説明

カバー部材およびそれを備える電子機器

【課題】電子機器の収納部およびカバー部材の寸法誤差を許容して、高い防水性を実現するカバー部材を提供する。
【解決手段】電子機器1に被収納物2を収納する収納部3を覆うように固定されるカバー部材10であって、収納部3の外側を囲むと共に収納部3側に突出するループ状の突起部21,22を、内外方向に間隔を設けて2以上備え、2以上の突起部21,22は、少なくともその先端または側面にシール部材23を有するカバー部材10としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納部を覆うカバー部材およびそれを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の電子機器において、防水機能等が求められる場合がある。電子機器に防水機能を付与するには、少なくとも、被収納物の出し入れの度に開閉するカバー部材と収納部との隙間から水が入りこまないようにする必要がある。たとえば、電池収納部へ水が入り込まないようにするために、電池収納部カバーに弾性体を有する環状の突起部を備え、電池収納部にその弾性体が圧入される溝を備える構造が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−288174
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される構造によれば、弾性体を有する突起部が溝に挿入されることで、弾性体と溝の内側とが密着し、外部から収納部への水の侵入を防ぐことができる。しかし、収納部およびその収納部用のカバー部材を製造する上では、それらの寸法に誤差が生じる場合がある。収納部またはカバー部材に寸法誤差が生じた場合、突起部が溝に入りにくくなることにより、あるいは、溝の内面と弾性体の外面との間に隙間が生じることにより、防水性能が低下する危険性がある。
【0005】
本発明は、かかる問題を解消すべくなされたものであって、電子機器の収納部およびカバー部材の寸法誤差を許容して高い防水性を実現することのできるカバー部材およびそれを備える電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一実施の形態は、電子機器に被収納物を収納する収納部を覆うように固定されるカバー部材であって、収納部の外側を囲むと共に収納部側に突出するループ状の突起部を、内外方向に間隔を設けて2以上備え、2以上の突起部は、少なくともその先端または側面にシール部材を有するカバー部材としている。
【0007】
また、2以上の突起部において、それぞれに備えるシール部材の先端位置が異なるのが好ましい場合もある。
【0008】
さらに、シール部材は、その表面に耐異物付着性、滑り性および撥水性の内、少なくともいずれか1つを向上させるための被覆層を有するのがより好ましい。
【0009】
本発明の別の一実施の形態は、被収納物を収納する収納部と、収納部を覆うカバー部材と、を有し、収納部は、その外側を囲む溝を備え、カバー部材は、溝と対向する位置に、収納部の外側を囲むと共に収納部側に突出するループ状の突起部を、内外方向に間隔を設けて2以上備え、2以上の突起部は、少なくともその先端にシール部材を有し、カバー部材を収納部に取り付けると、2以上の突起部は、溝に挿入され、溝の内側側面および底面の少なくとも1箇所以上でシール部材を介して接触する電子機器としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電子機器の収納部およびカバー部材の寸法誤差を許容して、高い防水性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機を開いた状態で、その背面側から見た場合の斜視図である。
【図2】図1に示す携帯電話機を閉じた状態で、その背面側から見た場合に、電池の収納状況を示す分解斜視図である。
【図3】図2に示すカバー部材を、電池に対向する面側から見た場合の分解斜視図である。
【図4】図3に示すカバー部材を、電池に対向する面側から見た場合の平面図である。
【図5】図1に示す携帯電話機をA−A線で切断し、電池が収納された本体と、カバー部材とを別々に示す断面図である。
【図6】図1の携帯電話機のA−A線断面図である。
【図7】図6の本体およびカバー部材に寸法誤差が生じたときの図6のBで示す部分の拡大断面図である。
【図8】図7に示す場合と異なる場合であって、図6の本体およびカバー部材に寸法誤差が生じたときの図6のBで示す部分の拡大断面図である。
【図9】本発明の変形例に係る携帯電話機について、図6のBと同様の領域を示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明のカバー部材およびそれを備える電子機器の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下、電子機器の実施の形態を説明する中で、カバー部材の実施の形態についても説明する。
【0013】
(電子機器の構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る携帯電話機1を開いた状態で、その背面側から見た場合の斜視図である。
【0014】
本発明の実施の形態に係る電子機器の一例である携帯電話機1は、折りたたみ型の機器であり、操作部を備える本体1aおよびディスプレイを備えるディスプレイ部1bを有する。本体1aおよびディスプレイ部1bは、それぞれ薄い略直方体であり、それらは、回動部を介して回動可能に結合された構造を有する。また、本体1aは、操作面と逆側(以下、背面側という。)に、着脱可能なカバー部材10を有する。カバー部材10は、本体1aの筺体の一部を構成することから、カバー部材10は、本体1aの背面と同じ部材から構成されるのが好ましい。
【0015】
図2は、図1に示す携帯電話機1を閉じた状態で、その背面側から見た場合に、電池2の収納状況を示す分解斜視図である。
【0016】
本体1aは、被収納物としての電池2を収納する収納部3を有する。本体1aは、電池2の外周と略同一の内周を有すると共に収納部3を囲む内壁4を有している。電池2は、薄い略直方体であり、内壁4の内側に収納される。内壁4の内周と電池2の外周とが略同一である場合には、振動等により電池2が収納部3内にて動かないため、より好ましい。
【0017】
また、本体1aは、内壁4と離間して、内壁4の外周を取り囲む外壁5を有している。内壁4の外周と外壁5の内周との間には、1つの溝6が形成されている。また、外壁5は、その外周を取り囲むように、外周側に突出する係止用突起7を有している。さらに、本体1aは、外壁5の外周に、略水平な外周面8を有している。
【0018】
カバー部材10は、たとえば、幅が40mmで長さが61mm程度の薄いトレイ形状の成型体である。カバー部材10は、収納部3に収納された電池2を覆うように、本体1aに装着される。本体1aおよびカバー部材10は、カバー部材10が本体1aに装着された際に、本体1aの背面および両側面が共に略平面になるように構成されている。
【0019】
また、カバー部材10は、その外周の一部に側壁11を有している。側壁11は、カバー部材10の外周のうち、本体1aに取り付けられた状態において本体1aの側面を形成する部分に設けられている。カバー部材10の外周のうち、側壁11が設けられていない辺は、外側に突出する爪部12を有する。爪部12は、本体1aに形成された係合凹部(不図示)に挿入可能な位置と形状にて形成されている。また、カバー部材10は、本体1aに取り付けられた状態において本体1aの背面部分に、その背面からわずかに突出する線状の凸部13を備える。凸部13は、ユーザがカバー部材10を着脱しやすいように形成されている。
【0020】
図3は、図2に示すカバー部材10を、電池2に対向する面側から見た場合の分解斜視図である。図4は、図3に示すカバー部材10を、電池2に対向する面側から見た場合の平面図である。なお、図3および図4においては、シール部材23の図示を省略している。
【0021】
側壁11は、その内周面に、内周側に突出する係止爪14を有している。また、カバー部材10は、側壁11の内側の平坦部15に、支持部材20を有する。支持部材20は、接着剤等により、平坦部15に固着される。平坦部15は、支持部材20を取り付ける際の位置決めを容易にするために、支持部材20を固着する位置の外周部分にリブ(不図示)を有してもよい。
【0022】
支持部材20は、その外周にループ状の突起部としての外側突起21を有する。また、支持部材20は、外側突起21の内側に、ループ状の別の突起部としての内側突起22を有する。外側突起21および内側突起22の先端およびその側面は、シール部材23を有する。具体的には、シール部材23は、外側突起21および内側突起22の尾根状先端部に形成されると共に、外側突起21および内側突起22の先端側外周面および先端側内周面にもそれぞれ形成されている。
【0023】
支持部材20は、たとえば、その平面部が約0.2〜0.6mmの厚さの部材である。支持部材20は、防水性の部材であればどのようなものから主に構成されてもよい。たとえば、支持部材20は、ポリカーボネート等の樹脂またはアルミニウム等の金属により主に構成される。
【0024】
シール部材23は、圧接されることにより溝6の内面に対し密着できるように、柔軟性に富む樹脂あるいはエラストマーにて主に形成される。シール部材23を構成するエラストマーとしては、例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム等を好適に用いることができる。また、シール部材23は、支持部材20と接着可能な接着性のシリコーン樹脂を、支持部材20の先端部に射出成型して形成されてもよい。
【0025】
図5は、図1に示す携帯電話機1をA−A線で切断し、電池2が収納された本体1aと、カバー部材10とを別々に示す断面図である。図6は、図1の携帯電話機1のA−A線断面図である。なお、図5およびそれ以後の断面図では、見易さを考慮して、各部材の厚さの比率を実際の比率と変えて図示している。
【0026】
カバー部材10を本体1aに取り付けると、外側突起21および内側突起22は、溝6の内部に挿入される。外側突起21および内側突起22が備えるシール部材23は、それぞれ、溝6の内側面および底面の両方に圧接する。シール部材23は、溝6の側面および底面の両方に圧接することにより、外部からの異物(水等)が収納部3の内部に入らないように収納部3の周囲を効果的に封止できる。
【0027】
また、カバー部材10を本体1aに取り付けると、本体1aの係止用突起7が、カバー部材10の係止爪14に引っ掛かることにより、カバー部材10は、係止される。
【0028】
シール部材23は、耐異物付着性、滑り性および撥水性の少なくともいずれか1つを向上させる等のために、その表面にシール部材23とは別の部材による被覆層24を有しているのが好ましい。被覆層24は、たとえば、フッ素含有樹脂により形成されていてもよい。
【0029】
図7および図8は、図6の本体1aおよびカバー部材10に寸法誤差が生じたときの、図6のBで示す部分の拡大断面図である。
【0030】
上述のような携帯電話機1の構成により、本体1aおよびカバー部材10に寸法誤差が生じた場合にも、その寸法誤差を許容して、高い防水性を実現できる。
【0031】
ここで、図7に示すように、寸法誤差により、内壁4が内周側にずれている、あるいは、内側突起22が外周側にずれている場合を想定する。かかる場合には、外側突起21は、溝6の内側面および底面と圧接し、内側突起22は、溝6の底面と圧接する。したがって、上述の携帯電話機1では、3箇所にて水の侵入を防止できる。また、内壁4が内周側にずれている、若しくは、内側突起22が外周側にずれていることに加えて、寸法誤差により溝6の深さが大きくなり、外側突起21および内側突起22が溝6の底面に圧接しない場合にも、少なくとも外側突起21が溝6の内側面と圧接するため、外部からの異物(水等)が収納部3に浸入するのを防止できる。
【0032】
次に、図8に示すように、寸法誤差により、外壁5が、外周側にずれている、あるいは、外側突起21が内周側にずれている場合を想定する。かかる場合には、外側突起21は、溝6の底面と圧接し、内側突起22は、溝6の内側面および底面と圧接する。したがって、上述の携帯電話機1では、3箇所にて携帯電話機1の外側からの水の侵入を防止できる。また、外壁5が外周側にずれている、若しくは、外側突起21が内周側にずれていることに加えて、寸法誤差により溝6の深さが大きくなり、外側突起21および内側突起22が溝6の底面に圧接しない場合にも、少なくとも内側突起22が溝6の内側面と圧接するため、外部からの異物(水等)が収納部3に浸入するのを防止できる。
【0033】
このことから、図7および図8のような寸法誤差を生じた場合にも、上述のような携帯電話機1の構成により、携帯電話機1の外側から収納部3への水の浸入を効果的に防止できる。また、外側突起21と内側突起22は、それぞれ別に変形する自由度があるため、それらの一方または両方が撓み、内側へ折れ曲がることができる。したがって、上述のような形態電話機1では、外側突起21および内側突起22を比較的容易に溝6に収納できる。かかる場合には、外側突起21および内側突起22のうち内側へ折れ曲がった方が、溝6の内側面と接することができることから、携帯電話機1の外側から収納部3への異物(水等)の浸入を効果的に防止できる。
【0034】
また、上述のような携帯電話機1の構成により、シール部材23は、異なる圧接方向で溝6の内壁に圧接している。そのため、シール部材23に加えられる圧力が集中しないことから、防水の信頼性を向上できる。
【0035】
(その他の実施の形態)
以上、本発明のカバー部材およびそれを備える電子機器の好適な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上述の各実施の形態に限定されず、種々の変形を施して実施することができる。
【0036】
例えば、上述の実施の形態では、折り畳みタイプの携帯電話機1を例示したが、折り畳みタイプの携帯電話機1以外の携帯電話機に用いてもよい。さらに、本発明は、携帯電話機1以外の電池を収納するタイプの如何なる電子機器にも応用可能であって、例えば、固定電話機、ホームオーディオ機器、車載用オーディオ機器、カーナビゲーション機器、バッテリーを搭載する電気自動車等の機器にも応用できる。また、上述の実施の形態では、収納部への水の浸入を防止する構造を例示したが、上述の構造では、水以外の液体や埃等の、他の異物を防止することができる。
【0037】
また、上述の実施の形態では、被収納物として電池2を例示したが、被収納物は、電池2とは限らない。被収納物は、電子機器に脱着可能な物であればどのようなものでもよく、たとえば、メモリーカード等の記録媒体であってもよい。また、上述の実施の形態では、電池2は、薄い略直方体の形態としたが、このような形態に限らない。また、収納部3およびカバー部材10等の形状は、電池2の形状により変わりうる。
【0038】
また、上述の実施の形態では、カバー部材10に支持部材20を固定するために接着剤を用いているが、このような形態に限らない。カバー部材10に支持部材20を固定するために、両面テープを用いてもよいし、あるいは超音波溶着等してもよい。また、カバー部材10と支持部材20とは、一体成型されてもよい。また、カバー部材10と支持部材20との間に、緩衝材や電磁波吸収材等の部材が組み込まれてもよい。
【0039】
また、上述の実施の形態では、本体1aが係止用突起7を有し、カバー部材10が係止爪14を有する形態としているが、このような形態に限らない。係止用突起7と係止爪14との引掛構造以外の構造により、カバー部材10と本体1aとが固定されてもよい。たとえば、本体1aにカバー部材10をネジ止めしてもよい。
【0040】
また、上述の実施の形態では、支持部材20は、突起部として外側突起21および内側突起22を有しているが、このような形態に限らない。外側突起21および内側突起22の他に、外側突起21と内側突起22との間に位置する別の突起部を1つまたは複数有していてもよい。
【0041】
また、上述の実施の形態では、外側突起21および内側突起22の先端および当該先端から連接する側面上方部分のみをシール部材23にて覆う形状としたが、このような形態に限らない。たとえば、シール部材23は、外側突起21および内側突起22の先端から側面全てを覆ってもよいし、支持部材20の全部をシール部材23により覆う形状であってもよい。
【0042】
また、上述の実施の形態では、シール部材23は、外側突起21および内側突起22の先端および側面において、略均一な厚さとしているが、このような形態に限らない。シール部材23は、外側突起21および内側突起22の先端のみまたは側面のみに設けられてもよいし、厚みを部分的に変化させてもよい。また、溝6の内側面と接するシール部材23の圧接力は、本体1a側へのカバー部材10の押し込み量によらず一定であるため、溝6の内側面と接触する部分にシール部材23を設けることで、カバー部材10の押し込みが不十分であっても防水できる。一方、シール部材23のうち、外側突起21の内周面側および内側突起22の外周面側は、溝6の壁面と接触しないので、その他の部分よりも厚みを薄くしてもよい。
【0043】
また、上述の実施の形態では、溝6に2本の突起部(すなわち、外側突起41および内側突起42)が挿入される形態としているが、このような形態に限らない。たとえば、支持部材20は、外周に3本以上の突起部を有し、溝6に3本以上の突起部が挿入されてもよい。
【0044】
また、被覆層24は、耐異物付着性、滑り性および撥水性のいずれか1つを向上することのできる層、あるいは2以上を向上することのできる層でもよい。
【0045】
図9は、本発明の変形例に係る携帯電話機40について、図6のBと同様の領域を示す拡大断面図である。なお、携帯電話機1と同じ構成要素については、同じ番号を用いて説明する。
【0046】
図9に示すように、外側突起41および内側突起42の長さは、異なっていてもよい。外側突起41の長さが内側突起42の長さと比較して短い場合には、外側突起41は、溝6の内側面に圧接し、内側突起42は、溝6の底面にて圧接できる。したがって、外側突起41および内側突起42は、溝6の内面の計2箇所にて圧接できる。また、カバー部材10および収納部3にたとえ寸法誤差が生じた場合であっても、外側突起41又は内側突起42のいずれか一方で確実に溝6の内面に圧接できる。
【0047】
なお、外側突起41および内側突起42のうちどちらが長くてもよい。しかし、溝6の内部に水が侵入しないようにするため、外側突起41がその内側面にて溝6の内側面に圧接できるように設計するのがより好ましい。また、外側突起41および内側突起42のうち長い方に設けるシール部材23は、先端部を他の部分よりも厚く形成してもよい。一方、外側突起41および内側突起42のうち短い方に設けるシール部材23は、側面部分を他の部分よりも厚く形成してもよい。
【0048】
また、溝6は、その深さに対し幅が略同一であると共に、その底面を平滑にしているが、このような形態に限らない。たとえば、溝6は、底面に凹凸あるいは段が形成されていてもよいし、底面が曲面であってもよい。その場合、溝6の形状に合うように、外側突起41および内側突起42の各長さを決めると良い。
【0049】
また、上述の実施の形態および変形例は、互いにそれぞれの特徴を1以上組み合わせても良い。たとえば、長さが異なる外側突起41および内側突起42を有するカバー部材10に、床部が段形状の溝を有する本体を組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、被収納物の取り外しが可能な電子機器に用いることができる。
【符号の説明】
【0051】
1,40 携帯電話機(電子機器の一例)
1a 本体
2 電池(被収納物の一例)
3 収納部
6 溝
10 カバー部材
20 支持部材
21,41 外側突起(突起部の1つ)
22,42 内側突起(突起部の1つ)
23 シール部材
24 被覆層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器に脱着可能な被収納物を収納するための収納部を覆うように固定されるカバー部材であって、
上記収納部の外側を囲むと共に収納部側に突出するループ状の突起部を、内外方向に間隔を設けて2以上備え、
2以上の上記突起部は、少なくともその先端または側面にシール部材を有することを特徴とするカバー部材。
【請求項2】
請求項1に記載のカバー部材であって、
2以上の前記突起部において、それぞれに備える前記シール部材の先端位置が異なることを特徴とするカバー部材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のカバー部材であって、
前記シール部材は、その表面に耐異物付着性、滑り性および撥水性の内、少なくともいずれか1つを向上させるための被覆層を有することを特徴とするカバー部材。
【請求項4】
被収納物を収納するための収納部と、
上記収納部を覆うカバー部材と、を有し、
上記収納部は、その外側を囲む溝を備え、
上記カバー部材は、上記溝と対向する位置に、上記収納部の外側を囲むと共に上記収納部側に突出するループ状の突起部を、内外方向に間隔を設けて2以上備え、
2以上の上記突起部は、少なくともその先端にシール部材を有し、上記カバー部材を上記収納部に取り付けると、上記2以上の突起部は、上記溝に挿入され、上記溝の内側側面および底面の少なくとも1箇所以上でシール部材を介して接触することを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−195364(P2012−195364A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56749(P2011−56749)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】