説明

カップ入りたこ焼きの提供方法

【課題】 ドライバーや乗客が自動車内で食べたり、ドライバーが運転しながら信号待ちなどを利用して食べたりするのに適したたこ焼きの提供スタイルを提供しようとするものである。
さらに、ドライバーや乗客が自動車内でスープと共に食するのに適したたこ焼きの提供スタイルを提供しようとするものである。
【解決手段】 上記課題を解決するため、本発明のカップ入りたこ焼きは、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これにスティックをセットして提供する。
また、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これに棒状菓子をスティック代わりにセットして提供する。
また、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼き適数個とスープ適量を入れて提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップに調理済みのたこ焼きを入れ、これにスティックをセットして提供するカップ入りたこ焼きの提供方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
たこ焼きは庶民的なファーストフードとして親しまれ、フネとよばれる舟の形をした板状の容器や発泡樹脂製の皿形容器などに入れて販売されている。
近年ファーストフードとしてのたこ焼きも、歩きながら食べたり自動車内で食べたりするケースが多くなり、フネとよばれるような容器に入れで提供するスタイルでは支障が出るケースが多くなってきている。
そうした問題点を解決するため、たこ焼きやお好み焼きなどのファーストフードを収容する食品包装容器に関し、たこ焼き収容凹部を設けて歩きながら食べるのに適した形状に形成すると共に、可食材料によって形成して容器を廃棄しなくてもよいようにしようとする先行技術がある。例えば、「食品包装容器及び食品包装形態」がある(例えば、特許文献1参照)。
容器を可食性カップとし、ソフトクリームのようにたこ焼きと一緒に容器を食べるスタイルでツマ楊枝も要らないようにしようとする先行技術として「たこ焼き入れ食用カップ」がある(例えば、特許文献2参照)。
上記技術例には、歩きながら食べる容器としては一歩前進の感があるものの、一長一短があり実用的なファーストフードのスタイルを形成するに至らないという実情がある。
また、自動車内でたこ焼きを食べようとするドライバーなどでは、お茶を飲むときなど、たこ焼きを一時的に置く場所がなくて困るという実情があり、自動車内でたこ焼きを食べるうえでの問題点もあった。
【特許文献1】 特開2001−270582号公報(請求項1〜3,図1〜5)
【特許文献2】 実開昭62−13195号公報(請求項1,図1〜3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記実情に鑑み、本願は、ドライバーや乗客が自動車内で食べたり、ドライバーが運転しながら信号待ちなどを利用して食べたりするのに適したたこ焼きの提供スタイルを提供しようとするものである。
さらに、ドライバーや乗客が自動車内でスープと共に食するのに適したたこ焼きの提供スタイルを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明請求項1のカップ入りたこ焼きは、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これにスティックをセットして提供する。
【0005】
また、請求項2のカップ入りたこ焼きは、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これに棒状菓子をスティック代わりにセットして提供する。
【0006】
また、請求項3のカップ入りたこ焼きは、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼き適数個とスープ適量を入れて提供する。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の提供方法によれば、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成されたカップに入れてドライバーや乗客に提供するので、たこ焼きを購入したドライバーや乗客はカップの底面部が平坦に形成されているので、安定的にカップホルダーに収納することができ、たこ焼きを入れた容器の置き場所に困ることがない。
また、たこ焼きが入ったカップをカップホルダーに収納した状態で、片手に飲み物を持って、その飲み物を飲みながらたこ焼きを食することが可能となる。
また、カップ内にスープなどの液体を入れていないので、走行中にスープなどがあふれ出る心配もなく、たこ焼きの入ったカップを安心してホルダーに収納することができる。
従って、ドライバーは、運転しながら信号待ちなどを利用して、時間を有効に使いながらたこ焼きを食することができるようになり、ひいては、道路沿いで営業するたこ焼き屋でのたこ焼き販売量の増加を見込むことができる。
なお、スティックを、カップ丈と略同一の長さもしくはカップ丈よりも長いものを用いた場合には、手を汚すことなくカップの中のたこ焼きを食することができる。
【0008】
また、紙製または樹脂製の耐水性カップに入れて提供するので、食べた後にお茶を入れて飲むことができる。この場合、たこ焼きを入れた後のカップでは、特有的に、たこ焼きの表面の皮やソースなどの表層物がカップ内面に付着するので、たこ焼きの移り香がするお茶を味わうことができる。さらに、この味付けしたお茶の入ったカップを自動車のカップホルダーに収納して長時間保管することが可能となる。
【0009】
また、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成されたカップに入れて提供した場合、カップの胴部を握持することができ、歩きながらたこ焼きを食べることもできる。
【0010】
また、たこ焼きをカップに複数個重ね入れて提供するので、たこ焼きが冷めにくくなり味の低下速度を遅れさせることができる。
【0011】
請求項2の提供方法によれば、上記効果のほか、棒状菓子をスティック代わりにセットして提供するので、スティックの廃棄量を削減して環境保護や資源保護に貢献できると共に、購入者にお得感を与えることができる。
【0012】
また、棒状菓子をスティック代わりにすると、スティックでカップを突き破るおそれがなくなる。従って、スティックで破れたカップを用いてお茶が漏れたり、それによって衣服を汚したりする不測の事故を防止することができる。
また、食べられるスティックを使ってたこ焼きを食べるので、購入者に好奇心や期待感を与えることができ、ひいてはたこ焼き販売量の増加を見込むことができる。
【0013】
請求項3の提供方法によれば、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、カップに調理済みのたこ焼きとスープを入れて提供するので、ドライバーや乗客などにスープたこ焼きを提供することができる。従って、スープたこ焼きを椅子やテーブルを備えない店舗でも販売することができるようになる。
【0014】
また、ドライバーは、運転しながら信号待ちなどを利用してスープたこ焼きを食することもできると共に、時間を有効に使ってスープを冷ましながらスープたこ焼きを食することができるようになる。
【0015】
また、耐水性カップに入れて提供するので、カップからスープが滲み出すおそれがないと共に、スープを飲むのにスプーンなどを必要とせず、スープを飲み干すのに好都合なスタイルでスープたこ焼きを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
請求項1による実施形態を以下に説明する。
本発明での「自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された」とは、一般的な自動車のカップホルダーに収納できる形状およびサイズに形成されたことをいい、具体的には、平坦な底面部を有し、かつ、底面部から略5cmの高さでの直径が略7cm以内に形成されたものをいう。
「紙製または樹脂製の耐水性カップ」には、合成紙製や発泡スチロール製などの耐水性カップを含む。
本発明での「カップ」とは、平坦な底面部を有し、その底面部と略同一もしくは底面部よりも大きな開口部を有する縦長の容器をいい、例えば、自販機用紙コップなどをいう。また、胴部を蛇腹状などに形成したものを含む。
上記カップに、略5個〜10個の調理済みのたこ焼きを重ねる状態で入れ、カップに余裕をもたせてたこ焼きがこぼれ出ないように入れる。
「調理済みのたこ焼き」には、常法によりたこ焼き器で焼き上げたたこ焼きのほか、冷凍したたこ焼きを電子レンジで加熱処理したたこ焼き、油で揚げたたこ焼きなどを含む。なお、青海苔粉や粉かつおなどのふりかけ、あるいは、ソースやマヨネーズなどを適宜調理中に加えることができる。
「スティック」には、爪楊枝のほか、串、フォーク、小型スプーン、ストロー、箸など、たこ焼きを刺したり挟んだりして食するのに用いることのできる用具を含む。
スティックは、カップ丈と略同一の長さもしくはカップ丈よりも長いものを用いることが好ましい。なお、スティックは、複数をセットしてもよい。
上記に基づき、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これにスティックをセットして提供する、という提供スタイルを提供することができる。
【0017】
請求項2による実施形態を以下に説明する。
「棒状菓子」とは、棒状に形成された菓子をいい、例えば、ポッキィ(登録商標)やプリッツ(登録商標)などのような菓子をいう。
その他の事項については、請求項1記載の実施形態に準じる。
上叙に基づき、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これに棒状菓子をスティック代わりにセットして提供する、という提供スタイルを提供することができる。
【0018】
請求項3による実施形態を以下に説明する。
「スープ」には、コンソメスープ、ポタージュなどの所謂スープのほか、お吸い物や味噌汁などを含む。
その他の事項については、請求項1記載の実施形態に準じる。
上叙に基づき、自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼き適数個とスープ適量を入れて提供する、という提供スタイルを提供することができる。
【実施例1】
【0019】
以下、請求項1による実施例を説明する。
平坦な底面部を有し、かつ、底面部から略5cmの高さでの直径が略7cmで容量が545mlの耐水性の紙コップに、常法によりたこ焼き器で焼いたたこ焼きにソースを掛け、その上に青海苔粉を振りかけて調理したたこ焼き8個を重ね入れ、これにスティックとしてカップ丈よりも長い竹串1本をセットして提供する。
上記のようにして、「自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これにスティックをセットして提供する」というカップ入りたこ焼きの提供方法が実施できる。
【実施例2】
【0020】
以下、請求項2による実施例を説明する。
平坦な底面部を有し、かつ、底面部から略5cmの高さでの直径が略6.5cmで容量が400mlの耐水性の紙コップに、冷凍たこ焼きを電子レンジで加熱処理したたこ焼き6個を重ね入れ、これに棒状菓子のポッキィ(登録商標)1本をスティック代わりにセットして提供する。
上記のようにして、「自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これに棒状菓子をスティック代わりにセットして提供する」というカップ入りたこ焼きの提供方法が実施できる。
【実施例3】
【0021】
以下、請求項3による実施例を説明する。
平坦な底面部を有し、かつ、底面部から略5cmの高さでの直径が略6cmで容量が275mlの耐水性の紙コップに、冷凍たこ焼きを油で揚げたたこ焼き3個を入れ、これにコーンのポタージュスープ80ccを入れて提供する。
上記のようにして、「自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼き適数個とスープ適量を入れて提供する」というカップ入りたこ焼きの提供方法が実施できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これにスティックをセットして提供することを特徴とするカップ入りたこ焼きの提供方法。
【請求項2】
自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼きを複数個重ね入れ、これに棒状菓子をスティック代わりにセットして提供することを特徴とするカップ入りたこ焼きの提供方法。
【請求項3】
自動車用カップホルダーに収納できるよう形成された、紙製または樹脂製の耐水性カップに、調理済みのたこ焼き適数個とスープ適量を入れて提供することを特徴とするカップ入りたこ焼きの提供方法。

【公開番号】特開2009−136272(P2009−136272A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−341724(P2007−341724)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000171263)
【Fターム(参考)】