説明

カッター取付具

【解決手段】カッター取付具1は、カッター2の挿嵌部6が挿脱可能に嵌め込まれる支持筒11と、支持筒11に対しロック位置とロック解除位置Qとに回動可能に支持したロック操作体13と、支持筒11に支持した複数の可動ロック球19とを備えている。可動ロック球19は、ロック操作体13のロック位置におけるロック状態と、ロック操作体13のロック解除位置Qにおけるロック解除状態SQとを取り得る。カッター2の回転中心線2aに対する偏心位置で支持筒11には一つのストッパ軸24を移動可能に設けている。ストッパ軸24は、一つの可動ロック球19をロック解除状態SQに保持するストッパ状態DQと、一つの可動ロック球19から退避するストッパ解除状態とを取る。
【効果】カッター取付具1において、可動ロック球19に対するストッパ軸24のがたつきを生じにくくするとともに、ストッパ軸24に関連する部品をコンパクトにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穿孔カッターなどの各種カッター、特に穿孔カッターのシャンクを支持するためのカッター取付具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種のカッター取付具においては、カッターの挿嵌部が挿脱可能に嵌め込まれる支持筒と、この支持筒の外周に対し回動可能に挿嵌されてロック位置とロック解除位置とを取り得るロック操作筒と、この支持筒に対し周方向へ並設した複数の可動ロック球とを備えている。このカッターの挿嵌部には複数のロック凹部が周方向へ並設されている。この可動ロック球は、ロック操作筒のロック位置で前記挿嵌部の各ロック凹部に係入されるロック状態と、ロック操作筒のロック解除位置でこの挿嵌部の各ロック凹部から離脱するロック解除状態とを取り得る。例えば、下記特許文献1では、圧縮コイルばねである環状ストッパが支持筒の内側に嵌め込まれている。この環状ストッパは、その弾性力により移動して前記各可動ロック球をロック解除状態に保持するストッパ状態と、そのストッパ状態で前記カッターの挿嵌部により弾性力に抗して押されて各可動ロック球から退避するストッパ解除状態とを取る。なお、下記特許文献1以外に、この種の環状ストッパとしては、圧縮コイルばねにより付勢された環体が支持筒の内側に嵌め込まれたものも知られている。
【特許文献1】特許第3609054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献1では、圧縮コイルばねであるストッパがカッターの回転中心線に対する周方向全体で支持筒の内周に沿って環状に配置され、一つのストッパが各可動ロック球をロック解除状態で同時に保持するため、このストッパに対する各可動ロック球のがたつきをなくすように各可動ロック球間に挿嵌するストッパの取付精度を高める必要が生じてコストが上がるおそれがある。また、支持筒の内側で占めるストッパの容積が大きくなり、ストッパに関連する部品のコンパクト性に欠けてコストが上がるおそれがある。
【0004】
この発明は、カッター取付具において可動ロック体に対するストッパ軸のがたつきを生じにくくすることを目的としている。また、この発明は、カッター取付具においてストッパに関連する部品をコンパクトにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
後記実施形態の図面(図1〜5)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかるカッター取付具は、下記のように構成されている。
このカッター取付具1は、カッター2の挿嵌部6が挿脱可能に嵌め込まれる支持孔14を有する支持筒11と、この支持筒11に対しロック位置Pとロック解除位置Qとに移動可能に支持したロック操作体13と、カッター2の挿嵌部6の外周面8の挿脱軌跡面に面する支持筒11の支持孔14の内周面12bで支持筒11に支持した可動ロック体19とを備えている。この可動ロック体19は、ロック操作体13のロック位置Pで前記外周面8の挿脱軌跡面の内側へ入り込むロック状態RPと、ロック操作体13のロック解除位置Qで前記外周面8の挿脱軌跡面の外側へ逃げ得るロック解除状態SQとを取り得る。前記カッター2の回転中心線2aに対する偏心位置で支持筒11にはストッパ軸24を例えばその回転中心線2aに沿って移動可能に設けている。このストッパ軸24は、前記可動ロック体19をロック解除状態SQに保持するストッパ状態DQと、その可動ロック体19から退避するストッパ解除状態UPとを取る。例えば、前記可動ロック体19が前記カッター2の回転中心線2aに対する周方向へ複数並設されている場合、各可動ロック体19のうち一部の可動ロック体19または全部の可動ロック体19について、一つのストッパ軸24が一つの可動ロック球19をロック解除状態SQに保持する。
【0006】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記可動ロック体19は前記カッター2の回転中心線2aに対する周方向へ複数並設され、前記ストッパ軸24は各可動ロック体19のうち一部の可動ロック体19例えば一つの可動ロック体19をロック解除状態SQに保持する。その際、一つのストッパ軸24が一つの可動ロック球19をロック解除状態SQに保持する。
【0007】
請求項1または請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記ストッパ軸24は、ストッパばね23により付勢され、そのストッパばね23の弾性力により移動して前記ストッパ状態DQとなり、そのストッパ状態DQで前記カッター2の挿嵌部6によりストッパばね23の弾性力に抗して押されて前記ストッパ解除状態UPとなる。
【0008】
請求項1または請求項2または請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記ロック操作体13は、ロックばね16により付勢され、そのロックばね16の弾性力により回動して前記ロック位置Pとなり、そのロックばね16の弾性力に抗して回動して前記ロック解除位置Qとなる。
【0009】
請求項5の発明にかかるカッター取付具は、下記のように構成されている。
このカッター取付具1は下記の支持筒11とロック操作筒13とロック機構部17とを備えている。この支持筒11においては、カッター2に設けた挿嵌部6がこのカッター2の回転中心線2aの方向へ挿脱可能に嵌め込まれる支持孔14を有し、その挿嵌部6の外周面8がこの支持孔14の内周面12bに対し嵌合する。このロック操作筒13においては、この支持筒11の外周に対しこのカッター2の回転中心線2aの方向を中心に回動可能に嵌め込まれる案内孔15を有し、この支持筒11の外周面12aがこの案内孔15の内周面15aに面する。このロック機構部17においては、この支持筒11に対し支持孔14の外周でこのロック操作筒13の回動方向Xへ並設した複数の収容孔18を有し、この各収容孔18に可動ロック体19を嵌め込んで支持筒11の内外周面12b,12a間で移動可能に支持している。前記ロック操作筒13の案内孔15の内周面15aには、前記支持筒11の外周面12aから突出した可動ロック体19が係入される退避凹部20と、その突出を規制する退避規制面21とをロック操作筒13の回動方向Xへ交互に並設している。このロック操作筒13がロックばね16の弾性力により回動したロック位置Pでは、このロック操作筒13の退避規制面21に当接した可動ロック体19が支持筒11の内周面12bから突出して、支持筒11の支持孔14に挿嵌されたカッター2の挿嵌部6の外周面8でロック操作筒13の回動方向Xへ並設した複数のロック凹部9に係入される。このロック操作筒13をロックばね16の弾性力に抗して回動させて支持筒11の支持孔14からカッター2の挿嵌部6を離脱させたロック解除位置Qでは、支持筒11の外周面12aから突出した可動ロック体19がロック操作筒13の退避凹部20に係入される。前記カッター2の回転中心線2aに対する偏心位置で支持筒11に設けたストッパ孔22にはストッパばね23により付勢されたストッパ軸24を例えばその回転中心線2aに沿って移動可能に挿嵌している。このストッパ軸24は、ストッパばね23の弾性力により移動して前記各可動ロック体19のうち一部の可動ロック体19例えば一つの可動ロック体19をロック解除状態SQに保持するストッパ状態DQと、そのストッパ状態DQで前記カッター2の挿嵌部6によりストッパばね23の弾性力に抗して押されて前記各可動ロック体19のうち一部の可動ロック体19例えば一つの可動ロック体19から退避するストッパ解除状態UPとを取る。
【発明の効果】
【0010】
請求項1〜5の発明は、カッター取付具1において可動ロック体19に対するストッパ軸24のがたつきを生じにくくすることができる。また、請求項1〜5の発明は、カッター取付具1においてストッパ軸24に関連する部品をコンパクトにすることができる。請求項3,5の発明は、カッター取付具1に対しカッター2を容易に取り付けることができる。請求項4,5の発明は、カッター取付具1に対しカッター2を容易に取り外すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態にかかるカッター取付具について図面を参照して説明する。
図1に示すように、カッター取付具1に取り付けられるカッター2においては、シャンク3の下半部に形成された連結部4に穿孔刃筒5が螺着され、シャンク3の上半部に形成された挿嵌部6がこの穿孔刃筒5の上側に並設されている。このシャンク3の挿嵌部6及び連結部4には回転中心線2a上で中心孔7が貫設されている。この挿嵌部6の外周面8(挿脱軌跡面)は回転中心線2aを中心とする円形状をなし、この外周面8には複数(3個)のロック凹部9が回転中心線2aに対する周方向へ等間隔で配置されて形成されている。なお、カッター2の挿嵌部とは、前記シャンク3自体を意味する以外に、図示しないが、このシャンク3を挿嵌したスリーブやソケットも含むシャンクを意味する。
【0012】
図1,2に示すように、前記カッター取付具1においては、図示しない工作機械等に対し着脱自在に支持されるシャンク10が支持筒11の上側に一体的に形成され、この支持筒11の下半部に形成された口筒部12の外周にロック操作体としてのロック操作筒13がカッター2の回転中心線2aを中心に回動方向Xへ回動可能に挿嵌されている。この口筒部12には支持孔14が形成されて下側へ開放されている。このロック操作筒13の内側に形成された案内孔15の内周面15aはこの口筒部12の外周面12aに面している。このロック操作筒13の内側でこの口筒部12の外周にはロックばね16(ねじりコイルばね)が巻装され、このロックばね16の一端部16aが支持筒11の上半部に引掛けられているとともに、このロックばね16の他端部16bがロック操作筒13に引掛けられている。このロック操作筒13は、図3,4に示すように回動方向Xの両側のうち一方のロック向きXPへこのロックばね16の弾性力により回動するロック位置Pと、図1,2,5に示すように回動方向Xの両側のうち他方のロック解除向きXQへこのロックばね16の弾性力に抗して回動するロック解除位置Qとを取る。
【0013】
図2,3,5に示すように、前記カッター取付具1においては、前記口筒部12とロック操作筒13との間で複数(3個)のロック機構部17がカッター2の回転中心線2aに対する周方向へ等間隔で配置されている。この各ロック機構部17においては、支持孔14の外周で口筒部12に収容孔18がロック操作筒13の回動方向Xへ並設されて口筒部12の外周面12aに対し外側開口18aで開放されているとともに口筒部12の内周面12bに対し内側開口18bで開放され、この各収容孔18に可動ロック体としての可動ロック球19が嵌め込まれてこの内外両開口18a,18b間で移動可能に支持されている。また、ロック操作筒13の案内孔15の内周面15aには複数(3個)の退避凹部20がカッター2の回転中心線2aに対する周方向へ等間隔で配置され、この各退避凹部20とそれらの間の退避規制面21とがロック操作筒13の回動方向Xへ交互に並設されている。
【0014】
前記カッター取付具1においては、カッター2の回転中心線2aに対する偏心位置で支持筒11の上半部にストッパ孔22がその回転中心線2aに沿って延設されて下側で支持孔14に開放され、このストッパ孔22にはストッパばね23(圧縮コイルばね)により付勢されたストッパ軸24がこの回転中心線2aに沿って移動可能に挿嵌されている。このストッパ軸24の外周に案内溝25がこの回転中心線2aに沿って延設され、支持筒11の上半部で止めねじ26により支えられた案内球27がこのストッパ孔22に露出してこの案内溝25に係入されている。このストッパ軸24は、図1,2に示すようにストッパばね23の弾性力によりストッパ孔22から支持孔14へ突出して前記各ロック機構部17のうちの一つに面するストッパ状態DQと、図3,4,5に示すようにストッパばね23の弾性力に抗して支持孔14からストッパ孔22に没入するストッパ解除状態UPとを取る。
【0015】
なお、図1,4に示す芯出しドリル28においては、シャンク28aが口筒部12の下側から支持孔14を通して支持筒11の上半部に挿着されて止めねじ29により固定され、切刃部28bが口筒部12の下方へ突出している。
【0016】
さて、図1に示すようにカッター取付具1からカッター2を取り外した分解状態で、そのカッター取付具1においては、ロック操作筒13が前記ロック解除位置Qにあり、ストッパ軸24が前記ストッパ状態DQにある。この分解状態では、図2に示すように、各ロック機構部17において可動ロック球19が口筒部12の外周面12aから突出してロック操作筒13の退避凹部20に係入可能となる。また、各ロック機構部17のうち一つのロック機構部17においては、ストッパ軸24が可動ロック球19に面し、この可動ロック球19が退避凹部20とストッパ軸24との間に挟まれたロック解除状態SQとなる。このロック解除状態SQでは、可動ロック球19が口筒部12の内周面12bから支持孔14側へ突出するのを阻止することができる。このロック解除状態SQでストッパ軸24に面していない可動ロック球19は、収容孔18内で自由に動き得る。
【0017】
図2に示すように、前記分解状態で芯出しドリル28の切刃部28b及びシャンク28aをこのカッター2の挿嵌部6の中心孔7に挿通するとともに、この挿嵌部6を口筒部12の支持孔14に挿入してストッパ軸24に押し当てる。さらに、この挿嵌部6の外周面8をこの支持孔14の内周面12bに嵌合させると、図3,4に示すように、ストッパ軸24がストッパばね23の弾性力に抗して押し上げられて前記ストッパ状態DQから前記ストッパ解除状態UPとなり、ロック操作筒13が前記ロック解除位置Qからロック向きXPへ回動して前記ロック位置Pとなる。その際、各ロック機構部17において、可動ロック球19は、ロック操作筒13の退避規制面21に押されて口筒部12の内周面12bから支持孔14側へ突出し、挿嵌部6のロック凹部9に係入されたロック状態RPとなる。
【0018】
図5に示すように、前記ロック状態RPでロック操作筒13を前記ロック位置Pからロックばね16の弾性力に抗してロック解除向きXQへ回動させて前記ロック解除位置Qにすると、各ロック機構部17において可動ロック球19はロック操作筒13の退避凹部20に係入可能となるために収容孔18内で自由に動き得る。その直後、カッター2の挿嵌部6がストッパばね23の弾性力によりストッパ軸24を介して押し下げられると、各ロック機構部17において可動ロック球19が挿嵌部6のロック凹部9から離脱して挿嵌部6が口筒部12の支持孔14から抜け、ストッパ軸24が前記ストッパ状態DQに戻るとともに、各可動ロック球19が前記ロック解除状態SQに戻る。
【0019】
本実施形態は下記の効果を有する。
* カッター2の回転中心線2aに対する偏心位置で支持筒11にストッパ軸24を移動可能に設け、一つのストッパ軸24が一つの可動ロック球19をロック解除状態SQに保持するので、ストッパ軸24に対する可動ロック球19のがたつきを生じにくくすることができるとともに、支持筒11の口筒部12の支持孔14で占めるストッパ軸24の容積が小さくなってストッパ軸24に関連する部品をコンパクトにまとめることができる。従って、コストを下げることができる。
【0020】
* ストッパ軸24がストッパ状態DQにおいて各可動ロック球19のうち一つの可動ロック球19のみをロック解除状態SQに保持するだけで、ロック操作筒13をロック解除位置Qに保持するので、ストッパ軸24に関連する部品をより一層コンパクトにまとめることができる。
【0021】
* カッター2の挿嵌部6を支持筒11の口筒部12の支持孔14に挿嵌する際、その挿嵌部6によりストッパ軸24をストッパばね23の弾性力に抗して押すだけで、ストッパ軸24をストッパ状態DQからストッパ解除状態UPに移動させて可動ロック球19をロック解除状態SQからロック状態RPにすることができる。その場合、ロック操作筒13はロック解除位置Qからロック位置Pへロックばね16の弾性力により自動的に戻る。従って、カッター取付具1に対しカッター2を容易に取り付けることができる。
【0022】
* 可動ロック球19のロック状態RPでロック操作筒13をロック位置Pからロック解除位置Qへロックばね16の弾性力に抗して回動操作するだけで、ストッパ軸24がストッパ解除状態UPからストッパ状態DQへストッパばね23の弾性力により移動してカッター2の挿嵌部6を支持筒11の口筒部12の支持孔14から抜くように働くとともに、可動ロック球19をロック状態RPからロック解除状態SQにしてストッパ軸24により保持することができる。従って、カッター取付具1に対しカッター2を容易に取り外すことができる。
【0023】
前記実施形態以外にも下記のように構成してもよい。
・ 前記実施形態では可動ロック球19をカッター2の回転中心線2aに対する周方向へ三個並設したが、そのほか一個または二個並設したり四個以上並設したりする。
【0024】
・ 前記実施形態ではカッター2の回転中心線2aに対する周方向へ並設した三個の可動ロック球19のうち、一つの可動ロック球19のみをストッパ軸24によりロック解除状態SQに保持したが、そのほか複数の可動ロック球19のうち一部(一以外)または全部をストッパ軸24によりロック解除状態SQに保持する。
【0025】
・ ストッパばね23やロックばね16を省略する。
・ カッター2を環状カッター以外の穿孔カッター例えばドリルやリーマなどに変更する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(a)は本実施形態にかかるカッター取付具からカッターを取り外した状態を示す正面図であり、(b)は同じく正面側から見た断面図であり、(c)はこのカッター取付具の横断面図であり、(d)はこのカッターの横断面図である。
【図2】(a)は上記カッターを上記カッター取付具に取り付ける途中状態を正面側から見た部分断面図であり、(b)は同じく横断面図である。
【図3】(a)は上記カッターを上記カッター取付具に取り付けた状態を正面側から見た部分断面図であり、(b)は同じく横断面図である。
【図4】(a)は上記カッターを上記カッター取付具に取り付けた状態を示す正面図であり、(b)は同じく正面側から見た断面図である。
【図5】(a)は上記カッターを上記カッター取付具から取り外す途中状態を正面側から見た部分断面図であり、(b)は同じく横断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1…カッター取付具、2…カッター、2a…回転中心線、6…カッターの挿嵌部、8…挿嵌部の外周面、9…挿嵌部のロック凹部、11…カッター取付具の支持筒、13…カッター取付具のロック操作体としてのロック操作筒、14…支持筒の支持孔、12a…支持筒の外周面、12b…支持筒の支持孔の内周面、15…ロック操作筒の案内孔、15a…案内孔の内周面、16…ロックばね、17…ロック機構部、18…支持筒の収容孔、19…可動ロック体としての可動ロック球、20…ロック操作筒の退避凹部、21…ロック操作筒の退避規制面、22…ストッパ孔、23…ストッパばね、24…ストッパ軸、P…ロック操作筒のロック位置、Q…ロック操作筒のロック解除位置、RP…可動ロック球のロック状態、SQ…可動ロック球のロック解除状態、UP…ストッパ解除状態、DQ…ストッパ状態、X…ロック操作筒の回動方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カッターの挿嵌部が挿脱可能に嵌め込まれる支持孔を有する支持筒と、この支持筒に対しロック位置とロック解除位置とに移動可能に支持したロック操作体と、カッターの挿嵌部の外周面の挿脱軌跡面に面する支持筒の支持孔の内周面で支持筒に支持した可動ロック体とを備え、この可動ロック体は、ロック操作体のロック位置で前記外周面の挿脱軌跡面の内側へ入り込むロック状態と、ロック操作体のロック解除位置で前記外周面の挿脱軌跡面の外側へ逃げ得るロック解除状態とを取り得るようにしたカッター取付具において、
前記カッターの回転中心線に対する偏心位置で支持筒にはストッパ軸を移動可能に設け、このストッパ軸は、前記可動ロック体をロック解除状態に保持するストッパ状態と、その可動ロック体から退避するストッパ解除状態とを取る
ことを特徴とするカッター取付具。
【請求項2】
前記可動ロック体は前記カッターの回転中心線に対する周方向へ複数並設され、前記ストッパ軸は各可動ロック体のうち一部の可動ロック体をロック解除状態に保持することを特徴とする請求項1に記載のカッター取付具。
【請求項3】
前記ストッパ軸は、ストッパばねにより付勢され、そのストッパばねの弾性力により移動して前記ストッパ状態となり、そのストッパ状態で前記カッターの挿嵌部によりストッパばねの弾性力に抗して押されて前記ストッパ解除状態となることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカッター取付具。
【請求項4】
前記ロック操作体は、ロックばねにより付勢され、そのロックばねの弾性力により回動して前記ロック位置となり、そのロックばねの弾性力に抗して回動して前記ロック解除位置となることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載のカッター取付具。
【請求項5】
カッターに設けた挿嵌部がこのカッターの回転中心線方向へ挿脱可能に嵌め込まれる支持孔を有し、その挿嵌部の外周面がこの支持孔の内周面に対し嵌合する支持筒と、
この支持筒の外周に対しこのカッターの回転中心線方向を中心に回動可能に嵌め込まれる案内孔を有し、この支持筒の外周面がこの案内孔の内周面に面するロック操作筒と、
この支持筒に対し支持孔の外周でこのロック操作筒の回動方向へ並設した複数の収容孔を有し、この各収容孔に可動ロック体を嵌め込んで支持筒の内外周面間で移動可能に支持したロック機構部とを備え、
前記ロック操作筒の案内孔の内周面には、前記支持筒の外周面から突出した可動ロック体が係入される退避凹部と、その突出を規制する退避規制面とをロック操作筒の回動方向へ交互に並設し、
このロック操作筒がロックばねの弾性力により回動したロック位置では、このロック操作筒の退避規制面に当接した可動ロック体が支持筒の内周面から突出して、支持筒の支持孔に挿嵌されたカッターの挿嵌部の外周面でロック操作筒の回動方向へ並設した複数のロック凹部に係入され、
このロック操作筒をロックばねの弾性力に抗して回動させて支持筒の支持孔からカッターの挿嵌部を離脱させたロック解除位置では、支持筒の外周面から突出した可動ロック体がロック操作筒の退避凹部に係入され、
前記カッターの回転中心線に対する偏心位置で支持筒に設けたストッパ孔にはストッパばねにより付勢されたストッパ軸を移動可能に挿嵌し、このストッパ軸は、ストッパばねの弾性力により移動して前記各可動ロック体のうち一部の可動ロック体をロック解除状態に保持するストッパ状態と、そのストッパ状態で前記カッターの挿嵌部によりストッパばねの弾性力に抗して押されて前記各可動ロック体のうち一部の可動ロック体から退避するストッパ解除状態とを取る
ことを特徴とするカッター取付具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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