説明

カメラ付携帯電子機器による接写防止方法及びカメラ付携帯電子機器

【課題】 カメラ付携帯電話機による接写(マクロ)撮影を禁止し、未購入の本や雑誌の「電子万引き」「デジタル万引き」を防止する。
【解決手段】 カメラ付携帯電話112は、機接写撮影モード時に接写撮影可能な機器である。カメラ付携帯電話機112の接写禁止電波検波部103は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波する。制御部104は、接写禁止電波検波部103で接写撮影禁止電波が検波されると、カメラが接写撮影モードか判定し、カメラが前記接写撮影モードである場合は、予め具備されたLCD表示部110に「警告!マクロ撮影禁止領域です。」と表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ付携帯電子機器による接写防止方法及びカメラ付携帯電子機器に関し、特に、書店やコンビニエンスストア等で販売されている本や雑誌等の見たいページの紙面を購入することなく撮影してしまうことを防止するカメラ付携帯電子機器による接写防止方法及びカメラ付携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の携帯電話機のほとんどはカメラが搭載されており、撮った写真をその携帯電話機本体に保存したり、あるいはメールに添付して他者に送信する機能が搭載されている。また、そのカメラ自体も高機能化が進んでいる。例えば、接写(マクロ)撮影を可能としたものも登場している。これは、通常の撮影モードではピントが合わず、ぼやけた画像になってしまう近景撮影を行うために、それ専用のレンズに切り替える機能である。
【0003】
しかし、そういったカメラ付携帯電話機の高精度化に伴い、様々な問題が発生している。例えば、「電子万引き」や「デジタル万引き」などと一般的に呼ばれている行為である。これは、書店やコンビニエンスストア等で販売されている本や雑誌等の見たいページの紙面を、購入することなくカメラ付携帯電話機の接写(マクロ)撮影モードにて撮影してしまう行為である。この行為自体は、日本の法律では著作権侵害とはみなされておらず違法行為ではないものの、社会的に大きな問題となっている。
【0004】
従来、このような「電子万引き」や「デジタル万引き」などを防止する方法として、特定エリア内撮影禁止方式が挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。この方法は、例えば書店内に無線装置から規制情報を含む制御信号を送信し、この制御信号を受信したカメラ付携帯電話機は、規制情報に従い撮影を禁止するやり方である。
【0005】
【特許文献1】特開2002−135838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した公報の方法では、撮影禁止エリア内の撮影は全面的に禁止されるため、同エリア内における接写(マクロ)撮影以外の撮影も不可能になるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決し、同エリア内における接写撮影以外の撮影は可能になるカメラ付携帯電子機器による接写防止方法及びカメラ付携帯電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の第1の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、接写撮影禁止電波を検出しかつ前記接写撮影モードであれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示することを特徴とする。
【0009】
本願の第2の発明は、第1の発明の前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする。
【0010】
本願の第3の発明は、前記接写撮影モードでなければ前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0011】
本願の第4の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、前記カメラ付携帯電子機器は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波し、前記接写撮影禁止電波が検波された場合自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードか判定し、前記自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードである場合は、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする。
【0012】
本願の第5の発明は、第4の発明の前記自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードでない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0013】
本願の第6の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、接写撮影禁止電波を検出しかつ自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示することを特徴とする。
【0014】
本願の第7の発明は、第6の発明の前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする。
【0015】
本願の第8の発明は、第6の発明の前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が一定の距離以内でなければ前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0016】
本願の第9の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波し、前記接写撮影禁止電波が検波された場合、自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離を測定し、測定された前記距離が予め定めたシキイ値未満であるならば、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示し、撮影ボタンの押下を禁止するすることを特徴とする。
【0017】
本願の第10の発明は、第9の発明の前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が前記シキイ値未満でなければ前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0018】
本願の第11の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、接写撮影禁止電波を検出する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検出されかつ前記接写撮影モード時に予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示する制御手段を含んで構成されることを特徴とする。
【0019】
本願の第12の発明は、第11の発明の前記制御手段は、前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする。
【0020】
本願の第13の発明は、第11の発明の前記制御手段は、前記接写撮影モードでなければ前記警告文を表示せず、撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0021】
本願の第14の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検波されるとカメラが前記接写撮影モードか判定し、前記カメラが前記接写撮影モードである場合は、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止する制御手段を含んで構成されることを特徴とする。
【0022】
本願の第15の発明は、第14の発明の前記制御手段は、前記カメラが前記接写撮影モードでない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0023】
本願の第16の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、接写撮影禁止電波を検出する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検出されかつ自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示する制御手段を含んで構成されることを特徴とする。
【0024】
本願の第17の発明は、第16の発明の前記制御手段は、前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする。
【0025】
本願の第18の発明は、第16の発明の前記制御手段は、前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が一定の距離以内でなければ前記警告文を表示せず、撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【0026】
本願の第19の発明は、接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検波されると自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離を測定する距離計測センサと、測定された前記距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止する制御手段を含んで構成されることを特徴とする。
【0027】
本願の第20の発明は、第19の発明の前記制御手段は、前記測定された前記距離が一定の距離以内でない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
第1の効果は、現在社会的に問題になっている、未購入の本や雑誌の紙面をカメラ付携帯電話機で撮影してしまう「電子万引き」「デジタル万引き」を防止できることである。
【0029】
なぜなら、店内に接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機を設置し、カメラ付携帯電話機による接写(マクロ)撮影を禁止するようにしたからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の第一の発明の一実施の形態を示すブロック図である。又、図2,図3は、本発明の背景を示す説明図である。
【0032】
図2,図3に示すように、撮影禁止エリア702(例えば書店等)内には、予め接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機601(図3;送信機701)が設定されている。そして、カメラ付携帯電話機としては、書店内にいる顧客のカメラ付携帯電話機703と、書店外にいる顧客のカメラ付携帯電話機704とが存在する。送信機601(701)の発する電波はある一定の周波数であり、図3の書店内上面図の破線705までの領域(書店内部をカバーできる領域)まで届く強さにて放射されている。
【0033】
本発明のカメラ付携帯電話機112(図1)は、アンテナ部101、無線部/復調部102、制御部104、メモリ部105、LCD表示部110、キー操作部111等の基本部を有する。そして、カメラ付携帯電話機112(図1)は、さらに、撮影禁止電波検波部103、カメラ制御部106、カメラ部107、マクロ撮影用レンズ108、通常撮影用レンズ109を有している。
【0034】
ここで、101は、基地局との間で電波を送受信するためのアンテナである。102は、送信データをベースバンド処理し、又無線からの受信データを復調する無線部/復調部である。103は、接写(マクロ)撮影禁止電波を検波する撮影禁止電波検波部である。104は、電話やメールの送受信制御、及び、カメラや入出力機器の制御を行う制御部である。105は、全体を制御するプログラムや個人用データを保存し、制御部がワークエリアとして使用するメモリ部である。106は、カメラの動作を指示するカメラ制御部である。107は、カメラ制御部の指示によりカメラ機能を実行するカメラ部である。108は、接写(マクロ)撮影時に使用するマクロ撮影用レンズである。109は、通常撮影時に使用する通常撮影用レンズである。110は、画像やメニュー、及び種々のデータを表示するためのLCD表示部である。最後に、111は、電話番号入力や種々のサービス制御に使用するキー操作部である。
【0035】
図1に示すカメラ付携帯電話機112は、マクロ撮影モードを有し、マクロ撮影用レンズ108と通常撮影用レンズ109を備えるタイプである。このカメラ付携帯電話機は、LCD表示部110のメニュー操作画面に従ってカメラをマクロ撮影モードに切り替えることが出来る。この切り替えは、図4に示すように、LCD表示部110のメニュー操作画面に表示されるマクロボタンをキー操作部111にて押下することによって行われる。即ち、マクロボタンの押下により、カメラはマクロ撮影モードになり、使用レンズが通常撮影用レンズ109からマクロ撮影用レンズ108に自動的に切り替わる。
【0036】
以下に、図1に示すカメラ付携帯電話機112の動作を説明する。
【0037】
書店内において、ユーザ703が保有のカメラ付携帯電話機112のカメラ撮影モードを起動すると、検波部103は、接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機601(701)の電波を検波する。
【0038】
検波部103にて接写(マクロ)撮影禁止電波を検波すると、制御部104はカメラ付携帯電話機112の存在する領域が接写(マクロ)撮影禁止領域であると判定する。この状態で、制御部104はカメラがマクロ撮影モードになっているかどうかを確認する。尚、マクロ撮影モードの情報は、その他のシステム動作情報などとともに、メモリ部105の所定のエリア(図示せず)に保存されている。制御部104は、その所定エリアを読みとることによってカメラがマクロ撮影モードになっているかどうかを確認出来る。そして、制御部104は、カメラがマクロ撮影モードになっている場合、LCD表示部110に図5に示すように「警告!マクロ撮影禁止領域です。」と表示する。同時に、撮影ボタンに「×」を記し、撮影自体も禁止する。この表示により利用者は、ここはマクロ撮影禁止領域であることと、「マクロ撮影モード」は使用不可であることを認識できる。また、この状態で、利用者が撮影ボタンを押下しても、ボタン押下が無視されるため、撮影を行うことは出来ない。
【0039】
本発明により、書店内において、カメラをマクロ撮影モードにした場合はもちろん、意図的に書店外において、カメラをマクロ撮影モードにしてから入店した場合も、接写(マクロ)撮影を禁止することが出来る。
【0040】
上記のカメラ付携帯電話機は、レンズの切り替えを、LCD表示部110のメニュー画面に従ってキー操作部111の操作で切り替えるものであった。一方、端末の側面やカメラ部付近にカメラレンズの切り替えスイッチを設け、このスイッチによりユーザが直接レンズを切り替えるものもある。このタイプのものは、切り替えスイッチによりレンズを切り替えた時に、接写(マクロ)撮影モードとなる。
【0041】
そのようなカメラ付携帯電話機にも、上述の第一の発明は同様に適用できる。そして、図6のLCD表示画面に示すように、「マクロ撮影禁止領域です!マクロ撮影モードになっています。通常モードに切り替えて下さい。」と表示し、撮影ボタン(シャッター)に「×」を記する。この表示により、現在マクロ撮影禁止領域にいること、マクロ撮影モード(レンズ)になっていることを示し、撮影自体を禁止することが出来る。
【0042】
また、接写(マクロ)撮影禁止領域外であるユーザ704(図3)は、カメラ撮影モードを起動しても、接写(マクロ)撮影が可能となる。なぜなら、カメラ付携帯電話機が接写(マクロ)撮影禁止電波を検波しないからである。この時は、LCD表示部110には、図4のように通常のカメラモード動作時の画面が表示される。
【0043】
次に、図7のフローチャートを用いて、本第一の発明の動作を詳細に説明する。
【0044】
本発明によるカメラ付携帯電話機を所有するユーザが、まず、本発明による接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機601(701)を設置した書店に入店する(ステップ01)。そして、ユーザがカメラ付携帯電話機のカメラ撮影モードを起動する(ステップ02)。本発明によるカメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写(マクロ)撮影禁止電波を接写禁止電波検波部103にて検波する(ステップ03)。ここで接写(マクロ)撮影禁止電波が検波されなければ、接写(マクロ)撮影禁止領域外と判断し(ステップ03にてNO)、接写(マクロ)撮影を許可する(ステップ04)。接写(マクロ)撮影禁止電波が検波された場合(ステップ03にてYES)、制御部104は、接写(マクロ)撮影禁止領域であると判定する(ステップ05)。続いて制御部104は、モード判定手段(図示せず)によりカメラがマクロ撮影モードか判定する(ステップ06)。(注;利用者が、マクロボタンをキー操作部111にて押下していれば、マクロ撮影モードになる。)
制御部104は、カメラがマクロ撮影モードでない場合は、マクロ撮影以外の撮影を許可する(ステップ07)。制御部104は、カメラがマクロ撮影モードである場合は、警告表示手段(図示せず)によりLCD表示部110に「警告」の表示を行い、撮影のボタンには「×」(図5参照)を記す(ステップ08)。即ち、制御部104は、ここはマクロ撮影禁止領域であり、「マクロ撮影モード」は使用不可であることを利用者に通達する。そして、制御部104は、撮影のボタンに「×」が表示されている間は、撮影ボタンの押下は無効とする。カメラ撮影モードが引き続き行われる場合(ステップ09でNO)、再び接写(マクロ)撮影禁止電波の検波を行い(ステップ03)、カメラ撮影モードが終了する(ステップ09でYES)まで、繰り返す。
【0045】
次に、図8は、本発明の第二の発明の一実施の形態を示すブロック図である。又、図2,図3は、本発明の背景を示す説明図であるが、第一の発明で説明した内容と同じであるため、説明を省略する。
【0046】
図8に示すカメラ付携帯電話機212は、第一の発明の場合とは異なり、マクロ撮影用レンズが携帯電話機本体に組み込まれていない。即ち、このカメラ付携帯電話機212は、マクロ撮影用レンズ213が単体で別に付属品として扱われる。利用者は、それを携帯電話機のカメラレンズ(通常レンズ)(208)に装着し、マクロ撮影を行う。このようなカメラ付携帯電話機では、マクロ撮影モードが認識不可能であり撮影を禁止することができない。本発明は、このような、マクロ撮影用レンズが外付となっているカメラ付携帯電話機における接写(マクロ)撮影を禁止するものである。
【0047】
そのために、本発明では、距離計測センサ209を設け、一定の距離以内での撮影は、接写(マクロ)撮影と見なし、撮影を禁止する仕組みを提供する。
【0048】
ここで、図9は、本発明のカメラ付携帯電話機401の外観図を示す。この図において、アンテナ部402、403はカメラ部403、距離計測センサ404が示されている。又、図10は、本発明の動作説明図である。この図は、カメラ付携帯電話機501が距離計測センサ502によってカメラと被撮影物503との距離を計測し、一定の距離以内の時は、接写(マクロ)撮影と見なし、撮影を禁止することを説明している。
【0049】
図8において、図1と同じ構成要素については、その説明を省略し、異なる構成要素についてのみ説明する。同じ構成要素とは、アンテナ部201、無線部/復調部202、接写禁止電波検波部203、カメラ制御部206、カメラ部207、LCD表示部210、キー操作部211等である。
【0050】
図1と異なる構成要素は、距離計測センサ209と通常撮影用レンズ208とマクロ撮影用レンズ213である。距離計測センサ209は、上述したように、被撮影物との距離を計測する手段である。通常撮影用レンズ208とマクロ撮影用レンズ213は、機能的には、図1のマクロ撮影用レンズ108と通常撮影用レンズ109と同等である。ただし、通常撮影用レンズ208は、携帯電話機本体に組み込まれており、マクロ撮影用レンズ213は通常レンズ208に装着してマクロ撮影を行うことに特徴がある。
【0051】
本発明を有するカメラ付携帯電話機212は、カメラ撮影モードを起動すると、書店等に設定された送信機601(701)の発する接写(マクロ)撮影禁止電波を、検波部203にて検波する。接写(マクロ)撮影禁止電波が検波されると、制御部204はカメラ部横に設置された距離計測センサ209(404)を起動させる。距離計測センサ209(404)は、被撮影物(本、雑誌の紙面)503と本発明による携帯電話機501のカメラとの距離Xを計測する。距離計測センサ209にはレーザ(赤色半導体レーザなど)などの光源や超音波等を使用し、その反射時間から距離を計測するものがよく知られている。また他の方法としては光切断法などがある。光切断法とは、スリット状の光を被写体に照射したときに生じる、被写体の形状に対応した反射光の変形を観測することにより、三角測量の原理で被写体の形状を捉えて奥行(距離)を求める手法である。
【0052】
制御部204は、距離計測センサによって計測された距離Xを、メモリ部205に予め設定されているシキイ値Yと比較する。もし距離Xが、シキイ値Y未満であるならば、制御部204は、図11のLCD表示画面に示すように、「警告!接写撮影禁止領域です。**(シキイ値Y)センチ以上、離して撮影して下さい!」と表示する。そして、制御部204は、撮影ボタン(シャッター)に「×」を記し、撮影自体を禁止する。制御部204は、この表示により、利用者に、現在接写撮影禁止領域にいること、被撮影物503からシキイ値Y以上距離を開けないと撮影できないことを認識させる。制御部204は、計測距離Xがシキイ値Y以上であった場合、もしくは、上記警告後、携帯電話機501を被撮影物503からシキイ値Y以上離した場合は撮影を許可する。
【0053】
但し、昨今のカメラ付携帯電話機には、精度の高い、高倍率のズーム機能を有するものもある。このようなカメラ付携帯電話機では、例え距離を離しても、マクロ撮影ほどの画質ではないものの、ある程度の写真を撮ることができるものもある。そのようなカメラ付携帯電話機については、制御部204は、図12のLCD表示画面に示すように、「警告!ズーム撮影禁止領域です!」と表示し、ズーム機能のメニューには「×」を記す。こうすることにより、利用者に、ここではズーム撮影禁止領域であることと、「ズーム機能」は使用不可であることを認識させる。
【0054】
次に、図13のフローチャートを用いて、本発明の動作を詳細に説明する。
【0055】
本発明によるカメラ付携帯電話機を所有するユーザが、まず、本発明による接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機601(701)を設置した書店に入店する(ステップ01)。そして、ユーザが、カメラ付携帯電話機のカメラ撮影モードを起動する(ステップ02)。本発明によるカメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写(マクロ)撮影禁止電波を電波検波部203にて検波する(ステップ03)。ここで接写(マクロ)撮影禁止電波が検波されなければ、制御部204は、接写(マクロ)撮影禁止領域外と判断し(ステップ03にてNO)、接写(マクロ)及びズーム撮影を許可する(ステップ04)。接写(マクロ)撮影禁止電波を検波した場合(ステップ03にてYES)、制御部204は、接写(マクロ)撮影禁止領域であり、接写(マクロ)及びズーム撮影禁止と判定する(ステップ05)。続いて制御部204は、距離計測センサ209を起動させ(ステップ06)、被撮影物(本及び雑誌紙面)と本発明によるカメラ付携帯電話機までの距離Xを測定する(ステップ07)。続いて制御部204は、比較手段(図示せず)により計測された距離Xとメモリ部205に予め設定されているシキイ値Yと比較を行う(ステップ08)。距離Xがシキイ値Y未満であった場合(ステップ08でNO)、制御部204は警告表示手段(図示せず)により図11のLCD表示画面に示すように、「警告」の表示を行い、撮影ボタン(シャッター)に「×」を記し、撮影自体を禁止する(ステップ10)。計測距離Xがシキイ値Y以上であった場合、もしくは、上記警告後、携帯電話機501を被撮影物503からシキイ値Y以上離した場合(ステップ08でYES)、制御部204は続いてステップ09に移行する。ここでは、ズームボタンが押下されたどうかを判定する。もしズームボタンが押下された場合(ステップ09でYES)、制御部204は図12のLCD表示画面に示すように、「警告!ズーム撮影禁止領域です!」と表示し、ズーム機能のメニューには「×」を記す(ステップ10)。こうすることにより、利用者に、ここではズーム撮影禁止領域であることと、「ズーム機能」は使用不可であることを認識させる。ここで、ズームボタンが押下されなかった場合(ステップ09でNO)、制御部204は撮影を許可する(ステップ11)。カメラ撮影モードが引き続き行われる場合(ステップ12でNO)、制御部204は再び接写(マクロ)撮影禁止電波の検波を行い(ステップ03)、カメラ撮影モードが終了する(ステップ12でYES)まで、繰り返す。
【0056】
以上、本発明により、現在社会的に問題になっている、未購入の本や雑誌の紙面をカメラ付携帯電話機で撮影してしまう「電子万引き」「デジタル万引き」を防止できる効果がある。
【0057】
なぜなら、店内に接写(マクロ)撮影禁止電波を発する送信機を設置し、カメラ付携帯電話機による接写(マクロ)撮影を禁止するようにしたからである。
【0058】
また、本発明により、店内に接写(マクロ)撮影禁止電波を発していても、接写(マクロ)撮影以外の撮影は可能になる効果がある。
【0059】
なぜなら、店内に接写(マクロ)撮影禁止電波を発していても、カメラが、マクロ撮影モードあるいは、カメラと被撮影物との距離が、一定の距離以内でなければ、撮影を許可するようにしたからである。
【0060】
又、本発明は、カメラ付携帯電子機器による接写防止方法に限定されるものではない。例えば、本発明は、特定のエリアで携帯電話機のメール機能は許可するが、音声通話は禁止するなどの場合にも適用できる。この場合、上述のマクロ撮影モードを音声通話モードに読み替えればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本第一の発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の背景を示す説明図である。
【図3】本発明の背景を示す説明図である。
【図4】本第一の発明の撮影操作画面を示す図である。
【図5】本第一の発明の撮影警告画面を示す図である。
【図6】本第一の発明の撮影警告画面を示す図である。
【図7】本第一の発明の一実施の形態を示す動作フローチャートである。
【図8】本第二の発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図9】本第二の発明のカメラ付携帯電話機の外観図である。
【図10】本第二の発明のカメラ付携帯電話機の説明図である。
【図11】本第二の発明の撮影警告画面を示す図である。
【図12】本第二の発明の撮影警告画面を示す図である。
【図13】本第二の発明の一実施の形態を示す動作フローチャートである。
【符号の説明】
【0062】
101 アンテナ部
102 無線部/復調部
103 接写禁止電波検波部
104 制御部
105 メモリ部
106 カメラ制御部
107 カメラ部
108 マクロ撮影用レンズ
109 通常撮影用レンズ
110 LCD表示部
111 キー操作部
112 カメラ付携帯電話機
201 アンテナ部
202 無線部/復調部
203 接写禁止電波検波部
204 制御部
205 メモリ部
206 カメラ制御部
207 カメラ部
208 通常撮影用レンズ
209 距離計測センサ
210 LCD表示部
211 キー操作部
212 カメラ付携帯電話機
213 マクロ撮影用レンズ
401 カメラ付携帯電話機
402 アンテナ部
403 カメラ部
404 距離計測センサ
501 カメラ付携帯電話機
502 距離計測センサ
503 被撮影物
601 送信機
701 送信機
702 撮影禁止エリア
703 書店内にいる顧客のカメラ付携帯電話機
704 書店外にいる顧客のカメラ付携帯電話機
705 破線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、接写撮影禁止電波を検出しかつ前記接写撮影モードであれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示することを特徴とするカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項2】
前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする請求項1記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項3】
前記接写撮影モードでなければ前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項1記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項4】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、前記カメラ付携帯電子機器は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波し、前記接写撮影禁止電波が検波された場合自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードか判定し、前記自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードである場合は、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とするカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項5】
前記自カメラ付携帯電子機器が前記接写撮影モードでない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項4記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項6】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、接写撮影禁止電波を検出しかつ自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示することを特徴とするカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項7】
前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする請求項6記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項8】
前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が一定の距離以内でなければ前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項6記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項9】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器にあって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波し、前記接写撮影禁止電波が検波された場合、自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離を測定し、測定された前記距離が予め定めたシキイ値未満であるならば、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示し、撮影ボタンの押下を禁止するすることを特徴とするカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項10】
前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が前記シキイ値未満でなければ前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項9記載のカメラ付携帯電子機器による接写防止方法。
【請求項11】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、接写撮影禁止電波を検出する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検出されかつ前記接写撮影モード時に予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示する制御手段を含んで構成されることを特徴とするカメラ付携帯電子機器。
【請求項12】
前記制御手段は、前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする請求項11記載のカメラ付携帯電子機器。
【請求項13】
前記制御手段は、前記接写撮影モードでなければ前記警告文を表示せず、撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項11記載のカメラ付携帯電子機器。
【請求項14】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検波されるとカメラが前記接写撮影モードか判定し、前記カメラが前記接写撮影モードである場合は、予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止する制御手段を含んで構成されることを特徴とするカメラ付携帯電子機器。
【請求項15】
前記制御手段は、前記カメラが前記接写撮影モードでない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項14記載のカメラ付携帯電子機器。
【請求項16】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、接写撮影禁止電波を検出する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検出されかつ自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示する制御手段を含んで構成されることを特徴とするカメラ付携帯電子機器。
【請求項17】
前記制御手段は、前記警告文を表示したときは、撮影ボタンの押下を禁止することを特徴とする請求項16記載のカメラ付携帯電子機器。
【請求項18】
前記制御手段は、前記自カメラ付携帯電子機器のカメラと前記被撮影物との距離が一定の距離以内でなければ前記警告文を表示せず、撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項16記載のカメラ付携帯電子機器。
【請求項19】
接写撮影モード時に接写撮影可能なカメラ付携帯電子機器であって、前記カメラ付携帯電話機は、カメラ撮影モードの起動と同時に接写撮影禁止電波を検波する接写禁止電波検波部と、前記接写撮影禁止電波が検波されると自カメラ付携帯電子機器のカメラと被撮影物との距離を測定する距離計測センサと、測定された前記距離が一定の距離以内であれば予め具備された表示手段に予め定められた警告文を表示するとともに撮影ボタンの押下を禁止する制御手段を含んで構成されることを特徴とするカメラ付携帯電子機器。
【請求項20】
前記制御手段は、前記測定された前記距離が一定の距離以内でない場合は、前記表示手段に前記警告文を表示せず、前記撮影ボタンの押下を禁止しないことを特徴とする請求項19記載のカメラ付携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−14054(P2006−14054A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−189966(P2004−189966)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】