オメガ−3脂肪酸を産生するための酵素および方法
本発明は、一般に、特にトランスジェニック植物における、組換え脂肪酸合成の分野に関する。本出願は、脂肪酸合成に関与する遺伝子を記載するものであり、植物油の脂肪酸組成の操作のための方法およびベクターを提供するものである。特に、本発明は、得られる植物が改変したレベルの多価不飽和脂肪酸を産生するように植物ゲノム中への脂肪酸合成に関与する多重異種遺伝子の組込みを達成するための構築物を提供する。また、植物貯蔵器官の中においてサイレンシングサプレッサーを共発現させることによって脂肪酸生合成酵素の発現を増強するための方法も記載される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
Δ5エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記細胞中において、好ましくは植物細胞中において前記エロンガーゼが前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、前記エロンガーゼが、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、組換え細胞。
【請求項2】
前記エロンガーゼが、配列番号6において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号6と少なくとも47%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項1に記載の細胞。
【請求項3】
i)Δ8デサチュラーゼおよび/またはΔ6デサチュラーゼ、
ii)Δ9エロンガーゼおよび/またはΔ6エロンガーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項1または請求項2に記載の細胞。
【請求項4】
ω3デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが前記細胞中における前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、前記デサチュラーゼが、ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができる、組換え細胞。
【請求項5】
前記デサチュラーゼがフロントエンドデサチュラーゼである、請求項4に記載の細胞。
【請求項6】
前記デサチュラーゼが、そのアシル鎖中に少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を有するC20脂肪酸、好ましくはARAに対するΔ17デサチュラーゼ活性を有する、請求項4または請求項5に記載の細胞。
【請求項7】
前記デサチュラーゼが、そのアシル鎖中に3個の炭素−炭素二重結合を有するC18脂肪酸、好ましくはGLAに対するΔ15デサチュラーゼ活性を有する、請求項4から6のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項8】
前記デサチュラーゼが、対応するアシル−PC基質よりもアシル−CoA基質に対して、より大きな活性を有する、請求項4から7のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項9】
前記アシル−CoA基質がARA−CoAであり、前記アシル−PC基質が、PCのsn−2位でARAを含む、請求項8に記載の細胞。
【請求項10】
前記細胞が植物細胞であり、前記デサチュラーゼが、前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、少なくとも40%の効率でEPAを産生する、ARAに対する活性を有する、請求項4から9のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項11】
前記デサチュラーゼが、配列番号15、17もしくは20において提供される配列、その生物学的に活性な断片、または配列番号15と少なくとも35%同一である、配列番号17と少なくとも60%同一であるおよび/もしくは配列番号20と少なくとも60%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項4から10のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項12】
Δ6デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、以下の
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としての、PCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
iii)好ましくは植物細胞中における、ETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することをさらに特徴とする、組換え細胞。
【請求項13】
Δ6デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有し、前記デサチュラーゼが前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合に、前記デサチュラーゼが、少なくとも5%、少なくとも7.5%もしくは少なくとも10%の効率で、または酵母細胞中において発現される場合に少なくとも35%の効率でSDAを産生する、ALAに対する活性を有する、組換え細胞。
【請求項14】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性を有する、請求項13に記載の細胞。
【請求項15】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、LAと比較して基質としてのALAに対する少なくとも約2倍大きなΔ6デサチュラーゼ活性、少なくとも3倍大きな活性、少なくとも4倍大きな活性または少なくとも5倍大きな活性を有する、請求項12または請求項14に記載の細胞。
【請求項16】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としての、PCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きな活性を有する、請求項13から15のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項17】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも、脂肪酸基質としてのALA−CoAに対する少なくとも約5倍大きなΔ6デサチュラーゼ活性または少なくとも10倍大きな活性を有する、請求項12または請求項16に記載の細胞。
【請求項18】
前記デサチュラーゼがフロントエンドデサチュラーゼである、請求項12から17のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項19】
i)Δ6エロンガーゼ、
ii)Δ5デサチュラーゼ、
iii)Δ5エロンガーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項12から18のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項20】
前記Δ6デサチュラーゼが、ETAに対する検出可能なΔ5デサチュラーゼ活性を有さない、請求項12から19のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項21】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号10において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号10と少なくとも77%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項12から20のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項22】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号8において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号8と少なくとも67%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含み、Δ8デサチュラーゼ活性を有する、請求項12から21のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項23】
ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼが、配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号108と少なくとも54%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項24】
i)Δ9エロンガーゼ、
ii)Δ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)場合によって、Δ5エロンガーゼ、および
v)前記Δ5エロンガーゼが存在する場合、場合によって、Δ4デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%が、それらのアシル鎖中に少なくとも20個の炭素および少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を含む、組換え細胞。
【請求項25】
前記細胞中における前記脂肪酸中におけるARA、EPA、DPAおよびDHAの総計が、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%を含む、請求項24に記載の細胞。
【請求項26】
前記細胞が、野生型植物と比較した場合、オレイン酸をエイコセン酸(C20:1)に変換する低下した能力を有し、および/または前記オレイン酸の5%未満が前記細胞中においてエイコセン酸に変換される、請求項1から25のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項27】
前記細胞中における全脂肪酸は、1%未満のC20:1を有する、請求項26に記載の細胞。
【請求項28】
前記細胞が、野生型細胞と比較した場合、低下した内因性Δ15デサチュラーゼ活性を有し、および/または前記LAの10%未満が前記細胞中においてALAに変換される、請求項1から27のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項29】
前記内因性Δ15デサチュラーゼが、好ましくはアシル基がLAである場合、前記対応するアシル−CoA基質に対するよりもアシル−PC基質に対して、より大きな活性を有する、請求項28に記載の細胞。
【請求項30】
前記細胞が、前記外因性ポリヌクレオチドを欠く対応する細胞と比較して、GLAからSDAおよび/またはARAからEPAの増加した変換率をさらに含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項31】
前記細胞中における前記脂肪酸中におけるDHAの量が、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも3%、少なくとも5%または少なくとも10%である、請求項1から30のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項32】
LAからARAおよび/またはALAからEPAの変換の効率が、少なくとも80%または少なくとも90%である、請求項1から31のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項33】
前記Δ9エロンガーゼが、配列番号22において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から32のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項34】
前記Δ8デサチュラーゼが、配列番号24において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号24と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から33のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項35】
前記Δ5デサチュラーゼが、配列番号26において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号26と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から34のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項36】
i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、
v)Δ4デサチュラーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、
a)ALAからEPA、DPAまたはDHAの変換の効率が、少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、
b)ALAからDPAまたはDHAの変換の効率が、少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質、
c)ALAからDHAの変換の効率が、少なくとも9.5%または少なくとも10.8%である性質、および
d)EPAからDHAの変換の効率が、少なくとも45%または少なくとも50%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とし、
好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDHAであることを特徴とする、組換え細胞。
【請求項37】
前記細胞中におけるトリアシルグリセロール中に組み込まれた全脂肪酸の少なくとも6%、少なくとも11%または少なくとも15%が、DHAである、請求項36に記載の細胞。
【請求項38】
DHAが、前記細胞中におけるSDA、ETA、EPA、DPAおよびDHAの合計の20〜65%、好ましくは40〜65%を構成する、請求項36または請求項37に記載の細胞。
【請求項39】
前記細胞中におけるω3脂肪酸の0.1〜25%がSDAであり、0.1〜10%がETAであり、0.1〜60%がEPAであり、0.1〜50%がDPAであり、30〜95%がDHAである、または前記細胞中における前記ω3脂肪酸の0.1〜25%がSDAであり、0.1〜10%がETAであり、0.1〜50%がEPAであり、0.1〜50%がDPAであり、40〜95%がDHAである、請求項36から38のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項40】
前記Δ4デサチュラーゼが、配列番号73において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号73と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から39のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項41】
i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、
a)ALAからEPAまたはDPAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、および
b)ALAからDPAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とし、
好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDPAであることを特徴とする、組換え細胞。
【請求項42】
前記細胞中におけるトリアシルグリセロール中に組み込まれた全脂肪酸の少なくとも6%、少なくとも11%または少なくとも15%が、DPAである、請求項41に記載の細胞。
【請求項43】
DPAが、前記細胞中におけるSDA、ETA、EPAおよびDPAの合計の20〜65%、好ましくは40〜65%を構成する、請求項41または請求項42に記載の細胞。
【請求項44】
前記細胞中におけるω3脂肪酸の0.1〜35%がSDAであり、0.1〜15%がETAであり、0.1〜60%がEPAであり、30〜75%がDPAである、または前記細胞中における前記ω3脂肪酸の0.1〜35%がSDAであり、0.1〜15%がETAであり、0.1〜50%がEPAであり、40〜75%がDPAである、請求項41から43のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項45】
前記Δ6エロンガーゼが、配列番号4において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号4と少なくとも55%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から44のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項46】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号8において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号8と少なくとも67%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から45のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項47】
前記Δ5デサチュラーゼが、配列番号26において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号26と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から46のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項48】
前記Δ5エロンガーゼが、配列番号6において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号6と少なくとも47%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から47のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項49】
前記ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼが、配列番号75または配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号75および/または配列番号108と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から48のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項50】
i)Δ17デサチュラーゼ、
ii)Δ15デサチュラーゼ、および/または
iii)Δ12デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項1から49のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項51】
前記デサチュラーゼの内の1種もしくは複数種または全てが、対応するアシル−PC基質よりも大きなアシル−CoA基質に対する活性を有する、請求項1から50のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項52】
Δ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記エロンガーゼが、Δ9エロンガーゼ活性より大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、組換え細胞。
【請求項53】
前記エロンガーゼが、少なくとも50%もしくは少なくとも60%である、SDAについての、ETAを産生する変換の効率を有し、および/または少なくとも6%もしくは少なくとも9%である、ALAについての、ETrAを産生する変換の効率を有する、請求項52に記載の細胞。
【請求項54】
前記エロンガーゼが、Δ9エロンガーゼ活性より少なくとも約6.5倍大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、請求項52または請求項53に記載の細胞。
【請求項55】
前記エロンガーゼが、検出可能なΔ5エロンガーゼ活性を有さない、請求項52から54のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項56】
前記エロンガーゼが、配列番号4において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号4と少なくとも55%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項52から55のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項57】
i)Δ8デサチュラーゼおよび/またはΔ6デサチュラーゼ、
ii)Δ5デサチュラーゼ、
iii)Δ5エロンガーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項52から56のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項58】
Δ5デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、配列番号13において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号13と少なくとも53%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項59】
Δ9エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記エロンガーゼが、配列番号28、94および96のいずれか1つにおいて提供される配列、その生物学的に活性な断片、配列番号28と少なくとも81%同一であるアミノ酸配列、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項60】
前記Δ9エロンガーゼが、配列番号94もしくは配列番号96において提供される配列、その生物学的に活性な断片、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含み、前記エロンガーゼが、対応するω3基質よりもω6基質に対して、より大きな活性を有する、請求項59に記載の細胞。
【請求項61】
前記デサチュラーゼおよび/またはエロンガーゼが微細藻類から精製できる、請求項1から60のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項62】
真核細胞である、請求項1から61のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項63】
植物細胞、哺乳動物細胞、昆虫細胞、真菌細胞または酵母細胞である、請求項62に記載の細胞。
【請求項64】
植物中のものおよび/または成熟植物種子細胞である、請求項63に記載の細胞。
【請求項65】
前記植物または植物の種子が、それぞれ油料種子植物または油料種子である、請求項64に記載の細胞。
【請求項66】
長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成することができ、前記LC−PUFAを合成することができない細胞に由来する、請求項1から65のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項67】
サイレンシングサプレッサーをコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含む、請求項1から66のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項68】
前記サイレンシングサプレッサーをコードする前記外因性ポリヌクレオチドが、植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結する、請求項67に記載の細胞。
【請求項69】
前記植物貯蔵器官特異的プロモーターが、種子特異的プロモーターである、請求項68に記載の細胞。
【請求項70】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸ω3デサチュラーゼ活性をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化し得る細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項71】
前記選択される細胞が、請求項4から11のいずれか一項に記載の細胞である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ5エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、および
d)細胞を選択するステップであり、前記Δ5エロンガーゼが、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、ステップ
を含む方法。
【請求項73】
前記選択される細胞が、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ6デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)以下の、
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、ならびに
iii)好ましくは植物細胞中における、ALAに対するΔ6デサチュラーゼ活性およびETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有する細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項75】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ6デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有するΔ6デサチュラーゼ活性を有し、酵母細胞中において発現される場合、少なくとも5%、少なくとも7.5%、または少なくとも10%または少なくとも35%の効率でSDAを産生する、ALAに対する活性を有する細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項76】
前記選択される細胞が、請求項12から22のいずれか一項に記載の細胞である、請求項74または請求項75に記載の方法。
【請求項77】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ9エロンガーゼ、
ii)Δ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)場合によって、Δ5エロンガーゼ、および
v)前記Δ5エロンガーゼが存在する場合、場合によって、Δ4デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)細胞を選択するステップであり、全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%が、それらのアシル鎖中に少なくとも20個の炭素および少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を含む、ステップ
を含む方法。
【請求項78】
前記選択される細胞が、請求項24から35のいずれか一項に記載の細胞である、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、
v)Δ4デサチュラーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d) 1)ALAからEPA、DPAまたはDHAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、
2)ALAからDPAまたはDHAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質、
3)ALAからDHAの変換の効率が少なくとも9.5%または少なくとも10.8%である性質、および
4)EPAからDHAの変換の効率が少なくとも45%または少なくとも50%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とする細胞であり、好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDHAであることを特徴とする細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項80】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、ならびに
v)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d) a)ALAからEPAまたはDPAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、および
b)ALAからDPAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とする細胞であり、好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDPAであることを特徴とする細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項81】
前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞のゲノム中に安定して組み込まれるようになる、請求項70から80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップをさらに含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記外因性ポリヌクレオチドまたは複数の前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞中において一過性に発現される、請求項70から80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記細胞が、植物中における葉細胞である、請求項70から83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがω3デサチュラーゼ活性を有し、かつARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができることに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項86】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号15と少なくとも35%同一であり、配列番号17と少なくとも60%同一であり、および/または配列番号20と少なくとも60%同一である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
脂肪酸伸長に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸エロンガーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、および
v)前記ポリペプチドがΔ5エロンガーゼ活性を有し、かつ少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%である、EPAについての、DPAを産生する変換の効率を有することに基づいて、脂肪酸伸長に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項88】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号6と少なくとも47%同一である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがΔ6デサチュラーゼ活性を有し、かつ
a)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
b)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
c)好ましくは植物細胞中における、ALAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項90】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号10と少なくとも77%同一であり、および/または配列番号8と少なくとも67%同一である、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがΔ6デサチュラーゼ活性およびΔ8デサチュラーゼ活性の両方を有することに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項92】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号8と少なくとも67%同一である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
ステップ(v)が、アシル−CoA基質に対して活性なデサチュラーゼまたはフロントエンドデサチュラーゼをコードする核酸分子を選択することを含む、請求項85、86または89から92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
組換え細胞を産生するため、組換え細胞中において少なくとも2種の脂肪酸デサチュラーゼおよび2種の脂肪酸エロンガーゼの組合せを発現するため、および/または組換え細胞中においてLC−PUFAを産生するために使用される場合における、請求項1〜93のいずれかに記載の外因性ポリヌクレオチドの組合せ。
【請求項95】
細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができる実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸ω3デサチュラーゼ。
【請求項96】
請求項4から11のいずれか一項に記載の性質の内のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項95に記載のω3デサチュラーゼ。
【請求項97】
細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ5エロンガーゼ。
【請求項98】
請求項1から3のいずれか一項に記載の性質の内のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項97に記載のΔ5エロンガーゼ。
【請求項99】
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
iii)好ましくは植物細胞中における、ETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することをさらに特徴とする、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6デサチュラーゼ。
【請求項100】
対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有し、細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合に少なくとも5%、少なくとも7.5%もしくは少なくとも10%の効率で、または酵母細胞中において発現される場合に少なくとも35%の効率でSDAを産生するALAに対する活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6デサチュラーゼ。
【請求項101】
請求項12から22のいずれか一項に記載の性質のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項99または100に記載のΔ6デサチュラーゼ。
【請求項102】
Δ9エロンガーゼ活性より大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ。
【請求項103】
請求項53から56のいずれか一項に記載の性質のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項102に記載のΔ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ。
【請求項104】
配列番号13において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号13と少なくとも53%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ5デサチュラーゼ。
【請求項105】
配列番号28、94および96のいずれか1つにおいて提供される配列、その生物学的に活性な断片、配列番号28と少なくとも81%同一であるアミノ酸配列、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ9エロンガーゼ。
【請求項106】
配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号108と少なくとも54%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ。
【請求項107】
デサチュラーゼおよび/またはエロンガーゼが微細藻類から精製できる、請求項95から106のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼ。
【請求項108】
i)配列番号3、5、7、9、11、12、14、16、18、19、27、29、93、95、107もしくは125から129のいずれか1つから選択されるヌクレオチドの配列、
ii)請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼをコードするヌクレオチドの配列、
iii)配列番号3、5、7、9、11、12、14、16、18、19、27、29、93、95、107もしくは125から129において記載される配列の内の1つまたは複数と少なくとも50%同一であるヌクレオチドの配列、および/または
iv)ストリンジェントな条件下でi)からiii)のいずれか1つにハイブリダイズする配列
を含む単離されたおよび/または外因性ポリヌクレオチド。
【請求項109】
植物細胞のゲノム中に組み込むためのおよび/または組み込まれたDNA構築物であって、前記構築物が、前記植物細胞中における脂肪酸合成をモジュレートするタンパク質をコードする少なくとも3つのオープンリーディングフレームのクラスターを含み、好ましくは、各タンパク質が脂肪酸デサチュラーゼまたは脂肪酸エロンガーゼであり、同じ転写方向を有する各オープンリーディングフレームが、少なくとも750bp、少なくとも1,000bpまたは少なくとも1,250bpによって分離され、前記オープンリーディングフレームの内の少なくとも2つが、異なる転写方向を有し、各オープンリーディングフレームが、前記植物細胞中において活性なプロモーターに作動可能に連結し、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、DNA構築物。
【請求項110】
前記プロモーターの内の少なくとも2つが異なる、請求項109に記載のDNA構築物。
【請求項111】
各オープンリーディングフレームが、異種5’リーダー配列に作動可能に連結し、その各々が、独立して同一または異なってよく、各異種5’リーダー配列が、特定のオープンリーディングフレームに対する天然に存在する5’リーダー配列と比較して転写効率を増強する、請求項109または請求項110に記載のDNA構築物。
【請求項112】
前記異種5’リーダー配列が、タバコモザイクウイルス(TMV)5’リーダー配列である、請求項111に記載のDNA構築物。
【請求項113】
前記タンパク質が、エロンガーゼおよび/またはデサチュラーゼである、請求項109から112のいずれか一項に記載のDNA構築物。
【請求項114】
タンパク質に翻訳されるオープンリーディングフレームを3または4つだけ有する、請求項109から113のいずれか一項に記載のDNA構築物。
【請求項115】
請求項108に記載のポリヌクレオチドおよび/または請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物を含むベクター。
【請求項116】
前記ポリヌクレオチドが、プロモーターに作動可能に連結する、請求項115に記載のベクター。
【請求項117】
請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼを産生する方法であって、細胞または無細胞発現系中において請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物および/または請求項115もしくは請求項116に記載のベクターを発現させるステップを含む方法。
【請求項118】
少なくとも3種の異なる外因性ポリヌクレオチドで真核細胞を一過性にトランスフェクトする方法であって、
i)少なくとも
a)第1の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第1の細菌、
b)第2の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第2の細菌、および
c)第3の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第3の細菌
を得るステップ、ならびに
ii)ステップi)の前記細菌を前記細胞に接触させるステップ
を含み、前記染色体外転移核酸の各々を前記細菌から前記細胞に転移させて、一過性にトランスフェクトされた細胞を産生し、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が前記細胞中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが独立して同一または異なってよく、前記外因性ポリヌクレオチドの内の少なくとも1つがサイレンシングサプレッサーをコードする、方法。
【請求項119】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第4の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第4の細菌を接触させるステップとを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第5の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第5の細菌を接触させるステップとを含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第6の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第6の細菌を接触させるステップとを含む、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第7の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第7の細菌を接触させるステップとを含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第8の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第8の細菌を接触させるステップとを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
所望の活性について一過性にトランスフェクトされた細胞をスクリーニングする方法であって、請求項118から123のいずれか一項に記載の方法を実施するステップと、前記所望の活性について前記細胞を試験するステップとを含む方法。
【請求項125】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドで真核細胞を形質転換する方法であって、
i)少なくとも
a)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸を含む第1の細菌、および
b)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1と異なる第2の染色体外転移核酸を含む第2の細菌
を得るステップ、
ii)ステップi)の前記細菌を前記細胞に接触させるステップ、ならびに
iii)場合によって、前記第1および第2の染色体外転移核酸の前記外因性ポリヌクレオチドで安定して形質転換された細胞を選択するステップ
を含み、前記第1および第2の染色体外転移核酸の前記外因性ポリヌクレオチドの各々を前記細菌から前記細胞に転移させて、前記形質転換細胞を産生し、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が、前記細胞またはそれに由来し得る細胞中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、方法。
【請求項126】
前記i)第1の染色体外転移核酸が、3から6種だけ、3から5種だけ、3から4種だけ、4から6種だけ、4から5種だけ、または5から6種だけの異なる外因性ポリヌクレオチドを有し、ii)前記第2の染色体外転移核酸が、3から6種だけ、3から5種だけ、3から4種だけ、4から6種だけ、4から5種だけ、または5から6種だけの異なる外因性ポリヌクレオチドを有する、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記外因性ポリヌクレオチドの各々がポリペプチドをコードし、前記ポリペプチドの各々が異なる、請求項125または請求項126に記載の方法。
【請求項128】
i)前記第1の染色体外転移核酸が、Δ6デサチュラーゼ、Δ12デサチュラーゼおよびΔ15デサチュラーゼから成る群から選択されるポリペプチドを独立してコードする2種の外因性ポリヌクレオチドを含み、ならびに
ii)前記第2の染色体外転移核酸が、前記群からの第3の酵素であるポリペプチドをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む、請求項125から127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記細胞が植物細胞であり、前記安定形質転換細胞から形質転換植物を生成するステップをさらに含む、請求項125から128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
各外因性ポリヌクレオチドが、酵素経路の部分を形成する酵素をコードするか、またはかかる酵素の候補物質である、請求項118から129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
各外因性ポリヌクレオチドが、脂肪酸合成、脂肪酸修飾、ジアシルグリセロール構築、トリアシルグリセロール構築もしくはそれらの内の2つ以上の組合せに関与する酵素をコードするか、またはかかる酵素の候補物質である、請求項118から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
前記細菌が、アグロバクテリウム属種、リゾビウム属種、シノリゾビウム・メリロティ、メゾリゾビウム・ロティ、シゲラ・フレクスネリ、サルモネラ・チフィムリウム、サルモネラ・コレレスイス、リステリア・モノサイトゲネス、エシェリヒア・コリ、エルシニア・シュードツベルクローシスおよびエルシニア・エンテロコリチカから選択される、請求項118から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記染色体外転移核酸が、P−DNA、アグロバクテリウム属種T−DNAまたはそれらの組合せである、請求項118から132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
前記細胞が、植物細胞または哺乳動物細胞である、請求項118から133のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
前記細胞が、組織または器官の部分である、請求項118から134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
前記細胞が植物細胞であり、前記組織または器官が、葉、茎、根、分裂組織、カルスまたは胚珠である、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
請求項118から136のいずれか一項に記載の方法によって産生される細胞。
【請求項138】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドで安定形質転換植物を産生する方法であって、
i)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域を含む第1の安定形質転換植物を得るステップ、
ii)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む前記第1と異なる第2の外因性ゲノム領域を含み、前記第1と性的に適合性のある種の第2の安定形質転換植物を得るステップ、
iii)前記第1の安定形質転換植物を前記第2の安定形質転換植物と交配するステップ、ならびに
iv)ステップiii)から産生された植物または前記第1および第2のゲノム領域を含むその子孫を選択することによって安定形質転換植物を産生するステップ
を含み、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が、前記植物中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、方法。
【請求項139】
ステップi)が、
a)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸を含む第1の細菌を植物細胞に接触させるステップ、
b)ステップa)の前記植物細胞から安定形質転換植物を生成するステップ、および場合によって、
c)ステップb)の前記安定形質転換植物から子孫植物を産生するステップ
によって前記第1の安定形質転換植物を産生することを含み、
ならびに/またはステップii)が、
d)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第2の染色体外転移核酸を含む第2の細菌を植物細胞に接触させるステップ、
e)ステップd)の前記植物細胞から安定形質転換植物を生成するステップ、および場合によって
f)ステップe)の前記安定形質転換植物から子孫植物を産生するステップ
によって前記第2の安定形質転換植物を産生することを含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを有する安定形質転換植物を産生する方法であって、
i)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域を含む第1の安定形質転換植物または植物部分を得るステップ、
ii)前記第1の安定形質転換植物の細胞または植物部分に3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む細菌を接触させるステップ、
iii)前記細胞から植物を産生するステップ、および
iv)場合によって、前記少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む、ステップiii)から産生された植物を選択するステップ
を含む方法。
【請求項141】
少なくとも、
a)第1の外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸、
b)第2の外因性ポリヌクレオチドを含む第2の染色体外転移核酸、および
c)第3の外因性ポリヌクレオチドを含む第3の染色体外転移核酸
を含む細胞。
【請求項142】
3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域と、3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第2の外因性ゲノム領域とを含むトランスジェニック植物もしくはその子孫または種子。
【請求項143】
請求項1から69、137または141のいずれか一項に記載の細胞を含むトランスジェニック非ヒト生物。
【請求項144】
トランスジェニック植物である、請求項143に記載の生物。
【請求項145】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞を含んでいるか、または請求項142もしくは請求項144に記載のトランスジェニック植物から得られた種子。
【請求項146】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子によって産生された、あるいは請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から得られた油。
【請求項147】
前記油が、油料種子からの油の抽出によって得られる、請求項146に記載の油。
【請求項148】
キャノーラ油(ブラッシカ・ナパス、ブラッシカ・ラパ属種)、カラシ油(ブラッシカ・ユンケア)、他のブラッシカ油、ヒマワリ油(ヘリアンサス・アナス)、アマニ油(リナム・ウシタチシマム)、ダイズ油(グリシン・マックス)、サフラワー油(カーサマス・ティンクトリアス)、トウモロコシ油(ゼア・マイス)、タバコ油(ニコチアナ・タバカム)、落花生油(アラキス・ヒポゲア)、パーム油、綿実油(ゴシピウム・ヒルスツム)、ヤシ油(ココス・ヌシフェラ)、アボカド油(ペルセア・アメリカナ)、オリーブ油(オレア・エウロパエア)、カシュー油(アナカルジウム・オクシデンタレ)、マカダミア油(マカダミア・インテルグリフォリア)、扁桃油(プルヌス・アミグダルス)またはアラビドプシス種子油(アラビドプシス・サリアナ)である、請求項146または請求項147に記載の油。
【請求項149】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子によって産生された、あるいは請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から得られた脂肪酸。
【請求項150】
不飽和脂肪酸を含有する油の製造方法であって、請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から油を抽出するステップを含む方法。
【請求項151】
請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項146から148のいずれか一項に記載の油または請求項149に記載の脂肪酸を含む組成物。
【請求項152】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油および/または請求項149に記載の脂肪酸を含む飼料、化粧品または化学物質。
【請求項153】
デサチュラーゼ反応を実施する方法であって、CoAにエステル化された多価不飽和脂肪酸に請求項4から22のいずれか一項に記載のデサチュラーゼを接触させるステップを含む方法。
【請求項154】
請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼに特異的に結合する実質的に精製された抗体またはその断片。
【請求項155】
PUFAから利益を受ける状態を治療または予防する方法であって、請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油、請求項149に記載の脂肪酸および/または請求項152に記載の飼料を対象に投与するステップを含む方法。
【請求項156】
前記状態が、不整脈、血管形成、炎症、喘息、乾癬、骨粗鬆症、腎結石、エイズ、多発性硬化症、関節リウマチ、クローン病、統合失調症、癌、胎児性アルコール症候群、注意欠陥多動性障害、嚢胞性線維症、フェニルケトン尿症、単極性うつ病、攻撃的敵意、アドレノロイコジストフィー(adrenoleukodystophy)、冠性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、アルツハイマー病、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎、血管形成術後の再狭窄、湿疹、高血圧症、血小板凝集、胃腸出血、子宮内膜症、月経前症候群、筋痛性脳脊髄炎、ウイルス感染後の慢性疲労または眼疾患である、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
PUFAから利益を受ける状態を治療または予防するための医薬品の製造のための、請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油、請求項149に記載の脂肪酸および/または請求項152に記載の飼料の使用。
【請求項158】
i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を含む植物細胞。
【請求項159】
前記植物貯蔵器官特異的プロモーターが、種子特異的プロモーター、例えば、子葉特異的プロモーターまたは内乳特異的プロモーターである、請求項158に記載の細胞。
【請求項160】
前記サイレンシングサプレッサーが、ウイルスサプレッサータンパク質である、請求項158または請求項159に記載の細胞。
【請求項161】
前記RNA分子がポリペプチドをコードする、請求項158から160のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項162】
前記ポリペプチドが、脂肪酸もしくは脂質の合成もしくは修飾に関与し、種子貯蔵タンパク質であり、炭水化物合成もしくは修飾に関与し、または医薬である、請求項161に記載の細胞。
【請求項163】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種または少なくとも5種の更なる異なる外因性ポリヌクレオチドを含み、各々が、RNA分子をコードし、前記貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結する、請求項158から162のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項164】
前記外因性ポリヌクレオチドがDNAである、請求項158から163のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項165】
種子等の植物貯蔵器官中にある、請求項158から164のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項166】
前記RNAモレケウル(moleceule)が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠くアイソジェニックな細胞と比較して増加したレベルで存在する、請求項158から165のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項167】
少なくとも前記更なる外因性ポリヌクレオチドの内によってコードされる少なくとも1種のRNA分子が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠くアイソジェニックな細胞と比較して増加したレベルで存在する、請求項166に記載の細胞。
【請求項168】
請求項158から167のいずれか一項に記載の細胞を含むトランスジェニック植物。
【請求項169】
請求項158から167のいずれか一項に記載の細胞を含むおよび/または請求項168に記載のトランスジェニック植物から得られる植物貯蔵器官。
【請求項170】
種子である、請求項169に記載の植物貯蔵器官。
【請求項171】
その貯蔵器官中におけるRNA分子の増加したレベルを有する表現型的に正常な植物を得る方法であって、
a) i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を植物細胞中に導入するステップ、
b)ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップ、
c)前記形質転換植物が貯蔵器官を産生するまで、前記形質転換植物を成長させるステップ、
d)前記貯蔵器官中における前記RNA分子のレベルを決定するステップ、および
e)表現型的に正常な植物を選択するステップ
を含み、前記RNA分子が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠く対応する貯蔵器官と比較して前記貯蔵器官中において増加したレベルで存在する、方法。
【請求項172】
その貯蔵器官中におけるRNA分子の安定化された発現を有する表現型的に正常な植物を得る方法であって、
a) i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を植物細胞中に導入するステップ、
b)ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップ、
c)ステップb)の前記植物に由来する前記貯蔵器官を含む第3世代の子孫植物を産生するステップ、ならびに
d)第3世代の子孫植物を選択するステップ
を含み、前記RNA分子が、前記植物の前世代の貯蔵器官中におけるレベルの少なくとも90%のレベルで前記貯蔵器官中に存在する、方法。
【請求項173】
前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞のゲノム中に安定して組み込まれる、請求項171または請求項172に記載の方法。
【請求項174】
トランスジェニック植物の貯蔵器官中におけるRNA分子の発現を安定させる方法であって、
i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ
を含み、前記トランスジェニック植物が、前記外因性ポリヌクレオチドで形質転換された親植物から得られた少なくとも第3世代の子孫植物であり、前記RNA分子が、前記植物の前世代の貯蔵器官中におけるレベルの少なくとも90%のレベルで前記植物の前記貯蔵器官中に存在する、方法。
【請求項175】
前記植物を野外において成長させる、請求項171から174のいずれか一項に記載の方法。
【請求項1】
Δ5エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記細胞中において、好ましくは植物細胞中において前記エロンガーゼが前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、前記エロンガーゼが、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、組換え細胞。
【請求項2】
前記エロンガーゼが、配列番号6において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号6と少なくとも47%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項1に記載の細胞。
【請求項3】
i)Δ8デサチュラーゼおよび/またはΔ6デサチュラーゼ、
ii)Δ9エロンガーゼおよび/またはΔ6エロンガーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項1または請求項2に記載の細胞。
【請求項4】
ω3デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが前記細胞中における前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、前記デサチュラーゼが、ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができる、組換え細胞。
【請求項5】
前記デサチュラーゼがフロントエンドデサチュラーゼである、請求項4に記載の細胞。
【請求項6】
前記デサチュラーゼが、そのアシル鎖中に少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を有するC20脂肪酸、好ましくはARAに対するΔ17デサチュラーゼ活性を有する、請求項4または請求項5に記載の細胞。
【請求項7】
前記デサチュラーゼが、そのアシル鎖中に3個の炭素−炭素二重結合を有するC18脂肪酸、好ましくはGLAに対するΔ15デサチュラーゼ活性を有する、請求項4から6のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項8】
前記デサチュラーゼが、対応するアシル−PC基質よりもアシル−CoA基質に対して、より大きな活性を有する、請求項4から7のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項9】
前記アシル−CoA基質がARA−CoAであり、前記アシル−PC基質が、PCのsn−2位でARAを含む、請求項8に記載の細胞。
【請求項10】
前記細胞が植物細胞であり、前記デサチュラーゼが、前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、少なくとも40%の効率でEPAを産生する、ARAに対する活性を有する、請求項4から9のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項11】
前記デサチュラーゼが、配列番号15、17もしくは20において提供される配列、その生物学的に活性な断片、または配列番号15と少なくとも35%同一である、配列番号17と少なくとも60%同一であるおよび/もしくは配列番号20と少なくとも60%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項4から10のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項12】
Δ6デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、以下の
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としての、PCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
iii)好ましくは植物細胞中における、ETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することをさらに特徴とする、組換え細胞。
【請求項13】
Δ6デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有し、前記デサチュラーゼが前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドから発現される場合に、前記デサチュラーゼが、少なくとも5%、少なくとも7.5%もしくは少なくとも10%の効率で、または酵母細胞中において発現される場合に少なくとも35%の効率でSDAを産生する、ALAに対する活性を有する、組換え細胞。
【請求項14】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性を有する、請求項13に記載の細胞。
【請求項15】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、LAと比較して基質としてのALAに対する少なくとも約2倍大きなΔ6デサチュラーゼ活性、少なくとも3倍大きな活性、少なくとも4倍大きな活性または少なくとも5倍大きな活性を有する、請求項12または請求項14に記載の細胞。
【請求項16】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としての、PCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きな活性を有する、請求項13から15のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項17】
前記デサチュラーゼが、好ましくは植物細胞中において、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも、脂肪酸基質としてのALA−CoAに対する少なくとも約5倍大きなΔ6デサチュラーゼ活性または少なくとも10倍大きな活性を有する、請求項12または請求項16に記載の細胞。
【請求項18】
前記デサチュラーゼがフロントエンドデサチュラーゼである、請求項12から17のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項19】
i)Δ6エロンガーゼ、
ii)Δ5デサチュラーゼ、
iii)Δ5エロンガーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項12から18のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項20】
前記Δ6デサチュラーゼが、ETAに対する検出可能なΔ5デサチュラーゼ活性を有さない、請求項12から19のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項21】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号10において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号10と少なくとも77%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項12から20のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項22】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号8において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号8と少なくとも67%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含み、Δ8デサチュラーゼ活性を有する、請求項12から21のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項23】
ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼが、配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号108と少なくとも54%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項24】
i)Δ9エロンガーゼ、
ii)Δ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)場合によって、Δ5エロンガーゼ、および
v)前記Δ5エロンガーゼが存在する場合、場合によって、Δ4デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%が、それらのアシル鎖中に少なくとも20個の炭素および少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を含む、組換え細胞。
【請求項25】
前記細胞中における前記脂肪酸中におけるARA、EPA、DPAおよびDHAの総計が、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%を含む、請求項24に記載の細胞。
【請求項26】
前記細胞が、野生型植物と比較した場合、オレイン酸をエイコセン酸(C20:1)に変換する低下した能力を有し、および/または前記オレイン酸の5%未満が前記細胞中においてエイコセン酸に変換される、請求項1から25のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項27】
前記細胞中における全脂肪酸は、1%未満のC20:1を有する、請求項26に記載の細胞。
【請求項28】
前記細胞が、野生型細胞と比較した場合、低下した内因性Δ15デサチュラーゼ活性を有し、および/または前記LAの10%未満が前記細胞中においてALAに変換される、請求項1から27のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項29】
前記内因性Δ15デサチュラーゼが、好ましくはアシル基がLAである場合、前記対応するアシル−CoA基質に対するよりもアシル−PC基質に対して、より大きな活性を有する、請求項28に記載の細胞。
【請求項30】
前記細胞が、前記外因性ポリヌクレオチドを欠く対応する細胞と比較して、GLAからSDAおよび/またはARAからEPAの増加した変換率をさらに含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項31】
前記細胞中における前記脂肪酸中におけるDHAの量が、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも3%、少なくとも5%または少なくとも10%である、請求項1から30のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項32】
LAからARAおよび/またはALAからEPAの変換の効率が、少なくとも80%または少なくとも90%である、請求項1から31のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項33】
前記Δ9エロンガーゼが、配列番号22において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号22と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から32のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項34】
前記Δ8デサチュラーゼが、配列番号24において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号24と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から33のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項35】
前記Δ5デサチュラーゼが、配列番号26において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号26と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項24から34のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項36】
i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、
v)Δ4デサチュラーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、
a)ALAからEPA、DPAまたはDHAの変換の効率が、少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、
b)ALAからDPAまたはDHAの変換の効率が、少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質、
c)ALAからDHAの変換の効率が、少なくとも9.5%または少なくとも10.8%である性質、および
d)EPAからDHAの変換の効率が、少なくとも45%または少なくとも50%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とし、
好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDHAであることを特徴とする、組換え細胞。
【請求項37】
前記細胞中におけるトリアシルグリセロール中に組み込まれた全脂肪酸の少なくとも6%、少なくとも11%または少なくとも15%が、DHAである、請求項36に記載の細胞。
【請求項38】
DHAが、前記細胞中におけるSDA、ETA、EPA、DPAおよびDHAの合計の20〜65%、好ましくは40〜65%を構成する、請求項36または請求項37に記載の細胞。
【請求項39】
前記細胞中におけるω3脂肪酸の0.1〜25%がSDAであり、0.1〜10%がETAであり、0.1〜60%がEPAであり、0.1〜50%がDPAであり、30〜95%がDHAである、または前記細胞中における前記ω3脂肪酸の0.1〜25%がSDAであり、0.1〜10%がETAであり、0.1〜50%がEPAであり、0.1〜50%がDPAであり、40〜95%がDHAである、請求項36から38のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項40】
前記Δ4デサチュラーゼが、配列番号73において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号73と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から39のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項41】
i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結し、
a)ALAからEPAまたはDPAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、および
b)ALAからDPAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とし、
好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDPAであることを特徴とする、組換え細胞。
【請求項42】
前記細胞中におけるトリアシルグリセロール中に組み込まれた全脂肪酸の少なくとも6%、少なくとも11%または少なくとも15%が、DPAである、請求項41に記載の細胞。
【請求項43】
DPAが、前記細胞中におけるSDA、ETA、EPAおよびDPAの合計の20〜65%、好ましくは40〜65%を構成する、請求項41または請求項42に記載の細胞。
【請求項44】
前記細胞中におけるω3脂肪酸の0.1〜35%がSDAであり、0.1〜15%がETAであり、0.1〜60%がEPAであり、30〜75%がDPAである、または前記細胞中における前記ω3脂肪酸の0.1〜35%がSDAであり、0.1〜15%がETAであり、0.1〜50%がEPAであり、40〜75%がDPAである、請求項41から43のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項45】
前記Δ6エロンガーゼが、配列番号4において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号4と少なくとも55%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から44のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項46】
前記Δ6デサチュラーゼが、配列番号8において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号8と少なくとも67%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から45のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項47】
前記Δ5デサチュラーゼが、配列番号26において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号26と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から46のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項48】
前記Δ5エロンガーゼが、配列番号6において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号6と少なくとも47%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から47のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項49】
前記ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼが、配列番号75または配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号75および/または配列番号108と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項36から48のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項50】
i)Δ17デサチュラーゼ、
ii)Δ15デサチュラーゼ、および/または
iii)Δ12デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項1から49のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項51】
前記デサチュラーゼの内の1種もしくは複数種または全てが、対応するアシル−PC基質よりも大きなアシル−CoA基質に対する活性を有する、請求項1から50のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項52】
Δ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記エロンガーゼが、Δ9エロンガーゼ活性より大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、組換え細胞。
【請求項53】
前記エロンガーゼが、少なくとも50%もしくは少なくとも60%である、SDAについての、ETAを産生する変換の効率を有し、および/または少なくとも6%もしくは少なくとも9%である、ALAについての、ETrAを産生する変換の効率を有する、請求項52に記載の細胞。
【請求項54】
前記エロンガーゼが、Δ9エロンガーゼ活性より少なくとも約6.5倍大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、請求項52または請求項53に記載の細胞。
【請求項55】
前記エロンガーゼが、検出可能なΔ5エロンガーゼ活性を有さない、請求項52から54のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項56】
前記エロンガーゼが、配列番号4において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号4と少なくとも55%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、請求項52から55のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項57】
i)Δ8デサチュラーゼおよび/またはΔ6デサチュラーゼ、
ii)Δ5デサチュラーゼ、
iii)Δ5エロンガーゼ、ならびに
iv)場合によって、Δ4デサチュラーゼおよび/またはω3デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含み、
各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、請求項52から56のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項58】
Δ5デサチュラーゼ活性を有する脂肪酸デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記デサチュラーゼが、配列番号13において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号13と少なくとも53%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項59】
Δ9エロンガーゼ活性を有する脂肪酸エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む組換え細胞であって、前記エロンガーゼが、配列番号28、94および96のいずれか1つにおいて提供される配列、その生物学的に活性な断片、配列番号28と少なくとも81%同一であるアミノ酸配列、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む、組換え細胞。
【請求項60】
前記Δ9エロンガーゼが、配列番号94もしくは配列番号96において提供される配列、その生物学的に活性な断片、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含み、前記エロンガーゼが、対応するω3基質よりもω6基質に対して、より大きな活性を有する、請求項59に記載の細胞。
【請求項61】
前記デサチュラーゼおよび/またはエロンガーゼが微細藻類から精製できる、請求項1から60のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項62】
真核細胞である、請求項1から61のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項63】
植物細胞、哺乳動物細胞、昆虫細胞、真菌細胞または酵母細胞である、請求項62に記載の細胞。
【請求項64】
植物中のものおよび/または成熟植物種子細胞である、請求項63に記載の細胞。
【請求項65】
前記植物または植物の種子が、それぞれ油料種子植物または油料種子である、請求項64に記載の細胞。
【請求項66】
長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成することができ、前記LC−PUFAを合成することができない細胞に由来する、請求項1から65のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項67】
サイレンシングサプレッサーをコードする外因性ポリヌクレオチドをさらに含む、請求項1から66のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項68】
前記サイレンシングサプレッサーをコードする前記外因性ポリヌクレオチドが、植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結する、請求項67に記載の細胞。
【請求項69】
前記植物貯蔵器官特異的プロモーターが、種子特異的プロモーターである、請求項68に記載の細胞。
【請求項70】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸ω3デサチュラーゼ活性をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化し得る細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項71】
前記選択される細胞が、請求項4から11のいずれか一項に記載の細胞である、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ5エロンガーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、および
d)細胞を選択するステップであり、前記Δ5エロンガーゼが、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、ステップ
を含む方法。
【請求項73】
前記選択される細胞が、請求項1から3のいずれか一項に記載の細胞である、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ6デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)以下の、
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、ならびに
iii)好ましくは植物細胞中における、ALAに対するΔ6デサチュラーゼ活性およびETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有する細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項75】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a)脂肪酸Δ6デサチュラーゼをコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、前記ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できるプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有するΔ6デサチュラーゼ活性を有し、酵母細胞中において発現される場合、少なくとも5%、少なくとも7.5%、または少なくとも10%または少なくとも35%の効率でSDAを産生する、ALAに対する活性を有する細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項76】
前記選択される細胞が、請求項12から22のいずれか一項に記載の細胞である、請求項74または請求項75に記載の方法。
【請求項77】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ9エロンガーゼ、
ii)Δ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)場合によって、Δ5エロンガーゼ、および
v)前記Δ5エロンガーゼが存在する場合、場合によって、Δ4デサチュラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d)細胞を選択するステップであり、全脂肪酸の少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%が、それらのアシル鎖中に少なくとも20個の炭素および少なくとも3個の炭素−炭素二重結合を含む、ステップ
を含む方法。
【請求項78】
前記選択される細胞が、請求項24から35のいずれか一項に記載の細胞である、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、
v)Δ4デサチュラーゼ、ならびに
vi)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d) 1)ALAからEPA、DPAまたはDHAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、
2)ALAからDPAまたはDHAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質、
3)ALAからDHAの変換の効率が少なくとも9.5%または少なくとも10.8%である性質、および
4)EPAからDHAの変換の効率が少なくとも45%または少なくとも50%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とする細胞であり、好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDHAであることを特徴とする細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項80】
1種または複数種の長鎖多価不飽和脂肪酸(LC−PUFA)を合成できる細胞を得る方法であって、
a) i)Δ6エロンガーゼおよび/またはΔ9エロンガーゼ、
ii)Δ6デサチュラーゼおよび/またはΔ8デサチュラーゼ、
iii)Δ5デサチュラーゼ、
iv)Δ5エロンガーゼ、ならびに
v)場合によって、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ
をコードする外因性ポリヌクレオチドを細胞、好ましくは前記LC−PUFAを合成することができない細胞中に導入するステップであり、各ポリヌクレオチドが、前記細胞中における前記ポリヌクレオチドの発現を誘導できる1つまたは複数のプロモーターに作動可能に連結する、ステップ、
b)前記細胞中において前記外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、
c)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
d) a)ALAからEPAまたはDPAの変換の効率が少なくとも17.3%または少なくとも23%である性質、および
b)ALAからDPAの変換の効率が少なくとも15.4%または少なくとも21%である性質
の内の1つもしくは複数または全てを特徴とする細胞であり、好ましくはさらに、前記細胞中における全脂肪酸の少なくとも4%がDPAであることを特徴とする細胞を選択するステップ
を含む方法。
【請求項81】
前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞のゲノム中に安定して組み込まれるようになる、請求項70から80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項82】
ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップをさらに含む、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記外因性ポリヌクレオチドまたは複数の前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞中において一過性に発現される、請求項70から80のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記細胞が、植物中における葉細胞である、請求項70から83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがω3デサチュラーゼ活性を有し、かつARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができることに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項86】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号15と少なくとも35%同一であり、配列番号17と少なくとも60%同一であり、および/または配列番号20と少なくとも60%同一である、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
脂肪酸伸長に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸エロンガーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、および
v)前記ポリペプチドがΔ5エロンガーゼ活性を有し、かつ少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%である、EPAについての、DPAを産生する変換の効率を有することに基づいて、脂肪酸伸長に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項88】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号6と少なくとも47%同一である、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがΔ6デサチュラーゼ活性を有し、かつ
a)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
b)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
c)好ましくは植物細胞中における、ALAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項90】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号10と少なくとも77%同一であり、および/または配列番号8と少なくとも67%同一である、請求項89に記載の方法。
【請求項91】
脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択する方法であって、
i)プロモーターに作動可能に連結する核酸分子を得るステップであり、前記核酸分子が、脂肪酸デサチュラーゼであり得るポリペプチドをコードする、ステップ、
ii)前記プロモーターが活性である細胞中に前記核酸分子を導入するステップ、
iii)前記細胞中において前記核酸分子を発現させるステップ、
iv)前記細胞の脂肪酸組成を分析するステップ、ならびに
v)前記ポリペプチドがΔ6デサチュラーゼ活性およびΔ8デサチュラーゼ活性の両方を有することに基づいて、脂肪酸不飽和化に関与する核酸分子を選択するステップ
を含む方法。
【請求項92】
前記ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号8と少なくとも67%同一である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
ステップ(v)が、アシル−CoA基質に対して活性なデサチュラーゼまたはフロントエンドデサチュラーゼをコードする核酸分子を選択することを含む、請求項85、86または89から92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
組換え細胞を産生するため、組換え細胞中において少なくとも2種の脂肪酸デサチュラーゼおよび2種の脂肪酸エロンガーゼの組合せを発現するため、および/または組換え細胞中においてLC−PUFAを産生するために使用される場合における、請求項1〜93のいずれかに記載の外因性ポリヌクレオチドの組合せ。
【請求項95】
細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、ARAからEPA、DGLAからETA、GLAからSDAの内の少なくとも1つ、ARAからEPAおよびDGLAからETAの両方、ARAからEPAおよびGLAからSDAの両方、またはこれらの3つ全てを不飽和化することができる実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸ω3デサチュラーゼ。
【請求項96】
請求項4から11のいずれか一項に記載の性質の内のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項95に記載のω3デサチュラーゼ。
【請求項97】
細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%または少なくとも75%の効率でDPAを産生する、EPAに対する活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ5エロンガーゼ。
【請求項98】
請求項1から3のいずれか一項に記載の性質の内のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項97に記載のΔ5エロンガーゼ。
【請求項99】
i)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてのLAよりもALAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、
ii)好ましくは植物細胞中における、脂肪酸基質としてPCのsn−2位に接合したALAに対するよりも脂肪酸基質としてのALA−CoAに対して、より大きなΔ6デサチュラーゼ活性、および
iii)好ましくは植物細胞中における、ETrAに対するΔ8デサチュラーゼ活性
の内の少なくとも2つ、好ましくは3つ全てを有することをさらに特徴とする、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6デサチュラーゼ。
【請求項100】
対応するω6基質よりもω3基質に対して、より大きな活性を有し、細胞中において外因性ポリヌクレオチドから発現される場合に少なくとも5%、少なくとも7.5%もしくは少なくとも10%の効率で、または酵母細胞中において発現される場合に少なくとも35%の効率でSDAを産生するALAに対する活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6デサチュラーゼ。
【請求項101】
請求項12から22のいずれか一項に記載の性質のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項99または100に記載のΔ6デサチュラーゼ。
【請求項102】
Δ9エロンガーゼ活性より大きなΔ6エロンガーゼ活性を有する、実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ。
【請求項103】
請求項53から56のいずれか一項に記載の性質のいずれか1つまたは複数を特徴とする、請求項102に記載のΔ6エロンガーゼおよびΔ9エロンガーゼ。
【請求項104】
配列番号13において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号13と少なくとも53%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ5デサチュラーゼ。
【請求項105】
配列番号28、94および96のいずれか1つにおいて提供される配列、その生物学的に活性な断片、配列番号28と少なくとも81%同一であるアミノ酸配列、または配列番号94および/もしくは配列番号96と少なくとも50%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えの脂肪酸Δ9エロンガーゼ。
【請求項106】
配列番号108において提供される配列、その生物学的に活性な断片または配列番号108と少なくとも54%同一であるアミノ酸配列を有するアミノ酸を含む実質的に精製されたおよび/または組換えジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ。
【請求項107】
デサチュラーゼおよび/またはエロンガーゼが微細藻類から精製できる、請求項95から106のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼ。
【請求項108】
i)配列番号3、5、7、9、11、12、14、16、18、19、27、29、93、95、107もしくは125から129のいずれか1つから選択されるヌクレオチドの配列、
ii)請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼをコードするヌクレオチドの配列、
iii)配列番号3、5、7、9、11、12、14、16、18、19、27、29、93、95、107もしくは125から129において記載される配列の内の1つまたは複数と少なくとも50%同一であるヌクレオチドの配列、および/または
iv)ストリンジェントな条件下でi)からiii)のいずれか1つにハイブリダイズする配列
を含む単離されたおよび/または外因性ポリヌクレオチド。
【請求項109】
植物細胞のゲノム中に組み込むためのおよび/または組み込まれたDNA構築物であって、前記構築物が、前記植物細胞中における脂肪酸合成をモジュレートするタンパク質をコードする少なくとも3つのオープンリーディングフレームのクラスターを含み、好ましくは、各タンパク質が脂肪酸デサチュラーゼまたは脂肪酸エロンガーゼであり、同じ転写方向を有する各オープンリーディングフレームが、少なくとも750bp、少なくとも1,000bpまたは少なくとも1,250bpによって分離され、前記オープンリーディングフレームの内の少なくとも2つが、異なる転写方向を有し、各オープンリーディングフレームが、前記植物細胞中において活性なプロモーターに作動可能に連結し、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、DNA構築物。
【請求項110】
前記プロモーターの内の少なくとも2つが異なる、請求項109に記載のDNA構築物。
【請求項111】
各オープンリーディングフレームが、異種5’リーダー配列に作動可能に連結し、その各々が、独立して同一または異なってよく、各異種5’リーダー配列が、特定のオープンリーディングフレームに対する天然に存在する5’リーダー配列と比較して転写効率を増強する、請求項109または請求項110に記載のDNA構築物。
【請求項112】
前記異種5’リーダー配列が、タバコモザイクウイルス(TMV)5’リーダー配列である、請求項111に記載のDNA構築物。
【請求項113】
前記タンパク質が、エロンガーゼおよび/またはデサチュラーゼである、請求項109から112のいずれか一項に記載のDNA構築物。
【請求項114】
タンパク質に翻訳されるオープンリーディングフレームを3または4つだけ有する、請求項109から113のいずれか一項に記載のDNA構築物。
【請求項115】
請求項108に記載のポリヌクレオチドおよび/または請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物を含むベクター。
【請求項116】
前記ポリヌクレオチドが、プロモーターに作動可能に連結する、請求項115に記載のベクター。
【請求項117】
請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼを産生する方法であって、細胞または無細胞発現系中において請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物および/または請求項115もしくは請求項116に記載のベクターを発現させるステップを含む方法。
【請求項118】
少なくとも3種の異なる外因性ポリヌクレオチドで真核細胞を一過性にトランスフェクトする方法であって、
i)少なくとも
a)第1の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第1の細菌、
b)第2の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第2の細菌、および
c)第3の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第3の細菌
を得るステップ、ならびに
ii)ステップi)の前記細菌を前記細胞に接触させるステップ
を含み、前記染色体外転移核酸の各々を前記細菌から前記細胞に転移させて、一過性にトランスフェクトされた細胞を産生し、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が前記細胞中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが独立して同一または異なってよく、前記外因性ポリヌクレオチドの内の少なくとも1つがサイレンシングサプレッサーをコードする、方法。
【請求項119】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第4の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第4の細菌を接触させるステップとを含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第5の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第5の細菌を接触させるステップとを含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第6の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第6の細菌を接触させるステップとを含む、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第7の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第7の細菌を接触させるステップとを含む、請求項121に記載の方法。
【請求項123】
前記細胞を得るステップと、次いで前記細胞に第8の外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む第8の細菌を接触させるステップとを含む、請求項122に記載の方法。
【請求項124】
所望の活性について一過性にトランスフェクトされた細胞をスクリーニングする方法であって、請求項118から123のいずれか一項に記載の方法を実施するステップと、前記所望の活性について前記細胞を試験するステップとを含む方法。
【請求項125】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドで真核細胞を形質転換する方法であって、
i)少なくとも
a)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸を含む第1の細菌、および
b)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1と異なる第2の染色体外転移核酸を含む第2の細菌
を得るステップ、
ii)ステップi)の前記細菌を前記細胞に接触させるステップ、ならびに
iii)場合によって、前記第1および第2の染色体外転移核酸の前記外因性ポリヌクレオチドで安定して形質転換された細胞を選択するステップ
を含み、前記第1および第2の染色体外転移核酸の前記外因性ポリヌクレオチドの各々を前記細菌から前記細胞に転移させて、前記形質転換細胞を産生し、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が、前記細胞またはそれに由来し得る細胞中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、方法。
【請求項126】
前記i)第1の染色体外転移核酸が、3から6種だけ、3から5種だけ、3から4種だけ、4から6種だけ、4から5種だけ、または5から6種だけの異なる外因性ポリヌクレオチドを有し、ii)前記第2の染色体外転移核酸が、3から6種だけ、3から5種だけ、3から4種だけ、4から6種だけ、4から5種だけ、または5から6種だけの異なる外因性ポリヌクレオチドを有する、請求項125に記載の方法。
【請求項127】
前記外因性ポリヌクレオチドの各々がポリペプチドをコードし、前記ポリペプチドの各々が異なる、請求項125または請求項126に記載の方法。
【請求項128】
i)前記第1の染色体外転移核酸が、Δ6デサチュラーゼ、Δ12デサチュラーゼおよびΔ15デサチュラーゼから成る群から選択されるポリペプチドを独立してコードする2種の外因性ポリヌクレオチドを含み、ならびに
ii)前記第2の染色体外転移核酸が、前記群からの第3の酵素であるポリペプチドをコードする外因性ポリヌクレオチドを含む、請求項125から127のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記細胞が植物細胞であり、前記安定形質転換細胞から形質転換植物を生成するステップをさらに含む、請求項125から128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
各外因性ポリヌクレオチドが、酵素経路の部分を形成する酵素をコードするか、またはかかる酵素の候補物質である、請求項118から129のいずれか一項に記載の方法。
【請求項131】
各外因性ポリヌクレオチドが、脂肪酸合成、脂肪酸修飾、ジアシルグリセロール構築、トリアシルグリセロール構築もしくはそれらの内の2つ以上の組合せに関与する酵素をコードするか、またはかかる酵素の候補物質である、請求項118から130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
前記細菌が、アグロバクテリウム属種、リゾビウム属種、シノリゾビウム・メリロティ、メゾリゾビウム・ロティ、シゲラ・フレクスネリ、サルモネラ・チフィムリウム、サルモネラ・コレレスイス、リステリア・モノサイトゲネス、エシェリヒア・コリ、エルシニア・シュードツベルクローシスおよびエルシニア・エンテロコリチカから選択される、請求項118から131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記染色体外転移核酸が、P−DNA、アグロバクテリウム属種T−DNAまたはそれらの組合せである、請求項118から132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
前記細胞が、植物細胞または哺乳動物細胞である、請求項118から133のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
前記細胞が、組織または器官の部分である、請求項118から134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
前記細胞が植物細胞であり、前記組織または器官が、葉、茎、根、分裂組織、カルスまたは胚珠である、請求項135に記載の方法。
【請求項137】
請求項118から136のいずれか一項に記載の方法によって産生される細胞。
【請求項138】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドで安定形質転換植物を産生する方法であって、
i)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域を含む第1の安定形質転換植物を得るステップ、
ii)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む前記第1と異なる第2の外因性ゲノム領域を含み、前記第1と性的に適合性のある種の第2の安定形質転換植物を得るステップ、
iii)前記第1の安定形質転換植物を前記第2の安定形質転換植物と交配するステップ、ならびに
iv)ステップiii)から産生された植物または前記第1および第2のゲノム領域を含むその子孫を選択することによって安定形質転換植物を産生するステップ
を含み、前記外因性ポリヌクレオチドの各々が、前記植物中において活性なプロモーターを含み、各プロモーターが、独立して同一または異なってよい、方法。
【請求項139】
ステップi)が、
a)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸を含む第1の細菌を植物細胞に接触させるステップ、
b)ステップa)の前記植物細胞から安定形質転換植物を生成するステップ、および場合によって、
c)ステップb)の前記安定形質転換植物から子孫植物を産生するステップ
によって前記第1の安定形質転換植物を産生することを含み、
ならびに/またはステップii)が、
d)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第2の染色体外転移核酸を含む第2の細菌を植物細胞に接触させるステップ、
e)ステップd)の前記植物細胞から安定形質転換植物を生成するステップ、および場合によって
f)ステップe)の前記安定形質転換植物から子孫植物を産生するステップ
によって前記第2の安定形質転換植物を産生することを含む、請求項138に記載の方法。
【請求項140】
少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを有する安定形質転換植物を産生する方法であって、
i)3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域を含む第1の安定形質転換植物または植物部分を得るステップ、
ii)前記第1の安定形質転換植物の細胞または植物部分に3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む染色体外転移核酸を含む細菌を接触させるステップ、
iii)前記細胞から植物を産生するステップ、および
iv)場合によって、前記少なくとも6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む、ステップiii)から産生された植物を選択するステップ
を含む方法。
【請求項141】
少なくとも、
a)第1の外因性ポリヌクレオチドを含む第1の染色体外転移核酸、
b)第2の外因性ポリヌクレオチドを含む第2の染色体外転移核酸、および
c)第3の外因性ポリヌクレオチドを含む第3の染色体外転移核酸
を含む細胞。
【請求項142】
3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第1の外因性ゲノム領域と、3種、4種、5種または6種の異なる外因性ポリヌクレオチドを含む第2の外因性ゲノム領域とを含むトランスジェニック植物もしくはその子孫または種子。
【請求項143】
請求項1から69、137または141のいずれか一項に記載の細胞を含むトランスジェニック非ヒト生物。
【請求項144】
トランスジェニック植物である、請求項143に記載の生物。
【請求項145】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞を含んでいるか、または請求項142もしくは請求項144に記載のトランスジェニック植物から得られた種子。
【請求項146】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子によって産生された、あるいは請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から得られた油。
【請求項147】
前記油が、油料種子からの油の抽出によって得られる、請求項146に記載の油。
【請求項148】
キャノーラ油(ブラッシカ・ナパス、ブラッシカ・ラパ属種)、カラシ油(ブラッシカ・ユンケア)、他のブラッシカ油、ヒマワリ油(ヘリアンサス・アナス)、アマニ油(リナム・ウシタチシマム)、ダイズ油(グリシン・マックス)、サフラワー油(カーサマス・ティンクトリアス)、トウモロコシ油(ゼア・マイス)、タバコ油(ニコチアナ・タバカム)、落花生油(アラキス・ヒポゲア)、パーム油、綿実油(ゴシピウム・ヒルスツム)、ヤシ油(ココス・ヌシフェラ)、アボカド油(ペルセア・アメリカナ)、オリーブ油(オレア・エウロパエア)、カシュー油(アナカルジウム・オクシデンタレ)、マカダミア油(マカダミア・インテルグリフォリア)、扁桃油(プルヌス・アミグダルス)またはアラビドプシス種子油(アラビドプシス・サリアナ)である、請求項146または請求項147に記載の油。
【請求項149】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子によって産生された、あるいは請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から得られた脂肪酸。
【請求項150】
不飽和脂肪酸を含有する油の製造方法であって、請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物または請求項145に記載の種子から油を抽出するステップを含む方法。
【請求項151】
請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項146から148のいずれか一項に記載の油または請求項149に記載の脂肪酸を含む組成物。
【請求項152】
請求項1から69、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油および/または請求項149に記載の脂肪酸を含む飼料、化粧品または化学物質。
【請求項153】
デサチュラーゼ反応を実施する方法であって、CoAにエステル化された多価不飽和脂肪酸に請求項4から22のいずれか一項に記載のデサチュラーゼを接触させるステップを含む方法。
【請求項154】
請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼまたはエロンガーゼに特異的に結合する実質的に精製された抗体またはその断片。
【請求項155】
PUFAから利益を受ける状態を治療または予防する方法であって、請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油、請求項149に記載の脂肪酸および/または請求項152に記載の飼料を対象に投与するステップを含む方法。
【請求項156】
前記状態が、不整脈、血管形成、炎症、喘息、乾癬、骨粗鬆症、腎結石、エイズ、多発性硬化症、関節リウマチ、クローン病、統合失調症、癌、胎児性アルコール症候群、注意欠陥多動性障害、嚢胞性線維症、フェニルケトン尿症、単極性うつ病、攻撃的敵意、アドレノロイコジストフィー(adrenoleukodystophy)、冠性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、アルツハイマー病、慢性閉塞性肺疾患、潰瘍性大腸炎、血管形成術後の再狭窄、湿疹、高血圧症、血小板凝集、胃腸出血、子宮内膜症、月経前症候群、筋痛性脳脊髄炎、ウイルス感染後の慢性疲労または眼疾患である、請求項155に記載の方法。
【請求項157】
PUFAから利益を受ける状態を治療または予防するための医薬品の製造のための、請求項1から68、137もしくは141のいずれか一項に記載の細胞、請求項95から107のいずれか一項に記載のデサチュラーゼもしくはエロンガーゼ、請求項108に記載のポリヌクレオチド、請求項109から114のいずれか一項に記載のDNA構築物、請求項115もしくは請求項116に記載のベクター、請求項142に記載の植物、請求項143もしくは144に記載のトランスジェニック非ヒト生物、請求項145に記載の種子、請求項146から148のいずれか一項に記載の油、請求項149に記載の脂肪酸および/または請求項152に記載の飼料の使用。
【請求項158】
i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を含む植物細胞。
【請求項159】
前記植物貯蔵器官特異的プロモーターが、種子特異的プロモーター、例えば、子葉特異的プロモーターまたは内乳特異的プロモーターである、請求項158に記載の細胞。
【請求項160】
前記サイレンシングサプレッサーが、ウイルスサプレッサータンパク質である、請求項158または請求項159に記載の細胞。
【請求項161】
前記RNA分子がポリペプチドをコードする、請求項158から160のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項162】
前記ポリペプチドが、脂肪酸もしくは脂質の合成もしくは修飾に関与し、種子貯蔵タンパク質であり、炭水化物合成もしくは修飾に関与し、または医薬である、請求項161に記載の細胞。
【請求項163】
少なくとも1種、少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種または少なくとも5種の更なる異なる外因性ポリヌクレオチドを含み、各々が、RNA分子をコードし、前記貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結する、請求項158から162のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項164】
前記外因性ポリヌクレオチドがDNAである、請求項158から163のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項165】
種子等の植物貯蔵器官中にある、請求項158から164のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項166】
前記RNAモレケウル(moleceule)が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠くアイソジェニックな細胞と比較して増加したレベルで存在する、請求項158から165のいずれか一項に記載の細胞。
【請求項167】
少なくとも前記更なる外因性ポリヌクレオチドの内によってコードされる少なくとも1種のRNA分子が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠くアイソジェニックな細胞と比較して増加したレベルで存在する、請求項166に記載の細胞。
【請求項168】
請求項158から167のいずれか一項に記載の細胞を含むトランスジェニック植物。
【請求項169】
請求項158から167のいずれか一項に記載の細胞を含むおよび/または請求項168に記載のトランスジェニック植物から得られる植物貯蔵器官。
【請求項170】
種子である、請求項169に記載の植物貯蔵器官。
【請求項171】
その貯蔵器官中におけるRNA分子の増加したレベルを有する表現型的に正常な植物を得る方法であって、
a) i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を植物細胞中に導入するステップ、
b)ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップ、
c)前記形質転換植物が貯蔵器官を産生するまで、前記形質転換植物を成長させるステップ、
d)前記貯蔵器官中における前記RNA分子のレベルを決定するステップ、および
e)表現型的に正常な植物を選択するステップ
を含み、前記RNA分子が、前記第1の外因性ポリヌクレオチドを欠く対応する貯蔵器官と比較して前記貯蔵器官中において増加したレベルで存在する、方法。
【請求項172】
その貯蔵器官中におけるRNA分子の安定化された発現を有する表現型的に正常な植物を得る方法であって、
a) i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチド、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチド
を植物細胞中に導入するステップ、
b)ステップa)の前記細胞から形質転換植物を再生させるステップ、
c)ステップb)の前記植物に由来する前記貯蔵器官を含む第3世代の子孫植物を産生するステップ、ならびに
d)第3世代の子孫植物を選択するステップ
を含み、前記RNA分子が、前記植物の前世代の貯蔵器官中におけるレベルの少なくとも90%のレベルで前記貯蔵器官中に存在する、方法。
【請求項173】
前記外因性ポリヌクレオチドが、前記細胞のゲノム中に安定して組み込まれる、請求項171または請求項172に記載の方法。
【請求項174】
トランスジェニック植物の貯蔵器官中におけるRNA分子の発現を安定させる方法であって、
i)植物貯蔵器官特異的プロモーターに作動可能に連結したサイレンシングサプレッサーをコードする第1の外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ、および
ii)前記植物貯蔵器官中における遺伝子転写を誘導するプロモーターに作動可能に連結したRNA分子をコードする第2の外因性ポリヌクレオチドを発現させるステップ
を含み、前記トランスジェニック植物が、前記外因性ポリヌクレオチドで形質転換された親植物から得られた少なくとも第3世代の子孫植物であり、前記RNA分子が、前記植物の前世代の貯蔵器官中におけるレベルの少なくとも90%のレベルで前記植物の前記貯蔵器官中に存在する、方法。
【請求項175】
前記植物を野外において成長させる、請求項171から174のいずれか一項に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
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【図10】
【図11】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公表番号】特表2012−509059(P2012−509059A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535839(P2011−535839)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/AU2009/001488
【国際公開番号】WO2010/057246
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(305039998)コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼイション (92)
【出願人】(511119798)グレインズ リサーチ アンド デヴェロップメント コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【国際出願番号】PCT/AU2009/001488
【国際公開番号】WO2010/057246
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(305039998)コモンウェルス サイエンティフィック アンド インダストリアル リサーチ オーガニゼイション (92)
【出願人】(511119798)グレインズ リサーチ アンド デヴェロップメント コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
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