説明

カメラ付き侵入検知装置

【課題】低コストで、検知エリアを容易かつ適切に調整して、誤報低減が可能なカメラ付き侵入検知装置を提供する。
【解決手段】カメラ4の前面に検知エリアを複数に区画する区画図10をもつエリア表示具6を取り付けて、カメラ4で撮影されたこの区画図10の画像およびエリア画像を調整用モニタMの画面に表示させることにより、この表示されたエリア画像および区画図10の画像に基づいて、所望のエリアを検知する検知エリアに調整するので、低コストで、検知エリアを容易に適切に調整することができ、誤報低減が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受光素子で検知エリア内の物体の侵入を検知するとともに、カメラにより検知エリアを撮影して物体の画像を得る、カメラ付き侵入検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の侵入検知装置は、例えば一般住宅や工場のような建物の屋外または屋内などの警戒現場に設置されて、カメラが常時検知エリアを撮影しており、検知エリア内に不法に侵入した物体を検知部が検知して発報したときに、その撮影した映像が記録メモリに録画され、および/または監視ステーションに伝送される。検知部は物体から発せられる光(赤外線)を受光する赤外線受光素子(PIRセンサ)およびこの赤外線受光素子の検知エリアを形成するミラーやレンズなどの光学要素を有する。
【0003】
このような侵入検知装置を設置する場合やメインテナンス時に、所望の検知エリアが形成されるように検知エリアを調整する必要がある。検知エリア内に、例えば敷地外、植栽やカーテンなどの布のように風で揺れるもの、エアコン、ボイラーなど温度変化のあるものなど、検知したくない範囲がある場合には、このようなエリアで誤報が発生しやすく、誤動作要因となる。したがって、検知エリアを誤報低減するように適正に調整する必要がある。
【0004】
ところで、検知エリアはミラーやレンズなどの光学要素で形成され、例えばミラーで物体からの光を反射させPIRセンサで検知エリア内の物体を検知するので、検知エリア自体は目視で確認できないものである。このため、従来の侵入検知装置の一例として、検知エリアを撮影するカメラおよび物体の存在を検知するセンサの両方を用い、画面上でカメラの画像信号に検知エリアのパターン信号を電気的に合成して検知エリア図を表示(OSD表示)する方式や、検知エリアを示すパターンを描画したシートをモニタの前面に配置して、モニタを見るとシートを介して検知エリア図を表示するものが知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−312789号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、画面上で検知エリア図を電気的に合成し表示(OSD表示)する方式は装置が高コストになる。また、シートをモニタの前面に配置する方式は、シートを各種の汎用モニタに取り付けるために、モニタの種類に応じてシートを複数種類用意する必要があり、作業が煩雑となる。一方、シートに応じて汎用モニタを特定のものに限定するのも利便性に欠ける。他方、検知エリア調整用の専用モニタを装置の付属品とすると、装置が高コストになる。
【0006】
本発明は、前記問題点を解決して、低コストで、検知エリアを容易かつ適切に調整して、誤報低減が可能なカメラ付き侵入検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の一構成にかかるカメラ付き侵入検知装置は、受光素子およびこの受光素子の検知エリアを形成する光学要素を有し、物体を検知する検知部と、この検知部と一定の位置関係を有するように配置され、エリア画像を得るカメラとを備えたものであって、前記光学要素で形成された検知エリアを複数に区画するための区画図をもつ透明板からなり、検知エリアの調整時に、前記区画図の画像が得られるように、カメラの前面に対向して取り付けられて撮影されるエリア表示具を備え、検知エリアの調整時に用いられる調整用モニタを接続したとき、前記光学要素が、前記調整用モニタの画面に表示された前記区画図の画像および前記エリア画像に基づいて、所望の検知エリアとなるように調整可能である。
ここで、検知部とカメラの一定の位置関係とは、検知部とカメラが相対的に固定された位置関係にあって、カメラの撮影範囲と検知エリアが少なくとも一部重複する関係をいう。また、エリア画像とは、検知エリアをカメラで撮影することにより得られた検知エリア内に侵入した物体や背景の撮影画像をいう。
【0008】
この構成によれば、カメラの前面に検知エリアを複数に区画する区画図をもつエリア表示具を取り付けて、カメラで撮影されたこの区画図の画像およびエリア画像を調整用モニタの画面に表示させることにより、この表示されたエリア画像および区画図の画像に基づいて、所望のエリアを検知する検知エリアに調整するので、低コストで、検知エリアを容易に適切に調整することができ、誤報低減が可能となる。
【0009】
好ましくは、前記検知部の光学要素が複数の所定形状の構成ミラーをもつ複合ミラーからなり、かつカメラに取り付けられた前記透明板の区画図における複数の区画が各構成ミラーに相当する形状を有して、前記透明板の各区画と、前記各構成ミラーが形成する検知エリアの各構成エリアとがそれぞれ対応するように設けられており、前記調整用モニタの画面上で検知エリアのうち誤報原因となる所定区画が前記区画図の画像および前記エリア画像に基づいて特定され、この特定された区画に対応する構成ミラーがマスキングされて、当該区画が検知エリアを形成しないように所望の検知エリアに調整されるものである。したがって、透明板の区画図の各区画と、各構成ミラーが形成する検知エリアの各構成エリアとの対応により特定された区画が検知エリアを形成しないように調整できるので、より低コストで、検知エリアを容易に適切に調整することができる。
【0010】
好ましくは、前記検知部と前記カメラとの位置関係が相対的に可変に設定され、これに応じて前記カメラと前記エリア表示具との位置関係が相対的に可変に設定されている。したがって、検知部とカメラの位置関係の変化に応じてカメラとエリア表示具との位置関係を容易に変化させることができる。
【0011】
本発明の他の構成に係る検知エリア調整用のエリア表示具は、受光素子およびこの受光素子の検知エリアを形成する光学要素を有し、物体を検知する検知部と、この検知部と一定の位置関係を有するように配置され、検知エリアを撮影してエリア画像を得るカメラとを備えた、カメラ付き侵入検知装置における、所望の検知エリアに調整する時に使用されるエリア表示具であって、前記光学要素で形成された検知エリアを複数に区画するための区画図をもつ透明板からなり、前記カメラに着脱自在に取り付けられて折り畳み・組み立て可能に設けられ、検知エリア調整の使用時に組み立てられて、カメラの前面に取り付けられ、不使用時にカメラから取り外されて折り畳まれる。
【0012】
この構成によれば、検知エリア調整前に、エリア表示具を折り畳んだ状態で所持、保管および移動することが容易となり、検知エリア調整時には、エリア表示具を容易に組み立ててカメラに取り付けることができる。
【0013】
好ましくは、前記エリア表示具は、前記透明板の側端部に設けられて、折り曲げ自在な両側一対の第1側板と、少なくとも他の1つの側端部に設けられて折り曲げ自在な第2側板とを有し、第1側板は、前記カメラの第1被係合部に係合する第1係合部と、板面方向と直交する方向に突出する第1突起部と、板面方向に突出する第2突起部とを有し、第2の側板は第1および第2突起部と嵌合する嵌合部と、前記カメラの第2被係合部に係合する第2係合部とを有し、カメラへの取り付け時には、立ち上げられた第1側板の第2突起部が、立ち上げられた第2側板の嵌合部に嵌合され組み立てられて、カメラに取り付けられ、折り畳み時には、カメラから取り外されて、前記第1側板の第2突起部と第2側板の嵌合部の嵌合が解除された当該第1側板と第2側板とが内方へ折り曲げられ、第1側板の第1突起部が第2側板の嵌合部に嵌合されてなる。したがって、エリア表示部を容易に折り畳み・組み立てることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るカメラ付き侵入検知装置を示す側面図および正面図である。図2は、その検知エリア調整前の状態を示す側面図および正面図である。本装置は、例えば一般住宅や工場のような建物の屋外または屋内における所定の警戒現場内に不法に侵入する人体のような物体を検知するものであり、図2(A)のように、赤外線受光素子(PIRセンサ)のような受光素子2およびこの赤外線受光素子2の検知エリアを形成するミラーやレンズのような光学要素3を有し、物体を検知する検知部1と、この検知部1と一定の位置関係を有するように配置され、エリア画像を得るCCDカメラやビデオカメラのようなカメラ4とを備えた装置本体5、および装置本体5を回動自在に支持する支持部9を備えている。
【0015】
本装置は、カメラ4が撮影したエリア画像が常時撮影されて、この画像が監視ステーションに伝送されるとともに、PIRセンサで一定量以上の赤外線を発する物体を検知したとき、その静止画像が記憶されるようになっている。
【0016】
図2(B)のように、前記検知部1の光学要素3は、例えば赤外線受光素子2へ集光する複数の矩形のような所定形状の構成ミラーをもつ複合ミラーからなる。このミラー3は、各構成ミラーにそれを特定する文字や番号などが付されており(図示した文字は仮想的に付したものであり、実際上はミラー3の反射面以外の箇所に付される)、例えば符号A〜Iを付した遠距離用構成ミラーと符号J〜Lを付した近距離用構成ミラーの2段構造からなる。ミラー3は装置本体Qに対してワンタッチで取り付け、取り外しが可能となっている。なお、複合ミラー3を、1段構造としてもよいし、遠距離用構成ミラーおよび近距離用構成ミラーに、中距離用構成ミラーを加えた3段以上の構造としてもよい。構成ミラーの数および段数を増やすことにより、より精密な検知エリアの調整が可能となる。
【0017】
図1のように、本装置は、検知エリア調整時に、カメラ4の前面に取り付けられるエリア表示具6、画像を表示するために本装置に接続される調整用モニタM、およびカメラ4で撮影された画像を調整用モニタMに出力して表示させる画像出力手段7を備えている。調整用モニタMには種々の汎用モニタが使用される。
【0018】
エリア表示具6は、ミラー3で形成された検知エリアを複数に区画するための区画図10をもつ透明板11からなり(図6(B))、検知エリア調整時に、前記区画図10の画像が得られるように、透明板11がカメラ3の前面に対向するように取り付けられる。
【0019】
図2(A)のように、前記装置本体5は、カメラ4の前部にエリア表示具6を取り付けるための取付部8を備えており、この取付部8は、第1被係合部8aと第2被係合部8bを有する。図1(A)のように、エリア表示具6には第1係合部14と第2係合部18が設けられており、取付部8の第1被係合部8aと第2被係合部8bにそれぞれ係合して、検知エリア調整時に、カメラ4の前面に固定される。
【0020】
図6(B)に示すエリア表示具6の区画図10は、複数の区画が前記各構成ミラーに相当する矩形の形状を有しており、透明板11の各区画と、図1(B)のミラー3の各構成ミラーが形成する検知エリアの各構成エリアとがそれぞれ対応するように設けられている。すなわち、エリア表示具6の区画図10には、各構成ミラーにおける符号A〜Lに対応して、検知エリアの区画に符号A〜Lが付されている。
【0021】
図1(A)の画像出力手段7は、カメラ4で撮影された前記検知エリアが複数に区画された区画図10の画像および前記エリア画像を取り込んで、調整用モニタMに出力し、その画面に表示させる。図3は、この区画図10の画像およびエリア画像が、調整用モニタMの画面に表示された状態の一例を示す。ミラー3は、この調整用モニタMの画面に表示されたエリア画像および区画図10の画像に基づいて、所望のエリアを検知する検知エリアとなるように例えばマスキングなどの手段により調整可能になっている。
【0022】
以下、上記構成を有する本装置の動作を説明する。
検知エリアの調整時には、予め矩形の構成ミラーにそれぞれ貼ってマスキングする矩形の各シールをもつマスキングシールが用意される。図4はこの検知エリアの調整に用いられるマスキングシールおよびこれに付された説明図を示す。図4(A)は近距離の検知エリアを対象としたマスキングシール21であり、図4(B)はその説明図である。図4(C)は遠距離の検知エリアを対象としたマスキングシール21であり、図4(D)はその説明図である。このマスキングシール21の各シールには、区画図10の各区画に対応する符号A〜Lが付されている。
【0023】
図4(B)、(D)の説明図のように、調整用モニタMの画面上で検知エリアのうち誤報原因となる所定区画が前記検知エリアの複数に区画された区画図10の画像および前記エリア画像に基づいて特定され、この特定された区画に対応する構成ミラーがこれに対応するマスキングシール21でマスキングされて、当該構成ミラーが検知エリアを形成しないように所望の検知エリアに調整される。
【0024】
この検知エリア調整では、図3の調整用モニタMの画面上で、検知エリア内の検知したくない範囲を確認して、例えば風で揺れる植栽pが存在する区画図10における符号FとGの区画(図3)に対応する符号FとGの構成ミラー、温度変化があるエアコンcが存在する区画図10における符号Jの区画(図3)に対応する符号Jの構成ミラー、カーテンなどの布が風で揺れる窓wがある区画図10における符号Aの区画(図3)に対応する符号Aの構成ミラーが、それぞれマスキングシール21によりマスキングされる。
【0025】
これにより、検知エリアが所望の各構成ミラーのマスキングにより調整されたこと自体は、該検知エリアが目に見えないため確認できないが、マスキングにより誤報が発生しやすく、誤動作要因となるエリアが検知されないこととなり、誤報低減が可能となる。
【0026】
このように、本発明は、カメラ4の前面に検知エリアを複数に区画する区画図10をもつエリア表示具6を取り付けて、カメラ4で撮影されたこの区画図10の画像およびエリア画像を調整用モニタMの画面に表示させることにより、この表示されたエリア画像および区画図10の画像に基づいて、所望のエリアを検知する検知エリアに調整するので、低コストで検知エリアを容易に適切に調整することができ、誤報低減が可能となる。
【0027】
前記エリア表示具6は、前記カメラ4に着脱自在に取り付けられて折り畳み・組み立て可能に設けられ、検知エリア調整の使用時に組み立てられて、カメラ4の前面に取り付けられ、不使用時にカメラ4から取り外されて折り畳まれるものである。
【0028】
図5の展開図に示すように、エリア表示具6は、透明板11の側端部に設けられて、折り曲げ自在な両側一対の第1側板12と、少なくとも他の1つの側端部に設けられて折り曲げ自在な第2側板13とを有する。第1側板12は、前記カメラ4の第1被係合部8aに係合する第1係合部14と、主面となる板面(図5では裏面)方向と直交する方向に突出する第1突起部16と、板面方向に突出する第2突起部17とを有し、第2側板13は第1および第2突起部16、17と嵌合する嵌合部17と、前記カメラ4の第2被係合部8bに係合する第2係合部15とを有する。
【0029】
図6に示すように、エリア表示具6の組み立て時には、立ち上げられた第1側板12の第2突起部17が、立ち上げられた第2側板13の嵌合部18に嵌合されて組み立てられる。図1(A)のように、組み立てられたエリア表示具6は、エリア表示具6の第1側板12の第1係合部14と第2側板13の第2係合部15が、カメラ4の取付部8の第1被係合部8aと第2被係合部8bにそれぞれ係合して、カメラ4の前面に固定される。
【0030】
エリア表示具6の折り畳み時には、図1(A)のエリア表示具6の第1側板12の第1係合部14と第2側板13の第2係合部15が、第1被係合部8aと第2被係合部8bからそれぞれ取り外されて、図7に示すように、前記第1側板12の第2突起部17と第2側板13の嵌合部18の嵌合が解除された、当該第1側板12と第2側板13とが内方へ折り曲げられ、第1側板12の裏側の板面に設けられた第1突起部16が第2側板13の嵌合部18に嵌合されてなる。
【0031】
すなわち、前記嵌合部18は、組み立て時に第1側板12の第2突起部17と嵌合して第1側板12を立ち上げるのに用いられ、折り畳み時には第1側板12の裏面の第1突起部16と嵌合して折り畳み状態を保持するのに用いられて、組み立て時と折り畳み時の両方に共通して使用されることによりエリア表示具6をコンパクト化している。
【0032】
このように、エリア表示部6を容易に折り畳み・組み立てすることができるとともに、検知エリア調整前に、エリア表示具6を折り畳んだ状態で所持、保管および移動することが容易となり、検知エリア調整時には、エリア表示具6を容易に組み立ててカメラ4に取り付けることができる。
【0033】
なお、この実施形態では、検知部1とカメラ4は一定の位置関係を有するように配置されているが、検知部1とカメラ4との位置関係が例えば回動角度5°ずつ相対的に可変に設定され、これに応じてカメラ4とエリア表示具6との位置関係が相対的に可変に設定されるようにしてもよい。したがって、検知したいエリアをずらしたい場合に、検知部1とカメラ4の位置関係の変化に応じてカメラ4とエリア表示具6との位置関係を容易に変化させることができる。
【0034】
なお、この実施形態では、検知エリア調整の際、ミラー3をマスキングするのにマスキングシール21を使用しているが、これに限定するものではなく、その他のマスキング手段を用いてもよい。
【0035】
なお、各実施形態では、受光素子として受動型赤外線方式のPIRセンサを用いているが、これに代えて能動型赤外線方式のAIRセンサや超音波センサなどを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係るカメラ付き侵入検知装置を示す構成図である。
【図2】図1のカメラ付き侵入検知装置における検知エリア調整前の状態を示す構成図である。
【図3】調整用モニタの画面を示す図である。
【図4】ミラーの調整状態を示す図である。
【図5】エリア表示具を示す展開図である。
【図6】エリア表示具の組み立て状態を示す図である。
【図7】エリア表示具の折り畳み状態を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1:検知部
2:赤外線受光素子
3:光学要素(ミラー)
4:カメラ
5:装置本体
6:エリア表示具
7:画像出力手段
10:区画図
11:透明板
21:マスキングシール
M:調整用モニタ




【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光素子およびこの受光素子の検知エリアを形成する光学要素を有し、物体を検知する検知部と、この検知部と一定の位置関係を有するように配置され、エリア画像を得るカメラとを備えた、カメラ付き侵入検知装置であって、
前記光学要素で形成された検知エリアを複数に区画するための区画図をもつ透明板からなり、検知エリアの調整時に、前記区画図の画像が得られるように、カメラの前面に対向して取り付けられて撮影されるエリア表示具を備え、
検知エリアの調整時に用いられる調整用モニタを接続したとき、前記光学要素が、前記調整用モニタの画面に表示された前記区画図の画像および前記エリア画像に基づいて、所望の検知エリアとなるように調整可能である、カメラ付き侵入検知装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記検知部の光学要素が複数の所定形状の構成ミラーをもつ複合ミラーからなり、かつカメラに取り付けられた前記透明板の区画図における複数の区画が前記各構成ミラーに相当する形状を有して、前記透明板の各区画と、前記各構成ミラーが形成する検知エリアの各構成エリアとがそれぞれ対応するように設けられており、
前記調整用モニタの画面上で検知エリアのうち誤報原因となる所定区画が前記区画図の画像および前記エリア画像に基づいて特定され、この特定された区画に対応する構成ミラーがマスキングされて、当該構成ミラーが検知エリアを形成しないように所望の検知エリアに調整されるものである、カメラ付き侵入検知装置。
【請求項3】
請求項1において、
前記検知部と前記カメラとの位置関係が相対的に可変に設定され、これに応じて前記カメラと前記エリア表示具との位置関係が相対的に可変に設定されている、カメラ付き侵入検知装置。
【請求項4】
受光素子およびこの受光素子の検知エリアを形成する光学要素を有し、物体を検知する検知部と、この検知部と一定の位置関係を有するように配置され、検知エリアを撮影してエリア画像を得るカメラとを備えた、カメラ付き侵入検知装置における、所望の検知エリアに調整する時に使用されるエリア表示具であって、
前記光学要素で形成された検知エリアを複数に区画するための区画図をもつ透明板からなり、前記カメラに着脱自在に取り付けられて折り畳み・組み立て可能に設けられ、
検知エリア調整の使用時に組み立てられて、カメラの前面に取り付けられ、不使用時にカメラから取り外されて折り畳まれる、検知エリア調整用のエリア表示具。
【請求項5】
請求項4において、前記エリア表示具は、
前記透明板の側端部に設けられて折り曲げ自在な両側一対の第1側板と、少なくとも他の1つの側端部に設けられて折り曲げ自在な第2側板とを有し、
第1側板は、前記カメラの第1被係合部に係合する第1係合部と、板面方向と直交する方向に突出する第1突起部と、板面方向に突出する第2突起部とを有し、第2側板は第1および第2突起部と嵌合する嵌合部と、前記カメラの第2被係合部に係合する第2係合部とを有し、
カメラへの取り付け時には、立ち上げられた第1側板の第2突起部が、立ち上げられた第2側板の嵌合部に嵌合され組み立てられて、カメラに取り付けられ、
折り畳み時には、カメラから取り外されて、前記第1側板の第2突起部と第2側板の嵌合部の嵌合が解除された当該第1側板と第2側板とが内方へ折り曲げられ、第1側板の第1突起部が第2側板の嵌合部に嵌合されてなる、検知エリア表示用のエリア表示具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−2662(P2009−2662A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−161055(P2007−161055)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【出願人】(000103736)オプテックス株式会社 (116)