説明

カラオケ装置

【課題】幅広い年齢層で楽しめる演奏評価を実現するカラオケ装置を提供する。
【解決手段】多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共にマイクロフォン40により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置16において、そのカラオケ装置16による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する歌唱年齢設定手段74と、予め定められた関係からその歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいてマイクロフォン40により入力される音声の演奏評価を行う演奏評価制御手段76とを、備えたものであることから、歌唱者の年齢に合わせて補正をかけることで、それぞれの年齢層に関して適切な演奏評価を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させるカラオケ装置に関し、特に、幅広い年齢層で楽しめる演奏評価を実現するための改良に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された多数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
ところで、近年普及しているカラオケ装置には、上述のような音楽再生装置としての機能のみならず、音声入力装置(マイクロフォン)から入力される音声情報に基づいて歌唱力等を評価(採点)する演奏評価機能を備えたものがある。例えば、特許文献1に記載されたカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、音程、テンポ、音量等を基準として音声入力装置から入力される音声情報とカラオケ演奏曲の演奏情報とを比較することで、その入力される音声情報に応じて歌唱の評価を採点することができる。
【0004】
【特許文献1】特開平9−101794号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、近年においては、上述した従来技術のような演奏評価機能を備えたカラオケ装置が広く普及したことにより、カラオケ演奏における演奏評価は特に目新しいものではなくなった。更には、その機能が音程、テンポ、音量等を基準として演奏を評価するものであることが広く知られるようになり、高得点を出すための選曲や歌い方が確立する等、その娯楽性は低下する傾向となるに至った。また、昨今の傾向として、親子連れや会社の上司部下等、幅広い年齢層の利用者が一緒にカラオケ演奏を行う利用形態が増加してきているが、そのような年齢層の広がりまでも視野に入れてカラオケ演奏の場を盛り上げる演奏評価を実現する技術は、未だ開発されていないのが現状である。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、幅広い年齢層で楽しめる演奏評価を実現するカラオケ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に音声入力装置により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置であって、そのカラオケ装置による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する歌唱年齢設定手段と、予め定められた関係からその歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて前記音声入力装置により入力される音声の演奏評価を行う演奏評価制御手段とを、備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
このようにすれば、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に音声入力装置により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置において、そのカラオケ装置による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する歌唱年齢設定手段と、予め定められた関係からその歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて前記音声入力装置により入力される音声の演奏評価を行う演奏評価制御手段とを、備えたものであることから、歌唱者の年齢に合わせて補正をかけることで、それぞれの年齢層に関して適切な演奏評価を実現することができる。すなわち、幅広い年齢層で楽しめる演奏評価を実現するカラオケ装置を提供することができる。
【0009】
ここで、好適には、前記歌唱年齢設定手段は、対象となる演奏曲の発表時におけるオリジナルアーティストの年齢と、所定の操作により入力される歌手の年齢とに基づいて前記歌唱年齢を設定するものである。このようにすれば、例えば対象となる演奏曲の発表時におけるオリジナルアーティストの年齢と歌唱者の実際の年齢との差に基づいて補正をかけることで、各演奏曲に関してそれぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実現することができる。
【0010】
また、好適には、前記演奏評価制御手段による演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて、その演奏曲の一部又は全部の音程及び/又はテンポを変化させて出力させる演奏制御手段を備えたものである。このようにすれば、カラオケ演奏に際して出力される演奏曲そのものの音程やテンポを変化させることで、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0011】
また、好適には、前記演奏制御手段は、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて、前記演奏曲のうち音程が所定値以上である部分及び/又は音程が所定値以下である部分の音程を変化させて出力させるものである。このようにすれば、比較的高年齢者に関しては発声できない高音域を低くしたり、声の高い比較的低年齢者に関しては低音域の音程を高くしたりというように、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0012】
また、好適には、前記関係は、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分のテンポを遅く変化させて出力させるように定められたものである。このようにすれば、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0013】
また、好適には、前記関係は、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分の音程を低く変化させて出力させるように定められたものである。このようにすれば、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明が好適に適用されるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、斯かるカラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)に本発明の一実施例であるそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16は、ルータ28を介して公衆電話回線等による通信回線18に接続されており、同じくその通信回線18に接続されたカラオケサービス提供会社のサーバ装置(センタ装置)20との相互間でその通信回線18を介して情報の通信が可能とされている。このサーバ装置20は、カラオケ情報(楽曲データ)、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介して上記カラオケ装置16に定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16からの要求に応じて所定の機能制御プログラムを送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
【0016】
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)やTFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)等の映像表示装置30と、CRTコントローラ等の映像出力制御部32と、映像情報デコーダ34と、ビデオミキサ36と、音源であるシンセサイザ38と、音声入力装置であるマイクロフォン40と、A/Dコンバータ41と、アンプミキサ42と、スピーカ44と、操作パネル46と、その操作パネル46等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス48と、中央演算処理装置であるCPU50と、読出専用メモリであるROM52と、随時書込読出メモリであるRAM54と、記憶装置であるハードディスク56と、モデム58と、LANポート60と、上記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
【0017】
前記映像出力制御部32は、前記CPU50において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置として機能する他、後述する演奏評価結果映像の表示をはじめとする前記映像表示装置30による種々の映像表示を制御する表示制御装置である。また、前記映像情報デコーダ34は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク56に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ34により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記ビデオミキサ36は、前記CPU50において生成され且つ前記映像出力制御部32から出力される文字映像と、前記映像情報デコーダ34により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。
【0018】
前記シンセサイザ38は、前記ハードディスク56から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ38により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ42へ送られる。そのアンプミキサ42では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ44から出力される。また、前記A/Dコンバータ41は、音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力されるアナログ信号としての音声情報をディジタル信号に変換して前記CPU50等へ供給する。
【0019】
前記操作パネル46は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル46の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU50へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力装置として機能する。
【0020】
上記CPU50は、上記RAM54の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM52に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂マイクロコンピュータであり、上記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM54に設けられた予約曲テーブルに登録したり、その予約曲テーブルの演奏順に従って上記ハードディスク56から上記RAM54に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM54から上記シンセサイザ38へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記映像出力制御部32へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記映像出力制御部32へ送ったり、上記映像情報デコーダ34を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記サーバ装置20との間の情報通信制御等の基本的な制御に加えて、後述する歌唱年齢設定制御及び演奏評価制御等の各種制御を実行する。
【0021】
前記モデム58は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU50から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU50に供給する処理を行う。なお、前記店舗12に備えられた複数のカラオケ装置16のうち何れかのカラオケ装置16が前記ルータ28の機能を備えてマスターコマンダとして前記通信回線18に接続される態様も考えられ、その場合、前記モデム58はそのマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16には必要とされるが、そのマスターコマンダを介して前記サーバ装置20との間で情報の通信を行う他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
【0022】
前記LANポート60は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26を介して受信される前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けて前記RAM54に設けられた予約曲テーブルに記憶したり、そのアクセスポイント26を介して前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
【0023】
図3は、前記カラオケ装置16のCPU50に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図3に示すように、前記ハードディスク56には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数(例えば、数万曲分)のカラオケ情報(楽曲データ)を記憶するカラオケデータベース66と、演奏評価制御に関して音程の評価基準を補正するための関係であるピッチ変換テーブル68と、同じく演奏評価制御に関してテンポの評価基準を補正するための関係であるテンポ変換テーブル70とが、備えられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうち所定のカラオケ装置16例えば前記カラオケ装置16aは、前記モデム58を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新たなカラオケ情報等が前記サーバ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク56のカラオケデータベース66等に記憶される。また、そのようにして前記サーバ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク56に記憶される情報が共有され、上記カラオケデータベース66等の内容が等価なものとされる。
【0024】
図4は、上記カラオケデータベース66の一例を示す図である。この図4に示すように、上記カラオケデータベース66には、コンテンツIDである各演奏曲に固有の選曲番号により識別されるカラオケ情報が各演奏曲毎に記憶されている。このカラオケ情報は、曲名、歌手名、発表時期、ジャンル、及び発表時アーティスト年齢(A年齢)等のヘッダ情報、演奏音を生成するための演奏情報、及び歌詞文字映像(歌詞テロップ)を生成するための歌詞情報を含んでいる。上記ヘッダ情報に含まれる歌手名は、その演奏曲を歌う(CD等の市販によりその人の歌であると一般に認識されている)オリジナルアーティストの名前である。また、上記ジャンルは、各演奏曲の方向性を示すポップス、ロック、R&B、ヒップホップ、演歌、アニメソング、民謡、洋楽、及び軍歌等の分類が各演奏曲に対応して少なくとも1つ定められたものである。また、上記発表時アーティスト年齢は、その演奏曲が発表された時点におけるオリジナルアーティスト(バンド等のグループである場合には歌唱に係るボーカル)の年齢である。また、カラオケ情報に含まれる演奏情報は、例えば前記シンセサイザ38により所定の演奏音を出力させるためのMIDIデータであり、出力に係る演奏音(楽器)の種類と、各演奏音に対応する楽譜情報とを、含んでいる。また、上記歌詞情報は、前記映像出力制御部32等を介して演奏曲の歌詞文字映像を出力させるためのデータであり、前記歌詞文字映像に対応する歌詞のテキスト情報と、演奏出力に併行してその歌詞文字映像の表示を切り替えるための切替タイミング情報と、演奏出力に併行してその歌詞文字映像を順次色替えするための色替タイミング情報とを、含んでいる。
【0025】
図5は、前記ピッチ変換テーブル68の一例を示す図である。この図5に示すピッチ変換テーブル68は、後述する演奏評価制御手段76による演奏評価制御に関して、歌唱年齢に基づいて音程(ピッチ)の評価基準を補正するための関係であると共に、その演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、前記シンセサイザ38を介して出力される演奏曲の音程を変化(強制変更)させるための関係としても用いられる。具体的には、例えば歌唱年齢「0〜13」に対応してピッチ補正値「+2」が、歌唱年齢「14〜19」に対応してピッチ補正値「+1」が、歌唱年齢「20〜25」に対応してピッチ補正値「0」が、歌唱年齢「26〜30」に対応してピッチ補正値「−1」が、歌唱年齢「31〜35」に対応してピッチ補正値「−2」が、歌唱年齢「36〜40」に対応してピッチ補正値「−3」が、歌唱年齢「41〜45」に対応してピッチ補正値「−4」が、歌唱年齢「46〜50」に対応してピッチ補正値「−5」が、歌唱年齢「51〜」に対応してピッチ補正値「−6」がそれぞれ定められている。このように、前記ピッチ変換テーブル68は、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分の音程の評価基準を低く補正するように、或いは演奏音を低く変化させて出力させるように定められたものである。
【0026】
図6は、前記テンポ変換テーブル70の一例を示す図である。この図6に示すテンポ変換テーブル70は、後述する演奏評価制御手段76による演奏評価制御に関して、歌唱年齢に基づいてテンポの評価基準を補正するための関係であると共に、その演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、前記シンセサイザ38を介して出力される演奏曲のテンポを変化(強制変更)させるための関係としても用いられる。具体的には、例えば歌唱年齢「0〜50」に対応してテンポ補正値「0」が、歌唱年齢「51〜55」に対応してテンポ補正値「−1」が、歌唱年齢「56〜60」に対応してテンポ補正値「−2」が、歌唱年齢「61〜65」に対応してテンポ補正値「−3」が、歌唱年齢「66〜70」に対応してテンポ補正値「−4」が、歌唱年齢「71〜」に対応してピッチ補正値「−5」がそれぞれ定められている。このように、前記テンポ変換テーブル68は、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分のテンポの評価基準を遅く補正するように、或いは演奏音を遅く変化させて出力させるように定められたものである。
【0027】
図3に戻って、演奏制御手段72は、前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏に際しての演奏曲の出力を制御する。具体的には、前記RAM54等に記憶された予約曲テーブルにおける演奏順に、その予約曲テーブルに記憶された演奏曲の選曲番号に対応するカラオケ情報を前記カラオケデータベース66から読み出し、そのカラオケ情報に含まれる演奏情報に基づいて演奏曲の出力を制御する。すなわち、演奏情報としてのMIDIデータに基づいて、前記シンセサイザ38によりそのMIDIデータにおける楽譜情報としてのトラック乃至はチャンネルに対応する楽器の演奏音(音楽情報)を出力させ、前記アンプミキサ42を介して前記スピーカ44から出力させる。
【0028】
歌唱年齢設定手段74は、前記カラオケ装置16による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する。好適には、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等の入力装置による所定の操作を介して入力される歌手(歌唱者、歌い手)の年齢と、対象となる演奏曲のカラオケ情報におけるヘッダ情報に記憶された発表時アーティスト年齢とに基づいて斯かる歌唱年齢を設定する。この歌手の年齢は、例えば現在60代のアーティストが20代の頃に発表した曲を歌う際に、当時のアーティストの年齢を入力するというように、歌唱設定年齢を定めるために希望の年齢が入力されるものである。図7は、この歌唱年齢設定手段74による歌唱年齢の設定に関して前記映像表示装置30又は電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ等に表示される利用者年齢入力映像を例示する図であり、このような映像に従って前記電子早見本装置22やリモコン装置64等による歌手の年齢の入力が行われる。上記歌唱年齢設定手段74は、そのようにして前記電子早見本装置22やリモコン装置64等から入力される歌手の年齢をそのまま上記歌唱年齢として設定するものであってもよいが、その年齢と上記発表時アーティスト年齢との差を算出し、その差を上記歌唱年齢として設定するものであってもよい。更には、基本的には前記電子早見本装置22やリモコン装置64等から入力される歌手の年齢をそのまま上記歌唱年齢とする一方で、上記発表時アーティスト年齢が予め定められた所定年齢以上である場合にはその発表時アーティスト年齢を歌唱年齢として設定する等、種々の態様が考えられる。
【0029】
演奏評価制御手段76は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の出力に際して、前記演奏制御手段72によるその演奏曲の出力と併行して音声入力装置である前記マイクロフォン40から入力される音声に対応して、音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つを評価基準とする演奏評価を行う。具体的には、所定の演奏曲の出力に際して、前記シンセサイザ38を介して出力されるその演奏曲のピッチ(音程)及びテンポと、前記マイクロフォン40により入力されて前記A/Dコンバータ41を介して供給される音声情報のピッチ及びテンポとを比較することにより斯かる演奏曲の演奏評価を行う。すなわち、基本的には、前記シンセサイザ38により出力される演奏曲の音程及びテンポ、換言すればMIDIデータに定められた音程及びテンポが上記評価基準に相当する。この演奏評価の態様としては、例えば、千点満点中何点というように数値的に採点を行うものであってもよいし、20段階評定の何れに当てはまるかを判定するというように簡易なものであってもよい。また、斯かる演奏評価制御は、演奏と併行して各区分毎に複数回行われた評価を、演奏終了時に集計するものであってもよいし、前記RAM54等に入力音声情報を記録しておき、演奏終了時にそれを対象となる演奏曲の演奏情報及び後述する後述する補正値に基づいて評価するものであってもよい。前記カラオケ装置16によるカラオケ演奏では、この演奏評価制御手段76による演奏評価結果に応じて、前記映像表示装置30や前記電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイに、図8に示すような演奏評価結果映像が表示される。
【0030】
ここで、上記演奏評価制御手段76は、予め定められた関係から前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて演奏評価を行う。例えば、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が高いほど音量の評価基準を下げる。すなわち、比較的小さな音量(声量)でも高得点が出るように補正する。また、規定の評価基準において、所定値以上の音量である場合には減点することが定められた態様においては、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が所定年齢未満である場合には、斯かる減点を行わないように補正する。
【0031】
また、前記演奏評価制御手段76は、前記ピッチ変換テーブル68に定められた関係から前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程の評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて演奏評価を行う。例えば、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が「36〜40」の範囲内である場合、ピッチの評価基準を「(規定値)−3」として演奏評価を行う。また、前記テンポ変換テーブル70に定められた関係から前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲のテンポの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて演奏評価を行う。例えば、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が「66〜70」の範囲内である場合、テンポの評価基準を「(規定値)−4」として演奏評価を行う。この補正後の評価基準は、好適には、演奏評価に係る演奏曲の全部に適用されるものであるが、一部のみに適用されるものであってもよい。例えば、補正値がマイナスである場合には、前記演奏曲のうち音程が所定値以上である部分にのみ適用されるものであってもよい。或いは、補正値がプラスである場合には、前記演奏曲のうち音程が所定値以下である部分にのみ適用されるものであってもよい。
【0032】
また、前記演奏制御手段72は、前記演奏評価制御手段76による演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて、その演奏曲の一部又は全部の音程及び/又はテンポを変化させて出力させる。すなわち、前記ピッチ変換テーブル68に定められた関係から前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程を変化(強制変更)させて出力させるように前記シンセサイザ38を制御する。例えば、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が「36〜40」の範囲内である場合、ピッチを「(規定値)−3」として演奏出力を行う。また、前記テンポ変換テーブル70に定められた関係から前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲のテンポを変化(強制変更)させて出力させるように前記シンセサイザ38を制御する。例えば、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が「66〜70」の範囲内である場合、テンポを「(規定値)−4」として演奏出力を行う。この演奏出力の強制変更は、好適には、演奏評価に係る演奏曲の全部に適用されるものであるが、一部のみに適用されるものであってもよい。例えば、変更値がマイナスである場合には、前記演奏曲のうち音程が所定値以上である部分にのみ適用されるものであってもよい。或いは、変更値がプラスである場合には、前記演奏曲のうち音程が所定値以下である部分にのみ適用されるものであってもよい。このように、共通の関係である前記ピッチ変換テーブル68及びテンポ変換テーブル70に基づいて演奏出力の変更及び評価基準の補正を行うことで、演奏出力と評価基準の整合がはかられる。
【0033】
また、前記演奏制御手段72は、基本的には上述のように歌唱年齢に基づく演奏出力の制御を行う一方、各演奏曲のテンポ、ヘッダ情報に定められた発表時アーティスト年齢やジャンル等に応じて特定の演奏出力制御を行うものであってもよい。例えば、対象となる演奏曲のテンポがその演奏曲のジャンルに対応して予め定められた範囲内で上記制御を行う。例えば、ジャンル「演歌」に対応してテンポ「60〜80」、ジャンル「ポップス」に対応してテンポ「80〜130」、ジャンル「R&B」に対応してテンポ「60〜80」といった範囲が予め定められており、演奏曲のジャンルが「演歌」であってテンポの規定値が下限値の「60」である場合には、前記テンポ変換テーブル70において歌唱年齢に対応する値がマイナスであっても、それ以上テンポを下げない。また、好適には、対象となる演奏曲のヘッダ情報に定められた発表時アーティスト年齢が所定の年齢(例えば60歳)以上である場合には、音程及びテンポの何れも変化させない。また、前記演奏評価制御手段76は、そのように前記演奏制御手段72による演奏出力の変化に対応して前記評価基準を補正し、その補正後の評価基準に基づいて前記演奏評価制御を行う。
【0034】
図9は、前記カラオケ装置16のCPU50による年齢別演奏評価制御の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0035】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、年齢別演奏評価モード(年齢別採点モード)であるか否かが判断される。このS1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、S1の判断が肯定される場合には、S2において、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により所定の演奏曲の選曲入力操作が行われたか否かが判断される。このS2の判断が否定される場合には、S6以下の処理が実行されるが、S2の判断が肯定される場合には、S3において、前記映像表示装置30や電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ等に図7に示すような利用者年齢入力待受映像が表示され、利用者の実際の年齢の入力待受が開始される。次に、S4において、前記電子早見本装置22やリモコン装置64等により歌手の年齢の入力操作が行われたか否かが判断される。このS4の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、S4の判断が肯定される場合には、S5において、選曲入力に係る演奏曲の選曲番号が、入力された歌手の年齢と関連づけられて前記RAM54の予約曲テーブルに記憶(予約)された後、S6において、前記RAM54の予約曲テーブルに記憶された所定の演奏曲の演奏順がきてその演奏曲のカラオケ演奏が開始されるか否かが判断される。このS6の判断が否定される場合には、S2以下の処理が再び実行されるが、S6の判断が肯定される場合には、前記演奏制御手段72の動作に対応するS7において、出力に係る演奏曲と関連づけられて記憶された年齢に応じてテンポ及びピッチを補正しての演奏曲の出力が実行される。そのS7の処理と同期して、S8において、出力に係る演奏曲と関連づけられて記憶された年齢に応じてテンポ及びピッチの評価基準を補正しての演奏評価が実行される。次に、S9において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このS9の判断が否定される場合には、S7以下の処理が再び実行されるが、S9の判断が肯定される場合には、S10において、S8における評価結果が集計されて総合演奏評価が算出される。次に、S11において、S10にて算出された総合演奏評価に基づいて、映像表示装置30や電子早見本装置22のタッチパネルディスプレイ等に図8に示すような演奏評価結果映像が表示された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、S3及びS4が前記歌唱年齢設定手段74の動作に、S8及びS10が前記演奏評価制御手段76の動作に対応する。
【0036】
このように、本実施例によれば、多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に音声入力装置であるマイクロフォン40により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置16において、そのカラオケ装置16による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する歌唱年齢設定手段74(S3及びS4)と、予め定められた関係からその歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、その補正後の評価基準に基づいて前記マイクロフォン40により入力される音声の演奏評価を行う演奏評価制御手段76(S8及びS10)とを、備えたものであることから、歌唱者の年齢に合わせて補正をかけることで、それぞれの年齢層に関して適切な演奏評価を実現することができる。すなわち、幅広い年齢層で楽しめる演奏評価を実現するカラオケ装置16を提供することができる。
【0037】
また、前記歌唱年齢設定手段74は、対象となる演奏曲の発表時におけるオリジナルアーティストの年齢と、所定の操作により入力される歌手の年齢とに基づいて前記歌唱年齢を設定するものであるため、例えば対象となる演奏曲の発表時におけるオリジナルアーティストの年齢と歌唱者の実際の年齢との差に基づいて補正をかけることで、各演奏曲に関してそれぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実現することができる。
【0038】
また、前記演奏評価制御手段76による演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて、その演奏曲の一部又は全部の音程及び/又はテンポを変化させて出力させる演奏制御手段72(S7)を備えたものであるため、カラオケ演奏に際して出力される演奏曲そのものの音程やテンポを変化させることで、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0039】
また、前記演奏制御手段76は、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢に基づいて、前記演奏曲のうち音程が所定値以上である部分及び/又は音程が所定値以下である部分の音程を変化させて出力させるものであるため、比較的高年齢者に関しては発声できない高音域を低くしたり、声の高い比較的低年齢者に関しては低音域の音程を高くしたりというように、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0040】
また、前記テンポ変換テーブル70は、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分のテンポを遅く変化させて出力させるものであるため、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0041】
また、前記ピッチ変換テーブル68は、前記歌唱年齢設定手段74により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分の音程を低く変化させて出力させるものであるため、それぞれの年齢層に対応した適切な演奏評価を実用的な態様で実現することができる。
【0042】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0043】
例えば、前述の実施例において、前記演奏制御手段72、歌唱年齢設定手段74、及び演奏評価制御手段76は、何れも前記カラオケ装置16のCPUに機能的に備えられたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記歌唱年齢設定手段74及び演奏評価制御手段76の一方乃至は両方が前記電子早見本装置22のCPUに備えられたものであってもよい。
【0044】
また、前述の実施例において、前記演奏評価制御手段76は、前記シンセサイザ38により出力される演奏曲の音程乃至テンポすなわちMIDIデータに定められた音程乃至テンポを評価基準として演奏評価を行うものであったが、そのMIDIデータに定められた音程乃至テンポと前記マイクロフォン40により入力される音声の音程乃至テンポとの差分を評価基準として演奏評価を行うものであってもよい。斯かる態様においては、その差分に対応して、評価基準を補正するためのピッチ変換テーブル乃至テンポ変換テーブルが設けられる。
【0045】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明が好適に適用されるカラオケシステムを説明する概略図である。
【図2】本発明の一実施例であるカラオケ装置の構成を例示するブロック線図である。
【図3】図2のカラオケ装置のCPUに備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図4】図2のカラオケ装置のハードディスクに備えられたカラオケデータベースの一例を示す図である。
【図5】図2のカラオケ装置のハードディスクに備えられたピッチ変換テーブルの一例を示す図である。
【図6】図2のカラオケ装置のハードディスクに備えられたテンポ変換テーブルの一例を示す図である。
【図7】図2のカラオケ装置の演奏評価制御に係る歌唱年齢設定に際して映像表示装置に表示される利用者年齢入力待受映像を例示する図である。
【図8】図2のカラオケ装置の演奏評価制御の終了後に映像表示装置に表示される演奏評価結果映像を例示する図である。
【図9】図2のカラオケ装置のCPUによる年齢別演奏評価制御の要部を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
16:カラオケ装置
40:マイクロフォン(音声入力装置)
68:ピッチ変換テーブル
70:テンポ変換テーブル
72:演奏制御手段
74:歌唱年齢設定手段
76:演奏評価制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の演奏曲のうちから選択される所定の演奏曲を出力させると共に音声入力装置により入力される音声を増幅して出力させるカラオケ装置であって、
該カラオケ装置による演奏に係る利用者の歌唱年齢を設定する歌唱年齢設定手段と、
予め定められた関係から該歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて演奏曲の音程、音量、及びテンポのうち少なくとも1つの評価基準に補正をかけ、該補正後の評価基準に基づいて前記音声入力装置により入力される音声の演奏評価を行う演奏評価制御手段と
を、備えたものであることを特徴とするカラオケ装置。
【請求項2】
前記歌唱年齢設定手段は、対象となる演奏曲の発表時におけるオリジナルアーティストの年齢と、所定の操作により入力される歌手の年齢とに基づいて前記歌唱年齢を設定するものである請求項1に記載のカラオケ装置。
【請求項3】
前記演奏評価制御手段による演奏評価に係る演奏曲の出力に際して、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて、該演奏曲の一部又は全部の音程及び/又はテンポを変化させて出力させる演奏制御手段を備えたものである1又は2に記載のカラオケ装置。
【請求項4】
前記演奏制御手段は、予め定められた関係から、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢に基づいて、前記演奏曲のうち音程が所定値以上である部分及び/又は音程が所定値以下である部分の音程を変化させて出力させるものである請求項3に記載のカラオケ装置。
【請求項5】
前記関係は、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分のテンポを遅く変化させて出力させるように定められたものである請求項3又は4に記載のカラオケ装置。
【請求項6】
前記関係は、前記歌唱年齢設定手段により設定された歌唱年齢が高いほど対象となる部分の音程を低く変化させて出力させるように定められたものである請求項3から5の何れか1項に記載のカラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−230038(P2009−230038A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−78165(P2008−78165)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】