オルガン式加速ペダル

【課題】全車両に加速ペダルを汎用的に適用でき、異質物流入防止ブラケットをペダルパッドにワンタッチ方式で容易に組み立てることができ、組立ての生産性が向上できるオルガン式加速ペダルを提供する。
【解決手段】本発明は、一端がペダルアームに回動可能に支持されたペダルパッドの他端に車体に取り付けられるように取り付けブラケットが一体に備えられ、前記ペダルパッドに異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられ、前記取り付けブラケットとペダルパッドの連結部位に組み立て溝が形成され、前記組み立て溝に前記異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はオルガン式加速ペダルに係り、より詳しくは、ペダルパッドを車体に直接取り付けることができ、異質物流入防止ブラケットを必要に応じて選択的に適用することができるオルガン式加速ペダルに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来車両のオルガン式加速ペダルは、図１に示すように、車体に取り付けブラケット１を介して回動可能に支持されたペダルアーム２にペダルパッド３の一端がヒンジピン４を介して回動可能に連結され、ペダルパッド３の他端にはペダルパッドとペダルアームの回動軌跡に異質物の流入を防止する異質物流入防止ブラケット５が嵌合され、異質物流入防止ブラケット５の車体に組み立てボルトを介して締結されて取り付けられる。
【０００３】
ペダルパッド３と異質物流入防止ブラケット５を結合するために、図２に示すように、異質物流入防止ブラケット５には幅方向に沿って組み立て溝５ａが長く延びるように形成され、組み立て溝５ａにペダルパッド３の下端が嵌合される。
【０００４】
しかし、前記のような従来のオルガン式加速ペダルの構造では、ペダルパッドの取り付け部が異質物流入防止ブラケットに設定されているため、異質物流入防止ブラケットを取り付ける必要のない車両の構造（例えば、フロアパネルの傾斜角が大きく設定された車両）には適用し難いか、別途の異質物流入防止ブラケットを製作しなければならないため、車両の共用化が困難な欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】特開２００７−１９１００９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は上記欠点を考慮してなされたものであり、車体に直接取り付けられるペダルパッドに異質物流入防止ブラケットを選択的に結合させて適用できるようにして全車両に加速ペダルを汎用的に適用することができ、異質物流入防止ブラケットをペダルパッドにワンタッチ方式で容易に組み立てることができる組み立て生産性を向上させられるオルガン式加速ペダルの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記のような目的を達成するため本発明は、一端がペダルアームに回動可能に支持されたペダルパッドの他端に車体に取り付けられるように取り付けブラケットが一体に備えられ、前記ペダルパッドに異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられたことを特徴とする。
【０００８】
前記取り付けブラケットとペダルパッドの連結部位に組み立て溝が形成され、前記組み立て溝に前記異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられることを特徴とする。
【０００９】
前記取り付けブラケットには車体への組み立てのための組み立て孔が貫通して形成されることを特徴とする。
【００１０】
前記異質物流入防止ブラケットにも車体への組み立てのための組み立て孔が貫通して形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１１】
本発明に係るオルガン式加速ペダルによれば、ペダルアームに一端がヒンジによって連結されるペダルパッドの他端が車体に直接締結されて取り付けられ、前記ペダルパッドの裏面に形成された組み立て溝に異質物流入防止ブラケットを選択的に嵌めて取り付けることができる構造になっているため、全車両に汎用的に適用できるだけでなく、車種が変わっても異質物流入防止ブラケットを別個に製作する必要がなく、異質物流入防止ブラケットとペダルパッドの組み立て性も向上するなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【００１２】
【図１】従来技術に係るオルガン式加速ペダルの組み立て斜視図である。
【図２】従来技術に係るオルガン式加速ペダルの分解斜視図である。
【図３】本発明に係るオルガン式加速ペダルの組み立て斜視図である。
【図４】本発明に係るオルガン式加速ペダルの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【００１３】
以下、本発明を添付した例示図面に基づいてより詳細に説明する。
図３と図４には各々本発明に係るオルガン式加速ペダルの組み立ておよび分解斜視図が示されており、車体に取り付けブラケット１１を介して回動可能に支持されたペダルアーム１２にペダルパッド１３の一端がヒンジピン１４を介して回動可能に連結され、ペダルパッド１３の他端にはペダルパッド１３とペダルアーム１２の回動軌跡に異質物の流入を防止する異質物流入防止ブラケット１５が嵌合される。
【００１４】
ペダルパッド１３には取り付けブラケット１６が一体に延びて形成され、この取り付けブラケット１６とペダルパッド１３の連結部の裏面には組み立て溝１７が形成され、この組み立て溝１７に異質物流入防止ブラケット１５が着脱可能に嵌合される。
また、取り付けブラケット１６には組み立てボルトを締めて車体に組み立てるための組み立て孔１６ａが貫通して形成される。
【００１５】
また、取り付けブラケット１６を車体に組み立てボルトで組み立てる時、異質物流入防止ブラケット１５も共に組み立てボルトで組み立てられるように、異質物流入防止ブラケット１５にも組み立て孔１５ａが形成される。
【００１６】
したがって、異質物流入防止ブラケット１５を取り付ける必要のない、例えば、傾斜角度の大きいフロアパネルを有した車両の場合にはペダルパッド１３を取り付けブラケット１６を介して直接取り付けて組み立てることができる。異質物流入防止ブラケット１５を適用する場合には組み立て溝１７に異質物流入防止ブラケット１５を嵌めて組み立てれば良いため、全車種に汎用的にオルガン式加速ペダルを適用することができ、異質物流入防止ブラケット１５は必要に応じて選択的に適用できるだけでなく、補修も便利になる。
【符号の説明】
【００１７】
１、１１：取り付けブラケット
２、１２：ペダルアーム
３、１３：ペダルパッド
４、１４：ヒンジピン
５、１５：異質物流入防止ブラケット
５ａ、１５ａ、１６ａ：組み立て孔
１６：取り付けブラケット
１７：組み立て溝

【特許請求の範囲】
【請求項１】
一端がペダルアームに回動可能に支持されたペダルパッドの他端に車体に取り付けられるように取り付けブラケットが一体に備えられ、前記ペダルパッドに異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられたことを特徴とするオルガン式加速ペダル。
【請求項２】
前記取り付けブラケットとペダルパッドの連結部位に組み立て溝が形成され、前記組み立て溝に前記異質物流入防止ブラケットが着脱可能に組み立てられることを特徴とする請求項１に記載のオルガン式加速ペダル。
【請求項３】
前記取り付けブラケットには車体への組み立てのための組み立て孔が貫通して形成されることを特徴とする請求項１に記載のオルガン式加速ペダル。
【請求項４】
前記異質物流入防止ブラケットにも車体への組み立てのための組み立て孔が貫通して形成されることを特徴とする請求項３に記載のオルガン式加速ペダル。

【図１】