カラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラム
【課題】魅力のある娯楽を提供することができるカラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ別のユーザデータ162は、レベル及び経験値を含むキャラクタデータを含んでおり、カラオケ装置1は、キャラクタデータで表されるキャラクタとモンスター(対戦キャラクタ)とを対戦させるゲームを行う。カラオケ装置1は、カラオケの楽曲を再生し、カラオケの採点機能によってユーザの歌唱結果を採点し、採点結果に応じてキャラクタの獲得経験値を計算し、レベル及び獲得経験値に基づいてキャラクタの攻撃値を計算し、ゲームを実行する。更にカラオケ装置1は、獲得経験値からキャラクタの経験値を更新し、経験値に応じてキャラクタのレベルを上昇させる。ユーザは、ゲームを行うことによって自分のキャラクタを成長させることができる。
【解決手段】ユーザ別のユーザデータ162は、レベル及び経験値を含むキャラクタデータを含んでおり、カラオケ装置1は、キャラクタデータで表されるキャラクタとモンスター(対戦キャラクタ)とを対戦させるゲームを行う。カラオケ装置1は、カラオケの楽曲を再生し、カラオケの採点機能によってユーザの歌唱結果を採点し、採点結果に応じてキャラクタの獲得経験値を計算し、レベル及び獲得経験値に基づいてキャラクタの攻撃値を計算し、ゲームを実行する。更にカラオケ装置1は、獲得経験値からキャラクタの経験値を更新し、経験値に応じてキャラクタのレベルを上昇させる。ユーザは、ゲームを行うことによって自分のキャラクタを成長させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信カラオケのシステムを利用して、カラオケと連動したゲームを提供するカラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手軽な娯楽としてカラオケが普及している。近年では、多数のカラオケのコンテンツデータを記憶する中央装置に、飲食店又はカラオケ専門店等に設置されたカラオケ装置が通信回線を介して接続されており、カラオケ装置からの要求に応じて中央装置がカラオケ装置へカラオケのコンテンツデータを送信する通信カラオケのシステムが多く用いられている。中央装置が配信するコンテンツデータには、楽曲を演奏するための音楽データと歌詞データとを含んでおり、カラオケ装置は、配信されたコンテンツデータに基づいて、歌詞をディスプレイに表示しながら楽曲を演奏する。
【0003】
またカラオケの娯楽性をより高めるために、様々な方法が提案されている。例えば、従来のカラオケ装置には、ユーザの歌唱結果を採点する採点機能を備えたものがある。この採点機能は、ユーザの歌声を取り込み、予め定められている楽曲のリズム・声量・テンポ等と取り込んだ歌声とを比較することにより、採点結果を数値で算出するものである。また特許文献1には、各ユーザに対してキャラクタを登録しておき、歌詞を表示する際にキャラクタを同時に表示させる、又は歌唱結果に応じてキャラクタの外見を変化させる等、各ユーザに固有のキャラクタを用いて娯楽を提供する技術が開示されている。また特許文献2には、カラオケの採点結果に応じてコマを進めるすごろくゲームを提供する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2007−94140号公報
【特許文献2】特開平9−265293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る技術では、各ユーザ固有のキャラクタを表示するに留まり、娯楽性に乏しいという問題があった。またキャラクタについても、ユーザの思い入れを喚起するほどの魅力には乏しいという問題があった。また特許文献2に係る技術では、すごろくゲームの提供によって娯楽性は向上するものの、娯楽に持続性がなく、継続してユーザを誘引するだけの魅力に欠けるという問題がある。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、各ユーザ固有のキャラクタをカラオケの採点結果に応じて成長させるゲームを提供することにより、魅力のある娯楽を提供することができるカラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るカラオケゲームシステムは、ユーザに固有のデータを記憶する記憶装置と、楽曲データに基づいて楽曲を再生する手段、楽曲の再生に伴って映像を表示する表示手段、及びユーザの歌唱結果を採点する採点手段を備えるカラオケ装置とを含み、ユーザに固有のデータを用いたゲームを提供するカラオケゲームシステムにおいて、前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル、及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを含み、前記記憶装置は、前記カラオケ装置へ、ユーザに係るキャラクタデータを送信する手段を備え、前記カラオケ装置は、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、前記記憶装置から受信したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、内容を更新した前記キャラクタデータを前記記憶装置へ送信する手段とを備え、前記記憶装置は、更に、記憶しているキャラクタデータを、前記カラオケ装置から受信したキャラクタデータに更新する手段を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るカラオケゲームシステムは、前記ゲームは、前記キャラクタデータが表すキャラクタを他の対戦キャラクタと対戦させるゲームであり、前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、更に、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点を含んでおり、前記カラオケ装置は、更に、前記キャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点に係る情報を前記記憶装置へ送信する手段とを備え、前記記憶装置は、更に、前記カラオケ装置から受信した前記情報に基づいて、ユーザに固有のデータに含まれる得点を更新する手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るカラオケ装置は、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを取得する手段と、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、取得したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るカラオケ装置は、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを記憶する手段と、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、前記キャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るカラオケ装置は、前記キャラクタデータが表すキャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを更に備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るカラオケ装置は、前記楽曲データは、複数のブロックを含んでおり、前記採点手段は、前記楽曲データに含まれる各ブロック別に、各ブロックに基づいた楽曲再生に伴ったユーザの歌唱結果を採点する手段と、各ブロック別の採点結果に基づいて、楽曲全体に係る採点結果を計算する手段とを有し、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果を示す映像を、採点結果が得られる都度、入れ替わりで前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタの画像及び前記対戦キャラクタの画像を含む映像を、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果に応じて変更する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るカラオケ装置は、日時を特定する手段を更に備え、前記計算手段は、前記再生手段が再生した楽曲が、特定した日時に対応した所定の楽曲である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るカラオケ装置は、前記楽曲データは、当該楽曲データの利用が開始された日時の情報を含んでおり、前記計算手段は、前記再生手段が楽曲を再生するために利用した楽曲データに含まれる前記情報が示す日時からの経過時間が所定期間内である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るカラオケ装置は、前記計算手段は、前記採点手段による採点結果が所定の数値である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係るプログラムは、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置を構成するコンピュータに、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル及び前記キャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを用いたゲームを実行させるプログラムであって、コンピュータに、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によって前記キャラクタが獲得する獲得経験値を計算させる手順と、コンピュータに、前記キャラクタデータに含まれる経験値に計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新させる手順と、コンピュータに、更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新させる手順とを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明においては、レベル及び経験値を有するキャラクタをユーザ別に設定しておき、カラオケの採点機能によってユーザの歌唱結果を採点し、採点結果に応じてキャラクタの獲得経験値を計算し、獲得経験値に基づいてキャラクタの経験値を更新し、経験値が所定値以上となった場合に、キャラクタのレベルを上昇させる。ユーザは、ゲームを行うことによって自分のキャラクタを成長させることができる。
【0017】
また本発明においては、カラオケの演奏中にキャラクタと対戦キャラクタとが対戦する映像を表示し、レベル及び獲得経験値に基づいてキャラクタの攻撃値を計算し、攻撃値が所定値以上である場合に、キャラクタが対戦キャラクタを倒したことを表示する。これにより、キャラクタが対戦キャラクタと対戦するゲームを行うことができる。
【0018】
また本発明においては、楽曲を再生するための楽曲データに含まれる複数のブロックの夫々について採点を行い、各ブロックについての採点結果が得られる都度、採点結果を表示し、採点結果に応じて映像を変更する。これにより、採点の途中経過が娯楽として提供される。
【0019】
また本発明においては、カラオケで演奏した楽曲が日時に応じて定められる所定の楽曲である場合に獲得経験値を増大させることにより、ユーザには思いがけない娯楽を提供する。
【0020】
また本発明においては、カラオケで演奏した楽曲がカラオケで利用され始めてから所定期間内である場合に獲得経験値を増大させることにより、新曲を利用したユーザに特典を提供する。
【0021】
また本発明においては、採点結果の数値が所定の数値である場合に獲得経験値を増大させることにより、偶然に発生する娯楽を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明にあっては、カラオケでのユーザの歌唱結果を採点した採点結果に応じて、ユーザに固有のキャラクタを成長させ、またキャラクタを対戦キャラクタと対戦させるゲームを行うことにより、カラオケの歌唱時に単に娯楽を提供するに留まらず、持続性のある娯楽を提供することができる。ユーザの歌唱結果にキャラクタの成長が左右され、また繰り返しゲームを行うことによってよりキャラクタを成長させることができるので、キャラクタに対するユーザの思い入れを喚起し、継続してユーザにゲームを行わせる魅力にあふれた娯楽を提供することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明のカラオケゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。本発明のカラオケゲームシステムは、通信カラオケのシステムを構成している。カラオケ装置1は、カラオケ専門店又は飲食店等の店舗Sに設置されており、公衆回線網又は専用回線等の通信ネットワークNに接続されている。通信ネットワークNには、カラオケ用の楽曲データ、及び登録されたユーザに係るデータを記憶する記憶装置3が接続されている。記憶装置3は、カラオケ装置1へ楽曲データを送信し、カラオケ装置1は、受信した楽曲データに基づいて楽曲を再生する。通常、複数のカラオケ装置1が通信ネットワークNに接続されており、記憶装置3は複数のカラオケ装置1に対して楽曲データを配信する。
【0024】
図2は、記憶装置3の内部構成例を示すブロック図である。記憶装置3は、サーバ装置を用いて構成されており、演算を行うCPU31と、演算に伴う一時的なデータを記憶するRAM32と、ハードディスクで構成された記憶部33とを備えている。記憶部33は、CPU31が処理を行うためのコンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムは、必要に応じて記憶部33からRAM32にロードされ、CPU31は、RAM32にロードしたコンピュータプログラムに従って記憶装置3に必要な処理を行う。また記憶部33は、カラオケ用の楽曲をカラオケ装置1で再生するための多数の楽曲データと、予め登録されているユーザに係る複数のユーザデータとを記憶している。またCPU31には、通信ネットワークNに接続された通信部34が接続されている。CPU31は、通信部34を用いて通信ネットワークNとの間でデータを送受信し、記憶部33が記憶している楽曲データ及びユーザデータを通信ネットワークNを介してカラオケ装置1へ送信する処理を行う構成となっている。
【0025】
図3は、カラオケ装置1の内部構成例を示すブロック図である。カラオケ装置1は、演算を行うCPU11と、演算に伴う一時的なデータを記憶するRAM12と、カラオケ装置1の制御に必要な各種のデータ及びプログラムを記憶するROM13と、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリで構成された記憶部16とを備えている。CPU11、RAM12、ROM13及び記憶部16は、本発明のカラオケ装置1を構成するコンピュータをなす。記憶部16は、本発明のプログラム160を記憶しており、CPU11は、必要に応じてプログラム160を記憶部16からRAM12へロードし、ロードしたプログラム160に従って必要な処理を実行する。
【0026】
またCPU11には、通信ネットワークNに接続された通信部14が接続されている。通信部14は、通信ネットワークNを介して記憶装置3から送信された楽曲データ及びユーザデータを受信し、記憶部16は、通信部14が受信した複数の楽曲データ161及びユーザデータ162を記憶する。また記憶部16は、楽曲の演奏に伴ってディスプレイ(表示手段)22に映像を表示するための映像データ163を記憶している。またCPU11には、赤外線を用いてリモコン装置21との間で情報を交換する赤外線通信部15が接続されている。リモコン装置21は、タッチパネルを備え、ユーザが適宜の操作を行うことにより、ユーザのログイン又は選曲等の各種の処理指示を受け付け、受け付けた処理指示をカラオケ装置1へ送信する構成となっている。赤外線通信部15は、リモコン装置21から送信された各種の指示を受信する。またCPU11には、ユーザが直接操作することによって各種の指示を入力する操作部111と、日時を計測し、現在の日時を特定することができる計時部112が接続されている。
【0027】
またCPU11には、楽曲データ161に基づいて音声信号を生成する処理を実行することにより、楽曲を再生する音声処理部17が接続されている。音声処理部17には、音声信号を増幅するアンプ18が接続されており、アンプ18には、スピーカ23及びユーザが歌唱のために使用するマイク24が接続されている。なお、マイク24は無線通信を用いてアンプ18に接続されていてもよい。アンプ18は、音声処理部17からの音声信号を増幅し、音声信号に基づいた音声をスピーカ23から出力する。またアンプ18は、ユーザが使用するマイク24から入力された音声信号を増幅し、マイク24からの音声信号に基づいた音声をスピーカ23から出力する。このように、スピーカ23から、楽曲データ161に基づいて再生される楽曲と、マイク24を使用して歌唱するユーザの歌声とが出力されることにより、カラオケが演奏される。なお、アンプ18は、音声処理部17からの音声信号とマイク24からの音声信号とに基づいて音声のミキシングを行い、ミキシングした音声をスピーカ23から出力する形態であってもよい。
【0028】
またCPU11には、映像データ163に基づいた映像に楽曲の歌詞を重ねた映像を表す映像信号を生成する処理を行う映像処理部19が接続されている。映像処理部19にはディスプレイ22が接続されている。ディスプレイ22は、映像信号に従って、映像データ163に基づいた映像に楽曲の歌詞を重ねた映像を表示する。更にCPU11には、ユーザの歌唱結果を採点する処理を行う採点部110が接続されており、採点部110にはマイク24が接続されている。採点部110は、ユーザの歌唱結果である音声信号をマイク24から入力され、予め定められている楽曲のリズム・声量・テンポ等と入力された音声信号とを比較することにより、採点結果を数値で算出する処理を行う。本実施例では、採点部110は100点満点で採点結果を計算するとする。
【0029】
図4は、楽曲データ161の内容例を示す概念図である。図4(a)は、楽曲データ161全体の構成を示しており、楽曲データ161は、ヘッダ、音声データ、及び歌詞データを含んで構成されている。ヘッダには、楽曲の曲名、歌手名、ジャンル、楽曲の利用開始日及び楽曲を特定するための曲番号等、楽曲に関する各種のデータが含まれている。音声データは、カラオケ装置1が楽曲を再生するためのmidiフォーマットのデータであり、歌詞データは、楽曲の再生に同期してディスプレイ22に歌詞を表示させるためのデータである。なお、楽曲データは、採点部110がユーザの歌唱結果を採点するための基準となる基準データを含んでいてもよい。
【0030】
図4(b)は、音声データの内容例を示す。音声データは、複数のブロックからなり、各ブロックは楽曲中の一フレーズに対応するデータとなっている。各ブロックのデータに基づいた音声を順番に出力することにより、楽曲が再生される。歌詞データの構成も音声データと同様の構成となっており、音声データの各ブロックに基づいた音声出力と、歌詞データの各ブロックに基づいた歌詞の表示とを容易に同期させることができるようになっている。
【0031】
図5は、ユーザデータ162の内容例を示す概念図である。ユーザデータ162は、ユーザ名、パスワード、楽曲の購入等の各種のサービスで利用可能なポイント、及び本発明で利用されるユーザ固有のキャラクタを表すキャラクタデータを含んでいる。図5には、ユーザ名が「ワカキーノ」であり、ポイントが18である例を示している。またキャラクタデータは、キャラクタの強さを数値で示したレベルと、キャラクタの経験を数値で示した経験値とを含んでいる。本発明で利用するレベル及び経験値は、所謂ロールプレイングゲームで一般的に利用されるレベル及び経験値と同等のものである。レベルは、キャラクタの強さを段階的に表した数値であり、レベルの数値が一つ上昇するということは、キャラクタの強さが一段階上昇したことを示す。経験値は、ユーザが本発明のカラオケゲームを利用する都度増加する数値であり、ある一定以上の経験値が蓄積された場合にレベルが上昇するものである。図5には、レベルが4であり、経験値が4313である例を示している。本発明のカラオケゲームシステムは、キャラクタデータが表すユーザ固有のキャラクタを用いて、採点部110での採点結果に応じたゲームを行うものである。
【0032】
また記憶部16は、本発明のカラオケゲームにおいてユーザ固有のキャラクタの対戦相手となるモンスター(対戦キャラクタ)を表すモンスターデータ164、及びキャラクタの経験値とレベルの上昇との関係を示したレベルアップ表165を記憶している。図6は、モンスターデータ164の内容例を示す概念図である。モンスターデータ164は、モンスターA,モンスターB,…等の複数のモンスターの夫々を特定するモンスターIDに関連付けて、モンスターのレベル、防御値、及び苦手ジャンルが含まれている。モンスターのレベルは、キャラクタのレベルに対応するものであり、キャラクタのレベルに応じてモンスターを選択するために利用する値である。防御値は、キャラクタの攻撃を防御する防御力の大きさを数値で示した値である。また苦手ジャンルは、各モンスターが苦手とする楽曲のジャンルを示している。映像データ163は、モンスターIDで特定される各モンスターの画像を含んでいる。
【0033】
図7は、レベルアップ表165の内容例を示す概念図である。夫々のレベルの上昇に必要な経験値である基準値が記録されている。図7に示す例では、レベル1からレベル2へ上昇するためには、蓄積した経験値が800必要であり、レベル4からレベル5へ上昇するためには、蓄積した経験値が5000必要となっている。
【0034】
更に記憶部16は、ゲーム内容に影響する楽曲であるラッキーソングを日時と対照して定めてあるラッキーソング対照表166と、過去に数多く利用された楽曲のランキングを示すランキングデータ167を示している。ランキングデータ167は、過去一月等の所定期間中にカラオケのシステムで又は店舗Sで数多く利用された楽曲のランキングを示しており、ランキング順位と楽曲を特定する曲番号とが関連付けられている。図8は、ラッキーソング対照表166の内容例を示す概念図である。日付の下一桁を示す数値と、1〜100までのランキング順位のいずれかとが対応している。図8の例では、例えば、日付が5日、15日又は25日の場合は、ランキング順位が6位、16位、26位、36位、46位、56位、66位、76位、86位又は96位の楽曲がラッキーソングとなる。
【0035】
次に、以上の構成でなる本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理を説明する。図9〜11は、本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。カラオケ装置1のCPU11は、プログラム160に基づいて以下の処理を実行する。カラオケ装置1は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことにより、ユーザのログインを受け付ける(S1)。ステップS1では、ユーザは、リモコン装置21を用いてユーザ名及びパスワードを入力し、リモコン装置1は入力内容をカラオケ装置1へ送信し、カラオケ装置1は、赤外線通信部15で入力内容を受け付け、受け付けたユーザ名及びパスワードを記憶装置3に照会することによりユーザを認証する。なお、カラオケ装置1は、新規のユーザの登録を行ってからログインを受け付ける処理を行ってもよい。
【0036】
カラオケ装置1のCPU11は、ログインを受け付けたユーザに係るユーザデータの要求を、通信部14に通信ネットワークNを介して記憶装置3へ送信させる(S2)。記憶装置3は、ユーザデータの要求を通信部34で受信し(S3)、CPU31は、要求されたユーザデータを、通信部34に通信ネットワークNを介して要求の送信元のカラオケ装置1へ送信する(S4)。カラオケ装置1は、ログインしたユーザに係るユーザデータを通信部14で受信する(S5)。カラオケ装置1が受信したユーザデータ162は、記憶部16に記憶される。
【0037】
図12は、ログインを行った後のリモコン装置21のタッチパネルの表示例を示す模式図である。ユーザ名が表示されており、更に各種の指示を入力するためのメニューが表示されている。ユーザは、メニュー上で「選曲」を指定することにより、通常のカラオケを行うために選曲の指示を入力することができる。またユーザは、メニュー上で「ゲーム」を指定することにより、本発明に係るカラオケゲームを開始する指示を入力することができる。リモコン装置21は、ユーザが入力した指示を示す信号をカラオケ装置1へ送信し、カラオケ装置1は、リモコン装置21からの信号を赤外線通信部15で受信することにより、ユーザからの各種の指示を受け付ける。
【0038】
カラオケ装置1のCPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、ゲーム開始の指示の受付を待ち受ける(S6)。ゲーム開始の指示の受付がない場合は(S6:NO)、CPU11は、選曲の指示の受付を待ち受ける(S7)。選曲の指示を受け付けた場合は(S7:YES)、CPU11は、通常のカラオケ演奏の処理を実行する(S8)。ステップS7で選曲の指示の受付がない場合(S7:NO)、又はステップS8が終了した場合は、CPU11は、後述するステップS40へ処理を進める。
【0039】
ステップS6でゲーム開始の指示を受け付けた場合は(S6:YES)、CPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、選曲の受付を待ち受ける(S9)。ユーザがメニュー上で「選曲」を指定した場合、リモコン装置21は、選曲可能な楽曲の一覧を表示して一の楽曲の指定を受け付けるか、又は楽曲を特定する曲番号の入力を受け付ける等の方法により、選曲を受け付ける。選曲の受付がない場合は(S9:NO)、CPU11は、待ち受けを続行する。
【0040】
ステップS9で選曲を受け付けた場合は(S9:YES)、CPU11は、カラオケゲームを行うために、ユーザデータ162に含まれるキャラクタデータで表されるキャラクタの対戦相手となるモンスターを決定する処理を行う(S10)。ステップS10では、モンスターデータ164に含まれるデータの内、キャラクタデータに含まれるレベルと同一のレベルが関連付けられたデータを読み出し、読み出したデータで表されるモンスターをキャラクタの対戦相手として決定する。本実施例では、カラオケゲームで使用するキャラクタを、図5に示すキャラクタデータで表されるキャラクタとし、対戦相手のモンスターを、図6に示すモンスターDで特定されるモンスターであるとする。
【0041】
なお、本発明では、その他の方法でモンスターを決定してもよい。例えば、レベルが同じ複数のモンスターのデータをモンスターデータ164に記録しておき、キャラクタのレベルと同一のレベルのモンスターの中からランダムに一のモンスターを選択してもよい。またキャラクタのレベル以下のレベルのモンスターの中から一のモンスターを選択してもよい。また全てのモンスターの中から、キャラクタのレベルに応じた確率に基づいて一のモンスターを選択してもよい。またユーザデータ162にキャラクタの対戦履歴を記録しておき、対戦履歴に応じてモンスターを決定してもよい。また、予め記憶されたモンスターデータ164を用いるのではなく、キャラクタデータからモンスターのデータを作成する処理を行ってもよい。
【0042】
CPU11は、次に、カラオケの演奏を開始する(S11)。ステップS11では、CPU11は、選曲された楽曲を再生するための楽曲データ161が記憶部16に記憶されているか否かを判定し、記憶されていない場合は、楽曲データ161の要求を記憶装置3へ送信し、記憶装置3は、要求された楽曲データ161をカラオケ装置1へ送信する。CPU11は、記憶部16に記憶した楽曲データ161に基づいて、ディスプレイ22にカラオケゲームの開始映像を表示させる。またCPU11は、楽曲データ161に含まれる音声データを音声処理部17に逐次処理させてスピーカ23に音声を出力させることにより、カラオケの楽曲を再生する。またCPU11は、映像データ163に基づいた映像をディスプレイ22に表示させると共に、楽曲データ161に含まれる歌詞データを映像処理部19に逐次処理させることにより、楽曲の再生に同期した歌詞をディスプレイ22に表示させる。ディスプレイ22で表示する映像は、動画像でもよく、静止画像でもよく、動画像と静止画像とを組み合わせた映像でもよい。ユーザは、楽曲の再生及び歌詞の表示に合わせて、マイク24を用いて歌唱する。アンプ18は、マイク24で取り込んだ音声を増幅してスピーカ23から出力し、採点部110は、マイク24から音声信号を受け付ける。
【0043】
図13は、ディスプレイ22が表示する映像の例を示す模式図である。図13(a)は、カラオケゲームの開始映像を示す。楽曲データ161のヘッダに記録された楽曲の曲名が表示され、更に、ユーザデータ162に含まれるユーザ名が表示される。またキャラクタデータに含まれるレベルが表示され、更に、キャラクタデータに含まれる経験値とレベルアップ表165との比較により求められるレベルの上昇に必要な経験値が表示される。
【0044】
CPU11は、カラオケの演奏の処理を実行しながら、楽曲データ161の音声データに含まれる一ブロック分の演奏の終了を待ち受けている(S12)。一ブロック分の演奏がまだ終了していない場合は(S12:NO)、演奏の処理を続行する。一ブロック分の演奏が終了した場合は(S12:YES)、CPU11は、楽曲の演奏が終了したか否かを判定する(S13)。楽曲の演奏がまだ終了していない場合は(S13:NO)、CPU11は、採点部110に、一ブロック分の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点させる(S14)。採点部110は、一ブロック分の演奏に対応するユーザの歌唱結果である音声信号から、採点結果を数値で算出する。CPU11は、次に、採点結果を示す映像をディスプレイ22に表示させ(S15)、更に、採点結果に応じた映像をディスプレイ22に表示させる(S16)。
【0045】
図13(b)は、採点結果を示す映像の例を示す。モンスター及びキャラクタの画像を含む映像が表示され、更に、楽曲の歌詞と採点結果を示すメータとが表示されている。モンスター及びキャラクタの画像は、映像データ163に含まれる特定の画像データに基づいて表示される。表示される映像は、動画像であってもよく、また静止画像であってもよい。メータは、採点の点数が大きいほど右側へ延伸する画像が表示される棒状のメータであり、例えば、点数が95点以上で右端まで延伸するメータが表示される。歌唱の途中で採点結果が表示されるので、ユーザは、点数が高くなるように工夫しながら歌唱を行うことができる。なお、採点結果を示す映像は、数字を表示する等、その他の映像であってもよい。
【0046】
図13(c)は、採点結果に応じた映像の例を示す。採点結果を示すメータが右端まで延伸しており、キャラクタがモンスターに対して攻撃を加えている映像が表示されている。メータは点数が95点以上で右端まで延伸するので、この例では、95点以上の点数が得られた場合に、キャラクタがモンスターに対して攻撃を加えている映像が表示されることになる。また逆に、採点の点数が低い場合に、キャラクタがモンスターから攻撃を受けている映像を表示してもよい。このように、採点結果に応じてディスプレイ22で表示する映像を変更することにより、ユーザに娯楽が提供され、高点数が得られるように歌唱しようとするユーザのモチベーションを喚起することができる。
【0047】
ステップS16が終了した後は、CPU11は、処理をステップS12へ戻し、次の一ブロック分の演奏の終了を待ち受ける。ステップS13で楽曲の演奏が終了した場合は(S13:YES)、CPU11は、採点部110に、各ブロック部について採点した採点結果を平均する等の方法により、楽曲全体の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点させる(S17)。なお、採点部110が採点した各ブロック部についての採点結果に基づいて、CPU11が楽曲全体の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点する処理を行ってもよい。CPU11は、次に、採点結果である採点点数を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S18)。本実施例では、採点点数は85点であるとする。CPU11は、次に、採点結果に基づいて、一曲分のカラオケゲームでキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する(S19)。
【0048】
ステップS19では、CPU11は、予め定められた計算方法で獲得経験値を計算する。例えば、(レベル×採点点数)の計算方法により、獲得経験値を計算する。プログラム160は、計算方法を示す数式を含んでおり、CPU11は、プログラム160に含まれる数式をRAM12にロードし、ロードした数式にレベル及び採点点数を代入することにより、獲得経験値を計算する。本実施例では、キャラクタのレベルが4で採点点数が85であるので、4×85=340が獲得経験値となる。なお、この計算方法は一例であり、採点点数を利用した他の計算方法を用いて獲得経験値を計算してもよい。
【0049】
CPU11は、次に、ステップS9で選曲を受け付けて演奏した楽曲がラッキーソングであるか否かを判定する(S20)。ステップS20では、計時部112が現在の日付を特定し、CPU11は、特定した日付に対応するランキング順位をラッキーソング対照表166から読み出し、読み出したランキング順位に対応する楽曲をランキングデータ167を参照して特定し、特定した楽曲であるラッキーソングの中に演奏した楽曲があるか否かを判定する。なお、図18に示したラッキーソング対照表166とは別の対象表を用いる等のその他の方法により、日時に応じたラッキーソングを決定する処理を行ってもよい。演奏した楽曲がラッキーソングである場合は(S20:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を3倍にする計算を行う(S21)。本実施例では、獲得経験値は3×340=1020となる。なお、3倍は一例であり、1.5倍にするか又は所定の数値を加算する等、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。このようにラッキーソングを設定しておくことにより、ユーザにとって思いがけなく大きい獲得経験値が得られる。大きい獲得経験値が得られた場合は、後述するように獲得経験値を表示する際に表示する数値が大きくなって見た目が楽しくなり、ユーザにとって思いがけない娯楽が得られる。
【0050】
ステップS20で楽曲がラッキーソングではない場合は(S20:NO)、CPU11は、演奏した楽曲が新曲であるか否かを判定する(S22)。ステップS22では、計時部112が現在の日時を特定し、CPU11は、楽曲データ161に含まれるヘッダを参照し、現在の日時が、ヘッダに記録された楽曲の利用開始日から所定期間内である場合に、楽曲が新曲であると判定する。楽曲の利用開始日は、例えば楽曲の発売日であり、所定期間を一週間とした場合は、楽曲の発売から一週間以内は楽曲は新曲となる。演奏した楽曲が新曲である場合は(S22:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を2倍にする計算を行う(S23)。なお、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。新曲を利用できるユーザは数が少ないので、このように新曲の利用に対して特典を与えることにより、新曲の利用を促進することができる。
【0051】
楽曲が新曲ではない場合(S22:NO)、CPU11は、ステップS17で得られた採点点数がゾロ目であるか否かを判定する(S24)。採点点数がゾロ目である場合は(S24:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を2倍にする計算を行う(S25)。例えば、レベルが4で採点点数としてゾロ目の55点が得られた場合は、2×(4×55)=440が獲得経験値となる。なお、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。またゾロ目に限らず所定の採点定数で獲得経験値を増大させてもよい。このように、獲得経験値を増大させるための特別な採点点数を定めておくことにより、ユーザにとっては、偶然に獲得経験値が大きくなる娯楽が得られる。
【0052】
ステップS21、ステップS23又はステップS25が終了した場合は、CPU11は、次に、レベル、採点結果及び獲得経験値に基づいて、キャラクタの攻撃力を数値で示す攻撃値を計算する(S26)。ステップS26では、CPU11は、予め定められた計算方法で獲得経験値を計算する。例えば、(レベル×(獲得経験値+採点点数))の計算方法により、攻撃値を計算する。プログラム160は、計算方法を示す数式を含んでおり、CPU11は、プログラム160に含まれる数式をRAM12にロードし、ロードした数式にレベル、採点点数及び獲得経験値を代入することにより、攻撃値を計算する。本実施例では、4×(1020+85)=4420が攻撃値となる。なお、この計算方法は一例であり、レベル及び獲得経験値を利用した他の計算方法を用いて攻撃値を計算してもよい。CPU11は、次に、計算した攻撃値を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S27)。
【0053】
CPU11は、次に、ステップS10で決定したモンスターにとって演奏した楽曲のジャンルが苦手ジャンルであるか否かを判定する(S28)。ステップS28では、CPU11は、モンスターデータ164を参照し、モンスターの苦手ジャンルと楽曲データ161のヘッダに記録された楽曲のジャンルが一致した場合に、演奏した楽曲のジャンルが苦手ジャンルであると判定する。モンスターにとって楽曲のジャンルが苦手ジャンルである場合は(S28:YES)、CPU11は、所定のルールに従って、モンスターの防御値を減少させる(S29)。モンスターの防御値は、モンスターデータ164に記録されており、CPU11は、例えば防御値を25%減少させる。
【0054】
ステップS29が終了した場合、又はステップS28で楽曲のジャンルが苦手ジャンルではない場合は(S28:NO)、CPU11は、キャラクタの攻撃値がモンスターの防御値以上であるか否かを判定する(S30)。本実施例では、攻撃値が4420であり、図6に示す如くモンスターDで特定されるモンスターの防御値が1800であるので、攻撃値は防御値以上となる。キャラクタの攻撃値がモンスターの防御値以上である場合は(S30:YES)、CPU11は、キャラクタがモンスターを倒したと判定し(S31)、キャラクタがモンスターを倒したことを示す映像をディスプレイ22に表示させる(S32)。CPU11は、次に、図5に示す如きユーザデータ162に含まれるポイントを加算する(S33)。ステップS30でキャラクタの攻撃値がモンスターの防御値より小さい場合は(S30:NO)、CPU11は、キャラクタはモンスターを倒せなかったと判定する(S34)。
【0055】
ステップS33又はステップS34が終了した後は、CPU11は、獲得経験値を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S35)。CPU11は、次に、ユーザデータ162のキャラクタデータに含まれる経験値に獲得経験値を加算することにより、キャラクタの経験値を更新する(S36)。本実施例では、経験値4314に対して獲得経験値1020を加算することにより、経験値は5334となる。なお、更新した経験値をもディスプレイ22に表示させる処理を行ってもよい。CPU11は、次に、レベルアップ表165を参照し、更新した経験値が、現在のレベルからレベルを上昇させるための基準値以上であるか否かを判定する(S37)。経験値が基準値以上である場合は(S37:YES)、CPU11は、キャラクタデータに含まれるレベルの数値を基準値に応じたレベルの数値に変更することにより、キャラクタのレベルを更新する(S38)。本実施例では、更新した経験値5334が、レベル4からレベル5へ上昇するための基準値5000以上であるので、キャラクタのレベルは4から5へ上昇する。CPU11は、次に、キャラクタのレベルが上昇したことを示す映像をディスプレイ22に表示させる(S39)。
【0056】
図14は、最終的にディスプレイ22に表示される映像の例を示す模式図である。図14の例では、本実施例でのゲームの結果を示しており、採点点数、攻撃値、及び獲得経験値が表示され、更に、レベルが上昇したことが示されている。レベルが上昇したことが表示されることにより、ユーザはキャラクタが成長していることが実感でき、ユーザがカラオケゲームを繰り返し行おうとするモチベーションが喚起される。なお、レベルの上昇に伴って、キャラクタ映像を変更する処理を行ってもよい。
【0057】
ステップS37で経験値が基準値よりも小さい場合(S37:NO)、ステップS39が終了した場合、ステップS8が終了した場合、又はステップS7で選曲の指示の受付がない場合は(S7:NO)、CPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、ログアウトの受付を待ち受ける(S40)。ログアウトの受付がない場合は(S40:NO)、CPU11は、処理をステップS6へ戻す。ステップS6でゲーム開始の指示を再び受け付けることにより、CPU11は、本発明に係るカラオケゲームを繰り返し実行する。
【0058】
ステップS40でログアウトを受け付けた場合は(S40:YES)、CPU11は、ログアウトしたユーザに係るユーザデータを、通信部14に通信ネットワークNを介して記憶装置3へ送信させ(S41)、処理を終了する。記憶装置3は、ユーザデータを通信部34で受信し(S42)、CPU31は、記憶部33に記憶しているユーザデータを受信したユーザデータで置き換えることによって、ユーザデータを更新し(S43)、処理を終了する。
【0059】
記憶装置3が記憶するユーザデータの内容は、パーソナルコンピュータ又は携帯電話機等を用いて、通信ネットワークNを介して参照することもできる。ユーザデータに含まれるポイントは、楽曲のダウンロード等、カラオケゲーム以外のサービスに利用することが可能である。
【0060】
以上詳述した如く、本発明のカラオケゲームシステムにおいては、ユーザに固有のキャラクタを設定しておき、ユーザの歌唱結果を採点した採点結果に応じて、キャラクタを成長させ、またキャラクタをモンスターと対戦させるゲームを行う。キャラクタを成長させることにより、カラオケの歌唱時に単に娯楽を提供するに留まらず、持続性のある娯楽を提供することができる。ユーザの歌唱結果にキャラクタの成長が左右され、また繰り返しゲームを行うことによってよりキャラクタを成長させることができるので、キャラクタに対するユーザの思い入れを喚起し、継続してユーザにゲームを行わせる魅力にあふれた娯楽を提供することができる。
【0061】
なお、本実施の形態においては、カラオケ装置1を一台の装置で構成した形態を示したが、記憶部16を分離する等、複数の装置でカラオケ装置1を構成する形態であってもよい。また本実施の形態においては、記憶装置3を一台のサーバ装置で構成した形態を示したが、楽曲データを記憶する装置とユーザデータを記憶する装置とを分離して構成する等、複数のサーバ装置で記憶装置3を構成してた形態であってもよい。
【0062】
また本実施の形態においては、カラオケ装置1は店舗Sに設置された業務用の装置であるとしたが、これに限るものではなく、本発明のカラオケ装置1は、汎用のコンピュータで構成された形態であってもよい。例えば、本発明のカラオケ装置1は、楽曲データを記憶し、楽曲データに基づいて楽曲を再生し、内部又は外部のディスプレイに映像を表示させるためのハードウェア又はソフトウェアを備えたゲーム機、パーソナルコンピュータ又は携帯電話機等のコンピュータであってもよい。これらのコンピュータは、CD−ROM若しくはメモリカード等の記録媒体に記録されたプログラム160を取り込むか、又は通信ネットワークNを介してプログラム160をダウンロードすることにより、本発明のプログラム160を記憶し、プログラム160に従った処理を実行することにより、本発明のカラオケ装置1としての動作を実行する。またこの形態のカラオケ装置1は、楽曲データ161等の処理に必要なデータも、記録媒体から取り込むか又はダウンロードすればよい。またこの形態のカラオケ装置1は、記憶装置3で記憶するユーザデータを利用する形態に限るものではなく、キャラクタデータを含むユーザデータ162を内部で記憶し、記憶したユーザデータ162を用いてカラオケゲームを行う形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明のカラオケゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。
【図2】記憶装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】カラオケ装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】楽曲データの内容例を示す概念図である。
【図5】ユーザデータの内容例を示す概念図である。
【図6】モンスターデータの内容例を示す概念図である。
【図7】レベルアップ表の内容例を示す概念図である。
【図8】ラッキーソング対照表の内容例を示す概念図である。
【図9】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】ログインを行った後のリモコン装置のタッチパネルの表示例を示す模式図である。
【図13】ディスプレイが表示する映像の例を示す模式図である。
【図14】最終的にディスプレイに表示される映像の例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0064】
1 カラオケ装置
11 CPU
14 通信部
16 記憶部
160 プログラム
161 楽曲データ
162 ユーザデータ
17 音声処理部
18 アンプ
19 映像処理部
110 採点部
112 計時部
22 ディスプレイ(表示手段)
23 スピーカ
24 マイク
3 記憶装置
31 CPU
33 記憶部
N 通信ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信カラオケのシステムを利用して、カラオケと連動したゲームを提供するカラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手軽な娯楽としてカラオケが普及している。近年では、多数のカラオケのコンテンツデータを記憶する中央装置に、飲食店又はカラオケ専門店等に設置されたカラオケ装置が通信回線を介して接続されており、カラオケ装置からの要求に応じて中央装置がカラオケ装置へカラオケのコンテンツデータを送信する通信カラオケのシステムが多く用いられている。中央装置が配信するコンテンツデータには、楽曲を演奏するための音楽データと歌詞データとを含んでおり、カラオケ装置は、配信されたコンテンツデータに基づいて、歌詞をディスプレイに表示しながら楽曲を演奏する。
【0003】
またカラオケの娯楽性をより高めるために、様々な方法が提案されている。例えば、従来のカラオケ装置には、ユーザの歌唱結果を採点する採点機能を備えたものがある。この採点機能は、ユーザの歌声を取り込み、予め定められている楽曲のリズム・声量・テンポ等と取り込んだ歌声とを比較することにより、採点結果を数値で算出するものである。また特許文献1には、各ユーザに対してキャラクタを登録しておき、歌詞を表示する際にキャラクタを同時に表示させる、又は歌唱結果に応じてキャラクタの外見を変化させる等、各ユーザに固有のキャラクタを用いて娯楽を提供する技術が開示されている。また特許文献2には、カラオケの採点結果に応じてコマを進めるすごろくゲームを提供する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2007−94140号公報
【特許文献2】特開平9−265293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る技術では、各ユーザ固有のキャラクタを表示するに留まり、娯楽性に乏しいという問題があった。またキャラクタについても、ユーザの思い入れを喚起するほどの魅力には乏しいという問題があった。また特許文献2に係る技術では、すごろくゲームの提供によって娯楽性は向上するものの、娯楽に持続性がなく、継続してユーザを誘引するだけの魅力に欠けるという問題がある。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、各ユーザ固有のキャラクタをカラオケの採点結果に応じて成長させるゲームを提供することにより、魅力のある娯楽を提供することができるカラオケゲームシステム、カラオケ装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るカラオケゲームシステムは、ユーザに固有のデータを記憶する記憶装置と、楽曲データに基づいて楽曲を再生する手段、楽曲の再生に伴って映像を表示する表示手段、及びユーザの歌唱結果を採点する採点手段を備えるカラオケ装置とを含み、ユーザに固有のデータを用いたゲームを提供するカラオケゲームシステムにおいて、前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル、及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを含み、前記記憶装置は、前記カラオケ装置へ、ユーザに係るキャラクタデータを送信する手段を備え、前記カラオケ装置は、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、前記記憶装置から受信したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、内容を更新した前記キャラクタデータを前記記憶装置へ送信する手段とを備え、前記記憶装置は、更に、記憶しているキャラクタデータを、前記カラオケ装置から受信したキャラクタデータに更新する手段を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るカラオケゲームシステムは、前記ゲームは、前記キャラクタデータが表すキャラクタを他の対戦キャラクタと対戦させるゲームであり、前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、更に、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点を含んでおり、前記カラオケ装置は、更に、前記キャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点に係る情報を前記記憶装置へ送信する手段とを備え、前記記憶装置は、更に、前記カラオケ装置から受信した前記情報に基づいて、ユーザに固有のデータに含まれる得点を更新する手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るカラオケ装置は、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを取得する手段と、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、取得したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るカラオケ装置は、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを記憶する手段と、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、前記キャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るカラオケ装置は、前記キャラクタデータが表すキャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段とを更に備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るカラオケ装置は、前記楽曲データは、複数のブロックを含んでおり、前記採点手段は、前記楽曲データに含まれる各ブロック別に、各ブロックに基づいた楽曲再生に伴ったユーザの歌唱結果を採点する手段と、各ブロック別の採点結果に基づいて、楽曲全体に係る採点結果を計算する手段とを有し、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果を示す映像を、採点結果が得られる都度、入れ替わりで前記表示手段に表示させる手段と、前記キャラクタの画像及び前記対戦キャラクタの画像を含む映像を、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果に応じて変更する手段とを更に備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るカラオケ装置は、日時を特定する手段を更に備え、前記計算手段は、前記再生手段が再生した楽曲が、特定した日時に対応した所定の楽曲である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るカラオケ装置は、前記楽曲データは、当該楽曲データの利用が開始された日時の情報を含んでおり、前記計算手段は、前記再生手段が楽曲を再生するために利用した楽曲データに含まれる前記情報が示す日時からの経過時間が所定期間内である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るカラオケ装置は、前記計算手段は、前記採点手段による採点結果が所定の数値である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係るプログラムは、楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置を構成するコンピュータに、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル及び前記キャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを用いたゲームを実行させるプログラムであって、コンピュータに、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によって前記キャラクタが獲得する獲得経験値を計算させる手順と、コンピュータに、前記キャラクタデータに含まれる経験値に計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新させる手順と、コンピュータに、更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新させる手順とを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明においては、レベル及び経験値を有するキャラクタをユーザ別に設定しておき、カラオケの採点機能によってユーザの歌唱結果を採点し、採点結果に応じてキャラクタの獲得経験値を計算し、獲得経験値に基づいてキャラクタの経験値を更新し、経験値が所定値以上となった場合に、キャラクタのレベルを上昇させる。ユーザは、ゲームを行うことによって自分のキャラクタを成長させることができる。
【0017】
また本発明においては、カラオケの演奏中にキャラクタと対戦キャラクタとが対戦する映像を表示し、レベル及び獲得経験値に基づいてキャラクタの攻撃値を計算し、攻撃値が所定値以上である場合に、キャラクタが対戦キャラクタを倒したことを表示する。これにより、キャラクタが対戦キャラクタと対戦するゲームを行うことができる。
【0018】
また本発明においては、楽曲を再生するための楽曲データに含まれる複数のブロックの夫々について採点を行い、各ブロックについての採点結果が得られる都度、採点結果を表示し、採点結果に応じて映像を変更する。これにより、採点の途中経過が娯楽として提供される。
【0019】
また本発明においては、カラオケで演奏した楽曲が日時に応じて定められる所定の楽曲である場合に獲得経験値を増大させることにより、ユーザには思いがけない娯楽を提供する。
【0020】
また本発明においては、カラオケで演奏した楽曲がカラオケで利用され始めてから所定期間内である場合に獲得経験値を増大させることにより、新曲を利用したユーザに特典を提供する。
【0021】
また本発明においては、採点結果の数値が所定の数値である場合に獲得経験値を増大させることにより、偶然に発生する娯楽を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明にあっては、カラオケでのユーザの歌唱結果を採点した採点結果に応じて、ユーザに固有のキャラクタを成長させ、またキャラクタを対戦キャラクタと対戦させるゲームを行うことにより、カラオケの歌唱時に単に娯楽を提供するに留まらず、持続性のある娯楽を提供することができる。ユーザの歌唱結果にキャラクタの成長が左右され、また繰り返しゲームを行うことによってよりキャラクタを成長させることができるので、キャラクタに対するユーザの思い入れを喚起し、継続してユーザにゲームを行わせる魅力にあふれた娯楽を提供することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、本発明のカラオケゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。本発明のカラオケゲームシステムは、通信カラオケのシステムを構成している。カラオケ装置1は、カラオケ専門店又は飲食店等の店舗Sに設置されており、公衆回線網又は専用回線等の通信ネットワークNに接続されている。通信ネットワークNには、カラオケ用の楽曲データ、及び登録されたユーザに係るデータを記憶する記憶装置3が接続されている。記憶装置3は、カラオケ装置1へ楽曲データを送信し、カラオケ装置1は、受信した楽曲データに基づいて楽曲を再生する。通常、複数のカラオケ装置1が通信ネットワークNに接続されており、記憶装置3は複数のカラオケ装置1に対して楽曲データを配信する。
【0024】
図2は、記憶装置3の内部構成例を示すブロック図である。記憶装置3は、サーバ装置を用いて構成されており、演算を行うCPU31と、演算に伴う一時的なデータを記憶するRAM32と、ハードディスクで構成された記憶部33とを備えている。記憶部33は、CPU31が処理を行うためのコンピュータプログラムを記憶しており、コンピュータプログラムは、必要に応じて記憶部33からRAM32にロードされ、CPU31は、RAM32にロードしたコンピュータプログラムに従って記憶装置3に必要な処理を行う。また記憶部33は、カラオケ用の楽曲をカラオケ装置1で再生するための多数の楽曲データと、予め登録されているユーザに係る複数のユーザデータとを記憶している。またCPU31には、通信ネットワークNに接続された通信部34が接続されている。CPU31は、通信部34を用いて通信ネットワークNとの間でデータを送受信し、記憶部33が記憶している楽曲データ及びユーザデータを通信ネットワークNを介してカラオケ装置1へ送信する処理を行う構成となっている。
【0025】
図3は、カラオケ装置1の内部構成例を示すブロック図である。カラオケ装置1は、演算を行うCPU11と、演算に伴う一時的なデータを記憶するRAM12と、カラオケ装置1の制御に必要な各種のデータ及びプログラムを記憶するROM13と、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリで構成された記憶部16とを備えている。CPU11、RAM12、ROM13及び記憶部16は、本発明のカラオケ装置1を構成するコンピュータをなす。記憶部16は、本発明のプログラム160を記憶しており、CPU11は、必要に応じてプログラム160を記憶部16からRAM12へロードし、ロードしたプログラム160に従って必要な処理を実行する。
【0026】
またCPU11には、通信ネットワークNに接続された通信部14が接続されている。通信部14は、通信ネットワークNを介して記憶装置3から送信された楽曲データ及びユーザデータを受信し、記憶部16は、通信部14が受信した複数の楽曲データ161及びユーザデータ162を記憶する。また記憶部16は、楽曲の演奏に伴ってディスプレイ(表示手段)22に映像を表示するための映像データ163を記憶している。またCPU11には、赤外線を用いてリモコン装置21との間で情報を交換する赤外線通信部15が接続されている。リモコン装置21は、タッチパネルを備え、ユーザが適宜の操作を行うことにより、ユーザのログイン又は選曲等の各種の処理指示を受け付け、受け付けた処理指示をカラオケ装置1へ送信する構成となっている。赤外線通信部15は、リモコン装置21から送信された各種の指示を受信する。またCPU11には、ユーザが直接操作することによって各種の指示を入力する操作部111と、日時を計測し、現在の日時を特定することができる計時部112が接続されている。
【0027】
またCPU11には、楽曲データ161に基づいて音声信号を生成する処理を実行することにより、楽曲を再生する音声処理部17が接続されている。音声処理部17には、音声信号を増幅するアンプ18が接続されており、アンプ18には、スピーカ23及びユーザが歌唱のために使用するマイク24が接続されている。なお、マイク24は無線通信を用いてアンプ18に接続されていてもよい。アンプ18は、音声処理部17からの音声信号を増幅し、音声信号に基づいた音声をスピーカ23から出力する。またアンプ18は、ユーザが使用するマイク24から入力された音声信号を増幅し、マイク24からの音声信号に基づいた音声をスピーカ23から出力する。このように、スピーカ23から、楽曲データ161に基づいて再生される楽曲と、マイク24を使用して歌唱するユーザの歌声とが出力されることにより、カラオケが演奏される。なお、アンプ18は、音声処理部17からの音声信号とマイク24からの音声信号とに基づいて音声のミキシングを行い、ミキシングした音声をスピーカ23から出力する形態であってもよい。
【0028】
またCPU11には、映像データ163に基づいた映像に楽曲の歌詞を重ねた映像を表す映像信号を生成する処理を行う映像処理部19が接続されている。映像処理部19にはディスプレイ22が接続されている。ディスプレイ22は、映像信号に従って、映像データ163に基づいた映像に楽曲の歌詞を重ねた映像を表示する。更にCPU11には、ユーザの歌唱結果を採点する処理を行う採点部110が接続されており、採点部110にはマイク24が接続されている。採点部110は、ユーザの歌唱結果である音声信号をマイク24から入力され、予め定められている楽曲のリズム・声量・テンポ等と入力された音声信号とを比較することにより、採点結果を数値で算出する処理を行う。本実施例では、採点部110は100点満点で採点結果を計算するとする。
【0029】
図4は、楽曲データ161の内容例を示す概念図である。図4(a)は、楽曲データ161全体の構成を示しており、楽曲データ161は、ヘッダ、音声データ、及び歌詞データを含んで構成されている。ヘッダには、楽曲の曲名、歌手名、ジャンル、楽曲の利用開始日及び楽曲を特定するための曲番号等、楽曲に関する各種のデータが含まれている。音声データは、カラオケ装置1が楽曲を再生するためのmidiフォーマットのデータであり、歌詞データは、楽曲の再生に同期してディスプレイ22に歌詞を表示させるためのデータである。なお、楽曲データは、採点部110がユーザの歌唱結果を採点するための基準となる基準データを含んでいてもよい。
【0030】
図4(b)は、音声データの内容例を示す。音声データは、複数のブロックからなり、各ブロックは楽曲中の一フレーズに対応するデータとなっている。各ブロックのデータに基づいた音声を順番に出力することにより、楽曲が再生される。歌詞データの構成も音声データと同様の構成となっており、音声データの各ブロックに基づいた音声出力と、歌詞データの各ブロックに基づいた歌詞の表示とを容易に同期させることができるようになっている。
【0031】
図5は、ユーザデータ162の内容例を示す概念図である。ユーザデータ162は、ユーザ名、パスワード、楽曲の購入等の各種のサービスで利用可能なポイント、及び本発明で利用されるユーザ固有のキャラクタを表すキャラクタデータを含んでいる。図5には、ユーザ名が「ワカキーノ」であり、ポイントが18である例を示している。またキャラクタデータは、キャラクタの強さを数値で示したレベルと、キャラクタの経験を数値で示した経験値とを含んでいる。本発明で利用するレベル及び経験値は、所謂ロールプレイングゲームで一般的に利用されるレベル及び経験値と同等のものである。レベルは、キャラクタの強さを段階的に表した数値であり、レベルの数値が一つ上昇するということは、キャラクタの強さが一段階上昇したことを示す。経験値は、ユーザが本発明のカラオケゲームを利用する都度増加する数値であり、ある一定以上の経験値が蓄積された場合にレベルが上昇するものである。図5には、レベルが4であり、経験値が4313である例を示している。本発明のカラオケゲームシステムは、キャラクタデータが表すユーザ固有のキャラクタを用いて、採点部110での採点結果に応じたゲームを行うものである。
【0032】
また記憶部16は、本発明のカラオケゲームにおいてユーザ固有のキャラクタの対戦相手となるモンスター(対戦キャラクタ)を表すモンスターデータ164、及びキャラクタの経験値とレベルの上昇との関係を示したレベルアップ表165を記憶している。図6は、モンスターデータ164の内容例を示す概念図である。モンスターデータ164は、モンスターA,モンスターB,…等の複数のモンスターの夫々を特定するモンスターIDに関連付けて、モンスターのレベル、防御値、及び苦手ジャンルが含まれている。モンスターのレベルは、キャラクタのレベルに対応するものであり、キャラクタのレベルに応じてモンスターを選択するために利用する値である。防御値は、キャラクタの攻撃を防御する防御力の大きさを数値で示した値である。また苦手ジャンルは、各モンスターが苦手とする楽曲のジャンルを示している。映像データ163は、モンスターIDで特定される各モンスターの画像を含んでいる。
【0033】
図7は、レベルアップ表165の内容例を示す概念図である。夫々のレベルの上昇に必要な経験値である基準値が記録されている。図7に示す例では、レベル1からレベル2へ上昇するためには、蓄積した経験値が800必要であり、レベル4からレベル5へ上昇するためには、蓄積した経験値が5000必要となっている。
【0034】
更に記憶部16は、ゲーム内容に影響する楽曲であるラッキーソングを日時と対照して定めてあるラッキーソング対照表166と、過去に数多く利用された楽曲のランキングを示すランキングデータ167を示している。ランキングデータ167は、過去一月等の所定期間中にカラオケのシステムで又は店舗Sで数多く利用された楽曲のランキングを示しており、ランキング順位と楽曲を特定する曲番号とが関連付けられている。図8は、ラッキーソング対照表166の内容例を示す概念図である。日付の下一桁を示す数値と、1〜100までのランキング順位のいずれかとが対応している。図8の例では、例えば、日付が5日、15日又は25日の場合は、ランキング順位が6位、16位、26位、36位、46位、56位、66位、76位、86位又は96位の楽曲がラッキーソングとなる。
【0035】
次に、以上の構成でなる本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理を説明する。図9〜11は、本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。カラオケ装置1のCPU11は、プログラム160に基づいて以下の処理を実行する。カラオケ装置1は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことにより、ユーザのログインを受け付ける(S1)。ステップS1では、ユーザは、リモコン装置21を用いてユーザ名及びパスワードを入力し、リモコン装置1は入力内容をカラオケ装置1へ送信し、カラオケ装置1は、赤外線通信部15で入力内容を受け付け、受け付けたユーザ名及びパスワードを記憶装置3に照会することによりユーザを認証する。なお、カラオケ装置1は、新規のユーザの登録を行ってからログインを受け付ける処理を行ってもよい。
【0036】
カラオケ装置1のCPU11は、ログインを受け付けたユーザに係るユーザデータの要求を、通信部14に通信ネットワークNを介して記憶装置3へ送信させる(S2)。記憶装置3は、ユーザデータの要求を通信部34で受信し(S3)、CPU31は、要求されたユーザデータを、通信部34に通信ネットワークNを介して要求の送信元のカラオケ装置1へ送信する(S4)。カラオケ装置1は、ログインしたユーザに係るユーザデータを通信部14で受信する(S5)。カラオケ装置1が受信したユーザデータ162は、記憶部16に記憶される。
【0037】
図12は、ログインを行った後のリモコン装置21のタッチパネルの表示例を示す模式図である。ユーザ名が表示されており、更に各種の指示を入力するためのメニューが表示されている。ユーザは、メニュー上で「選曲」を指定することにより、通常のカラオケを行うために選曲の指示を入力することができる。またユーザは、メニュー上で「ゲーム」を指定することにより、本発明に係るカラオケゲームを開始する指示を入力することができる。リモコン装置21は、ユーザが入力した指示を示す信号をカラオケ装置1へ送信し、カラオケ装置1は、リモコン装置21からの信号を赤外線通信部15で受信することにより、ユーザからの各種の指示を受け付ける。
【0038】
カラオケ装置1のCPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、ゲーム開始の指示の受付を待ち受ける(S6)。ゲーム開始の指示の受付がない場合は(S6:NO)、CPU11は、選曲の指示の受付を待ち受ける(S7)。選曲の指示を受け付けた場合は(S7:YES)、CPU11は、通常のカラオケ演奏の処理を実行する(S8)。ステップS7で選曲の指示の受付がない場合(S7:NO)、又はステップS8が終了した場合は、CPU11は、後述するステップS40へ処理を進める。
【0039】
ステップS6でゲーム開始の指示を受け付けた場合は(S6:YES)、CPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、選曲の受付を待ち受ける(S9)。ユーザがメニュー上で「選曲」を指定した場合、リモコン装置21は、選曲可能な楽曲の一覧を表示して一の楽曲の指定を受け付けるか、又は楽曲を特定する曲番号の入力を受け付ける等の方法により、選曲を受け付ける。選曲の受付がない場合は(S9:NO)、CPU11は、待ち受けを続行する。
【0040】
ステップS9で選曲を受け付けた場合は(S9:YES)、CPU11は、カラオケゲームを行うために、ユーザデータ162に含まれるキャラクタデータで表されるキャラクタの対戦相手となるモンスターを決定する処理を行う(S10)。ステップS10では、モンスターデータ164に含まれるデータの内、キャラクタデータに含まれるレベルと同一のレベルが関連付けられたデータを読み出し、読み出したデータで表されるモンスターをキャラクタの対戦相手として決定する。本実施例では、カラオケゲームで使用するキャラクタを、図5に示すキャラクタデータで表されるキャラクタとし、対戦相手のモンスターを、図6に示すモンスターDで特定されるモンスターであるとする。
【0041】
なお、本発明では、その他の方法でモンスターを決定してもよい。例えば、レベルが同じ複数のモンスターのデータをモンスターデータ164に記録しておき、キャラクタのレベルと同一のレベルのモンスターの中からランダムに一のモンスターを選択してもよい。またキャラクタのレベル以下のレベルのモンスターの中から一のモンスターを選択してもよい。また全てのモンスターの中から、キャラクタのレベルに応じた確率に基づいて一のモンスターを選択してもよい。またユーザデータ162にキャラクタの対戦履歴を記録しておき、対戦履歴に応じてモンスターを決定してもよい。また、予め記憶されたモンスターデータ164を用いるのではなく、キャラクタデータからモンスターのデータを作成する処理を行ってもよい。
【0042】
CPU11は、次に、カラオケの演奏を開始する(S11)。ステップS11では、CPU11は、選曲された楽曲を再生するための楽曲データ161が記憶部16に記憶されているか否かを判定し、記憶されていない場合は、楽曲データ161の要求を記憶装置3へ送信し、記憶装置3は、要求された楽曲データ161をカラオケ装置1へ送信する。CPU11は、記憶部16に記憶した楽曲データ161に基づいて、ディスプレイ22にカラオケゲームの開始映像を表示させる。またCPU11は、楽曲データ161に含まれる音声データを音声処理部17に逐次処理させてスピーカ23に音声を出力させることにより、カラオケの楽曲を再生する。またCPU11は、映像データ163に基づいた映像をディスプレイ22に表示させると共に、楽曲データ161に含まれる歌詞データを映像処理部19に逐次処理させることにより、楽曲の再生に同期した歌詞をディスプレイ22に表示させる。ディスプレイ22で表示する映像は、動画像でもよく、静止画像でもよく、動画像と静止画像とを組み合わせた映像でもよい。ユーザは、楽曲の再生及び歌詞の表示に合わせて、マイク24を用いて歌唱する。アンプ18は、マイク24で取り込んだ音声を増幅してスピーカ23から出力し、採点部110は、マイク24から音声信号を受け付ける。
【0043】
図13は、ディスプレイ22が表示する映像の例を示す模式図である。図13(a)は、カラオケゲームの開始映像を示す。楽曲データ161のヘッダに記録された楽曲の曲名が表示され、更に、ユーザデータ162に含まれるユーザ名が表示される。またキャラクタデータに含まれるレベルが表示され、更に、キャラクタデータに含まれる経験値とレベルアップ表165との比較により求められるレベルの上昇に必要な経験値が表示される。
【0044】
CPU11は、カラオケの演奏の処理を実行しながら、楽曲データ161の音声データに含まれる一ブロック分の演奏の終了を待ち受けている(S12)。一ブロック分の演奏がまだ終了していない場合は(S12:NO)、演奏の処理を続行する。一ブロック分の演奏が終了した場合は(S12:YES)、CPU11は、楽曲の演奏が終了したか否かを判定する(S13)。楽曲の演奏がまだ終了していない場合は(S13:NO)、CPU11は、採点部110に、一ブロック分の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点させる(S14)。採点部110は、一ブロック分の演奏に対応するユーザの歌唱結果である音声信号から、採点結果を数値で算出する。CPU11は、次に、採点結果を示す映像をディスプレイ22に表示させ(S15)、更に、採点結果に応じた映像をディスプレイ22に表示させる(S16)。
【0045】
図13(b)は、採点結果を示す映像の例を示す。モンスター及びキャラクタの画像を含む映像が表示され、更に、楽曲の歌詞と採点結果を示すメータとが表示されている。モンスター及びキャラクタの画像は、映像データ163に含まれる特定の画像データに基づいて表示される。表示される映像は、動画像であってもよく、また静止画像であってもよい。メータは、採点の点数が大きいほど右側へ延伸する画像が表示される棒状のメータであり、例えば、点数が95点以上で右端まで延伸するメータが表示される。歌唱の途中で採点結果が表示されるので、ユーザは、点数が高くなるように工夫しながら歌唱を行うことができる。なお、採点結果を示す映像は、数字を表示する等、その他の映像であってもよい。
【0046】
図13(c)は、採点結果に応じた映像の例を示す。採点結果を示すメータが右端まで延伸しており、キャラクタがモンスターに対して攻撃を加えている映像が表示されている。メータは点数が95点以上で右端まで延伸するので、この例では、95点以上の点数が得られた場合に、キャラクタがモンスターに対して攻撃を加えている映像が表示されることになる。また逆に、採点の点数が低い場合に、キャラクタがモンスターから攻撃を受けている映像を表示してもよい。このように、採点結果に応じてディスプレイ22で表示する映像を変更することにより、ユーザに娯楽が提供され、高点数が得られるように歌唱しようとするユーザのモチベーションを喚起することができる。
【0047】
ステップS16が終了した後は、CPU11は、処理をステップS12へ戻し、次の一ブロック分の演奏の終了を待ち受ける。ステップS13で楽曲の演奏が終了した場合は(S13:YES)、CPU11は、採点部110に、各ブロック部について採点した採点結果を平均する等の方法により、楽曲全体の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点させる(S17)。なお、採点部110が採点した各ブロック部についての採点結果に基づいて、CPU11が楽曲全体の演奏に対応するユーザの歌唱結果を採点する処理を行ってもよい。CPU11は、次に、採点結果である採点点数を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S18)。本実施例では、採点点数は85点であるとする。CPU11は、次に、採点結果に基づいて、一曲分のカラオケゲームでキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する(S19)。
【0048】
ステップS19では、CPU11は、予め定められた計算方法で獲得経験値を計算する。例えば、(レベル×採点点数)の計算方法により、獲得経験値を計算する。プログラム160は、計算方法を示す数式を含んでおり、CPU11は、プログラム160に含まれる数式をRAM12にロードし、ロードした数式にレベル及び採点点数を代入することにより、獲得経験値を計算する。本実施例では、キャラクタのレベルが4で採点点数が85であるので、4×85=340が獲得経験値となる。なお、この計算方法は一例であり、採点点数を利用した他の計算方法を用いて獲得経験値を計算してもよい。
【0049】
CPU11は、次に、ステップS9で選曲を受け付けて演奏した楽曲がラッキーソングであるか否かを判定する(S20)。ステップS20では、計時部112が現在の日付を特定し、CPU11は、特定した日付に対応するランキング順位をラッキーソング対照表166から読み出し、読み出したランキング順位に対応する楽曲をランキングデータ167を参照して特定し、特定した楽曲であるラッキーソングの中に演奏した楽曲があるか否かを判定する。なお、図18に示したラッキーソング対照表166とは別の対象表を用いる等のその他の方法により、日時に応じたラッキーソングを決定する処理を行ってもよい。演奏した楽曲がラッキーソングである場合は(S20:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を3倍にする計算を行う(S21)。本実施例では、獲得経験値は3×340=1020となる。なお、3倍は一例であり、1.5倍にするか又は所定の数値を加算する等、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。このようにラッキーソングを設定しておくことにより、ユーザにとって思いがけなく大きい獲得経験値が得られる。大きい獲得経験値が得られた場合は、後述するように獲得経験値を表示する際に表示する数値が大きくなって見た目が楽しくなり、ユーザにとって思いがけない娯楽が得られる。
【0050】
ステップS20で楽曲がラッキーソングではない場合は(S20:NO)、CPU11は、演奏した楽曲が新曲であるか否かを判定する(S22)。ステップS22では、計時部112が現在の日時を特定し、CPU11は、楽曲データ161に含まれるヘッダを参照し、現在の日時が、ヘッダに記録された楽曲の利用開始日から所定期間内である場合に、楽曲が新曲であると判定する。楽曲の利用開始日は、例えば楽曲の発売日であり、所定期間を一週間とした場合は、楽曲の発売から一週間以内は楽曲は新曲となる。演奏した楽曲が新曲である場合は(S22:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を2倍にする計算を行う(S23)。なお、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。新曲を利用できるユーザは数が少ないので、このように新曲の利用に対して特典を与えることにより、新曲の利用を促進することができる。
【0051】
楽曲が新曲ではない場合(S22:NO)、CPU11は、ステップS17で得られた採点点数がゾロ目であるか否かを判定する(S24)。採点点数がゾロ目である場合は(S24:YES)、CPU11は、ステップS19で計算した獲得経験値を2倍にする計算を行う(S25)。例えば、レベルが4で採点点数としてゾロ目の55点が得られた場合は、2×(4×55)=440が獲得経験値となる。なお、どのような方法で獲得経験値を増加させてもよい。またゾロ目に限らず所定の採点定数で獲得経験値を増大させてもよい。このように、獲得経験値を増大させるための特別な採点点数を定めておくことにより、ユーザにとっては、偶然に獲得経験値が大きくなる娯楽が得られる。
【0052】
ステップS21、ステップS23又はステップS25が終了した場合は、CPU11は、次に、レベル、採点結果及び獲得経験値に基づいて、キャラクタの攻撃力を数値で示す攻撃値を計算する(S26)。ステップS26では、CPU11は、予め定められた計算方法で獲得経験値を計算する。例えば、(レベル×(獲得経験値+採点点数))の計算方法により、攻撃値を計算する。プログラム160は、計算方法を示す数式を含んでおり、CPU11は、プログラム160に含まれる数式をRAM12にロードし、ロードした数式にレベル、採点点数及び獲得経験値を代入することにより、攻撃値を計算する。本実施例では、4×(1020+85)=4420が攻撃値となる。なお、この計算方法は一例であり、レベル及び獲得経験値を利用した他の計算方法を用いて攻撃値を計算してもよい。CPU11は、次に、計算した攻撃値を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S27)。
【0053】
CPU11は、次に、ステップS10で決定したモンスターにとって演奏した楽曲のジャンルが苦手ジャンルであるか否かを判定する(S28)。ステップS28では、CPU11は、モンスターデータ164を参照し、モンスターの苦手ジャンルと楽曲データ161のヘッダに記録された楽曲のジャンルが一致した場合に、演奏した楽曲のジャンルが苦手ジャンルであると判定する。モンスターにとって楽曲のジャンルが苦手ジャンルである場合は(S28:YES)、CPU11は、所定のルールに従って、モンスターの防御値を減少させる(S29)。モンスターの防御値は、モンスターデータ164に記録されており、CPU11は、例えば防御値を25%減少させる。
【0054】
ステップS29が終了した場合、又はステップS28で楽曲のジャンルが苦手ジャンルではない場合は(S28:NO)、CPU11は、キャラクタの攻撃値がモンスターの防御値以上であるか否かを判定する(S30)。本実施例では、攻撃値が4420であり、図6に示す如くモンスターDで特定されるモンスターの防御値が1800であるので、攻撃値は防御値以上となる。キャラクタの攻撃値がモンスターの防御値以上である場合は(S30:YES)、CPU11は、キャラクタがモンスターを倒したと判定し(S31)、キャラクタがモンスターを倒したことを示す映像をディスプレイ22に表示させる(S32)。CPU11は、次に、図5に示す如きユーザデータ162に含まれるポイントを加算する(S33)。ステップS30でキャラクタの攻撃値がモンスターの防御値より小さい場合は(S30:NO)、CPU11は、キャラクタはモンスターを倒せなかったと判定する(S34)。
【0055】
ステップS33又はステップS34が終了した後は、CPU11は、獲得経験値を示す映像をディスプレイ22に表示させる(S35)。CPU11は、次に、ユーザデータ162のキャラクタデータに含まれる経験値に獲得経験値を加算することにより、キャラクタの経験値を更新する(S36)。本実施例では、経験値4314に対して獲得経験値1020を加算することにより、経験値は5334となる。なお、更新した経験値をもディスプレイ22に表示させる処理を行ってもよい。CPU11は、次に、レベルアップ表165を参照し、更新した経験値が、現在のレベルからレベルを上昇させるための基準値以上であるか否かを判定する(S37)。経験値が基準値以上である場合は(S37:YES)、CPU11は、キャラクタデータに含まれるレベルの数値を基準値に応じたレベルの数値に変更することにより、キャラクタのレベルを更新する(S38)。本実施例では、更新した経験値5334が、レベル4からレベル5へ上昇するための基準値5000以上であるので、キャラクタのレベルは4から5へ上昇する。CPU11は、次に、キャラクタのレベルが上昇したことを示す映像をディスプレイ22に表示させる(S39)。
【0056】
図14は、最終的にディスプレイ22に表示される映像の例を示す模式図である。図14の例では、本実施例でのゲームの結果を示しており、採点点数、攻撃値、及び獲得経験値が表示され、更に、レベルが上昇したことが示されている。レベルが上昇したことが表示されることにより、ユーザはキャラクタが成長していることが実感でき、ユーザがカラオケゲームを繰り返し行おうとするモチベーションが喚起される。なお、レベルの上昇に伴って、キャラクタ映像を変更する処理を行ってもよい。
【0057】
ステップS37で経験値が基準値よりも小さい場合(S37:NO)、ステップS39が終了した場合、ステップS8が終了した場合、又はステップS7で選曲の指示の受付がない場合は(S7:NO)、CPU11は、ユーザがリモコン装置21に対して所定の操作を行うことによる、ログアウトの受付を待ち受ける(S40)。ログアウトの受付がない場合は(S40:NO)、CPU11は、処理をステップS6へ戻す。ステップS6でゲーム開始の指示を再び受け付けることにより、CPU11は、本発明に係るカラオケゲームを繰り返し実行する。
【0058】
ステップS40でログアウトを受け付けた場合は(S40:YES)、CPU11は、ログアウトしたユーザに係るユーザデータを、通信部14に通信ネットワークNを介して記憶装置3へ送信させ(S41)、処理を終了する。記憶装置3は、ユーザデータを通信部34で受信し(S42)、CPU31は、記憶部33に記憶しているユーザデータを受信したユーザデータで置き換えることによって、ユーザデータを更新し(S43)、処理を終了する。
【0059】
記憶装置3が記憶するユーザデータの内容は、パーソナルコンピュータ又は携帯電話機等を用いて、通信ネットワークNを介して参照することもできる。ユーザデータに含まれるポイントは、楽曲のダウンロード等、カラオケゲーム以外のサービスに利用することが可能である。
【0060】
以上詳述した如く、本発明のカラオケゲームシステムにおいては、ユーザに固有のキャラクタを設定しておき、ユーザの歌唱結果を採点した採点結果に応じて、キャラクタを成長させ、またキャラクタをモンスターと対戦させるゲームを行う。キャラクタを成長させることにより、カラオケの歌唱時に単に娯楽を提供するに留まらず、持続性のある娯楽を提供することができる。ユーザの歌唱結果にキャラクタの成長が左右され、また繰り返しゲームを行うことによってよりキャラクタを成長させることができるので、キャラクタに対するユーザの思い入れを喚起し、継続してユーザにゲームを行わせる魅力にあふれた娯楽を提供することができる。
【0061】
なお、本実施の形態においては、カラオケ装置1を一台の装置で構成した形態を示したが、記憶部16を分離する等、複数の装置でカラオケ装置1を構成する形態であってもよい。また本実施の形態においては、記憶装置3を一台のサーバ装置で構成した形態を示したが、楽曲データを記憶する装置とユーザデータを記憶する装置とを分離して構成する等、複数のサーバ装置で記憶装置3を構成してた形態であってもよい。
【0062】
また本実施の形態においては、カラオケ装置1は店舗Sに設置された業務用の装置であるとしたが、これに限るものではなく、本発明のカラオケ装置1は、汎用のコンピュータで構成された形態であってもよい。例えば、本発明のカラオケ装置1は、楽曲データを記憶し、楽曲データに基づいて楽曲を再生し、内部又は外部のディスプレイに映像を表示させるためのハードウェア又はソフトウェアを備えたゲーム機、パーソナルコンピュータ又は携帯電話機等のコンピュータであってもよい。これらのコンピュータは、CD−ROM若しくはメモリカード等の記録媒体に記録されたプログラム160を取り込むか、又は通信ネットワークNを介してプログラム160をダウンロードすることにより、本発明のプログラム160を記憶し、プログラム160に従った処理を実行することにより、本発明のカラオケ装置1としての動作を実行する。またこの形態のカラオケ装置1は、楽曲データ161等の処理に必要なデータも、記録媒体から取り込むか又はダウンロードすればよい。またこの形態のカラオケ装置1は、記憶装置3で記憶するユーザデータを利用する形態に限るものではなく、キャラクタデータを含むユーザデータ162を内部で記憶し、記憶したユーザデータ162を用いてカラオケゲームを行う形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明のカラオケゲームシステムの構成を概念的に示す概念図である。
【図2】記憶装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】カラオケ装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図4】楽曲データの内容例を示す概念図である。
【図5】ユーザデータの内容例を示す概念図である。
【図6】モンスターデータの内容例を示す概念図である。
【図7】レベルアップ表の内容例を示す概念図である。
【図8】ラッキーソング対照表の内容例を示す概念図である。
【図9】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明のカラオケゲームシステムが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】ログインを行った後のリモコン装置のタッチパネルの表示例を示す模式図である。
【図13】ディスプレイが表示する映像の例を示す模式図である。
【図14】最終的にディスプレイに表示される映像の例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0064】
1 カラオケ装置
11 CPU
14 通信部
16 記憶部
160 プログラム
161 楽曲データ
162 ユーザデータ
17 音声処理部
18 アンプ
19 映像処理部
110 採点部
112 計時部
22 ディスプレイ(表示手段)
23 スピーカ
24 マイク
3 記憶装置
31 CPU
33 記憶部
N 通信ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに固有のデータを記憶する記憶装置と、楽曲データに基づいて楽曲を再生する手段、楽曲の再生に伴って映像を表示する表示手段、及びユーザの歌唱結果を採点する採点手段を備えるカラオケ装置とを含み、ユーザに固有のデータを用いたゲームを提供するカラオケゲームシステムにおいて、
前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル、及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを含み、
前記記憶装置は、
前記カラオケ装置へ、ユーザに係るキャラクタデータを送信する手段を備え、
前記カラオケ装置は、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
前記記憶装置から受信したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、
内容を更新した前記キャラクタデータを前記記憶装置へ送信する手段とを備え、
前記記憶装置は、更に、
記憶しているキャラクタデータを、前記カラオケ装置から受信したキャラクタデータに更新する手段を備えること
を特徴とするカラオケゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲームは、前記キャラクタデータが表すキャラクタを他の対戦キャラクタと対戦させるゲームであり、
前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、更に、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点を含んでおり、
前記カラオケ装置は、更に、
前記キャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、
該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、
前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタの対戦結果に応じた得点に係る情報を前記記憶装置へ送信する手段とを備え、
前記記憶装置は、更に、
前記カラオケ装置から受信した前記情報に基づいて、ユーザに固有のデータに含まれる得点を更新する手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のカラオケゲームシステム。
【請求項3】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、
ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを取得する手段と、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
取得したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項4】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、
ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを記憶する手段と、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
前記キャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項5】
前記キャラクタデータが表すキャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、
該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、
前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のカラオケ装置。
【請求項6】
前記楽曲データは、複数のブロックを含んでおり、
前記採点手段は、
前記楽曲データに含まれる各ブロック別に、各ブロックに基づいた楽曲再生に伴ったユーザの歌唱結果を採点する手段と、
各ブロック別の採点結果に基づいて、楽曲全体に係る採点結果を計算する手段とを有し、
前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果を示す映像を、採点結果が得られる都度、入れ替わりで前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタの画像及び前記対戦キャラクタの画像を含む映像を、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果に応じて変更する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項7】
日時を特定する手段を更に備え、
前記計算手段は、
前記再生手段が再生した楽曲が、特定した日時に対応した所定の楽曲である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至6のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項8】
前記楽曲データは、当該楽曲データの利用が開始された日時の情報を含んでおり、
前記計算手段は、
前記再生手段が楽曲を再生するために利用した楽曲データに含まれる前記情報が示す日時からの経過時間が所定期間内である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至7のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項9】
前記計算手段は、
前記採点手段による採点結果が所定の数値である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至8のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項10】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置を構成するコンピュータに、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル及び前記キャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを用いたゲームを実行させるプログラムであって、
コンピュータに、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によって前記キャラクタが獲得する獲得経験値を計算させる手順と、
コンピュータに、前記キャラクタデータに含まれる経験値に計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新させる手順と、
コンピュータに、更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新させる手順と
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
ユーザに固有のデータを記憶する記憶装置と、楽曲データに基づいて楽曲を再生する手段、楽曲の再生に伴って映像を表示する表示手段、及びユーザの歌唱結果を採点する採点手段を備えるカラオケ装置とを含み、ユーザに固有のデータを用いたゲームを提供するカラオケゲームシステムにおいて、
前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル、及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを含み、
前記記憶装置は、
前記カラオケ装置へ、ユーザに係るキャラクタデータを送信する手段を備え、
前記カラオケ装置は、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
前記記憶装置から受信したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、
内容を更新した前記キャラクタデータを前記記憶装置へ送信する手段とを備え、
前記記憶装置は、更に、
記憶しているキャラクタデータを、前記カラオケ装置から受信したキャラクタデータに更新する手段を備えること
を特徴とするカラオケゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲームは、前記キャラクタデータが表すキャラクタを他の対戦キャラクタと対戦させるゲームであり、
前記記憶装置が記憶するユーザに固有のデータは、更に、前記キャラクタの対戦結果に応じた得点を含んでおり、
前記カラオケ装置は、更に、
前記キャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、
該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、
前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタの対戦結果に応じた得点に係る情報を前記記憶装置へ送信する手段とを備え、
前記記憶装置は、更に、
前記カラオケ装置から受信した前記情報に基づいて、ユーザに固有のデータに含まれる得点を更新する手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のカラオケゲームシステム。
【請求項3】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、
ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを取得する手段と、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
取得したキャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項4】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置において、
ユーザに固有のキャラクタを表しており、キャラクタの強さを数値で示すレベル及びキャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを記憶する手段と、
前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によってキャラクタが獲得する獲得経験値を計算する計算手段と、
前記キャラクタデータに含まれる経験値に、前記計算手段が計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新する手段と、
該手段が更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新する手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベルを更新したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を備えることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項5】
前記キャラクタデータが表すキャラクタの画像、及び前記キャラクタの対戦相手である対戦キャラクタの画像を含む映像を楽曲の再生に伴って前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタデータに含まれるレベル及び前記計算手段が計算した獲得経験値に基づいて、前記キャラクタの攻撃力を数値で表す攻撃値を計算する手段と、
該手段が計算した攻撃値が前記対戦キャラクタに応じた所定値以上の数値になった場合に、前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したと判定する手段と、
前記キャラクタが前記対戦キャラクタを倒したことを示す映像を前記表示手段に表示させる手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のカラオケ装置。
【請求項6】
前記楽曲データは、複数のブロックを含んでおり、
前記採点手段は、
前記楽曲データに含まれる各ブロック別に、各ブロックに基づいた楽曲再生に伴ったユーザの歌唱結果を採点する手段と、
各ブロック別の採点結果に基づいて、楽曲全体に係る採点結果を計算する手段とを有し、
前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果を示す映像を、採点結果が得られる都度、入れ替わりで前記表示手段に表示させる手段と、
前記キャラクタの画像及び前記対戦キャラクタの画像を含む映像を、前記採点手段が各ブロック別に採点した採点結果に応じて変更する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項7】
日時を特定する手段を更に備え、
前記計算手段は、
前記再生手段が再生した楽曲が、特定した日時に対応した所定の楽曲である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至6のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項8】
前記楽曲データは、当該楽曲データの利用が開始された日時の情報を含んでおり、
前記計算手段は、
前記再生手段が楽曲を再生するために利用した楽曲データに含まれる前記情報が示す日時からの経過時間が所定期間内である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至7のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項9】
前記計算手段は、
前記採点手段による採点結果が所定の数値である場合に、所定のルールに従って獲得経験値を増加させる手段を有すること
を特徴とする請求項3乃至8のいずれか一つに記載のカラオケ装置。
【請求項10】
楽曲データに基づいて楽曲を再生する再生手段と、内部又は外部の表示手段に楽曲の再生に伴った映像を表示させる手段と、ユーザの歌唱結果を採点する採点手段とを備えるカラオケ装置を構成するコンピュータに、ユーザに固有のキャラクタの強さを数値で示すレベル及び前記キャラクタの経験を数値で示す経験値を含むキャラクタデータを用いたゲームを実行させるプログラムであって、
コンピュータに、前記採点手段による採点結果に基づいて、ユーザの歌唱によって前記キャラクタが獲得する獲得経験値を計算させる手順と、
コンピュータに、前記キャラクタデータに含まれる経験値に計算した獲得経験値を加算することによって、前記キャラクタデータに含まれる経験値を更新させる手順と、
コンピュータに、更新した経験値が、予め定められている複数の基準値の内のいずれかの基準値以上となった場合に、前記キャラクタデータに含まれるレベルを、前記基準値に対応した数値に更新させる手順と
を含むことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−237345(P2009−237345A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−84506(P2008−84506)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]