オレフィン重合用触媒成分、該成分を含むオレフィン重合用触媒、該触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法、および該方法によって製造したオレフィン系重合体
【課題】メタロセン系ポリエチレンの成型加工性を改善するため、十分な数と適切な長さの長鎖分岐を導入したメタロセン系ポリエチレンの製造のためのオレフィン重合用触媒成分や重合用触媒、さらにはそれを使用したオレフィン系重合体の製造方法の提供。
【解決手段】次の必須成分(A−1)、(A−2)および(B)を含むオレフィン重合用触媒成分、該オレフィン重合用触媒成分に加え次の好ましい成分(C)を含むオレフィン重合用触媒、並びに該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法等により提供。
成分(A−1)、成分(A−2):特定の式で示されるメタロセン化合物
成分(B):成分(A−1)および成分(A−2)のメタロセン化合物と反応してカチオン性メタロセン化合物を生成させる化合物
成分(C):微粒子担体
【解決手段】次の必須成分(A−1)、(A−2)および(B)を含むオレフィン重合用触媒成分、該オレフィン重合用触媒成分に加え次の好ましい成分(C)を含むオレフィン重合用触媒、並びに該オレフィン重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法等により提供。
成分(A−1)、成分(A−2):特定の式で示されるメタロセン化合物
成分(B):成分(A−1)および成分(A−2)のメタロセン化合物と反応してカチオン性メタロセン化合物を生成させる化合物
成分(C):微粒子担体
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の必須成分(A−1)、(A−2)および(B)を含むオレフィン重合用触媒成分。
成分(A−1):下記一般式(1)で示されるメタロセン化合物
【化1】
[式(1)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2およびR3を含む共役5員環と直接結合している。R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。複数のR2、R3、R4のうち、隣接するR3同士または隣接するR2とR3のいずれか1組のみは結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
成分(A−2):下記一般式(2)で示されるメタロセン化合物
【化2】
[式(2)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、少なくとも1つは水素原子ではない。2つのR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。複数のR12、R13、R14、R15のうち、隣接するR12同士、隣接するR13同士または隣接するR12とR13のいずれか1組のみと、隣接するR14同士、隣接するR15同士または隣接するR14とR15のいずれか1組のみは、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
成分(B):成分(A−1)および成分(A−2)のメタロセン化合物と反応してカチオン性メタロセン化合物を生成させる化合物
【請求項2】
成分(A−1)が下記一般式(3)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化3】
[式(3)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2およびR3を含む共役5員環と直接結合している。R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R2、複数のR3、R4のうち、隣接するR3同士または隣接するR2とR3のいずれか1組のみは結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項3】
成分(A−1)が下記一般式(4)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化4】
[式(4)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2、R5およびR6をを含む共役5員環と直接結合している。R2、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R4は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R5は、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R6は、R5の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基を示す。nは、0〜10の整数を示し、nが2以上の場合、R6は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項4】
成分(A−1)が下記一般式(5)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化5】
[式(5)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR1は、結合しているQ1と一緒に環を形成していてもよい。R2、R4、R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R4は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R6は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項5】
成分(A−2)が下記一般式(6)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化6】
[式(6)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。R12、R14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R12、R14は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R16、R17は、それぞれ独立して、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R18、R19は、各々R16、R17の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。p、qは、それぞれ独立して、0〜10の整数を示し、p、qが2以上の場合、R18、R19は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項6】
成分(A−2)が下記一般式(7)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化7】
[式(7)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、両シクロペンタジエニル環上の2位および5位に位置するR12、R14、R15のうち、少なくとも1つは水素原子ではない。R12、R14、R15は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R16は、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R18は、R16の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。pは、それぞれ独立して、0〜10の整数を示し、pが2以上の場合、R18は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項7】
成分(A−2)が下記一般式(8)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化8】
[式(8)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。R12、R14、R18、R19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R12、R14は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R18、R19は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項8】
成分(A−2)が下記一般式(9)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化9】
[式(9)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、インデニル環上の2位に位置するR12およびシクロペンタジエニル環上の2位および5位に位置するR14、R15のうち、少なくとも1つは水素原子ではない。R12、R14、R15は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R18は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項9】
成分(A−2)が、その共役5員環上の2位の置換基であるR12が、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のフェノキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、または酸素含有複素環基、硫黄含有複素環基であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【請求項10】
成分(A−2)が、その共役5員環上の2位の置換基であるR12が、下記一般式(10)で示される構造の酸素含有複素環基、硫黄含有複素環基であることを特徴とする請求項9に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化10】
[式(10)中、Zは、酸素または硫黄であり、R21、R22は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基であり、また、R21及びR22双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。]
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の触媒成分を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれかに記載の触媒成分のうち少なくとも1つを次の成分(C)に担持させてなることを特徴とする請求項11に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(C):微粒子担体
【請求項13】
更に、次の成分(D)を含むことを特徴とする請求項11または12に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(D):有機アルミニウム化合物
【請求項14】
請求項11〜13のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合させることを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項15】
オレフィンが少なくともエチレンを含むことを特徴とする請求項14に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項16】
オレフィン系重合体が実質的にエチレン系重合体であることを特徴とする請求項15に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項17】
エチレン系重合体が、次の条件(i)を満足することを特徴とする請求項16に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(i):温度170℃、伸長歪速度2(単位1/秒)で測定される伸長粘度η(t)(単位:Pa・秒)と伸長時間t(単位:秒)の両対数プロットにおいて、歪硬化に起因する伸長粘度の変曲点が観測され、かつ、歪硬化後の最大伸長粘度をηMax(t1)、硬化前の伸長粘度の近似直線をηLinear(t)としたとき、ηMax(t1)/ηLinear(t1)で定義される歪硬化度(λmax(2.0))が1.2〜20である。
【請求項18】
エチレン系重合体が、さらに、次の条件(ii)を満足することを特徴とする請求項17に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(ii):上記条件(i)で定義されたλmax(2.0)と、伸長歪速度を0.1(単位1/秒)とした場合のλmax(0.1)の比λmax(2.0)/λmax(0.1)が1.2〜10である。
【請求項19】
エチレン系重合体が、次の条件(iii)を満足することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(iii):示差屈折計、粘度検出器、および、光散乱検出器を組み合わせたGPC測定装置により測定される分子量100万における分岐指数(gC’)が0.30〜0.70である。
【請求項20】
エチレン系重合体が、次の条件(iv)を満足することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(iv):上記(iii)に記載のGPC測定装置により測定される分子量100万以上の成分の含有量(WC)が0.01〜30%である。
【請求項21】
請求項14または15に記載の方法で製造されたオレフィン系重合体。
【請求項22】
請求項16〜20のいずれかに記載の方法で製造されたエチレン系重合体。
【請求項1】
次の必須成分(A−1)、(A−2)および(B)を含むオレフィン重合用触媒成分。
成分(A−1):下記一般式(1)で示されるメタロセン化合物
【化1】
[式(1)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2およびR3を含む共役5員環と直接結合している。R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。複数のR2、R3、R4のうち、隣接するR3同士または隣接するR2とR3のいずれか1組のみは結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
成分(A−2):下記一般式(2)で示されるメタロセン化合物
【化2】
[式(2)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、少なくとも1つは水素原子ではない。2つのR13は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。複数のR12、R13、R14、R15のうち、隣接するR12同士、隣接するR13同士または隣接するR12とR13のいずれか1組のみと、隣接するR14同士、隣接するR15同士または隣接するR14とR15のいずれか1組のみは、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
成分(B):成分(A−1)および成分(A−2)のメタロセン化合物と反応してカチオン性メタロセン化合物を生成させる化合物
【請求項2】
成分(A−1)が下記一般式(3)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化3】
[式(3)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2およびR3を含む共役5員環と直接結合している。R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R2、複数のR3、R4のうち、隣接するR3同士または隣接するR2とR3のいずれか1組のみは結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項3】
成分(A−1)が下記一般式(4)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化4】
[式(4)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1とQ2は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、4つのR1は、結合しているQ1およびQ2と一緒に環を形成していてもよい。mは、0または1であり、mが0の場合、Q1は、R2、R5およびR6をを含む共役5員環と直接結合している。R2、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R4は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R5は、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R6は、R5の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20の炭化水素基置換シリル基を示す。nは、0〜10の整数を示し、nが2以上の場合、R6は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項4】
成分(A−1)が下記一般式(5)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化5】
[式(5)中、M1は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X1およびX2は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q1は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R1は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR1は、結合しているQ1と一緒に環を形成していてもよい。R2、R4、R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R4は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R6は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項5】
成分(A−2)が下記一般式(6)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化6】
[式(6)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。R12、R14は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R12、R14は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R16、R17は、それぞれ独立して、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R18、R19は、各々R16、R17の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。p、qは、それぞれ独立して、0〜10の整数を示し、p、qが2以上の場合、R18、R19は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項6】
成分(A−2)が下記一般式(7)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化7】
[式(7)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、両シクロペンタジエニル環上の2位および5位に位置するR12、R14、R15のうち、少なくとも1つは水素原子ではない。R12、R14、R15は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R16は、結合する5員環に対して縮合環を形成する炭素数4または5の飽和または不飽和の2価の炭化水素基を示す。R18は、R16の炭素原子と結合する原子または基であり、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。pは、それぞれ独立して、0〜10の整数を示し、pが2以上の場合、R18は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項7】
成分(A−2)が下記一般式(8)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化8】
[式(8)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。R12、R14、R18、R19は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基を示す。R12、R14は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R18、R19は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項8】
成分(A−2)が下記一般式(9)で示されるメタロセン化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化9】
[式(9)中、M2は、Ti、ZrまたはHfのいずれかの遷移金属を示す。X11およびX12は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素若しくは窒素を含む炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20の炭化水素基置換アミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。Q11は、炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R11は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を示し、2つのR11は、結合しているQ11と一緒に環を形成していてもよい。2つのR12、2つのR14、2つのR15は、各々、水素原子、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、ケイ素数1〜6を含む炭素数1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、酸素または硫黄を含む炭素数1〜40の炭化水素基または炭素数1〜40の炭化水素基置換シリル基から選択される原子または基を示すが、それらのうち、インデニル環上の2位に位置するR12およびシクロペンタジエニル環上の2位および5位に位置するR14、R15のうち、少なくとも1つは水素原子ではない。R12、R14、R15は、結合している炭素原子と一緒に環を形成することはない。R18は、結合している炭素原子と一緒に環を形成していてもよい。]
【請求項9】
成分(A−2)が、その共役5員環上の2位の置換基であるR12が、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のフェノキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基、または酸素含有複素環基、硫黄含有複素環基であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒成分。
【請求項10】
成分(A−2)が、その共役5員環上の2位の置換基であるR12が、下記一般式(10)で示される構造の酸素含有複素環基、硫黄含有複素環基であることを特徴とする請求項9に記載のオレフィン重合用触媒成分。
【化10】
[式(10)中、Zは、酸素または硫黄であり、R21、R22は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜6のハロゲン含有アルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数6〜18のハロゲン含有アリール基、アルキル基が炭素数1〜3のトリアルキルシリル基を有する炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜6の炭化水素基を有するシリル基であり、また、R21及びR22双方で6〜7員環を構成してもよく、6〜7員環が不飽和結合を含んでいてもよい。]
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の触媒成分を含むことを特徴とするオレフィン重合用触媒。
【請求項12】
請求項1〜10のいずれかに記載の触媒成分のうち少なくとも1つを次の成分(C)に担持させてなることを特徴とする請求項11に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(C):微粒子担体
【請求項13】
更に、次の成分(D)を含むことを特徴とする請求項11または12に記載のオレフィン重合用触媒。
成分(D):有機アルミニウム化合物
【請求項14】
請求項11〜13のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンを重合させることを特徴とするオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項15】
オレフィンが少なくともエチレンを含むことを特徴とする請求項14に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項16】
オレフィン系重合体が実質的にエチレン系重合体であることを特徴とする請求項15に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項17】
エチレン系重合体が、次の条件(i)を満足することを特徴とする請求項16に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(i):温度170℃、伸長歪速度2(単位1/秒)で測定される伸長粘度η(t)(単位:Pa・秒)と伸長時間t(単位:秒)の両対数プロットにおいて、歪硬化に起因する伸長粘度の変曲点が観測され、かつ、歪硬化後の最大伸長粘度をηMax(t1)、硬化前の伸長粘度の近似直線をηLinear(t)としたとき、ηMax(t1)/ηLinear(t1)で定義される歪硬化度(λmax(2.0))が1.2〜20である。
【請求項18】
エチレン系重合体が、さらに、次の条件(ii)を満足することを特徴とする請求項17に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(ii):上記条件(i)で定義されたλmax(2.0)と、伸長歪速度を0.1(単位1/秒)とした場合のλmax(0.1)の比λmax(2.0)/λmax(0.1)が1.2〜10である。
【請求項19】
エチレン系重合体が、次の条件(iii)を満足することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(iii):示差屈折計、粘度検出器、および、光散乱検出器を組み合わせたGPC測定装置により測定される分子量100万における分岐指数(gC’)が0.30〜0.70である。
【請求項20】
エチレン系重合体が、次の条件(iv)を満足することを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載のオレフィン系重合体の製造方法。
条件(iv):上記(iii)に記載のGPC測定装置により測定される分子量100万以上の成分の含有量(WC)が0.01〜30%である。
【請求項21】
請求項14または15に記載の方法で製造されたオレフィン系重合体。
【請求項22】
請求項16〜20のいずれかに記載の方法で製造されたエチレン系重合体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2012−214780(P2012−214780A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−77350(P2012−77350)
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【出願人】(303060664)日本ポリエチレン株式会社 (233)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【出願人】(303060664)日本ポリエチレン株式会社 (233)
【Fターム(参考)】
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