説明

カメラ異常検知装置

【課題】処理量の増加を招くことなく、カメラの異常を確実に検知することができるとともに、圧縮画像のデータ量の変動を抑制する機能を備えている製品にも適用することができるカメラ異常検知装置を得ることを目的とする。
【解決手段】ネットワークカメラ1により撮影された画像の複雑度を算出する複雑度算出部12を設け、パターン解析部14が複雑度算出部12により算出された複雑度の時間的変化を解析して、ネットワークカメラ1の異常を判定するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、防犯用のカメラの異常を自動的に検知するカメラ異常検知装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、セキュリティに対する関心が益々高くなっており、高い防犯効果を発揮する映像監視システムが開発されている。
近年の映像監視システムは、デジタル化が進んでおり、IPネットワークを利用する大規模なシステムが開発される傾向にある。
【0003】
映像監視システムにおいては、カメラの異常状態を自動的に検知することは重要である。
例えば、監視員がカメラの映像をリアルタイムで見ている場合には、即座にカメラの異常が発見することができる。
しかし、映像監視システムが大規模になると、監視員が全てのカメラの映像をリアルタイムで見ることは難しく、普段は映像を蓄積しているだけのカメラも多い。
この場合、カメラの異常の発見が遅れ、カメラの異常の発見の遅れは映像監視システムにとって致命的となりうる。
【0004】
そこで、カメラにより撮影された映像を示す画像データを解析して、カメラの異常を検知する手法が考えられるが、画像解析による手法では、処理量が極めて多くなるため、処理負荷が大きくなる。
以下の特許文献1には、処理量の増加を抑制するために、カメラにより撮影された映像を示す画像データを圧縮し、圧縮画像のデータ量の変化からカメラの異常を検知するカメラ異常検知装置が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−153245号公報(段落番号[0008]から[0010]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のカメラ異常検知装置は以上のように構成されているので、カメラにより撮影された映像を示す画像データを圧縮し、圧縮画像のデータ量の変化からカメラの異常を検知する手法を用いれば、処理量の増加を抑制することができる。しかし、監視用途のネットワークカメラでは、蓄積時間の影響を軽減するために圧縮画像のデータ量の変動を抑制する機能を備えている製品があり、このような製品には、圧縮画像のデータ量の変化からカメラの異常を検知する手法を適用することができない。また、カメラの各種の設定値や設置環境などによって、圧縮画像のデータ量の変化の様子が大きく異なるため、圧縮画像のデータ量の変化を見極める閾値の設定が困難であり、カメラの異常の検知精度が劣化することがあるなどの課題があった。
【0007】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、処理量の増加を招くことなく、カメラの異常を確実に検知することができるとともに、圧縮画像のデータ量の変動を抑制する機能を備えている製品にも適用することができるカメラ異常検知装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係るカメラ異常検知装置は、カメラにより撮影された画像の複雑度を算出する複雑度算出手段を設け、異常判定手段が複雑度算出手段により算出された複雑度の時間的変化を解析して、カメラの異常を判定するようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、カメラにより撮影された画像の複雑度を算出する複雑度算出手段を設け、異常判定手段が複雑度算出手段により算出された複雑度の時間的変化を解析して、カメラの異常を判定するように構成したので、処理量の増加を招くことなく、カメラの異常を確実に検知することができるとともに、圧縮画像のデータ量の変動を抑制する機能を備えている製品にも適用することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置を示す構成図であり、図において、ネットワークカメラ1はネットワーク2に接続されている例えば防犯用のカメラであり、ネットワークカメラ1は所定の監視エリアを撮影し、その監視エリアの映像を示す画像データとしてJPEGデータをカメラ異常検知装置3に送信する。
カメラ異常検知装置3はネットワークカメラ1から送信されたJPEGデータを受信し、そのJPEGデータからネットワークカメラ1の異常を検知する処理を実施する。
【0011】
カメラ異常検知装置3の画像受信部11は例えば通信モデムなどから構成されており、ネットワーク2に対するインタフェース処理を実施して、ネットワークカメラ1から送信されたJPEGデータを受信する処理を実施する。なお、画像受信部11は画像受信手段を構成している。
複雑度算出部12は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、画像受信部11により受信されたJPEGデータから画像の複雑度を算出する処理を実施する。なお、複雑度算出部12は複雑度算出手段を構成している。
【0012】
正常時パターン記憶部13は正常時における画像の複雑度の時間的変化を示す正常時の時間的変化パターン(以下、「基準パターン」と称する)として、例えば、1分間隔で画像の複雑度を時系列軸上にプロットしている1日単位のパターンを記憶しているメモリである。
パターン解析部14は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、複雑度算出部12により算出された複雑度の時間的変化を解析して、ネットワークカメラ1の異常を判定する処理を実施する。即ち、複雑度算出部12により算出された複雑度を時系列軸上にプロットして複雑度の時間的変化パターンを構築する一方、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンの中から、複雑度算出部12により算出された複雑度と同一時刻の複雑度を抽出して、同時刻同士の複雑度の差分値を算出し、その差分値が基準値より大きければ、ネットワークカメラ1の異常を認定する処理を実施する。
【0013】
異常度算出部15は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、パターン解析部14によりネットワークカメラ1の異常が認定されると、異常認定の持続時間からネットワークカメラ1の異常度を算出する処理を実施する。
なお、正常時パターン記憶部13、パターン解析部14及び異常度算出部15から異常判定手段が構成されている。
【0014】
ユーザインタフェース部16はマウスやキーボードなどの入力装置や、ディスプレイなどの表示装置からなるマンマシンインタフェースであり、異常度算出部15により算出されたネットワークカメラ1の異常度をユーザに提示して、ユーザの判定結果を入力する処理を実施する。なお、ユーザインタフェース部16はユーザインタフェース手段を構成している。
パターン学習部17は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、ユーザインタフェース部16により入力された判定結果が正常である旨を示していれば、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンを更新する処理を実施する。なお、パターン学習部17は正常時複雑度更新手段を構成している。
【0015】
図1では、カメラ異常検知装置3の構成要素である画像受信部11、複雑度算出部12、パターン解析部14、異常度算出部15、ユーザインタフェース部16及びパターン学習部17がそれぞれ専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、カメラ異常検知装置3がコンピュータから構成される場合には、画像受信部11、複雑度算出部12、パターン解析部14、異常度算出部15、ユーザインタフェース部16及びパターン学習部17の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにしてもよい。
【0016】
図2はこの発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置の処理内容を示すフローチャートである。
図3はこの発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置のパターン解析部14の処理内容を示すフローチャートである。
図4はこの発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置のパターン学習部17の処理内容を示すフローチャートである。
図5はパターン解析部14により時系列軸上にプロットされた複雑度の時間的変化パターンを示す説明図である。
【0017】
次に動作について説明する。
カメラ異常検知装置3は、ネットワークカメラ1の異常検知処理を開始する前の初期化処理として、後述するパターン学習中フラグSFをクリアする(図2のステップST1)。
即ち、カメラ異常検知装置3は、SF=0にする。
【0018】
ネットワークカメラ1は、所定の監視エリアを撮影し、その監視エリアの映像を示す画像データとしてJPEGデータをカメラ異常検知装置3に送信する。
カメラ異常検知装置3の画像受信部11は、ネットワーク2に対するインタフェース処理を実施して、ネットワークカメラ1から送信されたJPEGデータを受信する(ステップST2)。
【0019】
複雑度算出部12は、画像受信部11がJPEGデータを受信すると、そのJPEGデータから画像の複雑度を算出する。
即ち、複雑度算出部12は、画像受信部11により受信されたJPEGデータから画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列(例えば、8行×8列の行列)を抽出する(ステップST3)。
ここで、画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列は、例えば、JPEGデータを離散コサイン変換してDCT係数を求め、そのDCT係数から特定することができる。
複雑度算出部12は、画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列を抽出すると、画像の複雑度として、その量子化行列における64個(=8×8個)の行列値の平均値を算出する(ステップST4)。
なお、画像の複雑度は、複雑な画像であるほど大きくなる。
【0020】
パターン解析部14は、複雑度算出部12が画像の複雑度を算出すると、その複雑度の時間的変化を解析して、ネットワークカメラ1の異常を判定する(ステップST5)。
以下、パターン解析部14における異常判定処理を具体的に説明する。
【0021】
まず、パターン解析部14は、複雑度算出部12が画像の複雑度を算出すると、図示せぬシステムクロックから現在時刻を取得する(図3のステップST21)。
次に、パターン解析部14は、複雑度算出部12により算出された複雑度を時系列軸上にプロットして、複雑度の時間的変化パターンを構築する(図5を参照)。
例えば、現在時刻が19時5分であれば、0時0分から19時4分までの時間的変化パターンに19時5分の複雑度を追加するようにする。
【0022】
次に、パターン解析部14は、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンの中から、現在時刻の複雑度を抽出する(ステップST22)。
例えば、現在時刻が19時5分であれば、基準パターンの中から19時5分の複雑度を抽出する。
次に、パターン解析部14は、複雑度算出部12により算出された現在時刻の複雑度と、基準パターンの中から抽出した現在時刻の複雑度との差分値を算出する(ステップST23)。
【0023】
パターン解析部14は、双方の複雑度の差分値を算出すると、その差分値を所定の判定基準値と比較し(ステップST24)、その差分値が判定基準値より大きければ、ネットワークカメラ1の異常を認定し、現在時刻の異常状態フラグUFをセットする(ステップST25)。
例えば、現在時刻が19時5分であれば、19時5分の異常状態フラグUFを“1”に設定する。
なお、ネットワークカメラ1のレンズが手で覆われるなどの状況が発生すると、正常時における画像と全く異なる画像になる。このため、ネットワークカメラ1により撮影された画像の複雑度も正常時における画像の複雑度と全く異なるので、双方の複雑度の差分値が大きくなり、その差分値が判定基準値より大きくなる。
【0024】
パターン解析部14は、双方の複雑度の差分値が判定基準値より大きくなければ、ネットワークカメラ1の異常を認定せず、現在時刻の異常状態フラグUFをクリアする(ステップST26)。
例えば、現在時刻が19時5分であれば、19時5分の異常状態フラグUFを“0”に設定する。
【0025】
異常度算出部15は、現在時刻の異常状態フラグUFが“1”であるか否かを判別し(図2のステップST6)、現在時刻の異常状態フラグUFが“1”であれば、現在時刻より前の時刻の異常状態フラグUFを参照して、異常認定の持続時間を算出する。
例えば、19時2分の異常状態フラグUFが“0”、19時3分の異常状態フラグUFが“1”、19時4分の異常状態フラグUFが“1”、19時5分の異常状態フラグUFが“1”であれば、異常認定の持続時間が2分であると認定する。
また、19時3分の異常状態フラグUFが“0”、19時4分の異常状態フラグUFが“1”、19時5分の異常状態フラグUFが“1”であれば、異常認定の持続時間が1分であると認定する。
【0026】
ここでは、パターン解析部14が各時刻の異常状態フラグUFを設定し、異常度算出部15が各時刻の異常状態フラグUFを判別して、異常認定の持続時間を算出するものについて示したが、異常度算出部15が、異常状態フラグUFが“0”から“1”に変化した時点の時刻を記憶し、変化した時点の時刻から現在時刻までの時間を、異常認定の持続時間として計算するようにしてもよい。
この場合、1つだけ異常状態フラグUFを用意すればよく、時刻毎の異常状態フラグUFを用意する必要がない。
【0027】
異常度算出部15は、異常認定の持続時間を算出すると、その持続時間からネットワークカメラ1の異常度を算出する(ステップST7)。
即ち、異常度算出部15は、異常認定の持続時間が長いほど、ネットワークカメラ1の異常度を大きな値に設定する。
これにより、例えば、人がネットワークカメラ1の前を横切る際に、一時的にネットワークカメラ1を塞いでしまうような状況が発生した場合には、ネットワークカメラ1の異常度が小さな値にセットされる。
また、ネットワークカメラ1のレンズにスプレーが吹き付けられてしまうような持続的な異常が発生した場合には、ネットワークカメラ1の異常度が大きな値にセットされる。
一方、現在時刻の異常状態フラグUFが“1”であるか否かを判別し(ステップST6)、現在時刻の異常状態フラグUFが“0”であれば、ネットワークカメラ1は正常であるため、異常度算出部15は、ネットワークカメラ1の異常度を“0”にセットする(ステップST8)。
【0028】
ユーザインタフェース部16は、パターン学習中フラグSFが“0”であり(ステップST9)、かつ、異常度算出部15により算出されたネットワークカメラ1の異常度が“0”でなければ(ステップST10)、例えば、ネットワークカメラ1の異常度をディスプレイ等に表示することにより、ネットワークカメラ1の異常度をユーザに提示する(ステップST11)。
また、ユーザインタフェース部16は、ネットワークカメラ1の異常度に基づくユーザの最終的な異常判定を促し、ユーザの判定結果の入力を受け付けるようにする。
【0029】
パターン学習部17は、ユーザがユーザインタフェース部16を操作して、異常の有無を示す判定結果を入力すると、ユーザインタフェース部16からユーザの判定結果を受け取り、その判定結果が正常である旨を示していれば、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンを更新する(ステップST12)。
以下、パターン学習部17における基準パターンの更新処理を具体的に説明する。
【0030】
パターン学習部17は、パターン解析部14により設定されたネットワークカメラ1の異常状態フラグUFが“0”であれば(図4のステップST31)、パターン学習中フラグSFを“0”にクリアして(ステップST32)、基準パターンの更新処理を終了する。
パターン学習部17は、パターン解析部14により設定されたネットワークカメラ1の異常状態フラグUFが“1”であり(ステップST31)、かつ、パターン学習中フラグSFが“0”であれば(ステップST33)、ユーザの判定結果が、正常である旨を示しているか否かを判定する(ステップST34)。
【0031】
パターン学習部17は、ユーザの判定結果が異常である旨を示していれば、基準パターンの更新処理を終了する。
パターン学習部17は、ユーザの判定結果が正常である旨を示していれば、パターン学習中フラグSFを“1”にセットする(ステップST35)。
【0032】
次に、パターン学習部17は、複雑度算出部12により算出された現在時刻の複雑度を取得するとともに、図示せぬシステムクロックから現在時刻を取得して(ステップST36)、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンの中から、現在時刻の複雑度を抽出する(ステップST37)。
例えば、現在時刻が19時5分であれば、基準パターンの中から19時5分の複雑度を抽出する。
【0033】
次に、パターン学習部17は、複雑度算出部12により算出された現在時刻の複雑度と、基準パターンの中から抽出した現在時刻の複雑度との平均値を算出する(ステップST38)。
パターン学習部17は、双方の複雑度の平均値を算出すると、その平均値を基準パターンにおける現在時刻の新たな複雑度として更新する(ステップST39)。
【0034】
カメラ異常検知装置3は、画像受信部11がネットワークカメラ1から送信されたJPEGデータを受信している間、ステップST2〜ST12の処理を繰り返し実施し、JPEGデータの受信が終了すると、ネットワークカメラ1の異常検知処理を終了する(図2のステップST13)。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、ネットワークカメラ1により撮影された画像の複雑度を算出する複雑度算出部12を設け、パターン解析部14が複雑度算出部12により算出された複雑度の時間的変化を解析して、ネットワークカメラ1の異常を判定するように構成したので、例えば、JPEG画像の伸張処理などを実施することなく、ネットワークカメラ1の異常を確実に検知することができるようになり、処理量の増加を抑制することができる効果を奏する。
また、圧縮画像のデータ量の変化からネットワークカメラ1の異常を検知する手法ではないため、圧縮画像のデータ量の変動を抑制する機能を備えている製品にも適用することができる効果を奏する。
【0036】
この実施の形態1によれば、画像受信部11により受信されたJPEGデータから画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列を抽出し、その量子化行列から画像の複雑度を算出するように構成したので、複雑な処理を実施することなく、画像の複雑度を算出することができるようになり、処理量の増加を抑制することができる効果を奏する。
【0037】
また、この実施の形態1によれば、複雑度算出部12により算出された複雑度と、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンにおける画像の複雑度とを同時刻同士で比較して、双方の複雑度の差分値が基準値以上である持続時間を求め、その持続時間からネットワークカメラ1の異常度を算出するように構成したので、複雑な処理を実施することなく、ネットワークカメラ1の異常度を算出することができるようになり、処理量の増加を抑制することができる効果を奏する。
【0038】
さらに、この実施の形態1によれば、異常度算出部15により算出されたネットワークカメラ1の異常度をユーザに提示して、ユーザの判定結果を入力するユーザインタフェース部16を設け、パターン学習部17がユーザインタフェース部16により入力された判定結果が正常である旨を示していれば、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンにおける画像の複雑度を更新するように構成したので、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンの最適化を図ることができる効果を奏する。
【0039】
また、この実施の形態1によれば、正常時パターン記憶部13に記憶されている基準パターンにおける画像の複雑度と、複雑度算出部12により算出された複雑度との平均値を算出し、その平均値を基準パターンにおける画像の新たな複雑度として更新するように構成したので、基準パターンにおける画像の複雑度の急激な変化を招くことなく、ゆっくり基準パターンの最適化を図ることができる効果を奏する。
【0040】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2によるカメラ異常検知装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
ネットワークカメラ1a,1b,1cはネットワーク2に接続されている例えば防犯用のカメラであり、ネットワークカメラ1a,1b,1cは自己の監視エリアを撮影し、その監視エリアの映像を示す画像データとしてJPEGデータをカメラ異常検知装置3に送信する。
【0041】
カメラ異常検知装置3の画像受信部21は例えば通信モデムなどから構成されており、ネットワーク2に対するインタフェース処理を実施して、ネットワークカメラ1a,1b,1cから送信されたJPEGデータをそれぞれ受信する処理を実施する。なお、画像受信部21は画像受信手段を構成している。
複雑度算出部22は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、画像受信部21により受信された各JPEGデータから、ネットワークカメラ1a,1b,1cにより撮影された画像の複雑度をそれぞれ算出する処理を実施する。なお、複雑度算出部22は複雑度算出手段を構成している。
【0042】
類似性判別部23は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、複雑度算出部22により算出された複数の画像の複雑度の時間的変化の類似性を判別する処理を実施する。なお、類似性判別部23は類似性判別手段を構成している。
異常カメラ認定部24は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、類似性判別部23により複雑度の時間的変化の類似性が損なわれていると判別された画像を撮影しているネットワークカメラ1を特定し、そのネットワークカメラ1の異常を認定する処理を実施する。なお、異常カメラ認定部24は異常カメラ認定手段を構成している。
【0043】
異常度算出部25は例えばMPUなどの半導体集積回路基板から構成されており、異常カメラ認定部24により異常が認定されたネットワークカメラ1の異常度を算出する処理を実施する。即ち、当該ネットワークカメラ1における異常認定の持続時間からネットワークカメラ1の異常度を算出する処理を実施する。
ユーザインタフェース部26はディスプレイなどの表示装置からなるマンマシンインタフェースであり、異常度算出部25により算出されたネットワークカメラ1の異常度をユーザに提示する処理を実施する。
【0044】
図5では、カメラ異常検知装置3の構成要素である画像受信部21、複雑度算出部22、類似性判別部23、異常カメラ認定部24、異常度算出部25及びユーザインタフェース部26がそれぞれ専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、カメラ異常検知装置3がコンピュータから構成される場合には、画像受信部21、複雑度算出部22、類似性判別部23、異常カメラ認定部24、異常度算出部25及びユーザインタフェース部26の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにしてもよい。
【0045】
図7はこの発明の実施の形態2によるカメラ異常検知装置の処理内容を示すフローチャートである。
図8はこの発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置の類似性判別部23及び異常カメラ認定部24の処理内容を示すフローチャートである。
【0046】
次に動作について説明する。
この実施の形態2では、近隣の監視エリアを撮影する複数台のネットワークカメラ1a,1b,1cの画像の複雑度を比較して、複雑度の時間的変化パターンの類似性を判別し、類似性が損なわれている画像を撮影しているネットワークカメラ1の異常を認定するものである。
この実施の形態2では、ネットワークカメラ1a,1b,1cが3台であるものについて説明するが、ネットワークカメラ1が4台以上設置されていてもよいことは言うまでもない。
【0047】
ネットワークカメラ1a,1b,1cは近隣の監視エリアを撮影しているので、画像の複雑度の時間的変化パターンは類似しており、正常の状態にあれば、相互の複雑度の差分値は一定である。
この実施の形態2では、一定である差分値を異常判定用の基準値として使用する。
即ち、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度と、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度との一定の差分値を基準値Aとする。
また、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度との一定の差分値を基準値Bとする。
また、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度との一定の差分値を基準値Cとする。
【0048】
ネットワークカメラ1a,1b,1cは、自己の監視エリアを撮影し、その監視エリアの映像を示す画像データとしてJPEGデータをカメラ異常検知装置3に送信する。
カメラ異常検知装置3の画像受信部21は、処理対象のネットワークカメラ1を示す変数iを“1”に初期化して(図7のステップST41)、ネットワークカメラ1aから送信されたJPEGデータを受信する(ステップST42)。
この実施の形態2では、i=1のとき、処理対象のネットワークカメラ1がネットワークカメラ1a、i=2のとき、処理対象のネットワークカメラ1がネットワークカメラ1b、i=3のとき、処理対象のネットワークカメラ1がネットワークカメラ1cであるとする。
【0049】
複雑度算出部22は、画像受信部21がネットワークカメラ1aから送信されたJPEGデータを受信すると、図1の複雑度算出部12と同様にして、そのJPEGデータから画像の複雑度を算出する。
即ち、複雑度算出部22は、画像受信部21により受信されたJPEGデータから画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列(例えば、8行×8列の行列)を抽出する(ステップST43)。
複雑度算出部22は、画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列を抽出すると、画像の複雑度として、その量子化行列における64個(=8×8個)の行列値の平均値X(1)を算出する(ステップST44)。
【0050】
次に、画像受信部21は、変数iをインクリメントして(ステップST45)、ネットワークカメラ1bから送信されたJPEGデータを受信する(ステップST46,ST42)。
複雑度算出部22は、画像受信部21がネットワークカメラ1bから送信されたJPEGデータを受信すると、そのJPEGデータから画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列(例えば、8行×8列の行列)を抽出し(ステップST43)、画像の複雑度として、その量子化行列における64個(=8×8個)の行列値の平均値X(2)を算出する(ステップST44)。
【0051】
また、画像受信部21は、変数iをインクリメントして(ステップST45)、ネットワークカメラ1cから送信されたJPEGデータを受信する(ステップST46,ST42)。
複雑度算出部22は、画像受信部21がネットワークカメラ1cから送信されたJPEGデータを受信すると、そのJPEGデータから画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列(例えば、8行×8列の行列)を抽出し(ステップST43)、画像の複雑度として、その量子化行列における64個(=8×8個)の行列値の平均値X(3)を算出する(ステップST44)。
【0052】
上記のようにして、複雑度算出部22がネットワークカメラ1a,1b,1cにより撮影された画像の複雑度を算出すると、類似性判別部23が各画像の複雑度の時間的変化の類似性を判別する処理を実施し、異常カメラ認定部24が異常状態のネットワークカメラ1を特定する処理を実施する(ステップST45)。
以下、類似性判別部23及び異常カメラ認定部24の処理内容を具体的に説明する。
【0053】
まず、類似性判別部23は、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)との差分値dAを算出する(図8のステップST61)。
次に、類似性判別部23は、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dBを算出する(ステップST62)。
また、類似性判別部23は、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dCを算出する(ステップST63)。
【0054】
類似性判別部23は、ネットワークカメラ1aの異常を判定するため、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)との差分値dAが、予め設定している基準値Aを超えているか否かを判定する。
また、同時に、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dBが、予め設定している基準値Bを超えているか否かを判定する(ステップST64)。
異常カメラ認定部24は、類似性判別部23の類似性判別結果が、差分値dAが基準値Aより大きく、かつ、差分値dBが基準値Bより大きい旨を示していれば、ネットワークカメラ1aの異常を認定して、ネットワークカメラ1aの異常状態フラグu(1)を“1”にセットする(ステップST65)。
【0055】
次に、類似性判別部23は、ネットワークカメラ1bの異常を判定するため、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)との差分値dAが、予め設定している基準値Aを超えているか否かを判定する。
また、同時に、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dCが、予め設定している基準値Cを超えているか否かを判定する(ステップST66)。
異常カメラ認定部24は、類似性判別部23の類似性判別結果が、差分値dAが基準値Aより大きく、かつ、差分値dCが基準値Cより大きい旨を示していれば、ネットワークカメラ1bの異常を認定して、ネットワークカメラ1bの異常状態フラグu(2)を“1”にセットする(ステップST67)。
【0056】
最後に、類似性判別部23は、ネットワークカメラ1cの異常を判定するため、ネットワークカメラ1aにより撮影された画像の複雑度である平均値X(1)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dBが、予め設定している基準値Bを超えているか否かを判定する。
また、同時に、ネットワークカメラ1bにより撮影された画像の複雑度である平均値X(2)と、ネットワークカメラ1cにより撮影された画像の複雑度である平均値X(3)との差分値dCが、予め設定している基準値Cを超えているか否かを判定する(ステップST68)。
異常カメラ認定部24は、類似性判別部23の類似性判別結果が、差分値dBが基準値Bより大きく、かつ、差分値dCが基準値Cより大きい旨を示していれば、ネットワークカメラ1cの異常を認定して、ネットワークカメラ1cの異常状態フラグu(3)を“1”にセットする(ステップST69)。
【0057】
異常度算出部25は、異常カメラ認定部24により異常が認定されたネットワークカメラ1の異常度を算出する。
即ち、異常度算出部25は、処理対象のネットワークカメラ1を示す変数iを“1”に初期化して(図7のステップST48)、ネットワークカメラ1aの異常状態フラグu(1)が“1”にセットされているか否かを判定する(ステップST49)。
異常度算出部25は、ネットワークカメラ1aの異常状態フラグu(1)が“1”であれば、異常状態フラグu(1)が“1”の持続時間を計算する。
即ち、異常度算出部25は、異常状態フラグu(1)が“0”から“1”に変化した時点の時刻を記憶しており、変化した時点の時刻から現在の時刻までの時間を、異常状態フラグu(1)“1”の持続時間として計算する。
そして、異常度算出部25は、異常状態フラグu(1)“1”の持続時間からネットワークカメラ1aの異常度v(1)を算出する(ステップST50)。
異常度算出部15は、異常状態フラグu(1)“1”の持続時間が長いほど、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)を大きな値に設定する。
一方、ネットワークカメラ1aの異常状態フラグu(1)が“0”であれば、ネットワークカメラ1aは正常であるため、異常度算出部25は、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)を“0”にセットする(ステップST51)。
【0058】
ユーザインタフェース部26は、異常度算出部15がネットワークカメラ1aの異常度v(1)を算出し、その異常度v(1)が“0”でなければ(ステップST52)、例えば、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)をディスプレイ等に表示することにより、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)をユーザに提示する(ステップST53)。
【0059】
次に、異常度算出部25は、変数iをインクリメントして(ステップST54)、ネットワークカメラ1bの異常状態フラグu(2)が“1”にセットされているか否かを判定する(ステップST55,ST49)。
異常度算出部25は、ネットワークカメラ1bの異常状態フラグu(2)が“1”であれば、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)と同様にして、ネットワークカメラ1bの異常度v(2)を算出する(ステップST50)。
一方、ネットワークカメラ1bの異常状態フラグu(2)が“0”であれば、ネットワークカメラ1bは正常であるため、異常度算出部25は、ネットワークカメラ1bの異常度v(2)を“0”にセットする(ステップST51)。
【0060】
ユーザインタフェース部26は、異常度算出部15がネットワークカメラ1bの異常度v(2)を算出し、その異常度v(2)が“0”でなければ(ステップST52)、例えば、ネットワークカメラ1bの異常度v(2)をディスプレイ等に表示することにより、ネットワークカメラ1bの異常度v(2)をユーザに提示する(ステップST53)。
【0061】
また、異常度算出部25は、変数iをインクリメントして(ステップST54)、ネットワークカメラ1cの異常状態フラグu(3)が“1”にセットされているか否かを判定する(ステップST55,ST49)。
異常度算出部25は、ネットワークカメラ1cの異常状態フラグu(3)が“1”であれば、ネットワークカメラ1aの異常度v(1)と同様にして、ネットワークカメラ1cの異常度v(3)を算出する(ステップST50)。
一方、ネットワークカメラ1cの異常状態フラグu(3)が“0”であれば、ネットワークカメラ1cは正常であるため、異常度算出部25は、ネットワークカメラ1cの異常度v(3)を“0”にセットする(ステップST51)。
【0062】
ユーザインタフェース部26は、異常度算出部25がネットワークカメラ1cの異常度v(3)を算出し、その異常度v(3)が“0”でなければ(ステップST52)、例えば、ネットワークカメラ1cの異常度v(3)をディスプレイ等に表示することにより、ネットワークカメラ1cの異常度v(3)をユーザに提示する(ステップST53)。
【0063】
カメラ異常検知装置3は、画像受信部21がネットワークカメラ1a,1b,1cから送信されたJPEGデータを受信している間、ステップST41〜ST55の処理を繰り返し実施し、JPEGデータの受信が終了すると、ネットワークカメラ1a,1b,1cの異常検知処理を終了する(ステップST56)。
【0064】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、複雑度算出部22がネットワークカメラ1a,1b,1cにより撮影された画像の複雑度を算出すると、類似性判別部23が各画像の複雑度の時間的変化の類似性を判別し、異常カメラ認定部24が類似性判別部23の類似性判別結果から異常状態のネットワークカメラ1を特定するように構成したので、処理量の増加を招くことなく、異常が発生しているネットワークカメラ1を検知することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置を示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置のパターン解析部14の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置のパターン学習部17の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】パターン解析部14により時系列軸上にプロットされた複雑度の時間的変化パターンを示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置を示す構成図である。
【図7】この発明の実施の形態2によるカメラ異常検知装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1によるカメラ異常検知装置の類似性判別部23及び異常カメラ認定部24の処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0066】
1,1a,1b,1c ネットワークカメラ、2 ネットワーク、3 カメラ異常検知装置、11,21 画像受信部(画像受信手段)、12,22 複雑度算出部(複雑度算出手段)、13 正常時パターン記憶部(異常判定手段)、14 パターン解析部(異常判定手段)、15 異常度算出部(異常判定手段)、16 ユーザインタフェース部(ユーザインタフェース手段)、17 パターン学習部(正常時複雑度更新手段)、23 類似性判別部(類似性判別手段)、24 異常カメラ認定部(異常カメラ認定手段)、25 異常度算出部、26 ユーザインタフェース部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラにより撮影された画像を受信する画像受信手段と、上記画像受信手段により受信された画像の複雑度を算出する複雑度算出手段と、上記複雑度算出手段により算出された複雑度の時間的変化を解析して、上記カメラの異常を判定する異常判定手段とを備えたカメラ異常検知装置。
【請求項2】
複雑度算出手段は、画像受信手段により受信された画像の輝度成分又は色差成分の量子化行列を抽出し、上記量子化行列から画像の複雑度を算出することを特徴とする請求項1記載のカメラ異常検知装置。
【請求項3】
複雑度算出手段は、画像の複雑度として、量子化行列における行列値の平均値を算出することを特徴とする請求項2記載のカメラ異常検知装置。
【請求項4】
異常判定手段は、予め正常時における画像の複雑度の時間的変化を保持し、複雑度算出手段により算出された複雑度と、正常時における画像の複雑度とを同時刻同士で比較して、双方の複雑度の差分値が基準値以上である持続時間を求め、上記持続時間からカメラの異常度を算出することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のカメラ異常検知装置。
【請求項5】
異常判定手段により算出されたカメラの異常度をユーザに提示して、ユーザの判定結果を入力するユーザインタフェース手段と、上記ユーザインタフェース手段により入力された判定結果が正常である旨を示していれば、正常時における画像の複雑度を更新する正常時複雑度更新手段とを設けたことを特徴とする請求項4記載のカメラ異常検知装置。
【請求項6】
正常時複雑度更新手段は、正常時における画像の複雑度と複雑度算出手段により算出された複雑度の平均値を算出し、その平均値を正常時における画像の新たな複雑度として更新することを特徴とする請求項5記載のカメラ異常検知装置。
【請求項7】
複数のカメラにより撮影された画像を受信する画像受信手段と、上記画像受信手段により受信された複数の画像の複雑度を算出する複雑度算出手段と、上記複雑度算出手段により算出された複数の画像の複雑度の時間的変化の類似性を判別する類似性判別手段と、上記類似性判別手段により複雑度の時間的変化の類似性が損なわれていると判別された画像を撮影しているカメラを特定し、上記カメラの異常を認定する異常カメラ認定手段とを備えたカメラ異常検知装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−206071(P2008−206071A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−42639(P2007−42639)
【出願日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】