説明

カムクラッチ装置及びこれを用いた間仕切り装置及び二重スクリーン日射遮蔽装置

【課題】正逆どちらの回転でもドラム又は軸の回転を停止しかつその停止を解除する。
【解決手段】カムクラッチ装置17は、ドラムに連結された操作具の一方向又は他方向への引下げ操作によりドラムを一方向に回転又は他方向に回転させ、操作具の操作の停止によりドラムの回転を停止する。第1クラッチ41は、停止しているドラムに対する操作具の一方向への連続操作によりドラムを一方向に連続的に回転させかつ停止しているドラムに対する操作具の一方向への僅かな操作によりドラムの停止を解除し、ドラムの他方向への回転を許容する。第2クラッチ42は、停止しているドラムに対する操作具の他方向への連続操作によりドラムを他方向に連続的に回転させかつ停止しているドラムに対する操作具の他方向への僅かな操作によりドラムの停止を解除し、ドラムの一方向への回転を許容する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正逆どちらの回転でもドラム又は軸の回転を停止しかつその停止を解除することができるカムクラッチ装置と、このカムラッチ装置を用いた間仕切り装置及び二重スクリーン日射遮蔽装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上端がヘッドレールにそれぞれ係止された第1及び第2幕体がヘッドレールの前後又は左右に配置され、ヘッドレール内に第1及び第2ドラムが回動可能に支持され、一端側が第1及び第2ドラムにそれぞれ巻取り又は繰出し可能に連結された第1及び第2昇降コードの他端側が第1及び第2幕体にそれぞれ連結され、更に第1及び第2ドラムを相対回転可能に貫通してヘッドレールに沿って延びるようにヘッドレールに架設された回転軸がその一端側で回転操作可能かつ回転停止操作可能に構成されたローマンシェードが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このローマンシェードでは、第1及び第2ドラムに隣接してヘッドレールに2組のクラッチ機構が支持される。これらのクラッチ機構は、第1及び第2ドラムを回転軸の回転方向に結合する結合位置と、その結合を解く非結合位置との2位置間を回転軸の軸線方向に往復移動可能であって、ヘッドレールの一端側で交互に第1及び第2ドラムを回転軸の回転方向に結合するように操作可能な駆動部材を有する。また第1及び第2ドラムに隣接してヘッドレールに2組のストッパ機構が支持される。これらのストッパ機構は、第1及び第2ドラムをヘッドレールに固定するロック位置と、その固定を解く非ロック位置との2位置間を回転軸の軸線方向に往復移動可能であって、ヘッドレールの一端側で2組のクラッチ機構と同期して軸線方向に往復移動するように操作可能な固定部材を有する。更にクラッチ機構とストッパ機構の交互動作で、第1及び第2巻取りドラムのいずれを回転軸に結合するかを選択することにより、1本の回転軸で2枚の幕体を昇降操作できるように構成される。
【0003】
一方、第1及び第2ドラムが回転軸に対して軸線方向に移動不能に設けられ、回転軸がその一端側に設けられた操作部の操作により軸線方向に往復移動可能に設けられる。また駆動部材及び固定部材は回転軸上に軸線方向に移動不能に取付けられ、回転軸の軸線方向への往復移動により駆動部材及び固定部材が動作してクラッチ機構とストッパ機構とが交互に動作するように構成される。上記操作部は、ヘッドレール内の操作部受けに支持された昇降用プーリと、切替え用プーリと、昇降用プーリに巻掛けられた一方の操作チェーンと、切替え用プーリに巻掛けられた他方の操作チェーンと、カム機構部とを有する。この昇降用プーリは回転軸に対して回転方向に一体であって軸線方向に相対移動可能に操作部受けに支持され、一方の操作チェーンを回転操作することで昇降用プーリ及び回転軸が回転するように構成される。昇降用プーリの下部には係止部が設けられ、一方の操作チェーンを係止部に係止させることによって昇降用プーリ及びカム部材が回転するようになっている。またカム機構部は、カム部材、従動部材及びばねを有する。このカム機構部は、昇降用プーリと一体のカム部材の90度の回転で、受動部材を回転軸とともに軸線方向に往復移動させるためのものであり、回転軸の回転に影響を与えない。更に切替え用プーリは回転軸に対して回転方向にも軸線方向にも自由にかつ回転軸の軸周りに回転可能に操作部受けに支持される。他方の操作チェーンを回転操作することで昇降用プーリ及びカム部材が回転するように構成される。
【0004】
このように構成されたローマンシェードでは、他方の操作チェーンを引き回して昇降用プーリを90度回転させることにより、回転軸を軸線方向に移動させて、クラッチ機構とストッパ機構とを交互に動作させ、回転軸の回転を伝えるドラムを選択する。そして一方の操作チェーンを引き回して昇降用プーリとともに回転軸を回転させることで、選択されたいずれかのドラムを回転させて、いずれかの昇降コードをドラムに巻取り又はドラムから繰出すことで、任意の幕体を昇降させることができる。この結果、前後又は左右の2枚の幕体を1本の回転軸のみで昇降操作できるので、ローマンシェードの昇降機構部を小型にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−304983号公報(請求項1及び2、段落[0017]、段落[0018]、段落[0021])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたローマンシェードでは、回転軸が1本であるけれども、クラッチ機構及びストッパ機構が2つずつ必要であるため、機構が複雑になる不具合があった。また、上記従来の特許文献1に示されたローマンシェードでは、2本の操作チェーンを操作しなければならず、操作性が煩わしい問題点もあった。
【0007】
本発明の第1の目的は、正逆どちらの回転でもドラム又は軸の回転を停止しかつその停止を解除することができる、カムクラッチ装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、1本の操作コードを幕の両側から操作して幕の展開及び畳み上げを可能とする、即ち1本の操作コードをどちらの方向へ操作しても、その幕を展開したり或いは畳み上げることができる、カムクラッチ装置を用いた間仕切り装置を提供することにある。本発明の第3の目的は、1本の操作コードを操作することにより、前幕及び後幕を同時に或いは前幕又は後幕のいずれかを展開可能に畳み上げることができる、カムクラッチ装置を用いた二重スクリーン日射遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点は、図1〜図5に示すように、ドラム13又は軸に連結された操作具を一方向又は他方向に引下げ操作することによりドラム13又は軸を一方向に回転又は他方向に回転させるとともに、操作具18の操作を止めることによりドラム13又は軸の回転を停止するように構成されたカムクラッチ装置であって、停止しているドラム13又は軸に対して操作具18を一方向に連続操作することによりドラム13又は軸を一方向に連続的に回転させかつ停止しているドラム13又は軸に対して操作具18を一方向に僅かに操作することによりドラム13又は軸の停止を解除するとともにドラム13又は軸の他方向への回転を許容する第1クラッチ41と、停止しているドラム13又は軸に対して操作具18を他方向に連続操作することによりドラム13又は軸を他方向に連続的に回転させかつ停止しているドラム13又は軸に対して操作具18を他方向に僅かに操作することによりドラム13又は軸の停止を解除するとともにドラム13又は軸の一方向への回転を許容する第2クラッチ42とを備えたカムクラッチ装置である。
【0009】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1〜図5に示すように、ドラム13又は軸に可撓性を有する線状体14を繰出し可能に巻取るための巻取り装置として用いられ、巻取り装置は、操作具18でドラム13又は軸を一方向又は他方向に回転させることにより線状体14を繰出し、操作具18でドラム13又は軸を他方向又は一方向に回転させることにより線状体14を巻取るように構成されたことを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に図1〜図5に示すように、操作具18による第1クラッチ41の一方向への連続操作は、操作具18を引下げた後にドラム13又は軸の回転を停止させる第1連続操作と、第1連続操作後に引続いて操作具18を引下げた後にドラム13又は軸の回転を停止させる第2連続操作とを含むか、或いはその後の第1及び第2連続操作の繰返しを更に含み、操作具18による第2クラッチ42の他方向への連続操作は、操作具18を引下げた後にドラム13又は軸の回転を停止させる第1連続操作と、第1連続操作後に引続いて操作具18を引下げた後にドラム13又は軸の回転を停止させる第2連続操作とを含むか、或いはその後の第1及び第2連続操作の繰返しを更に含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の第4の観点は、第1又は第3の観点に基づく発明であって、更に図1〜図5に示すように、第1クラッチ41がカム19に形成された第1カム溝21を有し、第2クラッチ42がカム19に形成された第2カム溝22を有し、第1カム溝21と第2カム溝22とが逆向きになるように第1及び第2カム溝21,22がカム19に形成されたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第5の観点は、図1〜図5に示すように、操作具である操作コード18を操作して、ドラムである巻取りドラム13に昇降コード14を繰出し可能に巻取ることにより、幕体16cを展開可能にたくし上げ又は畳み上げ、操作コード18と巻取りドラム13を連結する回転軸12に、第1ないし第4の観点のいずれかに記載のカムクラッチ装置17が設けられた間仕切り装置である。
【0013】
本発明の第6の観点は、図9〜図16に示すように、操作具である操作コード84を操作して、ドラムである前幕用ドラム67に前幕用昇降コード64を繰出し可能に巻取りかつドラムである後幕用ドラム72に後幕用昇降コード66を繰出し可能に巻取ることにより、前幕62及び後幕63をそれぞれ別々に又は同時に展開可能に畳み上げ、操作コード84及び後幕用ドラム72を連結する後幕用軸部73又は操作コード84及び前幕用ドラム67を連結する前幕用軸部68のいずれか一方に、第1ないし第4の観点のいずれかに記載のカムクラッチ装置17が設けられた二重スクリーン日射遮蔽装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の第1の観点のカムクラッチ装置では、第1クラッチが、操作具を一方向に連続操作することによりドラム等を一方向に連続的に回転させ、かつ操作具を一方向に僅かに操作することによりドラム等の停止を解除するとともにドラム等の他方向への回転を許容し、第2クラッチが、操作具を他方向に連続操作することによりドラム等を他方向に連続的に回転させ、かつ操作具を他方向に僅かに操作することによりドラム等の停止を解除するとともにドラム等の一方向への回転を許容するので、ドラム等を一方向又は他方向のどちらに回転しても、ドラム等の回転を停止することができるとともに、その停止を解除することができる。
【0015】
本発明の第2の観点のカムクラッチ装置では、このカムクラッチ装置をドラム等に線状体を繰出し可能に巻取るための巻取り装置として用いたので、ドラム等を一方向又は他方向のどちらに回転しても、線状体をドラム等に巻取ったり或いは線状体をドラム等から繰出すことができる。
【0016】
本発明の第3の観点のカムクラッチ装置では、操作具による第1クラッチの一方向への連続操作は、第1連続操作後に行う第2連続操作や、第1及び第2連続操作の繰返しを含み、操作具による第2クラッチの他方向への連続操作は、第1連続操作後に行う第2連続操作や、第1及び第2連続操作の繰返しを含むので、操作具を停止させずに連続的に操作しなくても、操作具を停止させつつ引続いて操作しても、ドラム等を一方向又は他方向に回転させることができる。
【0017】
本発明の第4の観点のカムクラッチ装置では、第1カム溝と第2カム溝とが逆向きになるように、第1及び第2カム溝を1個のカムに形成したので、カムクラッチ装置の小型化を図ることができるとともに、カムクラッチ装置の部品点数を低減できる。
【0018】
本発明の第5の観点の間仕切り装置では、幕体を全て展開すると、幕体の正面側及び背面側という概念が払拭されるため、操作コードの一方向への回転及び他方向への回転の選択が不要となり、操作コードの操作者に近い側の部分を操作することにより、幕体を操作することができる。この結果、1本の操作コードを幕体の正面側又は背面側のどちらから操作しても、複数の幕体を展開したり或いはたくし上げることができる。
【0019】
本発明の第6の観点の二重スクリーン日射遮蔽装置では、後幕用軸部又は前幕用軸部の回転が一方向から他方向に変わっても、1個のカムクラッチ装置及び1本の操作コードで対応が可能である。即ち、1本の操作コードを操作することにより、1個のカムクラッチ装置が機能して、前幕及び後幕を同時に或いは前幕又は後幕のみを展開可能に畳み上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明第1実施形態の間仕切り装置の操作コードを幕体の正面側から引下げ操作したときのカムクラッチ装置の動作を示す円筒カムの展開図である。
【図2】その間仕切り装置の操作コードを幕体の背面側から引下げ操作したときのカムクラッチ装置の動作を示す円筒カムの展開図である。
【図3】その間仕切り装置の要部破断正面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】そのカムクラッチ装置の円筒カムの斜視図である。
【図6】そのカムクラッチ装置を示す図7のB−B線断面図である。
【図7】そのカムクラッチ装置を示す図6のC−C線断面図である。
【図8】図3のD矢視図である。
【図9】本発明第2実施形態の二重スクリーン日射遮蔽装置の操作コードを操作して前幕及び後幕を同時に展開又は畳み上げるときのカムクラッチ装置の動作を示す円筒カムの展開図である。
【図10】その二重スクリーン日射遮蔽装置の操作コードを操作して前幕のみを展開又は畳み上げるときのカムクラッチ装置の動作を示す円筒カムの展開図である。
【図11】前幕及び後幕を全て展開したときのドラム及び昇降コードの状態を示す図14のE−E線断面図である。
【図12】前幕及び後幕を全て畳み上げたときのドラム及び昇降コードの状態を示す図15のF−F線断面図である。
【図13】後幕を全て展開し前幕を畳み上げたときのドラム及び昇降コードの状態を示す図16のG−G線断面図である。
【図14】前幕及び後幕を全て展開した状態を示す日射遮蔽装置の側面図である。
【図15】前幕及び後幕を全て畳み上げた状態を示す日射遮蔽装置の側面図である。
【図16】後幕を全て展開し前幕を畳み上げた状態を示す日射遮蔽装置の側面図である。
【図17】そのカムクラッチ装置を示す図18のH−H線断面図である。
【図18】そのカムクラッチ装置を示す図17のI−I線断面図である。
【図19】そのカムクラッチ装置の円筒カムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施の形態>
図3及び図4に示すように、間仕切り装置10は、室内の天井に取付けられたヘッドレール11と、ヘッドレール11内にこのレール11の長手方向に延びて設けられた回転軸12と、この回転軸12に嵌着された巻取りドラム13と、巻取りドラム13から垂下され巻取りドラム13に巻取り可能であって巻取りドラム13から繰出し可能な昇降コード14と、上端がヘッドレール11に取付けられ昇降コード14の巻取り又は繰出しによってたくし上げ又は展開される遮蔽部材16と、回転軸12に設けられ巻取りドラム13の一方向又は他方向への回転或いは巻取りドラム13の回転の停止等の切替えを行うカムクラッチ装置17とを備える。回転軸12はヘッドレール11に回転可能に取付けられる。巻取りドラム13はこの実施の形態では3個であり、各巻取りドラム13から可撓性を有する昇降コード14が1本ずつ垂下される。また回転軸12の一端にはヘッドレール11の端部に位置するように1個の操作プーリ(図示せず)が嵌着される。この操作プーリには無端の1本の操作コード18が巻掛けられ、この操作コード18を上下に操作することにより操作プーリが回転可能に構成される(図3及び図8)。そして、操作プーリの回転により回転軸12及び巻取りドラム13が回転し、これにより昇降コード14が巻取りドラム13に巻取られ又は巻取りドラム13から繰出されるようになっている。
【0022】
遮蔽部材16は、ヘッドレール11から垂下された2本のピッチキープコード16aと、これらのピッチキープコード16aにより鉛直方向に所定のピッチをあけてヘッドレール11と平行に支持された複数の水平材16bと、上縁が各水平材16bに取付けられて垂下された複数の幕体16cとを有する(図3及び図8)。幕体16cの上縁は各水平材16bの両側から垂下される、即ち各水平材16b毎に2枚の幕体16cが垂下される。そして幕体16cの高さはピッチキープコード16aにより支持された水平材16bのピッチより長く形成される。これにより幕体16cを展開したときに、各幕体16cの下縁がその下側の幕体16cの上縁に重なって、各幕体16c間に隙間が生じないようになっている。また巻取りドラム13から垂下された昇降コード14は複数の水平材16bを貫通した後、最下段の水平材16bに結合される。更に最上段の幕体16cの上縁はヘッドレール11に取付けられる。なお、無端の操作コード18は間仕切り装置10の端部に鉛直方向に延びる長円状に設けられ、操作コード18の一方の略半分は展開した複数の幕体16cの正面側に露出し、他方の略半分は展開した複数の幕体16cの背面側に位置するように構成される(図8)。
【0023】
一方、カムクラッチ装置17は、巻取りドラム13に回転軸12及び巻取りプーリを介して連結された操作コード18を一方向又は他方向に引下げ操作することにより巻取りドラム13を一方向に回転又は他方向に回転させるとともに、操作コード18の操作を止めることにより巻取りドラム13の回転を停止するように構成される(図3、図4及び図8)。即ち、カムクラッチ装置17は、間仕切り装置10の巻取りドラム13に昇降コード14を繰出し可能に巻取るための巻取り装置として用いられる。この巻取り装置としてのカムクラッチ装置17は、操作コード18を操作して巻取りドラム13を一方向又は他方向に回転させることにより昇降コード14を繰出し、操作コード18を操作して巻取りドラム13を他方向又は一方向に回転させることにより昇降コード14を巻取るように構成される。
【0024】
カムクラッチ装置17は、図1、図2及び図5〜図7に示すように、回転軸12に嵌着され外周面に第1カム溝21及び第2カム溝22が形成された1個の円筒カム19と、この円筒カム19を収容するようにヘッドレール11に取付けられ回転軸12の軸方向に延びる1つのガイド溝23aが形成されたケース23と、第1カム溝21とガイド溝23aの重なる空間内を転動する第1転動体31と、第2カム溝22とガイド溝23aの重なる空間内を転動する第2転動体32とを備える。またカムクラッチ装置17は第1クラッチ41と第2クラッチ42とを備える。第1クラッチ41は、円筒カム19の外周面に形成された上記第1カム溝21と、ケース23に形成された上記ガイド溝23aと、第1カム溝21とガイド溝23aの重なる空間内を転動する上記第1転動体31とを有する。また第2クラッチ42は、円筒カム19の外周面に形成された上記第2カム溝22と、ケース23に形成された上記ガイド溝23aと、第2カム溝22とガイド溝23aの重なる空間内を転動する上記第2転動体32とを有する。なお、図1及び図2において、第1及び第2転動体31,32が第1及び第2カム溝21,22内を移動するように描かれているけれども、実際には第1及び第2転動体31,32はケース23に形成されたガイド溝23a内を軸方向に移動するだけであって、円筒カム19が実線矢印とは反対方向に回転している。また図1(a)及び図2(a)の破線矢印は操作コード18のうち幕体16cの正面側に位置する部分を引下げたときの円筒カム19の回転方向であり、図1(a)及び図2(a)の一点鎖線矢印は操作コード18のうち幕体16cの背面側に位置する部分を引下げたときの円筒カム19の回転方向である。
【0025】
第1カム溝21は、図1、図2及び図5に詳しく示すように、円筒カム19の一端側外周面に円筒カム19の円周方向に延びて形成された無端の第1端溝21aと、円筒カム19の中央外周面に円筒カム19の円周方向に延びて形成された無端の第1中溝21bと、第1端溝21aと第1中溝21bとの間に円筒カム19の円周方向に延びて形成され一端が第1端溝21aに接続され他端が第1中溝21bに接続された第1連結溝21cと、第1連結溝21cと第1中溝21bとの間に一端が第1連結溝21cに接続され他端が第1中溝21bに接続され更に図1(a)及び図2(a)の破線矢印の方向に突出する略V字状の第1V字溝21dと、第1V字溝21dの途中のコーナ部に形成された第1凹部21eとを有する。第1連結溝21cは、第1端溝21aから第1中溝21bに向って左回りの螺旋状に形成される。また第1端溝21aには円筒カム19の一端側に湾曲する第1外湾部21fが形成され、第1連結溝21cの第1端溝21aへの接続部は第1端溝21aの第1外湾部21fの一端に一致して形成される。そして第1端溝21aと第1連結溝21cとが略一直線となるように、第1端溝21aと第1連結溝21cとが接続される。また第1中溝21bには円筒カム19の他端側に湾曲する第1内湾部21gが形成され、第1V字溝21dの第1中溝21bへの接続部は第1中溝21bの第1内湾部21gの一端に一致して形成される。そして第1中溝21bと第1V字溝21dの端部とが略一直線となるように、第1中溝21bと第1V字溝21dとが接続される。また第1V字溝21dの一端は第1端溝21aと第1連結溝21cとの接続部近傍で第1連結溝21cに接続され、第1V字溝21dの他端は第1中溝21bと第1連結溝21cとの接続部近傍で第1中溝21bに接続される。第1凹部21eは第1転動体31のほぼ半分を収容可能な大きさに形成される。第1転動体31の残りの半分はガイド溝23aに収容される。更に第1V字溝21dは、第1凹部21eに収容された第1転動体31が円筒カム19の回転により第1中溝21bではなく第1連結溝21cに導かれるように若干変形したV字状に形成される。
【0026】
第2カム溝22は、図1、図2及び図5に詳しく示すように、第1カム溝21と逆向きになるように円筒カム19の外周面に並んで形成される。具体的には、第2カム溝22は、円筒カム19の他端側外周面に円筒カム19の円周方向に延びて形成された無端の第2端溝22aと、円筒カム19の中央外周面に円筒カム19の円周方向に延びて形成された無端の第2中溝22bと、第2端溝22aと第2中溝22bとの間に円筒カム19の円周方向に延びて形成され一端が第2端溝22aに接続され他端が第2中溝22bに接続された第2連結溝22cと、第2連結溝22cと第2中溝22bとの間に一端が第2連結溝22cに接続され他端が第2中溝22bに接続され更に図1(a)及び図2(a)の一点鎖線矢印の方向に突出する略逆V字状の第2V字溝22dと、第2V字溝22dの途中のコーナ部に形成された第2凹部22eとを有する。第2連結溝22cは、第2端溝22aから第2中溝22bに向って左回りの螺旋状に形成される。第2端溝22aには円筒カム19の他端側に湾曲する第2外湾部22fが形成され、第2連結溝22cの第2端溝22aへの接続部は第2端溝22aの第2外湾部22fの一端に一致して形成される。そして第2端溝22aと第2連結溝22cとが略一直線となるように、第2端溝22aと第2連結溝22cとが接続される。また第2中溝22bには円筒カム19の一端側に湾曲する第2内湾部22gが形成され、第2V字溝22dの第2中溝22bへの接続部は第2中溝22bの第2内湾部22gの一端に一致して形成される。そして第2中溝22bと第2V字溝22dの端部とが略一直線となるように、第2中溝22bと第2V字溝22dとが接続される。また第2V字溝22dの一端は第2端溝22aと第2連結溝22cとの接続部近傍で第2連結溝22cに接続され、第2V字溝22dの他端は第2中溝22bと第2連結溝22cとの接続部近傍で第2中溝22bに接続される。第2凹部22eは第2転動体32のほぼ半分を収容可能な大きさに形成される。第2転動体32の残りの半分はガイド溝23aに収容される。更に第2V字溝22dは、第2凹部22eに収容された第2転動体32が円筒カム19の回転により第2中溝22bではなく第2連結溝22cに導かれるように若干変形したV字状に形成される。なお、第1及び第2転動体31,32は金属製又はプラスチック製の球体により形成される。また図4の符号24は回転軸12の回転速度が過大になったときに減速させる遠心ブレーキとしての機能を有するスピードコントローラである。
【0027】
上記第1クラッチ41は、停止している巻取りドラム13に対して操作コード18を一方向に連続操作することにより巻取りドラム13を一方向に連続的に回転させ、かつ停止している巻取りドラム13に対して操作コード18を一方向に僅かに操作することにより巻取りドラム13の停止を解除するとともに巻取りドラム13の他方向への回転を許容するように構成される。また第2クラッチ42は、停止している巻取りドラム13に対して操作コード18を他方向に連続操作することにより巻取りドラム13を他方向に連続的に回転させ、かつ停止している巻取りドラム13に対して操作コード18を他方向に僅かに操作することにより巻取りドラム13の停止を解除するとともに巻取りドラム13の一方向への回転を許容するように構成される。
【0028】
ここで、操作コード18による第1クラッチ41の一方向への連続操作は、操作コード18を一方向側に引下げた後(操作コード18のうち幕体16cの正面側に位置する部分を引下げた後)に巻取りドラム13の回転を停止させる第1連続操作と、第1連続操作後に引続いて操作コード18を一方向側に引下げた後に巻取りドラム13の回転を停止させる第2連続操作とを含む。またその後の第1及び第2連続操作の繰返しも含む。一方、操作コード18による第2クラッチ42の他方向への連続操作は、操作コード18を他方向側に引下げた後(操作コード18のうち幕体16cの背面側に位置する部分を引下げた後)に巻取りドラム13の回転を停止させる第1連続操作と、第1連続操作後に引続いて操作コード18を他方向側に引下げた後に巻取りドラム13の回転を停止させる第2連続操作とを含む。またその後の第1及び第2連続操作の繰返しも含む。
【0029】
このように構成された間仕切り装置10の使用方法を説明する。複数の幕体16cが全て展開した状態で、操作コード18のうち幕体16cの正面側に位置する部分を一方向に操作すると(引下げ操作すると)、操作プーリ、回転軸12及び円筒カム19が一方向に回転するので、第1クラッチ41の第1転動体31は第1中溝21b内を転動し、第2クラッチ42の第2転動体32は第2端溝22a内を転動する(図1(a))。このため巻取りドラム13も一方向に回転するので、昇降コード14は巻取りドラム13に巻取られて複数の幕体16cはたくし上げられる。ここで操作コード18の引下げ操作を一旦停止すると、第1転動体31が第1中溝21bから第1V字溝21dに入った後に第1凹部21eに収容されて、円筒カム19のケース23に対する回転が停止する。このとき第2転動体32は第2端溝22aから第2連結溝22cに入る。また幕体16c等の自重により昇降コード14が巻取りドラム13から繰出される方向に荷重が掛かるけれども、第1転動体31が第1凹部21eに収容されているので、巻取りドラム13の他方向への回転が阻止される。この結果、操作コード18から手を離しても複数の幕体16cが展開されることはなく、複数の幕体16cは操作コード18の引下げ操作の停止した位置で一時的に固定される。再び操作コード18のうち幕体16cの正面側に位置する部分を引下げ操作すると、第1クラッチ41の第1転動体31は第1V字溝21dから第1連結溝21cを通って第1中溝21bに入り、第2転動体32は第2連結溝22cから第2端溝22aに入る(図1(c))。そして上記と同様に、第1転動体31は第1中溝21b内を転動し、第2転動体32は第2端溝22a内を転動し(図1(a))、昇降コード14は巻取りドラム13に巻取られて複数の幕体16cはたくし上げられる。
【0030】
上記たくし上げられた複数の幕体16cを展開するときには、操作コード18のうち幕体16cの正面側に位置する部分を一方向に僅かに操作する(僅かに引下げ操作する)。この操作により第1転動体31は第1V字溝21dから第1連結溝21cに入り、第2転動体32は第2連結溝22c内を転動する(図1(c))。そして操作コード18の僅かな引下げ操作を停止すると、幕体16c等の自重により昇降コード14が巻取りドラム13から繰出される方向に荷重が掛かり、操作コード18を把持する力を緩めると、第1転動体31が第1連結溝21cから第1端溝21aに入って、第1端溝21a内を転動し、第2転動体32は第2連結溝22cから第2中溝22bに入って、第2中溝22b内を転動するので(図1(d))、巻取りドラム13が他方向に回転する、即ち巻取りドラム13が昇降コード14を繰出す方向に回転する。この結果、操作コード18を把持する力を緩めた状態に保つと、幕体16c等の自重により複数の幕体16cは全て展開される。なお、上記操作コード18の僅かな引下げ操作とは、第1転動体31が第1凹部21eから第1V字溝21dを通って第1連結溝21cに入る長さに相応する操作プーリ外周面における円弧の長さ以上であって、円筒カム19が1回転する長さに相当する操作プーリ外周面における1周の長さ未満の引下げ操作をいう。
【0031】
一方、複数の幕体16cが全て展開した状態で、操作コード18のうち幕体16cの背面側に位置する部分を他方向に操作すると(引下げ操作すると)、操作プーリ、回転軸12及び円筒カム19が他方向に回転するので、第2クラッチ42の第2転動体32は第2中溝22b内を転動し、第1クラッチ41の第1転動体31は第1端溝21a内を転動する(図2(a))。このため巻取りドラム13も他方向に回転するので、昇降コード14は巻取りドラム13に巻取られて複数の幕体16cはたくし上げられる。ここで操作コード18の引下げ操作を一旦停止すると、第2転動体32が第2中溝22bから第2V字溝22dに入った後に第2凹部22eに収容されて、円筒カム19のケース23に対する回転が停止する。このとき第1転動体31は第1端溝21aから第1連結溝21cに入る。また幕体16c等の自重により昇降コード14が巻取りドラム13から繰出される方向に荷重が掛かるけれども、第2転動体32が第2凹部22eに収容されているので、巻取りドラム13の一方向への回転が阻止される。この結果、操作コード18から手を離しても複数の幕体16cが展開されることはなく、複数の幕体16cは操作コード18の引下げ操作の停止した位置で一時的に固定される。再び操作コード18のうち幕体16cの背面側に位置する部分を引下げ操作すると、第2クラッチ42の第2転動体32は第2V字溝22dから第2連結溝22cを通って第2中溝22bに入り、第1クラッチ41の第1転動体31は第1連結溝21cから第1端溝21aに入る(図2(c))。そして上記と同様に、第2転動体32は第2中溝22b内を転動し、第1転動体31は第1端溝21a内を転動し(図2(a))、昇降コード14は巻取りドラム13に巻取られて複数の幕体16cはたくし上げられる。
【0032】
上記たくし上げられた複数の幕体16cを展開するときには、操作コード18のうち幕体16cの背面側に位置する部分を他方向に僅かに操作する(僅かに引下げ操作する)。この操作により第2転動体32は第2V字溝22dから第2連結溝22cに入り、第1転動体31は第1連結溝21c内を転動する(図2(c))。そして操作コード18の僅かな引下げ操作を停止すると、幕体16c等の自重により昇降コード14が巻取りドラム13から繰出される方向に荷重が掛かり、操作コード18を把持する力を緩めると、第2転動体32が第2連結溝22cから第2端溝22aに入って、第2端溝22a内を転動し、第1転動体31は第1連結溝21cから第1中溝21bに入って、第1中溝21b内を転動するので(図2(d))、巻取りドラム13が一方向に回転する、即ち巻取りドラム13が昇降コード14を繰出す方向に回転する。この結果、操作コード18を把持する力を緩めた状態に保つと、幕体16c等の自重により複数の幕体16cは全て展開される。なお、上記操作コード18の僅かな引下げ操作とは、第2転動体32が第2凹部22eから第2V字溝22dを通って第2連結溝22cに入る長さに相応する操作プーリ外周面における円弧の長さ以上であって、円筒カム19が1回転する長さに相当する操作プーリ外周面における1周の長さ未満の引下げ操作をいう。
【0033】
このように複数の幕体16cを全て展開すると、幕体16cの正面側及び背面側という概念が払拭されるため、操作コード18の一方向への回転及び他方向への回転の選択が不要となり、操作コード18の幕体16c正面側に位置する部分又は幕体16c背面側に位置する部分のうち操作者に近い側の部分を操作することにより、幕体16cを操作することができる。この結果、1本の操作コード18を幕体16cの正面側又は背面側のどちらから操作しても、複数の幕体16cを展開したり或いはたくし上げることができる。
【0034】
<第2の実施の形態>
図9〜図19は本発明の第2の実施の形態を示す。図9〜図19において図1〜図8と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、カムクラッチ装置17が二重スクリーン日射遮蔽装置60の巻取り装置として用いられる(図11〜図13)。この日射遮蔽装置60は、部屋の壁面又は天井に取付けられたヘッドレール61と、このヘッドレール61に上端がそれぞれ取付けられヘッドレール61の長さと略同一の幅を有する前幕62及び後幕63と、ヘッドレール61から昇降可能に垂下されて前幕62及び後幕63にそれぞれ連結された前幕用昇降コード64及び後幕用昇降コード66とを備える(図14〜図16)。前幕62はヘッドレール61の正面に取付けられ、後幕63はヘッドレール61の背面に取付けられる。
【0035】
ヘッドレール61内の前部には前幕用ドラム67が設けられ、この前幕用ドラム67を一方向又は他方向に回転させることにより前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67に巻取られるか或いは前幕用ドラム67から繰出されるように構成される(図11〜図13)。具体的には、ヘッドレール61内の前部にこのレール61の長手方向に延びる前幕用軸部68が設けられる。この前幕用軸部68は前幕用ロッド69と前幕用ねじ棒71とを有し、前幕用ロッド69及び前幕用ねじ棒71はこれらの軸線が一致しかつ互いに対向するように設けられる。前幕用ロッド69は比較的長い横断面略四角形の角柱部69aと比較的短い円柱部69bとからなり、角柱部69a及び円柱部69bは同心状に一体的に形成される。円柱部69bの基端がヘッドレール61の一端に回転可能に取付けられる。これにより角柱部69aがヘッドレール61の内方に延び、円柱部69bがヘッドレール61外に延びるように構成される。また前幕用ねじ棒71はその基端がヘッドレール61の他端に回転不能に取付けられ、前幕用ねじ棒71の先端はヘッドレール61の内方に延びるように設けられる。上記前幕用ドラム67は両端が閉止された比較的大径の円筒状に形成される。そして前幕用ドラム67の一端は前幕用ロッド69の角柱部69aに回転不能であって軸方向に摺動可能に嵌入され、他端は前幕用ねじ棒71に螺合される。この前幕用ドラム67の外周面には2本の前幕用昇降コード64,64の上端が所定の間隔をあけてそれぞれ取付けられる。
【0036】
一方、ヘッドレール61内の後部には後幕用ドラム72が設けられ、この後幕用ドラム72を一方向又は他方向に回転させることにより後幕用昇降コード66が後幕用ドラム72に巻取られるか或いは後幕用ドラム72から繰出されるように構成される(図11〜図13)。具体的には、ヘッドレール61内の後部にこのレール61の長手方向に延びる後幕用軸部73が設けられる。後幕用軸部73は後幕用ロッド74と後幕用ねじ棒76とを有し、後幕用ロッド74及び後幕用ねじ棒76はこれらの軸線が一致しかつ互いに対向するように設けられる。後幕用ロッド74は比較的長い横断面略四角形の角柱部74aと比較的短い円柱部74bとからなり、角柱部74a及び円柱部74bは同心状に形成される。また角柱部74aの基部にはカムクラッチ装置17とスピードコントローラ24が設けられる。このカムクラッチ装置17は、円筒カム19が後幕用ロッド74の角柱部74aに嵌着されたこと以外は第1の実施の形態のカムクラッチ装置と同一に構成される(図9、図10及び図17〜図19)。円柱部74bの基端がヘッドレール61の一端に回転可能に取付けられる。これによりカムクラッチ装置17及びスピードコントローラ24がヘッドレール61内に位置しかつ角柱部74aがヘッドレール61の内方に延び、円柱部74bがヘッドレール61外に延びるように構成される。また後幕用ねじ棒76はその基端がヘッドレール61の他端に回転不能に取付けられ、後幕用ねじ棒76の先端はヘッドレール61の内方に延びるように設けられる。上記後幕用ドラム72は両端が閉止された比較的大径の円筒状に形成される。そして後幕用ドラム72の一端はスリーブ77を介して後幕用ロッド74の角柱部74aに嵌入され、他端は後幕用ねじ棒76に螺合される。スリーブ77は、後幕用ドラム72の一端に螺合する雄ねじ部77aと、雄ねじ部77aと一体的に形成され後幕用ドラム72の外径と略同一の外径を有する頭部77bと、後幕用軸部73の角柱部74aに回転不能であって軸方向に摺動可能に嵌入される角孔77cとを有する。また後幕用ドラム72の外周面には2本の後幕用昇降コード66,66の上端が所定の間隔をあけてそれぞれ取付けられる。
【0037】
なお、図9及び図10において、カムクラッチ装置17の第1及び第2転動体31,32が第1及び第2カム溝21,22内を移動するように描かれているけれども、実際には第1及び第2転動体31,32はケース23に形成されたガイド溝23a内を軸方向に移動するだけであって、円筒カム19が実線矢印とは反対方向に回転している。また図9(a)及び図10(a)の破線矢印は操作コード84のうち後幕63側に位置する部分を引下げたときの円筒カム19の回転方向であり、図9(a)及び図10(a)の一点鎖線矢印は操作コード84のうち前幕62側に位置する部分を引下げたときの円筒カム19の回転方向である。
【0038】
前幕用軸部68の円柱部74bの先端には前幕用歯車78が嵌着され、後幕用軸部73の円柱部74bの先端には後幕用歯車79が嵌着される(図11〜図16)。これらの歯車78,79は同一形状に形成され、ヘッドレール61の一端に取付けられたキャップ80内に収容される。またヘッドレール61及びキャップ80間に駆動軸81が回転可能に保持され、この駆動軸81に駆動歯車82及び操作プーリ83が嵌着される。上記駆動歯車82は前幕用歯車78及び後幕用歯車79に噛合し、操作プーリ83には1本の操作コード84が巻掛けられる。なお、2本の前幕用昇降コード64,64は、前幕用ドラム67からそれぞれ垂下され、前幕62の背面に鉛直方向に所定の間隔をあけて取付けられた複数の前幕用コードリング86に挿通されて鉛直下方に配索された後、前幕62の下端に取付けられた前幕用ウエイトバー87にそれぞれ連結される(図14〜図16)。また2本の後幕用昇降コード66,66は、後幕用ドラム72からそれぞれ垂下され、後幕63の挿通孔(図示せず)に挿通された後に、後幕63の背面に鉛直方向に所定の間隔をあけて取付けられた複数の後幕用コードリング88に挿通されて鉛直下方に配索され、更に後幕63の下端に取付けられた後幕用ウエイトバー89にそれぞれ連結される。なお、この実施の形態では、前幕用ねじ棒71及び後幕用ねじ棒76は右ねじであり、スリーブ77の雄ねじ部77aは左ねじである。また前幕用ねじ棒71及び後幕用ねじ棒76のねじピッチは前幕用昇降コード64及び後幕用昇降コード66の太さと略同一に形成される。
【0039】
このように構成された二重スクリーン日射遮蔽装置60の使用方法を説明する。前幕62及び後幕63が全て展開した状態で、操作コード84のうち後幕63側に位置する部分を一方向に操作すると(引下げ操作すると)、操作プーリ83及び駆動歯車82が他方向に回転し、後幕用歯車79及び円筒カム19が一方向に回転するので、第1クラッチ41の第1転動体31は第1中溝21b内を転動し、第2クラッチ42の第2転動体32は第2端溝22a内を転動する(図9(a))。このため後幕用ロッド74が一方向に回転するので、雄ねじ部77aが後幕用ドラム72に対してねじ込まれる方向にスリーブ77が回転するとともに、後幕用ドラム72が後幕用ねじ棒76から抜ける方向に回転する。この結果、後幕用ドラム72は一方向に回転するとともに、カムクラッチ装置17に近づく方向に移動するので、後幕用昇降コード66が後幕用ドラム72に一重螺旋状に巻取られて後幕63が畳み上げられる(図12及び図15)。上記操作コード84の引下げ操作により、前幕用歯車78、前幕用ロッド69及び前幕用ドラム67が駆動歯車82により駆動されて円筒カム19と同一の方向、即ち一方向に回転するので、前幕用ドラム67が前幕用ねじ棒71から抜ける方向に回転する。このため前幕用ドラム67は一方向に回転するとともに、前幕用歯車78に近づく方向に移動するので、前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67に一重螺旋状に巻取られて前幕62が畳み上げられる(図12及び図15)。
【0040】
ここで操作コード84の引下げ操作を一旦停止すると、第1転動体31が第1中溝21bから第1V字溝21dに入った後に第1凹部21eに収容されて、円筒カム19のケース23に対する回転が停止する。このとき第2転動体32は第2端溝22aから第2連結溝22cに入る。また前幕62及び後幕63等の自重により前幕用昇降コード及び後幕用昇降コードが前幕用ドラム67及び後幕用ドラム72からそれぞれ繰出される方向に荷重が掛かるけれども、第1転動体31が第1凹部21eに収容されているので、前幕用ドラム67及び後幕用ドラム72の他方向への回転が阻止される。この結果、操作コード84から手を離しても前幕62及び後幕63が展開されることはなく、前幕62及び後幕63は操作コード84の引下げ操作の停止した位置で一時的に固定される。再び操作コード84のうち後幕63側に位置する部分を引下げ操作すると、第1クラッチ41の第1転動体31は第1V字溝21dから第1連結溝21cを通って第1中溝21bに入り、第2転動体32は第2連結溝22cから第2端溝22aに入る(図9(c))。そして上記と同様に、第1転動体31は第1中溝21b内を転動し、第2転動体32は第2端溝22a内を転動し(図9(a))、後幕用昇降コード66が後幕用ドラム72に巻取られて後幕63が畳み上げられるとともに、前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67に巻取られて前幕62が畳み上げられる(図12及び図15)。
【0041】
上記畳み上げられた前幕62及び後幕63を展開するときには、操作コード84のうち前幕62側に位置する部分を一方向に僅かに操作する(僅かに引下げ操作する)。この操作により第1転動体31は第1V字溝21dから第1連結溝21cに入り、第2転動体32は第2連結溝22c内を転動する(図9(c))。そして操作コード84の僅かな引下げ操作を停止すると、前幕62及び後幕63等の自重により前幕用昇降コード64及び後幕用昇降コード66が前幕用ドラム67及び後幕用ドラム72からそれぞれ繰出される方向に荷重が掛かり、操作コード84を把持する力を緩めると、第1転動体31が第1連結溝21cから第1端溝21aに入って、第1端溝21a内を転動し、第2転動体32は第2連結溝22cから第2中溝22bに入って、第2中溝22b内を転動するので(図9(d))、前幕用ドラム67及び後幕用ドラム72が他方向にそれぞれ回転する、即ち前幕用ドラム67及び後幕用ドラム72が前幕用昇降コード64及び後幕用昇降コード66を繰出す方向にそれぞれ回転する。この結果、操作コード84を把持する力を緩めた状態に保つと、前幕62及び後幕63等の自重により前幕62及び後幕63が全て展開される(図11及び図14)。なお、上記操作コード84の僅かな引下げ操作とは、第1の実施の形態の操作コードの僅かな引下げ操作と同一である。
【0042】
一方、前幕62及び後幕63が全て展開した状態で、操作コード84のうち前幕62側に位置する部分を他方向に操作すると(引下げ操作すると)、操作プーリ83及び駆動歯車82が一方向に回転し、後幕用歯車79及び円筒カム19が他方向に回転するので、第2クラッチ42の第2転動体32は第2中溝22b内を転動し、第1クラッチ41の第1転動体31は第1端溝21a内を転動する(図10(a))。このため後幕用ロッド74が他方向に回転するので、雄ねじ部77aが後幕用ドラム72に対して緩む方向にスリーブ77が回転する。この結果、スリーブ77のみが回転して後幕用ドラム72は回転しないので、後幕用昇降コード66が後幕用ドラム72に巻取られず、後幕63は畳み上げられないで展開した状態に保たれる(図13及び図16)。上記操作コード84の引下げ操作により、前幕用歯車78、前幕用ロッド69及び前幕用ドラム67が駆動歯車82により駆動されて円筒カム19と同一の方向、即ち他方向に回転するので、前幕用ドラム67が前幕用ねじ棒71にねじ込まれる方向に回転する。このため前幕用ドラム67は他方向に回転するとともに、前幕用歯車78から離れる方向に移動するので、前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67に一重螺旋状に巻取られて前幕62が畳み上げられる(図13及び図16)。
【0043】
ここで操作コード84の引下げ操作を一旦停止すると、第2転動体32が第2中溝22bから第2V字溝22dに入った後に第2凹部22eに収容されて、円筒カム19のケース23に対する回転が停止する。このとき第1転動体31は第1端溝21aから第1連結溝21cに入る。また前幕62等の自重により前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67から繰出される方向に荷重が掛かるけれども、第2転動体32が第2凹部22eに収容されているので、円筒カム19の一方向への回転が阻止されることにより、前幕用歯車78、前幕用ロッド69及び前幕用ドラム67の一方向への回転が阻止される。この結果、操作コード84から手を離しても前幕62が展開されることはなく、前幕62は操作コード84の引下げ操作の停止した位置で一時的に固定される。再び操作コード84のうち前幕62側に位置する部分を引下げ操作すると、第2クラッチ42の第2転動体32は第2V字溝22dから第2連結溝22cを通って第2中溝22bに入り、第1クラッチ41の第1転動体31は第1連結溝21cから第1端溝21aに入る(図10(c))。そして上記と同様に、第2転動体32は第2中溝22b内を転動し、第1転動体31は第1端溝21a内を転動し(図10(a))、後幕用ロッド72がスリーブ77ととともに他方向に回転するけれども、後幕用ドラム72には後幕用昇降コード66を介して後幕63等の荷重が掛かっているため、後幕用ドラム72は回転しない。前幕用昇降コード64は、上記操作コード84の引下げ操作により、前幕用歯車78、前幕用ロッド69及び前幕用ドラム67が駆動歯車82により駆動されて他方向に回転するので、前幕用ドラム67が前幕用ねじ棒71にねじ込まれる方向に回転する。このため前幕用ドラム67は他方向に回転するとともに、前幕用歯車78から離れる方向に移動するので、前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67に一重螺旋状に巻取られて前幕62が畳み上げられる(図13及び図16)。このようにして後幕63を展開した状態で前幕62のみを畳み上げることができる(図16)。
【0044】
上記畳み上げられた前幕62を展開するときには、操作コード84のうち前幕62側に位置する部分を他方向に僅かに操作する(僅かに引下げ操作する)。この操作により第2転動体32は第2V字溝22dから第2連結溝22cに入り、第1転動体31は第1連結溝21c内を転動する(図10(c))。そして操作コード84の僅かな引下げ操作を停止すると、前幕62等の自重により前幕用昇降コード64が前幕用ドラム67から繰出される方向に荷重が掛かり、操作コード84を把持する力を緩めると、第2転動体32が第2連結溝22cから第2端溝22aに入って、第2端溝22a内を転動し、第1転動体31は第1連結溝21cから第1中溝21bに入って、第1中溝21b内を転動するので(図10(d))、前幕用ドラム67が円筒カム19、後幕用歯車79、駆動歯車82、前幕用歯車78及び前幕用ロッド69を介して一方向に回転する、即ち前幕用ドラム67が前幕用昇降コード64を繰出す方向に回転する。この結果、操作コード84を把持する力を緩めた状態に保つと、前幕62等の自重により前幕62は全て展開される。このとき円筒カム19の他方向の回転に伴って、後幕用ロッド74がスリーブ77とともに一方向に回転するので、後幕用ドラム72が回転しない状態で、スリーブ77の雄ねじ部77aが後幕用ドラム72にねじ込まれていく。なお、上記操作コード84の僅かな引下げ操作とは、第1の実施の形態の操作コードの僅かな引下げ操作と同一である。このように後幕用軸部73の後幕用ロッド74の回転が一方向から他方向に変わっても、1個のカムクラッチ装置17及び1本の操作コード84で対応が可能である。この結果、1本の操作コード84を操作することにより、前幕62及び後幕63を同時に又は前幕62のみを展開可能に畳み上げることができる。
【0045】
なお、上記第1の実施の形態では、遮蔽部材としてピッチキープコードにより所定の間隔をあけて複数枚の幕体を吊下げ、これらの幕体を昇降コードにより下側から順次たくし上げるように構成したが、1枚の幕体をヘッドレールから吊下げ、この幕体を昇降コードにより下側から畳み上げるように構成してもよい。また、上記第1の実施の形態では、昇降コードを巻取りドラムに繰出し可能に巻取るように構成したが、昇降コードを巻取り軸に繰出し可能に巻取るように構成してもよい。また、上記第2の実施の形態では、前幕用昇降コードを前幕用ドラムに繰出し可能に巻取り、後幕用昇降コードを後幕用ドラムに繰出し可能に巻取るように構成したが、前幕用昇降コードを前幕用巻取り軸に繰出し可能に巻取り、後幕用昇降コードを後幕用巻取り軸に繰出し可能に巻取るように構成してもよい。また、第1の実施の形態では、カムクラッチ装置を間仕切り装置の巻取り装置として用い、第2の実施の形態では、カムクラッチ装置を二重スクリーン日射遮蔽装置の巻取り装置として用いたが、カムクラッチ装置をウインチやクレーン等の巻取り装置として用いてもよい。更に、第2の実施の形態では、カムクラッチ装置を後幕用軸部に設けたが、カムクラッチ装置を前幕用軸部に設けてもよい。この場合、前幕及び後幕を同時に展開可能に畳み上げることができるとともに、後幕のみを展開可能に畳み上げることができる。
【符号の説明】
【0046】
10 間仕切り装置
12 回転軸
13 巻取りドラム(ドラム)
14 昇降コード(線状体)
17 カムクラッチ装置
18,84 操作コード(操作具)
19 円筒カム(カム)
21 第1カム溝
22 第2カム溝
41 第1クラッチ
42 第2クラッチ
60 二重スクリーン日射遮蔽装置
62 前幕
63 後幕
64 前幕用昇降コード(線状体)
66 後幕用昇降コード(線状体)
67 前幕用ドラム(ドラム)
68 前幕用軸部
72 後幕用ドラム(ドラム)
73 後幕用軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラム(13,67,72)又は軸に連結された操作具(18,84)を一方向又は他方向に引下げ操作することにより前記ドラム(13,67,72)又は軸を一方向に回転又は他方向に回転させるとともに、前記操作具(18,84)の操作を止めることにより前記ドラム(13,67,72)又は軸の回転を停止するように構成されたカムクラッチ装置であって、
停止している前記ドラム(13,67,72)又は軸に対して前記操作具(18,84)を一方向に連続操作することにより前記ドラム(13,67,72)又は軸を一方向に連続的に回転させかつ停止している前記ドラム(13,67,72)又は軸に対して前記操作具(18,84)を一方向に僅かに操作することにより前記ドラム(13,67,72)又は軸の停止を解除するとともに前記ドラム(13,67,72)又は軸の他方向への回転を許容する第1クラッチ(41)と、
停止している前記ドラム(13,67,72)又は軸に対して前記操作具(18,84)を他方向に連続操作することにより前記ドラム(13,67,72)又は軸を他方向に連続的に回転させかつ停止している前記ドラム(13,67,72)又は軸に対して前記操作具(18,84)を他方向に僅かに操作することにより前記ドラム(13,67,72)又は軸の停止を解除するとともに前記ドラム(13,67,72)又は軸の一方向への回転を許容する第2クラッチ(42)と
を備えたカムクラッチ装置。
【請求項2】
前記ドラム(13,67,72)又は軸に可撓性を有する線状体(14,64,66)を繰出し可能に巻取るための巻取り装置として用いられ、前記巻取り装置は、前記操作具(18,84)で前記ドラム(13,67,72)又は軸を一方向又は他方向に回転させることにより前記線状体(14,64,66)を繰出し、前記操作具(18,84)で前記ドラム(13,67,72)又は軸を他方向又は一方向に回転させることにより前記線状体(14,64,66)を巻取るように構成された請求項1記載のカムクラッチ装置。
【請求項3】
前記操作具(18,84)による前記第1クラッチ(41)の一方向への連続操作は、前記操作具(18,84)を引下げた後に前記ドラム(13,67,72)又は軸の回転を停止させる第1連続操作と、前記第1連続操作後に引続いて前記操作具(18,84)を引下げた後に前記ドラム(13,67,72)又は軸の回転を停止させる第2連続操作とを含むか、或いはその後の前記第1及び第2連続操作の繰返しを更に含み、
前記操作具(18,84)による前記第2クラッチ(42)の他方向への連続操作は、前記操作具(18,84)を引下げた後に前記ドラム(13,67,72)又は軸の回転を停止させる第1連続操作と、前記第1連続操作後に引続いて前記操作具(18,84)を引下げた後に前記ドラム(13,67,72)又は軸の回転を停止させる第2連続操作とを含むか、或いはその後の前記第1及び第2連続操作の繰返しを更に含む請求項1記載のカムクラッチ装置。
【請求項4】
前記第1クラッチ(41)がカム(19)に形成された第1カム溝(21)を有し、前記第2クラッチ(42)が前記カム(19)に形成された第2カム溝(22)を有し、前記第1カム溝(21)と前記第2カム溝(22)とが逆向きになるように前記第1及び第2カム溝(21,22)が前記カム(19)に形成された請求項1又は3記載のカムクラッチ装置。
【請求項5】
前記操作具である操作コード(18)を操作して、前記ドラムである巻取りドラム(13)に昇降コード(14)を繰出し可能に巻取ることにより、幕体(16c)を展開可能にたくし上げ又は畳み上げ、前記操作コード(18)と前記巻取りドラム(13)を連結する回転軸(12)に、請求項1ないし4いずれか1項に記載のカムクラッチ装置(17)が設けられた間仕切り装置。
【請求項6】
前記操作具である操作コード(84)を操作して、前記ドラムである前幕用ドラム(67)に前幕用昇降コード(64)を繰出し可能に巻取りかつ前記ドラムである後幕用ドラム(72)に後幕用昇降コード(66)を繰出し可能に巻取ることにより、前幕(62)及び後幕(63)をそれぞれ別々に又は同時に展開可能に畳み上げ、前記操作コード(84)及び前記後幕用ドラム(72)を連結する後幕用軸部(73)又は前記操作コード(84)及び前記前幕用ドラム(67)を連結する前幕用軸部(68)のいずれか一方に、請求項1又は4いずれか1項に記載のカムクラッチ装置(17)が設けられた二重スクリーン日射遮蔽装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−104155(P2011−104155A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262859(P2009−262859)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【Fターム(参考)】