説明

オムツ、オムツ濡れ検知装置、健康管理装置、及び健康管理システム

【課題】オムツを装着する者(以降、装着者)の体の動きや体温などの情報を検知でき、オムツの脱落の検知、装着者の異変の検知、床ずれ予防などが出来るオムツを提供する。
【解決手段】表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層してなるオムツ1であり、かつ、オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサをオムツに設けたオムツであって、温度センサ及び加速度センサーを設け、かつこれら信号を監視することにより、オムツの脱落の検知、装着者の異変の検知、床ずれ予防などを行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつ、尿吸収パッド、生理ナプキン等の、生体に装着して生体からの排出物を吸収ないし接触する衛生用品の濡れや汚れを検知する技術に関する。また、本発明の衛生用品には、いわゆる下着などの衣服やシーツなどの寝具も含まれる。
【背景技術】
【0002】
従来から衛生用品の濡れなどを検知する技術が提案されている。その一例として、特開2005−52563号公報(特許文献1)が有る。この公報には、「濡れ検出を行うときの取り扱いを容易にして、一般家庭、老人施設、介護施設などで便利に使用でき、しかも低コストの濡れ検出可能なおむつシステムを提供する。」と記載されている。
【0003】
また、特開2006−349418号公報(特許文献2)が有る。この公報には、「生活一般で発生する各種部位の濡れ状態を確実に検出することができるICタグ、及びそのICタグで検出した濡れ状態に応じて柔軟な対応をとることができる濡れ検出システム並びにそのICタグを用いて装着者の負担を軽減しながら濡れ状態を容易に検出することができる濡れ検出おむつを提供する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−52563号公報
【特許文献2】特開2006−349418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の濡れ検知装置では、おむつ、尿吸収パッド、生理ナプキン等の、身体に装着して人体からの排出物等を吸収ないし接触する衛生用品(以降、オムツと総称)の濡れを検知できても、オムツを装着する者(以降、装着者)の体の動きや体温などの情報を検知できず、オムツの脱落の検知、装着者の異変の検知、床ずれ予防などが出来なかった。
【0006】
また、従来の濡れ検知装置では、濡れ検知の時刻情報に基づく健康管理システムを構築する事は可能であったが、体温や体の動きを含んだより総合的な健康管理システムを構築する事は出来なかった。
【0007】
また、従来の濡れ検知装置では、装着者が看護人や医師とコミュニケーションを交わす状況を検知できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明では、オムツの濡れ状態および1以上の他の状態を検知するものである。この他の状態としては、加速度や温度が含まれる(また、これらの組み合わせでもよい)。また、状態に関しては、オムツ自体でなく、装着者の状態を検知してもよい。より具体的には、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を開示する手段を以下に例示する複数含んでいる。
【0009】
その一例を挙げるならば、「表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層してなるオムツであり、かつ、前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサを前記オムツに設けたオムツであって、前記オムツにオムツの温度を検出する温度センサを設けた事。」である。
【0010】
また、「オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、オムツに温度センサを設け、前記濡れセンサからの出力と共に前記体温センサからの出力を前記送信機により送信する事。」である。
【0011】
また、「オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、前記オムツ濡れ状態送信機に前記オムツの装着者の体温を検出する体温センサを設けた事、前記オムツ濡れ状態送信機は前記オムツの前記濡れセンサからの出力と前記体温センサからの出力を前記送信機により送信する事。」である。
【0012】
また、「オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す時に通報する事、オムツに設けられた温度センサからの出力、乃至はオムツ濡れ状態送信機に設けられた温度センサからの出力の情報とを用い、前記温度センサ乃至前記体温センサの出力が、予め定められた上下限を超えるか或いは予め定められた変化率の上下限を越えた場合に通報する事。」である。なお、通報の条件としては、他の予め定めた一定の条件であればよい。さらに、濡れ状態を検知した場合に、条件を満たすかの判断処理を実行するよう構成してもよい。
【0013】
また、「表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層してなるオムツであり、かつ、前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサを前記オムツに設けたオムツであって、前記オムツにオムツの加速度を検出する加速度センサを設けた事。」である。
【0014】
また、「オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、オムツに加速度センサを設けた事、前記濡れセンサからの出力と共に前記加速度センサからの出力を前記送信機により送信する事。」である。
【0015】
また、「オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、前記オムツ濡れ状態送信機に前記オムツの装着者の体の動きを検出する加速度センサを設けた事、前記オムツ濡れ状態送信機は前記濡れセンサからの出力と前記加速度センサからの出力を前記送信機により送信する事。」である。
【0016】
また、「オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す時に通報する事、オムツ乃至はオムツ濡れ状態送信機に設けられた加速度センサからの出力の情報を用い、前記加速度センサの出力の絶対値が、予め定められた上限を超えるか或いは予め定められた下限値を予め定められた時間を超えて継続した場合に通報する事。」である。
【0017】
また、「オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、前記オムツ濡れ状態送信機に前記オムツの装着者の体温を検出する体温センサを設けた事、前記オムツ濡れ状態送信機に前記オムツの装着者の体の動きを検出する加速度センサを設けた事、前記オムツ濡れ状態送信機は前記濡れセンサからの出力と前記体温センサからの出力と前記加速度センサからの出力を前記送信機により送信する事。」である。
【0018】
また、「オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す時に通報する事、オムツ濡れ状態送信機に設けられた体温センサと加速度センサからの出力の情報を用い、前記温度センサ乃至体温センサの出力が、予め定められた上下限を超えるか或いは予め定められた変化率の上下限を越えた際に通報するか、或いは、前記加速度センサの出力の絶対値が、予め定められた上限を超えるか或いは予め定められた下限値を予め定められた時間を超えて継続した場合に通報する事。」である。
【0019】
また、「オムツ濡れ状態送信機がID番号を有している事、送信時に前記ID番号を送信する事。」である。
【0020】
また、「オムツ濡れ状態送信機のID番号を元に通報すべき通報先を選択可能とする機能を有している事。」である。
【0021】
また、「オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、前記オムツ濡れ状態送信機は電磁的手段により情報を相互通信する相互通信機を有している事、前記オムツ濡れ状態送信機はID番号を有している事、複数のオムツ濡れ状態送信機が相互通信を行う場合は前記ID番号の相互交換を行なう事、前記相互交換されたID番号を前記送信機により送信するか、或いは前記相互交換されたID番号を前記オムツ濡れ状態送信機に保存する事。」である。
【0022】
また、「オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、オムツ濡れ状態送信機から送信された相互通信により得られたID番号か、或いはオムツ濡れ状態送信機に保存された相互通信により得られたID番号に基づき、オムツ装着者がどの様なID番号の相互通信機と相互通信したかを分析する事。」である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の効果は、装着者のオムツの交換や処置のタイミングを適切に判断する事で、装着者がよりオムツを快適に装着できる効果が有る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施例のオムツ、オムツ濡れ検知装置、及び健康管理システムの構成図の例である。
【図2(a)】本発明の一実施例の健康管理システムが用いるテーブルである利用者リストの例である。
【図2(b)】本発明の一実施例の健康管理システムが用いるテーブルであるオムツ着用者(装着者)リストの例である。
【図2(c)】本発明の一実施例の健康管理システムが用いるテーブルであるオムツ型リストの例である。
【図2(d)】本発明の一実施例の健康管理システムが用いるテーブルである検知装置装着者リストの例である。
【図2(e)】本発明の一実施例の健康管理システムが用いるテーブルであるオムツ状態リストの例である。
【図3】本発明の一実施例の健康管理システムの処理を説明するフローチャートの例である。
【図4(a)】本発明の一実施例の健康管理システムの処理を説明する説明図(体温監視)の例である。
【図4(b)】本発明の一実施例の健康管理システムの処理を説明する説明図(濡れ監視)の例である。
【図4(c)】本発明の一実施例の健康管理システムの処理を説明する説明図(脱落監視)の例である。
【図4(d)】本発明の一実施例の健康管理システムの処理を説明する説明図(体動監視)の例である。
【図5(a)】本発明の一実施例のオムツ、オムツ濡れ検出装置(状態A)の例である。
【図5(b)】本発明の一実施例のオムツ、オムツ濡れ検出装置(状態B)の例である。
【図6】本発明の一実施例の健康管理システムの構成図の例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0026】
本実施例では、オムツ、オムツ濡れ検知装置、及び健康管理システムの例を説明する。
図1は、本実施例の構成図の例である。
オムツ1は、表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層して構成されている。オムツ1は、水分不透過性フィルムに形成された粘着テープを水分不透過性フィルムの別の部分に粘着させる事で生体に取り付ける方法のもの、表面素材乃至は水分不透過性フィルムに滑り止め乃至粘着財を形成して、それを生体表面乃至衣類等に密着させる事で生体に取り付ける方法のもの、例えば下着の如くの形状を成して生体に装着する方法のもの、その他の方法のものがあるが、生体への装着の用途に適するための形状や粘着剤等の工夫に関わらず本実施例は適用可能である。
【0027】
オムツ1には、センサー2が装着される事がある。このセンサー2は、水分、塩分やアンモニア等の特定物質、臭い、温度、明るさ(センサーに対する入射光量)、その他の物理的、化学的変化を検知するものであり、その検知方法については本実施例により開示はされないが、一般に周知の方法でこれが成し得る事は明白である。センサー2は、1つ乃至、複数が設けられるが、尿センサー(尿に含まれる水分、塩分、アンモニア、たんぱく質、イオン、その他の無機質や有機質で尿に通常含まれる成分を検出する検出器のうち、一つ乃至はそれが組み合わされたセンサー)が装着されている事が好ましい。また、オムツが主目的として取り扱う排出物によって、センサー1や2の組み合わせを変更することがより望ましい。
【0028】
センサー2に、病変により尿への含有量が変化する物質(一例として、腎症による尿中アルブミン量の増大、糖尿病による尿糖の増大。その他の物質の一例として、潜血、蛋白、糖、白血球、ウロビリノーゲン、ケトン体、溶連菌、その他。状態の変化の一例として、比重やペーハー。)である、たんぱく質、イオン、その他の無機質や有機質を検出する検出器を用いる事、或いは経血やホルモン成分(ホルモンの一例として、妊娠検査に用いられるヒト絨毛性ゴナドトロピン)等に対する検出器を用いる事、或いは排尿以外にも排便に対して同様の検出器を用いる事で、排尿の状態以外にも、装着者の身体に関する情報や状態を検出できる。
【0029】
センサー2には、配線3の末端が電気的に接続されている。その接続方法については本実施例により開示はしないが、一般に周知の方法でこれを成す。即ち、金属(金属等の導電性材料を称する)配線材料や、金属薄膜、金属スレッド、金属がコーティングされた繊維、導電性インクによる印刷配線、その他の方法による配線をオムツに装備する。
【0030】
センサー2が接続された配線3の末端とは別の末端にはオムツ濡れ検知装置10が接続されている。オムツ濡れ検知装置10は配線3を通じてセンサー2の出力を検知する。
【0031】
オムツ濡れ検出装置10は、望ましくは、オムツ1からは着脱可能とし、オムツ1の交換の際にはオムツ1だけを交換して、オムツ濡れ検出装置10は再利用可能とする。この事より、オムツ濡れ検出装置10は使い捨てにならず、資源や資材の有効活用が図れる。
【0032】
また、センサー2や配線3の片方乃至その双方は、オムツ濡れ検出装置10と同様にオムツ1から着脱可能とし、オムツ1の交換時にはオムツ1だけを交換して、オムツ濡れ検出装置10とセンサー2や配線3の着脱可能な部分は使い捨てにならず、資源や資材の有効活用が図れる。この際、予めオムツ濡れ検出装置10とセンサー2や配線3を一体として形成しておき、一体としてオムツ1から着脱するなどの工夫も可能である。オムツ濡れ検知装置10にはセンサー11や出力装置12が接続されている。
【0033】
センサー11は、温度、体温、加速度、重力方向、磁界方向、明るさ(センサーに対する入射光量)、マイク、接触検知(センサーに不特定物が接触した事、乃至は接触により外力が加えられた事を検知)、人体検知(センサーに人体が接触した事を検知)、音波、音声、キー入力、タッチパネル入力、その他のうち最低限1つを検知するものであり、それらの夫々の検知方法の詳細技術については本実施例により開示はされないが、一般に周知の方法でこれらを成す。センサー11は、少なくとも次のうちどちらか片方、乃至その両方の検知機能を備えている事が好ましい。また、このセンサー11は、装着者の状況(病状など監視目的)に応じてその種類を変更することがより望ましい。
・温度乃至体温
・加速度
出力装置12は、警告音発生器、任意音発生装置(スピーカー)、音声出力器、振動発生器(バイブレーター)、ランプ、色や輝度・濃淡の変化によるディスプレイ、文字や図画を表示するディスプレイ、その他、装着者乃至装着者の近傍に居る他人に対して注意を喚起するか、或いは情報を伝達する機能を有する。
【0034】
オムツ濡れ検知装置10は、製造の際に固定されたID番号を保持しているか、或いは利用者が与えたID番号を保持する。オムツ濡れ検知装置10は、自らの中に時計を有しており、製造時に時刻の調整がされ、或いは利用者が時刻の調整がされて、時刻を計測している。ID番号や時刻の情報は、利用者やシステムの要求で外部に出力するほか、必要に応じて出力装置12を通して出力や表示をする。
【0035】
オムツ濡れ検知装置10は、電磁的作用により受信機20に対して情報を通信35行なう。電磁的作用による通信には、電気的ないしは光学的な作用による有線通信、電波、磁気、赤外線、可視光による無線通信が含まれる。通信35により、センサー2、センサー11、オムツ濡れ検出装置10が有するID番号や時刻の情報を受信機20に対して送信する事が出来る。
【0036】
オムツ濡れ検知装置10と受信機20との間は、オムツ濡れ検知装置10から受信機20への一方方向通信である場合がある。或いは、オムツ濡れ検知装置10と受信機20との双方向通信である場合がある。前者であれば後者に比較して通信手順が簡便であり、後者であれば前者に比較してより確実性の高い通信が行ないえる。双方向通信の場合、通信誤りの際の再送要求と再送、及び任意情報の送信機20からオムツ濡れ検知装置10への伝達が行なえる。ここで、任意情報とは、オムツ濡れ検知装置10の設定情報(センサ2、配線3、センサ11、出力装置12、ID番号や時計に関係する設定情報)や、出力装置12に出力すべき内容やタイミングに関わるものを含む。
【0037】
受信機20と情報処理装置21とは、通信網30を通じて接続されている。ここで、通信網30の形態はここでは問題でない。或いは、通信網30は存在せず、受信機20と情報処理装置21とは直接接続されているか、或いは実質的に一体のもの(例えば、同一筐体の中に形成されている状態)として形成されていても構わない。
【0038】
情報処理装置21は、CPU、メモリ、プログラム、外部記憶装置、入出力装置から構成されている。情報処理装置21の利用者は、情報処理装置21で実行したいプログラムをメモリ上に展開し、これを実行する。すると、CPUがプログラムを実行し、これにより通信網30を経由して受信機20から送られてくる信号を処理し、メモリ上に一時記憶し、外部記憶装置に記憶し、出力装置に出力する。出力された信号の一部は、通信網30を経由して受信装置20に送られ、通信35によりオムツ濡れ検知装置10に信号が送られる場合がある。この場合、オムツ濡れ検知装置10の設定情報が設定、更新されたり、出力装置12に任意に設定するタイミングで任意に設定する出力が成されたりする。
【0039】
情報処理装置21と送信機22とは、通信網31を通じて接続されている。ここで、通信網31の形態はここでは問題でない。或いは、通信網31は存在せず、情報処理装置21と送信機22とは直接接続されているか、或いは実質的に一体のもの(例えば、同一筐体の中に形成されている状態)として形成されていても構わない。また、通信網30と31は、同一でも別ものでも構わない。
【0040】
送信機22は、電磁的作用により受信機23に対して情報を通信36行なう。通信36の具体手段の例は通信35と同様である。ただし、通信36を行なわず、送信機22と受信機23とは直接接続されているか、或いは実質的に一体のもの(例えば、同一筐体の中に形成されている状態)として形成されていても構わない。また、情報の通信36は、赤外線などの他の手法でもよい。
【0041】
受信機23には入出力装置24が有り、情報の入力及び表示、音声の入出力、光源の動作、音波や振動の発生が可能である。これにより、受信機23を操作する者への警告や情報の伝達を成し、或いは操作する者から入力を受け付ける。
【0042】
情報処理装置21から出力された信号の一部は、通信網31を経由して送信機22に送られ、通信36により受信機23に信号が送られる。受信機23に送られた信号に応じて、入出力装置24の出力動作が行なわれる。これにより、受信機23を操作するもの乃至受信器23の近傍に居る者に対して警告を発し、或いは情報を伝達する事が出来る。
【0043】
送信機22と受信機23との間は、送信機22から受信機23への一方向通信である場合がある。或いは、送信機22と受信機23との双方向通信である場合がある。前者であれば通信手順が簡便であり、後者であればより確実性の高い通信が行ないえる。双方向通信の場合、通信誤りの際の再送要求と再送、及び入出力装置24に与えられた入力情報を受信機23から送信機22へ伝達が行なえる。このように送信機22に伝達された入力情報は通信網31を通じて信号処理装置21の入出力装置に入力され、処理される。処理された結果は信号処理装置21の入出力装置に出力され、通信網30を経由して受信装置20に送られ、通信35によりオムツ濡れ検知装置10に信号が送られる場合がある。この場合、オムツ濡れ検知装置10の設定情報が設定、更新されたり、出力装置12に任意に設定するタイミングで任意に設定する出力が成されたりする。また、逆経路により、オムツ濡れ検出装置10のセンサー11の検出内容が、情報処理装置21を経由して、受信機23の入出力装置24に出力を行なう。
【0044】
このような、オムツ濡れ検出装置10と受信機23の連携により、例えば、センサー11が何らかの情報を検出し、それを情報処理装置21のプログラムが後述のような警告を発する条件に達したと判断した際、情報処理装置21は受信機23の入出力装置24に警告と情報提供を行い、オムツ装着者に対する処置を促す。受信機23の利用者は、入出力装置24に現れた警告と情報提供により必要な措置内容を確認する。さらに、必要に応じて、受信機23の入出力装置24を操作して情報処理層と21に警告や情報を確認した旨の登録を行なったり、センサー2の入力情報を情報処理装置21を経由して入出力装置24に出力させたり(例えば、装着者に異変が無いかを音や音声等により確認)、入出力装置24に対する入力情報を出力装置12に出力させたり(例えば、受信機23の利用者からオムツの利用者に対する確認メッセージや、音声による伝言など)、等々、受信機23の利用者とオムツの利用者とで双方向のメッセージ交換が可能になる。
【0045】
オムツ濡れ検出装置10と受信装置23とは、接触端子による電気的接続、メモリカードやトークン等の情報保持媒体の交換、有線による接続、赤外線通信や無線電波通信を含む無線、片方の装置に形成されたバーコードやRFIDを他方の装置が読み取るなどの認識手段、その他の情報授受手段を介して、通信が可能な場合が有る。これについては後に述べる。
【0046】
図2は、健康管理システムが用いるテーブルの例である。ここで、氏名その他の具体記載は、実在と無関係であり、説明の目的のための架空のものである。
【0047】
図2(a)の利用者リストは、病院、介護施設、その他の施設等において、受付業務として作成するリストである。施設の利用者に対して重複無く割り当てられた番号をキーとし、氏名、性別、年齢、その他の利用者の情報が掲載される。利用者が施設の利用に対する対価を支払う場合の支払方法の情報等をリストに掲載して、対価の自動払い等にも利用可能である。
【0048】
図2(b)は、医師、看護師、介護者、その他のオムツに関して施設利用者に対してサービスを提供する者が、オムツに関する業務として、つまり、オムツ着用者(装着者)を管理するために作成するリストである。施設の利用者の番号をキーとし、着用時間(オムツの着用時間帯の指定)、形式(どの種類のオムツを利用するかの指定)、連絡先(オムツに関する情報を連絡する連絡先の指定)、その他の情報が掲載されている。連絡先には、図1の受信装置23の電話番号、メールアドレス、IPアドレス、URL、その他、情報処理装置21から受信機23にいたる経路の接続情報を含める事で、情報処理装置21が受信機23に対して常に連絡を成す事が出来る様にする事が望ましい。
図2(c)は、型式(どの種類のオムツであるかの識別情報)、装着法URL(そのオムツを生体に装着する方法や注意事項等が書かれたリソースの在り処を示す情報)、性別(そのオムツを適用すべき男女の別の情報)、センサ内容(そのセンサーがどのような種類の変化に対する検出能力を有するかの情報、センサ出力値を物理的に意味の有る値に変換するための変換常数の情報、その他センサに関わる各種情報)、その他の情報が掲載されている。
【0049】
図2(b)着用者リストに新規に登録しようとする番号は、図2(a)利用者リストの番号に既に登録済みであるべきである。図2(b)着用者リストに新規に番号を起こしてレコードを記録する際、その番号が図2(a)利用者リストの番号に存在するものであるかどうか確認をすると、精度の高い業務が可能である。また、図2(b)着用者リストに新規に登録しようとする型式に関し、図2(b)着用者リストの番号をキーに図2(a)利用者リストから検索される性別と、図2(b)着用者リストの型式をキーに図2(C)オムツ型式リストから検索される性別とが、互いに一致しているべきである。若しこのような整合が取れない場合は、新規に登録しようとしている型式に関してエラーがある旨を操作者に通知すると、精度の高い業務が可能である。
【0050】
図2(d)は、図1のオムツ濡れ検出装置10のID番号と、それが装着された着用者の番号、装着時刻と、装着の処理を行なった者、その他の情報が登録されている。なを、図2(d)の例には示していないが、装置ID毎に、そのIDに対応する図1のオムツ濡れ検出装置10に対して図1の情報処理装置21が情報を伝達する経路の情報を図2(d)検知装置装着者リストに含めておく。或いは、図2(d)とは別な連絡DBを作成し、装置ID毎に、そのIDに対応する図1のオムツ濡れ検出装置10に対して図1の情報処理装置21が情報を伝達する経路を登録する。このような、情報処理装置21とオムツ濡れ検出装置10への同胞伝達装置をオムツ濡れ検出装置10毎に登録しておく事で、情報処理装置21と任意のオムツ濡れ検出装置10とが情報を授受する事が可能である。
【0051】
図2(e)は、番号がアサインされた利用者(図2(a)利用者リストで番号をキーに解決する氏名を有した利用者)に対してオムツの最終処置(時間的に最新の処置)を行なった時刻の情報、現在のオムツに関する警告の有無と及び警告が有る場合の警告の種類の情報、警告が有る場合にその警告が開始された時刻の情報、警告が有る場合にその警告を連絡した連絡先の情報、その他の情報が掲載されている。
【0052】
図3は、健康管理システムの処理を説明するフローチャートの例である。図3の処理を説明するに於いて、図1の構成、図2のリストを用いる。
【0053】
図3において、対象生体に対してオムツ管理を実施する実体(個人の家庭、病院、施設、ホーム、その他の形態があるが、ここでは施設と称する)の管理者は、先ず準備として、ステップ101を実施する。すなわち、図1の情報処理装置21のCPU、プログラム、入出力装置を用いて、図2(c)オムツ形式リストを作成し、これを外部記憶装置にデーターベース(DB)として登録する。このオムツ形式リストのDBに含まれるレコードは、適宜、施設が利用するオムツの変更、新規導入、及び廃止等に応じて施設の管理者により変更される。他の準備として、施設の管理者は、自らが保有するオムツ濡れ検出装置について、図2(d)検知装置装着者リストを作成し、これを外部記憶装置にDBとして登録する。この検知装置装着者リストは、オムツ濡れ検出装置の変更、新規導入、及び廃止等に応じて施設の管理者により変更される。
【0054】
また、施設の管理者は、外部記憶装置に、図2(b)オムツ着用者リストのDB、図2(d)検知装置装着者リストのDB、図2(e)オムツ状態リストのDBを作成する。施設の利用が開始されていない初期段階では、これらのDBは定義されているが実際のレコードは含まれない。
【0055】
本実施例における健康管理システムは、施設の管理システムと一体であるか、或いは別体となっている。本実施例では、一体でも別体でも構わないが、図2(a)利用者リスト乃至はそのコピーは、図2(a)利用者リストのDBとして、図1の情報処理装置21から参照可能であるとする。
【0056】
図3ステップ102では、施設の利用者が施設に来場して、利用登録を成し或いは利用契約を締結すると、施設の管理者からの入力に応じて、その利用者についてのレコードを図2(a)利用者リストのDBに追加し保管する。この際、図2(a)利用者リストのフィールドに有る番号は施設が任意に設定可能であるが、他の利用者と区別可能なように重複の無い番号を設定するものとする。
【0057】
図3ステップ103では、施設における医者、看護師、指導者、その他のオムツ利用に関する判断を行なう者が利用者のオムツの着用に対して判断を行なう。その判断内容は、判断を行なったもの、或いは施設の管理者が、図1の情報処理装置21のCPU、プログラム、入出力装置を用いて、利用者についての情報を図2(b)オムツ着用者リストのDBに新たにレコードとして登録する。また、外部記憶装置の図2(e)オムツ状態リストのDBに利用者のレコードを作成し、初期値を投入する。(図2(e)の例に即して初期値の例を言えば、最終処置時刻はレコードの作製時刻、警告は無し、警告開始時刻は空白、警告先は空白とする。)
施設の管理者の入力により実行される図1の情報処理装置21のプログラムは、図2(b)オムツ着用者リストから、現在時刻が着用時間帯である番号を継続的に監視・検索している。オムツ着用者リストから検索され、当該として抽出された番号を用いて、図2(d)検知装置装着者リストに当該番号を有するレコードがあるか否かを検索している。レコードが無い場合、装着時間帯であるにも拘らず、オムツが着用されていない可能性が有るため、プログラムは自動的に図2(b)オムツ着用者リストの連絡先フィールドの連絡先に連絡を入れて警告を成してオムツ処置を促す。このような警告は、図1の受信装置23の入出力装置24、オムツ濡れ検出装置10の出力装置12の片方、乃至はその双方を用いて行なわれる。更に、オムツ状態リストの当該する番号のレコードの警告欄に「オムツ無し」のステータスを記録し、かつ警告を発した時刻、警告先を記録する。
【0058】
図3ステップ104では、オムツ処置の連絡を受けた処置者により当該の利用者に対してオムツ処置が行なわれる。オムツ処置を行なった処置者は、処置者が有する受信装置23の入出力装置24に対して、処置を行なった利用者の番号とオムツ濡れ検知装置のID番号を入力し、オムツの処置内容(新規装着、当て直し、外し、などなど)した旨を入力し、かつ処置者自身が誰であるかを入力して(つまり、装置がこれらの情報の入力を受付け)、それが情報処理装置21に送信される。なお、図1の受信装置23が情報を発信するときに、受信装置毎のIDを自動的に付与して発信するようにする事、及び受信装置23のIDと処置者との対比表のDBを図1の情報処理装置の外部記憶装置に作成しておく事で、処置者が受信装置23の入出力装置24に処置者自身が誰であるかの情報を入力する事を省略しても、情報処理装置21のプログラムは受信装置23のIDを元に対比表のDBを用いて処置者を特定する事が出来る。
【0059】
あるいは、オムツ処置の連絡を受けた処置者により当該の施設利用者に対してオムツ処置が行なわれると、オムツ処置を行なった処置者は、利用者が装着するオムツ濡れ検出装置10の入力装置12に対して、処置を行なった利用者の番号を入力し、オムツの処置内容(新規装着、当て直し、外し、などなど)した旨を入力し、かつ処置者自身が誰であるかを入力して(つまり、装置がこれらの情報の入力を受付け)、それらが情報処理装置21に送信される。この際、図1のオムツ濡れ検出装置10が情報を発信するときに、オムツ濡れ検出装置10のIDを自動的に付与して発信するようにする事、及びオムツ濡れ検出装置10のIDと施設の利用者の番号との対比表のDB(図2(d)検知装置装着者リスト)を図1の情報処理装置の外部記憶装置に作成しておくと、処置者がオムツ濡れ検出装置10の入力装置12に利用者の番号の入力を省略しても、情報処理装置21のプログラムはオムツ濡れ検出装置のIDを元に対比表のDBを用いて施設利用者を特定する事が出来る。
【0060】
あるいは、図1におけるオムツ濡れ検出装置10と受信装置23とが情報の授受が可能な場合において、オムツ処置の連絡を受けた処置者により当該の施設利用者に対してオムツ処置が行なわれると、オムツ処置を行なった処置者は、受信装置23の入出力装置24乃至はオムツ濡れ検出装置10の入力装置11の片方或いは双方を操作して、利用者の番号を入力し、オムツの処置内容(新規装着、当て直し、外し、などなど)を入力し、かつ処置者自身が誰であるかを入力する。つまり、装置としては、これらの情報の入力を受付ける。また、オムツの処置を行った処置者は、オムツ濡れ検出装置10と受信装置23とで情報の授受を行う。これにより、オムツ濡れ検出装置10と受信装置23のどちらか片方乃至は双方には、利用者の番号、オムツの処置内容、オムツ濡れ検出装置10のID、処置者が誰であるかの情報、受信機のIDとが保持され、これら情報は情報処理装置21に送信される。この際、オムツ濡れ検出装置10のIDと施設の利用者の番号との対比表のDB(図2(d)検知装置装着者リスト)を図1の情報処理装置の外部記憶装置に作成しておく事、及び受信装置23のIDと処置者との対比表のDBを図1の情報処理装置の外部記憶装置に作成しておく事で、処置者が利用者の番号や処置者自身が誰であるかの入力を省いても、オムツ濡れ検出装置10のIDや受信機23のIDからこれらを特定する事が出来る。
なを、オムツの処置においては、情報の入力や送信を処置者の作業として上記の例を記載したが、これら一部乃至全部の作業を施設の利用者やオムツの被装着者が実施しても良い。
【0061】
図3ステップ105では、情報処理装置21は、送信された情報から、利用者の番号、オムツ濡れ検知装置のID番号、処置内容、受信機のID、処置者、およびシステムクロックの時刻から、図2(d)検知装置装着者リストのDBに新たにレコードを追加するか、或いは当該装置IDを有するレコードを更新する。また、図2(e)のオムツ状態リストの当該番号を有するレコードの最終処置時刻を更新すると共に、警告、警告開始時刻、警告先の各フィールドを更新する。
【0062】
図3ステップ106では、利用者が施設の利用を中止する際は施設に申し出る。この申し出を受けて、施設の管理者は、ステップ107において、図2(a) 利用者リストから当該する利用者のレコードを削除する。また、図2に示された夫々のDBの関連するレコードを削除する。これらの処置において、削除すべきデータを、ここには示されない過去履歴データベースにコピーして保存する場合がある。
【0063】
図3ステップ108において、利用者のオムツ利用に関する判断を行なうものの判断が利用途中で変更になった場合は、当該する利用者の図2(b)オムツ着用者リストの当該レコードが更新される。と同時に、ステップ110に移行して、オムツ処置が行なわれる。
【0064】
図3ステップ109において、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムが、利用者のオムツ濡れ検出装置10からの情報が警告を発するに足る基準に達成したと判断しない場合が有る。この場合はステップ106に戻り、このループを繰り返す事により、情報処理装置21はオムツの利用に関する監視を継続する。なお、本実施例では、ステップ111等を経由して、利用終了を判断しているが、警告を発生する場合でもそのまま監視を継続してもよい。
【0065】
図3ステップ109において、利用者のオムツ濡れ検出装置10からの情報が警告を発するに足る基準に達成したと判断した場合、プログラムは警告を発生させる。このような警告は、図1の受信装置23の入出力装置24、オムツ濡れ検出装置10の出力装置12の片方、乃至はその双方を用いて行なわれる。更に、オムツ状態リストの当該する番号のレコードの警告欄に、オムツ濡れ検出装置からの情報に応じて「濡れ」「体動無し」「体温異常」その他のステータスを記録し、かつ警告を発した時刻、警告先を記録する。
【0066】
図3ステップ110、111において、オムツ処置の連絡を受けた処置者によりオムツ処置及びその後の情報の通信については前述の通りであり、重複を避ける意味から記載を割愛する。
【0067】
図3のステップには含まれないが、ステップ103の説明でその一部を説明した如く、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムは、図2(b)オムツ着用者リストから着用時間帯である番号、及び着用時間外である番号を継続的に監視・検索している。オムツ着用者リストから検索され抽出された番号を用いて、検知装置装着者リストに当該番号を有するレコードがあるか否かを検索している。着用時間帯なのにレコードが無い場合、オムツの着用が予期されながら着用されていない可能性が有る。着用時間外なのにレコードが有る場合、オムツの取り外しが予期されていながら着用されたままになっている可能性が有る。どちらの場合も、ステップ109で警告を発生し、オムツ着用者リストの連絡先に連絡を入れてオムツ処置を促す。このような警告は、図1の受信装置23の入出力装置24、オムツ濡れ検出装置10の出力装置12の片方、乃至はその双方を用いて行なわれる。更に、オムツ状態リストの当該する番号のレコードの警告欄に「装着必要」「装着不要」等のステータスを記録し、かつ警告を発した時刻、警告先を記録する。
【0068】
図4は、健康管理システムの処理を説明する説明図の例である。図4においては、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムが、オムツ濡れ検出装置10からの情報をどの様に活用して警告を発するに値する状況かを判断する判断の基準の例を示している。
【0069】
図4(a)は、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムが、オムツ濡れ検出装置10から得ているセンサー2乃至センサー11の体温情報乃至温度情報の時系列変化を示している。ただし、センサー11が温度センサーである場合、センサー11は装着者の皮膚に接触して或いは近接して設けられて装着者の体温を計測しているか、或いは装着者から発する赤外線量を計測して体温を計測するなど、体温を測定する温度センサーであるものとする。
【0070】
ある時刻においてセンサーが検知している温度に変化が有る場合がある。次のように処置する。
(1)温度の上昇であり、それが室温から体温近傍へと急速に上昇する場合であれば、オムツ1乃至オムツ濡れ検出装置10が装着者に装着された事を示していると考える。オムツの処置者が図3のステップ104やステップ110を実施した前後においてこのような温度変化が検知される。ただし、温度変化により装着が検知されたにも拘らず、オムツの装着が情報処理装置21に未登録の場合は、処置者に対して登録をするよう促したり乃至は状態の確認をすべく、プログラムは受信機23に対して警告を発する。あるいは、処置者が処置を終了した事を情報処理装置21に登録しようとしているにも拘らず、その登録の前後暫くの時間帯で温度変化によるオムツの装着が検知されていない場合、誤登録(或いは意図的な不正登録)である可能性が有り、オムツ装着者に警告を発するか、或いはシステムの管理者に対してその旨のメッセージを出力する。
上昇する場合で、体温から徐々に上昇する場合、これは装着者の体温が病気等の原因で上昇している可能性があり、平熱の範囲内を越す状況になった場合は、医師、看護婦、処置者その他の療養関係者に注意を促すべく、警告を発する。
【0071】
(2)温度の低下であり、体温からの温度低下であって、温度低下率が小さい場合は、病気或いは死亡などの理由により体温が降下している可能性が有り、同様に警告を発する。
【0072】
(3)温度低下であり、体温からの温度低下率が大きい場合は、装着していたオムツが脱落して体温が正常に計測されなくなった可能性が有り、プログラムはオムツの脱落の可能性として判断して、警告を発する。
【0073】
以上より、温度を監視する事で、オムツの着脱監視を行なう事が出来る。即ち、温度が室温から体温近傍へと急速に上昇する場合はオムツ装着であり、温度が体温近傍から急速に低下する場合はオムツ脱落である。
【0074】
着脱監視方法については、ここでは体温検知による方法を説明したが、別な検出方法によりこれを実施可能である。一例として、センサー2乃至センサー11に明るさ(センサーに対する入射光量)のセンサーを用いる。オムツが着用された際にはセンサーへの入射光の入射部分が生体に光を遮られてセンサーへの入射光量が減少する事で、オムツ装着が検出される。オムツが脱落する事でセンサーへの入射光量が増大する事で、オムツ脱落が検出される。或いは、センサー2乃至センサー11に押しボタンスイッチを一例とした押し付けを検知するセンサーを用い、オムツが着用された際には生体により押し付けが発生してその状態にセンサーが応答する事でオムツ装着を検知する。また、オムツ脱落が発生した際には押し付けが喪失してその状態にセンサーが応答する事でオムツ脱落が検知される。なお、利用者などから脱落の入力を受付けた場合、強制的に脱落と判断するように制御してもよい。
【0075】
図4(b)は、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムが、オムツ濡れ検出装置10から得ているセンサー2のオムツ濡れ情報の時系列変化を示している。濡れ情報があるレベルを超えた際にオムツが濡れたものとして、警告を発する。警告としては、音声、画面表示ないしこれらの組み合わせなどのその形態は問わない。
【0076】
図4(c)は、オムツの脱落監視をより詳細に実施したものであり、(1)乾燥脱落と(2)濡れ脱落とが有る。ここで、脱落は、装着者が無意識に(施設管理者の意図に反して)行なってしまうもの、装着者が施設関係者の指示により行なうもの、及び処置者が必要に応じ行なうものを含めて証することとする。
【0077】
図4(c)の(1)乾燥脱落において、オムツの濡れセンサーはオムツの脱落にいたる期間、濡れの状況を示していない。先に説明した温度変化によるオムツ着脱監視によるオムツ装着時刻、乃至は処置者がオムツを装着した旨を情報処理装置21に登録した時刻における情報処理装置21のシステムクロックの時刻が、オムツ装着時刻t0と認識される。その後、測定する体温が時刻t2において急速に低下してオムツ脱落を示す。プログラムは、装着者の日常生活に鑑み医師、看護婦、処置者その他の関係者が設定する標準的な排尿までの時間と比べ、t0とt2との間の時間が余りに長くなった場合(差分が一定範囲以上)ないし、所定条件を満たす場合、排尿困難等の現象が装着者に発生した可能性があり、警告を発生する。また、オムツが濡れていないにも拘らず、t0とt2とが時間的に近接しているオムツ脱落が多発する場合は、オムツが良好に装着者に適合しないために装着者が嫌悪して意識的或いは無意識に脱落をさせている等が考えられるため、オムツの種類の変更を医師、看護婦、処置者その他の関係者に情報提供するか処置者に警告する。また、t0とt2との間が有る程度の時間間隔があり、オムツが濡れないままで脱落が発生した場合、装着者が尿意等を感じて無意識的にオムツを外した可能性が有るため、至急オムツの処置を行なうべく処置者に警告を発し、或いはオムツ濡れ検出装置10の出力装置に少々待つように音声メッセージを発する、等の至急の対処を行なう。
【0078】
図4(c)の(2)濡れ脱落において、濡れが発生した時刻t1から時間が経過すると、濡れが発生していない状態に比べてオムツによる肌荒れ、かぶれ、床ずれ等の可能性が高くなる。よって、プログラムは時刻t1で処置者に対して警告を発生させるだけでなく、t1からの時間経過が長くなった場合に行なう繰り返し警告(オムツの処置が情報処理層と21に登録されるまで繰り返す)の繰り返し頻度を通常よりも多くしたり、濡れたまま放置されている時間が長くなっており肌荒れ、かぶれ、床ずれ等の確認が必要である旨の情報を付与した警告を処置者に発する。また、t1から実際の処置が行なわれてオムツが外された脱落時刻t2までの時間経過は、いわば未処理放置時間とも言えるものであり、これは短い事が望ましい。施設の管理者は、施設全体の平均的な未処理放置時間を具体的指標にして、これを短縮すべく、オムツに関する業務の改善を図る事が出来る。また、施設の管理者は、処置者毎の未処理放置時間の平均値に基づき処置者毎の受け持ち利用者数を調整したり、未処理放置時間の平均が短い処置者を表彰して処置者に対する意識付けを積極的に実施するなど、より良い施設運営を行なう事が出来る。この様な運営、経営に関する指標を、本システムは提供することが出来る。
【0079】
図4(d)は、施設の管理者により情報処理装置21で実行されるプログラムが、オムツ濡れ検出装置10から得ているセンサー2乃至センサー11からの加速度情報の時系列変化を示している。加速度は、体軸(つま先から頭方向の軸)に対する角加速度、及び体軸方向の直線化速度のどちらかないし双方を含む事が望ましい。前者はベッド上の体動、後者は歩行時の体動の代表的な指標となるからである。が、勿論、この2種に限定される訳ではない。また、本図では加速度のプラスマイナスで示したが、絶対値、多軸の値のRMS平均など、体動を示す種々の指標が使える。
【0080】
一般的に、非休息期(活動期)は、体動が有るレベル以上(その絶対値が有るレベル以上)で長期の停止が無い状態で継続する特徴がある。また、休息期(非活動期)においては、体動が無い無体動時間があり、その間に(寝返り等により)体動が認められる期間がある。ここで、休息期間における最後の体動時刻t10から次の最初の体動の時刻t11までの時刻をプログラムは計測している。
【0081】
オムツの装着者の1日の生活リズムの中で、休息期は主に夜間の就寝時に現れるが、昼寝やその他の睡眠時間にも現れる。休息期を観察する事で、オムツの装着者が1日にどの様なタイミングでどの程度の休息を取っているかが判る。
【0082】
ここで、t10が観察され無体動時間が始まったにも拘らず、t11の時刻が得られないまま、医師、看護婦、処置者その他の関係者が定める最長無体動時間の時間的長さを超えてしまった場合、これは装着者に何らかの異変が起きたものとして、警告を発する。この様な警告により、夜間などで監視の目が届かない場合でも、装着者の異変を早期に検出して素早く対処できる。また、特に床ずれがひどい利用者などの体動が無く一定の姿勢を維持する事が望ましくない場合など、必要に応じて適切な時間間隔に設定して適切な警告を処置者に発する事で、処置者がオムツ装着者の体の向きを変更するなどの適切な処置を定期的に行ない、質の高い看護サービスを提供できるようになる。
【0083】
また、オムツが濡れている場合は最長無体動時間を短く、濡れていない場合は長く設定する場合がある。この様にする事で、オムツが濡れていない場合はぐっすりと睡眠がとれ、オムツが濡れている場合も濡れて直ぐに起こす訳でなく、最長無体動時間の範囲内で装着者及び処置者の最も都合の良い時刻にオムツを処置できる。オムツを処置する際に装着者にとって最も好ましいタイミングは無体動時間(ぐっすりと寝ていると言われる時間)ではなく、無体動期間の間の(寝返り等の)体動が認められる時間(比較的浅い眠りと言われている時間)である場合がある。休息期で体動が認められる時間は、比較的に睡眠からの覚醒がし易く、よって、オムツの処置が装着者に対して楽で有る場合がある。
【0084】
無体動期間やその間の体動のある期間についてのデータを装着者ごとに蓄積して分析する事で、睡眠の癖や無体動期間の間の体動の有る期間の現れ方をある程度推定することが可能である。なお、無体動とは、その体動が一定範囲以内の場合に、このように判断してもよい。
【0085】
本システムは、無体同期間の間のこの時間帯を検出したり、或いは予測したりなどし、オムツの処置の最適な実施時間帯を処置者に連絡する事で、装着者及び処置者に最も適したオムツ処置を行ない得る。
【0086】
なお、ここでは体動を検出するのに加速度センサーを用いる例を示した。しかしながら、体動を検出するのには加速度センサーのみが利用可能なわけでなく、別な手段も利用可能であり、それら別な手段による体動検出結果からも同様な分析が可能である。そのような手段の例として、重力方向の変化の検知(絶対的な重力加速度の方向を測定するセンサーのみならず、重りと押しスイッチを用いて一定方向を向くと重りが変位してスイッチを押すなどの原理による重力方向の変化の検知の方法がある。)、磁界方向(地磁気、乃至は意図的に空間に形成した磁界)の検知、押しスイッチによる検知(体動を検出する生体の幾つかの部分に押しスイッチを配置して、どのスイッチが押されているかにより体動を推定する方法)、等のものが含まれる。
【0087】
図1に示したセンサー2を装着したオムツ、特にセンサーに加速度や角加速度を検出するセンサーを用いたオムツは、外部に対して自らの体動についての情報を提供する機能を有しており、結果的にオムツの装着者に対してオムツの処置の利便に繋がる上記サービスを提供しえるという効果が有る。
【0088】
図1に示したセンサー2を装着したオムツ、特にセンサーに温度や体温を検出するセンサーを用いたオムツは、外部に対して自らの体温の変化についての情報を提供する機能を有しており、結果的にオムツの装着者に対してオムツの処置の利便に繋がる上記サービスを提供しえるという効果が有る。
【0089】
図1に示したオムツ濡れセンサー10がセンサー11を有し、特にセンサーに加速度や角加速度を検出するセンサーを用いた場合は、外部に対して自らの体動についての情報を提供する機能を有しており、結果的にオムツの装着者に対してオムツの処置の利便に繋がる上記サービスを提供しえるという効果が有る。
【0090】
図1に示したオムツ濡れセンサー10がセンサー11を有し、特にセンサーに温度や体温を検出するセンサーを用いた場合は、外部に対して自らの体動についての情報を提供する機能を有しており、結果的にオムツの装着者に対してオムツの処置の利便に繋がる上記サービスを提供しえるという効果が有る。
【0091】
図1に示した情報処理装置21に具備されたプログラムは、オムツ濡れセンサーからの情報を元に、オムツの処置の利便に繋がる情報処理を実行しえると言う効果が有る。
【0092】
図1に示した受信機20、情報処理装置21、送信機22からなる健康管理システムは、オムツ濡れセンサーからの情報を元に、オムツの処置の利便に繋がる情報処理を実行しえると言う効果が有る。
【0093】
図1に示した、オムツ濡れ検出装置10、受信機20、情報処理装置21、送信機22からなる健康管理システムは、オムツ濡れセンサーからの情報を元に、オムツの処置の利便に繋がる上記サービスを実行しえると言う効果が有る。
図1に示した、オムツ1、オムツ濡れ検出装置10、受信機20、情報処理装置21、送信機22、受信機23からなる健康管理システムは、オムツ濡れセンサーからの情報を元に、オムツの処置の利便に繋がる上記サービスを実行しえると言う効果が有る。
【実施例2】
【0094】
本実施例では、オムツ、オムツ濡れ検知装置、及び健康管理システムの例を説明する。
図5は、オムツ濡れ検出装置の例である。図5(a)において、オムツ濡れ検出装置は本体10A、勘合部分10B、ヒンジ部10C、勘合検出器11A、温度センサー11B、LED12A、接続端子13からなる。勘合検出器は、勘合部分10Bがヒンジ部分10Cを中心に本体10Aに勘合しているかどうかを検出するものであり、例えば、勘合部分10Bが勘合位置に移動する事で押しスイッチを物理的に押す事を検出する、或いは勘合部分10Bが勘合位置に移動する事で本体10Aに近接する事を検出する、等々の種々の方法がある。
【0095】
図には説明されていないが、本体10A乃至勘合部分10Bには、電源、電源スイッチ、CPU、CPUがアクセス可能なプログラムが格納された記憶装置、プログラムを実行する際にCPUが利用する記憶装置、CPUが情報を保存する外部記憶装置(望ましくは可動部分の無い固体メモリで構成されたもの)、電源が電源スイッチによりCPUに電力を供給し始めた際にCPU及び記憶装置の動作をリセットするパワーオンリセット回路、CPUにより制御される外部機器と交信可能な無線通信手段(例えばBluetooth等)、外部信号をCPUに取り込み或いはCPUの指示値を外部に送る入出力装置、及びオムツ濡れ検出装置の固体毎に異なる固定されたID番号及びオムツ濡れ検出装置の認証に用いるべきPIN番号を記録したCPUがアクセス可能な記憶装置が含まれる。
勘合検出器11A、温度センサー11B、LED12A、接続端子13は入出力装置と接続されている。
【0096】
オムツ1には配線3Aと配線3Aと接続された端子3Bとが形成される。オムツ1にはマーク4が目視可能なように印刷等により形成されている。
利用者は、図5(a)に示すように、勘合部分10Bをヒンジ10Cを中心に持ち上げ、勘合部分を開放する。次いで、オムツ1に形成されたマークを目視しつつ、これを本体10A乃至勘合部分10Bの形状に合わせ、図5(b)に示すように、勘合部分10Bをヒンジ10Cを中心に勘合させる。オムツ1にマーク4を形成する事で、勘合時の本体10Aとオムツ1との相対位置の調整が容易になる効果が有る。正しい位置に勘合されると、オムツ1の端子3Bは本体10Aの端子13と接続され、これによりオムツ1に形成されたセンサー(図1を参照)が入出力装置に接続され、結果的にセンサーの情報をCPUが取り込める事となる。
【0097】
利用者が電源スイッチを投入したときに、接続端子13、勘合検出器11A、温度センサー11Bの状況により、LED12Aには次の表示を行なう。
・電源の電力が不足している時。CPUの動作に不都合が発生したとき。→状態1
・勘合検出器11Aが開放を検出しているとき。→状態2
・勘合検出器11Aが勘合を検出し、かつ
−接続端子13に接続が無く、温度センサー10Bが低温のとき。→状態3
−接続端子13に接続が無く、温度センサー10Bが体温近傍のとき。→状態4
−接続端子13に接続が有り、温度センサー10Bが低温のとき。→状態5
−接続端子13に接続が有り、温度センサー10Bが体温近傍のとき。→状態6
接続端子13への接続の有無は、オムツ1の本体10Aへの取り付け状態の良し悪しを示しており、接続が有る場合は取り付けが良い。
【0098】
温度センサー10Bが低温のときは、本体10Aがオムツの被装着者に正しく装着されていないか、或いは装着直後等の理由で温度が正しく計測されていない事を示す。温度センサー10Bが体温近傍のときは、本体10Aがオムツの被装着者に正しく装着され、かつ温度が正しく計測されている事を示す。無論、後者が望ましい。なを、体温近傍とは、体温が例えば30度〜45度相当の範囲内である事を温度センサーが検知する事とする。
夫々の状態に応じたLED12Aの表示の方法は任意であるが、例えば次のようなものがある。
・状態1:赤色急速点滅 (状態1は状態2〜6に優先して表示)
・状態2:赤色点灯 (状態2は状態3〜6に優先して表示)
・状態3:赤色緩速点滅
・状態4:緑色緩速点滅
・状態5:緑色急速点滅
・状態6:緑色点灯
このように、状態により表示を変化させる事で、利用者は本体の動作状態を確認しながら、継続的に正しく(決められた位置に対応して)精度の良いオムツ濡れ検出装置の動作を期待できる効果が有る。また、オムツ1にマーク4を設ける事で、オムツ1が常に正しく本体10Aに装着できる効果が有る。
【0099】
なお、ここではLEDによる表示を例に挙げたが、各状態により警告音を出したり音色を変えたり、或いは液晶ディスプレイ等の情報表示装置により状態の表示と、正しい装着にするためのアドバイス文章を表示するなども考えられ、これによりいっそうユーザーフレンドリーなマンマシンインターフェースが期待できる。
【0100】
オムツ1は生体に装着されており、それに本体10Aと勘合部分10Bによりオムツ濡れ検出装置を勘合させる事で、オムツ濡れ検出装置はオムツ1に対して固定され、よって、オムツ濡れ検出装置は生体に対して固定される。
【0101】
本体10Aには、名前ホルダー14が形成され、名前表示板15が装着される。これは、健康管理システムの利用者が複数の本体10Aを利用する場合などに、どの本体10Aをどのオムツ被装着者に適用すべきかを目視で容易に判断可能とする便に供するためである。オムツの装着時にこの名札(記載内容は、名前に限られず、オムツの装着者の顔写真、オムツの装着者がIDが形成された患者用リストバンドを装着しているときはそのID、ベッド番号、その他のオムツ装着者個人を弁別すべき情報)を確認しつつ、処置者が継続的に同じオムツ装着者に対して同じオムツ濡れ検出装置を使う事が容易となる。この事によって、オムツ濡れ検出装置の固体毎に異なる固定されたID番号が同一のオムツ被装着者に対応する事となり、情報処理におけるトレーサビリティの面で効率的となる効果が有る。
【0102】
図6は、本実施例における健康管理システムの構成の例を示している。システムの利用者が存在する利用者サイト(例えば、利用者として家庭の主婦、サイトはその自宅)には、情報処理装置21Aが有る。ここでは、情報処理装置21Aの一つの具体例として携帯電話であるとし、改め、情報処理装置21Aを携帯電話21Aと呼ぶ事とする。携帯電話21Aは、必要な情報処理を行なうために携帯電話上で実行可能なプログラムがダウンロードされ、図1における情報処理装置21に搭載されたプログラムと同様の機能を持つものとする。また、携帯電話21Aは、それ本来の無線電話機能や公衆網通信機能の他に、Bluetooth通信を一つの具体例として、図5のオムツ濡れ検出装置との接続機能を有するものとする。即ち、図1における受信装置20の機能を携帯電話21Aは有する。また、携帯電話21Aはそれ自身が有する入出力装置が自らのプログラムに入力を与え、或いは自らのプログラムが自らの出力装置に出力を与える事が可能であるので、携帯電話21Aは図1における受信装置23や入出力装置24の機能を併せ持つ。
【0103】
サービス提供会社が利用するサービスサーバー40には管理端末41が接続され、ログの確認、サービスの提供状況や課金状況の確認、サービスの改良の為のプログラムや情報のロードや改良、異常時のメインテナンスが可能である。サービスサーバー40の管理者は管理端末41を通じて必要なデータやプログラムをサービスサーバー40に登録し、必要なプログラムを起動して、サービスを開始する。
【0104】
利用者サイトの利用者は、情報端末29(例えば、パソコン、タブレットPC、携帯電話、インターネット機能付きテレビ、その他、インターネット接続が出来る端末であり、携帯電話21Aと同一のものであっても良い)を利用して、サービス提供会社が利用するサービスサーバー40に接続して情報を得る。このような接続と情報の獲得は、情報交換が出来ればどの様な形態でも良いが、好ましくは、サービスサーバー40に接続された外部記憶装置(外部のデータセンター等の外部記憶装置でも良い)に有るWebページの情報を利用者がURLの形で呼び出す事が一つの形態として考えられる。このような情報の通信と交換は、必要に応じてSSL通信等のセキュリティの高い通信を用いる事が望ましい。
【0105】
利用者の入力に応じて、利用者のPC等はサービス提供会社のサービスサーバーに接続し、サービスの提供と課金に必要な情報と共にサービスを申し込む。ここで言うサービスとは次の内容である。
・オムツ濡れ検出装置の利用(レンタル乃至は購入)
・携帯電話21Aへのプログラムのダウンロードと利用(月払い乃至は購入)
・オムツの提供サービス
・拡張健康管理サービスの申し込み(健康に関する情報提供のほか、サービス申込者同士の情報交換サイトの利用などを含む)
サービス提供会社の管理者は、利用者の申し込み内容をチェックし、或いは管理者が起動するチェックプログラムにより自動的にチェックさせて、サービス提供の可否を決定する。提供不可の場合は、管理者は管理サーバー41及びサービスサーバー40を通じて、或いは別途手紙やメールなどを利用して、利用者に不可の旨を連絡する。提供可の場合は、管理者は管理サーバー41を通じてサービスサーバー40に対して当該利用者の利用を許可した旨の情報を登録する。更に、利用者に対してその旨を連絡すると共に、以降のサービス提供に必要なIDとパスワードを発行して利用者に連絡する。
【0106】
サービス提供会社のサービスサーバー40は、当該利用者の利用が可とされた利用者に対して、オムツ濡れ検出装置を送付すべく配送会社のサーバー46に通信網32を通じて情報を送信する。このような情報の送信は一般的な会社間商取引電子データ交換の方法でも良いし、書類の郵送、その他の方法でもかまわない。
【0107】
また、通信網32も一般公衆網、専用通信網など、どのような形態のものでも良い。連絡を受けた配送会社の取引担当者は、管理端末47により取引の確認と承認を行なう。また、管理端末47により、配達会社の配達担当者に取引情報が提供され、サービス提供会社が有するオムツ濡れ検出装置をサービス提供会社の担当者から引き取り、これを利用者サイトに配達する。配達にかかる費用は、サービス提供会社乃至は利用者サイトの利用者が配達会社に支払う。
【0108】
サービス提供会社のサービスサーバー40は、当該利用者の利用が可とされた利用者であり、かつオムツの送付を希望する利用者に対して、オムツを送付すべくオムツ販売会社のサーバー42に情報を送信する。オムツ販売会社の販売担当者は、管理端末43により取引の確認と承認を行なう。承認された場合、販売担当者は管理端末43を用いて、サーバー42から、取引情報をオムツ製造工場のサーバー44及び配達会社のサーバー46に取引情報を連絡する。夫々の取引情報は、夫々の管理端末45、46により、夫々の担当者により確認と承認が行なわれる。この結果、オムツ製造工場から出荷されたオムツは、配達会社により利用者サイトに配達される。オムツ製造工場における該オムツの費用はオムツ販売会社により支払われる。オムツ販売会社の費用は、サービス提供会社が支払うか、或いは配達会社が利用者に対して商品代引き取引を行なう回収金から支払われる。配達にかかる費用は、サービス提供会社乃至は利用者サイトの利用者が支払う。
【0109】
利用者サイトの利用者は、サービス提供会社に対価を支払う事となる。オムツ濡れ検出装置10は利用者が買い切りの形で購入する事が有る。或いは、利用者の月間のオムツ購入量をサービス提供会社が利用者毎に記録を取り、オムツ購入量が規定より多い利用者に対してはオムツ濡れ検出装置のレンタル費用を安くしたり、レンタル費用を無料にしたり、オムツ濡れ検出装置の購入費用のキックバックをしたり、或いはオムツそのものの購入費用を安くするするなどにより、利用者にオムツのより積極的な購入を促す事が出来る。
【0110】
利用者サイトの利用者の入力に応じて、サービスサーバー40から携帯電話21Aに必要なプログラムをダウンロードする。
【0111】
利用者サイトの利用者は単数ないし複数のオムツ濡れ検出装置を利用することとし、ここ一例としてではオムツ濡れ検出装置10−1と10−2の二つを使用するものとして以降の説明をする。オムツ濡れ検出装置には夫々電源(電池等)が装備されており、利用者はそれを装着の後に、オムツ濡れ検出装置のスイッチを投入する。
【0112】
利用者の入力に応じて携帯電話の通信機能(ここでは一例として近距離通信規格であるIEEE 802.15.1 を元に説明する)を用いて、サイト内の接続可能なオムツ濡れ検出装置を探索する。オムツ濡れ検出装置10−1と10−2の2つが検出されたら、夫々に対して接続設定を行い、夫々に対してPIN設定を行なう。これにより、夫々のオムツ濡れ検出装置は、サイト内にある特定の携帯電話21Aのみとピアtoピア接続をセキュリティを持って接続でき、プライバシーが保護できる効果がある。この後、夫々のオムツ濡れ検出装置に図5の名前表示板15を被装着者の名前等を記載した上で装着する事で、夫々のオムツ濡れ検出装置が常に一定の被装着者に装着される効果が有る。
【0113】
利用者の入力に応じて携帯電話21Aのプログラムを実行すると、プログラムは携帯電話21Aにより接続確立した上記近距離通信規格の通信経路を利用して、登録されたオムツ濡れ検出装置10−1と10−2に対して一定時間ごと(例えば1分毎)に情報要求を行う。
【0114】
オムツ濡れ検出装置10−1と10−2は情報要求に従い、携帯電話に対してセンサー情報を提供する。提供されたセンサー情報を元に、携帯電話21Aのプログラムは、図4で示した判断基準を用いて警告を発すべき状況であるか否かを判断する。警告を発すべき状況である場合は、携帯電話21Aは音を発し、画面に情報を表示し、バイブレーター等により振動を発生させる、等々の手段で、利用者に対して警告と情報の提供を行なう。この際、携帯電話21Aのプログラムは、どちらの上記の近距離通信規格を満たす端末からの警告かを判断し、利用者に対してどちらのオムツ装着者の処置を行なうべきかを表示する。また、利用者はプログラムに対して警告を発したオムツ濡れ検出装置のLED12Aの点灯を指示する。プログラムはI近距離通信規格EEE 802.15.1を用いて、警告を発したオムツ濡れ検出装置のLED12Aが点灯させる。点灯したLEDがオムツ濡れ検出装置10−1か10−2かどちらかのものであるかを目視で確認する事で、利用者は速やかに処置が必要なオムツ(オムツ濡れ検出装置)を判別し、かつ迅速に必要な処置を行なう事が出来る。
【0115】
利用者の入力に応じて携帯電話21Aは、センサー情報をサービス提供会社に送信する事ができる。サービス提供会社のサービスサーバー40は、提供されたセンサー情報を分析し、オムツの装着者に関する健康管理の情報提供を携帯電話21Aに対して行う。これには、おむつ交換の頻度が他の利用者に比べて多い少ない、オムツが濡れてからオムツが脱落されるまでの時間等が他の利用者に比べて長い短い、等の、健康やオムツの管理状態についての情報などが含まれる。例えば、オムツの管理状況の良さを数値指標化して上位者にはサービス提供会社が懸賞を提供するなどすると、利用者に対して管理状況の改良を促す事となる。また、利用者がこれらを含めた種々の情報をサービス提供会社が運営する情報交換サイトにアップロードして、利用者間で情報交換をしたり、専門家にアドバイスを求めたりなどして、本サービスの価値を高めることができる。
【0116】
利用者の入力に応じて携帯電話21Aを通じてサービスサーバー40に対して、センサー情報を提供し、或いはオムツの交換を告知する事で、サービスサーバー40は特定の利用者がどの程度オムツを利用しているかを判別することができる。利用者が希望する場合、オムツの利用がある基準を上回ると、サービスサーバー40のプログラムはオムツ販売会社に連絡を入れて、当該の利用者に対してオムツを納品するように指示する。オムツ販売会社は、オムツ製造工場及び配達会社に指示をして必要な量のオムツを利用者に届ける。これにより、利用者は常に過不足の無いオムツを手元に置いておく事が可能である。
サービスサーバー40がもつ利用者に関する情報は、IDとパスワードを用い、携帯電話21Aのみならず、情報端末29からも参照可能であるとする。
【0117】
以上のようなオムツを用いる事で、オムツ濡れ検出装置との取り付けが容易なオムツを形成できる効果が有る。
【0118】
以上のようなオムツ濡れ検出装置を用いる事で、オムツとの取り付けが容易なオムツ濡れ検出装置を形成できる、また同一のオムツ濡れ検出装置が同一の装着者に装着されるように出来る効果が有る。さらに、オムツの処置が必要な装着者を迅速に判断できる効果がある。
【0119】
また、以上のような健康管理システムを用いる事で、利用者は必要な用具やオムツの手配、及び情報サービスを含めた、トータルの健康管理システムを利用できる効果が有る。
【0120】
本実施例では、図5のオムツ1と本体10A、勘合部10Bが勘合により固定される構造をとった。これは、オムツと言う生体に近い部分に装着されるものに本体10Aを装着することで、体温や体動が確実に測定できる効果を狙う為である。ただし、このような方法は、オムツ濡れ検出装置そのものが排尿で汚れたり、或いは放置されて冷たくなったオムツ濡れ検出装置を暖かな身体に押し付ける事でオムツ装着者に非常に冷たい思いをさせる場合も考えられる。よって、オムツ濡れ検出装置はオムツには固定せず別体として、オムツからのセンサーや、体温や加速度のセンサーからの出力を配線により引き出してオムツ濡れ検出装置に連結し、オムツ濡れ検出装置はオムツ装着者の近傍に装着(装着者の被服へ装着したり、或いはベッドや支柱などの装着者の付近の物体に取り付け)する事が考えられる。この場合は、オムツ濡れ検出装置自体をオムツに装着する場合の装着者への負担感を減らせる効果が有る。
【0121】
第1の実施例、第2の実施例共に、オムツ濡れセンサーの存在を前提に記載した。オムツの濡れについてはオムツ装着者に関する重要な情報なのでそのセンサーの取り付けが望ましい。が、適切なセンサーが装着されていないオムツを利用した際には、本システムは全く無価値かと言うとそうではない。オムツ濡れセンサーが無くとも、本実施例で述べた体温監視に関する方法論、体動監視に関する方法論についてはその一部分は有効である。オムツ濡れ検出装置はオムツ濡れ検出機能が働かないため、オムツ濡れ検出装置ではなく健康管理装置と称すべきものとなる。この場合は、センサーの無い一般のオムツを使いながらも、体温や体動に関する既述の方法論を通じて健康管理システムを構築できる効果が有る。
【0122】
健康管理装置(オムツ濡れ検出の機能の有無を問わない。また、オムツに装着するか否かも問わず、衣類等に装着しても良い。)に、ID番号、時計、CPU、メモリ、プログラム、外部記憶装置、近距離無線通信機能、外部通信機能、電源を設ける場合がある。ここで、近距離無線通信機能とは、赤外線通信や無線通信により近距離(数m程度)のみでの通信が可能なものであり、外部通信機能とは、図1の通信35に相当する、優先、無線、その他の方法で情報を上位システムと交信する機能である。
【0123】
健康管理装置の利用者が健康管理装置の電源スイッチを投入する事で、CPUにより実行されるメモリ上のプログラムは、近距離無線通信機能を用いてほかので健康管理装置との交信を試みる。当該の健康管理装置を装着したものの近傍に別な健康管理装置を装着したものが移動してくると、通信可能となり装置同士が通信して、相手のID番号を獲得し、及び通信した際の時刻を自らの時計から取り出し、これらを外部記憶装置に検出情報として記憶する。また、施設の医者、看護人、処置者、ヘルパー、その他の関係者も同様の健康管理装置を装備するほか、トイレ、階段、食堂、玄関、その他の主要な設備の有る場所にも装着する。
【0124】
蓄積された蓄積情報は、定期的に外部通信機能により図1の情報処理装置21の外部記憶装置に転送される。
【0125】
除法処理装置21は、外部記憶装置に蓄積された検出情報を分析し、健康管理装置毎に、その健康管理装置が他のどの健康管理装置とどの程度の頻度と長さで交信をしたがを算出する。これにより、その健康管理装置を装着した人が、どの様な相手(他の入所者、医者、看護婦、処置者・・・・)とどの程度の交流を持ったかを分析可能である。或いは、その健康管理装置を装着した人が、どの場所(トイレ、食堂、階段、・・・)にどの程度の頻度で言ったかを分析可能である。このような分析を通して、利用者の多い施設の中で孤立しがちな利用者を割り出してカウンセリングを行なったり、医者、看護婦、処置者、ヘルパーと施設利用者との対応関係や交流の頻度を分析をして、目の届きにくい患者にも十分な配慮をするなどの工夫が可能である。
【0126】
このような健康管理装置に加速度センサーを取り付ける(固定された設備に装着する健康管理装置をのぞく)ことで、その健康管理装置を装着した人がどのような状態で、どのような相手と交流(例えば、リハビリセンターで運動が激しい中での指導者や他の利用者との交流) を持ったかを通じて、より高度な分析が可能である。
また、オムツ濡れ状態や、図1の各種センサー2の検出結果と合わせて分析を行なう事で、必要な処置に必要であった医師、看護婦、処置者、ヘルパーの人数やそれらの組み合わせ状態の検出や処置時間など、高度の分析が可能である。
【0127】
以上の各実施例よれば、装着者のオムツが意図に反して脱落する事を検知し、もってオムツが正しく機能しない事を予防できる効果が有る。さらに、装着者の体の動きや体温の変化を記録する事により、装着者の体温の急上昇や急降下や、体の動きの長時間にわたる停止を含む異変を検知し、もってオムツの装着者の異変に対して早急に対処可能ならしめる効果が有る。また、さらに、濡れ検知の情報のみならず、体温や体の動き、及びそれに基づく睡眠周期分析など、幅広く日常生活をサポートする健康管理システムを構築する事が出来る効果が有る。その上、装着者が看護人や医師とどのようなタイミングでどの程度接しているかなどのコミュニケーション状態を元に、より良い装着者の健康管理体制を構築可能ならしめる効果が有る。
【符号の説明】
【0128】
1 オムツ
2 センサー
3 配線
3A 配線
3B 端子
4 マーク
10 オムツ濡れ検出装置
10−1 オムツ濡れ検出装置
10−2 オムツ濡れ検出装置
11 センサー
11A 勘合検出器
11B 温度センサー
12 出力装置
12A LED
13 接続端子
14 名前ホルダー
15 名前表示板
20 受信機
21 情報処理装置
21A 携帯電話(情報処理装置)
22 送信機
23 受信機
29 情報処理端末
30 通信網
31 通信網
32 通信網
35 通信
36 通信
40 サービス提供会社のサービスサーバー
41 管理端末
42 オムツ販売会社のサーバー
43 管理端末
44 オムツ製造工場のサーバー
45 管理端末
46 配達会社のサーバー
47 管理端末
101 ステップ101
102 ステップ102
103 ステップ103
104 ステップ104
105 ステップ105
106 ステップ106
107 ステップ107
108 ステップ108
109 ステップ109
110 ステップ110
111 ステップ111

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層してなるオムツであり、
かつ、前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサを前記オムツに設けたオムツであって、
前記オムツにオムツの温度を検出する温度センサを設けた事、
を特徴とするオムツ。
【請求項2】
オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、
オムツに温度センサを設け、
前記濡れセンサからの出力と共に前記体温センサからの出力を前記送信機により送信する事、
を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項3】
オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、
前記オムツの装着者の体温を検出する体温センサと、
前記濡れセンサからの出力と前記体温センサからの出力を送信する手段とを有する事、
を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項4】
オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、
オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す時に通報する手段と、
オムツに設けられた温度センサからの出力、乃至はオムツ濡れ状態送信機に設けられた温度センサからの出力の情報とを用い、前記温度センサ乃至前記体温センサの出力が、予め定められた上下限を超えるか或いは予め定められた変化率の上下限を越えた際に通報する手段とを有する事、
を特徴とする健康管理システム。
【請求項5】
表面素材と水分吸収素材と水分不透過性フィルムを積層してなるオムツであり、
前記オムツにオムツの加速度を検出する加速度センサを設けた事、
を特徴とするオムツ。
【請求項6】
オムツに関する状態を管理するための健康管理装置であって、
オムツに設けられた前記加速度センサから加速度情報を受信する手段と、 前記加速度センサからの出力である前記か速度情報を送信する送信機とを有する事、
を特徴とする健康管理装置。
【請求項7】
オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を送信するオムツ濡れ状態送信機であって、
前記オムツの装着者の体の動きないし当該オムツの動きを検出する加速度センサから加速度情報を受信する手段と、
前記濡れセンサからの出力と前記加速度センサからの出力を送信する送信機とを有する事、
を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項8】
オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、
前記オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す場合に通報する手段と、
前記オムツ乃至はオムツ濡れ状態送信機に設けられた加速度センサからの出力の情報を用い、前記加速度センサの出力の絶対値が、予め定められた上限を超えるか或いは予め定められた下限値を予め定められた時間を超えて継続した場合に通報する手段とを有する事、
を特徴とする健康管理システム。
【請求項9】
オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を送信するオムツ濡れ状態送信機であって、
前記オムツの装着者の体温を検出する体温センサと、
前記オムツの装着者の体の動きを検出する加速度センサと、
前記濡れセンサからの出力と前記体温センサからの出力と前記加速度センサからの出力を送信する送信機とを有する事を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項10】
オムツ濡れ状態送信機から送られる情報を元にオムツの装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、
前記オムツに装着された濡れセンサからの出力が濡れ状態を示す時に通報する手段と、
体温センサと、
加速度センサと、
前記温度センサおよび前記体温センサからの出力の情報を用い、前記温度センサ乃至体温センサの出力が、予め定められた上下限を超えるか或いは予め定められた変化率の上下限を越えた際に通報するか、
或いは、
前記加速度センサの出力の絶対値が、予め定められた上限を超えるか或いは予め定められた下限値を予め定められた時間を超えて継続した場合に通報する手段を有する事、
を特徴とする健康管理システム。
【請求項11】
請求項2、3、6、7および9のいずれかにおいて、
前記オムツ濡れ状態送信機がID番号を記憶し、
前記出力の送信の際に前記ID番号を送信する事、
を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項12】
請求項4、8および10のいずれかにおいて、
前記オムツ濡れ状態送信機のID番号を元に通報すべき通報先を選択可能とする機能を有している事、
を特徴とする健康管理システム。
【請求項13】
オムツに装着された前記オムツの濡れ状態を検出する濡れセンサからの出力を電磁的手段により送信する送信機を有するオムツ濡れ状態送信機であって、
情報を相互通信する相互通信機と、
ID番号を記憶する手段と有しており、
前記相互通信機は、複数のオムツ濡れ状態送信機が相互通信を行う場合は前記ID番号の相互交換を行い、 前記通信機が、前記相互交換されたID番号を送信するか、
或いは
前記記憶する手段が、前記相互交換されたID番号を前記オムツ濡れ状態送信機に保存する事、
を特徴とするオムツ濡れ状態送信機。
【請求項14】
オムツ濡れ状態送信機から送信される情報を元にオムツ装着者の健康状態を管理する健康管理システムであって、
前記オムツ濡れ状態送信機から送信された相互通信により得られたID番号ないし前記オムツ濡れ状態送信機に保存された相互通信により得られたID番号を入手する手段と、
前記ID番号に基づき、前記オムツ装着者がどの様なID番号の相互通信機と相互通信したかを分析する手段とを有する事、
を特徴とする健康管理システム。

【図1】
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【図2(a)】
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【図2(b)】
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【図2(c)】
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【図2(d)】
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【図2(e)】
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【図3】
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【図4(a)】
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【図4(b)】
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【図4(c)】
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【図4(d)】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−105839(P2012−105839A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257407(P2010−257407)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】