説明

カラー撮像装置を備えた光学読取装置

【課題】カラー撮像データを生成するカラー撮像アセンブリを有する光学読取装置を低価格で実現する。
【解決手段】画像分析回路は、取得された画像がカラー写真としてあるいはグラフィカルシンボルを含むとして特徴づけられるべきか否かを判定する。処理回路は、画像がグラフィカルシンボルであるかあるいはカラー写真であるかの画像分析回路の判定に基づいて撮像データを処理する。ユーザは、カラー画像およびバーコード、テキスト、OCRシンボルあるいは署名などのグラフィカルシンボルの両方を取得し処理できる。光学読取装置はまた、取得した画像を少なくとも一つの他の取得画像と関連づけるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に光学読取装置に関し、詳細にはカラー撮像装置を用いる光学読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
1次元あるいは2次元バーコードシンボルを読み取るために備わった光学標印読取装置が技術的に公知である。多数の光学的文字認識システムも市場に出ている。さらに、多くの金融機関が今日コンピュータによる署名取り込みシステムを使用している。バーコード、OCRシンボル、あるいは署名などのグラフィカルシンボルを読み取るのにモノクロ撮像装置が非常に適しているため、これらのシステムの多くはモノクロ撮像装置を使用している。
【0003】
一方、ひとつの装置に標印読取りとともに画像取込機能を設けることができるとたいへん魅力的である。現在のところは、画像取込機能を有する光学読取装置は、グレースケール画像を提供するモノクロ撮像装置を用いている。このような装置は有用であるが、グレースケール画像は、目視目的ではカラー画像ほど望まれない。世の中ではカラー撮像を期待するようになった。さらにモノクロ画像は、カラー画像に比べて明瞭でなく情報量が少ないことが多い。
【0004】
残念なことに、カラー撮像システムを用いてグラフィカルシンボルを読み取ることに関連した問題がある。第一の問題は、カラー画像の中で2値の標印を識別することの困難さに関する。カラー撮像装置は、2値標印読取装置で使用することができるよりも多くの情報を提供するため、カラー撮像データは、グラフィカルシンボル標印読取装置にとって紛らわしいことが多い。この問題を解決するひとつの方法は、カラー撮像データをグレースケールデータに変換することである。しかしながら、カラー画像をグレースケールに変換するための商業上利用可能な方法は、大量スキャンにはあまりに低速である。したがって、グレースケール変換器を備えたカラー撮像装置を用いる光学読取装置は、追加的な処理が必要とされるため、モノクロ撮像装置を用いる光学読取装置よりも低速で高価となるであろう。
【0005】
したがって、カラー写真撮影を行いグラフィカルシンボルを判定することができる低価格の光学読取装置に対する必要性が存在している。この光学読取装置は、画像がグラフィカルシンボルを含むかあるいはカラー写真画像のみであるかを自動的に判定することができ、その判定に基づいて取得されたカラー撮像データを処理しなくてはならない。取得されたカラー画像を、任意のその後に取得されるカラー画像と関連づけることができる光学読取装置に対する必要性も存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上述の必要性に対処する。本発明は、カラー写真撮影を行うかあるいはグラフィカルシンボルを判定するように構成された低価格の光学読取装置に関する。本発明の前記光学読取装置は、取り込まれた画像がカラー写真画像であるか、グラフィカルシンボルを含むカラー画像であるかを自動的にあるいは手動選択によって判定する。続いて、本発明の前記光学読取装置はその判定に従って前記取得した撮像データを処理する。本発明の前記光学読取装置は複数の画像を取り込み、その取り込んだ複数の画像を関連づけるよう作動する。
【0007】
本発明の一つの側面は光学読取装置である。前記光学読取装置は、オブジェクトの画像を取得し、前記画像に対応する撮像データを生成するカラー撮像アセンブリを備える。画像分析回路が前記カラー撮像アセンブリにつながれている。前記画像分析回路は、前記カラー撮像データが少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むか否かを判定するように構成されている。前記画像はグラフィカルシンボルとして類別されるか、あるいは前記カラー撮像データが少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含まない場合は前記画像はカラー写真として類別される。処理回路が前記画像分析回路につながれている。前記処理回路は前記判定に基づいて、前記撮像データを処理するよう作動する。
【0008】
他の側面では、本発明はオブジェクトの画像を取り込む光学読取装置を備える。前記光学読取装置は前記オブジェクトの前記画像を該画像に対応するカラーデジタルデータに変換するカラー撮像アセンブリを備える。
【0009】
自動モード選択回路が前記カラー撮像アセンブリにつながれている。前記モード選択回路は、前記カラーデジタルデータの少なくとも一部分を使用して前記光学読取装置の複数の動作モードのうちの一つを選択する。前記動作モードは少なくとも一つのグラフィカルシンボルモードとカラー写真モードを含む。処理回路は前記モード選択回路につながれている。前記処理回路は前記選択された動作モードに基づいて前記カラーデジタルデータを処理するよう構成されている。
【0010】
他の側面では、本発明はオブジェクトの画像を取り込む光学読取装置を備える。前記光学読取装置は前記画像をカラー撮像データとして取り込むカラー撮像アセンブリを具備する。類別回路が前記カラー撮像アセンブリにつながれており、該類別回路は前記カラー撮像データの少なくとも一部分を処理することで複数の類別のうちの一つを選択するよう構成されているので、前記画像がカラー写真画像としてあるいは少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含む画像として類別される。自動モードセレクタは前記類別回路につながれており、前記自動モードセレクタは前記選択された類別に従って光学読取装置モードを選択するよう構成されている。プロセッサは前記類別回路につながれており、前記自動モードセレクタによって選択された前記光学読取装置モードに従って前記カラー撮像データを処理するようプログラムされる。
【0011】
他の側面では、本発明はオブジェクトの画像を取り込む光学読取装置を備える。前記光学読取装置は前記画像をカラー撮像データとして取り込むカラー撮像アセンブリを備える。ユーザモードセレクタが前記カラー撮像アセンブリにつながれており、少なくとも一つの自動ユーザモードあるいは前記光学読取装置の複数の撮像モードのうちの一つを手動で選択するための手動ユーザモードの間で切り替え可能であるので、前記複数の撮像モードは少なくとも一つのグラフィカルシンボルモードとカラー写真モードを含む。自動撮像モードセレクタは、前記ユーザモードセレクタと前記カラー撮像アセンブリにつながれており、前記自動ユーザモードにある場合前記複数の撮像モードのうちの一つを自動的に選択するように作動する。処理回路が前記ユーザモードセレクタと前記自動モードセレクタにつながれており、前記複数の動作モードの前記選択された一つに基づいて前記カラー撮像データを処理するようプログラムされる。
【0012】
他の側面では、本発明は光学読取装置でオブジェクトの画像を取得する方法を有する。前記方法は、前記画像を表す第1のカラー撮像データを取得するステップと、前記カラー撮像データを分析して画像類別を提供することで、前記画像がカラー写真として類別されるか少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むと類別されるステップと、前記画像類別に従って前記カラー撮像データを処理するステップとを有する。
【0013】
他の側面では、本発明は、カラー撮像データを取得するステップと、前記カラー撮像データを分析して画像類別を提供することで、前記画像がカラー写真として類別されるか前記画像が少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むと類別されるステップと、前記画像類別に従って前記カラー撮像データを処理するステップとを有する方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令を有するコンピュータ可読の媒体を備える。
【0014】
他の側面では、本発明は、カラー撮像データを取得するカラー撮像アセンブリと、ディスプレイと選択装置を含むグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを有する光学読取装置を備える。前記光学読取装置では、少なくとも一つの光学読取装置動作モードを選択する方法が、前記グラフィカル・ユーザ・インターフェイスに、前記少なくとも一つの光学読取装置動作モードに対応する少なくとも一つのアイコンを表示するステップと、前記選択装置で前記少なくとも一つのアイコンをクリックすることで前記選択された少なくとも一つのアイコンに対応する前記少なくとも一つの光学読取装置動作モードを選択するステップと、前記選択された少なくとも一つのアイコンに基づいて前記カラー撮像データを処理することで、前記カラー撮像データがカラー写真画像かあるいは少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含む画像として処理されるステップとを有する。
【0015】
他の側面では、本発明はカラー撮像データを取得するカラー撮像アセンブリと、ディスプレイと選択装置を含むグラフィカル・ユーザ・インターフェイスを有する光学読取装置を備える。前記光学読取装置では、前記ディスプレイにメニューを提供し選択する方法が、前記メニューのための一組のメニュー項目を検索し、前記メニュー項目の各々は前記光学読取装置の少なくとも一つの動作モードを表しているステップと、前記ディスプレイに前記一組のメニュー項目を表示するステップと、メニュー項目を選択するステップと、選択された動作モードを示すメニュー選択信号を発するステップと、前記選択されたメニュー項目に基づいて、前記撮像データを処理することで、前記撮像データがカラー写真画像あるいは少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含む画像として処理されるステップとを有する。
【0016】
他の側面では、本発明は、光学読取装置でオブジェクトの画像を取得する方法を有する。前記方法は、カラー撮像アセンブリを提供するステップと、前記画像をカラー撮像データに変換するステップと、前記画像をカラー写真あるいは少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むカラー画像として類別するステップと、前記類別ステップに従って前記カラー撮像データを処理するステップとを有する。
【0017】
他の側面では、本発明は、光学読取装置でオブジェクトの画像を取得する方法を有する。前記光学読取装置は少なくとも一つのグラフィカルシンボルモードとカラー写真モードを含む複数の撮像モードを有する。前記方法は、カラー撮像データを取得することで前記画像を取り込むステップと、前記カラー撮像データの少なくとも一部分を分析して画像類別を提供することで、前記画像類別は少なくとも一つのグラフィカルシンボル類別とカラー写真類別を含むステップと、前記分析ステップで提供された前記画像類別に基づいて複数の画像処理モードのうちの一つを自動的に選択するステップと、前記複数の画像処理モードの前記選択された一つに基づいて前記カラー撮像データを処理するステップとを有する。
【0018】
他の側面では、本発明は光学読取装置でオブジェクトの画像を取得する方法を有する。前記光学読取装置は、少なくとも一つのグラフィカルシンボルモードと、カラー写真モードを含む複数の撮像モードを有する。前記方法は、カラー撮像データを取得することで前記画像を取り込むステップと、前記カラー撮像データの分析に基づいて、前記複数の撮像モードのうちの一つを自動的に選択するステップと、前記複数の撮像モードの選択された一つに従って前記カラー撮像データを処理するステップとを有する。
【0019】
他の側面では、本発明は少なくとも一つの画像を処理するシステムを有する。前記システムは少なくとも一つのネットワークエレメントを有する。前記システムはカラー撮像装置とプロセッサを有する光学読取装置を備える。前記カラー撮像装置は、前記少なくとも一つの画像に対応するカラー撮像データを生成することで前記少なくとも一つの画像を取り込むよう構成されている。前記プロセッサは、前記カラー撮像データが少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むか否かに基づいて前記カラー撮像データの類別を提供するように構成されている。前記プロセッサは前記類別に従って前記カラー撮像データを処理するようプログラムされている。ネットワークは前記カラー光学読取装置と前記少なくとも一つのネットワークエレメントにつながれていることで、処理された画像データは前記ネットワークと前記少なくとも一つのネットワークエレメントの間で伝送される。
【0020】
本発明のさらなる特徴及び利点は次に続く詳細な説明に述べられており、一部はその説明から当業者にとって容易に明らかであり、あるいは次に続く詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付図面を含む本明細書中で説明されている本発明を実施することで理解されるであろう。
【0021】
前述の概要説明と以下の詳細な説明はともに本発明の例に過ぎず、請求されている本発明の本質及び特徴を理解するための概要あるいは枠組みを提供するよう意図されているものと理解されるべきである。添付の図面は本発明を一層理解するように備えられており、本明細書の一部分に組み入れられて本明細書の一部分を構成している。図面は本発明の種々の実施例を示し、説明とともに本発明の原理及び動作を説明する役割を果たしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
ここに、本発明の例としての本実施形態について詳細にわたって述べるが、その例が添付の図面に示されている。可能である限り、同じあるいは類似の部分を指し示すために同じ参照番号が図面全体を通して使用されている。本発明の光学読取装置の例としての実施形態が図1に示されており、全体を通して通常参照番号10によって示されている。
【0023】
本発明によると、光学読取装置のための本発明は、カラー撮像データを取得するカラー撮像アセンブリを備える。画像分析回路が、取得された画像が少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むか否かを判定する。処理回路は、該画像が少なくとも一つのグラフィカルシンボルを含むか否かの判定に基づいて撮像データを処理する。本発明は、ユーザがカラー撮像装置を使用して、バーコード、テキスト、OCR文字や署名などのグラフィカルシンボルを読み取るのを可能にする。本発明のカラー光学読取装置は、カラー画像がグラフィカルシンボルを含むかあるいはカラー写真画像のみであるかを自動的に判定するよう構成されている。本発明の光学読取装置はまた、一つの取得画像と少なくとも一つの後続の取得画像とを関連づけるよう作動する。
【0024】
本明細書中で実施され図1A−1Dに示されているように、本発明の種々の実施例による光学読取装置の斜視図が開示されている。図1Aは、手持ち式無線光学読取装置10の下面を示す。図1Bは、図1Aに示されている光学読取装置の上面を示す。光学読取装置10は、ハウジング100、アンテナ102、窓104及びトリガ12を有する。窓104は照射アセンブリ20及び撮像アセンブリ30を収容する。図1Bに示されているように、読取装置10の上面は、ファンクションキー14、英数字キーパッド16及びディスプレイ60を備える。ある実施例では、ファンクションキー14は、エンターキーと上下カーソルキーを有する。図1Cもまた手持ち式無線光学読取装置10である。読取装置10は、ファンクションキー14、英数字キーパッド16、筆記用スタイラス18、ディスプレイ60及び署名ブロック62を有する。スタイラス18はユーザが署名ブロック62に署名を書き込むのに使用される。図1Dは本発明の光学読取装置10のさらなる他の実施例を示す。この実施例では、読取装置10はガン形状のハウジング100を有する。ディスプレイ60およびキーパッド16は、ガン形状ハウジング100の上面部分に配置され、トリガ12は、ハウジング100の上面部分の下面に配置される。ハウジング100はまた、照射アセンブリ20と撮像アセンブリ30を収容する窓104を具備する。ワイヤ106は、ハウジング100の柄先に配置される。ワイヤ106によって、光学読取装置10に、ホストプロセッサや他のデータ収集装置などの外部装置のためのハードワイヤード通信リンクが提供される。
【0025】
本明細書中で実施され図2に示されているように、本発明の光学読取装置10の電気光学アセンブリのブロック図が開示されている。光学読取装置10は、プロセッサ40に接続された照射アセンブリ20とカラー撮像アセンブリ30を備えている。照射アセンブリ20は、光源24につながれた照射光学部品22を有する。光源24はASIC/FPGA44につながれている。ASIC/FPGA44は、光源24を駆動するようプログラムされている。撮像アセンブリ30は撮像光学部品32およびカラー撮像装置34を具備する。撮像光学部品32は、対象Tで反射した照射光をカラー撮像装置34に収束させる。カラー撮像装置34はカラー撮像データをASIC/FPGA44に提供する。カラー撮像装置34はいくつかの機能を実行する。カラー撮像装置34は撮像アレイカラーフィルタを用いてアナログカラー画像信号を発生する。アレイカラーフィルタパターンはベイヤパターンである。アナログカラー撮像データは、量子化器としても機能する内部アナログ/デジタル変換器を用いてデジタル形式に変換される。8ビットシステムでは256輝度レベルが得られ、12ビット変換器では4、000輝度レベル以上が得られる。デジタルカラー撮像データは撮像装置34からASIC/FPGA44及びプロセッサ42に伝送される。
【0026】
光学読取装置10はまたプロセッサ40を有する。図2に示されている実施例では、プロセッサ40はマイクロプロセッサ42およびASIC44を備える。システムバス52がマイクロプロセッサ40、RAM46,EROM48,I/O回路50及びディスプレイ60をつないでいる。
【0027】
照射光学部品22は任意の適切なタイプのものでよいが、一例として光を光源24から対象Tのほうに向けるレンズシステムが示されている。目標となる照射の複雑さに応じて修正及び変更が本発明の照射光学部品22になされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。例えば、照射光学部品22は一つまたはそれ以上のレンズ、散光器、ウェッジ、反射器あるいはこれらの要素の組み合わせを備えることができる。ある実施例では、照射光学部品22は対象Tに照準パターンを作る。
【0028】
光源24は任意の適切なタイプのものでよいが、一例として複数の白色発光ダイオードが示されている。用途に応じて本発明の光源24に修正及び変更がなされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。例えば、照射アセンブリ20は、周囲光レベルが高画質のカラー画像を得るのに十分高いことが確実ならばすべて取り除いてよい。他の実施例では、赤色発光ダイオードが、白色発光ダイオードのかわりに使用される。
【0029】
カラー撮像装置34は任意の適切なタイプのものでよいが、一例として640X480画素解像度を有するCMOSカラー撮像装置が示されている。光学読取装置10によって要求されるコストと解像度に応じて、修正及び変更が本発明のカラー撮像装置34になされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。他の実施例では、カラー撮像装置34は800X600画素を有する。640X480画素の代表的なVGA解像度が、カラー画像を液晶ディスプレイあるいはコンピュータモニターに表示するのに適している。あるメガピクセルの実施例では、カラー撮像装置34は1156X864画素(ほぼ百万画素)を有する。さらなる他の実施例では、カラー撮像装置34は1536X1024画素を有する。撮像装置34の解像度が高くなるにつれて、コストも高くなるだろうことは当業者なら理解するであろう。他の実施例では、カラー撮像装置34はリニアCCDアレイをスキャンすることで実現される。他の実施例では、カラー撮像装置34はエリアCCDソリッドステート画像センサを使用して、実現される。
【0030】
プロセッサ40は任意の適切なタイプのものでよいが、一例としてシステムバス52につながれたマイクロプロセッサ42およびASIC44を備えるプロセッサが示されている。ある実施例では、マイクロプロセッサ42およびASICは、EROM48に記憶された組み込みプログラムに従ってデータを受信、処理及び出力するプログラム可能な制御装置である。上述のように、マイクロプロセッサ42およびASIC44はシステムバス52に接続されており、アドレス、データ及び制御ラインを含んでいる。
【0031】
図2に示されている実施例において、マイクロプロセッサ42は標準VLSI集積回路(IC)マイクロプロセッサである。マイクロプロセッサ42は図2に示されている電気光学部品の全体の制御に割り当てられている。プロセッサ42は、I/O回路50から受信されるメニュー動作、コマンド及びデータと、ディスプレイ60に書き込まれるデータと、オペレーティングシステム機能とを制御する。I/O回路50は、キーパッド14及びキーパッド16から受信される情報を制御する。マイクロプロセッサ42はまた、EROM48に記憶されたプログラミング命令に従ってRAM46に記憶されている撮像データを処理し復号する役割を果たす。したがって、マイクロプロセッサ42は、バーコード復号化、光学的文字認識、署名照合、及びカラー画像処理を行う。
【0032】
図2に示されている実施例では、ASIC44は、プログラマブル・ロジック・アレイ(PLA)・デバイスを用いて実現される。同様の実施例において、ASIC44は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)・デバイスを用いて実現される。ASIC44は、画像取得処理、及び画像データの記憶を制御する役割を果たす。画像取得処理の一部として、ASIC44は、種々のタイミング合わせを行い、光源24の制御、カラー撮像装置34の制御及び外部インターフェイス56の制御を含む制御機能を行う。標準マイクロプロセッサのコスト、利用可能性と性能及び使用されるカラー撮像装置のタイプに応じて本発明のプロセッサ40に修正及び変更がなされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。ある実施例では、マイクロプロセッサ42及びASIC44はシングルマイクロプロセッサ40に代替される。ある実施例では、マイクロプロセッサ40は、シングルRISCプロセッサを使用して実現される。さらなる他の実施例では、マイクロプロセッサ40は、RISC及びDSPハイブリッドプロセッサを使用して実現される。
【0033】
コストおよび適応性を考慮して本発明のメモリ構成に修正及び変更がなされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。例えば、ある実施例では、EROM48がEPROMやE2PROMを使用して実現される。さらなる他の実施例では、フラッシュメモリが使用される。RAM46は通常、少なくとも一つの揮発性メモリ素子を備え、一つまたはそれ以上の長期不揮発性メモリ素子を有する実施例もある。
【0034】
用途と作業環境に応じて本発明のI/O装置50に修正及び変更がなされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。I/O装置50の実施例は、RS−232インターフェイス、LANインターフェイス、PANインターフェイス、USBなどのシリアルバス、インターネットインターフェイス及び無線インターフェイスを含む。
【0035】
外部インターフェイス56は、離散信号を伝送して周辺装置を制御するために使用される。通常、周辺装置は外部照明器である。外部照明器は光源24の代わりに使用される。
【0036】
用途及び所望される動作環境に応じて光学読取装置10で使用されるオペレーティングシステムに修正及び変更がなされうることは関連技術における当業者にとって明らかであろう。ある実施例では、Windows(登録商標)CEオペレーティングシステムが使用される。他の実施例では、LINUX(登録商標)あるいはPalm0S(登録商標)オペレーティングシステムが使用される。限定されない例として、アプリケーションプログラムを、C、C++、Visual Basic(登録商標) やVisual C++(登録商標)を用いて書き込むことができる。アプリケーションプログラムに応じて、他の言語も使用できる。他の実施例では、光学読取装置10はオペレーティングシステムを使用しない。例えば、図1Dに示されている簡単な読取装置は、複雑なオペレーティングシステムを必要としない。
【0037】
本明細書中で実施され図3に示されているように、本発明によるグラフィカル・ユーザ・インターフェイスの一例が開示されている。ディスプレイ60は、グラフィカル・ユーザ・インターフェイス(GUI)650に表示されている複数のアプリケーションプログラムアイコンを提供する。矢印652によってユーザが選択する。例えば、GUI650は、ユーザが自動モードアイコン654をクリックすることで自動画像取込みモードを選択することを可能とする。GUI650はまた半自動画像取込みアイコン656、バーコード走査アイコン658、OCR/テキスト取込みアイコン660、署名取込みモードアイコン662、カラー写真モードアイコン664、関連づけモードアイコン668、及び追加的なアプリケーションプログラムアイコン666を有する。アプリケーションプログラムアイコン666によって、ユーザは指紋及び声紋などの他の生物測定学上の情報を収集できるであろう。Windows(登録商標)CE環境においては、スタートボタンアイコン670およびツールバーもGUI650に表示されるであろう。GUI650はまた現在行われているアプリケーションプログラムデータ672を表示する。
【0038】
自動撮像モードでは、プロセッサ40は、取得した画像がグラフィカルシンボルを含むかあるいはカラー写真画像のみであるかを判定するためにカラー撮像データを分析するようプログラムされている。プロセッサが、カラー画像がグラフィカルシンボルを含むと判定した場合、プロセッサはさらに取得した画像を分析してそれをバーコード、OCRシンボル、テキスト又は署名として類別する。その類別に基づいて、光学読取装置10は、EROM48内の適切なルーチンにジャンプする。半自動モードも同様である。したがって、自動あるいは半自動モードで、バーコード走査モード、OCR/テキストモード、署名取込みモード、カラー写真モード及び関連づけモードがユーザによってではなく、アプリケーションプログラムによって制御される。
【0039】
しかしながら、ユーザは上に挙げたモードのいずれも手動で選択できる。ユーザがバーコード走査アイコン658をクリックすると、バーコード走査アプリケーションプログラムが作動するであろう。このアプリケーションプログラムでは、ユーザは、1次元バーコードモード、2次元バーコードモードあるいは自動識別モードの間で選択できる。さらに、ユーザはバーコードのタイプを手動で選択および非選択でき、光学読取装置10は該バーコードを読取るかあるいは該バーコードを読み取らないことができる。
【0040】
ユーザはまた、OCR/テキストアイコン660をクリックできる。アイコン660をクリックすると、ユーザに小切手照合モード、テキスト走査モード、あるいは2値画像取込みモードが提供される。小切手照合モードはネットワークサービスとともに実行される。
【0041】
アイコン662をクリックすると、ユーザに署名取込みモードが提供される。ある実施例では、このモードは署名照合プログラムを含み、ユーザは静的照合あるいは動的照合の間で選択ができる。静的モードでは、ユーザは署名の画像を取り込む。取り込まれた画像は、遠隔データベースに記憶されている照合用画像と比較される。動的モードでは、光学読取装置10は、署名を取り込むためにスタイラスと署名ブロックを用いる。このモードでは、署名ブロック62が加えられた圧力、方向及び動きのタイミングあるいはこれらのパラメータの組み合わせなどの特有の動的パラメータを測定する。上に挙げたもので全てを含有しているわけではなく、むしろ代表的な例であるということを当業者なら理解するであろう。取り込まれた動的パラメータは、遠隔データベースに記憶されている照合用データと比較される。
【0042】
ユーザはアイコン664をクリックすることで、カラー写真モードを選択する。このモードによって、ユーザは、光学読取装置10が撮像の調節(例えば、露光など)を行う自動撮像モードかあるいはユーザが任意に撮像装置の設定を調節できる手動モードを選択できる。
【0043】
他の実施例では、ディスプレイ60が、ユーザに光学読取装置10の主なモードをリストにしたメニューを提供する。ユーザはキーパッド16を用いて、所望のモードを選択する。カーソルキーを用いて、上に挙げたモードのいずれかを強調表示する。エンターキーを押下すると、プロセッサ40は、EROM48に記憶されている適切なルーチンにジャンプする。上述のように、ユーザは自動撮像モード、半自動撮像モード、バーコード走査モード、OCR/テキストモード、署名取込みモード、カラー写真モードあるいは関連づけモードの間で選択ができる。
【0044】
本明細書中で実施され図4に示されているように、本発明の他の実施例による自動撮像モードの処理フローを示すフローチャートが開示されている。ステップ400でユーザがトリガを引いた後、プロセッサが選択されたモードを読取る。この場合、ユーザは自動モードを選択した。プロセッサは光学読取装置10のハードウェアの初期設定を行い、画像データメモリスペースを定め、ソフトウェアモード設定の初期化を行う。ステップ408で、光学読取装置10は、カラー撮像データを取得することで、画像を取り込む。プロセッサ40がこのステップの間ディスプレイ60に取得した画像を表示できる実施例もある。ステップ410で、プロセッサ40は取り込まれた画像がグラフィカルシンボルを含むか否かを判定する。ある実施例では、プロセッサ40はカラー撮像データの一部分のみを使用してこの判定を行う。ベイヤパターンには赤の画素あるいは青の画素よりも緑の画素が多いので、プロセッサ40は緑の画素を用い、取得した画像の中の高エネルギー領域を探す。例えば、白黒遷移などの高エネルギーは、バーコードシンボルなどのグラフィカルシンボルの存在を探すための良い指標である。白黒2値画像は、二つの可能な値領域のうちの一方の中にある緑の画素からなるであろう。一方の狭い値領域は画像の白部分を表し、他方の狭い値領域は画像の黒部分を表す。
【0045】
他の実施例では、ステップ410は全ての画素値を考慮して行われる。しかしながら、画素の値の判定は赤画素であるか、緑画素であるか、あるいは青画素であるかに基づいて調整される。他の実施例では、プロセッサ40はグレースケール画像を作り、画像がグラフィカルシンボルを含むか否かを判定する。
【0046】
ステップ410で、プロセッサ40が画像の中にグラフィカルシンボルが存在しないと判定した場合、ステップ432で、ユーザは画像を記憶することを希望するか尋ねられる。希望する場合、ステップ434でカラー写真画像がメモリに記憶される。プロセッサ40が画像はグラフィカルシンボルを含むと判定した場合、処理フローはステップ418へ移動する。このステップで、プロセッサ40は走査線をあてて、バーコードシンボル識別子を検索する。プロセッサ40がグラフィカルシンボルはバーコードシンボルであると判定した場合、ステップ436でシンボルを復号することを試みる。復号が成功した場合、シンボルはメニューシンボルかデータシンボルであるだろう。それがデータシンボルであれば、バーコードシンボルの復号値がディスプレイに出力される。それがメニューシンボルであれば、メニュールーチンが実行される。このメニューシンボルを以下でさらに詳細に説明する。
【0047】
プロセッサ40がバーコードシンボルを見つけないならば、ステップ420に移動し、OCR−AあるいはOCR−B文字を探す。プロセッサがこれらの文字を探し出した場合、ステップ422で光学的文字認識を行う。探し出せない場合は、プロセッサは画像にテキストが存在するか判定する。テキストが見つけられた場合、ステップ428と430で、画像はトリミングされ、テキストは圧縮され記憶される。画像がテキストを含まない場合、プロセッサ40は画像に署名が存在するか判定する。署名が存在する場合、ステップ428と430で、画像はトリミングされ、データは圧縮され記憶される。他の実施例では、光学読取装置10はネットワークに接続され、プロセッサ40は遠隔ネットワークリソースと通信して署名照合サービスを提供する。プロセッサ40がバーコードシンボル、OCRシンボル、テキストあるいは署名を検出できない場合、ステップ432でユーザは画像を記憶することを希望するか尋ねられる。希望する場合、ステップ434でカラー写真画像がメモリに記憶される。
【0048】
本明細書中で実施され図5に示されているように、半自動モードの処理フローを示すフローチャートが開示されている。ステップ500でユーザがトリガを引いた後、プロセッサは選択されたモードを読み取り、光学読取装置10のハードウェアの初期設定を行い、画像データメモリスペースを定め、ソフトウェアモード設定の初期化を行う。ステップ508で、光学読取装置10は画像を取り込み表示する。
【0049】
ステップ510で、プロセッサ40は取り込まれた画像がグラフィカルシンボルを含むか否か判定する。半自動モードのステップ510は自動モードのステップ410と同一である。プロセッサ40が取り込まれた画像はグラフィカルシンボルを含まないと判定した場合、プロセッサ40はユーザにカラー画像を記憶することを希望するか尋ねる。希望する場合、ステップ514でカラー画像が記憶される。ステップ516で、プロンプトでユーザに該カラー画像を他の画像と関連づけることを希望するか尋ねる。このステップは自動モードでは行われない。ステップ518でユーザが肯定の回答をすると、関連づけがなされて、処理フローはステップ508に戻る。
【0050】
ステップ520,522,526、及び532で、ユーザは行われるべきグラフィカル撮像の種類を選択する機会が与えられる。OCR、テキスト取込み、署名取込み及び/又は照合を行う方法は、自動モードの説明で上述されたが一つ違いがある。半自動モードではステップ538でユーザは、処理された画像を後続の取込画像と関連づけることを希望するか尋ねられる。希望する場合、処理フローはステップ508へ戻され、他の画像が取り込まれて表示される。この関連づけの機能は、複数の画像を関連づけるために、数回使用できる。
【0051】
ユーザがバーコードであると示すと、ステップ540でシンボルを復号する試みがなされる。ステップ540に戻って参照すると、復号化の試みが成功した場合、ステップ544でプロセッサ40はこのシンボルがメニューシンボルであるか否か判定する。それがメニューシンボルでなければ、プロセッサ40はディスプレイ60に復号バーコード情報を表示する。それがメニューシンボルであれば、ステップ546でプロセッサ40は適切なメニュールーチンを実行する。ステップ552ないし564で、トリガが引き続いて引かれている場合、プロセッサ40は画像を取り込み続けることができる。ステップ562で、ユーザは復号バーコードを他の画像と関連づけることを希望するか尋ねられる。希望する場合、プログラムフローはステップ508へ戻され、他の画像が取り込まれて表示される。プロセッサ40はこの画像を復号バーコード情報に関連づける。
【0052】
本明細書中で実施され図6A−6Cに示されているように、図4及び図5に示されているバーコード処理フローで使用されるメニューシンボルの図表示が開示されている。復号メニューシンボルは、図6Aに示されているフォーマットを有するメニューワード600を含む。メニューワード600は、1バイトの製造IDコード600−1を有し、光学読取装置のタイプとモデルを特定する。ワード600のフィールド600−2はOPコードを指定する。OPコードは図6Cに示されている。OPコード0は図6CのA1−A4として挙げられているベクトル処理動作を指す。ベクトル処理は、ユーザが有効コード、パラメータテーブル、あるいは現在のソフトウェアを外部装置にダウンロードするのを可能にする。OPコード1−7はユーザがパラメータテーブルの特定部分を修正するのを可能にする。これらのOPコードはオフセットフィールド600−3およびデータフィールド600−4ないし600−7と共に使用される。オフセットフィールド600−3は、パラメータテーブルの中の正確な位置を特定する、メモリ中のパラメータテーブルのベースアドレスに関するインデックスである。データフィールド600−4ないし600−7はどのビットが修正されるべきかを示すビットマスクを指定するために使用される。図6Bはオプションの第2の重要なグループを示す。例えば、読取装置の動作モードがF1−F6に含まれている。これらのオプションは図3のGUI650に表示されているアイコンと同一である。オフセットフィールド600−3は図示されているような他の光学読取装置10のオプションに対応する。
【0053】
本明細書中で実施され図7に示されているように、本発明のさらなる他の実施例によるバーコードを読取る方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ700で、プロセッサ40はEROM48に記憶されているパラメータテーブルを参照する。詳細には、プロセッサ40は、パラメータテーブルが1次元復号を行うようプログラムされているか否かを判定する。パラメータテーブルが1次元処理を有効にした場合、1次元自動識別が行われる。パラメータテーブルは読取装置の動作モードを定めるパラメータの値を規定している。これらのパラメータの例として、カラー撮像装置のサイズとフレームレート、バーコード復号時に有効とされるコード、I/O通信プロトコル、OCRオプションなどがある。1次元復号が成功した場合、復号データはパラメータテーブルの設定に従って記憶されるか表示される。1次元コードが無効であるか、1次元復号が成功しなかった場合、プロセッサはステップ708へ移動する。このステップで、プロセッサ40は、2次元コードで有効なものがあるか判定する。パラメータテーブルが2次元コードのすべてを無効にした場合、プロセッサ40はバーコード復号ルーチンを終了する。2次元コードが有効にされている場合、ステップ710で2次元自動識別が行われる。復号が成功した場合、復号データは、パラメータテーブルに記憶されたパラメータに応じて記憶されるか出力される。復号が成功しなかった場合、プロセッサはこのルーチンを終了する。
【0054】
本明細書中で実施され図8に示されているように、図7のステップ702の1次元自動識別を行うための方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ800で、プロセッサ40は選択された画像データ要素の活動度を算出する。活動度は、選択されたデータ要素を取り囲む領域の小さい2次元部分における画像データの変化率の尺度として定義される。ある実施例では、活動度は任意に選択された2つの互いに直交する方向に沿って算出される。2つに相互に直交する方向が使用されるのは、シンボルの向きがわからないからである。ステップ802で、プロセッサ40は「高活動度」領域を探す。これらの高活動度領域は候補シンボル領域(CSR)と呼ばれる。高活動度領域は黒色領域から白色領域への、あるいはその逆の白色領域から黒色領域への遷移を示す。2つ以上のCSRがある場合は、おそらく2つ以上のバーコードシンボルが存在することを示しているであろう。ステップ804で、プロセッサ40は最大CSRを選択する。ステップ806で、プロセッサ40は最大CSRの質量中心を算出する。次に、プロセッサ40は最大CSRの最も高い活動度の方向を求める。1次元バーコードにおいては、これはバーの方向に対して垂直な方向となるであろう。ステップ810および812で、プロセッサは、最初のスキャンライン(SC=0)をバーコードの質量中心を2分するスキャンラインであるとして定義する。プロセッサは最初のスキャンラインに沿ったサンプリングポイントの輝度値を算出する。ステップ816でこれらの輝度値はデジタルデータに変換される。復号化ステップ818で、プロセッサ40は1次元復号化プログラムを次々と適用する。復号化が成功しなかった場合、プロセッサ40はCSR全体がスキャンされたか否かをチェックする。CSR全体がスキャンされていない場合、新しいスキャンラインを確立して復号化工程を繰り返す。ステップ822でCSR全体がスキャンされており、復号すべきCSRが残っていない場合、プロセッサ40はこのルーチンを終了する。ステップ820で、1次元復号化が成功した場合、プロセッサ40はこのシンボルが1次元スタック型シンボルであるか否かを判定する。このシンボルが1次元スタック型シンボルである場合、プロセッサ40は残りのCSRをスタック型シンボルとしてスキャンし復号する。スタック型シンボルでない場合、ステップ830で復号1次元データは記憶されるかディスプレイ60に出力される。ステップ838で、プロセッサ40は、未検査の領域があるか否かを判定する。未検査の領域がある場合、復号化工程は繰り返される。未検査の領域がない場合、プロセッサ40はこのルーチンを終了する。
【0055】
本明細書中で実施され図9に示されているように、2次元自動識別のための方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ900で、プロセッサ40は画像データを2状態の2値化形式に変換する。ステップ902で、プロセッサ40は全ての2次元ファインダパターンを検索し、タイプごとにそれらを識別する。パターンタイプとして、ブルズアイ(bulls-eye)タイプパターン、ウエストバンドタイプパターン、周辺パターンなどが挙げられる。ファインダパターンの数が0である場合、プロセッサ40はこのルーチンを終了する。ファインダパターンがある場合、プロセッサ40は本発明のある実施例における視野の中心に最も近いファインダパターンを検索する。中心に最も近いものを選択するというオプションは、中央に位置する画像がおそらくシンボルであるという点において有利である。ステップ908で、プロセッサ40は、ファインダタイプに従ってシンボルの復号化を試みる。例えば、Aztec2次元マトリックスシンボルはブルズアイファインダパターンを使用する。DataMatrixシンボルは周辺ファインダパターンを使用する。復号化が成功した場合、復号データは記憶されるか表示される。ステップ914で、プロセッサ40は他の未使用のファインダパターンがあるか否かを判定する。未使用のファインダパターンがあるならば、これらの未使用のパターンに対応するシンボルが復号されて、先述のステップが繰り返される。未使用のパターンがなければ、プロセッサ40はこのルーチンを終了する。
【0056】
本明細書中で実施され図10に示されているように、本発明のさらなる他の実施例に従ってテキストを読取る方法を示すフローチャートが開示されている。このルーチンは上述のような多数の方法でアクセス可能である。ステップ1000で、ページのビットマップ画像が作られる。ステップ1002で、このビットマップ画像がサンプリングされる。ある実施例において、これはビットマップ画像のN番目ごとのスキャンラインを分析することによって実行される。この整数Nの値はスキャンされる画像の解像度によって決まる。ある実施例では、画像は40分の1インチごとにサンプリングされる。これにより、ページの種々の領域を検索し、類別するのに十分な解像度が提供される。スキャンラインごとのかわりに40分の1インチごとにサンプリングすることで、読取装置10の処理およびメモリ要件が大幅に低減される。ステップ1004で、プロセッサ40はページの特徴を識別する。プロセッサ40はページを分析し、空白部分と非空白部分に分ける。非空白部分は、テキスト領域と非テキスト領域を区別するために分析される。ページのレイアウトを確認した後で、プロセッサ40は白と黒の遷移を利用してゆがみの度合いを判断する。ステップ1008で、水平方向の白色スペースが識別されて、テキストのラインを分ける。ステップ1010で、各テキストのライン内で垂直方向の白色スペースを識別することで個々の単語および文字を分ける。ステップ1014で、個々の文字それぞれを認識しようとして文字認識アルゴリズムが使用される。最後にステップ1016で、プロセッサ40は、メモリにテキストを記憶する前に復元されたテキストをフォーマットする。
【0057】
本明細書中で実施され図11に示されているように、本発明のさらなる他の実施例に従ってOCRを行う方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ1100で、読取装置10はページのピットマップ画像を生成する。続いて、プロセッサ40は画像中でテキストのラインを探し出し、各ライン中の白色スペースを検索し、文字を切り離す。ステップ1108で、プロセッサ40は所望された通り、OCR−AあるいはOCR−Bの文字認識を行う。復号された文字はメモリに記憶される。
【0058】
本明細書中で実施され図12に示されているように、本発明のカラー光学読取装置で撮られた連続画像を関連づける方法を示すフローチャートが開示されている。この方法は、図3のGUI650に表示されたアイコン668に対応する。アイコン668がクリックされなければ、プロセッサ40は読取装置10が関連づけモードで作動していないと想定する。したがって、プロセッサ40は単一画像を処理するであろう。読取装置10が関連づけモードになっている場合、プロセッサ40はカウンタCNTRの初期設定をする。ステップ1206で、プロセッサ40は第1の取込画像を処理する。ステップ1208で、CNTRが2以下であれば、プロセッサ40は画像Nを処理し、画像Nを第1の画像と関連づける。ステップ1216で、CNTRは1つだけインクリメントされる。CNTRが2より大きい場合(ステップ1208)、つまり少なくとも2つの画像が既に関連づけられている場合、プロセッサ40はユーザに他の画像を関連づけることを希望するか尋ねる。希望するなら、処理フローはステップ1212に戻る。希望しないなら、プロセッサ40はこのルーチンを終了する。
【0059】
本明細書中で実施され図13に示されているように、本発明に従った画像関連づけの一例が開示されている。関連づけられた画像1300が紙面に配置されるか、ディスプレイ60に電子的に表示されるか、コンピュータモニターなどの他の電子的手段を用いて電子的に表示されうるということは当業者なら理解するであろう。この例では、取り込まれた第1の画像は破損した小荷物を示すカラー写真1302である。取り込まれた第2の画像は破損した小荷物の側面に貼付されたバーコード1304である。プロセッサ40はバーコード1304を復号し、復号されたバーコードデータ1306をカラー写真1302と関連づける。この例では、ユーザは第3の画像、署名1308を関連づけることを選んだ。したがって、職員が見た記録1300によって、破損した小荷物は会社XYZに配達されて、小荷物納品の署名をする人はジョン・W・スミス(John W. Smith)という名前の人であったと妥当に判断できる。
【0060】
本明細書中で実施され図14に示されているように、本発明の他の実施例による無線カラー光学読取装置ネットワーク1400の斜視図が開示されている。ネットワーク1400は、無線リンク18によってベースターミナル202につながれたN−コードレス光学スキャナ10を含む。ベースターミナル202は、通信リンク204によってホストコンピュータ206に接続されている。コードレス光学読取装置10は上述のタイプのものである。それは、アンテナ102、キーパッド14と16及びディスプレイ60を有する。無線制御装置は、光学スキャナ10及びベースターミナル202の両方に含まれる。無線制御装置は任意の適切なタイプのものでよいということは関連技術における当業者にとって明らかであろうが、一例として、無線制御装置30が、スキャナ10とベースターミナル202の間に周波数ホッピング・スペクトラム拡散(FHSS)通信を提供する。FHSSは、予め決められたパターンで複数の周波数の間をホッピングする狭帯域信号を生成する一種のスペクトラム拡散無線伝送である。FHSSは、干渉や妨害によるエラーを最小限に抑えることができるため、商業環境で使用されることが多い。しかしながら、光学スキャナ10およびベースターミナル202は、ユーザの要求および環境的要因に基づいて、他の無線方式および他の変調フォーマットを使用して通信できることを当業者なら理解するであろう。ベースターミナル202はアンテナ208を有し、光学スキャナ10からメッセージを送受信するのに使用される。アンテナ208はターミナル202内に配置された無線制御装置に接続されている。ベースターミナル202はまた、I/Oカード、ベースターミナルプロセッサ、及びベースターミナルメモリを有する。ベースターミナル202のI/Oカードは、無線制御装置および通信リンク204につながれている。
【0061】
本明細書中で実施され図15に示されているように、パケット化されたデータをカラー光学読取装置からベースステーションに伝送する方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ1500と1502で、光学読取装置10は画像を取り込み、上述のように該画像を処理する。ステップ1504で、処理された画像は、カラー画像、復号バーコード、テキストファイル、あるいは署名照合情報であろうと、組み合わされてパケットにされる。ステップ1506及び1508で、ループが作られて、パケットは、全てのパケットが送信されるまで、一つずつベースターミナルに送信される。
【0062】
本明細書中で実施され図16A及び図16Bに示されているように、本発明によるパケットフォーマットの図表示が開示されている。本発明のある実施例では、各パケットは256バイトのパケットに約200バイトの復号データを収容できる。これは単に代表例であって、本発明の範囲は、特定のサイズまたはフォーマットのデータパケットに限定されるべきではないことを当業者なら理解するであろう。図16Aは、データパケットが一つのみ必要とされる場合に復号データを光学読取装置からベースターミナルに伝送するのに用いられるデータパケット1600を示す。パケット1600は、光学読取装置アドレスフィールド、連続番号フィールド、パケット長フィールド、画像タイプフィールド、画像データ、エラーチェックフィールドを含む。光学読取装置アドレスは個々の光学読取装置を特定する。各パケットは第2フィールドに配置された連続番号を含む。次のフィールドには画像データフィールドの長さが入っている。この後に、パケットは処理された画像のタイプを識別するフィールドを含む。画像タイプのあとには、パケットの画像データペイロードが挿入される。最後にパケット200はエラーチェックフィールドを含む。
【0063】
図16Bは、二つ以上のデータパケットが必要とされる場合に復号データを光学スキャナからベースターミナルへ伝送するのに使用されるヘッダパケット1602及びデータバケット1604を示す。二つ以上のパケットが必要とされる場合、読取装置10は最初にヘッダパケット1602を伝送する。ベースターミナル202が残りのパケットを処理できると応答した後で、読取装置10は残りのパケット1604を伝送する。ベースターミナル202が残りのパケット1604を処理できないか、他の問題がある場合は、ベースターミナル202はアプリケーションパケットをスキャナ10に伝送してエラーを示すであろう。スキャナアドレスフィールド、連続番号フィールド、シンボルタイプ、長さ、シンボルデータ、エラーチェックフィールドの定義は上述したので、繰り返さない。ヘッダパケット1602はまた、ヘッダ識別フィールドを有し、このパケットをヘッダパケットとして識別する。次のフィールドに、パケット1602は全長フィールドを有し、復号シンボルに含まれるデータの全長を収める。次のフィールドはメッセージ中のパケットの総数を収めている。最後から2番目のフィールドはパケット番号である。このヘッダパケットにおいて、この番号はパケット番号“1”として示されている。残りのパケット1604もパケット番号フィールドを有し、メッセージ中で伝送されているパケットの総数に応じて、2からNまでインクリメントされる。
【0064】
上述のようなパケット1600、パケット1602、及びパケット1604は、任意の適切なタイプのものでよく、これらは本発明の一実施例を表す代表的な例である。パケットは種々の方法で実現されてよいことは当業者なら理解するであろう。
【0065】
本明細書中で実施され図17に示されているように、署名照合を行う方法を示すフローチャートが開示されている。ステップ1700で、光学読取装置10は書類の画像を取り込むことで、画像のビットマップを生成する。自動モードあるいは半自動モードで、プロセッサ40は、後続のステップで画像オブジェクトはグラフィカルシンボルであると判定するということは当業者なら理解するであろう。ステップ1202は図10のステップ1002と1004と同じである。画像は、ビットマップ画像のN番目ごとのスキャンラインを分析することでサンプリングされる。上述のように、画像は、書類上の種々の領域の位置を特定し、該領域を類別するのに十分な解像度が得られるような方法でスキャンされなければならない。小切手の場合、証書上の種々の欄の位置は比較的標準化されている。小切手の寸法はいくぶん異なるであろうが、小切手番号、銀行コード、口座番号、日付、署名ブロックなどは小切手ごとに同じ関係位置にある。ステップ1704で、氏名、小切手番号、銀行コード、口座番号、日付などの書類データは、任意のOCRプログラムを使用して該書類から抽出され、メモリに記憶される。ステップ1706で、署名ブロックの手書きの画像が取り込まれる。
【0066】
ステップ1708及び1710は上述の無線システム1400を使用して行われる。他の実施例では、これらのステップは有線システムによって行われる。例えば、ある実施例では、光学読取装置10はRS−232あるいはUSBリンクを経由してホストコンピュータにつながれている。他の実施例では、光学読取装置10はLANを経由してホストコンピュータに接続されている。本発明はこれらの例によって限定されるものと解釈されるべきではないことを当業者なら理解するであろう。
【0067】
ステップ1712及び1714で、プロセッサ40はカウンタの初期設定を行い、ホストコンピュータからの応答を待つことを始める。ステップ1714−1718で、その応答が制限時間TL内に受信されない場合、カウンタCNTRはインクリメントされ、メッセージは再送信される。数回試みた後、CNTR>N(Nは整数)である場合、プロセッサ40はフォールトメッセージを出力する。応答メッセージが制限時間TL内に受信される場合は、ステップ1722でプロセッサは応答を判定する。抽出されたデータ及び署名が、ホストコンピュータによりアクセス可能なデータベースに記憶されている情報と一致する場合は、許可メッセージが表示される。抽出されたデータ及び署名が、ホストコンピュータによりアクセス可能なデータベースに記憶されている情報と一致しない場合は、不許可メッセージが表示される。動的署名照合の実施例は直前に説明した静的実施例と同じである。動的なものでは、ユーザは図1Cに示されるようなスタイラス18及び署名ブロック62を使用して、署名を提供する。署名ブロック62はプロセッサ40に署名時に記録される動的パラメータを提供する。動的パラメータは上述のようにホストコンピュータに伝送される。
【0068】
本明細書中で実施され図18に示されているように、本発明によるカラー光学読取装置ネットワーク1800の一例が開示されている。ネットワーク1800は、無線システム1400、パーソナルコンピュータ1802、光学読取装置10、LAN1820、ネットワークサービスセンタ1830及びパーソナルエリアネットワーク(PAN)を有し、共にネットワーク1810を経由してつながれている。
【0069】
ネットワーク1810はアプリケーションに応じて任意の適切なタイプのものでよいということは当業者なら理解するであろうが、一例として、インターネットを示す。しかしながら、本発明はこの例に限定されるものと解釈されるべきではない。他の実施例では、ネットワーク1810はプライベートネットワークである。ある実施例ではネットワーク1810は有線ネットワークであり、他の実施例では無線ネットワークであることも当業者なら理解するであろう。ネットワーク1810は、回線交換網、IPネットワーク、あるいはその両者を含むことができる。
【0070】
LAN1820は、サーバ1822、コンピュータ1824、データベース1826及び複数の光学読取装置10を含む。データベース1826は関連づけられた画像を他のデータフィールドとともに記憶するのに使用される。例えば、図13に示されている関連づけられた画像とともに追加的な情報を記憶するならばかなり有用であろう。配送手段、経路、運転手や後続の分析のための他の関連情報を関連づけしたい人もいるであろう。ネットワーク1810は、読取装置10、PAN1850及び無線システム1400に対してデータベース1826にこのようなデータを記憶する方法を許可する。システム分析者は、ネットワーク1810に接続されたパーソナルコンピュータ1802を経由してこの情報にアクセスできる。ある実施例では、LAN1820はインターネットウェブサイトを含む。この実施例では、ユーザは認証されてから、データベース1826へのアクセス権を入手する。
【0071】
ネットワークサービスセンタ1830は、インターフェイス1844を経由してネットワーク1810につながれている。センタ1830はまた、サーバ1832、コンピュータ1834、データベース1836、署名照合モジュール1838、認証モジュール1840を有し、共にLANを経由してつながれている。センタ1830は任意の数の有用なアプリケーションプログラム1842を収容する。
【0072】
PAN1850はポイント・オブ・セールス(POS)ターミナル1854につながれた少なくとも一つのカラー光学読取装置10を有する。POSターミナル1854はインターフェイス182を経由してネットワーク1810につながれている。POSターミナル1854はクレジットカード読取装置及び署名取込ブロックを有する。図18に示されているシナリオでは、POSターミナル1854の業者ユーザは関連づけられた顧客クレジットカード番号、署名、そしてある実施例では顧客のカラー画像をセンタ1830へ伝送する。認証モジュール1840はクレジットカードを認証するのに使用され、署名照合モジュールは署名を認証するのに使用される。他の実施例では、データベース1836は顧客の画像、クレジットカード番号、及び照合用の署名を記憶するのに使用される。
【0073】
本発明の精神と範囲から逸脱することなしに種々の修正及び変更が本発明になされうることは当業者にとって明らかであろう。したがって、本発明は、修正及び変更が添付の特許請求の範囲及びそれと同等のものの範囲内でなされるならば、本発明の修正及び変更に及ぶことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1A】本発明の光学読取装置の種々の実施例の斜視図である。
【図1B】本発明の光学読取装置の種々の実施例の斜視図である。
【図1C】本発明の光学読取装置の種々の実施例の斜視図である。
【図1D】本発明の光学読取装置の種々の実施例の斜視図である。
【図2】本発明の光学読取装置の電気光学アセンブリのブロック図である。
【図3】本発明によるグラフィカル・ユーザ・インターフェイス表示の一例である。
【図4】本発明の他の実施例による自動モードの処理フローを示すフローチャートである。
【図5A】本発明の他の実施例による半自動モードの処理フローを示すフローチャートである。
【図5B】本発明の他の実施例による半自動モードの処理フローを示すフローチャートである。
【図6A】図4及び図5に示されているバーコード処理フローで使用されるメニューシンボルの図示である。
【図6B】図4及び図5に示されているバーコード処理フローで使用されるメニューシンボルの図示である。
【図6C】図4及び図5に示されているバーコード処理フローで使用されるメニューシンボルの図示である。
【図7】本発明のさらなる他の実施例によるバーコードを読み取る方法を示すフローチャートである。
【図8】図7に示されている方法による1次元自動識別の方法を示すフローチャートである。
【図9】図7に示されている方法による2次元自動識別の方法を示すフローチャートである。
【図10】本発明のさらなる他の実施例によるテキストを読み取る方法を示すフローチャートである。
【図11】本発明のさらなる他の実施例によるOCRを行うための方法を示すフローチャートである。
【図12】本発明のカラー光学読取装置で撮られた連続画像を関連づける方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明による画像関連づけの一例である。
【図14】本発明のさらなる他の実施例による無線カラー光学読取装置の斜視図である。
【図15】パケット化されたデータをカラー光学読取装置からベースステーションに伝送する方法を示すフローチャートである。
【図16A】本発明のさらなる他の実施例によるパケットフォーマットの図示である。
【図16B】本発明のさらなる他の実施例によるパケットフォーマットの図示である。
【図17】本発明のさらなる他の実施例による署名照合を行う方法を示すフローチャートである。
【図18】本発明によるカラー光学読取装置ネットワークアプリケーションの図示である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ち式装置であって、以下のものよりなる:
2次元イメージャ;
対象からの反射された光を、前記2次元イメージャ上に焦点合わせする撮像光学素子;
前記2次元イメージャと通信可能に結合されたプロセッサ;
メモリ;
画像獲得を手動で開始するためのアクチュエータ、前記手持ち式装置は、前記アクチュエータがユーザにより作動されるのに応答して、該手持ち式装置が処理のための画像を得る、ここで該処理のための画像は撮像データを含む、ように適合されている; かつ
ここで、前記手持ち式装置はさらに、前記処理が、
(1)前記画像を、第1のプロセスにしたがって処理すること、ここで、前記第1のプロセスの結果はシンボルが前記画像内にあるか否かを示す; および
(2)前記第1のプロセスの結果が、シンボルが、前記画像内にないことを示す条件で、前記画像を前記メモリ内に条件的に記憶する記憶処理を行うこと、
を含むよう適合されている。
【請求項2】
請求項1に記載の手持ち式装置において、前記2次元イメージャは2次元カラーイメージャであり、前記画像はカラー画像であり、前記撮像データはカラー撮像データを含む、手持ち式装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の手持ち式装置において、さらに、該手持ち式装置が、(a) シンボルが前記画像内にあることを示す処理ステップに応答的に、前記シンボルに対応する復号された情報を出力するよう動作するよう適合されている、手持ち式装置。
【請求項4】
請求項1、2、又は2に記載の手持ち式装置において、前記手持ち式装置は、前記記憶プロセスを行うために前記画像を前記メモリ内に記憶する、手持ち式装置。
【請求項5】
請求項1、2、3、又は4に記載の手持ち式装置において、前記手持ち式装置は、前記記憶プロセスを行うために、ユーザに前記画像が記憶されるべきか否かを示すよう要求し、前記ユーザによる前記画像が記憶されるべきとの指示に応答して前記画像を前記メモリ内に記憶する、手持ち式装置。
【請求項6】
請求項2、3、4、又は5に記載の手持ち式装置において、前記手持ち式装置は、前記カラー撮像データを用いてバーコードを復号するよう動作する、手持ち式装置。
【請求項7】
請求項1,2,3,4,5、又は6に記載の手持ち式装置において、前記第1のプロセスは、前記画像が2階調画像であるか否かを決定することを含む。
【請求項8】
請求項1,2,3,4,5,6、又は7に記載の手持ち式装置において、前記第1のプロセスは、バーコードを検出することを含む。
【請求項9】
以下のことよりなる方法:
手持ち式装置を用いて第1のカラー画像を獲得すること;
前記手持ち式装置を用いて第2のカラー画像を獲得すること、該第2のカラー画像は光学指標の表示を含む;
前記光学指標を前記第2のカラー画像を用いて復号し、復号化データを生成すること;
前記復号化データを前記第1のカラー画像に、前記復号化データと前記第1のカラー画像とが電子的に相互に関連づけられるよう関連づけること。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、前記方法は、前記復号されたデータを、前記第1のカラー画像とともに電子的に表示することを含む。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、前記方法は、該手持ち式装置のディスプレイ上に、前記復号されたデータを前記第1のカラー画像とともに電子的に表示することを含む。
【請求項12】
請求項9、10、又は11に記載の方法であって、前記第2のカラー画像の獲得は、前記第1のカラー画像の獲得につづいて行われる方法。
【請求項13】
請求項9、10、又は11に記載の方法であって、前記第1のカラー画像、および前記第2のカラー画像は、共通の事項の異なる視野に対応する、方法。
【請求項14】
請求項9,10、11、12、又は13に記載の方法において、前記第1のカラー画像は配達用の包みであり、かつ、前記第2のカラー画像は前記配達用の包みの上に含まれる光学指標の表示である、方法。
【請求項15】
請求項9、10,11、12,13、又は14の方法において、前記方法はさらに、獲得されたカラー画像の数をカウントすること、およびユーザに該カウントに応答して促しを提示することを含む。

【図1A】
image rotate

【図1B】
image rotate

【図1C】
image rotate

【図1D】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2011−118892(P2011−118892A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253247(P2010−253247)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【分割の表示】特願2004−521398(P2004−521398)の分割
【原出願日】平成14年7月16日(2002.7.16)
【出願人】(503261948)ハンド ヘルド プロダクツ インコーポレーティッド (26)
【Fターム(参考)】