説明

カラオケネットワークシステム及びカラオケ装置

【課題】コンテンツの取得状況が異なるカラオケ装置間でサービスの不公平を速やかに解消し、コンテンツを効率よく配信できるようにする。
【解決手段】指定日時以降に他のカラオケ装置4で作成された取得先リストを取得する(S127)一方、取得できなかった場合、自機及び他のカラオケ装置の保有リストに基づき、これらに含まれる各コンテンツごとに、コンテンツ名と、その最新リビジョンと、その最新コンテンツを保有する全カラオケ装置名とを対応付けた最新リストを作成する(S130)。この最新リストから各最新コンテンツの取得先となるカラオケ装置を1つのコンテンツにつき1つ選択し、これを当該コンテンツ名に対応付けた取得先リストを作成する(S131)。この取得先リストに基づき、最新コンテンツの取得先として自機以外の他のカラオケ装置が対応する場合、そのコンテンツを対応するカラオケ装置から取得する(S132)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ店舗内のネットワークに接続されたカラオケ装置間でコンテンツを複製する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラオケ装置で再生するコンテンツを、広域ネットワークを介してコンテンツ配信用のホストサーバから全国の各カラオケ店舗(例えばカラオケボックス)に設置されたカラオケ装置へ配信するカラオケネットワークシステムが広く普及している。
【0003】
近年、カラオケ店舗に設置されるカラオケ装置の多くは、個別に大容量の記憶手段を備えており、自カラオケ装置で再生するコンテンツを蓄積できるようになっている。このようなカラオケ装置で構成されるカラオケネットワークシステムにおいては、コンテンツ配信用のホストサーバと、店舗内に設置されている複数のカラオケ装置のうちのホストサーバとの通信権限のある代表のカラオケ装置(以下、マスタ機と称する)とが直接通信することで、ホストサーバからマスタ機へコンテンツが配信される(1次配信)。そして、マスタ機に配信されたコンテンツは、カラオケ店舗内に配されたLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して、マスタ機から当該カラオケ店舗内でマスタ機の管理下にあるカラオケ装置(以下、スレイブ機)へとコピーされることで、カラオケ店舗内の各カラオケ装置へ配信される(2次配信)。このようにすることで、ホストサーバから直接コンテンツの配信を受けるカラオケ装置の台数を減らすことができ、ホストサーバとマスタ機とによる1次配信における通信負荷を低減することができる(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−170529号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、カラオケ装置で再生されるコンテンツは、通常の演奏データ(MIDIデータ等)の他、実際の演奏音声をサンプリングした高音質の生音楽曲やプロモーションビデオ(PV)映像、CM映像等、多種多様化しており、そのデータ量も年々増加傾向にある。このような事情により、店舗に設けられた通信回線の能力によって1日に取得できるコンテンツの量に限りがある。例えば、ホストサーバからの最新コンテンツのリリースは週数回程度行われるが、低速な通信回線しか持たない店舗では、最新コンテンツがリリースされた日よりも後日になってからマスタ機が未取得の最新コンテンツを取得して、自マスタ機の保有するコンテンツが最新状態となる。このため、ホストサーバでの最新コンテンツのリリース開始と、カラオケ店舗のマスタ機による最新コンテンツ取得完了まで、ある程度の時間差があるのが現状である。
【0005】
このような現状において、次のような問題点がある。最新コンテンツを未だ取得していないマスタ機やスレイブ機等のカラオケ装置が接続されている店舗内のLANに、故障したカラオケ装置の代替機として最新コンテンツを保有するカラオケ装置が持ち込まれることがある。LAN上に既存のマスタ機が接続されている場合、代替機として持ち込まれたカラオケ装置はスレイブ機として動作する。このとき、その店舗内の他のスレイブ機は、LAN上に最新のコンテンツを保有するカラオケ装置が存在するにも関わらず、マスタ機からしかコンテンツの配信を受けないため、マスタ機がホストサーバから最新のコンテンツの1次配信を受けてスレイブ機に2次配信を行うまで、最新のコンテンツを保有する状態にならない。よって、代替機を含む全てのスレイブ機の保有するコンテンツがマスタ機の保有するコンテンツに等価されるまでの間、同じ店舗内で最新コンテンツを利用可能なカラオケ装置とそうでないカラオケ装置とが混在し、顧客に提供するサービスに不公平を
生じることになる。
【0006】
さらに、マスタ機がホストサーバから最新のコンテンツを取得する前に、最新コンテンツを保有する代替機に対してマスタ機からの2次配信が行われると、代替機の保有するコンテンツがマスタ機の保有するコンテンツに等価されてしまい、元々保有していた最新コンテンツに古いコンテンツを上書きするといった、いわゆる逆等価が起きるという不都合もある。
【0007】
このように、最新コンテンツを元々保有しているカラオケ装置(代替機)においては、本来、LANを介して他のカラオケ装置からコンテンツの配信を行う必要がないはずである。それなのにも関わらず、最新コンテンツを保有する代替機に対してコンテンツの配信が行われることで、本来必要のないコンテンツの配信に関わる各種データ類がLAN上を転送されることになり、LANの通信帯域を無駄に占有してしまう。その結果、他のカラオケ装置の等価が完了するまでの時間が遅くなり、サービスに不公平を生じる期間が長くなってしまう。
【0008】
マスタ機とスレイブ機との間でコンテンツの等価がなされている状況では、通常、ホストサーバから1次配信を受けるマスタ機は、その店舗内で最初に最新コンテンツを取得する機器である。したがって、マスタ機が最新のコンテンツを取得後、店舗内の各スレイブ機の保有するコンテンツをマスタ機の保有するコンテンツに等価すれば、その店舗内の全てのカラオケ装置において最新コンテンツを等しく利用可能になるようになっている。しかしながら、異なる環境においてコンテンツの配信を受けたカラオケ装置が同一のLAN上に混在する状況が一旦発生すると、マスタ機が保有するコンテンツが必ずしも最新であるという保証はなくなる。そのため、マスタ機以外のスレイブ機のみが最新のコンテンツを保有しているという状況が生じれば、上述のようなサービスの不公平や逆等価といった不都合が生じるのである。
【0009】
なお、このようなサービスの不公平や逆等価は、カラオケ装置自体を交換するときばかりでなく、カラオケ装置に備えられたハードディスクドライブ(HDD)を交換したときに、新しいHDDに最新のコンテンツが予めインストールされている場合等にも起こり得る。
【0010】
また、複数台のカラオケ装置を同時に交換する場合や、カラオケ店舗の新規開店時に製造時期や使用履歴の異なる複数のカラオケ装置が設置されている場合等には、新旧コンテンツの取得状態の異なるカラオケ装置が多数混在するため、上述のような問題は更に顕著になる。つまり、LAN上に無駄なデータ類が多く流れる(利用効率が悪くなる)程、通信が停滞して各カラオケ装置に対する2次配信が完了するまでの期間が長くなり、サービスに不公平を生じる期間も長くなる。
【0011】
したがって、コンテンツの配信におけるLANの利用効率を上げることで、2次配信が完了するまでの期間を短縮し、サービスの不公平感を緩和する必要がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされており、コンテンツの取得状況が異なる複数のカラオケ装置間でサービスの不公平を従来よりも速やかに解消すると共に、最新のコンテンツを効率よく配信できるようにするための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記問題を解決するためになされた請求項1のカラオケネットワークシステムは、カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを保有し、このコンテンツ再生する複数のカラオケ装置がネットワークを介して通信可能に接続されており、このネットワークを介して各カ
ラオケ装置間で保有するコンテンツを複写可能に構成されている。
【0013】
各カラオケ装置は、ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からコンテンツを取得する際に実行する処理に関する手段として、送信依頼手段と、取得先リスト取得手段と、第1の保有リスト作成手段と、作成依頼手段と、保有リスト取得手段と、最新リスト作成手段と、リスト作成手段と、取得手段とを備える。
【0014】
送信依頼手段は、ネットワークに接続している他のカラオケ装置に対して、現在時刻以前の所定の指定日時から現在時刻までの期間に他のカラオケ装置において作成された取得先リストの送信を依頼する。取得先リスト取得手段は、送信依頼手段による送信依頼に応じて他のカラオケ装置から送信された取得先リストを取得する。第1の保有リスト作成手段は、送信依頼手段による送信依頼後に取得先リスト取得手段において取得先リストを取得できなかった場合、自カラオケ装置について、当該カラオケ装置の識別情報と、そのカラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する。
【0015】
作成依頼手段は、送信依頼手段による送信依頼後に取得先リスト取得手段において取得先リストを取得できなかった場合、ネットワークに接続している他の各カラオケ装置に対して、当該カラオケ装置に関する保有リストの作成を依頼する。保有リスト取得手段は、作成依頼手段による作成依頼に応じて他の各カラオケ装置で作成された保有リストを取得する。最新リスト作成手段は、第1の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リスト、及び保有リスト取得手段により取得した他の各カラオケ装置の保有リストに基づき、これらの保有リストに含まれる各コンテンツごとに、コンテンツの識別情報と、そのコンテンツにおける最新のリビジョンと、その最新のリビジョンのコンテンツを保有する全カラオケ装置の識別情報とを対応付けて記録したリストである最新リストを作成する。
【0016】
取得先リスト作成手段と、最新リスト作成手段により作成した最新リストにおいて、最新リビジョンの各コンテンツに対応付けられているカラオケ装置の識別情報のうち、当該コンテンツの取得先となるカラオケ装置の識別情報を1つのコンテンツにつき1つ選択し、これを当該コンテンツの識別情報及び最新のリビジョンに対応付けて記録し、これに作成日時を示す情報を付加したリストである取得先リストを作成する。コンテンツ取得手段は、取得先リスト取得手段によって他のカラオケ装置から取得した取得先リストのうち作成日時が最新である1つの取得先リスト、又は、取得先リスト作成手段により作成した取得先リストにおいて、最新リビジョンのコンテンツの取得先として自カラオケ装置以外の他のカラオケ装置の識別情報が対応付けられており、かつ、当該最新リビジョンのコンテンツを自カラオケ装置が保有していない場合、当該最新リビジョンのコンテンツを対応するカラオケ装置から取得する。
【0017】
さらに、各カラオケ装置は、ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの取得先リストの送信依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として取得先リスト送信手段を備える。取得先リスト送信手段は、過去に取得先リスト作成手段によって作成した取得先リストであって、その作成日時が当該送信依頼における指定日時以降である取得先リストを保有している場合、その取得先リストを送信依頼元のカラオケ装置に対して送信する。
【0018】
さらに、各カラオケ装置は、ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの保有リストの作成依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として、第2の保有リスト作成手段と、保有リスト作成手段とを備える。
【0019】
第2の保有リスト作成手段は、保有リスト作成依頼に応じて、自カラオケ装置の識別情報と、自カラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する。保有リスト送信手段は、第2の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リストを、作成依頼元のカラオケ装置に対して送信する。
【0020】
このように構成されたカラオケネットワークシステムによれば、ネットワークに接続された各カラオケ装置が、それぞれ自カラオケ装置が保有していない最新のコンテンツを、その最新のコンテンツを保有している他のカラオケ装置から取得することができる。これにより、製造時期や使用履歴の異なる複数のカラオケ装置がネットワーク上に接続され、最新コンテンツの配信状況が不均一である状況において、各カラオケ装置がそれぞれネットワーク上の他のカラオケ装置から最新のコンテンツを取得することで、サービスの不公平を速やかに解消できる。また、取得先リストに基づいて、自カラオケ装置が保有しない最新コンテンツのみを取得することになるので、最新のコンテンツを保有しないカラオケ装置から等価されてしまうといった、いわゆる逆等価も発生しない。
【0021】
さらに、所定の指定日時以内に他のカラオケ装置で作成された取得先リストが存在する場合、自カラオケ装置が自ら取得先リストを作成する代わりに、他のカラオケ装置で作成された最新の取得先リストを取得し、これを流用してコンテンツを取得できる。すなわち、各カラオケ装置がコンテンツを取得しようとする際に、必ずしも毎回取得先リストを作成する必要がない。よって、コンテンツを取得しようとするカラオケ装置が取得先リストを作成するための処理負荷や、そのカラオケ装置からの依頼に応じて保有リストを作成するための処理負荷が軽減されるので好適である。
【0022】
したがって、以上で説明したように、本発明のカラオケネットワークシステムによれば、コンテンツの取得状況が異なる複数のカラオケ装置間で、最新のコンテンツを効率よく配信できる。
【0023】
ところで、コンテンツを取得するに際し、他のカラオケ装置で過去に作成された取得先リストを流用する場合、その取得先リストは、ネットワーク内においてカラオケ装置の保有するコンテンツが最近に変動した後に作成されたものであることが望ましい。そのようにすれば、過去に作成された取得先リストであっても最新のコンテンツが漏れなく含まれているからである。そこで、各カラオケ装置は、ネットワーク内の何れかのカラオケ装置で発生した、保有コンテンツの変動(更新)が生じ得る事象を検知し、その最新の更新日時を取得先リストの送信依頼における指定日時とすることが考えられる。
【0024】
その具体例として、請求項2に記載のように構成することが考えられる。すなわち、各カラオケ装置は、ネットワークに新たに追加接続された他のカラオケ装置を検知し、その検知した最新の日時を更新日時として記録する更新日時記録手段を更に備える。そして、送信依頼手段は、更新日時記録手段に記録された更新日時を指定日時として取得先リストの送信を依頼する。
【0025】
ネットワークに新たにカラオケ装置が追加接続された場合、そのカラオケ装置の保有するコンテンツに他のカラオケ装置がまだ保有していない最新のコンテンツが含まれている場合がある。よって、コンテンツを取得するに際し、ネットワークに新たなカラオケ装置が接続された以降の取得先リストを他のカラオケ装置から取得することで、自カラオケ装置が自ら取得先リストを作成する処理負荷を軽減しつつ、自カラオケ装置が保有していない最新コンテンツを確実に取得できるので好適である。
【0026】
また、保有コンテンツの変動が生じうる事象の具体例としては、店舗内のネットワーク
内においてコンテンツ配信用のホストサーバからコンテンツを取得するマスタ機がコンテンツの配信を受けた場合が挙げられる。そこで、請求項3に記載のように構成するとよい。すなわち、当該カラオケネットワークシステムは、このカラオケネットワークシステムに属するカラオケ装置のうちの1台に対してコンテンツを配信するコンテンツ配信用のホストサーバと外部ネットワークを介して接続されている。また、各カラオケ装置は、当該カラオケネットワークシステムに属する何れか1台のカラオケ装置に対してホストサーバからコンテンツが配信された日時を取得し、その取得した最新の日時を更新日時として記録する更新日時記録手段を更に備える。そして、送信依頼手段は、更新日時記録手段によって記録された更新日時を指定日時として取得先リストの送信を依頼する。
【0027】
マスタ機がホストサーバからコンテンツの配信を受けた場合、当然ながら、そのマスタ機が保有するコンテンツに他のカラオケ装置がまだ保有していない最新のコンテンツが含まれる。よって、コンテンツを取得するに際し、ホストサーバからのコンテンツの配信があった最新の日時以降に作成された取得先リストを他のカラオケ装置から取得することで、自カラオケ装置が自ら取得先リストを作成する処理負荷を軽減しつつ、自カラオケ装置が保有していない最新コンテンツを確実に取得できるので好適である。
【0028】
なお、取得先リストが、ネットワーク内で保有コンテンツの変動が生じ得る事象が発生した後に作成されたものあっても、その事象の発生から長時間経過している場合、その信憑性は薄れると考えられる。なぜならば、当該事象の発生から時間が経つにつれ、その間に何らかの方法で他のカラオケ装置に最新のコンテンツが導入されている可能性が高まるからである。よって、ある基準となる時間を予め定めておき、それよりも古い取得先リストは採用しないようにするのが得策である。
【0029】
そこで、請求項4に記載のように構成するとよい。すなわち、送信依頼手段は、更新日時記録手段によって記録された更新日時と、現在時刻から所定の固定時間前に該当する日時とのうち、現在時刻に近い方の何れか一方を指定日時として取得先リストの送信を依頼する。
【0030】
このようにすることで、現在時刻から固定時間以上前に作成された取得先リストは、コンテンツの取得には採用されなくなり、他のカラオケ装置から流用する取得先リストの信憑性を担保できるので好適である。なお、基準となる固定時間は運用上適宜な値に設定すればよいが、この固定時間が短ければ短い程、コンテンツを取得しようとするカラオケ装置が自ら取得先リストを作成する機会が増加する。よって、この固定時間は、ネットワークの規模やカラオケ装置の処理能力、個々のカラオケ装置が保有するコンテンツの数等を考慮し、取得リストの新規作成の頻度が過大にならない程度の値にすることが肝要である。
【0031】
ところで、複数のカラオケ装置間でコンテンツを効率よく配信するためには、カラオケ装置間でコンテンツを授受する際の通信負荷及び通信時間を低減することも効果的である。そのための工夫として、1台のカラオケ装置が複数のコンテンツを連続して取得する際、なるべく同じカラオケ装置から連続してコンテンツを取得するようにすることが考えられる。このようにすることで、通信相手のカラオケ装置との1度の通信セッションの確立でより多くのコンテンツを取得でき、通信セッションを何度も確立する負荷を省くことができる。逆に、コンテンツごとに取得先のカラオケ装置が異なるような場合、その度に取得先のカラオケ装置との通信セッションを確立するための負荷がかかり、通信時間の増加につながる。
【0032】
そこで、まず考えられるのが、取得するコンテンツの順序を変えることで、同じカラオケ装置から連続してコンテンツを取得できるようにすることである。しかしながら、この
方法には、カラオケネットワークシステムならではの問題がある。例えば、特許文献1にも開示されているとおり、カラオケ装置で再生されるコンテンツには、その重要度に応じた優先度が設定されており、優先度の高いコンテンツから先にカラオケ装置に配信することで、顧客に優良なサービスをいち早く提供できるようにしている。したがって、この優先度に基づいてコンテンツの配信順序が決められている場合、その優先度を無視してコンテンツの取得順序を変えしまうことは、顧客に対するサービスの低下につながり、望ましくない。
【0033】
そこで、優先度に基づくコンテンツの配信順序を維持したまま、コンテンツ取得時の通信負荷及び通信時間を低減するための工夫として、請求項5に記載のように構成することが考えられる。
【0034】
すなわち、各カラオケ装置は、コンテンツ取得手段によってコンテンツを取得した後、当該取得に用いた取得先リストに対して、この取得先リストにおける全コンテンツに対応付けられている取得先のカラオケ装置の識別情報を自カラオケ装置の識別情報に変更し、その作成日時を当該変更をした日時に更新する取得先リスト更新手段を更に備える。
【0035】
このようにすることで、コンテンツを取得したカラオケ装置が保有する取得先リストを他のカラオケ装置が流用する場合、その取得先リスト内における最新コンテンツの取得先が全て同一のカラオケ装置に書き換わっていることになる。したがって、コンテンツを取得する順序を変えることなく、取得先リスト内の全てのコンテンツを同じカラオケ装置から連続して取得できるので、通信負荷や通信時間を低減し、カラオケ装置間でコンテンツを効率よく取得できる。
【0036】
つぎに、請求項6に記載のカラオケ装置は、請求項1に記載のカラオケネットワークを構成するカラオケ装置として機能するものである。このように構成されたカラオケ装置をカラオケネットワークシステムに適用することで、上述の効果を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[カラオケネットワークシステム1の構成の説明]
図1は、実施形態のカラオケネットワークシステム1の概略構成を示すブロック図である。
【0038】
図1に示すように、カラオケネットワークシステム1は、ユーザにカラオケサービスを提供するカラオケ店舗内の各カラオケルームにそれぞれ設置されるカラオケ装置4a,4b,4c,4dがLAN100を介して接続された店舗内のネットワークが、広域ネットワークであるWAN200を介してホストサーバ2と接続されることによって形成されている。なお、図1においては、説明の便宜上、1つのカラオケ店舗内に4台のカラオケ装置がカラオケネットワークシステム1に接続されている構成を示すが、同一店舗内に更に多くのカラオケ装置が接続されていてもよい。また、複数の店舗内のネットワークがホストサーバ2に接続されていてもよい。なお、以下の説明において、カラオケ装置4a,4b,4c,4dを特に区別しない場合は、単にカラオケ装置4と表記する。
【0039】
ホストサーバ2は、カラオケ店舗内の各カラオケ装置4のうち、ホストサーバ2からコンテンツを取得するコンテンツ取得権限を唯一所有するマスタ機に対してカラオケの楽曲データやPV映像、CM映像等といった各種コンテンツを配信するためのカラオケサービス用のサーバ装置である。このホストサーバ2は、適宜な処理能力を有する情報処理装置等で構成されており、外部記憶装置としてのハードディスクドライブ(以下、HDD)2
4に最新リビジョンの全コンテンツを常に保有している。
【0040】
ホストサーバ2は、WAN200(例えばインターネット)及びカラオケ店舗側のルータ120を介して、カラオケ店舗側のLAN100に接続されている。つまり、ホストサーバ2とカラオケ装置4のマスタ機との間の通信は、WAN200及びカラオケ店舗側のLAN100を介して行われる。
【0041】
カラオケ装置4は、カラオケサービスを利用するユーザから指定されたカラオケ楽曲や、映画、バラエティ番組、ドラマ、CMといった映像コンテンツやオーディション、クイズ等のユーザ参加型のコンテンツ、飲食物の注文といった購買コンテンツ等、様々なコンテンツを各自のHDD44に保有しており、この保有するコンテンツを再生する装置である。なお、本実施形態においては、各カラオケ装置4a,4b,4c,4dは、それぞれ固有の識別情報であるシリアル番号(例えば、製造番号等)X001,X002,X003,X004を有する。
【0042】
カラオケ店舗に設置された各カラオケ装置4のうち、コンテンツ取得権限を唯一所有するマスタ機のみがホストサーバ2との間で直接通信を行うことで、ホストサーバ2からコンテンツの配信を受ける(1次配信)。マスタ機は、ホストサーバ2から1次配信を受けると、その1次配信が行われた日時を記憶すると共に、これを他のカラオケ装置4に通知するための「1次配信更新通知」をブロードキャストにて、LAN100に接続されている各カラオケ装置4(スレイブ機)に対して送信する。
【0043】
一方、LAN100に接続されている各カラオケ装置は、それぞれ自カラオケ装置4(以下、自機と表記)が保有していない最新リビジョンのコンテンツを、当該コンテンツを保有する他のカラオケ装置4から取得する(2次配信)。このように、ホストサーバからマスタ機への1次配信、及びカラオケ装置4間の2次配信を経ることで、LAN100に接続された全てのカラオケ装置4において、保有するコンテンツが最新のものに等価されるようになっている。
【0044】
しかしながら、故障したカラオケ装置4の代替機が新たに接続された場合や、カラオケ装置4のHDD44を交換した場合等には、上述の1次配信及び2次配信が完了するまでの間、新旧コンテンツの取得状況の異なるカラオケ装置4が混在する状況になることがある。特に、複数台のカラオケ装置4を同時に交換する場合や、カラオケ店舗の新規開店時に製造時期や使用履歴の異なる複数のカラオケ装置4が設置されている場合等には、新旧コンテンツの取得状況の異なるカラオケ装置4が多数混在することになる。
【0045】
図1に示す事例では、このような状況を鑑み、4台のカラオケ装置4でそれぞれ新旧コンテンツの取得状況が異なる事例を想定している。シリアル番号X001のカラオケ装置4aを例に挙げてみると、カラオケ装置4aは、ホストサーバ2が保有するコンテンツF(リビジョン1),H(リビジョン1)を保有していない。また、シリアル番号X001のカラオケ装置4aが保有するコンテンツのうち、B(リビジョン2),D(リビジョン1),I(リビジョン1)は、ホストサーバが保有する同じコンテンツよりもリビジョンが古く、最新リビジョンのものではない。このように、図1に示す事例では、各カラオケ装置4は、必ずしもホストサーバ2から提供される全てのコンテンツを必ずしも保有しているとは限らず、また、保有しているコンテンツが最新リビジョンのものであるとも限らない状態である。
【0046】
つぎに、図2は、カラオケ装置4の概略構成を示すブロック図である。
カラオケ装置4は、ハードウェア構成としてCPU41、RAM42、ROM43、H
DD44、操作部45、再生部46、入力部47、LAN通信部48等を備える。
【0047】
CPU41は、RAM42やROM43に記憶されたプログラムやデータに従って、カラオケ装置4各部に対する制御及び各種演算を実行する装置で、後述する等価処理1,2、最新リスト作成処理、取得先リスト作成処理、コンテンツ取得処理等の各種処理は、このCPU41によって実行される。RAM42は、CPU41から直接アクセスされるメインメモリ等として利用される記憶装置である。このRAM42には、各種プログラムがHDD44から読み込まれ、また、CPU41による各種演算の結果やHDD44から読み込まれたデータもRAM42に記憶される。後述する各種処理を実行する際には、各処理をCPU41に実行させるためのプログラムがHDD44からRAM42に読み込まれる。そして、RAM42に記憶されたプログラムに従って、CPU41が各処理を実行することになる。
【0048】
ROM43は、カラオケ装置4の電源スイッチを切っても記憶内容を保持する記憶装置であり、BIOSや通常であれば更新されない読み出し専用のデータ等を記憶している。HDD44は、カラオケ用の楽曲データや映像データ等のコンテンツデータやプログラム等の各種データを保存しておくための装置である。操作部45は、ユーザからの各種指示を入力するための入力装置であり、複数のキースイッチ等によって構成される。
【0049】
再生部46は、演奏データに基づく演奏再生を行うMIDI音源、MIDI音源から生成されたオーディオ信号及び入力部47から入力された音声信号をスピーカへ出力する音声制御部、画像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部、映像を表示するためのモニタ等を備える。入力部47は、マイクロフォンによって歌唱者の歌唱音声を音声信号へ変換し、再生部46へ入力するためのものである。
【0050】
LAN通信部48は、カラオケ装置4をLAN100に接続して外部と通信を行うための通信インタフェースである。なお、同一店舗内のLAN100に接続された各カラオケ装置4は、互いのIPアドレス(例えば、ローカルIPアドレス)とホストサーバ2のIPアドレス(例えば、グローバルIPアドレス)とを予め記憶しており、LAN通信部48によって外部と通信する際には、このIPアドレスによって通信相手を特定することができる。
【0051】
なお、ホストサーバ2とマスタ機との間の1次配信、及び各カラオケ装置4間の2次配信には、コンテンツを誤りなく確実に配信するために、マルチキャスト通信(UDP/IP)よりも信頼性の高いユニキャスト通信(TCP/IP)が採用される。TCP/IPを用いたユニキャスト通信では、通信相手との間でセッションを確立することで1対1の通信を実現する。
【0052】
図1のブロック図の説明に戻る。ルータ120は、異なるネットワーク間を相互接続する通信機器である。このルータ120は、外部ネットワークであるWAN200と、内部ネットワークであるLAN100との接続点に設置されており、LAN100からの通信をWAN200側に送出し、WAN200側からの通信をLAN100へ送出する。各カラオケ店舗に設置されるルータ120は、それぞれにグローバルIPアドレスが割り当てられている。そして、ホストサーバ2から各カラオケ店舗のマスタ機へ送信されるデータは、各ルータ120に割り当てられたグローバルIPアドレス宛に送信される。ホストサーバ2から自身のグローバルIPアドレス宛のデータを受信したルータ120は、この受信したデータの宛先をポートフォワードにより同LAN100内に接続されたマスタ機のプライベートIPアドレスに変換してLAN100へ送出する。このような手順により、LAN100外のホストサーバ2からLAN100内のマスタ機へのアクセスが実現する。
【0053】
[カラオケ装置4が実行する等価処理1の説明]
つぎに、カラオケネットワークシステム1に属する各カラオケ装置4が実行する等価処理1の詳細な内容について、図3,5,6を参照しながら説明する。
【0054】
図3は、カラオケ装置4のCPU41が実行する等価処理1のメイン処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、カラオケネットワークシステム1に属する全てのカラオケ装置4において常時実行される処理である。
【0055】
カラオケ装置4のCPU41は、まず、前回のアライブ送信から1分が経過したか否かを判定する(S101)。ここでいうアライブ送信とは、自カラオケ装置4(以下、自機)がLAN100に接続され、かつ稼働中であることを他のカラオケ装置4に対して通知するためのデータ通信であり、自機のシリアル番号を含むデータ(アライブ)をブロードキャストでLAN100上に送出する。S101で前回のアライブ送信から1分が経過したと判定した場合(S101:YES)、自機のシリアル番号を含むアライブをLAN100上にブロードキャストで送信し(S102)、S101の処理へ戻る。
【0056】
一方、S101で前回のアライブ送信から1分が経過していないと判定した場合(S101:NO)、LAN100に接続されている他のカラオケ装置4から送信されたアライブを受信したか否かを判定する(S103)。ここで、他のカラオケ装置4からのアライブを受信したと判定した場合(S103:YES)、その受信したアライブで示されるシリアル番号が、自機がRAM42等に記憶している接続機器リスト(図5(a)参照、詳細は後述する)内に含まれているか否かを判定する(S104)。ここで、受信したアライブで示されるシリアル番号が接続機器リスト内に含まれていると判定した場合(S104:YES)、S101の処理へ戻る。一方、受信したアライブで示されるシリアル番号が接続機器リスト内に含まれていないと判定した場合(S104:NO)、接続機器リストにその受信したアライブで示されるシリアル番号を追加記録し、接続機器リストの更新日時を現在日時に更新して(S105)、S101の処理へ戻る。
【0057】
ここで、カラオケ装置4が記憶している接続機器リストの詳細な内容について、図5に基づいて説明する。図5(a),(b)は、接続機器リストの一例を模式的に示す説明である。なお、図5(a),(b)に示す事例では、シリアル番号X002のカラオケ装置4bが記憶している接続機器リストを想定している。
【0058】
接続機器リストは、図5(a)に示すように、当該接続機器リストが更新された日時を示す「更新日時」のレコードと、アライブを受信したことによりLAN100に接続されていることが確認されたカラオケ装置4のシリアル番号の一覧である「接続機器シリアル番号」のレコードとによって構成されている。なお、図5(a)で示す接続機器リストでは、シリアル番号がX001,X002,X003,X004のカラオケ装置4がLAN100に接続されている状態を示している。
【0059】
ここで、新たにシリアル番号X005を有するカラオケ装置4がLAN100に接続された場合を想定する。LAN100に接続されたX005のカラオケ装置4は、LAN100上へ自身のアライブを送信する。シリアル番号X002のカラオケ装置4bがこのアライブを受信すると、図5(b)に示すように、接続機器シリアル番号のレコードに、X005のシリアル番号を追加し、更新日時のレコードを現在の日時に更新する。
【0060】
図3のフローチャートの説明に戻る。S103で他のカラオケ装置4からのアライブを受信していないと判定した場合(S103:NO)、マスタ機であるカラオケ装置4から上述の1次配信更新通知を受信したか否かを判定する(S106)。この1次配信更新通
知は、マスタ機がホストサーバ2からコンテンツの1次配信を受けた日時を他のカラオケ装置4に通知するために送信されるデータである。マスタ機から1次配信更新通知を受信したと判定した場合(S106:YES)、自機がRAM42等に記憶している1次配信日時をその受信した1次配信更新通知で示される日時に更新し(S107)、S101の処理へ戻る。
【0061】
一方、S106でマスタ機から1次配信更新通知を受信していないと判定した場合(S106:NO)、他のカラオケ装置4から取得先リストの送信依頼を受信したか否かを判定する(S108)。ここでいう取得先リストの送信依頼とは、指定日時から現在日時までの間に作成された取得先リスト(図8(b)参照、詳細は後述する)の送信を要求するためのデータ通信である。ここで、他のカラオケ装置4から取得先リストの送信依頼を受信したと判定した場合(S108:YES)、この送信依頼で示される指定日時から現在日時までの間に作成された取得先リストを自機が保有しているか否かを判定する(S109)。指定日時から現在日時までの間に作成された取得先リストを自機が保有していると判定した場合(S109:YES)、その保有している取得先リストを要求元のカラオケ装置4に対して送信し(S110)、S101の処理へ戻る。指定日時から現在日時までの間に作成された取得先リストを自機が保有していないと判定した場合(S109:NO)、S101の処理へ戻る。
【0062】
一方、S108で他のカラオケ装置4から取得先リストの送信依頼を受信していないと判定した場合(S108:NO)、他のカラオケ装置4から保有リストの作成依頼を受信したか否かを判定する(S111)。ここで、他のカラオケ装置4から保有リストの作成依頼を受信したと判定した場合(S111:YES)、自機がHDD44に保有するコンテンツ及びそのリビジョンの一覧である保有リストを作成する(S112)。
【0063】
ここで、カラオケ装置4が作成する保有リストの具体的な内容を図6に基づいて説明する。図6(a),(b),(c),(d)は、それぞれカラオケ装置4a,4b,4c,4dが作成する自機に関する保有リストの一例を模式的に示す説明図である。図6(a)〜(d)の各図で示すように、保有リストは、作成元のカラオケ装置4の識別情報であるシリアル番号と、そのカラオケ装置4が現に保有するコンテンツのファイル名及びそのリビジョンからなるレコードの集合とによって構成されている。
【0064】
なお、カラオケ装置4のHDD44に格納されている各コンテンツには、コンテンツの重要性に応じてそれぞれ配信優先度が設定されている。すなわち、配信優先度が高い程、他のコンテンツより優先して配信すべきであることを示している。本実施形態においては、配信優先度の高い順にA>B>C>D>E>F>G>H>Iの順になっているものと想定する。そして、各カラオケ装置4は、自機に関する保有リストを作成する際、保有リスト内の各コンテンツのレコードを配信優先度の高い順にソートする。すなわち、作成された保有リストにおいて、各コンテンツのレコードは配信優先度の高い順に並んでいる。
【0065】
図3のフローチャートの説明に戻る。S112で自機に関する保有リストを作成した後、この作成した保有リストを要求元のカラオケ装置4に対して送信し(S113)、S101の処理へ戻る。
【0066】
一方、S111で保有リストの作成依頼を受信していないと判定した場合(S111:NO)、つぎに、前回のコンテンツの取得時(すなわち、コンテンツの等価を行ったとき)から1日が経過したか否かを判定する(S114)。前回のコンテンツ取得時から1日が経過していないと判定した場合(S114:NO)、S101の処理へ戻る。
【0067】
上述のようにS101〜S114の処理を順次繰り返す過程において、S114で前回
のコンテンツ取得時から1日が経過したと判定した場合(S114:YES)、等価処理2を実行し(S115)、S101の処理へ戻る。この等価処理2では、他のカラオケ装置4から取得先リストを作成するか、あるいは、自機で取得先リストを作成し、その取得先リストに基づいて、各最新リビジョンのコンテンツを対応する取得先のカラオケ装置4から取得する。なお、等価処理2の詳細な内容については後述する。
【0068】
[カラオケ装置4が実行する等価処理2の説明]
つぎに、カラオケ装置4が実行する等価処理2の詳細な内容について、図4を参照しながら説明する。
【0069】
図4は、カラオケ装置4のCPU41が実行する等価処理2のメイン処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、上述の等価処理1(図3参照)のS115で実行される処理である。
【0070】
カラオケ装置4のCPU41は、まず、自機がRAM42等に記憶している1次配信日時と、機器接続リストの更新日時とを比較し、1次配信日時より接続機器リストの更新日時の方が現在日時に近いか否かを判定する(S121)。ここで、1次配信日時より接続機器リストの更新日時の方が現在日時に近いと判定した場合(S121:YES)、接続機器リストの更新日時が現在日時から1時間前以内であるか否かを判定する(S122)。
【0071】
接続機器リストの更新日時が現在日時から1時間前以内であると判定した場合(S122:YES)、自機が保有する接続機器リストに記述されている更新日時を指定時間として、この指定時間から現在日時までの間に作成された取得先リストの送信を、LAN100に接続している他のカラオケ装置4に対して依頼する(S123)。なお、取得先リストの送信依頼は、受信相手を特定しないブロードキャストで行う。
【0072】
一方、S121において、接続機器リストの更新日時より1次配信日時の方が現在日時に近いと判定した場合(S121:NO)、1次配信日時が現在日時から1時間前以内であるか否かを判定する(S124)。1次配信日時が現在日時から1時間前以内であると判定した場合(S124:YES)、自機が記憶している1次配信日時を指定時間として、この指定時間から現在日時までの間に作成された取得先リストの送信を、LAN100に接続している他のカラオケ装置4に対して依頼する(S125)。
【0073】
一方、S122で接続機器リストの更新日時が現在日時の1時間前より以前であると判定した場合(S122:NO)、あるいは、S124で1次配信日時が現在日時の1時間前より以前であると判定した場合(S124:NO)、現在日時の1時間前を指定時間として、この指定時間から現在日時までの間に作成された取得先リストの送信を依頼する(S126)。
【0074】
S123、S125、又はS126の何れかの処理において取得先リストの送信依頼を行った後、その送信依頼に応じて他のカラオケ装置4から送信されてくる取得先リストを受信する(S127)。そして、所定時間が経過した後、他のカラオケ装置4から取得先リストを1つ以上収集できたか否かを判定する(S128)。ここで、取得先リストを収集できたと判定した場合(S128:YES)、その収集した取得先リストの中から、作成日時が最新のものを1つ選択し、その選択した取得先リストのみを保存して(S129)、S132の処理へ移行する。
【0075】
一方、S128で他のカラオケ装置4から取得先リストを1つも取得できなかったと判定した場合(S128:NO)、最新リスト作成処理を実行する(S130)。この処理
では、LAN100に接続している他のカラオケ装置4に対して保有リストの作成を依頼し、自機に関する保有リスト及び他のカラオケ装置4に関する保有リストから、最新リビジョンのコンテンツ及びその最新コンテンツを保有する全てのカラオケ装置4の一覧である最新リストを作成する。なお、この最新リスト作成処理の詳細な内容については後述する。
【0076】
S130で最新リストを作成した後、取得先リスト作成処理を実行する(S131)。この処理では、最新リストに記述された各最新リビジョンのコンテンツの取得先となるカラオケ装置4を1コンテンツにつき1台選定し、これをコンテンツのファイル名と対応付けた一覧である取得先リストを作成する。なお、この取得先リスト作成処理の詳細な内容については後述する。
【0077】
つぎに、S132では、S129で選択して保存した取得先リスト、あるいは、S131で作成した取得先リストに基づき、コンテンツ取得処理を実行する。この処理では、取得先リストに基づき、各最新リビジョンのコンテンツを対応する取得先のカラオケ装置4から取得する。なお、このコンテンツ取得処理の詳細な内容については後述する。
【0078】
S132でコンテンツを取得した後、コンテンツの取得に用いた取得先リスト内の全レコードのシリアル番号を、自機のシリアル番号に書き換え、この取得先リストの作成日時を現在日時に更新し(S133、図8(c)参照)、等価処理2を終了する。
【0079】
[カラオケ装置4が実行する最新リスト作成処理の説明]
つぎに、カラオケ装置4が実行する最新リスト作成処理の詳細な内容について、図7,8を参照しながら説明する。
【0080】
図7は、カラオケ装置4のCPU41が実行する最新リスト作成処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、上述の等価処理2(図4参照)のS130で実行される処理である。
【0081】
カラオケ装置4のCPU41は、まず、自機に関する保有リストを作成し、RAM42等に保存する(S210)。この処理は、上述の等価処理1(図3参照)のS112と同様であるので、ここでの詳しい説明は省略する。つぎに、LAN100に接続している他のカラオケ装置4に対して、各自の保有リストの作成を依頼する(S220)。なお、保有リストの作成依頼は、受信相手を特定しないブロードキャストで行う。
【0082】
保有リストの作成依頼を送信した後、当該作成依頼に対する応答として他のカラオケ装置4から保有リストを受信したか否かを判定する(S230)。ここで、保有リストを受信していないと判定した場合(S230:NO)、S250の処理へ移行する。一方、S230で保有リストを受信したと判定した場合(S230:YES)、その取得した保有リストをRAM42等に保存し(S240)、S250の処理へ移行する。
【0083】
S250では、保有リストの作成依頼を送信した時点から所定のタイムアウト時間が経過したか否かを判定する。タイムアウト時間が経過していないと判定した場合(S250:NO)、S230の処理へ戻る。以降、タイムアウト時間が経過するまでの間、S230〜S250の処理を順次繰り返し、各カラオケ装置4から送信されてくる保有リストを順次保存する。
【0084】
そして、保有リストの作成依頼を送信した時点からタイムアウト時間が経過したと判定した場合(S250:YES)、RAM42内に保存されている自機及び他のカラオケ装置4に関する保有リストに基づき、これら全ての保有リストに少なくとも1つ含まれてい
る全種類のコンテンツと、その各コンテンツにおける最新リビジョンと、その最新リビジョンのコンテンツを保有する全てのカラオケ装置4とを抽出し、これら対応付けた一覧である最新リストを作成する(S260)。
【0085】
図8(a)は、上述の最新リスト作成処理で作成された最新リストの一例を模式的に示す説明である。なお、図8(a)に示す事例では、図6(a)〜(d)に示す各保有リストに基づき、シリアル番号X002のカラオケ装置4bが作成した最新リストを想定している。
【0086】
図8(a)に示すように、最新リストは、全ての保有リストに少なくとも1つ含まれている全種類のコンテンツについて、コンテンツのファイル名、全保有リスト内でのそのコンテンツの最新のリビジョン、及び、その最新リビジョンのコンテンツを保有する全てのカラオケ装置4のシリアル番号からなるレコードの集合によって構成されている。なお、カラオケ装置4が最新リストを作成する際、この最新リストにおけるコンテンツの並び順が、保有リストにおける各コンテンツのレコードの並び順(配信優先度順)に準ずるように作成する。すなわち、この最新リストにおけるコンテンツのレコードは、配信優先度の高い方から順に上位に並べられている。
【0087】
例えば、ファイル名「A」のコンテンツについて、図6(a)〜(d)に示す各保有リストを比較すると、コンテンツAの最新のリビジョンは3である。そして、そのリビジョン3のコンテンツAを保有しているのは、図6(a)の保有リストからシリアル番号X001のカラオケ装置のみであると分かる。したがって、最新リストには、ファイル名「A」、最新リビジョン「3」、シリアル番号「X001」からなるレコードが記述されるのである。同様に、例えばファイル名「I」のコンテンツについて、各保有リストを比較すると、コンテンツIの最新のリビジョンは2である。そして、そのリビジョン2のコンテンツIを保有しているのは、シリアル番号X002,X003のカラオケ装置のみである。したがって、最新リストには、ファイル名「I」、最新リビジョン「2」、シリアル番号「X002」,「X003」からなるレコードが記述されるのである。
【0088】
[カラオケ装置4が実行する取得先リスト作成処理の説明]
つぎに、カラオケ装置4が実行する取得先リスト作成処理の詳細な内容について、図8,9,10を参照しながら説明する。
【0089】
図9は、カラオケ装置4のCPU41が実行する取得先リスト作成処理の手順を示すフローチャートの前半部分であり、図10は、その後半部分である。この処理は、上述の等価処理2(図4参照)のS131で実行される処理である。
【0090】
カラオケ装置4のCPU41は、まず、RAM42内に記憶している取得先リストのレコードを全て消去して初期化する(図9:S310)。つぎに、RAM42内に記憶しているパラメータである「前回接続先」のシリアル番号を消去して初期化する(S320)。
【0091】
そして、最新リスト(図8(a)参照)のレコードを上位から順に参照し、未処理のレコードがあるか否かを判定する(S330)。最新リストに未処理のレコードがあると判定した場合(S330:YES)、この最新リストから、未処理のレコードのうちで最上位の1レコードを処理対象として取得する(S340)。そして、この取得した処理対象のレコードに複数のシリアル番号が記述されているか否かを判定する(S360)。ここで、処理対象のレコードにシリアル番号が1つしか記述されていないと判定した場合(S360:NO)、その処理対象のレコードに記述されているシリアル番号を前回接続先のパラメータとして上書きして記憶する(S370)。そして、その処理対象のレコードに
記述されているファイル名、リビジョン、及び該当シリアル番号(ここでは、処理対象のレコードに記述されている唯一のシリアル番号)を、1件分のレコードとして取得先リストの最後尾に追加し(S390)、S330の処理へ戻る。
【0092】
一方、S360で処理対象のレコードに複数のシリアル番号が記述されていると判定した場合(S360:YES)、処理対象のレコードに記述されている複数のシリアル番号の中に、前回接続先のパラメータとして記憶しているシリアル番号と同一のものがあるか否かを判定する(S380)。ここで、前回接続先のシリアル番号と同一のシリアル番号があると判定した場合(S380:YES)、その処理対象のレコードに記述されているファイル名、リビジョン、及び該当シリアル番号(ここでは、前回接続先と同一のシリアル番号)を、1件分のレコードとして取得先リストの最後尾に追加し(S390)、S330の処理へ戻る。
【0093】
一方、S380で処理対象のレコードに記述されている複数のシリアル番号の中に、前回接続先のパラメータとして記憶しているシリアル番号と同一のものがないと判定した場合(S380:NO)、S400(図10参照)の処理へ移行する。
【0094】
S400では、RAM42内に記憶しているパラメータである「接続先候補配列」のシリアル番号を全て消去して初期化する。つぎに、初期化した接続先候補配列に処理対象のレコードに記述されているシリアル番号を全て記録する(S410)。そして、最新リストにおいて処理対象のレコードから次の下位の未参照レコードがあるか否かを判定する(S420)。
【0095】
S420で次の未参照レコードがあると判定した場合(S420:YES)、この次レコードに記述されているシリアル番号を参照する(S430)。そして、この次レコードに記述されているシリアル番号と、接続先候補配列のパラメータとして記憶しているシリアル番号との間で、同一のシリアル番号が存在するか否かを判定する(S450)。ここで、当該次レコードのシリアル番号と接続先候補配列のシリアル番号との間で、同一のシリアル番号が存在すると判定した場合(S450:YES)、接続先候補配列から一致しないシリアル番号を削除する(S460)。そして、削除後の接続先候補配列に複数のシリアル番号が存在するか否かを判定する(S470)。ここで、削除後の接続先候補配列に複数のシリアル番号が存在すると判定した場合(S470:YES)、S420の処理へ戻り、S420では従前の次レコードの更に次の下位の未参照レコードが存在するか否かを判定する。
【0096】
一方、S470で接続先候補配列にシリアル番号が1つしか記録されていないと判定した場合(S470:NO)、当該シリアル番号を前回接続先のパラメータとして上書きして記憶し(S490)、S390(図9参照)の処理へ移行する。S390では、処理対象のレコードに記述されているファイル名、リビジョン、及び該当シリアル番号(ここでは、接続先候補配列に記録されている唯一のシリアル番号)を、1件分のレコードとして取得先リストの最後尾に追加し、S330の処理へ戻る。
【0097】
図10のフローチャートの説明に戻る。S420で次の下位の未参照レコードが存在しないと判定した場合(S420:NO)、あるいは、S450で当該次レコードに記述されているシリアル番号と、接続先候補配列のパラメータとして記憶しているシリアル番号との間で、同一のシリアル番号が存在しないと判定した場合(S450:NO)、接続先候補配列に記録されているシリアル番号のうち、最も数が小さい(番号が若い)シリアル番号を該当シリアル番号としてセットする(S480)。そして、そのセットした当該シリアル番号を前回接続先のパラメータとして上書きして記憶し(S490)、S390(図9参照)の処理へ移行する。S390では、処理対象のレコードに記述されているファ
イル名、リビジョン、及び該当シリアル番号(ここでは、S480でセットしたもの)を、1件分のレコードとして取得先リストの最後尾に追加し、S330の処理へ戻る。
【0098】
以降、S330〜S490の処理を順次繰り返すことで、最新リストにおけるレコードの並び順と同じ順序で、取得先リストにコンテンツ及びその取得先のレコードを順次追加していく。そして、S330で最新リストに未処理のレコードがないと判定した場合(S330:NO)、すなわち、最新リストの全てのレコードに対して取得先を選定する処理を終えた場合、取得先リストの作成日時のレコードを現在日時に更新し(S500)、取得先リスト作成処理を終了する。
【0099】
図8(b)は、上述の取得先リスト作成処理で作成された取得先リストの一例を模式的に示す説明である。なお、図8(b)に示す事例では、図8(a)に示す最新リストに基づき、シリアル番号X002のカラオケ装置4bが作成した取得先リストを想定している。
【0100】
図8(b)に示すように、取得先リストは、最新リストに含まれる全レコードに記述された各コンテンツについて、コンテンツのファイル名、そのコンテンツの最新のリビジョン、そのコンテンツの取得先となる1つのカラオケ装置4のシリアル番号からなるレコードの集合によって構成されている。なお、カラオケ装置4が取得先リストを作成する際、この取得先リストにおけるレコードの並び順が、最新リストにおける各レコードの並び順(すなわち、コンテンツの配信優先度順)と同一になるように作成する。すなわち、この取得先リストにおけるコンテンツのレコードは、配信優先度の高い方から順に上位に並べられている。
【0101】
例えば、ファイル名「A」のコンテンツについて、図8(a)の最新リストでは、シリアル番号としてX001のみが記述されている。よって、上述の取得先リスト作成処理(図9,10)では、コンテンツAの取得先のシリアル番号としてX001が選択され、図6(b)の取得先リストのコンテンツAのレコードに記述される。同じく、ファイル名「B」のコンテンツについても、最新リストではシリアル番号としてX004のみが記述されているため、このX004が取得先リストのコンテンツBのレコードに記述される。
【0102】
つぎに、ファイル名「C」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX001,X003,X004が記述されている。このとき、前回接続先としてコンテンツBの取得先であるX004が記憶されているため、コンテンツCの取得先としてX004が選択され、取得先リストのコンテンツCのレコードに記述される。取得先リストにおける上位のコンテンツから順にコンテンツを取得するという前提においては、上記のように前回の接続先と同一のシリアル番号を取得先として選択することで、同一の取得先のカラオケ装置4から複数のコンテンツを連続して取得できるようになる。すなわち、一度確立した通信セッションで複数のコンテンツを連続して取得できるようになり、1つのコンテンツを取得する度に異なる取得先と通信セッションを確立する場合と比較して、通信セッション確立のために要する通信負荷を軽減できる。
【0103】
つぎに、ファイル名「D」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX002,X003,X004が記述されている。このとき、前回接続先としてコンテンツCの取得先であるX004が記憶されているため、コンテンツDの取得先としてX004が選択され、取得先リストのコンテンツDのレコードに記述される。
【0104】
つぎに、ファイル名「E」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX001,X003が記述されている。この場合、前回接続先のシリアル番号X004が含まれていない。ここで、最新リストにおける次の下位のコンテンツFのレコードを参照
すると、コンテンツEと共通のシリアル番号X003が含まれていると分かる。よって、コンテンツEの取得先として、次のレコードと共通のシリアル番号X003が選択され、取得先リストのコンテンツEのレコードに記述される。このように、下位の連続するコンテンツと共通のシリアル番号がある場合、そのシリアル番号を取得先として選択することで、その下位のコンテンツの取得先も同じシリアル番号を選択することになる。よって、同一の取得先のカラオケ装置4から複数のコンテンツを連続して取得できるようになり、通信セッション確立のために要する通信負荷を軽減できる。
【0105】
つぎに、ファイル名「F」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX003,X004が記述されている。このとき、前回接続先としてコンテンツEの取得先であるX003が記憶されているため、コンテンツFの取得先としてX003が選択され、取得先リストのコンテンツFのレコードに記述される。
【0106】
つぎに、ファイル名「G」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX001,X004が記述されている。この場合、前回接続先のシリアル番号X003が含まれていない。また、最新リストにおける次の下位のコンテンツHのレコードを参照しても、コンテンツGと共通のシリアル番号は含まれていない。よって、ここでは、コンテンツGの取得先としてシリアル番号が若い方のX001が選択され、取得先リストのコンテンツGのレコードに記述される。
【0107】
つぎに、ファイル名「H」のコンテンツについて、最新リストでは、シリアル番号としてX003のみが記述されている。よって、コンテンツHの取得先としてX003が選択され、取得先リストのコンテンツHのレコードに記述される。
【0108】
最後に、ファイル名「I」のコンテンツについて、最新リストではシリアル番号としてX002,X003が記述されている。このとき、前回接続先としてコンテンツHの取得先であるX003が記憶されているため、コンテンツIの取得先としてX003が選択され、取得先リストのコンテンツIのレコードに記述される。
【0109】
[カラオケ装置4が実行するコンテンツ取得処理の説明]
つぎに、カラオケ装置4が実行するコンテンツ取得処理の詳細な内容について、図11を参照しながら説明する。
【0110】
図11は、カラオケ装置4のCPU41が実行するコンテンツ取得処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、上述の等価処理2(図4参照)のS132で実行される処理である。
【0111】
カラオケ装置4のCPU41は、まず、取得先リスト(図8(b)参照)のレコードを上位から順に参照し、未取得のコンテンツのレコードがあるか否かを判定する(S510)。取得先リストに未取得のコンテンツのレコードがあると判定した場合(S510:YES)、この取得先リストから、未取得のコンテンツのレコードのうちで最上位の1レコードを処理対象として取得する(S520)。
【0112】
そして、処理対象のレコードに記述されているシリアル番号が自機のシリアル番号と同一であるか否かを判定する(S530)。ここで、処理対象のレコードに記述されているシリアル番号が自機のシリアル番号と同一であると判定した場合(S530:YES)、S510の処理へ戻り、次の処理対象のレコードがあるか否かを判定する。
【0113】
一方、S530で処理対象のレコードに記述されているシリアル番号が自機のシリアル番号とは異なると判定した場合(S530:NO)、自機に関する保有リスト(図6参照
)を参照し、自機の保有リスト内に処理対象のレコードに該当のコンテンツと同一リビジョンの同一コンテンツのレコードが含まれているか否かを判定する(S540)。ここで、自機の保有リスト内に処理対象のレコードに該当のコンテンツと同一リビジョンの同一コンテンツのレコードが含まれていると判定した場合(S540:YES)、すなわち、処理対象のレコードに該当のコンテンツと同一リビジョンの同一コンテンツを既に自機が保有している場合、S510の処理へ戻り、次の処理対象のレコードがあるか否かを判定する。
【0114】
一方、S540で自機の保有リスト内に処理対象のレコードに該当のコンテンツと同一リビジョンの同一コンテンツのレコードが含まれていないと判定した場合(S540:NO)、処理対象のレコードに記述されているシリアル番号に該当するカラオケ装置4から、このレコードに該当のコンテンツを取得する(S550)。このとき、前回接続先として既に通信セッションを確立している通信相手と同一のカラオケ装置4からコンテンツを取得する場合、その通信セッションを維持したまま、連続してコンテンツを取得する。一方、前回接続先とは異なるカラオケ装置4からコンテンツを取得する場合、その取得先のカラオケ装置4との間で新規に通信セッションを確立し、コンテンツを取得する。
【0115】
以降、S510〜S550の処理を順次繰り返し、取得先リストの上位のレコードから配信優先度順に従って順次コンテンツを取得し、S510で取得先リストに未取得のコンテンツのレコードがないと判定した場合(S510:NO)、コンテンツ取得処理を終了する。
【0116】
このコンテンツ取得処理終了後、等価処理2(図4参照)のS133において、コンテンツの取得に用いた取得先リスト内の全レコードのシリアル番号を自機のシリアル番号に書き換え、この取得先リストの作成日時を現在日時に更新する。具体的には、図8(b)に示す取得先リストに基づいて、シリアル番号X002のカラオケ装置4bがコンテンツを取得した場合、コンテンツの取得後、図8(c)に示すように、取得先のシリアル番号を全て自機のシリアル番号X002へ変更し、更に取得先リストの作成日時を更新する。なお、自機が自ら作成した取得先リストに限らず、他のカラオケ装置4から取得した取得先リストに対しても同様の処理を行う。
【0117】
[効果]
上記実施形態のカラオケネットワークシステムによれば、以下のような効果を奏する。
(1)LAN100に接続された各カラオケ装置4は、他のカラオケ装置4から保有リストを収集し、その収集した保有リストに基づき、最新リスト及び取得先リストを作成する。そして、その作成した取得先リストによって、それぞれ自機が保有していない最新のコンテンツを、その最新のコンテンツを保有している他のカラオケ装置4から取得することができる。これにより、製造時期や使用履歴の異なる複数のカラオケ装置4がLAN100上に接続され、最新コンテンツの配信状況が不均一である状況において、各カラオケ装置4がそれぞれLAN100上の他のカラオケ装置4から最新のコンテンツを取得することで、サービスの不公平を速やかに解消できる。また、自機が保有しない最新コンテンツのみを取得することになるので、最新のコンテンツ4を保有しないカラオケ装置に等価されてしまうといった、いわゆる逆等価も発生しない。したがって、実施形態のカラオケネットワークシステム1によれば、コンテンツの取得状況が異なる複数のカラオケ装置4間で、最新のコンテンツを効率よく配信できる。
【0118】
(2)指定日時以内に他のカラオケ装置4で作成された取得先リストが存在する場合、自機が自ら取得先リストを作成する代わりに、他のカラオケ装置4で作成された最新の取得先リストを取得し、これを流用してコンテンツを取得できる。すなわち、各カラオケ装
置4がコンテンツを取得しようとする際に、必ずしも毎回取得先リストを作成する必要がない。よって、コンテンツを取得しようとするカラオケ装置4が取得先リストを作成するための処理負荷や、そのカラオケ装置4からの依頼に応じて保有リストを作成するための処理負荷が軽減される。
【0119】
(3)LAN100に新たにカラオケ装置4が追加接続された場合、そのカラオケ装置4の保有するコンテンツに他のカラオケ装置4がまだ保有していない最新のコンテンツが含まれている場合がある。また、マスタ機であるカラオケ装置4がホストサーバ2から1次配信を受けた場合、当然ながら、そのマスタ機が保有するコンテンツに他のカラオケ装置4がまだ保有していない最新のコンテンツが含まれる。よって、コンテンツを取得するに際し、LAN100上で新たなカラオケ装置4の接続を検知した時点(すなわち、接続機器リストの更新日時)、又はホストサーバ2からの1次配信があった最新の日時(すなわち、1次配信日時)のうち、現在日時に近い方の何れかの日時から、現在日時までの間に作成された取得先リストを他のカラオケ装置4から取得することで、自機が自ら取得先リストを作成する処理負荷を軽減しつつ、自機が保有していない最新コンテンツを確実に取得できる。
【0120】
(4)現在日時から固定時間(上記実施形態では、1時間前)以上前に作成された取得先リストについては流用する対象から除外することで、他のカラオケ装置4から流用する取得先リストの信憑性を担保できる。なお、基準となる固定時間は運用上適宜な値に設定すればよいが、この固定時間が短ければ短い程、コンテンツを取得しようとするカラオケ装置4が自ら取得先リストを作成する機会が増加する。よって、この固定時間は、ネットワークの規模やカラオケ装置4の処理能力、個々のカラオケ装置4が保有するコンテンツの数等を考慮し、取得リストの新規作成の頻度が過大にならない程度の値にすればよい。
【0121】
(5)カラオケ装置4は、取得リストに基づいてコンテンツを取得した後、当該取得先リストに対して、全コンテンツの取得先のシリアル番号を自機のシリアル番号に変更し、その作成日時を当該変更をした日時に更新する。このようにすることで、コンテンツを取得したカラオケ装置4が保有する取得先リストを他のカラオケ装置4が流用する場合、その取得先リスト内における最新コンテンツの取得先のシリアル番号が全て同一のカラオケ装置4のものに書き換わっていることになる。したがって、コンテンツを取得する順序を変えることなく、取得先リスト内の全てのコンテンツを同じカラオケ装置4から連続して取得できるので、通信負荷や通信時間を低減し、カラオケ装置間でコンテンツを効率よく取得できる。
【0122】
(6)取得先リストを自ら作成する際、その作成手順として、前回接続先のカラオケ装置4が対象のコンテンツを保有するカラオケ装置4に含まれていれば、そのカラオケ装置4を対象のコンテンツの取得先として選択する。このようにすることで、同じカラオケ装置4から連続してコンテンツを取得できるようになるので、通信セッションを確立するための負荷を低減できる。
【0123】
(7)一方、前回接続先のカラオケ装置4が対象のコンテンツを保有していない場合、その直近下位のコンテンツを保有するカラオケ装置4の何れかが、対象のコンテンツを保有するカラオケ装置4と同一であれば、その同一のカラオケ装置4を対象のコンテンツの取得先として選択する。この場合、そのコンテンツを取得する際に、新たな通信セッションを確立する必要があるものの、次のコンテンツを同じカラオケ装置4から連続して取得できるので、通信セッションを確立するための負荷を低減できる。
【0124】
(8)また、対象のコンテンツの直近下位のコンテンツに対応付けられているカラオケ装置4と同一のカラオケ装置4を取得先として選択する際、これに該当するカラオケ装置
4が複数存在する場合、その複数のカラオケ装置4のうち、直近下位のコンテンツから連続して最も多くの下位コンテンツと保有者が同一となるカラオケ装置4を対象のコンテンツの取得先として選択する。このように構成することで、なるべく多くの下位コンテンツの取得先に連続してなるように、対象のコンテンツの取得先を選択できる。よって、同じカラオケ装置4からなるべく多くのコンテンツを連続して取得できるようなり、通信負荷や通信時間を低減し、カラオケ装置間でコンテンツを効率よく取得できる。
【0125】
(6)〜(8)のようすることで、コンテンツを取得する順序を変えることなく、すなわち、コンテンツの配信優先度順を維持したままで、同じカラオケ装置4からなるべく多くのコンテンツを連続して取得できるように取得先リストが作成される。よって、通信負荷や通信時間を低減し、カラオケ装置間でコンテンツを効率よく取得できる。
【0126】
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく様々な態様にて実施することが可能である。
【0127】
例えば、上記実施形態では、取得リストを他のカラオケ装置4から取得する際の指定日時として、LAN100上で新たなカラオケ装置4の接続を検知した日時(すなわち、接続機器リストの更新日時)、ホストサーバ2からの1次配信があった日時(すなわち、1次配信日時)、又は固定時間(1時間前)のうち、最も現在日時に近いものを採用している。このような運用以外にも、接続機器リストの更新日時、1次配信日時、あるいは固定時間の何れかを省いた態様にて運用することも可能であるし、これらのうち、何れか1つのみで指定時間を決定するような態様での運用も可能である。
【0128】
さらに、接続機器リストの更新日時、1次配信日時、及び固定時間の他にも、例えば、既にLAN100に接続されているカラオケ装置4において、コンテンツの記憶媒体であるHDD44が交換された日時を指定日時として採用することも考えられる。この場合、HDD44を交換されたカラオケ装置4が、HDD44の交換日時を通知する通信をブロードキャストで行うようにする。そして、各カラオケ装置4がその交換日時を記憶しておき、取得先リストの送信依頼における指定時間に採用するといった構成にすることが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】カラオケネットワークシステム1の概略構成を示すブロック図である。
【図2】カラオケ装置4の概略構成を示すブロック図である。
【図3】等価処理1の手順を示すフローチャートである。
【図4】等価処理2の手順を示すフローチャートである。
【図5】接続機器リストの一例を模式的に示す説明図である。
【図6】保有リストの一例を模式的に示す説明図である。
【図7】最新リスト作成処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】(a)は最新リストの一例を模式的に示す説明図であり、(b),(c)は取得先リストの一例を模式的に示す説明図である。
【図9】取得先リスト作成処理の手順を示すフローチャートの前半部分である。
【図10】取得先リスト作成処理の手順を示すフローチャートの後半部分である。
【図11】コンテンツ取得処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0130】
1…カラオケネットワークシステム、2…ホストサーバ、4…カラオケ装置、41…CPU、42…RAM、43…ROM、44…HDD、45…操作部、46…再生部、47…入力部、48…LAN通信部、100…LAN、120…ルータ、200…WAN

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを保有し、このコンテンツ再生する複数のカラオケ装置がネットワークを介して通信可能に接続されており、このネットワークを介して前記各カラオケ装置間で保有するコンテンツを複写可能に構成されたカラオケネットワークにおいて、
前記各カラオケ装置は、前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からコンテンツを取得する際に実行する処理に関する手段として、
前記ネットワークに接続している他のカラオケ装置に対して、現在時刻以前の所定の指定日時から現在時刻までの期間に前記他のカラオケ装置において作成された取得先リストの送信を依頼する送信依頼手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼に応じて前記他のカラオケ装置から送信された前記取得先リストを取得する取得先リスト取得手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼後に前記取得先リスト取得手段において前記取得先リストを取得できなかった場合、自カラオケ装置について、当該カラオケ装置の識別情報と、そのカラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する第1の保有リスト作成手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼後に前記取得先リスト取得手段において前記取得先リストを取得できなかった場合、前記ネットワークに接続している他の各カラオケ装置に対して、当該カラオケ装置に関する前記保有リストの作成を依頼する作成依頼手段と、
前記作成依頼手段による作成依頼に応じて前記他の各カラオケ装置で作成された前記保有リストを取得する保有リスト取得手段と、
前記第1の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リスト、及び保有リスト取得手段により取得した前記他の各カラオケ装置の保有リストに基づき、これらの保有リストに含まれる各コンテンツごとに、コンテンツの識別情報と、そのコンテンツにおける最新のリビジョンと、その最新のリビジョンのコンテンツを保有する全カラオケ装置の識別情報とを対応付けて記録したリストである最新リストを作成する最新リスト作成手段と、
前記最新リスト作成手段により作成した最新リストにおいて、最新リビジョンの各コンテンツに対応付けられているカラオケ装置の識別情報のうち、当該コンテンツの取得先となるカラオケ装置の識別情報を1つのコンテンツにつき1つ選択し、これを当該コンテンツの識別情報及び最新のリビジョンに対応付けて記録し、これに作成日時を示す情報を付加したリストである前記取得先リストを作成する取得先リスト作成手段と、
前記取得先リスト取得手段によって前記他のカラオケ装置から取得した取得先リストのうち作成日時が最新である1つの取得先リスト、又は、前記取得先リスト作成手段により作成した取得先リストにおいて、最新リビジョンのコンテンツの取得先として自カラオケ装置以外の他のカラオケ装置の識別情報が対応付けられており、かつ、当該最新リビジョンのコンテンツを自カラオケ装置が保有していない場合、当該最新リビジョンのコンテンツを対応するカラオケ装置から取得するコンテンツ取得手段とを備え、
さらに、前記各カラオケ装置は、前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの前記取得先リストの送信依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として、
過去に前記取得先リスト作成手段によって作成した取得先リストであって、その作成日時が当該送信依頼における前記指定日時以降である取得先リストを保有している場合、その取得先リストを送信依頼元のカラオケ装置に対して送信する取得先リスト送信手段を備え、
さらに、前記各カラオケ装置は、前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの前記保有リストの作成依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として、
保有リストの作成依頼に応じて、自カラオケ装置の識別情報と、自カラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する第2の保有リスト作成手段と、
前記第2の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リストを、作成依頼元のカラオケ装置に対して送信する保有リスト送信手段とを備えること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
前記各カラオケ装置は、
前記ネットワークに新たに追加接続された他のカラオケ装置を検知し、その検知した最新の日時を更新日時として記録する更新日時記録手段を更に備え、
前記送信依頼手段は、前記更新日時記録手段に記録された更新日時を前記指定日時として前記取得先リストの送信を依頼すること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
当該カラオケネットワークシステムは、このカラオケネットワークシステムに属するカラオケ装置のうちの1台に対してコンテンツを配信するコンテンツ配信用のホストサーバと外部ネットワークを介して接続されており、
前記各カラオケ装置は、当該カラオケネットワークシステムに属する何れか1台のカラオケ装置に対してホストサーバからコンテンツが配信された日時を取得し、その取得した最新の日時を更新日時として記録する更新日時記録手段を更に備え、
前記送信依頼手段は、前記更新日時記録手段によって記録された更新日時を前記指定日時として前記取得先リストの送信を依頼すること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
前記送信依頼手段は、前記更新日時記録手段によって記録された更新日時と、現在時刻から所定の固定時間前に該当する日時とのうち、現在時刻に近い方の何れか一方を前記指定日時として前記取得先リストの送信を依頼すること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のカラオケネットワークシステムにおいて、
前記各カラオケ装置は、
前記コンテンツ取得手段によってコンテンツを取得した後、当該取得に用いた取得先リストに対して、この取得先リストにおける全コンテンツに対応付けられている取得先のカラオケ装置の識別情報を自カラオケ装置の識別情報に変更し、その作成日時を当該変更をした日時に更新する取得先リスト更新手段を更に備えること
を特徴とするカラオケネットワークシステム。
【請求項6】
カラオケ楽曲を少なくとも含むコンテンツを保有し、このコンテンツ再生する複数のカラオケ装置がネットワークを介して通信可能に接続され、このネットワークを介して前記各カラオケ装置間で保有するコンテンツを複写可能に構成されるカラオケネットワークを構成する前記カラオケ装置において、
前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からコンテンツを取得する際に実行する処理に関する手段として、
前記ネットワークに接続している他のカラオケ装置に対して、現在時刻以前の所定の指定日時から現在時刻までの期間に前記他のカラオケ装置において作成された取得先リストの送信を依頼する送信依頼手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼に応じて前記他のカラオケ装置から送信された前記取得先リストを取得する取得先リスト取得手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼後に前記取得先リスト取得手段において前記取得先リ
ストを取得できなかった場合、自カラオケ装置について、当該カラオケ装置の識別情報と、そのカラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する第1の保有リスト作成手段と、
前記送信依頼手段による送信依頼後に前記取得先リスト取得手段において前記取得先リストを取得できなかった場合、前記ネットワークに接続している他の各カラオケ装置に対して、当該カラオケ装置に関する前記保有リストの作成を依頼する作成依頼手段と、
前記作成依頼手段による作成依頼に応じて前記他の各カラオケ装置で作成された前記保有リストを取得する保有リスト取得手段と、
前記第1の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リスト、及び保有リスト取得手段により取得した前記他の各カラオケ装置の保有リストに基づき、これらの保有リストに含まれる各コンテンツごとに、コンテンツの識別情報と、そのコンテンツにおける最新のリビジョンと、その最新のリビジョンのコンテンツを保有する全カラオケ装置の識別情報とを対応付けて記録したリストである最新リストを作成する最新リスト作成手段と、
前記最新リスト作成手段により作成した最新リストにおいて、最新リビジョンの各コンテンツに対応付けられているカラオケ装置の識別情報のうち、当該コンテンツの取得先となるカラオケ装置の識別情報を1つのコンテンツにつき1つ選択し、これを当該コンテンツの識別情報及び最新のリビジョンに対応付けて記録し、これに作成日時を示す情報を付加したリストである前記取得先リストを作成する取得先リスト作成手段と、
前記取得先リスト取得手段によって前記他のカラオケ装置から取得した取得先リストのうち作成日時が最新である1つの取得先リスト、又は、前記取得先リスト作成手段により作成した取得先リストにおいて、最新リビジョンのコンテンツの取得先として自カラオケ装置以外の他のカラオケ装置の識別情報が対応付けられている場合、当該最新リビジョンのコンテンツを対応するカラオケ装置から取得するコンテンツ取得手段とを備え、
さらに、前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの前記取得先リストの送信依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として、
過去に前記取得先リスト作成手段によって作成した取得先リストであって、その作成日時が当該送信依頼における前記指定日時以降である取得先リストを保有している場合、その取得先リストを送信依頼元のカラオケ装置に対して送信する取得先リスト送信手段を備え、
さらに、前記ネットワークに接続されている他のカラオケ装置からの前記保有リストの作成依頼を受けた際に実行する処理に関する手段として、
保有リストの作成依頼に応じて、自カラオケ装置の識別情報と、自カラオケ装置が保有する全コンテンツの識別情報、及びその各コンテンツのリビジョンとを記録したリストである保有リストを作成する第2の保有リスト作成手段と、
前記第2の保有リスト作成手段により作成した自カラオケ装置の保有リストを、作成依頼元のカラオケ装置に対して送信する保有リスト送信手段とを備えること
を特徴とするカラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−85661(P2010−85661A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254033(P2008−254033)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】