カメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法
【課題】 撮像した画像をコード化し、インターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、コード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識できるカメラ撮像画像の2次元カラーコードおよびその作成方法を提供する。
【解決手段】本発明の2次元カラーコードの作成方法は、カメラ13で撮像した画像の2次元特定領域31を選択するステップS14と、2次元特定領域31を5×5個の領域31aに分割するステップS15と、5×5個に分割された該領域31aの各々で代表カラーを決めるステップS16とを有し、5×5個の該領域について決められた複数の該代表カラーに基づき2次元特定領域のカラーコード32を決定する方法である。
【解決手段】本発明の2次元カラーコードの作成方法は、カメラ13で撮像した画像の2次元特定領域31を選択するステップS14と、2次元特定領域31を5×5個の領域31aに分割するステップS15と、5×5個に分割された該領域31aの各々で代表カラーを決めるステップS16とを有し、5×5個の該領域について決められた複数の該代表カラーに基づき2次元特定領域のカラーコード32を決定する方法である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法に関し、特に、携帯電話等の携帯カメラで撮像した画像を利用して情報伝送等に利用するのに好適なカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンピュータ環境では、あらゆるコンピュータがインターネットに接続されつつある。インターネットに接続されるコンピュータの台数は増加し、それと共にネットワークを介した情報配信サービスに対する需要が世界的に急速に高まっている。情報端末としては携帯電話が一般的に広く普及していることから、特に携帯電話を用いた情報配信サービスの開発が要望されている。
【0003】
2次元カラーコードに関連する従来技術として例えば下記の特許文献1に記載された2次元コードの作成方法等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−178277
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
携帯電話を用いた情報配信サービスでは情報配信のセキュリティーの観点から配信される情報の取り扱い、すなわち情報の形態の在り方が課題になる。情報の形態として何らかのコード化が求められる。そこで、カメラ付き携帯電話を用いた情報配信サービスにおいて、携帯電話の当該携帯カメラによって対象物を撮像して画像(静止画像等)を抽出し、抽出した当該画像によりカラーコードを作るという提案がなされる。携帯電話のカメラによる撮像で得られた対象物に係る画像は、カラーコードという形態で情報の配信が行われる。
【0006】
上記の携帯カメラは、携帯電話のカメラだけではなく、通信機能を備えたデジタルカメラ等にも当てはまり、当該デジタルカメラの通信機能に基づく情報通信でも同様な技術的課題が生じる。
【0007】
さらに近年、同様に、家庭、店舗、オフィス、研究所、工場、ビル等ではカメラを適宜な箇所に固定配置し、配置された領域の状況を撮像し、その画像をモニターに表示している。家庭等のセキュリティーの観点からである。このような固定カメラについても、撮像した画像を管理センター等に対してインターネット等を介して通信手段により送るときに同様な技術的な課題が生じ得る。
【0008】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、撮像した画像をコード化し、インターネット等のネットワークを利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができるカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0010】
第1のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項1に対応)は、
カメラで撮像した画像の2次元特定領域を選択するステップと、
2次元特定領域をn×m個(nとmは自然数)の領域に分割するステップと、
n×m個に分割された該領域の各々で代表カラーを決めるステップとを有し、
n×m個の該領域について決められた複数の該代表カラーに基づき2次元特定領域のカラーコードを決定する方法である。
【0011】
上記のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法では、携帯電話に設けられた携帯カメラ等で撮像した画像を利用し、当該画像で適切に2次元の特定領域を選択して設定し、さらに当該特定領域で分割して複数の部分領域を設定し、さらに所定の方法で代表カラーを定めることにより複数の色により構成されるカラーコードを作成する。携帯カメラ等で得られるカラーの撮像画像を利用して簡単な方法で2次元カラーコードを作ることができる。
【0012】
第2のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項2に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の代表カラーとして決めることを特徴とする。
【0013】
第3のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項3に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の代表カラーとして決めることを特徴とする。
【0014】
第4のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項4に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域について決められた複数の代表カラーについて、認識率テストによって、画像の認識に貢献する有効代表カラーと、画像の認識に貢献しない無効代表カラーを定めるステップを含み、2次元特定領域のカラーコードは有効代表カラーに基づき決定されることを特徴とする。
【0015】
第5のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項5に対応)は、上記の方法において、好ましくは、無効代表カラーは、カラーコード以外の他のコード情報を使用することを特徴とする。
【0016】
第1のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項6に対応)は、
カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、
複数の該領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから成り、
複数の該代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、該2次元特定領域のコード情報が決められることを特徴とする。
【0017】
第2のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、所定基準は、n×m個の領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の代表カラーとして決めるという基準であることを特徴とする。
【0018】
第3のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項8に対応)は、上記の構成において、好ましくは、当該所定基準は、n×m個の該領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の代表カラーとしてを決めるという基準であることを特徴とする。
【0019】
第4のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、n×m個の領域について決められた複数の代表カラーは、画像の認識に貢献する有効代表カラーと、画像の認識に貢献しない無効代表カラーとを含むことを特徴とする。
【0020】
第5のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定し、当該部分的な有効代表カラーの並びを組合せカラーコードとして用いることを特徴とする。
【0021】
本発明に係る2次元カラーコードの表示方法(請求項11に対応)は、上記の各2次元カラーコードを表示媒体に表示する方法であって、2次元カラーコードはn×m個の区画のマトリックス状配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の区画が複数の代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、携帯電話の表示画面または印刷物に表示することを特徴とする。
複数の代表カラーのカラー数は4つであることを特徴とする(請求項12に対応)。
【0022】
本発明に係る2次元カラーコードの使用方法(請求項13に対応)は、対象となる絵をカメラで撮像し、当該カメラで撮像した画像に基づいて作成された前述の各2次元カラーコードの使用方法であって、2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを作って割当て、カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込み、絵を利用してメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信するように構成される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る2次元カラーコードの作成方法によれば、携帯電話等に設けられた携帯カメラ等で撮像した画像を利用し、当該画像で適切に2次元の特定領域を選択し、当該特定領域で分割して複数の部分領域を設定し、さらに所定の方法で有効および無効の代表カラーを定め、複数の有効代表カラーに基づいて2次元カラーコードを作成したため、携帯カメラ等で得られるカラーの撮像画像を利用して簡単な方法で2次元カラーコードを作ることができる。
また上記のごとく作られた2次元カラーコードを利用してインターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができる。
【0024】
本発明に係る2次元カラーコードによれば、カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、複数の該領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから構成され、複数の該代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、該2次元特定領域のコード情報が決められるため、インターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができる。
【0025】
さらに本発明によれば、上記の2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを別途に作成して割当て、カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込みことによって、上記2次元カラーコードの作成の元になった原図の絵を利用してメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】カメラ付き携帯電話の付属カメラで対象物である絵を撮像する状態を示す図である。
【図2】携帯電話のカメラで絵を撮像したとき、表示部における撮像画像の表示状態とメモリでのデータ保存内容を説明するための構成図である。
【図3】表示部の画面における撮像画像のブロック分割を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係る2次元カラーコードの作成方法を示すフローチャートである。
【図5】2次元カラーコードの一例を示す概念イメージ図である。
【図6】2次元カラーコードにおける有効代表カラーと無効代表カラーを決める枠を示す図である。
【図7】画像ファイルの一例を示す図である。
【図8】カラーコード表ファイルの一例を示す図である。
【図9】対象物である絵の一例を示す図である。
【図10】HISカラー6色RGBXWKを示す図である。
【図11】HISカラー6色CMYXWKを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、カメラ付き携帯電話に装備されたカメラ(携帯カメラ)を使用して対象となる絵やイメージ等(以下「絵」と記す)を撮像している状態を示す。図2は携帯電話に内蔵されたカメラおよびその周辺部に関する概略構成を示すブロック図である。
【0029】
絵11は複数のカラー(色)を含んで任意であり、例えば商店に表示された看板やマーク等、絵本の絵、漫画の絵、あるいは絵画等の絵等であってもよい。絵11の一例を図9に示す。この絵11は桃太郎の鬼退治のイメージを示す絵である。絵11をカメラ付き携帯電話12のカメラ13で撮像することによって、撮像によって得られた画像(映像)は、携帯電話12に備えられた表示部14の画面15に表示されると共に、画像に係るデータはメモリ16のRAM17に記憶される。
【0030】
図1において、破線で示された領域Aは、携帯電話12のカメラ13で撮影し得る領域の全体である。従って携帯電話13の画面15に表示された画像は全体として領域Aが表示され、さらに、絵11の画像は画面15においてその一部の画像として示されている。
【0031】
表示部14はカラーLCD等であり、表示部14の画面15を形成する画素(セル)の二次元配列において撮像された画像が表示されている。表示部14の画面15に表示された画像は、画面15上に設定されたフレーム領域(図3に示す31)で定義されており、枠体としての当該フレーム領域31に基づいて画面15上に表示される画像に関する位置情報が定められる。
【0032】
メモリ16のRAM17に記憶される、絵11に関する撮像画像に係るデータは、表示部14の画面15に表示された内容と同じ内容が配列データとして記憶される。画面15での画像は、画素(セル)の集合として表現される。携帯電話12における表示部14の画面15の画素数は任意である。
【0033】
図3は、表示部14の画面15に表示された画像に関して定義された上記フレーム領域(ブロック)31を示している。撮像画像に関するフレーム領域31は例えば正方形あるいは長方形等である。図3の図示例によれば、撮像画像のフレーム領域31は正方形であり、さらに当該正方形のフレーム領域31は、例えば5×5の25個の領域31aにブロック分割がなされている。分割された領域31aは5×5に限定される必要はなく、一般的にはn×m(nとmは共に自然数である)の複数の分割領域である。表示部14の画面15において撮像画像を表示するフレーム領域31は、比較的に小さい数の複数の分割領域31aに分割される。複数の分割領域31aのそれぞれは、同数の多数の画素配列を含んでいる。複数の分割領域31aのそれぞれにおいて、多数の画素は各々が、撮像した絵11の対応する箇所の色に応じて色が定められている。
【0034】
なお携帯電話12では、CPUまたはMPU等で構成される演算処理部18、入力用番号ボタンや指示ボタン等を含む入力操作部19、通話用およびデータ通信用の通信部20、メモリ16内に設けられる各種の応用プログラムを内蔵するROM21を備えている。ROM21内には、カメラ撮像画像の2次元カラーコードの作成方法に係るプログラム、および2次元カラーコードを認識するためのプログラム等を実装している。
【0035】
上記の実施形態では携帯電話に内蔵されたカメラで撮像したが、カメラは携帯電話のカメラに限定されない。例えば携帯可能なデジタルカメラ、通信機能を備えたデジタルカメラや固定カメラ等であってもよい。
【0036】
次に、図4を参照して、カメラ撮像画像に基づく2次元カラーコードの作成方法を説明する。当該作成方法を実施するため、上記の通り、携帯電話12のメモリ16のROM21内にカメラ撮像画像の2次元カラーコードの作成方法に係るプログラムが実装されている。図4は、当該プログラムで実現される処理等の内容のフローチャートを示している。
【0037】
カメラ撮像画像の2次元カラーコードは、前述したフレーム領域31に含まれる画像によって作成される。当該画像は、撮影対象である絵11をカメラ13の撮像によって画像化して得たものである。従って図4のフローチャートでは、最初に、カメラ13による撮像が行われる(ステップS11)。それにより撮像画像が取得される(ステップS12)。撮像画像に係る画像データは、メモリ16のRAM17に保存される(ステップS13)。
【0038】
RAM17は例えばSDメモリ等であり、ビデオRAMを含む。RAM17のビデオRAMに保存された撮像画像は、表示部14における画面15で表示された範囲でかつ画面上に定義されるフレーム領域31で範囲が定義される画像である。画面15においてフレーム領域31の範囲で描かれた画像に対応して、RAM17では、フレーム領域31の範囲に対応して、表示画像を形成する各カラー画素(カラードット、以下「画素」と記す)の位置に対応するメモリ位置(アドレス)して各画素のカラーを決めるカラーデータ(RGBデータ)を書き込まれている。
【0039】
RAM17に保存された撮像画像に係る画像データ、すなわちフレーム領域31内の画像に対応する画像データを利用して、以下の手順で、絵11に基づく2次元カラーコードを作成する。
【0040】
フレーム領域31は、各画素の位置に基づいて、その位置を定義することができる。フレーム領域31に係る位置情報を取得する(ステップS14)。位置情報は、例えば原点位置(x0,y0)と、縦辺および横辺の長さとから成る。次にフレーム領域31を、取得した位置情報に基づいて5×5に分割し、25個の分割領域31aに係る位置情報を取得する(ステップS15)。25個の分割領域31aの各々に含まれる複数の画素の各々のカラーデータに基づいて所定の基準に基づいて、各分割領域31aの代表カラーを決定する(ステップS16)。各分割領域31aに基づいて、5×5に分割されたフレーム領域31に含まれる撮像画像に対応する2次元カラーコードを作成し(ステップS17)、RAM17に後述するごとき画像ファイルの一部として保存する(ステップS18)。
【0041】
図5に、フレーム領域31に対応させて示した正方形の枠32に基づいて2次元カラーコードを示す。枠32は2次元カラーコードを図形概念的な構成に示している。正方形の枠32は5×5のブロック(分割領域)32aで分割されており、分割された各ブロック32aには、便宜上、例えば、「W(white:白)」、「B(Blue:青)」、「G(Green:緑)」、「R(Red:赤)」のいずれかの文字が標記されており、これらの表現の仕方で2次元カラーコードが作成される。また他のカラーとして「D(Dark:黒)」が含まれる場合もあり得る。このような2次元カラーコード32によれば、RAM17に保存され、これを表示部14の画面15に表示させると、指定された4つの代表カラー(W(白)を含む)の組合せで、図5に示すような絵柄が表現され、表示される。
【0042】
フレーム領域31の25個の分割領域31aの各々の代表カラー(32a)の決め方は、好ましくは、例えば、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーを赤、緑、青、白、黒についての5色化処理を行い、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーの中で出現頻度が一番高いカラーを当該分割領域31aの代表カラーとする。
上記の赤、緑、青、白、黒の5色化処理は、HSI空間の図(図10と図11を参照)にあるように、明度(0≦I≦200)が、I=0に近いカラーを黒(D)とし、I=200に近いカラーを白(W)とする。また、色相(0≦H≦360)が、60≦H≦180のカラーを緑(G)とし、180≦H≦300のカラーを青(B)とし、0≦H≦60、300≦H≦360のカラーを赤(R)とする。
その他、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーにおいてカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを当該分割領域31aの代表カラーとすることもできる。
上記のカラーの比率として、分割領域31aの複数の画素のRGBヒストグラム分布から求められるRGBヒストグラム累積値のRGB比率に基づいて、一番大きな比率のカラー(RGB)を代表カラーとする。
【0043】
上記のごとくして、図5に示すような2個の代表カラー32aをマトリックス状に配列して成る2次元カラーコード32が作成される(ステップS17)。2次元カラーコード32を携帯電話12の表示部14の画面に表示したり、あるいはプリント手段で印刷すると、4色のカラーに基づくカラーパターンとして表示される。
【0044】
しかしながら、このようにして作成される2次元カラーコード32は、他の時点で、同じ対象物である絵11を携帯電話12のカメラ13で撮像し、撮像画像に基づいて同様な手順にて2次元カラーコードを作成としても、その際の撮像条件、照明条件、環境条件等が異なる場合もあり得るので、全く同じ2次元カラーコード32が作成されるとは限らない。すなわち、同じ撮像対象物に基づいて、常に、完全に同一の2次元カラーコードが作成されるとは限らない。換言すれば再現性の問題が含まれている。このことは他の携帯電話等で撮像して2次元カラーコードを作成し取得する場合にも同様なことが言える。
【0045】
そこで、上記の再現性を高めるために、再現性に対して良好な影響を与える有効な代表カラー、再現性に対して不良な影響を与える無効な代表カラーを定める仕組みを与える。図6は、図5に示した2次元カラーコード32の枠に対応した枠33を設定した例を示し、さらに当該枠33を5×5で分割して分割領域33aを形成し、25個の当該分割領域33aの各々に「1(有効)」と「0(無効)」と割当て、25個の分割領域33aの各々に対応する2次元カラーコード32の各分割領域32aの代表カラーに関する有効または無効を決める。すなわち、「1」が割り当てられた代表カラーは再現性に貢献する有効な再現性カラー(有効代表カラー)として扱われ、「0」が割り当てられた代表カラーは再現性に貢献しない無効の不定カラー(無効代表カラー)として扱われる。従って、2次元カラーコード32においては、枠33で「1」で示された例えば7個の有効代表カラーにより再現性が評価される。
【0046】
上記において、2次元カラーコード32において25個のブロック(分割領域)32aの各々の有効性または無効性は、例えば認識率テスト(再現テスト)等に基づいて決定される。当該認識率テストは、例えば、予め事前に、1つまたは複数の同じ絵等を対象にしてかつ照明等の環境(明るい環境、暗い環境等)を異ならせて同じ携帯電話のカメラを利用して所要の複数回撮像して2次元カラーコードを作成し、あるいは、上記同じ条件でかつ異なる携帯電話のカメラを利用して撮像して2次元カラーコードを作成し、その一致性または不一致性を判断して、有効代表カラーおよび無効代表カラーを定めることが出来る。こうして確定した複数の有効代表カラーおよび複数の無効代表カラーからなる2次元カラーコード32を最終的に登録する。この登録は、本実施形態では、便宜上、携帯電話12のメモリ16のRAM17に保存する。なお、最終的に確定した2次元カラーコード32を通信部20を介してサーバ等に送信し、当該サーバに登録保存することもできる。
【0047】
また2次元カラーコード32において25個の分割領域32aの各々の有効性または無効性を決める他の方法としては、撮像画像に係るデータ(RGB成分)においてRとGとBの間の境界カラー(境界色)は認識率にバラツキが生じるので、カラーとして使用せず、無効代表カラーとして扱う。
【0048】
RAM17に保存される画像ファイル34の内容は図7に示す。画像ファイル34において、1行目の「5,5」34aは、図5に示した5×5に分割された2次元カラーコード32の分割構造を示している。分割の大きさは、各分割領域32aの画素数を考慮して定められる。2行目の1と0の配列34bは上記の有効と無効を指定するフラグの並びである。3行目のBとWとGとRの配列34cは上記の2次元カラーコード32の25個の分割領域32aの代表カラーの並びである。なお画像ファイル34に関する情報ファイルの構造は、図7に示された構造に限定されず、任意の行列構造で構成することもできる。
【0049】
上記の実施形態の説明によれば、携帯電話12のメモリ16のROM21に実装された2次元カラーコード作成方法に係るプログラムに基づいて、カメラ13で撮像された任意の絵11に基づいて2次元カラーコード32の作成方法、およびこれに基づく画像ファイル34の作成方法を説明したが、別途に、例えば専用のカメラを用いて2次元カラーコード32および画像ファイル34を作成することもできる。
【0050】
次の段階では、例えば上記のごとき2次元カラーコード32、さらには当該2次元カラーコード32を含む画像ファイル34を利用して、カラーコード表ファイルを別途のルールで作成し、当該2次元カラーコード32等を利用して適宜に定めたまたは所要の情報の送受をインターネット等の通信手段を通して行うことができる。
【0051】
上記のカラーコード表ファイルは例えば多数行のファイルで構成される。当該カラーコード表ファイルを形成する各行は、「ファイル番号、カラー、列番号、行番号、内容識別子、オブジェクト」の6つの要素から構成されている。「ファイル番号」は予め事前に付与されるものである。「カラー」は上記の例えば5つのカラーのうちのいずれかである。「内容識別子」は1または2であり、例えば1は文字列であり、2は音声ファイル名である。「オブジェクト」は、対象とする情報に含まれる内容であり、具体的な文字列内容または音声ファイルを特定する内容である。カラーコード表ファイルの一例を図8に示す。図8に示したカラーコード表ファイル35によれば、2次元カラーコード32を構成する25個のブロック32aのうちの有効代表カラーのそれぞれに対応して文字列情報等を割り当てられる。
【0052】
上記のようにして、絵11を携帯電話12のカメラ13で撮像した画像の2次元特定領域(フレーム領域31)を分割したn×m個(nとmは自然数)の領域(分割領域31a)の各々で前述した所定の基準に基づき代表カラー(ブロック32a)を決めて得られた2次元カラーコード32に対して、別途にカラーコード表ファイル35を形成して割り当て、カラーコード表ファイル35にオブジェクト(メッセージ、音声ファイル、画像ファイル等から構成される)を組み込み、絵11から、当該メッセージ、音声、画像等を発信するように構成される。
【0053】
なお2次元カラーコード32に含まれる上記の複数の無効代表カラーについては、2次元カラーコード32の認識に貢献するカラーではないが、複数の当該無効代表カラーの各々に他のコード等の情報を割り当てて利用することができる。
【0054】
さらに上記のカラーコード表ファイルは例えば、2次元カラーコード32で表現される複数の有効代表カラーの配置パターンによって定義されるカラーパターンそのものをカラーコード表ファイルとして取り扱うこともできる。
【0055】
本発明のカメラ撮像画像の2次元カラーコードによれば、さらに、図7に示した有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定することができる。当該部分的な有効代表カラーの並びは、「組合せカラーコード」として用いることが可能となり、2次元カラーコードをさらに発展させて利用することができる。
【0056】
前述したカメラ撮像画像の2次元カラーコードの表示方法としては、携帯電話の表示画面や印刷物等の各種の表示媒体に表示することができ、2次元カラーコードはn×m個の区画のマトリックス(行列)状の配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の区画が複数の代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、当該携帯電話の表示画面または印刷物等に表示される。当該複数の代表カラーのカラー数は例えば代表的に4つのカラー(B,W,G,R)である。
【0057】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る2次元カラーコードは、カメラ付き携帯電話等の当該カメラを利用して作成され、インターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うこと、およびコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することに利用される。
【符号の説明】
【0059】
11 絵
12 携帯電話
13 カメラ
14 表示部
15 画面
16 メモリ
17 RAM
18 演算処理部
19 入力操作部
20 通信部
31 フレーム領域
31a 分割領域
32 枠(2次元カラーコード)
32a ブロック(代表カラー)
33 枠
34 画像ファイル
35 カラーコード表ファイル
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法に関し、特に、携帯電話等の携帯カメラで撮像した画像を利用して情報伝送等に利用するのに好適なカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のコンピュータ環境では、あらゆるコンピュータがインターネットに接続されつつある。インターネットに接続されるコンピュータの台数は増加し、それと共にネットワークを介した情報配信サービスに対する需要が世界的に急速に高まっている。情報端末としては携帯電話が一般的に広く普及していることから、特に携帯電話を用いた情報配信サービスの開発が要望されている。
【0003】
2次元カラーコードに関連する従来技術として例えば下記の特許文献1に記載された2次元コードの作成方法等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−178277
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
携帯電話を用いた情報配信サービスでは情報配信のセキュリティーの観点から配信される情報の取り扱い、すなわち情報の形態の在り方が課題になる。情報の形態として何らかのコード化が求められる。そこで、カメラ付き携帯電話を用いた情報配信サービスにおいて、携帯電話の当該携帯カメラによって対象物を撮像して画像(静止画像等)を抽出し、抽出した当該画像によりカラーコードを作るという提案がなされる。携帯電話のカメラによる撮像で得られた対象物に係る画像は、カラーコードという形態で情報の配信が行われる。
【0006】
上記の携帯カメラは、携帯電話のカメラだけではなく、通信機能を備えたデジタルカメラ等にも当てはまり、当該デジタルカメラの通信機能に基づく情報通信でも同様な技術的課題が生じる。
【0007】
さらに近年、同様に、家庭、店舗、オフィス、研究所、工場、ビル等ではカメラを適宜な箇所に固定配置し、配置された領域の状況を撮像し、その画像をモニターに表示している。家庭等のセキュリティーの観点からである。このような固定カメラについても、撮像した画像を管理センター等に対してインターネット等を介して通信手段により送るときに同様な技術的な課題が生じ得る。
【0008】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、撮像した画像をコード化し、インターネット等のネットワークを利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができるカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るカメラ撮像画像の2次元カラーコード、その作成方法、表示方法および使用方法は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0010】
第1のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項1に対応)は、
カメラで撮像した画像の2次元特定領域を選択するステップと、
2次元特定領域をn×m個(nとmは自然数)の領域に分割するステップと、
n×m個に分割された該領域の各々で代表カラーを決めるステップとを有し、
n×m個の該領域について決められた複数の該代表カラーに基づき2次元特定領域のカラーコードを決定する方法である。
【0011】
上記のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法では、携帯電話に設けられた携帯カメラ等で撮像した画像を利用し、当該画像で適切に2次元の特定領域を選択して設定し、さらに当該特定領域で分割して複数の部分領域を設定し、さらに所定の方法で代表カラーを定めることにより複数の色により構成されるカラーコードを作成する。携帯カメラ等で得られるカラーの撮像画像を利用して簡単な方法で2次元カラーコードを作ることができる。
【0012】
第2のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項2に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の代表カラーとして決めることを特徴とする。
【0013】
第3のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項3に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の代表カラーとして決めることを特徴とする。
【0014】
第4のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項4に対応)は、上記の方法において、好ましくは、n×m個の領域について決められた複数の代表カラーについて、認識率テストによって、画像の認識に貢献する有効代表カラーと、画像の認識に貢献しない無効代表カラーを定めるステップを含み、2次元特定領域のカラーコードは有効代表カラーに基づき決定されることを特徴とする。
【0015】
第5のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法(請求項5に対応)は、上記の方法において、好ましくは、無効代表カラーは、カラーコード以外の他のコード情報を使用することを特徴とする。
【0016】
第1のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項6に対応)は、
カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、
複数の該領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから成り、
複数の該代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、該2次元特定領域のコード情報が決められることを特徴とする。
【0017】
第2のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、所定基準は、n×m個の領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の代表カラーとして決めるという基準であることを特徴とする。
【0018】
第3のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項8に対応)は、上記の構成において、好ましくは、当該所定基準は、n×m個の該領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の代表カラーとしてを決めるという基準であることを特徴とする。
【0019】
第4のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、n×m個の領域について決められた複数の代表カラーは、画像の認識に貢献する有効代表カラーと、画像の認識に貢献しない無効代表カラーとを含むことを特徴とする。
【0020】
第5のカメラ撮像画像の2次元カラーコード(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定し、当該部分的な有効代表カラーの並びを組合せカラーコードとして用いることを特徴とする。
【0021】
本発明に係る2次元カラーコードの表示方法(請求項11に対応)は、上記の各2次元カラーコードを表示媒体に表示する方法であって、2次元カラーコードはn×m個の区画のマトリックス状配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の区画が複数の代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、携帯電話の表示画面または印刷物に表示することを特徴とする。
複数の代表カラーのカラー数は4つであることを特徴とする(請求項12に対応)。
【0022】
本発明に係る2次元カラーコードの使用方法(請求項13に対応)は、対象となる絵をカメラで撮像し、当該カメラで撮像した画像に基づいて作成された前述の各2次元カラーコードの使用方法であって、2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを作って割当て、カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込み、絵を利用してメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信するように構成される、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る2次元カラーコードの作成方法によれば、携帯電話等に設けられた携帯カメラ等で撮像した画像を利用し、当該画像で適切に2次元の特定領域を選択し、当該特定領域で分割して複数の部分領域を設定し、さらに所定の方法で有効および無効の代表カラーを定め、複数の有効代表カラーに基づいて2次元カラーコードを作成したため、携帯カメラ等で得られるカラーの撮像画像を利用して簡単な方法で2次元カラーコードを作ることができる。
また上記のごとく作られた2次元カラーコードを利用してインターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができる。
【0024】
本発明に係る2次元カラーコードによれば、カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、複数の該領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから構成され、複数の該代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、該2次元特定領域のコード情報が決められるため、インターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うことができ、かつコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することができる。
【0025】
さらに本発明によれば、上記の2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを別途に作成して割当て、カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込みことによって、上記2次元カラーコードの作成の元になった原図の絵を利用してメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】カメラ付き携帯電話の付属カメラで対象物である絵を撮像する状態を示す図である。
【図2】携帯電話のカメラで絵を撮像したとき、表示部における撮像画像の表示状態とメモリでのデータ保存内容を説明するための構成図である。
【図3】表示部の画面における撮像画像のブロック分割を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係る2次元カラーコードの作成方法を示すフローチャートである。
【図5】2次元カラーコードの一例を示す概念イメージ図である。
【図6】2次元カラーコードにおける有効代表カラーと無効代表カラーを決める枠を示す図である。
【図7】画像ファイルの一例を示す図である。
【図8】カラーコード表ファイルの一例を示す図である。
【図9】対象物である絵の一例を示す図である。
【図10】HISカラー6色RGBXWKを示す図である。
【図11】HISカラー6色CMYXWKを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0028】
図1は、カメラ付き携帯電話に装備されたカメラ(携帯カメラ)を使用して対象となる絵やイメージ等(以下「絵」と記す)を撮像している状態を示す。図2は携帯電話に内蔵されたカメラおよびその周辺部に関する概略構成を示すブロック図である。
【0029】
絵11は複数のカラー(色)を含んで任意であり、例えば商店に表示された看板やマーク等、絵本の絵、漫画の絵、あるいは絵画等の絵等であってもよい。絵11の一例を図9に示す。この絵11は桃太郎の鬼退治のイメージを示す絵である。絵11をカメラ付き携帯電話12のカメラ13で撮像することによって、撮像によって得られた画像(映像)は、携帯電話12に備えられた表示部14の画面15に表示されると共に、画像に係るデータはメモリ16のRAM17に記憶される。
【0030】
図1において、破線で示された領域Aは、携帯電話12のカメラ13で撮影し得る領域の全体である。従って携帯電話13の画面15に表示された画像は全体として領域Aが表示され、さらに、絵11の画像は画面15においてその一部の画像として示されている。
【0031】
表示部14はカラーLCD等であり、表示部14の画面15を形成する画素(セル)の二次元配列において撮像された画像が表示されている。表示部14の画面15に表示された画像は、画面15上に設定されたフレーム領域(図3に示す31)で定義されており、枠体としての当該フレーム領域31に基づいて画面15上に表示される画像に関する位置情報が定められる。
【0032】
メモリ16のRAM17に記憶される、絵11に関する撮像画像に係るデータは、表示部14の画面15に表示された内容と同じ内容が配列データとして記憶される。画面15での画像は、画素(セル)の集合として表現される。携帯電話12における表示部14の画面15の画素数は任意である。
【0033】
図3は、表示部14の画面15に表示された画像に関して定義された上記フレーム領域(ブロック)31を示している。撮像画像に関するフレーム領域31は例えば正方形あるいは長方形等である。図3の図示例によれば、撮像画像のフレーム領域31は正方形であり、さらに当該正方形のフレーム領域31は、例えば5×5の25個の領域31aにブロック分割がなされている。分割された領域31aは5×5に限定される必要はなく、一般的にはn×m(nとmは共に自然数である)の複数の分割領域である。表示部14の画面15において撮像画像を表示するフレーム領域31は、比較的に小さい数の複数の分割領域31aに分割される。複数の分割領域31aのそれぞれは、同数の多数の画素配列を含んでいる。複数の分割領域31aのそれぞれにおいて、多数の画素は各々が、撮像した絵11の対応する箇所の色に応じて色が定められている。
【0034】
なお携帯電話12では、CPUまたはMPU等で構成される演算処理部18、入力用番号ボタンや指示ボタン等を含む入力操作部19、通話用およびデータ通信用の通信部20、メモリ16内に設けられる各種の応用プログラムを内蔵するROM21を備えている。ROM21内には、カメラ撮像画像の2次元カラーコードの作成方法に係るプログラム、および2次元カラーコードを認識するためのプログラム等を実装している。
【0035】
上記の実施形態では携帯電話に内蔵されたカメラで撮像したが、カメラは携帯電話のカメラに限定されない。例えば携帯可能なデジタルカメラ、通信機能を備えたデジタルカメラや固定カメラ等であってもよい。
【0036】
次に、図4を参照して、カメラ撮像画像に基づく2次元カラーコードの作成方法を説明する。当該作成方法を実施するため、上記の通り、携帯電話12のメモリ16のROM21内にカメラ撮像画像の2次元カラーコードの作成方法に係るプログラムが実装されている。図4は、当該プログラムで実現される処理等の内容のフローチャートを示している。
【0037】
カメラ撮像画像の2次元カラーコードは、前述したフレーム領域31に含まれる画像によって作成される。当該画像は、撮影対象である絵11をカメラ13の撮像によって画像化して得たものである。従って図4のフローチャートでは、最初に、カメラ13による撮像が行われる(ステップS11)。それにより撮像画像が取得される(ステップS12)。撮像画像に係る画像データは、メモリ16のRAM17に保存される(ステップS13)。
【0038】
RAM17は例えばSDメモリ等であり、ビデオRAMを含む。RAM17のビデオRAMに保存された撮像画像は、表示部14における画面15で表示された範囲でかつ画面上に定義されるフレーム領域31で範囲が定義される画像である。画面15においてフレーム領域31の範囲で描かれた画像に対応して、RAM17では、フレーム領域31の範囲に対応して、表示画像を形成する各カラー画素(カラードット、以下「画素」と記す)の位置に対応するメモリ位置(アドレス)して各画素のカラーを決めるカラーデータ(RGBデータ)を書き込まれている。
【0039】
RAM17に保存された撮像画像に係る画像データ、すなわちフレーム領域31内の画像に対応する画像データを利用して、以下の手順で、絵11に基づく2次元カラーコードを作成する。
【0040】
フレーム領域31は、各画素の位置に基づいて、その位置を定義することができる。フレーム領域31に係る位置情報を取得する(ステップS14)。位置情報は、例えば原点位置(x0,y0)と、縦辺および横辺の長さとから成る。次にフレーム領域31を、取得した位置情報に基づいて5×5に分割し、25個の分割領域31aに係る位置情報を取得する(ステップS15)。25個の分割領域31aの各々に含まれる複数の画素の各々のカラーデータに基づいて所定の基準に基づいて、各分割領域31aの代表カラーを決定する(ステップS16)。各分割領域31aに基づいて、5×5に分割されたフレーム領域31に含まれる撮像画像に対応する2次元カラーコードを作成し(ステップS17)、RAM17に後述するごとき画像ファイルの一部として保存する(ステップS18)。
【0041】
図5に、フレーム領域31に対応させて示した正方形の枠32に基づいて2次元カラーコードを示す。枠32は2次元カラーコードを図形概念的な構成に示している。正方形の枠32は5×5のブロック(分割領域)32aで分割されており、分割された各ブロック32aには、便宜上、例えば、「W(white:白)」、「B(Blue:青)」、「G(Green:緑)」、「R(Red:赤)」のいずれかの文字が標記されており、これらの表現の仕方で2次元カラーコードが作成される。また他のカラーとして「D(Dark:黒)」が含まれる場合もあり得る。このような2次元カラーコード32によれば、RAM17に保存され、これを表示部14の画面15に表示させると、指定された4つの代表カラー(W(白)を含む)の組合せで、図5に示すような絵柄が表現され、表示される。
【0042】
フレーム領域31の25個の分割領域31aの各々の代表カラー(32a)の決め方は、好ましくは、例えば、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーを赤、緑、青、白、黒についての5色化処理を行い、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーの中で出現頻度が一番高いカラーを当該分割領域31aの代表カラーとする。
上記の赤、緑、青、白、黒の5色化処理は、HSI空間の図(図10と図11を参照)にあるように、明度(0≦I≦200)が、I=0に近いカラーを黒(D)とし、I=200に近いカラーを白(W)とする。また、色相(0≦H≦360)が、60≦H≦180のカラーを緑(G)とし、180≦H≦300のカラーを青(B)とし、0≦H≦60、300≦H≦360のカラーを赤(R)とする。
その他、各分割領域31aに含まれる複数の画素のカラーにおいてカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを当該分割領域31aの代表カラーとすることもできる。
上記のカラーの比率として、分割領域31aの複数の画素のRGBヒストグラム分布から求められるRGBヒストグラム累積値のRGB比率に基づいて、一番大きな比率のカラー(RGB)を代表カラーとする。
【0043】
上記のごとくして、図5に示すような2個の代表カラー32aをマトリックス状に配列して成る2次元カラーコード32が作成される(ステップS17)。2次元カラーコード32を携帯電話12の表示部14の画面に表示したり、あるいはプリント手段で印刷すると、4色のカラーに基づくカラーパターンとして表示される。
【0044】
しかしながら、このようにして作成される2次元カラーコード32は、他の時点で、同じ対象物である絵11を携帯電話12のカメラ13で撮像し、撮像画像に基づいて同様な手順にて2次元カラーコードを作成としても、その際の撮像条件、照明条件、環境条件等が異なる場合もあり得るので、全く同じ2次元カラーコード32が作成されるとは限らない。すなわち、同じ撮像対象物に基づいて、常に、完全に同一の2次元カラーコードが作成されるとは限らない。換言すれば再現性の問題が含まれている。このことは他の携帯電話等で撮像して2次元カラーコードを作成し取得する場合にも同様なことが言える。
【0045】
そこで、上記の再現性を高めるために、再現性に対して良好な影響を与える有効な代表カラー、再現性に対して不良な影響を与える無効な代表カラーを定める仕組みを与える。図6は、図5に示した2次元カラーコード32の枠に対応した枠33を設定した例を示し、さらに当該枠33を5×5で分割して分割領域33aを形成し、25個の当該分割領域33aの各々に「1(有効)」と「0(無効)」と割当て、25個の分割領域33aの各々に対応する2次元カラーコード32の各分割領域32aの代表カラーに関する有効または無効を決める。すなわち、「1」が割り当てられた代表カラーは再現性に貢献する有効な再現性カラー(有効代表カラー)として扱われ、「0」が割り当てられた代表カラーは再現性に貢献しない無効の不定カラー(無効代表カラー)として扱われる。従って、2次元カラーコード32においては、枠33で「1」で示された例えば7個の有効代表カラーにより再現性が評価される。
【0046】
上記において、2次元カラーコード32において25個のブロック(分割領域)32aの各々の有効性または無効性は、例えば認識率テスト(再現テスト)等に基づいて決定される。当該認識率テストは、例えば、予め事前に、1つまたは複数の同じ絵等を対象にしてかつ照明等の環境(明るい環境、暗い環境等)を異ならせて同じ携帯電話のカメラを利用して所要の複数回撮像して2次元カラーコードを作成し、あるいは、上記同じ条件でかつ異なる携帯電話のカメラを利用して撮像して2次元カラーコードを作成し、その一致性または不一致性を判断して、有効代表カラーおよび無効代表カラーを定めることが出来る。こうして確定した複数の有効代表カラーおよび複数の無効代表カラーからなる2次元カラーコード32を最終的に登録する。この登録は、本実施形態では、便宜上、携帯電話12のメモリ16のRAM17に保存する。なお、最終的に確定した2次元カラーコード32を通信部20を介してサーバ等に送信し、当該サーバに登録保存することもできる。
【0047】
また2次元カラーコード32において25個の分割領域32aの各々の有効性または無効性を決める他の方法としては、撮像画像に係るデータ(RGB成分)においてRとGとBの間の境界カラー(境界色)は認識率にバラツキが生じるので、カラーとして使用せず、無効代表カラーとして扱う。
【0048】
RAM17に保存される画像ファイル34の内容は図7に示す。画像ファイル34において、1行目の「5,5」34aは、図5に示した5×5に分割された2次元カラーコード32の分割構造を示している。分割の大きさは、各分割領域32aの画素数を考慮して定められる。2行目の1と0の配列34bは上記の有効と無効を指定するフラグの並びである。3行目のBとWとGとRの配列34cは上記の2次元カラーコード32の25個の分割領域32aの代表カラーの並びである。なお画像ファイル34に関する情報ファイルの構造は、図7に示された構造に限定されず、任意の行列構造で構成することもできる。
【0049】
上記の実施形態の説明によれば、携帯電話12のメモリ16のROM21に実装された2次元カラーコード作成方法に係るプログラムに基づいて、カメラ13で撮像された任意の絵11に基づいて2次元カラーコード32の作成方法、およびこれに基づく画像ファイル34の作成方法を説明したが、別途に、例えば専用のカメラを用いて2次元カラーコード32および画像ファイル34を作成することもできる。
【0050】
次の段階では、例えば上記のごとき2次元カラーコード32、さらには当該2次元カラーコード32を含む画像ファイル34を利用して、カラーコード表ファイルを別途のルールで作成し、当該2次元カラーコード32等を利用して適宜に定めたまたは所要の情報の送受をインターネット等の通信手段を通して行うことができる。
【0051】
上記のカラーコード表ファイルは例えば多数行のファイルで構成される。当該カラーコード表ファイルを形成する各行は、「ファイル番号、カラー、列番号、行番号、内容識別子、オブジェクト」の6つの要素から構成されている。「ファイル番号」は予め事前に付与されるものである。「カラー」は上記の例えば5つのカラーのうちのいずれかである。「内容識別子」は1または2であり、例えば1は文字列であり、2は音声ファイル名である。「オブジェクト」は、対象とする情報に含まれる内容であり、具体的な文字列内容または音声ファイルを特定する内容である。カラーコード表ファイルの一例を図8に示す。図8に示したカラーコード表ファイル35によれば、2次元カラーコード32を構成する25個のブロック32aのうちの有効代表カラーのそれぞれに対応して文字列情報等を割り当てられる。
【0052】
上記のようにして、絵11を携帯電話12のカメラ13で撮像した画像の2次元特定領域(フレーム領域31)を分割したn×m個(nとmは自然数)の領域(分割領域31a)の各々で前述した所定の基準に基づき代表カラー(ブロック32a)を決めて得られた2次元カラーコード32に対して、別途にカラーコード表ファイル35を形成して割り当て、カラーコード表ファイル35にオブジェクト(メッセージ、音声ファイル、画像ファイル等から構成される)を組み込み、絵11から、当該メッセージ、音声、画像等を発信するように構成される。
【0053】
なお2次元カラーコード32に含まれる上記の複数の無効代表カラーについては、2次元カラーコード32の認識に貢献するカラーではないが、複数の当該無効代表カラーの各々に他のコード等の情報を割り当てて利用することができる。
【0054】
さらに上記のカラーコード表ファイルは例えば、2次元カラーコード32で表現される複数の有効代表カラーの配置パターンによって定義されるカラーパターンそのものをカラーコード表ファイルとして取り扱うこともできる。
【0055】
本発明のカメラ撮像画像の2次元カラーコードによれば、さらに、図7に示した有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定することができる。当該部分的な有効代表カラーの並びは、「組合せカラーコード」として用いることが可能となり、2次元カラーコードをさらに発展させて利用することができる。
【0056】
前述したカメラ撮像画像の2次元カラーコードの表示方法としては、携帯電話の表示画面や印刷物等の各種の表示媒体に表示することができ、2次元カラーコードはn×m個の区画のマトリックス(行列)状の配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の区画が複数の代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、当該携帯電話の表示画面または印刷物等に表示される。当該複数の代表カラーのカラー数は例えば代表的に4つのカラー(B,W,G,R)である。
【0057】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明に係る2次元カラーコードは、カメラ付き携帯電話等の当該カメラを利用して作成され、インターネット等を利用して安全に情報配信または情報通信を行うこと、およびコード化内容に基づき撮像対象物を高い認識率で確実に認識することに利用される。
【符号の説明】
【0059】
11 絵
12 携帯電話
13 カメラ
14 表示部
15 画面
16 メモリ
17 RAM
18 演算処理部
19 入力操作部
20 通信部
31 フレーム領域
31a 分割領域
32 枠(2次元カラーコード)
32a ブロック(代表カラー)
33 枠
34 画像ファイル
35 カラーコード表ファイル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮像した画像の2次元特定領域を選択するステップと、
前記2次元特定領域をn×m個(nとmは自然数)の領域に分割するステップと、
n×m個に分割された前記領域の各々で代表カラーを決めるステップとを有し、
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーに基づき前記2次元特定領域のカラーコードを決定することを特徴とするカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項2】
n×m個の前記領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の前記代表カラーとして決めることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項3】
n×m個の前記領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の前記代表カラーとして決めることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項4】
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーについて、認識率テストによって、前記画像の認識に貢献する有効代表カラーと、前記画像の認識に貢献しない無効代表カラーを定めるステップを含み、
前記2次元特定領域の前記カラーコードは前記有効代表カラーに基づき決定されることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項5】
前記無効代表カラーは、前記カラーコード以外の他のコード情報を使用することを特徴とする請求項4記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項6】
カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、
複数の前記領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから成り、
複数の前記代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、前記2次元特定領域のコード情報が決められることを特徴とするカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項7】
前記所定基準は、n×m個の前記領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の前記代表カラーとして決めるという基準であることを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項8】
前記所定基準は、n×m個の前記領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の前記代表カラーとしてを決めるという基準であることを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項9】
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーは、前記画像の認識に貢献する有効代表カラーと、前記画像の認識に貢献しない無効代表カラーとを含むことを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項10】
前記有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定し、当該部分的な有効代表カラーの並びを組合せカラーコードとして用いることを特徴とする請求項9記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項11】
請求項6〜9のいずれか1項に記載された2次元カラーコードを表示媒体に表示する方法であって、前記2次元カラーコードはn×m個の前記区画のマトリックス状配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の前記区画が複数の前記代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、携帯電話の表示画面または印刷物に表示することを特徴とする2次元カラーコードの表示方法。
【請求項12】
前記複数の代表カラーのカラー数は4つであることを特徴とする請求項11記載の2次元カラーコードの表示方法。
【請求項13】
対象となる絵をカメラで撮像し、当該カメラで撮像した画像に基づいて作成された請求項6〜9のいずれか1項に記載された2次元カラーコードの使用方法であって、
前記2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを作って割当て、
前記カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込み、
前記絵を利用して前記のメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信するように構成される、
ことを特徴とする2次元カラーコードの使用方法。
【請求項1】
カメラで撮像した画像の2次元特定領域を選択するステップと、
前記2次元特定領域をn×m個(nとmは自然数)の領域に分割するステップと、
n×m個に分割された前記領域の各々で代表カラーを決めるステップとを有し、
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーに基づき前記2次元特定領域のカラーコードを決定することを特徴とするカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項2】
n×m個の前記領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の前記代表カラーとして決めることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項3】
n×m個の前記領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の前記代表カラーとして決めることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項4】
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーについて、認識率テストによって、前記画像の認識に貢献する有効代表カラーと、前記画像の認識に貢献しない無効代表カラーを定めるステップを含み、
前記2次元特定領域の前記カラーコードは前記有効代表カラーに基づき決定されることを特徴とする請求項1記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項5】
前記無効代表カラーは、前記カラーコード以外の他のコード情報を使用することを特徴とする請求項4記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード作成方法。
【請求項6】
カメラで撮像した画像で選択された2次元特定領域においてn×m個(nとmは自然数)の区画で分割された複数の領域と、
複数の前記領域の各々において所定基準で決められた各領域の代表カラーとから成り、
複数の前記代表カラーに基づき対象情報が関係づけられ、前記2次元特定領域のコード情報が決められることを特徴とするカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項7】
前記所定基準は、n×m個の前記領域の各々に存在する頻度が高いカラー画素に係るカラーを各領域の前記代表カラーとして決めるという基準であることを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項8】
前記所定基準は、n×m個の前記領域の各々において存在する複数のカラー画素に係るカラーの比率を求め、当該比率に基づいて決まるカラーを各領域の前記代表カラーとしてを決めるという基準であることを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項9】
n×m個の前記領域について決められた複数の前記代表カラーは、前記画像の認識に貢献する有効代表カラーと、前記画像の認識に貢献しない無効代表カラーとを含むことを特徴とする請求項6記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項10】
前記有効代表カラーの並びの中からいくつかの有効代表カラーを選択することまたは分割することに基づいて組み合わせた部分的な有効代表カラーの並びを改めて設定し、当該部分的な有効代表カラーの並びを組合せカラーコードとして用いることを特徴とする請求項9記載のカメラ撮像画像の2次元カラーコード。
【請求項11】
請求項6〜9のいずれか1項に記載された2次元カラーコードを表示媒体に表示する方法であって、前記2次元カラーコードはn×m個の前記区画のマトリックス状配列の形式でありかつ当該マトリックス状配列の複数の前記区画が複数の前記代表カラーに基づくカラーパターンの形式で、携帯電話の表示画面または印刷物に表示することを特徴とする2次元カラーコードの表示方法。
【請求項12】
前記複数の代表カラーのカラー数は4つであることを特徴とする請求項11記載の2次元カラーコードの表示方法。
【請求項13】
対象となる絵をカメラで撮像し、当該カメラで撮像した画像に基づいて作成された請求項6〜9のいずれか1項に記載された2次元カラーコードの使用方法であって、
前記2次元カラーコードに対して、カラーコード表ファイルを作って割当て、
前記カラーコード表ファイルに、メッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを組み込み、
前記絵を利用して前記のメッセージ、音声ファイル、画像ファイルを含むオブジェクトを発信するように構成される、
ことを特徴とする2次元カラーコードの使用方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−277413(P2010−277413A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−130567(P2009−130567)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000209474)谷電機工業株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(000209474)谷電機工業株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
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