosorb−1−C型(ユアサアイオニクス社製)を使用した。又、参考例において、トリメチロールプロパン及び3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(オキセタン化合物)はガスクロマトグラフィーにより分析し、オキセタン化合物の選択率(mol%)は、転化したトリメチロールプロパンに対する生成した3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの割合(mol比)により求めた。
【0017】
参考例1(触媒A;セシウム−リン−酸素/シリカ(Cs-P-O/SiO2)の製造)
ガラス製フラスコに、硝酸セシウム5.2g及びイオン交換水20gを加えて撹拌し、硝酸セシウム水溶液を得た。次いで、アモルファスシリカ(粒径:10〜20メッシュ)16gに、先の硝酸セシウム水溶液を加えた後、更にリン酸水溶液(85%リン酸水溶液2.5gにイオン交換水10gを加えて調製したもの)を加えた。得られた水溶液を蒸発乾固させた後に、空気中にて600℃で2時間焼成して触媒Aを得た。
【0018】
実施例1(触媒Aのアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
触媒A1.5gをガラス製サンプルセルに入れ、4Pa以下にて、380℃で2時間加熱した(前処理)。次に、アンモニアの化学吸着量測定を行うため、前処理された触媒Aを、サンプルセルのまま高性能・全自動ガス吸着量測定装置Autosorb−1−C型(ユアサアイオニクス社製)に設置した。
固体触媒をヒーターにより50℃で保温し、真空状態から徐々にアンモニアガスをサンプルセルに導入し、絶対圧5.3kPaから5.3kPa間隔で106.7kPaまで合計20点で吸着量(即ち、化学吸着量と物理吸着量を合わせた全吸着量)を測定(測定温度;50℃、熱平衡時間;60分、圧力公差;4、休暇H区平衡時間;2分)し、全吸着等温線(化学吸着と物理吸着の両方を含む)を作成した。
その後、高真空で排気することにより物理吸着したアンモニアを除去し、再度絶対圧5.3kPaから5.3kPa間隔で106.7kPaまで合計20点で吸着量(即ち、物理吸着量)を測定し、物理吸着等温線を作成した。全吸着量と物理吸着量の差から化学吸着等温線を作成し、これをP=0に外挿した。その結果、触媒Aのアンモニア化学吸着量は6μmol/gであった。
又、吸着ガスをアンモニアガスから二酸化炭素に変えて、二酸化炭素の化学吸着量測定を行った。その結果、二酸化炭素化学吸着量は1μmol/g以下であった。
【0019】
参考例2(触媒Aによる3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
内径7mmのパイレックス(登録商標)ガラス製縦型反応管に、触媒A1mlを充填し、その上層に直径2mmのガラスビーズ8gを充填した。次いで、触媒層温度を350℃に保持した後、アルゴンを毎分5mlで通気しながら、5質量%トリメチロールプロパン水溶液を流量2.9g/hで、反応管上方からメタリングポンプにより供給した。供給開始から1〜5時間(合計4時間分)の反応液を捕集して分析した結果、トリメチロールプロパンの転化率は12.1mol%、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの選択率は82.7mol%であり、目的物が高選択率で得られた。
【0020】
参考例3(触媒B;ナトリウム−リン−酸素/シリカ(Na-P-O/SiO2)の製造)
参考例1において、硝酸セシウムを硝酸ナトリウム2.3gに変えたこと以外は、参考例1と同様に触媒を製造した(触媒B)。
【0021】
実施例2(触媒Bのアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒Aを触媒Bに変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は11μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は1μmol/g以下であった。
【0022】
参考例4(触媒Bによる3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒Aを触媒Bに変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は11.4mol%、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの選択率は50.6mol%であり、目的物が高選択率で得られた。
【0023】
参考例5(触媒C;ナトリウム−酸素/シリカ(Na-O/SiO2)の製造)
参考例1において、リン酸を加えなかったこと以外は、参考例1と同様に触媒を製造した(触媒C)。
【0024】
実施例3(触媒Cのアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒Aを触媒Cに変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は8μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は15μmol/gであった。
【0025】
参考例6(触媒Cによる3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒Aを触媒Cに変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は12.8mol%、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの選択率は66.3mol%であり、目的物が高選択率で得られた。
【0026】
参考例7(触媒X;ナトリウム−酸素/シリカ(P/SiO2)の製造)
参考例1において、硝酸セシウムを加えず、イオン交換水10gを加えたこと以外は、参考例1と同様に触媒を製造した(触媒X)。
【0027】
実施例4(触媒Xのアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒Aを触媒Xに変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は278μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は1μmol/g以下であった。
【0028】
参考例8(触媒Xによる3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒Aを触媒Xに変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は25.7mol%であったが、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの生成は確認されなかった。
【0029】
実施例5(γ-アルミナ(NST-7;日揮ユニバーサル社製)のアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒Aをγ-アルミナ(NST-7;日揮ユニバーサル社製)に変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は477μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は104μmol/gであった。
【0030】
参考例9(γ-アルミナ(NST-7;日揮ユニバーサル社製)による3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒Aをγ-アルミナ(NST-7;日揮ユニバーサル社製)に変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は100mol%であったが、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの生成は確認されなかった。
【0031】
実施例6(酸化ジルコニウム(XZ16052;NORTON社製)のアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒Aを酸化ジルコニウム(XZ16052;NORTON社製)に変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は376μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は276μmol/gであった。
【0032】
参考例10(酸化ジルコニウム(XZ16052;NORTON社製)による3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒Aを酸化ジルコニウム(XZ16052;NORTON社製)に変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は100mol%であったが、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの生成は確認されなかった。
【0033】
実施例7(NaY型ゼオライト(320NAA;東ソー社製)のアンモニア及び二酸化炭素の化学吸着量測定)
実施例1において、触媒AをNaY型ゼオライト(320NAA;東ソー社製)に変えたこと以外は、実施例1と同様に化学吸着量測定を行った。その結果、アンモニアの化学吸着量は2596μmol/g、二酸化炭素の化学吸着量は3μmol/gであった。
【0034】
参考例11(NaY型ゼオライト(320NAA;東ソー社製)による3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの合成)
参考例2において、触媒AをNaY型ゼオライト(320NAA;東ソー社製)に変えたこと以外は、参考例2と同様に反応を行った。その結果、トリメチロールプロパンの転化率は100mol%であったが、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンの生成は確認されなかった。
【0035】
以上の結果からも分かるように、オキセタン化合物製造用触媒の機能を改善するに当たり、固体触媒の特性、即ち、化学吸着する塩基性ガス及び酸性ガスについては検証するための本発明の測定方法が有用であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法に関する。オキセタン化合物は、例えば、熱硬化性樹脂等の原料として有用な化合物である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法であって、以下の(1)〜(4)を含むことからなる、オキセタン化合物製造用固体触媒における塩基性ガス及び酸性ガスの化学吸着量の測定方法。
(1)当該固体触媒を、高真空状態から徐々に塩基性ガス又は酸性ガスに晒し、これらの吸着量を測定することで、全吸着等温線(化学吸着と物理吸着の両方を含む)を得る。
(2)次に、固体触媒を高真空におき、物理吸着したアンモニア又は二酸化炭素だけを完全に除去した後、そのまま再度アンモニア又は二酸化炭素に晒すことで、同様に二度目の吸着等温線(物理吸着等温線に該当する)を得る。
(3)全吸着等温線(一度目の吸着等温線;化学吸着と物理吸着の両方を含む)と物理吸着等温線の差により化学吸着等温線を得る。
(4)その化学吸着等温線は、ほぼ直線となるため、これを化学吸着等温線のP=0に外挿することで、固体触媒に単分子層で化学吸着したアンモニア量又は二酸化炭素量(化学吸着量)を認識する。
【請求項2】
塩基性ガスがアンモニアであり、酸性ガスが二酸化炭素である請求項1記載の測定方法。
【請求項3】
オキセタン化合物製造用固体触媒が、アルカリ金属化合物が担体に担持されているものである請求項1乃至2記載の測定方法。
【請求項4】
オキセタン化合物製造用固体触媒が、アルカリ金属化合物及びリン化合物が担体に担持されているものである請求項1乃至3記載の測定方法。
【請求項5】
オキセタン化合物製造用固体触媒の担体が、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、ゼオライト及び活性炭からなる少なくとも1種の担体である、請求項1乃至4記載の測定方法。
【請求項6】
オキセタン化合物製造用固体触媒が、トリメチロールアルカンをオキセタン化合物へ脱水反応させる触媒である、請求項1乃至5記載の測定方法。
【請求項7】
アルカリ金属供給源、水及び担体を加え、水を蒸発乾固させた後、焼成する請求項1乃至3、5乃至6記載の測定方法。
【請求項8】
アルカリ金属供給源、水、担体及びリン供給源を加え、水を蒸発乾固させた後、焼成する請求項1乃至7記載の測定方法。
【請求項9】
オキセタン化合物が3-アルキル-3-ヒドロキシメチルオキセタンである請求項1乃至8記載の測定方法。

【公開番号】特開2008−151563(P2008−151563A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338002(P2006−338002)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000000206)宇部興産株式会社 (2,022)
【Fターム(参考)】