説明

カメラ付き携帯端末、撮影方法、及び撮影プログラム

【課題】正確且つ速やかに焦点を被写体に合わせることのできる、カメラ、撮影方法、及び撮影プログラムを提供する。
【解決手段】撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するイメージセンサと、前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出する焦点評価値演算部と、前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返し、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較し、比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行うか、移動させてから撮影を行うかを決定する撮影制御部とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ、撮影方法、及び撮影プログラムに関し、特に、カメラ付き携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
オートフォーカス機能を備えたカメラが知られている。オートフォーカス機能つきのカメラでは、被写体が撮影レンズを介して撮像され、その結果得られた撮像データに基づいて、どれだけ焦点が合っているかの度合いを示す焦点評価値が算出される。そして、算出された焦点評価値に基づいて、焦点が合うようにレンズの位置が調整される。
【0003】
オートフォーカスの手法として、コンティニュアスオートフォーカス(以下、AF−C)と、シングルオートフォーカス(以下、AF−S)とが知られている。AF−Cは、焦点評価値の算出及び撮影レンズの移動を1サイクルとして、このサイクルを継続的に繰り返す手法である。一方、AF−Sは、一度だけ撮影レンズを可動範囲で移動させて焦点評価値をスキャンし、焦点評価値がピーク値となる位置に撮像レンズをロックする手法である。
【0004】
カメラの中には、AF−Cモード及びAF−Sモードのどちらのモードを設定することのできるものもある。例えば、特許文献1(特開2003−295039号公報)には、輝度が所定値以下であると、コンティニュアスAFモードからシングルAFモードへと変更するモード変更手段を備えたことを特徴とするカメラが記載されている。
【0005】
オートフォーカス時には、速やかに焦点が被写体に合わせられることが重要である。関連して、特許文献2(特開2003−348426号公報)には、オートフォーカス制御処理時間を短縮して撮影時の被写体に対するオートフォーカス処理性能を向上させたデジタルカメラを提供することを課題とした技術が記載されている。
【0006】
AF−Cモードでは、常に正確に焦点が被写体に合うとは限らない。また、フレーミングが変更されたり、パニングが起こった場合などには、正確に被写体に焦点を合わせるまでに長い時間を要することもある。
【0007】
関連する技術として、特許文献3(特開2003−315670号公報)には、デジタルカメラにおいて、コンティニュアスAFモードで半押しスイッチをオンしたとき、そのときの焦点評価値が所定の値より大きいとき山登り制御方式の合焦モードを選択し、所定の値よりも小さいとき全域スキャン制御方式の合焦モードを選択して合焦動作を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−295039号公報
【特許文献2】特開2003−348426号公報
【特許文献3】特開2003−315670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、正確且つ速やかに焦点を被写体に合わせることのできる、カメラ、撮影方法、及び撮影プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るカメラは、撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するイメージセンサと、前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出する焦点評価値演算部と、前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返し、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較し、比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を移動させて撮影を行うか、移動させないで撮影を行うかを決定する撮影制御部とを具備する。
【0011】
本発明に係る撮影方法は、撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するステップと、前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出するステップと、前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返すステップと、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較するステップと、比較するステップにおける比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさないで撮影を行うか、移動させて撮影を行うかを決定するステップとを具備する。
【0012】
本発明に係る撮影プログラムは、上記の撮影方法をコンピュータにより実現するためのプログラムである。
【0013】
本発明に係るカメラ付き携帯端末は、上記のカメラと、無線により通信を行う通信部と、を具備する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、正確且つ速やかに焦点を被写体に合わせることのできる、カメラ、撮影方法、及び撮影プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】カメラつき携帯端末の機能ブロック図である。
【図2】撮影モードリストの概念図である。
【図3】AF−S動作を示すフローチャートである。
【図4】オートフォーカスの動作と撮影モードの関係を示す概念図である。
【図5】AF−C動作を示すフローチャートである。
【図6A】AF−C動作モードで撮影指示を受け付けたときの動作を示すフローチャートである。
【図6B】AF−C動作モードで撮影指示を受け付けたときの動作を示すフローチャートである。
【図7】AF−S動作モードで撮影指示を受け付けたときの動作を示すフローチャートである。
【図8】OFFモードで撮影指示を受け付けたときの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施形態)
図面を参照しつつ、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るカメラ付き携帯端末を概略的に示す機能構成図である。このカメラ付き携帯端末は、基地局などを介して相手方装置との通話を行う無線部40と、カメラ1とを備えている。
【0017】
カメラ1は、撮像レンズ7と、絞り8と、イメージセンサ2と、カメラDSP(Digital Signal Processor)3と、CPU5と、外部メモリ10と、バッファメモリ9と、操作部(11−1、11−2)と、AF(オートフォーカス)ドライバ6とを備えている。CPU5、バッファメモリ9、カメラDSP3、及び外部メモリ10は、互いにバスラインを介して接続されている。
【0018】
概略的には、本実施形態におけるカメラ1は、AF−Cモードに設定されている場合に、継続的にオートフォーカス動作(合焦動作)を行う。ユーザから撮影指示がカメラ1に入力された場合、直前の合焦動作における合焦の度合いが判定される。判定の結果、合焦状態であった場合には、そのまま撮影動作が行われる。一方、非合焦状態と判定された場合には、AF−S動作が実行される。AF−S動作は、撮影レンズ7をその可動範囲の全域で移動させ、最も被写体に焦点が合っている状態を見つける動作である。AF−S動作が実行された結果、焦点が被写体に合った状態で、撮影が行われる。AF−C動作では、パニングの発生やフレーミングの変更などが生じると、撮影レンズ7の位置が合焦状態から遠くなることがある。このような場合には、合焦状態となるまでに、多数回の合焦動作を繰り返す必要が在り、長い時間が費やされる場合がある。合焦状態から遠い状態でユーザから撮影指示が入力されると、非合焦状態で撮影動作が実行されてしまうことがある。これに対して、本実施形態によれば、AF−Cモードで動作していても、非合焦状態の場合にAF−S動作が実行されるので、より確実に合焦状態での撮影を行うことができる。また、合焦状態である場合には、そのまま撮影が行われるので、撮影指示がカメラ1に入力されてから撮影が実行されるまでのタイムラグが抑制される。
【0019】
続いて、本実施形態に係るカメラ1の各部の構成について詳細に説明する。
【0020】
撮像レンズ7は、被写体像をイメージセンサ2に結像するためのレンズである。
【0021】
AFドライバ6は、撮像レンズ7の位置を制御するために設けられている。AFドライバ6は、撮像レンズ7を駆動するフォーカス駆動機構(図示せず)と、そのフォーカス駆動機構を制御する駆動回路とを備えている。AFドライバ6は、カメラDSP3からの指示により、動作する。
【0022】
絞り8は、被写体像の光量を調整するために設けられている。絞り8は、撮像レンズ7とイメージセンサ2との間に設けられている。撮像レンズ7を通過した被写体像は、絞り8を介してイメージセンサ2に入射する。
【0023】
イメージセンサ2は、撮像レンズ7によって結像された被写体像に基づいて、デジタルデータである撮像データを生成する。イメージセンサ2は、受光部21と、アナログ信号処理部22と、アナログ/デジタル変換部23と、デジタル信号処理部24とを備えている。撮像レンズ7を通過した被写体像は、受光部21に結像される。受光部21は、結像された被写体像の光強度に応じた電気信号を生成する、光電変換撮像素子を備えている。その光電変換撮像素子としては、例えば、CCD型やCMOS型の固体撮像素子が用いられる。受光部21で生成された電気信号は、アナログ信号処理部22において種々の処理が施された後、アナログ/デジタル変換部23によってデジタル信号に変換される。アナログ/デジタル信号変換部により変換されて生成されたデジタル信号は、更に、デジタル信号処理部24によって様々な画像処理が施される。デジタル信号処理部24により処理された信号は、撮像データとして、バッファメモリ9に格納される。
【0024】
バッファメモリ9は、イメージセンサ2により生成された撮像データを一時的に格納するメモリであり、複数フレーム分の撮像データを記憶することができるフレームメモリである。
【0025】
外部メモリ10は、撮影により得られた撮影データを格納するためのメモリである。外部メモリ10としては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等が用いられる。
【0026】
操作部11−1、及び11−2は、ユーザとのインターフェース機能を備えてている。操作部11−1は、レリーズボタンを備えている。操作部11−1は、レリーズボタンが半押しされたときに、AFロック指示をCPU5に通知する。また、レリーズボタンが全押しされたときに、撮影指示をCPU5に通知する。操作部11−2は、十字キーを備えている。ユーザは、その十字キーを操作することにより、操作部11−2及びCPU5を介して、撮影モードなどの各種の設定値を、CPU5を介してカメラDSP3に入力することができる。
【0027】
カメラDSP3は、カメラ1の撮影動作を制御するためのプロセッサである。カメラDSP3は、バッファメモリ9に格納された撮像データに基づいて、撮像レンズ7の位置を制御する。撮像レンズ7の位置は、カメラDSP3がAFドライバ6に指示を与えることにより、制御される。また、カメラDSP3は、操作部11−1を介して入力された撮影指示に基づいて撮影を行う。ここで、撮影とは、バッファメモリ9に格納された撮像データを、CPU5により読み出して、撮影データとして外部メモリ10に格納することを指す。
【0028】
カメラDSP3は、記憶部31と、AE(オートエクスポージャ)演算部32と、AWB(オートホワイトバランス)演算部33と、撮影制御部34と、焦点評価値演算部35と、BPF(バンドパスフィルタ)36とを備えている。AE演算部32、AWB演算部33、撮影制御部34、焦点評価値演算部35、及びBPF36は、RAM(Read Only Memory)等に格納された撮影プログラム4である。撮影プログラム4は、CPU5により実行されることで、その機能を実現する。なお、CPU5とは別に、カメラDSP3内にCPUが設けられている場合には、カメラDSP3内に設けられたCPUにより撮影プログラム4が実行されてもよい。
【0029】
AE演算部32は、バッファメモリ9に格納された撮像データに基づいて絞り8を制御する。AWB演算部33は、バッファメモリ9に格納された撮像データに基づいて、ホワイトバランスの調整を行う。
【0030】
BPF36及び焦点評価値演算部35は、焦点評価値を求めるために設けられている。焦点評価値は、撮像データにおけるコントラストの大小を示しており、どれだけ焦点が被写体に合っているかの度合いを示す値である。焦点がどれだけ被写体に合っているかの程度は、コントラストと相関がある。焦点が被写体に合っているときには、コントラストが最大となる。コントラストの大小は、撮像信号の高周波成分の大小により評価することができる。そこで、BPF36は、バッファメモリ9に格納された撮像データを撮像信号として読み出し、その高周波成分を抽出する。焦点評価値演算部35は、抽出された高周波成分の絶対値を積分し、焦点評価値を算出する。このようにして得られる焦点評価値は、撮像データのコントラストの大小を示すものであり、焦点がどれだけ被写体に合っているかを示すことになる。
【0031】
記憶部31は、各種の設定値を記憶している。記憶部31は、例えばRAMなどにより構成することができる。具体的には、記憶部31には、撮影モードリスト、合焦閾値、及び現在設定されている動作モードを示す情報が記憶されている。
【0032】
撮影モードリストは、撮影モードの一覧を示している。図2は、撮影モードリストの概念図である。本実施形態では、撮影モードリストは、撮影モードとして、「オート」、「人物」、「逆光」、「風景」、「夜景」、「スポーツ」、「ペット」、「料理」、「効果OFF」、「美白」、「接写」、及び「遠景」を含んでいる。また、撮影モードリスト中には、現在設定されている撮影モードが記載されている。図2の例では、現在設定されている撮影モードは、「オート」である。撮影モードは、操作部11を介してユーザから指定されることにより、設定される。また、各撮影モードには、撮影レンズ7の初期位置が対応付けられている。
【0033】
合焦閾値は、焦点評価値の評価基準を示す値である。焦点評価値演算部35により得られた焦点評価値が、この合焦閾値以上である場合には、合焦状態であるとみなすことができる。一方、焦点評価値が合焦閾値よりも小さい場合には、非合焦状態であるとみなすことができる。
【0034】
動作モード設定値は、オートフォーカスの動作モードの設定値を示している。具体的には、オートフォーカスの動作モードは、AF−Cモード、AF−Sモード、OFFモードのいずれかに設定されている。OFFモードは、オートフォーカスを行わないモードである。動作モードは、撮影モードと同様に、操作部11を介してユーザから指定されることにより、設定される。
【0035】
撮影制御部34は、オートフォーカス時におけるカメラ1の動作、及び撮影時におけるカメラ1の動作を制御する機能を実現する。撮影制御部34は、記憶部31に記憶された各種設定値に基づいて、動作する。
【0036】
続いて、上述した構成のカメラ1の動作について説明する。尚、以下の説明では、焦点検出エリアが一つの場合を例に挙げて説明する。
【0037】
まず、オートフォーカスの動作について説明する。
【0038】
動作モードが「OFF」モードに設定されている場合、撮影制御部34は、オートフォーカス動作を行わない。
【0039】
動作モードが「AF−S」モードに設定されている場合、撮影制御部34は、AFロック指示が入力されたときに限り、撮影レンズ7を移動可能範囲の全域で一度だけ移動させ、焦点評価値をスキャンする。そして、焦点評価値が最大(ピーク)となったときの撮影レンズを算出し、撮影レンズ7を算出した位置に移動させる。算出した位置に撮影レンズ7を移動させた後は、撮影レンズ7の位置を固定(AFロック)する。
【0040】
図3を参照して、「AF−S」モードに設定されているときの動作をより具体的に説明する。AF−S動作はオープンループ制御方式ともいわれる動作方式である。まず、撮影制御部34は、現在の状態が非合焦状態であること(合焦=No)を設定する(ステップS1−1)。次に、アナログ信号処理部22が受光部21の所定の評価領域(フォーカスエリア)で生成した信号を読み出す(ステップS1−2)。読み出された信号は、アナログ/デジタル変換部23によってデジタル信号に変換される(ステップS1−3)。変換されたデジタル信号は、デジタル信号処理部24により処理された後、撮像データとしてバッファメモリ9に格納される。次に、BPF36が、撮像データを読み出して、高周波成分を抽出する(ステップS1−4)。次に、焦点評価値演算部35が、抽出された高周波成分の絶対値を積分し、焦点評価値を算出する(ステップS1−5)。次に、撮影制御部34は、AFドライバ6を介して、撮影レンズ7を所定量だけ移動させる(ステップS1−6)。撮影レンズ7の位置が、移動可能範囲の端まで到達するまで、上述のステップS1−2〜ステップS1−6までの処理が繰り返される(ステップS1−7)。撮影レンズ7の位置が移動可能範囲の端まで到達した後、撮影制御部34は、焦点評価値にピーク値が存在するか否かを確認する(ステップS1−8)。ピーク値が見つからなかった場合には、そのまま処理を終了する。一方、ピーク値が見つかった場合には、現在の状態が合焦状態(合焦=Yes)であることを設定し(ステップS1−9)、焦点評価値がピーク値となるように、撮影レンズ7の位置を移動させる(ステップS1−10)。現在の状態が合焦状態に設定されているときは、AFロックされる。
【0041】
続いて、動作モードが「AF−C」モードに設定されている場合について説明する。「AF−C」モードに設定されている場合、撮影制御部34は、記憶部31に設定された撮影モードに従って動作する。図4は、「AF−C」モードに設定されている場合の動作を示す概念図である。図4に示されるように、撮影制御部34は、撮影指示を受け付けるまでの待機時(ライブビュー時には)に、基本的には、オートフォーカス動作として、AF−C動作を行う。但し、撮影モードが「夜景」モードに設定されている場合には、設定上はAF−Cモードであっても、オートフォーカス動作自体を行わない。AF−C動作は、フィードバック制御方式ともいわれる動作方式である。AF−C動作では、焦点評価値を演算する1サイクルごとに、撮影レンズが焦点評価値が大きくなる方向に移動される。これにより、算出される焦点評価値がピーク値に近づけられていく。継続的にオートフォーカス動作が行われるが、AFロック指示が入力されると、その時の状態が保持される(AFがロックされる)。AFがロックされた場合には、AFロック指示が解除されるまで、その状態が保持される。具体的には、撮影制御部34が、焦点評価値演算部35により算出された焦点評価値に基づいて、焦点評価値が大きくなるような方向に撮影レンズ7を移動させる。そして、撮影レンズ7の移動後に算出された焦点評価値に基づいて、再び撮影レンズ7を移動させる。このような合焦動作が繰り返し行われることにより、継続的にフォーカス動作が行われる。
【0042】
以下に、図5を参照して、AF−C動作をより具体的に説明する。まず、アナログ信号処理部22が受光部21の所定の評価領域で生成した信号を読み出す(ステップS2−1)。読み出された信号は、アナログ/デジタル変換部23によってデジタル信号に変換される(ステップS2−2)。変換されたデジタル信号は、デジタル信号処理部24により処理された後、撮像データとしてバッファメモリ9に格納される。次に、BPF36が、撮像データを読み出して、高周波成分を抽出する(ステップS2−3)。次に、焦点評価値演算部35が、抽出された高周波成分の絶対値を積分し、焦点評価値を算出する(ステップS2−4)。撮影制御部34は、算出された焦点評価値に基づいて、焦点評価値がピークになるときの撮影レンズ7の位置を算出する(ステップS2−5)。次に、撮影制御部34は、撮影レンズ7の位置を移動する必要があるか否かを判断する(ステップS2−6)。撮影レンズ7を移動する必要がない場合には、現在の状態を合焦状態に設定する(ステップS2−7)。一方、撮影レンズ7の一を移動する必要がある場合には、現在の状態を非合焦状態に設定し(ステップS2−8)、撮影レンズ7を移動させる(ステップS2−9)。AF−C動作時には、ステップS2−1〜S2−9までの動作が、繰り返し実行される。
【0043】
尚、撮影モードが「夜景」モードに設定されている場合は、フレームレートが遅い長時間露光が想定され、オートフォーカス動作に長時間が費やされる可能性がある。従って、「夜景」モードに設定されている場合には、動作モードがAF−Cモード又はAF−Sモードに設定されていても、オートフォーカス動作を一切行わず、撮影レンズ7を初期位置に固定しておくことが好ましい。
【0044】
次に、操作部11を介してユーザから撮影指示が入力されたときの動作について説明する。
【0045】
まず、動作モードが「AF−C」モードに設定されているときに、撮影指示が入力された場合の動作について説明する。このとき、撮影制御部34は、図4に示されるように、基本的には(撮影モードが「オート」又は「効果OFF」に設定されている場合には)、「非合焦時のみAF−S遷移」動作を行う。
【0046】
図6A及び図6Bは、「非合焦時のみAF−S遷移」を行う撮影モードが設定されている場合の動作を示すフローチャートである。カメラ1が起動されると、撮影制御部34は、現在の状態を起動直後の状態に設定する(ステップS3−1)。次に、撮影制御部34は、撮影レンズ7を初期位置に移動させる(ステップS3−2)。次に、オートフォーカスの動作モードが判定される(ステップS3−3)。ここでは、AF−Cモードに設定されているので、既述のAF−C動作が継続的に実行される(ステップS3−4)。撮影制御部34は、定期的に、ユーザからAFロック指示が入力されたか否かを判定する(ステップS3−5)。AFロック指示が入力されていなければ、撮影レンズ7が移動可能な状態に保持される(ステップS3−6)。AFロック指示が入力されたときには、AFロックが行われる。すなわち、撮影レンズ7の位置が現在の位置に固定される(ステップS3−7)。また、撮影制御部34は、定期的に、ユーザから撮影指示が入力されたか否かを判定する(ステップS3−8)。
【0047】
ステップS3−8で、撮影指示が入力されていなければ、ステップS3−4以降の処理が繰り返される。一方、撮影指示が入力された場合には、合焦状態であるか否かの確認が行われる。ここで、撮影制御部34は、直前の合焦動作により得られた焦点評価値を、記憶部31に記憶された合焦閾値と比較する。直前の焦点評価値が合焦閾値以上である場合には、合焦状態であると判断する。一方、焦点評価値が合焦閾値よりも小さい場合には、非合焦状態であると判断する(ステップS3−9)。
【0048】
ステップS3−9の結果、非合焦状態であったならば、撮影制御部34は、AF−S動作を行う(ステップS3−10)。すなわち、撮影レンズ7を可動範囲の全域で移動させ、焦点評価値をスキャンする。そして、スキャン結果に基づいて、焦点評価値がピークとなる位置に、撮影レンズ7を移動させる。その後、再度、焦点評価値に基づいて、合焦状態であるか否かを判定する(ステップS3−11)。判定の結果、合焦状態であった場合には、撮影制御部34は、そのまま撮影動作を行う。撮影制御部34は、撮影動作として、バッファメモリ9に格納された撮像データを、CPU5により読み出して、外部メモリ10に撮影データとして格納する(ステップS3−12)。その後、撮影制御部34は、図示しない表示画面に、撮影データをプレビュー表示画像として表示する(ステップS3−13)。更に、カメラの動作を終了する場合にはそのまま処理を終了し、カメラの動作を続行する場合には、ステップS3−3に戻って以降の動作を繰り返す(ステップS3−16)。ステップS3−11において、非合焦状態であると判定された場合には、撮影制御部34は、図示しない表示画面にエラーの旨を表示する(ステップS3−14)。そして、撮影レンズ7を初期位置に移動させ(ステップS3−15)、その後、ステップS3−16の処理に進む。初期位置にレンズを移動させることで、次のオートフォーカス動作時に合焦状態となる確率を上げることができる。
【0049】
一方、ステップS3−9の結果、合焦状態であったならば、AF−S動作が行われることなくステップS3−12以降の動作が実施される。すなわち、撮影制御部34は、撮影レンズ7の位置を移動させることなく、撮影動作を行う。
【0050】
以上のような動作により、AF−Cモードにおいて撮影指示を受け付けたときに、合焦状態であればそのまま撮影動作が行われる。すなわち、速やかに撮影を行うことができる。一方、非合焦状態である場合には、AF−S動作により合焦状態とされた後で、撮影動作が実行される。従って、AF−Cモードでの動作中に、焦点がうまく合っていない状態で撮影指示が入力されたとしても、確実に焦点を被写体に合わせた状態で撮影が行われることになる。
【0051】
尚、上述の動作は基本的な動作であるが、撮影を行う際の環境によって、好ましい動作モードが異なる場合がある。従って、動作モードがAF−Cモードに設定されている場合でも、設定された撮影モードにより、撮影指示がカメラ1に入力されたときの動作が異なっている。具体的には、図4に示されるように、撮影モードが、「人物」、「逆光」、「風景」、「遠景」及び「美白」に設定されている場合には、撮影指示を受け付けると、強制的にAF−S動作が行われる。すなわち、AF−Cモードに設定されていて撮影指示が入力された場合、直前の焦点評価値に関係なく、AF−S動作が行われる。また、撮影モードが、「夜景」、「スポーツ」、「ペット」、及び「料理」に設定されている場合には、オートフォーカス動作自体が無効とされる。すなわち、撮影制御部34は、予め設定された初期位置に撮影レンズ7を位置させて撮影を行う。「夜景」モードに設定されている場合には、オートフォーカス動作自体が行われないので、撮影レンズ7の位置は初期位置から動かないことになる。
【0052】
続いて、動作モードがAF−Sモードに設定されているときに、撮影指示が入力された場合の動作について説明する。図7は、このときの動作を示すフローチャートである。尚、図6Aで示したステップS3−3までの動作は、AF−Sモードに設定されているときとAF−Cモードに設定されているときとで共通である。撮影制御部34は、図6Aで示したステップS3−3でAF−Sモードに設定されていると判断した場合に、AF−Sモードに設定された直後であるかどうかを判定する(ステップS4−1)。AF−Sモードに設定された直後である場合、撮影制御部34は、撮影レンズ7を初期位置に移動させる(ステップS4−2)。AF−Sモードに設定されたのが直後ではない場合、撮影制御部34は、起動直後ではないこと(起動直後=No)を設定する(ステップS4−3)。
【0053】
次に、撮影制御部34は、定期的に、AFロック指示が入力されているか否かの確認を行う(ステップS4−4)。AFロック指示が入力されていなければ、撮影制御部34は、AFロックを解除状態に保つ。すなわち、撮影レンズ7を移動可能な状態に保つ(ステップS4−5)。AFロック指示が入力されている場合、撮影制御部34は、AFロック状態とする。すなわち、撮影レンズ7の移動を禁止する(ステップS4−6)。
【0054】
次に、撮影制御部34は、撮影指示が入力されているか否かの確認を行う(ステップS4−7)。撮影指示が入力されていなければ、ステップS4−4に戻って以降の処理を繰り返す。一方、撮影指示が入力された場合には、撮影制御部34は、AF−S動作を行った(ステップS4−8)後、合焦状態となる位置に撮影レンズ7を移動させる。以降は、図6BのステップS3−12以降の動作を行う。
【0055】
続いて、動作モードがOFFに設定されているときに、撮影指示が入力された場合の動作について説明する。図8は、このときの動作を示すフローチャートである。この図に示されるように、動作モードがOFFである場合、撮影制御部34は、定期的に撮影指示が入力されたか否かを確認する(ステップS5−1)。そして、撮影指示が入力されたときにだけ、撮影動作を行う。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときに、合焦状態であればそのまま撮影動作が実行される。これにより、速やかにフォーカス動作を終了させることができる。一方、撮影指示が入力されたときに非合焦状態であれば、AF−S動作によって合焦状態とされた後に、撮影動作が実行される。これにより、AF−Cモードに設定されていても、正確に焦点が被写体に合っている状態で、撮影を行うことができる。従って、撮影指示が入力されてから実際に撮影が実行されるまでのタイムラグを削減した上で、被写体に焦点を合わせて撮影を行うことができる。
【0057】
尚、本実施形態では、AF−Cモードに設定されているときに、撮影指示に応じて、合焦状態であるか非合焦状態であるかの判定(ステップS3−9)が行われる。但し、撮影指示だけでなく、AFロック指示が入力されたときにも、合焦状態であるか非合焦状態であるかの判定を行い、非合焦状態である場合にはAF−S動作を行ってからAFロックを行ってもよい。
【0058】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、AF−Cモードに設定されていて撮影指示が入力されたとき、撮影制御部34が撮像データに対して照度の判定を行う。すなわち、図6BのステップS3−9において、更に、照度の判定が行われる。判定の結果、低照度環境であると判定されたならば、撮影制御部34は、合焦状態であるか非合焦状態であるかに関わらず、AF−S動作に遷移しない。撮影制御部34は、撮影レンズ7を初期位置に移動させ、撮影動作を行う。その他の点については、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0059】
低照度環境では、フレームレートが遅く、合焦動作に時間を要することがある。従って、低照度環境時にAF−S動作に遷移することなく、撮影レンズ7を初期位置に位置させて撮影を行うことにより、撮影指示から実際の撮影動作までのタイムラグを少なくすることができる。また、初期位置に撮影レンズ7を位置させることにより、焦点をある程度被写体に合わせた状態で、撮影を行うことができる。
【0060】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、既述の実施形態と比較して、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときの動作が、更に工夫されている。本実施形態では、撮影指示を受け付けると、撮影制御部34が、撮影指示を受け付ける前の所定の期間内で算出された焦点評価値の推移を判定する。すなわち、図6BのステップS3−9の動作において、更に、焦点評価値の推移が判定される。若しくは、所定の期間内における撮影レンズ7の移動量の推移を判定してもよい。判定の結果、焦点評価値に殆ど変化が見られない場合には、合焦動作が収束していたものとみなし、撮影制御部34は、直前の焦点評価値と合焦状態との大小関係に関わらず、AF−S動作に遷移しないで撮影を実行する。尚、その他の点については、既述の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0061】
所定の期間内で焦点評価値の変化が少ないということは、AF−C動作によりほぼ合焦状態の位置に撮影レンズ7が移動されているということを示している。従って、この場合にAF−Sモードに遷移することなく撮影処理を実行することで、撮影指示を受け付けてから、より速やかに撮影を行うことができる。
【0062】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態では、既述の実施形態と比較して、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときの動作が、更に工夫されている。本実施形態では、撮影指示を受け付けると、撮影制御部34が、撮影指示を受け付ける前の所定の期間内における撮影レンズ7の平均移動量を算出する。そして、その平均移動量を予め設定された移動量と比較する。すなわち、図6BのステップS3−9の動作において、更に、撮影レンズ7の平均移動量が算出され、その平均移動量が比較される。比較の結果、平均移動量のほうが小さい場合には、合焦動作が収束していたものとみなし、撮影制御部34は、直前の焦点評価値と合焦状態との大小関係に関わらず、AF−S動作に遷移しないで撮影を実行する。尚、その他の点については、既述の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0063】
所定の期間内で撮影レンズ7の平均移動量が小さいということは、AF−C動作によりほぼ合焦状態の位置に撮影レンズ7が移動されているということを示している。従って、この場合にAF−Sモードに遷移することなく撮影処理を実行することで、撮影指示を受け付けてから、より速やかに撮影を行うことができる。
【0064】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときの動作が、更に工夫されている。本実施形態では、撮影指示を受け付けると、撮影制御部34が、撮影指示を受け付ける前の所定の期間内における撮影レンズ7の合計移動量を算出する。そして、その合計移動量を予め設定された移動量と比較する。すなわち、第1の実施形態のステップS3−9(図6B)の動作において、更に、撮影レンズ7の合計移動量が算出され、その合計移動量が比較される。比較の結果、合計移動量のほうが小さい場合には、合焦動作が収束していたものとみなし、撮影制御部34は、直前の焦点評価値と合焦閾値との大小関係に関わらず、AF−S動作に遷移しないで撮影を実行する(ステップS−12)。尚、その他の点については、第1の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0065】
所定の期間内で撮影レンズ7の合計移動量が小さいということは、AF−C動作によりほぼ合焦状態の位置に撮影レンズ7が移動されているということを示している。従って、この場合にAF−Sモードに遷移することなく撮影処理を実行することで、撮影指示を受け付けてから、より速やかに撮影を行うことができる。
【0066】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときの動作が、更に工夫されている。本実施形態では、撮影指示を受け付けると、撮影制御部34が、撮影指示を受け付ける前の所定の期間内における撮影レンズ7の移動量のばらつき量を算出する。そして、その移動量のばらつき量を予め設定されたばらつき量と比較する。すなわち、第1の実施形態のステップS3−9(図6B)の動作において、更に、撮影レンズ7の移動量のばらつき量が算出され、その移動量のばらつき量が比較される。比較の結果、移動量のばらつき量のほうが小さい場合には、合焦動作が収束していたものとみなし、撮影制御部34は、直前の焦点評価値と合焦閾値との大小関係に関わらず、AF−S動作に遷移しないで撮影を実行する(ステップS−12)。尚、その他の点については、第1の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0067】
所定の期間内で撮影レンズ7の移動量のばらつき量が小さいということは、AF−C動作によりほぼ合焦状態の位置に撮影レンズ7が移動されているということを示している。従って、この場合にAF−Sモードに遷移することなく撮影処理を実行することで、撮影指示を受け付けてから、より速やかに撮影を行うことができる。
【0068】
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と比較して、AF−Cモードで撮影指示が入力されたときの動作が、更に工夫されている。本実施形態では、撮影指示を受け付けると、撮影制御部34が、撮影指示を受け付ける前の所定の期間内において、撮影レンズ7が移動したか否かを判定する。すなわち、第1の実施形態のステップS3−9(図6B)の動作において、更に、撮影レンズ7が所定期間内で移動したか否かが判定される。判定の結果、撮影レンズ7が移動していなかった場合には、合焦動作が収束していたものとみなし、撮影制御部34は、直前の焦点評価値と合焦閾値との大小関係に関わらず、AF−S動作に遷移しないで撮影を実行する(ステップS−12)。尚、その他の点については、第1の実施形態と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0069】
所定の期間内で撮影レンズ7が移動していないということは、AF−C動作によりほぼ合焦状態の位置に撮影レンズ7が移動されているということを示している。従って、この場合にAF−Sモードに遷移することなく撮影処理を実行することで、撮影指示を受け付けてから、より速やかに撮影を行うことができる。
【符号の説明】
【0070】
1 カメラ付き携帯端末
2 イメージセンサ
3 カメラDSP
4 撮影プログラム
5 CPU
6 AFドライバ
7 レンズ
8 絞り
9 バッファメモリ
10 外部メモリ
11−1 操作部
11−2 操作部
21 受光部
22 アナログ信号処理部
23 アナログデジタルコンバータ
24 デジタル信号処理部
31 記憶部
32 AE演算部
33 AWB演算部
34 撮影制御部
35 焦点評価値演算部
36 バンドパスフィルタ
40 無線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するイメージセンサと、
前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出する焦点評価値演算部と、
前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返し、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較し、比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行うか、移動させてから撮影を行うかを決定する撮影制御部と、
を具備し、
前記撮影制御部は、前記撮影指示を受け付けたときに、複数回の前記合焦動作における前記撮影レンズの平均移動量を、予め設定された移動量と比較し、予め設定された移動量よりも少ない場合に、前記直前の焦点評価値と前記合焦閾値との比較結果に関わらず、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行う
カメラ。
【請求項2】
撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するイメージセンサと、
前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出する焦点評価値演算部と、
前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返し、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較し、比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行うか、移動させてから撮影を行うかを決定する撮影制御部と、
を具備し、
前記撮影制御部は、前記撮影指示を受け付けたときに、複数回の前記合焦動作における前記撮影レンズの合計移動量を、予め設定された移動量と比較し、予め設定された移動量よりも少ない場合に、前記直前の焦点評価値と前記合焦閾値との比較結果に関わらず、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行う
カメラ。
【請求項3】
撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するイメージセンサと、
前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出する焦点評価値演算部と、
前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返し、撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較し、比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行うか、移動させてから撮影を行うかを決定する撮影制御部と、
を具備し、
前記撮影制御部は、前記撮影指示を受け付けたときに、複数回の前記合焦動作による前記撮影レンズの移動量のばらつき量を、予め設定されたばらつき量と比較し、予め設定されたばらつき量よりも少ない場合に、前記直前の焦点評価値と前記合焦閾値との比較結果に関わらず、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行う
カメラ。
【請求項4】
撮影レンズを介して被写体を撮像し、撮像データを生成するステップと、
前記撮像データに基づいて、合焦の度合いを示す焦点評価値を算出するステップと、
前記焦点評価値に基づいて前記撮影レンズを移動させる合焦動作を繰り返すステップと、
撮影指示を受け付けたときに、直前の前記焦点評価値を予め設定された合焦閾値と比較するステップと、
前記比較するステップにおける比較結果に基づいて、前記撮影レンズの位置を動かさずに撮影を行うか、移動させてから撮影を行うかを決定するステップと、
前記撮影指示を受け付けたときに、複数回の前記合焦動作における前記撮影レンズの平均移動量を、予め設定された移動量と比較し、予め設定された移動量よりも少ない場合に、前記比較するステップにおける比較結果に関わらず、前記撮影レンズの位置を動かさないで撮影を行うステップと、
を具備する
撮影方法。
【請求項5】
請求項4に記載された撮影方法をコンピュータにより実現するための、撮影プログラム。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれかに記載されたカメラと、
無線により通信を行う通信部と、
を具備する
カメラ付き携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−92794(P2013−92794A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−283682(P2012−283682)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2008−60089(P2008−60089)の分割
【原出願日】平成20年3月10日(2008.3.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】