説明

カップ蓋付液体容器

【課題】容器内の液体を計量するために液体容器口部に装着されたカップ蓋を兼ねる蓋を外して計量時に、液体がカップ蓋外に漏れた場合に手や床や液体容器の外に垂れる事を解消する。
【解決手段】液体容器1口部にカップ蓋2を装着し、そのカップ蓋中央に装着するピストン式ポンプのピストンシリンダー3上部は流変板12と、皿スプリング20と、押えナット21と、固定リング19で構成して、ピストンシリンダー3下部をカップ蓋2底面にリングナット30で装着するピストンシリンダーに液体が流れる複数の液流穴と、空気が流通する空流穴を設けて、液流穴上部にボールバルブ24、29を配設し、下部にはピストンシリンダー内が計量室に通じる液流口23を設けて、流変板12に複数の流変穴と排液管と空入口を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
洗濯時に液体洗剤を計量し洗濯機内に流し込む時に用いられる、液体容器の蓋が計量
升を兼ねる液体容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来カップ蓋付液体容器では特許文献1、特許文献2、特許文献3のものが知られているがいずれも洗濯時に計量升を兼ねるねじ式液体容器の蓋を回して液体容器から取り外し、液体洗剤の入っている容器を傾け計量升を兼ねる蓋に液体を注ぎ液体を計量の後に洗濯機内に流し込んでいた。
【0003】
液体容器の蓋が計量升を兼ねるカップ蓋から液体容器底迄液送管が伸びている液体容器の場合は、液体容器を握る様に押して液体容器の液体をカップ蓋に押し上げてからカップ蓋の上に付いている蓋を開いて計量した液体を洗濯機の中に投入していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−173712号公報
【特許文献2】特開2009−298436号公報
【特許文献3】特開2007−276810号公報
【発明の概要】
【0005】
液体容器口部にカップ蓋を装着し、そのカップ蓋中央に装着するピストン式ポンプのピストンシリンダー上部は固定リングと押えナットで流変板と皿バネを回転自在に構成して、ピストンシリンダー下部をカップ蓋底面にリングナットで装着する、ピストンシリンダーに液体が流れる複数の液流穴と空流穴を設けて、液流穴上部にボールバルブを配設し下部にはピストンシリンダー内が計量室に通じる流流口を設けて、流変板に複数の流変穴と、排液管と、空入口を設けて、回転自在な流変板を回してピストンシリンダーに設けた液流穴と、流変板に設けた流変穴との位置関係を変え液体の流れを変化させて、液体容器内の液体を計量室に移動した後に計量室内の液体を液体使用箇所に排出出来る。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、特許文献2、特許文献3のいずれも容器内の液体を計量するために液体
容器上部のカップ蓋を回して取り外さなければならないので手間がかかる。
カップ蓋を外し液体容器を傾けカップ蓋に液体を注ぐ時に液体がカップ蓋から溢れた場合はカップ蓋の液体を容器に戻すが、この時に容器外に流れてしまった場合、洗濯洗剤など手や床に垂れベタベタして清掃に手間がかかるし手に付いて不快を覚える等の改善すべき問題があった。
【0007】
液体容器を握る様に押して液体容器の液体をカップ蓋に押し上げる場合に、容器内の液体量を押し上げすぎると手や容器に液体が垂れる。
必要量以上を押し上げた場合に液体を液体容器に戻す事は難しく必要以上の液体を洗濯機
内に投入する事になる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明の請求項1は、液体容器口部にカップ蓋を装着してあり、そのカップ蓋中央に装着されたピストンシリンダー内部に複数のスプリングと、ピストン軸の一端に押しボタンが配設され他端に設けられたピストンが挿入され、ピストンシリンダー上部に固定リングが装着されていて、その固定リングに押えナットが皿スプリングと流変板を回転自在に押える様に装着されている物において、ピストンシリンダー下部はリングナットでカップ蓋に装着されて計量室が構成され、ピストンシリンダー下部と液体容器底間に液流管が配設されていると共に、ピストンシリンダー上部に回転自在に装着された流変板に複数の流変穴と、液流口と、排液管と、空入口が設けてあり流変板を回してピストンシリンダーに配設されている複数の液流穴と、空流穴と、複数のボールバルブと、複数の液流口と、空流口との位置関係を変え液流回路と空流回路を変えるカップ蓋である。
【0009】
以下図面に基づき説明する。
液体容器(1)口部に装着するカップ蓋(2)の中央に装着するピストンシリンダー(3)に液流穴A(4)と、液流穴B(5)と、液流穴C(6)と、液流穴D(7)と、空流穴(8)を設けて、ピストンシリンダー(3)内部にスプリング(9)と援衝スプリングを配設してピストン軸(10)の一端にピストン(11)を配設し、ピストンシリンダー(3)に挿入する。
【0010】
ピストンシリンダー(3)上部に装着する流変板(12)に、流変方向を転換するための流変穴A(13)と、流変穴B(14)と、液体計量時に液流穴A(4)上部より計量室(15)に続く液流口E(16)と、外部空気を液体容器(1)内に導入するための空入口(17)と、排液管(18)を設ける。
【0011】
流変板(12)に設けた流変穴A(13)口部と、流変穴B(14)口部と、液流口E(16)口部はピストンシリンダー(3)へと続き、空入口(17)上口は外部に続き下口はピストンシリンダー(3)に続き、空入口(17)上口は外部に続き下口はピストンシリンダー(3)に続き、排液管(18)下口はピストンシリンダー(3)に続き上口は外部に続く。
【0012】
流変板(12)上面に矢印を記入し、カップ蓋(2)上面に出の文字をカップ蓋(2)
センターより液流穴D(7)の方向に記入し、計の文字をカップ蓋(2)センターより液流穴B(5)の方向に記入し、止の文字をカップ蓋(2)センターより空流穴(8)の方向に記入する。
【0013】
ピストンシリンダー(3)に流変板(12)を配設して、ピストンシリンダー(3)上
部にピストン軸(10)のベアリングを兼ねる固定リング(19)を装着して、皿スプリング(20)で流変板(12)を押える様に皿スプリング(20)押えナット(21)を固定リング(19)に装着して、ピストン軸(10)上部に押しボタンボタン(22)を配設する。
【0014】
ピストンシリンダー(3)に設けた流変穴A(4)は上部にボールバルブA(24)を配設しカップ蓋(2)底と同じ高さよりボールバルブA(24)迄延長して、液流穴A(4)下部よりピストンシリンダー(3)内部に続く液流口A(23)を配設する。
【0015】
液流穴B(5)上部にボールバルブB(26)を配設し、液流穴B(5)下部をカップ蓋(2)底より若干下がった高さよりボールバルブB(26)迄延長して、液流穴B(5)下部をカップ蓋(2)底より若干下がった所より計量室(15)底に続く液流口B(25)を設ける。
【0016】
液流穴C(6)は、カップ蓋(2)底と同じ高さより流変板(12)迄延長して液流穴C(6)下部よりピストンシリンダー(3)内部に続く液流口C(27)を配設する。
【0017】
液流穴D(7)は上部にボールバルブC(29)を配設し、液流穴D(7)下部と液体容器(1)底間に液流管(28)を配設して、液流穴D(7)を液流管(28)よりボールバルブC(29)迄延長する。
空流穴(8)は流変板(12)より液体容器(1)口部迄直行させて空流穴(8)上部から計量室(15)に続く空流口(31)を設ける、空流口(31)と空流穴(8)により液体容器(1)と計量室(15)の空気は常に繋がっている。
【0018】
カップ蓋(2)上部中央から、流変板(12)が装着されたピストンシリンダー(3)をカップ蓋(2)底面迄挿入して、ピストンシリンダー(3)下部をピストンシリンダー(3)下部取付リングナット(30)でカップ蓋(2)に装着する。
【発明の効果】
【0019】
ピストンシリンダー(3)に設けられた液流穴A(4)に液流口A(23)とボールバルブA(24)が配設され、液流穴B(5)に液流口B(25)とボールバルブB(26)が配設され、液流穴C(6)には液流口C(27)が設けられて、液流穴D(7)に液流管(28)とボールバルブC(29)が配設され空流穴(8)に空流口(31)が配設されている。
【0020】
流変板(12)には流変穴A(13)と、流変穴B(14)と、液流口E(16)と、排液管(18)と、空入口(17)が設けられていて、流変板(12)を回してピストンシリンダー(3)と流変板(12)との位置関係を変える事において、液体の流れと空気の流れを変える事が出来る。
【0021】
ピストンシリンダー(3)内部にスプリング(9)と、ピストン軸(10)の一端に設置されたピストン(11)を挿入し、ピストンシリンダー(3)上部の開口部に固定リング(19)が装着され、流変板(12)はピストンシリンダー(3)上部に皿スプリング(20)と押えナットにより回転自在に配設され、ボールバルブA(24)と、ボールバルブB(26)と、ボールバルブC(29)はピストンシリンダー(3)に配設されていて、ピストンシリンダー(3) 内部は必要最小限の部品数となる事において押しボタン(22)を上下させ効率よく液体の吸排が出来る。
【0022】
液体容器(1)口部に装着されたカップ蓋(2)下部中央にピストンシリンダー(3)下部をリングナット(30)で装着してあり、ピストンシリンダー(3)上部は流変板(12)と皿スプリング(20)が配設され皿スプリング(20)押えナット(21)で回転自在に流変板(12)と皿スプリング(20)を押える様に押えナット(21)を固定リング(19)に装着してある事において、流変板(12)を計に合せ液体容器(1)内の液体を計量室(15)に移動してから流変板(12)を出に合せて計量室(15)内の液体を使用箇所に移動出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】液体容器(1)とカップ蓋(2)の正面を示す図
【図2】押しボタン(22)と、押えナット(21)と、流変板(12)と、カップ蓋(2)と、液体容器(1)の上面を示す図
【図3】図1のA−A線を示す断面図
【図4】図1のB−B線を示す断面図
【図5】図2の円形破砕線Cを示す断面図であり、矢印を計に合せてある。
【図6】図2の円形破砕線Cを示す断面図であり、矢印を出に合せてある。
【図7】図2の円形破砕線Cを示す断面図であり、矢印を止に合せてある。
【発明を実施するための形態】
【0024】
液体容器(1)口部に装着するカップ蓋(2)の中央に装着するピストンシリンダー(3)上部に流変板(12)を配設して、ピストンシリンダー(3)下部をカップ蓋(2)底面にリングナット(30)で装着してあり、ピストンシリンダー(3)上部口部にピストン軸(10)のベアリングを兼ねた固定リング(19)を装着してあり、皿スプリング(20)押えナット(21)は流変板(12)と皿スプリング(20)を回転自在に押える様に固定リングに装着されている。
【0025】
液体容器(1)内の液体の計量はピストンシリンダー(3)に回転自在置に配設された流変板(12)に記入された矢印をカップ蓋(2)上面に記入された計に合せると、液流穴B(5)と、空流穴(8)と、空入口(17)と、排液管(18)は閉じられる。
【0026】
押しボタン(22)を下に押す事で、ピストン軸(10)とピストン(11)が下に下ると共にピストンシリンダー(3)内の液体は液流口A(23)から液流穴A(4)に入り液流穴A(4)を昇りボールバルブA(24)と液流口E(16)を通過して計量室(15)内に流入すると共に、計量室(15)内の空気は空流口(31)から空流穴(8)へと入り液体容器(1)内に流入する。
【0027】
押しボタン(22)を緩めてスプリング(9)によりピストンシリンダー(3)が上ると共に、液体容器(1)内の液体は液流管(28)を昇り液流穴D(7)と、ボールバルブC(29)と、流変穴A(13)を通過し、液流穴C(6)を下り液流口C(27)を通りピストンシリンダー(3)内に流入する。
【0028】
計量室(15)内の計量された液体を液体使用箇所への排出は流変板(12)に記入された矢印をカップ蓋(2)上面に記入された出に合せると液流穴D(7)と、液流口E(16)と、流変穴A(13)は閉じられる。
【0029】
押しボタン(22)を下に押す事でピストン(11)が下ると共にピストンシリンダー(3)内の液体は、液流口A(23)より液流穴A(4)内に入り液流穴A(4)を昇りボールバルブA(24)と排液管(18)を通過して液体使用箇所に排出する。
【0030】
押しボタン(22)を緩めてピストン(11)が上ると共に計量室(15)内の計量された液体は、液流口B(25)より液流穴B(5)に入り液流穴B(5)を昇りボールバルブB(26)と流変穴B(14)を通過し液流穴C(6)を下り液流口C(27)を通りピストンシリンダー(3)内に流入すると共に、外部空気が空入口(17)より流入し空流口(31)を通り計量室(15)内に流入する。
【0031】
使用後流変板(12)に記入された矢印をカップ蓋(2)上面に記入された止に合せると液流穴A(4)と、液流穴B(5)と、液流穴C(6)と、液流穴D(7)と、空流穴(8)は閉じられ、流変穴A(13)と、流変穴B(14)と、液流口E(16)と空入口(17)と、排液管(18)は閉じられる。
【産業上の利用可能性】
【0032】
一般家庭において使用する洗濯洗剤や柔軟剤、手に付いて好ましくない液体で液体容器より計量して使用する液体、蓋を開けて使用し外部の空気に触れ酸化を好まない液体容器に使用出来る、お徳用液体容器に使用して、液体容器を傾ける事なしに使用出来る。
【符号の説明】
【0033】
1、液体容器
2、カップ蓋
3、ピストンシリンダー
4、液流穴A
5、液流穴B
6、液流穴C
7、液流穴D
8、空流穴
9、スプリング
10、ピストン軸
11、ピストン
12、流変板
13、流変穴A
14、流変穴B
15、計量室
16、液流口E
17、空入口
18、排液管
19、固定リング
20、皿スプリング
21、押えナット
22、押しボタン
23、液流口A
24、ボールバルブA
25、液流口B
26、ボールバルブB
27、液流口C
28、液流管
29、ボールバルブC
30、リングナット
31、空流口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器口部にカップ蓋を装着してあり、そのカップ蓋中央に装着されたピストンシリンダー内部に複数のスプリングと、ピストン軸の一端に押しボタンが配設され他端に設けられたピストンが挿入され、ピストンシリンダー上部に固定リングが装着されていて、その固定リングに押えナットが皿スプリングと流変板を回転自在に押える様に装着されている物において、ピストンシリンダー下部はリングナットでカップ蓋に装着されて計量室が構成され、ピストンシリンダー下部と液体容器底間に液流管が配設されていると共に、ピストンシリンダー上部に回転自在に装着された流変板に複数の流変穴と、液流口と、排液管と、空入口が設けてあり流変板を回してピストンシリンダーに配設されている複数の液流穴と、空流穴と、複数のボールバルブと、複数の液流口と、空流口との位置関係を変え液流回路と空流回路を変える事を特徴とするカップ蓋液体容器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−52896(P2013−52896A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191757(P2011−191757)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(509327736)
【Fターム(参考)】