説明

カスパーゼインヒビターおよびそれらの使用

本発明は、式(I)の化合物を提供する:ここで、変数は、本明細書中で定義したとおりである。本発明はまた、式(I)の化合物を調製する方法、それらの中間体、これらの化合物を含有する薬学的組成物、ならびにこれらの化合物および組成物を使用する方法を提供する。本発明はまた、カスパーゼを阻害するためにこのような化合物および組成物を使用する方法を提供する。これらの化合物は、選択的なカスパーゼ−1/カスパーゼ−8インヒビターとして、特に有用である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、カスパーゼインヒビターとして有用な化合物およびそれらの組成物に関する。
【0002】
本発明はまた、これらの化合物を調製する方法に関する。
【0003】
本発明は、さらに、該化合物を含有する薬学的組成物、カスパーゼ媒介状態に関連した疾患および障害を処置するためのこれらの化合物および組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0004】
(発明の背景)
カスパーゼは、システインタンパク質分解酵素の系統であり、炎症における重要な媒介物である。カスパーゼ−1(ICE)は、pre−IL−1を分解して、活性形状のIL−1を産生する[特許文献1]。ICEはまた、pro−IGIFのIGIFへの変換および/またはIFN−7の産生に関連している[前著]。IL−1βおよびIFN−γの両方は、炎症疾患、感染症および自己免疫疾患に関連した病状の原因となる(例えば、特許文献1;非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4を参照]。
【0005】
カスパーゼはまた、アポトーシスおよび細胞分解のための情報伝達経路における重要な媒介物である[非特許文献5]。これらの情報伝達経路は、細胞の種類および刺激に依存して変わるが、全てのアポトーシス経路は、共通のエフェクター経路に収束し、重要なタンパク質の分解を引き起こすと思われる。カスパーゼは、この情報伝達経路のエフェクター段階およびその開始時でのさらに上流の両方に関与している。開始事象に関与している上流カスパーゼは、活性化し、順に、アポトーシスの後の段階に関与している他のカスパーゼを活性化する。
【0006】
細胞アポトーシスの増加に関連した種々の哺乳動物の疾患状態を処置するためのカスパーゼインヒビターの有用性は、ペプチドカスパーゼインヒビターを使用して、立証されている。例えば、齧歯類モデルでは、カスパーゼインヒビターは、心筋梗塞後の梗塞の大きさを小さくし心筋細胞のアポトーシスを阻止すること、卒中から起こる外傷の容積および神経欠損を減らすこと、外傷性脳障害における外傷後アポトーシスおよび神経欠損を減らすこと、劇症肝炎を処置する際に有効であること、また、内毒素ショック後の生存率を改善することが明らかとなっている[非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9;非特許文献10;非特許文献11]。
【0007】
しかしながら、このようなインヒビターは、それらのペプチド的性質のために、望ましくない薬理学的特性(例えば、乏しい細胞浸透および細胞活性、乏しい経口吸収、乏しい安定性および急速な代謝)により特徴付けられる[非特許文献12]。このことは、それらを有効な薬剤に開発することを妨げている。ペプチドカスパーゼインヒビターのこれらの研究および他の研究から、カスパーゼ酵素との重要な相互作用において、アスパラギン酸残基が関与していることが立証されている[非特許文献13;非特許文献14]。
【0008】
従って、ペプチジルおよび非ペプチジルアスパラギン酸化合物は、カスパーゼインヒビターとして有用である。
【特許文献1】国際公開第99/47545号パンフレット
【非特許文献1】「J.Invest.Dermatology」2003年,第120巻(1),pp.164−167
【非特許文献2】「Br.J.Dermatology」1999年,第141巻,pp.739−746
【非特許文献3】「Science」1998年,第282巻,pp.490−493
【非特許文献4】Schweiz,「Med.Wochenschr.」2000年,第130巻,pp.1656−1661
【非特許文献5】N.A.Thornberry,「Chem.Biol.」1998年,第5巻,pp.R97−R103
【非特許文献6】H.Yaoitaら、「Circulation」1998年,第97巻,pp.276−281
【非特許文献7】M.Endresら、「J.Cerebral Blood Flow and Metabolism」1998年,第18巻,pp.238−247
【非特許文献8】Y.Chengら、「J.Clin.Invest.」1998年,第101巻,pp.1992−1999
【非特許文献9】A.G.Yakovlevら、「J.Neurosci.」1997年,第17巻,pp.7415−7424
【非特許文献10】I.Rodriquezら、「J.Exp.Med.」1996年,第184巻,pp.2067−2072
【非特許文献11】Grobmyerら、「Mol.Med.」1999年,第5巻,p.585
【非特許文献12】J.J.PlattnerおよびD.W.Norbeck,「Drug Discovery Technologies」C.R.ClarkおよびW.H.Moos(編)(Ellis Horwood,Chichester,England,1990年),pp.92−126
【非特許文献13】K.P.Wilsonら、「Nature」1994年,第370巻,pp.270−275
【非特許文献14】Lazebnikら、「Nature」1994年,第371巻,p.346
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それにもかかわらず、特に、特定のカスパーゼに対して選択的な活性を有するカスパーゼインヒビターとして作用する性能を有する化合物が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明は、式Iの化合物を提供する:
【0011】
【化48】

ここで、変数は、本明細書中で定義したとおりである。
【0012】
本発明はまた、これらの化合物を調製する方法、組成物、薬学的組成物、カスパーゼを阻害するためにこのような化合物および組成物を使用する方法を提供する。これらの化合物は、選択的なカスパーゼ−1/カスパーゼ−8インヒビターとして、特に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(発明の詳細な説明)
本発明は、式Iの化合物を提供する:
【0014】
【化49】

ここで:
Yは、
【0015】
【化50】

である;
Rは、RC(O)−、HC(O)、RSO−、ROC(O)、(RNC(O)、(R)(H)NC(O)、RC(O)C(O)−、R−、(RNC(O)C(O)、(R)(H)NC(O)C(O)またはROC(O)C(O)−である;
は、H、脂肪族、環状脂肪族、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキル−脂肪族−、シクロアルケニル−脂肪族−、アリール−脂肪族−、ヘテロシクリル−脂肪族−、またはヘテロアリール−脂肪族−であり、ここで、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
環Aは、以下である:
【0016】
【化51】

ここで、各環において、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
は、脂肪族、環状脂肪族、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、環状脂肪族−脂肪族−、アリール−脂肪族−、ヘテロシクリル−脂肪族−、またはヘテロアリール−脂肪族−である;または、同じ原子に結合した2個のR基は、その原子と一緒になって、3員〜10員芳香環または非芳香環を形成する;ここで、任意の環は、必要に応じて、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリルに縮合される;ここで、3個までの脂肪族炭素原子は、O、N、NR、S、SOおよびSOから選択される基で置き換えられ得、ここで、Rは、R8’から別個に選択される6個までの置換基で置換されている;
は、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORまたは−P(O)(H)(OR)である;
は、−C(R)(R)(R)、アリール、ヘテロアリール、またはC3〜7シクロアルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、−CF、−C3〜7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、またはC1〜6直鎖または分枝アルキルであり、ここで、該アルキルの各炭素原子は、必要に応じて、別個に、R10で置換されている;
またはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜10員環状脂肪族を形成する;
およびR’は、それぞれ別個に、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORおよび−P(O)(H)(OR)である;
は、水素、脂肪族、環状脂肪族、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、環状脂肪族−脂肪族−、アリール−脂肪族−、ヘテロシクリル−脂肪族−、またはヘテロアリール−脂肪族−である;ここで、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
10は、ハロゲン、−OR11、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R11または−SR11である;ここで、R11は、C1〜4−脂肪族−である。
【0017】
本発明はまた、式IIの化合物を提供する:
【0018】
【化52】

ここで:
Yは、
【0019】
【化53】

である;
は、H、脂肪族、シクロアルキル(例えば、シクロペンチル)、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、シクロアルキル−脂肪族−、シクロアルケニル−脂肪族−、アリール−脂肪族−、ヘテロシクリル−脂肪族−、またはヘテロアリール−脂肪族−であり、ここで、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
環Aは、以下である:
【0020】
【化54】

ここで、各環において、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニル(または代替実施態様では、カルボニルまたは(C3〜C6)スピロ環)で置き換えられる;
は、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORまたは−P(O)(H)(OR)である;
は、−C(R)(R)(R)、アリール、ヘテロアリール、またはC3〜7シクロアルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、−CF、−C3〜7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、複素環、またはC1〜6直鎖または分枝アルキルであり、ここで、該アルキルの各炭素原子は、必要に応じて、別個に、R10で置換されている;
(または代替実施態様では、RおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜10員環状脂肪族を形成する);
は、フェニル、チオフェンまたはピリジンであり、ここで、各環は、必要に応じて、R8’から別個に選択される5個までの基で置換され、ここで、結合xに隣接した該フェニル、チオフェンまたはピリジン上の少なくとも1つの位置は、R12で置換され、ここで、R12が、5個以下の直鎖原子を有する;
およびR’は、それぞれ別個に、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORおよび−P(O)(H)(OR)である;
は、水素、脂肪族、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、環状脂肪族−脂肪族−、アリール−脂肪族−、ヘテロシクリル−脂肪族−、またはヘテロアリール−脂肪族−である;(特定の実施態様では、Rの任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;但し、もし、RがR(ここで、Rは、R置換基を含む)で置換されているなら、R置換基は、Rで置換されていない);
10は、ハロゲン、−OR11、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R11または−SR11である;
11は、C1〜4−脂肪族−である;そして
12は、ハロゲン、−OR11、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R11、−SRである。
【0021】
12の定義で使用する「直鎖原子」とは、その原子がまた分枝様式で結合された原子を有するかどうかとは関係なく、直線的に結合された原子を意味する。この定義によれば、エチル基およびトリフルオロメトキシ基は、それぞれ、3個の直鎖原子を有し、そしてメチル基は、2個の直鎖原子を有する。上記実施態様では、R12は、5個以下の直鎖原子を有する。他の2つの実施態様では、R12は、4個以下の直鎖原子および3個以下の直鎖原子を有する。さらに他の実施態様では、R12は、2個の直鎖原子または1個の原子を有する。
【0022】
本明細書中で使用する「結合xに隣接した位置」とは、xが結合される位置の次に位置している位置を意味する。アリール環では、この位置は、しばしば、「オルト位置」と呼ばれ、または、フェニル環の場合、それは、「2−位置」と呼ばれ得る。一例として、すぐ下の構造では、R12は、結合xに隣接した位置で、そのフェニル、チオフェンおよびピリジン環に結合されている。
【0023】
【化55】

【0024】
【化56】

本発明の1実施態様では、Rは、RC(O)−である。
【0025】
いくつかの実施態様では、Rは、必要に応じて、C6〜10アリールまたはヘテロアリールで置換されている。他の実施態様では、Rは、必要に応じて置換したフェニルである。さらに他の実施態様では、Rは、8員〜10員の必要に応じて置換したヘテロアリール(すなわち、キノリン、イソキノリンまたはキナゾリン)である。さらに他の実施態様では、Rは、必要に応じて置換した5員〜6員ヘテロアリール(すなわち、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、チオフェニル、フラニル、チアゾリル)である。
【0026】
いくつかの実施態様では、Rは、必要に応じて、別個に、0個〜5個のR8’基で置換されている
1実施態様では、本発明の化合物は、式IIで表わされる:
【0027】
【化57】

ここで:
a)Rは、フェニル、チオフェンまたはピリジンである;
b)各環は、必要に応じて、R8’から別個に選択される5個までの基で置換されている;そしで
c)結合xに隣接した該フェニル、チオフェンまたはピリジン上の少なくとも1つの位置は、R12で置換され、ここで、R12は、5個以下の直鎖原子を有する。
【0028】
本発明の別の実施態様は、Yが以下である化合物を提供する:
【0029】
【化58】

本発明の1実施態様では、Rは、カルボニルおよびRから別個に選択された3個までの基で置換されている。
【0030】
別の実施態様では、Rは、C1〜12脂肪族またはC3〜10シクロアルキルであり、ここで、各Rは、必要に応じて、Rから別個に選択される1個〜3個の基で置換されている。さらに別の実施態様では、Rは、直鎖または分枝C1〜4アルキルであり、該アルキルは、Rから別個に選択される1個〜3個の基で置換されている。
【0031】
1実施態様では、Rは、非置換、直鎖または分枝C1〜4アルキル(例えば、エチル、イソプロピル、n−プロピルまたはn−ブチル)である。別の実施態様では、Rは、エチルである。
【0032】
これらの実施態様のいずれかでは、Rは、ハロゲン、−OR、−CN、−CF、−OCFまたは−Rである。Rが−Rである別の実施態様では、そのRは、ベンジルである。
【0033】
別の実施態様では、Yは、
【0034】
【化59】

である。
【0035】
別の実施態様では、環Aは、カルボニルおよびRから別個に選択される3個までの基(好ましくは、1個の基)で置換されている。
【0036】
1実施態様では、環Aは、以下である:
【0037】
【化60】

これは、必要に応じて、Rで置換されている。
【0038】
さらに別の実施態様では、環Aは、以下である:
【0039】
【化61】

これは、必要に応じて、Rで置換されている。
【0040】
この実施態様の別の形態では、環Aは、非置換プロリンである(すなわち、Rは、水素である)。
【0041】
さらに別の実施態様では、環Aは、
以下である:
【0042】
【化62】

これは、必要に応じて、Rで置換されている。
【0043】
1実施態様では、環Aは、
【0044】
【化63】

であり、これは、必要に応じて、Rで置換されている。
【0045】
これらの実施態様のいずれかでは、Rは、ハロゲン、−OR、−CF、−OCF、−Rまたは−SRである。特定の実施態様では、Rは、Hである。
【0046】
1実施態様では、Rは、C3〜4分枝アルキル基である。
【0047】
別の実施態様では、Rは、Hまたは−CHであり、Rは、−CHであり、そしてRは、−CHである。
【0048】
別の実施態様では、R12は、−OCF、−OCH、−CF、−CH、−CHCH、−Clまたは−Fである。
【0049】
さらに別の実施態様では、R12は、−CF、−CH、−Clまたは−Fである。
【0050】
さらに別の実施態様では、R12は、−CH、−Clまたは−Fである。
【0051】
別の実施態様では、各Rは、もし存在するなら、別個に、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−C(O)R、−C(O)C(O)N(R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)Rまたは−N(R)C(O)N(Rである。
【0052】
別の実施態様では、R8’は、−NH、−N(R、−N(R)C(O)R、−OCF、−OR、−CF、−R、−SRまたはハロである。この実施態様では、ハロは、好ましくは、ClまたはFであり、そしてRは、好ましくは、直鎖または分枝C1〜4アルキルである。
【0053】
1実施態様によれば、本発明は、式IIIの化合物を提供する:
【0054】
【化64】

ここで、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。
【0055】
この実施態様の1形態では、この化合物は、以下で示した原子の空間的配置を有する:
【0056】
【化65】

ここで、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。
【0057】
この実施態様の他の形態では、この化合物は、以下で示した原子の空間的配置を有する:
【0058】
【化66】

ここで、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。
【0059】
他の実施態様によれば、本発明は、式IVの化合物を提供する:
【0060】
【化67】

ここで、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。
【0061】
この実施態様の1形態では、この化合物は、以下で示した原子の空間的配置を有する:
【0062】
【化68】

ここで、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。
【0063】
本明細書中の実施態様は、本発明に従った化合物を提供するために、組み合わされ得る。
【0064】
1実施態様によれば、本発明は、以下の表1から選択される化合物を提供する:
【0065】
【化69】

【0066】
【化70】

【0067】
【化71】

【0068】
【化72】

【0069】
【化73】

【0070】
【化74】

他の実施態様によれば、本発明は、以下の表2から選択される式IIの化合物を提供する:
【0071】
【化75】

【0072】
【化76】

【0073】
【化77】

【0074】
【化78】

【0075】
【化79】

本発明の特定の実施態様では、これらの変数の定義は、表1および/または表2の化合物で描写されたものから選択される。
【0076】
本明細書中で使用する特定数の原子は、その中の任意の整数を含む。例えば、1個〜4個の原子を有する基は、1個、2個、3個または4個の原子を有し得る。
【0077】
本明細書中で使用する脂肪族基には、特定数の原子を有する直鎖基および分枝基が挙げられる。もし、原子数が特定されていないなら、その脂肪族基は、1個〜12個の炭素原子を有する。理解できるように、アルケニルおよび/またはアルキニル脂肪族基は、最低で、2個の炭素原子を有する。好ましい脂肪族基は、アルキル基(これは、好ましくは、1個〜6個の原子を有する)である。
【0078】
シクロアルキル基およびシクロアルケニル基は、3個と10個の間の炭素原子を有し、そして単環式または二環式(直鎖の縮合、架橋またはスピロ環式を含めて)である。
【0079】
本明細書中で使用する「芳香族基」または「アリール」とは、少なくとも1個の芳香環を含む6〜10員環系を意味する。芳香環の例には、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0080】
本明細書中で使用する「ヘテロアリール」は、5〜10員および1個、2個または3個のヘテロ原子を有する環系を意味し、このヘテロ原子は、別個に、N、N(R)、O、S、SOおよびSOから選択され、ここで、少なくとも1個の環は、複素環式芳香族(例えば、ピリジル、チオフェンまたはチアゾール)である。
【0081】
本明細書中で使用する「複素環」とは、3〜10員および1個、2個または3個のヘテロ原子を有する環系を意味し、このヘテロ原子は、別個に、N、N(R)、O、S、SOおよびSOから選択され、ここで、どの環も、芳香族(例えば、ピペリジンおよびモルホリン)ではない。
【0082】
ヘテロアリール環のさらなる例には、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニルまたは4−イソキノリニル)が挙げられる。
【0083】
複素環のさらなる例には、3−1H−ベンゾイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンゾイミダゾール−2−オン、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアンおよび1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オンが挙げられる。
【0084】
上記脂肪族、アリール、環状脂肪族、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、適当な置換基(好ましくは、5個まで)を含有し得、この置換基は、別個に、例えば、カルボニルおよびRから選択される。好ましい置換基には、ハロゲン、−OR、−NO、−CF、−OCF、−R、オキソ、−OR、−O−ベンジル、−O−フェニル、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−C(O)R、−COORまたは−CON(Rがあり、ここで、Rは、本明細書中で定義されている(これは、好ましくは、H、(C1〜C6)−アルキルまたは(C2〜C6)−アルケニルおよびアルキニルであり、(C1〜C6)−アルキルが最も好ましい)。この定義は、過フッ化アルキル基を含むことが理解できるはずである。
【0085】
本発明の特定の化合物が互変異性形状または水和形状で存在し得ることは当業者に明らかであり、これらの化合物のこのような形状の全ては、本発明の範囲内である。特に明記しない限り、本明細書中で描写した構造はまた、その構造の全ての立体化学形状(すなわち、各非対称中心のR配置およびS配置)を含むことを意味している。従って、本発明の化合物の単純立体化学的異性体だけでなく、鏡像異性体およびジアステレオマーの混合物もまた、本発明の範囲内である。
【0086】
特に明記しない限り、本明細書中で描写した構造はまた、1個またはそれ以上の同位体に富んだ原子の存在だけが異なる化合物を含むことを意味する。例えば、水素を重水素または三重水素と交換するか炭素を13Cまたは14Cに富んだ炭素と交換すること以外は本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
【0087】
本発明の化合物は、任意の方法(類似の化合物について当業者に公知の一般的な合成方法を含めて)により、得られる(例えば、WO99/47545を参照)。例示の目的のために、本発明の化合物を合成する以下のスキームを提供する。
【0088】
以下の略語を使用する:
EDCは、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドである。
【0089】
HOBtは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールである。
【0090】
THFは、テトラヒドロフランである。
【0091】
TFAは、トリフルオロ酢酸である。
【0092】
DCMは、ジクロロメタンである。
【0093】
DMAPは、4−ジメチルアミノピリジンである。
【0094】
DIPEAは、ジイソプロピルエチルアミンである。
【0095】
DMFは、ジメチルホルムアミドである。
【0096】
TFAは、トリフルオロ酢酸である。
【0097】
Zは、ベンジルオキシカルボニルである。
【0098】
H NMRは、核磁気共鳴である。
【0099】
TLCは、薄層クロマトグラフィーである。
【0100】
(スキームI.EおよびFを調製する一般スキーム)
【0101】
【化80】

スキームIは、本発明で開示された化合物EおよびFを調製する合成経路を描写している。種A(これは、アスパラギン酸(エステルとして、PGで保護した)のα−カルボン酸基の還元から、容易に得られる)のアミノ基の還元から、容易に得られる)は、種B(PGでN−保護した)とカップリングされて、種Cが得られる。PGおよびPGは、直交保護基(すなわち、他の保護基の存在下にて、保護基が選択的に除去され得る保護基。理想的には、PGは、PGを除去することなしに、除去できるべきであり、逆もまた同じである)である。ここで、次いで、その分子のアスパラギン酸エステル部分は、酸化/ケタール化(ketalisation)/脱保護/環化手順で操作されて、種Dが得られる。次いで、Dの環A部分は、さらに官能化されて、種Eが得られ、これは、開示発明の一部である。このケタールを脱保護すると、種Fが得られ、これは、開始発明の他の部分に相当する。
【0102】
本発明の種々の実施態様では、PGは、適当なアミン保護基であり、これには、T.W.Greene & P.G.M Wutz、「Protective Groups in Organic Synthesis」、3rd Edition、John Wiley & Sons、Inc.(1999版および他の版)(「Greene」)で記載されたアミン保護基が挙げられるが、これらに限定されない。「Z」保護基(ベンジルオキシカルボニル)は、本発明と関連して使用するのに特に有用なN−保護基である。PGがプロリンの窒素を保護する化合物では、PGは、好ましくは、Zである。本発明の化合物および方法と関連して使用される変性Z基(「Z−型保護基」)もまた、本発明の範囲内である。例えば、Zは、そのフェニル基のCH基にて、R(好ましくは、ハロまたはC1〜6直鎖または分枝アルキル)で置換されて、Z−型保護基が得られる。
【0103】
本発明の種々の実施態様では、PGは、適当なカルボン酸保護基であり、これには、Greeneで記載された酸保護基が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施態様では、PGは、C1〜6直鎖または分枝アルキル基である。第三級ブチル基は、本発明に関連して使用する特に有用な酸保護基である。
【0104】
スキームIでは、化合物Aは、変性アスパラギン酸残基である。化合物Aに加えて、他の変性アスパラギン酸残基(以下のものを含めて)が報告されている:
【0105】
【化81】

ここで、PGおよびPGは、適当な保護基である。これらの変性アスパラギン酸は、当業者に公知の方法により、調製され得る。例えば、米国特許出願公報US 2002/0042376(特に、9ページ、[0121]段落および21〜22ページ、[0250]段落および[0123]段落で引用された文献)および米国特許第6,235,899を参照のこと。また、C.Grosら、「Stereochemical control in the preparation of a−amino N−methylthiazolidine Masked Aldehydes used for Peptide Aldehyde Synthesis」 Tetrahedron,58,pp.2673−2680(2002);K.T.Chapman,「Synthesis of a Potent Reversible Inhibitor of Interleukin−β Converting Enzyme」 Bioorg.Med.Chem.Letts.,2,pp.613−618(1982);M.D.Mullicanら、「The Synthesis and Evaluation of Peptidyl Aspartyl Aldehydes as Inhibitors of ICE’」 4,pp.2359−2364(1994);M.H.Chenら、「An Efficient Stereoselective Synthesis of[3S(lS,9S)]−3−[[[9−(Benzoylamino)octahydro−6,10−Dioxo−6H−pyridazino−(1,2−a)(1,2)−Diazepin−1−yl]−carbonyl]amino]−4−oxobutanoic acid,an interleukin converting enzyme(ICE)Inhibitor」 9,pp.1587−1592(1999)を参照のこと。従って、スキームI(また、以下のスキームIII)は、これらの他のアスパラギン酸残基を使用するように改良できる。
【0106】
(スキームII.式IおよびIIの化合物の調製)
【0107】
【化82】

試薬および条件:(a)RCOOH、HOBt、DMAP、EDC、THF;(b)RCONHCH(R)COOH、HOBt、DMAP、EDC、THF;(c)2M HCl、MeCN。
【0108】
スキームIIは、式IおよびIIの化合物の形成を描写しており、ここで、環Aは、非置換プロリンである。ここで、環状アセタール形状の本発明の化合物は、式Iで描写されており、そしてアルデヒド形状は、式IIで描写されている。非置換プロリン以外の環Aを有する化合物は、スキームIで描写された方法にて、置換できる。
【0109】
スキームIIは、式IおよびIIの化合物を調製するのに利用される経路を描写している。化合物Iは、1中のアミノ基を適当に官能化されたカルボン酸(または誘導体)で縮合することにより、化合物1から調製できる。この工程では、アミド結合を形成する標準的なカップリング試薬が描写されている;アミド結合を形成するための当該技術分野で公知の他のカップリング条件もまた、使用できる。
【0110】
当業者に公知であるように、カルボン酸(−C(O)OH)は、アミドとカルボン酸とをカップリングする適当な条件下にて、このアミンとカップリングできる。あるいは、このようなカップリングでは、このカルボン酸に代えて、カルボン酸誘導体(−C(O)X)が使用され得る。アミンとカルボン酸誘導体とをカップリングする状況では、この誘導体は、この酸を活性化して、アミンとのカップリングを促進することが理解できるはずである。適当なX基は、事実上、脱離基であり、そして当業者に公知である。「March’s Advanced Organic Chemistry」,5th Ed.,Ed.:Smith,M.B.and March,J.,John Wiley & Sons,New York:2001。
【0111】
アミンとカルボン酸とをカップリングする典型的な条件には、適当な溶媒、カルボン酸、塩基およびヘプチドカップリング試薬を混ぜ合わせることが挙げられる。適当な条件の例は、US2002/0042376およびWO 01/81330で記載されており、それらの全体は、本明細書中で参考として援用されている。特定の実施態様では、これらの条件は、本明細書中のスキームおよび実施例で記述されているとおりである。
【0112】
適当な誘導体の例には、式RXの化合物が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Xは、Cl、F、OC(=O)R”(R”は、脂肪族またはアリールである)、SH、SR、SArまたはSeArである。いくつかの実施態様では、Rは、C(=O)である。これらの適当な誘導体を使用する適当な条件は、当該技術分野で公知である。
【0113】
(スキームIII.化合物1の調製)
【0114】
【化83】

試薬および条件:(a)Cbz−Pro−OH、EDC、HOBt、DMAP、DIPEA、THF;(b)Swern;(c)ROH、3Åシーブ、DCM、TsOH;(d)TFA、DCM;(e)H、Pd(OH)、EtOAc、DMF、EtN;(f)EDC、HOBt、EtN、EtOAc、DMF;(g)H、Pd/C、クエン酸。
【0115】
スキームIIIは、スキームIで記述された化合物7および化合物1を調製する可能な経路を描写している。化合物2(これは、アスパラギン酸のα−カルボン酸基の還元により、容易に得られる)は、N−保護プロリン(または他の環であって、ここで、環Aは、非置換プロリン以外のものである)とカップリングされて、3が形成される。ここで、このプロリンは、Z(ベンジルオキシカルボニル)基でN−保護される。次いで、化合物3は、アルデヒド4に酸化され、これらは、その場でアセタール化されて、アセタール5が得られる。アセタールは、R−OH(または適当なアセタール形成試薬)、プロトン酸(例えば、TsOH)またはルイス酸と適当な溶媒との存在下にて、形成できる。Rがエチルとなり得る化合物を形成するのに適当なアセタール形成試薬は、エタノール等価物と見なすことができ、これらには、オルトギ酸トリエチルまたはジエチルアセタール(例えば、(CHC(OCHCH)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、この溶媒は、CHCl、トルエンまたはクロロベンゼンである。適当なプロトン性溶媒には、TFA、p−TsOHが挙げられるが、これらに限定されない。適当なルイス酸には、TiCl、MgBrおよびZnClが挙げられるが、これらに限定されない。
【0116】
スキームIIIでは、化合物3の化合物4への酸化は、スワーン条件下にて行われると描写されている。本発明の化合物を調製するために、他の酸化条件もまた、使用され得る。好ましい酸化条件には、変性アスパラギン酸残基の酸側鎖において穏やかで比較的に迅速にエピマー化をできるだけ少なくするものがある。1実施態様では、その酸化工程は、TEMPO酸化(以下の実施例I−1、方法Cを参照のこと)である。他の酸化条件には、デス−マーチン酸化および過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(TPAP)酸化が挙げられる。
【0117】
アルデヒド4は、単離され得るが、好ましくは、単離なしで、5に直接運ばれる。(5中の)第三級ブチルエステルの脱保護は、自然な環の環化により達成されて、ジアステレオマーの混合物が得られ、これらは、カラムクロマトグラフィーで分離されて、鏡像異性的に純粋なシンケタール6およびアンチケタール(このスキームでは描写されていいない)が得られる。この脱保護は、適当な溶媒中にて、プロトン酸またはルイス酸条件下にて、行われ得る。適当な溶媒には、トルエン、クロロベンゼンおよびDCMが挙げられるが、これらに限定されない。適当なプロトン酸には、TFA、p−TsOHが挙げられるが、これらに限定されない。適当なルイス酸には、TiCl、MgBrおよびZnClが挙げられるが、これらに限定されない。このスキームを分かり易くするために、次の工程では、化合物7および1を形成するために、シンケタールだけが描写されているが、同じ手順は、アンチケタールを形成するのに使用され得る。化合物6は、水素化にかけられ、得られた化合物7は、アミド結合を調製する当該技術分野で公知の条件を使用して、Z−保護アミノ酸と反応されて、化合物9が生じる。化合物7は、その場で、合成され使用され得る。もし、単離されるなら、合成後、比較的に早い時点で、化合物7を使用することが好ましい。化合物9は、最後には、水素化にかけられて、化合物1が得られ、これは、スキームIIで描写するように、化合物Iを調製するのに直接使用できる。
【0118】
あるいは、化合物7は、スキームIIで描写するように、化合物Iを調製するのに使用できる。この調製では、アミノ酸残基および所望のN−末端基は、1段階で調製される(スキームII、反応(b)を参照のこと)。
【0119】
スキームIに関連して記述されているように、本発明の化合物を得るために、化合物2以外のアスパラギン酸誘導体が使用できる。
【0120】
(スキームIV.式IIIおよびIVの化合物の調製)
【0121】
【化84】

試薬および条件:(a)ROH/HOBt/DMAP/EDC/THFまたはRCl/EtN/DCM;(b)RNHCH(R)COOH、HOBt、DMAP、EDC、THF;(c)2M HCl、MeCN。
【0122】
スキームIVは、式IIIおよびIVの化合物の形成を描写しており、ここで、環Aは、2−アザ−ビシクロ[2.2.1]−ヘプタン−3−カルボン酸である。ここで、環状アセタール形状の本発明の化合物は、式IIIとして描写されており、そのアルデヒド形状は、式IVで描写したとおりである。スキームIVは、式IIIおよびIVの化合物を調製するのに利用される経路を描写している。化合物IIIは、所望のR基(例えば、適当に官能化されたカルボン酸(または誘導体)、スルホン酸(または誘導体)またはクロロホルメートまたは塩化カルバモイル(またはイソシアネート))を提供する条件下(例えば、適当な反応条件下)にて、11中のアミノ基を縮合することにより、化合物11から調製できる。この工程では、CO−NH結合を形成するための標準的なカップリング試薬が描写されている;CO−NH(またはアルキル−NまたはSO−N)結合を形成するための当該技術分野で公知の他の条件もまた、R−Nを含む所望化合物を提供するのに使用できる。あるいは、化合物Iは、17中のアミノ基と適当に官能化したカルボン酸(または誘導体)、スルホン酸(または誘導体)、クロロホルメートまたは塩化カルバモイル(またはイソシアネート)とを縮合することにより、化合物17から調製できる。この工程では、CO−NH結合を形成するための標準的なカップリング試薬が描写されている;CO−NH結合を形成するための当該技術分野で公知の他の条件もまた、使用できる。
【0123】
(スキームV.化合物11の調製)
【0124】
【化85】

試薬および条件:(a)EDC、HOBt、DMAP、DIPEA、THF;(b)スワーン;(c)ROH、3Åシーブ、DCM、TsOH;(d)TFA、DCM;(e)H、Pd(OH)、EtOAC、DMF、EtN;(f)EDC、HOBt、EtN、EtOAc、DMF;(g)H、Pd/C、クエン酸。
【0125】
スキームVは、スキームIIIで記述された化合物17および化合物11を調製する可能な経路を描写している。化合物2(これは、アスパラギン酸のα−カルボン酸基の還元から容易に得られる)は、N−保護2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボン酸10(これは、Tetrahedron:Asymmetry,13,2002,25−28から調製される)とカップリングされて、13が形成される。次いで、化合物13は、アルデヒド14に酸化され、これは、その場でアセタール化されて、アセタール15が得られる。この第三級ブチルエステルの脱保護は、自然な環の環化により達成されて、ジアステレオマーの混合物が得られ、これらは、カラムクロマトグラフィーで分離されて、鏡像異性的に純粋なシンケタール16およびアンチケタール(このスキームでは描写されていいない)が得られる。代替環A基は、市販されているか、文献で報告されているか、または文献で公知の方法に従って調製され得るか、いずれかである。
【0126】
このスキームを分かり易くするために、次の工程では、化合物17および11を形成するために、シンケタールだけが描写されているが、同じ手順は、アンチケタールを形成するのに使用され得る。化合物16は、水素化にかけられ、得られた化合物17は、アミド結合を調製する当該技術分野で公知の条件を使用して、Z−保護アミノ酸と反応されて、化合物19が生じる。
【0127】
あるいは、化合物17は、スキームIVで描写されているように、化合物IIIを調製するのに使用できる。化合物19は、最後には、水素化分解にかけられて、化合物11が得られ、これは、スキームIVで描写しているように、化合物IIIを調製するのに直接使用できる。
【0128】
スキームIIで使用されるRCOOHは、市販されているか、文献で報告されているか、または文献で公知の方法に従って調製され得るか、いずれかである。化合物11−30については、2−クロロ−3−メトキシ安息香酸は、J.Org.Chem,59,1994,2939−2944のようにして、調製した。
【0129】
化合物11−32については、2−クロロ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸は、J.Org.Chem,59,1994,2939−2944で報告されたものと実質的に類似の方法に従って、クロロによるアミノ基のサンドメーヤー(Sandmeyer)置換を使用して、2−アミノ−3−トリフルオロメトキシ安息香酸(これは、J.Org.Chem,68,2003,4693−4699のように、調製した)から調製した。
【0130】
従って、本発明はまた、本発明の化合物を調製する方法を提供する。
【0131】
1実施態様では、式Iの化合物を調製する方法が提供される:
【0132】
【化86】

ここで、Yは、
【0133】
【化87】

であり、そして他の変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである;
該方法は、アミンと酸(XがOHのとき)またはアミンと適当な酸誘導体(XがOHではない(すなわち、脱離基;例えば、Cl)のとき)とをカップリングする条件下にて、式1の化合物と式RXの化合物とを反応させて、式Iの該化合物を提供する工程を包含する:
【0134】
【化88】

ここで、該変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである;ここで、Xは、OHまたは適当な誘導体(すなわち、脱離基)である。
【0135】
他の実施態様は、式Iの化合物を調製する方法が提供される:
【0136】
【化89】

ここで、Yは、
【0137】
【化90】

であり、そして他の変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである;
該方法は、アミンと酸(XがOHのとき)または適当な酸誘導体(XがOHではないとき;例えば、Xは、Clである)とをカップリングする条件下にて、式1の化合物と式RNHCH(R)C(O)Xの化合物とを反応させて、式Iの該化合物を提供する工程を包含する:
【0138】
【化91】

ここで、該変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである;ここで、Xは、OHまたは適当な誘導体(すなわち、脱離基)である。
【0139】
本発明のさらに別の実施態様は、式IVの化合物を調製する方法を提供する:
【0140】
【化92】

ここで、該変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりであり、該方法は、式IIの化合物を提供する加水分解条件下にて、式Iの化合物を反応させる工程を包含する:
【0141】
【化93】

ここで、Yは、以下である:
【0142】
【化94】

ここで、RおよびRは、それぞれ別個に、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。特定の実施態様では、Rは、RC(=O)である。さらに他の実施態様では、Aがプロリンであるとき、Rは、RC(=O)である。IをIIに変換する加水分解条件は、当業者に周知である(例えば、Greeneを参照のこと)。このような条件には、適当な溶媒(例えば、アセトニトリル)および水性酸(例えば、2M HCl)が挙げられる。
【0143】
別の実施態様は、式6−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0144】
【化95】

ここで、PGは、適当な窒素保護基であり、そしてRは、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりであり、該方法は、適当な環化条件下にて、式5−Aの化合物を反応させて、式6−Aの化合物を提供する工程を包含する:
【0145】
【化96】

適当な環化条件には、酸および適当な溶媒(例えば、DCM中のTFA)が挙げられる。
【0146】
別の実施態様は、式5−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0147】
【化97】

該方法は、R−OH(または適当なアセタール形成試薬)、プロトン酸またはルイス酸(例えば、TsOH)および適当な溶媒の存在下にて、式4−Aの化合物を反応させて、式5−Aの化合物を提供する工程を包含する:
【0148】
【化98】

別の実施態様は、式4−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0149】
【化99】

該方法は、適当な酸化条件(例えば、スワーン酸化:Mancuso,A.J.;Swern,D.Synthesis,1981,165−185)下にて、式3−Aの化合物を反応させて、式4−Aの化合物を提供する工程を包含する:
【0150】
【化100】

好ましい酸化条件には、TEMPO酸化(以下の実施例I−1、方法Cを参照のこと)が挙げられる。
【0151】
別の実施態様は、式3−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0152】
【化101】

該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式2の化合物と:
【0153】
【化102】

式20−Aの化合物:
【0154】
【化103】

とを反応させて、式3−Aの化合物を提供する工程を包含する。
【0155】
別の実施態様は、式6の化合物を調製する方法を提供する:
【0156】
【化104】

ここで、PGは、適当な窒素保護基であり、そしてRは、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりであり、該方法は、適当な環化条件下にて、式5の化合物を反応させて、式6の化合物を提供する工程を包含する:
【0157】
【化105】

別の実施態様は、式5の化合物を調製する方法を提供する:
【0158】
【化106】

該方法は、R−OH(または適当なアセタール形成試薬)、プロトン酸またはルイス酸(例えば、TsOH)と適当な溶媒との存在下にて、式4の化合物を反応させて、式5の化合物を提供する工程を包含する:
【0159】
【化107】

好ましくは、この溶媒は、CHCl、トルエンまたはクロロベンゼンである。
【0160】
別の実施態様は、式4の化合物を調製する方法を提供する:
【0161】
【化108】

該方法は、適当な酸化条件下(例えば、スワーン酸化)にて、式3の化合物を反応させて、式4の化合物を提供する工程を包含する:
【0162】
【化109】

好ましい酸化条件には、TEMPO酸化(以下の実施例I−1、方法Cを参照のこと)が挙げられる。
【0163】
別の実施態様は、式3の化合物を調製する方法を提供する:
【0164】
【化110】

該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式2の化合物と:
【0165】
【化111】

式20の化合物とを反応させて、式3の化合物を提供する工程を包含する:
【0166】
【化112】

別の実施態様は、式16の化合物を調製する方法を提供する:
【0167】
【化113】

ここで、PGは、適当な保護基であり、そしてRは、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりであり、該方法は、適当な環化条件下にて、式15の化合物を反応させて、式16の化合物を提供する工程を包含する:
【0168】
【化114】

別の実施態様は、式15の化合物を調製する方法を提供する:
【0169】
【化115】

該方法は、R−OH(または適当なアセタール形成試薬)、プロトン酸またはルイス酸(例えば、TsOH)と適当な溶媒との存在下にて、式14の化合物を反応させて、式15の化合物を提供する工程を包含する:
【0170】
【化116】

別の実施態様は、式14の化合物を調製する方法を提供する:
【0171】
【化117】

該方法は、適当な酸化条件(例えば、スワーン酸化)下にて、式13の化合物を反応させて、式14の化合物を提供する工程を包含する:
【0172】
【化118】

別の実施態様は、式13の化合物を調製する方法を提供する:
【0173】
【化119】

該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式2の化合物と式21の化合物とを反応させて、式13の化合物を提供する工程を包含する:
【0174】
【化120】

別の実施態様は、式22の化合物を調製する方法を提供する:
【0175】
【化121】

該方法は、R−OH(または適当なアセタール形成試薬)、プロトン酸またはルイス酸(例えば、TsOH)と適当な溶媒との存在下にて、式23の化合物を反応させて、式22の化合物を提供する工程を包含する:
【0176】
【化122】

アセタール形成等価物には、オルトギ酸トリエチル、ジエチルアセタール(例えば、(CHC(OCHCH)が挙げられる。好ましくは、この溶媒は、CHCl、トルエンまたはクロロベンゼンである。
【0177】
別の実施態様は、式23の化合物を調製する方法を提供し、該方法は、適当な酸化条件(例えば、スワーン)下にて、式2の化合物を反応させて、式23の化合物を提供する工程を包含する:
【0178】
【化123】

別の実施態様は、式5−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0179】
【化124】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基であり、PGは、適当な窒素保護基であり、そしてRは、請求項1または5〜9のいずれか1項で定義したとおりであり、該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(Xが脱離基であるとき)とをカップリングする条件下にて、式20−Aの化合物と:
【0180】
【化125】

式22の化合物を反応させて、式5−Aの化合物を提供する工程を包含する:
【0181】
【化126】

別の実施態様は、式5の化合物を調製する方法を提供する:
【0182】
【化127】

該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式20の化合物と:
【0183】
【化128】

式22の化合物とを反応させて、式5の化合物を提供する工程を包含する:
【0184】
【化129】

別の実施態様は、式5−Aの化合物を調製する方法を提供する:
【0185】
【化130】

該方法は、アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式21の化合物と:
【0186】
【化131】

式22の化合物を反応させて、式5−Aの化合物を提供する工程を包含する:
【0187】
【化132】

本発明に従って、これらの方法は、単独で、または組み合わせて、使用されて得、本発明の化合物が提供される。
【0188】
本発明の特定の実施態様は、本明細書中で開示した方法に従って、3から化合物4を調製する方法(化合物4を単離する実施態様);3から5を調製する方法(化合物4を単離せずに、直接実行する(例えば、その場で生成する)実施態様);4から5を調製する方法;および5から6を調製する方法を提供する。好ましい実施態様では、化合物6は、化合物5から調製される;化合物5は、化合物4から調製される(単離するかしないかにかかわらず);そして化合物4は、3から調製される。好ましくは、化合物6は、カスパーゼインヒビターを含有するプロリンの調製で使用される。このようなプロリン含有カスパーゼインヒビターには、WO 95/35308、WO 99/47545、WO 01/81330およびWO 01/90063(これらの内容は、全て、本明細書中で参考として援用されている)で開示されたものが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、WO 01/90063(これらの内容は、本明細書中で参考として援用されている)の化合物IA(およびそれらの立体異性体)は、本明細書中で開示されているように、調製できる(例えば、13ページを参照)。疑念を避けるために、このようなプロリン含有化合物は、環Aがピロリジン
【0189】
【化133】

(すなわち、これは、プロリンから誘導される)であること以外は、式Iで描写できることが理解できるはずである。
【0190】
化合物6をプロリン含有カスパーゼインヒビターに変換する方法は、好ましくは、本明細書中で開示したとおりである。化合物3を調製する方法もまた、好ましくは、本明細書中で開示したとおりである。しかしながら、化合物6をプロリン含有カスパーゼインヒビターに変換するために、および/または化合物3を調製するために、当業者に公知の他の方法が使用できる。
【0191】
本発明の他の実施態様は、式3〜6、3−A〜6−A、および13〜16の化合物を提供する。
【0192】
本発明の1実施態様は、式4Aの化合物を提供する:
【0193】
【化134】

本発明の別の実施態様は、式4の化合物を提供する:
【0194】
【化135】

本発明の別の実施態様は、式14の化合物を提供する:
【0195】
【化136】

本発明の1実施態様は、式5−Aの化合物を提供する:
【0196】
【化137】

本発明の別の実施態様は、式5の化合物を提供する:
【0197】
【化138】

本発明の別の実施態様は、式15の化合物を提供する:
【0198】
【化139】

本発明の1実施態様は、式3−Aの化合物を提供する:
【0199】
【化140】

本発明の別の実施態様は、式3の化合物を提供する:
【0200】
【化141】

本発明の別の実施態様は、式13の化合物を提供する:
【0201】
【化142】

上記実施態様の全てにおいて、変数は、本明細書中の実施態様のいずれかで定義したとおりである。3の好ましい形状では、PGは、Zであり、そしてPGは、C1〜6直鎖または分枝アルキル基(好ましくは、t−ブチル基)であり、これらは、単独または組み合わせのいずれかである。
【0202】
当業者が理解するように、特定の方法の工程は、別々の工程で、またはその場で、達成され得る。例えば、脱保護およびそれに続くアミンの反応は、(アミンを単離することにより)段階的に、または(アミンを単離することなく)1工程手順で、達成され得る。
【0203】
特定の実施態様では、上記方法は、(例えば、スキーム、実施例、および付随した説明において)、本明細書中で記述されている。
【0204】
化合物(例えば、3)は、プロリン含有化合物(例えば、カスパーゼインヒビター)を調製する方法で、使用できる。プロリン含有カスパーゼインヒビターには、WO 95/35308、WO 99/47545、WO 01/81330およびWO 01/90063(これらの内容は、全て、本明細書中で参考として援用されている)が開示されたものが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、WO 01/90063(これらの内容は、本明細書中で参考として援用されている)の化合物IA(およびそれらの立体異性体)は、本明細書中で開示されているように、調製できる(例えば、13ページを参照)。
【0205】
本発明の組成物および方法で使用する化合物はまた、選択的な生体特性を高める適当な官能性を付加することにより、変性され得る。このような変性は、当該技術分野で公知であり、一定の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生体貫入を高めること、経口利用可能性を高めること、注射による投与ができるように溶解性を高めること、代謝を変えることおよび排出速度を変えることを含む。
【0206】
例えば、本発明の化合物中のカルボン酸基は、例えば、エステルとして、誘導体化され得る。好ましいエステルは、以下から誘導される:
1〜6直鎖または分枝アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここで、このアルキル、アルケニルまたはアルキニルは、必要に応じて、C6〜10アリール、CF、Cl、F、OMe、OEt、OCF、CNまたはNMeで置換されている;
1〜6シクロアルキルであって、ここで、このシクロアルキル中の1個〜2個の炭素原子は、必要に応じて、−O−または−NR−で置き換えられる。
【0207】
カルボニル基を有する本発明の化合物は、同様に、例えば、アセタール、ケタール、オキシム(=NOR)、ヒドラジン(=NN(R)、チオアセタールまたはチオケタールとして、誘導体化され得る。
【0208】
アミンの適当な誘導体は、当該技術分野で公知であり、そして本発明の範囲内に含まれる。
【0209】
上記誘導体のうちの特定のものは、当業者に公知の保護基を含む(例えば、Greeneを参照のこと)。当業者に認識されているように、これらの保護基はまた、本発明の方法で使用され得る。
【0210】
本発明の化合物は、それらがアポトーシスを阻止する性能、IL−1βの放出またはカスパーゼ活性について、直接アッセイされ得る。これらの活性の各々のアッセイは、当該技術分野で公知である。しかしながら、当業者に認識されているように、本発明のプロドラッグ化合物は、そのプロドラッグ部分が開裂されるアッセイ(典型的には、インビボアッセイ)においてのみ、活性であるべきである。
【0211】
カスパーゼ活性についてのアッセイは、WO 99/47545で記載されている。
【0212】
別の実施態様によれば、本発明は、以下を含有する薬学的組成物を提供する:
a)本明細書中で規定した本発明の化合物、またはそれらの薬学的に受容可能な塩;および
b)薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクル。
【0213】
これらの化合物およびそれらの薬学的に受容可能な塩は、本発明の範囲内に含まれることが理解できるはずである。もし、本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩が、これらの組成物中で使用されるなら、それらの塩は、好ましくは、有機または無機の酸および塩基から誘導される。このような酸塩には、以下が挙げられる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシレートおよびウンデカン酸塩。塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基を有する塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン塩)、N−メチル−D−グルカミン、およびアミノ酸(アルギニン、リシン)を有する塩などが挙げられる。
【0214】
また、この塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル);硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル);長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル)、ハロゲン化アラルキル(例えば、臭化ベンジルおよびフェネチル)などのような試薬で四級化できる。それにより、水溶性または油溶性または水分散性または油分散性の生成物が得られる。
【0215】
これらの組成物で使用され得る薬学的に受容可能な担体には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝液基質(例えば、リン酸塩)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン)、リン酸二ナトリウム水素、リン酸カリウム水素、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの基質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸エステル、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレンブロック重合体、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げられる。
【0216】
好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、哺乳動物(好ましくは、ヒト)に製薬投与するために製剤される。
【0217】
本発明のこのような薬学的組成物は、経口的、非経口的、吸入スプレーにより、局所的、経直腸的、経鼻的、経頬的、経膣的、あるいは移植されたレザバを介して、投与され得る。本明細書中で使用する「非経口」との用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、くも膜下腔内、肝臓内、病巣内および頭蓋内の注射あるいは注入技術を含む。好ましくは、これらの組成物は、経口的または非経口的に投与される。本発明に従って、この薬学的組成物は、例えば、無菌の注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液として、無菌の注射可能な製剤の形状であり得る。ここで使用する「非経口的」との用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、鞘内、病巣内および頭蓋内の注射方法または注入方法を含む。好ましくは、これらの組成物は、経口的または静脈内で、投与される。
【0218】
本発明の組成物の無菌の注射可能な形状は、水性または油性の懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、適当な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、当該技術分野で公知の方法に従って、製剤され得る。この無菌の注射可能な製剤はまた、例えば、1,3−ブタノール中の溶液として、非毒性の非経口的に適当な希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液であり得る。使用され得る適当な賦形剤および溶媒には、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、従来、溶媒または懸濁媒体として、無菌の固定油が使用されている。この目的には、いずれかのブランドの固定油が使用され得、これには、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドが含まれる。脂肪酸(例えば、オレイン酸)およびそのグリセリド誘導体は、天然の薬学的に受容可能なオイル(例えば、オリーブ油またはひまし油、特に、それらのポリオキシエチレン化した型)と同様に、注射可能物の調製に有用である。これらのオイル溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤(例えば、カルボキシメチルセルロースまたは類似の分散剤(これらは、通例、乳濁液および懸濁液を含有する薬学的に受容可能な剤形の製剤で、使用される))を含有し得る。他の一般に使用される界面活性剤(例えば、Tweens、Spanおよび他の乳化剤または生体利用能向上剤(これらは、通例、薬学的に受容可能な固体、液体または他の剤形の製造で使用される))もまた、この製剤目的に使用され得る。
【0219】
本発明の薬学的組成物は、任意の経口的に受容可能な投薬形態(これにはカプセル、錠剤、ならびに水性懸濁液および溶液が挙げられるが、これらに限定されない)で経口投与され得る。経口用途の錠剤の場合、通常使用される担体には、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤もまた、典型的には、添加される。カプセル形態での経口投与のために有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液が経口投与される場合には、活性成分は乳化剤および懸濁剤と組み合わされる。所望であれば、特定の甘味剤、着香剤または着色剤が添加され得る。
【0220】
他方、本発明の薬学的組成物はまた、直腸投与用の座剤の形状で、投与され得る。これらは、この試薬と、適当な非刺激性の賦形剤(これは、室温で固体であるが、直腸温では液体であり、従って、直腸で融けて活性成分を放出する)とを混合することにより、調製できる。このような物質には、ココアバター、密ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0221】
本発明の薬学的組成物はまた、特に、治療の標的が、局所的な適用により容易にアクセスできる領域または器官(目、皮膚または下部腸道の疾患を含めて)を包含するとき、局所的に投与され得る。これらの領域または器官のそれぞれに適当な局所製剤は、容易に調製される。
【0222】
下部腸道に対する局所適用は、直腸座剤製剤(上記)により、または適当な浣腸製剤にて、行なうことができる。局所的な皮膚間パッチもまた、使用され得る。
【0223】
局所的に適用するためには、この薬学的組成物は、1種またはそれ以上の担体に懸濁するかまたは溶解した活性成分を含む適当な軟膏で、製剤され得る。本発明の化合物の局所投与用の担体には、鉱油、液状石油、ホワイト石油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。他方、この薬学的組成物は、1種またはそれ以上の薬学的に受容可能な担体に懸濁するかまたは溶解した活性化合物を含む適当なローションまたはクリームで製剤できる。適当な担体には、鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリールアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。
【0224】
眼科用途には、この薬学的組成物は、防腐剤(例えば、ベンジルアルコニウムクロライド)と共にまたはそれなしで、pHを調整したアイソトニック無菌サリンの微細化懸濁液として、または、好ましくは、pHを調整したアイソトニック無菌サリンの溶液として、製剤され得る。他方、眼科用途には、この薬学的組成物は、軟膏(例えば、ペトロラタム)に製剤され得る。1実施態様では、これらの組成物は、例えば、米国特許第6,645,994号および/または米国特許第6,630,473号のように、処方される。
【0225】
本発明の薬学的組成物はまた、鼻エアロゾルまたは鼻吸入により、投与できる。このような組成物は、製薬製剤の当該技術分野で周知の操作に従って、調製され、サリン中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適当な防腐剤、生体利用能を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の通常の可溶化剤または分散剤を使用して、調製され得る。
【0226】
上記化合物および組成物は、IL−1媒介疾患、アポトーシス媒介疾患、炎症疾患、自己免疫疾患、破壊性骨障害、増殖障害、感染症(例えば、細菌感染、好ましくは、目の感染)、変性疾患、細胞死に関連した疾患、過剰な食用アルコール摂取疾患、ウイルス媒介疾患、網膜障害、ブドウ膜炎、炎症性腹膜炎、骨関節炎、膵炎、喘息、成人性呼吸窮迫症候群、糸球体腎炎、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、強皮症、慢性甲状腺炎、グレーヴス病、自己免疫性胃炎、糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、慢性活性肝炎、重症筋無力症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、アトピー性皮膚炎、瘢痕、移植片対宿主病、臓器移植拒絶反応、火傷後臓器アポトーシス(organ apoptosis after burn injury)、骨粗鬆症、白血病および関連障害、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫−関連骨障害、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性メラノーマ、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、出血性ショック、敗血症、敗血症ショック、火傷、志賀菌赤痢、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、ケネディ病、プリオン病、脳虚血、癲癇、心筋虚血、急性および慢性心臓病、心筋梗塞、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈バイパス移植、脊髄筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、HIV関連脳炎、老化、脱毛症、卒中による神経損傷、潰瘍性大腸炎、外傷性脳傷害、脊髄傷害、B型肝炎、C型肝炎、G型肝炎、黄熱病、デング熱、日本脳炎、種々の形態の肝臓病、腎臓病、腎多嚢胞病、H幽門関連胃潰瘍および十二指腸潰瘍、HIV感染、結核、髄膜炎、中毒性表皮壊死症、天疱瘡、および自己炎症疾患(これは、時には、自己炎症発熱症候群と呼ばれる)および関連した症候群(例えば、マックル−ウェルズ症候群(MWS)、家族性寒冷蕁麻疹(FCU)、家族性地中海熱(FMF)、慢性乳児神経皮膚および関節症候群(CINCAS)、別名、新生児発生多システム炎症疾患(Neonatal Onset Multisystem Inflammatory Disease)(NOMID)、TNFR1関連周期症候群(TNFR1−Associated Periodic Syndrome)(TRAPS)、またはHyper−IgD周期発熱症候群(HIDS)に関係する治療用途で、特に有用である。これらの化合物および組成物はまた、冠状動脈バイパス移植に関連した合併症の治療で有用である。これらの化合物および組成物はまた、IGIF(これはまた、IL−18としても知られている)またはIFN−γの産生を減らすのに有用である。これらの化合物および組成物はまた、癌の治療としての免疫療法で有用である。
【0227】
これらの化合物および組成物は、細胞を保存する方法で使用され得る。これらの方法は、臓器(特に、移植片または血液産物向けのもの)を保存するのに有用である。
【0228】
本発明の化合物は、二重カスパーゼ−1およびカスパーゼ−8インヒビターとして、有用である。理論で束縛されることなく、本発明の化合物のR基およびR基は、この驚くべき活性に関係していると思われる。本発明の化合物の架橋されたA基、例えば、
【0229】
【化143】

もまた、この驚くべき活性に関係していると思われる。そういうものとして、本発明の化合物および組成物は、炎症状態を治療または予防する際に、特に有用である。
【0230】
他の実施態様によれば、本発明の組成物は、さらに、他の治療剤(例えば、1種またはそれ以上の追加薬剤)を含有する。このような治療剤には、血栓溶解剤(例えば、組織プラスミノーゲン活性剤およびストレプトキナーゼ)が挙げられるが、これらに限定されない。追加試薬を使用するとき、この追加試薬は、別の剤形として、または本発明の化合物または組成物との単一剤形の一部として、いずれかで投与され得る。
【0231】
本発明の組成物中に存在する化合物の量は、当該分野で公知の任意のアッセイによって測定されるような、疾患の重篤度、またはカスパーゼ活性および/または細胞アポトーシスの検出可能な減少を引き起こすのに十分であるべきである。
【0232】
単独療法では、約0.01mg/体重1kgと約50または約100mg/体重1kg/日の間、好ましくは、0.5mg/体重1kgと約75mg/体重1kg/日の間、最も好ましくは、約1mg/体重1kgと約25または約50mg/体重1kg/日の間の活性化合物の投薬レベルが有用である。
【0233】
典型的には、本発明の化合物または組成物は、1日あたり、約1〜約5回投与されるか、あるいは、連続注入として投与される。このような投与は、短期療法または長期療法として使用できる。単一剤形を製造するための担体物質と配合され得る活性成分の量は、処置する宿主および特定の投与様式に依存して、変わる。典型的な製剤は、約5%〜95%(w/w)の活性化合物を含有する。好ましくは、このような製剤は、約20%〜80%の活性化合物を含有する。
【0234】
本発明の組成物が本発明の化合物と1種またはそれ以上の追加治療薬または予防薬との配合を含有するとき、この化合物および追加薬剤の両方は、単独レジメンで通常投与される投薬量の約10%〜約100%の間、さらに好ましくは、約10%〜約80%の間の投薬レベルで、存在するべきである。
【0235】
患者の状態を改善する際には、もし必要なら、維持用量の本発明の化合物、組成物または配合が投与され得る。引き続いて、その投薬量または投与頻度は、その症状の関数として、改善された状態が保持されるレベルにまで少なくされ得る。症状が所望レベルまで軽減されたとき、治療を終えるべきである。しかしながら、患者は、症状の何らかの再発があると、長期的なベースで断続的な治療を必要とし得る。
【0236】
当業者が理解するように、上で列挙した用量より低いまたは高い用量が必要であり得る。任意の特定の患者に対する特定の投薬量および治療レジメンは、種々の要因に依存し、これには、使用する特定の化合物の活性、その患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および常食、この化合物の投与時間および排出速度、特定の薬剤の組合せ、特定の疾患の重症度および経過、病気に対する患者の気質、および処置する医師の判断および治療すべき特定の疾患の発病度が含まれることも、当然理解できるはずである。活性成分の量はまた、もしあれば、この成分と共に投与される治療剤または予防剤に依存する。
【0237】
好ましい実施態様では、本発明は、前記疾患の1つに罹った患者(好ましくは、哺乳動物)を処置する方法を提供し、該方法は、該患者に、上記化合物または薬学的に受容可能な組成物を投与する工程を包含する。この実施態様では、もし、患者に他の治療薬またはカスパーゼインヒビターも投与するなら、それは、単一剤形で、または別個の剤形として、本発明の化合物と共に送達され得る。別個の剤形として投与するとき、他のカスパーゼインヒビターまたは薬剤は、本発明の化合物を含有する薬学的に受容可能な組成物の投与前、投与と同時または投与後に、投与され得る。
【0238】
本発明の化合物はまた、移植可能医療器具(例えば、補綴物、人工弁、血管移植片、ステントおよびカテーテル)を被覆する組成物に取り込まれ得る。従って、本発明は、他の局面では、移植可能器具を被覆する組成物を包含し、該組成物は、本発明の化合物と、該移植可能器具を被覆するのに適当な担体とを含有する。さらに他の局面では、本発明は、移植可能器具を包含し、該移植可能器具は、本発明の化合物と該移植可能器具を被覆するのに適当な担体とを含有する組成物で被覆されている。
【0239】
本発明の他の局面は、生体試料のカスパーゼ活性を阻害する方法に関し、該方法は、本発明の化合物または該化合物を含有する組成物を、該生体試料と接触させる工程を包含する。本明細書中で使用する「生体試料」との用語は、細胞培養物またはそれらの抽出物;哺乳動物またはその抽出物から得られる生検材料;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、または他の体液またはそれらの抽出物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0240】
生体試料でのカスパーゼ活性の阻害は、当業者に公知の種々の目的のために有用である。このような目的の例には、輸血、臓器移植、生体試料の保存および生物検定が挙げられるが、これらに限定されない。
【0241】
本発明の化合物はまた、臓器移植で必要とされ得るような細胞を保存する方法、または血液産物を保存する方法でも、有用である。カスパーゼインヒビターの同様の用途は、[Schierleら、Nature Medicine,5,97(1999)]で報告されている。この方法は、このカスパーゼインヒビターを含有する溶液で保存される細胞または組織を処置する工程を包含する。必要なカスパーゼインヒビターの量は、所定細胞型に対するそのインヒビターの有効性および細胞をアポトーシス細胞死から保護するのに必要な時間長に依存している。
【0242】
理論で束縛されることなく、出願人の環状アセタール化合物は、プロドラッグと考えられている。すなわち、そのアセタール部分は、インビボで開裂されて、対応するアルデヒド化合物を提供する。当業者に認識されているように、化学化合物は、例えば、そのプロドラッグ開裂部位以外の部位で、インビボで代謝され得る。いずれのこのような代謝物も、本発明の範囲内に含まれる。
【0243】
本発明をさらに十分に理解するために、以下の調製および試験実施例を示す。これらの実施例は、例示の目的だけのものであり、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではないことが理解できるはずである。
【実施例】
【0244】
(実施例I−1)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0245】
【化144】

(方法A)
((S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−酪酸第三級ブチルエステル)
【0246】
【化145】

(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−ヒドロキシ−酪酸第三級ブチルエステル(これは、Michelら、Helvetica Chimica Acta 1999,1960で記載されているように、調製した)(0.94g)の酢酸エチル(15mL)溶液を、水酸化パラジウム/炭素(20%w/w、160mg)で水素化した。この触媒を、セライトで濾過することにより、除去した。その濾液を真空中で濃縮すると、無色油状物(486mg、91%)として、副表題化合物が得られた;
【0247】
【化146】

(方法B)
((1S)−2−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ヒドロキシメチル−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル)
【0248】
【化147】

(S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−酪酸第三級ブチルエステル(800mg、4.57mmol)およびZ−Pro−OH(1.14g、4.57mmol)のTHF(30ml)撹拌溶液に、2−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(741mg、1.2当量)、DMAP(698mg、1.25当量)、ジイソプロピルエチルアミン(1.03ml、1.3当量)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、1.05g、1.2当量)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、18時間撹拌し、次いで、酢酸エチルで希釈した。次いで、その混合物を、水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60%酢酸エチル/ペトロール)で精製して、無色固形物(1.483g、90%)として、副表題化合物を得た;MS ES(+)407.3。
【0249】
(方法C)
((1S)−2−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ホルミル−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル)
【0250】
【化148】

(1S)−2−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ヒドロキシメチル−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(10g)のDCM(100mL)溶液を、窒素下にて、0℃まで冷却した。次いで、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO、38mg)を加え、続いて、30分間にわたって、トリクロロイソシアヌル酸(6g)を少しずつ加えた。その混合物を、周囲温度で、2時間撹拌し、次いで、セライトで濾過した。その濾液を、水、1Mチオ硫酸ナトリウム溶液および水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下にて濃縮すると、淡黄色油状物(9.92g、99%)として、副表題化合物が得られた;
【0251】
【化149】

(方法D)
((1S)−2−((S)−1−第三級ブトキシカルボニルメチル−2,2−ジエトキシ−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル)
【0252】
【化150】

(1S)−2−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ホルミル−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(4.98g)のジクロロメタン(70mL)溶液に、オルトギ酸トリエチル(6.2mL)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(47mg)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、TLCによりアルデヒドが残留しなくなるまで、撹拌した。その混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタン(35mL)に再溶解した。次いで、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(35mL)を加え、そして有機相を除去した。これを、水およびブラインで洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。これにより、淡黄色油状物(4.85g、82%)として、副表題化合物が得られた;
【0253】
【化151】

(方法E)
((1S)−2−((2R、3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.1)
((1S)−2−((2S,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.2)
【0254】
【化152】

(1S)−2−((S)−1−第三級ブトキシカルボニルメチル−2,2−ジエトキシ−エチルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル(4.85g)のジクロロメタン(25mL)溶液を、窒素下にて、0℃まで冷却した。次いで、トリフルオロ酢酸(6mL)を加え、その混合物を、0℃で、15分間撹拌し、次いで、周囲温度まで温め、そしてTLCにより反応が完結されるまで、撹拌した。次いで、この混合物をジクロロメタン(90mL)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(130mL)で希釈し、そして15分間撹拌した。次いで、有機相を除去し、1:1の炭酸水素ナトリウム水溶液/ブライン(100mL)で洗浄し、合わせた水性洗浄液をDCM(100mL)で再抽出し、合わせた有機層を乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。これにより、ケタール中心(C2)で、エピマーの混合物として、副表題化合物が得られた。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%アセトン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体6.1(白色固形物);
【0255】
【化153】

((1S)−2−((2R,3S)−2−メトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.3)
((1S)−2−((2S,3S)−2−メトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.4)
【0256】
【化154】

方法A〜Eで記述した様式と類似の様式で、工程Dにおいてオルトギ酸トリメチルを使用して調製して、エピマー6.3および6.4の混合物として、副表題化合物を得た。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%〜40%の2−ブタノン/ペトロールから70%アセトン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体6.3(粘稠な無色油状物);
【0257】
【化155】

((1S)−2−((2R,3S)−2−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.5)
((1S)−2−((2S,3S)−2−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.6)
【0258】
【化156】

方法A〜Eで記述した様式と類似の様式で、工程Dにおいてオルトギ酸トリイソプロピルを使用して調製して、エピマー6.5および6.6の混合物として、副表題化合物を得た。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%〜40%の2−ブタノン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体6.5(無色粘性物質);
【0259】
【化157】

((1S)−2−((2R,3S)−2−プロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.7)
((1S)−2−((2S,3S)−2−プロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.8)
【0260】
【化158】

方法A〜Eで記述した様式と類似の様式で、工程Dにおいてオルトギ酸トリプロピルを使用して調製して、エピマー6.7および6.8の混合物として、副表題化合物を得た。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%〜40%の2−ブタノン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体6.7(無色粘性物質);
【0261】
【化159】

【0262】
【化160】

((1S)−2−((2R,3S)−2−ブトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.9)
((1S)−2−((2S,3S)−2−ブトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.10)
【0263】
【化161】

方法A〜Eで記述した様式と類似の様式で、工程Dにおいてオルトギ酸トリブチルを使用して調製して、エピマー6.9および6.10の混合物として、副表題化合物を得た。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%〜40%の2−ブタノン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体6.9(無色粘性物質);
【0264】
【化162】

(方法F)
({(S)−1−[(1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3イルカルバモイル)−2−ピロリジン−2−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸ベンジルエステル)
【0265】
【化163】

(1S)−2−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル6.1(4.68g)の酢酸エチル(160ml)およびDMF(25ml)溶液に、トリエチルアミン(2.5g)を加え、続いて、水酸化パラジウム/炭素(20%w/w、1g)を加えた。その混合物を、水素雰囲気下にて、TLCにより出発物質が存在しなくなるまで、撹拌した。この触媒を、セライトで濾過することにより、除去した。その濾液に、(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−酪酸(4.93g)、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(2.01g)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、2.85g)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、一晩撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(180ml)を加え、そして有機相を除去した。これを、塩化アンモニウム飽和水溶液(180mL)で洗浄し、次いで、ブライン(180ml)で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その粗生成物をシリカゲル(これは、40〜75%酢酸エチル/ペトロールで溶出する)で精製した。白色発泡体(4.02g、66%)として、副表題化合物を得た;
【0266】
【化164】

(方法G)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0267】
【化165】

{(S)−1−[(1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3イルカルバモイル)−2−ピロリジン−2−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸ベンジルエステル(344mg)の酢酸エチル(20ml)溶液に、水酸化パラジウム/炭素(20%w/w、74mg)を加えた。その混合物を、水素雰囲気下にて、TLCにより出発物質が存在しなくなるまで、撹拌した。この触媒を、セライトで濾過することにより除去し、その濾液を、減圧下にて濃縮して、褐色発泡体(260mg)として、そのアミンを得た。この物質(153mg)の一部をTHFに溶解し、そして3−メトキシ−2−メチル安息香酸(146mg)、ジイソプロピルアミン(191R1)、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(77mg)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、109mg)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、24時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。有機相を除去し、塩化アンモニウム飽和水溶液で洗浄し、次いで、ブラインで洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その粗生成物をシリカゲル(これは、酢酸エチルで溶出する)で精製した。これにより、白色固形物(138mg、62%)として、副表題化合物が得られた;分析データは、表3に要約した。
【0268】
実施例I−1で記述した方法と実質的に類似の方法により、式I−2〜I−58の化合物を調製した。
【0269】
(実施例I−2)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0270】
【化166】

(実施例I−3)
((S,S,S,R)−1−[3−メチル−(2S)−(2−トリフルオロメトキシ−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0271】
【化167】

(実施例I−4)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0272】
【化168】

(実施例I−5)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−アミノ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0273】
【化169】

(実施例I−6)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2,6−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0274】
【化170】

(実施例I−7)
((S,S,S,R)−N−{(1S)−[(2S)−((2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−2−メチル−ニコチンアミド)
【0275】
【化171】

(実施例I−8)
((S,S,S,R)−N−{(1S)−[(2S)−((2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−4−メチル−ニコチンアミド)
【0276】
【化172】

(実施例I−9)
((S,S,S,R)−1−{3−メチル−(2S)−[(3−メチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0277】
【化173】

(実施例I−10)
((S,S,S,R)−2,3−ジクロロ−N−{(1S)−[(2S)−((2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−イソニコチンアミド)
【0278】
【化174】

(実施例I−11)
((S,S,S,R)−3,5−ジクロロ−N−{(1S)−[92S)−((2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2−メチル−プロピル}−イソニコチンアミド)
【0279】
【化175】

(実施例I−12)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0280】
【化176】

(実施例I−13)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−メトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0281】
【化177】

(実施例I−14)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0282】
【化178】

(実施例I−15)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[5−オキソ−(2R)−プロポキシ−5−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0283】
【化179】

(実施例I−16)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0284】
【化180】

(実施例1−17)
((S,S,S,R)−1−[3,3−ジメチル−(2S)−(2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0285】
【化181】

(実施例1−18)
((S,S,S,R)−1−[3−メチル−2(S)−(2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3(S)−イル]−アミド)
【0286】
【化182】

(実施例I−19)
((S,S,S,R)−1−(S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−メトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0287】
【化183】

(実施例I−20)
((S,S,S,R)−1−[3,3−ジメチル−(2S)−(2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0288】
【化184】

(実施例I−21)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0289】
【化185】

(実施例I−22)
((S,S,S,R)−1−[3,3−ジメチル−(2S)−(2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0290】
【化186】

(実施例I−23)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[5−オキソ−(2R)−プロポキシ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0291】
【化187】

(実施例I−24)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−ブトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0292】
【化188】

(実施例I−25)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−トリフルオロメトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0293】
【化189】

(実施例I−26)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[5−オキソ−(2R)−プロポキシ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0294】
【化190】

(実施例I−27)
((S,S,S,S)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[5−オキソ−(2S)−プロポキシ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0295】
【化191】

(実施例I−28)
((S,S,S,S)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2S)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド))
【0296】
【化192】

(実施例I−29)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−ブトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0297】
【化193】

(実施例I−30)
((S,S,S,S)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2S)−ブトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0298】
【化194】

(実施例I−31)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0299】
【化195】

(実施例I−32)
((S,S,S,S)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2S)−イソプロポキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0300】
【化196】

(実施例I−33)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−シクロプロピルオキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0301】
【化197】

(実施例I−34)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0302】
【化198】

(実施例I−35)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0303】
【化199】

(実施例I−36)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−エチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0304】
【化200】

(実施例I−37)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0305】
【化201】

(実施例I−38)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−シクロプロピルメチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0306】
【化202】

(実施例I−39)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2s)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0307】
【化203】

(実施例I−40)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0308】
【化204】

(実施例I−41)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0309】
【化205】

(実施例I−42)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−メチル−3−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0310】
【化206】

(実施例I−43)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0311】
【化207】

(実施例1−44)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−フルオロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0312】
【化208】

(実施例I−45)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−フルオロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0313】
【化209】

(実施例I−46)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−イソプロピルオキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0314】
【化210】

(実施例I−47)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0315】
【化211】

(実施例I−48)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシメチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0316】
【化212】

(実施例I−49)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−イソブチリルアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0317】
【化213】

(実施例I−50)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−シクロヘキシル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0318】
【化214】

(実施例I−51)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシカルボニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0319】
【化215】

(実施例I−52)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−フェノキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0320】
【化216】

(実施例I−53)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−4−チアゾリルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0321】
【化217】

(実施例I−54)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−アミノ−2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0322】
【化218】

(実施例I−55)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−チアゾール−4−イル−プロピオニル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0323】
【化219】

(実施例I−56)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−チアゾール−4−イル−プロピオニル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0324】
【化220】

(実施例I−57)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0325】
【化221】

(実施例I−58)
((S,S,S,R)−1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピペリジン−(2S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0326】
【化222】

(実施例I−59)
(2−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0327】
【化223】

(方法H)
((1R,3S,4S)−3((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ヒドロキシメチル−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル)
【0328】
【化224】

(S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−酪酸第三級ブチルエステル(486mg)および(1R,3S,4S)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸2ベンジルエステル(これは、Tararovら、Tett.Asw 200213 25−28で記載されているように、調製した)(767mg)のTHF(18ml)撹拌溶液に、2−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(452mg)、DMAP(426mg)、ジイソプロピルエチルアミン(63121)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、641mg)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、18時間撹拌し、次いで、酢酸エチルで希釈した。次いで、この混合物を、水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その残渣をフラッシュクロマトグラフィー(60%酢酸エチル/ペトロール)で精製して、無色油状物(1.1g、91%)として、副表題化合物を得た;
【0329】
【化225】

(方法I)
((1R,3S,4S)−3−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ホルミル−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル)
【0330】
【化226】

(1R,3S,4S)−3((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ヒドロキシメチル−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル(1.lg)のDCM(10ml)溶液を、窒素下にて、0℃まで冷却した。次いで、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO、4mg)を加え、続いて、30分間にわたって、トリクロロイソシアヌル酸(621mg)を少しずつ加えた。その混合物を、周囲温度で、1時間撹拌し、次いで、セライトで濾過した。その濾液を、水、1Mチオ硫酸ナトリウム溶液およびブラインで洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下にて濃縮すると、無色油状物(698mg、64%)として、副表題化合物が得られた;
【0331】
【化227】

(方法J)
((1R,3S,4S)−3−((S)−1−第三級ブトキシカルボニルメチル−2,2−ジエトキシ−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル)
【0332】
【化228】

(1R,3S,4S)−3−((S)−2−第三級ブトキシカルボニル−1−ホルミル−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル(698mg)のジクロロメタン(10ml)溶液に、オルトギ酸トリエチル(720mg)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(6mg)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、TLCによりアルデヒドが残留しなくなるまで、撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液を加え、そして有機相を除去した。これを、水およびブラインで洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。これにより、淡黄色油状物(635mg、78%)として、副表題化合物が得られた;
【0333】
【化229】

(方法K)
((1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル)
【0334】
【化230】

(1R,3S,4S)−3−((S)−1−第三級ブトキシカルボニルメチル−2,2−ジエトキシ−エチルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル(635mg)のジクロロメタン(3ml)溶液を、窒素下にて、0℃まで冷却した。次いで、トリフルオロ酢酸(0.7ml)を加え、その混合物を、0℃で、15分間撹拌し、次いで、周囲温度まで温め、そしてTLCにより反応が完結されるまで、撹拌した。次いで、この混合物をジクロロメタン(10ml)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(14mol)で希釈した。次いで、有機相を除去し、1:1の炭酸水素ナトリウム水溶液/ブライン(8ml)、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。これにより、ケタール中心で、エピマーの混合物として、副表題化合物が得られた。これらのエピマーをシリカゲル(これは、30%の2−ブタノン/ペトロールで溶出する)で分離した。シン−異性体(油状物)(115mg、23%);
【0335】
【化231】

(方法L)
({(S)−1−[(1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3イルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸ベンジルエステル)
【0336】
【化232】

(1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸ベンジルエステル(5g)の酢酸エチル(160ml)およびDMF(25ml)溶液に、トリエチルアミン(2.5g)を加え、続いて、水酸化パラジウム/炭素(20%w/w、1g)を加えた。その混合物を、水素雰囲気下にて、TLCにより出発物質が存在しなくなるまで、撹拌した。この触媒を、セライトで濾過することにより、除去した。その濾液に、(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−酪酸(4.93g)、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(2.01g)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、2.85g)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、一晩撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(180ml)を加え、そして有機相を除去した。これを、塩化アンモニウム飽和水溶液(180mL)で洗浄し、次いで、ブライン(180ml)で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その粗生成物をシリカゲル(これは、40〜75%酢酸エチル/ペトロールで溶出する)で精製した。白色発泡体(5.25g、81%)として、副表題化合物を得た;
【0337】
【化233】

(方法M)
((1R,3S,4S)−2−[(S)−2−(3−メトキシ−2−メチルベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−3−カルボン酸((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)−アミド)
【0338】
【化234】

{(S)−1−[(1R,3S,4S)−3−((2R,3S)−2−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3イルカルバモイル)−2−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸ベンジルエステル(370mg)の酢酸エチル(20ml)溶液に、水酸化パラジウム/炭素(20%w/w、74mg)を加えた。その混合物を、水素雰囲気下にて、TLCにより出発物質が存在しなくなるまで、撹拌した。この触媒を、セライトで濾過することにより除去し、その濾液を減圧下にて濃縮して、褐色発泡体(272mg)として、そのアミンを得た。この物質(167mg)の一部をTHFに溶解し、そして3−メトキシ−2−メチル安息香酸(146mg)、ジイソプロピルアミン(191R1)、ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(77mg)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、109mg)を加えた。得られた混合物を、周囲温度で、24時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈した。有機相を除去し、塩化アンモニウム飽和水溶液で洗浄し、次いで、ブラインで洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、濾過し、そして減圧下にて濃縮した。その粗生成物をシリカゲル(これは、酢酸エチルで溶出する)で精製した。これにより、白色固形物(121mg、52%)として、副表題化合物が得られた;
【0339】
【化235】

実施例I−59で記述した方法と実質的に類似の方法により、式I−60〜I−73の化合物を調製した。
【0340】
(実施例I−60)
(2−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0341】
【化236】

(実施例I−61)
(2−[(2S)−(4−アセチルアミノ−2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0342】
【化237】

(実施例I−62)
(2−[(2S)−(2−クロロ−4−プロピオニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0343】
【化238】

(実施例I−63)
(2−[(2S)−(2−クロロ−3−イソブチリルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0344】
【化239】

(実施例I−64)
(2−[(2S)−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0345】
【化240】

(実施例I−65)
(2−[(2S)−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0346】
【化241】

(実施例I−66)
(2−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2S)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0347】
【化242】

(実施例I−67)
(2−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2S)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0348】
【化243】

(実施例I−68)
(2−[(2S)−(4−アセチルアミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0349】
【化244】

(実施例I−69)
(2−[(2S)−(3−クロロ−4−プロピオニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0350】
【化245】

(実施例I−70)
(2−[(2S)−(イソキノリン−1−イルカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0351】
【化246】

(実施例I−71)
(2−[(2S)−(4−アミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]アミド)
【0352】
【化247】

(実施例I−72)
(2−[(2S)−(4−アミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0353】
【化248】

(実施例I−73)
(2−[(2S)−(イソキノリン−1−イルカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボン酸[(2S)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド)
【0354】
【化249】

(表3.(化合物番号による)式Iの選択された化合物の特性付けデータ)
【0355】
【表1】

【0356】
【表2】

【0357】
【表3】

【0358】
【表4】

【0359】
【表5】

【0360】
【表6】

【0361】
【表7】

【0362】
【表8】

【0363】
【表9】

【0364】
【表10】

【0365】
【表11】

【0366】
【表12】

【0367】
【表13】

【0368】
【表14】

【0369】
【表15】

(実施例II−1)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0370】
【化250】

(方法I)
2M HCl(2ml)およびMeCN(2ml)の混合物に、(S,S,S,R)−1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボキシル ic acid[(2R)−エトキシ−5−オキソ−テトラヒドロ−フラン−(3S)−イル]−アミド(97.6mg、0.20mmol)を溶解した。その反応混合物を、室温で、2.5時間撹拌した。得られた粗混合物をEtOAcで希釈し、そして水で洗浄した。水層をEtOAcで2回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮した。その残渣をDCM/ペトロールと共に蒸発させて、白色固形物(81.3mg、収率88%)として、表題化合物を得た。
【0371】
実施例II−1で記述した方法と実質的に類似の方法により、式II−2〜II−61の化合物を調製した。
【0372】
(実施例II−2)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0373】
【化251】

(実施例II−3)
(S,S,S)−(3S)−({1−[3−メチル−(2S)−(2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0374】
【化252】

(実施例II−4)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0375】
【化253】

(実施例II−5)
((S,S,S)−(3S)−({1−[3−メチル−(2S)−(2−トリフルオロメトキシ−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0376】
【化254】

(実施例II−6)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−ヒドロキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0377】
【化255】

(実施例II−7)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−アミノ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0378】
【化256】

(実施例II−8)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2,3−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0379】
【化257】

(実施例II−9)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0380】
【化258】

(実施例II−10)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−クロロ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0381】
【化259】

(実施例II−11)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2,4−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0382】
【化260】

(実施例II−12)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2,5−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0383】
【化261】

(実施例II−13)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2,6−ジクロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0384】
【化262】

(実施例II−14)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2,6−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0385】
【化263】

(実施例II−15)
((S,S,S)−(3S)−[(1−{3−メチル−(2S)−[(2−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ]−4−オキソ−酪酸)
【0386】
【化264】

(実施例II−16)
((S,S,S)−(3S)−[(1−{3−メチル−(2S)−[(4−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ]−4−オキソ−酪酸)
【0387】
【化265】

(実施例II−17)
((S,S,S)−(3S)−[(1−{3−メチル−(2S)−[(3−メチル−チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ]−4−オキソ−酪酸)
【0388】
【化266】

(実施例II−18)
((S,S,S)−(3S)−[(1−{(2S)−[(2,3−ジクロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−3−メチル−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ]−4−オキソ−酪酸)
【0389】
【化267】

(実施例II−19)
((S,S,S)−(3S)−[(1−{(2S)−[(3,5−ジクロロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−3−メチル−ブチリル}−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ]−4−オキソ−酪酸)
【0390】
【化268】

(実施例II−20)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0391】
【化269】

(実施例II−21)
((S,S,S)−4−オキソ−(3S)−({1−[4、4,4−トリフルオロ−(2S)−(2−メチル−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル)−アミノ)−酪酸)
【0392】
【化270】

(実施例II−22)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−5−(メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0393】
【化271】

(実施例II−23)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3−チアゾール−4−イル−プロピオニル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0394】
【化272】

(実施例II−24)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−4、4,4−トリフルオロ−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0395】
【化273】

(実施例II−25)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−チアゾール−4−イル−プロピオニル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0396】
【化274】

(実施例II−26)
((S,S,S)−(3S)−({1−[3,3−ジメチル−(2S)−(2−メチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0397】
【化275】

(実施例II−27)
((S,S,S)−(3S)−({1−[3−メチル−(2S)−(2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0398】
【化276】

(実施例II−28)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0399】
【化277】

(実施例II−29)
((S,S,S)−(3S)−({1−[3,3−ジメチル−(2S)−(2−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0400】
【化278】

(実施例II−30)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0401】
【化279】

(実施例II−31)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0402】
【化280】

(実施例II−32)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−トリフルオロメトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0403】
【化281】

(実施例II−33)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−シクロプロピルオキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0404】
【化282】

(実施例II−34)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0405】
【化283】

(実施例II−35)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0406】
【化284】

(実施例II−36)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−エチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0407】
【化285】

(実施例II−37)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0408】
【化286】

(実施例II−38)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−シクロプロピルメトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0409】
【化287】

(実施例II−39)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0410】
【化288】

(実施例II−40)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0411】
【化289】

(実施例II−41)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0412】
【化290】

(実施例II−42)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−メチル−3−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0413】
【化291】

(実施例II−43)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0414】
【化292】

(実施例II−44)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−フルオロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0415】
【化293】

(実施例II−45)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−フルオロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0416】
【化294】

(実施例II−46)
((S,S,S)−(3S)−((1−[(S)−(2−クロロ−4−イソプロピルオキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0417】
【化295】

(実施例II−47)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(S)−(2−クロロ−4−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0418】
【化296】

(実施例II−48)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシメチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0419】
【化297】

(実施例II−49)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−イソブチリルアミド−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0420】
【化298】

(実施例II−50)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−アセトアミド−ベンゾイルアミノ)−3−シクロヘキシル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0421】
【化299】

(実施例II−51)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−4−メトキシカルボニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0422】
【化300】

(実施例II−52)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−3−フェノキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0423】
【化301】

(実施例II−53)
((S,S,S)−(3S)−((I−[(2S)−(2−クロロ−6−アミノ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−ピロリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0424】
【化302】

(実施例II−54)
((S,S,S)−(3S)−({1−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−ピペリジン−(2S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0425】
【化303】

(実施例II−55)
((3S)−({2−[(2S)−(3−メトキシ−2−メチル−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0426】
【化304】

(実施例II−56)
((3S)−({2−[(2S)−(2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0427】
【化305】

(実施例II−57)
((3S)−({2−[(2S)−(4−アセチルアミノ−2−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0428】
【化306】

(実施例II−58)
((3S)−({2−[(2S)−(2−クロロ−4−プロピオニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0429】
【化307】

(実施例II−59)
((3S)−({2−[(2S)−(2−クロロ−3−イソブチリルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0430】
【化308】

(実施例II−60)
((3S)−({2−[(2S)−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0431】
【化309】

(実施例II−61)
((3S)−({2−[(2S)−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0432】
【化310】

(実施例II−62)
((3S)−({2−[(2S)−(4−アセチルアミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0433】
【化311】

(実施例II−63)
((3S)−({2−[(2S)−(3−クロロ−4−プロピオニルアミノ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0434】
【化312】

(実施例II−64)
((3S)−({2−[(2S)−(イソキノリン−1−イルカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0435】
【化313】

(実施例II−65)
((3S)−({2−[(2S)−(4−アミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0436】
【化314】

(実施例II−66)
((3S)−({2−[(2S)−(4−アミノ−3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−3−メチル−ブチリル]−2−(1S,4R)−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−(3S)−カルボニル}−アミノ)−4−オキソ−酪酸)
【0437】
【化315】

化合物II−1〜II−66の特性付けを以下の表4に要約するが、これは、HPLC、LC/MS(観察値)およびH NMRデータを含む。H NMRデータは、400MHzで得、これは、構造と一致していることが分かった。
【0438】
(表4.(化合物番号に従った)式Iの選択された化合物の特性付けデータ)
【0439】
【表16】

【0440】
【表17】

【0441】
【表18】

【0442】
【表19】

【0443】
【表20】

【0444】
【表21】

【0445】
【表22】

【0446】
【表23】

【0447】
【表24】

【0448】
【表25】

【0449】
【表26】

(実施例III)
(生物学的方法)
本発明の化合物は、以下に記載の方法を使用して試験され得る。表5は、化合物II−1〜II−25についてのカスパーゼ−1酵素およびカスパーゼ−8酵素の阻害データを列挙する。表において、10未満のKiを有する化合物は、カテゴリーAに割り当て、10〜20のKiを有する化合物は、カテゴリーBに割り当て、21〜30のKiを有する化合物は、カテゴリーCに割り当てる。
【0450】
(インビトロアッセイ)
(酵素阻害)
カスパーゼ−1およびカスパーゼ−8を用いて試験化合物についてのKi値を、Margolinら(J.Biol.Chem.,272pp.7223〜7228(1997)の方法によって得た。他のカスパーゼを同様にアッセイし得る(例えば、WO 99/47545を参照のこと)。10mM Tris(Sigma Corp,St Louis MO)(pH 7.5)、1mMジチオスレイトール(DTT,Research Organic INC,Cleveland,OH)および0.1% CHAPS(Pierce,Rockford IL)中、37℃においてアッセイを実施した。カスパーゼ−3について、8%のグリセロールの溶液をアッセイ緩衝液に添加し、酵素の安定性を改善した。アッセイ緩衝液の65μLアリコートおよびインヒビターの適切な希釈液の5μLアリコート(DMSO中)を、96ウェルプレートにピペットで移し、10μLのカスパーゼで処理し、次いでアッセイ緩衝液に希釈した(活性部位の滴定によって0.5〜40nMの活性タンパク質)。DMSOを含むが化合物を含まないコントロールを、各決定のために含んだ。次いで、このプレートを15分間37℃でインキュベートし、その後適切な基質を添加して(20μL、最終濃度 1〜4×K、最終アッセイ容量 100μL)、反応を開始した。405nMにおける吸光度の時間依存的増加(pNA基質について)、または蛍光(Ex 390、Em 460)(AMC基質について)のいずれかによって、反応速度を37℃で測定した。得られた速度をインヒビター濃度に対してプロットし、そのデータを競合的インヒビターに対するMorrison強力結合式(Morrison tight−binding equation)にフィットさせた(Morrison,J.F.,Biochem.Biophys.Acta,185pp.269−286(1969))。個々のアッセイについて使用した基質は、以下の通りであった:
カスパーゼ−1 Suc−YVAD−pNA(Bachem,King of Prussia,PA)(アッセイにおける最終濃度 80μM);
カスパーゼ−8 Ac−DEVD−pNA(Bachem,King of Prussia,PA)(アッセイにおける最終濃度 80μM)。
【0451】
【表27】

【0452】
【表28】

【0453】
【表29】

【0454】
【表30】

(PBMC細胞アッセイ)
(ヒト末梢血単核細胞(PBMC)または濃縮接着単核細胞の混合集団を使用したIL−1βアッセイ)
ICEによるpre−IL−1βの処理を、種々の細胞供給源を使用して細胞培養物中で測定し得る。健康なドナーから得たヒトPBMCは、多くの分類の生理学的刺激物質に応答して、インターロイキンおよびサイトカインの範囲を生じるリンパ球サブタイプおよび単核細胞の混合集団を提供する。PBMCからの接着性単核細胞は、活性化細胞によるサイトカイン産生の選択的研究のために、正常な単球の濃縮供給源を提供する。
【0455】
(実験手順)
DMSOまたはエタノール中で試験化合物の初期希釈シリーズを調製し、次いでRPMI−10% FBS培地(2mM L−グルタミン、10mM HEPES、50Uかつ50μg/mlのpen/strepを含む)にそれぞれ希釈して0.4% DMSOまた0.4%エタノールを含む最終試験濃度の4倍濃度で薬物を得た。DMSOの最終濃度は、全ての薬物希釈液について0.1%である。ICE阻害アッセイにおいて決定する試験化合物についての見かけ上のKiをひとまとめに扱う濃度滴定は、一般的に、一次化合物スクリーニングのために使用される。
【0456】
一般的に、5〜6種の化合物の希釈液を試験し、各細胞培養上清に対して二重のELISA決定を使用して細胞成分のアッセイを二重で実施する。
【0457】
(PBMC単離およびIL−1アッセイ)
1パイントのヒト血液から単離した軟膜細胞(40〜45mlの最終用量の血漿+細胞を得る)を培地で希釈して80mlとし、そしてLeukoPREP分離チューブ(Becton Dickinson)を10mlの細胞懸濁液でそれぞれ覆った。1500〜1800×gで15分間遠心分離した後、血漿/培地の層を吸引し、次いで単核細胞の層をPasteurピペットで収集し、15mlの円錐遠心分離チューブ(Corning)に移す。培地を添加して容量を15mlとし、反転によって細胞を穏やかに混合し、そして300×gで15分間遠心分離する。このPBMCペレットを小容量の培地で再懸濁し、細胞を計測して6×10細胞/mlに調整する。
【0458】
細胞アッセイのために、24ウェルの平底組織培養プレート(Corning)の各ウェルに1.0mlの細胞懸濁液を添加し、0.5mlの試験化合物希釈液および0.5mlのLPS溶液(Sigma #L−3012;完全RPMI培地で調製した20ng/ml溶液;最終LPS濃度 5ng/ml)を添加する。試験化合物およびLPSの0.5mlの添加は、ウェルの内容物を混合するのに通常は十分である。3つのコントロール混合物を、1回の実験につき実施し、LPS単独、溶媒ビヒクルコントロール、および/またはさらなる培地のいずれかを用いて最終培養容量を2.0mlに調整する。この細胞培養物を5% COの存在下において16〜18時間37℃でインキュベートする。
【0459】
インキュベーション期間の終わりに、細胞を収集し、15mlの円錐遠心分離チューブに移す。200×gで10分間遠心分離した後、上清を収集して1.5mlのEppendorfチューブに移す。pre−IL−1β特異的抗血清を用いたウエスタンブロットまたはELISAによって細胞質ゾル抽出物中のpre−IL−1βおよび/または成熟IL−1βの含有量を生化学的に評価するために、細胞ペレットを利用し得ることが注意され得る。
【0460】
(接着性単球細胞の単離)
PBMCを単離し、上記のように調製する。ウェルにまず培地(1.0ml)を添加し、続いて0.5mlのPBMC懸濁液を添加する。1時間のインキュベーション後、プレートを穏やかに振盪し、非接着細胞を各ウェルから吸引する。次いで、1.0mlの培地で3回ウェルを穏やかに洗浄し、最後に1.0mlの培地に再懸濁する。接着細胞の濃縮は、一般的に1ウェルあたり2.5〜3.0×10細胞である。試験化合物、LPSの添加、細胞インキュベーション条件、および上清の処理は、上記に記載のように行う。
【0461】
(ELISA)
成熟IL−βの測定のために、Quantikineキット(R&D Systems)を使用し得る。製造者の指示に従ってアッセイを実施する。PBMCおよび接着性単球細胞の陽性コントロールの両方において、約1〜3ng/mlの成熟IL−βレベルを観察する。LPS陽性コントロール由来の上清の1:5希釈、1:10希釈、および1:20希釈の上清に対してELISAアッセイを実施し、試験パネル中の上清について最適な希釈液を選択する。
【0462】
この化合物の阻害効力は、IC50値によって表すことができる。このIC50値は、陽性コントロールと比較して50%の成熟IL−1βが上清中で検出される、インヒビターの濃度である。
【0463】
細胞アッセイで得た値は複数の因子に依存し得ることを、当業者は理解する。この値は、必ずしも細かい定量的結果を表し得るものではない。
【0464】
本発明の選択した化合物を、300nMと4μMとの間のIC50値でPBMCからのIL−1β放出の阻害について試験する。
【0465】
(IL−1β産生についての全血アッセイ)
本発明の化合物について全血アッセイのIC50値は、以下に記載の方法を使用して得ることができる。
【0466】
(目的)
全血アッセイは、IL−1β(または他のサイトカイン)の産生、および潜在的なインヒビターの活性を測定するための簡単な方法である。このアッセイ系は、リンパ球性および炎症性の細胞型、血漿タンパク質および赤血球の範囲の全ての成分を有し、このアッセイ系の複雑さは、ヒトのインビボ生理学的状態の理想的なインビトロ表現である。
【0467】
(材料)
発熱因子を含まないシリンジ(約30cc)
凍結乾燥したNaEDTA(4.5mg/10mlチューブ)を含む発熱因子を含まない滅菌真空管
ヒト全血サンプル(約30〜50cc)
1.5mlのEppendorfチューブ
試験化合物のストック溶液(DMSOまたは他の溶媒中、約25mL)
内毒素を含まない塩化ナトリウム溶液(0.9%)およびHBSSリポ多糖類(Sigma;カタログ番号 L−3012)ストック溶液(HBSS中、1mg/ml)
IL−1β ELISAキット(R & D Systems;カタログ番号 DLB50)
TNFα ELISAキット(R & D Systems;カタログ番号 DTA50)
水浴およびインキュベーター。
【0468】
(全血アッセイの実験手順)
インキュベーターまたは水浴を30℃に設定する。0.25mlの血液を1.5mlのeppendorfチューブに等分する。注意:2つに等分した後は毎回、全血サンプルチューブを必ず反転すること。細胞沈殿物が均質に懸濁されない場合、複製の差が生じ得る。容積式ピペットの使用は、複製アリコートの間の差を最小化する。
【0469】
連続希釈によって、滅菌の発熱因子を含まない生理食塩水中で薬物希釈液を調製する。ICE阻害アッセイにおいて決定する試験化合物についての見かけ上のKiをひとまとめに扱う希釈シリーズを、一次化合物スクリーニングのために一般的に使用する。極度に疎水性の化合物に対して、同じ血液ドナーから得た新鮮な血漿または5% DMSOを含むPBSにおいて化合物希釈液を調製し、可溶度を高める。
【0470】
25μlの試験化合物希釈液またはビヒクルコントロールを添加し、サンプルを穏やかに混合する。次いで、5.0μlのLPS溶液(250ng/mlのストック調製した新しいもの:5.0ng/mlの最終濃度のLPS)を添加し、再び混合する。時々混合しながら、このチューブを30℃の水浴で16〜18時間インキュベートする。あるいは、このチューブを同じインキュベーション期間の間、4rpmのローテーターセットに配置してもよい。このアッセイは、以下のコントロールと共に二重または三重で設定されるべきである:陰性コントロール−LPSなし;陽性コントロール−試験インヒビターなし;ビヒクルコントロール−DMSOまたは実験で使用する化合物溶媒の最も高い濃度。さらなる生理食塩水をすべてのコントロールチューブに添加し、コントロールと実験の全血試験サンプルとの両方に対して容量を標準化する。
【0471】
インキュベーション期間の後、全血サンプルを微量遠心管において約2000rpmで10分間遠心分離し、血漿を新しいミクロチューブに移して1000×gで遠心分離し、必要な場合血小板をペレットにする。血漿サンプルは、ELISAによるサイトカインレベルのアッセイの前に、−70℃で冷凍保存することができる。
【0472】
(ELISA)
R & D Systems(614 McKinley Place N.E.Minneapolis,MN 55413)Quantikineキットを、IL−1βおよびTNF−αの測定のために使用し得る。このアッセイを、製造者の指示に従って実施する。個々の範囲の中の陽性コントロール中で約1〜5ng/mlのIL−1レベルを観察し得る。全てのサンプルについて、血漿の1:200希釈液は、ELISAの結果がELISA標準曲線の直線範囲にあるような実験のために通常十分である。全血アッセイにおいて差を観察した場合、標準希釈液を最適化することが必要であり得る。Nerad,J.L.ら、J.Leukocyte Biol.、52、pp.687−692(1992)。
【0473】
本発明の選択した化合物を、1μMと40μMとの間のIC50値で全血からのIL−1放出の阻害について試験する。
【0474】
(インビボアッセイ)
WO 99/47545に記載されたようなインビボアッセイにおいて、本発明の化合物を試験することができる。
【0475】
WO 99/47545、および本明細書中で引用された他の全ての文献の内容は、本明細書中で参考として援用されている。
【0476】
本発明者らは、本発明の多数の実施態様を記述したものの、本発明の基本的な構成は、本発明の化合物および方法を使用する他の実施態様を提供するために、変更し得ることが明らかである。従って、本発明の範囲は、上記例として先に提示した特定の実施態様ではなく、添付した請求の範囲により規定されることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物:
【化1】

ここで:
Yは、
【化2】

である;
は、H、C1〜12脂肪族、C3〜10環状脂肪族、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロシクリル、5員〜10員ヘテロアリール、(C3〜10シクロアルキル)−(C1〜12脂肪族)−、シクロアルケニル−(C1〜12脂肪族)−、(C6〜10アリール)−(C1〜12脂肪族)−、(5員〜10員ヘテロシクリル)−(C1〜12脂肪族)−、または(5員〜10員ヘテロアリール)−(C1〜12脂肪族)−であり、ここで、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
環Aは、以下である:
【化3】

ここで、各環において、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
環Aが、
【化4】

であるとき、
Rは、RC(O)−、HC(O)、RSO−、ROC(O)、(RNC(O)、(R)(H)NC(O)、RC(O)C(O)−、R−、(RNC(O)C(O)、(R)(H)NC(O)C(O)またはROC(O)C(O)−である;そして
は、C1〜12脂肪族、C3〜10環状脂肪族、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロシクリル、5員〜10員ヘテロアリール、(C3〜10環状脂肪族)−(C1〜12脂肪族)−、(C6〜10アリール)(C1〜12脂肪族)−、(5員〜10員ヘテロシクリル)−(C1〜12脂肪族)−、または(5員〜10員ヘテロアリール)−(C1〜12脂肪族)−である;または、同じ原子に結合した2個のR基は、その原子と一緒になって、3員〜10員芳香環または非芳香環を形成する;ここで、任意の環は、必要に応じて、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロアリール、C3〜10シクロアルキル、または5員〜10員ヘテロシクリルに縮合される;ここで、3個までの脂肪族炭素原子は、O、N、NR、S、SOおよびSOから選択される基で置き換えられ得、ここで、Rは、R8’から別個に選択される6個までの置換基で置換されている;
環Aが、
【化5】

であるとき、
Rは、式IIで示すように、RC(O)−であり、
【化6】

そしてRは、フェニル、チオフェンまたはピリジンであり、ここで、各環は、必要に応じて、R’から別個に選択される5個までの置換基で置換されており、ここで、結合xに隣接した該フェニル、チオフェンまたはピリジン上の少なくとも1つの位置は、R12で置換され、ここで、R12は、5個以下の直鎖原子を有する;
は、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORまたは−P(O)(H)(OR)である;
は、−C(R)(R)(R)、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロアリール、またはC3〜7シクロアルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、HまたはC1〜6直鎖または分枝アルキルである;
は、−CF、−C3〜7シクロアルキル、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロアリール、複素環、またはC1〜6直鎖または分枝アルキルであり、ここで、該アルキルの各炭素原子は、必要に応じて、別個に、R10で置換されている;
またはRおよびRは、それらが結合する炭素原子と一緒になって、3員〜10員環状脂肪族を形成する;
およびR’は、それぞれ別個に、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−SO、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R、−C(S)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R、−N(R)C(S)N(R、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR、−P(O)(R、−P(O)(ORおよび−P(O)(H)(OR)である;
は、水素、C1〜12脂肪族、C3〜10環状脂肪族、C6〜10アリール、5員〜10員ヘテロシクリル、5員〜10員ヘテロアリール、(C3〜10環状脂肪族)−(C1〜12脂肪族)−、(C6〜10アリール)−(C1〜12脂肪族)−、(5員〜10員ヘテロシクリル)−(C1〜12脂肪族)−、またはヘテロアリール−(C1〜12脂肪族)−である;ここで、任意の水素原子は、必要に応じて、別個に、Rで置き換えられ、そして同じ水素原子に結合した2個の水素原子の任意のセットは、必要に応じて、別個に、カルボニルで置き換えられる;
10は、ハロゲン、−OR11、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R11または−SR11である;ここで、R11は、C1〜4−脂肪族−である;
11は、C1〜4−脂肪族−である;そして
12は、ハロゲン、−OR11、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R11、−SRである、
化合物。
【請求項2】
Rが、RC(O)−である;そしてRが、C6〜10アリールまたは5員〜10員ヘテロアリールであり、ここで、Rの任意の水素原子が、必要に応じて、別個に、R’で置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式IIの化合物
【化7】

ここで、Rは、フェニル、チオフェンまたはピリジンであり、ここで、各環は、必要に応じて、R’から別個に選択される5個までの基で置換され、ここで、結合xに隣接した該フェニル、チオフェンまたはピリジン上の少なくとも1つの位置は、R12で置換され、ここで、R12は、5個以下の直鎖原子を有する、
化合物。
【請求項4】
Yが、
【化8】

である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
が、C1〜12脂肪族またはC3〜10シクロアルキルであり、ここで、各基が、必要に応じて、Rから別個に選択される1個〜3個の基で置換されている、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
が、直鎖または分枝C1〜4アルキルであり、該アルキルが、Rから別個に選択される1個〜3個の基で置換されている、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
が、非置換直鎖または分枝C1〜4アルキルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、エチル、イソプロピル、n−プロピルまたはn−ブチルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、エチルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が、ハロゲン、−OR、−CN、−CF、−OCFまたは−Rである、請求項4〜9のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が、ベンジルである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
Yが、
【化9】

である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
環Aが、
【化10】

である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
環Aが、必要に応じてRで置換された
【化11】

である、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
環Aが、必要に応じてRで置換された
【化12】

である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
環Aが、必要に応じてRで置換された
【化13】

である、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
が、ハロゲン、−OR、−CF、−OCF、−Rまたは−SRである、請求項13〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
が、Hである、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、C3〜4分枝アルキル基である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
が、Hまたは−CHであり、Rが、−CHであり、そしてRが、−CHである、請求項1〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
12が、4個以下の直鎖原子を有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
12が、3個以下の直鎖原子を有する、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
12が、−OCF、−OCH、−CF、−CH、−CHCH、−Clまたは−Fである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
12が、−CF、−CH、−Clまたは−Fである、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
12が、−CH、−Clまたは−Fである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
各Rが、別個に、ハロゲン、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−R、1,2−メチレンジオキシ、1,2−エチレンジオキシ、−N(R、−SR、−SOR、−SO、−SON(R、−C(O)R、−C(O)C(O)N(R、−C(O)N(R、−OC(O)N(R、−(CH0〜2NHC(O)R、−N(R)SO、−N(R)SON(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)Rまたは−N(R)C(O)N(Rである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
各Rが、別個に、−NH、−N(R、−N(R)C(O)R、−OCF、−OR、−CF、−R、−SRまたはハロである、請求項26に記載の化合物。
【請求項28】
以下:
【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

から選択される、化合物。
【請求項29】
以下を含有する、薬学的組成物:
a)請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物;および
b)薬学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクル。
【請求項30】
患者における疾患を処置する方法であって、ここで、該疾患は、IL−1媒介疾患、アポトーシス媒介疾患、炎症疾患、自己免疫疾患、自己炎症疾患、破壊性骨障害、増殖障害、感染症、変性疾患、細胞死に関連した疾患、過剰な食用アルコール摂取疾患、ウイルス媒介疾患、網膜障害、ブドウ膜炎、炎症性腹膜炎、骨関節炎、膵炎、喘息、成人性呼吸窮迫症候群、糸球体腎炎、関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、強皮症、慢性甲状腺炎、グレーヴス病、自己免疫性胃炎、糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、慢性活性肝炎、重症筋無力症、炎症性腸疾患、クローン病、乾癬、アトピー性皮膚炎、瘢痕、移植片対宿主病、臓器移植拒絶反応、火傷後臓器アポトーシス、骨粗鬆症、白血病および関連障害、脊髄形成異常症候群、多発性骨髄腫−関連骨障害、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性メラノーマ、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、出血性ショック、敗血症、敗血症ショック、火傷、志賀菌赤痢、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、ケネディ病、プリオン病、脳虚血、癲癇、心筋虚血、急性および慢性心臓病、心筋梗塞、鬱血性心不全、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈バイパス移植、脊髄筋萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、HIV関連脳炎、老化、脱毛症、卒中による神経損傷、潰瘍性大腸炎、外傷性脳傷害、脊髄傷害、B型肝炎、C型肝炎、G型肝炎、黄熱病、デング熱、日本脳炎、種々の形態の肝臓病、腎臓病、腎多嚢胞病、H幽門関連胃潰瘍および十二指腸潰瘍、HIV感染、結核、髄膜炎、中毒性表皮壊死症、天疱瘡、マックル−ウェルズ症候群、家族性寒冷蕁麻疹、家族性地中海熱、慢性乳児神経皮膚および関節症候群、新生児発生多システム炎症疾患、TNFR1関連周期症候群、またはHyper−IgD周期発熱症候群である;
該方法は、該患者に、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または請求項29に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、
方法。
【請求項31】
患者におけるカスパーゼ媒介機能を阻害する方法であって、該患者に、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または請求項29に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項32】
患者におけるIGIFまたはIFN−γの産生を減らす方法であって、該患者に、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物または請求項29に記載の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項33】
細胞を保存する方法であって、該細胞を、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物またはそれらの薬学的に受容可能な誘導体に浸す工程を包含する、方法。
【請求項34】
前記細胞が、以下に存在している、請求項33に記載の方法:
a)移植目的の臓器;または
b)血液産物。
【請求項35】
免疫療法を使用して癌を処置する方法であって、ここで、該免疫療法は、その1構成要素として、請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物を含む、方法。
【請求項36】
前記組成物が、追加治療薬を含有する、請求項30〜35のいずれか1項に記載の方法。
【請求項37】
式Iの化合物を調製するプロセス:
【化21】

ここで、Yは、
【化22】

であり、そして他の変数は、請求項2〜11または13〜27のいずれか1項で定義したとおりである;
該プロセスは、アミンと酸(XがOHのとき)または適当な酸誘導体(Xが適当な脱離基のとき)とをカップリングする条件下にて、式1の化合物と式RXの化合物とを反応させて、式Iの該化合物を提供する工程を包含する:
【化23】

ここで、該変数は、請求項2〜11または13〜27のいずれか1項で定義したとおりである;ここで、Xは、OHまたは適当な誘導体または脱離基である、
プロセス。
【請求項38】
式Iの化合物を調製するプロセス:
【化24】

ここで、Yは、
【化25】

であり、そして他の変数は、請求項1〜11または13〜27のいずれか1項で定義したとおりである;
該プロセスは、アミンと酸(XがOHのとき)または適当な酸誘導体(XがOHではないとき)とをカップリングする条件下にて、式7−Aの化合物と式RNHCH(R)C(O)Xの化合物とを反応させて、式Iの該化合物を提供する工程を包含する:
【化26】

ここで、該変数は、請求項1、5〜9のいずれか1項で定義したとおりである;ここで、Xは、OHまたは適当な誘導体または脱離基である、
プロセス。
【請求項39】
式IVの化合物を調製するプロセス:
【化27】

ここで、該変数は、請求項1〜3または12〜27のいずれか1項で定義したとおりであり、該プロセスは、加水分解条件下にて、式Iの化合物を反応させて、式IIの化合物を提供する工程を包含する:
【化28】

ここで、Yは、以下である:
【化29】

ここで、Rは、請求項1または5〜9のいずれか1項で定義したとおりである、
プロセス。
【請求項40】
式3−Aの化合物を調製するプロセス:
【化30】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基である;PGは、適当な窒素保護基である;そして環Aは、請求項1で定義したとおりである;該プロセスは、以下の工程を包含する:
アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(Xが適当な脱離基であるとき)とをカップリングする条件下にて、式2−Aの化合物と:
【化31】

式20−Aの化合物とを反応させて、式3−Aの化合物を提供する工程:
【化32】

ここで、Xは、OHまたは適当な脱離基である、
プロセス。
【請求項41】
式3の化合物を調製するプロセス:
【化33】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基であり、そしてPGは、適当な窒素保護基である;該プロセスは、以下の工程を包含する:
アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(Xが適当な脱離基であるとき)とをカップリングする条件下にて、式2−Aの化合物と:
【化34】

式20の化合物:
【化35】

とを反応させて、式3の化合物を提供する工程。
【請求項42】
式13の化合物を調製するプロセス:
【化36】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基であり、そしてPGは、適当な窒素保護基である;
該プロセスは、以下の工程を包含する:
アミンとカルボン酸(XがOHであるとき)またはアミンと適当なカルボン酸(Xが適当な脱離基であるとき)とをカップリングする条件下にて、式2の化合物と:
【化37】

式21の化合物:
【化38】

とを反応させて、式13の化合物を提供する工程。
【請求項43】
式5−Aの化合物:
【化39】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基である;PGは、適当な窒素保護基である;そしてRは、請求項1または5〜9のいずれか1項で定義したとおりである、
化合物。
【請求項44】
式5の化合物:
【化40】

ここで、Zは、Z−型保護基であり、そしてPGおよびRは、請求項40で定義したとおりである、
化合物。
【請求項45】
式15の化合物:
【化41】

ここで、PGは、適当なカルボン酸保護基であり、そしてPGは、適当な窒素保護基である、
化合物。
【請求項46】
式3−Aの化合物:
【化42】

ここで、PG、PGおよびRは、請求項43で定義したとおりである、
化合物。
【請求項47】
式3の化合物:
【化43】

ここで、Zは、Z−型保護基であり、そしてPGは、請求項43で定義したとおりである、
化合物。
【請求項48】
式13の化合物:
【化44】

ここで、PGおよびPGは、請求項43で定義したとおりである、
化合物。
【請求項49】
式4Aの化合物:
【化45】

ここで、PGおよびPGは、請求項43で定義したとおりである、
化合物。
【請求項50】
式4の化合物:
【化46】

ここで、Zは、Z−型保護基であり、そしてPG、は、請求項43で定義したとおりである、
化合物。
【請求項51】
式14の化合物:
【化47】

ここで、PGおよびPGは、請求項43で定義したとおりである、
化合物。

【公表番号】特表2007−525503(P2007−525503A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500824(P2007−500824)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/006540
【国際公開番号】WO2005/085236
【国際公開日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(598032106)バーテックス ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (414)
【氏名又は名称原語表記】VERTEX PHARMACEUTICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】130 Waverly Street, Camridge, Massachusetts 02139−4242, U.S.A.
【Fターム(参考)】