説明

カメラ監視システム

【課題】システムの稼動効率の低下を抑えることが可能なカメラ監視システムを提供すること。
【解決手段】設定情報に基づき動作する装置、つまり映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120などに、それぞれ管理サーバ210の一部の機能を代理する代理モジュール1104、2204、1204を配置し、該代理モジュールにより該モジュールの配下にある各モジュールの稼動状態を確認(モニタ)し、各モジュールの稼動時にはリロードを保留させ、非稼動時にリロードするように構成したカメラ監視システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラで撮影した映像を効率的に監視し、更に稼動監視まで統合的に行うことができるカメラ監視システムに関する。
【0002】
更に、詳しくは、例えば、カメラ、特にIPカメラまたはネットワークカメラまたはWEBカメラで撮影した映像を内蔵ハードディスクドライブ(HDD)に保存する映像蓄積装置、映像をモニタするモニタ装置(モニタPC)を含む複数の監視拠点側装置、前記映像蓄積装置の内蔵ハードディスクドライブ(HDD)に蓄積された映像データを定期的にバックアップし、保管する保管サーバ、システムの動作に必要な設定情報の管理、配信並びに使用するユーザ情報を管理する管理サーバ、システムの動作に必要な設定情報の作成、編集並びにシステムを利用するユーザ情報の作成、編集を行う管理装置(管理PC)を含む監視側の監視センタをネットワークで接続したカメラ監視システムに関する。
【0003】
最近、防犯、安全確認、内部統制、状況把握など、様々な分野で、映像監視の需要は、ますます高まってきている。
【0004】
例えば、防犯機能を有するシステムとして、従来に、多数のIPカメラ映像を効率良く集中管理、更に稼動監視までを統合的に実施する映像集中監視システムが提案されている。例えば、非特許文献(ICT安心NAVIGATION:日立電子サービス)に示すようなものがある。すなわち、多数のIPカメラを映像監視ソフトウェアで制御し、高画質映像のモニタリング、蓄積、検索、更には、システムの稼動監視までを効率的にかつ統合的に行えるシステムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−42222号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://navi.e-densa.com/classify/theme/s-safety/s-safety-04/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のカメラ監視システムは、例えばカメラの増設に伴い、システムの動作に必要な設定情報のリロード(再装填;最新の設定情報更新)やリブート(再起動)の実行の効率化までは考慮されていなかった。
【0008】
例えば、リロードする場合、従来では、一般的には、その都度、システム全体を止め、例えば、カメラからの監視映像の録画する機能を停止した状態で実行することになり、システムの稼動、つまり映像監視を一旦中断しなければならず、停止期間中に警備員を配置するといった、映像監視の代替措置を講じなければならないなど、効率の低下を招く課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、係る課題に鑑みなされ、設定情報に基づき動作する装置、つまり映像蓄積装置、保管サーバ、モニタPCなどに管理サーバの一部の機能を代理する代理モジュールを配置し、該代理モジュールにより該モジュールの配下にある各モジュールの稼動状態を確認(モニタ)し、各モジュールの稼動時にはリロードを保留させ、非稼動時にリロードするように構成したものである。
【0010】
例えば、請求項1に係る発明は、設定情報の保存と配布を管理する管理サーバと、該管理サーバから配布される設定情報を受信する監視対象の映像を蓄積、保管、モニタする装置とを備えたカメラ監視システムにおいて、映像を蓄積、保管、モニタする装置は、前記管理サーバからの配布設定情報を受信する受信部と、前記配布設定情報を解析する解析部と、前記解析部により解析結果を受け、前記設定情報の更新を実行する更新部と、前記更新部の設定情報を受け、リロード指示するリロード実行部と、前記映像を蓄積、保管、モニタする装置の各モジュールの稼動状態を確認し、該装置が稼動状態にないと確認できたとき、前記リロード実行部のリロード指示に基づき前記蓄積、保管、モニタする装置の各モジュールをリブートする代理モジュールと、を備え、前記代理モジュールにより該代理モジュールの配下にある各モジュールをリブートすることを特徴とするカメラ監視システムである。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、前記管理サーバが、前記設定情報を記憶する記憶部と、管理PCからの設定情報要求を受け、該要求に応じた設定情報を前記記憶部により世代管理された設定情報からカレント情報に置き換え、該設定情報を配布する設定情報配布部を備えたカメラ監視システムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、従来の課題を是正することができ、システムの効率を低下させることなく、設定情報の更新を必要な装置に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明のカメラ監視システムの構成イメージを示す図である。
【図2】図2は本発明のシステム機能ブロック図である。
【図3】図3は代理モジュールの機能ブロック図である。
【図4】図4は代理モジュールの処理を説明する処理フロー図である。
【図5】図5は設定情報の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
設定情報に関連して動作する装置にリロード指示に基づきリブートを実行する代理モジュールを配置し、該代理モジュールにより配下にある各モジュールの稼動状態を随時確認し、変更があったとき、かつ配下にある各モジュールが稼動状態でない場合に各モジュールのリブートを実行する。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明のカメラ監視システムの構成イメージを示す図である。
【0016】
同図において、100は、監視対象物の監視拠点1〜n側を示し、該拠点側には、対象物を撮影するカメラ130、該カメラで撮影した映像を蓄積する映像蓄積装置110、該映像をモニタするモニタPC120、該映像を監視センタ側に送信するルータ140などが配置されている。
【0017】
カメラ130は、例えばIPカメラまたはネットワークカメラまたはWEBカメラであり、監視対象物を撮影した映像をJPEGやH.264方式などでデジタル化(映像データ)し、映像蓄積装置110に送信する。
【0018】
映像蓄積装置110は、カメラ130からの映像を受信し、該映像を蓄積する内蔵ハードディスク(HDD)を備えている。また、ルータ140、モニタPC120にも映像を配信する。
【0019】
モニタPC120は、映像蓄積装置110から配信された映像を表示するとともに、映像蓄積装置110の内蔵HDDに蓄積された映像データ(録画データ)からカメラ名、日付などを指定して検索し、閲覧する検索、閲覧機能を有している。また、映像データ(録画データ)は、日付、カメラ名を指定して検索できるほか、動き検知などのイベント録画のみの検索やライブ表示から直近の映像を検索することも可能である。
【0020】
200は、監視センタ側を示し、該センタ側には、管理サーバ210、保管サーバ220、管理PC230、ルータ240が配置されている。
【0021】
保管サーバ220は、拠点側に配置された映像蓄積装置110の内蔵HDDに蓄積された映像データを毎日決められた時刻に自動的にバックアップし、保管する自動バックアップ機能を有している。
【0022】
管理サーバ210は、システムの動作に必要な設定情報の管理、配信並びにシステムを使用するユーザ情報の管理を行う機能を有している。また、管理サーバ210は、保管サーバ220や拠点側の映像蓄積装置110、モニタPC120などを管理する機能を有している。また、更に管理サーバ210は、例えば専用ネットワークを介して他の監視センタに接続される。
【0023】
設定情報とは、例えば、システムにおける機器の構成情報、構成機器ごとの装置種別(カメラ、映像蓄積装置、保管サーバ、モニタPC、その他)、ID(同一種別内での識別のためのユニーク番号)、名称、IPアドレス、認証情報(セキュリティ上必要な認証ID及びパスワード)、従属情報(所属するエリアやグループ)、依存関係情報(カメラと映像蓄積装置の親子関係など)、動作情報(映像データの画像サイズ、データ形式、映像方式など)などからなり、システムを構成する各々の装置が相互に通信を行いながら機能するのに必要な情報である。
【0024】
図5は設定情報の一例を示し、情報の種類、その説明を整理した表である。すなわち、情報の種類としては、No.1〜No.8に示すように装置種別、ID、名称、ネットワーク情報、認証情報、従属情報、依存関係情報、動作情報などであり、その機能は説明の欄に記載したとおりである。
【0025】
管理PC230は、システムの動作に必要な設定情報の作成、編集並びにシステムを使用するユーザ情報の作成、編集を行う機能を有している。
【0026】
ルータ140及び240は、拠点側装置と管理センタ側装置間をネットワーク300で接続し、通信データを中継する機能を有している。
【0027】
図2はカメラ監視システムの主要部の機能構成ブロック図である。
同図において、管理PC230は、管理サーバ210に対して設定情報(設定情報A)のダウンロードを要求する設定情報要求部2301と、管理サーバ210からダウンロードされる設定情報Aを受信する設定情報受信部2302と、ダウンロード設定情報Aを解析する設定情報解析部2303と、設定情報Aを編集するディスプレイ部2306を含む設定情報編集部2304と、設定情報編集部2304により編集された新しい世代の設定情報A+1をアップロードするために、また該新しい世代の設定情報A+1を映像蓄積装置110と保管サーバ220及びモニタPC120などに配布する時間を予約(配布予約)するための配布スケジュールBを管理サーバ210(含管理モジュール)に送信する設定情報送信部2305などを備えている。
【0028】
管理サーバ210は、管理PC230から送信される新しい世代の設定情報A+1や配布スケジュールBを受信する設定情報受信部2101と、受信した新しい世代の設定情報A+1を解析する設定情報解析部2102と、解析設定情報を管理する設定情報管理部2103と、設定情報管理部2103が管理する設定情報(A−1、A−2、A−n、A、A+1など)を記憶する設定情報記憶部2105と、管理PC230からの設定情報の前記ダウンロード要求に対応して設定情報Aを管理PC230に送信する設定情報送信部2104と、前記配布スケジュールBに基づき動作する配布スケジューラ2107と、該配布スケジューラにより前記設定情報記憶部2105に記憶された設定情報A+1を映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120に配布する設定情報配布部2106などを備えている。
【0029】
設定情報管理部2103は、管理PC230からの要求により、世代管理された設定情報(A、A+1、A−1、A−2、A−n)から任意の設定情報をカレント情報に置き換える機能も有する。これは、管理PC230における設定編集の人為的ミスや後述する代理モジュールで誤りであることが判断できる情報は回復、つまり前の世代に戻すことができるようにするためである。これは、人為的ミスにより、不都合の生じる可能性のある設定情報を正常化するために必要な機能である。
【0030】
ここで、設定情報Aはカレントの情報を表し、設定情報A−1はカレントより一世代前の設定情報を表し、設定情報A+1はカレントよりも新しく世代の設定情報を表している。
【0031】
設定情報配布部2106は、配布スケジューラ2107により、配布スケジュールBの予約時刻到達時に新しい世代の設定情報A+1の更新指示を行うため、新しい世代の設定情報を後述する監視対象の映像を蓄積、保管、モニタする装置(映像蓄積装置、保管サーバ、モニタPC)側に配布する。
【0032】
映像蓄積装置110は、カメラ130にて撮影した映像を取得する映像取得モジュール1101と、取得した映像を蓄積する映像蓄積モジュール1102と、モニタPC120に映像を配信する映像配信モジュール1103、管理サーバ210の機能の一部、つまり各モジュールをリブート(Reboot;再起動)する機能を代理するように構成された代理モジュール1104を備えている。
【0033】
また、映像蓄積装置110は、管理サーバ210から配布された新しい世代の設定情報A+1を受信する設定情報受信部1105と、該設定情報を解析する設定情報解析部1106と、解析結果を考慮し、映像蓄積装置110のカレントの設定情報Aを更新する設定情報更新部1107と、該設定情報更新部1107により更新された設定情報を登録する設定情報記録部1109と、代理モジュール1104に対してリロード(再装填)指示をするリロード実行部1108などを備えている。設定情報Aを新しい世代の設定情報A+1に更新する場合には、カレントの設定情報Aは破棄する。
【0034】
リロード指示を受けた代理モジュール1104は、その配下にある映像取得モジュール1101、映像蓄積モジュール1102、映像配信モジュール1103の各モジュールをリブート(Reboot;再起動)する。
【0035】
このリブートにより、映像蓄積装置110は新しい世代の設定情報A+1により映像蓄積動作を継続する。
【0036】
保管サーバ220は、映像蓄積装置110と同様に設定情報受信部2205、設定情報解析部2206、設定情報更新部2207、リロード実行部2208及び映像を保管する保管モジュール2201と代理モジュール2204を備えている。代理モジュール2204は、その配下にある保管モジュール2201をリブート(Reboot;再起動)する。
【0037】
また、モニタPC120は、例えば図示したような監視画面を有し、映像蓄積装置110及び保管サーバ220と同様に設定情報受信部1205、設定情報解析部1206、設定情報更新部1207、リロード実行部1208及びライブ表示モジュール1201、映像を検索する映像検索モジュール1202と代理モジュール1204を備えている。代理モジュール1204はその配下にあるライブ表示モジュール1201、映像検索モジュール1202などをリブート(Reboot;再起動)する。
【0038】
映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPCのそれぞれに配置された各代理モジュール1104、2204、1204は、その配下にある各モジュールの状態を吸い上げ、監視するものであって、管理サーバ210の管理モジュール2107に接続されており、その管理下にある。そして、それぞれの各モジュールの配下にある各モジュールの稼動状況をモニタし、リブートするタイミングを見ている。具体的には、モジュールの稼動状況をモニタし、モジュールが稼動状態にないとき、モジュールを停止し、リロードし、リブートを実行する。
【0039】
なお、同図において、設定情報Aは、カレントの情報を示し、A−1はカレントより1世代前の設定情報、A+1はカレントよりも新しい世代の設定情報を示しているが、ここで、管理サーバ210、保管サーバ220、映像蓄積装置110は、クラウド環境においても良い。
【0040】
本システムは、例えば、カメラの増設、削除、交換、バージョンアップなどや映像蓄積スケジュールの変更などに伴い、システム構成や動作条件を変更する場合が生じる。以下、そのときの動作について説明する。
【0041】
まず、(1)管理PC230から管理サーバ210に対して設定情報A(カレントの設定情報)のダウンロードを要求する。この要求は、管理PC230の設定情報要求部2301から管理サーバ210の設定情報管理部2103に対して行われる。
【0042】
すると、管理サーバ210の設定情報管理部2103は、(2)設定情報記憶部2105からカレントの設定情報Aを取り出し、設定情報送信部2104を経由して管理PC230にダウンロードを行う。
【0043】
管理PC210は、設定情報受信部2303を経由して設定情報Aをダウンロードし、設定情報解析部2304によりダウンロードの設定情報Aがカレント情報であることと、設定情報に不整合や破損がないことをチェックした後、設定情報編集部2305で、ユーザが編集できる状態にし、ディスプレイ部2306に表示し、必要な変更を可能とする。
【0044】
設定情報編集部2305により、(3)変更が反映された最新の設定情報A+1に、該設定情報の配布を決定する配布スケジュールBを添付し、設定情報送信部2305を経由して管理サーバ210へ送信(アップロード)する。配布スケジュールBには、変更された設定情報A+1を映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120へ配布する日時を指定する情報が含まれている。
【0045】
管理サーバ210は、設定情報A+1と配布スケジュールBを設定情報受信部2101により受信するとともに配布スケジューラ2107により、(4)配布スケジュールBにて指定された日時になったとき、映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120にそれぞれ設定情報A+1を配布する。
【0046】
配布完了後は、この設定情報A+1をカレントの設定情報として、設定情報記憶部2105に登録する。
なお、設定情報配布部2106は、すべての装置から各々設定情報の受信が完了したか否かを監視する機能を有する。
【0047】
管理サーバ210から配布された設定情報A+1を受ける側の装置である映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120はそれぞれ以下の如く動作する。
【0048】
まず、管理サーバ210から配布された設定情報A+1を設定情報受信部1105、2205、1205により受信する。受信が完了した場合は、その旨を管理サーバ210に通知する。
【0049】
次に、設定情報解析部1106、2206、1206により、この設定情報A+1が新しい世代の設定情報(新設定情報)であることと、不整合や破損がないことをチェックした後、設定情報更新部1107、2207、1207により設定情報Aを破棄し、設定情報A+1を設定情報記憶部1109、2209、1209に登録する。また、設定情報A+1の変更内容が当該装置の動作に影響がある場合、リブートフラグをオン(ON)にする。
【0050】
次に、リロード実行部1108、2208、1208は、リブートフラグがオンの場合、代理モジュール1104、2204、1204にリロード指示を行う。リロード指示を受けた各代理モジュールは、その配下にある各モジュール1101〜1103、2201、1201〜1202の稼動状態をチェックする。稼動中(アクティブ)状態の場合は、リロード指示を保留にすることもできる。このリロード指示に基づき各代理モジュールは、配下のモジュールをリブートさせ、設定情報A+1の内容を配下のモジュールに反映させる。
【0051】
図3は映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120の代理モジュール1104、2204、1204の一構成例を示すブロック図である。代理モジュールは1つのモジュールで兼用するように構成しても良い。
【0052】
同図において、代理モジュール1104、2204、1204は、その配下にある各種モジュール1101〜1103、2201、1201〜1202の稼動状態を監視する稼動監視部112と、該稼動監視部により各モジュールに障害が発生した場合には、管理サーバ210の管理モジュール2108に対して障害通知を行う障害通知部111などを備えている。この障害有無については、各モジュールの監視情報を読み取り、予め記録部(図示せず)に登録してある登録管理対象モジュール情報113を参照して判断する。
【0053】
また、代理モジュール1104、2204、1204は、各リロード実行部1108、2208、1208からのリロード指示を受けたとき、稼動監視部112からの非稼動フラグ情報114を元にリブート可能か否か判定し、リブート可能と判定したとき、リブート指示を出力するリブート判定部115及びリブート判定部115からのリブート指示を受け、各モジュールをリブートするリブート実行部116などを備えている。
【0054】
リブート実行部116は管理モジュール2108から強制リブート指示を受けたときも各種モジュール1101〜1103、2201、1201〜1202をリブート可能になるように構成してある。
【0055】
図4は代理モジュールの処理フローを示す図である。同図を用いて、管理モジュール2108と代理モジュールとの関係及びリロード実行部からの指示を受けてリブート(再起動)するまでの処理フローを示すフローチャートである。
【0056】
同図において、代理モジュールが、ステップS101にてスタート(START)すると、まずステップS102により、管理対象の各モジュール(1101〜1103、2201、1201〜1202)の確認を行い、ステップS103により、管理対象モジュールを配下モジュール情報に登録を行う。この配下モジュール情報は記憶部(図示せず)に登録することにより行われる。
【0057】
次に、ステップS104において、配下のモジュールが稼動中か否か判断する。
この判断の結果、稼動中でない場合(N)には、次いでステップS105において、配下モジュールが異常により停止したものであるか否か判断する。
【0058】
この判断の結果、異常停止の場合(Y)には、ステップS107により、管理モジュール2108に異常停止状態にある旨通報する。
【0059】
異常停止でない場合(N)には、ステップS106により、当該代理モジュールに非稼動フラグをセットする。
【0060】
次に、配下のモジュールが稼動中である場合(Y)及び当該代理モジュールに非稼動フラグがセットされている場合には、ステップS108により、設定情報の受信待ち状態となる。
次に、ステップS109において、設定情報を受信したか否か判断する。
【0061】
この判断の結果、設定情報を受信した場合(Y)には、ステップS110により、この受信した設定情報が新しい世代の設定情報か否か判断する。
【0062】
この判断の結果、新しい世代の設定情報である場合(Y)には、ステップS111において、新設定情報に不整合や破損があるか否か判断する。
【0063】
この判断の結果、設定情報に不整合や破損がある場合(Y)には、ステップS112により、管理モジュール2108にエラー通知し、次いでステップS113により、代理モジュールに対して強制停止の指令があるか否かを判断する。
【0064】
この判断の結果、強制停止指令の場合(Y)には、当該代理モジュールの動作を終了(END)する。
【0065】
前記ステップS111において、設定情報に不整合や破損がない場合(N)には、ステップS114により、管理モジュール2108に対して、受信完了の通知を行い、またステップS115により、現有(カレント)の設定情報Aを削除(破棄)し、受信した新しい世代の設定情報A+1を記憶部に保存する。
【0066】
次に、ステップS116において、この新しい世代の設定情報が配下モジュールの動作に影響のある情報か否か判断する。
【0067】
この判断の結果、影響のある情報である場合(Y)には、ステップS117において、非稼動フラグはオン(ON)か否か判断する。
【0068】
この判断の結果、非稼動フラグがオンの場合(Y)には、ステップS118により、該当モジュール(1101〜1103、2201、1201〜1202)をリブートする。
【0069】
非稼動フラグがオンでない場合(N)には、ステップS119において、管理モジュール2108から強制リブート指示があるか否か判断する。
【0070】
この判断の結果、リブート指示がある場合(Y)には、ステップS120により、該当モジュール(1101〜1103、2201、1201〜1202)をリブートする。
【0071】
ここで、配布された設定情報を更新する際、各装置で稼動状態でない場合のみ更新する機能も可能とする。これにより、映像蓄積装置110への映像蓄積や監視停止など、システムの不稼動時間を最小限に抑えることができ、システムの稼動効率低下を抑えることができる。
【0072】
すなわち、本実施例によれば、映像蓄積装置110、保管サーバ220、モニタPC120などにそれぞれ代理モジュール1104、2204、1204を配置させ、該代理モジュールにより配下の各モジュールの稼動状態をモニタし、この稼動状態に応じてリブートし、更新設定情報を有効とすることができることから、システムにおけるカメラ監視を長時間止めずにリブートすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
ライブ映像表示機能、録画、検索機能、稼動監視機能を有したシステムに有効であるが、その他新しい設定機能(バージョンアップなど)をダウンロードするシステムであれば、適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
110 映像蓄積装置
1104 代理モジュール
120 モニタPC
1204 代理モジュール
210 管理サーバ
2108 管理モジュール
220 保管サーバ
2204 代理モジュール
230 管理PC

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定情報の保存と配布を管理する管理サーバと、該管理サーバから配布される設定情報を受信する監視対象の映像を蓄積、保管、モニタする装置とを備えたカメラ監視システムにおいて、
映像を蓄積、保管、モニタする装置は、
前記管理サーバからの配布設定情報を受信する受信部と、
前記配布設定情報を解析する解析部と、
前記解析部により解析結果を受け、前記設定情報の更新を実行する更新部と、
前記更新部の設定情報を受け、リロード指示するリロード実行部と、
前記映像を蓄積、保管、モニタする装置の各モジュールの稼動状態を確認し、該装置が稼動状態にないと確認できたとき、前記リロード実行部のリロード指示に基づき前記蓄積、保管、モニタする装置の各モジュールをリブートする代理モジュールと、
を備え、
前記代理モジュールにより該代理モジュールの配下にある各モジュールをリブートすることを特徴とするカメラ監視システム。
【請求項2】
前記管理サーバが、前記設定情報を記憶する記憶部と、管理PCからの設定情報要求を受け、該要求に応じた設定情報を前記記憶部により世代管理された設定情報からカレント情報に置き換え、該設定情報を配布する設定情報配布部を備えた請求項1記載のカメラ監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−16911(P2013−16911A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146455(P2011−146455)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(000233491)株式会社日立システムズ (394)
【Fターム(参考)】