説明

オフラインブラウジングのためのコンテンツをダウンロードするシステム、方法、装置及びコンピュータプログラム製品

【課題】オフラインブラウジングのためのコンテンツをダウンロードするシステム、方法、装置及びコンピュータプログラム製品を提供する。
【解決手段】電子装置をネットワークから通信切断すべきの指示を受け取り、それに応答して、電子装置がネットワークから切断される前にネットワークから情報をダウンロードし、そのダウンロードされた情報を電子装置に記憶して、オフラインブラウジングのために情報が得られるようにする。ユーザは、ネットワークから切断するよう電子装置に命令する。又、装置をネットワークから切断するまでの時間を指定する。装置は、指定の時間が経過するまでネットワークコンテンツをプリ・キャッシュする。その時間が経過すると、装置は、ネットワークから切断するが、ユーザは、ローカルメモリに記憶されたコンテンツをオフラインでブラウジングすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に、装置がネットワークに接続されないときに装置により使用するためにネットワークからコンテンツをダウンロードして記憶するように構成されたシステム、装置、方法及びコンピュータプログラム製品に係る。より詳細には、本発明の実施形態は、オフラインブラウジングに使用されるコンテンツのダウンロードを提供し、このダウンロードは、装置がオンラインモードからオフラインモードへ変化しようとすることの指示に応答して行われる。
【背景技術】
【0002】
多くの移動装置は、現在、インターネット又は他の通信ネットワークにワイヤレスでアクセスして、ユーザが移動装置を使用してネットワーク上のコンテンツをブラウジングできるよう構成されている。しかしながら、移動装置のユーザは、移動装置を使用してネットワークにアクセスするユーザの能力を制限する多数の共通の状況に遭遇することがしばしばある。例えば、ユーザは、移動装置の使用及び/又はワイヤレスネットワークの接続に既知の制約を伴う航空機、病院、教室、協会、等のエリアに入ることがある。このような状況では、ユーザは、電話をオフにするか、或いは他の手段、例えば、装置を「オンライン」モードから「オフライン」モードへ切り換えることにより少なくともネットワークから切断しなければならない。別の例では、ユーザがある位置から別の位置へ旅行するときに移動装置をネットワークにワイヤレス通信できないエリアに入るために、ネットワークへのユーザ接続が制限され又は失われることがある。更に別の例では、ユーザは、高速ネットワーク接続を提供する既知のホットスポットにおいてネットワークにアクセスすることができる。しかしながら、ある点において、ユーザは、ホットスポットを出なければならず、それ故、ネットワークから切断されねばならない。オフラインモードへの移行は、全ネットワークからの移動装置の完全な切断に応答して生じるが、移動装置は、それがネットワークを切り換える場合にも(移動装置が以前に通信したときに経由したネットワークに対して)オフラインモードへ移行することができる。従って、「オフライン」は、移動装置が現在全ネットワークから完全に切断されたか又は別のネットワークにより現在サービスされているかに関わらず、移動装置に以前にサービスしていたネットワークから移動装置がオフラインであるかどうかに関する。
【0003】
上述した理由又は他の理由でインターネットのようなネットワークから切断するようにユーザが強制されるときに、ユーザは、ブラウズしたいネットワークコンテンツのブラウジングをしばしば終了しない。更に、ユーザがネットワークに素早く再接続できる場合でも、移動装置がネットワークから切断されたときにユーザがブラウジングしていたネットワーク内の場所にユーザが容易に戻れないことがある。ネットワークコンテンツが頻繁に変更される状況では、ユーザが後でネットワークに再接続するときに、ユーザは、ネットワークから切断される前にブラウズしようとしていたリンク又はコンテンツを見出せないことがある。というのは、コンテンツ又はリンクがその間に削除又は変更されていることがあるからである。
【0004】
移動装置を使用してインターネット又は他のネットワークにアクセスすることに伴う別の問題は、多数のネットワークサービスプロバイダーが、ネットワークにユーザが接続される時間量に基づいてユーザに課金することである。この形式の支払い構造は、インターネットの情報をブラウジングするユーザにとって効率的な仕方ではない。というのは、ユーザは、ウェブページをダウンロードし、相当に長い時間を費やしてこのウェブページで探索を行った後に別のウェブページをダウンロードするからである。このようなシナリオにおいて、ユーザは、第1ウェブページがダウンロードされた時点から第2ウェブページがダウンロードされる時点までネットワーク接続を使用しないとしても、1つのウェブページにおいて探索する全時間について課金される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在、あるウェブブラウザは、「プリ・キャッシング(pre-caching)」として知られているオペレーションを遂行するように構成され、これは、ユーザがウェブページを見るか又はそれにアクセスするよう試みる前にウェブページをダウンロードして記憶するようにウェブブラウザが装置に命令するというものである。このように、装置によりプリ・キャッシュされたウェブページへのリンクをユーザがクリックした場合に、装置がウェブページをダウンロードするのをユーザが待機しなければならない場合より迅速に装置がウェブページをユーザに表示することができる。このようなウェブブラウザは、オフラインブラウジングも許し、装置がサービスを一時的に失った場合でも、ユーザは、キャッシュ又はプリ・キャッシュされたウェブページの限定されたブラウジングを依然遂行することができる。現在のキャッシュ及びプリ・キャッシュシステムに伴う問題は、ユーザがネットワークに接続されたときにキャッシング又はプリ・キャッシング機能を連続的に遂行することである。これは、キャッシング及びプリ・キャッシングオペレーションが著しい処理パワー及びバッテリ電力を要求し、その両方が移動装置にとって貴重なものであるために、移動装置の重大な問題を提起する。更に、これらの連続的なキャッシング及びプリ・キャッシングシステムは、経費の問題にほとんど対処しておらず、実際に、ユーザのネットワークサービスプロバイダーが、移動装置によりネットワークへ行ったコンテンツ要求(例えば、HTTP要求)の回数に基づいて料金を課する場合には、より高いコストが移動ユーザにかかる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の背景に鑑み、本発明の実施形態は、電子装置をネットワークから通信切断すべきという指示を受け取り、その受け取った指示に応答して、しかし、装置がネットワークから切断される前に、ネットワークから情報をダウンロードし、そしてそのダウンロードされた情報を電子装置に記憶して、オフラインブラウジングのために情報が得られるようにする、というように構成されたシステム、方法、装置及びコンピュータプログラム製品を提供する。例えば、ユーザは、ネットワークから切断するように電子装置に命令することができる。又、ユーザは、装置をネットワークから切断しなければならなくなるまでの時間量を指定することもできる。ネットワークから切断するためのインストラクションに応答して、装置は、指定量の時間が経過するまでネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを自動的に開始することができる。指定量の時間が経過すると、装置は、ネットワークから切断するが、ユーザは、ローカルメモリに記憶されたプリ・キャッシュされたネットワークコンテンツをブラウジングすることによりネットワークコンテンツをオフラインでブラウジングし続けることができる。
【0007】
より一般的に、本発明の実施形態は、装置をネットワークに通信接続する手段と、ネットワーク上の少なくとも1つの他の装置と通信する手段とを有する装置を提供する。又、この装置は、それがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るための手段も有する。更に、この装置は、それがネットワークから通信切断されるであろうという指示の受け取りに応答してネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードするための手段も備えている。更に、この装置は、それがネットワークから通信切断されたときにそのダウンロードされた情報にアクセスできるように、そのダウンロードされた情報を装置に記憶するための手段も備えている。
【0008】
例えば、本発明の実施形態は、ネットワークに通信接続するように構成された通信インターフェイスと、データを記憶するように構成されたメモリ装置と、その通信インターフェイス及びメモリ装置に作動的に結合されたプロセッサであって、通信インターフェイスがネットワークに通信接続されるときに、通信インターフェイスを使用して、ネットワーク上の少なくとも1つの他の装置と通信するように構成されたプロセッサとを有する装置を提供する。通信インターフェイスがネットワークに通信接続されたときに、プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るよう構成される。通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、通信インターフェイスを使用して、ネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードするように構成される。プロセッサは、ダウンロードされた情報をメモリ装置に記憶し、装置がネットワークから通信切断されたときにプロセッサがそのダウンロードされた情報にアクセスできるようにする。
【0009】
ある実施形態では、装置は、更に、プロセッサに作動的に結合されて装置のユーザとプロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを有する。このような実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、ユーザインターフェイスを使用して、プロセッサがネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードして記憶し、そのダウンロードされた情報のオフラインブラウジングを許すべきかどうかをユーザに尋ねるように構成される。しかしながら、装置の別の実施形態では、プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、ネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードし記憶するのを自動的に(即ち、そのようなオペレーションを遂行するためにユーザ入力装置の操作を要求せずに)開始するように構成される。
【0010】
この装置の一実施形態において、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、通信インターフェイスを使用して、少なくとも1つの装置から情報をダウンロードし、そしてそのダウンロードされた情報を装置のディスプレイに表示せずにそのダウンロードされた情報をメモリ装置に記憶することにより、ネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを遂行するように構成される。一実施形態では、プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取った後にネットワークコンテンツのプリ・キャッシングのみを行うように構成されてもよい。
【0011】
プロセッサに作動的に結合されて装置のユーザとプロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを装置が含むような実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示は、ユーザインターフェイスから受け取られるユーザ入力を含み、このユーザ入力は、ネットワークから通信切断することをプロセッサに命令する。
【0012】
装置の通信インターフェイスがネットワークにワイヤレス接続されるように構成される実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示をプロセッサが受け取ることは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうことをプロセッサが決定することを含む。プロセッサは、装置の位置に関する情報、及び/又は通信インターフェイスのワイヤレス特性、ネットワーク、及び/又は通信インターフェイスにより受信されるネットワーク通信信号に基づいて、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうことを決定することができる。
【0013】
装置の一実施形態において、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示は、更に、通信インターフェイスをネットワークから通信切断するまでの時間量の指示も与える。例えば、この時間量は、ユーザ入力により定義されてもよい。一実施形態では、プロセッサは、指示された量の時間内にそれが行えると同程度の情報をネットワークからダウンロードして記憶するように構成され、プロセッサは、メモリ装置に記憶された所定のインストラクションに基づいて情報をダウンロードし記憶する。
【0014】
この装置の一実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、ユーザが選択した情報をネットワークからダウンロードし、記憶するように構成される。例えば、ユーザが選択したネットワーク情報は、メモリに記憶されたユーザの好きな又は最も一般的に見られるネットワーク行先のリストにおいて識別されるネットワーク行先に関連したネットワーク情報を含む。或いは又、ダウンロードされるべき情報は、例えば、コンテンツを予想する他のユーザの振舞いに基づいてもよい。
【0015】
この装置の一実施形態において、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、メモリ装置に記憶された規定のルールに基づいてネットワークから情報をダウンロードし、記憶するように構成される。例えば、メモリ装置に記憶される既定のルールは、少なくとも1つの最近見たネットワークページにおいて識別される少なくとも1つのリンクに関連したネットワーク情報をダウンロードし記憶するようにプロセッサに命令する。
【0016】
プロセッサに作動的に結合されて装置のユーザとプロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを装置が有する実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示は、ユーザインターフェイスから受け取られるユーザ入力を含み、このユーザ入力は、特定の時点でネットワークから通信切断するようにプロセッサに命令する。受け取った指示に応答して、プロセッサは、その特定の時点の前にネットワークコンテンツをダウンロードし記憶するように構成される。次いで、プロセッサは、その特定の時点にネットワークから切断することができる。
【0017】
装置の別の実施形態では、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るのに応答して、プロセッサは、ネットワークから規定の情報をダウンロードし記憶するように構成される。次いで、プロセッサは、それがネットワークから規定の情報をダウンロードした後にネットワークから自動的に切断するように構成される。
【0018】
本発明の実施形態は、更に、(i)第1装置を、少なくとも1つの他の装置が通信接続されたネットワークに通信接続するステップと、(ii)第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るステップと、(iii)第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップと、(iv)そのダウンロードされた情報を第1装置のメモリに記憶するステップと、を備えた方法を提供する。一実施形態においては、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るステップは、ネットワークから通信切断するように第1装置に命令するユーザ入力を受け取ることを含む。
【0019】
本発明の一実施形態では、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るステップは、更に、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるまでの時間量の指示を受け取ることを含む。このような実施形態では、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるまでの時間量の指示を受け取ることは、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるまでの時間量を指定するユーザ入力を受け取ることを含む。更に、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップは、所定のダウンロードインストラクションに基づいて、指示された量の時間内に、できるだけ多くの情報をネットワークからダウンロードすることを含む。
【0020】
ある実施形態では、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップは、ユーザが選択した情報をネットワークからダウンロードすることを含む。例えば、ユーザが選択したネットワーク情報は、第1装置のメモリに記憶されたユーザの好きな物のリストにおいて識別されたネットワーク行先に関連したネットワーク情報を含む。
【0021】
ある実施形態において、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップは、メモリに記憶された規定のルールに基づいてネットワークから情報をダウンロードすることを含む。例えば、このような規定のルールは、少なくとも1つの最近見たネットワークページにおいて識別された少なくとも1つのリンクに関連したネットワーク情報をダウンロードし、記憶するようにプロセッサに命令する。既定のルールの他の例は、例えば、コンテンツの形式、コンテンツのソース、ユーザにより識別されるコンテンツの好きな形式、等に基づくものである。
【0022】
一実施形態において、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップは、ネットワークから規定の情報をダウンロードすることを含む。このような実施形態では、この方法は、更に、ネットワークからの規定の情報がダウンロードされて記憶されたという指示に応答してネットワークから第1装置を切断することを含む。
【0023】
本発明の実施形態は、更に、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックが記憶された少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えたコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックは、例えば、第1装置を通信ネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るように構成された第1コードロジックと、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示の受け取りに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするように構成された第2コードロジックと、を備えている。
【0024】
コンピュータプログラム製品の実施形態において、第1コードロジックは、更に、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるまでの時間量の指示を受け取るように構成される。このような実施形態では、第1コードロジックは、更に、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるまでの時間量を指定するユーザ入力を受け取るように構成される。更に、第2コードロジックは、所定のダウンロードインストラクションに基づき、指示された量の時間内に、できるだけ多くの情報をネットワークからダウンロードするように構成されたコードロジックを含む。
【0025】
一実施形態において、コンピュータプログラム製品は、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るのに応答して第2コードロジックによりダウンロードされるべきネットワーク情報をユーザが指定できるように構成されたコードロジックを備えている。別の実施形態では、コンピュータプログラム製品は、第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るのに応答して第2コードロジックによりダウンロードされるべきネットワーク情報を定義するよう構成されたコードロジックを備えている。このような実施形態では、コードロジックは、更に、ユーザにより最近アクセスされたネットワーク情報、及び/又はユーザによりアクセスされないがユーザにより最近アクセスされたネットワーク情報で識別された他のネットワーク情報に基づき、ダウンロードされるべきネットワーク情報を定義するように構成される。
【0026】
コンピュータプログラム製品の一実施形態において、第2コードロジックは、更に、ネットワークから規定の情報をダウンロードするように構成される。このような実施形態では、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックは、更に、ネットワークからの規定の情報がダウンロードされて記憶されたという指示に応答して、ネットワークから第1装置を切断するように構成されたコードロジックを備えている。
【0027】
本発明を一般的に上述したが、必ずしも正しいスケールで描かれていない添付図面を参照して、以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態による移動ターミナルのブロック回路図である。
【図2】本発明の実施形態により動作するように本発明の実施形態を構成できる一形式のシステムのブロック回路図である。
【図3】本発明の一実施形態により、ネットワークコンテンツのオンラインブラウジング及びネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを許し、そのようなプリ・キャッシュされたコンテンツのオフラインブラウジングを与えるシステムのブロック回路図である。
【図4】本発明の一実施形態により、図3の第1装置により実行されるプロセスを一般的に示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態により、図3の第1装置により実行されるプロセスを示すフローチャートである。
【図6】本発明の別の実施形態により、図3の第1装置により実行されるプロセスを示すフローチャートである。
【図7】本発明の更に別の実施形態により、図3の第1装置により実行されるプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、発明の全実施形態ではなく幾つかの実施形態が示された添付図面を参照して以下に詳細に説明する。実際に、これらの発明は、多くの異なる形態で実施することができ、ここに示す実施形態に限定されると解釈されてはならず、むしろ、これらの実施形態は、この開示が、適用される法的要件を満足するように、準備されたものである。全体を通じて同じ要素は、同じ番号で示す。
【0030】
図1は、本発明の実施形態から利益が得られる電子装置、特に、移動ターミナル10のブロック図である。移動ターミナル10の多数の実施形態を図示し、以下に例示するが、他の形式の電子装置、例えば、デジタルカメラ、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、ページャー、移動テレビジョン、コンピュータ、ラップトップコンピュータ、及びデータファイルを操作及び/又は記憶する他の形式のシステムも、本発明の実施形態を容易に利用できる。そのような装置は、移動でもよいし、そうでなくてもよい。
【0031】
移動ターミナル10は、送信器14及び受信器16と通信動作可能なアンテナ12を含む通信インターフェイスを備えている。移動ターミナル10は、更に、送信器14及び受信器16へ各々信号を与え及びそこから信号を受け取るプロセッサ20又は他の処理要素を備えている。信号は、適用可能なセルラーシステムのエアインターフェイス規格に基づくシグナリング情報と、ユーザスピート及び/又はユーザ発生データとを含む。この点に関して、移動ターミナル10は、1つ以上のエアインターフェイス規格、通信プロトコル、変調形式、及びアクセス形式で動作することができる。例示として、移動ターミナル10は、多数の、第1、第2及び/又は第3世代通信プロトコル、等のいずれかで動作することができる。例えば、移動ターミナル10は、第2世代(2G)ワイヤレス通信プロトコルIS−136(TDMA)、GSM、及びIS−95(CDMA)、又は第3世代ワイヤレス通信プロトコルワイドバンドコード分割多重アクセス(WCDMA)に基づいて動作することができる。
【0032】
プロセッサ20は、移動ターミナル10のオーディオ及びロジック機能を具現化するのに必要な回路を含むことを理解されたい。例えば、プロセッサ20は、デジタル信号プロセッサ装置、マイクロプロセッサ装置、種々のアナログ/デジタルコンバータ、デジタル/アナログコンバータ、及び他のサポート回路で構成される。移動ターミナル10の制御及び信号処理機能は、これらの装置間にその各々の能力に基づいて割り当てられる。従って、プロセッサ20は、変調及び送信の前にメッセージ及びデータをコンボリューション的にエンコードしインターリーブする機能も含む。プロセッサ20は、更に、内部ボイスコーダを含むことができると共に、内部データモデムを含んでもよい。更に、プロセッサ20は、メモリに記憶される1つ以上のソフトウェアプログラムを動作する機能も含む。例えば、プロセッサ20は、従来のウェブブラウザのような接続プログラムを動作することができる。従って、接続プログラムは、移動ターミナル10が、例えば、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)に基づいて、位置ベースコンテンツのようなウェブコンテンツを送信及び受信できるようにする。
【0033】
又、移動ターミナル10は、従来のイヤホン又はスピーカ24のような出力装置、リンガー22、マイクロホン26、ディスプレイ28、及びユーザ入力インターフェイスを含むユーザインターフェイスも備え、これらは全てプロセッサ20へ結合される。移動ターミナル10がデータを受け取れるようにするユーザ入力インターフェイスは、移動ターミナル10がデータを受け取れるようにする多数の装置、例えば、キーパッド30、タッチディスプレイ(図示せず)、又は他の入力装置のいずれを含んでもよい。キーパッド30を含む実施形態では、キーパッド30は、従来の数字(0−9)及び関連キー(#、*)、並びに移動ターミナル10を動作するのに使用される他のキーを含む。或いは又、キーパッド30は、従来のQWERTYキーパッドを含んでもよい。移動ターミナル10は、更に、これを動作するに必要な種々の回路に通電すると共に、任意であるが、機械的振動を検出可能な出力として与えるための振動バッテリパックのようなバッテリ34を備えている。
【0034】
一実施形態では、移動ターミナル10は、プロセッサ20と通信するカメラ36を備えている。このカメラ36は、記憶、表示又は送信のための映像を捕獲する手段である。例えば、カメラ36は、捕獲した映像からデジタル映像ファイルを形成することのできるデジタルカメラを含む。従って、カメラ36は、レンズ又は他の光学装置のような全てのハードウェアと、捕獲した映像からデジタル映像ファイルを生成するに必要なソフトウェアとを含む。或いは又、カメラ36が、映像を見るのに必要なハードウェアのみを含み、一方、移動ターミナル10のメモリ装置が、捕獲した映像からデジタル映像ファイルを生成するのに必要なソフトウェアの形態でプロセッサ20により実行するためのインストラクションを記憶してもよい。一実施形態では、カメラ36は、更に、映像データを処理する際にプロセッサ20を助けるコプロセッサのような処理要素と、映像データを圧縮及び/又は解凍するためのエンコーダ及び/又はデコーダとを含む。エンコーダ及び/又はデコーダは、JPEG標準フォーマットに基づいてエンコード及び/又はデコードを行う。
【0035】
移動ターミナル10は、更に、ユーザアイデンティティモジュール(UIM)38を備えている。UIM38は、典型的に、プロセッサが内蔵されたメモリ装置である。UIM38は、例えば、加入者アイデンティティモジュール(SIM)、ユニバーサル集積回路カード(UICC)、ユニバーサル加入者アイデンティティモジュール(USIM)、取り外し可能なユーザアイデンティティモジュール(R−UIM)、等を含む。UIM38は、典型的に、移動加入者に関連した情報エレメントを記憶する。UIM38に加えて、移動ターミナル10には、メモリが装備される。例えば、移動ターミナル10は、データを一時的に記憶するためのキャッシュエリアを含む揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ40を備えている。又、移動ターミナル10は、埋め込みでき及び/又は取り外し可能な他の不揮発性メモリ42も備えている。それに加えて又はそれとは別に、不揮発性メモリ42は、カリフォルニア州サニーベールのサンディスクコーポレーション又はカリフォルニア州フレモントのレクザメディアインクから入手できるEEPROM、フラッシュメモリ、等を含むことができる。これらメモリは、移動ターミナル10の機能を具現化するために移動ターミナル10により使用される多数の情報断片及びデータのいずれを記憶することもできる。例えば、メモリは、移動ターミナル10を独特に識別できる国際移動装置識別(IMEI)コードのような識別子を含むことができる。
【0036】
図2を参照すれば、本発明の実施形態が動作するように構成された一形式のシステムが示されている。システムは、複数のネットワーク装置を備えている。図示されたように、1つ以上の移動ターミナル10は、各々、ベースサイト又はベースステーション(BS)44へ信号を送信し及びそこから信号を受信するためのアンテナ12を備えている。ベースステーション44は、1つ以上のセルラー又は移動ネットワークの一部分であり、その各々は、ネットワークを動作するのに必要な要素、例えば、移動交換センター(MSC)46を備えている。当業者に明らかなように、移動ネットワークは、ベースステーション/MSC/インターワーキングファンクション(BMI)とも称される。動作中に、MSC46は、移動ターミナル10がコールを発したり受けたりするときに、移動ターミナル10へ及び移動ターミナル10からコールをルーティングすることができる。又、MSC46は、移動ターミナル10がコールに含まれるときにランドライントランクへの接続も行う。更に、MSC46は、移動ターミナル10への及び移動ターミナル10からのメッセージの転送を制御できると共に、移動ターミナル10からメッセージングセンターへの及びメッセージングセンターからのメッセージの転送も制御することができる。MSC46は、図2のシステムに示されているが、MSC46は、単なる例示的ネットワーク装置に過ぎず、本発明の実施形態は、MSCを使用するネットワークへの使用に限定されないことに注意されたい。
【0037】
MSC46は、データネットワーク、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、及び/又はワイドエリアネットワーク(WAN)に結合することができる。MSC46は、データネットワークに直結することができる。しかしながら、1つの典型的な実施形態において、MSC46は、GTW48へ結合され、そしてGTW48は、インターネット50のようなWANに結合される。次いで、処理要素(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバーコンピュータ、等)のような装置を、インターネット50を経て移動ターミナル10へ結合することができる。例えば、以下に述べるように、処理要素は、コンピュータシステム52(2つを図2に示す)、原点サーバー54(1つを図2に示す)、等に関連した1つ以上の処理要素を含むことができる。
【0038】
又、BS44は、シグナリングGPRS(汎用パケット無線サービス)サポートノード(SGSN)56に結合することもできる。当業者に明らかなように、SGSN56は、典型的に、パケット交換サービスのためのMSC46に類似した機能を遂行することができる。SGSN56は、MSC46と同様に、インターネット50のようなデータネットワークに結合することもできる。SGSN56は、データネットワークに直結することができる。しかしながら、更に典型的な実施形態では、SGSN56は、GPRSコアネットワーク58のようなパケット交換コアネットワークに結合される。パケット交換コアネットワークは、次いで、別のGTW48、例えば、GTW GPRSサポートノード(GGSN)60に結合され、そしてGGSN60は、インターネット50に結合される。GGSN60に加えて、パケット交換コアネットワークは、GTW48にも結合することができる。又、GGSN60は、メッセージングセンターに結合することができる。この点に関して、GGSN60及びSGSN56は、MSC46と同様に、MMSメッセージのようなメッセージの転送を制御することができる。又、GGSN60及びSGSN56は、メッセージングセンターへの及びメッセージングセンターからの移動ターミナル10のメッセージの転送を制御することもできる。
【0039】
更に、SGSN56をGPRSコアネットワーク58及びGGSN60へ結合することにより、コンピューティングシステム52及び/又は原点サーバー54のような装置は、インターネット50、SGSN56及びGGSN60を経て移動ターミナル10へ結合される。この点に関して、コンピューティングシステム52及び/又は原点サーバー54のような装置は、SGSN56、GPRSコアネットワーク58及びGGSN60を横切って移動ターミナル10と通信する。移動ターミナル10及び他の装置(例えば、コンピューティングシステム52、原点サーバー54、等)をインターネット50に直接的又は間接的に接続することにより、移動ターミナル10は、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づいて、他の装置と通信すると共に、互いに通信し、移動ターミナル10の種々の機能を遂行することができる。
【0040】
考えられる各移動ネットワークの各要素を図示して説明しないが、移動ターミナル10は、BS44を通して多数の異なるネットワークの1つ以上に結合できることが明らかであろう。この点に関し、ネットワーク(1つ又は複数)は、多数の、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、第3世代(3G)、及び/又は将来の移動通信プロトコルの1つ以上に基づいて通信をサポートすることができる。例えば、1つ以上のネットワークは、2Gワイヤレス通信プロトコルIS−136(TDMA)、GSM、及びIS−95(CDMA)に基づいて通信をサポートすることができる。又、例えば、1つ以上のネットワークは、2.5Gワイヤレス通信プロトコルGPRS、エンハンストデータGSM環境(EDGE)、等に基づいて通信をサポートすることができる。更に、例えば、1つ以上のネットワークは、ワイドバンドコード分割多重アクセス(WCDMA)無線アクセス技術を使用するユニバーサルモバイルテレフォンシステム(UMTS)ネットワークのような3Gワイヤレス通信プロトコルに基づいて通信をサポートすることができる。又、ある狭帯域AMPS(NAMPS)及びTACSネットワークも、二重モード又はそれより高次のモードの移動ステーション(例えば、デジタル/アナログ又はTDMA/CDMA/アナログ電話)として、本発明の実施形態から利益を得ることができる。
【0041】
移動ターミナル10は、更に、1つ以上のワイヤレスアクセスポイント(AP)62へ結合することができる。AP62は、例えば、高周波(RF)、ブルーツース(BT)、赤外線(IrDA)、又は多数の異なるワイヤレスネットワーク技術のような技術に基づいて移動ターミナル10と通信するように構成されたアクセスポイントを含み、前記ワイヤレスネットワーク技術は、ワイヤレスLAN(WLAN)技術、例えば、IEEE802.11(例えば、8.2.11a、802.11b、802.11g、802.11n、等)、WiMAX技術、例えば、IEEE802.16、及び/又はウルトラワイドバンド(UWB)技術、例えば、IEEE802.15、等を含む。AP62は、インターネット50に結合することができる。MSC46と同様に、AP62は、インターネット50に直結することができる。しかしながら、一実施形態では、AP62は、GTW48を経てインターネット50に間接的に結合される。更に、一実施形態では、BS44は、別のAP62として考えてもよい。明らかなように、移動ターミナル10及びコンピューティングシステム52、原点サーバー54、及び/又は多数の他の装置のいずれかをインターネット50に直接的又は間接的に接続することにより、移動ターミナル10は、互いに、又、コンピューティングシステム、等と通信することができ、これにより、移動ターミナル10の種々の機能を遂行し、例えば、コンピューティングシステム52へデータ、コンテンツ、等を送信し、且つコンピューティングシステム52からデータ、コンテンツ、等を受信することができる。ここに使用する語「データ」、「コンテンツ」、「情報」及び同様の語は、本発明の実施形態に基づき送信、受信及び/又は記憶することのできるデータを指すように交換可能に使用される。従って、このような語の使用は、本発明の精神及び範囲を限定するものではない。
【0042】
図2には示されていないが、インターネット50を横切って移動ターミナル10をコンピューティングシステム52に結合するのに加えて又はそれに代わって、移動ターミナル10及びコンピューティングシステム52は、これらを互いに結合し、そして例えば、RF、BT、IrDA、又は多数の異なるワイヤライン又はワイヤレス通信技術のいずれかに基づいて通信を行うことができ、前記異なる通信技術は、LAN、WLAN、WiMAX及び/又はUWB技術を含む。1つ以上のコンピューティングシステム52は、それに加えて又はそれとは別に、コンテンツを記憶できる取り外し可能なメモリを含むことができ、このコンテンツは、後で、移動ターミナル10へ転送することができる。更に、移動ターミナル10は、プリンタ、デジタルプロジェクタ及び/又は他のマルチメディア捕獲、発生及び/又は記憶装置(例えば、他のターミナル)のような1つ以上の電子装置に結合することができる。コンピューティングシステム52と同様に、移動ターミナル10は、例えば、RF、BT、IrDA、又は多数の異なるワイヤライン又はワイヤレス通信技術のいずれかに基づいてポータブル電子装置と通信を行うように構成され、前記異なる通信技術は、USB、LAN、WLAN、WiMAX及び/又はUWB技術を含む。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に基づき、ネットワークコンテンツのオンラインブラウジング及びネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを行って、そのようなプリ・キャッシュされたコンテンツのオフラインブラウジングを行うことのできるシステム300のブロック回路図である。図3に示すように、一実施形態では、システム300は、ネットワーク305又は他の通信システムを経て互いに通信結合される少なくとも第1装置310及び第2装置330を備えている。ここに示す実施形態では、システム300は、ネットワーク305を経て第1装置310へ、そしてある場合には、第2装置330へ通信結合される第3装置350も備えている。他の実施形態では、システム300は、ネットワーク305を経て第1装置に通信結合されるより多くの装置又はより少ない装置を有してもよい。
【0044】
一実施形態において、第1装置310は、図1を参照して上述した移動ターミナル10のような移動ターミナルである。別の実施形態では、第1装置310は、パーソナルコンピュータ又は他の電子装置でよい。第2装置330及び第3装置350も、両方とも電子装置であり、一実施形態では、第2及び第3装置は、図2を参照して上述したコンピューティング装置52又は原点サーバー54として実施される。例えば、第2装置330又は第3装置350は、ネットワーク305に通信結合されたサーバーとして、例えば、インターネットに結合されたウェブサーバーとして、実施されてもよい。しかしながら、他の実施形態では、第2装置330又は第3装置350は、上述した移動ターミナル10のような移動ターミナル10として、又は他の電子装置として実施されてもよい。
【0045】
一実施形態において、ネットワーク305は、図2を参照して上述した通信システムの幾つか又は全部を含む。この点に関して、ネットワーク305は、LAN、WAN、又は1つ以上のLAN及びWANの組合せを含む。一実施形態では、ネットワーク305は、インターネットを含み、そして装置は、例えば、HTTP、WAP、TCP/IP又は他の通信プロトコル、或いはインターネット上の装置と通信するのに使用されるプロトコルの組合せを使用して、互いに通信するように構成される。第1、第2及び第3装置は、ワイヤレス又はワイヤライン接続手段を使用してネットワーク305に通信接続される。
【0046】
図3に示すように、第1装置310は、一般的に、プロセッサ318のような処理手段を備えている。プロセッサ318に作動的に接続されているのは、データを記憶する手段、例えば、キャッシュ又はプリ・キャッシュされたネットワークコンテンツを記憶するように構成されたメモリ314である。このメモリ314には、図4から7を参照して以下に述べるプロセスのような第1装置310の幾つかの規定のプロセス又はプロセスステップを遂行するためにプロセッサ318により実行できるコンピュータ読み取り可能なプログラムインストラクションも記憶される。図1の移動ターミナル10に関して上述したように、メモリ314は、ネットワーク接続ソフトウェアを記憶するようにも構成される。例えば、メモリ314は、例えば、HTTP要求、WAP要求、等を第2装置330へ通信し、そして例えば、HTML(ハイパーテキストマークアップ言語)、XML(拡張可能なマークアップ言語)、WML(ワイヤレスマークアップ言語)、HDML(ハンドヘルドデバイスマークアップ言語)、等を使用してエンコードされたHTTP応答、WAP応答、等を受け取って使用することにより、第2装置330上のコンテンツをブラウズするためにプロセッサ318により実行できるウェブブラウジングソフトウェアを含むことができる。又、上述したように、メモリ314は、第1装置310に対して固定でも取り外し可能でもよく且つローカルでも外部でもよい。
【0047】
第1装置310は、更に、第1装置のユーザと通信するための手段、例えば、プロセッサ318に作動的に結合されたユーザインターフェイス316も備えている。このユーザインターフェイス316は、ユーザから入力を受け取り、そしてその入力をプロセッサ318へ通信するように構成される。例えば、ユーザインターフェイス316は、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロホン、マウス、ジョイスティック、キーパッド、等を含む。又、ユーザインターフェイス316は、プロセッサ318から受け取った信号に基づいてユーザに出力を通信するようにも構成される。例えば、第1装置310は、典型的に、ディスプレイ装置及びスピーカを含む。
【0048】
第1装置310は、更に、ネットワークに通信接続してネットワークの装置と通信するための手段も備えている。例えば、第1装置310は、プロセッサ318に作動的に結合された通信インターフェイス312を備え、これは、他の装置、例えば、第2装置330、第3装置350又は他のネットワーク装置とで通信をやり取りするように構成される。例えば、通信インターフェイス312は、高周波信号、赤外線信号、或いは電磁スペクトルの他の部分からの波で構成された信号を使用して通信するように構成されたワイヤレストランシーバを含む。
【0049】
又、図3に示すように、第2装置330は、典型的に、プロセッサ338のような処理手段を備えている。プロセッサ338は、第1装置310と通信するために通信インターフェイス332のような通信手段に作動的に結合される。又、プロセッサ338は、メモリ334のような記憶手段にも作動的に結合される。通信インターフェイス332は、他の装置、例えば、第1装置310又は他のネットワーク装置とで通信をやり取りするように構成される。メモリ334は、プロセッサ338によりアクセスできる情報を記憶するように構成される。又、メモリ334には、第2装置330において幾つかの規定のプロセス又はプロセスステップを遂行するためにプロセッサ338により実行されるよう構成されたコンピュータ読み取り可能なプログラムインストラクションが記憶される。例えば、メモリ334には、プロセッサ338により実行されたときに、第2装置330が第1装置310からHTTP要求又は同様の要求を受け取り、そしてこのような要求に、HTMLドキュメント、XMLドキュメント、WMLドキュメント、HDMLドキュメント、等の形態のHTTP応答又は同様の応答、及び/又はメモリ334からの他のコンテンツで応答できるようにするソフトウェアが記憶される。この点に関して、メモリ334には、一般的に、第2装置330がネットワーク305上の他の装置、例えば、第1装置310とで共有しようとするコンテンツが記憶される。
【0050】
図4は、本発明の一実施形態により、図3の第1装置310により実行されるプロセス400を示すフローチャートである。ブロック410により示されたように、第1装置310のプロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用してネットワーク305に通信接続する。例えば、プロセッサ318は、ユーザがユーザインターフェイス316の特定のユーザ入力装置を操作したときにユーザから「オンラインモード」に入るインストラクションを受け取る。オンラインモードにおいて、プロセッサ318は、図2に示すように、例えば、ゲートウェイ48又はGPRS58を使用して、他のターミナル10、コンピューティングシステム52、及びインターネット50上のサーバー54と通信するように構成される。別の実施形態では、プロセッサ318は、第1装置310の通信インターフェイス312(例えば、高周波トランシーバ、赤外線信号トランシーバ等)を使用し、例えば、他の装置との直接ブルーツース又は赤外線接続を使用して、別のターミナル又はコンピューティング装置と直接通信するように構成される。
【0051】
第1装置310が「オンライン」モードにあるとき、プロセッサ318は、メモリ314に記憶されたウェブブラウザのようなネットワークブラウジングソフトウェアを実行するように更に構成される。このネットワークブラウジングソフトウェアを使用して、ネットワーク上の他の装置から受け取った情報(例えば、「ネットワークコンテンツ」)を表示し、そして第1装置310と、ネットワーク305上の他の装置、例えば、第2装置330との間で通信を行えるようにする。例えば、ネットワーク上の他の装置から第1装置310により受け取られるネットワークコンテンツは、例えば、任意のフォーマットのウェブページ又はドキュメントを含み、これは、RSSフィード(“RSS”は、Really Simple Syndication規格RSS2.0、Rich Site Summary規格RSS 0.91/1.0又はRDF Site Summary規格RSS 0.9/1.0を指す)、ポッドキャストフィード、XMLドキュメント、HTMLドキュメント、WMLドキュメント、ブログ、ウィジット、ノキアコーポレーションにより提供されるWidSets(登録商標)サービス(例えば、www,widsets.comを参照)、mp3ファイル、汎用メディアファイル、等を含むが、これに限定されない。
【0052】
ブロック420により示されたように、第1装置310がネットワーク305に接続されたとき(例えば、第1装置が「オンライン」動作モードであるとき)、プロセッサ318は、第1装置310をネットワーク305から切断すべきという指示を受け取る。例えば、以下に詳細に述べるように、プロセッサ318は、装置310をネットワーク305から切断することをユーザがプロセッサ318に希望する(例えば、ユーザが、「オンライン」動作モードから「オフライン」動作モードへ切り換えることをプロセッサ318に命令する)という指示をユーザインターフェイス316から受け取る。別の例では、プロセッサ318は、ワイヤレスネットワークに対する第1装置の位置に関する情報及び/又は通信インターフェイス312とネットワーク装置との間のワイヤレス信号の強度に関する情報を受け取ることにより、そのような指示を受け取ることができる。このような例では、プロセッサ318は、このような情報を使用して、第1装置310がおそらくネットワーク305から切断されることを決定する(例えば、第1装置310がワイヤレスネットワークを出ようとしていること、又はワイヤレス信号が減少して、ネットワーク接続がおそらく終了してしまうほど低くなることを決定することにより)。
【0053】
第1装置310をネットワーク305から切断すべきという指示は、種々の仕方で与えることができる。ユーザから直接指示を受け取るのに加えて、プロセッサ318は、それに関連してメモリに典型的に記憶されているカレンダーを調べるように構成され、これは、ネットワーク305が一般的に良好なカバレージを与えるのはいつか、ネットワークがダウンされ、さもなければ、(保守等のために)利用できないようにスケジュールされているのはいつか、又は過去のネットワーク実績に基づきネットワーク305がダウンされ、さもなければ、利用できないと予想されるのはいつか、に関する情報を与える。この実施形態では、プロセッサ318は、近付きつつあるネットワークの停止を予想し、そしてオフラインモードへ移行する前に少なくとも幾つかのコンテンツをプリ・キャッシュすることができる。
【0054】
別の実施形態では、ユーザは、ネットワーク305から切断する希望を指示する。以下に述べるようにコンテンツのダウンロードに続いて、第1装置310は、直ちにオフラインになる必要はなく、むしろ、ユーザがオフラインになることをまだ希望するかどうかの質問をユーザインターフェイスにおいてユーザに与える。次いで、ユーザは、オフラインになる事前の意志を確認するか、又は今はオンラインに留まるのを希望することを指示することができる。第1装置310がオンラインに留まる場合でも、ダウンロードは有用である。というのは、ネットワーク305を経てコンテンツにアクセスするのとは対照的に、第1装置310によりコンテンツが記憶されると、一般的に、より迅速にコンテンツにアクセスできるからである。
【0055】
ここに述べる実施例により一般的に述べるように、オフラインモードへの移行は、第1装置310が全てのネットワークから完全に切断されるのに応答して行われる。しかしながら、第1装置310は、それがネットワークを切り換える場合にも、オフラインモードへ移行する(第1装置310が以前に通信していたときに経由したネットワーク305に対して)。従って、「オフライン」は、第1装置310が今や全ネットワークから完全に切断されたか、又は別のネットワークにより現在サービスされているかに関わらず、第1装置310に以前にサービスしていたネットワーク305から第1装置310がオフラインにあり、ひいては、もはやそこに接続されていないかどうかに関する。例えば、移動装置は、最初、そのホームドメイン、即ちユーザの家に配置された装置との間に確立されたワイヤレスローカルエリアネットワーク内で動作する。ホームドメイン内にある間に、移動装置は、それがホームドメインから出て(従って、ホームドメインの観点からオフラインになる)、GPRSネットワークに入るという指示を受け取る。GPRSネットワークを経てのサービスは、ホームドメイン内のサービスよりもユーザにとってコストがかかるので、コストの観点から、移動装置がGPRSネットワークを経てネットワーク接続を維持するとしても、ホームドメインを出る前にコンテンツをダウンロードするのが好都合である。
【0056】
ブロック430により示されるように、第1装置310をネットワーク305から切断すべきという指示に応答して、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用して、ネットワーク305上の他の装置からコンテンツをダウンロードする。ブロック440により示されるように、プロセッサ318は、ダウンロードしたコンテンツをメモリ314に記憶し、装置310がネットワーク305から切断された後にプロセッサ318がコンテンツにアクセスできるようにする。換言すれば、第1装置310をネットワーク305から切断すべきという指示に応答して、プロセッサ318は、ネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを開始し、第1装置310がネットワーク305から切断された後にユーザがコンテンツをブラウズできるようにする。プロセッサ318がネットワークコンテンツをダウンロードして記憶する時間中に、ユーザは、他のネットワークコンテンツを見及び/又はダウンロードしてもよいし、或いはユーザは、第1装置310で他の機能を遂行してもよいし、又は第1装置310と全く対話しなくてもよい。
【0057】
プロセッサ318は、通信インターフェイス312及びネットワーク305を経てネットワークコンテンツの要求を第2装置330、第3装置350及び又は他のネットワーク装置へ提出することにより、ネットワークコンテンツをプリ・キャッシュするか、さもなければ、ネットワークコンテンツをダウンロードし記憶することができる。例えば、ネットワーク305がワールドワイドウェブを含む場合には、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を、メモリ314に記憶されたウェブブラウジングソフトウェアと共に使用して、1つ以上のHTTP要求を第2装置330へ提出する。HTTP要求に応答して、第2装置330は、コンテンツ(例えば、ウェブページ、ポッドキャスト、又はRSSフィード)をそのメモリ334から第1装置310へ通信する。例えば、ユーザインターフェイス316のディスプレイにコンテンツを表示することによりユーザにコンテンツを直ちに提示するのではなく、第1装置310のプロセッサ318は、第2装置330から受け取ったコンテンツをメモリ314に記憶することができる。このように、第1装置310がネットワーク305から切断された後も、第1装置310は、依然、ユーザに、限定されたネットワークコンテンツブラウジング能力を与えることができる。例えば、第1装置310のユーザが、メモリ314に記憶された同じネットワークコンテンツを(例えば、ウェブページのリンクをクリックすることで)要求する場合には、プロセッサ318は、ネットワーク305からではなく、メモリ314からコンテンツを検索することにより、ユーザにネットワークコンテンツを提示することができる。換言すれば、一実施形態では、プロセッサ318は、ユーザがネットワーク305上の情報をブラウズするのと同様にネットワークブラウザを使用してメモリ314に記憶されたキャッシュ又はプリ・キャッシュされたネットワークコンテンツをユーザがブラウズできるように構成される(例えば、コンピュータプログラムインストラクションを実行することにより)。第1装置310がネットワーク305から切断される前にダウンロード及び記憶がなされなかった情報のブラウジングをユーザが試みる場合には、プロセッサ318は、エラー/オフラインメッセージをユーザに表示することができる。
【0058】
ブロック430において、第1装置310のプロセッサ318は、第1装置310がネットワーク305から切断される前に、どのネットワークコンテンツをダウンロードしてローカルメモリ314に記憶すべきか決定しなければならない。この点に関して、プロセッサ318は、どのコンテンツをダウンロードして記憶するかを、既定のルール、最近のブラウジングアクティビティ、ユーザ選択、等、或いはこれらファクタ又は同様のファクタの組合せに基づいて決定するように構成される。例えば、第1装置310は、複数の規定のプリ・キャッシングルールをメモリ314に記憶している。これら規定のルールは、第1装置310をネットワーク305から通信切断状態にすべきという指示に応答して、どのネットワークコンテンツをプロセッサ318がダウンロードしなければならないかについてプロセッサ318に命令する。又、既定のルールは、プロセッサ318がコンテンツをダウンロードしなければならない順序も指定する。
【0059】
例えば、一実施形態では、メモリ314は、最近のブラウジングアクティビティに基づいてコンテンツをダウンロードするようにプロセッサ318に命令するプリ・キャッシングルールを含む。例えば、このルールは、ユーザが選択した番号又はデフォールト番号を“x”とすれば、最後のウェブページ上の少なくとも幾つかのリンク或いはユーザが見た最後のx番号のウェブページからアクセスされる「第1レベル」のウェブページ(又は他のネットワークコンテンツ)をダウンロードし記憶するようにプロセッサ318に命令することができる。プリ・キャッシングルールは、更に、「第1レベル」のウェブページにおいて見つかった幾つかのリンクからアクセスされる「第2レベル」のウェブページ(又は他のコンテンツ)をダウンロードし記憶するようにプロセッサ318に命令することができる。この点に関して、第1装置310のメモリ314は、ダウンロードされたウェブページ上のリンクを識別し、その識別されたリンクの少なくとも幾つかをたどって他のウェブページへ至り、そこで、付加的なリンクを識別してそれをたどる、等々となるようにプロセッサ318に命令するウェブクロールソフトウェアを含む。ウェブクロールソフトウェアは、プリ・キャッシングオペレーション中にたどるデフォールト数のウェブページレベルを指定するか、又はレベルの数がユーザにより指定される。ウェブクロールソフトウェアは、更に、ユーザが最近見たウェブページにどの形式のリンクがおそらく関係しているか又は無関係であるかについてプロセッサ318に命令することができる。このように、ウェブクロールソフトウェアは、プリ・キャッシングオペレーション中にどのリンクをプリ・キャッシュし及び/又はたどるべきか命令することができる。例えば、ウェブクロールソフトウェアは、ウェブページ上のある形式の広告リンクを確認するように構成されると共に、プリ・キャッシングオペレーション中にこれらのリンク及びこれらリンクに関連したネットワークコンテンツを無視するように構成される。
【0060】
他の実施形態では、プリ・キャッシングルールは、他の情報に基づくものである。例えば、ユーザは、ユーザの好きなウェブページのリストを発生し、そしてプリ・キャッシングルールは、そのリストされたウェブページ、及びそのリストされたウェブページ上のリンクによりアクセスされるウェブページ(並びにそれらページからのリンク、等々を、あるデフォールト又はユーザ選択リンク深さまで、又は第1装置310がネットワーク305から切断されるまで)をダウンロードし記憶するようにプロセッサ318に命令することができる。この例では、ユーザは、ウェブページを経て与えられた入力を介してダウンロードプロセスを管理することができる。従って、ユーザは、ダウンロードされるべきコンテンツ、並びにコンテンツをダウンロードすべき順序又はプライオリティを識別することができる。別の実施形態では、プロセッサ318は、ユーザが最も頻繁に見るウェブページのリストを発生し、そしてプリ・キャッシングルールは、そのリストされたウェブページ、並びにそのリストされたウェブページ上のリンクによりアクセスされるウェブページをダウンロードして記憶するようにプロセッサ318に命令する。
【0061】
必要に応じて、プリ・キャッシングルールは、デフォールト値を有し、そしてこれらのデフォールト値は、一般的に、第1装置310のユーザにより構成可能である。例えば、一実施形態では、プリ・キャッシングオペレーション中に、プリ・キャッシングルールは、プロセッサ318がネットワークコンテンツの特定アイテム(例えば、ウェブページ)をダウンロードするのに3秒しか許さない。3秒が経過し、プロセッサ318がネットワークコンテンツのアイテムをまだダウンロードしない場合には、プロセッサ318は、ダウンロードされるべきネットワークコンテンツの他のアイテムへ進むように命令される。しかしながら、3秒は、単なるデフォールト値であり、例えば、好きなウェブサイトをダウンロードするのにしばしば3秒以上要することがユーザに分かった場合には、ユーザが3秒のデフォールト値を変更できるようにシステムが構成される。ある実施形態では、プリ・キャッシングルールは、例えば、第1装置310に利用できるバッテリ電力又は処理パワーに基づいて、自動的に変更することができる。例えば、プロセッサ318は、バッテリ電力が非常に低いと決定した場合に、第1装置310が全バッテリ電力を有していた場合にプロセッサ318が遂行するプリ・キャッシングに比して、より限定されたプリ・キャッシングを行うように命令される(又はプリ・キャッシングなしのこともある)。
【0062】
他の実施形態の方法及び装置は、ダウンロードされるべきコンテンツと、そのコンテンツの相対的なプライオリティとを、種々の異なるルールに基づいて決定することができる。例えば、プリ・キャッシングルールは、コンテンツをダウンロードすべき順序が、ダウンロードされるコンテンツの形式に基づくものであると命令する。この点に関して、テキストドキュメントが最初にダウンロードされた後に、小さな写真(即ち、既定サイズより小さな写真)、次いで、大きな写真、等々が続く。他のプリ・キャッシングルールは、例えば、ウェブサイト、ブログ、rss/アトムフィード、等のコンテンツのソースに基づくプライオリティ、或いはユーザにより識別されるか又はユーザが最も頻繁に訪れるコンテンツの好きな形式に基づくプライオリティを含む。第1装置310が、各々の当該ファイルをダウンロードできずにオフラインとなる場合には、例えば、コンテンツの形式のような第1ルールに基づきダウンロードの目的でダウンロード候補を最初にプライオリティ決めすることができる。次いで、プライオリティの最も高い形式のコンテンツに対して、コンテンツのソースのような第2ルールに基づいてコンテンツを更にプライオリティ決めすることができる。
【0063】
別の実施形態では、来るべきネットワーク切断の指示に応答して、プロセッサ318は、ユーザインターフェイス316を自動的に使用し、ユーザがダウンロードしたいネットワークコンテンツを識別しそしてネットワーク305から切断される前にメモリ314に記憶するようユーザに求める。ユーザは、例えば、URL/URI(ユニフォームリソースロケータ/識別子)、又はウェブサイトのホームページの他のウェブアドレスをタイプすることによりウェブサイトを識別することができる。プロセッサ318は、次いで、ホームページ、並びにホームページから又は他のリンクされたページから1つ以上のリンクをたどることによりアクセスできるウェブページ(又は他のネットワークコンテンツ)をダウンロードして記憶することができる。
【0064】
一実施形態では、第1装置310は、この装置310をネットワーク305から切断すべきという指示に応答して前記プリ・キャッシングオペレーションを遂行するだけであるように構成される。これは、バッテリ及び/又は処理パワーが短期間供給である幾つかの移動ターミナルにとって好ましいものである。他の実施形態では、第1装置310をネットワーク305から通信切断すべきという指示の受け取りのみに応答してネットワークコンテンツをプリ・キャッシングすることは、第1装置310の任意なモードである。
【0065】
ある実施形態では、第1装置310は、ユーザがネットワークをブラウジングするときにユーザがウェブページへのアクセスを試みる直前にウェブページをプリ・キャッシュするように構成された形式の一般的な連続プリ・キャッシングオペレーション(例えば、連続的であって、且つ第1装置310をネットワーク305から切断すべきという指示に応答するものでないプリ・キャッシングオペレーション)に関与するように構成される。この形式の連続的なプリ・キャッシングオペレーションは、ネットワークからダウンロードされるページをユーザが待機しなければならない場合より迅速にウェブページをユーザに提示できるように使用される。このような実施形態では、来るべきネットワーク切断の指示に応答して遂行される、ここに一般的に述べるプリ・キャッシングオペレーションは、更に徹底的なものでもよいし、或いはユーザがネットワークに接続されたときに高速ブラウジングを与えるために使用される連続的なプリ・キャッシングオペレーションとは異なる仕方で行われてもよい。例えば、ダウンロードされるべきネットワークコンテンツを決定するのに使用される2つの異なるプリ・キャッシングオペレーションのダウンロードルールは、2つのプリ・キャッシングオペレーションの目的が一般的に異なるので、異なるものである。
【0066】
図5は、本発明の一実施形態により、第1装置310により実行されるプロセス500を示すフローチャートである。ブロック510により示されたように、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用してネットワーク305に通信接続する。ブロック520により示されたように、プロセッサ318は、ネットワーク305に通信結合された第2装置330のような他の装置と通信することにより、ネットワーク305上のコンテンツをブラウズすることができる。例えば、プロセッサは、メモリ314に記憶されたネットワークブラウジングソフトウェアを実行することができる。ネットワークブラウジングソフトウェアを実行するプロセッサ318は、第1装置310のユーザがユーザインターフェイス316を使用してネットワーク305上の他の装置からコンテンツを要求すると共に、このネットワークコンテンツが第1装置310に与えられたときにそれを見ることができるようにする。
【0067】
ブロック530により示されたように、ネットワークブラウジングセッションの間のある点において、プロセッサ318は、ユーザインターフェイス316からユーザ入力を受け取り、このユーザ入力は、ネットワーク305から切断するようにプロセッサ318に命令する。例えば、ユーザは、オンラインモードからオフラインモードへ切り換るようにプロセッサ318に命令する特定のキーを操作することができる。図5に示す実施形態では、プロセッサ318は、指定の時間内にネットワーク305から切断するようにも命令される。この時間量は、デフォールト時間量であってもよいし、又はユーザにより指定された時間量であってもよい。時間量がユーザ指定される場合には、ユーザがネットワーク305から切断するようにプロセッサ318に命令するとき又はある早期の時間で時間量が指定される。
【0068】
ブロック540により示されたように、ネットワーク305から切断するようにプロセッサ318に命令するユーザ入力を受け取るのに応答して、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用して、装置310が所与の時間内に可能な量のコンテンツをダウンロードし、このダウンロードは、メモリ314に記憶された規定のルールに基づいて遂行される。ブロック540により更に示され、又、図4を参照して上述したように、プロセッサ318は、既定のルール、最近のブラウジングアクティビティ、及び/又はユーザ選択に基づいて、ネットワークコンテンツをダウンロードすることができる。
【0069】
ブロック550により示されたように、プロセッサ318は、ダウンロードされたコンテンツを第1装置310のメモリ314のようなメモリに記憶するように更に構成される。プロセッサが、オンラインモードからオフラインモードへ切り換える、等により、ネットワーク305から切断を行った後に、プロセッサ318は、ブロック560により示されたように、例えば、第1装置310のユーザがネットワークブラウジングソフトウェアを使用してコンテンツをオフラインでブラウズできるようにすることにより、メモリ314に記憶されたネットワークコンテンツにアクセスすることができる。更に、プロセッサ318は、ダウンロードされたコンテンツのリストを完全に又は少なくとも部分的にユーザに与えることができる。更に、プロセッサ318は、ダウンロードのために選択されたコンテンツであって、オフラインになるまでにダウンロードできなかったコンテンツを識別することができる。
【0070】
例えば、図5に示すプロセスの一実施形態では、ネットワーク305は、インターネットを含み、そして第1装置310は、移動ターミナルとして実施される。このような実施形態では、移動ターミナルのユーザは、例えば、移動ターミナルを使用して、ニュースウェブサイトのホームページのヘッドラインを見ることができる。ホームページの多数のヘッドラインは、ユーザに関心のあるものであるが、ユーザは、フライト中にワイヤレスネットワーク接続を制限する航空機に搭乗しようとしていることがある。その結果、ユーザは、ユーザ入力装置を操作して、10分以内にインターネットから切断するよう移動ターミナルに命令することができる。10分の時間周期は、ユーザがインターネットから切断するように移動ターミナルに命令するときにユーザにより指定されてもよいし、又、10分の周期は、ある早期の時間にユーザにより指定されてもよいし、或いは10分の時間周期は、デフォールト時間周期であってもよい。インターネットから切断するユーザのインストラクションに応答して、移動ターミナルは、ネットワーク上の1つ以上の装置からネットワークコンテンツをダウンロード及び記憶し始める。この点に関して、移動ターミナルのメモリに記憶された規定のダウンロードルールは、ユーザが見る最後のページ(例えば、ニュースウェブサイトホームページ)を記憶し、そしてそのウェブページの、他のウェブページへのリンクをたどるように、移動ターミナルに命令することができる。これらの他のウェブページは、次いで、ダウンロードされて記憶され、そしてこれらのウェブページ上で識別されたリンクをたどって他のウェブページへ至り、これもダウンリンクされて記憶され、等々となる。移動ターミナルは、10分が経過するまで、このように又はそれと同様に、ネットワークコンテンツを連続的にダウンロードして記憶するように構成され、10分が経過したとき、移動ターミナルはネットワークから切断される。ある実施形態では、移動ターミナルにプリ・キャッシュすることのできるデータに最大量がある。というのは、移動ターミナルのメモリに制限があるからである。一実施形態では、移動ターミナルは、ユーザが希望すれば、10分の時間周期が経過する前に切断するように移動ターミナルに命令する能力をユーザに与えるよう構成される。移動ターミナルがネットワークから切断した後に、ユーザは、移動ターミナルのウェブブラウザを使用し続けて、移動ターミナルのメモリに記憶されたネットワークコンテンツをブラウジングすることによりネットワークコンテンツの限定ブラウジングを遂行することができる。例えば、ユーザは、ニュースウェブサイトホームページ(今や移動ターミナルのメモリ記憶された)を見、そしてホームページのリンクをクリックすることでニュース記事(これも今や移動ターミナルのメモリに記憶された)にアクセスすることができる。
【0071】
本発明の別の実施形態では、1分以内にネットワークから切断するというインストラクションを移動ターミナルがユーザから受け取ったときに、ユーザは、ユーザの移動ターミナルにおいてニュースフィードのようなRSSフィードを見る。切断のためのこれらインストラクションに応答して、移動ターミナルは、1分が経過して移動ターミナルがネットワークから切断される前に、RSSフィードで識別されたヘッドラインに関連したウェブページからできるだけ多くのニュース記事をダウンロードするよう試みることができる。時間に限度があるので、移動ターミナルのメモリに記憶されたダウンロードルールは、どのネットワークコンテンツを他のネットワークコンテンツの前にダウンロードするかプライオリティ決めするためのルールも与える。従って、この例では、ダウンロードルールは、RSSフィードで識別された古い記事をダウンロードして記憶する前に、RSSフィードで識別された最新の記事をダウンロードして記憶し始めるように移動ターミナルのプロセッサに命令することができる。他の例では、ダウンロードルールは、既に読まれたアイテムをダウンロードする前に、未読のアイテムを最初にダウンロードするようにプロセッサに命令することができる。
【0072】
図6は、本発明の別の実施形態により、第1装置310により実行されるプロセス600を示すフローチャートである。ブロック610に示されたように、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用してネットワーク305へ通信接続する。ブロック620により示されたように、プロセッサ318は、ネットワーク305に通信結合された第2装置330のような他の装置と通信することによりネットワーク305上のコンテンツをブラウジングすることができる。例えば、プロセッサ318は、メモリ314に記憶されたネットワークブラウジングソフトウェアを実行し、これにより、第1装置310のユーザがネットワーク305上の他の装置からコンテンツを要求し、そしてそのネットワークコンテンツが第1装置310に与えられたときにそれを見ることが許される。
【0073】
ブロック630により示されたように、ネットワークブラウジングセッション中のある点において、プロセッサ318は、ユーザインターフェイス316からユーザ入力を受け取り、このユーザ入力は、ネットワーク305から切断するようにプロセッサ318に命令する。例えば、ユーザは、第1装置310のキー又は他のユーザ入力装置を操作して、オンライン動作モードからオフライン動作モードへ進むように第1装置310に命令する。
【0074】
ブロック640に示されたように、ネットワーク305から切断するようにプロセッサ318に命令するユーザ入力を受け取るのに応答して、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用し、所定のネットワークコンテンツ、例えば、ユーザにより選択されたコンテンツ、及び/又はメモリ314に記憶された規定のコンテンツ選択ルールで決定されたコンテンツをダウンロードすることができる。ブロック650により示されたように、プロセッサ318は、ダウンロードされたコンテンツを、第1装置310のメモリ314のようなメモリに記憶するように更に構成される。プロセッサ318が所定のコンテンツをダウンロードすると、プロセッサ318は、ブロック660により示されたように、ネットワーク305から第1装置310を切断することができる。一実施形態において、プロセッサ318が全ての所定コンテンツをダウンロードした後、或いはプロセッサ318が全ての所定コンテンツのダウンロードを少なくとも試みた後、プロセッサ318は、ネットワーク305から切断を行う。他の実施形態では、全ての所定コンテンツがダウンロードされた時点、或いはネットワーク305から切断するユーザの命令から規定の最長時間である時点、のうちの早い方の後に、プロセッサ318は、ネットワーク305から切断を行うように構成される。プロセッサ318がネットワーク305から切断を行った後に、プロセッサ318は、ブロック670により示されたように、例えば、第1装置310のユーザがネットワークブラウジングソフトウェアを使用してコンテンツをオフラインでブラウジングできるようにすることにより、メモリ314に記憶されたネットワークコンテンツにアクセスすることができる。
【0075】
例えば、図6に示すプロセスの一実施例では、ネットワークから切断するようにユーザが第1装置310に命令するのに応答して、第1装置310は、ユーザの好きなウェブページの規定リスト又はユーザが最も普通に見るウェブページの所定リストにおいて識別されたウェブページを自動的にダウンロードして記憶することができる。このようなリストは、第1装置310のメモリに記憶される。又、第1装置310は、ユーザの好きなウェブページ又はユーザが最も普通に見るウェブページの少なくとも幾つかに関連したウェブページをダウンロードして記憶するように構成されてもよい。第1装置310が規定のウェブページ又は他の所定のネットワークコンテンツの全部をダウンロードして記憶すると(又は第1装置310が規定のコンテンツ全部のダウンロード及び記憶を少なくとも試みると)、第1装置310は、ネットワーク305から自動的に切断する。次いで、ユーザは、第1装置310がネットワーク305から切断した後に自分の好きな又は最も普通に見たウェブページをオフラインでブラウジングすることができる。というのは、第1装置310は、そのメモリに記憶されたウェブページにアクセスし、そして第1装置310がオンラインモードにあるときにユーザにコンテンツを提示するのと同様にそれらをユーザに提示できるからである。
【0076】
図6に示されたプロセスの別の実施形態では、第1装置310は、ネットワーク305上のサーバーからe−メールメッセージをダウンロードするように構成され且つそれらのe−メールを第1装置310のディスプレイにおいてユーザに提示するように構成されたe−メールアプリケーションを含む。このような実施形態では、第1装置310のユーザがネットワーク305から切断するように第1装置310に命令するのに応答して、e−メールアプリケーションは、未読のe−メールメッセージをダウンロードしてそれら未読のメッセージをメモリ314に記憶するように第1装置310に命令する。未読のメッセージがダウンロードされてローカル記憶された後、アプリケーションは、第1装置310がネットワーク305から切断するのを今や受け容れできることを第1装置310に命令する。第1装置310が未読のメッセージをダウンロードした後であってネットワーク305から切断する前に付加的なコンテンツをダウンロードする機会がある場合には、第1装置310は、読まれたメッセージの幾つか又は全部をダウンロードすることもできる。第1装置310がネットワーク305から切断した後に、ユーザは、e−メールアプリケーションを依然オフラインモードで使用して、ローカルメモリ314に記憶された未読のメッセージを見ることができる。
【0077】
図7は、本発明の更に別の実施形態により、第1装置310により実行されるプロセス700を示すフローチャートである。ブロック710により示されたように、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用してネットワーク305へ通信接続する。ブロック720により示されたように、プロセッサ318は、ネットワーク305に通信結合された他の装置、例えば、第2装置330と通信することにより、ネットワーク305上のコンテンツをブラウジングする。例えば、プロセッサ318は、メモリ314に記憶されたネットワークブラウジングソフトウェアを実行し、第1装置310のユーザが、ネットワーク305上の他の装置からコンテンツを要求し、そしてそのネットワークコンテンツが第1装置310に与えられたときにそれを見ることができるようにする。
【0078】
ブロック730により示されたように、ネットワークブラウジングセッション中のある点において、プロセッサ318は、通信インターフェイス312をネットワーク305に通信結合するのに使用される通信信号が間もなく失われると決定する。プロセッサ318は、接続を失うことを、ネットワーク305の特性、通信インターフェイス312、及び/又は通信信号に基づいて決定する。例えば、通信インターフェイス312がネットワーク305にワイヤレス結合される場合には、プロセッサ318は、信号強度をモニタリングし、そして信号強度が非常に低い及び/又は一様に下がるときには、プロセッサ318は、ネットワーク接続がおそらく近い将来、少なくとも一時的に、失われると仮定するよう構成される。ある実施形態では、プロセッサ318は、信号が失われるとプロセッサ318が予想するまでのおおよその時間量を決定する。例えば、プロセッサ318は、ワイヤレス信号がおそらく失われる時点を、ワイヤレス信号の現在強度、及びワイヤレス信号強度が最近減少したレートに基づいて、外挿することができる。ネットワーク接続が失われる事態が差し迫っているのを予想する技術の他の例は、ユーザ入力への依存性、並びにネットワークの歴史的実績又はネットワークの停止スケジュールに基づく予想を含めて、ここに説明する。
【0079】
別の実施形態では、第1装置310は、ネットワーク305に対する第1装置310の位置に関する情報を受け取り、さもなければ、決定することができる。この情報と、第1装置の通信インターフェイスの能力に関する情報と、ネットワーク305の信号特性に関する情報とで、第1装置310は、それがワイヤレスネットワークの範囲に入ったりそこから出たりするときを予想することができる。例えば、第1装置310は、既知のホットスポットからネットワークにワイヤレスアクセスするのに使用される移動ターミナルである。ユーザが移動ターミナルと共にホットスポットを通して進行する場合には、移動ターミナルは、位置情報を使用して動きのおおよその速度を決定すると共に、それをホットスポット境界の既知の近似値(移動ターミナルのワイヤレストランシーバ及びホットスポットのワイヤレストランシーバの能力の関数である)と比較して、移動ターミナルがおそらくホットスポットを出てネットワーク接続を失うときを決定することができるように構成される。同様に、第1装置310により受け取られる位置情報は、第1装置310により使用され、通信インターフェイスがネットワークにワイヤレス接続できないネットワーク内の「デッド」エリアへ移動ターミナルが進行していること、又は既知の限定されたネットワーク接続又は移動ターミナル使用のエリア、例えば、空港や病院へ移動ターミナルが進行していることを決定する。このような位置情報は、第1装置310のプロセッサ318に作動的に結合されたGPS装置を使用して得ることができる。例えば、GPS装置で時間と共に移動ターミナルの動きを追跡することにより、移動ターミナルの起こりそうな動きに関して予想することができる。移動ターミナルが、1つ以上の「デッド」エリアに遭遇する経路に沿って移動することが予想される場合には、移動ターミナルは、ネットワークカバレージの差し迫った停止を予想し、そしてデッドエリアに入る前にコンテンツをダウンロードすることができる。同様に、移動ターミナルのユーザは、「デッド」エリアのレポートを供給するか又は移動ターミナルの過去の経験及びその予想される移動経路に基づいて「デッド」エリアを予想する(この場合も、GPS又は他の位置情報に基づき)社会的ネットワーキングサービス等のサービスに加入することができる。
【0080】
ブロック740に示されたように、通信インターフェイス312が近い将来ネットワーク305からおそらく切断されることになるという指示をプロセッサ318が受け取るのに応答して、プロセッサ318は、通信インターフェイス312を使用して、ネットワーク305との接続が実際に失われる前に、できるだけ多くのコンテンツ、又はできるだけ多くの規定のコンテンツ(例えば、ユーザ定義コンテンツ及び/又はルール定義コンテンツ)をダウンロードすることができる。ブロック750により示されたように、プロセッサ318は、更に、ダウンロードされたコンテンツを、第1装置310のメモリ314のようなメモリに記憶するように構成される。通信インターフェイス312がネットワーク305から切断された状態になると、ブロック760により示されたように、プロセッサ318は、例えば、第1装置310がオフラインモードにあるときに、第1装置310のユーザがネットワークブラウジングソフトウェアを使用してコンテンツをブラウズするのを許すことにより、メモリ314に記憶されたネットワークコンテンツにアクセスすることができる。
【0081】
上述した図4−7は、本発明の一実施形態を表すことに注意されたい。本発明の他の実施形態では、図4−7に設けられたブロックに関連したステップ又はプロセスの1つ以上が任意なものとみなされてもよいし、或いは図4−7に示した以外の順序で遂行されてもよい。
【0082】
本発明の種々の実施形態に関して上述した機能は、多数の方法で実施することができる。例えば、上述した各機能を実行する適当な手段を使用して、本発明の実施形態を具現化することができる。本発明の1つの態様によれば、システムの全部又は一部分は、一般的に、コンピュータプログラム製品の制御のもとで動作する。本発明の実施形態の種々のプロセス及びオペレーションを遂行するためのコンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、不揮発性記憶媒体、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に埋め込まれたコンピュータ読み取り可能なプログラムコード部分、例えば、一連のコンピュータインストラクションを含む。例えば、一実施形態では、第1装置のプロセッサは、一般的に、コンピュータプログラム製品の制御のもとで動作し、第1装置をネットワークから切断すべきという指示に応答して他のネットワーク装置からコンテンツをダウンロードする。
【0083】
この点に関して、図3−7は、本発明の実施形態による方法、システム、装置及びコンピュータプログラム製品により遂行されるオペレーションのフローチャート又はブロック図である。フローチャートの各ブロック又は上述した方法の各ステップは、コンピュータプログラムインストラクションにより具現化できることを理解されたい。これらのコンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置にロードされて、マシンを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行されるインストラクションは、ここに述べたブロック又はステップにおいて指定された機能を具現化するための手段を生成する。これらのコンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ読み取り可能なメモリにも記憶され、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置が特定の仕方で機能するよう指令し、コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されたインストラクションは、ここに述べるブロック又はステップで指定された機能を具現化するインストラクション手段を含む製造物品を形成する。又、コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置にロードされ、一連のオペレーションステップをそのコンピュータ又は他のプログラム可能な装置において遂行させて、コンピュータ実施プロセスを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行されるインストラクションが、ここに述べたブロック又はステップで指定された機能を具現化するためのステップを与えるようにする。
【0084】
又、ここに述べる各ブロック又はステップ、並びにブロック又はステップの組合せは、指定の機能又はステップを遂行する特殊目的のハードウェアベースのコンピュータシステム、或いは特殊目的のハードウェア及びコンピュータインストラクションの組合せによって具現化できることも理解されたい。
【0085】
前記説明及び添付図面に提示された本発明の技術から利益を得る当業者であれば、ここに述べた本発明の多数の変更及び他の実施形態が明らかであろう。それ故、本発明は、ここに開示した特定の実施形態に限定されず、又、それら変更及び他の実施形態は、特許請求の範囲内に包含されることを理解されたい。ここでは、特定の用語を使用したが、それらは、一般的な説明的な意味で使用されたに過ぎず、それに限定するものではない。
【符号の説明】
【0086】
10:移動ターミナル
12:アンテナ
14:送信器
16:受信器
20:プロセッサ
22:リンガー
24:イヤホン又はスピーカ
26:マイクロホン
28:ディスプレイ
30:キーパッド
34:バッテリ
36:カメラ
38:ユーザアイデンティティモジュール(UIM)
40:揮発性メモリ
42:不揮発性メモリ
44:ベースステーション
46:移動交換センター(MSC)
48:DTW
50:インターネット
52:コンピューティングシステム
54:原点サーバー
56:SGSN
58:GPRSコアネットワーク
60:GGSN
62:アクセスポイント(AP)
300:システム
305:ネットワーク
310:第1装置
330:第2装置
350:第3装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信インターフェイスに作動的に結合されたプロセッサであって、その通信インターフェイスがネットワークに通信接続されたときに、その通信インターフェイスを使用して、ネットワーク上の少なくとも1つの他の装置と通信するように構成されたプロセッサを備え、
前記通信インターフェイスがネットワークに通信接続されたときに、前記プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取るように構成され、更に、
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、前記通信インターフェイスを使用して、ネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードし、そのダウンロードした情報を記憶して、装置がネットワークから通信切断されたときにプロセッサがそのダウンロードした情報にアクセスできるように構成された、装置。
【請求項2】
前記プロセッサに作動的に結合され、前記装置のユーザと前記プロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを更に備え、
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、ダウンロードした情報のオフラインブラウジングを許すために前記プロセッサがネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードして記憶すべきかどうかを、前記ユーザインターフェイスを使用してユーザに尋ねるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードして記憶することを自動的に開始するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、前記通信インターフェイスを使用して、少なくとも1つの装置から情報をダウンロードし、そしてそのダウンロードした情報を表示せずにそれを記憶することにより、ネットワークコンテンツのプリ・キャッシングを遂行するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取った後にネットワークコンテンツのプリ・キャッシングのみを遂行するように構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサに作動的に結合され、前記装置のユーザと前記プロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを更に備え、
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示は、前記ユーザインターフェイスから受け取られるユーザ入力を含み、このユーザ入力は、ネットワークから通信切断するようプロセッサに命令する、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記通信インターフェイスは、ネットワークにワイヤレス接続するように構成され、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという指示を前記プロセッサが受け取ることは、装置の位置に関する情報、及び/又は通信インターフェイスのワイヤレス特性、ネットワーク、及び/又は通信インターフェイスにより受け取られるネットワーク通信信号に基づいて、通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうことをプロセッサが決定することを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示は、通信インターフェイスをネットワークから通信切断するまでの時間量の指示を与える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記時間量は、ユーザ入力により定義される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、指示された量の時間内にプロセッサがダウンロードして記憶することのできるのと同程度の情報をネットワークからダウンロードして記憶するように構成され、前記プロセッサは、所定のインストラクションに基づいて情報をダウンロードして記憶する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、ユーザ選択情報をネットワークからダウンロードして記憶するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ユーザ選択ネットワーク情報は、ユーザの好きな物のリストにおいて識別されたネットワーク行先に関連したネットワーク情報を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、既定のルールに基づきネットワークから情報をダウンロードして記憶するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記規定のルールは、少なくとも1つの以前に見たネットワークページにおいて識別された少なくとも1つのリンクに関連したネットワーク情報をダウンロードして記憶するように前記プロセッサに命令する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記プロセッサに作動的に結合され、前記装置のユーザと前記プロセッサとの間の通信を許すように構成されたユーザインターフェイスを更に備え、
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示は、前記ユーザインターフェイスから受け取られるユーザ入力を含み、このユーザ入力は、特定の時点でネットワークから通信切断するようにプロセッサに命令するものであり、
前記受け取られた指示に応答して、前記プロセッサは、前記特定の時間の前にネットワークコンテンツをダウンロードして記憶するように構成され、
前記プロセッサは、前記特定の時点にネットワークから切断するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
通信インターフェイスがネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、前記プロセッサは、ネットワークから規定の情報をダウンロードして記憶するように構成され、そして前記プロセッサは、そのプロセッサがネットワークから規定の情報をダウンロードした後にネットワークから自動的に切断するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
第1装置がネットワークに通信接続されている間に、その第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るステップと、
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするステップと、
前記ダウンロードした情報を記憶するステップと、
を備えた方法。
【請求項18】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取る前記ステップは、ネットワークから通信切断するように前記第1装置に命令するユーザ入力を受け取る段階を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取る前記ステップは、第1装置をネットワークから通信切断するまでの時間量の指示を受け取る段階を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
第1装置をネットワークから通信切断するまでの時間量の指示を受け取る前記段階は、第1装置をネットワークから通信切断するまでの時間量を指定するユーザ入力を受け取ることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードする前記ステップは、所定のダウンロードインストラクションに基づき、指示された量の時間内で許されるものと同程度の情報をネットワークからダウンロードする段階を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードする前記ステップは、ネットワークからユーザ選択情報をダウンロードする段階を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザ選択ネットワーク情報は、ユーザの好きな物のリストにおいて識別されたネットワーク行先に関連したネットワーク情報を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードする前記ステップは、既定のルールに基づいてネットワークから情報をダウンロードする段階を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記規定のルールは、少なくとも1つの以前に見たネットワークページにおいて識別された少なくとも1つのリンクに関連したネットワーク情報をダウンロードして記憶するように前記プロセッサに命令する、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードする前記ステップは、ネットワークから規定の情報をダウンロードする段階を含み、前記方法は、更に、
ネットワークから規定の情報がダウンロードされて記憶されたという指示に応答してネットワークから前記第1装置を切断するステップを備えた、請求項17に記載の方法。
【請求項27】
コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックが記憶された少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備えたコンピュータプログラム製品において、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックは、
第1装置を通信ネットワークから通信切断すべきであるという指示を受け取るように構成された第1コードロジックと、
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワークに通信接続された少なくとも1つの他の装置から情報をダウンロードするように構成された第2コードロジックと、
を備えたコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記第1コードロジックは、更に、第1装置を通信ネットワークから通信切断するまでの時間量の指示を受け取るように構成された、請求項27に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
前記第1コードロジックは、第1装置をネットワークから通信切断するまでの時間量を指定するユーザ入力を受け取るように構成された、請求項28に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項30】
前記第2コードロジックは、所定のダウンロードインストラクションに基づき、指示された量の時間内で許されるものと同程度の情報をネットワークからダウンロードするように構成されたコードロジックを含む、請求項28に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項31】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、前記第2コードロジックによりダウンロードされるべきネットワーク情報をユーザが指定できるように構成された第3コードロジックを更に備えた、請求項27に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
第1装置をネットワークから通信切断すべきであるという前記指示を受け取るのに応答して、前記第2コードロジックによりダウンロードされるべきネットワーク情報を定義するように構成された第3コードロジックを更に備えた、請求項27に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項33】
前記第3コードロジックは、ユーザにより最近アクセスされたネットワーク情報に基づきダウンロードされるべきネットワーク情報を定義し、及び/又はユーザによりアクセスされないがユーザにより最近アクセスされたネットワーク情報において識別された他のネットワーク情報を定義するように構成された、請求項32に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項34】
前記第2コードロジックは、ネットワークから規定の情報をダウンロードするように構成され、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムコードロジックは、更に、
ネットワークから規定の情報がダウンロードされて記憶されたという指示に応答してネットワークから前記第1装置を切断するように構成された第3コードロジックを含む、請求項27に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項35】
装置がネットワークに通信接続されている間に、装置がネットワークから通信切断されるであろうという指示を受け取る手段と、
装置がネットワークから通信切断されるであろうという前記指示を受け取るのに応答して、ネットワーク上の少なくとも1つの装置から情報をダウンロードする手段と、
装置がネットワークから通信切断されたときに前記ダウンロードした情報に装置がアクセスできるように前記ダウンロードした情報を記憶する手段と、
を備えた装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−62806(P2013−62806A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−219431(P2012−219431)
【出願日】平成24年10月1日(2012.10.1)
【分割の表示】特願2010−512816(P2010−512816)の分割
【原出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WCDMA
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】