説明

カラオケシステム

【課題】 楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することにより、歌唱の楽しさを十分に味わうことを可能とする。
【解決手段】 楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間を特定するための楽曲別経過期間特定手段54と、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間と当該経過期間に対応する楽曲に適したテンポレベルとを紐付けして構成された経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bに基づいて、特定された経過期間に適したテンポレベルを当該楽曲のテンポレベルとして変更設定するためのテンポレベル設定手段53と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め楽曲毎に設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意にテンポレベルを変更設定可能なカラオケシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケシステムで演奏される楽曲は、それぞれオリジナルのテンポレベルが設定されており、デフォルト状態ではオリジナルのテンポレベルで演奏される。また、オリジナルのテンポレベルではなく、利用者の嗜好に合わせたテンポレベルで歌唱を行いたい場合もあるため、所定の範囲内でテンポレベルを調節することができるようになっている。
【0003】
また、利用者毎に、好みの楽曲と、この楽曲のテンポレベル等の演奏条件を記憶したメモリカードを用意しておき、このメモリカードを装着することにより、当該利用者の嗜好にあった演奏条件で楽曲を演奏するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特許第2808792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来のカラオケシステムでは、楽曲毎にオリジナルのテンポレベルが設定されており、デフォルトの状態では、このオリジナルのテンポレベルで楽曲が演奏される。
ところで、速いテンポレベルで演奏される楽曲の場合、若い世代から中年世代まではオリジナルのテンポレベルに対応できるが、さらに年齢が高くなるとオリジナルのテンポレベルに対応できなくなることがある。そこで、従来のカラオケシステムはテンポレベルを調節するための手段を有しており、利用者にとってテンポレベルが速すぎた場合には、テンポレベルが遅くなるような調節を行っていた。また、リリース年から現暦年までの経過期間が長い楽曲、すなわち昔の楽曲は、当該楽曲が流行した年代を知っている高齢者が歌唱する場合が多い。特にこのような場合、高齢者がオリジナルのテンポレベルに対応できないおそれがある。
【0006】
しかしながら、高齢者にとってテンポレベルの変更操作は面倒なものであり、オリジナルのテンポレベルで無理を通して歌い続けてしまうことがあった。また、テンポレベルが歌唱者にとって速すぎるか否かは、楽曲の演奏が始まった後に初めて判明する事柄であり、テンポレベルの変更操作は歌唱中に行われることが殆どである。歌唱途中でテンポレベルが変更されると、楽曲を聴取している者が不自然さを感じるだけではなく、歌唱者がオリジナルのテンポレベルについてゆけないことを他の利用者に印象付けてしまう。
【0007】
このように、オリジナルのテンポレベルに歌唱者がついてゆけない場合には、歌唱の楽しさを十分に味わうことができないばかりでなく、歌唱者の自尊心を傷つけてしまうおそれもある。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することにより、歌唱の楽しさを十分に味わうことが可能なカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のカラオケシステムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。
すなわち、本発明のカラオケシステムは、予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏可能となっている。このカラオケシステムは、楽曲別経過期間特定手段と、テンポレベル設定手段と、を備えている。楽曲別経過期間特定手段は、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間を特定し、テンポレベル設定手段は、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間と当該経過期間に対応する楽曲に適したテンポレベルとを紐付けして構成された経過期間対応テンポレベル設定テーブルに基づいて、特定された経過期間に適したテンポレベルを当該楽曲のテンポレベルとして変更設定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明のカラオケシステムは、上述した構成に加えて、経過期間対応テンポレベルデータ収集手段を、さらに備えることが可能である。経過期間対応テンポレベルデータ収集手段は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該楽曲のリリース年から歌唱時までの経過期間と、を収集する。そして、経過期間対応テンポレベルデータ収集手段で収集したデータに基づき経過期間対応テンポレベル設定テーブルを構成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のカラオケシステムによれば、予め楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間と当該経過期間に対応する楽曲に適したテンポレベルを設定しておき、選曲に際して当該楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間に対応するテンポレベルを当該楽曲のテンポレベルとして変更設定する。したがって、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間に応じて適切なテンポレベルで楽曲を演奏することができるので、歌唱の楽しさを十分に味わうことができる。また、楽曲の演奏開始時から、適切なテンポレベルで楽曲が演奏されるため、他の利用者に違和感を与えず、歌唱者は自信を持って歌唱を行うことができる。
【0012】
また、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該楽曲のリリース年から歌唱時までの経過期間とを収集して、経過期間対応テンポレベル設定テーブルを構成することにより、楽曲と適切なテンポレベルとの関係をより一層正確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して本発明のカラオケシステムの第1の実施形態を説明する。
本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムは、予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏する機能を有している。
【0014】
<カラオケシステムの概要>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムの構成を示すもので、図1(a)は通信ネットワークを用いてカラオケシステムを構成した場合の模式図、図1(b)はホスト装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、顧客データベースの構成を示す説明図である。
【0015】
本発明の実施形態に係るカラオケシステムは、図1(a)に示すように、通信ネットワーク12を介して相互に接続されたホスト装置11と複数のカラオケ演奏端末13とを備えている。通信ネットワーク12は、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であると共に、帯域を独占せず安価な通信網であるという点で、インターネットにより構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0016】
<ホスト装置>
ホスト装置11は、図1(b)に示すように、送受信部21、制御手段22、データ処理手段23、利用者情報格納手段として機能する顧客データベース24、及び経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aを備えている。これらの構成要素のうち、少なくとも経過期間対応テンポレベル設定テーブル25a及びカラオケ演奏端末13により本発明の実施形態に係るカラオケシステムが構成される。
【0017】
<送受信部>
送受信部21は、各カラオケ演奏端末13との間でデータの送受信を行うための手段であり、通信ネットワーク12における通信方式の整合性を保つための通信回路やソフトウェアにより構成される。制御手段22は、ホスト装置11を統括的に制御するための手段であり、CPU及びその周辺機器を含んで構成され、CPU等がROM等に格納されたアプリケーションプログラムに従って動作することにより制御機能を発揮するようになっている。
【0018】
<データ処理手段/顧客データベース/経過期間対応テンポレベル設定テーブル>
データ処理手段23は、顧客データベース24及び経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aにアクセスして、データの抽出、変更、追加を処理するためのプログラムからなる。顧客データベース24は、利用者毎に利用者情報が登録されたデータベースである。この顧客データベース24は、例えば図2に示すように、利用者毎に、利用者ID、氏名、セカンドネーム(例えば愛称)、住所、電話番号、年齢、性別、職業等が関連付けて構成されている。経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aは、図3に示すように、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間と、当該経過期間に対応する楽曲に適したテンポレベルとを紐付けたテーブルデータにより構成されている。なお、図3に示す経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aにおいて、テンポレベルはオリジナルを「100」とした場合の相対値を示すものである。経過期間の長さやテンポレベルの値は、適宜変更して実施することができる。
また、後に詳述するが、カラオケ本体31には、経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bが格納される。
【0019】
<カラオケ演奏端末>
次に、カラオケ演奏端末13について説明する。図4は、カラオケ演奏端末の構成を示すブロック図である。
【0020】
カラオケ演奏端末13は、図4に示すように、カラオケ本体31、表示手段32、ミキシングアンプ33、スピーカ34、マイクロホン35、遠隔入出力端末36を備えると共に、通信ネットワーク12を介してホスト装置11と接続されている。カラオケ本体31と表示手段32とは、有線方式又は無線方式により接続されている。また、ホスト装置11からカラオケ演奏端末13に対して、楽曲データ、更新楽曲データ等が送信される。
【0021】
<遠隔入出力端末>
遠隔入出力端末36は、ユーザインタフェース機能を備えており、カラオケ本体31のローカル送受信手段51に対して有線方式又は無線方式によりデータの送受信を行うようになっており、データの送受信を行うための回路基板及びプログラムと、楽曲検索手段37として機能させるためのプログラムと、一時記憶領域であるRAM56とを備えている。ここで利用される無線方式としては、例えば近接無線通信技術であるirDAやbluetooth(登録商標)等を挙げることができる。また、ユーザインタフェース機能として、例えば液晶ディスプレイとタッチセンサとを積層した入出力用表示部(図示せず)を備えており、入出力用表示部に表示されるアイコンや文字列にタッチすることにより、楽曲の選択やデータの入力を行うようになっている。
【0022】
<カラオケ本体>
カラオケ本体31は、バス41、中央制御手段42、ROM43、RAM44、楽曲データベース46、映像データベース47、音楽曲出力手段48、再生制御手段49、予約管理手段50、ローカル送受信手段51、ネットワーク送受信手段52、楽曲別経過期間特定手段54、及びテンポレベル設定手段53を備えている。なお、楽曲データベース46、映像データベース47は、HDD45に格納されている。さらに、後に詳述するが、HDD45には、経過期間対応テンポレベル設定テーブル25a及び経過期間特定テーブル55が格納されている。
【0023】
<中央制御手段>
中央制御手段42は、カラオケシステムを総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM43等に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0024】
<ROM/RAM>
ROM43は、カラオケシステムを構成する各機器を制御するためのアプリケーションプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM44は、アプリケーションプログラムや種々のデータを一時的に読み込む一時記憶領域として機能するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。なお、物理的な半導体メモリによりRAM44を構成するのではなく、ハードディスク記憶装置等を用いて仮想的なRAM44を構成してもよい。本実施形態では、RAM44に、予約待ち行列が格納されている。
【0025】
<HDD/楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース46及び映像データベース47は、例えば大容量記憶装置であるHDD45に格納されている。
楽曲データベース46は、演奏データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ格納したデータベースである。
【0026】
また、演奏データは各楽曲の演奏データをデジタル化したものであり、歌詞テロップデータは演奏データに同期された楽曲の歌詞文字データである。映像データベース47は、演奏される楽曲に対応した背景映像を、当該楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータベースである。
【0027】
さらに、HDD45には、ホスト装置11に格納された経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである経過期間対応テンポレベル設定テーブル25b、及び後に詳述する経過期間特定テーブル55が格納されている。経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bは、カラオケ本体31とホスト装置11とが任意のタイミングで通信を行うことにより取得される。このように経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aのコピーである経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bをカラオケ本体31のHDD45に格納することにより、テンポレベル設定手段53がテンポレベルの設定を行う毎にホスト装置11と通信を行う必要がなくなり、テンポレベルの設定処理を迅速に行うことができる。
【0028】
<音楽曲出力手段>
音楽曲出力手段48は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース46から抽出された演奏データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ33に出力するための電子回路である。ミキシングアンプ33は、マイクロホン35から入力された歌唱者の歌唱音声と、音楽曲出力手段48から送出される演奏データとをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ34より出力させるための手段である。なお、マイクロホンの数は1本に限られず、2本以上であってもよい。
【0029】
<再生制御手段>
再生制御手段49は、カラオケ演奏中に、楽曲データベース46から抽出された楽曲データのうちの歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の演奏データに同期させて表示手段32に出力するための電子回路である。さらに、再生制御手段49は、遠隔入出力端末36を介した利用者からの操作指示による予約楽曲リストの表示等を表示手段32に表示させる機能も有している。
【0030】
<表示手段>
表示手段32は、カラオケ演奏時の映像、歌詞テロップ及び表示識別情報等を表示するための装置で、例えばCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等により構成される。
【0031】
<予約管理手段>
予約管理手段50は、利用者により遠隔入出力端末36における楽曲検索手段37の機能を用いて選曲され、ローカル送受信手段51を介して送信された当該選曲者の利用者ID、及び選曲された楽曲IDを対応付けて予約待ち行列としてRAM44に格納し、管理するためのプログラムである。なお、楽曲選択の表示や予約待ち行列の表示は、遠隔入出力端末36の入出力用表示部(図示せず)及び表示手段32のいずれか一方、あるいは双方で行うことができる。
【0032】
<送受信手段>
ローカル送受信手段51は、遠隔入出力端末36との間でデータの送受信を行うための手段である。ネットワーク送受信手段52は、通信ネットワーク12を介してホスト装置11との間でデータの送受信を行うための手段であり、通信ネットワーク12における通信方式の整合性を保つための通信回路やソフトウェアにより構成される。
【0033】
<楽曲別経過期間特定手段/経過期間特定テーブル>
楽曲別経過期間特定手段54は、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間を特定するためのプログラムである。具体的には、選曲時に、楽曲別経過期間特定手段54が経過期間特定テーブル55を参照し、選曲された楽曲の経過期間を特定する。
経過期間特定テーブル55は、例えば図5に示すように、楽曲毎に、楽曲ID、楽曲名、アーティスト名、リリース年、及びリリース年から現暦年までの経過期間が関連付けて構成されている。なお、楽曲別経過期間特定手段54が楽曲のリリース年に基づいて現暦年までの経過期間を算出するような構成とした場合には、経過期間特定テーブル55を備えなくてもよい。
経過期間特定テーブル55は、リリース年から現暦年までの経過期間を正確に反映させるため定期的に更新される。更新時期は特に限定されないが、例えば、3ヶ月毎、6ヶ月毎、1年毎等とすることができる。また、経過期間の単位は特に限定されるものではなく、例えば、3ヶ月毎、6ヶ月毎、1年毎等とすることができる。
【0034】
<テンポレベル設定手段>
テンポレベル設定手段53は、利用者により楽曲が選択された際に、経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bを参照し、当該楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間に対応するテンポレベルを当該楽曲のテンポレベルとして変更設定するためのプログラムである。
経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bを参照するタイミングは、例えば選曲時であるが、このタイミングに限定されずに、楽曲の演奏が開始されるまでの任意のタイミングで経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bを参照してもよい。なお、HDD45に経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bが格納されていない場合には、ホスト装置11と通信を行うことにより経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aを参照して、経過期間に対応するテンポレベルを取得する。
【0035】
<テンポレベルの設定手順>
次に、図6を参照して、本発明の実施形態に係るカラオケシステムを用いてテンポレベルを設定する処理を説明する。図6は、本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける経過期間対応テンポレベル設定処理を示すフローチャートである。
【0036】
経過期間対応テンポレベル設定処理では、図6に示すように、選曲が確定されると(S1)、楽曲別経過期間特定手段54が経過期間特定テーブル55を参照し、選曲された楽曲の経過期間を特定する(S2)。続いて、特定された経過期間に基づいて、テンポレベル設定手段53がカラオケ本体31の経過期間対応テンポレベル設定テーブル25bを参照し、当該楽曲のテンポレベルとして設定する(S3)。
【0037】
続いて、楽曲IDに加えてテンポレベルを含めて予約待ち行列を作成してRAM44に格納する(S4)。この予約待ち行列は、例えば図7に示すような構成となっている。
【0038】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムについて説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムにおけるホスト装置の概略構成を示すブロック図である。
【0039】
本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムは、図8に示すように、上述した第1の実施形態に係るカラオケシステムの構成に加えて、さらに、経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26を備えている。この経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間とを収集するためのプログラムからなる。具体的には、図8に示すように、ホスト装置11が経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26を備えており、この経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26が通信ネットワーク12を介して複数のカラオケ演奏端末13にアクセスして、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該楽曲のリリース年から歌唱時までの経過期間とを収集するようになっている。
【0040】
第2の実施形態に係るカラオケシステムでは、経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aは、経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26で収集したデータに基づき更新される。なお、経過期間対応テンポレベル設定テーブル25aの更新は、週1回、月1回、半年に1回等の任意のタイミングで実施される。
【0041】
<他の実施形態>
本発明のカラオケシステムを構成する機器や手段は上述したものに限定されず、カラオケシステムの利用目的等に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。
また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。
さらに、顧客データベース24及び経過期間対応テンポレベルデータ収集手段26をホスト装置11の構成要素とするのではなく、カラオケ演奏端末13の構成要素として、ローカルで顧客情報の管理及び楽曲別経過期間対応テンポレベルの取得に関する処理を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るカラオケシステムの概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる顧客データベースの説明図。
【図3】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる経過期間対応テンポレベル設定テーブルの説明図。
【図4】カラオケ演奏端末の構成を示すブロック図。
【図5】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる経過期間特定テーブルの説明図。
【図6】本発明の実施形態に係るカラオケシステムにおける経過期間対応テンポレベル設定処理を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施形態に係るカラオケシステムで用いる予約待ち行列の説明図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るカラオケシステムにおけるホスト装置の概略構成を示すブロック図。
【符号の説明】
【0043】
11 ホスト装置
12 通信ネットワーク
13 カラオケ演奏端末
21 送受信部
22 制御手段
23 データ処理手段
24 顧客データベース
25a 経過期間対応テンポレベル設定テーブル(ホスト装置側)
25b 経過期間対応テンポレベル設定テーブル(カラオケ本体側)
26 経過期間対応テンポレベルデータ収集手段
31 カラオケ本体
32 表示手段
33 ミキシングアンプ
34 スピーカ
35 マイクロホン
36 遠隔入出力端末
37 楽曲検索手段
41 バス
42 中央制御手段
43 ROM
44 RAM
45 HDD
46 楽曲データベース
47 映像データベース
48 音楽曲出力手段
49 再生制御手段
50 予約管理手段
51 ローカル送受信手段
52 ネットワーク送受信手段
53 テンポレベル設定手段
54 楽曲別経過期間特定手段
55 経過期間特定テーブル
56 遠隔入出力端末のRAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め楽曲毎にデフォルト設定されたテンポレベルに代えて所定の範囲内で任意に変更設定されたテンポレベルにて演奏可能なカラオケシステムであって、
楽曲別経過期間特定手段と、テンポレベル設定手段と、を備え、
前記楽曲別経過期間特定手段は、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間を特定し、
前記テンポレベル設定手段は、楽曲のリリース年から現暦年までの経過期間と当該経過期間に対応する楽曲に適したテンポレベルとを紐付けして構成された経過期間対応テンポレベル設定テーブルに基づいて、前記特定された経過期間に適したテンポレベルを当該楽曲のテンポレベルとして変更設定する、
ことを特徴とするカラオケシステム。
【請求項2】
経過期間対応テンポレベルデータ収集手段を、さらに備え、
前記経過期間対応テンポレベルデータ収集手段は、利用者が歌唱を行った際に選択したテンポレベルと、当該楽曲のリリース年から歌唱時までの経過期間と、を収集し、
前記経過期間対応テンポレベルデータ収集手段で収集したデータに基づき前記経過期間対応テンポレベル設定テーブルを構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−36912(P2009−36912A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199855(P2007−199855)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】