説明

オルガノゾル被膜を含む制御放出送達デバイス

活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスは、(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(ii)オルガノゾルポリマー被膜とを備えている。このオルガノゾルポリマー被膜は、(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマー及び水不溶性有機可溶性ポリマーと、(b)有機溶媒と、(c)粘着防止剤とを均一に混合したものを含む。このオルガノゾルポリマー被膜は、コア粒子を直接覆い、実質的に包み込んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年4月3日に出願された米国特許出願第11/396,166号による優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、活性成分を制御して送達するためのデバイスに関する。また、本発明はこのデバイスを製造するための使用および方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
薬物の持続放出のための薬剤の経口投薬形態の多くが先行技術の中で教示されている。これらの一部は膨潤性マトリックスの形態をし、その中で薬物放出は膨潤ポリマーにより制御される蛇行チャネルを経由する。一部は、薬物放出が浸透圧により制御される、レーザーで孔を開けたピンホールを経由するリザーバ系である。その一方、一部は薬物放出が可溶性物質の溶解によって創出されたチャネルを経由する可溶性物質を含浸させた被膜で囲まれたビーズである。被膜は、活性成分の放出の部位を制御する手段として用いられてきた。
【0004】
米国特許第6,946,146号は、酸性、塩基性、および中性pHのいずれにも不溶性で、水性ラテックス分散の形態で存在する水不溶性ポリマーと、被覆剤の乾燥重量の約5〜約50%(w/w)の重量比で存在する水溶性成分の乾燥重量の少なくとも50%(w/w)を有する薬剤の固体投薬形態をコーティングするための被覆剤組成物を教示し、該水溶性成分は有機であって固体または液体のいずれかであり、前記水溶性成分が、ポリデキストロース、多価アルコールもしくは多価アルコールのエステル、非ポリマー糖、非ポリマー糖アルコールおよびアミノ酸からなる群から選択され、水不溶性ポリマー対水溶性成分の比は約95:5〜約1:1の範囲である。被覆剤組成物中の固体含量は約5%〜約25%の範囲である。以下に論じるように、コーティングのための水不溶性ポリマーの水性ラテックス分散の使用は内在する不都合が存在する。
【0005】
米国特許第6,911,217号は、(i)実質的に水溶性または水膨潤性の不活性物質のコアユニット、(ii)実質的に水不溶性のポリマーのコアユニット上の第1層、(iii)第1層を覆い、かつ活性成分を含有する第2層、ならびに、(iv)第1層がコアの中への透水を制御するように適合されている、活性成分の制御放出に効果的な第2層上の第3層ポリマーを含む制御放出ビーズを教示する。このアプローチは製造の間中、水からの保護を必要とするコアにより複雑である。
【0006】
米国特許第6,902,742号には、活性成分含有粒子の第1の集団と、少なくとも1つの次の活性成分含有粒子集団を含む、多微粒子の改変された放出組成物が記載され、該第1の集団に含まれる活性成分はオピエートであり、次の集団中の活性成分はオピエートもしくは非オピエートであり、活性成分含有粒子の次の集団も、さらに改変された放出被覆剤、または、代わりにまたはそれに加えて、改変された放出マトリックス物質を含み、被験体への経口送達に続いて該組成物がパルス様式で第1および次の集団の活性成分を送達するようにする。マトリックス処方された物質の問題は、それが摂食条件下で用量ダンピング(dose dumping)に感受性であり、絶食条件下でバースト効果に感受性であるということである。
【0007】
米国特許第6,251,432号には、流体、例えば液状の経腸栄養製品の中へ1または複数の有益な薬剤を送達するための投薬形態が記載されている。該投薬形態単位には、少なくとも1種類の有益な薬剤、好ましくは、流体中で分散可能な、マーカー染料を含有するコアが含まれる。ラテックス被覆剤はコアを包み込む。該ラテックス被覆剤には、好ましくは酢酸セルロースミクロスフェアの乳濁液から形成され、マトリックス型膜を規定することができる、実質的に疎水性の基材物質と、流体中で分散可能な、少なくとも1種類の親水性成分を含む混合物が含まれる。分散性の有益な薬剤は、それから有益な薬剤を直ちに放出させることができるラテックス被覆剤の親水性成分の1つとして好ましい。ラテックス被覆剤組成物にかかわる問題は以下で論じる。さらに、マトリックス型膜は、摂食条件下で用量ダンピング(dose dumping)に感受性であり、絶食条件下でバースト効果に感受性である。
【0008】
米国特許第6,022,562号は、薬用および/または栄養性活性成分の経口投与のためのマイクロカプセルに関し、それらはサイズが1000マイクロメートル以下であり、膜形成ポリマー誘導体、疎水性可塑剤、機能性薬剤および窒素含有ポリマーの混合物からなる被覆剤材料でコーティングされた粒子からなる。
【0009】
米国特許第5,840,335号には、活性薬剤の制御放出のための、外部流体の通路に透過可能な水不溶性物質で形成された壁により作られたシェルで囲まれたコアで作られた系が記載されている。該コアは水溶性活性薬剤および可溶性ポリマーアジュバント、例えばポリビニルアルコールなど、および、無限に膨潤可能な、セルロース化合物、例えばメチルセルロース、メチルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどからなる。コアの中に膨潤する物質を入れることにより製造プロセスが複雑になる。
【0010】
米国特許第5,783,215号は、制御放出ビーズを開示し、該各ビーズは、(i)可溶性あるいは不溶性の不活性物質のコアユニット、(ii)親水性ポリマー中に分散した活性成分を含むコアユニット上の第1の層、(iii)第1の層を覆う親水性ポリマーの任意選択の第2の層、および、(iv)活性成分の制御放出に有効な最も外側の膜層を含む。該コアは薬物を含有するために用いられるのではなく、そのため、典型的にこの形態には少量の薬物が負荷される。
【0011】
米国特許第5,759,577号は、錠剤コアと糖衣を含む圧縮薬剤錠を開示し、該糖は、投与量のホルモン性ステロイド、薬物とステロイド放出速度を制御する量の微晶質セルロース、および糖衣の適用を助けるためのPVPを含む。糖衣コーティング法は時間を消耗し、変動しやすい。
【0012】
米国特許第5,736,159号は、制御放出薬物錠剤を開示する。このシステムは、水溶性の浸透圧剤、水膨潤性の製薬上許容されるポリマーを含有するコアを基礎とし、改変された水不溶性ポリマーと水溶性ポリマーから実質的に作られた膜被覆剤によって囲まれている。浸透圧剤ならびに膨潤性ポリマーを含むことにより、コアを水から保護しなければならないため、製造が複雑になる。
【0013】
米国特許第5,595,762号は、安定化された微粉活性薬剤、すなわち、少なくとも1種類の膜形成剤を最終質量の2〜25重量%の間の割合で、かつ、少なくとも1種類の孔形成剤を最終質量の0〜5重量%の間の割合で含む被覆剤組成物を用いてコーティングすることにより作られた組成物を記載する。
【0014】
米国特許第5,458,887号は、薬物および、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび酸化ポリエチレンからなる群から選択された水膨潤性成分を本質的に含む浸透性のコアからなる制御放出投薬形態を開示し、該コアは、耐水性ポリマーと、少量の製薬上許容される無毒の水溶性化合物(例えば、塩の結晶)を、胃腸液の中に溶解し、錠剤の外側に複数の微小孔を形成するために十分な量で含む、被膜に囲まれ、該耐水性ポリマーは胃腸液の通路に微小孔性である。薬物放出は、水溶性の塩の結晶が水媒体と接触して溶解する時に創出される通路を経由する。
【0015】
米国特許第5,376,388号には、アクリル樹脂もしくはエチルセルロースなどの膜形成ポリマーと、第4級アミン側鎖を含有する、十分にエステル化されたアクリル樹脂、潤滑陰イオン界面活性剤、可塑剤、不活性水溶性物質およびそれらの混合物からなる群から選択される、水和の速度および、水和可能な拡散障壁の浸透性を制御する添加剤から作られる水和可能な拡散障壁によって囲まれた水溶性薬物コアが記載される。本発明は、エステル化されたアクリル樹脂から作られた水和可能な拡散障壁の使用および薬物放出が被覆剤の水和の速度によって制御されないことを教示しない。
【0016】
米国特許第5,126,146号は、浸透圧によって制御された薬物送達デバイスと組み合わせて有用な微小孔性セルロース被覆剤を開示する。該被覆剤組成物は、実質的に、コア区画を囲む単一層からなり、その区画は、セルロースポリマー、界面活性剤、可塑剤、および、尿素、ジメチルスルホン、ニコチンアミドもしくは、アミノ酸からなる群から選択される孔形成剤の水性コロイド分散に由来するラテックスを含む。
【0017】
米国特許第4,966,768号は、活性成分に加えて高分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび、またはその他のセルロースエーテルを圧縮することにより作られる持続放出経口投薬形態を記載する。‘768号中の投薬形態は、マトリックス系であり、特に食物と共に摂取すると、用量ダンピングに供される。
【0018】
米国特許第4,963,365号には、実質的に、薬剤を含有するコアからなる制御放出投薬形態が記載され、エチルセルロースおよび疎水性物質からなる内側の被覆剤層、ならびに薬剤を含有する外側の被覆剤層も開示される。この投薬形態はその内側の被覆剤層に水不溶性物質のみを用い、薬剤の血中濃度の急速な上昇に必要な負荷薬量を得るのに薬剤を含有する外側の被覆剤層をもっぱら頼りにする。
【0019】
米国特許第4,886,668号および第4,880,631号は、活性物質の制御放出のために、浸透圧ポンプを目的としたもので、水には浸透性であるが溶質には非浸透性のポリマー、および、壁を通して分散されるpHに非感受性の孔形成添加剤を利用する被膜のように、速度制御水不溶性壁により囲まれたコアを教示する。
【0020】
米国特許第4,765,989号は、一区画を囲む、少なくとも一部分半透性物質を含む壁を含む浸透圧系を記載する。該区画は浸透圧性組成物および薬物、および、第二の異なった浸透圧性組成物を含む。該薬物は、第一浸透圧性組成物と系の外部を結びつける壁の中の通路を経て、浸透圧性張力を用いて放出される。
【0021】
米国特許第4,389,393号は、活性成分に加えて、高分子量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースおよび、またはその他のセルロースエーテルからなる担体塩基の、圧縮された持続放出製剤の固体単位投与形を開示する。この系は、特に食物と共に摂取すると、用量ダンピングに供される。
【0022】
米国特許第4,330,338号(‘338号特許)には、水不溶性ポリマー、例えばエチルセルロースなどの水性分散またはラテックス調製物の形態中の薬剤被覆剤が記載されている。‘338号特許に従ってコーティングされた錠剤コアは拡散により活性剤を放出するが、その拡散は、大きな表面積の系が利用されなければ、非常に遅いプロセスになり得る。例えば、‘338号特許の開示に従って調製された、エチルセルロースでコーティングされた錠剤から活性剤の放出を促進させるため、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)が被覆剤に加えられている。‘338号は、HPMCがエチルセルロース被膜の水溶性を高め、被覆剤およびそれに続いて錠剤コアを、腸などの使用環境で急速に崩壊させることをさらに開示する。しかし、そのような急速な崩壊は、本発明で教示されるものなど、薬物が連続的に時間をかけて送達される適用には適していない。
【0023】
米国特許第4,31,285号は、約35℃〜65℃で10〜72時間アニールされた、アニール化された部分被膜ならびに保護被膜(overcoat)を含む被膜を有する浸透圧デバイスを開示する。
【0024】
米国特許第4,248,856号は、医薬品の制御放出を提供するための、薬剤と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびエチルセルロースのセルロースポリマーを含有するコア上のバリア被覆剤と併せた、糖衣の使用を開示する。
【0025】
米国特許第4,060,598号は、活性物質のコアと、膜形成水性合成樹脂分散体(例えば、ポリビニルエステル、ポリアクリル酸エステル、酢酸ポリビニル、塩化ポリビニルまたはブタジエンスチレン共重合体など)、および水溶性もしくはアルカリ溶性物質でできた少なくとも1つの被覆剤層を含む、コーティングされた薬物錠剤を教示する。それには、結果として生じるコーティングされた錠剤が、水に不溶性かつ胃腸管中で不溶性の水性分散液から形成された合成樹脂の連続的な多孔質マトリックスに囲まれたコアとして、さらに記載される。‘598号特許も、錠剤用被覆剤の速い崩壊または腸分解を達成する被覆剤を記載する。
【0026】
米国特許第4,016,880号は、浸透圧物質および持続放出被覆剤を有する錠剤を記載する。該薬剤は構造上の脆弱性により引き起こされる被覆剤の中の通路を通って放出される。
【0027】
上記先行技術に記載される制御放出技術の大部分は、共通する特徴として、薬物および制御放出ポリマーおよびまたは浸透圧剤、あるいは、一部の例では、薬物を含有しないコアからなる、コアを囲む速度制御膜を有する。前述の開示の多くにおいて、膜は水不溶性ポリマーから作られ、種々の添加剤が様々な形態で添加されて、膜の浸透性を変えて薬物の放出の速度を許容および制御する。それらの一部は、処方物が機能するために、ある種の成分、例えば浸透圧性成分の存在を必要とする。
【0028】
先行技術に記載の被覆剤ならびにコア組成物には欠点がある。固体製剤糖衣には、高度に熟練した操作者を必要とする非常に込み入ったプロセスであるという欠点があり、制御放出薬物送達において適用を有さない。浸透圧デバイスの問題は、それらが加工するのに退屈で難しいことである。それらの効率および精度も、それらが胃腸管を通過する間に一部の薬物内容物を早々に崩すか、または保持することが分かっているために疑わしく、それによりこのようなデバイスにより放出され送達される薬物の量を減らす可能性がある。そのため、このようなデバイスが、用量送達におけるそのような非効率の責任をとるために、少なくとも10%の過剰薬物を含むことは珍しくない。これを、特に強力な薬物を用いる場合に行うことは経済的でなく、悪影響が出る恐れがある。これらのデバイスは通過の際に破裂することが知られているので、過度な用量が放出されるためである。
【0029】
エマルジョン重合およびラテックス分散により生成される、水系合成ポリマー分散体などの水性被覆剤系へ向かう動きがある。これは、これらの水系が難燃性であり、従って爆発の危険をもたらさず、実質的に有毒作用がなく、さらに環境に対して無害であるためである。しかし、投薬量にコーティングをもたらすためにフィルムコーティング用のポリマーに水系を用いることには欠点があり、これらの系は防腐剤が存在しないと細菌およびカビの増殖に供され、先行技術により示唆されるような孔形成物質が存在するとラテックス分散の癒着または凝固を引き起こす可能性があり、それによりそれを使用不可能にする可能性がある。ラテックス分散を癒着から安定させるためにこれらの格子も界面活性物質の存在を必要とする。さらに、被覆剤の一定の厚みおよび完全性を得るために、ラテックスコーティングされた投薬形態を高温下で加熱することによる硬化工程に供する必要がある。ラテックス分散は高い付着因子を有し、硬化させると結果としては投薬形態の不可逆な凝集および投薬形態を分離する際の被覆剤の破損をもたらす傾向にある。このことは結果的に未硬化の投薬形態を用いるよりもより速い放出をもたらす。
【0030】
水性被覆剤系の使用は、水の蒸発が遅いことと、各被覆剤から取り除かねばならない水が大量であることによってさらに複雑になる。さらに、長期間にわたって高濃度にさらされると多くの薬物が水に感受性になり、従ってウォーターバリアで最初の遮水を必要とする。
【0031】
先行技術の中で示唆されるように、ラテックス被覆剤組成物中に添加剤もしくは可溶性成分を用いることは、コーティングされる間の膜の不安定さを導き得る。可溶性成分の添加で形成された膜は、不溶性ポリマーラテックスだけを用いて形成された膜よりも弱い。これは、ラテックス膜が基質の周囲に堆積し、形成される機構のためである。該膜は、ポリマーラテックス粒子の癒着により形成される。可溶性でなく物理的にポリマーと適合しない水溶性成分が存在すると、ポリマー粒子が完全に癒着することを妨げ、従ってより弱い膜が生成される。高い濃度では、水溶性成分はラテックス系から形成された膜の腐食の原因となることに手を貸す。そのため、水溶性成分が水に可溶性であり、かつ溶解度が5%(w/w)を超えていることが重大な意味をもつ。ラテックス系は、該系に加えられることのできる可溶性成分および/または膨潤性成分の量に関して制限がある。
【0032】
従って、再生可能な方法で生産することができ、制御放出の所望の効果を有する、安定な薬物送達デバイスを開発する必要がなお存在する。
【発明の開示】
【0033】
本発明の態様の目的は、活性成分、例えば、活性薬剤成分に限定されることなく、生物学的、化学的、栄養補助的、農業的または栄養的な活性成分の送達の速度および程度を制御するための送達デバイスを提供することである。
【0034】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを含むポリマー被膜とを備え、このポリマー被膜が、コア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0035】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを含むポリマー被膜とを備え、このポリマー被膜が、コア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでおり、コア粒子は水から保護される必要がない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0036】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを有機溶媒中に均一に混合したものを含むポリマー被膜とを備え、このポリマー被膜が、コア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでおり、ポリマー被膜がラテックス分散を含まない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0037】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを有機溶媒中に均一に混合したものを含むポリマー被膜とを備え、このポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包み、ポリマー被膜が孔形成剤の領域を含まない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0038】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを有機溶媒中に均一に混合したものを含む第1のポリマー被膜とを備え、この第1のポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包み、第1のポリマー被膜がラテックス分散、マトリックス型膜、または孔形成剤の領域を含まず、コア粒子が膨潤性のポリマー材料を含まない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0039】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを含むポリマー被膜とを備え、ポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包み、該コアには水膨潤性のポリマー材料は存在せず、被覆剤にラテックス分散は使用されず、水不溶性有機可溶性ポリマーと水溶性ゲル形成ポリマーの両方が均一に分散または溶解された有機溶媒中に存在し、かつ、該活性成分のコアからの放出がコアのサイズおよび組成ならびに表面積、ならびに被膜の組成により制御されている、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0040】
本発明の態様によれば、(a)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを有機溶媒中に均一に混合したものを含むポリマー被膜とを備え、このポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包み、該活性成分が、血中濃度域内である(毒性レベルよりも低く最小有効濃度よりも高い)治療上有益な血中濃度が達成されるように、処方物から制御された速度で放出される、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。これらは、所望どおりに長期にわたって、特に36時間未満の間、維持され得る。
【0041】
本発明の態様によれば、
(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(ii)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを含むポリマー被膜とを備え、オルガノゾルポリマー被膜が、(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーと、(b)有機溶媒と、(c)粘着防止剤(anti−tacking agent)との均一な混合物を含み、
オルガノゾルポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0042】
本発明の態様によれば、
(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、(ii)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーとを含むポリマー被膜とを備え、オルガノゾルポリマー被膜が、(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーと、(b)有機溶媒と、(c)粘着防止剤(anti−tacking agent)との均一な混合物を含み、
該オルガノゾルポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包み、該オルガノゾルポリマー被膜がラテックス分散、マトリックス型膜、または孔形成剤の領域を含まず、該コア粒子が膨潤性のポリマー材料をオルガノゾルポリマー被膜の破裂またはバーストを引き起こすために十分な量で含まない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスが提供される。
【0043】
本発明の別の態様によれば、
(i)均一に分散または溶解された活性成分をその中に含むコア粒子を準備するステップと、
(ii)オルガノゾルポリマー被膜を、コア粒子に直接適用してコア粒子を実質的に包むステップと
を含み、オルガノゾルポリマー被膜が、
(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーと、
(b)有機溶媒と、
(c)粘着防止剤と
を均一に混合した物を含むものである、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスを製造するためのプロセスが提供される。
【0044】
本発明の新規な特徴は、当業者には以下の発明の詳細な説明を検討すれば明らかとなる。しかし、発明の詳細な説明及び特許請求の範囲から本発明の精神および範囲内で様々な変更及び修正が当業者に明らかとなるので、提示される発明の詳細な説明および具体的な実施例が、本発明の特定の実施形態を示してはいるが、例証目的にのみ提供されることは当然理解されるべきである。
【0045】
添付図面は、本発明の実施形態を例証するものであり、特許請求の範囲に包含される本発明の範囲を制限するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
本発明は、活性成分の送達の速度および程度を制御するための、新規な組成物、ならびにそれを使用および調製する方法に関する。これは水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含む均質なポリマー被膜を用いることにより達成される。活性成分は、限定されるものではないが、活性薬剤成分、あるいは生物学的、化学的、栄養補助的、農業的または栄養的な成分であってよい。活性成分は、当分野で公知の任意の適した粒子、例えば、限定されるものではないが、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、スフェロイド、ペレット、ミクロスフェア、ナノスフェア、マイクロカプセル、または結晶の中にあってよい。
【0047】
より具体的には、本発明の新規な組成物は、1または複数の活性薬剤成分の放出を制御する任意の送達デバイス、例えば、そしてそれに限定されるものではないが、持続放出、パルス放出、遅延放出および/または制御放出デバイスなどで使用することができる。このデバイスは固体の単位投与形であってよい。このデバイスは、例えば、1または複数の顆粒剤、1または複数の圧縮錠剤、1または複数のペレットおよび/または1または複数のカプセル剤から選択されてよい。具体的な実施形態では、このデバイスは、放出速度を、有意な変動なく、再現可能な制御放出速度で制御する安定な単一の均質な単位制御放出デバイスである。
【0048】
組成物は、任意の適した方法で投与されてよい。例えば、そしてそれに限定されるものではないが、組成物は、インビボの経口、膣内、経肛門、眼内、皮下、筋肉内投与に、または移植に適したデバイスの形態であってよい。組成物はまた、活性成分のインビトロまたはエキソビボ送達に用いてもよい。
【0049】
一つの例では、活性成分を制御して放出するための非破裂性の制御放出送達デバイスは、(a)均一に分散された活性成分をその中に含むコア粒子、および(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含むポリマー被膜を含み、該ポリマー被膜はコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる。
【0050】
用語「活性成分」とは、生物学的、化学的、もしくは生理学的有用性を有する任意の化合物を意味し、それには、限定されるものではないが、活性薬剤成分、薬物、天然に発生する化合物、核酸化合物、ペプチド化合物、栄養補助的、農業的もしくは栄養的な成分または合成薬物が含まれる。
【0051】
用語「コア粒子」とは、活性成分を含み、実質的にポリマー被覆剤で囲まれているかまたは包まれている粒子を意味する。コア粒子は、限定されるものではないが、結合剤、緩衝液、抗酸化物質、増量剤またはその他の賦形剤を含む、その他の化合物をさらに含んでよい。コア粒子は、限定されるものではないが、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、スフェロイド、ペレット、ミクロスフェア、ナノスフェア、マイクロカプセル、結晶、またはそれらの適した混合物であってよい。
【0052】
用語「非バースト性」または「非破裂性」またはそれに対する同義語は、内部圧力の結果として、被覆剤の完全性を破り、粉々にし、または爆発させ、従って被覆剤がこれまで取り囲んでいたどんなものも局所環境に曝露するような形で、コア粒子の被覆剤が突然開裂または飛散しないことを意味する。
【0053】
用語「ポリマー被覆剤」または「ポリマー被膜」とは、1または複数のモノマーの重合により形成されて、線状または分枝状または架橋高分子を形成する任意の被覆剤を意味する。被覆剤は、被覆剤、層、膜、シェル、カプセル剤などとして様々に特徴づけられてよく、実質的にコア粒子を囲むかまたは包む。本発明のデバイスが1より多くのポリマー被膜を含む場合、第1のポリマー被膜が実質的にコア粒子を囲むかまたは包み、第2のポリマー被膜が実質的に第1のポリマー被膜を囲むかまたは包み、以降も同様である。後に続く(例えば、第2の)ポリマー被膜は、前の(例えば、第1の)ポリマー被膜に接触しているかまたは接触していない方法で適用されてよい。第2、第3またはさらにそれに続く被膜は、任意の公知の適合する制御放出被膜、例えば、pH感受性被膜、撥水被膜、または水性溶媒系被膜の形態および組成物をとってよいが、第1のポリマー被膜が典型的に有機溶媒中の水溶性ゲル形成ポリマーおよび水不溶性有機可溶性ポリマーの均質な混合物を含むことは当然理解される。
【0054】
有機溶媒中に水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含む均質な混合物から調製されたポリマー被膜は、「オルガノゾルポリマー被膜」と称され得る。第1のポリマー被膜またはオルガノゾルポリマー被膜の調製は実質的に非水性であるが、少量の水、例えば、ポリマー被覆剤組成物の約20%(v/v)未満、約10%(v/v)、約5%(v/v)未満または約2%(v/v)未満が制御放出送達デバイスへの適用または組み込みの前に使用されるかまたは許容されてよい。
【0055】
用語「有機溶媒」とは、少なくとも若干水溶性であり、ヒルデブランド溶解度パラメータが少なくとも約7.5または8(Cal/cc)1/2、通常は少なくとも約9、より通常は少なくとも約10である任意の有機溶媒を意味する。該有機溶媒の双極子モーメントは少なくとも約1.5D、通常は少なくとも約2.0Dとなる。1または複数の有機溶媒を、ポリマー被覆剤組成物の調製に用いてよい。典型的に、ポリマー被覆剤組成物の有機溶媒成分は1または2種類の有機溶媒からなるが、所望であれば3、41以上の有機溶媒からなってもよい。有機溶媒成分は、制御放出送達デバイスへの適用または組み込みの前に、組成物の約50〜99.5%(v/v)、または組成物の約70〜98%(v/v)、一般に組成物の約75〜97%(v/v)の範囲の、ポリマー被覆剤組成物の大部分を構成する。有機溶媒は、オルガノゾルポリマー被膜を含む制御放出送達デバイスが投与または使用されて被験体または患者を治療する場合に、オルガノゾルポリマー被膜中にとどまるいずれの残余溶媒も容認できない全身毒性をもたらさないように選択することができる。有機溶媒を選択する場合には、制御放出送達デバイスの製造または生成の際に溶媒の取り扱いに関与する作業者が被り得る有毒作用も考慮され得る。例えば、塩化メチレンは、米国産業衛生専門家会議により、潜在的な発癌物質、ならびに中枢神経抑制、肝臓および腎臓損傷の潜在的原因、および血中一酸化炭素ヘモグロビンの増加の潜在的原因(一酸化炭素への曝露にも起因する)としてリストに記載されている。該液体が皮膚または眼に触れると有痛性の刺激を引き起こし、熱傷の危険がある。塩化メチレンは本発明の文脈において不適な有機溶媒と考えられ、典型的に有機溶媒ポリマー被覆剤組成物に有意な量、例えば、オルガノゾルポリマー被膜の調製に用いられる有機溶媒の総容積に基づいて5%未満、または4%未満、または3%未満、または2%未満、または1%未満(v/v)で含まれることはない。特定の例では、塩化メチレンの量は、微量以下である。
【0056】
適した有機溶媒の例は、2003年10月7日出願の米国特許第6,630,168号発明の名称「Gel delivery vehicles for anticellular proliferative agents」に記載されている。適した有機溶媒は、炭素、窒素、酸素、硫黄、水素およびリンの原子を含んでよく、環式もしくは複素環式であってよく、一般に低分子量となり、典型的に約30Daより大きい分子量から約500Da未満の分子量までの範囲である。適した有機溶媒は、一般に、1〜12個の炭素原子、または2〜10個の炭素原子、さらに典型的には2〜6個の炭素原子を有し、1または複数のヘテロ原子(例えば、N、O、SまたはP)、典型的に8個以下のヘテロ原子を含む。
【0057】
適した有機溶媒は、ヒドロキシヘテロ原子(hydroxy heteroatoms)を含んでよく、それには、例えば、限定されるものではないが、2〜4個の炭素原子と1〜3個のヒドロキシ基の(通常は炭素原子1.5個ごとに1以下のヒドロキシ基を有する)低級アルカノールが含まれる。対象の低級アルカノールとしては、限定されるものではないが、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−プロペン−3−オール(アリルアルコール)、プロピレングリコール、グリセロール、2−メチル−2−プロパノールなどから選択される任意の1種類または任意の組合せが挙げられる。特定の例では、エタノールまたは無水エタノールが有機溶媒として用いられる。別の例では、イソプロパノールが有機溶媒として用いられる。
【0058】
適した有機溶媒は、環式であってよいアミドを含んでよく、それには、N−置換アミドと非置換アミドの両方が含まれ、この場合の任意のN−置換基は、通常は1〜4炭素原子のアルキル、より通常には1〜3炭素原子のアルキルとなる。対象の特定のアミドとしては、限定されるものではないが、ホルムアミド、メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、エチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、アセトアミド、メチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、エチルアセトアミド、ジエチルアセトアミドから選択される任意の1種類または任意の組合せが挙げられる。対象の環式アミド(ラクタム類)としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドンが挙げられる。対象の尿素としては、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。
【0059】
適した有機溶媒は、エステルを含んでよく、それには、限定されるものではないが、カルボン酸のエステルならびに無機酸のエステルが含まれる。前者の例としては、トリアセチン、クエン酸トリエチル、乳酸エチルなどが挙げられる。後者の例としては、炭酸エステルが挙げられ、特定の炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネートなどが挙げられる。その他の適した有機溶媒としては、例えば、限定されるものではないが、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピルビン酸アルデヒドジメチルアセタール、ジメチルイソソルビドなどが挙げられる。
【0060】
適した有機溶媒、例えば、低級アルカノール中に水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含む均質な混合物から調製されるポリマー被膜は、より高い添加量および均質なポリマー被膜を可能にし、典型的に、大部分の水性被覆剤系と比較してより優れた被膜とコア粒子の付着を可能にする。特定の例では、無水エタノールが有機溶媒として用いられる。有機溶媒、例えば、低級アルカノールまたは無水エタノールなどの選定および現代のコーティング技法およびエクスプロージョンプルーフコーティング(explosion proof coating)デバイスを用いると、オルガノゾルからの膜コーティングにより、迅速で、単純で、効果的な固体投薬形態のコーティングがもたらされ、投薬サイズ、被覆剤の崩壊および溶解速度が制御され、その結果、一般に魅力的で、より優れていて望ましい投薬コーティングがもたらされる。一般に、細菌およびカビの増殖を減らした有機溶媒ならびに界面活性剤は任意選択であるが、本発明で用いられるオルガノゾルポリマー被覆剤組成物に必要とされない。
【0061】
用語「持続放出」、「パルス放出」、「遅延放出」および「制御放出」は、本出願において同義的に用いられ、本発明の目的において、一用量の活性成分が、持続放出、パルス放出、遅延放出または制御放出デバイス中で投与される場合に、活性成分のレベルが選定された期間にわたって所望の範囲内であるが毒性レベルよりも低く維持されるような速度での送達デバイスからの活性成分の放出として定義される。インビボ投与の場合、活性成分の濃度(レベル)は、例えば血液または血漿中で測定され得る。インビボ投与される場合、本発明の持続放出、パルス放出、遅延放出または制御放出デバイスは、活性成分の有用な血漿中濃度を即時放出型の場合よりも長く維持させる。
【0062】
特定の例では、インビトロ溶解試験は、活性成分の50%未満が1時間で放出され、80%未満が6時間で放出され、70%より多くが24時間で放出される制御放出プロフィールを示す。その他の例では、インビトロ溶解試験は、活性成分の60%未満が1時間で放出され、80%未満が6時間で放出され、70%より多くが24時間で放出される制御放出プロフィールを示す。その他の例では、インビトロ溶解試験は、活性成分の20%より多くが24時間で放出される制御放出プロフィールを示す。適した溶解試験は、水中のUSP溶解デバイスを用いて漸近線に達するか、かつ/または24時間が経過するまで行われる。溶解試験はまた、USP溶解デバイスを用いてpH1.5の酸性媒体で3時間、媒体をpH7.5のリン酸緩衝液に交換して漸近線に達するかまたは24時間が経過するまで行ってよい。その他の種類の公知の溶解試験を行ってもよい。
【0063】
一般に、本発明の制御放出組成物は、(i)摂食条件下で投与されると用量が一気に放出される(dose dump)、または(ii)絶食条件下でバースト効果を生じる傾向を有さない。本発明の長期放出組成物は、悪影響、例えば、GI効果(例えば、悪心、嘔吐)、めまい、および頭痛などの現行の発生率を軽減することができる。
【0064】
制御放出プロフィールは、ポリマー被膜に関する多くの要因に基づいて、例えば、限定されるものではないが、使用されるポリマーの種類、それらが堆積される順序、混合物中のそれらのポリマーの比およびそれらの相互作用の性質によって、改変することができる。制御放出プロフィールはまた、該送達デバイスおよび例えば、2007年1月4日公開の米国特許出願第20070003619号に概説されるような投与の経路に関する種々の要因により改変されてよい。例えば、持続放出期間は、活性成分の溶解度、活性成分の意図される投与部位からのクリアランスの速度、コア粒子のサイズ、最初にコア粒子存在する活性成分の量、活性成分の放出速度に影響を及ぼすその他の化合物のコア粒子内の存在、活性薬剤成分に対するポリマー被覆剤の透過性、およびポリマー被覆剤の分解の速度、ならびにその他の要因によって変動する。
【0065】
放出制御は、使用されるポリマーの種類、それらが堆積される順序、ポリマー被膜の数、ポリマー被膜の幅、混合物中のそれらのポリマーの比およびそれらの相互作用の性質によって達成または最適化され得る。
【0066】
本発明の組成物、デバイスまたは投薬形態の製造方法に関して明確な制限はない。典型的に、本デバイスは、例えば、活性成分の乾式もしくは湿式造粒により容易に調製することができる。任意選択の成分、例えば、それに限定されるものではないが、シリコーンジオキシド、1または複数の賦形剤、1または複数の油成分、および/または同種類のものを加えてもよい。このようにして得られた顆粒剤は必要であれば乾燥状態であり、ミルを通過させて滑らかにする。この顆粒剤は従来方法を用いて回転式打錠機で造形品に圧縮することができる。
【0067】
特定の例では、活性成分を含む顆粒剤、錠剤、カプセル剤、スフェロイド、ペレット、ミクロスフェア、ナノスフェア、マイクロカプセル、または結晶は、湿式または乾式造粒により、押出球形化により、粉体または溶液の階層化により、マイクロカプセル化法により、微粉砕および圧縮法により調製することができる。コーティングは、流動床被覆法を用いるか、または有孔サイドベントパン(perforated side vented pan)被覆法によるかまたはマイクロカプセル化法によるコーティングにより行ってよい。これらの方法は先行技術において既に教示されている。
【0068】
特定の例では、異なる集団のコーティングされた粒子を、例えば、カプセル剤中に、または錠剤に圧縮して一緒に詰めてもよい。
【0069】
ポリマーコーティングの方法は当分野で周知である。例えば、コア粒子は流動床またはパンの中でコーティングされるか、またはポリマー被膜をコア粒子にスプレーまたはペイントすることによりコーティングされ得る。別の公知の選択肢は、粒子を空気流中に懸濁させ、ポリマー被覆剤組成物の水性分散液を粒子にスプレーする流動床底部スプレー塗装機である。様々な従来のコーティングデバイスを用いてこれを促進させてよく、それには、例えば、遠心流動床コーティングデバイス、パンコーティングデバイス、または流動床造粒コーティングデバイスが含まれる。
【0070】
本デバイスを調製する際、デバイスは所定の温度および相対湿度で所定の時間乾燥させて活性成分のデバイスからの放出の速度を低下または増加させることができる。乾燥プロセスも所望の量の溶媒をポリマー被膜から取り除くだけで行うことができる。
【0071】
本明細書に記載されるプロセスにおいて、コア粒子のコーティングの間および/またはコアが完全にコーティングされた後、溶媒、例えば水またはアルコールは、当業者に公知の技法により、例えば、乾燥などにより取り除いてよいことは当然理解される。本明細書において、用語「コーティング」または「被膜」またはその同義語には、本発明の被覆剤組成物をコアに適用するプロセスと、当業者に公知の技法による、例えば、被覆剤組成物中の溶媒、例えば水またはアルコールの実質的に全てが除去されるその乾燥による、付随する溶媒の除去の両方が含まれる。本発明の制御放出送達デバイスは、典型的に、有機溶媒中に水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含む均質な混合物から調製されたオルガノゾルポリマー被膜を含み、該ポリマー被膜はコア粒子直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる。
【0072】
本発明で用いられる水不溶性有機可溶性ポリマーは、水に不溶性であり、有機溶媒中に均一に分散または溶解されることができ、そして典型的に活性成分の放出を遅延させることのできる、任意のポリマーであってよい。用語「水不溶性の」により、(水に)溶解しやすくないことが意図される。水不溶性有機可溶性ポリマーの具体的な例は、セルロースエーテル、セルロースエステル、またはセルロースエーテルエステル、例えば、エチルセルロース、アセチルセルロース、およびニトロセルロースである。使用することのできるその他の水不溶性有機可溶性ポリマーとしては、アクリル酸および/またはメタクリル酸エステルポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸ポリビニルエステルのポリマーもしくは共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、およびブタジエンスチレン共重合体などが挙げられる。好ましい水不溶性ポリマーは、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリメタクリレートおよびアミノアルキルメタクリレート共重合体である。
【0073】
さらなる具体的な例では、アクリル系ポリマーとしては、限定されるものではないが、アクリル酸およびメタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル共重合体、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸メチル)共重合体、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレート共重合体が挙げられる。さらに、アクリル系ポリマーは、陽イオン性、陰イオン性、または非イオン性ポリマーであってよく、メタクリル酸またはメタクリル酸エステルの形のアクリレート、メタクリレートであってよい。水不溶性のポリマーは、単独で、あるいは21以上の組合せのいずれかで使用することができる。
【0074】
本発明で使用され得る水溶性ゲル形成ポリマーは、水溶性であり、有機溶媒中に均一に分散または溶解されることができ、そして典型的に活性成分の放出を遅延させることのできる、任意のポリマーであってよい。典型的に、水溶性ゲル形成ポリマーは、素早く水和し、強く粘性のあるゲルを形成することができる。用語「水溶性」により、(水に)溶解しやすいことが意図される。適した水溶性ゲル形成ポリマーとしては、親水コロイドを形成することができるか、または、それにより活性成分が拡散または吸上作用を介して放出される、強く粘性のあるゲルを形成することができるものが挙げられる。それらには、天然発生または合成の、陽イオン性または非イオン性の、親水性ゴム、デンプン誘導体、セルロース誘導体、タンパク質などが含まれる。非限定的な具体的例は、ゼラチン、例えばアルギン酸塩、ペクチン、カラゲナン、またはキサンタンなど、セルロース誘導体、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはナトリウムカルボキシメチルセルロースなど、デンプンおよびデンプン誘導体、例えば、αデンプンまたはナトリウムカルボキシメチルデンプンなど、ガラクトマンナンおよびガラクトマンナン誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ビニル−ピロリドン−ビニル−アセテート共重合体、アラビアガム、トラガカントガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、カラヤガム、ペクチン、アルギン酸(arginic acid)、ポリエチレンオキシド、カルボマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、アルブミン、デキストリン、硫酸デキストラン、寒天、ゼラチン、カゼイン、ナトリウムカゼイン、プルラン、脱アセチル化キトサン、ポリエチオキサゾリン(polyethyoxazoline)、ポリエチレンオキシド、ポロキサマーなどである。これらのうちで好ましいものは、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマー、ポリエチレングリコール、ポロキサマー、デンプン誘導体およびポリビニルピロリドンである。水溶性ゲル形成ポリマーは、単独で、あるいは21以上の組合せのいずれかで使用することができる。オルガノゾルポリマー被覆剤組成物中で、水溶性ゲル形成ポリマーは、一般に、乾燥重量ベースで水不溶性のポリマーの20%(w/w)より多くの量で存在し得る。
【0075】
水溶性ゲル形成ポリマーは、典型的に、溶媒を除く、被覆剤組成物に添加される全ての成分の乾燥重量ベースで約10重量%〜約55重量%、約10重量%〜約50重量%、約20重量%〜約55重量%、約20重量%〜約50重量%、約20重量%〜約45重量%、約20重量%〜約40重量%、約20重量%〜約35重量%、約25重量%〜約55重量%、約25重量%〜約50重量%、約25重量%〜約45重量%、約25重量%〜約40重量%、約25重量%〜約35重量%、または約30重量%〜約50重量%の量でオルガノゾルポリマー被覆剤組成物に添加される。制御放出デバイスにさらなる被膜を加える場合、水溶性ゲル形成ポリマーは、典型的に、公知の技法に従って、例えば、乾燥重量ベースで約1重量%〜約80重量%、約1重量%〜約70重量%、約2重量%〜約60重量%、約3重量%〜約50重量%、または約4重量%〜約45重量%の量で被覆剤組成物に添加される。
【0076】
水不溶性有機可溶性ポリマーは、典型的に、オルガノゾルポリマー被覆剤組成物に、溶媒を除く、被覆剤組成物に添加される全ての成分の乾燥重量ベースで、約20重量%〜約85重量%、約20重量%〜約75重量%、約20重量%〜約65重量%、約20重量%〜約55重量%、約20重量%〜約50重量%、約20重量%〜約45重量%、約20重量%〜約40重量%、約25重量%〜約75重量%、約25重量%〜約65重量%、約25重量%〜約55重量%、約25重量%〜約50重量%、約25重量%〜約45重量%、または約30重量%〜約50重量%の量で添加される。制御放出デバイスにさらなる被膜を加える場合、水不溶性有機可溶性ポリマーは、典型的に、公知の技法に従って、例えば、約1重量%〜約90重量%、約1重量%〜約80重量%、約1重量%〜約70重量%、約1重量%〜約60重量%、約1重量%〜約50重量%、約3重量%〜約50重量%、または約4重量%〜約45重量%の量で被覆剤組成物に添加される。
【0077】
オルガノゾルポリマー被膜中の水溶性ゲル形成ポリマー対水不溶性有機可溶性ポリマーの乾燥重量比は、典型的に、約10:90〜約70:30、約10:90〜約60:40、約10:90〜約50:50、約10:90〜約45:55、約10:90〜約40:60、約20:80〜約60:40、約20:80〜約50:50、約20:80〜約45:55、約20:80〜約40:60、約25:75〜約50:50、約25:75〜約45:55、または約25:75〜約40:60であってよい。制御放出デバイスにさらなる被膜を付加する場合、水溶性ゲル形成ポリマー対水不溶性有機可溶性ポリマーの乾燥重量比は、例えば、溶媒の種類(例えば、水性、非水性、またはその混合物)または非ポリマー成分の種類(例えば、疎水性または親水性)またはそれらの相対量に関して、公知の技法に従って設定してよい。
【0078】
被覆剤組成物に関して、被覆剤組成物は、特定の例では、約50重量%未満の少なくとも1種類の水溶性ゲル形成ポリマーと約50重量%未満の少なくとも1種類の水不溶性有機可溶性ポリマーを含み得る。具体的な例では、被覆剤組成物は、可塑剤および粘着防止剤を含み得る。例えば、約1重量%〜約80重量%の少なくとも1種類の粘着防止剤および約1重量%〜約80重量%の少なくとも1種類の可塑剤を用いて該被覆剤組成物を作製することができる。
【0079】
具体的な実施形態では、被覆剤組成物は約1重量%〜約50重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースと約3重量%〜約65重量%のエチルセルロースを含む。
【0080】
本発明の制御放出送達デバイスは、典型的に、有機溶媒中の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーの均質な混合物を含むオルガノゾルポリマー被膜を含むが、任意選択の被膜または被膜中の成分は、疎水性物質または撥水剤、例えば、油、脂肪、蝋、高級アルコールなど、pH感受性ポリマー、腸溶性ポリマー、または制御放出被覆剤を調製するために有用であることの分かっている任意のその他のポリマー、成分もしくは材料からなってよい。
【0081】
本発明で使用されるポリマーは、pH非感受性であってもpH感受性であってもよい。
【0082】
消化管に経口投与されるように設計される送達デバイスには、経口摂取可能であることが分かっているポリマーが使用されてよく、それには、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびその他のセルロース系ポリマーが含まれる。経腸送達に有用なその他の公知ポリマーには、消化管の異なるポイントで優先的に溶解または消化するポリマー材料が含まれる。このようなポリマーとしては、例えば、腸液に溶ける公知のアクリル酸および/またはメタクリル酸系ポリマー、例えば市販のポリマーのEudragit(商標)シリーズが挙げられる。これらの例としては、Eudragit E(商標)、例えば胃の高酸性pHで優先的に溶解するEudragitE 100(商標)、または腸溶性ポリマー、例えば、腸の高アルカリ性pHで優先的に溶解するEudragit L(商標)および/またはEudragit S(商標)など、または徐々に、例えば消化管中所定の速度で溶解するポリマー、例えばEudragit RL(商標)(例えばEudragit RL 100(商標))など、および/またはEudragit RS(商標)(例えばEudragit R100(商標))、ならびに/あるいは、このようなEudragit(商標)ポリマーのブレンドが挙げられる。
【0083】
被膜中に存在し得る疎水性物質または撥水剤は、油脂、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩から選択される。油脂の具体的な例としては、植物油、例えばカカオバター、パーム油、木蝋(Japan wax)(木の蝋)、ヤシ油、その他、動物油、例えば牛脂、豚脂、馬脂、羊脂、その他、動物起源の硬化油、例えば硬化魚油、硬化鯨油、硬化牛脂、その他、植物起源の硬化油、例えば硬化ナタネ油、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化ダイズ油、その他などが挙げられる。これらの硬化油が本発明の油成分として好ましい。
【0084】
蝋の具体的な例としては、植物蝋、例えばカルナウバ蝋、カンデリラ蝋、ヤマモモ蝋、オーリカリー(auricurry)蝋、エスパルト(espalt)蝋、その他、動物蝋、例えば蜜蝋(bees wax)、晒した蜜蝋(breached bees wax)、昆虫蝋、鯨蝋、セラック、ラノリン、その他などが挙げられる。これらのうちで、カルナウバロウ、サラシミツロウ(white beeswax)およびミツロウ(yellow beeswax)が好ましい。
【0085】
パラフィン、ワセリン、微結晶性蝋などは、炭化水素の具体的な例として与えられ、好ましい炭化水素はパラフィンおよび微結晶性蝋である。
【0086】
高級脂肪酸の例は、カプリル酸(caprilic acid)、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸(tridecanic acid)、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガル酸(malgaric acid)、ステアリン酸、ノナデカン酸(nonadecanic acid)、アラキン酸、ヘンエイコサン酸(heneicosanoic acid)、ベヘン酸、トリコサン酸(tricosanic acid)、リグノセリン酸、ペンタコサン酸(pentacosanic acid)、セロチン酸、ヘプタコサン酸(heptacosanic acid)、モンタン酸、ノナコサン酸(nonacosanic acid)、メリシン酸、ヘントリアコンタン酸(hentriacontanic acid)、ドトリアコンタン酸(dotriacontanic acid)などである。これらのうち好ましいものは、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、およびベヘン酸である。
【0087】
高級アルコールの具体的な例は、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビック(carnaubic)アルコール、コリアニル(corianyl)アルコール、セリルアルコール、およびミリシルアルコールである。特に好ましいアルコールは、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどである。
【0088】
エステルの具体的な例は、脂肪酸エステル、例えばパルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ベヘン酸ベヘニル、リグノセリン酸セリル、セロチン酸ラッセリル(lacceryl cerotate)、ラッセル酸ラッセリル(lacceryl laccerate)、その他、グリセリン脂肪酸エステル、例えばラウリン酸モノグリセリド、ミリスチン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ステアリン酸ジグリセリド、ラウリン酸ジグリセリド、ミリスチン酸ジグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ラウリン酸トリグリセリド、ミリスチン酸トリグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、アセチルステアリン酸グリセリド、ヒドキシステアリン酸(hydoxystearic)トリグリセリド、その他などである。グリセリン脂肪酸エステルがより好ましい。
【0089】
高級脂肪酸の金属塩の具体的な例は、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウムなどであり、好ましい高級脂肪酸塩はステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸マグネシウムである。
【0090】
これらの疎水性成分または撥水成分は、単独で、あるいは21以上の組合せのいずれかで使用することができる。これらは次の量、被覆剤組成物の約0.01%〜約90%(w/w)で用いてよいが、典型的に約0.5%〜約70%(w/w)で用いてよい。
【0091】
オルガノゾルポリマー被覆剤組成物またはその他の被覆剤組成物はまた、通常製薬分野で使用される被覆剤中に見出されるその他の添加剤を、例えば、可塑剤、粘着防止剤(anti−tacking agent)、例えば、タルクおよび着色剤など含んでよい。
【0092】
可塑剤の例としては、ジエチルフタル酸塩、クエン酸トリエチル、クエン酸トリエチルアセチル、トリアセチン、トリブチルクエン酸塩、ポリエチレングリコール、グリセロール、植物油および鉱油が挙げられる。
【0093】
着色剤は優美さおよび美学のために添加されるか、または製品を区別するために添加され、例えば、金属酸化物色素またはアルミニウムレーキ染料から選択されてよい。
【0094】
被覆剤組成物には、粘着防止剤、例えば、タルクなどが含まれてよい。適した粘着防止剤のその他の例は、ステアリン酸カルシウム、コロイド状二酸化ケイ素、グリセリン、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸アルミニウムである。
【0095】
具体的な例では、オルガノゾルポリマー被覆剤は、ポリマー、可塑剤、および粘着防止剤を有機溶媒に添加して、高剪断ミキサーを用いて均一に溶解または分散するまで混合することにより調製される。この被覆剤は、標準的なコーティングの方法論を用いてコア粒子に適用され得る。オルガノゾルポリマー被覆剤組成物は、コアに付着する、強力で連続的で滑らかな膜を生成する。
【0096】
本明細書において、用語「活性薬剤成分」または「活性薬剤成分」とは、インビボで治療、診断または予防効果をもたらす化学的または生物学的分子を指す。本明細書に記載される組成物中での使用が企図される限定されない活性薬剤成分としては、以下の薬物およびこれらの薬物の代替形態、例えば、代わりとなる塩形態、遊離酸形態、遊離塩基形態、および水和物などのカテゴリーおよび例が挙げられる。鎮痛薬/解熱薬(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ブプレノルフィン、塩酸プロポキシフェン、プロポキシフェンナプシレート、塩酸メペリジン、塩酸ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、コデイン、酒石酸水素ジヒドロコデイン、ペンタゾシン、酒石酸水素ヒドロコドン、レボルファノール、ジフルニサル、トロラミンサリチル塩、塩酸ナルブフィン、メフェナム酸、ブトルファノール、サリチル酸コリン、ブタルビタール、クエン酸フェニルトロキサミン、クエン酸ジフェンヒドラミン、メトトリメプラジン、塩酸シンナメドリン、およびメプロバメート)、抗喘息薬(antiasthamatics)(例えば、ケトチフェンおよびトラキサノクス)、抗生物質(例えば、ネオマイシン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、アンピシリン、ペニシリン、テトラサイクリン、およびシプロフロキサシン)、抗鬱薬(例えば、ネホパム、オキシペルチン、ドキセピン、アモキサピン、トラゾドン、アミトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、デシプラミン、ノルトリプチリン、トラニルシプロミン、フルオキセチン、ドキセピン、イミプラミン、パモ酸イミプラミン、イソカルボキサジド、トリミプラミン、ベンラファキシン、パロキセチン、およびプロトリプチリン)、抗糖尿病薬(例えば、スルホニル尿素誘導体)、抗真菌薬(例えば、グリセオフルビン、アムホテリシンB、ナイスタチン、およびカンジシジン)、抗高血圧薬(例えば、プロパノロール、プロパフェノン、オキシプレノロール、レセルピン、トリメタファン、フェノキシベンザミン、塩酸パルジリン、デセルピジン、ジアゾキシド、一硫酸グアネチジン、ミノキシジル、レシナミン、ニトロプルシドナトリウム、インドジャボク、アルサーオキシロン、およびフェントラミン)、抗炎症薬(例えば、(非ステロイド系)インドメタシン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、ラミフェナゾン、ピロキシカム、(ステロイド系)コルチゾン、デキサメタゾン、フルアザコルト、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、およびプレドニゾン)、抗新生物薬(例えば、シクロホスファミド、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、メトトレキサート、フルオロウラシル、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、メチル−CCNU、シスプラチン、エトポシド、カンプトテシンおよびその誘導体、フェネステリン、パクリタキセルおよびその誘導体、ドセタキセルおよびその誘導体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、タモキシフェン、およびピポスルファン)、抗不安薬(例えば、ロラゼパム、プラゼパム、クロルジアゼポキシド、オキサゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、パモ酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、アルプラゾラム、ドロペリドール、ハラゼパム、クロルメザノン、およびダントロレン)、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン、およびFK506(タクロリムス))、抗片頭痛薬(例えば、エルゴタミン、ジバルプロエクス、イソメテプテン・ムケート(isometheptene mucate)、およびジクロラルフェナゾン)、鎮静薬/催眠薬(例えば、バルビツール酸系催眠薬、例えば、ペントバルビタール、ペントバルビタール、およびセコバルビタールなど、ならびにベンゾジアゼピン、例えば、塩酸フルラゼパム、トリアゾラム、およびミダゾラムなど)、抗狭心症薬(例えば、βアドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ニソルジピンなど、および硝酸塩、例えば、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリトリトール、および四硝酸エリトリチルなど)、抗精神病薬(例えば、ハロペリドール、コハク酸ロキサピン、塩酸ロキサピン、チオリダジン、塩酸チオリダジン、チオチキセン、フルフェナジン、デカン酸フルフェナジン、エナント酸フルフェナジン、トリフロペラジン、クロルプロマジン、ペルフェナジン、クエン酸リチウム、レスピリドン(respiridone)、およびプロクロルペラジン)、抗躁病薬(例えば、炭酸リチウム)、抗不整脈薬(例えば、トシル酸ブレチリウム、エスモロール、アミオダロン、エンカイニド、ジゴキシン、ジギトキシン、メキシレチン、リン酸ジソピラミド、プロカインアミド、硫酸キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、酢酸フレカイニド、トカイニド、およびリドカイン)、抗関節炎薬(例えば、フェニールブタゾン、スリンダック、ペニシラミン、サルサレート、ピロキシカム、アザチオプリン、インドメタシン、メクロフェナム酸、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、オーロチオグルコース、およびトルメチンナトリウム)、抗通風薬(例えば、コルヒチン、およびアロプリノール)、抗凝固薬(例えば、ヘパリン、ヘパリンナトリウム、およびワルファリンナトリウム)、血栓溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、およびアルテプラーゼ)、抗線溶薬(antifibriolytic agents)(例えば、アミノカプロン酸)、血液レオロジー薬(例えば、ペントキシフィリン):抗血小板薬(例えば、アスピリン)、抗痙攣薬(例えば、バルプロ酸、ジバルプロエクスナトリウム、フェニロイン(phenyloin)、フェニロインナトリウム、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビトール(phenobarbitol)、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メホバルビタール、メフェニロイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビトール(secobarbitol)ナトリウム、クロラゼプ酸二カリウム、およびトリメタジオン)、抗パーキンソン病薬(例えば、エトスクシミド)、抗ヒスタミン薬/鎮痒薬(例えば、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、クロロフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニラミン、塩酸シプロヘプタジン、テルフェナジン、フマル酸クレマスチン、トリプロリジン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリン、フェニンダミン、アザタジン、トリペレナミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、メトジラジン、ロラタジン、および)、カルシウム調節に有用な作用因子(例えば、カルシトニン、および副甲状腺ホルモン)、抗菌薬(antibacterial agents)(例えば、硫酸アミカシン、アズトレオナム、クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、硫酸ゲンタマイシン、塩酸リンコマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸バンコマイシン、硫酸ポリミキシンB、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム、および硫酸コリスチン)、抗ウイルス薬(例えば、インターフェロンα、βまたはγ、ジドブジン、塩酸アマンタジン、リバビリン、およびアシクロビル)、抗菌薬(antimicrobials)(例えば、セファロスポリン系抗菌薬、例えば、セファゾリンナトリウム、セファラジン、セファクロル、セファピリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフロキシムeアゾチル、セフォタキシムナトリウム、セファドロキシル一水和物、セファレキシン、セファロチンナトリウム、塩酸セファレキシン一水和物、セファマンドールナファート、セフォキシチンナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォラニド、セフトリアキソンナトリウム、セフタジジム、セファドロキシル、セファラジン、およびセフロキシムナトリウムなど、ペニシリン系抗菌薬、例えば、アンピシリン、アモキシシリン、ペニシリンGベンザチン、シクラシリン、アンピシリンナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、塩酸バカンピシリン、クロキサシリンナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、アジオシリン(aziocillin)ナトリウム、カルベニシリンインダニルナトリウム、ペニシリンGプロカイン、メチシリンナトリウム、およびナフシリンナトリウムなど、エリスロマイシン系抗菌薬、例えば、エチルコハク酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ラクトビオン酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシン、およびエチルコハク酸エリスロマイシンなど、ならびにテトラサイクリン系抗菌薬、例えば、塩酸テトラサイクリン、ドキシサイクリン塩酸塩、および塩酸ミノサイクリン、アジスロマイシン、クラリスロマイシンなど)抗感染薬(例えば、GM−CSF)、気管支拡張薬(例えば、交感神経作用薬、例えば、塩酸エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、硫酸テルブタリン、イソエタリン、イソエタリンメシレート、塩酸イソエタリン、硫酸アルブテロール、アルブテロール、ビトルテロールメシレート、塩酸イソプロテレノール、硫酸テルブタリン、酒石酸水素エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、エピネフリン、および酒石酸水素エピネフリンなど、抗コリン作用薬、例えば、イプラトロピウム臭化物など、キサンチン系薬、例えば、アミノフィリン、ジフィリン、硫酸メタプロテレノール、およびアミノフィリンなど、マスト細胞安定剤、例えば、クロモグリク酸ナトリウムなど、吸入コルチコステロイド薬、例えば、二プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)、および二プロピオン酸ベクロメタゾン一水和物など、サルブタモール、イプラトロピウム臭化物、ブデソニド、ケトチフェン、サルメテロール、キシナホ酸塩、硫酸テルブタリン、トリアムシノロン、テオフィリン、ネドクロミルナトリウム、硫酸メタプロテレノール、アルブテロール、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、ステロイド系化合物およびホルモン(例えば、アンドロゲン類、例えば、ダナゾール、シピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、エチルテストステロン、エナント酸テストステロン、メチルテストステロン、フルオキシメステロン、およびシピオン酸テストステロンなど、エストロゲン類、例えば、エストラジオール、エストロピペート(estropipate)、および共役エストロゲン類など、プロゲスチン類、例えば、酢酸メトキシプロゲステロン、および酢酸ノルエチンドロンなど、コルチコステロイド類、例えば、トリアムシノロン、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸デキサメタゾンプレドニゾン、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁液、トリアムシノロンアセトニド、メチルプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、トリアムシノロンヘキサアセトニド、ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸フルドロコルチゾン、酢酸パラメタゾン、テブト酸プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、およびコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウムなど、ならびに甲状腺ホルモン類、例えば、レボチロキシンナトリウムなど)、血糖降下薬(例えば、ヒトインスリン、精製ウシインスリン、精製ブタインスリン、グリブリド、クロルプロパミド、トルブタミド、およびトラザミド)、抗高脂血症薬(例えば、クロフィブラート、デキストロチロキシンナトリウム、プロブコール、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、およびナイアシン)、タンパク質(例えば、DNアーゼ、アルギナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、およびリパーゼ)、
核酸(例えば、本明細書に記載されるタンパク質のいずれかを含む、治療上有用なタンパク質をコードするセンスもしくはアンチセンス核酸)、赤血球形成刺激に有用な作用因子(例えば、エリスロポエチン)、抗潰瘍/抗逆流薬(例えば、ファモチジン、シメチジン、および塩酸ラニチジン)、制嘔吐薬/制吐薬(例えば、塩酸メクリジン、ナビロン、プロクロルペラジン、ジメンヒドリナート、塩酸プロメタジン、チエチルペラジン、およびスコポラミン)、油溶性ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、Kなど)、ならびにその他の薬物、例えば、ミトタン、ハロニトロソウレア、アンスロサイクリン(anthrocyclines)、およびエリプチシンなど。
【0097】
これらおよびその他のクラスの有用な薬物の説明および各クラス内の種類のリストは、Martindale,The Extra Pharmacopoeia,30th Ed.(The Pharmaceutical Press,London 1993)に見出すことができる。
【0098】
本明細書に記載される組成物および方法において有用なその他の薬物の例としては、セフトリアキソン、セフタジジム、オキサプロジン、アルブテロール、バラシクロビル、ウロフォリトロピン、ファムシクロビル、フルタミド、エナラプリル、ホシノプリル、アカルボース、ロラゼパン(lorazepan)、フォリトロピン、フルオキセチン、リシノプリル、トラムスドール、レボフロキサシン、ザフィルルカスト、インターフェロン、成長ホルモン、インターロイキン、エリスロポエチン、顆粒球刺激因子、ニザチジン、ペリンドプリル、エルブミン、アデノシン、アレンドロネート、アルプロスタジル、ベナゼプリル、ベタキソロール、硫酸ブレオマイシン、デクスフェンフルラミン、フェンタニル、フレカイニド、ゲムシタビン、グラチラマー酢酸塩、グラニセトロン、ラミブジン、マンガホジピル三ナトリウム、メサラミン、フマル酸メトプロロール、メトロニダゾール、ミグリトール、モエキシプリル、モンテルーカスト(monteleukast)、酢酸オクトレオチド、オロパタジン、パリカルシトール、ソマトロピン、コハク酸スマトリプタン、タクリン、ナブメトン、トロバフロキサシン、ドラセトロン、ジドブジン、フィナステリド、トブラマイシン、イスラジピン、トルカポン、エノキサパリン、フルコナゾール、テルビナフィン、パミドロネート、ジダノシン、シサプリド、ベンラファキシン、トログリタゾン、フルバスタチン、ロサルタン、イミグルセラーゼ、ドネペジル、オランザピン、バルサルタン、フェキソフェナジン、カルシトニン、およびイプラトロピウム臭化物が挙げられる。これらの薬物は一般に水溶性であると考えられる。
【0099】
その他の薬物としては、アルブテロール、アダパレン、メシル酸ドキサゾシン、フロ酸モメタゾン、ウルソジオール、アムホテリシン、マレイン酸エナラプリル、フェロジピン、塩酸ネファゾドン、バルルビシン、アルベンダゾール、共役エストロゲン、酢酸メドロキシプロゲステロン、塩酸ニカルジピン、酒石酸ゾルピデム、ベシル酸アムロジピン、エチニルエストラジオール、ルビテカン、ベシル酸アムロジピン/塩酸ベナゼプリル、塩酸パロキセチン、パクリタキセル、アトバコン、フェロジピン、ポドフィロックス、パリカルシトール、ジプロピオン酸ベタメタゾン、フェンタニル、プラミペキソール二塩酸塩、ビタミンDおよび関連類似体、フィナステリド、フマル酸クエチアピン、アルプロスタジル、カンデサルタン、シレキセチル(cilexetil)、フルコナゾール、リトナビル、ブスルファン、カルバマゼピン、フルマゼニル、リスペリドン、カルビドパ、レボドパ、ガンシクロビル、サキナビル、アンプレナビル、カルボプラチン、グリブリド、塩酸セルトラリン、ロフェコキシブカルベジロール、ハロベタゾルプロプリオネート(halobetasolproprionate)、クエン酸シルデナフィル、セレコキシブ、クロルタリドン、イミキモド、シンバスタチン、シタロプラム、シプロフロキサシン、塩酸イリノテカン、スパルフロキサシン、エファビレンツ、シサプリド一水和物、ランソプラゾール、塩酸タムスロシン、モファフィニル(mofafinil)、クラリスロマイシン、レトロゾール、塩酸テルビナフィン、マレイン酸ロシグリタゾン、塩酸ロメフロキサシン、塩酸チロフィバン、テルミサルタン、ジアザパム(diazapam)、ロラタジン、クエン酸トレミフェン、サリドマイド、ジノプロストン、塩酸メフロキン、クロロキン、トランドラプリル、ドセタキセル、塩酸ミトキサントロン、トレチノイン、エトドラック、酢酸トリアムシノロン、エストラジオール、ウルソジオール、メシル酸ネルフィナビル、インジナビル、二プロピオン酸ベクロメタゾン、オキサプロジン、フルタミド、ファモチジン、プレドニゾン、セフロキシム、ロラゼパム、ジゴキシン、ロバスタチン、グリセオフルビン、ナプロキセン、イブプロフェン、イソトレチノイン、クエン酸タモキシフェン、ニモジピン、アミオダロン、およびアルプラゾラムが挙げられる。
【0100】
本発明の制御放出送達デバイスは、患者、例えば動物、さらにより特に哺乳類の治療のために使用されてよい。哺乳類とは、毛髪および乳腺を有する脊椎動物であることを特徴とする任意の哺乳類のクラスのメンバーを意味する。例としては、限定されるものではないが、イヌ、ネコ、ウサギ、ウマ、ブタ、ヤギ、ウシ、ヒトが挙げられる。本発明の送達デバイスは、活性成分の部位特異的、時限、パルス、時間治療学的、長期、または制御放出を用いる治療の必要な任意の動物患者または哺乳類患者に投与することができる。一つの例では、本発明の送達デバイスはウマの治療に使用される。別の例では、本発明の送達デバイスはヒトの治療に使用される。
【0101】
本発明の制御放出送達デバイスは、多くのヒト疾病、例えば、限定されるものではないが、高血圧症、アンギナ、糖尿病、HIV AIDS、疼痛、鬱病、精神病、微生物感染症、胃食道逆流疾患、インポテンス、癌、心血管疾患、胃(gastric/stomach)潰瘍、血液障害、悪心、癲癇、パーキンソン病、肥満症、マラリア、痛風、喘息、勃起不全、インポテンス、尿失禁、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、喫煙、関節炎、鼻炎、アルツハイマー病、注意欠陥障害、嚢胞性繊維症、不安症、不眠症、頭痛、真菌感染症、疱疹、高血糖症、高脂血症、低血圧症、高コレステロール、甲状腺機能低下症、感染、炎症、躁病、閉経、多発性硬化症、骨粗しょう症、移植拒絶、統合失調症、神経疾患の治療に使用することができる。
【0102】
コアは従来技法により調製されてよい。好ましい技法は、活性成分および賦形剤、例えば、可溶化剤(solubulizing agents)、乳化剤、懸濁化剤、増量剤、圧縮剤、安定剤、pH変更剤、緩衝液、滑沢剤、および流動促進剤などの乾式もしくは湿式造粒である。
【0103】
増量剤、例えば、ラクトースなど、および圧縮剤、例えば、微晶質セルロースなど、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムなど、および流動促進剤、例えば、シリコーンジオキシドなどは、特定の例では、コアの中に含まれてよい。被覆剤がその上に適用されるコアが活性成分を含む。コアは、錠剤、カプセル剤、カプレット、ペレット、球状または不規則な形状であってよい。
【0104】
特定の例では、著しく膨潤および膨張する膨潤性のポリマー材料、例えば、ヒドロゲルなどはコアに含まれない。
【0105】
本発明の持続放出組成物は、任意の薬物送達に適したサイズであってよい。典型的に、コーティングされたコアの重量は約2グラム未満、約5mg〜約1000mg、約5mg〜約500mg、約5mg〜約100mg、約5mg〜約30mg、または約20mg〜30mgである。コーティングされたコアの直径は約20mm未満、約1mm〜約10mm、約1mm〜約5mm、または約2mm〜約4mmであり、厚さは約20mm未満、約1mm〜約10mm、約1mm〜約5mm、または約2mm〜約4mmであり得る。コーティングされたコアは、例えば、錠剤、ペレット、小型の錠剤、カプセル剤および/またはカプレットであってよい。複数のコーティングされたコアは、合わせてカプセルの中に入れるか、あるいは錠剤またはカプレットにすることができる。
【0106】
賦形剤は、コア粒子中で活性成分と均質に混合され得る。賦形剤は、粘着防止剤、結合剤、希釈剤、乳化剤、懸濁化剤、圧縮剤、押出剤、pH変更剤、緩衝液、流動促進剤、滑沢剤、可溶化剤、湿潤剤、界面活性剤、浸透促進剤、色素、着色剤、香味剤、甘味剤、抗酸化物質、酸味料、安定剤、抗菌性防腐剤および結合剤から選択されてよい。
【0107】
賦形剤は、治療効果を促進する、生物学的に不活性の成分である。増量剤または希釈剤(例えばラクトースまたはソルビトール)が充填剤であり、正確に錠剤へと形成されることのできる材料の量をもたらす。結合剤および接着剤(例えばメチルセルロースまたはゼラチン)は、それらが錠剤を形成してまとまるように成分を一緒に保持する。滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウムまたはポリエチレングリコール)は、金型が正確に満たされるように粉体流を改善するために付加され、それらはまた、プロセスがスムーズかつ均一に進むように錠剤と機械との間の摩擦も減らす。
【0108】
粘着防止剤は、粉末(顆粒剤)とパンチ面の付着を減らすため、従って錠剤がパンチに張り付くことを防ぐために使用される。
【0109】
結合剤は錠剤中の成分を一緒に保持する。結合剤は、確実に錠剤と顆粒剤が必要とされる機械強度で形成することができるようにする。結合剤は、デンプン、糖、セルロースまたは変性セルロース、例えば、ヒドロキシプロピルセルロースなど、ラクトース、あるいはキシリトール、ソルビトールまたはマルチトールのような糖アルコールから選定され得る。溶液結合剤(solution binder)は溶媒(例えば水またはアルコール)に溶解され、湿式造粒プロセスで使用される。溶液結合剤の例は、ゼラチン、セルロース、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、デンプン、スクロースおよびポリエチレングリコールである。乾燥結合剤は、湿式造粒プロセスの後か、または直接の粉末圧縮の一部としてのいずれかで粉末ブレンドに添加される。乾燥結合剤の例は、セルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールである。慣用される結合剤または圧縮剤は微晶質セルロースである。微晶質および粉末セルロース生成物は、Avicel.TM.PH(FMC Corporation,Philadelphia,Pa.)およびSolka Floc.TM.(Penwest Company,Patterson N.Y.)の商標で販売されている。微晶質セルロースは、様々な技法、例えば、直接圧縮、乾式造粒、湿式造粒、または押出球形化などで使用され得る。
【0110】
圧縮剤は、圧縮され得る物質である。圧縮剤は、コア粒子の全体的な硬度を増加させるために添加され得る。圧縮剤は、塑性変形の特性および制限された弾性回復に起因して、本質的に高い圧縮性(compactibility)を有する。圧縮剤としての使用が見出される物質の限定されない例は微晶質セルロース、ケイ化微晶質セルロース(例えばJRS Pharma製のProsolv(商標))、酸化ポリエチレン、リン酸水素カルシウム脱水、デキストレート、または糖である。
【0111】
増量剤または希釈剤は、嵩を増すために添加されて錠剤またはカプセル剤のサイズを膨らませ、それを製造するために実際的で消費者の使用に都合のよいものにする。増量剤/希釈剤は、典型的に不活性であり、処方物のその他の成分と相溶性であり、非吸湿性であり、可溶性であり、比較的安価で、圧縮でき、さらに、好ましくは、無味または好ましい味覚である。植物セルロース(純粋な植物の増量剤)は錠剤または硬ゼラチンカプセル剤において一般的な増量剤である。第二リン酸カルシウムは、もう一つの一般的な錠剤増量剤である。一連の植物油脂は、軟ゼラチンカプセル剤に使用され得る。その他の増量剤の例としては、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、および、炭酸カルシウムが挙げられる。増量剤/希釈剤は、典型的に、微晶質セルロース、植物セルロース、リン酸カルシウム、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、グルシトール、ドゥシトール(ducitol)、イノシトール、アラビニトール、アラビトール、ガラクチトール、イジトール、アリトール、フルクトース、ソルボース、グルコース、キシロース、トレハロース、アロース、デキストロース、アルトロース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、スクロース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、フコース、ラムノース、メレジトース、マルトトリオース、およびラフィノースから選択される。好ましい糖としては、マンニトール、ラクトース、スクロース、ソルビトール、トレハロース、グルコースが挙げられる。
【0112】
流動促進剤は、粉末または顆粒あるいはその両方の流動性を改善するために使用される。流動促進剤の一部の例は、二酸化ケイ素、デンプン、ケイ酸カルシウム、Cabosil、Syloid、および二酸化ケイ素エーロゲルである。典型的に、二酸化ケイ素が使用される。
【0113】
滑沢剤は、成分が凝集すること、および打錠機(tablet punches)またはカプセル剤充填機に付着することを防ぐ。滑沢剤はまた、確実に固体と金型壁との間の摩擦が少ない状態で錠剤形成および注入が起こるようにする。滑沢剤の一部の例は、アルカリ性のステアリン酸塩、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレングリコール、アジピン酸、硬化植物油、塩化ナトリウム、ステロテックス、モノステアリン酸グリセロール、タルク、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、軽油などであり、使用することができる。蝋質脂肪酸エステル、例えば、「Compritol」製品として販売されているベヘン酸グリセリルを使用してよい。その他の有用な市販の滑沢剤としては、「Stear−O−Wet」および「Myvatex TL」が挙げられる。タルクまたはシリカ、および脂肪、例えば野菜ステアリン、モノステアリン酸グリセロール、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸のような一般的な無機物が典型的に滑沢剤として使用される。
【0114】
吸着剤は、乾燥状態での限定された流体吸収(吸着によるかまたは吸収による液体または気体の吸収)による防湿のために使用される。
【0115】
界面活性剤、湿潤剤および可溶化剤、例えば、モノステアリン酸グリセロール、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化蝋、ソルビタンエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、セトマクロゴール1000などのマクロゴールエーテル)、ポリオキシエチリレン(polyoxyethylylene)ヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、TWEEN(商標))、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ドデシル硫酸ナトリウム、チロキサポール(アルキルアリールポリエーテルアルコール型の非イオン性液状ポリマー、スペリノン(superinone)またはトリトン(triton)としても公知)などは、もう一つの有用な可溶化剤である。これらの可溶化剤、湿潤剤および界面活性剤の大部分は公知の医薬賦形剤であり、American Pharmaceutical AssociationおよびPharmaceutical Society of Great Britainにより合同で出版されたHandbook of Pharmaceutical Excipients(The Pharmaceutical Press,1986)に詳細に説明されている。
【0116】
好ましい湿潤剤としては、チロキサポール、ポロキサマー類、例えばエチレンオキシドと酸化プロピレンのブロック共重合体であるPLURONIC(商標)F68、F127、およびF108など、およびポリキサミン類(polyxamines)、例えば、酸化プロピレンおよびエチレンオキシドのエチレンジアミンへの逐次添加に由来する四官能性ブロック共重合体により得られる、TETRONIC(商標)908など(POLOXAMINE(商標)908としても公知)(BASFより入手可能)、デキストラン、レシチン、スルホコハク酸ナトリウムのジアルキルエステル類、例えば、スルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルであるAEROSOL(商標)OT(American Cyanimidより入手可能)、ラウリル硫酸ナトリウムであるDUPONOL(商標)P(DuPontより入手可能)、アルキルアリールポリエーテルスルホン酸であるTRITON(商標)X−200(Rohm and Haasより入手可能)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであるTWEEN(商標)20およびTWEEN(商標)80(ICI Specialty Chemicalsより入手可能)、ポリエチレングリコールであるCarbowax 3550および934(Union Carbideより入手可能)、ステアリン酸スクロースおよびジステアリン酸スクロースの混合物であるCrodesta F−110、およびCrodesta SL−40(両方ともにCroda Inc.より入手可能)など、ならびに、Cg1837−CH(CON(CH)CH(CHOH)CF20H)であるSA90HCOが挙げられる。
【0117】
特に有用であることが見出されている湿潤剤としては、Tetronic908、TWEEN類、Pluronic F−68およびポリビニルピロリドンが挙げられる。その他の有用な湿潤剤としては、デカノイル−N−メチルグルカミド、n−デシル−β−D−グルコピラノシド、n−デシル−β−D−マルトピラノシド、n−ドデシル−β−D−グルコピラノシド、n−ドデシルβ−D−マルトシド、ヘプタノイル−N−メチルグルカミド、n−ヘプチル−β−D−グルコピラノシド、n−ヘプチル−β−D−チオグルコシド、n−ヘキシル−β−D−グルコピラノシド、ノナノイル−N−メチルグルカミド、n−オクチル−β−D−グルコピラノシド、オクタノイル−N−メチルグルカミド、n−オクチル−β−D−グルコピラノシド、およびオクチル−β−D−チオグルコピラノシドが挙げられる。もう一つの好ましい湿潤剤は、p−イソノニルフェノキシポリ(グリシドール)であり、Olin−10Gまたは界面活性剤10−Gとしても公知である(Olin Chemicalsより10Gとして市販されている)。21以上の湿潤剤を組み合わせて使用してよい。
【0118】
該医薬組成物またはデバイスは、さらにペグ化された賦形剤を含んでよい。このようなペグ化された賦形剤としては、限定されるものではないが、ペグ化リン脂質、ペグ化タンパク質、ペグ化ペプチド、ペグ化糖、ペグ化多糖、ブロックのうちの1つがPEGであるペグ化ブロック共重合体、およびペグ化疎水性化合物、例えば、ペグ化コレステロールなどが挙げられる。ペグ化リン脂質の代表例としては、1,2−ジアシル 1−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[ポリ(エチレングリコール)2000](「PEG2000PE」)および1,2−ジアシル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[−ポリ(エチレングリコール)5000](「PEG5000PE」)が挙げられ、アシル基は、例えば、ジミリストイル、ジパルミトイル、ジステアロイル、ジオルコイル(diolcoyl)、および1−パルミトイル−2−オレオイルから選択される。
【0119】
さらなる賦形剤を本発明の組成物に含んでよい。賦形剤のさらなる例としては、色素、着色剤、香味剤、防腐剤および甘味剤が挙げられ得る。香味および色は処方物の味覚または外観を向上させるために付加される。医薬製剤に使用されるいくつかの典型的な防腐剤は、抗酸化物質、例えば、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、およびセレンなど、アミノ酸、例えば、システインおよびメチオニンなど、クエン酸ならびにクエン酸ナトリウム、または合成防腐剤、例えば、メチルパラベンおよびプロピルパラベンなどである。甘味料は成分をより美味しくするために、特に咀嚼錠、例えば、制酸薬など、または咳止めシロップなどの液体において、付加される。糖を用いて不快な味覚または臭いを隠してもよい。
【0120】
当業者であれば、本発明の組成物において使用するための適当な賦形剤を選択することができる。
【0121】
コア粒子は、典型的に、膨潤性物質であるヒドロゲルなどの賦形剤を、オルガノゾルポリマー被膜の破裂またはバーストを引き起こすように十分に膨潤および膨張することのできる量で含有しない。膨潤性物質の例としては、軽く架橋された親水性ポリマーが挙げられ、このような架橋は共有結合またはイオン結合により形成され、水および水性生体液と相互作用し、いくらかの平衡状態まで膨潤または膨張する。ヒドロゲルなどの膨潤性物質は、水中で膨潤し、かなりの水の画分をその構造中に保持し、かつ、架橋された場合には水に溶けない能力を提示する。膨潤性のポリマーは、非常に高い程度まで膨潤または膨張することができ、2〜50倍の体積増加を示す。典型的に、コア粒子に存在しないか、またはオルガノゾルポリマー被膜を破裂またはバーストさせない量で存在する親水性ポリマー材料の具体的な例としては、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、陰イオン性および陽イオン性ヒドロゲル、高分子電解質複合体、酢酸塩残基が少なく、グリオキサール、ホルムアルデヒド、またはグルタルアルデヒドで架橋されているポリ(ビニルアルコール)、ジアルデヒドで架橋されたメチルセルロース、架橋寒天およびカルボキシメチルセルロースの混合物、共重合体中の無水マレイン酸のモルあたり0.001〜約0.5モルのポリ不飽和架橋剤で架橋されたスチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、またはイソブチレンと無水マレイン酸との微粉化された共重合体の分散体を形成することにより製造された水不溶性で水膨潤性の共重合体、N−ビニルラクタムの水膨潤性ポリマー、架橋ポリエチレンオキシドなどが挙げられる。膨潤性物質のその他の例としては、0.05〜60%の架橋を示すヒドロゲル、Carbopol.TM.酸性カルボキシポリマーとして公知の親水性ヒドロゲル類、Cyanamer.TM.ポリアクリルアミド、架橋された水膨潤性のインデン−無水マレイン酸ポリマー、Good−rite.TM.ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド、デンプングラフト共重合体、Aqua−Keeps.TM.アクリレートポリマー、ジエステル架橋ポリグルカンなどが挙げられる。ポリマー膨潤圧(imbibition pressure)およびヒドロゲル−水界面相互作用に関して膨潤性物質を試験するための方法は、1982年5月4日発行の米国特許第4,327,725号、発明の名称「Osmotic device with hydrogel driving member」に記載されている。特定の例では、膨潤性のポリマー材料、例えば、著しく膨潤および膨張するヒドロゲルなどはコア粒子の中に含まれない。その他の例では、コア粒子は膨潤性のポリマー材料、例えば、ヒドロゲルなどをコア粒子に直接適用されるオルガノゾルポリマー被覆剤の破裂またはバーストをもたらさない量で含む。
【0122】
一実施形態では、非崩壊性かつ非半透性被膜でデバイスをコーティングする。非崩壊性非半透性被膜を形成するために有用な材料は、エチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、メタクリル酸共重合体およびそれらの混合物である。
【0123】
さらに別の実施形態では、非崩壊性の半透性被膜でデバイスをコーティングする。非崩壊性半透性被膜を形成するために有用な材料は、セルロースエステル、セルロースジエステル、セルローストリエステル、セルロースエーテル、セルロースエステルエーテル、セルロースアシレート、セルロースジアシレート、セルローストリアシレート、酢酸セルロース、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、およびセルロースアセテートブチレートである。その他の適したポリマーは、米国特許第3,845,770号、同第3,916,899号、同第4,008,719号、同第4,036,228号および同第4,612,008号に記載されている。最も好ましい非崩壊性半透性被覆剤材料は、39.3〜40.3%のアセチル含量を含む酢酸セルロースであり、Eastman Fine Chemicalsより市販されている。
【0124】
代替実施形態では、非崩壊性半透性または非崩壊性非半透性被膜は、被膜に孔またはチャネルを形成する上記のポリマーおよび材料から形成されてよい。孔形成剤またはチャネリング剤は流体と接触して溶解し、通路を形成し、それにより流体および活性薬剤成分が被膜を通過して移動することができる。孔形成剤またはチャネリング剤は、水溶性材料であっても腸溶性材料であってもよい。孔形成剤またはチャネリング剤のいくつかの一般的な例は、水溶性材料、例えば、セルロースエーテル、ポリエチレングリコールまたは微晶質セルロースなどである。孔形成剤またはチャネリング剤のいくつかのさらなる例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ラクトース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール(PEG)、例えばPEG600、ポリビニルピロリドン、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(hydroxypropyl methycellulose)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(methycellulose)フタラート、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルアルコール、メタクリル酸共重合体およびそれらの混合物である。
【0125】
また、水溶性であるか、または腸条件下で可溶性である活性薬剤成分を用いて被膜に孔を作ることもできる。
【0126】
孔形成剤は、被覆剤の総重量の約0〜約75%、最も好ましくは、被覆剤の総重量の約0.5%〜約25%を含む。孔形成剤は被膜から溶解または浸出して、流体がコアに入り活性成分を溶解させるための孔を被膜に形成する。
【0127】
本明細書において、孔という用語には、脆弱な別個の領域または可溶性または浸出性可能な物質により作り出された、開口部、オリフィス、穿孔、チャネル、穴が含まれる。
【0128】
ポリマー被膜はまた、一般に公知の賦形剤、例えば、可塑剤および粘着防止剤などを用いて形成され得る。いくつかの一般に公知の可塑剤としては、アジペート、アゼレート、エンゾエート(enzoate)、シトレート、ステアレート、イソエブケート(isoebucate)、セバケート、ジブチルセバケート、トリエチルシトレート、トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−ブチルシトレート、クエン酸エステル、およびJohn Wiley&Sons出版のEncyclopedia of Polymer Science and Technology Vol.10(1969)に記載されるものが挙げられる。好ましい可塑剤は、トリアセチン、アセチル化モノグリセリド、グレープシードオイル、オリーブ油、ゴマ油、アセチルトリブチルシトレート、アセチルトリエチルシトレート、グリセリンソルビトール、ジエチルオキサレート、ジエチルマラート、ジエチルフマラート、ジブチルスクシネート、ジエチルマロネート、ジオクチルフタラート、ジブチルセバケート、トリエチルシトレート、トリブチルシトレート、グリセロールトリブチレートなどである。特定の可塑剤に応じて、可塑剤の0〜約25%、好ましくは、約2%〜約20%の量が、被覆ポリマーの総重量に基づいて使用され得る。一部のポリマー被膜は可塑剤を使用せずに形成され得ることも当然理解され、例えば、限定されるものではないが、Eudragit NE30D(商標)(メタクリレート共重合体)のポリマー被膜が挙げられる。
【0129】
抗粘着剤の例はタルクである。被覆ポリマーにもよるが、タルクの0〜約70%、好ましくは、約10%〜約50%の量が被覆ポリマーの総重量に基づいて使用され得る。
【0130】
一般に、本デバイスのコア粒子の周囲の1または複数の被膜層は、被覆剤を含むデバイスの総重量に基づいて約0.5%〜約70%、好ましくは約0.5%〜約50%を構成する。特定の例では、コア粒子は、最終生成物の被覆剤およびコアの総重量に基づいて約1重量%〜約50重量%のポリマー被覆剤でコーティングされ得る。より典型的には、被覆剤は約1重量%〜約20重量%、約1重量%〜約10重量%、約1重量%〜約7重量%、約3.5重量%〜約7重量%、約3.5重量%〜約6重量%、または約4重量%〜約5重量%である。被覆剤は典型的に、コアに適用されて約100mg/cm未満の表面積をもたらす。被覆剤は1または複数の層であってよい。
【0131】
代替実施形態では、本デバイスの投薬形態はまた、負荷用量として即時放出に利用可能な有効量の活性成分または活性薬剤成分を含み得る。これは、デバイスの被膜の上にコーティングされてもよいし、または被膜に組み込まれてもよいし、またはコーティングされたデバイスにプレスコートされてもよい。負荷用量の活性成分は、コア粒子中に処方されている活性成分と同一であっても異なっていてもよい。
【0132】
コーティングされたデバイスの調製において、従来周知の様々な溶媒を用いてデバイスを調製し、デバイスに外部コーティングを施してよい。さらに、Remington’s Pharmaceutical Sciences,1995 Editionに開示される様々な希釈剤、賦形剤、滑沢剤、染料、色素、分散剤などをデバイスに用いてよい。
【0133】
特定の例では、活性薬剤成分は製薬上効果的な量で存在する。オルガノゾルポリマー被覆剤組成物は、所望の調製物を形成するために、任意の従来単位経口投与形、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤または粉剤などにおいて、活性成分を含むコア粒子の上にコーティングされる。被覆剤組成物は、当分野で従来公知の方法を利用してコア粒子をコーティングする。例えば、被覆剤組成物は、コアを流動床またはパンでコーティングする。その他の例としては、コア粒子上に組成物を吹き付けまたは塗装すること、あるいは、コア粒子を被覆剤組成物中に浸漬することが挙げられる。あるいは、被覆剤組成物は、流動床底部スプレー塗装機において、ペレットまたは錠剤を空気流中に懸濁させ、被覆剤組成物の分散液をその上にスプレーすることにより、コア粒子、例えば、薬物ペレットまたは錠剤に適用されてよい。様々な従来のコーティングデバイスを用いてこれを促進させてよく、それには、例えば、遠心流動床コーティングデバイス、パンコーティングデバイス、または流動床造粒コーティングデバイスが含まれる。
【0134】
一例では、被覆剤層は、所望の被覆剤の厚みが得られるまで流動床塗装機でボトムまたはトップスプレーコーティングを用いて活性コアに適用される。別の例では、被覆剤は、サイドベント有孔コーティングパン(side vented perforated coating pan)を用いて活性コアに適用される。被覆剤は、実質的に均一かつ迅速にコアに接触およびコーティングするように適用される。被覆剤組成物は実質的に均一な厚みをコアの周囲に有することが好ましい。被膜がコアに適用されると、約0.1〜50%の重量増加および25mg/cm未満の表面積がもたらされる。被覆剤組成物は、コアに付着する、強力で連続的で滑らかな膜を生成する。
【0135】
例証するために、さらに、限定されるものではないが、制御放出デバイスの数種類の典型的な形態、例えば、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、スフェロイド、ペレット、ミクロスフェア、ナノスフェア、マイクロカプセル、結晶、あるいは、1以上の以下の物質を含む当業者に公知のその他の種類の粒子が検討され得る、活性薬剤成分、生物学的、化学的、栄養補助的、農業的または栄養的物質、1または複数の被膜で囲まれている、短い半減期(15時間未満)の活性成分の約95%未満を含有するコアを有する医薬投薬形態、該医薬投薬形態は1または複数の被膜でコーティングされ、組成物およびコアのサイズならびに組成物および被膜の厚さが投薬形態、
(i)治療量の1または複数の活性成分、および、可溶化剤、乳化剤、懸濁化剤、増量剤、圧縮剤、安定剤、pH変更剤、緩衝液、滑沢剤、および流動促進剤から選択される1または複数の製薬上許容される賦形剤を含むコア、
(ii)秤量2グラム未満および直径20mm未満、厚さ20mm未満のコア、
(iii)50%(w/w)未満の1または複数の水不溶性有機可溶性ポリマーと50%(w/w)未満の1または複数の水溶性の水和可能な(hydrateable)ゲル形成ポリマーを含む被覆剤組成物、
(iv)水溶性の水和可能なゲル形成ポリマー対水不溶性有機可溶性ポリマーの比が約20:80〜約60:40の範囲である、
(v)0〜80%(W/W)の活性成分を含有する被膜、
(vi)有機溶媒、例えば、エタノールなどに溶けている被覆剤組成物中のポリマー、
(vii)被覆剤組成物が水不溶性有機可溶性ポリマーの1%〜50%(w/w)の粘着防止剤を含む、
(viii)コアが、1または複数のコーティングされたコアがインビトロ溶解試験を受ける場合に0〜60%の間が1、2、3または4時間で放出され、110%未満が5、6、7、8、9、10、11または12時間で放出され、50%より多くが24時間で放出されるように、前記被覆剤組成物でコーティングされている、
(ix)場合により1または複数の被膜が、油脂、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩から選択される疎水性物質および、または撥水剤を含むか、それから作られている。
からの活性成分の放出の部位、時間、速度および程度を制御する。
【0136】
特定の例では、さらに、例示目的のためだけに、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、スフェロイド、ペレット、ミクロスフェア、ナノスフェア、マイクロカプセル、結晶あるいは、1または複数の被膜で覆われている、当業者に公知の粒子の他の種類の粒子が挙げられ、それは、以下を有する医薬投薬形態である、
(i)錠剤を形成するために乾式もしくは湿式造粒および錠剤化技法により作製された、あるいは、活性成分負荷ビーズを形成するために押出球形化または粉体溶液積層技法により作製された、1または複数の第1の活性成分、ならびに、可溶化剤、乳化剤、懸濁化剤、増量剤、圧縮剤、安定剤、pH変更剤、緩衝液、滑沢剤、および流動促進剤から選択される1または複数の製薬上許容される賦形剤を含有するコア、
(ii)コアが、有機溶媒中に調製された、可塑剤、粘着防止剤、1または複数の水不溶性有機可溶性ポリマーおよび1または複数の水溶性ゲル形成ポリマーを含む機能性被覆剤組成物でコーティングされ、該水溶性ポリマーは、乾燥ベースで水不溶性有機可溶性ポリマーの24%(w/w)〜84%(w/w)の量で存在する、
(iii)有機溶媒中に溶けている被覆剤組成物中のポリマー、
(iv)コーティングされたコアが、場合によりpH感受性のさらなる機能性被膜でコーティングされている、
(v)1枚または両方の被膜が、場合により、コア中の1または複数の第1の活性成分と同じであるか異なっている第2の活性成分を含む、
(vi)コーティングされたコアに適用されている第3の活性成分を含有する任意選択の最終被膜、
(vii)場合により1または複数の被膜が、油脂、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩から選択される疎水性物質および、または撥水剤を含むか、それから作られている、
(viii)前記コーティングされたコアが、0〜60%の間のインビトロ溶解試験に供された場合、1、2、3または4時間で放出され、110%未満が5、6、7、8、9、10、11または12時間で放出され、かつ50%より多くが24時間で放出される。
【0137】
特定のその他の例は、非破裂性または非バースト性の制御放出送達デバイスに関する。一例は、本質的に、(a)均一に分散または溶解された活性成分および適した賦形剤をその中に含むコア粒子、ならびに(b)水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーを含むポリマー被膜からなり、該ポリマー被膜はコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる、活性成分を制御して放出するための非破裂性制御放出送達デバイスである。もう一つの例は、本質的に、(a)均一に分散または溶解された活性成分および適した賦形剤をその中に含むコア粒子、(b)低級アルカノール有機溶媒中の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマーの均質な混合物を含む第1のポリマー被膜、ならびに(c)疎水性物質および、または撥水剤を含む第2の被膜からなり、第1のポリマー被膜は、コア粒子に直接適用され、かつそれを実質的に包み、該第1のポリマー被膜がラテックス分散、マトリックス型膜、または孔形成剤の領域を含まず、かつ、該コア粒子が膨潤性のポリマー材料を含まない、活性成分を制御して放出するための非破裂性制御放出送達デバイスである。もう一つの例は、本質的に、(i)均一に分散または溶解された活性成分および適した賦形剤をその中に含むコア粒子、ならびに(ii)(a)乾燥重量比が約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマー、(b)低級アルカノール有機溶媒、および(c)粘着防止剤の均質な混合物を含むオルガノゾルポリマー被膜からなり、該オルガノゾルポリマー被膜がコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる、活性成分を制御して放出するための非破裂性制御放出送達デバイスである。もう一つの例は、本質的に、(i)均一に分散または溶解された活性成分および適した賦形剤をその中に含むコア粒子、(ii)(a)乾燥重量比が約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマーと水不溶性有機可溶性ポリマー、(b)低級アルカノール 有機溶媒、および(c)粘着防止剤の均質な混合物を含むオルガノゾルポリマー被膜(該オルガノゾルポリマー被膜はコア粒子に直接適用され、実質的にコア粒子を包んでいる)、ならびに(iii)水溶性ポリマーを含む水性被膜(該水性被膜は急速溶解被膜として機能する)からなり、該オルガノゾルポリマー被膜は、ラテックス分散、マトリックス型膜、または孔形成剤の領域を含まず、該コア粒子は、膨潤性のポリマー材料をオルガノゾルポリマー被膜の破裂またはバーストを引き起こすために十分な量で含まない、活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスである。
【0138】
本明細書に開示される要素を紹介する場合、冠詞の「a」、「an」、「the」、および「前記」は、文脈で別に指示されない限り、1または複数の要素が存在することを意味することが意図される。例えば、用語「化合物」および「少なくとも1種類の化合物」には、その混合物を含む複数の化合物が含まれ得る。用語「含む」、「有する」、「含まれる」は、オープンエンドであることが意図され、列挙される要素以外にさらなる要素が存在し得ることを意味する。
【0139】
上記開示は、本発明を一般に説明する。より完全な理解は、以下の具体的な実施例を参照することにより得ることができる。実施例は例証目的のためにだけに記載され、本発明の範囲を限定することは意図されない。形態の変更および同等物への置換は、状況が便法と示唆するかまたは便法とする時に企図される。特定の用語が本明細書において用いられているが、このような用語は説明的な意味を意図し、限定するためのものではない。
【実施例】
【0140】
(実施例1)
メトプロロールスクシネートを含有し、以下の式を有する制御放出錠剤を次のように調製する。
【0141】
(1.コアの調製)
コア組成物
【0142】
【表1】

(a.造粒)
メトプロロールスクシネート、シリコーンジオキシド、ラクトースおよび微晶質セルロースを、高剪断造粒機に添加する。造粒する際に水を用いてこれを粒状にする。湿った顆粒を、乾燥減量が5%未満になるまでオーブンで乾燥させる。乾燥した顆粒を、16メッシュスクリーンの同等物を備えたComilに通す。
【0143】
(b.錠剤化)
ステアリン酸マグネシウムを前記顆粒とV−ブレンダーで約5分間ブレンドする。ブレンドした後、回転式プレスを用いて顆粒を錠剤に圧縮する。
【0144】
(2.コーティングされたコアの調製)
エチルセルロース被膜組成物
【0145】
【表2】

(a.エチルセルロース被膜の調製および適用)
エチルセルロースを、高剪断ミキサーで攪拌しながらエタノールに溶解させる。ジブチルセバケート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびタルクを、高剪断下で攪拌しながら、塊が見えなくなるまでそれぞれ添加する。次に、以下の条件を用いて、被覆剤懸濁液を有孔パン塗装機中でコア錠剤の上にスプレーする。生成物温度22℃、噴霧圧約40psi、14.5g/分。コア錠剤は、約6%の理論上の重量増加までコーティングされる。
【0146】
前記コア錠剤は、Opadry物質かまたはその他の適した水溶性物質で、まずオパドライ物質、好ましくは、Opadry Clearを、精製水中に溶解させることによりシールコーティングされてよい。次に、該Opadry溶液を、パン塗装機を用いて、以下の条件下でコア錠剤上にスプレーする。排気温度38〜42℃、噴霧圧28〜40psi、およびスプレー速度10〜15ml/分。コア錠剤は、約2%の理論上のコーティングレベルが得られるまでシール溶液でコーティングされる。
【0147】
(実施例2)
メチルフェニデートを含有するコアおよび被膜を有する制御放出錠剤を実施例1と同様に調製する。これに、以下の通り調製された被覆剤処方を有する第2の被膜を付加する。
第2の(腸溶性)被膜の組成物
【0148】
【表3】

【0149】
(第2の(腸溶性)被膜の調製および適用)
この処方は、1200gバッチのコーティングされたコアをコーティングするために十分である。Eudragitはエタノールのボルテックス中、高剪断下でブレンドされる。PEGおよびタルクを、プロペラミキサーを用いて低攪拌下で攪拌しながら水に添加する。PEG−タルク混合物をEudragit混合物に添加し、45分間攪拌する。
【0150】
次に、以下の条件を用いて、被覆剤溶液を有孔パン塗装機中で既にコーティングされたコア錠剤の上にスプレーする。生成物温度27℃、噴霧圧約40psi、14.5g/分。コア錠剤は、約4%の理論上の重量増加までコーティングされる。
【0151】
溶解実験をUSP溶解デバイスにおいて水中で漸近線に達するか、かつ/または24時間が経過するまで行った。結果を図1に示す。
【0152】
(実施例3)
実施例1と同様に調製した、ベンラファキシンを含有するコアを有する制御放出ペレット。
【0153】
(実施例4)
実施例1と同様に調製した、パロキシチン(paroxitine)を含有するコアを有する制御放出ペレット。
【0154】
(実施例5)
実施例1と同様に調製した、トラマドールを含有するコアを有する制御放出ペレット、これに、以下の通り調製されるナプロキセンを含有するさらなる被膜を付加した。ナプロキセンを含有するさらなる急速溶解被膜
【0155】
【表4】

【0156】
OpadryIIは、ライトニングミキサー(lightening mixer)を用いて攪拌しながら水のボルテックスに添加する。ナプロキセンをOpadryII懸濁液に添加し、45分間攪拌する。次に、以下の条件を用いて、被覆剤懸濁液を有孔パン塗装機中でトラマドールコーティングされた錠剤の上にスプレーする。生成物温度44℃、噴霧圧約40psi、14.5g/分。コア錠剤は、必要とされるナプロキセンの治療量を得るために十分な理論上の重量増加までコーティングされる。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】持続放出期間においてコーティングされた粒子からの活性薬剤成分の放出に関する本発明の実施例によるデータを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスであって、このデバイスは、
(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、
(ii)オルガノゾルポリマー被膜と
を備えており、
前記オルガノゾルポリマー被膜は、
(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマー及び水不溶性有機可溶性ポリマーと、
(b)有機溶媒と、
(c)粘着防止剤と
を均一に混合したものを含んでおり、
前記オルガノゾルポリマー被膜は、前記コア粒子を直接覆い、前記コア粒子を実質包み込んでいるデバイス。
【請求項2】
活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスであって、このデバイスは、
(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子と、
(ii)オルガノゾルポリマー被膜と
を備えており、
前記オルガノゾルポリマー被膜は、
(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマー及び水不溶性有機可溶性ポリマーと、
(b)有機溶媒と、
(c)粘着防止剤と
を均一に混合したものを含んでおり、
前記オルガノゾルポリマー被膜は、前記コア粒子を直接覆い、前記コア粒子を実質包み込んでおり、前記オルガノゾルポリマー被膜は、ラテックス分散、マトリックス型膜、または孔形成剤を含んでおらず、前記コア粒子は、膨潤性ポリマー材料を、前記オルガノゾルポリマー被膜が破裂またはバーストを引き起こす量では含んでいないデバイス。
【請求項3】
前記有機溶媒が低級アルカノールである請求項1または2に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項4】
前記有機溶媒が、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−プロペン−3−オール(アリルアルコール)、プロピレングリコール、グリセロール、および2−メチル−2−プロパノールからなる群から選択される請求項1または2に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項5】
前記有機溶媒が無水エタノールである請求項1または2に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項6】
前記有機溶媒が、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピルビン酸アルデヒドジメチルアセタール、およびジメチルイソソルビドからなる群から選択される請求項1または2に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項7】
前記水溶性ゲル形成ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポロキサマー、デンプン誘導体およびポリビニルピロリドンからなる群から選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項8】
前記水溶性ゲル形成ポリマーがヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1〜7のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項9】
前記水不溶性有機可溶性ポリマーが、セルロースエーテル、セルロースエステル、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリメタクリレート、アクリレート共重合体、メタクリレート共重合体、およびアミノアルキルメタクリレート共重合体からなる群から選択される請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項10】
前記水不溶性有機可溶性ポリマーがエチルセルロースである請求項1〜9のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項11】
前記オルガノゾルポリマー被膜における水溶性ゲル形成ポリマー対水不溶性有機可溶性ポリマーの乾燥重量比が、約20:80〜約45:55、約20:80〜約40:60、約25:75〜約50:50、約25:75〜約45:55、または約25:75〜約40:60である請求項1〜10のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項12】
油、脂肪、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩からなる群から選択される疎水性物質および、または撥水剤を含む被膜をさらに含む請求項1〜11のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項13】
pH感受性ポリマーを含む被膜をさらに含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項14】
前記被膜の1または複数が、第2の活性成分を含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項15】
前記第2の活性成分が、コア粒子中の活性成分と同じである請求項14に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項16】
前記第2の活性成分が、コア粒子中の活性成分とは異なっている請求項14に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項17】
希釈剤、増量剤、粘着防止剤、可塑剤、圧縮剤、押出剤、流動促進剤、滑沢剤、可溶化剤、湿潤剤、界面活性剤、浸透促進剤、色素、着色剤、香味剤、甘味料、抗酸化物質、酸味料、安定剤、抗菌性防腐剤、および結合剤からなる群から選択される賦形剤をさらに含む請求項1〜16のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項18】
前記オルガノゾルポリマー被膜が可塑剤をさらに含む請求項1〜17のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項19】
活性成分の部位特異的、時限的、パルス的、時間治療学的、または長期的な送達のための請求項1〜18のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスの使用。
【請求項20】
高血圧症、アンギナ、糖尿病、HIV AIDS、疼痛、鬱病、精神病、微生物感染症、胃食道逆流疾患、インポテンス、癌、心血管疾患、胃潰瘍、血液障害、悪心、癲癇、パーキンソン病、肥満症、マラリア、痛風、喘息、勃起不全、インポテンス、尿失禁、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、喫煙、関節炎、鼻炎、アルツハイマー病、注意欠陥障害、嚢胞性繊維症、不安症、不眠症、頭痛、真菌感染症、疱疹、高血糖症、高脂血症、低血圧症、高コレステロール、甲状腺機能低下症、感染、炎症、躁病、閉経、多発性硬化症、骨粗しょう症、移植拒絶、統合失調症、神経疾患の治療のための、請求項1〜18のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスの使用。
【請求項21】
活性成分を制御して放出するための制御放出送達デバイスを製造するためのプロセスであって、このプロセスは、
(i)活性成分が均一に分散または溶解したコア粒子を準備するステップと、
(ii)前記コア粒子をオルガノゾルポリマー被膜で直接覆って、前記コア粒子を実質的に包み込むステップと
を含んでおり、前記オルガノゾルポリマー被膜は、
(a)乾燥重量比で約20:80〜約50:50の水溶性ゲル形成ポリマー及び水不溶性有機可溶性ポリマーと、
(b)有機溶媒と、
(c)粘着防止剤と
を均一に混合したものを含んでいるステップ。
【請求項22】
前記オルガノゾルポリマー被膜が可塑剤を含む請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
流動床被覆法または有孔サイドベントパン被覆法またはマイクロカプセル化法を用いて被覆が行われる請求項21に記載のプロセス。
【請求項24】
複数の湿式造粒及び乾燥技法を用いて被覆が行われる請求項21に記載のプロセス。
【請求項25】
湿った顆粒の乾燥の前および、または後に、微粉砕ステップが導入される請求項24に記載のプロセス。
【請求項26】
乾燥ステップをさらに含む請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項27】
前記有機溶媒が低級アルカノールである請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項28】
前記有機溶媒が、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−プロペン−3−オール(アリルアルコール)、プロピレングリコール、グリセロール、および2−メチル−2−プロパノールからなる群から選択される請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項29】
前記有機溶媒が無水エタノールである請求項21〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項30】
活性成分の部位特異的、時限的、パルス的、時間治療学的、または長期的な送達のために、請求項1〜18のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスを含む薬物。
【請求項31】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスを含む、高血圧症、アンギナ、糖尿病、HIV AIDS、疼痛、鬱病、精神病、微生物感染症、胃食道逆流疾患、インポテンス、癌、心血管疾患、胃潰瘍、血液障害、悪心、癲癇、パーキンソン病、肥満症、マラリア、痛風、喘息、勃起不全、インポテンス、尿失禁、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、喫煙、関節炎、鼻炎、アルツハイマー病、注意欠陥障害、嚢胞性繊維症、不安症、不眠症、頭痛、真菌感染症、疱疹、高血糖症、高脂血症、低血圧症、高コレステロール、甲状腺機能低下症、感染、炎症、躁病、閉経、多発性硬化症、骨粗しょう症、移植拒絶、統合失調症、神経疾患の治療用の薬物。
【請求項32】
(i)前記コア粒子が、15時間未満の短い半減期を有する約95%未満の活性薬剤成分(API)、ならびに、可溶化剤、乳化剤、懸濁化剤、増量剤、圧縮剤、安定剤、pH変更剤、緩衝液、滑沢剤、および流動促進剤から選択される1または複数の製薬上許容される賦形剤を含み、
(ii)前記コア粒子の重量が2グラム未満であり、直径が20mm未満、厚さが20mm未満であり、
(iii)前記オルガノゾルポリマー被膜が、50%(w/w)未満の1または複数の水不溶性有機可溶性ポリマーおよび50%(w/w)未満の1または複数の水溶性ゲル形成ポリマーを含む被覆剤組成物から調製され、
(iv)水溶性の水和可能なゲル形成ポリマー対水不溶性有機可溶性ポリマーの比が、約20:80〜約50:50であり、
(v)前記オルガノゾルポリマー被膜が0〜80%(W/W)のAPIを含み、
(vi)前記有機溶媒が低級アルカノールであり、
(vii)前記被覆剤組成物が水不溶性有機可溶性ポリマーの20〜80%(w/w)の粘着防止剤を含み、
(viii)1または複数のコーティングされたコア粒子がインビトロ溶解試験を受ける場合に0〜60%の間が1、2、3または4時間で放出され、110%未満が5、6、7、8、9、10、11または12時間で放出され、かつ50%より多くが24時間で放出されるように、コアが被覆剤組成物でコーティングされており、
(ix)場合により1または複数の被膜が、油、脂肪、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩から選択される疎水性物質および、または撥水剤を含むか、またはそれから作製されている、
請求項1または2に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項33】
前記水溶性ゲル形成ポリマーが、水不溶性有機可溶性ポリマーの25〜80%(wt/wt)である請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項34】
前記水溶性ゲル形成ポリマーが即座に水和し、強く粘性のあるゲルを形成する請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項35】
薬物放出が、被膜中に存在する水溶性ゲル形成ポリマーにより形成された水和ゲルによる拡散または吸上作用による請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項36】
pH感受性であるさらなる被膜をさらに含む請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項37】
前記オルガノゾルポリマー被膜が、0.1〜50%の重量増加および25mg/cm未満の表面積を生じるように前記コア粒子に適用される請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項38】
前記オルガノゾルポリマー被膜に用いられる水不溶性有機可溶性ポリマーが、1または複数のセルロースエーテル、セルロースエステル、あるいは、メチルアクリレートおよびアクリレートの共重合体であり、ラテックス分散ではない請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項39】
前記オルガノゾルポリマー被膜に用いられる水不溶性有機可溶性ポリマーがエチルセルロースであり、ラテックス分散ではない請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項40】
前記被覆剤組成物の水溶性ゲル形成ポリマー成分対水不溶性有機可溶性ポリマーの重量比が、約25:75〜約40:60の範囲である請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項41】
前記APIが、前記コア粒子の少なくとも60%(wt/wt)であり、微晶質セルロースが、前記コア粒子の40%(wt/wt)以下である請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項42】
前記水溶性ゲル形成ポリマーがセルロースエーテルである請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項43】
前記固体成分が有機溶媒に溶けている請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項44】
経口投与用の製薬上許容されるカプセルに封入されている請求項1〜18および32〜43のいずれか一項に記載の1または複数の制御放出送達デバイスを含む医薬組成物。
【請求項45】
経口投与用の錠剤に圧縮されている請求項1〜18および32〜43のいずれか一項に記載の1または複数の制御放出送達デバイスを含む医薬組成物。
【請求項46】
プロドラッグ、薬物およびそれらの代謝産物のパルス送達のための請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項47】
プロドラッグ、薬物およびそれらの代謝産物の時間治療学的送達のための請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項48】
プロドラッグ、薬物およびそれらの代謝産物の部位特異的送達のための請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項49】
プロドラッグ、薬物およびそれらの代謝産物の持続放出のための請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項50】
錠剤または丸剤の形態の請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項51】
ペレットまたはビーズの形態の請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項52】
治療を必要とする患者に、治療上有効な量の請求項1〜18および32〜43のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスを投与するステップを含み、前記制御放出送達デバイスが、果実、野菜、または植物ソースの上に振りかけることによって投与される、経口投与可能な時限放出性の活性成分を用いて患者を治療する方法。
【請求項53】
前記活性成分が12時間以下の遅延時間後に放出される請求項32に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項54】
治療を必要とする患者へ、治療上有効な量の請求項32に記載の制御放出送達デバイスを、1または複数の前記制御放出送達デバイスを適した媒体中に懸濁することによって、投与するステップを含む、経口投与可能な時限放出活性成分で患者を治療する方法。
【請求項55】
適した媒体が、水、ペースト、ゲル、懸濁液または乳濁液である、治療上有効な量の請求項54に記載の制御放出送達デバイスで患者を治療する方法。
【請求項56】
制御放出送達デバイスおよび適した媒体が異なる外被の中にあり、使用の前に混合される、治療上有効な量の請求項54または55に記載の制御放出送達デバイスで患者を治療する方法。
【請求項57】
請求項1〜18および32〜43のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイスと、好適な媒体とを含む医薬組成物であって、前記制御放出送達デバイスと前記好適な媒体とが異なる外被の中にあり、使用の前に混合されるものである医薬組成物。
【請求項58】
請求項32に記載の制御放出送達デバイスを製造する方法であって、
(i)乾式もしくは湿式造粒により前記コア粒子を調製するステップと、
(ii)流動床塗装機または有孔コーティングパンを用いて有機溶媒を含む被覆剤組成物で前記コア粒子をコーティングするステップと、
(iii)場合により前記ステップ(ii)でコーティングされたコア粒子をpH感受性である更なる被膜でコーティングするステップと
を含む方法。
【請求項59】
請求項1に記載の制御放出送達デバイスを含む医薬組成物であって、
(i)前記コア粒子が、1または複数の活性薬剤成分(API)と、可溶化剤、乳化剤、懸濁化剤、増量剤、圧縮剤、安定剤、pH変更剤、緩衝液、滑沢剤、および流動促進剤から選択される1または複数の製薬上許容される賦形剤を含み、乾式もしくは湿式造粒および錠剤化技法により作製されて錠剤を形成するか、あるいは、押出球形化または粉体溶液積層技法により作製されて薬物負荷ビーズを形成し、
(ii)前記オルガノゾルポリマー被膜が、可塑剤、粘着防止剤、1または複数の水不溶性有機可溶性ポリマーおよび1または複数の有機溶媒中に調製された水溶性ポリマーを含む機能性被覆剤組成物から調製され、前記水溶性ポリマーは乾燥ベースで水不溶性有機可溶性ポリマーの24%(w/w)〜84%(w/w)の量で存在し、
(iii)前記被覆剤組成物中のポリマーが、有機溶媒中に溶解し、
(iv)前記コーティングされたコア粒子が、場合によりpH感受性のさらなる機能性被膜でコーティングされ、
(v)一方または両方の被膜が場合によりAPIを含有し、
(vi)前記APIを含有する任意選択の最終被膜が、前記コーティングされたコア粒子に適用され、
(vii)場合により1または複数の被膜が、油、脂肪、蝋、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、炭化水素、および高級脂肪酸の金属塩からなる群から選択される疎水性物質および、または撥水剤を含むか、またはそれから作られ、かつ
(viii)前記コーティングされたコア粒子が、0〜60%の間のインビトロ溶解試験に供された場合、1、2、3または4時間で放出され、110%未満が5、6、7、8、9、10、11または12時間で放出され、かつ50%より多くが24時間で放出される医薬組成物。
【請求項60】
前記活性薬剤成分が、以下の薬物、またはプロドラッグおよびそれらの塩形態、遊離酸形態、遊離塩基形態、L、D、DL異性体、ラセミ化合物、キラル形態、関連化合物および水和物のカテゴリーおよびまたは例から選択される請求項44、45、57、または59に記載の医薬組成物。
鎮痛薬/解熱薬(例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ブプレノルフィン、塩酸プロポキシフェン、プロポキシフェンナプシレート、塩酸メペリジン、塩酸ヒドロモルホン、モルヒネ、オキシコドン、コデイン、酒石酸水素ジヒドロコデイン、ペンタゾシン、プロガバリン(progabalin)、ガバペンチン、酒石酸水素ヒドロコドン、レボルファノール、ジフルニサル、トロラミンサリチル塩、塩酸ナルブフィン、メフェナム酸、ブトルファノール、サリチル酸コリン、ブタルビタール、クエン酸フェニルトロキサミン、クエン酸ジフェンヒドラミン、メトトリメプラジン、塩酸シンナメドリン、およびメプロバメート)、抗喘息薬(antiasthamatics)(例えば、ケトチフェンおよびトラキサノクス)、抗生物質(例えば、ネオマイシン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、アンピシリン、ペニシリン、テトラサイクリン、およびシプロフロキサシン)、抗鬱薬(例えば、ネホパム、オキシペルチン、ドキセピン、アモキサピン、トラゾドン、アミトリプチリン、マプロチリン、フェネルジン、デシプラミン、ノルトリプチリン、トラニルシプロミン、フルオキセチン、ドキセピン、イミプラミン、パモ酸イミプラミン、イソカルボキサジド、トリミプラミン、ベンラファキシン、デスベンラファキシン、パロキセチン、デュロキセチン、およびプロトリプチリン)、抗糖尿病薬(例えば、スルホニル尿素誘導体)、抗真菌薬(例えば、グリセオフルビン、アムホテリシンB、ナイスタチン、およびカンジシジン)、抗高血圧薬(例えば、プロパノロール、プロパフェノン、オキシプレノロール、レセルピン、トリメタファン、フェノキシベンザミン、塩酸パルジリン、デセルピジン、ジアゾキシド、一硫酸グアネチジン、ミノキシジル、カルベジロール、レシナミン、ニトロプルシドナトリウム、インドジャボク、アルサーオキシロン、およびフェントラミン)、抗炎症薬(例えば、(非ステロイド系)インドメタシン、フルルビプロフェン、ナプロキセン、イブプロフェン、ラミフェナゾン、ピロキシカム、(ステロイド系)コルチゾン、デキサメタゾン、フルアザコルト、セレコキシブ、ロフェコキシブ、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、およびプレドニゾン)、抗新生物薬(例えば、シクロホスファミド、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、メトトレキサート、フルオロウラシル、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、メチル−CCNU、シスプラチン、エトポシド、カンプトテシンおよびその誘導体、フェネステリン、パクリタキセルおよびその誘導体、ドセタキセルおよびその誘導体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、タモキシフェン、およびピポスルファン)、抗不安薬(例えば、ロラゼパム、プラゼパム、クロルジアゼポキシド、オキサゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、パモ酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、アルプラゾラム、ドロペリドール、ハラゼパム、クロルメザノン、およびダントロレン)、免疫抑制剤(例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン、およびFK506(タクロリムス))、抗片頭痛薬(例えば、エルゴタミン、ジバルプロエクス、イソメテプテン・ムケート(isometheptene mucate)、およびジクロラルフェナゾン)、鎮静薬/催眠薬(例えば、バルビツール酸系催眠薬、例えば、ペントバルビタール、ペントバルビタール、およびセコバルビタールなど、およびベンゾジアゼピン系薬(benzodiazapines)、例えば、塩酸フルラゼパム、トリアゾラム、およびミダゾラムなど)、抗狭心症薬(例えば、βアドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ニソルジピンなど、および硝酸塩、例えば、ニトログリセリン、二硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリトリトール、および四硝酸エリトリチルなど)、抗精神病薬(例えば、ハロペリドール、コハク酸ロキサピン、塩酸ロキサピン、チオチキセン、デカン酸塩、フルフェナジン、チオリダジン、エナント酸塩、トリフロペラジン、クロルプロマジン、ペルフェナジン、クエン酸リチウム、リスペリドン、ジプラシドン、およびプロクロルペラジン)、抗躁病薬(例えば、炭酸リチウム)、抗不整脈薬(例えば、トシル酸ブレチリウム、エスモロール、アミオダロン、エンカイニド、ジゴキシン、ジギトキシン、メキシレチン、リン酸ジソピラミド、プロカインアミド、硫酸キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、酢酸フレカイニド、トカイニド、およびリドカイン)、抗関節炎薬(例えば、フェニールブタゾン、スリンダック、ペニシラミン、サルサレート、ピロキシカム、アザチオプリン、インドメタシン、メクロフェナム酸、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、オーロチオグルコース、およびトルメチンナトリウム)、抗通風薬(例えば、コルヒチン、およびアロプリノール)、抗凝固薬(例えば、ヘパリン、ヘパリンナトリウム、およびワルファリンナトリウム)、血栓溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、およびアルテプラーゼ)、抗線溶薬(antifibriolytic agents)(例えば、アミノカプロン酸)、血液レオロジー薬:抗血小板薬(例えば、アスピリン)、抗痙攣薬(例えば、バルプロ酸、ジバルプロエクスナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビトール(phenobarbitol)、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メホバルビタール、メフェニトイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビトール(secobarbitol)ナトリウム、クロラゼプ酸二カリウム、およびトリメタジオン、ラモトリジン、トピラメート、チアガビン)、抗パーキンソン病薬(例えば、エトスクシミド、プラメピキシオール(pramepixole)、ロピニロール、カルビドパ、レボドパ、エンタカポン)、抗ヒスタミン薬/鎮痒薬(例えば、ヒドロキシジン、ジフェンヒドラミン、クロロフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニラミン、塩酸シプロヘプタジン、テルフェナジン、フマル酸クレマスチン、トリプロリジン、カルビノキサミン、ジフェニルピラリン、フェニンダミン、アザタジン、トリペレナミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、メトジラジン、ロラタジン、および)、カルシウム調節に有用な作用因子(例えば、カルシトニン、および副甲状腺ホルモン)、抗菌薬(antibacterial agents)(例えば、硫酸アミカシン、アズトレオナム、クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、硫酸ゲンタマイシン、塩酸リンコマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸バンコマイシン、硫酸ポリミキシンB、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム、および硫酸コリスチン)、抗ウイルス薬(例えば、インターフェロンα、βまたはγ、ジドブジン、塩酸アマンタジン、リバビリン、およびアシクロビル)、抗菌薬(antimicrobials)(例えば、セファロスポリン系抗菌薬、例えば、セファゾリンナトリウム、セファラジン、セファクロル、セファピリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフロキシムeアゾチル(cefuroxime e azotil)、セフォタキシムナトリウム、セファドロキシル一水和物、セファレキシン、セファロチンナトリウム、塩酸セファレキシン一水和物、セファマンドールナファート、セフォキシチンナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォラニド、セフトリアキソンナトリウム、セフタジジム、セファドロキシル、セファラジン、およびセフロキシムナトリウムなど、ペニシリン系抗菌薬、例えば、アンピシリン、アモキシシリン、ペニシリンGベンザチン、シクラシリン、アンピシリンナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、塩酸バカンピシリン、クロキサシリンナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、アズロシリンナトリウム、カルベニシリンインダニルナトリウム、ペニシリンGプロカイン、メチシリンナトリウム、およびナフシリンナトリウムなど、エリスロマイシン系抗菌薬、例えば、エチルコハク酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ラクトビオン酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシン、およびエチルコハク酸エリスロマイシンなど、ならびにテトラサイクリン系抗菌薬、例えば、塩酸テトラサイクリン、ドキシサイクリン塩酸塩、および塩酸ミノサイクリン、アジスロマイシン、クラリスロマイシンなど)抗感染薬および顆粒球コロニー刺激因子(例えば、GM−CSF)、気管支拡張薬(例えば、交感神経作用薬、例えば、塩酸エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、硫酸テルブタリン、イソエタリン、メシル酸イソエタリン、塩酸イソエタリン、硫酸アルブテロール、アルブテロール、メシル酸ビトルテロール、塩酸イソプロテレノール、硫酸テルブタリン、酒石酸水素エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、エピネフリン、および酒石酸水素エピネフリンなど、抗コリン作用薬、例えば、イプラトロピウム臭化物など、キサンチン系薬、例えば、アミノフィリン、ジフィリン、硫酸メタプロテレノール、およびアミノフィリンなど、マスト細胞安定剤、例えば、クロモグリク酸ナトリウムなど、吸入コルチコステロイド薬、例えば、二プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)、および二プロピオン酸ベクロメタゾン一水和物など、サルブタモール、イプラトロピウム臭化物、ブデソニド、ケトチフェン、サルメテロール、キシナホ酸塩、硫酸テルブタリン、トリアムシノロン、テオフィリン、ネドクロミルナトリウム、硫酸メタプロテレノール、アルブテロール、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾンステロイド化合物およびホルモン(例えば、アンドロゲン類、例えば、ダナゾール、シピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン、エチルテストステロン、エナント酸テストステロン(testosterone enathate)、メチルテストステロン、フルオキシメステロン、およびシピオン酸テストステロンなど、エストロゲン類、例えば、エストラジオール、エストロピペート(estropipate)、および共役エストロゲン類など、プロゲスチン類、例えば、酢酸メトキシプロゲステロン、および酢酸ノルエチンドロンなど、コルチコステロイド類、例えば、トリアムシノロン、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸デキサメタゾンプレドニゾン、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁液、トリアムシノロンアセトニド、メチルプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、トリアムシノロンヘキサアセトニド、ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸フルドロコルチゾン、酢酸パラメタゾン、テブト酸プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、およびコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウムなど、ならびに甲状腺ホルモン類、例えば、レボチロキシンナトリウムなど)、血糖降下薬(例えば、ヒトインスリン、精製ウシインスリン、精製ブタインスリン、グリブリド、クロルプロパミド、トルブタミド、およびトラザミド)、抗高脂血症薬(例えば、クロフィブラート、デキストロチロキシンナトリウム、プロブコール、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチン、およびナイアシン)、タンパク質(例えば、DNアーゼ、アルギナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、およびリパーゼ)、核酸(例えば、本明細書に記載されるタンパク質のいずれかを含む、治療上有用なタンパク質をコードするセンスもしくは
アンチセンス核酸)、赤血球形成刺激に有用な作用因子(例えば、エリスロポエチン)、抗潰瘍/抗逆流/プロトンポンプ阻害薬(例えば、ファモチジン、シメチジン、および塩酸ラニチジン、ランソプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラビプラゾール(rabiprazole))、制嘔吐薬/制吐薬(例えば、塩酸メクリジン、ナビロン、プロクロルペラジン、ジメンヒドリナート、塩酸プロメタジン、チエチルペラジン、およびスコポラミン)、油溶性ビタミン(例えば、ビタミンA、D、E、Kなど)、薬草療法および栄養補助食品、ならびにその他の薬物、例えば、ミトタン、ハロニトロソウレア、アンスロサイクリン(anthrocyclines)、および中枢神経系に作用するエリプチシン薬物、例えば、リルゾール、ガランタミンなど。
【請求項61】
前記コア粒子が、1つの錠剤の中に1つの錠剤、または積層された錠剤のいずれかを有するプレスコートされた錠剤である請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項62】
軟らかい、硬い、固体、または液体のゲル錠またはビーズの投薬形態である請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項63】
固体または液体のゲルカプセル剤、錠剤、ペレットまたはビーズの投薬形態である請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項64】
前記活性成分が、薬物、もしくはプロドラッグまたはそれらの塩形態、遊離酸形態、遊離塩基形態、L、D、DL異性体、ラセミ化合物、キラル形態、関連化合物および水和物から選択される1または複数の活性薬剤成分である請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項65】
小児科および老年医学で使用される請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項66】
前記コーティングされたコア粒子がインビトロ溶解試験に供された場合、前記活性成分の50%未満が1時間で放出され、80%未満が6時間で放出され、70%より多くが24時間で放出される請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項67】
前記コーティングされたコア粒子が溶解試験に供された場合、前記活性成分の60%未満が1時間で放出され、80%未満が6時間で放出され、70%より多くが24時間で放出される請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項68】
前記コーティングされたコア粒子が溶解試験に供された場合、20%より多くが24時間で放出される請求項1〜18、32〜43および46〜51のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項69】
前記オルガノゾルポリマー被膜が、50%(w/w)未満の水不溶性有機可溶性ポリマーおよび40%(w/w)未満の水溶性ゲル形成ポリマーを含む請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項70】
前記オルガノゾルポリマー被膜が、約20重量%〜約50重量%、約20重量%〜約45重量%、約20重量%〜約40重量%、約25重量%〜約50重量%または約25重量%〜約45重量%の水不溶性有機可溶性ポリマーを含む請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項71】
前記オルガノゾルポリマー被膜が、約25重量%〜約50重量%、約25重量%〜約45重量%、約25重量%〜約40重量%または約25重量%〜約35重量%の水溶性ゲル形成ポリマーを含む請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項72】
前記オルガノゾルポリマー被膜が、約20重量%〜約50重量%、約20重量%〜約45重量%、約20重量%〜約40重量%、約25重量%〜約50重量%または約25重量%〜約45重量%の水不溶性有機可溶性ポリマーと、約25重量%〜約50重量%、約25重量%〜約45重量%、約25重量%〜約40重量%または約25重量%〜約35重量%の水溶性ゲル形成ポリマーを含む請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項73】
非破裂性または非バースト性である請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。
【請求項74】
水溶性ポリマーと可塑剤とを含む水性ポリマー被膜をさらに含む請求項1〜18、32〜43、46〜51および61〜68のいずれか一項に記載の制御放出送達デバイス。

【図1】
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【公表番号】特表2009−532389(P2009−532389A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503379(P2009−503379)
【出願日】平成19年4月3日(2007.4.3)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000550
【国際公開番号】WO2007/112581
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(508298330)
【出願人】(508298341)
【Fターム(参考)】