説明

オゾン濃度測定方法及びオゾン濃度測定装置

【課題】オゾン濃度の測定精度が高く、さらには、複数の測定箇所のオゾン濃度を相対的なばらつきなく、安価に測定することができるオゾン処理装置を提供する。
【解決手段】オゾン水OWに含まれるオゾンの濃度を測定するための装置1であって、一定量のオゾン水をサンプリングした該サンプリング液のオゾン水OWに含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスOGを発生させる酸素ガス発生部20、酸素ガスOGが発生したサンプリング液中に含まれる酸素量を測定する酸素量測定部30と、を少なくとも備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オゾン水に溶存するオゾン濃度を測定するための方法及びその装置に係り、特に、水中オゾン平衡濃度以上にオゾンが溶存したオゾン水であっても精度良く溶存したオゾン濃度を測定することができるオゾン濃度測定方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から基材表面のめっき付着性の向上、被膜の付着強度の向上等を目的として、被処理材の表面改質のために、被処理材の被処理面に対してオゾン水処理を行うことがある。該オゾン水処理は、オゾンが溶存したオゾン水中に基材を浸漬させて、被処理材の被処理面にオゾン水を接触させることにより、前記被処理面の表面改質を行う処理である。
【0003】
前記オゾン水処理の効率は、オゾン水に接触するオゾン水のオゾン濃度に依存し、オゾン濃度がより高い方がその処理効率は高い。よって、オゾン水処理の効率を高めるためには、図5に示す水中オゾン平衡濃度よりも高い不安定領域まで、水中にオゾンを溶存させることが望ましい。しかし、オゾンを図5に示す不安定領域まで水中に溶存させた場合には、オゾン水中のオゾンは揮発及び自己分解し易く、時間経過と共にオゾン濃度が変化する。よって、安定したオゾン処理を行うためには、処理時におけるオゾン水のオゾン濃度を把握することは重要である。
【0004】
また、被処理材をオゾン水に浸漬させた場合には、オゾン水処理に寄与するオゾン水が被処理材の被処理面を改質する際に水と酸素になり、オゾン水のオゾン濃度が低下する。この結果、被処理材を浸漬するオゾン濃度は、オゾン水の流れ、被処理材の形状等の影響もあいまって、オゾン水の各部分においてばらつきが生じやすい。よって、より均一な処理を行うためには、浸漬させるオゾン水の各部分におけるオゾン濃度を管理することは重要である。
【0005】
このような点を鑑みて、その一例として、図3に示すようなオゾン水のオゾン濃度を測定する装置70が提案されている(例えば、特許文献1参照)。該装置は、図3(a)に示すように、オゾン水が収容されたオゾン水処理槽60から、オゾン水取水管61を介して、サンプリングしたオゾン水のオゾン濃度を測定するものである。
【0006】
該装置の基本原理は、図3(b)に示すように、オゾンに紫外線(UV光)が吸光する特性を利用している。具体的には、オゾン濃度測定装置70は、UV光発生器71から前記サンプリングしたオゾン水OWに紫外線を照射し、UV光検出器72を用いてオゾン水中のオゾンに吸光されなかった紫外線(オゾン水を透過した紫外線)の強度を検出し、照射した紫外線の強度と検出した紫外線の強度との差から、オゾン水のオゾン濃度を算出するものである。
【0007】
このような装置を用いて、図4に示すように、オゾン水が収容されたオゾン水処理槽60内のうち、複数の箇所(図では4箇所)のオゾン水OWの濃度を測定する場合には、オゾン水処理槽60の測定すべき複数の位置から、オゾン濃度測定装置70までオゾン水取水管61a〜61dを配設する。そして、オゾン水取水管61a〜61dに接続された切り換え弁(図示せず)を用いて、測定箇所(取水管)を選択し、選択された取水管を介してオゾン水OWをサンプリングし、それぞれのサンプリングしたオゾン水OWから、各箇所のオゾン濃度の測定が行なわれる。
【0008】
【特許文献1】特開2001−255271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、前記の紫外線を利用したオゾン濃度測定装置は、前述したようにオゾン水に紫外線を照射しているが、図3(b)に示すように、オゾン水に気泡Bが含まれる場合には、気泡に照射された紫外線は乱反射することがある。この紫外線の乱反射により、UV光検出器72で検出される紫外線の強度は、気泡Bが無いオゾン水に比べて小さい値を示すことになり、正確なオゾン濃度を測定することができない場合がある。
【0010】
このようなことを鑑みて、オゾン水処理槽内のオゾン水の気泡除去を行った場合であっても、前述したように、オゾン水に溶存したオゾンは時間経過と共に自己分解し、酸素ガスを発生するので、図3(a)に示すオゾン水取水管61が長い場合には、該取水管61内で酸素ガスが発生し、該ガスが気泡としてオゾン水に含まれることになる。
【0011】
特に、オゾン水の処理効率を高めるべく、図5に示す水中オゾン平衡濃度以上にオゾンが溶存した安定領域外(不安定領域)のオゾン水を用いた場合には、前記自己分解により酸素ガスが発生しやすく、オゾン水により気泡が含まれ易くなる。この結果、紫外線を利用したオゾン濃度測定装置でオゾン濃度を測定した場合には、気泡による測定誤差が生じるばかりでなく、自己分解によるオゾン濃度の低下も予測することができない。
【0012】
また、図4に示すように、1つのオゾン濃度測定装置を用いてオゾン水処理槽内の複数個所を測定する場合には、複数のオゾン水取水管61a〜61dを配置することになるが、これらの配管長さは全て同じではないので、各取水管61a〜61dによりサンプリングしたオゾン水の濃度は、相対的なばらつきが生じる易い。具体的には、図4に示すオゾン取水管61a,61bは、オゾン水取水管61c,61dに比べて配管長が長いため、該取水管61a,61b内においてオゾンの自己分解が相対的に起こり易い。この結果、オゾン水取水管61a,61bによりサンプリングされたオゾン水のオゾン濃度は、オゾン取水管61c,61dのものに比べて、相対的に測定誤差が大きくなる傾向にある。よって、相対的な測定誤差を解消するには、オゾン水取水管の長さを同じにすべく、測定箇所ごとにオゾン濃度測定装置を設けることも考えられるが、この場合、測定コストが高くなるばかりでなく、測定システムのレイアウト等の複雑化を招く結果となる。
【0013】
さらに、前記オゾン濃度測定装置は、溶存するオゾン濃度は濃度の上昇と共に安定し難いことから、オゾンの代替として紫外線を吸光するフタル酸を用い、該フタル酸の濃度を変化させることにより、測定値の校正等を行うことが一般的である。しかし、フタル酸とオゾンの紫外線の吸光度は、同じではないため、オゾン濃度が高くなるに従って、測定誤差が大きくなる傾向にある。
【0014】
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、たとえ、前記不安定領域のオゾン濃度のオゾン水に対しても、オゾン濃度の測定精度が高く、さらには、複数の測定箇所のオゾン濃度を相対的なばらつきなく、安価に測定することができるオゾン濃度測定方法及びその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を鑑みて、発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、前述した測定の誤差の原因となるオゾンの自己分解の原理を積極的に利用し、該自己分解により発生した酸素量を測定することにより、より精度良くオゾン濃度を測定することができるとの新たな知見を得た。
【0016】
本発明は、前記新たな知見に基づくものであり、本発明に係るオゾン濃度測定方法は、オゾン水に含まれるオゾン濃度を測定するための方法であって、一定量のオゾン水をサンプリング液としてサンプリングする工程と、前記サンプリング液である前記オゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させる工程と、該酸素ガスが発生したサンプリング液中に含まれる酸素量を測定する工程と、該測定した酸素量から前記オゾン水に含まれるオゾン濃度を算出する工程と、を少なくとも含むことを特徴としている。
【0017】
本発明によれば、まず、サンプリング工程において、オゾン濃度を測定すべき箇所のオゾン水を一定量、サンプリング液としてサンプリングする。なお、サンプリング方法としては、オゾン濃度を測定すべき箇所に取水管を配置し、該取水管に連結したポンプ等によりオゾン水が収容された槽(例えばオゾン水処理槽)からオゾン水をサンプリングしてもよい。この場合、ポンプ等のサンプリング流量(ポンプの場合は吐出流量)とサンプリング時間との関係から一定量のオゾン水をサンプリングすることができる。また、別の方法として、オゾン濃度を測定すべき箇所にオゾン水槽の底部にサンプリング用のバルブを設けて、オゾン水の水圧を利用してサンプリングすべきオゾン水を一定量サンプリングしてもよい。このように、オゾン濃度を測定したい箇所から、一定量のオゾン水を採取することができるのであれば、特にその方法は限定されるものではない。
【0018】
次に、酸素ガス発生工程において、一定量のオゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて、酸素ガスを発生させる。オゾンの自己分解は、例えばサンプリング液であるオゾン水にアルカリ水溶液を混合したり、オゾン水に紫外線を照射したり、オゾン水を超音波振動させたり、オゾン水に例えばオゾンに反応しない酸素ガス以外のガスの気泡でバブリングをすることにより、行うことができる。
【0019】
さらに、酸素量測定工程において、サンプリングした一定量のオゾン水中でオゾンの自己分解により酸素ガスが発生した、サンプリング溶液中に含まれる酸素量を測定する。該酸素量の測定にあたって、ジルコニア(ZrO)などの固体電解質を利用した固体電解質型のセンサを用いてもよく、試料ガスを電解液に通して溶解させた酸素を、電気化学的に還元したときに流れる電流より定量するガルバニ電池式のセンサを用いてもよく、酸素量を測定することがきるのであれば、その測定方法は特に限定されるものではない。しかしながら、より精度良く酸素量の測定を行うことができる点から、固体電化質型のセンサを用いることがより好ましい。
【0020】
そして、酸素量の測定後、該酸素量からサンプリングした箇所の一定量のオゾン水に含まれるオゾン濃度を算出する。すなわち、以下の式1に示すオゾンの自己分解の反応式から、サンプリングした一定量のオゾン濃度を算出することができる。
2O→3O (式1)
【0021】
このように、オゾン水に含まれるオゾンを自己分解して酸素ガスを発生させ、該発生した酸素ガスからサンプリング液中に含まれる酸素量を測定し、該酸素量に基づいてオゾン水中のオゾン濃度を測定することを基本原理としているので、オゾンの自己分解による酸素ガスの気泡により測定結果に誤差が生じることはない。
【0022】
また、サンプリング工程において、オゾン水のオゾンが時間経過と共に自己分解した場合であっても、自己分解した酸素ガスも、酸素量として測定しオゾン濃度に加味されるので、精度良くオゾン濃度を測定することができる。この結果、複数の異なるサンプリング箇所からサンプリング液を測定した場合であっても、オゾン水取水管の長さにかかわらず、相対的なばらつきなく安定したオゾン濃度を測定することができる。
【0023】
このようにして、水中オゾン平衡濃度以上にオゾンが溶存した安定領域外(不安定領域)のオゾン水を用いた場合であっても、オゾン水のオゾン濃度を把握し、管理することができるので、被処理材に対して、より効率良く、均一なオゾン水処理を行うことができる。
【0024】
なお、本発明にいう「サンプリング液」とは、サンプリング工程においては、オゾン濃度の測定に用いる一定量のオゾン水のことをいい、酸素ガス発生工程及び酸素量測定工程後においては、一定量のオゾン水のオゾンが自己分解して酸素ガスが発生した液体のことをいう。
【0025】
また、本発明に係るオゾン濃度測定方法は、前記酸素ガスを発生させる工程において、前記オゾンの自己分解を、前記サンプリング液にアルカリ水溶液を所定の水素イオン指数になるように混合することにより行うことがより好ましい。
【0026】
酸素ガス発生工程において、サンプリングした一定量のオゾン水(サンプリング液)に対して、たとえば水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、又はアンモニア水溶液等のアルカリ性水溶液を混合し、オゾン水をアルカリ性にすることにより、一定量のオゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて、酸素ガスを発生させることができ、水素イオン指数を管理することにより正確かつ迅速にオゾンを自己分解させることができる。
【0027】
また、オゾン水の水素イオン指数によって分解後のオゾン水に含まれるオゾン濃度を把握でき、後述するように発生した酸素ガスから、前記一定量のサンプリング液中の酸素量を測定すれば、特に、水素イオン指数は、限定されるものではないが、より好ましくは、オゾン水が、水素イオン指数pH9以上であり、さらに好ましくは水素イオン指数pH12である。特に、オゾン水を強アルカリ性となるように、アルカリ性水溶液を混合することにより、オゾン水中のオゾンの略全てが酸素ガスに自己分解するので、より精度の高い測定を行うことができる。なお、この点を鑑みれば、混合するアルカリ性水溶液は、水酸化カリウム等の水酸基が電離する強アルカリ性の水溶液がより好ましい。
【0028】
また、本発明に係るオゾン濃度測定方法は、前記サンプリング工程において、前記一定量のオゾン水をサンプリングしながら、該サンプリングしたオゾン水に含まれる気泡を除去することがより好ましい。
【0029】
本発明によれば、一定量のオゾン水をサンプリングすると同時に、サンプリング前に含まれる気泡をオゾン水から除去するので、オゾンを自己分解させた酸素ガスのみを用いてオゾン濃度を測定することができ、オゾン濃度の測定精度を向上させることができる。また、気泡を除去することができるのであれば、その除去方法は特に限定されるものではなく、例えば、フィルタ、高分子膜等を用いて除去をすることができる。
【0030】
また、本発明に係るオゾン濃度測定方法は、前記気泡の除去を気泡除去フィルタを用いることにより行い、前記サンプリングを行うオゾン水中に前記気泡除去フィルタを配置することがより好ましい。
【0031】
本発明によれば、気泡除去フィルタを、例えばオゾン水処理槽などの前記サンプリングを行うオゾン水中に配置することにより、サンプリング中にオゾンの自己分解により発生する酸素ガスは、気泡として除去されない。この結果、オゾン水のサンプリング時間、オゾン水をサンプリングする取水管の配管長さ等に拘らず、精度良くオゾン濃度を測定することができる。
【0032】
また、本発明に係るオゾン濃度測定方法は、前記酸素量を測定する工程において、自己分解により発生した前記酸素ガスを抽出し、該抽出した酸素ガスから前記酸素量を測定することがより好ましい。本発明によれば、一定量のオゾン水からオゾンが自己分解して発生したサンプリング液に含まれる酸素ガスを抽出するので、オゾン濃度の測定精度をさらに向上させることができる。
【0033】
前述した本発明に係るオゾン濃度測定方法をより好適に行う本発明に係る装置として、以下に示すオゾン濃度測定装置をも開示する。本発明に係る装置は、オゾン水に含まれるオゾンの濃度を測定するための装置であって、前記オゾン濃度測定装置は、一定量のオゾン水をサンプリングした該サンプリング液の前記オゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させる酸素ガス発生部と、酸素ガスが発生した前記サンプリング液中に含まれる酸素量を測定する酸素量測定部と、を少なくとも備えることを特徴としている。
【0034】
本発明によれば、酸素ガス発生部において、該発生した酸素ガスから、サンプリング液中に含まれる酸素量を測定することができる。この結果、測定した酸素量から、サンプリングした一定量のオゾン水に含まれるオゾンの濃度を算出することができる。
【0035】
このような酸素ガス発生部としては、例えば、オゾン水にアルカリ水溶液を混入する装置、オゾン水に紫外線を照射する装置、オゾン水に超音波振動を付与する装置、オゾン水を前述した如き気泡でバブリングする装置などが挙げられ、オゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させることができるものであれば特に限定されるものではないが、より好ましくは、本発明に係るオゾン濃度測定装置の前記酸素ガス発生部は、前記オゾンの自己分解をすべく、前記サンプリング液にアルカリ水溶液を所定の水素イオン指数になるように混合するよう構成されている。本発明によれば、サンプリングした一定量のオゾン水(サンプリング液)にアルカリ水溶液を混合し、オゾン水のオゾンを迅速にかつ正確に自己分解させて、酸素ガスを発生させることができる。
【0036】
このようにして、オゾンの自己分解による酸素ガスの気泡により測定結果に誤差が生じることなく、また、該装置内において、オゾン水のオゾンが時間経過と共に自己分解した場合であっても、自己分解した酸素ガスも、酸素量として測定しオゾン濃度として加味されるので、精度良くオゾン濃度を測定することができる。また、複数の異なるサンプリング箇所からサンプリング液を測定した場合であっても、オゾン水取水管の長さにかかわらず、相対的なばらつきなく安定したオゾン濃度を測定することができる。
【0037】
また、本発明に係るオゾン濃度測定装置は、前記一定量のオゾン水をサンプリングするサンプリング部をさらに備え、該サンプリング部は、サンプリングしたオゾン水に含まれる気泡を除去する気泡除去部を備えることがより好ましい。本発明によれば、気泡除去部を設けることにより、サンプリング前のオゾン水に含まれる気泡を除去し、オゾンを自己分解させた酸素ガスのみからオゾン濃度を測定することができるので、オゾン濃度の測定精度を向上させることができる。
【0038】
さらに、前記気泡除去部は、オゾン水に含まれる気泡を除去する気泡除去フィルタを少なくとも備えており、該気泡除去フィルタは、前記サンプリングを行うオゾン水中に配置されていることがより好ましい。本発明によれば、オゾン水処理槽などに収容された前記サンプリングを行うオゾン水中にフィルタを配置するので、サンプリング中にオゾンの自己分解より発生する酸素ガスは気泡として除去されず、精度良くオゾン濃度を測定することができる。
【0039】
また、前記気泡除去フィルタは、高分子繊維からなる表面濾過型、深層濾過型、又は、ケーク濾過型などのフィルタを挙げることができ、サンプリング時に、気泡の除去を行うことができれば、特にその種類は限定されるものではない。
【0040】
また、本発明に係るオゾン濃度測定装置は、前記酸素量測定部が、自己分解により発生した酸素ガスを抽出する酸素ガス抽出部をさらに備えることがより好ましい。本発明によれば、酸素ガス抽出部が、オゾン水のオゾンが自己分解して酸素ガスが発生したサンプリング液に含まれる酸素ガスを抽出するので、オゾン濃度の測定精度をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、たとえ、前記不安定領域のオゾン濃度のオゾン水に対しても、オゾン濃度の測定精度が高く、さらには、複数の測定箇所のオゾン濃度を相対的なばらつきなく、安価に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に、図面を参照して、本発明に係るオゾン濃度測定方法の実施形態に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るオゾン濃度測定方法を好適に行うためにオゾン濃度測定装置の全体構成図を示している。図1に示すように、本発明に係るオゾン濃度測定装置1は、サンプリング部10と、酸素ガス発生部20と、酸素量測定部30と、を少なくとも備えてなる。
【0043】
サンプリング部10は、一定量のオゾン水OWをサンプリング液としてサンプリングするための機構であり、気泡除去フィルタ(気泡除去部)11と、気泡除去フィルタ11にオゾン水取水管41を介して接続されたポンプ12と、を少なくとも備えている。
【0044】
気泡除去フィルタ11は、サンプリングを行うオゾン水OW中に浸漬するように配置されており、サンプリング前のオゾン水に含まれる気泡を除去するものである。気泡除去フィルタは、フィルタの表面で気泡を濾過する表面濾過フィルタ、フィルタの表面だけでなくフィルタの内部でも気泡を濾過することができる深層濾過フィルタ、フィルタ表面に体積したケーク自身がフィルタとして作用するケーク濾過フィルタ、等を挙げることができ、前記気泡を除去することができるのであれば、特にその除去方法、フィルタの種類は限定されるものではない。
【0045】
ポンプ12は、サンプリングを行うオゾン水OWから、一定量の気泡除去されたオゾン水OW(サンプリング液)をオゾン水取水管41を介してサンプリングし、サンプリングした一定量のオゾン水OWを搬送可能なように、酸素ガス発生部20に接続されている。なお、このポンプ12は気泡除去フィルタ11の下流直後に配置されているが、オゾン水OWを搬送することができるのであれば、後述する酸素ガス発生部20に配置されていてもよい。
【0046】
酸素ガス発生部20は、サンプリング部10において、サンプリングされた一定量のオゾン水OW(サンプリング液)に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させる機構であり、アルカリ水溶液収容槽21と、該収容槽21に接続された流量調整弁22と、ポンプ12に接続された流量計23と、流量調整弁22と流量計23に接続された混合部24と、を主に備えている。
【0047】
アルカリ水溶液収容槽21は、所定濃度の水酸化カリウムKOHが溶解したアルカリ水溶液AWが収容されており、収容されたアルカリ水溶液AWは、流量調整弁22を介して混合部24に流れるようになっている。
【0048】
流量計23は、ポンプ12により搬送されたオゾン水の流量を測定するものであり、流量調整弁22は、流量計23により測定されたオゾン水OWの量に対して、所定の水素イオン指数(pH9以上、好ましくはpH12以上)となるように、所定の割合でオゾン水OWにアルカリ水溶液AWを混合する量を調整するようになっている。
【0049】
混合部24は、流量計23から流れるオゾン水OWと、流量調整弁22により調整された量のアルカリ水溶液AWと、を混合するように構成されており、混合部24において、サンプリング液であるオゾン水はオゾンが自己分解して、酸素ガスと水とを含むサンプリング液となり、混合部24は、発生した酸素ガスが漏れること無く搬送可能なように、酸素量測定部30に接続されている。
【0050】
酸素量測定部30は、酸素ガス発生部20で酸素ガスが発生したサンプリング液中に含まれる酸素量を測定するものであり、サンプリング液中の酸素ガス、すなわち自己分解により発生した酸素ガスを抽出する酸素ガス抽出部30aと、抽出した酸素ガスOGから酸素濃度を測定する酸素濃度測定器30bと、を少なくとも備えている。
【0051】
酸素ガス抽出部30aは、気液分離膜を利用した減圧脱気を原理とし、酸素ガス発生部20からのサンプリング液を搬送される樹脂チューブ31と、樹脂チューブ31を気密状態に覆う真空チャンバ32と、真空チャンバ32内を脱気する真空ポンプ33と、真空チャンバ32内の圧力を測定する圧力測定器34と、を少なくとも備えている。
【0052】
樹脂チューブ31は、該チューブ内外の圧力差によりガスのみを透過可能な樹脂材料からなり、具体的には、真空チャンバ32の内部を真空ポンプ33により脱気したときに、樹脂チューブ31内のサンプリング液のガス(酸素ガス)のみが真空チャンバ32内に透過可能な材料からなる。
【0053】
真空チャンバ32は、真空ポンプ33による脱気により、内部の真空状態を保持することが可能なチャンバであり、その内部には、内部の真空度を確認するための圧力測定器34に接続されている。
【0054】
さらに、酸素濃度測定器30bは、抽出した酸素ガスから酸素濃度を測定することにより、サンプリング液中に含まれる酸素量を測定する装置である。酸素濃度測定器30bは、酸素イオン伝導性のある所定形状のジルコニアの両面に白金電極をそれぞれ設け、一方の側の白金電極に酸素濃度一定の基準ガスを接触させると共に、他方の側の白金電極に抽出した酸素ガスを含む測定ガスを接触させて、酸素濃度の差に基づく両電極間の起電力を測定することにより、酸素濃度を測定するように構成されている。
【0055】
このように構成されたオゾン濃度測定装置1を用いて、オゾン水に含まれるオゾンの濃度の測定方法を以下に示す。まず、オゾン濃度を測定すべき箇所にオゾン水取水管41を配置し、オゾン水取水管41に連結したポンプ12によりオゾン水が収容された槽(例えばオゾン水処理槽60)から、一定量のオゾン水をサンプリング液としてサンプリングする(サンプリング工程)。
【0056】
また、サンプリングの際には、サンプリングを行うオゾン水処理槽内のオゾン水中に気泡除去フィルタ11を配置し、一定量のオゾン水をサンプリングしながら、該サンプリングしたオゾン水OWに含まれる気泡を除去する。
【0057】
次に、気泡が除去されたオゾン水OWからなるサンプリング液に、流量調整弁22により流量が調整されたアルカリ水溶液AWを水素イオン指数pH12以上になるように所定の割合で混合部24において混合し、オゾン水OWに含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスOGを発生させる(酸素ガス発生工程)。
【0058】
さらに、酸素量測定工程において、まず、酸素ガス抽出部30aにより、酸素ガスOGが発生したサンプリング液から酸素ガスOGを抽出する。具体的には、自己分解により発生した酸素ガスOGを含むサンプリング液を樹脂チューブ31に流し、真空ポンプ33により真空状態となった真空チャンバ32内に、樹脂チューブ31を介して酸素ガスを透過させて、酸素ガスOGが発生したサンプリング液中に含まれる酸素ガスOGを抽出する。一方、酸素ガスが抽出されたサンプリング液(水及びアルカリ水溶液の混合液)Wは、樹脂チューブ31を介して廃液される。そして、抽出された酸素ガスOGは、真空ポンプ33から酸素濃度測定器30bに送られ、酸素濃度測定器30bを用いて抽出した酸素量を測定する。最後に、オゾン濃度算出工程において、測定した該酸素量からサンプリングしたオゾン水に含まれるオゾン濃度を算出する。
【0059】
このように、一定量のオゾン水をサンプリングしながら、気泡除去フィルタ11によりサンプリング前の酸素ガスの気泡をオゾン水OWから除去するので、オゾンを自己分解させた酸素ガスOGのみからオゾン濃度を測定することができる。さらに、気泡除去フィルタ11を前記サンプリングを行うオゾン水中に配置することにより、サンプリング中にオゾンの自己分解より発生する酸素ガスOGは、気泡として除去されない。この結果、オゾン水OWをサンプリングするオゾン水取水管41の配管長さが長く、該配管内でオゾンの自己分解により酸素ガスが発生したとしても、該酸素ガスも、酸素量として測定しオゾン濃度に加味されるので、精度良くオゾン濃度を測定することができる。
【0060】
図2は、図1に示すオゾン濃度測定装置を用いて、オゾン水処理槽60内の複数の箇所を測定する変形例を説明するための図であり、図1に示す装置と相違するサンプリング部のみを示した図である。なお、他の装置構成は、図1に示すオゾン濃度測定装置と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
【0061】
図2に示すように、サンプリング部10Aは、オゾン水OWが収容されたオゾン水処理槽60の四隅の気泡除去フィルタ11を配置しており、各気泡除去フィルタ11には、オゾン水取水管41a〜41dが接続されている。オゾン水取水管41a〜41dの前記フィルタが接続されていない他端側には、切換弁42が接続されており、該切換弁42は、サンプリングを行う箇所の取水管の切換を行う弁である。
【0062】
図2からも明らかなように、オゾン水取水管41a〜41dの配管長さは相違するが、前述したように、オゾン水処理槽60内のオゾン水中に気泡除去フィルタ11を配置したので、サンプリング前のオゾン水中に含まれる酸素ガスを含むガスを除去することができ、オゾン濃度の測定精度を高めることができる。さらに、他の管よりも長いオゾン水取水管41a,41bにおいて、オゾン水のオゾンが自己分解して、酸素ガスが発生したとしても、その酸素ガスもオゾン濃度の測定に加味されるので、1つ装置で、配管長さの相違にかかわらず、相対的にばらつきのなくオゾン濃度を安価に測定することができる。この結果、測定箇所を容易に変更しても、測定誤差等は発生しない。
【実施例】
【0063】
本実施形態に基づいて以下に実施例を示す。
【0064】
(実施例1)
<確認試験>
本実施形態に係る装置を用いてオゾン濃度を測定した。まず、以下の確認試験を行った。装置に20℃でオゾン濃度10ppmのオゾン水を導入した。次に、オゾン水に、アルカリ水溶液として、0.1M水酸化カリウム水溶液をオゾン水100mlあたり3ml添加して、酸素ガスを発生させた。さらに、発生した酸素ガスを抽出して、ジルコニア型酸素濃度測定器を用いて、酸素濃度を測定し、オゾン濃度を算出した。この結果、オゾン濃度は、10ppmであった。
【0065】
次に、オゾン水処理槽として、幅300mm×奥行き450mmの槽に、高さ(液面高さ)400mmとなるように、水中オゾン平衡濃度以上のオゾンが溶存した不安定領域のオゾン水(20℃でオゾン濃度60ppm相当)を収容した。
【0066】
そして、オゾン水取水管として図2に示すように、オゾン水取水管A,B(取水管41a,41b)の配管長さ1000mm、オゾン水取水管C,D(取水管41c,41d)の配管長さ500mmとし、室温20℃、大気圧下において、各オゾン水取水管A〜Dからオゾン水OWを採取し、それぞれのオゾン水取水管A〜Dに対して、サンプリングされたオゾン水のオゾン濃度を測定した。この結果を、表1に示す。なお、本実施例では、図2に示す気泡除去フィルタを設けていない。
【0067】
【表1】

【0068】
(実施例2)
実施例1と同じようにして、オゾン水のオゾン濃度を測定した。実施例1と相違する点は、図2に示すように、サンプリングを行うオゾン水中に気泡除去フィルタを配置した点である。測定したオゾン濃度の結果を表1に示す。
【0069】
(比較例1)
実施例1と同じように確認試験を行った。確認試験として、実施例1と相違する点は、図4に示すような紫外線を利用した原理のオゾン濃度測定装置(インライン型溶存オゾン濃度系マイコン型:株式会社アプリクス製)を用いた点である。比較例1の場合であっても、この結果、オゾン濃度は、10ppmであった。
そして、実施例1と同じようなサンプリング方法で、オゾン水をサンプリングし、各サンプリングしたオゾン水のオゾン濃度を、上述の紫外線を利用した原理のオゾン濃度測定装置を用いて測定した。この結果を表1に示す。
【0070】
(比較例2)
比較例1と同じようにして、オゾン水のオゾン濃度を測定した。比較例1と相違する点は、図2に示すように、サンプリングを行うオゾン水中に気泡除去フィルタを配置した点である。測定したオゾン濃度の結果を表1に示す。
【0071】
(結果1)
実施例1及び比較例1の確認試験からも明らかなように、水中オゾン平衡濃度未満の安定領域において溶存したオゾン濃度の測定値は、いずれの場合も同じであった。
しかし、実施例1の場合は、オゾン濃度は、59〜66ppmの範囲にあり、実施例2の場合は、58〜62ppmの範囲にあり、比較例1,2に比べて、ばらつきが小さかった。実施例2のオゾン濃度は、いずれも±1ppmの範囲となった。また、比較例1,2のオゾン濃度は、実施例1,2のオゾン濃度よりも高かった。
【0072】
(評価1)
結果1より、水中オゾン平衡濃度未満の安定領域でオゾンが溶存している場合には、実施例1、比較例1のいずれの装置であっても、精度良くオゾン濃度を測定できると考えられる。しかし、水中オゾン平衡濃度以上の不安定領域でオゾンが溶存している場合には、実施例1,2の方が、より安定したオゾン濃度の測定が可能であると言える。すなわち、このような不安定領域では、オゾンは自己分解し易く、比較例1,2の場合には、オゾン水取水管内におけるオゾンの自己分解の影響により、測定値のばらつきが生じたと考えられる。
また、実施例2の方が、比較例1に比べて、測定値のばらつきが小さかったのは、気泡除去フィルタにより、サンプリング前のオゾン水に含まれる気泡を除去したので、オゾンの自己分解に起因した酸素のみからオゾン濃度の測定をすることができたからであると考えられる。
【0073】
(実施例3)
実施例1と同じようにして、オゾン水のオゾン濃度を測定した。実施例1と相違する点は、60℃でオゾン濃度10ppmのオゾン水のオゾン濃度の測定を行った点である。
【0074】
(比較例3)
実施例1と同じようなサンプリング方法で、60℃でオゾン濃度10ppmのオゾン水のオゾン濃度を、上述の紫外線を利用した原理のオゾン濃度測定装置を用いて測定した。
【0075】
(結果2)
実施例3のオゾン濃度の測定値は、10ppmであったのに対して、比較例3のオゾン濃度の測定値は、15〜22ppmであった。
【0076】
(考察2)
結果2から、上述したように、比較例3の場合には、オゾン水が不安定領域(安定領域外)であるため、オゾンの自己分解が促進されることにより、酸素ガスの気泡の影響を受けて、オゾン濃度の測定値が大きくなったものと考えられる。一方、実施例3の場合には、オゾンの自己分解の影響を受けないため、ばらつきのない安定した測定値になったと考えられる。よって、実施例3の如く、本発明によりオゾン濃度を測定した場合には、オゾンが安定領域外であっても、オゾン濃度を正確に測定することができるといえる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっても、それらは本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】第一実施形態に係るオゾン濃度測定装置の模式図。
【図2】第一実施形態に係るオゾン濃度測定装置を用いたサンプリング方法を説明するための図。
【図3】従来のオゾン濃度測定装置を説明するための図であり、(a)は、該装置の模式図であり、(b)は、該装置の測定原理を説明するための図。
【図4】従来のオゾン濃度測定装置を用いて、オゾン処理槽内のオゾン水のサンプリング方法を説明するための図。
【図5】水中オゾン平衡濃度と温度との関係を説明するための図。
【符号の説明】
【0079】
1:オゾン濃度測定装置、10:サンプリング部、11:気泡除去フィルタ(気泡除去部)、12:ポンプ、20:酸素ガス発生部、21:アルカリ水溶液収容槽、22:流量調整弁、23:流量計、24:混合部、30:酸素量測定部、30a:酸素ガス抽出部、30b:酸素濃度測定器、31:樹脂チューブ、32:真空チャンバ、33:真空ポンプ、34:圧力測定器、41:オゾン水取水管、41a〜41d:オゾン水取水管、42:切換弁、60:オゾン水処理槽、OW:オゾン水、AW:アルカリ水溶液、W:水及びアルカリ水溶液の混合液、OG:酸素ガス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン水に含まれるオゾン濃度を測定するための方法であって、
一定量のオゾン水をサンプリング液としてサンプリングする工程と、
前記サンプリング液である前記オゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させる工程と、
該酸素ガスが発生したサンプリング液中に含まれる酸素量を測定する工程と、
該測定した酸素量から前記オゾン水に含まれるオゾン濃度を算出する工程と、
を少なくとも含むことを特徴とするオゾン濃度測定方法。
【請求項2】
前記酸素ガスを発生させる工程において、前記オゾンの自己分解を、前記サンプリング液にアルカリ水溶液を所定の水素イオン指数になるように混合することにより行うことを特徴とする請求項1に記載のオゾン濃度測定方法。
【請求項3】
前記サンプリング工程において、前記一定量のオゾン水をサンプリングしながら、該サンプリングしたオゾン水に含まれる気泡を除去することを特徴とする請求項1または2に記載のオゾン濃度測定方法。
【請求項4】
前記気泡の除去を気泡除去フィルタを用いることにより行い、前記サンプリングを行うオゾン水中に前記気泡除去フィルタを配置することを特徴とする請求項3に記載のオゾン濃度測定方法。
【請求項5】
前記酸素量を測定する工程において、自己分解により発生した前記酸素ガスを抽出し、該抽出した酸素ガスから前記酸素量を測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオゾン濃度測定方法。
【請求項6】
オゾン水に含まれるオゾンの濃度を測定するための装置であって、
前記オゾン濃度測定装置は、一定量のオゾン水をサンプリングしたサンプリング液の前記オゾン水に含まれるオゾンを自己分解させて酸素ガスを発生させる酸素ガス発生部と、
酸素ガスが発生した前記サンプリング液中に含まれる酸素量を測定する酸素量測定部と、
を少なくとも備えることを特徴とするオゾン濃度測定装置。
【請求項7】
前記酸素ガス発生部は、前記オゾンの自己分解をすべく、前記サンプリング液にアルカリ水溶液を所定の水素イオン指数になるように混合するよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載のオゾン濃度測定装置。
【請求項8】
前記一定量のオゾン水をサンプリングするサンプリング部をさらに備え、該サンプリング部は、サンプリングしたオゾン水に含まれる気泡を除去する気泡除去部を備えることを特徴とする請求項7に記載のオゾン濃度測定装置。
【請求項9】
前記気泡除去部は、オゾン水に含まれる気泡を除去する気泡除去フィルタを少なくとも備えており、該気泡除去フィルタは、前記サンプリングを行うオゾン水中に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のオゾン濃度測定装置。
【請求項10】
前記酸素量測定部は、自己分解により発生した酸素ガスを抽出する酸素ガス抽出部をさらに備えることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のオゾン濃度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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