説明

オリゴヌクレオチド・マイクロアレイ解析による聴覚障害の遺伝子型決定

病的状態に関連した遺伝子または標的核酸配列に関して被検者を遺伝子型決定するための方法であって、固体支持体に固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを、同定可能なシグナルを与えることができるリポーター分子で直接もしくは間接的にラベルされた試験される被検者からのRNAまたはDNAの一本鎖形態と、固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドに正確に相補的な一本鎖RNAまたはDNAのハイブリダイゼーションを可能にするが、非相補的な一本鎖RNAまたはDNA分子のハイブリダイゼーションが実質的により少ないか、またはない条件下で接触させる工程と、次いで一本鎖RNAまたはDNA分子の遺伝的同一性の指標を提供して、被検者の遺伝子型を提供するリポーター分子の存在または不存在またはレベルについてスクリーニングする工程とを含む方法が提供される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
病的状態に関連した遺伝子または標的核酸配列に関して被検者を遺伝子型決定するための方法であって、固体支持体に固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを、同定可能なシグナルを与えることができるリポーター分子で直接もしくは間接的にラベルされた試験される被検者からのRNAまたはDNAの一本鎖形態と、固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドに正確に相補的な一本鎖RNAまたはDNAのハイブリダイゼーションを可能にするが、非相補的な一本鎖RNAまたはDNA分子のハイブリダイゼーションが実質的により少ないか、またはない条件下で接触させる工程と、次いで一本鎖RNAまたはDNA分子の遺伝的同一性の指標を提供して、被検者の遺伝子型を提供するリポーター分子の存在または不存在またはレベルについてスクリーニングする工程とを含む方法。
【請求項2】
試験の被検者からのRNAまたはDNAが、ポリマー鎖反応(PCR)を経て組み込まれたラベルされたヌクレオチドで直接ラベルされる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
試験の被検者からのRNAまたはDNAが、試験RNAまたはDNAに対するラベルされたオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを経てラベルされたヌクレオチドで間接的にラベルされる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
被検者が、ヒト、非ヒト霊長類、家畜動物、臨床検査動物、伴侶動物、および捕獲された野生動物について選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
被検者がヒトである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
病的状態が、自己免疫疾患、炎症性の症状、癌、神経疾患、および神経変性の障害から選択される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
病的状態が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害の発症の性向である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
病的状態が、遺伝的聴覚障害と関連している、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ハイブリダイゼーション工程が、同一のヌクレオチド配列と、少なくとも1つのミスマッチを有する配列との間のディファレンシャル・ハイブリダイゼーションを可能にするディファレンシャル・ハイブリダイゼーション条件下であり、被検者の遺伝子型の同一性が、リポーター分子からのシグナルの存在、非存在、またはレベルによって決定される、請求項1記載の方法。
【請求項10】
RNAまたはDNAが、コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリア125rRNA、もしくはアッシャリンである、請求項1または7または8記載の方法。
【請求項11】
ハイブリダイゼーション条件が、1〜4 X SSCの存在下における30〜50℃での15〜90分のハイブリダイゼーション、続く以下の順序での30〜50℃における洗浄を含む、請求項1記載の方法:

【請求項12】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約5〜約100ヌクレオチドの長さである、請求項1記載の方法。
【請求項13】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約10〜約30ヌクレオチドの長さである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約15〜約30ヌクレオチドの長さである、請求項12記載の方法。
【請求項15】
固定されたオリゴヌクレオチドが、配列番号:1〜64から選択される、請求項12記載の方法。
【請求項16】
ヌクレオチドの配列が、固定されたオリゴヌクレオチドの上流または下流で妨害されてハイブリダイゼーション感受性を改善する、請求項1記載の方法。
【請求項17】
妨害がG残基の配列にある、請求項16記載の方法。
【請求項18】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリア12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的からヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAに直接または間接的にラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、ストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:64から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて、ラベルからのシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによってハイブリダイゼーションについてスクリーニングする方法。
【請求項19】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリアの12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的に由来するヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAにラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、30〜50℃で15〜90分の1〜4×SSC、続いて以下の順序での30〜50℃における洗浄のストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:32から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて:

ラベルからのシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによってハイブリダイゼーションについてスクリーニングする方法。
【請求項20】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリアの12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的に由来するヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAにラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、30〜50℃で15〜90分間の1〜4×SSC、続いて以下の順序で30〜50℃における洗浄のストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:32から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて:

ラベルからシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによるハイブリダイゼーションについてのスクリーニングであって、式中GI値は、アルゴリズム:

式中:
SVNは、正常スポットの値であり;および
SVMは、変異体スポットの値であり;
その結果:
0.8<GI<1.0である場合、遺伝子型はN/Nであり;
0.65<GI<0.5である場合、遺伝子型はN/Mであり;および、
0.0<GI<0.2である場合、遺伝子型はM/Mであり;
式中:
Nは、正常対立遺伝子であり;および
Mは、変異誘発遺伝子である;
によって決定されるスクリーニングをする方法。
【請求項21】
配列:

式中:
nは、1つまたは種々のヌクレオチドの範囲であり;
xは、ヌクレオチド配列[n]の長さであり;および、
Aは、配列番号:33〜64から選択されるヌクレオチド配列である:
を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項22】
nがTである、請求項21記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項23】
xが約5〜約30である、請求項21または22記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項24】
[n]X-Aが配列番号:1〜32から選択される、請求項21記載の1つ複数またはのヌクレオチドのセット。
【請求項25】
請求項21〜24のいずれか一項記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むキット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
病的状態に関連したコネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリア125rRNA、もしくはアッシャリンから選択される遺伝子または標的核酸配列に関して被検者を遺伝子型決定するための方法であって、固体支持体に固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを、同定可能なシグナルを与えることができるリポーター分子で直接もしくは間接的にラベルされた試験される被検者からのRNAまたはDNAの一本鎖形態と、1〜4X SSCの存在下における30〜50℃での15〜90分のハイブリダイゼーションとそれに続く以下の順序での30〜50℃における洗浄を含み:

固定された対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドに正確に相補的な一本鎖RNAまたはDNAのハイブリダイゼーションを可能にするが、非相補的な一本鎖RNAまたはDNA分子のハイブリダイゼーションが実質的により少ないか、またはない条件下で接触させる工程と、次いで一本鎖RNAまたはDNA分子の遺伝的同一性の指標を提供して、被検者の遺伝子型を提供するリポーター分子の存在または不存在またはレベルについてスクリーニングする工程とを含む方法。
【請求項2】
試験の被検者からのRNAまたはDNAが、ポリマー鎖反応(PCR)を経て組み込まれたラベルされたヌクレオチドで直接ラベルされる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
試験の被検者からのRNAまたはDNAが、試験RNAまたはDNAに対するラベルされたオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを経てラベルされたヌクレオチドで間接的にラベルされる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
被検者が、ヒト、非ヒト霊長類、家畜動物、臨床検査動物、伴侶動物、および捕獲された野生動物について選択される、請求項1記載の方法。
【請求項5】
被検者がヒトである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
病的状態が、自己免疫疾患、炎症性の症状、癌、神経疾患、および神経変性の障害から選択される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
病的状態が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害の発症の性向である、請求項1記載の方法。
【請求項8】
病的状態が、遺伝的聴覚障害と関連している、請求項1記載の方法。
【請求項9】
ハイブリダイゼーション工程が、同一のヌクレオチド配列と、少なくとも1つのミスマッチを有する配列との間のディファレンシャル・ハイブリダイゼーションを可能にするディファレンシャル・ハイブリダイゼーション条件下であり、被検者の遺伝子型の同一性が、リポーター分子からのシグナルの存在、非存在、またはレベルによって決定される、請求項1記載の方法。
【請求項10】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約5〜約100ヌクレオチドの長さである、請求項1記載の方法。
【請求項11】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約10〜約30ヌクレオチドの長さである、請求項10記載の方法。
【請求項12】
固定されたオリゴヌクレオチドが、約15〜約30ヌクレオチドの長さである、請求項10記載の方法。
【請求項13】
固定されたオリゴヌクレオチドが、配列番号:1〜64から選択される、請求項10記載の方法。
【請求項14】
ヌクレオチドの配列が、固定されたオリゴヌクレオチドの上流または下流で妨害されてハイブリダイゼーション感受性を改善する、請求項1記載の方法。
【請求項15】
妨害がG残基の配列にある、請求項14記載の方法。
【請求項16】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリア12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的からヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAに直接または間接的にラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、ストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:64から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて、ラベルからのシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによってハイブリダイゼーションについてスクリーニングする方法。
【請求項17】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリアの12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的に由来するヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAにラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、30〜50℃で15〜90分の1〜4×SSC、続いて以下の順序での30〜50℃における洗浄のストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:32から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて:

ラベルからのシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによってハイブリダイゼーションについてスクリーニングする方法。
【請求項18】
コネキシオン26、ペンドリン、ミトコンドリアの12S rRNA、およびアッシャリンから選択される遺伝子または核酸標的に由来するヒト被験者を遺伝子型決定するための方法であって、これらの遺伝子または標的の1つもしくは複数における突然変異が、遺伝的聴覚障害または遺伝的聴覚障害を発症する性向の指標であり、該方法は、上に列記した遺伝子または核酸標的の潜在的突然変異に対応するDNA配列に隣接するプライマーを使用して試験されるヒト被験者から増幅されたゲノムDNAにラベルを組み込んで、被検者に由来する実質的に同様に相補的なDNAのみが、対応する固定されたオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるように、30〜50℃で15〜90分間の1〜4×SSC、続いて以下の順序で30〜50℃における洗浄のストリンジェンシー条件下で、増幅されたDNAの一本鎖のラベルされた形態を、配列番号:1〜配列番号:32から選択される固定されたオリゴヌクレオチドと接触させて:

ラベルからシグナルまたはシグナルのレベルを測定することによるハイブリダイゼーションについてのスクリーニングであって、式中GI値は、アルゴリズム:

式中:
SVNは、正常スポットの値であり;および
SVMは、変異体スポットの値であり;
その結果:
0.8<GI<1.0である場合、遺伝子型はN/Nであり;
0.65<GI<0.5である場合、遺伝子型はN/Mであり;および、
0.0<GI<0.2である場合、遺伝子型はM/Mであり;
式中:
Nは、正常対立遺伝子であり;および
Mは、変異誘発遺伝子である;
によって決定されるスクリーニングをする方法。
【請求項19】
配列:

式中:
nは、1つまたは種々のヌクレオチドの範囲であり;
xは、ヌクレオチド配列[n]の長さであり;および、
Aは、配列番号:33〜64から選択されるヌクレオチド配列である:
を有する1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項20】
nがTである、請求項19記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項21】
xが約5〜約30である、請求項19または20記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドのセット。
【請求項22】
[n]X-Aが配列番号:1〜32から選択される、請求項19記載の1つ複数またはのヌクレオチドのセット。
【請求項23】
請求項19〜22のいずれか一項記載の1つまたは複数のオリゴヌクレオチドを含むキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図7−3】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2006−506078(P2006−506078A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−552275(P2004−552275)
【出願日】平成15年11月18日(2003.11.18)
【国際出願番号】PCT/AU2003/001544
【国際公開番号】WO2004/046388
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【出願人】(505183417)マードック チルドレンズ リサーチ インスティテュート (3)
【Fターム(参考)】