説明

オーダエントリシステム

【課題】店員が呼出された理由を記録できるオーダエントリシステムの提供。
【解決手段】コントローラ5は、呼出部3から呼出を受信すると、呼出を行った呼出部3が設けられたテーブルのテーブル番号を呼出テーブル番号として記録し、呼出テーブル番号を呼出表示機4に送信し、呼出テーブル番号を呼出表示機4に表示させる。店員用端末2は、店員用端末2を持ち呼出に対応した店員によって入力された、対応終了テーブル番号及び呼出された理由をコントローラ5に送信する。コントローラ5は、対応終了テーブル番号及び呼出された理由を受信すると、対応終了テーブル番号に対応した呼出テーブル番号の記録を消去して、対応終了テーブル番号及び呼出された理由を記録し、呼出表示機4に対応終了テーブル番号に対応した呼出テーブル番号の表示消去指示を送信し、対応終了テーブル番号に対応した呼出テーブル番号の表示を呼出表示機4に消去させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文を登録するオーダエントリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
注文(Order)を登録(Entry)するオーダエントリシステムであって、店員を呼出すことのできるオーダエントリシステムとしては、例えば特許文献1(特開2007−172436号公報)に記載されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−172436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、店員が呼出された理由を記録することを記載した先行文献はない。
【0005】
本発明の課題は、店員が呼出された理由を記録することができるオーダエントリシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
呼出部と、呼出表示機と、店員用端末と、コントローラとを有するオーダエントリシステムであって、
前記コントローラは、前記呼出部から呼出を受信すると、該呼出を行った前記呼出部が設けられたテーブルのテーブル番号を呼出テーブル番号として記録し、該呼出テーブル番号を前記呼出表示機に送信して該呼出テーブル番号を前記呼出表示機に表示させる処理を行い、
前記店員用端末は、該店員用端末を持ち前記呼出に対応した店員によって入力された、対応終了テーブル番号及び呼出された理由を前記コントローラに送信する処理を行い、
前記コントローラは、前記店員用端末から前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由を受信すると、前記コントローラ内の前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の記録を消去して、前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由を記録すると共に、前記呼出表示機に前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の表示消去指示を送信して前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の表示を前記呼出表示機に消去させる処理を行うことを特徴とするオーダエントリシステムが得られる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、店員が呼出された理由を記録することができるオーダエントリシステムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施形態によるオーダエントリシステムのブロック図である。
【図2】図1に示されたオーダエントリシステムの呼出表示機の表示画面を示す図である。
【図3】図1に示されたオーダエントリシステムのハンディターミナルの画面(現在呼出のあるテーブル番号を表示)を示す図である。
【図4】図1に示されたオーダエントリシステムのハンディターミナルの画面(呼出理由を入力する画面を表示)を示す図である。
【図5】図1に示されたオーダエントリシステムのコントローラに記憶されている項目別の呼出理由と項目番号(No)との対応表である。
【図6】図1に示されたオーダエントリシステムのコントローラに記録された、呼出理由の記録の一例を示す図である。
【図7】図1に示されたオーダエントリシステムのコントローラに記録された、呼出理由9(その他)のある呼出理由の記録の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態によるオーダエントリシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態によるオーダエントリシステムが示されている。この第1の実施形態によるオーダエントリシステムは、セルフオーダ端末(客用端末)1、及び/又は、ハンディターミナル(店員用端末)2で注文を入力するオーダエントリシステムである。
【0011】
[第1の実施形態によるオーダエントリシステムの構成要素]
まず、このオーダエントリシステムの構成要素について説明する。
【0012】
このオーダエントリシステムは、複数のセルフオーダ端末1と複数のハンディターミナル2とを備えている。複数のセルフオーダ端末1は複数のテーブルにそれぞれ設けられている。
【0013】
セルフオーダ端末1は、呼出部3を有する。呼出部3は、セルフオーダ端末(客用端末)1のタッチパネルの画面に表示された呼出キー、或いは、セルフオーダ端末1の画面以外に設けられた呼出ボタンである。セルフオーダ端末1は、その呼出部(呼出キー、或いは、呼出ボタン)3を押すことによって、呼出をコントローラ5に送信し、店員を呼出すことができる。
【0014】
呼出表示機4には、呼出を行った呼出部3が設けられたテーブルのテーブル番号が表示される。
【0015】
ハンディターミナル(店員用端末)2は、該ハンディターミナル2を持ち呼出に対応した店員によって、対応が終わった対応終了テーブル番号及び呼出された理由(呼出理由)を入力される。ハンディターミナル2は、入力された、対応終了テーブル番号及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5に送信する。
【0016】
図示の例では、コントローラ5と精算用端末であるPOS(Point Of Sales)端末6との接続、コントローラ5と厨房に設けられる厨房端末7との接続、コントローラ5と呼出表示機4の接続は、有線通信で行われる。代りに、コントローラ5と精算用端末であるPOS(Point Of Sales)端末6との接続、コントローラ5と厨房に設けられる厨房端末7との接続、コントローラ5と呼出表示機4の接続は、無線通信で行われてもよい。
【0017】
図示の例では、セルフオーダ端末1とコントローラ5との接続は、コントローラ5に接続された無線アクセスポイント8を介して無線通信で行われる。代りに、セルフオーダ端末1とコントローラ5は、有線通信で接続してもよい。
【0018】
コントローラ5は、プログラム11を格納すると共に、対応表9及び10を記憶したメモリを備えている。対応表9は、呼出部3と呼出部3が設けられたテーブルのテーブル番号との対応を表している。対応表10は、後に図示して説明する。コントローラ5は、コントローラ5内の前記メモリに格納しているプログラム11に従って、システム全体を制御する。
【0019】
具体的には、コントローラ5は、セルフオーダ端末(客用端末)1或いはハンディターミナル(店員用端末)2がコントローラ5に入力した顧客の注文データをコントローラ5内の前記メモリに記憶する。
【0020】
また、コントローラ5は、厨房端末7に、顧客の注文データを含む調理指示を送信する。
【0021】
更に、コントローラ5は、呼出表示機4に、呼出を行った呼出部3が設けられたテーブルのテーブル番号を含むテーブル番号表示指示を送信し、また、呼出表示機4に、対応が終わった対応終了テーブル番号に対応したテーブル番号の表示消去指示を送信する。
【0022】
更に、コントローラ5は、POS端末(精算用端末)6からの精算通知に応答して、POS端末(精算用端末)6に、顧客の注文データや呼出理由等の精算のための情報を送信する。
【0023】
POS端末(精算用端末)6は、精算時、顧客がついたテーブルのテーブル番号を含む精算通知をコントローラ5に送る。コントローラ5が、この精算通知に応答して、該テーブル番号と共に記録されている注文データや呼出理由を、POS端末(精算用端末)6に送信すると、POS端末(精算用端末)6は、注文データ及び呼出理由を受信して、注文データに応じて精算額を計算するとともに、呼出理由に応じて顧客に提供するサービスを決定する。このようにしてPOS端末6は、顧客の注文の精算処理を行う。POS端末6において、顧客の注文を入力できるようにしてもよい。
【0024】
厨房端末7は、コントローラから送信される顧客の注文データを含む調理指示を出力する。
【0025】
[第1の実施形態によるオーダエントリシステムの構成上の特徴]
次に、このオーダエントリシステムの構成上の特徴について説明する。
【0026】
図1において、セルフオーダ端末(客用端末)1は、そのセルフオーダ端末1が設けられたテーブルについた顧客の注文データをコントローラ5に入力する。或いは、セルフオーダ端末1の代りに、ハンディターミナル(店員用端末)2が、そのテーブルについた顧客の注文データをコントローラ5に入力する。
【0027】
コントローラ5は、前記テーブルについた顧客の注文データを入力されると、注文データを前記テーブルのテーブル番号(#8とする)と共に記録すると共に、該注文データを前記テーブル番号と共に厨房端末7に送信する。この際、コントローラ5は、前記注文データ及び前記テーブル番号(#8)をコントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの一部に記録する。
【0028】
ここで、前記テーブルについた前記顧客が店員を呼出すために、該テーブルに設けられたセルフオーダ端末1の呼出部3を押すと、呼出部3からコントローラ5に呼出が送信される。コントローラ5は、呼出部3から呼出を受信すると、該呼出を行った呼出部3が設けられたテーブルのテーブル番号(#8)を呼出テーブル番号として、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの別の一部に記録する。そして、コントローラ5は、該呼出テーブル番号(#8)をテーブル番号表示指示として呼出表示機4に送信して該呼出テーブル番号(#8)を呼出表示機4に表示させる処理を行う。
【0029】
図2には、その時点の呼出表示機4の表示画面が示されている。図示の呼出表示機4の表示画面には、呼出テーブル番号#3、#5、#10、及び#12に加えて、呼出テーブル番号#8が表示されている。
【0030】
図1において、ハンディターミナル(店員用端末)2は、その店員用端末2を持ち前記呼出に対応した店員によって、対応が終わった対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)を入力されると、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5に送信する処理を行う。
【0031】
この際、ハンディターミナル(店員用端末)2においては、対応終了テーブル番号(#8)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力は、ハンディターミナル(店員用端末)2の画面に表示させた現在呼出のあるテーブル番号(図3参照)の中から、対応終了テーブル番号(#8)に該当する番号(#8)が選択操作されることにより行われる。さらに、呼出された理由(呼出理由)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力は、ハンディターミナル(店員用端末)2の画面に表示させた項目別の理由(図4参照)の中から、呼出された理由(呼出理由)に該当する項目を選択操作されることにより行われる。
【0032】
項目別の理由(呼出理由)は、以下の通りである。
1箸:箸の追加
2水:水の追加
3コップ:コップの追加
4取り皿:取り皿の追加
5お茶:お茶の追加
6配膳遅延クレーム:料理が運ばれてくるのが遅い(注文から時間がかかっている)とのクレーム
7料理クレーム:料理に関するクレーム(味が濃い、味が薄い、変な味がする、異物が混入している、火が通っていない、硬すぎる、柔らかすぎる等)
8片付クレーム:テーブルが皿等でいっぱいなので片付けてほしいとのクレーム
9その他:その他のクレーム
【0033】
図1において、ハンディターミナル(店員用端末)2は、選択操作により入力された、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5に送信する。
【0034】
コントローラ5は、ハンディターミナル(店員用端末)2から対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)を受信すると、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの別の一部から、対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)の記録を消去して、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの更に別の一部に記録する。コントローラ5には、図5に示すように、項目番号(No.)と項目別の呼出された理由(呼出理由)との対応表10が記憶されており、コントローラ5には、呼出された理由(呼出理由)は、図6に示すように記録される。更に、コントローラ5は、呼出表示機4に対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)のテーブル番号表示消去指示を送信して対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)の表示を呼出表示機4に消去させる処理を行う。
【0035】
ここで、ハンディターミナル(店員用端末)2においては、呼出された理由(呼出理由)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力が、呼出された理由(呼出理由)に該当する項目として、図4における「9その他」が選択操作されることにより行われた場合は、選択操作による前記「9その他」の入力の後に、その他の理由の内容を入力させるエリアが設けられた入力画面(図7中の下図と同様な画面)が表示される。ハンディターミナル(店員用端末)2は、前記入力画面の前記エリアに、その他の理由の内容が入力されると、その他の理由の内容をコントローラ5に送信する。
【0036】
図1において、コントローラ5は、ハンディターミナル(店員用端末)2からその他の理由の内容を受信すると、その他の理由の内容を、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの前記更に別の一部に、既に記録した対応終了テーブル番号及び呼出された理由(呼出理由)に加えて、記録する。図7は、コントローラ5に記録された、呼出理由9(その他)のある呼出理由の記録の一例を示している。
【0037】
図1において、POS端末(精算用端末)6は、精算時、前記顧客がついた前記テーブルのテーブル番号(#8)を含む精算通知をコントローラ5に送る。
【0038】
コントローラ5は、精算通知に応答して、テーブル番号(#8)と共に記録されている注文データ及び呼出された理由(呼出理由)を、POS端末(精算用端末)6に送信する。POS端末(精算用端末)6は、注文データ及び呼出された理由(呼出理由)を受信すると、注文データに応じて精算額を計算するとともに、呼出された理由(呼出理由)に応じて前記顧客に提供するサービス(料金の割引を行う、クーポン券を与える等のサービス)を決定する。
【0039】
コントローラ5は、テーブル番号(#8)と共に、注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を記録している場合は、精算通知に応答して、テーブル番号(#8)と共に記録されている注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を、POS端末(精算用端末)6に送信する。POS端末(精算用端末)6は、注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を受信すると、注文データに応じて精算額を計算するとともに、呼出された理由(呼出理由)及びその他の理由の内容に応じて前記顧客に提供するサービス(料金の割引を行う、クーポン券を与える等のサービス)を決定する。
【0040】
[第1の実施形態によるオーダエントリシステムの動作]
次に、図1のオーダエントリシステムにおける、料理の注文から精算までの動作について説明する。
【0041】
1)セルフオーダ端末(客用端末)1で、顧客自身が注文データをコントローラ5に入力する。或いは、店員が携帯するハンディターミナル(店員用端末)2で、顧客が希望する注文データをコントローラ5に入力する。
【0042】
2)注文データは、顧客番号・テーブル番号等とともに、コントローラ5において記憶される。
【0043】
3)コントローラ5は、キッチンプリンタやキッチンディスプレイ等の厨房端末7に注文データを送信し、厨房端末7は、これを表示する、印字する等出力して調理を指示する。
【0044】
4)調理が完了し、テーブルに運ばれ、食事が終了すると、顧客は、POS端末(精算用端末)6で料金を精算する。精算時、POS端末6からの精算通知に応答して、コントローラ5が該顧客の注文データをPOS端末6に送信し、POS端末6は精算を行うことができる。
【0045】
次に、図1のオーダエントリシステムにおける、店員呼出から、呼出された理由(呼出理由)を記録するまでの動作について説明する。
【0046】
1)セルフオーダ端末1は、呼出部3(タッチパネルの画面に表示された「呼出キー」、もしくは、画面以外に設けられた「呼出ボタン」)を押すことによって、店員を呼出すことができる。
【0047】
2)セルフオーダ端末1で、呼出の操作が行われると、コントローラ5は、これを呼出テーブル番号として記録し、呼出表示機4にこの呼出テーブル番号を送信する。この際、コントローラ5には、セルフオーダ端末1の呼出部3とテーブル番号の対応表9が記憶されており、これを参照することによって、何番のテーブルから呼出があったかを判別することができる。呼出表示機4は、呼出テーブル番号を表示(図2)する。
【0048】
3)ハンディターミナル2を持った店員は、呼出表示機4を見て、呼出のあったテーブルに行き、顧客の要求に対応する。
【0049】
4)ハンディターミナル2を持った店員は、対応が終わると、ハンディターミナル2の画面に、現在呼出のあるテーブル番号を表示(図3)し、対応が終わったテーブル番号を押し、さらに、呼出された理由(呼出理由)を入力する画面を表示(図4)し、該当する呼出理由を押して、テーブル番号と呼出理由をコントローラ5に送信する。
【0050】
5)ハンディターミナル2から送信されたテーブル番号と項目別の呼出理由は、コントローラ5で記録され、コントローラ5は、呼出表示機4に該テーブル番号の呼出の表示を消去する指示を送信し、呼出表示機4は、該テーブル番号の表示を消す。
【0051】
6)コントローラ5には、項目番号(No.)と呼出理由の対応表10(図5)が記憶されており、呼出理由は、図6のように記録される。時刻は、例えば、注文の受信を開始した時刻である。
【0052】
次に、図1のオーダエントリシステムにおける、呼出された理由(呼出理由)が、「9その他」である場合の動作について説明する。
【0053】
1)呼出理由「9その他」がハンディターミナル2によってコントローラ5に入力されると、図6のようにコントローラ5に記録される以外に、その他の理由の内容を記憶するエリアが設けられた画面(図7中の下図と同様な画面)がハンディターミナル2に表示される。このエリアには、呼出理由「9その他」が入力された時刻と、その入力がなされたハンディターミナル(HT)の番号も記録される。
【0054】
2)呼出理由「9その他」を入力した店員は、入力後、余裕のある時に、ハンディターミナル2の呼出理由入力画面で、「9その他」の内容を入力する。入力は、手書き入力、キーによる文字入力、音声入力等、ハンディターミナル2に備えられている機能で行う。コントローラ5は、入力されたデータを記録可能な形式に変換し、内容の欄に記録する。所定時間経過(例えば、20分)しても、入力がない場合は、コントローラ5から該当するハンディターミナル2に、「9その他」の内容の入力を促す画面を表示するコマンドを送信するようにしてもよい。なお、POS端末6を使用して、「9その他」の内容を入力するようにしてもよいし、オーダエントリシステムに接続された他の装置(例えばパソコン)を使用して、「9その他」の内容を入力するようにしてもよい。
【0055】
次に、図1のオーダエントリシステムにおける、精算時の動作及び呼出理由に基づくサービスに関して説明する。
【0056】
1)コントローラ5は、精算時、POS端末6からの精算通知に応答して、POS端末6に、注文データとともに、呼出理由を含む呼出記録も送信する。
【0057】
POS端末6には、項目番号(No.)と呼出理由の対応表10(図5)が記憶されており、POS端末6は、その顧客の「呼出」の記録を確認し、項目No.6〜8(6:配膳遅延クレーム、7:料理クレーム、8:片付クレーム)の理由の呼出(店舗のサービスに不手際があったと判断される理由)があった場合は、POS端末6の店員用画面にその内容を表示し、料金の割引を行う、クーポン券を発行する等のサービスを行う。店員は、画面を見て、不手際があったことをお詫びし、サービスを行う旨を顧客に告げる。
【0058】
理由が、項目No.1〜5の場合は、料金の割引を行う、クーポン券を発行する等のサービスは行なわない。
【0059】
なお、コントローラ5において、顧客の「呼出」の記録を確認し、店員用画面に表示する内容と、POS端末6に料金の割引を行う、クーポン券を発行する等のサービスを行う指示とを送信してもよい。
【0060】
2)上記理由の回数に応じて、また、上記理由の種類によって、割引率を変える、クーポン券種類を変える等してもよい。
【0061】
本実施形態では、以下の効果を奏する。
【0062】
1)呼出された理由(呼出理由)を記録することによって、店舗のサービスの状況を分析可能である。
【0063】
2)呼出された理由(呼出理由)を分析し、店舗のサービス向上につなげることができる。
【0064】
3)店舗のサービスに不手際があった場合は、精算時、料金の割引を行う、クーポン券を発行する等のサービスを行って、害した顧客の心証を回復することができる。
【0065】
図8を参照すると、本発明の第2の実施形態によるオーダエントリシステムが示されている。
【0066】
[第2の実施形態によるオーダエントリシステムの構成要素]
まず、このオーダエントリシステムの構成要素について説明する。
【0067】
この第2の実施形態によるオーダエントリシステムは、以下に述べる構成要素以外は、上述した第1の実施形態によるオーダエントリシステムと同じ構成要素を有する。
【0068】
即ち、この第2の実施形態によるオーダエントリシステムは、ハンディターミナル(店員用端末)2で注文を入力するオーダエントリシステムである。
【0069】
このオーダエントリシステムは、複数のハンディターミナル2と、複数の呼出器3’とを備えている。複数の呼出器3’は、図1の呼出部3を有するセルフオーダ端末1の代りに、複数のテーブルにそれぞれ設けられている。呼出器3’は、図1のセルフオーダ端末1の呼出部3と同様に、呼出器3’が押されることによって、呼出をコントローラ5に送信し、店員を呼出すことができる。
【0070】
コントローラ5は、図1の対応表9の代りに、対応表9’を記憶したメモリを備えている。対応表9’は、呼出器3’と呼出器3’が設けられたテーブルのテーブル番号との対応を表している。
【0071】
この第2の実施形態によるオーダエントリシステムは、上述した構成要素以外は、上記第1の実施形態によるオーダエントリシステムと同じ構成要素を有する。
【0072】
[第2の実施形態によるオーダエントリシステムの構成上の特徴]
次に、このオーダエントリシステムの構成上の特徴について説明する。
【0073】
図8において、ハンディターミナル(店員用端末)2が、テーブルについた顧客の注文データをコントローラ5に入力する。
【0074】
コントローラ5は、前記テーブルについた顧客の注文データを入力されると、注文データを前記テーブルのテーブル番号(#8とする)と共に記録すると共に、該注文データを前記テーブル番号と共に厨房端末7に送信する。この際、コントローラ5は、前記注文データ及び前記テーブル番号(#8)をコントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの一部に記録する。
【0075】
ここで、前記テーブルについた前記顧客が店員を呼出すために、該テーブルに設けられた呼出器3’を押すと、呼出器3’からコントローラ5に呼出が送信される。コントローラ5は、呼出器3’から呼出を受信すると、該呼出を行った呼出器3’が設けられたテーブルのテーブル番号(#8)を呼出テーブル番号として、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの別の一部に記録する。そして、コントローラ5は、該呼出テーブル番号(#8)をテーブル番号表示指示として呼出表示機4に送信して該呼出テーブル番号(#8)を呼出表示機4に表示させる処理を行う。
【0076】
図2には、その時点の呼出表示機4の表示画面が示されている。図示の呼出表示機4の表示画面には、呼出テーブル番号#3、#5、#10、及び#12に加えて、呼出テーブル番号#8が表示されている。
【0077】
図8において、ハンディターミナル(店員用端末)2は、その店員用端末2を持ち前記呼出に対応した店員によって、対応が終わった対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)を入力されると、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5に送信する処理を行う。
【0078】
この際、ハンディターミナル(店員用端末)2においては、対応終了テーブル番号(#8)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力は、ハンディターミナル(店員用端末)2の画面に表示させた現在呼出のあるテーブル番号(図3参照)の中から、対応終了テーブル番号(#8)に該当する番号(#8)が選択操作されることにより行われる。さらに、呼出された理由(呼出理由)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力は、ハンディターミナル(店員用端末)2の画面に表示させた項目別の理由(図4参照)の中から、呼出された理由(呼出理由)に該当する項目を選択操作されることにより行われる。
【0079】
項目別の理由(呼出理由)は、以下の通りである。
1箸:箸の追加
2水:水の追加
3コップ:コップの追加
4取り皿:取り皿の追加
5お茶:お茶の追加
6配膳遅延クレーム:料理が運ばれてくるのが遅い(注文から時間がかかっている)とのクレーム
7料理クレーム:料理に関するクレーム(味が濃い、味が薄い、変な味がする、異物が混入している、火が通っていない、硬すぎる、柔らかすぎる等)
8片付クレーム:テーブルが皿等でいっぱいなので片付けてほしいとのクレーム
9その他:その他のクレーム
【0080】
図8において、ハンディターミナル(店員用端末)2は、選択操作により入力された、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5に送信する。
【0081】
コントローラ5は、ハンディターミナル(店員用端末)2から対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)を受信すると、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの別の一部から、対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)の記録を消去して、対応終了テーブル番号(#8)及び呼出された理由(呼出理由)をコントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの更に別の一部に記録する。コントローラ5には、図5に示すように、項目番号(No.)と項目別の呼出された理由(呼出理由)との対応表10が記憶されており、コントローラ5には、呼出された理由(呼出理由)は、図6に示すように記録される。更に、コントローラ5は、呼出表示機4に対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)のテーブル番号表示消去指示を送信して対応終了テーブル番号(#8)に対応した呼出テーブル番号(#8)の表示を呼出表示機4に消去させる処理を行う。
【0082】
ここで、ハンディターミナル(店員用端末)2においては、呼出された理由(呼出理由)のハンディターミナル(店員用端末)2への入力が、呼出された理由(呼出理由)に該当する項目として、図4における「9その他」が選択操作されることにより行われた場合は、選択操作による前記「9その他」の入力の後に、その他の理由の内容を入力させるエリアが設けられた入力画面(図7中の下図と同様な画面)が表示される。ハンディターミナル(店員用端末)2は、前記入力画面の前記エリアに、その他の理由の内容が入力されると、その他の理由の内容をコントローラ5に送信する。
【0083】
図8において、コントローラ5は、ハンディターミナル(店員用端末)2からその他の理由の内容を受信すると、その他の理由の内容を、コントローラ5内の前記メモリの残りのエリアの前記更に別の一部に、既に記録した対応終了テーブル番号及び呼出された理由(呼出理由)に加えて、記録する。図7は、コントローラ5に記録された、呼出理由9(その他)のある呼出理由の記録の一例を示している。
【0084】
図8において、POS端末(精算用端末)6は、精算時、前記顧客がついた前記テーブルのテーブル番号(#8)を含む精算通知をコントローラ5に送る。
【0085】
コントローラ5は、精算通知に応答して、テーブル番号(#8)と共に記録されている注文データ及び呼出された理由(呼出理由)を、POS端末(精算用端末)6に送信する。POS端末(精算用端末)6は、注文データ及び呼出された理由(呼出理由)を受信すると、注文データに応じて精算額を計算するとともに、呼出された理由(呼出理由)に応じて前記顧客に提供するサービス(料金の割引を行う、クーポン券を与える等のサービス)を決定する。
【0086】
コントローラ5は、テーブル番号(#8)と共に、注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を記録している場合は、精算通知に応答して、テーブル番号(#8)と共に記録されている注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を、POS端末(精算用端末)6に送信する。POS端末(精算用端末)6は、注文データ、呼出された理由(呼出理由)、及びその他の理由の内容を受信すると、注文データに応じて精算額を計算するとともに、呼出された理由(呼出理由)及びその他の理由の内容に応じて前記顧客に提供するサービス(料金の割引を行う、クーポン券を与える等のサービス)を決定する。
【0087】
本実施形態でも、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0088】
以上、実施形態を参照して本願発明を詳細に説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解できる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0089】
1 セルフオーダ端末(客用端末)
2 ハンディターミナル(店員用端末)
3 呼出部
4 呼出表示機
5 コントローラ
6 POS端末(精算用端末)
7 厨房端末
8 無線アクセスポイント
9 対応表
10 対応表
11 プログラム
3’ 呼出器
9’ 対応表

【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼出部と、呼出表示機と、店員用端末と、コントローラとを有するオーダエントリシステムであって、
前記コントローラは、前記呼出部から呼出を受信すると、該呼出を行った前記呼出部が設けられたテーブルのテーブル番号を呼出テーブル番号として記録し、該呼出テーブル番号を前記呼出表示機に送信して該呼出テーブル番号を前記呼出表示機に表示させる処理を行い、
前記店員用端末は、該店員用端末を持ち前記呼出に対応した店員によって入力された、対応終了テーブル番号及び呼出された理由を前記コントローラに送信する処理を行い、
前記コントローラは、前記店員用端末から前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由を受信すると、前記コントローラ内の前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の記録を消去して、前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由を記録すると共に、前記呼出表示機に前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の表示消去指示を送信して前記対応終了テーブル番号に対応した前記呼出テーブル番号の表示を前記呼出表示機に消去させる処理を行うことを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記店員用端末においては、前記対応終了テーブル番号の該店員用端末への入力は、前記店員用端末の画面に表示させた現在呼出のあるテーブル番号の中から、前記対応終了テーブル番号に該当する番号が選択操作されることにより行われ、さらに、前記呼出された理由の前記店員用端末への入力は、前記店員用端末の画面に表示させた項目別の理由の中から、前記呼出された理由に該当する項目を選択操作されることにより行われ、
前記店員用端末は、選択操作により入力された、前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由を前記コントローラに送信することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記店員用端末においては、前記呼出された理由の前記店員用端末への入力が、前記呼出された理由に該当する項目として、「その他」が選択操作されることにより行われた場合は、選択操作による前記「その他」の入力の後に、その他の理由の内容を入力させるエリアが設けられた入力画面が表示され、
前記店員用端末は、前記入力画面の前記エリアに、その他の理由の内容が入力されると、その他の理由の内容を前記コントローラに送信し、
前記コントローラは、前記店員用端末からその他の理由の内容を受信すると、その他の理由の内容を、既に記録した前記対応終了テーブル番号及び前記呼出された理由に加えて、記録することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記コントローラは、前記テーブルについた顧客の注文データを入力され、該注文データを前記テーブルの前記テーブル番号と共に記録しており、
前記オーダエントリシステムは、精算用端末を更に有し、
該精算用端末は、精算時、前記顧客がついた前記テーブルの前記テーブル番号を含む精算通知を前記コントローラに送り、
前記コントローラは、前記精算通知に応答して、該テーブル番号と共に記録されている前記注文データ及び前記呼出された理由を、前記精算用端末に送信し、
前記精算用端末は、前記注文データ及び前記呼出された理由を受信すると、前記注文データに応じて精算額を計算するとともに、前記呼出された理由に応じて前記顧客に提供するサービスを決定することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記コントローラは、前記テーブルについた顧客の注文データを入力され、該注文データを前記テーブルの前記テーブル番号と共に記録しており、
前記オーダエントリシステムは、精算用端末を更に有し、
該精算用端末は、精算時、前記顧客がついた前記テーブルの前記テーブル番号を含む精算通知を前記コントローラに送り、
前記コントローラは、前記精算通知に応答して、該テーブル番号と共に記録されている前記注文データ、前記呼出された理由、及びその他の理由の内容を、前記精算用端末に送信し、
前記精算用端末は、前記注文データ、前記呼出された理由、及び前記呼出された理由を受信すると、前記注文データに応じて精算額を計算するとともに、前記呼出された理由及びその他の理由の内容に応じて前記顧客に提供するサービスを決定することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記テーブルに設けられ、前記テーブルについた顧客の前記注文データを前記コントローラに入力する客用端末を更に有することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記呼出部は、前記客用端末のタッチパネルの画面に表示された呼出キーであることを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項8】
請求項1に記載のオーダエントリシステムにおいて、
前記店員用端末は、前記テーブルについた顧客の注文データを前記コントローラに入力する機能をも有することを特徴とするオーダエントリシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のオーダエントリシステムにおいて、
厨房に設けられた厨房端末を更に有し、
前記コントローラは、前記テーブルについた顧客の注文データを入力され、該注文データを前記テーブルの前記テーブル番号と共に記録すると共に、該注文データを前記テーブル番号と共に前記厨房端末に送信することを特徴とするオーダエントリシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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