説明

オゾンミスト発生装置

【課題】オゾン濃度を制御することにより必要に応じて高濃度とすることができ、オゾンによる除菌・消臭等の効果を高めつつ加湿も行うことのできるオゾンミスト発生装置を提供すること。
【解決手段】このオゾナイザーSは、貯水タンク4と、貯水タンク4内の水をオゾン化する紫外線ランプ6を有する装置本体2と、オゾン化された水を霧状化してオゾンミストとするミスト発生器12とを有し、貯水タンク4は、紫外線ランプ6を内部に収容し、紫外線ランプ6の周囲を水が覆うように配置させる紫外線ランプ収容室Rと、紫外線ランプ収容室R内で紫外線ランプ6によってオゾン化されたオゾン化空気をオゾンミストと合流させる案内経路10と、オゾンミストを排出する排出口2aとを有し、かつ、装置本体2に対して着脱可能とされており、装置本体2が、貯水タンク4の着脱を検出する着脱センサー8を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾンミスト発生装置に係り、特にオゾン濃度を制御することによりオゾンによる効果を高めることのできるオゾンミスト発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、オゾンが有する除菌(殺菌)効果、消臭効果などの様々な効果が知られている。また、紫外線ランプや電気分解により空気や水をオゾン化してオゾンガスやオゾン水を生成することが可能であることも知られている。また、冬の乾燥対策のために、従来より加湿器も用いられている。加湿器を用いて加湿すれば、乾燥による皮膚のトラブルを解消したり、ある種のウィルスを不活性化することができる。
【0003】
これらの両者の特性を活かすべく、オゾン水をミスト化してオゾンミストを発生する提案も為されている(例えば、特許文献1を参照。)。このものによれば、毛細管現象によって送液された水をU字型の紫外線ランプによりオゾン化し、超音波加湿器によってミスト化している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−35009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、紫外線ランプによって水をオゾン化する際の効率はさほど高くないので、オゾンミストによる高い除菌効果や消臭効果を期待できない場合がある。したがって、より一層高い除菌効果や消臭効果を必要とする場合には、特許文献1に開示のもののように、単に送液された水を紫外線ランプでオゾン化するのみでは充分なオゾン濃度が得られず、オゾン効果が不充分な場合があった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、オゾン濃度を制御することにより必要に応じて高濃度とすることができ、オゾンによる除菌・消臭等の効果を高めつつ加湿も行うことのできるオゾンミスト発生装置を提供することを例示的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の例示的側面としてのオゾンミスト発生装置は、内部に水を貯留する貯水タンクと、貯水タンク内の水をオゾン化する紫外線ランプを有する装置本体と、オゾン化された水を霧状化してオゾンミストとするミスト発生手段と、を有するオゾンミスト発生装置であって、貯水タンクは、紫外線ランプを内部に収容し、紫外線ランプの周囲を水が覆うように配置させる紫外線ランプ収容室と、紫外線ランプ収容室内で紫外線ランプによってオゾン化されたオゾン化空気をオゾンミストと合流させる合流手段と、オゾンミストを排出する排出口と、を有し、かつ、装置本体に対して着脱可能とされており、装置本体が、貯水タンクの着脱を検出する着脱センサーを有する、ことを特徴とする。
【0008】
貯水タンクが紫外線ランプ収容室を有しているので、貯水タンク内の水に効率よく紫外線を照射することができ、オゾン発生率を向上させることができる。その結果、オゾンミストのオゾン濃度(オゾン含有率)を向上させることができる。また、紫外線ランプ収容室内で空気をオゾン化してオゾン化空気を生成し、そのオゾン化空気を合流手段によってオゾンミストと合流させている。オゾンミスト内のオゾンだけでなくオゾン化空気のオゾンも加えることができ、オゾン濃度を一層向上させることができる。
【0009】
もちろん、合流手段が調整バルブ等の合流量調整手段を有していれば、オゾン化空気の合流量を調整することができ、必要に応じてオゾン濃度を高濃度とすることも低濃度とすることも可能である。
【0010】
また、貯水タンクが装置本体に対して着脱可能とされているので、水の補給や廃棄が容易に行える。異なる形状の貯水タンクや容量の異なる貯水タンクを必要に応じて適宜着脱交換可能である。着脱センサーが貯水タンクの着脱を検出するので、装置本体に貯水タンクが装着されてオゾンミスト発生可能な状態であるか、装置本体から貯水タンクが取り外されてオゾンミスと発生不可能な状態であるか、を容易に判別することができる。
【0011】
なお、ミスト発生手段は、装置本体に設けられていても貯水タンクに設けられていてもよい。装置本体にミスト発生手段が設けられる場合は、貯水タンク側にミスト発生手段用の電源供給や配線等を行う必要がないが、貯水タンクから装置本体側のミスト発生手段へと水を供給する給水経路が必要となる。また、貯水タンクの取外し状態においても装置本体側にミスト発生手段が残ることとなる。貯水タンクを交換しても装置本体側のミスト発生手段を共通して利用することができる。
【0012】
一方、貯水タンクにミスト発生手段が設けられる場合は、貯水タンク側のミスト発生手段用の配線等(接触端子等)が必要となるが、装置本体側への給水経路が不要である。また、貯水タンクごとに異なる形式のミスト発生手段を設定することができる。貯水タンクの容量やユーザの好みに応じて種々のミスト発生手段を選択してオゾンミスト発生装置に使用することができる。
【0013】
貯水タンクが、紫外線ランプ収容室を有するボトル部と、オゾン化された水を噴霧する噴霧部と、を有する霧吹き手段と交換可能であってもよい。
【0014】
貯水タンクが着脱可能であるので、霧吹き手段を貯水タンクとして使用することができる。この場合、ボトル内の水をオゾン化し、そのオゾン化された水を噴霧部によって霧状化してオゾンミストとして使用する。霧状化においてミスト発生手段を用いない。また、合流手段によるオゾン化空気の合流も行わない。
【0015】
ユーザは、ボトル内の水をオゾン化した後に霧吹き手段を装置本体から取り外して携帯し、所望の場所でオゾンミストを噴霧することができる。したがって、可搬性、携帯性に優れ、装置本体をわざわざ移動しなくても所望の場所でオゾンミストを自由に噴霧することができる。
【0016】
装置本体が、貯水タンクの着脱に基づいて紫外線ランプのオンオフを制御する制御手段を更に有してもよい。
【0017】
貯水タンクを装置本体から取り外した際に、制御手段により紫外線ランプをオフにする(消灯させる)ことができるので、貯水タンクのない状態で、紫外線ランプが点きっ放しとなる状態を防止することができる。紫外線ランプから放出される紫外線は、波長や光量によっては人体に有害となる場合があるが、この構成によれば、貯水タンクの取り外し時に確実に自動的に紫外線ランプを消灯させることができるので危険防止に寄与する。また、省電力にも貢献する。
【0018】
ミスト発生手段が超音波方式又は加熱方式によりオゾン化された水を霧状化してもよい。
【0019】
ミスト発生手段に、超音波方式を採用すれば、粒子の細かいミストを生成することができる。また、高温とならず安全であり、省電力にも貢献する。一方、ミスト発生手段に加熱方式を採用すれば、超音波振動子を用いないので静粛性に優れ、簡単な構造で安価なものとすることができる。また、ヒータにより高温ミストを発生させるので、細菌等の繁殖を抑制することができる。もちろん、設計上の都合により、又は、ユーザの好みに応じていずれかを使用すればよいし、ミスト発生手段を交換可能として適宜交換して使用できるように構成してもよい。ミスト発生手段は、上記に説明したように装置本体に設けられていてもよいし、貯水タンクに設けられていてもよい。
【0020】
本発明の更なる課題又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、オゾン濃度を制御することにより必要に応じて高濃度とすることができ、オゾンによる除菌・消臭等の効果を高めつつ加湿も行うことができる。また、貯水タンクを着脱可能とすることができ、必要に応じて霧吹き手段を装置本体に装着することができる。また、貯水タンクの着脱を検出して、安全性の向上や省電力に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態1に係るオゾナイザーの外観斜視図である。
【図2】図1に示すオゾナイザーの内部構成の概略を示す構成図である。
【図3】図1に示す貯水タンクの概略構成を示す構成図である。
【図4】図1に示すオゾナイザーの制御手段による制御手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係るオゾナイザーの外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係るオゾナイザー(オゾンミスト発生装置)について説明する。図1は、このオゾナイザー(オゾンミスト発生装置)Sの外観斜視図である。図2は、オゾナイザーSの内部構成の概略を示す構成図である。図2においては、部分的に断面図で示している。
【0024】
オゾナイザーSは、装置本体2、貯水タンク4、紫外線ランプ6、着脱センサー8、案内経路(合流手段)10、ミスト発生器(ミスト発生手段)12を有して大略構成される。装置本体2は、このオゾナイザーSの基部として主要な構成物を内包する本体部分である。装置本体2は、紫外線ランプ6、着脱センサー8、ミスト発生器12、給水経路14、スイッチ16、制御手段18を有している。
【0025】
紫外線ランプ6は、例えば波長10〜400nmの紫外線を発光する発光手段である。紫外線を水や空気に照射することにより、オゾン空気やオゾン水を生成する。紫外線ランプ6は、例えば図に示すように、上下に伸びる直管型であって、全方位に向けて紫外線を放出する。照射対象としての空気や水は、紫外線ランプ6の周囲を囲んで全周に亘って存在することが好ましく、なるべく照射面積を大きく確保することがオゾン化効率向上の観点から望ましい。紫外線ランプ6は、貯水タンク4が装置本体2に装着された状態で、貯水タンク4の紫外線ランプ収容室R内に位置するように配置されている。紫外線ランプ6の周囲を貯水タンク4内の水が覆うように位置し、紫外線ランプ6によって効率よく水のオゾン化ができるようになっている。また、紫外線ランプ6は、紫外線ランプ収容室R内の空気もオゾン化する。紫外線ランプ6は、制御手段18と接続されている。
【0026】
着脱センサー8は、貯水タンク4の装置本体2への着脱を検出するための検出手段である。装置本体2は、貯水タンク4を着脱する着脱部を有しており、その着脱部に貯水タンク4が着脱可能となっている。貯水タンク4を装置本体2に装着した場合に、装置本体2側に貯水タンク4からの水が供給され、貯水タンク4を装置本体2から取り外した場合に、装置本体2側からの水の供給が停止される。
【0027】
着脱センサー8は、装置本体2に貯水タンク4が装着された状態においてオン信号を出力し、貯水タンク4が取り外された状態においてオフ信号を出力するようになっている。着脱センサー8としては、例えば、貯水タンク4との接触で検出片が移動することにより貯水タンク4の着脱を検出するマイクロスイッチ、貯水タンク4の着脱で検出光が遮光/透光されることにより貯水タンク4の着脱を検出する投受光センサー等を適用することができる。着脱センサー8は、制御手段18と接続されている。
【0028】
ミスト発生器12は、貯水タンク4から供給される水を霧状化するためのものである。貯水タンク4から供給される水は、ミスト発生器12に至る前に紫外線ランプ6によってオゾン化されている。ミスト発生器12は、装置本体2側に設けられていても、貯水タンク4側に設けられていてもよい。貯水タンク4側にミスト発生器12を設けた場合は、貯水タンク4側のミスト発生器12に電源を供給する必要があるので、貯水タンク4と装置本体2との間で電気的接続(コネクタ接続や接点接触等)を確保する必要がある。この場合、貯水タンク4ごとに異なるミスト発生器12を設けることができる。
【0029】
ミスト発生器12としては、例えば、超音波振動子によって水を振動させることにより水を霧状化する超音波方式のもの、ヒーター等の加熱手段によって加熱することにより水を蒸散させて霧状化する加熱方式のもの等を適用することができる。また、空気との接触により空気中の熱を気化熱として利用して水を気化させる気化方式のものも、ミスト発生器(加湿手段)12として用いることもできる。本実施の形態1においては、ミスト発生器12は超音波方式のものであり、装置本体2側に設けられている場合を例として説明する。ミスト発生器12によって発生したミスト(オゾンミスト)は、装置本体2の排出口2aから大気中へと排出されて拡散される。
【0030】
給水経路14は、装置本体2に貯水タンク4が装着された場合に、貯水タンク4から供給される水をミスト発生器12へと導くための経路である。ミスト発生器12が貯水タンク4側に設けられている場合は給水経路14は不要であるが、本実施の形態1においてはミスト発生器12が装置本体2側に設けられているので給水経路14が必要となる。
【0031】
給水経路14は、例えば、貯水タンク4に形成された給水孔4aとミスト発生器12とに連通形成されている。給水孔4aにはシャッター4bが設けられており、装置本体2側の給水経路14近傍には、シャッター4b開閉用の突起14aが設けられている。貯水タンク4の給水孔4aは、通常はバネ等の付勢手段によって閉鎖方向に付勢されるシャッター4bによって閉鎖され、給水孔4aから水が漏出しないようになっている。
【0032】
貯水タンク4を装置本体2に装着する際に、付勢手段による付勢力に抗して突起14aがシャッター4bを開放するようになっており、それにより貯水タンク4の装着と同時に貯水タンク4内の水が給水経路14内に流入するようになっている。給水経路14内に流入した水は、ミスト発生器12へと導かれる。
【0033】
スイッチ16は、このオゾナイザーSの主電源供給をオンオフするためのもので、装置本体2に設けられている。スイッチ16は制御手段18に接続されており、スイッチ16のオンによって、紫外線ランプ6、着脱センサー8、ミスト発生器12の電源供給が開始可能となっている。
【0034】
もちろん、スイッチ16は、紫外線ランプ6やミスト発生器12を個別に電源オンオフできるようになっていてもよい。例えば、貯水タンク4の代わりに後述する霧吹き手段を装置本体2に装着した場合において、ミスト発生器12の電源だけが個別にオフできるようになっていれば便利である。このように構成されていれば、貯水タンク4の代わりに霧吹き手段が装着されて、ミスト発生器12に水が供給されない場合において、ミスト発生器12の駆動を停止させることができる。なお、本実施の形態1においては、ミスト発生器12の近傍における給水経路14内に給水の有無を検出する給水センサー14bが制御手段18に接続された状態で設けられている。給水センサー14bが給水有りを検出すると、給水有り信号が制御手段18へと送信されてミスト発生器12が駆動され、給水センサー14bが給水無しを検出すると、給水無し信号が制御手段18へと送信されてミスト発生器12が駆動停止される。
【0035】
制御手段18は、貯水タンク4の装置本体2への着脱に基づいて紫外線ランプ6のオンオフを制御するものである。制御手段18は、例えばCPUを有するコンピュータ、リレー式スイッチ回路、シーケンス制御器等により電気又は電子的に構成される。制御手段18は、紫外線ランプ6、着脱センサー8、ミスト発生器12、給水センサー14b、スイッチ16と接続されている。
【0036】
制御手段18は、着脱センサー8及び給水センサー14bからの信号に基づき、紫外線ランプ6、ミスト発生器12の動作(オンオフ)を制御する。その制御手順の詳細については、後述する。
【0037】
貯水タンク4は、内部に水を貯留するためのタンク部材であり、装置本体2に対して着脱可能に構成されている。図3は、貯水タンク4の概略構成を示す構成図である。貯水タンク4は、例えば樹脂で形成されており、紫外線ランプ収容室R、給水孔4a、シャッター4b、案内経路(合流手段)10、空気孔4cを有している。
【0038】
貯水タンク4を装置本体2に装着すると、その装着が着脱センサー8によって検出されるようになっている。紫外線ランプ収容室Rは、装置本体2側の紫外線ランプ6を内部に収容するように、例えば底面側において筒状に形成された凹室であって、紫外線ランプ6の周囲を水が覆うように配置される。貯水タンク4を装置本体2に装着すると、紫外線ランプ6が紫外線ランプ収容室R内に配置され、紫外線によって周囲の水がオゾン化される。また、紫外線によって紫外線ランプ収容室R内の空気もオゾン化される。
【0039】
案内経路10は、紫外線ランプ収容室Rと空気孔4cとを連通する空気通路である。オゾン化された紫外線ランプ収容室R内の空気が、案内経路10を通って空気孔4cへと案内されるようになっている。貯水タンク4を装置本体2に装着した状態で、空気孔4cと装置本体2側の導入孔2bとが対向するようになっており、空気孔4cから導入孔2bを介して装置本体2側へと移動したオゾン化空気が排出口2a近傍においてオゾンミストを合流し、排出口2aから大気中へと拡散するようになっている。
【0040】
本実施の形態1においては、案内経路10は、紫外線ランプ収容室Rと空気孔4cとを連通するように、貯水タンク4内部に空気通路として形成されている。しかしながら、案内経路10は、オゾン化された空気をオゾンミストと合流させるものであればよく、例えば、紫外線ランプ収容室Rから排出口2a近傍までを接続する接続チューブであってもよい。また、案内経路10の少なくとも一部が装置本体2側に形成されていてもよく、オゾン化空気が装置本体2内部の案内経路10内を案内されてオゾンミストと合流されてもよい。なお、オゾンミストとの合流位置は、排出口2a近傍に限られず、オゾン水が霧状化された後のオゾンミストとオゾン化空気とが合流されるようになっていればよい。
【0041】
給水孔4aは、装置本体2から貯水タンク4を取り外した状態において、付勢手段(不図示)によって閉鎖方向に付勢されるシャッター4bによって閉鎖され、水の漏出が防止されている。貯水タンク4を装置本体2に装着すると、突起14aがシャッター4bを押し上げて給水孔4aを開放し、内部の水が給水経路14へと導入されるようになっている。
【0042】
続いて、制御手段18によるオゾナイザーSの制御手順について説明する。
【0043】
図4は、この制御手段18によるオゾナイザーSの制御手順を示すフローチャートである。スイッチ16をオンにすると(S1)、制御手段18は着脱センサー8に電源供給を開始し、着脱センサー8によるオンオフ信号を監視する(S2)。それと共に、制御手段18は給水センサー14bにも電源供給を開始し、給水センサー14bによる給水の有無信号を監視する(S3)。
【0044】
貯水タンク4が装置本体2に装着されて着脱センサー8がオンになると(S4)、制御手段18は紫外線ランプ6を点灯させる(S5)。一方、貯水タンク4が装置本体2に装着されておらず(又は取り外されて)、着脱センサー8がオフになると、制御手段18は紫外線ランプ6を消灯させる(S6)。貯水タンク4の取り外しに伴って紫外線ランプ6が消灯されるので、安全性が高く、かつ省電力である。
【0045】
貯水タンク4内に水が貯留された状態で貯水タンク4が装置本体2に装着されると、貯水タンク4内の水が紫外線ランプ6によってオゾン化される。また、紫外線ランプ収容室R内の空気もオゾン化されて案内経路10内に導かれる。
【0046】
貯水タンク4が装置本体2に装着されるとシャッター4bが開放される。貯水タンク4内に水が貯留されている場合には、給水経路14内にオゾン化された水が供給される。給水経路14内にオゾン水が供給され、給水センサー14bが給水有りを検出すると(S7)、制御手段18はミスト発生器12を駆動させる(S8)。これにより、オゾンミストが発生し、装置本体2の排出口2aから拡散される。その際、紫外線ランプ6によってオゾン化されて案内経路10によって導かれたオゾン化空気が、排出口2a近傍においてオゾンミストと合流して高濃度のオゾンミストとなり、その高濃度のオゾンミストが排出口2aから拡散される。
【0047】
貯水タンク4内の水が減少し、又は貯水タンク4が装置本体2から取り外されることにより給水経路14内にオゾン水がなくなると、給水センサー14bが給水無しを検出する(S7)。その場合、ミスト発生器12の駆動は停止される(S9)。
【0048】
なお、案内経路10内、空気孔4c、導入孔2bのいずれかの近傍にオゾン化空気の通過を制御する流量調整バルブ、オゾン化空気の通過を遮断するシャッター部材等を設置し、オゾン化空気のオゾンミストへの合流量を調整又は遮断することができるように構成すれば、オゾン濃度を高濃度とするのみならず、必要に応じてオゾン濃度を調整し、低濃度とすることもできる。
【0049】
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の形態2に係るオゾナイザーSの外観斜視図である。このオゾナイザーSにおいては、装置本体2部分は上記実施の形態1に係るオゾナイザーSと共通であるが、貯水タンク4の代わりに霧吹き手段20が装着されている。
【0050】
オゾナイザーSは、貯水タンク4を着脱可能に構成されている。そして、貯水タンク4を取り外して、その代わりに霧吹き手段20を装置本体2に装着することが可能となっている。霧吹き手段20と貯水タンク4とは、装置本体2の着脱部に対応する部分の形状が実質的に共通化されている。すなわち、霧吹き手段20を装置本体2に装着すると、着脱センサー8によって霧吹き手段20の装着が検出されるようになっている。
【0051】
もちろん、着脱センサー8は、貯水タンク4の装着と霧吹き手段20の装着とを区別せず着脱自体のみを検出するものであってもよいし、貯水タンク4の装着と霧吹き手段20の装着とを区別して検出するものであってもよい。例えば、霧吹き手段20の装着を貯水タンク4の装着と区別して検出することができれば、霧吹き手段20の装着検出時には、装置本体2側のミスト発生器12への電源供給を停止したり、給水センサー14bへの電源供給を停止したりするように構成することができる。霧吹き手段20の装着時には、ミスト発生器12や給水センサー14bは使用しないので、不要な電源供給を停止して省電力に貢献することができる。
【0052】
霧吹き手段20には、貯水タンク4と同様に、そのボトル部20aに紫外線ランプ収容室Rが凹設されている。これにより、霧吹き手段20を装置本体2に装着した場合に、紫外線ランプ収容室R内に紫外線ランプ6を収容させ、霧吹き手段20のボトル部20a内に貯留された水を効率的にオゾン化することができる。
【0053】
霧吹き手段20は、ボトル部20a内の水を噴霧する噴霧部20bを有している。したがって、霧吹き手段20を装置本体2から取り外した状態で、霧吹き手段20単体でオゾン水を霧状化して噴霧することができる。装置本体2をわざわざ移動させなくとも、霧吹き手段20のみを様々な場所に移動させてその場所でオゾンミストを発生させることができる。
【0054】
なお、霧吹き手段20には、紫外線ランプ収容室R内の空気をオゾンミストと合流させるための合流手段は設けられていない。霧吹き手段20は可搬性に優れ、様々な場所に持ち運びしてオゾンミストを噴霧するような使用形態が想定される。必要な場所に簡単に移動させて、ピンポイントでスポット的にオゾンミストを噴霧することができるので、オゾン化空気をオゾンミストと合流させる必要がない。
【0055】
また、霧吹き手段20を装置本体2に装着した場合には、着脱センサー8によって装着が検出され、紫外線ランプ6が点灯してボトル部20a内の水がオゾン化される。この場合においても、給水センサー14bは給水無しを検出するので、装置本体2側のミスト発生器12は駆動停止状態である。もちろん、霧吹き手段20を装置本体2から取り外すと、着脱センサー8により取り外しが検出されて、紫外線ランプ6が消灯されるので安全性は確保されている。
【0056】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0057】
S:オゾナイザー(オゾンミスト発生装置)
2:装置本体
2a:排出口
2b:導入孔
4:貯水タンク
4a:給水孔
4b:シャッター
4c:空気孔
6:紫外線ランプ
8:着脱センサー
10:案内経路(合流手段)
12:ミスト発生器(ミスト発生手段)
14:給水経路
14a:突起
14b:給水センサー
16:スイッチ
18:制御手段
20:霧吹き手段
20a:ボトル部
20b:噴霧部
R:紫外線ランプ収容室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に水を貯留する貯水タンクと、
前記貯水タンク内の水をオゾン化する紫外線ランプを有する装置本体と、
前記オゾン化された水を霧状化してオゾンミストとするミスト発生手段と、を有するオゾンミスト発生装置であって、
前記貯水タンクは、
前記紫外線ランプを内部に収容し、該紫外線ランプの周囲を前記水が覆うように配置させる紫外線ランプ収容室と、
該紫外線ランプ収容室内で前記紫外線ランプによってオゾン化されたオゾン化空気を前記オゾンミストと合流させる合流手段と、
前記オゾンミストを排出する排出口と、を有し、かつ、前記装置本体に対して着脱可能とされており、
前記装置本体が、前記貯水タンクの着脱を検出する着脱センサーを有する、ことを特徴とするオゾンミスト発生装置。
【請求項2】
前記貯水タンクが、
前記紫外線ランプ収容室を有するボトル部と、
前記オゾン化された水を噴霧する噴霧部と、
を有する霧吹き手段と交換可能であることを特徴とする請求項1に記載のオゾンミスト発生装置。
【請求項3】
前記装置本体が、
前記貯水タンクの着脱に基づいて前記紫外線ランプのオンオフを制御する制御手段を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオゾンミスト発生装置。
【請求項4】
前記ミスト発生手段が、超音波方式又は加熱方式により前記オゾン化された水を霧状化することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のオゾンミスト発生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−20238(P2012−20238A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160452(P2010−160452)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(310012672)株式会社 ADSON (1)
【出願人】(504207950)ジャポー株式会社 (1)
【Fターム(参考)】