説明

オリゴリボヌクレオチドおよびその使用

本発明は、免疫刺激性RNAオリゴヌクレオチド(ORN)に関する。特に、ORNは、3’ポリGモチーフ、および任意選択により5’ポリGモチーフが直接的または間接的に隣接する免疫刺激性ORNモチーフを有する。本発明はまた、治療方法およびスクリーニング方法を含む方法およびORNを使用するための関連キットに関する。



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
GG(R(U)4〜20(RGGGG(配列番号29)[式中、RおよびRは、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、スペーサーまたは非ヌクレオチドリンカーであり、Uは、ウリジンまたはその誘導体であり、Gは、グアノシンであり、n=0〜20、m=0〜20である]を含む、10〜100個のリボヌクレオチドの長さのRNAオリゴヌクレオチド(ORN)。
【請求項2】
5’GGGGUUUUGGGGG3’(配列番号33)または5’GGGGUUUUGGGG3’(配列番号34)でない、請求項1に記載のORN。
【請求項3】
GG(R(U)5〜20(RGGGG(配列番号30)[式中、RおよびRは、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、スペーサーまたは非ヌクレオチドリンカーであり、Uは、ウリジンまたはその誘導体であり、Gは、グアノシンであり、n=0〜20、m=0〜20である]を含む、10〜100個のリボヌクレオチドの長さのRNAオリゴヌクレオチド(ORN)。
【請求項4】
GG(R(U)(RGGGG(配列番号31)[式中、RおよびRは、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、スペーサーまたは非ヌクレオチドリンカーであり、Uは、ウリジンまたはその誘導体であり、Gは、グアノシンであり、n=0〜20、m=0〜20であり、ここで、(RがGGである場合、(RはGではないか、m=0ではない]を含む、10〜100個のリボヌクレオチドの長さのRNAオリゴヌクレオチド(ORN)。
【請求項5】
GG(R(U)4〜20(RGGGG(配列番号29)[式中、RおよびRは、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、スペーサーまたは非ヌクレオチドリンカーであり、Uは、ウリジンまたはその誘導体であり、Gは、グアノシンであり、n=0〜20、m=0〜20である]を含み
【化1】

[式中、
R1は、水素(H)、COOR、OH、C1〜C18アルキル、Cまたは(CH−NH−R2であり、ここで、Rは、Hまたはメチル、ブチル、メトキシエチル、ピバロイルオキシメチル、ピバロイルオキシベンジルまたはS−ピバロイルチオエチルであり、R2は、H、C1〜C18アルキルまたはC2〜C18アシルであり、mは、1〜17であり、
Xは、酸素(O)または硫黄(S)であり、
NuおよびNu’は各々独立に、ヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体であり、
ただし、R1がHである場合、XはSである]、
【化2】

[式中、
Xは、OまたはSであり、
は、OH、SH、BH、OR3またはNHR3であり、ここで、R3は、C1〜C18アルキルであり、
およびXは各々独立に、O、S、CHまたはCFであり、
NuおよびNu’は各々独立に、ヌクレオシドまたはヌクレオシド類似体であり、
ただし、
(a)X、XおよびXのうち少なくとも1つはOではない、またはXはOHではなく、
(b)XがSHである場合、X、XおよびXのうち少なくとも1つはOではなく、
(c)XおよびXがOであり、XがOHである場合、XはSではなく、Nuは3’Nuであり、Nu’は5’Nu’であり、
(d)XがBHである場合、X、XまたはXのうち少なくとも1つはSである]および
(iii)(i)および(ii)の任意の組合せ
からなる群から選択される修飾されたリン酸結合を含まず、
式IIIAもしくは式IIIBとして示される少なくとも1つのヌクレオチド類似体
【化3】

[式中、
R4は、HまたはORであり、ここで、Rは、HまたはC1〜C18アシルであり、
Bは、核酸塩基、修飾された核酸塩基またはHであり、
XおよびXは各々独立に、OまたはSであり、
は、OH、SH、メチルまたはNHR5であり、ここで、R5は、C1〜C18アルキルであり、
破線は各々独立に、隣接する単位、水素または有機基との任意選択の結合を表し、
ただし、XおよびXの少なくとも一方はOではない、またはXはOHではない]
を含まない、10〜100個のリボヌクレオチドの長さのRNAオリゴヌクレオチド(ORN)。
【請求項6】
5’GGGUUUU3’モチーフを含まない、請求項1に記載のORN。
【請求項7】
滅菌担体をさらに含む、請求項1に記載のORN。
【請求項8】
脂質担体とともに製剤される、請求項1に記載のORN。
【請求項9】
一本鎖である、請求項1に記載のORN。
【請求項10】
siRNAまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドではない、請求項1に記載のORN。
【請求項11】
少なくとも1つのホスホロチオエート結合を含む、請求項1に記載のORN。
【請求項12】
ORNのすべてのヌクレオチド間結合が、ホスホロチオエート結合である、請求項1に記載のORN。
【請求項13】
少なくとも1つのホスホジエステル様結合を含む、請求項1に記載のORN。
【請求項14】
ホスホジエステル様結合が、ホスホジエステル結合である、請求項13に記載のORN。
【請求項15】
少なくとも1つの5’−5’ヌクレオチド間結合をさらに含む、請求項1に記載のORN。
【請求項16】
5’−5’ヌクレオチド間結合が、リンカーを含む、請求項15に記載のORN。
【請求項17】
少なくとも1つの3’−3’ヌクレオチド間結合をさらに含む、請求項1に記載のORN。
【請求項18】
3’−3’ヌクレオチド間結合が、リンカーを含む、請求項17に記載のORN。
【請求項19】
2’−O−アルキル修飾、2−フルオロ−アラビノ修飾、またはLNA修飾された少なくとも1つのGをさらに含む、請求項1に記載のORN。
【請求項20】
CGジヌクレオチドを含まない、請求項1に記載のORN。
【請求項21】
少なくとも1つのメチル化されていないCpGジヌクレオチドを含む、請求項1に記載のORN。
【請求項22】
少なくとも2つの隣接する水素結合した塩基対によって提供される、二次構造を形成できる、ヌクレオシド、ヌクレオシド類似体またはヌクレオシドとヌクレオシド類似体の組合せの配列を含む、請求項1に記載のORN。
【請求項23】
二次構造が、ステムループ二次構造である、請求項22に記載のORN。
【請求項24】
(Rが、GGである、請求項1に記載のORN。
【請求項25】
(Rが、GGGである、請求項1に記載のORN。
【請求項26】
(U)4〜20が、UUUUUである、請求項1に記載のORN。
【請求項27】
(U)4〜20が、UUUUUUUである、請求項1に記載のORN。
【請求項28】
(U)4〜20が、UUUUUUUUUU(配列番号32)である、請求項1に記載のORN。
【請求項29】
GGおよび(Rが、直接接続している、請求項1に記載のORN。
【請求項30】
GGおよび(Rが、3’−3’結合を介して接続している、請求項1に記載のORN。
【請求項31】
GGおよび(Rが、スペーサーによって接続している、請求項1に記載のORN。
【請求項32】
スペーサーが、非ヌクレオチドスペーサーである、請求項31に記載のORN。
【請求項33】
非ヌクレオチドスペーサーが、D−スペーサーである、請求項32に記載のORN。
【請求項34】
非ヌクレオチドスペーサーが、リンカーである、請求項32に記載のORN。
【請求項35】
rGrGrGrGrUrUrUrUrUrUrUrUrUrUrGrGrGrGrGrGrG(配列番号4)を含むORN。
【請求項36】
rGrGrGrGrUrUrGrUrUrGrUrUrGrUrGrGrGrGrGrGrG(配列番号5)を含むORN。
【請求項37】
rGrGrGrGrUrUrArUrUrArUrUrArUrGrGrGrGrGrGrG(配列番号6)を含むORN。
【請求項38】
rGrGrGrG−rU−rU−rU−rU−rU−rU−rU−rU−rU−rU−rGrGrGrGrGrGrG(配列番号8)を含むORN。
【請求項39】
rGrUrUrGrUrGrUdGdGdGdGdG(配列番号10)を含むORN。
【請求項40】
ポリGモチーフと連結している免疫刺激性RNAオリゴヌクレオチド(ORN)モチーフを含み、ポリGモチーフが、免疫刺激性ORNモチーフの3’側にあり、ポリGモチーフが、少なくとも4個のGを含み、Gがグアノシンである、8〜100個のリボヌクレオチドの長さの免疫刺激性ORN。
【請求項41】
以下の5’GGGGUUUUGGGGG3’(配列番号33)、5’GGGGUUUUGGGG3’(配列番号34)、GUUUUUG(配列番号35)、GGGGGGGUUGUGUGGGGG(配列番号36)、CCCCUUUUGGGGG(配列番号37)、GUUUGUGUGGGG(配列番号38)、GUUGUGUGGGGG(配列番号39)、UUUUUUGGGGG(配列番号40)、UUUUUGGGGG(配列番号41)、UUUUGGGGG(配列番号19)、またはUUUUGGGG(配列番号15)のうちの1つではない、請求項40に記載のORN。
【請求項42】
免疫刺激性ORNモチーフが、TLR8モチーフである、請求項40に記載のORN。
【請求項43】
TLR8モチーフが、N−U−R−Rであり、Nが、リボヌクレオチドであり、NがUを含まず、Uが、ウラシルまたはその誘導体であり、Rが、リボヌクレオチドであり、ここで、RおよびRの少なくとも一方が、アデノシン(A)またはシトシンまたはその誘導体であり、N−U−R−Rが、少なくとも2個のAを含まない限り、RがUではない、請求項42に記載のORN。
【請求項44】
Nが、アデノシンまたはシトシン(C)またはその誘導体である、請求項43に記載のORN。
【請求項45】
第2のN−U−R−Rモチーフをさらに含む、請求項43に記載のORN。
【請求項46】
免疫刺激性ORNモチーフが、TLR7/8モチーフである、請求項40に記載のORN。
【請求項47】
TLR7/8モチーフが、
(i)5’−C/U−U−G/U−U−3’、
(ii)5’−R−U−R−G−Y−3’、
(iii)5’−G−U−U−G−B−3’、
(iv)5’−G−U−G−U−G/U−3’、および
(v)5’−G/C−U−A/C−G−G−C−A−C−3’
[式中、C/Uは、シトシン(C)またはウラシル(U)であり、G/Uは、グアニン(G)またはUであり、Rは、プリンであり、Yは、ピリミジンであり、Bは、U、G、またはCであり、G/Cは、GまたはCであり、A/Cは、アデニン(A)またはCである]
からなる群から選択されるリボヌクレオチド配列を含む、請求項46に記載のORN。
【請求項48】
ポリGモチーフが、6個のGである、請求項40に記載のORN。
【請求項49】
ポリGモチーフが、7個のGである、請求項40に記載のORN。
【請求項50】
免疫刺激性ORNモチーフおよびポリGモチーフが、直接連結している、請求項40に記載のORN。
【請求項51】
免疫刺激性ORNモチーフおよびポリGモチーフが、スペーサー、ヌクレオチドリンカーまたは非ヌクレオチドリンカーであるリンカーを介して間接的に連結している、請求項40に記載のORN。
【請求項52】
少なくとも1つのホスホロチオエート結合を含む、請求項40に記載のORN。
【請求項53】
ORNのすべてのヌクレオチド間結合が、ホスホロチオエート結合である、請求項40に記載のORN。
【請求項54】
少なくとも1つのホスホジエステル様結合を含む、請求項52に記載のORN。
【請求項55】
脂質、小分子、ペプチドまたはタンパク質からなる群から選択される分子とコンジュゲートしている、請求項1、3、4、5または35から40のいずれか一項に記載のORN。
【請求項56】
ORNおよび分子が、直接コンジュゲートしている、請求項55に記載のORN。
【請求項57】
ORNおよび分子が、リンカーを介してコンジュゲートしている、請求項55に記載のORN。
【請求項58】
IFN−αの産生を刺激する方法であって、TLR7発現細胞を、IFN−α産生を刺激するのに有効な量の、ポリGモチーフと連結している免疫刺激性RNAオリゴヌクレオチド(ORN)モチーフを含むORNと接触させることを含み、ポリGモチーフは免疫刺激性ORNモチーフの3’側にあり、ポリGモチーフは少なくとも4個のGを含み、Gはグアノシンであるステップを含み、ORNに応じたIFN−γまたはIL−12産生はバックグラウンドと比較して大幅には誘導されない方法。
【請求項59】
ORNが、GG(R(U)4〜20(RGGGG[式中、RおよびRは、リボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド、スペーサーまたは非ヌクレオチドリンカーであり、n=0〜20であり、m=0〜20であり、Uはウリジンまたはその誘導体であり、Gはグアノシンである]である、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
TLR7発現細胞がmDCである、請求項58に記載の方法。
【請求項61】
TLR7発現細胞がin vitroである、請求項58に記載の方法。
【請求項62】
TLR7発現細胞がin vivoである、請求項58に記載の方法。
【請求項63】
癌を治療する方法であって、それを必要とする対象に、癌を治療するのに有効な量の、請求項1から57のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項64】
対象に化学療法薬を投与することをさらに含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
対象に放射線を施すことをさらに含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
喘息を治療する方法であって、それを必要とする対象に、喘息を治療するのに有効な量の、請求項1から57のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項67】
アレルギーを治療する方法であって、それを必要とする対象に、アレルギーを治療するのに有効な量の、請求項1から57のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項68】
対象がアレルギー性鼻炎である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
対象において免疫応答を調節する方法であって、それを必要とする対象に、免疫応答を調節するのに有効な量の、請求項1から57のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項70】
対象において自己免疫疾患を治療するために、ORNが対象に送達される、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
対象において気道リモデリングを治療するために、ORNが対象に送達される、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
ORNが、抗原を伴わずに対象に投与される、請求項69に記載の方法。
【請求項73】
ORNが、経口、鼻腔、舌下、静脈内、皮下、粘膜、呼吸器、直接注射および経皮的からなる群から選択される経路によって送達される、請求項69に記載の方法。
【請求項74】
ORNが、IFNα発現を誘導するのに有効な量で対象に送達される、請求項69に記載の方法。
【請求項75】
ウイルス感染によって悪化した喘息を治療する方法であって、それを必要とする対象に、ウイルス感染によって悪化した喘息を治療するのに有効な量の、請求項1から54のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項76】
ウイルス感染がRSVによる、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
感染性疾患を治療する方法であって、それを必要とする対象に、感染性疾患を治療するのに有効な量の、請求項1から54のいずれか一項に記載のORNを投与することを含む方法。
【請求項78】
対象がウイルス感染症である、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
ウイルス感染症が、B型肝炎である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
ウイルス感染症が、C型肝炎である、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
対象に抗ウイルス薬を投与することをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
抗ウイルス薬が、ORNと連結している、請求項68に記載の方法。
【請求項83】
ORNが、経口、鼻腔、舌下、静脈内、皮下、粘膜、呼吸器、直接注射および経皮的からなる群から選択される経路によって送達される、請求項77に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図4】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−507386(P2010−507386A)
【公表日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−533983(P2009−533983)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【国際出願番号】PCT/IB2007/004593
【国際公開番号】WO2008/139262
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(508092912)コーリー ファーマシューティカル ゲーエムベーハー (10)
【Fターム(参考)】