説明

オレフィン多面体オリゴマーシルセスキオキサンケージの連続的な製造のための方法

シランカップリング剤を前駆体として用いる、ポリオレフィン多面体オリゴマーシルセスキオキサン、並びにこれらのアミノ誘導体、イソシアネート誘導体およびアルコール誘導体の連続的な大量製造のための方法。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
関連出願
本出願は、2005年5月25日に出願した米国仮特許出願第60/684,666号の利益を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、一般的に、オレフィン含有多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)の方法および組成物に関する。より具体的には、ポリビニルPOSSおよび誘導される化学物質の連続的な大量生産のための方法に関する。
【0003】
発明の背景
ナノ科学における近年の発達は、その正確な化学式、ハイブリッド(無機−有機)化学組成、従来の化学分子のサイズ(0.3〜0.5nm)に対して大きな物理的サイズ、および大きいサイズの従来のフィラー(>50nm)に対して小さい物理的サイズのために、ナノ構造を有する化学物質として最も良く記載される、多面体オリゴマーシルセスキオキサンの工業的な量のコスト効率の良い製造を可能とした。
【0004】
オルガノシランカップリング剤の有用性は、これらをナノスケールのPOSS分子のための出発材料としての使用に大変望ましいものとしている。従来技術はPOSSケージの生成における(米国特許第6,972,312号)、および反応基によるPOSSケージの官能基化における(米国特許第6,927,270)シランカップリング剤の使用を教示している。
【0005】
本発明は、オレフィンを有するPOSS、特にビニルPOSSケージのための連続的な製造方法を教示する。この進歩は必要であった。というのも、ビニルシランは最も低コストの反応性シランカップリング剤であり、またビニルPOSSケージは他の化学基への化学誘導体化のために大変望ましいためである。オレフィンPOSSおよびその誘導体の適用は、改善された複合樹脂、塗料、コーティング、接着剤、および表面性質であって、耐火性、印刷性、生体適合性および透過性をもたらすものが制御された、高いTgおよび熱変形材料、ガラス固化剤、印刷助剤並びにナノろ過材料を含む。
【0006】
発明の概要
本発明は、ポリオレフィン含有多面体オリゴマーシルセスキオキサンの連続的な合成の方法を記載する。また、これらから誘導される化学物質の組成物を記載する。
【0007】
本明細書中における好ましい組成物は、ナノ構造化学物質およびナノ構造オリゴマーにおいてオレフィン官能性を含んでいる(図1)。ナノ構造化された化学物質のクラスは、多面体オリゴマーシルセスキオキサン、ポリシルセスキオキサン、多面体オリゴマーシリケート、ポリシリケート、ポリオキソメタレート、カルボラン、ボランおよび炭素の多形体を含む。オレフィン含有POSSからの化学的誘導体は、ヒドロシレーション(hydrosilation)、リン酸化反応およびチオレーション(米国特許第5,939,576号)、エポキシ化および酸化法(米国特許第5,942,638号および6,100,417号)、クロスメタセシス、ヘック付加、ディールス−アルダー反応、ヒドロホルミル化およびワッカー(Wacker)酸化により調製されている。本発明は、ポリイソシアネート誘導体、ヒドロアミノ化、および続くカルボキシル化を記載する。ポリアルコール誘導体も、オレフィン性POSSに対するエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド付加を通じて記載する。
【0008】
多官能POSS系は、ポリカーボネート、ポリエステル、ウレタン、エポキシド、ポリエーテル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビスマレイミド、キチン、セルロース、ポリ酸およびシリコーンのような材料中での架橋の形成において有用である。
【0009】
ビニル含有ナノ構造化学物質は、分子レベルで、ポリマー鎖およびセグメントの動きを制御するため、ポリマーにおいて特に効果を有する。ビニル含有ナノ構造化学物質は特有の表面性質および物性を与えるため、化粧品、接着剤、塗料、コーティングおよび染料に非常に望ましい。ポリマー中へのナノ構造化学物質の取り込みは、多数のポリマー物性に有利に影響を与える。最も好ましく改善される性質は熱変形特性と可燃特性である。改善される他の性質は、クリープ、圧縮永久歪、収縮、弾性率、および硬度のような時間依存性の機械的性質および熱的性質を含む。機械的性質に加えて、低熱伝導率、気体酸素バリアおよび透過性、表面光沢および色を含む他の物性も好ましく改善される。加えて、ビニル含有ナノ構造化学物質は表面ガラス固化および化学誘導体化に非常に有用である。これらの改善された性質は、複合材料および耐久被膜を含む多くの用途において有用であり得る。
【0010】
ナノ構造体のための化学式表現の定義
本発明の化学組成物を理解する目的で、多面体オリゴマーシルセスキオキサン(POSS)、および多面体オリゴマーシリケート(POS)ナノ構造体の化学式表現のために以下の定義を行う。
【0011】
ポリシルセスキオキサンは式[RSiO1.5x(式中、xはモル重合度(molar degree of polymerization)を示し、Rは有機置換基(H、シロキシ、環状基若しくは脂肪族基若しくはオレフィン基、または芳香族基であって、アルコール、イソシアネート、エステル、アミン、ケトン、オレフィン、エーテル若しくはハライドのような反応性官能基をさらに含み得るもの、またはフッ素化された基を含み得るもの)を示す)により示される材料である。ポリシルセスキオキサンはホモレプティックまたはヘテロレプティックのいずれかであり得る。ホモレプティックな系は1つのみのタイプのR基を含有する一方で、ヘテロレプティックな系は1を超えるタイプのR基を含有する。
【0012】
POSSおよびPOSナノ構造組成物は、以下の式によって示される。
【0013】
ホモレプティック組成物については[(RSiO1.5nΣ#
ヘテロレプティック組成物については[(RSiO1.5n(R’SiO1.5mΣ#(式中R≠R’)
官能化されたヘテロレプティック組成物については[(RSiO1.5n(RXSiO1.0mΣ#(式中R基は等価であってもよいし、非等価であってもよい)
により示される。
【0014】
上記の全てにおいて、Rは上に定義したものと同じであり、Xは限定されないが、OH、Cl、Br、I、アルコキシド(OR)、アセテート(OOCR)、過酸化物(OOR)、アミン(NR2)、イソシアネート(NCO)およびRを含む。記号mおよびnは組成物の化学量論を示す。記号Σは組成物がナノ構造体を形成していることを示し、記号#はナノ構造体内に含まれているケイ素原子の数を示す。#についての値は通常m+nの合計であり、ここで、nは典型的に1〜24の範囲であり、mは典型的に1〜12の範囲である。Σ#を化学量論を決定するための乗数と混同すべきでなく、これは単に系の全体のナノ構造特性を記載するに過ぎない(別称ケージサイズ)ということを指摘しておく。
【0015】
発明の詳細な説明
本発明は、熱硬化性および熱可塑性樹脂、オイルまたは水性乳剤、ラテックス、および懸濁液における分子レベルでのポリマーコイル、ポリマードメイン、ポリマー鎖およびポリマーセグメントの強化のための構造ブロックとして有用である、オレフィン含有ナノ構造化学物質およびそれらからの化学的誘導体の製造のための連続的な方法を教示する。
【0016】
図1に示されるオレフィンPOSS構造体のようなナノ構造化学物質は、固体、ワックスおよびオイルとして存在し得る。シクロヘキセン、ノルボルネン、アリル、およびスチレニルのような多様なオレフィン性R基を、ナノ構造化学物質上での取り込みについて考慮することができる。しかしながら、市販されている最も低コストの系は商業的にはビニルシランである。ビニルトリアルコキシシランおよびビニルトリクロロシランは工業的な量で市販されている。これまでは、ビニルPOSS系の合成方法は、低収率、長い反応時間、および再生不可能な生成物収率に苦しめられてきた。トリクロロシランまたはアルコキシシランを伴うビニルPOSSの合成のための化学反応式は一般的に以下のように示すことができる。
【0017】
ViSiCl3+H2O → ビニルPOSS+HCl (1)
ViSi(OR)3+H2O+HCl → ビニルPOSS+ROH (2)
ViSiCl3+MeOH → ビニルPOSS+HCl (3)。
【0018】
式1、2および3に示される化学反応は、水、HCl、ROH(アルコール)の効果として非化学量論的な形式で示されており、シランの濃度は生成物収率および単離される生成物の純度に劇的な影響を有する。多様なオレフィンPOSS構造体を、図1に示すように得ることができる。
【0019】
この点を示すために、図2および3は、ビニルPOSSケージの収率に対する水および酸の複合的な関係を説明している。さらに、式2および3における酸の濃度は1%〜39%で変化してよく、好ましい濃度は37.9%である。
【0020】
連続的な方法の設計において、化学安定性、および反応媒体からオレフィンPOSS生成物を単離する能力を理解することも望ましい。式1〜3において、ビニルPOSSは反応媒体に対して化学的に安定であり、また不溶である。反応媒体中でのPOSS生成物の不溶性は、反応混合物のろ過によるその収集を容易にする。生成物の収集は室温で反応を行うことによりさらに促進され、これは高温で起こり得る反応または可溶化による生成物の損失を回避する。
【0021】
反応媒体に加えるシランの濃度は0.01M〜5.0Mで変動し得る。好ましい濃度範囲は0.3M〜2.0Mであり、連続的な反応目的上より好ましい濃度は1.3M〜1.5Mである。
【0022】
式1〜3に示す各反応について連続的な方法が確立されているが、式1および3は、腐食性のHCl副生成物を処理するための設備投資を必要とするためあまり望ましくない。式2は、容易に入手できるプラスチックライニングまたはガラスライニング反応容器およびろ過装置の使用によってより容易に取り扱われる。
【0023】
式1および3はビニルトリクロロシランの各当量につき3当量のHClを生じる一方で、式2はビニルトリアルコキシシランの各当量につき3当量のアルコールを生じることをさらに特筆しておく。式2におけるアルコールの遊離は、これが出発材料の可溶化並びにビニルPOSS中間体および樹脂状の副生成物の可溶化に役立つため非常に望ましい。式1および3の場合には、最終POSS生成物をすすいで、このような中間体、オリゴマーおよびポリマーを除去するためにアルコールが必要とされる。
【0024】
最終的に、式1〜3におけるビニルPOSSの生成は、酸メタノール溶液からの生成物の沈殿により進行する。反応中に樹脂状の副生成物も生成するが、これはメタノールに可溶なままであるため、反応からは沈殿しない。
【0025】

全てのプロセスに適用できる一般プロセス変数
化学的なプロセスに典型的であるように、純度、選択性、速度およびいずれものプロセスのメカニズムを制御するために用いられ得る多くの変数が存在する。ナノ構造化学物質(例えばPOSS/POS等)の生成のためのプロセスに影響を与える変数には、所望のナノ構造化学物質の大きさ、多分散性および組成、反応速度、熱力学、並びに反応プロセス中で用いられる助剤、例えば触媒、共触媒、担体および界面活性剤、並びに他の因子、例えば温度、圧力、テンプレート、溶媒、ガスおよびこれらの混合物を含む。
【0026】
ビニルPOSSを、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、またはビニルトリクロロシラン(または関連する誘導体)から、24時間毎の生成物のろ過により、または24時間連続しての添加に渡るシランの添加後の生成物のろ過のいずれかにより製造することができる。一般的には、24時間毎に1回反応生成物をろ過し収集することが好ましい。
【0027】
例1 ビニルトリクロロシラン法
ビニルトリクロロシランからの合成の場合には、ビニルトリクロロシランを3.5当量のメタノールと10分間予め混合する。その後、メタノール(65.7% v/v)、HCl(32.7% v/v)、および水(0.65% v/v)の撹拌溶液に、予め反応させた溶液(0.85%)を加える。オクタビニルPOSSを汚染し得る粘着性のある白色の樹脂状副生成物の生成を最小限にするために、可溶化量のメタノールの定期的な添加が必要である。必要とされるMeOHの量は可変であり、反応容器の壁上でのいかなる粘着性のある析出樹脂の視覚による可溶化により決定される。
【0028】
例1a
メタノール(500mL)、HCl(250mL)、および水(5mL)を入れた1000mLの丸底フラスコ中で、この混合物を室温になるまで放置した。ビニルトリメトキシシラン(6.5mL)を反応混合物にゆっくりと加え、撹拌しながら(マグネチックスターラー)24時間反応を続けた。1つのケースではこれをろ過し、反応容器にさらなるシラン(6.5mL)を加え、このプロセスを5〜20回繰り返す。20回の添加およびろ過により35.3%のVi8T8が生成した(収率は、メタノールで洗浄し、乾燥させた最終生成物に基づいた)。10回添加し、ろ過しないと32.8%のVi8T8を生成する(収率は、メタノールおよびアセトンで洗浄し、真空中で乾燥させた最終生成物に基づいた)。
【0029】
例1b
メタノール(500mL)、HCl(250mL)、および水(5mL)を入れた1000mLの丸底フラスコ中で、この混合物を室温になるまで放置した。ビニルトリメトキシシラン(6.5mL)を反応混合物にゆっくりと加え、撹拌しながら(マグネチックスターラー)24時間反応を続けた。5回の添加/ろ過での全収率は40.8%であった。5回の添加/無ろ過の全収率は40.8%であった。(収率は、メタノールで洗浄し、乾燥させた後の最終生成物に基づいた)。
【0030】
例2 ビニルトリアルコキシシラン法
ビニルトリメトキシシランからオクタビニルPOSSを製造するためのプロセスは、メタノール(65.7% v/v)、HCl(32.7% v/v)、水(0.65% v/v)の撹拌溶液への、24時間毎のシラン(0.85% v/v)の室温での添加を伴う。反応混合物は、生成物の逐次ろ過、またはシランの連続添加により、オクタビニルPOSSを連続的に製造することができる。
【0031】
代わりに、メタノール(500mL)、HCl(250mL)、および水(5mL)を入れた1000mLの丸底フラスコ中で、この混合物を室温に達するまで放置した。ビニルトリメトキシシラン(6.5mL)を反応混合物にゆっくりと加え、撹拌しながら(マグネチックスターラー)24時間反応続けた。1つのケースでは、これをろ過し、反応容器にさらなるシラン(6.5mL)を加え、このプロセスを5〜20回繰り返した。他のケースでは、反応容器にさらなるシラン(6.5mL)を加え、このプロセスを5〜20回繰り返した。
【0032】
例3
オレフィンのヒドロアミノ化は周知の反応である。図5はビニルPOSSのヒドロアミノ化を示す。50gのビニルPOSSのサンプルを液体アンモニア溶液中に懸濁し、ここにPtBr2およびnBu4PBrを加える。混合物を8時間反応させて、所望のオクタアミノ(octamino)エチルPOSSを生成させた。生成物を白色固体として単離した。
【0033】
例4 ポリイソシアネート生成
50gのオクタアミノエチルPOSSのサンプルをホスゲンと4時間50°で反応させて、オクタエチルイソシアネートPOSSを生成させた。生成物を白色固体として単離した。図6はPOSSを用いるポリイソシアネート生成を示す。
【0034】
例5 ビニルPOSSの加水分解酸化
OsO4およびMnO4-のような遷移金属酸化物は強力な酸化剤として昔から知られている。アミンが触媒するオスミル化(osmylation)、続く加水分解は、ビニル基からジアルコール生成物を生成する方法として知られている。50gのビニルPOSSのサンプルを四酸化オスミウム中に撹拌しながら混合する。この混合物を2時間反応させた後、酸水溶液で洗浄して、オクタエチルグリコールPOSSの白色固体を生成させ、ろ過により収集した。図7はアルコール生成のプロセスを概略的に示す。
【0035】
特定の代表的な実施形態および詳細を本発明を説明する目的で示したが、当業者には、本明細書中に開示されている方法および装置における種々の変更を、添付した請求項に定義する本発明の範囲から逸脱することなく行うことができることが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】ポリビニル含有POSSナノ構造化学物質の例を示す図。
【図2】オクタビニルPOSSの収率に対する水の影響を示す図。
【図3】オクタビニルPOSSの収率に対する酸の影響を示す図。
【図4】バッチ製造と連続製造のオクタビニルPOSSの29Si NMRスペクトルを示す図。
【図5】ビニルヒドロアミノ化のプロセスを示す図。
【図6】イソシアネート生成のプロセスを示す図。
【図7】アルコール生成のプロセスを示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)酸触媒または塩基触媒、および水の存在下で、オレフィンを含有するシランカップリング剤と、多面体オリゴマーシルセスキオキサンおよび多面体オリゴマーシリケートから成る群から選択される化学物質とを混合する工程と、(b)オレフィン含有化学物質をろ過により収集する工程とを含む、オレフィン含有化学物質の製造方法。
【請求項2】
前記化学物質に様々な官能基を取り込むために、複数のシランカップリング剤を用いる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プロセスを連続的製造方法またはバッチ製造方法に用いる請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記反応媒体を外部供給源から40℃以上に加熱しない請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記オレフィン含有化学物質が、オイル、アモルファス、半晶質、結晶質、エラストマー、ゴムおよび架橋された材料から成る群から選択される物理的状態にある請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記オレフィン含有化学物質が、非反応性のR基を含む請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記オレフィン含有化学物質のアミノ化工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アミノ化は、ポリマー表面への付着性、複合材料表面への付着性、金属表面への付着性、撥水度、密度、低誘電率、熱伝導率、ガラス転移、粘度、溶融転移(melt transition)、貯蔵弾性率、緩和、応力転移、耐磨耗性、耐火性、生体適合性、ガス透過性、および空隙率から成る群から選択される前記化学物質の物性を変化させる請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記オレフィン含有化学物質のイソシアネート化(isocyanation)工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記イソシアネート化は、ポリマー表面への付着性、複合材料表面への付着性、金属表面への付着性、撥水度、密度、低誘電率、熱伝導率、ガラス転移、粘度、溶融転移、貯蔵弾性率、緩和、応力転移、耐磨耗性、耐火性、生体適合性、ガス透過性、および空隙率から成る群から選択される前記化学物質の物性を変化させる請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記オレフィン含有化学物質の酸化工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記酸化は、ポリマー表面への付着性、複合材料表面への付着性、金属表面への付着性、撥水度、密度、低誘電率、熱伝導率、ガラス転移、粘度、溶融転移、貯蔵弾性率、緩和、応力転移、耐磨耗性、耐火性、生体適合性、ガス透過性、および空隙率から成る群から選択される前記化学物質の物性を変化させる請求項11に記載の方法。
【請求項13】
織物、染料、染髪料、艶出剤、クリーム、ローション、リップスティック、マスカラ、ファンデーション、石鹸、吸収剤および化粧品から成る群から選択される製品に前記オレフィン含有化学物質を取り込む工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記オレフィン含有化学物質の取り込みは、表面への付着性、撥水度、密度、滑性、ルミネセンス、粘度、弾性率、フィラー強化(filler reinforcement)、可塑性、緩和、応力転移、耐摩耗性、放射抵抗、生体適合性、ガス透過性、空隙率、防湿性およびガスバリヤ性、ガラス形成、静電気散逸性、殺生物性、栄養素放出性(nutrient release)、剥離性、分散補助性(dispersion aid)並びに強度から成る群から選択される物性を改善する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
織物、染料、染髪料、艶出剤、クリーム、ローション、リップスティック、マスカラ、ファンデーション、石鹸、吸収剤および化粧品から成る群から選択される製品中に前記オレフィン含有化学物質を取り込む工程をさらに含む請求項6に記載の方法。
【請求項16】
前記オレフィン含有化学物質の取り込みは、表面への付着性、撥水度、密度、滑性、ルミネセンス、粘度、弾性率、フィラー強化、可塑性、緩和、応力転移、耐摩耗性、放射抵抗、生体適合性、ガス透過性、空隙率、防湿性およびガスバリヤ性、ガラス形成、静電気散逸性、殺生物性、栄養素放出性、剥離性、分散補助性並びに強度から成る群から選択される物性を改善する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記オレフィン含有化学物質が、エポキシ変性ビニル成分を含む請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−545709(P2008−545709A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513782(P2008−513782)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/020601
【国際公開番号】WO2006/128052
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(506207473)ハイブリッド・プラスティックス・インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】