説明

カップホルダー

【課題】上端にフランジを有するカップ形状の容器を複数個並べ、各容器の上面を覆った状態で、フランジの下部を係止すると共に、フランジの外周を保持することにより、ホルダーに対する保持力を強くするようにしたカップホルダーを提供する。
【解決手段】上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した状態で直列に並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、カップの配列方向の両側に沿って所定の離間部をあけてカップの数だけ形成し、夫々の離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各凸形線部の外側に形成された各凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上端にフランジを有するカップ形状の容器を複数個並べた状態で一括的に保持するカップホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、プリンやヨーグルト等を収容する容器は、比較的小型のカップ形状の容器の上端にフランジを備え、そのフランジの上面に合成樹脂製等のシールを張ることによって、容器の上部開口を密閉するようにしている。
【0003】
ところで、このような容器に内容物を収容して販売する際、内容物入りの複数の容器を一度に持ち運んだり、管理することができるように、所定数の容器を並べた状態で一括的に保持するホルダーが使用されている。
【0004】
そこで、このようなホルダーの従来例について、下記の特許文献を参照しながら説明する。
【0005】
まず、特許文献1のホルダーは、容器を直列状に配置して一括的に保持するようにしたものであり、単一の四角形からなる厚紙の中央部に容器挿入孔を穿設し、この容器挿入孔に挿入した容器のフランジを容器挿入孔の周部で係止するものである。また、容器挿入孔の両側の厚紙を上方に折り曲げて起立板を形成すると共に、フランジの両端部を起立板に形成した切込に引掛けて係止するようにしている。
【0006】
ところで、この特許文献1のホルダーは、容器の上部が容器挿入孔から上方へ突出するものであり、容器の上面全体をホルダーで覆う形状のものではない。従って、ホルダーの上面に商品の図柄や文字等を表示するようにした使用形態には不向きであった。
【0007】
また、上記の特許文献1の構成では、起立板を折り下げたとき、フランジの両端部を切込に引掛けて係止した状態から容易に解除されるため、個々の容器がホルダーから外れ易いという不都合が生じる。
【0008】
また、特許文献2のホルダーは、複数個のカップに設けられたフランジの上面を平面状のホルダーで覆うものであり、隣設するカップとカップの間の折曲片を下方に折り曲げると共に、折曲片の両端の当接片をカップのフランジの下部に引掛けるように構成したものである。また、ホルダーの中央位置においても、下方へ折り曲げた折曲片の両側の当接片でカップのフランジの下部を係止する構成とされている。
【0009】
このような特許文献2の構成は、夫々のカップのフランジに対して3箇所を下方に折り曲げた折曲片の両側の当接片で係止した構成とされている。従って、ホルダーの装着後に、折曲片を上方に折り返しただけで、折曲片の両側の当接片がフランジに対する係止状態から解除され、ホルダーがカップから容易に外れてしまうという不都合があった。
【0010】
さらに、特許文献3の構成は、4個以上の容器を2列以上に並べて保持可能なつば付き容器用ホルダーに関する構成であり、ホルダー本体の天面部の内方において、下方に折り曲げ可能な折込片が切欠きによって形成され、この折込片に形成された掛止片の上端縁部で容器のつば部を掛止するようにしている。
【0011】
ところが、容器のつば部は掛止片の上端縁部で単に引掛けられて保持される構成であるため、このような構成の掛止片の上端縁部では、容器のつば部を強く保持することができないという不都合が生じる。
【0012】
また、この特許文献3のホルダー本体の天面部の外側部においては、側板部を下方に折り曲げ、その折曲げ箇所に形成された側縁掛止部に容器のつば部を掛止する構成とされている。ところが、このような掛止構造においては、容器のつば部を側縁掛止部に単に引っ掛けるだけであって、側板部が容器の外周側面を押圧する等の保持力を有しないため、容器のつば部が側縁掛止部から抜け出やすいという不都合が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】実開昭51−111477号公報
【特許文献2】特開2000−238837号公報
【特許文献3】特許第3305971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、上端にフランジを有するカップ形状の容器を複数個並べ、各容器の上面を覆った状態で一括的に保持すると共に、各容器に対する保持力を強くすることによって、容器がホルダーから外れ難くしたカップホルダーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1のカップホルダーは、上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した状態で直列に並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが直列に並べたカップのフランジの上面を一括して覆い、カップの直列方向の両側に沿う対向位置で各カップのフランジの上面を押える凸形部を形成するために切り込んだ凸形線部と、該凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、各両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の各端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線をカップの配列方向の両側に沿って所定の離間部をあけてカップの数だけ形成し、夫々の離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各凸形線部の外側に形成された各凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部が各カップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項2のカップホルダーは、上部にフランジを有する4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが対角線方向に隣接配置した4個のカップのフランジの上面を一括して覆い、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップのコーナー部において各カップのフランジの上面を押える湾曲凸形部を形成するために切り込んだ湾曲凸形線部と、該湾曲凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周近傍まで延長すると共に該両裾線部の端部に略垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線を形成し、夫々の連続切込線の間をなす離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各湾曲凸形線部の外側に形成された各湾曲凹形部がカップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各湾曲凹形部の両側にて上方を向く各角部が各カップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する一方、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造でカップのフランジを係止するようにしたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項3のカップホルダーは、請求項2において、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、対角線方向に切り込んだ十字形の切込線の各先端が各カップのフランジの内周付近まで形成されると共に、各切込線の各先端の両側に短尺の切離部が形成された構成とし、隣設する各切離部間に設けられた折曲線に沿って下方に折り曲げて形成した三角片の両端の角部の上端で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項4のカップホルダーは、請求項2において、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、一方の対角線に沿って形成した直線状の中央切込線の各先端が対向する2個のカップの各フランジの内周付近に至るまで形成されると共に、該中央切込線の各先端部が各カップにおけるフランジの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線の中間位置に接合され、他方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線の各内方部に切抜線を形成する一方、各折曲線の各端部に形成された短尺の切離線が各円弧形切込線の両端に結合された構成とし、中央切込線を境にして分離した両側の折曲片を夫々の折曲線に沿って下方に折り曲げ、各切抜線に各カップのフランジを引っ掛けると共に、両側の折曲片の各両端部の切離線で形成された角部で一方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の請求項5のカップホルダーは、請求項2において、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、直線状の中央折曲線が互いに隣接する2個ずつのカップの各接点付近まで形成されると共に、該中央折曲線の両端部に切離されない折曲部を残して内方に中央切抜線を形成する一方、中央折曲線の両端に接合する左右の円弧形切抜線と各円弧形切抜線の各両端から4個のカップの中央の隙間に臨むフランジの中央付近の外周位置まで延長した傾斜切抜線を形成すると共に、各傾斜切抜線の内方端部付近に小円弧形切抜線を接合し、中央切抜線を跨いで隣設する小円弧形切抜線の端部同士を折曲線で接続した構成とし、中央折曲線で下方へ折り曲げてなる両側の長尺折曲片の各小円弧形切抜線の角部で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0020】
また、本発明の請求項6のカップホルダーは、上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した二列配置状態で並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが隣接した二列配置状態で並べた所定数のカップのフランジの上面を一括して覆い、カップの二列配置状態のコーナー部において各カップのフランジの上面を押える湾曲凸形部を形成するために切り込んだ湾曲凸形線部と、該湾曲凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線を形成すると共に、所定数のカップの二列配置状態における短尺側の各連続切込線の間をなす離間部にて隣設する端部切込線の内方端付近を結ぶ線を折曲線として形成する一方、所定数のカップの二列配置状態の長尺方向に配置された各カップのフランジの外側上面を押える凸形部を形成するために切り込んだ凸形線部と、該凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の各端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線をカップの配列方向の両側に沿って所定の離間部をあけて形成し、夫々の離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各凸形線部の外側に形成された各凹形部がカップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止し、所定数のカップの二列配置状態の各コーナー部に形成された湾曲凹形部の両側の角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する一方、二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造でカップのフランジを係止するようにしたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明の請求項7のカップホルダーは、請求項6において、二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、四方のカップの対角線方向に切り込んだ十字形の切込線の各先端が各カップのフランジの内周付近まで形成されると共に、各切込線の各先端の両側に短尺の切離部が形成された構成とし、隣設する各切離部間に設けられた折曲線に沿って下方に折り曲げて形成した三角片の両端の角部の上端で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0022】
また、本発明の請求項8のカップホルダーは、請求項6において、二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、四方のカップの一方の対角線に沿って形成した直線状の中央切込線の各先端が対向する2個のカップの各フランジの内周付近に至るまで形成されると共に、該中央切込線の各先端部が各カップにおけるフランジの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線の中間位置に接合され、他方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線の各内方部に切抜線を形成する一方、各折曲線の各端部に形成された短尺の切離線が各円弧形切込線の両端に結合された構成とし、中央切込線を境にして分離した両側の折曲片を夫々の折曲線に沿って下方に折り曲げ、各切抜線に各カップのフランジを引っ掛けると共に、両側の折曲片の各両端部の切離線で形成された角部で一方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【0023】
さらに、本発明の請求項9のカップホルダーは、請求項6において、二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、直線状の中央折曲線が互いに隣接する2個ずつのカップの各接点付近まで形成されると共に、該中央折曲線の両端部に切離されない折曲部を残して内方に中央切抜線を形成する一方、中央折曲線の両端に接合する左右の円弧形切抜線と各円弧形切抜線の各両端から4個のカップの中央の隙間に臨むフランジの中央付近の外周位置まで延長した傾斜切抜線を形成すると共に、各傾斜切抜線の内方端部付近に小円弧形切抜線を接合し、中央切抜線を跨いで隣設する小円弧形切抜線の端部同士を折曲線で接続した構成とし、中央折曲線で下方へ折り曲げてなる両側の長尺折曲片の各小円弧形切抜線の角部で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明の請求項1のカップホルダーは、上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した直列状態に並べ、各カップをカップホルダーで一括的に保持した状態にして管理し、展示し又は持ち運ぶ際等に利用可能である。
【0025】
このようなカップホルダーは、例えばカップを3個直列に配置した3個口のカップホルダーとして利用可能である。この場合、直列に並べたカップのフランジの上面をカップホルダーで一括的に覆った状態にする。
【0026】
そして、カップホルダーの外側の辺部を下方へ折り曲げることによって形成された各凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲変形した押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する。
【0027】
また、カップホルダーの外側の辺部は各凹形部と凹形部の間、即ち各カップとカップの間において内方へ凹むと同時に、各凹形部が湾曲状に膨出変形した形状で各カップの外周を押圧保持する。従って、各カップを保持したカップホルダーの両側の外側形状は、各カップの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となって、その反発力で各カップの外周側面を強力に押さえつけ、上記のように各凹形部の両側の各角部がフランジの下面を係止した際の保持力をさらに強化することが可能となる。
【0028】
また、本発明の請求項2のカップホルダーは、上部にフランジを有する4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べた状態にして各カップを一括的に保持した状態で管理し、展示し又は持ち運ぶ際等に利用可能となる。
【0029】
このような請求項2のカップホルダーによれば、4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べ、各カップの上面をカップホルダーで一括的に覆う状態にして、カップホルダーの外側の辺部を下方へ折り曲げることにより各コーナー部において各凸形線部の外側に湾曲凹形部が形成される。この湾曲凹形部は、カップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲する。また、各湾曲凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する。
【0030】
これによって、カップホルダーの外側形状は、各コーナー部とコーナー部の間、即ちカップとカップの間において内方へ凹むと同時に、各コーナー部において各カップの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となって、その反発力で各カップの外周側面を押さえつけ、上記のように各湾曲凹形部の両側にて各角部がフランジの下面に係止された保持力をさらに強化することが可能となる。
【0031】
また、請求項2のカップホルダーでは、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位を所定の形状に切り込んで、下方に折り曲げることによって形成した係止構造で、カップのフランジを係止した状態にすることが可能となる。
【0032】
さらに、本発明の請求項6のカップホルダーによれば、上部にフランジを有する所定数のカップを二列配置状態で並べた例として、カップを合計6個配置した6個口のカップホルダーとして構成することが可能である。ただし、本発明の請求項6の構成によれば、8個以上のカップの二列配置状態にも適用し得るカップホルダーを構成することも可能である。
【0033】
また、この請求項6の発明は、請求項1と請求項2の構成を併せ持ったものであり、二列配置状態で配列した各カップの上面をホルダーで覆った状態にして、二列配置状態の長辺側における各コーナー部とコーナー部との間に上記の請求項1の構成を適用することが可能となる。また、二列配置状態の短辺側における各コーナー部とコーナー部の間に上記の請求項2の構成を適用することが可能となる。
【0034】
そのような二列配置状態の長辺側における各コーナー部とコーナー部との間においては、カップホルダーの長辺側に形成された各凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲変形した押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する。
【0035】
これによって、カップホルダーの長辺側形状は各凹形部と各コーナー部の湾曲凹形部の間、即ち各カップとカップの間において内方へ凹むと同時に、各凹形部が湾曲状に膨出変形した形状で各カップの外周を押圧保持する。従って、各カップを保持したカップホルダーの両側の外側形状は、各カップの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となって、その反発力で各カップの外周側面を強力に押さえつけ、上記のように各凹形部の両側の各角部がフランジの下面を係止した際の保持力をさらに強化することが可能となる。
【0036】
さらに、各コーナー部に形成された湾曲凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各湾曲凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する。
【0037】
これによって、カップホルダーの短辺側形状は、各コーナー部とコーナー部の間、即ちカップとカップの間において内方へ凹むと同時に、各コーナー部において各カップの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となり、その反発力で各カップの外周側面を押さえつけ、上記のように各湾曲凹形部の両側にて各角部がフランジの下面に係止された保持力をさらに強化することが可能となる。
【0038】
なお、この請求項6のカップホルダーにおいても、二列配置状態に配列した各カップの間の内方の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造で、カップのフランジを係止した状態にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例1におけるカップホルダーの展開状態を示す平面図である。
【図2】本発明の実施例1におけるカップホルダーを直列配置した3個のカップに取り付けて保持した状態を示す上面図である。
【図3】本発明の実施例1におけるカップホルダーを直列配置した3個のカップに取り付けて保持した状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施例2におけるカップホルダーの展開状態を示す平面図である。
【図5】本発明の実施例2におけるカップホルダーを対角線方向に配置した4個のカップに取り付けて保持した状態を示す上面図である。
【図6】本発明の実施例2におけるカップホルダーを対角線方向に配置した4個のカップに取り付けて保持した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例2におけるカップホルダーの内方部位に形成した各カップのフランジを係止する係止構造に関して他の実施例を示すものである。
【図8】図7に示す各カップのフランジを係止する係止構造に関してさらに他の実施例を示す平面図である。
【図9】本発明の実施例3におけるカップホルダーの展開状態を示す平面図である。
【図10】本発明の実施例3におけるカップホルダーを二列配置した6個のカップに取り付けて保持した状態を示す上面図である。
【図11】本発明の実施例3におけるカップホルダーを二列配置した6個のカップに取り付けて保持した状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の実施例3におけるカップホルダーの内方部位に形成した各カップのフランジを係止する係止構造に関して他の実施例を示すものである。
【図13】図12に示す各カップのフランジを係止する係止構造に関してさらに他の実施例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0041】
本実施例のカップホルダーは、実施例1、2、3において、いずれも上部にフランジを有する所定数のカップを隣接状態に並べ、これらの所定数のカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダー1A、1B、1Cを構成するものである。
【0042】
なお、実施例1のカップホルダー1Aは、例えばカップを3個直列に配置した3個口のカップホルダーとして利用可能である。
【0043】
また、実施例2のカップホルダー1Bは、4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べた4個口のホルダーとして利用可能である。
【0044】
さらに、実施例3のカップホルダー1Cは、例えば、6個のカップを二列配置状態で並べた6個口のカップホルダーとして利用可能である。
【実施例1】
【0045】
本実施例のカップホルダー1Aは、図1〜図3に示すように、3個のカップC、C…を直列に配置した3個口のカップホルダーとして利用可能であるが、2個のカップCを直列に並べた2個口のカップホルダー、さらには4個のカップCを直列に並べた4個口のカップホルダー、又はそれ以上の個数のカップCを直列に並べたカップホルダーとして構成することも可能である。
【0046】
このようなカップホルダー1Aを形成する材料としては、厚紙や合成樹脂製の弾性を有するシート材料を用いて、図1のような展開形状に形成するとよい。また、カップホルダー1Aの上面にカップCの内容物に応じた宣伝用の絵柄や文字等を表示することも可能である。
【0047】
図1において、本実施例のカップホルダー1Aの展開形状は、カップCのフランジFの形状を2点鎖線で示すように、例えば3個のカップC、C…を隣接状態にして直列に並べた状態にして、各カップCのフランジFの上面を一括して覆う広さを有する長方形状から形成されている。
【0048】
ただし、本実施例のカップホルダー1Aの外形は、図1のような長方形状に限定されるものでなく、実施例1のカップホルダー1Aを構成することができる範囲内で長円形や異形の形状等に形成することも可能である。
【0049】
また、本実施例のカップホルダー1Aの展開形状は、図1に示すように、各カップCのフランジFの上面における対向部を押える部位に形成した凸形部2をカップCの配列方向の両側に沿って形成するように切り込んだ凸形線部3によって形成するようにしている。
【0050】
また、上記の各凸形線部3からカップCの内方へ入った部位へ切り込んだ両裾線部4a、4bをカップホルダー1Aの長手方向に沿うように形成して、カップCのフランジFの外周端近傍の外部まで延長する。そして、このような両裾線部4a、4bの各端部に略垂直に接する端部切込線5a、5bを短尺の円弧形状で形成することにより、凸形線部3と両裾線部4a、4bと両側の端部切込線5a、5bとの組合せから成る連続切込線6が形成される。
【0051】
さらに、本実施例においては、上記の連続切込線6を、カップCの両側の配列方向に沿って所定の離間部7をあけてカップCの数だけ形成する。このような構成において、本実施例のカップホルダー1Aは、3個口のカップを保持するように形成してあるため、長方形状のカップホルダー1Aの両側の長辺に沿って2箇所ずつ、合計4箇所の離間部7が形成される。
【0052】
そして、夫々の離間部7にて隣設する端部切込線5a、5bの内方端部同士を結ぶ線を折曲線8とし、さらにカップホルダー1Aの長手方向の両端部においても、端部切込線5a、5bの内方端部から上記の折曲線と同様に折曲線8a、8bを形成する。
【0053】
これらの折曲線8、8a、8bは、両裾線部4a、4bよりもさらに内方に入った位置に形成されるため、図2又は図3に示すように、折曲線8、8a、8bの両方の外側の辺部9、9を下方へ折り曲げることによって、各折曲線8、8a、8bの下方では、カップホルダー1Aの外側形状を内方へ凹ませると同時に、各凸形部2の外側には上方が開放状態の溝形状を有する凹形部11が形成され、該凹形部11は外側へ膨出した形状に変形される。また、各凹形部11の両側には上方を向く角部10a、10bが形成される。
【0054】
本実施例のカップホルダー1Aは上記のように構成されているため、このカップホルダー1Aを使用して3個口のカップを保持するには、図1に示すように、3個のカップC、C…を隣設した状態で直列に配置すると共に、これらのカップCのフランジFの上面にカップホルダー1Aを覆った状態で配置する。
【0055】
そして、図2及び図3に示すように、カップホルダー1Aの両側の辺部9、9を下方に折り曲げると、夫々の凸形部2、2…が各カップCのフランジFの上面に当接し被さった状態となる。
【0056】
また、各離間部7において折曲線8に沿って辺部9を下方へ折り曲げると、各凸形線部3の外側に形成された各凹形部11が各カップCの外周側面に沿って湾曲状に変形して各カップCの外周側面を押圧状態で包囲する。
【0057】
さらに、各凹形部11の両側にて上方を向く各角部10a、10bが各カップCの外周側面を押圧した状態にして各角部10a、10bの上端が各カップCのフランジFの下面を係止することができ、これによって各角部10a、10bが上方へ外れることを防止することが可能となる。
【0058】
また、上記の構成によって、各カップCの凹形部11が湾曲状に変形した反発力で各カップCの外周を押圧保持することとなる。その結果、各カップCを保持した状態のカップホルダー1Aの両側の外側形状は、各カップCの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となって、その反発力で各カップCの外周側面を押さえつけ、上記のように、各凹形部11の両側の各角部10a、10bがフランジFの下面を係止した際の保持力をさらに強化することが可能となる。
【実施例2】
【0059】
本実施例のカップホルダー1Bは、図4〜図6に示すように、4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べた4個口のカップホルダーとして構成したものである。従って、本実施例のカップホルダー1Bによれば、上部にフランジFを有する4個のカップCを対角線方向に隣接状態で並べ、各カップCの上面を一括的に覆った状態で保持することができる。
【0060】
このようなカップホルダー1Bを構成する材料としては、実施例1と同様に、厚紙や合成樹脂製の弾性を有するシート材料を用いて、図4のような展開形状に形成するとよい。また、この実施例においても、カップホルダー1Bの上面にカップCの内容物に応じた宣伝用の絵柄や文字等を表示することによってカップホルダーを商業用途に応用することが可能となる。
【0061】
また、図4に示すように、本実施例のカップホルダー1Bの展開形状は、カップCのフランジFの形状を2点鎖線で示したように、対角線方向に隣接配置した4個のカップC、C…のフランジFの上面を一括して覆う広さを有する四角形状のシート材料から形成するとよい。
【0062】
ただし、本実施例のカップホルダー1Bの外形は、四角形状のみに限定されるものでなく、実施例2のカップホルダー1Bの構成の範囲内で、図4のように四角形状の各コーナーを湾曲状に形成したり、全体を円形や異形等に形成することも可能である。
【0063】
本実施例のカップホルダー1Bの展開形状は、図4に示すように、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップC、C…全体の各コーナー部において、各カップCのフランジFの一部の上面を押える湾曲凸形部12を形成するために、湾曲凸形線部13で切り込んだ構成としている。また、湾曲凸形線部13からカップCの内方へ入った部位へ切り込んだ両裾線部14a、14bをカップCのフランジFの外周端近傍の外部まで延長した構成としている。
【0064】
さらに、上記の両裾線部14a、14bの端部に略垂直に接する短尺の円弧形状の端部切込線15a、15bを形成することにより、湾曲凸形線部13と両裾線部14a、14bと両側の端部切込線15a、15bとの組合せから成る連続切込線16をカップホルダー1Bの対角線方向の4箇所に形成している。
【0065】
また、本実施例においては、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップC、C…の夫々の連続切込線16、16…の間をなす離間部17、17…において隣設する端部切込線15a、15bの内方端付近を結ぶ線を折曲線18として形成する。さらに、この折曲線18にはカップホルダー1Bの外周端部に向けて三角形の二辺をなす形状で折込線18a、18bを形成する。ただし、この折込線18a、18bは、カップホルダー1Bの外周の一点において三角形の頂点を形成することなく、台形の両辺のように形成することも可能である。
【0066】
また、本実施例において、対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップC、C…の間の隙間をなす位置に相当するカップホルダー1Bの内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造30AでカップC、C…のフランジF、F…を係止するようにしている。
【0067】
本実施例の場合、この係止構造30Aは、カップホルダーC、C…の内方部位において対角線方向に切り込んだ十字形の切込線22、22の各先端が各カップCのフランジFの内周付近まで形成されると共に、各切込線22、22の各先端の両側に短尺の切離部23、23が形成された構成としている。また、隣設する各切離部23、23間に設けられた折曲線24、24…に沿って下方に折り曲げて形成した三角片25、25…の両端の角部26、26で各カップCのフランジFの下面を係止することが可能となる。
【0068】
上記の構成により、本実施例のカップホルダー1Bを使用して4個口のカップCを保持するには、図4に示すように、4個のカップC、C…を対角線方向に隣接状態で配置した状態で、これらのカップC、C…全体の上面にカップホルダー1Bを覆った状態で配置する。
【0069】
そして、図5及び図6に示すように、各離間部17における折曲線18に沿ってホルダー1Bの周辺の辺部19、19を下方に折り曲げると、ホルダー1Bの四方の各コーナー間で折込線18a、18bが内側に凹んだ状態で折り込まれる。また、各湾曲凸形線部13の外側に形成された各湾曲凹形部21が各カップCの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップCの外周側面を押圧状態で包囲する。さらに、各湾曲凹形部21の両側にて上方を向く各角部20a、20bがカップCの外周側面を押圧した状態で各角部20a、20bの上端が各カップCのフランジFの下面を係止し、各角部20a、20bが上方へ外れることを防止することが可能となる。
【0070】
一方、カップホルダー1Bの内方部位に形成したカップCのフランジFを係止する係止構造30Aは、図5又は図6に示すように、十字形の切込線22の各端部に形成した隣設する切離部23、23間の折曲線24で下方に折り曲げることによって形成された三角片25の両側の角部26、26でカップCのフランジFの下面を係止することにより、カップホルダー1Bの中央においてもカップCのフランジFに対して固定した状態にすることが可能となる。
【0071】
さらに、本実施例において、カップホルダー1Bの内方部位に形成したカップCのフランジFを係止する係止構造は、図7に示すように他の係止構造30Bによって実施してもよい。
【0072】
この係止構造30Bは、図7に示すように、カップホルダー1Bの内方部位において一方の対角線に沿って形成された中央切込線31の各先端が対向する2個のカップC、Cの各フランジF、Fの内周付近まで形成される。また、中央切込線31の各先端部が、対向する各カップC、CにおけるフランジF、Fの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線32、32の中間位置に接合する位置まで形成される。
【0073】
さらに、他方の対角位置に配置した2個のカップC、Cの各フランジF、Fの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線33、33の各内方部に切抜線34、34を形成する。また、各折曲線33、33の各端部付近に短尺の切離線33a、33a…を形成する一方、各切離線33a、33a…が各円弧形切込線32、32の両端に結合された構成とされている。
【0074】
なお、上記の構造において、各折曲線33、33は、その内方部に形成された切抜線34と四方の隅部に形成された切離線33a、33a…によって、短尺の結合部33b、33b…が切り離されずに残った部位となって折り曲げ可能とされている。また、図7に示す各所の小円形孔29、29…は、各接合部33bの両端に形成された小径穴であり、切抜線34や切離線33aが延長しないように形成されたものである。
【0075】
上記の構成により、図7の係止構造30Bは、中央切込線31を境にして分離した両側の折曲片35、35を夫々の折曲線33、33に沿って下方に折り曲げ、各切抜線34、34に各カップCのフランジFを引っ掛けると共に、両側の折曲片33、33の各両端部の切離線33a、33a…で形成された角部36、36…で一方の対角位置に配置した2個のカップC、Cの各フランジF、Fの下面を係止することが可能となる。
【0076】
さらに、本実施例において、カップホルダー1Bの内方部位に形成したカップCのフランジFを係止する係止構造は、図8に示すように他の係止構造30Cによって実施してもよい。
【0077】
この図8に示す係止構造30Cは、カップホルダー1Bの内方部位において形成された直線状の中央折曲線37が互いに隣接する2個ずつのカップC、Cの各接点C’、C’付近まで形成されると共に、中央折曲線37の両端部に切離されない折曲部38、38を残して内方に中央切抜線39を形成したものである。
【0078】
一方、中央折曲線37の両端に接合する左右の円弧形切抜線40、40と各円弧形切抜線40、40の各両端から4個のカップC、C…の中央の隙間に臨むフランジF、F…の中央付近の外周位置まで延長した四方の傾斜切抜線41、41…を形成すると共に、各傾斜切抜線41、41…の内方端部付近に小円弧形切抜線42、42…を接合し、中央切抜線39を跨いで隣設する小円弧形切抜線42、42…の端部同士を左右の折曲線46、46で接続した構成としている。
【0079】
なお、上記の構造において、図8に示す小円形孔43は、傾斜切抜線41、41…の各端部に形成されたものであり、各傾斜切抜線41の端部がその間に形成された折曲線44、44に延長しないように形成されたものである。
【0080】
このような構成により、両側の折曲線44、44に沿って中央折曲線37で下方へ折り曲げると、中央折曲線37を境に内方の中央切抜線39が間口を広げながら両側の長尺折曲片45、45がその両端の折曲部38、38の部位にて合致しつつ隣接するカップC、CのフランジF、F間に入り、これに伴って形成された各小円弧形切抜線42、42…の角部47、47…で各カップCのフランジFの下面を係止することが可能となる。
【実施例3】
【0081】
図9に示す本実施例のカップホルダー1Cは、実施例1の構成と実施例2の構成を併せ持ったものであり、例えば、6個のカップを二列配置状態で並べた6個口のカップを保持するカップホルダーとして利用可能である。
【0082】
また、本実施例において、カップホルダー1Cを構成する材料としては、実施例1又は2と同様に、厚紙や合成樹脂製の弾性を有するシート材料を用いて、図9のような展開形状に形成することができる。さらに、この実施例においても、カップホルダー1Cの上面にカップCの内容物に応じた宣伝用の絵柄や文字等を表示することによってカップホルダーを商業用途に応用することができる。
【0083】
本実施例の展開形状は、図9に示すように、弾性を有するシート材料からなるホルダーの展開形状が、二列配置状態で並べた所定数のカップCのフランジFの上面を一括して覆う広さを有し、実施例2と同様に四方のコーナー部が湾曲形状に形成されている。
【0084】
また、二列配置状態の短辺側において2個配列した各カップC、Cのコーナー部のフランジFの上面を押える湾曲凸形部12を形成するために、湾曲凸形線部13を切り込み形成する。また、この湾曲凸形線部13と該湾曲凸形線部13からカップCの内方へ入った部位へ切り込んだ両裾線部14a、14bをカップCのフランジFの外周端近傍の外部まで延長すると共に、該両裾線部14a、14bの端部に略垂直に接する短尺円弧形の端部切込線15a、15bを形成する。
【0085】
さらに、湾曲凸形線部13と両裾線部14a、14bと両側の端部切込線15a、15bとの組合せから成る連続切込線16をカップホルダー1Cの各コーナー部に形成する。
【0086】
また、カップCの二列配置状態の短辺側における連続切込線16、16の間の離間部17において隣設する端部切込線15a、15bの内方端付近を結ぶ線を折曲線18として形成する。さらに、この折曲線18にはカップホルダー1Cの外周端部に向けて三角形の二辺をなす形状で折込線18a、18bを形成する。ただし、この折込線18a、18bは、実施例2と同様に、カップホルダー1Cの外周の一点において三角形の頂点を形成することなく、台形の両辺のように形成することも可能である。
【0087】
一方、本実施例においては、二列配置状態の長辺側に配置された3個のカップC、C…の内、中央のカップCにおけるフランジFの側部の上面を押える凸形部2をカップCの配列方向に沿って形成された凸形線部3で切り込み形成する。
【0088】
また、この凸形線部3からカップCの内方へ入った部位で凸形線部3の両側に連続して切り込んだ両裾線部4a、4bをカップCのフランジFの外周端近傍の外部まで延長すると共に、両裾線部4a、4bの端部に略垂直に接する短尺円弧形の端部切込線5a、5bを形成する。
【0089】
上記の構成により、本実施例のカップホルダー1Cを使用して二列配置の6個口のカップC、C…を保持するには、図9に示すように、6個のカップC、C…を配置した状態で、これらのカップC、C…全体の上面にカップホルダー1Cを覆った状態で配置する。
【0090】
さらに、カップホルダー1Cにおいて、各コーナー部の連続切込線16と長辺側の各連続切込線6との間をなす各離間部7にて隣設する端部切込線15a、15b又は15b、15aの内方端部付近同士を結ぶ線を折曲線8として該折曲線8の外側のカップホルダー1Cの辺部9、9を下方へ折り曲げる。これによって、図10又は図11に示すように、各凸形部2の両側にて上方を向く角部10a、10b(図3参照)を形成し、この角部10a、10bの上端をフランジFの下面に係止すると共に、角部10a、10bの内側面でフランジFの下方の外周を押圧することが可能となる。
【0091】
このような本実施例の構成により、二列配置状態の長辺側における各コーナー部とコーナー部との間においては、カップホルダー1Cの長辺側に形成された各凹形部11が各カップCの外周側面に沿って湾曲変形した押圧状態で包囲すると共に、各凹形部11の両側にて上方を向く各角部10a、10bがカップCの外周側面を押圧した状態にして各角部10a、10bの上端が各カップCのフランジFの下面を係止する。
【0092】
これによって、カップホルダー1Cの長辺側形状は各凹形部11と各コーナー部の湾曲凹形部21の間、即ち各カップCとカップCの間において内方へ凹むと同時に、各凹形部11が湾曲状に膨出変形した形状で各カップの外周を押圧保持する。従って、各カップCを保持したカップホルダー1Cの両側の外側形状は、各カップCの外側面を包囲するごとに波状に膨出した形状となって、その反発力で各カップCの外周側面を強力に押さえつけ、上記のように各凹形部11の両側の各角部10a、10bがフランジFの下面を係止した際の保持力をさらに強化することが可能となる。
【0093】
さらに、カップホルダー1Cの各コーナー部に形成された湾曲凹形部21が各カップCの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップCの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各湾曲凹形部21の両側にて上方を向く各角部20a、20bがカップCの外周側面を押圧した状態にして各角部20a、20bの上端が各カップCのフランジFの下面を係止することが可能となる。
【0094】
これによって、カップホルダー1Cの短辺側形状は、各コーナー部とコーナー部の間、即ちカップCとカップCの間において、折り曲げられた折曲線18a、18bに沿って内方へ凹むと同時に、各コーナー部において各カップCの外側面を包囲するごとに各湾曲凹形部21が波状に膨出した形状となり、その反発力で各カップCの外周側面を押さえつけ、上記のように各湾曲凹形部21の両側にて各角部20a、20bが各カップのフランジFの下面に係止された保持力をさらに強化することが可能となる。
【0095】
また、このカップホルダー1Cにおいても、二列配置状態に配列した各カップC、C…の間の内方の隙間をなす位置に相当するカップホルダー1Cの内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造30Aで、カップCのフランジFを係止した状態にすることが可能となる。
【0096】
この係止構造30Aは、実施例2の場合と同様に構成されており、図9に示すように、カップホルダー1Cの二箇所の内方部位において対角線方向に切り込んだ十字形の切込線22、22の各先端が各カップCのフランジFの内周付近まで形成されると共に、各切込線22、22の各先端の両側に短尺の切離部23、23が形成された構成としている。また、隣設する各切離部23、23間に設けられた折曲線24、24…に沿って下方に折り曲げて形成した三角片25、25…の両端の角部26、26で各カップCのフランジFの下面を係止することが可能となる。
【0097】
また、本実施例において、カップホルダー1Cの二箇所の内方部位に形成したカップCのフランジFを係止する係止構造は、図12に示すように他の係止構造30Bによって実施してもよい。
【0098】
この係止構造30Bは、図12に示すように、カップホルダー1Cの2箇所の各内方部位において一方の対角線に沿って形成された中央切込線31の各先端が対向する2個のカップC、Cの各フランジF、Fの内周付近まで形成される。また、中央切込線31の各先端部が、対向する各カップC、CにおけるフランジF、Fの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線32、32の中間位置に接合する位置まで形成される。
【0099】
さらに、他方の対角位置に配置した2個のカップC、Cの各フランジF、Fの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線33、33の各内方部に切抜線34、34を形成する。また、各折曲線33、33の各端部付近に短尺の切離線33a、33a…を形成する一方、各切離線33a、33a…が各円弧形切込線32、32の両端に結合された構成とされている。
【0100】
なお、上記の構造において、各折曲線33、33は、その内方部に形成された切抜線34と四方の隅部に形成された切離線33a、33a…によって、短尺の接合部33b、33b…が切り離されずに残った部位となって折り曲げ可能とされている。また、図12に示す各所の小円形孔29、29…は、各接合部33bの両端に形成された小径穴であり、切抜線34や切離線33aが延長しないように形成されたものである。
【0101】
このように構成された係止構造30Bは、実施例2で説明したように、カップホルダー1Cの内方部位において一方の対角線に沿って形成された中央切込線31を境にして分離した両側の折曲片35、35を夫々の折曲線33、33に沿って下方に折り曲げる。こうすることによって、各切抜線34、34に各カップCのフランジFを引っ掛けると共に、両側の折曲片33、33の各両端部の切離線33a、33a…で形成された角部36、36…で一方の対角位置に配置した2個のカップC、Cの各フランジF、Fの下面を係止することが可能となる。
【0102】
さらに、本実施例において、カップホルダー1Cの二箇所の各内方部位に形成したカップCのフランジFを係止する係止構造は、図13に示すように他の係止構造30Cによって実施してもよい。
【0103】
この係止構造30Cは、カップホルダー1Cの二箇所の各内方部位において形成された直線状の中央折曲線37が互いに隣接する2個ずつのカップC、Cの各接点C’付近まで形成されると共に、中央折曲線37の両端部に切離されない折曲部38、38を残して内方に中央切抜線39を形成する。一方、中央折曲線37の両端に接合する左右の円弧形切抜線40、40と各円弧形切抜線40、40の各両端から各カップC、C…の間の隙間側のフランジF、F…の外周付近まで延長した四方の傾斜切抜線41、41…を形成すると共に、各傾斜切抜線41、41…の内方端部付近に小円弧形切抜線42、42…を接合し、中央切抜線39を跨いで隣設する小円弧形切抜線42、42…の端部同士を折曲線46で接続した構成としている。
【0104】
なお、上記の構造において、図12に示す小円形孔43は、傾斜切抜線41、41…の各端部に形成されたものであり、各傾斜切抜線41の端部がその間に形成された折曲線44、44に延長して拡大しないようにするためのものである。
【0105】
このような構成により、両側の折曲線44、44に沿って中央折曲線37で下方へ折り曲げると、中央折曲線37を境に内方の中央切抜線39が間口を広げながら両側の長尺折曲片45、45がその両端部の折曲部38、38の部位にて合致しつつ隣接するカップC、CのフランジF、F間に挟持され、これに伴って形成された各小円弧形切抜線の角部47、47…で各カップCのフランジFの下面を係止することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明のカップホルダーは、上端にフランジを有するカップ形状の容器を複数個並べ、各容器の上面を覆った状態で一括的に保持すると共に、各容器に対する保持力を強くすることによって、ホルダーが容器から外れ難くしたカップホルダーとして利用可能である。
【符号の説明】
【0107】
1A カップホルダー
1B カップホルダー
1C カップホルダー
C カップ
F フランジ
2 凸形部
3 凸形線部
4a、4b 両裾線部
5a、5b 端部切込線
6 連続切込線
7 離間部
8 折曲線
8a、8b 折曲線
9 辺部
10a、10b 角部
11 凹形部
12 湾曲凸形部
13 湾曲凸形線部
14a、14b 両裾線部
15a、15b 端部切込線
16 連続切込線
17 離間部
18 折曲線
18a、18b 折込線
19 辺部
20a、20b 角部
21 湾曲凹形部
22 切込線
23 切離部
24 折曲線
25 三角片
26 角部
29 小円形孔
30A、30B、30C 係止構造
31 中央切込線
32 円弧形切込線
33 折曲線
33a 切離線
33b 接合部
34 切抜線
35 折曲片
36 角部
37 中央折曲線
38 折曲部
39 中央切抜線
40 円弧形切抜線
41 傾斜切抜線
42 小円弧形切抜線
43 小円形孔
44 折曲線
45 長尺折曲片
46 折曲線
47 角部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した状態で直列に並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、
弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが直列に並べたカップのフランジの上面を一括して覆い、
カップの直列方向の両側に沿う対向位置で各カップのフランジの上面を押える凸形部を形成するために切り込んだ凸形線部と、該凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、各両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の各端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線をカップの配列方向の両側に沿って所定の離間部をあけてカップの数だけ形成し、
夫々の離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各凸形線部の外側に形成された各凹形部が各カップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部が各カップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とするカップホルダー。
【請求項2】
上部にフランジを有する4個のカップを対角線方向に隣接状態で並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、
弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが対角線方向に隣接配置した4個のカップのフランジの上面を一括して覆い、
対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップのコーナー部において各カップのフランジの上面を押える湾曲凸形部を形成するために切り込んだ湾曲凸形線部と、該湾曲凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周近傍まで延長すると共に該両裾線部の端部に略垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線を形成し、
夫々の連続切込線の間をなす離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各湾曲凸形線部の外側に形成された各湾曲凹形部がカップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各湾曲凹形部の両側にて上方を向く各角部が各カップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する一方、
対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造でカップのフランジを係止するようにしたことを特徴とするカップホルダー。
【請求項3】
対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、
対角線方向に切り込んだ十字形の切込線の各先端が各カップのフランジの内周付近まで形成されると共に、各切込線の各先端の両側に短尺の切離部が形成された構成とし、
隣設する各切離部間に設けられた折曲線に沿って下方に折り曲げて形成した三角片の両端の角部の上端で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項2記載のカップホルダー。
【請求項4】
対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、
一方の対角線に沿って形成した直線状の中央切込線の各先端が対向する2個のカップの各フランジの内周付近に至るまで形成されると共に、該中央切込線の各先端部が各カップにおけるフランジの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線の中間位置に接合され、
他方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線の各内方部に切抜線を形成する一方、各折曲線の各端部に形成された短尺の切離線が各円弧形切込線の両端に結合された構成とし、
中央切込線を境にして分離した両側の折曲片を夫々の折曲線に沿って下方に折り曲げ、各切抜線に各カップのフランジを引っ掛けると共に、両側の折曲片の各両端部の切離線で形成された角部で一方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項2記載のカップホルダー。
【請求項5】
対角線方向に隣接状態で配置した4個のカップの間の中央の隙間をなす位置に相当するカップホルダーの内方部位に形成した係止構造は、
直線状の中央折曲線が互いに隣接する2個ずつのカップの各接点付近まで形成されると共に、該中央折曲線の両端部に切離されない折曲部を残して内方に中央切抜線を形成する一方、
中央折曲線の両端に接合する左右の円弧形切抜線と各円弧形切抜線の各両端から4個のカップの中央の隙間に臨むフランジの中央付近の外周位置まで延長した傾斜切抜線を形成すると共に、各傾斜切抜線の内方端部付近に小円弧形切抜線を接合し、中央切抜線を跨いで隣設する小円弧形切抜線の端部同士を折曲線で接続した構成とし、
中央折曲線で下方へ折り曲げてなる両側の長尺折曲片の各小円弧形切抜線の角部で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項2記載のカップホルダー。
【請求項6】
上部にフランジを有する所定数のカップを隣接した二列配置状態で並べ、これらのカップの上面を一括的に覆った状態で保持するカップホルダーにおいて、
弾性を有するシート材料からなるカップホルダーが隣接した二列配置状態で並べた所定数のカップのフランジの上面を一括して覆い、
カップの二列配置状態のコーナー部において各カップのフランジの上面を押える湾曲凸形部を形成するために切り込んだ湾曲凸形線部と、該湾曲凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線を形成すると共に、所定数のカップの二列配置状態における短尺側の各連続切込線の間をなす離間部にて隣設する端部切込線の内方端付近を結ぶ線を折曲線として形成する一方、
所定数のカップの二列配置状態の長尺方向に配置された各カップのフランジの外側上面を押える凸形部を形成するために切り込んだ凸形線部と、該凸形線部からカップの内方へ入った部位から左右へ広がる方向へ切り込んだ両裾線部と、該両裾線部をカップのフランジの外周端近傍の外部まで延長すると共に該両裾線部の各端部に垂直に接するように切り込んだ端部切込線とから成る連続切込線をカップの配列方向の両側に沿って所定の離間部をあけて形成し、
夫々の離間部にて隣設する端部切込線の内方端部付近を結ぶ線を折曲線として該折曲線の外側の辺部を下方へ折り曲げることによって各凸形線部の外側に形成された各凹形部がカップの外周側面に沿って湾曲に変形して各カップの外周側面を押圧状態で包囲すると共に、各凹形部の両側にて上方を向く各角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止し、
所定数のカップの二列配置状態の各コーナー部に形成された湾曲凹形部の両側の角部がカップの外周側面を押圧した状態にして各角部の上端が各カップのフランジの下面を係止する一方、
二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位を所定の形状に切り込んで下方に折り曲げることによって形成した係止構造でカップのフランジを係止するようにしたことを特徴とするカップホルダー。
【請求項7】
二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、
四方のカップの対角線方向に切り込んだ十字形の切込線の各先端が各カップのフランジの内周付近まで形成されると共に、各切込線の各先端の両側に短尺の切離部が形成された構成とし、
隣設する各切離部間に設けられた折曲線に沿って下方に折り曲げて形成した三角片の両端の角部の上端で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項6記載のカップホルダー。
【請求項8】
二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、
四方のカップの一方の対角線に沿って形成した直線状の中央切込線の各先端が対向する2個のカップの各フランジの内周付近に至るまで形成されると共に、該中央切込線の各先端部が各カップにおけるフランジの内周近傍に沿って形成した円弧形切込線の中間位置に接合され、
他方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの内方に沿って互いに平行に形成した一対の折曲線の各内方部に切抜線を形成する一方、各折曲線の各端部に形成された短尺の切離線が各円弧形切込線の両端に結合された構成とし、
中央切込線を境にして分離した両側の折曲片を夫々の折曲線に沿って下方に折り曲げ、各切抜線に各カップのフランジを引っ掛けると共に、両側の折曲片の各両端部の切離線で形成された角部で一方の対角位置に配置した2個のカップの各フランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項6記載のカップホルダー。
【請求項9】
二列配置状態に配列した所定数のカップの間の内方の各隙間をなす位置に相当するカップホルダーの各内方部位に形成した係止構造は、
直線状の中央折曲線が互いに隣接する2個ずつのカップの各接点付近まで形成されると共に、該中央折曲線の両端部に切離されない折曲部を残して内方に中央切抜線を形成する一方、
中央折曲線の両端に接合する左右の円弧形切抜線と各円弧形切抜線の各両端から4個のカップの中央の隙間に臨むフランジの中央付近の外周位置まで延長した傾斜切抜線を形成すると共に、各傾斜切抜線の内方端部付近に小円弧形切抜線を接合し、中央切抜線を跨いで隣設する小円弧形切抜線の端部同士を折曲線で接続した構成とし、
中央折曲線で下方へ折り曲げてなる両側の長尺折曲片の各小円弧形切抜線の角部で各カップのフランジの下面を係止するようにしたことを特徴とする請求項6記載のカップホルダー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−245996(P2012−245996A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118102(P2011−118102)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(000145910)株式会社尚山堂 (6)
【出願人】(506100990)日本トーカンパッケージ株式会社 (41)
【Fターム(参考)】