説明

カメラユニット装置及びプログラム

【課題】売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置に備えられる客用表示部にカメラを組み合わせてインテリジェント化を図ることで、カメラの設置工事が不要となり、低価格な売上データ処理装置であっても、高機能カメラを容易に付加できるようにする。
【解決手段】ECR1は、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200を有している。カメラユニット装置200は、本体ユニット装置100に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部(通信ケーブル300及び電源ケーブル400)と、登録待ち顧客が視認するための客用表示部204と、客側カメラ205及び操作側カメラ207と、カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部(CPU201、記憶部202)と、客用表示部204、客側カメラ205、操作側カメラ207、録画部の動作をそれぞれ制御する制御部(CPU201、記憶部202)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、店舗においては、ECR(Electronic Cash Register)、POS(Point of sale)端末などの売上データ処理装置により登録処理された売上データ(商品名、個数、金額)や釣銭データなどをジャーナルデータとして取引毎に順次記録するようにしているほか、その他の操作状況も順次記録するようにしている。そして、一日の営業の終了時などにおいて責任者は、このジャーナルデータを参照して、オペレータによる各種の操作状況を確認しながらそのオペレータの操作ミスや不正操作などの有無を詳細に検査するようにしている。そして、従来では、オペレータによる不正を防止したり、顧客とのトラブルを防止する技術として、例えば、店舗の天井にカメラを設置してPOSターミナルを上方から撮影したり、壁面にカメラを設置してPOSターミナルの横に設置されているカウンタテーブル(荷台)を斜め上方から撮影したりして、オペレータの誤操作や不正の発見あるいは接客状況、顧客とのトラブル発見などを可能とした技術(特許文献1参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−115504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1の技術にあっては、カメラと被写体との距離が遠くなるために望遠機能などを備えた高価なカメラが必要となるほか、カメラの設置や配線などに大掛かりな工事が必要となり、更には、POSターミナル側でカメラ制御を行うようにしているために、POSターミナル側に大きな負担をかけてしまうという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置に備えられる客用表示部にカメラを組み合わせてインテリジェント化を図ることで、カメラの設置工事が不要となり、低価格な売上データ処理装置であっても、高機能カメラを容易に付加できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために本発明の一つの態様は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部と、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部と、
前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部と、
前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置である。
【0007】
上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画手段と、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された保存対象の画像を外部に送出する送出手段と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置である。
【0008】
更に、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
コンピュータに対して、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する機能と、
本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する機能と、
前記判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する機能と、
前記抽出された保存対象の画像を外部に送出する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置に備えられる客用表示部にカメラを組み合わせてインテリジェント化を図ることで、カメラの設置工事が不要となり、低価格な売上データ処理装置であっても、高機能カメラを容易に付加することができ、実用性に富んだものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】売上データ処理装置として適用したECRを含む通信システム(売上データ処理システム)を示したブロック図。
【図2】ECRを構成する本体ユニット装置100にカメラユニット装置200を装着した状態において、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】ECRをその前方斜めから見た状態の外観図。
【図4】ECRをその一側面から見た状態の外観図。
【図5】(1)は、客用表示部204の筐体200Aの前面を斜め方向から見た図、(2)は、その筐体200Aの背面を斜め方向から見た図。
【図6】(1)は、客側カメラ205によって撮影された画像を例示した図、(2)は、操作側カメラ207によって撮影された画像を例示した図。
【図7】本体ユニット装置100とカメラユニット装置200との装着部(接続部)の構成を示した概要図で、(1)は、その装着部(接続部)の一部断面図、(2)は、カメラユニット装置200側の装着部の拡大斜視図。
【図8】本体ユニット装置100側に備えられている各種のファイルを示した図、(2)は、カメラユニット装置200側に備えられている各種のファイルやテーブルを示した図。
【図9】電子ジャーナルファイルY6のレコード構造を説明するための図。
【図10】(1)は、カメラユニット装置200側に備えられているイベントテーブルY2を説明するための図、(2)は、イベント発生に応じて画像を保存する際の動作を説明するための図。
【図11】カメラユニット装置200の機能を説明するための図。
【図12】本体ユニット装置100側での売上データの登録処理時の動作を示したフローチャート。
【図13】カメラユニット装置200側でのイベント制御処理を示したフローチャート。
【図14】カメラユニット装置200側での作業ファイル作成処理を示したフローチャート。
【図15】カメラユニット装置200側での保存ファイル作成処理を示したフローチャート。
【図16】本実施形態の変形例において、カメラユニット装置200側に備えられているイベントテーブルY2を説明するための図。
【図17】本実施形態の変形例において、イベント発生に応じて画像を保存する際の動作を説明するための図。
【図18】本実施形態の変形例において、カメラの取り付け位置の他の例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図15を参照して詳細に説明する。
図1は、売上データ処理装置として適用したECR(Electronic Cash Register)1を含む通信システム(売上データ処理システム)を示したブロック図である。
売上データ処理システムは、店舗内に設置されている複数台のECR1が管理装置(サーバ装置)2にLAN(構内専用回線)3を介して通信接続されたLANシステムである。系列店舗Aの売上データ処理システムは、インターネット4を介して他の系列店舗Bの売上データ処理システムなどに通信接続されている。各ECR1は、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200とを有する構成で、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200とは、LAN3を介してハブ(HUB)5に通信接続されていると共に、このハブ(HUB)5を介してサーバ装置2側に通信接続されている。つまり、サーバ装置2側には、本体ユニット装置100、カメラユニット装置200が個々に通信接続されている。
【0012】
本体ユニット装置100は、ECR1の基本的な機能(標準機能)として、入力された一取引分の売上データを登録処理すると共に、一取引分の登録終了時に顧客から渡された金種に応じた種類の締め処理を行う売上データ登録機能などを備えている。また、更に、本体ユニット装置100には、各種のキー操作やドロアオープン/クローズなどに応じてイベントコードを発生させて、そのイベントコードをカメラユニット装置200に対して送信する機能を有している。カメラユニット装置200は、登録待ち(精算待ち)をしている顧客を撮影したり、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影したりするカメラ機能(撮像機能)のほか、このカメラ機能により撮影された画像(動画)の中から所定のタイミングで抽出した動画を記録保存する機能を有し、更に、この記録保存した動画を外部に送出するための機能を有している。
【0013】
サーバ装置2は、自店舗内の各ECR1を構成する本体ユニット装置100から売上データを受信取得してその売上状況をモニタ表示したり、売上データを収集管理したり、各ECR1に対して商品単価の変更などを設定したりするようにしている。また、サーバ装置2は、オペレータによる操作ミスや不正操作、顧客とのトラブルなどを発見するためにカメラユニット装置200から動画データなどを取得してモニタ表示したりするようにしている。携帯端末装置6は、携帯電話機、PDA(個人向け携帯型情報通信機器)などであり、無線通信網7及びインターネット4を介して各店舗側のサーバ装置2に接続可能となっている。この場合、携帯端末装置6は、任意に選択指定したECR1の本体ユニット装置100から売上データを受信取得してその売上状況をモニタ表示したり、オペレータによる操作ミスや不正操作、顧客とのトラブルなどを発見するためにカメラユニット装置200から動画データなどを取得してモニタ表示したりするようにしている。
【0014】
図2は、ECR1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
このECR1(売上データ処理装置)を構成する本体ユニット装置100とカメラユニット装置200とは、通信ケーブル300及び電源ケーブル400を介して着脱自在に電気的に接続されており、カメラユニット装置200の故障などに応じて新規なカメラユニット装置200に何時でも自由に交換可能となっている。また、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200とは、必要に応じて協動して各種の処理を行うようにしている。なお、通信ケーブル300及び電源ケーブル400とは、それらを併合したケーブル構成としてもよい。
【0015】
本体ユニット装置100は、CPU101を中核とするもので、各種プログラムにしたがってこの本体ユニット装置100の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部102は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体やその駆動系を有し、後述する図12に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶したり、データベース、文字フォントデータなどを記憶したりする。なお、上述の記憶媒体は固定的に設けた内蔵型の記憶媒体に限らず、着脱可能な可搬型の外部記憶媒体であってもよく、また、プログラム/データは、他の機器から有線伝送路あるいは無線伝送路を介して記憶媒体にインストールしたり、プログラム/データを記憶管理するサーバなどをアクセスして使用したりするようにしてもよい。メモリ103は、計時データ、フラグなど、この本体ユニット装置100が動作するために必要な各種のデータを一時的に記憶するワーク領域である。なお、上述の計時データは、図示省略したが、現在日時を計時する時計機能により得られたデータである。
【0016】
また、CPU101には、その入出力周辺デバイスである操作部104、スキャナ105、操作者用表示部106、印字部107、ドロア駆動部108、COMポート109、LAN通信部110がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU101はそれらの動作を制御する。操作部104は、押しボタン式の各種キーが配列されているキーボードを有し、このキーボード上にはテンキー(図示省略)などのほか、登録キーK1、小計キーK2、現金/預かり金キーK3、カメラスイッチCAなどが配設されていると共に、モードスイッチMSが配設されている。
【0017】
登録キーK1は、売上データを部門別などの登録を指示するキーである。また、小計キーK2は、一取引中において現時点まで登録した売上データの合計金額を小計として表示させるキーである。現金/預かり金キーK3は、預かり金の置数後に一取引の登録終了を指示する締めキーである。カメラスイッチCAは、カメラを備えていないECR(例えば、簡素な低価格ECR)に、本実施形態の特徴であるカメラユニット装置200を新たに装着して高機能化を図った際に操作されるキーである。このカメラスイッチCAが操作されると、本体ユニット装置100は、カメラユニット装置200に対して電源を供給するほか、各種のキー操作やドロアオープン/クローズなどに応じて発生されるイベントコードをカメラユニット装置200に対して転送する機能を呼び出して動作可能状態に設定するようにしている。
【0018】
モードスイッチMSは、その切り換え位置に応じて「登録(REG)」、「戻し(RF)」、「精算(Z)」などの各種の動作モード(プログラム種)を切り換えるロータリー式のスイッチである。CPU101は、「登録(REG)」モードに切り換えられている状態において、各種のキー操作に応じてその操作に応じたイベントコードを生成すると共に、入力された売上データを表示させたり、売上合計を更新したりする登録処理を実行し、一取引の登録終了時に現金/預かり金キーK3が押下されると、ドロアを開放させたり、レシートを発行させたりする。
【0019】
スキャナ105は、例えば、CCDやCMOSなどの画像センサ(イメージセンサ)を有し、商品の登録時のスキャニング動作時にその商品に添付されているバーコードや二次元コードを撮影することにより読み取るもので、CPU101は、スキャナ105により撮影された画像データを解析することによってバーコードなどをデコードして商品を特定するようにしている。
操作者用表示部106は、担当者(オペレータ)用として、金額や商品に関するデータ、メッセージなどを表示するもので、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどにより構成されている。
【0020】
印字部107は、例えば、熱転写やインクジェットなどのノンインパクトプリンタあるいはドットインパクトプリンタであり、レシート印字を行う。ドロア駆動部108は、キー操作に応じてドロア108Aの開閉を制御するもので、CPU101は、ドロア108Aの開閉に応じてドロアオープン/クローズイベントを生成する。COMポート109は、カメラユニット装置200との接続用のシリアルポートである。LAN通信部110は、サーバ装置2との通信インターフェイスである。電源部111は、商用電力を電源として各部に駆動電力を供給するもので、カメラスイッチCAが操作された後は、カメラユニット装置200に対して電源を供給する。
【0021】
カメラユニット装置200は、CPU201を中核とするもので、各種プログラムにしたがってこのカメラユニット装置200の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部202は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体やその駆動系を有し、後述する図13〜図15に示した本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどを記憶する。メモリ203は、このカメラユニット装置200が動作するために必要な各種のデータを一時的に記憶するワーク領域である。CPU201には、その入出力周辺デバイスである客用表示部204、客側カメラ205、客側マイク206、操作側カメラ207、操作側マイク208、カードインターフェイス部209、COMポート210、LAN通信部211がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU201はそれらの動作を制御する。
【0022】
客用表示部204は、登録待ち(精算待ち)の顧客用としてその画面を顧客側に対面させたもので、例えば、7セグメントLED(発光ダイオード)などにより構成され、商品単価、個数、小計金額、預かり金額などを数値表示する。客側カメラ205は、客用表示部204に接近配設されたもので、登録待ちしている顧客の顔を中心として撮影し、また、操作側カメラ207は、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影するもので、担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影する監視用のカメラである。なお、客側カメラ205、操作側カメラ207の詳細は、図示省略したが、レンズ部、撮像素子、A/D(アナログ/デジタル)変換部などを有し、動画像を撮影可能な構成で、レンズ部からの被写体像が撮像素子(CCD又はCMOS)に結像されることにより被写体を高精細に撮影可能な構成となっている。
【0023】
客側マイク206は、顧客側に指向している指向性マイクで、客側カメラ205による撮影中に登録待ちしている顧客側からの音声を集音するようにしている。操作側マイク208は、オペレータ側に指向している指向性マイクで、操作側カメラ207による撮影中にオペレータ側からの音声を集音するようにしている。なお、客側マイク206、操作側マイク208は、図示省略したが、A/D(アナログ/デジタル)変換部、音声バッファ、音声信号処理回路部などを有する構成となっている。
【0024】
カードインターフェイス部209は、外部記録媒体としてのSDカード212が挿入接続されるもので、このSDカード212には、客側カメラ205、操作側カメラ207により撮影された動画及び客側マイク206、操作側マイク208により集音された音声などが記録保存される。なお、外部記録媒体としては、SDカード212に限らず、その他の外部記録媒体であってもよい。COMポート210は、本体ユニット装置100との接続用のシリアルポートである。LAN通信部211は、サーバ装置2との通信インターフェイスであり、CPU201は、本体ユニット装置100からの指示に応じて、SDカード212の内容をサーバ装置2に送信するようにしている。
【0025】
図3は、上述のように構成されたECR1をその前方斜め(顧客側)から見た状態の外観図であり、図4は、ECRの一側面から見た状態の外観図である。
本体ユニット装置100の上面部には、操作者用表示部106が配設されていると共に、操作部104を構成するキーボード及びモードスイッチMSが配設されている。また、本体ユニット装置100の上面部には、印字部107から送出されるレシートを取り出すためのレシート発行口(図示省略)が配設されている。
【0026】
カメラユニット装置200は、客用表示部204の筐体200Aと、その筐体200Aを支持するポール状の支持部材(支持ポール)200Bとを有している。支持ポール200Bは、筐体200Aを支持するもので、その下端部は本体ユニット装置100の裏面側に垂直に固定(着脱自在に装着)されている。また、支持ポール200Bの上端部は筐体200Aが装着され、その長さを調整可能な構造となっていると共に、筐体200Aは、支持ポール200Bに対して回転可能となっている。つまり、筐体200Aの高さとその向きを調整可能となっており、それに応じて客用表示部204、客側カメラ205、客側マイク206、操作側カメラ207、操作側マイク208の高さとその向きも調整可能となっている。
【0027】
図5は、客用表示部204の筐体200Aの表裏両面を示した外観図で、図5(1)は、筐体200Aの表面側を示し、図5(2)は、筐体200Aの裏面側を示している。
客側カメラ205は、客用表示部204の筐体200Aの表面側に配置され、操作側カメラ207は、客用表示部204の筐体200Aの裏面側に配置されている。すなわち、筐体200Aの表面側には、図5(1)に示すように、客用表示部204が配置されていると共に、この客用表示部204の下端部には客側カメラ205及び客側マイク206が配置されている。客側カメラ205の撮影方向は、登録待ちしている顧客方向で、その画角は、登録待ち行列の顧客を撮影可能な範囲となっている。
図6(1)は、客側カメラ205によって撮影した登録待ち行列の顧客画像を例示したもので、先頭の顧客の後ろに次の顧客が並んでいる状態を示している。客側マイク206の指向方向は、登録待ちしている顧客方向となっている。
【0028】
筐体200Aの裏面側には、図5(2)に示すように、操作側カメラ207及び操作側マイク208が配設されていると共に、SDカード212を収納する収納部の開口部を覆う蓋体200Cが配設されている。操作側カメラ207の撮影方向は、オペレータ方向で、その画角は、操作部104の全体及び操作中のオペレータの顔を撮影可能な範囲となっている。
図6(2)は、操作側カメラ207によって担当者(オペレータ)及びその操作状況を撮影した監視画像を例示したもので、ドロア108Aを開放した状態でオペレータが貨幣を出し入れしている場合を示している。操作側マイク208の指向方向は、操作中のオペレータ方向となっている。SDカード212を収納する収納部の蓋体200Cには、SDカード212の盗難などを防ぐために錠前200Dが配設されており、例えば、責任者が所持する専用鍵を使用して、錠前200Dを開いて蓋体200Cを開放させてSDカード212を取り出すようにしている。なお、図中、200Eは、筐体200A内に収納された各種の電子部品である。
【0029】
図7は、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200との装着部(接続部)の構成を示した概要図で、図7(1)は、その装着部(接続部)の一部断面図、図7(2)は、カメラユニット装置200側の装着部の拡大斜視図を示している。
本体ユニット装置100の裏面側には、カメラユニット装置200を起立させた状態で装着するための本体コネクタ部A1が設けられ、この本体コネクタ部A1内には通信ケーブル300及び電源ケーブル400が配線されている。カメラユニット装置200を構成する支持ポール200Bは、その下側のベース固定部B1と上側の可動ポール部B2とに分かれており、このベース固定部B1に対して可動ポール部B2は回転可能に取り付けられていると共に、上下方向に伸縮可能に取り付けられており、可動ポール部B2を所望する位置で保持可能となっている。そして、ベース固定部B1と可動ポール部B2の内部には、通信ケーブル300及び電源ケーブル400が配線されている。
【0030】
支持ポール200Bを構成するベース固定部B1の下端部には、カメラユニット装置200側の装着部としてカメラコネクタ部B3が設けられていると共に、ベース固定リンクB4が設けられている。カメラコネクタ部B3は、その全体が円柱形を成し、本体コネクタ部A1の中央部に形成された嵌め込み用穴部A2に挿入されて圧入固定されるもので、カメラコネクタ部B3の下半部には縦方向に切り込みが形成されている。ベース固定リンクB4は、ベース固定部B1の表面に形成されたネジ部に噛み合って上下動可能となっている。
【0031】
カメラコネクタ部B3を本体コネクタ部A1に圧入固定させる構成は、次のようになっている。すなわち、このベース固定リンクB4の上下動に連動する棒状の楔部B5がカメラコネクタ部B3の切り込み部に進入してカメラコネクタ部B3の下半部を外方向に広げて、本体コネクタ部A1の嵌め込み用穴部A2の内壁に圧接させることで、カメラコネクタ部B3を本体コネクタ部A1に圧入固定させる構成となっている。図7(2)において、カメラコネクタ部B3の両側に付した矢印は、ベース固定リンクB4の回転方向に応じてカメラコネクタ部B3の下半部が動く方向を示している。なお、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200との装着部(接続部)の構成は、上述のような圧入固定式に限らず、例えば、ネジ式など任意である。
【0032】
図8は、本体ユニット装置100側に記憶管理されている各種のファイルと、カメラユニット装置200側に記憶管理されている各種のファイルやテーブルを示した図である。
本体ユニット部100側には、商品別合計ファイルX1、部門別合計ファイルX2、取引別合計ファイルX3などが記憶管理されている。なお、商品別合計ファイルX1は、部門別合計ファイルX2、取引別合計ファイルX3は、商品別、部門別、取引別に売上データ(個数、金額)の累計値(合計値)などを記憶管理するファイルである。
【0033】
カメラユニット装置200側には、客側の作業ファイルY1、操作側の作業ファイルY2、イベントテーブルY3、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5、電子ジャーナルファイルY6などが記憶管理されている。客側の作業ファイルY1は、例えば、一日の営業開始などの電源オン時から営業終了時などの電源オフ時までの間、客側カメラ205で撮影された動画、客側マイク206で集音された音声を対応付けてその先頭位置から順次記録するもので、そのサイズ(容量)に達すると、その先頭の位置に戻ってサイクリックに画像や音声を記録するようにしている。同様に操作側の作業ファイルY2は、操作側カメラ207で撮影された動画、操作側マイク208で集音された音声を対応付けてその先頭位置から順次記録するもので、そのサイズ(容量)に達すると、その先頭の位置に戻ってサイクリックに画像や音声を記録するようにしている。
【0034】
イベントテーブルY3は、客側の作業ファイルY1、操作側の作業ファイルY2内から所定の期間内の動画や音声を抽出して、対応する客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5に記録保存させる際に、どの期間内の画像や音声を抽出するかを示す抽出条件を記憶するテーブルである。客側の保存ファイルY4及び操作側の保存ファイルY5は、客側の作業ファイルY1、操作側の作業ファイルY2内から抽出された動画や音声を記録保存するファイルで、その内容を外部に送出させるために、保存ファイルY4、Y5の内容は、SDカード212に書き込まれたり、LAN通信部211を介してサーバ装置2に送信されたりする。電子ジャーナルファイルY6は、取引毎に各売上データや操作状況を営業記録データ(電子ジャーナルデータ:EJデータ)として記憶管理するファイルであり、その内容はSDカード212に書き込まれたり、LAN通信部211を介してサーバ装置2に送信されたりする。
【0035】
客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5をSDカード212に記録させる場合にカメラユニット装置200は、電子ジャーナルファイルY6も対応付けてSDカード212に記録させるようにしている。同様に、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5を外部機器のサーバ装置2に送信させる場合に、電子ジャーナルファイルY6も対応付けてサーバ装置2に送信させるようにしている。なお、図9は、電子ジャーナルファイルY6のレコード構造を説明するための図で、そのレコードは、「日時」、「イベントコード」、「担当者」、「伝票番号」、「金額」、「文字列」の各項目を有する構成となっている。
【0036】
図10は、イベントテーブルY3を説明するための図である。
イベントテーブルY3は、図10(1)に示すように、「イベント」、「イベントコード」、「動作」、「遡り時間」、「延長時間」の各項目を有する構成となっている。「イベント」は、本体ユニット装置100側での各種のキー操作やドロアオープン/クローズなどの操作を示し、「イベントコード」は、その操作に応じて発生されて本体ユニット装置100から送信されるイベントコードを示している。「動作」は、「イベント」に応じた動作を示し、“保存(保存開始/保存終了)”、“表示”、“通信”が設定される。なお、「動作」には、例えば、“保存”、“表示”のように、複数の動作を設定するようにしてもよい。
【0037】
ここで、「動作」の“保存(保存開始/保存終了)”とは、保存対象の画像を抽出する際に、どの期間内の画像や音声を抽出するのかを示すコマンドで、例えば、一取引の開始時に行われる最初の登録操作(例えば、部門操作)から一取引の終了時に行われるドロア108Aの閉じ操作(ドロア閉)までの期間内の画像や音声を抽出する場合には、図示のように、「イベント」が“部門キー”の「動作」には、“保存開始”がそれぞれ設定され、「イベント」が“ドロア閉”の「動作」には、“保存終了”が設定される。また、「動作」の“表示”とは、客用表示部204にデータを表示させることを示すコマンドで、登録された商品の単価や商品名、小計金額、釣銭金額などを表示させる。「動作」の“通信とは”LAN通信部211を介してサーバ装置2との間でデータ送受信を行わせることを示すコマンドである。
【0038】
「遡り時間」は、作業ファイルY1、Y2から保存対象の動画及び音声を抽出する動作を開始する場合において、“保存開始”のイベントの発生を基準として、その前の遡り時間から抽出を開始すべきことを示すもので、図示の例は、「イベント」が“部門キー”の「遡り時間」に対応して“30秒”が設定されている場合を示したもので、この場合には、“保存開始”のイベント発生時の“30秒”前から抽出動作を開始すべきことを示している。図10(2)は、抽出動作の開始タイミングが最初の登録操作の“30秒”前であることを示している。
【0039】
「延長時間」は、作業ファイルY1、Y2から動画及び音声を抽出する動作を終了する場合に、“保存終了”のイベントの発生を基準としてその後の延長時間まで抽出すべきことを示すもので、図示の例は、「イベント」が“ドロア閉”の「延長時間」に対応して“20秒”が設定されている場合を示し、“保存終了”のイベント発生の“20秒”後に抽出動作を終了すべきことを示している。図10(2)は、抽出動作の終了タイミングがドロアを閉じてから“20秒”後であることを示している。このイベントテーブルY3を構成する「動作」、「遡り時間」、「延長時間」は、ユーザ操作により任意に設定可能な項目で、ユーザの実情などに応じて「動作」、「遡り時間」、「延長時間」の内容を自由に変更可能となっている。
【0040】
次に、本実施形態におけるECRの動作概念を図11、図12〜図15を参照して説明する。ここで、図12〜図15のフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0041】
図11は、カメラユニット装置200の全体動作の概要を説明するための図である。
カメラユニット装置200の特徴的な構成は、本体ユニット装置100に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部(通信ケーブル300及び電源ケーブル400、カメラコネクタ部B3)と、登録待ち顧客が視認するための客用表示部204と、カメラ(客側カメラ205、操作側カメラ207)と、このカメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部(CPU201、記憶部202)と、客用表示部204、カメラ、録画部の動作をそれぞれ制御する制御部(CPU201、記憶部202)を有している点である。
【0042】
そして、カメラユニット装置200には、図示のような機能が備えられている。通信制御機能221は、本体ユニット装置100からCOMポート109、COMポート210を介してイベント、電子ジャーナルデータを受信する機能で、受信したイベント、電子ジャーナルデータをイベント制御機能222に引き渡す。イベント制御機能222は、本体ユニット装置100側で電源がオンされると、その電源オンに応じて起動された客側カメラ205、操作側カメラ207から画像をキャプチャする動画取り込み機能223を動作させると共に、電源オンに応じて起動された客側マイク206、操作側マイク208から音声をキャプチャする音声取り込み機能224を動作させる。
【0043】
動画圧縮機能225は、動画取り込み機能223によりキャプチャした動画を圧縮処理し、音声圧縮機能226は、音声取り込み機能224によりキャプチャした音声を圧縮処理するもので、作業ファイル作成機能227は、動画圧縮機能225により圧縮された客側の画像と音声圧縮機能226により圧縮された客側の音声を客側の作業ファイルY1に記録(録画、録音)すると共に、動画圧縮機能225により圧縮された操作側の画像と音声圧縮機能226により圧縮された操作側の音声を操作側の作業ファイルY2に記録(録画、録音)する処理を行う。なお、圧縮方式としては、例えば、MPEG−4などを使用するようにしているが、その圧縮方式は任意である。
【0044】
ここで、イベント制御機能222は、本体ユニット装置100から受信したイベントを解釈して、そのイベント内容に応じた機能を動作させるもので、保存ファイル作成機能228は、イベント制御機能222からのイベント内容に応じて動作し、客側の作業ファイルY1、操作側の作業ファイルY2内から動画や音声を抽出して客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5に記録保存させる処理を行う。電子ジャーナルファイル作成機能229は、イベント制御機能222からのイベント内容に応じて動作し、本体ユニット装置100からEJデータを電子ジャーナルファイルY6に逐次書き込む処理を行う。客用表示機能230は、イベント制御機能222からのイベント内容に応じて動作し、本体ユニット装置100からの表示データを客用表示部204に送って表示させる処理を行う。LAN通信機能231は、イベント制御機能222からのイベント内容に応じて動作し、LAN通信部211を介してサーバ装置2との間で客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5、電子ジャーナルファイルY6を送信する処理を行う。
【0045】
図12は、本体ユニット装置100側の動作を示したフローチャートであり、モードスイッチMSを「登録(REG)」の位置に切り換えた際に実行開始される登録モードでの動作を示したフローチャートである。
先ず、本体ユニット装置100を構成するCPU101は、登録操作が行われたか、つまり、商品からバーコードなどを読み取るためにスキャナ105によるスキャニング動作が行われたか、金額データの値数入力後に部門キーなどの登録キーK1が操作されたかを調べたり(ステップA1)、小計キーK2が操作されたかを調べたりする(ステップA6)。
【0046】
いま、登録操作が行われたときには(ステップA1でYES)、次のステップA2に移り、入力されたデータ(商品名及び単価)をイベントとしてカメラユニット装置200に送信する。これによってカメラユニット装置200側では客用表示部204に商品名及び単価が表示される。そして、入力された商品名及び単価を操作者用表示部106に表示させると共に(ステップA3)、入力されたデータに基づいて商品別合計ファイルX1、部門別合計ファイルX2の内容(売上データ)を更新する登録処理を行う(ステップA4)。更に、一取引分の小計金額を更新する処理(ステップA5)を行った後、小計キーK2が操作されたかを調べるが(ステップA6)、小計キーK2が操作されなければ(ステップA6でNO)、登録操作が行われる毎に(ステップA1でYES)、上述の動作を繰り返す(ステップA2〜A5)。
【0047】
また、小計キーK2が操作されたときには(ステップA6でYES)、小計キーK2に操作を示すイベントを小計金額と共にカメラユニット装置200に送信する(ステップA7)。これによってカメラユニット装置200側では客用表示部204に小計金額が表示される。そして、小計金額を操作者用表示部106に表示させた後(ステップA8)、預かり金が値数されたかを調べる(ステップA9)。ここで、預かり金が値数されると(ステップA9でYES)、入力された預かり金を操作者用表示部106に表示する処理(ステップA10)を行った後、現金/預かり金キーK3の操作待ちとなる(ステップA11)。
【0048】
いま、現金/預かり金キーK3が操作されると(ステップA11でYES)、ドロア108Aをオープン(ステップA12)させると共に、ドロア108Aのオープンをイベントとしてカメラユニット装置200に送信(ステップA13)した後、一取引の登録を終了させる締め処理を実行し、今回の取引分の売上データを取引別合計ファイルX3の現金取引用の売上データに加算してその値を更新する処理を行う(ステップA14)。そして、一取引分の売上データを印字させてレシートを発行させる(ステップA15)。ここで、ドロア108Aがクローズされると(ステップA16でYES)、ドロア108Aのクローズをイベントとしてカメラユニット装置200に送信する(ステップA16)。そして、モードスイッチMSにより「登録(REG)」モードが解除されたことがステップA18で検出されるまで上述のステップA1に戻り、次の取引における最初の登録操作が行われるまで待ち状態となる。
【0049】
図13は、カメラユニット装置200側でのイベント制御機能を説明するためのフローチャートであり、本体ユニット装置100からの電源オンに応じて実行開始される。
先ず、カメラユニット装置200側のCPU201は、本体ユニット装置100側で電源がオンされると、作業ファイル作成処理を開始させる(ステップB1)。この場合、図11に示した動画取り込み機能223、音声取り込み機能224、動画圧縮機能225、音声圧縮機能226、作業ファイル作成機能227をそれぞれ動作させることにより作業ファイル作成処理を行う。
【0050】
図14は、作業ファイル作成処理(図13のステップB1)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU201は、客側カメラ205、客側マイク206、操作側カメラ207、操作側マイク208を起動させた後(ステップC1)、客側カメラ205から画像をキャプチャし(ステップC2)、このキャプチャ画像を圧縮処理(ステップC3)した後、この圧縮処理した画像をタイムスタンプ(現在日時)と共に客側の作業ファイルY1に録画する(ステップC4)。更に、操作側カメラ207から画像をキャプチャし(ステップC5)、このキャプチャ画像を圧縮処理(ステップC6)した後、この圧縮処理した画像をタイムスタンプ(現在日時)と共に操作側の作業ファイルY2に録画する(ステップC7)。
【0051】
また、客側マイク206から画像をキャプチャし(ステップC8)、このキャプチャ音声を圧縮処理(ステップC9)した後、この圧縮処理した音声をタイムスタンプ(現在日時)と共に客側の作業ファイルY1に録音する(ステップC10)。更に、操作側マイク208から音声をキャプチャし(ステップC11)、このキャプチャ音声を圧縮処理(ステップC12)した後、この圧縮処理した音声をタイムスタンプ(現在日時)と共に操作側の作業ファイルY2に録音する(ステップC13)。そして、本体ユニット装置100側で電源がオフされたかを調べ(ステップC14)、電源オン中であれば(ステップC14でYES)、作業ファイルへの前回の記録時点から所定時間(33msec)が経過したかを調べる(ステップC15)。
【0052】
ここで、33msecは、1秒間に30枚の画像を録画する場合の1枚当たりの時間であり、この33msecが経過していなければ(ステップC15でNO)、上述のステップC8に戻り、録音動作を継続するが(ステップC8〜C13)、33msecが経過したときには(ステップC15でYES)、上述のステップC2に戻り、録画及び録音動作を継続する(ステップC2〜〜C13)。この状態において本体ユニット装置100側で電源がオフされると(ステップC14でYES)、CPU201は、客側カメラ205、客側マイク206、操作側カメラ207、操作側マイク208を停止させる(ステップC16)と共に、録画及び録音動作を停止させた後(ステップC17)、図14のフローから抜ける。
【0053】
このような作業ファイル作成処理が終わると(図13のステップB1)、本体ユニット装置100からイベントを受信したかを調べたり(ステップB2)、本体ユニット装置100側で電源がオフされたかを調べたりする(ステップB17)。いま、本体ユニット装置100からイベントを受信したときには(ステップB2でYES)、イベントテーブルY3を参照し(ステップB3)、一致するイベントコードの有無を判別する(ステップB4)。その結果、受信したイベントに一致するイベントコードが無ければ(ステップB4でNO)、受信したイベントを無効とするために上述のステップB2に戻るが、一致するイベントコードが有れば(ステップB4でYES)、受信したイベントを電子ジャーナルファイルY6に記憶させる処理(ステップB5)を行う。
【0054】
そして、イベント内容が客用表示部204に対する表示データであれば(ステップB6でYES)、その表示データを客用表示部204に表示させた後(ステップB7)、上述のステップB2に戻るが、表示データでなければ(ステップB6でNO)、そのイベントの「動作」は“保存開始”であるか(ステップB9)、“保存終了”であるか(ステップB13)を調べる。いま、例えば、部門(1)キー、部門(2)キーなどの登録操作が行われたものとすると、この部門(1)キー、部門(2)キーの「動作」は“保存開始”(開始イベント)であるから(ステップB9でYES)、次のステップB10に移り、開始フラグ(図示省略)が“オン”されているかを調べる。
【0055】
上述の開始フラグは、作業ファイルY1、Y2から動画及び音声を抽出する動作の開始タイミングを特定することができた場合に“オン”されるもので、前回の取引終了時に“オフ”される(後述する図15のステップD11)。その結果、今回の取引における最初の登録操作時には、開始フラグが“オフ”されていることがステップB10で判別されるので、次のステップB11に移り、現在日時を開始イベントの発生日時としてその開始イベントと共に一時記憶しておく。ことによって抽出動作の開始タイミングを特定することができたものとして、開始フラグを“オン”した後(ステップB12)、上述のステップB2に戻る。
【0056】
そして、次の操作が行われ、その操作も部門(1)、部門(2)などの登録操作であれば、その「動作」も“保存開始”(開始イベント)であるから(ステップB9でYES)、次のステップB10に移るが、最初の登録操作の時点で開始フラグが“オン”されているので、そのことがステップB10で検出されるため、上述のステップB11、B12をスキップしてステップB2に戻る。以下、登録操作が行われる毎に、ステップB10で“保存開始”(開始イベント)が検出されるが、開始フラグは“オン”のままとなっているので、上述のステップB2に戻り、以下、上述の動作を繰り返す。
【0057】
ここで、本体ユニット装置100側において一取引の登録が終了して現金などの締め処理を行った後、ドロア108Aが閉じられると、そのイベントの「動作」は“保存終了”(終了イベント)であるから(ステップB13)、現在日時を終了イベントの発生日時としてその終了イベントと共に一時記憶しておく(ステップB14)。そして、保存ファイル作成処理を開始させた後(ステップB15)、上述のステップB2に戻る。なお、開始及び終了イベントでなければ(ステップB13でNO)、ステップB16に移り、その他のイベントに応じた処理として、LAN通信部211を介してサーバ装置2との間でデータの送受信を行った後、上述のステップB2に戻る。
【0058】
図15は、保存ファイル作成処理(図13のステップB15)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、図13のステップB12で一時記憶させた開始イベントとその発生日時及びステップB14で一時記憶させた終了イベントとその発生日時を取得する(ステップD1)。そして、イベントテーブルY3から開始イベントに対応する「遡り時間」を取得し(ステップD2)、開始イベントの発生日時とその遡り時間に基づいて保存開始時刻(抽出開始タイミング)を算出する(ステップD3)。同様に、イベントテーブルY3から終了イベントに対応する「延長時間」を取得し(ステップD4)、終了イベントの発生日時とその延長時間に基づいて保存終了時刻(抽出終了タイミング)を算出する(ステップD5)。
【0059】
これによって算出した保存開始時刻(抽出開始タイミング)と保存終了時刻(抽出終了タイミング)を客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5にそれぞれ記憶させる(ステップD6)。この状態において、客側の作業ファイルY1及び操作側の作業ファイルY2をアクセスし、保存開始時刻(抽出開始タイミング)の位置から画像を順次読み出して、対応する客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5に書き込む保存ファイル作成処理を開始する(ステップD7)。同様に、保存開始時刻(抽出開始タイミング)の位置から音声を該当する作業ファイルY1、Y2から順次読み出して、対応する客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5に書き込む保存ファイル作成処理を開始する(ステップD8)。
【0060】
以下、保存終了時刻(抽出終了タイミング)に達するまで(ステップD9)、上述のステップD7に戻り、上述の保存ファイル作成処理を継続する。すなわち、保存ファイル作成処理は、一取引の終了時にドロア108Aが閉じられてからその延長時間(例えば、20秒)が経過するまでの間、継続される。なお、この保存ファイル作成処理の継続中に次の取引の登録操作が開始されたような場合には、保存ファイル作成処理とイベント制御処理とが並列的に実行される結果、図13のステップB2でその操作に応じたイベントが受け付け可能となり、それに応じたイベント制御が行われる。また、前回取引の保存ファイル作成処理の継続中に今回取引の登録操作が終了してドロア108Aが閉じられた場合には、前回取引の保存ファイル作成処理が終了するまで今回取引の保存ファイル作成処理を待機させるようにしている。この場合、図示省略したが、図13のフローチャートにおいて、保存ファイル作成処理のビジー状態を判別し、その結果、ビジー状態であれば、今回取引の保存ファイル作成処理の開始を保留するようにすれば実現可能となる。
【0061】
いま、保存終了時刻(抽出終了タイミング)に達すると(ステップD9でYES)、上述の開始フラグを“オフ”した後(ステップD10)、保存ファイルの保存先は、SDカード212であるか否かを調べる(ステップD11)。ここで、保存先はユーザ操作により予め任意に設定されたもので、その設定された保存先がSDカード212であれば(ステップD11でYES)、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5を電子ジャーナルファイルY6と共に、SDカード212に対して出力して、SDカード212に書き込む処理を行う(ステップD13)。また、保存先がSDカード212でなければ(ステップD11でNO)、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5を電子ジャーナルファイルY6と共に、LAN通信部211を介してサーバ装置2に対して出力して、サーバ装置2側に送信する処理を行う(ステップD12)。このようにして保存先への出力を行った後は、図15のフローから抜ける。
【0062】
以上のように本実施形態において、ECR1(売上データ処理装置)は、本体ユニット装置100とカメラユニット装置200とを有する構成で、このカメラユニット装置200は、本体ユニット装置100に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部(通信ケーブル300及び電源ケーブル400、カメラコネクタ部B3)と、登録待ち顧客が視認するための客用表示部204と、カメラ(客側カメラ205、操作側カメラ207)と、このカメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部(CPU201、記憶部202)と、客用表示部204、カメラ、録画部の動作をそれぞれ制御する制御部(CPU201、記憶部202)を有する構成としたので、売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置に備えられる客用表示部にカメラを組み合わせてインテリジェント化を図ることができる。これによってカメラの設置工事が不要となるほかに、低価格な売上データ処理装置であっても、高機能カメラを容易に付加することができ、実用性に富んだものとなる。
【0063】
カメラは、登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラ205と、本体ユニット装置100への操作の状況を撮影するための操作側カメラ207であり、客用表示部204に客側カメラ205及び操作側カメラ207を組み合わせることで、適切な位置にカメラを配設することができる。
【0064】
客側カメラ205は、客用表示部204の筐体200Aに搭載されていると共に登録待ちの顧客の顔を対面撮影することが可能な向きに設置されているので、客用表示部204の表示内容を目視確認している顧客の顔を正面から適切な距離で撮影することができ、高い撮影効果を得ることが可能となる。
【0065】
操作側カメラ207は、客用表示部204の筐体200Aに搭載されていると共に本体ユニット装置100上の操作部104及びその周辺を撮影可能な向きに設置されているので、オペレータとその操作状況を正面から適切な距離で撮影することができ、高い撮影効果を得ることが可能となる。
【0066】
客側カメラ205は、客用表示部204の筐体200Aの表面側に配置し、操作側カメラ207は、客用表示部204の筐体200Aの裏面側に配置するようにしたので、オペレータと顧客とが対面している場合に顧客及びオペレータとその操作状況を正面から適切な距離で撮影することができる。
【0067】
カメラユニット装置200に客側マイク206を備え、この客側マイク206により集音された音声を録音するようにしたので、顧客の顔の近くでその音声を適切に録音することができるほか、顧客とのトラブル発生時や顧客から要望を受けたときなどに役立てることができる。
【0068】
カメラユニット装置200に操作側マイク208を備え、この操作側マイク208により集音された音声を録音するようにしたので、オペレータの顔の近くでその音声を適切に録音することができるほか、顧客とのトラブル発生時に役立てることができる。
【0069】
カメラユニット装置200は、客用表示部204の筐体200Aと、この筐体200Aを支持する支持ポール200Bを有し、この支持ポール200Bを本体ユニット装置100に対して回転可能及び上下動可能に装着するようにしたので、客用表示部204と略同じ高さに客側カメラ205、操作側カメラ207を配置することができると共に、顧客の位置やオペレータの位置に合わせて客側カメラ205、操作側カメラ207の高さや撮影方向を調整することが可能となる。
【0070】
可搬型外部記憶媒体(SDカード212)を収納する収納部の蓋体200Cに錠前200Dを設けるようにしたので、SDカード212が盗難されることにより、顧客を撮影した画像や操作状況を撮影した画像のように機密性のある情報が第三者に知られることを防止することができ、セキュリティ管理上有効ものとなる。
【0071】
カメラユニット装置200は、本体ユニット装置100からの通信指示に応じて客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5を読み出し、LAN通信部211を介してサーバ装置2に送信するようにしたので、オペレータによる操作ミスや不正操作、顧客とのトラブルなどを発見するためにサーバ装置2や携帯端末装置6でのモニタ表示などが可能となる。
【0072】
カメラユニット装置200は、本体ユニット装置100側から供給される駆動電力を電源として動作し、本体ユニット装置100側での操作に応じて発生されたイベントが転送される毎にイベント内容を判別すると共にそのイベント内容に応じて、客用表示部204、客側カメラ205、操作側カメラ207の動作を制御するほか、録画動作をそれぞれ制御するようにしたので、本体ユニット装置100側での操作に連動することができ、カメラユニット装置200側に操作部を備える必要がなくなるほか、カメラユニット装置200に電源を設ける必要もなく、小型化やコスト面で有利なものとる。
【0073】
ECR1(売上データ処理装置)は、本体ユニット装置100に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能なカメラユニット装置200を有し、このカメラユニット装置200は、客用表示部204の近傍に備えられた客側カメラ205、操作側カメラ207により撮影された画像を逐次録画し、本体ユニット装置100側での操作に応じて発生されたイベントに応じて、録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出すると共に、抽出した保存対象の画像を外部に送出するようにしたので、客用表示部204と客側カメラ205や操作側カメラ207を組み合わせたカメラユニット装置200のインテリジェント化が可能となり、カメラの設置工事が不要となるほかに、低価格な売上データ処理装置であっても、高機能カメラを容易に付加することができ、実用性に富んだものとなる。
【0074】
カメラユニット装置200は、保存対象の画像を抽出する場合に、イベントに対応付けて画像の保存開始を指示する開始イベントであるか画像の保存終了を指示する終了イベントであるかを記憶するイベントテーブルY3を参照し、開始イベントから終了イベントまでの間の画像を保存対象の画像として抽出するようしたので、必要な画像を保存対象の画像として抽出できると共に、イベントテーブルY3の内容に応じて、抽出すべき保存対象の画像を変更することができる。
【0075】
カメラユニット装置200は、客側カメラ205から画像を取り込んで圧縮処理した画像を客側の作業ファイルY1に逐次録画し、この客側の作業ファイルY1の中から保存対象の画像を抽出することにより客側の保存ファイルY4を生成するようにしたので、客側カメラ205による撮影時に保存ファイルY4をリアルタイムに生成せず、例えば、一取引の登録終了から次の取引の開始までの空き時間を利用して保存ファイルY4を生成することができ、CPU201の負担を軽減して、保存ファイルY4の生成を効率良く行うことが可能となる。
【0076】
同様に、カメラユニット装置200は、操作側カメラ207から画像を取り込んで圧縮処理した画像を操作側の作業ファイルY2に逐次録画し、この操作側の作業ファイルY2の中から保存対象の画像を抽出することにより操作側の保存ファイルY5を生成するようにしたので、操作側カメラ207による撮影時に保存ファイルY5をリアルタイムに生成せず、例えば、一取引の登録終了から次の取引の開始までの空き時間を利用して保存ファイルY5を生成することができ、CPU201の負担を軽減して、保存ファイルY5の生成を効率良く行うことが可能となる。
【0077】
カメラユニット装置200は、生成した客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5をSDカード212に記録するようにしたので、SDカード212を必要に応じて取り出すことで、例えば、他の外部機器を使用して、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5の内容をモニタ表示させることで確認することが可能となる。
【0078】
カメラユニット装置200は、生成した客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5のほかに、電子ジャーナルファイルY6もそれらに対応付けてSDカード212に記録するようにしたので、例えば、他の外部機器を使用して、保存ファイルY4、Y5の内容を電子ジャーナルファイルY6の内容と照らし合わせながら確認することが可能となり、オペレータの操作ミスや不正操作などの有無を詳細に検査したり、顧客とのトラブルを詳細に検査したりする際に効果的なものとなる。
【0079】
カメラユニット装置200は、生成した客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5を、LAN通信部211を介してサーバ装置2に送信するようにしたので、サーバ装置2側において、保存ファイルY4、Y5をモニタ表示させてその内容を確認することが可能となる。
【0080】
カメラユニット装置200は、生成した客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5のほか、電子ジャーナルファイルY6もLAN通信部211を介してサーバ装置2に送信するようにしたので、例えば、他の外部機器を使用して、保存ファイルY4、Y5の内容を電子ジャーナルファイルY6の内容と照らし合わせながら確認することが可能となり、オペレータの操作ミスや不正操作などの有無を詳細に検査したり、顧客とのトラブルを詳細に検査したりする際に効果的なものとなる。
【0081】
なお、上述した実施形態においてイベントテーブルY3は、図10(1)に示すように、「イベント」、「イベントコード」、「動作」、「遡り時間」、「延長時間」の各項目を記憶する構成としたが、これに限らず、図16に示すように「保存対象」の項目を追加する構成としてもよい。すなわち、上述した実施形態においては、客側の作業ファイルY1及び操作側の作業ファイルY2に記録されている画像や音声の中からイベントテーブルY3を参照することで抽出した画像や音声に基づいて、客側の保存ファイルY4及び操作側の保存ファイルY5を生成するようにしたが、客側の保存ファイルY4、操作側の保存ファイルY5のうち、どの保存ファイルを生成するかを「保存対象」の項目の設定内容に応じて任意に選択可能としてもよい。
【0082】
すなわち、「保存対象」は、保存対象の保存対象が設定される項目で、図示の例では、顧客の年齢に応じて販売の制限がある酒類の部門(1)キーに対応してその「保存対象」には、顧客を撮影した画像から未成年者であるかどうかを後で確認可能とするために、「保存対象」に“客側”を設定した場合である。また、小計キーに対応する「保存対象」には、顧客が客用表示部204の表示内容を視認する可能性の高いタイミング(顧客の顔を正面から撮影可能なタイミング)や顧客とのトラブルやオペレータによる不正が起きやすい金銭授受のタイミングに合わせるために「保存対象」に“客側及び操作側”を設定した場合である。その他、金銭の取り扱うタイミングとして、現金/預かり金キー、出金キー、入金キー、ドロアを開く、ドロアを閉じるに対応する「保存対象」には、オペレータによる不正などの観点から“操作側”を設定した場合である。
【0083】
また、上述した実施形態においては、「動作」に“保存開始”、“保存終了”を設定し、また、「遡り時間」、「延長時間」のいずれか一方を設定するようにしたが、図16に示す例では、「動作」に“保存”を設定したり、その他の動作を設定したりするようにしてもよい。また、イベントに対応して「遡り時間」と「延長時間」との両方を設定するようにしてもよい。例えば、酒類の“部門(1)キー”に対応する「遡り時間」に“2秒前”が設定され、その「延長時間」に“3秒後”が設定されている場合において、部門(1)キーが操作された際に、その操作時点(イベント発生時点)を基準として、その前後の時間(2秒+3秒=5秒)内に録画されている画像を抽出すべきことを設定するようにしてもよい。また、“小計キー”に対応する「遡り時間」に“3秒前”が設定され、その「延長時間」に“5秒後”が設定されている場合において、小計キーが操作された際に、その操作時点(イベント発生時点)を基準として、その前後の時間(3秒+5秒=8秒)内に録画されている画像を抽出すべきことを設定するようにしてもよい。
【0084】
更に、“ドロアを開く”に対応する「遡り時間」に“10秒前”が設定され、その「延長時間」に“0秒後”が設定され、また、“ドロアを閉じる”に対応する「遡り時間」に“0秒前”が設定され、その「延長時間」に“10秒後”が設定されている場合において、ドロアの開閉操作に応じて、その操作時点(イベント発生時点)を基準として、その前後の時間(10秒+10秒=20秒)内に録画されている画像を抽出すべきことを設定するようにしてもよい。
【0085】
その他、「動作」の項目に設定されている“表示”は、客用表示部204にデータを表示させることを示し、“通信は”
LAN通信部211を介してサーバ装置2との間で送受信することを示している。このようにイベント毎に「遡り時間」及び「延長時間」を設定するようにした場合でも図13のフローチャートと基本的には同様の動作により実現可能となる。この場合、図13のステップB10、ステップB12を省略し、かつステップB9では、イベントの内容が“保存”であるかを調べ、ステップB13では、ドロア108Aが閉じられたか否かを調べるようにすればよい。
【0086】
図17は、イベント毎に「遡り時間」及び「延長時間」を設定した場合の動作を補足説明するための図である。
図示の例では、イベント(1)発生の「遡り時間」が“2秒”、その「延長時間」が“3秒”の場合で、イベント(2)発生の「遡り時間」が“3秒”、その「延長時間」が“5秒”の場合に、イベント(1)の「延長時間」とイベント(2)の「遡り時間」が重なり合っているときには、画像や音声の抽出期間は、イベント(1)発生の“2秒前からイベント(2)発生の“5秒”後となることを示している。
【0087】
また、図示の例では、イベント(2)と次のイベント(3)との間の無操作時間が長く、イベント(2)の「延長時間」が経過してから次のイベント(3)の「遡り時間」が始まるまでの間が時間的に空いていれば、この空き時間内では画像や音声の抽出は行われないことを示している。そして、イベント(3)発生の「遡り時間」が“2秒”、「延長時間」が“3秒”の場合であるから、イベント(3)発生の“2秒前からその発生“5秒”後までの間が画像や音声の抽出期間となる。
【0088】
このようにイベント毎に「遡り時間」及び「延長時間」を設定した場合には、イベント発生時点(操作時点)を基準として、その前後の時間内の画像をイベント毎に抽出することができる。この場合、前回発生のイベントの抽出期間と今回発生のイベントの抽出期間とが重なり合っているときには、前回発生のイベントの「遡り時間」前から今回発生のイベントの「延長時間」後までの期間が両ベントを合わせた抽出期間となるので、イベント毎に抽出を行ったとしても同一内容の重複保存を防ぐことができる。また、前回発生のイベントの「延長時間」が経過してから今回発生のイベントの「遡り時間」が始まるまでの間が時間的に空いていれば、この空き時間内の抽出を省略することができるので、無駄な保存を防ぐことができる。
【0089】
また、上述した実施形態においては、客側カメラ205及び客側マイク206を客用表示部204の筐体200Aの表面側に配置し、操作側カメラ207及び操作側マイク208を客用表示部204の筐体200Aの裏面側に配置するようにしたが、これに限らず、客用表示部204の近傍であれば、その取り付け位置は問わない。例えば、図18は、客側カメラ205、操作側カメラ207を他の位置に取り付けた場合を例示したもので、客側カメラ205、客側マイク206は、客用表示部204の筐体200Aの表面側においてその一端部(図中、右端部)に配置し、操作側カメラ207は、支持ポール200Bの上側に配置し、操作側マイク208は、支持ポール200Bの下側に配置した場合である。このように客側カメラ205、操作側カメラ207の撮影方向や画角、客側マイク206、操作側マイク208の指向性との関係で、それらの取り付け位置を変更するようにしてもよい。
【0090】
また、上述した各実施形態においてカメラユニット装置200は、客用表示部204の筐体200Aを支持する支持ポール200Bを本体ユニット装置100に対して回転可能及び上下動可能に装着するようにしたが、本体ユニット装置100に装着するのは、支持ポール200Bに限らず、客用表示部204の筐体200Aであってもよい。
【0091】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0092】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部と、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部と、
前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部と、
前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラは、登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラ、前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラのうち、少なくともそのいずれかのカメラを含む、
ことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラを備え、前記客側カメラは、前記客用表示部の筐体に搭載されていると共に登録待ちの顧客の顔を対面撮影することが可能な向きに設置されている、
ことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1あるいは請求項3に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラとして前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラを備え、前記操作側カメラは、前記客用表示部の筐体に搭載されていると共に前記本体ユニット装置上の操作部及びその周辺を撮影可能な向きに設置されている、
ことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラと前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラを備え、前記客用表示部の筐体の表面側に前記客側カメラを配置し、前記筐体の裏面側に前記操作側カメラを配置した、
ことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1あるいは請求項3に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラと、
更に、顧客側の音声を集音するための客側マイクと、
前記客側マイクにより集音された音声を録音する録音部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作を制御するほかに、前記客側マイク、前記録音部の動作を制御する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項1あるいは請求項4に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラとして前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラと、
更に、オペレータ側の音声を集音するためのオペレータ側マイクと、
前記オペレータ側マイクにより集音された音声を録音する録音部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作を制御するほかに、前記オペレータ側マイク、前記録音部の動作を制御する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のカメラユニット装置において、
当該カメラユニット装置は、前記客用表示部の筐体と、この筐体を支持する支持ポールを有し、前記支持ポールを前記本体ユニット装置に対して回転可能及び上下動可能に装着する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のカメラユニット装置において、
前記録画部により録画された画像を記録する可搬型の外部記憶媒体を出し入れ可能に収納する収納部を更に備え、
前記収納部の開口部を覆う蓋体に錠前を配設する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載のカメラユニット装置において、
前記録画部により録画された画像を外部機器に送信する送信部を更に備える、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれかに記載のカメラユニット装置において、
前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部、前記制御部は、前記本体ユニット装置から供給される駆動電力を電源として動作し、
前記制御部は、本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントが前記装着部を介して転送される毎にイベント内容を判別すると共にそのイベント内容に応じて前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作をそれぞれ制御する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画手段と、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された保存対象の画像を外部に送出する送出手段と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項13)
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のカメラユニット装置において、
前記本体ユニット装置側の操作に対応付けて画像の保存開始を指示する開始イベントであるか画像の保存終了を指示する終了イベントであるかを記憶するイベント記憶手段を更に備え、
前記抽出手段は、前記判別手段により判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する際に、開始イベントであると判別されてから終了イベントであると判別されるまでの間の画像を保存対象の画像として抽出する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項14)
請求項14に記載の発明は、請求項12あるいは請求項13に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラは、登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラであり、
前記録画手段は、前記客側カメラから画像を取り込んで圧縮処理した画像を前記客側の作業ファイルに逐次録画し、
前記抽出手段は、前記客側の作業ファイルに録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出することにより客側の保存ファイルを生成する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項15)
請求項15に記載の発明は、請求項12あるいは請求項13に記載のカメラユニット装置において、
前記カメラは、前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラであり、
前記録画手段は、前記操作側カメラから画像を取り込んで圧縮処理した画像を前記操作側の作業ファイルに逐次録画し、
前記抽出手段は、前記操作側の作業ファイルに録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出することにより操作側の保存ファイルを生成する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項16)
請求項16に記載の発明は、請求項14あるいは請求項15に記載のカメラユニット装置において、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを着脱自在な可搬型外部記憶媒体に記録する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項17)
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のカメラユニット装置において、
前記本体ユニット装置側での操作に応じてその操作データをジャーナルデータとして取得して逐次記憶するジャーナル記憶手段を更に備え、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを着脱自在な可搬型外部記憶媒体に記録する場合に前記ジャーナル記憶手段に記憶されているジャーナルデータも前記可搬型外部記憶媒体に記録する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項18)
請求項18に記載の発明は、請求項14あるいは請求項15に記載のカメラユニット装置において、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを外部機器に対して送信する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項19)
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のカメラユニット装置において、
前記本体ユニット装置側での操作に応じてその操作データをジャーナルデータとして取得して逐次記憶するジャーナル記憶手段を更に備え、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを前記外部機器に送信する場合に前記ジャーナル記憶手段に記憶されているジャーナルデータも前記外部機器に送信する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項20)
請求項20に記載の発明は、請求項12に記載のカメラユニット装置において、
前記抽出手段は、前記判別手段により判別されたイベントが所定の操作であれば、前記録音されている画像のうち、その操作を行った時点を基準としてその前後の時間内に録画されている画像を抽出する、
ようにしたことを特徴とするカメラユニット装置である。
(請求項21)
請求項21に記載の発明は、
コンピュータに対して、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する機能と、
本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する機能と、
前記判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する機能と、
前記抽出された保存対象の画像を外部に送出する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0093】
1 ECR
2 サーバ装置
3 LAN(構内専用回線)
100 本体ユニット装置
200 カメラユニット装置
101、201 CPU
102、202 記憶部
204 客用表示部
205 客側カメラ
206 客側マイク
207 操作側カメラ
208 操作側マイク
209 カードインターフェイス部
210 COMポート
211 LAN通信部
212 SDカード
200A 筐体
200B 支持ポール
200C 収納部蓋体
200D 錠前
A1 本体コネクタ部
B1 ベース固定部
B2 可動ポール部
B3 カメラコネクタ部
Y1 客側の作業ファイル
Y2 操作側の作業ファイル
Y3 イベントテーブル
Y4 客側の保存ファイル
Y5 操作側の保存ファイル
Y6 電子ジャーナルファイル
300 通信ケーブル
400 電源ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部と、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部と、
前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画部と、
前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作をそれぞれ制御する制御部と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置。
【請求項2】
前記カメラは、登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラ、前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラのうち、少なくともそのいずれかのカメラを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラユニット装置。
【請求項3】
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラを備え、前記客側カメラは、前記客用表示部の筐体に搭載されていると共に登録待ちの顧客の顔を対面撮影することが可能な向きに設置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラユニット装置。
【請求項4】
前記カメラとして前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラを備え、前記操作側カメラは、前記客用表示部の筐体に搭載されていると共に前記本体ユニット装置上の操作部及びその周辺を撮影可能な向きに設置されている、
ことを特徴とする請求項1あるいは請求項3に記載のカメラユニット装置。
【請求項5】
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラと前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラを備え、前記客用表示部の筐体の表面側に前記客側カメラを配置し、前記筐体の裏面側に前記操作側カメラを配置した、
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラユニット装置。
【請求項6】
前記カメラとして登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラと、
更に、顧客側の音声を集音するための客側マイクと、
前記客側マイクにより集音された音声を録音する録音部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作を制御するほかに、前記客側マイク、前記録音部の動作を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項3に記載のカメラユニット装置。
【請求項7】
前記カメラとして前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラと、
更に、オペレータ側の音声を集音するためのオペレータ側マイクと、
前記オペレータ側マイクにより集音された音声を録音する録音部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作を制御するほかに、前記オペレータ側マイク、前記録音部の動作を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項4に記載のカメラユニット装置。
【請求項8】
当該カメラユニット装置は、前記客用表示部の筐体と、この筐体を支持する支持ポールを有し、前記支持ポールを前記本体ユニット装置に対して回転可能及び上下動可能に装着する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のカメラユニット装置。
【請求項9】
前記録画部により録画された画像を記録する可搬型の外部記憶媒体を出し入れ可能に収納する収納部を更に備え、
前記収納部の開口部を覆う蓋体に錠前を配設する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のカメラユニット装置。
【請求項10】
前記録画部により録画された画像を外部機器に送信する送信部を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のカメラユニット装置。
【請求項11】
前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部、前記制御部は、前記本体ユニット装置から供給される駆動電力を電源として動作し、
前記制御部は、本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントが前記装着部を介して転送される毎にイベント内容を判別すると共にそのイベント内容に応じて前記客用表示部、前記カメラ、前記録画部の動作をそれぞれ制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のカメラユニット装置。
【請求項12】
売上データを取引毎に登録処理する売上データ処理装置を構成する本体ユニット装置に装着されていて、撮像機能のカメラを備えたカメラユニット装置であって、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する録画手段と、
前記本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された保存対象の画像を外部に送出する送出手段と、
を具備したことを特徴とするカメラユニット装置。
【請求項13】
前記本体ユニット装置側の操作に対応付けて画像の保存開始を指示する開始イベントであるか画像の保存終了を指示する終了イベントであるかを記憶するイベント記憶手段を更に備え、
前記抽出手段は、前記判別手段により判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する際に、開始イベントであると判別されてから終了イベントであると判別されるまでの間の画像を保存対象の画像として抽出する、
ようにしたことを特徴とする請求項12に記載のカメラユニット装置。
【請求項14】
前記カメラは、登録待ちの顧客を撮影するための客側カメラであり、
前記録画手段は、前記客側カメラから画像を取り込んで圧縮処理した画像を前記客側の作業ファイルに逐次録画し、
前記抽出手段は、前記客側の作業ファイルに録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出することにより客側の保存ファイルを生成する、
ようにしたことを特徴とする請求項12あるいは請求項13に記載のカメラユニット装置。
【請求項15】
前記カメラは、前記本体ユニット装置への操作の状況を撮影するための操作側カメラであり、
前記録画手段は、前記操作側カメラから画像を取り込んで圧縮処理した画像を前記操作側の作業ファイルに逐次録画し、
前記抽出手段は、前記操作側の作業ファイルに録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出することにより操作側の保存ファイルを生成する、
ようにしたことを特徴とする請求項12あるいは請求項13に記載のカメラユニット装置。
【請求項16】
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを着脱自在な可搬型外部記憶媒体に記録する、
ようにしたことを特徴とする請求項14あるいは請求項15に記載のカメラユニット装置。
【請求項17】
前記本体ユニット装置側での操作に応じてその操作データをジャーナルデータとして取得して逐次記憶するジャーナル記憶手段を更に備え、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを着脱自在な可搬型外部記憶媒体に記録する場合に前記ジャーナル記憶手段に記憶されているジャーナルデータも前記可搬型外部記憶媒体に記録する、
ようにしたことを特徴とする請求項16に記載のカメラユニット装置。
【請求項18】
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを外部機器に対して送信する、
ようにしたことを特徴とする請求項14あるいは請求項15に記載のカメラユニット装置。
【請求項19】
前記本体ユニット装置側での操作に応じてその操作データをジャーナルデータとして取得して逐次記憶するジャーナル記憶手段を更に備え、
前記送出手段は、前記生成した保存ファイルを前記外部機器に送信する場合に前記ジャーナル記憶手段に記憶されているジャーナルデータも前記外部機器に送信する、
ようにしたことを特徴とする請求項18に記載のカメラユニット装置。
【請求項20】
前記抽出手段は、前記判別手段により判別されたイベントが所定の操作であれば、前記録音されている画像のうち、その操作を行った時点を基準としてその前後の時間内に録画されている画像を抽出する、
ようにしたことを特徴とする請求項12に記載のカメラユニット装置。
【請求項21】
コンピュータに対して、
登録待ち顧客が視認するための客用表示部の近傍に備えられた前記カメラにより撮影された画像を逐次録画する機能と、
本体ユニット装置に対して着脱可能に装着されると共に電気的に接続可能な装着部を介して、前記本体ユニット装置側での操作に応じて発生されたイベントを判別する機能と、
前記判別されたイベントに応じて、前記録画されている画像の中から保存対象の画像を抽出する機能と、
前記抽出された保存対象の画像を外部に送出する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−50800(P2013−50800A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187557(P2011−187557)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】