説明

カメラ装置

【課題】 光学フィルタ切換え時に撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることのできるカメラ装置を提供する。
【解決手段】 カメラ装置1は、撮像素子4と、撮像素子4の前面に固定された複屈折板5と、複屈折板5の前側において撮像素子4の光路上に配置される光学ガラス部材8を備える。光学ガラス部材8は、それぞれ異なる光学特性を有する複数の光学特性エリア11、12を有する。光学ガラス部材8を光路と交差する方向に移動させることにより、複数の光学特性エリア11、12のうちの1つが光路上に配置されるように、光学特性エリア11、12の切り換えを行う。複数の光学特性エリアには、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12が含まれる。赤外線カットフィルタエリア11は、光学ガラス部材8の表面上に、赤外線カット特性を有する赤外線カット材料を蒸着することにより形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルタ切換え機能を備えたカメラ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カメラ装置は、例えば、監視エリアを監視するための監視カメラ等として利用されている。従来、昼夜を問わず監視を行うために、光学フィルタ(赤外線カットフィルタ)を切り換える機能を備えた監視カメラが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
このような従来の監視カメラにおいては、昼間の撮影では、赤外線カットフィルタを撮像素子の前面に配置して撮影が行われ、夜間の撮影では、光学ガラス(素ガラス)を撮像素子の前面に配置して撮影が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−75140号公報
【特許文献2】特開2006−148299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の監視カメラで用いられる光学フィルタ部材106では、図14に示すように、光学フィルタ部材106のフィルター枠107に2つの窓部109が設けられ、一方の窓部に赤外線カットフィルタ部材111が嵌め込まれ、他方の窓部に光学ガラス部材112が嵌め込まれていた。赤外線カットフィルタ部材111と光学ガラス部材112とは、フィルター枠107によって仕切られており、したがって、赤外線カットフィルタ部材111と光学ガラス部材112との間には、フィルター枠107の段差が存在することになる。そのため、図15に示すように、光学フィルタ部材111と撮像素子104が近くに配置される場合には、赤外線カットフィルタ部材111から光学ガラス部材112への切り換えを行うときに、撮像素子104がフィルター枠107の段差に接触しないように、撮像素子104(または光学フィルタ部材106)を退避させて、撮像素子104と光学フィルタ部材106を互いに離す必要があり、そのための機構(撮像素子104を退避させるための機構)を設ける必要があった。そして、このような機構を別途設けるとすると、その分だけ製品(カメラ装置)の製造コストが高くなり、総重量も重くなってしまうという問題があった。また、撮像素子104を退避させるための機構を設けない場合には、撮像素子104と光学フィルタ部材106との距離が離れ、光学フィルタ部材6に付着した埃が映されるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、撮像素子を退避させずに光学フィルタ切換えを行うことができ、低コスト化や軽量化を実現することのできるカメラ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカメラ装置は、撮像素子と、前記撮像素子の前面に固定された複屈折板と、前記複屈折板の前側において前記撮像素子の光路上に配置され、それぞれ異なる光学特性を有する複数の光学特性エリアを有する光学ガラス部材と、前記光学ガラス部材を前記光路と交差する方向に移動させることにより、前記複数の光学特性エリアのうちの1つが前記光路上に配置されるように、前記光学特性エリアの切り換えを行う切換え手段と、を備え、前記複数の光学特性エリアには、赤外線カットフィルタエリアと素ガラスエリアが含まれ、前記赤外線カットフィルタエリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、赤外線カット特性を有する赤外線カット材料を蒸着することにより形成された構成を有している。
【0008】
この構成により、赤外線カットフィルタエリアと素ガラスエリアという2つの光学特性エリアを撮影状況に応じて切り換えることにより、好適な撮影を行うことができる。例えば、昼間の撮影では、赤外線カットフィルタエリアに切り換えて、赤外光の影響を抑えた高画質の画像を得ることができる。また、夜間の撮影では、素ガラスエリアに切り換えて感度の高い画像を得ることができる。しかも、本発明では、この赤外線カットフィルタエリアが蒸着により形成されているので、赤外線カットフィルタエリアが極めて薄く、切り換えを行うときに撮像素子を退避させる必要がない。したがって、撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができる。また、撮像素子と光学フィルタ部材を接近させることができ、光学フィルタ部材に付着した埃を映らなくすることができる。
【0009】
また、本発明のカメラ装置では、前記光学ガラス部材は、1枚のガラス板で構成されており、前記光学ガラス部材には、前記光学特性エリアの切り換えを行うときの移動方向に沿って延びるガイド辺が設けられ、前記光学ガラス部材が取り付けられるケースには、前記ガイド辺に当接して前記光学ガラス部材を前記移動方向に移動させるようにガイドするガイド部が設けられている構成を有している。
【0010】
この構成により、光学ガラス部材を1枚のガラス板で構成することができる。光学特性エリアの切り換えを行うときには、光学ガラス部材のガイド辺がガイド部に当接して、光学ガラス部材の移動方向が適切にガイドされる。このような光学ガラス部材(1枚のガラス板で構成した光学ガラス部材)によれば、従来のような厚いフィルター枠を用いる必要がなくなり、光学ガラス部材のさらなる薄型化(従来のようなフィルター枠を用いる場合にはできないような薄型化)が可能になる。
【0011】
また、本発明のカメラ装置では、前記切換え手段は、前記光学ガラス部材に取り付けられるホルダ部材と、前記ホルダ部材に設けられたピンが挿入される長穴を有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源とで構成され、前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動する構成を有している。
【0012】
この構成により、光学ガラス部材のホルダ部材にピンが設けられており、リンク部材の長穴にそのピンが挿入される。駆動源によりリンク部材を回動させると、ピンが長穴の中でスライドして、光学ガラス部材が移動方向に移動する。このようにして、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0013】
また、本発明のカメラ装置では、前記光学ガラス部材に、ピンを取り付けるための穴部が設けられており、前記切換え手段は、前記光学ガラス部材の穴部に取り付けられた前記ピンと、前記ピンが挿入される長穴を有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源で構成され、前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動する構成を有している。
【0014】
この構成により、光学ガラス部材に穴部が設けられ、その穴部にピンが取り付けられる。そして、リンク部材の長穴にそのピンが挿入される。駆動源によりリンク部材を回動させると、ピンが長穴の中でスライドして、光学ガラス部材が移動方向に移動する。このようにして、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0015】
また、本発明のカメラ装置では、前記光学ガラス部材に、長穴が設けられており、前記切換え手段は、前記光学ガラスの長穴に挿入されるピンを有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源とで構成され、前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動する構成を有している。
【0016】
この構成により、光学ガラス部材に長穴が設けられ、その長穴にリンク部材のピンが挿入される。駆動源によりリンク部材を回動させると、ピンが長穴の中でスライドして、光学ガラス部材が移動方向に移動する。このようにして、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0017】
また、本発明のカメラ装置では、前記蒸着において、前記赤外線カットフィルタエリア以外のエリアを覆うマスキング部材が用いられ、前記切換え手段は、前記赤外線カットフィルタエリアを前記光路上に配置するときに、前記マスキング部材で覆われていたエリアと前記赤外線カットフィルタエリアとの境界部分を前記光路上に配置しないように、前記光学特性エリアの切り換えを行う構成を有している。
【0018】
この構成により、マスキング部材で覆われていたエリア(マスキングエリア)と赤外線カットフィルタエリアとの境界部分は、光路上に配置されない。この境界部分では、蒸着材料の膜厚が均一にならず、にじみが発生することがある。したがって、にじみによって画質が低下するのを防ぐことができる。
【0019】
また、本発明のカメラ装置では、前記複数の光学特性エリアには、減光フィルタエリアが含まれ、前記減光フィルタエリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、減光特性を有する減光材料を蒸着することにより形成されている構成を有している。
【0020】
この構成により、撮影状況に応じて減光フィルタエリアに切り換えることにより、好適な撮影を行うことができる。例えば、光量の多い屋外の撮影では、減光フィルタエリアに切り換えて、光量を抑えた画像を得ることができる。本発明では、この減光フィルタエリアも蒸着により形成されているので、減光フィルタエリアが極めて薄く、切り換えを行うときに撮像素子を退避させる必要がない。したがって、撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができる。
【0021】
また、本発明のカメラ装置では、前記複数の光学特性エリアには、ホワイトバランス調整用エリアが含まれ、前記ホワイトバランス調整用エリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、ホワイトバランス調整で基準となる基準白色を有する白色材料を貼付することにより形成されている構成を有している。
【0022】
この構成により、ホワイトバランス調整用エリアに切り換えることにより、ホワイトバランス調整を行うことができる。このホワイトバランス調整用エリアを撮影した画像は、ホワイトバランス調整で基準とされる基準白色の画像であるので、その画像を用いてホワイトバランス調整を行うことが可能となる。
【0023】
また、本発明の方法は、カメラ装置を製造するための方法であって、前記カメラ装置は、撮像素子と、前記撮像素子の前面に固定された複屈折板と、前記複屈折板の前側において前記撮像素子の光路上に配置され、それぞれ異なる光学特性を有する複数の光学特性エリアを有する光学ガラス部材と、前記光学ガラス部材を前記光路と交差する方向に移動させることにより、前記複数の光学特性エリアのうちの1つが前記光路上に配置されるように、前記光学特性エリアの切り換えを行う切換え手段と、を備え、前記複数の光学特性エリアには、赤外線カットフィルタエリアと素ガラスエリアが含まれており、前記製造方法は、前記光学ガラス部材を用意することと、前記光学ガラス部材の表面上に、赤外線カット特性を有する赤外線カット材料を蒸着することにより、前記赤外線カットフィルタエリアを形成することと、を含んでいる。
【0024】
この製造方法によれば、赤外線カットフィルタエリアが蒸着により形成されるので、赤外線カットフィルタエリアを極めて薄くすることができる。そのため、光学特性エリアの切り換えを行うときに撮像素子を退避させる必要がなくなる。したがって、カメラ装置に、撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなくなり、その分だけ、カメラ装置の製造コストを低く抑えることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、光学フィルタ切換えの際に撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができるという効果を有するカメラ装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるカメラ装置の主要部の構成の説明図
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるカメラ装置の斜視図
【図3】本発明の第1の実施の形態のカメラ装置で用いられる光学フィルタ部材の説明図
【図4】本発明の第1の実施の形態における光学フィルタ切換え(赤外線カットフィルタエリアへの切換え)の説明図
【図5】本発明の第1の実施の形態における光学フィルタ切換え(素ガラスエリアへの切換え)の説明図
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるカメラ装置の主要部の構成の説明図
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるカメラ装置の光学フィルタ切換えの説明図
【図8】本発明の第3の実施の形態におけるカメラ装置の構成の説明図
【図9】本発明の第4の実施の形態におけるカメラ装置の説明図(分解斜視図)
【図10】本発明の第4の実施の形態における光学フィルタ切換え(赤外線カットフィルタエリアへの切換え)の説明図
【図11】本発明の第4の実施の形態における光学フィルタ切換え(素ガラスエリアへの切換え)の説明図
【図12】本発明の第4の実施の形態の変形例(変形例1)におけるカメラ装置の説明図
【図13】本発明の第4の実施の形態の他の変形例(変形例2)におけるカメラ装置の説明図
【図14】従来のカメラ装置で用いられる光学フィルタ部材の斜視図
【図15】従来のカメラ装置で用いられる光学フィルタ部材の説明図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態のカメラ装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、監視カメラ等に用いられるカメラ装置の場合を例示する。なお、以下の実施の形態では、本発明のカメラ装置を、いわゆるボックス型カメラ(オプションレンズ仕様のカメラ装置)に適用する場合について例示するが、いわゆるドーム型カメラ(ビルトイン仕様のカメラ装置)についても同様に適用可能である。
【0028】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のカメラ装置の構成を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のカメラ装置の主要部の構成を示す説明図である。図2は、本実施の形態のカメラ装置の斜視図である。
【0029】
図2に示すように、カメラ装置1は、箱形の筐体2を備え、筐体2の前面には、レンズ窓3が設けられている。図1に示すように、筐体2の内部には、レンズ光路上に撮像素子4が配置されている。この撮像素子4は、例えばCCDやCMOSなどで構成されている。なお、レンズ光路は、撮像素子4の光路であるともいえる。
【0030】
撮像素子4の前面(撮像面)には、複屈折板5が固定されている。複屈折板5は、水晶で構成されており、光学ローパスフィルターとしての役割を果たす。この複屈折板5の前側(図1における左側)には、レンズ光路上に光学フィルタ部材6が配置されている。
【0031】
図3は、光学フィルタ部材6の説明図である。図1および図3に示すように、光学フィルタ部材6は、フィルター枠7と光学ガラス部材8で構成される。フィルター枠7の外形は、略四角形状である。このフィルター枠7には、1つの開口9が設けられている。開口9の形状は、四角形状である。光学ガラス部材8の形状も四角形状である。光学ガラス部材8の大きさは、フィルター枠7の開口9よりも少し大きい。したがって、光学ガラス部材8は、フィルター枠7の開口9には嵌め込まれず、フィルター枠7の上に載せられる。そして、光学ガラス部材8の4隅が、フィルター枠7に接着剤10で固定される(図4および図5参照)。光学ガラス部材8には、2つの光学特性エリアが設けられている。2つの光学特性エリアは、それぞれ異なる光学特性を有しており、本実施の形態では、赤外線カットフィルタエリア11(IRカットフィルタエリア)と素ガラスエリア12である。
【0032】
光学ガラス部材8は、光学ガラスで構成されている。赤外線カットフィルタエリア11は、この光学ガラス部材8の表面上に、赤外線カット特性を有する材料(赤外線カット材料)を蒸着することにより形成されている。赤外線カット材料としては、例えば、TiO、SiO、ZnOなどが使用される。素ガラスエリア12には、赤外線カット材料は蒸着されていない。
【0033】
光学ガラス部材8に赤外線カット材料を蒸着する際には、マスキング部材(図示せず)が利用される。マスキング部材は、蒸着の前に光学ガラスに貼り付けられ、赤外線カットフィルタエリア11以外のエリア(マスキングエリアともいう)を覆う。このようなマスキング部材を用いた蒸着では、赤外線カットフィルタエリア11とマスキングエリアとの境界部分13(境界エリア)に、にじみが発生することがある。したがって、後述するように、本実施の形態では、このにじみが発生する境界部分13(にじみエリア)がレンズ光路上に配置されないように、光学フィルタ切換えが行われる。
【0034】
つぎに、図4および図5を参照して、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)の切換え機構について説明する。図4は、赤外線カットフィルタエリア11への切換えの説明図であり、図5は、素ガラスエリア12への切換えの説明図である。
【0035】
図4および図5に示すように、フィルター枠7には、長穴14を有する突片部15が設けられている(図3参照)。この突片部15の長穴14には、リンク部材16のピン17がスライド自在に挿入される。リンク部材16は、モータ18の駆動力によって回動可能である。モータ18の駆動力は、リンク部材16を介してフィルタ枠に伝達される。したがって、フィルタ枠は、モータ18の駆動力によって上下方向(光軸と交差する方向)にスライド可能である。
【0036】
リンク部材16が回動すると、フィルター枠7の長穴14の中でピン17がスライドし、フィルター枠7が上下方向(光軸と交差する方向)に移動する。このようにして、リンク部材16の回動運動が、フィルタ枠の上下運動に変換される。これらのフィルタ枠とリンク部材16とモータ18が、本発明の切換え手段に相当する。
【0037】
本実施の形態のカメラ装置1は、2つの切換え位置を有している。第1の切換え位置では、リンク部材16が時計回り(右回り)に回動され、光学フィルタ部材6が上方に移動して、赤外線カットフィルタエリア11が光路上に配置される(図4参照)。第2の切換え位置では、リンク部材16が反時計回り(左回り)に回動され、光学フィルタ部材6が下方に移動して、素ガラスエリア12が光路上に配置される(図5参照)。このように、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)のうちの1つが光路上に配置される。この場合、2つの切換え位置のいずれでも、赤外線カットフィルタエリア11とマスキングエリアとの境界部分13は光路上に配置されない。
【0038】
このような本発明の第1の実施の形態のカメラ装置1によれば、光学フィルタ切換え時に撮像素子4を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができる。
【0039】
本実施の形態のカメラ装置1では、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12という2つの光学特性エリアを撮影状況に応じて切り換えることにより、好適な撮影を行うことができる。例えば、昼間の撮影では、赤外線カットフィルタエリア11に切り換えて、赤外光の影響を抑えた高画質の画像を得ることができる。また、夜間の撮影では、素ガラスエリア12に切り換えて感度の高い画像を得ることができる。しかも、本実施の形態では、この赤外線カットフィルタエリア11が蒸着により形成されているので、赤外線カットフィルタエリア11が極めて薄く、切り換えを行うときに撮像素子4を退避させる必要がない。したがって、撮像素子4を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけカメラ装置1の低コスト化や軽量化をすることができる。また、撮像素子4と光学フィルタ部材6を接近させることができ、光学フィルタ部材6に付着した埃を映らなくすることができる。
【0040】
また、本実施の形態では、マスキング部材で覆われていたエリア(マスキングエリア)と赤外線カットフィルタエリア11との境界部分13は、光路上に配置されない。この境界部分13では、蒸着材料の膜厚が均一にならず、にじみが発生することがある。したがって、にじみによって画質が低下するのを防ぐことができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のカメラ装置1について説明する。ここでは、第2の実施の形態のカメラ装置1が、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0042】
図6は、本実施の形態のカメラ装置1の主要部の構成を示す説明図であり、図7は、本実施の形態の光学フィルタ切換えの説明図である。図6および図7に示すように、本実施の形態では、光学ガラス部材8に、3つの光学特性エリアが設けられている。この3つの光学特性エリアは、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12と減光フィルタエリア19(NDフィルタエリア)である。
【0043】
減光フィルタエリア19は、光学ガラス部材8の表面上に、減光特性を有する材料(減光材料)を蒸着することにより形成されている。減光材料としては、例えば、Alなどが使用される。なお、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12については、第1の実施の形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0044】
光学ガラス部材8に減光材料を蒸着する際にも、マスキング部材が利用される。減光材料が蒸着される面は、赤外線カット材料が蒸着される面とは反対側の面であることが好ましい。図6では、赤外線カット材料が光学ガラス部材8の表面(おもて面、図6の左側の面)に蒸着され、減光材料が光学ガラス部材8の裏面(図6の右側の面)に蒸着されている。
【0045】
赤外線カット材料や減光材料が蒸着される際には、マスキング部材(利用される)。仮に、減光材料が蒸着される面が、赤外線カット材料が蒸着される面と同じ面であるとすると、一方の材料(例えば、赤外線カット材料)の蒸着が完了した後に、もう一方の材料(例えば、減光材料)の蒸着をする際には、すでに蒸着された材料(赤外線カット材料)の上にマスキング部材を貼り付けることになる。そのため、もう一方の材料(減光材料)の蒸着が完了した後に、そのマスキング部材を剥がす際、蒸着された材料(赤外線カット材料)も一緒に剥がされてしまうおそれがある。減光材料が蒸着される面が、赤外線カット材料が蒸着される面と反対側の面であれば、このようなおそれがない。
【0046】
このような本発明の第2の実施の形態のカメラ装置1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0047】
その上、本実施の形態のカメラ装置1では、撮影状況に応じて減光フィルタエリア19に切り換えることにより、好適な撮影を行うことができる。例えば、光量の多い屋外の撮影では、減光フィルタエリア19に切り換えて、光量を抑えた画像を得ることができる。そして、この減光フィルタエリア19も蒸着により形成されているので、減光フィルタエリア19が極めて薄く、切り換えを行うときに撮像素子4を退避させる必要がない。したがって、撮像素子4を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができる。
【0048】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態のカメラ装置1について説明する。ここでは、第3の実施の形態のカメラ装置1が、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0049】
図8は、本実施の形態のカメラ装置1の構成を示す説明図である。図8に示すように、本実施の形態の光学フィルタ部材6は、円形の光学ガラス部材8で構成される。そして、この光学ガラス部材8には、4つの光学特性エリアが設けられている。この4つの光学特性エリアは、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12と減光フィルタエリア19とホワイトバランス調整用エリア20である。
【0050】
ホワイトバランス調整用エリア20は、光学ガラス部材8の表面上に、ホワイトバランス調整で基準となる基準白色を有する材料(白色材料)を貼付することにより形成されている。白色材料は、例えば、シート状の部材やフィルム状の部材などで構成され、白色部材と呼ぶこともできる。なお、赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12については、第1の実施の形態と同様であり、減光フィルタエリア19については、第2の実施の形態と同様であるので、これらの光学特性エリアについては、ここでは説明を省略する。
【0051】
本実施の形態では、光学フィルタ部材6(円形の光学ガラス部材8)が、モータ(図示せず)の駆動力によって回転する。モータの駆動力によって光学フィルタ部材6が回転して、4つの回転位置(4つの光学特性エリアが光路上に配置される回転位置)の切換えが行われる(図8参照)。
【0052】
このような本発明の第3の実施の形態のカメラ装置1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0053】
その上、本実施の形態のカメラ装置1では、ホワイトバランス調整用エリア20に切り換えることにより、ホワイトバランス調整を行うことができる。このホワイトバランス調整用エリア20を撮影した画像は、ホワイトバランス調整で基準とされる基準白色の画像であるので、その画像を用いてホワイトバランス調整を行うことが可能となる。ただし、このホワイトバランス調整用エリア20は貼付により形成されているので、切り換えを行うときに撮像素子4を僅かではあるが退避させる必要がある。
【0054】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施の形態のカメラ装置1について説明する。ここでは、第4の実施の形態のカメラ装置1が、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0055】
図9は、本実施の形態のカメラ装置1の構成を説明するための分解斜視図である。図9に示すように、本実施の形態の光学ガラス部材8は、1枚のガラス板で構成されている。この光学ガラス部材8は、ケース21の中に収納されている。このケース21は、フロントケース22とリヤケース23で構成されており、光学ガラス部材8は、リヤケース23に取り付けられている。
【0056】
図9に示すように、光学ガラス部材8の形状は、略四角形状(略長方形状)であり、光学ガラス部材8は、光学特性エリアの切り換えを行うときに、長辺に沿う方向にスライド移動される。つまり、光学ガラス部材8の長辺は、光学特性エリアの切り換えを行うときの移動方向に沿って延びている。リヤケース23には、光学ガラス部材8の長辺に当接するガイド部24が設けられている。
【0057】
この場合、光学ガラス部材8の2つの長辺のうち、一方の長辺(図10および図11の上側の辺)には、二つのガイド部24の凸部がそれぞれ当接しており、もう一方の長辺(図10および図11の下側の辺)には、一つのガイド部24の凸部(二つの凸部)が当接している。このように、光学ガラス部材8の長辺にガイド部24がそれぞれ外側から当接する(光学ガラス部材8がガイド部24によって挟まれる)ことによって、光学ガラス部材8は、光学特性エリアの切り換えを行うときの移動方向(光軸と交差する方向)にスライド移動するようにガイドされる。したがって、光学ガラス部材8の長辺は、ガイド辺と呼ぶこともできる。
【0058】
また、図9に示すように、光学ガラス部材8の端部には、ホルダ部材25が取り付けられている。ホルダ部材25の中央部には、ピン26が立設されている。このピン26は、リンク部材27の長穴28にスライド自在に挿入される。リンク部材27は、モータ18の駆動力によって回動可能である。モータ18の駆動力は、リンク部材27を介して光学ガラス部材8に伝達される。このようにして、光学ガラス部材8は、モータ18の駆動力によって光軸と交差する方向(図10、11における左右方向)にスライドできるように構成されている。ここで、モータ18は、本発明の駆動源に相当する。
【0059】
つぎに、図10および図11を参照して、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)の切換えについて説明する。この場合、リンク部材27が回動すると、リンク部材27の長穴28の中でピン26がスライドし、光学ガラス部材8が左右方向(光軸と交差する方向)にスライド移動する。このようにして、リンク部材27の回動運動が、光学ガラス部材8の左右方向の運動に変換される。
【0060】
本実施の形態のカメラ装置1も、第1の実施の形態と同様に、2つの切換え位置を有している。第1の切換え位置では、リンク部材27が時計回り(右回り)に回動され、光学ガラス部材8が右方向に移動して、赤外線カットフィルタエリア11が光路上に配置される(図10参照)。第2の切換え位置では、リンク部材27が反時計回り(左回り)に回動され、光学ガラス部材8が左方向に移動して、素ガラスエリア12が光路上に配置される(図11参照)。このように、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)のうちの一方が光路上に配置される。この場合、2つの切換え位置のいずれにおいても、ガイド部24は光学ガラス部材8の長辺に当接する(ガイド部24が光学ガラス部材8から離れない)ようになっている。
【0061】
このような本発明の第4の実施の形態のカメラ装置1によっても、第1の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0062】
その上、本実施の形態のカメラ装置1では、光学ガラス部材8を1枚のガラス板で構成することができる。光学特性エリアの切り換えを行うときには、光学ガラス部材8のガイド辺がガイド部24に当接して、光学ガラス部材8の移動方向が適切にガイドされる。このような光学ガラス部材8(1枚のガラス板で構成した光学ガラス部材8)によれば、従来のような厚いフィルター枠を用いる必要がなくなり、光学ガラス部材8のさらなる薄型化(従来のようなフィルター枠を用いる場合にはできないような薄型化)が可能になる。
【0063】
この場合、光学ガラス部材8のホルダ部材25にピン26が設けられており、リンク部材27の長穴28にそのピン26が挿入される。モータ18によりリンク部材27を回動させると、ピン26が長穴28の中でスライドして、光学ガラス部材8が移動方向に移動する。このようにして、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0064】
(変形例)
次に、第4の実施の形態の変形例について説明する。図12は、第4の実施の形態の変形例(変形例1)の構成を示す説明図である。図12に示すように、この変形例1では、光学ガラス部材8の端部に、ピン29を取り付けるための穴部30が設けられており、リンク部材27には、このピン29が挿入される長穴28が設けられている。そして、光学ガラス部材8の穴部30にピン29が取り付けられ、リンク部材27の長穴28にそのピン29がスライド自在に挿入されている。
【0065】
この変形例1でも、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)の切換えを行うときには、モータ18の回転駆動力でリンク部材27を回動させる。この場合、第4の実施の形態と同様に、リンク部材27が回動すると、リンク部材27の長穴28の中でピン29がスライドし、光学ガラス部材8が左右方向(光軸と交差する方向)にスライド移動する(図10および図11参照)。このようにして、変形例1でも、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0066】
図13は、第4の実施の形態の他の変形例(変形例2)の構成を示す説明図である。図13に示すように、この変形例2では、光学ガラス部材8の端部に、長穴31が設けられており、リンク部材27には、この長穴31に挿入されるピン32が設けられている。そして、光学ガラス部材8の長穴31に、リンク部材27のピン32がスライド自在に挿入されている。
【0067】
この変形例2で、も、光学特性エリア(赤外線カットフィルタエリア11と素ガラスエリア12)の切換えを行うときには、モータ18の回転駆動力でリンク部材27を回動させる。この場合、リンク部材27が回動すると、光学ガラス部材8の長穴31の中でピン32がスライドし、光学ガラス部材8が左右方向(光軸と交差する方向)にスライド移動する(図10および図11参照)。このようにして、変形例2でも、光学特性エリアの切り換えを行うことができる。
【0068】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0069】
以上のように、本発明にかかるカメラ装置は、光学フィルタ切換え時に撮像素子を退避させるための機構を設ける必要がなく、その分だけ低コスト化や軽量化をすることができるという効果を有し、監視カメラ等として有用である。
【符号の説明】
【0070】
1 カメラ装置
2 筐体
3 レンズ窓
4 撮像素子
5 複屈折板
6 光学フィルタ部材
7 フィルター枠
8 光学ガラス部材
9 開口
10 接着剤
11 赤外線カットフィルタエリア
12 素ガラスエリア
13 境界部分
14 長穴
15 突片部
16 リンク部材
17 ピン
18 モータ
19 減光フィルタエリア
20 ホワイトバランス調整用エリア
21 ケース
22 フロントケース
23 リヤケース
24 ガイド部
25 ホルダ部材
26 ピン
27 リンク部材
28 長穴
29 ピン
30 穴部
31 長穴
32 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、
前記撮像素子の前面に固定された複屈折板と、
前記複屈折板の前側において前記撮像素子の光路上に配置され、それぞれ異なる光学特性を有する複数の光学特性エリアを有する光学ガラス部材と、
前記光学ガラス部材を前記光路と交差する方向に移動させることにより、前記複数の光学特性エリアのうちの1つが前記光路上に配置されるように、前記光学特性エリアの切り換えを行う切換え手段と、
を備え、
前記複数の光学特性エリアには、赤外線カットフィルタエリアと素ガラスエリアが含まれ、前記赤外線カットフィルタエリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、赤外線カット特性を有する赤外線カット材料を蒸着することにより形成されていることを特徴とするカメラ装置。
【請求項2】
前記光学ガラス部材は、1枚のガラス板で構成されており、
前記光学ガラス部材には、前記光学特性エリアの切り換えを行うときの移動方向に沿って延びるガイド辺が設けられ、
前記光学ガラス部材が取り付けられるケースには、前記ガイド辺に当接して前記光学ガラス部材を前記移動方向に移動させるようにガイドするガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置。
【請求項3】
前記切換え手段は、前記光学ガラス部材に取り付けられるホルダ部材と、前記ホルダ部材に設けられたピンが挿入される長穴を有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源とで構成され、
前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動することを特徴とする請求項2に記載のカメラ装置。
【請求項4】
前記光学ガラス部材には、ピンを取り付けるための穴部が設けられており、
前記切換え手段は、前記光学ガラス部材の穴部に取り付けられた前記ピンと、前記ピンが挿入される長穴を有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源で構成され、
前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動することを特徴とする請求項2に記載のカメラ装置。
【請求項5】
前記光学ガラス部材には、長穴が設けられており、
前記切換え手段は、前記光学ガラスの長穴に挿入されるピンを有するリンク部材と、前記リンク部材を回動させる駆動源とで構成され、
前記光学特性エリアの切り換えを行うときには、前記リンク部材を回動させることにより、前記ピンが前記長穴の中でスライドして、前記光学ガラス部材が前記移動方向に移動することを特徴とする請求項2に記載のカメラ装置。
【請求項6】
前記蒸着において、前記赤外線カットフィルタエリア以外のエリアを覆うマスキング部材が用いられ、
前記切換え手段は、前記赤外線カットフィルタエリアを前記光路上に配置するときに、前記マスキング部材で覆われていたエリアと前記赤外線カットフィルタエリアとの境界部分を前記光路上に配置しないように、前記光学特性エリアの切り換えを行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のカメラ装置。
【請求項7】
前記複数の光学特性エリアには、減光フィルタエリアが含まれ、前記減光フィルタエリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、減光特性を有する減光材料を蒸着することにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のカメラ装置。
【請求項8】
前記複数の光学特性エリアには、ホワイトバランス調整用エリアが含まれ、前記ホワイトバランス調整用エリアは、前記光学ガラス部材の表面上に、ホワイトバランス調整で基準となる基準白色を有する白色材料を貼付することにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のカメラ装置。
【請求項9】
カメラ装置を製造するための方法であって、
前記カメラ装置は、
撮像素子と、前記撮像素子の前面に固定された複屈折板と、前記複屈折板の前側において前記撮像素子の光路上に配置され、それぞれ異なる光学特性を有する複数の光学特性エリアを有する光学ガラス部材と、前記光学ガラス部材を前記光路と交差する方向に移動させることにより、前記複数の光学特性エリアのうちの1つが前記光路上に配置されるように、前記光学特性エリアの切り換えを行う切換え手段と、を備え、
前記複数の光学特性エリアには、赤外線カットフィルタエリアと素ガラスエリアが含まれており、
前記製造方法は、
前記光学ガラス部材を用意することと、
前記光学ガラス部材の表面上に、赤外線カット特性を有する赤外線カット材料を蒸着することにより、前記赤外線カットフィルタエリアを形成することと、
を含むことを特徴とするカメラ装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−88685(P2012−88685A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111473(P2011−111473)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】