カラー画像形成装置
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本願発明は編集機能を有するカラー画像形成装置に関し、さらに詳しくは画像形成装置から排出される記録材を仕分ける丁合機、即ちソータを有するカラー画像形成装置に関する。
〔発明の背景〕
単に複写するだけでなく、様々な加工を施した画像を再生するいわゆる編集機能を持った画像形成装置がデジタル画像形成技術の開発により実現されている。即ち、原稿の領域を指定して色変換をする色変換領域指定、両面複写、多重複写、頁連写等の機能を自由に選択できる複写機が実現されている。
〔発明が解決すべき問題点〕
このような複写機の多機能化に伴って、複写機の出力、即ち、記録材に記録された画像も多様なものになっている。従って、このような多機能複写機の出力部には、多様な仕分け機能を有する仕分け装置が必要になる。にもかかわらず、従来の仕分け装置、即ち、ソータはこのような多機能化に対応してはおらず、複写機の能力を十分に活かす構成にはなっていなかった。このような状況下では、複写機の多機能な性能がかえって、操作上の混乱を招くことになりかねない。
例えば、仕分けされるべき記録材が一つの排紙更に一緒くたに排出されて、出力の取り扱いに困惑するという事態に直面する場合もある。
従って、本発明の目的は、従来の多機能複写機における前記のような不都合を解消することにあり、編集された画像が形成された記録材を利用し易い形で排出するカラー画像形成装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の本発明の目的は、 カラー原稿を読み取り、カラー画像信号を出力する読み取り手段と、 前記カラー画像信号に基づいて記録材に画像を記録する記録手段と、 画像が記録された記録材を受け取る複数の受け皿と、 原稿の色を指定する色指定手段と、 前記色指定手段による指定に基づいて、記録材に画像記録を行うとともに、前記色指定手段による指定に対応して前記複数の受け皿から選択した受け皿に記録材を排出するように制御する制御手段と、 を有することを特徴とするカラー画像形成装置、 によって達成される。
〔実施例〕
以下に、図示した本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の実施例にかかるカラー画像形成装置における画像処理システムのブロック図である。
原稿1のカラー画像情報(光学像)は2つのダイクロイックミラー2,3において3つの色分解像に分解される。この例では、赤Rの色分解像と緑Gの色分解像青Bの分解像とに分離される。そのため、ダイクロイックミラー2のカットオフ波長は450〜520nm程度のものが、又、ダイクロイックミラー3のカットオフ波長は550〜620nmのものが使用される。これによって、緑成分が透過光となり、B成分が第1の反射光となり、R成分が第2の反射光となる。
R,G及びBの各色分解像は画像読み取り手段例えばCCDセンサー4,5,6に供給されて、それぞれから赤成分,緑成分及び青成分のみの画像信号が出力される。
画像信号R,G,BはA/D変換器7,8,9に供給されることにより、所定ビット数、この例では8ビットのデジタル信号に変換される。A/D変換と同時にシェーデング補正される。10,11,12はシェーデング補正回路を示す。シェーデング補正の詳細は後述する。
シェーデング補正されたデジタル画像信号はゲート回路13,14,15において最大原稿サイズ幅の信号分のみ抽出されて、次段の色修正回路16に供給される。取り扱う最大原稿幅がA3版である時にはゲート信号としてはシステムのタイミング信号形成手段(図示せず)で生成されたサイズ信号A3が利用される。
ここで、シェーデング補正されたデジタル画像信号をそれぞれVR,VG,VBとすれば、これら画像信号VR,VG,VBが色修正回路16に供給されて画像出力装置用の単色信号に変換される。
この例では、画像出力装置の色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(Cy)ブラック(Bk)であるように構成された場合を例示する。
変換された各色信号は、それぞれその色情報を示すカラーコードデータ(2ビットデータ)とその濃度データ(6ビットデータ)とで構成される。これらの各色信号のデータは、例えばROM構成の色修正マップに格納されたものが使用される。色修正された画像データはカラー画像処理工程に移る。
先ず、カラーコードデータは次段のカラーゴースト補正回路17に供給されて、主走査方向(水平走査方向)に7×1画素で、副走査方向(ドラム回転方向)に1×7画素でカラーゴーストが補正される。
このような補正を行ないのは、色時、特に黒の文字の周辺で不要な色ゴースト(カラゴースト)が発生するからである。色修正マップの構成によっては、黒文字の周辺に赤又は青の色がそのエッジ部で現れる。カラーゴーストを除去することによって画質が改善される。カラーゴースト処理はカラーコードデータのみ対象となる。
画像処理としてはカラーゴースト補正の他に、解像度MTF補正、拡大・縮小処理多値化のための閾値補正を例示する。
18は解像度補正を行うためのMTF補正回路である。解像度補正は輪郭補正であるので、対象となる処理用の画像データは濃度データである。
カラーデータセレクタ回路19には、表示・操作部からどのような画像処理を行なうかを指示する処理指定信号と、本発明に係るデジタイザからの色指定信号と、現在撮像し、出力しなければならない色を示すY M Cy Bk信号とのいづれかの信号が入力され、これとゴースト補正後の入力信号とから解像度補正された濃度データを必要により変倍回路20を介して次段の多値化手段21に送出するか否かの選択がなされる。
例えば、単に複写する時には、Y M Cy Bk信号と同一の色をもつ画像のみが出力され、原稿全体に対して色変換を行う場合、つまり例えば、マゼンタをシアンに、シアンをマゼンタにそれぞれ色変換しようとする場合には、先ずシアンの現像を行う時にマゼンタの画像データを出力し、マゼンタの現像を行う時にシアンの画像データを出力するように制御されるものである。
なお前記変倍回路20における倍率は表示・操作部からの倍率指定信号又はデジタイザからの指定信号に基づき変倍される。
前記色指定処理において、色別の記録信号が像形成体に書き込まれて形成された静電潜像を現像する場合、色毎にドラムを回転させて現象し、最終の色の現像終了によって始めて、転写処理を行うようなシステムを採用することによって、始めて可能になる。
この場合、撮像動作も複数回実行される。このように、撮像動作と現像動作とを各々複数回行うことによって、画後記録処理をリアルタイムで行なうことができる。リアルタイム処理によって画像記憶用のメモリを削減できる。
カラーデータセレクタ回路19から出力された像データ(濃度データ)は必要により変倍回路20を介して変倍したのち多値化手段21によって多値化される。この例では、6ビットの濃度データが、0〜3の2ビットデータ(4値データ)に変換される。4値化のための基準となる閾値データ(6ビット)は手動若しくは自動設定される。
そのため、開催選択回路22は手動設定のための手動閾値決定手段24と、自動設定のための自動闘値決定手段23とで構成される。手動閾値決定手段24には、色ごとに独立して閾値を決定できるようになされており、外部で指定された閾値が出力され、この閾値をもって多値化される。
自動閾値決定手段23は、所定の閾値が格納されたROMで構成される。手動、自動の切り換えはEE解除信号によって行なわれる。通常は自動設定モード(EEモード)である。又、今どのシーケンスで何色が選択されるべきであるかを示すY M Cy Bk信号信号が供給される。
多値化回路25によってたとえば4値化された画像データはインターフェース回路26を介して画像出力装置27に供給される。インターフェース回路26は、第1及び第2のインターフェースを有し、その一方はトナー濃度コントロールを行うために使用するバッチ画像データ等を受入れるためのものである。
画像出力装置27としては、レーザ記録装置等を使用することができ、レーザ記録装置を使用する場合には、たとえば4値化された画像が所定の光信号に変換されると共に、これが4値データに基づいて変調される。
現像器は、電子写真式カラー複写機が使用される。この例では、2成分非接触現像で且つ反転現像が採用される。つまり、従来のカラー画像形成で使用される転写ドラムは使用されず、画像を形成する電子写真感光体ドラム上で重ね合わせを行う。実施例では、装置の小型化を図るため、画像形成用のOPC感光体(ドラム)上に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色像をドラム4回転で現像し、現像後転写を1回行って、普通紙等の記録紙に転写するようにしている。
又本発明のカラー画像形成装置においては、前記したように自動原稿給紙手段(以後RDFと称する)及び転写材循環搬送手段(以後ADUと称する)を有するため、以下の各種モードの像形成を行なうことができる。
なお本発明のカラー画像形成装置に利用できるデジタイザは第2図で示されるように、コピーの領域、色、濃度、モード等の各種指定・選択機能を共有し、高能率で編集操作が可能となる。
(4)プロセス選択ボタン4を押してカラーモードを選択し、一色,二色,三色のカラーモードを選択でき、又両面コピー、多重コピー、ページ連写も選択できる。
なお前記デジタイザは(1)Bk,Cy,M,Y,B,G,Rの各コピー色の色指定が可能であり、又前記各指定色のコピー濃度を16段階で表示することができる。前記16段階の各濃度はウェッチ状に配列されている。
前記色指定を行なうときは、モード選択ボタンの色指定ボタン2及び濃度指定ボタン3を押して色指定のモード選択を行なった後、ライトペンにより操作面上の指定位置を指定すればよい。
(2)又変倍指定が可能であり、変倍率選択ボタン5を押して変倍モードとした後操作面上の指定位置を指定する。
変倍率は1%該みで25%〜400%までとする。
3)原稿のコピーしたい領域指定を行なうことができ、モード選択ボタン1を押して領域指定のモードを指定し、操作面上に原稿を上向きに配置し、その上からライトペンで位置定を行なうことにより実施できる。
(1)既に先に説明した通常の片面原稿から片面コピーをうる場合、a)通常のコピープロセスで、例えばY M Cy Bkのフルカラーコピーが得られる外、 実施例2で後述するが、カラー原稿情報を2色、例えばR及びCyに色分解し、光電変換及びA/D変換後、複数の特定色、例えばR,B,Bkの3色それらの1色づつの記録信号により上記3色のコピーをうるようにしてもよい。
(b)又複数の色別の画像を有する片面原稿からそれぞれの色別の画像を分離して複数の片面コピーをうることもできる。例えばY M Cy Bkの色別の4種の画像が配置された片面原稿から、Y画像、M画像、Cy画像、Bk画像の4枚の片面コピーをうることができる。この場合、線形成体の回転毎に1色づつの現像・転写・定着を行なって色別の4枚のコピーを形成する。
その際原稿の色別の画像は異なった領域に分布されているため領域指定が必要とされ、表示・操作部の領域指定キー又はデジタイザによる領域指定がなされる。又色別の各コピーに色変換、変倍、濃度変換を行なう場合も、表示操作板以外に、デジタイザの機能を利用できる。
(2)RDF,ADU及び中間トレイを用いて両面原稿から両面コピーをうる場合は表示・操作部又はデジタイザのキーを操作して両面コピーモードとする。
RDFにA面,B面の両面を有するカラー原稿をセットし、かつ複写枚数もセットする。コピースタートと共に前記カラー原稿が原稿台上にA面を下にして給紙され、像形成体上に単色又は多色トナー像が形成され、サイズ指定の転写材上に転写・定着され、ADUを用いて反転搬送され中間トレイにストックされる。この操作はセットされた複写枚数分くりかえされる。次にRDFによりカラー原稿が反転搬送され、原稿台上にそのB面がセットされ、コピーが再開され、線形成体上にB面のトナー像が形成され、前記中間トレイ上の転写材が搬送され転写・定着されて丁合機上に排出される。
(3)片面原稿から両面コピーをうる場合も(2)項とほぼ同様の操作とされるが、RDFにセットされた最初の原稿は、そのトナー像が転写材上に転写・定着後、原稿トレイに排紙され、次の原稿が原稿台上に給紙され、新な原稿のトナー像が中間トレイを介して搬送された転写材の裏面に転写・定着され、丁合機上に排出される。
(4)複数の片面原稿又は両面原稿の画像を1枚の転写材上に合成して転写・定着して多重コピーをうる場合し、表示操作部又はデジタイザのキーを操作して多重コピーモードとし、RDF・ADU及び中間トレイを用いて像形成を行なう。複数の片面原稿より多重コピーをうる場合は、カラー原稿がADFにより(3)項の場合と同様にして更新されるが、最初のカラー原稿のトナー像が転写・定着された転写材はADUにより中間トレイを介して搬送され、更新された新な原稿のトナー像が前記転写材の画像面上にレイアウトして転写・定着され、丁合機上に排出される。なお両面原稿の場合は、(2)項の場合と同様にしてRDFによりA面に代えてB面が反転・搬送されてコピーされる。必要によりコピーの領域、色、濃度、倍率の指定を行なう場合は表示・操作部又はデジタイザの機能が利用される。
(5)小サイズの2頁分を含む大サイズ(例えばA3版)のカラー原稿の1頁目と2頁目を2枚の小サイズ(例えばA4版)の転写材又は小サイズの表・裏にコピーするページ連写を行なうことができる。この場合表示操作部又はデジタイザによりページ連写を指定してコピーされる。まず2枚の小サイズの転写材にページ連写する場合は原稿の1頁目を領域指定してトナー像を形成し、小サイズの転写材を給送し通常のコピープロセスで転写・定着して排出し、次に2頁目を領域指定し、同様にして次の小サイズの転写材上にコピー画像を形成する。しかし小サイズの転写材の両面にページ連写する場合は、ADU及び中間トレイを用い、1頁目の像形成の後転写材を反転搬送して2頁目の像を転写材の裏面に形成し定着後丁合機に排出される。
なお前記(2)〜(5)のモードは互いに組合わせて実施することができ、例えば両面コピーと多重コピー、両面コピーと連写コピー等を組合わせたことができる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明の実施の態様はこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例を第1図及び第2図を参照し、かつ第3図以下の図面を用いて説明する。
第3図は本実施例のカラー画像形成装置の具体的構成を示すもので、Y M Cy Bkの4色重ね合わせによりフルカラー画像形成が可能であり、両面コピー、多重コピー、ページ連写、変換コピー、拡大縮小、領域指定、色濃度変換、等の各種編集機能を有し、かつコピーを分類整理する丁合機を有している。
前記カラー画像形成装置は「読取り部A」、「書き込み部B」、「記録部C」、「制御部D」、「表示操作部E」から構成され、以下順を追って説明する。
「読取り部A」
第3図に示されるようにカラー原稿の供給はRDF29により行なわれる。まず原稿補給台29aから経路(D)を介してカラー原稿1が原稿台上に供給セットされ光学系により光走査される。なお29bは戻り原稿を収容する原稿トレイである。
この光学系は、螢光灯30,30′及び反射ミラー31が設けられたキャリッジ32、Vミラー33及び33′が設けられた可動ミラーユニット34で構成される。
キャリッジ32及び可動ユニット34はステッピングモーター35により、スライドレール36上をそれぞれ所定の速度及び方向に走行せしめられる。
螢光灯29,30により原稿1を照射して得られた光学情報(画像情報)が反射ミラー31、ミラー33,33′を介して、光学情報変換ユニット37に導かれる。
尚、カラー原稿の光走査に際しては、光学に基づく特定の色の強調や減衰を防ぐため、螢光灯30及び30′としては、市販の温白色系の螢光灯が使用され、又、ちらつき防止のためこれら螢光灯30及び30′は、約40kHzの高周波電源で点灯、駆動される。又、管壁の定温保持或いは、ウォームアップ促進のため、サーミスタ使用のヒーターで保温されている。
の左端部裏面側には標準白色板38が設けられている。これは、標準白色板38を光走査することにより画像信号を白色信号に正規化するためである。
光学情報変換ユニット37はレンズ39、プリズム40、2つのダイクロイックミラー2,3及びRの色分解像が撮像されるCCD4と、G色の色分解像が撮影されるCCD5と、B色の色分解像が撮像されるCCD6とにより構成される。
光学系により得られる光信号はレンズ39により集約され、上述したプリズム40内に設けられたダイクロイックミラー2によりB色光学情報と、Y色光学情報の色分解される。更に、ダイクロイックミラー3によりY色光学情報がR色光学情報とG色光学情報に色分解される。このようにしてカラー光学像はプリズム40によりR,G,Bの3色光学情報に分解される。
それぞれの色分解像は各CCDの受光面で結像されることにより、電気信号に変換された画像信号が得られる。画像信号は信号処理系で信号処理された後、各色信号が書き込み部Bへと出力される。読取り系Aは第1図に示したように、色分解、光電変換、A/D変換、シェーディング補正、色修正(濃度修正を含む)又は色分離、カラーゴースト補正、MTF補正、変倍、閾値決定、多値化等の各手段その他インターフェース等を含んでいる。
まず、前記各手段の具体的構成を説明する。
(シェーディング補正)
シェーディング補正を必要とするのは次のような理由に基づく。
第1に光学系に、第2に光源に問題があるからであり、第3には、CCDセンサのPRNU、(Photo Response Non Uniformity)補正が必要である。
光学系については、C0S4θ則だからである。
光学系の問題について以下に説明する。光源例えばハロゲンランプは線状の光源であるが、フィラメントの影響等により、第4図(a,b,c)に示すように管長方向に対して光量の不均一性が発生する。
ハロゲンランプのフィラメントの配置を変えて、光量が逆COS4θとなるようにすることもできる。しかし、フィラメントの密度により発光スペクトルの分布も変化するため、実用上カラー画像読み取り装置では、光量を均一にすることはできない。一方、光源を長時間使用する場合においては、管の端部で所謂黒化現象が発生し、周辺での光量低下が著しい。更に、螢光灯光源においては管壁温度に依存して光量が変化する。
このような理由から光量の不均一性が生ずる。
更に、第3の問題として、CCDセンサは通常2047〜5000画素程度までの画素数が一列に配列された構造となっている。これだけの数の各画素の特性を均一にすることは一般に困難である。通常はPRNUとして±10%あり、項画質化を図るためにはこの感度ムラを補正する必要があるからてせある。
シェーデングがあると、同じ白の原稿を撮像しても、その出力は第4図イのAのようにその周辺で出力レベルが低下した白信号しか得られない。
そこで、シェーデング補正を行うため、先ず光学系が動作し、本走査に入る前に標準白色板38を走査して白信号(第4図イのA)を得、これをA/D変換時のリファレンス信号として使用すれば、A/D変換時の量子化ステップがこのリファレンス信号によって変調される。つまり、第4図イのAに示すように、量子化ステップは画像端部ではその刻みが小さく、中央では大きくなるように制御される。
その結果、このようにリファレンス信号を変調しながらA/D変換すると、その出力(アナログ出力)は第4図イのCに示すように一定の出力レベルとなってシェーデング歪が補正されることになる。このように、本走査前に撮像された白信号はシェーデング補正用の基準信号として利用される。
シェーデング補正回路10,11,12の一例を第5図に示し、動作時の各部の信号を第6図のタイミングチャートに示す。
この例では、2ラインにわたり標準白色板38を撮像して、これをリファレンス信号として利用するようにした場合であって、第1のバッファ10aはこの2ラインの期間のみ、これに供給される切り換え信号Vs(第6図B)によって能動状態に制御され、その結果、A/D変換された白信号がこの第1のバッファ10aを介してメモリ10bに格納される。
通常の画像読み取り動作モードになると、第6図Aに示す画像信号が出力され、これがA/D変換器7でデジタル化される。画像読み取り動作モードに至と、メモリ10bは読み出しモードに制御されると共に、第2のバッファ10cが能動状態に制御され、メモリ10bから読み出された基準信号(白信号)はD/A変換器10dにおいてアナログ信号に変換され、これがA/D変換器7に対するリファレンス信号として使用される。
A/D変換器7は第7図に示すような並列型のA/D変換器が使用され、並列構成の比較器7aのそれぞれに上述のリファレンス信号が印加される。尚、このA/D変換器7において、7bは複数のブリーダ抵抗器で構成された基準信号形成手段、7cはエンコーダ、7dはラッチ回路である。
第2のバッファ10cを動作期間のみ能動状態に制御するため、オア回路10eを介して切り換え信号と画像有効進行のオア出力OR1(第6図E)が供給される。
この例では、第5図のバッファ10fが設けられ、水平ブランキング期間中、所定レベル(ハイレベル)の基準信号でA/D変換するようにしている。そのため、水平ブランキング期間(画像非有効期間)のみ能動状態となるように、インバータ10gでオア出力OR1を位相反転した出力OR2(同図F)が供給される。
従って、同図Gに示すリファレンス信号で比較器7aに対する基準信号が変調されるため、A/D変換された画像データをアナログ化すると、同図Hに示すようになる。
尚、CCDの全画素の白信号をメモリ10bに格納すれば、PRNUの補正も同時にできる。
シェーデング補正は赤、青及び緑の各チャンネルに対して独立に行われる。これは、例えば赤側の白信号を用いて縁側の信号を補正しようとした場合には、赤側のCCDのPRNUと縁側のそれとが相違するために、補正後の緑側の白信号出力のバラツキが大きくなるという問題が生ずるおそれがあるからてある。
第5図では、水平ブランキング期間HBLKにも所定の基準レベルをもった基準信号でA/D変換されるようになされているが、これは次のような理由に基づく。
シェーデング補正時、特に画像有効期間外のA/D変換動作は、1ラインメモリに記憶されたシェーデング補正データをそのままA/D変換器7の基準端子7e(第7図)に印加した場合、A/D変換器7としては、そのA/D変換の変換範囲が略0となり、更に入力信号とシェーデング補正用の基準信号が同電位となる。更には、この入力信号にはすくなからずノイズNが混入している(第8図A)。
A/D変換器7は入力画像信号、基準信号それぞれの電圧変動により判定を順次実行する関係上、変換範囲が略0であるために、その判定結果は出力の最大値(ハイレベル)か、最小値(ローレベル)のいずれかに決定される。
この出力値の変動がノイズ等の影響により、比較的短い期間に行われると、A/D変換器の比較器等が略同時にオン,オフを繰り返し、A/D変換器として大きな電流の変化が発生する。
この電流の変化は、比較的周波数が高く、信号波形には存在しないものであるため、入力信号ヘノイズとして影響を及ぼす可能性が大きい。更には、発生源には比較的多く電流が流れているため、インピーダンスが小さく、電源ライン接地ラインに通常の場合よりも大きなノイズとなって混入する可能性が大きい。
A/D変換器の入力信号及びシェーデング補正用リファレンス信号(第8図B)の値が原因となって発生するノイズは入力信号暗レベルに混入し、これによって暗レベルが大きく変動してしまう(同図C)。
そこで、この例では、少なくとも画像有効期間外の黒レベルの期間は、変換範囲が0にはならないようにして、ノイズの混入を防止したものである。
画像の有効期間以外に設定する電圧値は、実施例では、A/Dのフルスケール値とし、変化範囲が0Vとなることや、被シェーデング補正信号とシェーデング補正信号が同一電圧になることを防いでいる。
以上の処理によりA/D変換とシェーデング補正は同時に行えることとなる。このような補正方式においては、白入力信号がA/Dのフルスケールの30〜40%以上であれば略補正が可能である(第9図A)。
但し、この限界を越える低い白信号がくると(例えば、黒化や長時間点灯による光量低下)一応は補正が可能であるが、画像信号は、非常にノイズが重畳した形となり、そのままの形で使用することは実用上困難である(第9図B)。
(色修正処理(但し濃度変換処理を含む))
以上のようにシェーデング補正された赤,緑,青の画像信号をそれぞれ濃度変換を行う。濃度変換を行う目的は、この後に行う色修正処理の際に情報量を人間の視覚特性を考慮して低下させることである。ここでは、赤の読取信号を8bitとして、6bitに濃度変換(データ圧縮)する例について説明する。読取信号8bitのレベルはシェーデング補正の際に用いられたA/D変換器の特性により完全に黒のレベルから、白地の基準信号を256等分したものでありレベル0は0から1/256まで、レベル1は1/256〜2/256となる。一方、濃度信号6bitは一応反射濃度が1.5以上のものは殆どないため、濃度0から濃度1.5のレベルを64等分したものである。従って、レベル0は濃度0〜1.5/64となり、レベル1は1.5/64〜2×1.5/64となる。読取信号は反射強度Iであり、濃度信号は反射強度Dであるため、2つの関係は次式のようになる。
D=−log10(I/I0)
ここで、I0は基準白色信号の反射強度である。この変換式と、上述した信号の量子レベルの関係を考慮してROMテーブルにより、画像信号を濃度信号に変換する。
ここでは、赤の画像信号の濃度変換について8bitから6bitにして行うが、緑の画像信号の濃度変換についても同様に8bitから6bitにするが、青の画像信号は人間の色覚の特性から赤や緑より濃度信号のレベルの数が少なくてもよいため、8bitから5bitとする。
次に、色彩を忠実に再現するための色修正処理について説明する。色修正処理をしないままカラー記録を行うと色彩の彩度が低下したり、色相が変わったりする。
この原因は主として次の2つである。
(1)読取装置の総合的な分光感度が人間の色覚と異なっている。
(2)記録のカラートナーの色が理想的なものとはほど遠く、彩度が低下している。
この色修正処理として従来線形マスキング法がよく用いられてきた。即ち、読取装置からのカラー濃度信号Dr,Dg,Dbを記録トナーレベルY,M,Cyで下の線形マトリックスにより変換する方法である。
しかしながら、線形マトリックスによる方法は多項式による(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy)変換の近似であるため、どうしても誤差が生じる。この問題を解決する方法として、色差等の判別量から(Dr,Dg,Db)と(Y,M,Cy)の最適な組合わせを全ての場合の中から見付けて行く方法が考えられる。この方法は色修正を行うには最も優れた方法である。これは、(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy)の最適な組合わせを示す対応表(ルックアップテーブル)をリード・オンリー・メモリー(ROM)としてもち、(Dr,Dg,Db)の情報をアドレスして参照することにより、(Y,M,Cy)を得る方法である。
以上の例は(Y,M,Cy)の3色記録を例として説明してきたが、本発明においては(Y,M,Cy,K)の4色記録を行う。そこで、(Y,M,Cy)を下色除去と呼ばれる処理により、(Y,M,Cy,K)の信号が得られる、本発明においては、色修正と下色除去を同時に行う対応表を作成し、(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy,K)を一度に行う。
この回路構成を第10図に示す。半導体メモリの大きさは512kB(キロバイト)であり、入力アドレスはA0〜A18の19本、出力は1B=8bitの8本であり、Dr信号に6本、Dg信号に6本、Db信号に5本、YMCyK信号に2本割当てる。出力信号は、上位に後述する2bitのカラーコード、下位に6bitのYMCyKの濃度レベルを出力する。
(1画素情報)=(カラーコード)+(濃度情報)である。
例えば、YMCyBk信号がYのとき10進数表示でイエロー(Y)濃度値が30レベル(011110)の画素は有彩色(コード01)なので、上式より、(1画素情報)=01011110B=5E16となる。
尚、ここでは、00…白,01…有彩色,10…空き,11…黒と定めてある。
又、記録色M,Cy,Bkの時もYと同様である。ここではM,Cy,BkのカラーコードはYと同じ内容を入れる。
(カラーゴースト補正)
次に、カラーゴースト補正について説明する。読み取られた画像のうち、黒文字等のエッジでカラーゴーストと呼ばれる色誤りが生じる。このカラーゴースト発生原因は多種あるが、主なものとしては、(1)3つのCCDの画素ズレ(取り付け精度・経時変化)
(2)R,G,B像の倍率不一致(3)レンズ色収差に起因するR,G,Bの出力レベル差(4)CCDセンサ,ドライバ回路のノイズがある。
以下説明する。
カラーゴーストの出現例を第11図に示す。同図は黒文字の「性」という漢字を撮像し色分離後に出現しているカラーゴーストを示したものである。又、第12図は第11図の一部を拡大したものである。この例をみても分るように、カラーゴーストとしては、第12図に示すように、黒の線のエッジ部では赤とシアンが出現している。
他の色の組合わせではカラーゴーストの出現の仕方が異なっているのは明らかである。
このような現象を発生する原因を上記1〜3の場合について詳細に説明する。
(1)3つのCCDの画像ズレ CCDの位置合わせが厳密に行われていないと、色分離時に、黒のエッジでは赤と青、赤のエッジで黒、青のエッジで黒のゴーストが出現することとなる。
従って、これを防ぐためには3つのCCDの位置合わせを厳密に行う必要がある。通常は1画素以内、好ましくは1/4画素以内で位置合わせを行う必要がある。本例では、これを実現するために3つのCCDを治具上で一致させ、次に接着剤で固定する方式を採用して実現している。
第13図以下にその一例を示す。
レンズ鏡胴54は、第13図に示すように保持部材54aの上方に向けて垂直に開いたV字状の受け部に収められて締め金具54cによって固定された上で装置基盤55の所定位置に取り付けられるようになっている。
保持部材54aの後側面にプリズム40の前面部を落し込める取り付け面54bを設けていて、該取り付け面54bに対し取り付け部材56によって抱持した前記プリズム40をネジ止めにより圧接して固定することができるようになっている。
取り付け面54bは単純な機械加工工程によって形成されるものであるからレンズ鏡胴54との距離やその光軸に対する垂直度の精度が極めて高く、それに取り付けられるプリズム40を通じて前述したCCD4,CCD5,CCD6の受光面に所定の光像を正しく結像することができるようになっている。
第14図に示すように、レンズ鏡胴54の光軸と直角な平面54bとプリズム40のレンズに相対する平面40aの垂直度R1,R1′のずれ量(レンズ光軸に対するダイクロイック面の垂直度R1,R1′の傾き量)のきき方は、白地に対する白線部と黒線部の信号出力Y,Xより求められる解像度MTFMTF=(y−x/y+x)×100(%)で与えられ、通常で30%以上の値に対して傾き量が角度に対して10分で3割前後(9%)の低下となり、更に角度30分で5割(15%)以上の低下をきたしてしまい、白黒判別信号取出に支障をきたしてしまうので、この間の面精度保持は重要である(この場合レンズ鏡胴端にプリズム面を接する構造としても良い)。
プリズム40に対するCCD3,4,5は取り付け部材を介して接着剤によって固設される。
以上の方法でCCDの全体としての位置ずれは、1画素を7μmとした場合7μm/4=1.75μm以内に抑えることが可能となった。
(2)赤,緑,青像倍率不一致 色原稿を対象とする場合、レンズの色収差時等の影響がある。これは、緑と赤に光の波長域を2つに分けた場合、例えば第15図に示すように、緑側の結像位置Fと赤側の結像位置Eが異なるために、特に像高の高い所で顕著に現れる現象である。レンズによっては1画素程度のズレ量を発生する場合がある。
(3)赤,緑,青出力のレベル差 レンズ色収差改善への設計を行わないと、レンズの色収差のためのMTF値が赤,緑,青で大きく異なることがある。これはCCDの出力としてはレベルの差として現われてくる。
黒線を撮像した時に、赤,緑,青の出力信号を6ビットA/D変換器で量子化したとして、赤,緑,青の出力信号レベル差が互いに4以下となるようにCCD取り付け時に配慮することが好ましい。
以上のような対応により、カラーゴーストはある程度軽減することが可能であるが、量産時のレンズ性能バラツキ、CCD取り付け精度のバラツキを考えると、実用上は完全に除去することは困難である。
このような理由により、色分離後のカラーコードを用いて電気的にもカラーゴースト補正を行うようにしている。
カラーゴースト除去はカラーパターン法による。
これは、 オリジナル黒→有彩色のゴーストのように、オリジナルの色に対して、出現するカラーゴースト色が決まっているからである。カラーパターン法による場合、着目画素の色を決めるのに着目画素と、その周辺の画素の色の出方(パターン)を調べれば、原画の色を識別できる。
例として、第16図に着目画素と周囲のカラーパターンと、その時に決定される着目画素の色についての決定を示す。
第1の例では、着目画素の両側は自と黒であるので着目画素の有彩色は黒のエッジで出現したカラーゴーストと判断される。従って、第1の例は、着目画素は黒色に変更される。
これに対して、第2の例ではカラーゴーストが出現しているとは判断されず、着目画素の色がそのまま出力される。
このような処理はなかなか演算回路では実現し難く、本例ではROM化してLUT(ルックアップテーブル)形式で利用している。カラーパターンとしては、1次元、2次元の方式が考えられているが、色数をN、着目画素を含む周辺画素をMとするとカラーパターン数はNM個となる。従って、2次元のパターンを用いるとMの数が急に増え、実用に耐えなくなってしまう。つまり、2次元パターンでは各次元方向の(主走査方向/副走査方向)周辺画素数が多く取れない割にパターン数のみ多くなるのである。
第17図にサイズとカラーパターン数の関係を示す。
本例では、1次元で1×7の大きさのサイズ(つまりN=4,M=7)のカラーパターンを用いており、主走査方向、副走査方向独立にカラーゴースト除去を行っている。この時、主走査方向と副走査方向では画像中のカラーゴーストの出力に差がないために、本例では主走査方向、副走査方向で同一のカラーパターンを用いている。
カラーパターンサイズとしては、1×7の大きさを選定しているが、カラーゴースト出現の程度が少なければ1×5のように、より小さいサイズのカラーパターンを用いることも可能である。1×5のサイズのカラーパターンでは1画素の、1×7のカラーパターンでは2画素までのカラーゴーストをそれぞれ除去できる。
1×7のサイズのカラーパターンを用いた場合、カラーコードがROMのアドレスとして入力される。例えば、カラーコードを白:00,有彩色:01,変換色:10,黒若しくは灰:11とすると、下記のカラーパターンでは 白 白 白 有 黒 黒 黒(周辺画素カラー)(着目画素カラー)(周辺画素カラー)
カラーコードのパターンとしては 白: 白: 青: 青: 黒: 黒: 黒 00 : 00 : 00 : 01 : 11 : 11 : 11となりアドレスは、 007F 又、このアドレス先には、第16図に示すように変換色のコード 10が格納されている。以上の方式によりLUTを実行する。
実際には1×7のパターンでは、14ビットのアドレス線が必要であり、パイポーラROMとしては、アドレス14ビット入力、カラーコード2ビット出力のものがあればよいが、これだけの容量の高速ROMは余り市場に出回っておらず、且つ高価である。
本実施例では、先頭の1画素によりROMを選択し、残りの6画素のコードでLUTを行うようにしている。
このカラーゴースト補正は、読み取り画像の主走査方向、副走査方向の順に行い、注目画素の最終出力コードが変換色10の場合は以下の濃度レベル変換を行う。
記録色がY,M,Cyの時、濃度レベルを0とする。
記録色がKの時、濃度レベルを加算(例えば+16)とする。
もし、高速のROM(大容量)があればカラーパターンを同一ROMに格納できる。ROMを4個用いて先頭画素のカラーによりROMを切り変えてLUTを行ってもよい。
大容量高速のバイポーラROMとしては、例えば富士通製MB7143/7144等がある。
低速、大容量のEPROMを使用する場合、動作前に複数のSRAM等にデータを転送し、このSRAMを用いてカラーゴースト補正を行うこともできる。
第18図はカラーゴースト補正回路18の一例を示すブロック図である。カラーゴースト処理は、主走査方向(水平走査方向)と副走査方向(垂直走査方向)に対して行われる。
この例では、水平方向に7画素、垂直方向に7ライン分の画像データを利用して水平及び垂直方向のゴーストを除去するようにした場合である。
カラーゴースト処理は画像データのうち、カラーコードのみが対象となる。
そのため、色修正ROMから読み出されたカラーコードは、先ず、主走査方向ゴースト補正回路18Aに供給される。そのため、カラーコードデータは順次7ビット構成のシフトレジスタ57に供給されて並列化される。この7画素分の並列カラーコードデータは水平方向のゴースト除去用のROM58に供給されて各画素ごとにゴースト除去処理がなされる。ROM58の使用例は上述した通りである。ゴースト処理が終了するとラッチ回路59でラッチされる。
これに対して、色修正ROMから出力された濃度データはタイミング調整用のシフトレジスタ60(7ビット構成)を介してラッチ回路61に供給されて、カラーコードデータに続いて濃度データがシリアル転送されるようにデータの転送条件が定められた。
シリアル処理されたカラーコードデータと濃度データとがカラーゴースト補正回路18Bに設けられたラインメモリ部62に供給される。
ラインメモリ部62は7ラインの画像データを使用して垂直方向のカラーゴーストを除去するために設けられたものである。尚、ラインメモリは合計8ライン分使用されているが、これはリアルタイム処理の一手段を示すもので、勿論7ライン分でもリアルタイム処理は可能である。
8ライン分のカラーコードデータと濃度データは後段のゲート回路群63においてそれぞれ分離される。ゲート群63はそれぞれのラインメモリ62a〜62hに対応してそれぞれゲート回路63a〜63hが設けられている。
ラインメモリ部62において同時化された8ラインメモリの出力データはゲート回路群63において、カラーコードデータと濃度データとに分離され、分離されたカラーコードデータは選択回路64に供給されて合計8本のラインメモリのうち、カラーゴースト処理に必要な7本のラインメモリのカラーコードデータが選択される。この場合、ラインメモリ62a〜62gが選択された時には、次の処理タイミングでは、ラインメモリ62b〜62hが選択される如く、選択されてラインメモリが順次シフトする。
選択され、且つ同時化された7ラインメモリ分のカラーコードデータは、次段の垂直方向のゴースト除去ROM65に供給されて垂直方向のカラーゴーストが除去される。
その後、ラッチ回路66でラッチされる。
これに対して、ゲート回路群63で分離された濃度データは直接ラッチ回路67に供給されて、カラーコードデータとタイミング調整された上で出力されることになる。
この解像度補正は色修正に処理するようにしている。先ず、これについて説明する。
従来では、上述したように画像データを多値化した後に色修正を行う処理工程が一般的であるから、解像度補正は多値化処理の前段階で実行する必要があった。そのため、複数のCCDを使用して原稿の色分解像を撮像するものでは、各CCD出力に対応して解像度補正を実行しなければならない。つまり、解像度のための回路を複数個用意する必要があった。
しかも、複数の色分離毎に光学レンズのMTFが相違するため、MTF補正用のパラメータがそれぞれの解像度補正回路によって異なってしまうという欠点もある。
この発明のように色修正後で多値化処理前に解像度補正処理を施すようにすれば、取り扱う情報が1つであるために、回路規模の縮小、補正パラメータの決定の簡略化等の実用上のメレットを有することになる。
(解像度(MTF)補正)
一般に画像を記録再生するまでのMTF劣化の要因としては、以下に示すように、(1)光学系(2)光学走行系(3)処理回路(4)記録系の問題がある。
1については、レンズのMTF(波長域別、像高に対する変化、結像位置の許容幅、加工精度)、プリズム面の精度、CCDの取り付け精度、CCDチップのそり、光源のスペクトル変動等によって、光学系の性能が変動するからである。
2の光学走行系では、光学ミラー等の振動や移動速度の変動が挙げられる。
3の処理回路に関しては、アナログ回路での容量成分による信号波形の歪み、特に伝送線等を通過することによって生ずる信号歪みがある。
4の記録系の問題としては、以下のような点を列挙できる。
・レーザビームのビーム径、ビーム形状・感光体ドラムヘのトナーの現像特性(トナー付着量、トナー濃度、トナー粒径、トナー色等)
・転写特性(転写率、転写紙への転写特性等)
・定着特性(トナーの定着前後のトナー径の変動等)
このような要因の中で、解像度の劣化に直接影響を及ぼすのは、光学系とその走行系である。
第19図に光学系を駆動した時の主走査方向と副走査方向のMTF値(補正前)を示す。この特性は2〜16dots/mmまでの空間周波数をもつ白黒のパターンを走査した時の計測値である。
この場合のMTFはMTF=(W−Bk)/(W+B)(%)
として定義して使用した。ここに、Wは白信号、Bkは黒信号である。
第22図からも明らかなように、MTFの劣化は副走査方向の方が著しい。同程度に補正するには、主走査方向に対して副走査方向の補正量を2〜4倍に設定すればよい。
画像の細線部の再現性を向上させるには、MTF値として、30%以上必要であると言われている。
そこで、着目画素とその周辺画素の重み付け加算処理によって解像度補正手段を構成した場合において、上述した主及び副走査方向を同程度に補遺し、しかも細線部の再現性を劣化させないようにするには、解像度補正手段としては、3×3の画素の画像データを使用するコンボリュウションフィルタを採用すればよい。
フィルタの要素を左側に、その時の対応する画素位置(i,j)を右側に書くと、下記のようになる。
(i,j)の画素の濃度Iijに対してその周りの8個の画素に着目する。この時、(i−1,j−1)〜(i+1,j+1)に対して新しい濃度値をIij′とすると、Iij′=Iij×Cijここに、Cijはフィルタ係数であって、Cij=a,b,c,…,iである。
上述した補正内容を実現するためのフィルタ係数の一例を以下に示す。
補正量を強くしたい時は、それに応じてフィルタ係数を適宜設置すればよい。
第20図はこのコンボリュウションフィルタを使用したMTF補正回路19の一例を示す回路構成図である。
3×3のマトリックスを使用する関係上、2個のラインメモリ19a,19bと、9個のラッチ回路19c〜19kが使用され、第1の加算器191と乗算器(ビットシフト回路)19mとで1行2列と3行3列の畳込み処理が行われ、第2の加算器19oによって2行1列と2行2列の畳込み処理が行われる。3ビットシフト回路で構成された乗算器19nで2行2列の処理が実行される。そして、これらの演算出力を更に第3及び第4の加算器19p,19qを使用して加算処理した後、正規化回路19rで正規化することにより、畳込み処理された新たな濃度値Iij′が得られることになる。
解像度補正回路19は上述の例以外にも、乗算や加減算処理の代りにROM等を使用してもよい。
又、カラーゴースト処理後に解像度補正を実行しているが、色修正処理後多値化処理の前であれば、その処理位置は問わない。
更に、ラインメモリはカラーゴースト補正用に使用されるラインメモリを共通に使用するように構成することも可能である。
(変倍処理)
拡大縮小の原理 拡大縮小の原理は、例えば拡大(倍率124/64でのサンプリング)では、第20図に示すように行なう。すなわち、この第20図はサンプリングのタイミングを示すものであるが、64/124(=0.51613)をサンプリングタイミングのステップ幅とし、オリジナル画像データの隣接する画素データの位置の比較により、予め決めた補間データを選択する選択データを求め、これにより補間データを得て、これを変換画像データとする。この例では、オリジナル画像データをD0,D1,D2,D3,D4とし、その各々の階調レベルを0,F,F,0,0とした。各オリジナル画像データ間の単位距離は1である。よって、サンプリング位置により選択データはノルマライズされて、
となる。左側がサンプリング位置である。右側のカッコ内はサンプリング順を示し、その左側の記号が選択データを示す。この選択データによって得られる補間データ、つまり変換画像データは第6図の例では0(S0)、8(S1)、F(S2)、F(S3)…となる。カッコの左側の記号がその変換画像データである。
一方、縮小(倍率33/64でのサンプリング)では、第21図に示すように行なう。ステップ幅は、64/33(=1.93939)となる。各オリジナル画像データは第20図と同一である。この場合は、オリジナル画像データが間引かれ、得られる変換画像データの数は減少する。この場合の選択データはノルマライズされて、
となり、変換画像データは0(S0)、F(S1)、0(S2)…となる。
拡大縮小回路 以下の説明では入力されるオリジナル画像データDaは6ビット、倍率は0.5〜2.0で1.5%刻みであるとし、1.5%の近似として×164を用いる。原理的には、サンプリング周期が変わったのと同等の動作をさせるように回路が構成されており、拡大時には変換画像データはオリジナル画像データ数よりも増え、縮小時にはオリジナル画像データが間引かれて変換画像データ数は減少する。
そして、オリジナル画像の主走査方向の拡大縮小は、拡大縮小回路22を用いて電気的に行ない、副走査方向の拡大縮小はCCD4,5,6の露光時間は一定にしておいて副走査の移動速度を変えて行なう。つまり、その副走査速度を遅くすると拡大、速くすると縮小されることになる。
タイミング発生回路200は原稿読取部の同期制御回路からのタイミング信号であるクロックCLK1、水平同期信号H−SYNC、主走査方向有効信号H−VALID、副走査方向有効信号 −VALIDを基にして回路全体のタイミング信号を発生する。その信号中にはクロックCLK1の二倍の周波数のクロックCLK2もある。
入力する6ビットのオリジナル画像データDaは、クロックCLK1を受けるラッチ201,202によってシフトされて、1画素分だけずれたDa1、Da2として得られ、予め2点間の上記した補間データがテーブルとして格納されている補間ROM203のアドレス信号となる。別表−1は補間データのテーブル内容の一部分を示したもので、実際には別表−2の姿でROM203に書き込まれていて、2点間の直線補間された補間データDbが記憶されている。この補間ROM203のアドレスとしては、端子A4〜A7、A8〜A11に入力する2点の各々のオリジナル画像データDa1,Da2と、直線で補間したどの位置を出力するかの選択データSD(端子A0〜A3に入力する)が与えられる。そして、補間ROM203はこれら3者によるアドレスが与えられると予め記憶している4ビットの補間データDbをラッチ204に出力する。
一方、データ選択テーブル205は、外部から設定される倍率とタイミング発生回路200からのクロックCLK2をカウントするカウント回路206のカウント値によりアドレスされ、テーブルから選択データ信号SDと拡大縮小時の処理タイミング信号TDを出力する。処理タイミング信号TDはラッチ207,208でクロックCLK2により同期をとられた後にゲート回路209に入力し、そのクロックCLK2を通過させるかそれとも遮断するかをコントロールする。ゲート回路209によりコントロールされたクロックが後記する書込みクロックCLK3となる。
別表−3に124/64(拡大)、別表−4に33/64(縮小)の場合のデータ選択テーブル205のテーブルの一部の内容を示した。これらにおいて、出力データ8ビットの内、上位4ビットが補間ROM203の上記した選択データSDとなるデータ、下位4ビット(この場合は0,1のみ)が書込みクロックCLK3を出力する『1』か、しない『0』かをコントロールするための処理タイミングデータTDである。第23図(a),(b)に124/64(拡大)、33/64(縮小)のタイミングチャートを示す。
拡大(124/64)時に変換された画像データDbは別表−5に示すようになる。この変換された変換画像データS0〜S9の時、書込みクロックCLK3が出力されて、後段の2値化回路210に送られる。
一方、縮小(33/64)の場合は間引きされるデータがあるため、変換画像データDbは表−6に示すように出力される。ここで、変換画像データが無効データ或いは間引きデータの時は、書込みクロックCLK3は出力されない。無効データとは回路の基準クロックCLK2を基準クロックCLK1の2倍に合わせているために縮小時に出力されるデータ、また間引きデータとは縮小時にオリジナル画像データDaから変換画像データDbを作らないタイミングで出力されるデータである。
そして、上記のようにして拡大或いは縮小処理により得られた変換画像データDbは、書込みクロックと同期して、後段の2値化回路210に送られ、ディザROM211の値と比較されて、2値データDcとして転送制御回路5に出力される。
ディザROM211は水平同期信号H−SYNCをカウントする副走査カウンタ12と書込みクロックCLK3をカウントする主走査カウンタ213のカウント値により、アドレスされる。
変倍処理の具体的手段として 本実施例では、本出願人より先に出願した特願昭61−241119号の第14図に示されたような入力及び出力バッファを用いた主走査方向の変倍処理回路(副走査方向は、光学走査速度を変化させる機械的手段)等を用いて行なった。
(閾値決定及び多値化)
以下第24図の自動閾値決定手段23について説明する。
そのポイントは、各走査ラインにおける濃度データのうち、最大値DHと最小値DLの各データからライン単位で閾値を決定するようにしたものである。カラーコピーでは、イエロー,マゼンタ,シアン,黒の順でコピー動作が行われる関係上、現在記録する色に相当する画素の濃度データをサンプリングして、各色毎にその最大、最小値が算出される。
4値化用に閾値Tの算出式の一例を示す。
Ti=ki(DH−DL)+αi+DLここに、i=イエロー.マゼンタ,シアン,黒 k=0.1〜0.8までの係数で好ましくは0.2〜0.6 α=補正値 k,αの値は色毎に相違する。但し、上述した色分離用のマップに格納される濃度データの値によっても相違することは明らかである。
例えば、kは黒色で1/2〜1/3、イエロー、マゼンタ、シアン色で1/2程度である。αは黒色で−10、イエロー、マゼンタ、シアンで2〜6程度である。
最大或いは最小値を算出する過程で、ノイズ等が混入することが考えられるが、そのような時の対策として、濃度データが急変する場合にはサンプリングしないで前の濃度データをそのまま使用したり、又は前後の濃度データの平均値を使用したりすることが考えられる。又、算出された閾値の急変を避けるために、既に決定された複数ラインの閾値の平均値を、現ラインの閾値として使用してもよい。
多値化する場合も、係数k,αを各々の閾値に対応して選択すればよい。
単色で原画を複写する場合には、係数k,αが色毎に異なる。つまり、原画には黒主体の文字が存在し、これに比べて少ない頻度で色文字等が存在している。従って、黒文字に合わせて閾値を決定すると、カラー文字に対しては再現画像中の色文字が飛び気味になってしまう。色文字に合わせた時には、黒文字がつぶれ気味になってしまう。
これを防止するには、先ず自動閾値決定回路23がないものでは、手動で色毎に独立に閾値を設置しておき、2値化時に各画素のカラーコード出色毎の閾値をアドレスするように構成する。
自動閾値決定回路23がある時には、色分離ROMの濃度データの配列を変えることによって、指定色で複写する時に選択される閾値で、他の色もより良く再現できるように工夫すればよい。
第24図は、自動閾値決定回路23の具体例を示すブロック図である。上述した閾値算出式より求められる各色毎に閾値が格納されたROMを用意し、その閾値データを、そのラインの最大及び最小値か選択するようにしてある。
同図において、78はこのような閾値が各色毎に格納されたROMを示す。濃度データは最大値算出回路79と最小値算出回路80とに同時に供給される。
これらは内容的にも同一であるので、最大値算出回路79の構成について説明する。
現画素の濃度データと、ラッチ回路79bでラッチされた1画素前の濃度データがスイッチング回路79aに供給される。そして、現画素の濃度データと1画素前の濃度データがその大小を比較するための比較器79cに供給されてレベルが比較され、その比較出力で現画素と1画素前の各濃度データの何れかが選択される。原画素の濃度データの方が大きい時は、図示のようにその比較出力で現画素濃度データが選択される。
このような大小の比較動作がそのラインのすべての画素に対して実行されて、そのラインの最大値DHが検出される。
同様にして、最小値算出回路80においても、比較器80cで得られた最小値を示す比較出力でそのラインの最小値DLが検出される。
1ライン終了した時点で得られた最大及び最小値DH,DLによって閾値ROM78がアドレスされる。どの色に関する閾値を選択するかは、この閾値ROM78に供給されるYMCyBk信号によって決定される。
閾値ROM78は第25図に示すように各色毎に独立してその閾値データを格納したROM78a〜78dを用意し、それらをYMCy信号で選択するように構成してもよい。この場合、YMCyBk信号をエンコードするエンコーダ81が必要となる。
上述した算出式そのままをリアルタイムで、逐次演算して閾値を算出してもよい。第26図はその一例を示すブロック図である。
上述のようにして検出された最大値及び最小値DH,DLが減算器82で(DH−DL)なる演算がなされ、これが係数kを格納した乗算ROM83に供給されてYMCyBk信号によって選択された係数との掛算処理が実行される。掛算処理された出力ki(DH−DL)と最小値DLが加算器84で加算処理される。
一方、αiの格納された係数ROM85のデータがYMCyBk信号によって選択され、これと加算出力が第2の加算器86に供給されることによって、最終的な閾値Tiが得られる。
尚、ノイズ対策として、濃度データに対する平均化回路等の前処理回路を設けることもできる。算出された閾値Tiに対して平均化する後処理回路を設けてもよい。
上述した算出手段を使用する場合、単色(全イエロー、全マゼンタ、全シアン、全黒)でコピーする時は、黒の閾値を用いて他の色を多値化するようにすればよい。つまり、単色コピーの時には、黒コードのみでデータをとり、黒の画像再現のみを十分に行うようにする。
さて、操作・表示部からは閾値選択信号が多値化回路25に供給され、自動モード時の閾値若しくは手動モード時の閾値のいづれかが選択される。通常は自動モードとし、操作スイッチによってこの自動モードが解除された時、YMCyBk信号と操作・表示部で指定されたレベル指定信号により、自動閾値決定回路24を構成する閾値ROMのアドレスが指定されて多値化用の所定の閾値が出力される。
画像をも多値化する時には、閾値ROMとして、例えば4×4のディザマトリックスを用意し、閾値ROMのアドレス制御として、行、列を指定するカウンタ出力を用いればよい。
(インターフェース)
4値化された画像信号はインターフェース回路26を介して出力装置に供給される。
続いて、このインターフェース回路26の構成及び動作を第27図を参照して説明する。
インターフェース回路26は4値データを受ける第1のインターフェース26aと、これより送出された4値データを受ける第2のインターフェース26bとで構成される。
第1のインターフェース26aには、タイミング回路26cから水平及び垂直有効域信号H=VALID,V=VALIDが供給されると共に、カウンタクロック回路26dから所定周波数(この例では、12MHz)のクロックが供給される。
これによって、水平及び垂直有効域信号が生成された期間のみ、CCD駆動クロックに同期して4値データが第2のインターフェース26bに送出されることになる。
カウンタクロック回路26dは光学インデックス信号に同期した主走査側のタイミングロックを生成している。
第2のインターフェース26bは第1のインターフェース26aより送出された4値データと、その他の画像データとを選択して画像出力装置27側に送出するようにするためのインターフェースである。
その他の画像データとは次のような画像データをいう。
第1に、テストパターン発生回路26fから得られるテストパターン画像データであり、第2にパッチ回路26gから得られるパッチ画像データであり、第3に、プリンタコントロール回路26eから得られるコントロールデータである。
テストパターン画像データは画像処理の点検時に使用するものであり、トナー濃度検出用のパッチ画像データはパッチ処理時に使用するものである。
テストパターン発生回路26f及びパッチ回路26gはいづれもカウンタクロック回路44のクロックに基づいて駆動され、これによって第1のインターフェース26aから送出された4値データとのタイミング合わせを行うようにしている。
第2のインターフェース26bから出力された4値データは画像出力装置27に対し、レーザビームの変調信号として使用されることになる。
第30図は第1のインターフェース26aの具体例を示す回路図である。この回路図について第29図のタイミングチャートと共に説明する。この回路には一対のラインメモリ87,88が使用される。これはリアルタイムで4値データを処理するためである。
一対のラインメモリ87,88には2ラインを1周期とするイネーブル信号が供給されると共に、それぞれアドレスカウンタ89,90から所定のアドレスデータが供給される。CKはアドレスカウンタに対するクロックである(第29図B)。
イネーブル信号形成回路93は図示するように第1のアンド回路93dが設けられ、これには上述のクロックCKとこの装置の取り扱うことのできるサイズ信号A3(この例では、最大サイズをA3版とした。第29図A)が供給されて、第1のアンド出力A1(同図C)が形成される。
一方、D型フリップフロップ93bが設けられ、そのクロックとして画像出力装置27に設けられた偏向器41の偏向タイミングに同期した1ラインに1回の割合で出力されるライン信号SH(同図D)が印加される。その結果、Q及びQ端子からは、同図E,Fに示す極性の出力(Q,Qとして示す)が得られるものとする。
Q出力と第1のアンド出力A1が第1のナンド回路93cに供給され、Q出力と第1のアンド出力A1とが第2のナンド回路93dに供給され、それぞれより出力された第1及び第2のナンド出力N1,N2(同図G,H)がラインメモリ87,88に対するイネーブル信号として供給される。
従って、各ラインメモリ87,88は1ライン毎に交互に書き込みイネーブル状態となる。
各ラインメモリ87,88の出力は3ステート構成のゲート回路91,92によってその出力状態が制御される。そのためのゲート信号形成回路94が設けられる。
このゲート信号形成回路94は一対のアンド回路94a,94bとナンド回路94c,94dとで構成され、Q及び■出力と水平有効式信号H−VALID(同図I)とが第2及び第3のアンド回路94a,94bに供給されて、同図J,Kに示すアンド出力A2,A3が形成される。そして、次段に設けられた第3及び第4のナンド回路94c,94dにはこれらアンド出力A2,A3の値に、垂直有効域信号V−VALID(同図L)が共通に供給され、第3のナンド出力N3(同図M)がゲート回路91に、第4のナンド出力N4(同図N)が他方のゲート回路92に供給される。
その結果、この場合も、1ライン毎に交互にゲート状態が制御され、第1のインターフェース26aからは各ラインの4値画像データが順次甲交互に読み出されることになる。
水平有効域信号H−VALIDと垂直有効域信号V−VALIDとによって、水平方向及び垂直方向の有効幅が決定される。クロックCK、水平有効域信号H−VALID及び垂直有効域信号V−VALIDは何れも、画像出力装置27側から供給される。
「書き込み部B」
第30図は画像出力装置27の詳細を示すブロック図である。半導体レーザ発振器にはその駆動回路96が設けられ、このレーザ駆動回路96に上述した4値データが変調信号として供給されて、この変調信号によりレーザビームが内部変調される。又、駆動回路96は水平及び垂直有効域区間のみ駆動状態となるように、タイミング回路97からの制御信号で制御される。又、このレーザ駆動回路96にはレーザビームの光量を示す信号が帰還され、ビームの光量が一定となるようにレーザの駆動が制御される。
八面体のポリゴンで構成された偏向器41によって偏向されたレーザビームはその操作開始点がインデックスセンサ99によって検出され、これがI/Vアンプ100によって、インデックス信号が電圧信号に変換された後、このインデックス信号がカウンタクロック回路26d等に供給されて、ライン信号SHが形成されると共に、光学主走査のタイミングが調節される。
尚、98はポリゴンモータの駆動回路であり、そのオン,オフ信号はタイミング回路97から供給される。
第31図は画像出力装置27のレーザビームスキャナを用いた場合の構成を示す構成図である。
レーザビームスキャナ101は、半導体レーザ等のレーザ発振器95を有し、色分解像(例えば4値データ)に基づいて制御される。レーザ発振器95から出射されたレーザビームはミラー102,103を介して八面体の回転多面鏡(ポリゴン)等からなる偏向器41に入射する。このポリゴンによってレーザビームが偏向され、これが結像用のf−θレンズ104を通して像形成体42の表面に照射される。
105,106は倒れ角補正用のシリンドリカルレンズである。
ポリゴンによってレーザビームは像形成体42の表面を一定速度で所定の方向aに走査されることになり、このような走査により色分解像に対応した像露光がなされることになる。
尚、f−θレンズ104は、像形成体42上でのビーム直径を所定の径にするために使用されるものである。
偏向器41としては、ガルバノミラー、光水晶偏向子等を使用することができる。
「記録部C」
前記第31図に示されるように「読取部A」から出力される記録信号により半導体レーザが変調され、像形成体42上に書き込まれて静電潜像が形成される。まず第1色の記録信号(イエロー信号)により変調されたビームは帯電器140によって一様な帯電が付与された像形成体42上を走査される。
ここで、レーザビームによる主走査と、像形成体42の回転による副走査とにより、像形成体42上には第1色の記録信号に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、イエロートナーを収容する第32図の構造を有する現像器43によって現像される。現像器には高電圧源からの所帯の現像バイアス電圧が印加されている。現像によりイエロートナー像が形成される。
尚、現像器のトナー補給はシステムコントロール用のCPU(図示せず)からの指令信号に基づいて、トナー補給手段(図示せず)が制御されることにより、必要時トナーが補給されることになる。イエロートナー像はクリーニングブレード47の圧着が解除された状態で回転され、第1の色信号の場合と同様にして第2色の記録信号(例えばマゼンタ信号に基づき、静電潜像が形成されマゼンタトナーを収容する現像器44を使用することによって、これが現像されてマゼンタトナー像が形成される。
現像器44には高圧電源から所定の現像バイアス電圧が印加されるは言うまでもない。
同様にして、第3色の記録信号(シアン信号)に基づき静電潜像が形成され、シアントナーを収容する現像器45によりシアントナー像が形成される。又、第4色の記録信号(黒信号)に基づき静電潜像が形成され、黒トナーが充填された現像器46により、前回と同様にして現像される。
従って、像形成体42上には多色トナー像が書き込まれたことになる。
尚、ここでは4色の多色トナー像の形成について説明したが、2色又は単色トナー像を形成することができるは言うまでもない。
現像処理としては、上述したように、高圧電源からの交流及び直流バイアス電圧が印加された状態において、像形成体42に向けて各トナーを飛翔させて現像するようにした、所謂非接触2成分ジャンピング現像でかつ反転現像される。
現像器43,44,45,46へのトナー補給は、上述と同様にCPUからの指令信号に基づき、所定量のトナー量が補給される。
ここで前記各現像器43,44,45は第32図の構造を有している。
図において、43aはハウジングを示し、このハウジング43a内には円筒状のスリーブ43bが回転自在に収納される。スリーブ43b内にはN,S8極を有する磁気ロール43cが設けられる。スリーブ43bの外周面には層規制片43dが圧接され、スリーブ43bに付着した現像剤の層厚が所定の厚みになるように規制される。所定の厚みとは、10〜500μmのうち、予め規定された値をいう。
ハウジング43a内には更に第1及び第2の撹拌部材43e,43fが設けられる。現像剤溜り43iにある現像剤は、反時計方向に回転する第1の撹拌部材43eと、第1の撹拌部材43eとは逆方向に、しかも互いに重畳するように回転する第2の撹拌部材43fとによって十分撹拌混合される。撹拌混合された現像剤は、互いに逆方向に回転するスリーブ43bと磁気ロール43cとの回転搬送力により、スリーブ43bの表面に付着搬送される。
像形成体42上に付着した現像剤によって、この像形成体42に形成された静電潜像が非接触状態で現像される。
尚、現像時には、電源43jから供給される現像バイアス信号がスリーブ43bに印加される。現像バイアス信号は電源43jから供給されるが、この現像バイアス信号は像形成体42の非露光部の電位と略同電位に選定された直流成分と、これに重畳された交流成分によりなる。
その結果、スリーブ43b上の現像剤のトナーのみが、選択的に潜像化された像形成体42の表面に移行することによってその表面上に付着されて、現像処理が行われることになる。
尚、43gは補給トナー容器、43hはトナー補給ローラである。
現像剤としては、2成分現像剤が用いられ、現像バイアスを印加していない状態では、像形成体42と現像剤とが接触しない状態で、しかも交流バイアス印加による振動電界の下で、トナーを飛翔させ、像形成体42の静電像に選択的に付着させて現像するようにしている。
このような非接触での現像方法を用いる場合には、像形成体42上にイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、黒トナー像等からなる多色トナー像を順次現像する時、先のトナー像を後の現像で損傷することがなく、しかも薄層現像を実現できる等の利点を有する。
一方、給紙装置48aから送り出しロール49a及びタイミングロール50を介して供給された記録紙Pは像形成体42の回転とタイミングを合わせられた状態で、像形成体42の表面上に搬送される。そして、高圧電源から高圧電圧が印加された転写極51により、多色トナー像が記録材P上に転写され、且つ分離極52により分離される。
分離された記録紙Pは定着装置53へと搬送されることにより定着処理がなされてカラー画像が得られ、以後搬送ローラ71,73,74及び排出ローラ75により丁合機76へと排出される。なお72は転写材Pの搬送経路を制御するフリッパである。
転写終了した像形成体42はクリーニング装置47により清掃され、次の像形成プロセスに備えられる。
クリーニング装置47においては、クリーニングブレード47aにより清掃されたトナーへの回収をしやすくするため、金属ロール47bに所定の直流電圧が印加される。この金属ロール47bが像形成体42の表面に非接触状態に配置される。
クリーニングブレード47aはクリーニング終了後、圧着を解除されるが、解除時、取り残される不要トナーを解除するため、更に補助ローラ47cが設けられ、この補助ローラ47cを像形成体42と反対方向に回転、圧着することにより、不要トナーが十分に清掃,除去される。
尚給紙装置48aにはセンサ49aが設けられ、その検出出力がCPUに送出される。
ところで本実施例では、前記のような通常の像形成プロセスの外に両面カラー原稿1からRDF29,ADU130及び中間トレイ131を用いて両面コピーを実施する。
このためまず、第2図のデジタイザのモード選択キーを押して両面コピーのパイロットランプを点灯し、原稿補給台29aから両面カラー原稿1をRDFにより経路(D)を介して搬送し、A面が下となるよう原稿台29d上にセットする。この原稿1は前記読取り系Aにより読取られ、書き込み系Bにより像形成体42上に書き込まれ、現像器43により現像され、像形成体42上にYトナー像が形成される。この書き込み現像が4色分くりかえされて像形成体42上にY,M,Cy,Bkの多色トナー像が形成され、給紙装置48aから給紙ローラ49a、タイミングローラ50により搬送された転写材P上に転写され、定着器53により定着される。定着後の転写材Pはフラッパ121により制御されて経路(K)をへてADU130へと搬送される。
前記ADU130は経路切換手段134、搬送コンベヤー132,133及び搬送ローラ135,136,137,138,139,140,141,142及び143等を有する。
ADU130に搬入された転写材Pは搬送コンベヤー132及び133により搬送され、経路(J)を介して中間トレイ131上に反転して載置され、搬送ローラ139,140,141,142,143により搬送され、レジストローラ50により1時ストップされる。
一方原稿1は経路(D)をへて反転搬送され、さらに経路(E),(L)へ搬送された後、経路Mを通して原稿台29c上に反転搬送されB面を下にしてセットされる。このB面の原稿から前記と同様にして像形成体上に4色トナー像が形成され、前記レジストローラ50から給送された転写材上に転写定着され、フラッパー121に制御されて丁合機126上へ排出される。
なおカセット48b又はマルチカセット48cを使用するときは表示・操作部のカセット選択キーを押して切り換えられる。上記各カセットには給検知器50a,50b,50cが設けられ、転写材Pの有無が検出される。
「制御部」
第33図は第1及び第2の制御部を示すブロック図である。上述した各種の装置或いは回路は、この図に示すように、第1及び第2制御部107,108によって全てコントロールされる。第2の制御部108から説明する。
第2の制御部108は主として画像読み取り系の制御及びその周辺機器の制御を司るものであって、109は光学駆動制御用のマイクロコンピュータ(第2のマイクロコンピュータ)であり、本体制御用の第1制御部107との間の各種情報信号の授受はシリアル通信である。又、第1制御部107から送出された光学走査開始信号は第2のマイクロコンピュータ109の割込端子に直接供給される。
第2のマイクロコンピュータ109は、基準クロック発生器116から得られる所定周波数(例えば12MHz)のクロックに同期して各種の指令番号が生成される。
第2のマイクロコンピュータ109からは、閾値選択信号や、カラー記録に際してのYMCyBk信号(色選択信号)等が出力される。
第2のマイクロコンピュータ109からは、更に次のような制御信号が出力される。
第1に、CPUセンサ4,5,6の駆動回路をオン,オフする制御信号がその電源制御回路(図示せず)に供給される。第2に、原稿1に必要な光を照射するための光源113に対する点灯制御回路112に対し、所定の制御信号が供給される。第3に、画像読み取り部A側に設けられた可動ミラーユニット(34等)を移動するためのモータ35を駆動する駆動回路110にも制御信号が供給される。第4に、ヒーター115への制御回路114にも制御信号が供給される。
第2のマイクロコンピュータ109には、光源の光量情報やホームポジションを示すデータが入力される。
次に第1制御部107について説明する。第37図はカラー複写機からの入力系及び出力系の一例を示すブロック図である。第1のマイクロコンピュータ117はカラー画像処理システム本体を制御するためのものである。デジタイザ157は領域指定、色指定、色濃度指定、モード指定、倍率指定等をさらに、操作・表示部158も領域指定、色指定、モード指定、倍率指定,枚数指定等の各種の入力データがインプットされたり、その内容が表示される。表示手段はLED等の表示素子が使用される。紙サイズ検知回路159はトレーに装填されたカセット用紙のサイズ検知して、これを表示したり、原稿のサイズに応じて自動的に紙サイズを選択するような場合に使用される。
ドラムインデックスセンサ167によって像形成体42の回転位置が検出され、そのインデックス信号で静電処理工程のタイミングが制御される。
カセットゼロ枚検知センサ168では、カセット内の用紙が零かどうかが検知される。手差しゼロ枚検知センサ170aは同様に手差しモードにおける手差し用の用紙の有無が検出される。
トナー濃度検知センサ169では、ドラム42上或いは定着後のトナー濃度が検出される。
又、4個のトナー残量検知センサ131〜135によって、各現像器43〜46のトナー残量がそれぞれ個別に検出され、トナー補給が必要な時には操作部上に設けられたトナー補給用の表示素子が点灯するように制御される。
一時停止センサ175はカラー複写機の使用中においてカセットより第2給紙ローラ(図示せず)側に用紙が正しく給紙されたかどうかを検出するためのものである。
排紙センサ176は、上述とは逆に定着後の用紙が正しく外部に排紙されたか否かを知るためのものである。
手差しセンサ177は手差し皿がセットされたかどうかの検出に使用される。セットされていれば自動的に手差しモードとなる。
以上のような各センサから得られるセンサ出力は第1のマイクロコンピュータ117に取り込まれて、操作・表示部158上に必要なデータが表示されたり、カラー複写機の駆動状態が所望の如く制御される。
カラー複写の場合、イエロー,マゼンタ及びシアンの現像用のモータ178の他に、黒専用のモータ179が設けられ、これらは何れも第1のマイクロコンピュータ117からの指令信号によって制御される。同様に、主モータ(ドラムモータ)160はPLL構成の駆動回路161でその駆動状態が制御されるが、この駆動回路161も又第1のマイクロコンピュータ117からの制御信号によってその駆動状態が制御されることになる。
カラー現像時には現像中の現像器等に対し、所定の高圧電圧を印加する必要がある。そのため、帯電用の高圧電源180、現像用の高圧電源181、転写及び分離用の高圧電源182、更にはトナー受け用の高圧電源183がそれぞれ設けられ、必要時にそれらに対して、所定の高圧電圧が印加されることになる。
尚、185はクリーニングローラ駆動部、186は第1給紙用ローラの駆動部、187は第2給紙用ローラの駆動部であり、又、184はクリーニング圧着解除用モータである。更に、188は分離爪の駆動部である。
第2給紙ローラは、第1給紙ローラより搬送された用紙を像形成体42上に形成された静電潜像のもとへ搬送するために使用される。
定着ヒータ164は定着ヒータオン,オフ回路163により第1のマイクロコンピュータ117の制御信号に従ってコントロールされる。
定着温度はサーミスタ165によって読み取られ、通常時は適正温度になるように第1のマイクロコンピュータ117により制御される。
162はクロック回路(12MHz程度)である。第1のマイクロコンピュータ117に付随して設けられた不揮発性のメモリ166は電源を切っても保存しておきたいデータを格納しておくのに用いられる。例えば、トータルカウンタのデータや初期設定値等である。
このように、第1及び第2のマイクロコンピュータ117,109では、カラー画像処理に必要な各種のコントロールが所定のシーケンスに則って実行される。
次にカラー画像形成の両面複写のプロセスを第35図のタイミングチャートにより説明する。
同図において区間F1は装置の主電源がONされてからコピーボタンが繰作されるまでの区間を示す。区間F2は像形成体(以下ドラムという)の前回転処理の区間である。
露光プロセス区間E1はイエロー現像(記録)区間であり、露光プロセス区間E2はマゼンタ現像区間であり、露光プロセス区間E3はシアン現像区間であり、露光プロセス区間E4は黒現像区間である。ここで、図中に示した数字はドラムカウンタのカウント値或いは後述する前回転カウンタ等の他のカウンタのカウント値を示す。
主電源がオンすると、主モータ160が所定の期間だけ回転し、コピーボタンが操作されると主モータ160が回転する。第36図に示すように、インデックスセンサ167が像形成体42に取り付けられたV字状のインデックス素子190を検出すると、ドラムカウンタがクリヤーされる。以後の処理動作はこのドラムカウンタのカウント値を基準にして実行される。露光プロセス区間F1〜E4の長さ(時間)は等しく、この例では、カウント値が778で像形成体42が1回転するようになされている。
前回転区間F2は、その略中間の時点から前転写ランプが一定の期間(イエロー現象区間Iの中間の時点まで)点灯し、カラー現像の前処理が実行される。
イエロー乃至黒までの現像区間に入ると、それぞれ対応する区間に現像器43〜46に設けられた磁気ロール43c及び現像スリーブ43bが回転されると共に、これらの回転タイミングに同期して現像バイアスも立ち上げられる。
クリーニングブレード47aは、前回転区間F2のドラムインデックス信号の立ち上がりに同期して圧着されて、像形成体42に付着したトナーが除去され(同図(ケ))、その解除は圧着後1回転した時点に実施されるが、このトナー除去によっても多少トナーが残ることがあったり、ブレード解除時にトナーが飛散することもあるので、ブレード解除開始から若干遅れたタイミングにクリーニングローラが作動を開始して、このような残量トナーの除去作業が行われる。
イエロー現像区間Iの直前には第1給紙ローラが回転して記録用紙が第2給紙ローラ側に搬送される(同図(コ))。第1給紙ローラはカット内にある用紙を搬送するために設けられたもので、第1の給紙ローラで搬送された用紙は第2の給紙ローラを駆動することにより像形成体42側に搬送される。その搬送タイミングは最終露光プロセス区間(図では、露光プロセスE4)である(同図(サ))。(タ)は像露光である。
第1の給紙ローラによる給紙動作は第2の給紙ローラ直前に設けられた一時停止センサに記録用紙が達すると停止し、第2給紙ローラが駆動され、記録用紙が通過すると、そのセンサ出力が零となる。
第1の給紙ローラの駆動により若干遅れて転写処理が実行されると共に、これに同期して転写時における像形成体42への用紙の巻き付けを防止するため、用紙分離電極に所定の交流電圧が印加される。一時停止センサ175が零に立ち下がった後転写後の転写材Pの定着が行なわれ、次のF1′区間に入る。F1′区間は原稿の裏面コピーのための準備区間であり、この間転写材は循環搬送され(ス)中間トレイ130に1時ストック後、レジストローラ50で待機される。又原稿1は反転搬送されて裏面が原稿台29dにセットされる。
以後前記と同様な区間である前回転F2′、第1色像形成区間E1、第2色像形成区間E2、第3色像形成区間E3、第4色像形成区間E4及び後処理区間E3をへて両面コピー画像が排出され、かつ丁合される。
「表示・操作部E」
第37図において、イはコピースイッチであり、このスイッチを押下することにより上述したシーケンスで複写動作が行われる。又、このスイッチの下にはLEDがあり、赤LEDが点灯中にはウォーミングアップ時を示し、緑LEDの点灯によって初めてレディー状態となる。
ロは複写枚数や自己診断モードの表示又は異常状態やその部位を示す表示部である。7セグメントのLEDから構成されており、数字でその内容が表示される。
ハはコピー枚数等の設定、自己診断モード動作指示、複写動作の中断、枚数セットのクリヤー等を行うキー群である。例えば、数字キーの4と7を押して電源スイッチをオンすると自己診断モードに入ることが可能であり、且つこの時特定の数字をインプットすることにより、例えば赤用像器のモータ等を独立して回転することが可能である。
このモードからは特定の数字のインプット、又は電源オフ後キーを押さないで電源オンとすることで通常モードに復帰することが可能となる。
通常モードでは通常の複写動作が可能であるが、数字キーとPボタンを組合せることにより、データのプリントアウト、テストパターンのプリントアウト等の動作が可能となっている。例えば、第2のインターフェースにプリンタコントローラを結線して“52P"と入力し、コピーボタンをオンすれば、プリンタコントローラのデータが出力される。
同様にして、“53P"とすることによりテストパターンのプリントアウトが可能となる。又、コピー動作中、例えば4色1枚複写でイエロー現像中にストップ/クリヤーキーが押されると、イエロー現像終了後に後回転プロセス動作に移り、この動作終了後初期状態に復帰する。多数枚複写時でも同様である。
ニはEEモードの解除キーである。このキーを押してEEモードを解除した状態で、ホ又はリのキーを操作することによって、閾値を手動調整できる。
ホは画像全体の閾値レベルを決定するキーである。左側のキーを押すと低閾値が選択される。1回押すことによりノーマル閾値から次の閾値に離散的に変化する。右側のキーはこの逆の動作を行う。原稿のうちのイエロー,マゼンタ,シアン,黒色は濃度的には色毎に異なっているのが普通であるから、閾値を色毎に決定する場合には、リのキー群を利用する。
リは色毎に独立して閾値を決定するキー群である。例えば、イエローの閾値を変える時にもイエローのスイッチを押す。この時このキー中のLEDが点灯し、レベルメータ中の真中のLEDが点滅する。次に希望の閾値にするために、ホのキーの左又は右側を押して1段階毎に設定レベルを変える。希望のレベルにしたい時には再度イエロースイッチを押すことにより点滅中のレベルにセットされる。この段階でレベルメータ中のLEDの点滅は終了し、LEDは点灯状態になる。赤と黒についても同様である。
カラーコピーモードとしては、1色モード、2色モード、3色モード、フルカラーモードがある。これを指定するのがヘとトのキー群である。以下説明する。
1色で記録する場合、最初にモノキーを押し、次にイエローで記録する時には、ヘとイエローキーを、黒で記録する時には黒キーを押せばよい。マゼンタ若しくはシアン1色記録の時にも同様である。次に、4色で記録する時にはトのフルカラーキーを押す。この操作のみで4色モードとなり、コピーキーを押すことにより、イエロー→マゼンタ→シアン→黒の順に複写が行われる。
又は、透明フィルムを用いてOHPシートを作成する時に用いられるキーである。この時の定着温度は200℃前後である。これは、定着温度を上げてフィルム上のトナーを溶融させ、トナー表面層の平滑性を高め、透明性を上げることを目的としたものである。
ルは細線モード用のキーであり、レーザのパワーを通常使用の5mWより下げ1〜2mW程度で使用可能とし、特に文字再現性を向上するようにしたものである。このモードは特に上記したMTF補正をかなり強くした後に用いると効果的である。
オは複写機の動作状態の表示(ジャム,紙補給,紙の移動位置)とトナー補給を指示するLED表示素子である。
尚、上記実施例では、赤、青、緑の3色の画像読み取りを行い、イエロー,マゼンタ,シアン,黒の4色で画像処理及び画像出力を行うものとして説明してきたが、これらに限定されるものではなく、他の色を使用したり、異なる色数によっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
(実施例2)
本実施例は第38図(イ)に示す青色画像A、緑色画像B、赤色画像Cを有する3色カラー原稿を第3図のカラー画像形成装置によりA,B,Cの色別、かつ第1〜第4の濃度別に取り分け、得られたコピー画像を丁合機により、色別又は濃度別に分類整理するものである。
まず第2図のデジタイザを用いてコピー画像の青色の色指定即ちA文字の指定とその濃度をデジタイザの色指定部で4段階に順次指定して以下の像形成を行なう。
第3図の画像処理システムに基づき、読取り装置Aを駆動して青色の記録信号を得、該記録信号を像形成体上に書き込み、該像形成体42上に文字Aの静電潜像を形成し、シアントナーを含む第11現像器45により現像し、Aのシアントナー像を形成する。前記シアントナー像上にマゼンタ現像器44により現像してマゼンタトナーを積層現像して形成する。
このトナー像はタイミングを合わせて給紙カセット48aから給送された転写材P上に転写極51の作用で転写され、定着器53により定着されて青色のA文字画像が形成され、搬送ロール120,122,123,127により搬送され丁合機126のK1の皿に丁合される。この青色文字Aの濃度は前記デジタイザの指定に基づき第1の濃度とされる。同様のコピーを3回継続して行ない第2,第3及び第4の濃度のA文字青色コピーを得、いづれも丁合機126のK1の皿に丁合される。
次にデジタイザによりコピー画像の緑色の色指定即ちB文字の指定と、その濃度を第1,第2,第3,第4の4段階で順次指定し、同じくカラー原稿(イ)により以下の像形成を行なう。
即ち読取装置Aを駆動して処理回路により緑色の記録信号を得、これにより該信号を像形成体42上に書き込み緑色文字Bの静電潜像を形成し、及び前記イエロー現像器43、シアン現像器45により現像して文字Bの緑色トナー像を形成する。
この緑色トナー像は転写材P上に転写定着されてB文字の緑色コピー画像が得られ、丁合機126により皿K2上に丁合される。得られた緑色B文字のコピー画像の濃度は第1の濃度とされる。
かくしてカラー画像形成装置に本発明に係るデジタイザを活用したことにより、コピー画像の編集が上記像形成プロセスがさらに3回繰り返され第2〜第4の濃度の緑色B文字画像が形成され丁合機126のK2のK2皿上に丁合される。
同様にしてカラー原稿(イ)を用いて、像形成体42上への赤色記録信号による書き込み及びイエロー現像と、マゼンタ現像がC文字についてくりかえされ、転写材P上に転写・定着されて第1の濃度の赤色のC文字コピー画像が得られ丁合機126の皿K3上に載置される。
同様の像形成がさらに3回繰り返されて、第2,第3及び第4の濃度の赤色C文字のコピー画像が得られ、丁合機126の皿K3上に丁合される。
かくして前記カラー原稿(イ)から色別、濃度別のカラーコピーが容易に得られ、しかも分類整理されたコピーが得られる。
かくしてカラー画像形成装置に本発明に係るデジタイザを使用したことにより、コピー画像の編集が簡便・正確に実施され、かつ画像良好なカラー画像が得られる等の利点が生ずる。
〔発明の効果〕
本発明は、原稿の色を指定する色指定手段によって指定した画像を形成した記録材毎に仕分けして丁合機の受け皿に排出するように構成したので、記録材は原稿の色毎に整理され、排出されて、色の別によって再生画像を分類することが可能になって様々なデータを画像として記録するのと同時に分類がなされるので、画像或いはデータの整理に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の画像処理システムの一例を示すブロック図、第2図は本発明に使用されるデジタイザの一例を示す斜視図、第3図は本発明に適するカラー画像形成装置の一例を示す断面図、第14図イはシェーデング補正の説明図、第4図ロはCCDの分光相対感度、第4図は光源の管長方向の相対輝度特性を示す図である。
第5図はシェーデング補正回路図、第6図及び第8図はシェーデング補正信号波形図、第7図はシェーデング補正ADC回路図、第9図はA/D変換器の動作説明図、第10図はルックアップテーブルの構成図、第11図及び第12図はカラーゴースト発生の説明図、第13図、第14図及び第15図は、CCD取付装置の構成図、第16図及び第17図はカラーゴースト補正用パターンの説明図、第18図は、カラーゴースト補正回路図である。
第19図はMTF補正回路図、第20図及び第21図は変倍説明図、第22図は変倍回路図、第23図は変倍処理信号の波形図である。
第24図〜第26図は閾値決定回路図、第27図及び第28図はインターフェース回路図、第29図はインターフェースの動作を説明するタイミングチャート、第30図は出力装置の構成図、第31図はレーザビームスキャナの構成図である。
第32図は現像器の要部断面図、第33図及び第34図は制御部のブロック図、第35図は像形成タイミングを示すタイミングチャート、第36図はドラムインデックスセンサの説明図、第37図は表示操作部のキー配列を示す図、第38図は原稿及び得られる画像を示す図である。
1……原稿、2,3……ダイクロイックミラー、4,5,6……CCD、7,8,9……A/D変換器、10,11,12……シェーデング補正回路、13,14,15……ゲート、16……色修正回路と色分離回路、17……カラーゴースト補正回路、18……MTF補正回路、19……カラーデータセレクト回路、21……多値化手段、23……自動閾値決定手段、24……手動閾値決定手段、25……多値化回路図、26……インターフェース回路、27……画像出力装置、29……RDF、43,44,45,46……現像器、48a,48b,48c……給紙カセット、53……定着器、126……丁合器、130……ADU、(A),(B),(C),(E),(G),(H),(K),(L),(M)……搬送経路。
〔産業上の利用分野〕
本願発明は編集機能を有するカラー画像形成装置に関し、さらに詳しくは画像形成装置から排出される記録材を仕分ける丁合機、即ちソータを有するカラー画像形成装置に関する。
〔発明の背景〕
単に複写するだけでなく、様々な加工を施した画像を再生するいわゆる編集機能を持った画像形成装置がデジタル画像形成技術の開発により実現されている。即ち、原稿の領域を指定して色変換をする色変換領域指定、両面複写、多重複写、頁連写等の機能を自由に選択できる複写機が実現されている。
〔発明が解決すべき問題点〕
このような複写機の多機能化に伴って、複写機の出力、即ち、記録材に記録された画像も多様なものになっている。従って、このような多機能複写機の出力部には、多様な仕分け機能を有する仕分け装置が必要になる。にもかかわらず、従来の仕分け装置、即ち、ソータはこのような多機能化に対応してはおらず、複写機の能力を十分に活かす構成にはなっていなかった。このような状況下では、複写機の多機能な性能がかえって、操作上の混乱を招くことになりかねない。
例えば、仕分けされるべき記録材が一つの排紙更に一緒くたに排出されて、出力の取り扱いに困惑するという事態に直面する場合もある。
従って、本発明の目的は、従来の多機能複写機における前記のような不都合を解消することにあり、編集された画像が形成された記録材を利用し易い形で排出するカラー画像形成装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
前記の本発明の目的は、 カラー原稿を読み取り、カラー画像信号を出力する読み取り手段と、 前記カラー画像信号に基づいて記録材に画像を記録する記録手段と、 画像が記録された記録材を受け取る複数の受け皿と、 原稿の色を指定する色指定手段と、 前記色指定手段による指定に基づいて、記録材に画像記録を行うとともに、前記色指定手段による指定に対応して前記複数の受け皿から選択した受け皿に記録材を排出するように制御する制御手段と、 を有することを特徴とするカラー画像形成装置、 によって達成される。
〔実施例〕
以下に、図示した本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明の実施例にかかるカラー画像形成装置における画像処理システムのブロック図である。
原稿1のカラー画像情報(光学像)は2つのダイクロイックミラー2,3において3つの色分解像に分解される。この例では、赤Rの色分解像と緑Gの色分解像青Bの分解像とに分離される。そのため、ダイクロイックミラー2のカットオフ波長は450〜520nm程度のものが、又、ダイクロイックミラー3のカットオフ波長は550〜620nmのものが使用される。これによって、緑成分が透過光となり、B成分が第1の反射光となり、R成分が第2の反射光となる。
R,G及びBの各色分解像は画像読み取り手段例えばCCDセンサー4,5,6に供給されて、それぞれから赤成分,緑成分及び青成分のみの画像信号が出力される。
画像信号R,G,BはA/D変換器7,8,9に供給されることにより、所定ビット数、この例では8ビットのデジタル信号に変換される。A/D変換と同時にシェーデング補正される。10,11,12はシェーデング補正回路を示す。シェーデング補正の詳細は後述する。
シェーデング補正されたデジタル画像信号はゲート回路13,14,15において最大原稿サイズ幅の信号分のみ抽出されて、次段の色修正回路16に供給される。取り扱う最大原稿幅がA3版である時にはゲート信号としてはシステムのタイミング信号形成手段(図示せず)で生成されたサイズ信号A3が利用される。
ここで、シェーデング補正されたデジタル画像信号をそれぞれVR,VG,VBとすれば、これら画像信号VR,VG,VBが色修正回路16に供給されて画像出力装置用の単色信号に変換される。
この例では、画像出力装置の色が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(Cy)ブラック(Bk)であるように構成された場合を例示する。
変換された各色信号は、それぞれその色情報を示すカラーコードデータ(2ビットデータ)とその濃度データ(6ビットデータ)とで構成される。これらの各色信号のデータは、例えばROM構成の色修正マップに格納されたものが使用される。色修正された画像データはカラー画像処理工程に移る。
先ず、カラーコードデータは次段のカラーゴースト補正回路17に供給されて、主走査方向(水平走査方向)に7×1画素で、副走査方向(ドラム回転方向)に1×7画素でカラーゴーストが補正される。
このような補正を行ないのは、色時、特に黒の文字の周辺で不要な色ゴースト(カラゴースト)が発生するからである。色修正マップの構成によっては、黒文字の周辺に赤又は青の色がそのエッジ部で現れる。カラーゴーストを除去することによって画質が改善される。カラーゴースト処理はカラーコードデータのみ対象となる。
画像処理としてはカラーゴースト補正の他に、解像度MTF補正、拡大・縮小処理多値化のための閾値補正を例示する。
18は解像度補正を行うためのMTF補正回路である。解像度補正は輪郭補正であるので、対象となる処理用の画像データは濃度データである。
カラーデータセレクタ回路19には、表示・操作部からどのような画像処理を行なうかを指示する処理指定信号と、本発明に係るデジタイザからの色指定信号と、現在撮像し、出力しなければならない色を示すY M Cy Bk信号とのいづれかの信号が入力され、これとゴースト補正後の入力信号とから解像度補正された濃度データを必要により変倍回路20を介して次段の多値化手段21に送出するか否かの選択がなされる。
例えば、単に複写する時には、Y M Cy Bk信号と同一の色をもつ画像のみが出力され、原稿全体に対して色変換を行う場合、つまり例えば、マゼンタをシアンに、シアンをマゼンタにそれぞれ色変換しようとする場合には、先ずシアンの現像を行う時にマゼンタの画像データを出力し、マゼンタの現像を行う時にシアンの画像データを出力するように制御されるものである。
なお前記変倍回路20における倍率は表示・操作部からの倍率指定信号又はデジタイザからの指定信号に基づき変倍される。
前記色指定処理において、色別の記録信号が像形成体に書き込まれて形成された静電潜像を現像する場合、色毎にドラムを回転させて現象し、最終の色の現像終了によって始めて、転写処理を行うようなシステムを採用することによって、始めて可能になる。
この場合、撮像動作も複数回実行される。このように、撮像動作と現像動作とを各々複数回行うことによって、画後記録処理をリアルタイムで行なうことができる。リアルタイム処理によって画像記憶用のメモリを削減できる。
カラーデータセレクタ回路19から出力された像データ(濃度データ)は必要により変倍回路20を介して変倍したのち多値化手段21によって多値化される。この例では、6ビットの濃度データが、0〜3の2ビットデータ(4値データ)に変換される。4値化のための基準となる閾値データ(6ビット)は手動若しくは自動設定される。
そのため、開催選択回路22は手動設定のための手動閾値決定手段24と、自動設定のための自動闘値決定手段23とで構成される。手動閾値決定手段24には、色ごとに独立して閾値を決定できるようになされており、外部で指定された閾値が出力され、この閾値をもって多値化される。
自動閾値決定手段23は、所定の閾値が格納されたROMで構成される。手動、自動の切り換えはEE解除信号によって行なわれる。通常は自動設定モード(EEモード)である。又、今どのシーケンスで何色が選択されるべきであるかを示すY M Cy Bk信号信号が供給される。
多値化回路25によってたとえば4値化された画像データはインターフェース回路26を介して画像出力装置27に供給される。インターフェース回路26は、第1及び第2のインターフェースを有し、その一方はトナー濃度コントロールを行うために使用するバッチ画像データ等を受入れるためのものである。
画像出力装置27としては、レーザ記録装置等を使用することができ、レーザ記録装置を使用する場合には、たとえば4値化された画像が所定の光信号に変換されると共に、これが4値データに基づいて変調される。
現像器は、電子写真式カラー複写機が使用される。この例では、2成分非接触現像で且つ反転現像が採用される。つまり、従来のカラー画像形成で使用される転写ドラムは使用されず、画像を形成する電子写真感光体ドラム上で重ね合わせを行う。実施例では、装置の小型化を図るため、画像形成用のOPC感光体(ドラム)上に、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色像をドラム4回転で現像し、現像後転写を1回行って、普通紙等の記録紙に転写するようにしている。
又本発明のカラー画像形成装置においては、前記したように自動原稿給紙手段(以後RDFと称する)及び転写材循環搬送手段(以後ADUと称する)を有するため、以下の各種モードの像形成を行なうことができる。
なお本発明のカラー画像形成装置に利用できるデジタイザは第2図で示されるように、コピーの領域、色、濃度、モード等の各種指定・選択機能を共有し、高能率で編集操作が可能となる。
(4)プロセス選択ボタン4を押してカラーモードを選択し、一色,二色,三色のカラーモードを選択でき、又両面コピー、多重コピー、ページ連写も選択できる。
なお前記デジタイザは(1)Bk,Cy,M,Y,B,G,Rの各コピー色の色指定が可能であり、又前記各指定色のコピー濃度を16段階で表示することができる。前記16段階の各濃度はウェッチ状に配列されている。
前記色指定を行なうときは、モード選択ボタンの色指定ボタン2及び濃度指定ボタン3を押して色指定のモード選択を行なった後、ライトペンにより操作面上の指定位置を指定すればよい。
(2)又変倍指定が可能であり、変倍率選択ボタン5を押して変倍モードとした後操作面上の指定位置を指定する。
変倍率は1%該みで25%〜400%までとする。
3)原稿のコピーしたい領域指定を行なうことができ、モード選択ボタン1を押して領域指定のモードを指定し、操作面上に原稿を上向きに配置し、その上からライトペンで位置定を行なうことにより実施できる。
(1)既に先に説明した通常の片面原稿から片面コピーをうる場合、a)通常のコピープロセスで、例えばY M Cy Bkのフルカラーコピーが得られる外、 実施例2で後述するが、カラー原稿情報を2色、例えばR及びCyに色分解し、光電変換及びA/D変換後、複数の特定色、例えばR,B,Bkの3色それらの1色づつの記録信号により上記3色のコピーをうるようにしてもよい。
(b)又複数の色別の画像を有する片面原稿からそれぞれの色別の画像を分離して複数の片面コピーをうることもできる。例えばY M Cy Bkの色別の4種の画像が配置された片面原稿から、Y画像、M画像、Cy画像、Bk画像の4枚の片面コピーをうることができる。この場合、線形成体の回転毎に1色づつの現像・転写・定着を行なって色別の4枚のコピーを形成する。
その際原稿の色別の画像は異なった領域に分布されているため領域指定が必要とされ、表示・操作部の領域指定キー又はデジタイザによる領域指定がなされる。又色別の各コピーに色変換、変倍、濃度変換を行なう場合も、表示操作板以外に、デジタイザの機能を利用できる。
(2)RDF,ADU及び中間トレイを用いて両面原稿から両面コピーをうる場合は表示・操作部又はデジタイザのキーを操作して両面コピーモードとする。
RDFにA面,B面の両面を有するカラー原稿をセットし、かつ複写枚数もセットする。コピースタートと共に前記カラー原稿が原稿台上にA面を下にして給紙され、像形成体上に単色又は多色トナー像が形成され、サイズ指定の転写材上に転写・定着され、ADUを用いて反転搬送され中間トレイにストックされる。この操作はセットされた複写枚数分くりかえされる。次にRDFによりカラー原稿が反転搬送され、原稿台上にそのB面がセットされ、コピーが再開され、線形成体上にB面のトナー像が形成され、前記中間トレイ上の転写材が搬送され転写・定着されて丁合機上に排出される。
(3)片面原稿から両面コピーをうる場合も(2)項とほぼ同様の操作とされるが、RDFにセットされた最初の原稿は、そのトナー像が転写材上に転写・定着後、原稿トレイに排紙され、次の原稿が原稿台上に給紙され、新な原稿のトナー像が中間トレイを介して搬送された転写材の裏面に転写・定着され、丁合機上に排出される。
(4)複数の片面原稿又は両面原稿の画像を1枚の転写材上に合成して転写・定着して多重コピーをうる場合し、表示操作部又はデジタイザのキーを操作して多重コピーモードとし、RDF・ADU及び中間トレイを用いて像形成を行なう。複数の片面原稿より多重コピーをうる場合は、カラー原稿がADFにより(3)項の場合と同様にして更新されるが、最初のカラー原稿のトナー像が転写・定着された転写材はADUにより中間トレイを介して搬送され、更新された新な原稿のトナー像が前記転写材の画像面上にレイアウトして転写・定着され、丁合機上に排出される。なお両面原稿の場合は、(2)項の場合と同様にしてRDFによりA面に代えてB面が反転・搬送されてコピーされる。必要によりコピーの領域、色、濃度、倍率の指定を行なう場合は表示・操作部又はデジタイザの機能が利用される。
(5)小サイズの2頁分を含む大サイズ(例えばA3版)のカラー原稿の1頁目と2頁目を2枚の小サイズ(例えばA4版)の転写材又は小サイズの表・裏にコピーするページ連写を行なうことができる。この場合表示操作部又はデジタイザによりページ連写を指定してコピーされる。まず2枚の小サイズの転写材にページ連写する場合は原稿の1頁目を領域指定してトナー像を形成し、小サイズの転写材を給送し通常のコピープロセスで転写・定着して排出し、次に2頁目を領域指定し、同様にして次の小サイズの転写材上にコピー画像を形成する。しかし小サイズの転写材の両面にページ連写する場合は、ADU及び中間トレイを用い、1頁目の像形成の後転写材を反転搬送して2頁目の像を転写材の裏面に形成し定着後丁合機に排出される。
なお前記(2)〜(5)のモードは互いに組合わせて実施することができ、例えば両面コピーと多重コピー、両面コピーと連写コピー等を組合わせたことができる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例により具体的に説明するが本発明の実施の態様はこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例を第1図及び第2図を参照し、かつ第3図以下の図面を用いて説明する。
第3図は本実施例のカラー画像形成装置の具体的構成を示すもので、Y M Cy Bkの4色重ね合わせによりフルカラー画像形成が可能であり、両面コピー、多重コピー、ページ連写、変換コピー、拡大縮小、領域指定、色濃度変換、等の各種編集機能を有し、かつコピーを分類整理する丁合機を有している。
前記カラー画像形成装置は「読取り部A」、「書き込み部B」、「記録部C」、「制御部D」、「表示操作部E」から構成され、以下順を追って説明する。
「読取り部A」
第3図に示されるようにカラー原稿の供給はRDF29により行なわれる。まず原稿補給台29aから経路(D)を介してカラー原稿1が原稿台上に供給セットされ光学系により光走査される。なお29bは戻り原稿を収容する原稿トレイである。
この光学系は、螢光灯30,30′及び反射ミラー31が設けられたキャリッジ32、Vミラー33及び33′が設けられた可動ミラーユニット34で構成される。
キャリッジ32及び可動ユニット34はステッピングモーター35により、スライドレール36上をそれぞれ所定の速度及び方向に走行せしめられる。
螢光灯29,30により原稿1を照射して得られた光学情報(画像情報)が反射ミラー31、ミラー33,33′を介して、光学情報変換ユニット37に導かれる。
尚、カラー原稿の光走査に際しては、光学に基づく特定の色の強調や減衰を防ぐため、螢光灯30及び30′としては、市販の温白色系の螢光灯が使用され、又、ちらつき防止のためこれら螢光灯30及び30′は、約40kHzの高周波電源で点灯、駆動される。又、管壁の定温保持或いは、ウォームアップ促進のため、サーミスタ使用のヒーターで保温されている。
の左端部裏面側には標準白色板38が設けられている。これは、標準白色板38を光走査することにより画像信号を白色信号に正規化するためである。
光学情報変換ユニット37はレンズ39、プリズム40、2つのダイクロイックミラー2,3及びRの色分解像が撮像されるCCD4と、G色の色分解像が撮影されるCCD5と、B色の色分解像が撮像されるCCD6とにより構成される。
光学系により得られる光信号はレンズ39により集約され、上述したプリズム40内に設けられたダイクロイックミラー2によりB色光学情報と、Y色光学情報の色分解される。更に、ダイクロイックミラー3によりY色光学情報がR色光学情報とG色光学情報に色分解される。このようにしてカラー光学像はプリズム40によりR,G,Bの3色光学情報に分解される。
それぞれの色分解像は各CCDの受光面で結像されることにより、電気信号に変換された画像信号が得られる。画像信号は信号処理系で信号処理された後、各色信号が書き込み部Bへと出力される。読取り系Aは第1図に示したように、色分解、光電変換、A/D変換、シェーディング補正、色修正(濃度修正を含む)又は色分離、カラーゴースト補正、MTF補正、変倍、閾値決定、多値化等の各手段その他インターフェース等を含んでいる。
まず、前記各手段の具体的構成を説明する。
(シェーディング補正)
シェーディング補正を必要とするのは次のような理由に基づく。
第1に光学系に、第2に光源に問題があるからであり、第3には、CCDセンサのPRNU、(Photo Response Non Uniformity)補正が必要である。
光学系については、C0S4θ則だからである。
光学系の問題について以下に説明する。光源例えばハロゲンランプは線状の光源であるが、フィラメントの影響等により、第4図(a,b,c)に示すように管長方向に対して光量の不均一性が発生する。
ハロゲンランプのフィラメントの配置を変えて、光量が逆COS4θとなるようにすることもできる。しかし、フィラメントの密度により発光スペクトルの分布も変化するため、実用上カラー画像読み取り装置では、光量を均一にすることはできない。一方、光源を長時間使用する場合においては、管の端部で所謂黒化現象が発生し、周辺での光量低下が著しい。更に、螢光灯光源においては管壁温度に依存して光量が変化する。
このような理由から光量の不均一性が生ずる。
更に、第3の問題として、CCDセンサは通常2047〜5000画素程度までの画素数が一列に配列された構造となっている。これだけの数の各画素の特性を均一にすることは一般に困難である。通常はPRNUとして±10%あり、項画質化を図るためにはこの感度ムラを補正する必要があるからてせある。
シェーデングがあると、同じ白の原稿を撮像しても、その出力は第4図イのAのようにその周辺で出力レベルが低下した白信号しか得られない。
そこで、シェーデング補正を行うため、先ず光学系が動作し、本走査に入る前に標準白色板38を走査して白信号(第4図イのA)を得、これをA/D変換時のリファレンス信号として使用すれば、A/D変換時の量子化ステップがこのリファレンス信号によって変調される。つまり、第4図イのAに示すように、量子化ステップは画像端部ではその刻みが小さく、中央では大きくなるように制御される。
その結果、このようにリファレンス信号を変調しながらA/D変換すると、その出力(アナログ出力)は第4図イのCに示すように一定の出力レベルとなってシェーデング歪が補正されることになる。このように、本走査前に撮像された白信号はシェーデング補正用の基準信号として利用される。
シェーデング補正回路10,11,12の一例を第5図に示し、動作時の各部の信号を第6図のタイミングチャートに示す。
この例では、2ラインにわたり標準白色板38を撮像して、これをリファレンス信号として利用するようにした場合であって、第1のバッファ10aはこの2ラインの期間のみ、これに供給される切り換え信号Vs(第6図B)によって能動状態に制御され、その結果、A/D変換された白信号がこの第1のバッファ10aを介してメモリ10bに格納される。
通常の画像読み取り動作モードになると、第6図Aに示す画像信号が出力され、これがA/D変換器7でデジタル化される。画像読み取り動作モードに至と、メモリ10bは読み出しモードに制御されると共に、第2のバッファ10cが能動状態に制御され、メモリ10bから読み出された基準信号(白信号)はD/A変換器10dにおいてアナログ信号に変換され、これがA/D変換器7に対するリファレンス信号として使用される。
A/D変換器7は第7図に示すような並列型のA/D変換器が使用され、並列構成の比較器7aのそれぞれに上述のリファレンス信号が印加される。尚、このA/D変換器7において、7bは複数のブリーダ抵抗器で構成された基準信号形成手段、7cはエンコーダ、7dはラッチ回路である。
第2のバッファ10cを動作期間のみ能動状態に制御するため、オア回路10eを介して切り換え信号と画像有効進行のオア出力OR1(第6図E)が供給される。
この例では、第5図のバッファ10fが設けられ、水平ブランキング期間中、所定レベル(ハイレベル)の基準信号でA/D変換するようにしている。そのため、水平ブランキング期間(画像非有効期間)のみ能動状態となるように、インバータ10gでオア出力OR1を位相反転した出力OR2(同図F)が供給される。
従って、同図Gに示すリファレンス信号で比較器7aに対する基準信号が変調されるため、A/D変換された画像データをアナログ化すると、同図Hに示すようになる。
尚、CCDの全画素の白信号をメモリ10bに格納すれば、PRNUの補正も同時にできる。
シェーデング補正は赤、青及び緑の各チャンネルに対して独立に行われる。これは、例えば赤側の白信号を用いて縁側の信号を補正しようとした場合には、赤側のCCDのPRNUと縁側のそれとが相違するために、補正後の緑側の白信号出力のバラツキが大きくなるという問題が生ずるおそれがあるからてある。
第5図では、水平ブランキング期間HBLKにも所定の基準レベルをもった基準信号でA/D変換されるようになされているが、これは次のような理由に基づく。
シェーデング補正時、特に画像有効期間外のA/D変換動作は、1ラインメモリに記憶されたシェーデング補正データをそのままA/D変換器7の基準端子7e(第7図)に印加した場合、A/D変換器7としては、そのA/D変換の変換範囲が略0となり、更に入力信号とシェーデング補正用の基準信号が同電位となる。更には、この入力信号にはすくなからずノイズNが混入している(第8図A)。
A/D変換器7は入力画像信号、基準信号それぞれの電圧変動により判定を順次実行する関係上、変換範囲が略0であるために、その判定結果は出力の最大値(ハイレベル)か、最小値(ローレベル)のいずれかに決定される。
この出力値の変動がノイズ等の影響により、比較的短い期間に行われると、A/D変換器の比較器等が略同時にオン,オフを繰り返し、A/D変換器として大きな電流の変化が発生する。
この電流の変化は、比較的周波数が高く、信号波形には存在しないものであるため、入力信号ヘノイズとして影響を及ぼす可能性が大きい。更には、発生源には比較的多く電流が流れているため、インピーダンスが小さく、電源ライン接地ラインに通常の場合よりも大きなノイズとなって混入する可能性が大きい。
A/D変換器の入力信号及びシェーデング補正用リファレンス信号(第8図B)の値が原因となって発生するノイズは入力信号暗レベルに混入し、これによって暗レベルが大きく変動してしまう(同図C)。
そこで、この例では、少なくとも画像有効期間外の黒レベルの期間は、変換範囲が0にはならないようにして、ノイズの混入を防止したものである。
画像の有効期間以外に設定する電圧値は、実施例では、A/Dのフルスケール値とし、変化範囲が0Vとなることや、被シェーデング補正信号とシェーデング補正信号が同一電圧になることを防いでいる。
以上の処理によりA/D変換とシェーデング補正は同時に行えることとなる。このような補正方式においては、白入力信号がA/Dのフルスケールの30〜40%以上であれば略補正が可能である(第9図A)。
但し、この限界を越える低い白信号がくると(例えば、黒化や長時間点灯による光量低下)一応は補正が可能であるが、画像信号は、非常にノイズが重畳した形となり、そのままの形で使用することは実用上困難である(第9図B)。
(色修正処理(但し濃度変換処理を含む))
以上のようにシェーデング補正された赤,緑,青の画像信号をそれぞれ濃度変換を行う。濃度変換を行う目的は、この後に行う色修正処理の際に情報量を人間の視覚特性を考慮して低下させることである。ここでは、赤の読取信号を8bitとして、6bitに濃度変換(データ圧縮)する例について説明する。読取信号8bitのレベルはシェーデング補正の際に用いられたA/D変換器の特性により完全に黒のレベルから、白地の基準信号を256等分したものでありレベル0は0から1/256まで、レベル1は1/256〜2/256となる。一方、濃度信号6bitは一応反射濃度が1.5以上のものは殆どないため、濃度0から濃度1.5のレベルを64等分したものである。従って、レベル0は濃度0〜1.5/64となり、レベル1は1.5/64〜2×1.5/64となる。読取信号は反射強度Iであり、濃度信号は反射強度Dであるため、2つの関係は次式のようになる。
D=−log10(I/I0)
ここで、I0は基準白色信号の反射強度である。この変換式と、上述した信号の量子レベルの関係を考慮してROMテーブルにより、画像信号を濃度信号に変換する。
ここでは、赤の画像信号の濃度変換について8bitから6bitにして行うが、緑の画像信号の濃度変換についても同様に8bitから6bitにするが、青の画像信号は人間の色覚の特性から赤や緑より濃度信号のレベルの数が少なくてもよいため、8bitから5bitとする。
次に、色彩を忠実に再現するための色修正処理について説明する。色修正処理をしないままカラー記録を行うと色彩の彩度が低下したり、色相が変わったりする。
この原因は主として次の2つである。
(1)読取装置の総合的な分光感度が人間の色覚と異なっている。
(2)記録のカラートナーの色が理想的なものとはほど遠く、彩度が低下している。
この色修正処理として従来線形マスキング法がよく用いられてきた。即ち、読取装置からのカラー濃度信号Dr,Dg,Dbを記録トナーレベルY,M,Cyで下の線形マトリックスにより変換する方法である。
しかしながら、線形マトリックスによる方法は多項式による(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy)変換の近似であるため、どうしても誤差が生じる。この問題を解決する方法として、色差等の判別量から(Dr,Dg,Db)と(Y,M,Cy)の最適な組合わせを全ての場合の中から見付けて行く方法が考えられる。この方法は色修正を行うには最も優れた方法である。これは、(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy)の最適な組合わせを示す対応表(ルックアップテーブル)をリード・オンリー・メモリー(ROM)としてもち、(Dr,Dg,Db)の情報をアドレスして参照することにより、(Y,M,Cy)を得る方法である。
以上の例は(Y,M,Cy)の3色記録を例として説明してきたが、本発明においては(Y,M,Cy,K)の4色記録を行う。そこで、(Y,M,Cy)を下色除去と呼ばれる処理により、(Y,M,Cy,K)の信号が得られる、本発明においては、色修正と下色除去を同時に行う対応表を作成し、(Dr,Dg,Db)→(Y,M,Cy,K)を一度に行う。
この回路構成を第10図に示す。半導体メモリの大きさは512kB(キロバイト)であり、入力アドレスはA0〜A18の19本、出力は1B=8bitの8本であり、Dr信号に6本、Dg信号に6本、Db信号に5本、YMCyK信号に2本割当てる。出力信号は、上位に後述する2bitのカラーコード、下位に6bitのYMCyKの濃度レベルを出力する。
(1画素情報)=(カラーコード)+(濃度情報)である。
例えば、YMCyBk信号がYのとき10進数表示でイエロー(Y)濃度値が30レベル(011110)の画素は有彩色(コード01)なので、上式より、(1画素情報)=01011110B=5E16となる。
尚、ここでは、00…白,01…有彩色,10…空き,11…黒と定めてある。
又、記録色M,Cy,Bkの時もYと同様である。ここではM,Cy,BkのカラーコードはYと同じ内容を入れる。
(カラーゴースト補正)
次に、カラーゴースト補正について説明する。読み取られた画像のうち、黒文字等のエッジでカラーゴーストと呼ばれる色誤りが生じる。このカラーゴースト発生原因は多種あるが、主なものとしては、(1)3つのCCDの画素ズレ(取り付け精度・経時変化)
(2)R,G,B像の倍率不一致(3)レンズ色収差に起因するR,G,Bの出力レベル差(4)CCDセンサ,ドライバ回路のノイズがある。
以下説明する。
カラーゴーストの出現例を第11図に示す。同図は黒文字の「性」という漢字を撮像し色分離後に出現しているカラーゴーストを示したものである。又、第12図は第11図の一部を拡大したものである。この例をみても分るように、カラーゴーストとしては、第12図に示すように、黒の線のエッジ部では赤とシアンが出現している。
他の色の組合わせではカラーゴーストの出現の仕方が異なっているのは明らかである。
このような現象を発生する原因を上記1〜3の場合について詳細に説明する。
(1)3つのCCDの画像ズレ CCDの位置合わせが厳密に行われていないと、色分離時に、黒のエッジでは赤と青、赤のエッジで黒、青のエッジで黒のゴーストが出現することとなる。
従って、これを防ぐためには3つのCCDの位置合わせを厳密に行う必要がある。通常は1画素以内、好ましくは1/4画素以内で位置合わせを行う必要がある。本例では、これを実現するために3つのCCDを治具上で一致させ、次に接着剤で固定する方式を採用して実現している。
第13図以下にその一例を示す。
レンズ鏡胴54は、第13図に示すように保持部材54aの上方に向けて垂直に開いたV字状の受け部に収められて締め金具54cによって固定された上で装置基盤55の所定位置に取り付けられるようになっている。
保持部材54aの後側面にプリズム40の前面部を落し込める取り付け面54bを設けていて、該取り付け面54bに対し取り付け部材56によって抱持した前記プリズム40をネジ止めにより圧接して固定することができるようになっている。
取り付け面54bは単純な機械加工工程によって形成されるものであるからレンズ鏡胴54との距離やその光軸に対する垂直度の精度が極めて高く、それに取り付けられるプリズム40を通じて前述したCCD4,CCD5,CCD6の受光面に所定の光像を正しく結像することができるようになっている。
第14図に示すように、レンズ鏡胴54の光軸と直角な平面54bとプリズム40のレンズに相対する平面40aの垂直度R1,R1′のずれ量(レンズ光軸に対するダイクロイック面の垂直度R1,R1′の傾き量)のきき方は、白地に対する白線部と黒線部の信号出力Y,Xより求められる解像度MTFMTF=(y−x/y+x)×100(%)で与えられ、通常で30%以上の値に対して傾き量が角度に対して10分で3割前後(9%)の低下となり、更に角度30分で5割(15%)以上の低下をきたしてしまい、白黒判別信号取出に支障をきたしてしまうので、この間の面精度保持は重要である(この場合レンズ鏡胴端にプリズム面を接する構造としても良い)。
プリズム40に対するCCD3,4,5は取り付け部材を介して接着剤によって固設される。
以上の方法でCCDの全体としての位置ずれは、1画素を7μmとした場合7μm/4=1.75μm以内に抑えることが可能となった。
(2)赤,緑,青像倍率不一致 色原稿を対象とする場合、レンズの色収差時等の影響がある。これは、緑と赤に光の波長域を2つに分けた場合、例えば第15図に示すように、緑側の結像位置Fと赤側の結像位置Eが異なるために、特に像高の高い所で顕著に現れる現象である。レンズによっては1画素程度のズレ量を発生する場合がある。
(3)赤,緑,青出力のレベル差 レンズ色収差改善への設計を行わないと、レンズの色収差のためのMTF値が赤,緑,青で大きく異なることがある。これはCCDの出力としてはレベルの差として現われてくる。
黒線を撮像した時に、赤,緑,青の出力信号を6ビットA/D変換器で量子化したとして、赤,緑,青の出力信号レベル差が互いに4以下となるようにCCD取り付け時に配慮することが好ましい。
以上のような対応により、カラーゴーストはある程度軽減することが可能であるが、量産時のレンズ性能バラツキ、CCD取り付け精度のバラツキを考えると、実用上は完全に除去することは困難である。
このような理由により、色分離後のカラーコードを用いて電気的にもカラーゴースト補正を行うようにしている。
カラーゴースト除去はカラーパターン法による。
これは、 オリジナル黒→有彩色のゴーストのように、オリジナルの色に対して、出現するカラーゴースト色が決まっているからである。カラーパターン法による場合、着目画素の色を決めるのに着目画素と、その周辺の画素の色の出方(パターン)を調べれば、原画の色を識別できる。
例として、第16図に着目画素と周囲のカラーパターンと、その時に決定される着目画素の色についての決定を示す。
第1の例では、着目画素の両側は自と黒であるので着目画素の有彩色は黒のエッジで出現したカラーゴーストと判断される。従って、第1の例は、着目画素は黒色に変更される。
これに対して、第2の例ではカラーゴーストが出現しているとは判断されず、着目画素の色がそのまま出力される。
このような処理はなかなか演算回路では実現し難く、本例ではROM化してLUT(ルックアップテーブル)形式で利用している。カラーパターンとしては、1次元、2次元の方式が考えられているが、色数をN、着目画素を含む周辺画素をMとするとカラーパターン数はNM個となる。従って、2次元のパターンを用いるとMの数が急に増え、実用に耐えなくなってしまう。つまり、2次元パターンでは各次元方向の(主走査方向/副走査方向)周辺画素数が多く取れない割にパターン数のみ多くなるのである。
第17図にサイズとカラーパターン数の関係を示す。
本例では、1次元で1×7の大きさのサイズ(つまりN=4,M=7)のカラーパターンを用いており、主走査方向、副走査方向独立にカラーゴースト除去を行っている。この時、主走査方向と副走査方向では画像中のカラーゴーストの出力に差がないために、本例では主走査方向、副走査方向で同一のカラーパターンを用いている。
カラーパターンサイズとしては、1×7の大きさを選定しているが、カラーゴースト出現の程度が少なければ1×5のように、より小さいサイズのカラーパターンを用いることも可能である。1×5のサイズのカラーパターンでは1画素の、1×7のカラーパターンでは2画素までのカラーゴーストをそれぞれ除去できる。
1×7のサイズのカラーパターンを用いた場合、カラーコードがROMのアドレスとして入力される。例えば、カラーコードを白:00,有彩色:01,変換色:10,黒若しくは灰:11とすると、下記のカラーパターンでは 白 白 白 有 黒 黒 黒(周辺画素カラー)(着目画素カラー)(周辺画素カラー)
カラーコードのパターンとしては 白: 白: 青: 青: 黒: 黒: 黒 00 : 00 : 00 : 01 : 11 : 11 : 11となりアドレスは、 007F 又、このアドレス先には、第16図に示すように変換色のコード 10が格納されている。以上の方式によりLUTを実行する。
実際には1×7のパターンでは、14ビットのアドレス線が必要であり、パイポーラROMとしては、アドレス14ビット入力、カラーコード2ビット出力のものがあればよいが、これだけの容量の高速ROMは余り市場に出回っておらず、且つ高価である。
本実施例では、先頭の1画素によりROMを選択し、残りの6画素のコードでLUTを行うようにしている。
このカラーゴースト補正は、読み取り画像の主走査方向、副走査方向の順に行い、注目画素の最終出力コードが変換色10の場合は以下の濃度レベル変換を行う。
記録色がY,M,Cyの時、濃度レベルを0とする。
記録色がKの時、濃度レベルを加算(例えば+16)とする。
もし、高速のROM(大容量)があればカラーパターンを同一ROMに格納できる。ROMを4個用いて先頭画素のカラーによりROMを切り変えてLUTを行ってもよい。
大容量高速のバイポーラROMとしては、例えば富士通製MB7143/7144等がある。
低速、大容量のEPROMを使用する場合、動作前に複数のSRAM等にデータを転送し、このSRAMを用いてカラーゴースト補正を行うこともできる。
第18図はカラーゴースト補正回路18の一例を示すブロック図である。カラーゴースト処理は、主走査方向(水平走査方向)と副走査方向(垂直走査方向)に対して行われる。
この例では、水平方向に7画素、垂直方向に7ライン分の画像データを利用して水平及び垂直方向のゴーストを除去するようにした場合である。
カラーゴースト処理は画像データのうち、カラーコードのみが対象となる。
そのため、色修正ROMから読み出されたカラーコードは、先ず、主走査方向ゴースト補正回路18Aに供給される。そのため、カラーコードデータは順次7ビット構成のシフトレジスタ57に供給されて並列化される。この7画素分の並列カラーコードデータは水平方向のゴースト除去用のROM58に供給されて各画素ごとにゴースト除去処理がなされる。ROM58の使用例は上述した通りである。ゴースト処理が終了するとラッチ回路59でラッチされる。
これに対して、色修正ROMから出力された濃度データはタイミング調整用のシフトレジスタ60(7ビット構成)を介してラッチ回路61に供給されて、カラーコードデータに続いて濃度データがシリアル転送されるようにデータの転送条件が定められた。
シリアル処理されたカラーコードデータと濃度データとがカラーゴースト補正回路18Bに設けられたラインメモリ部62に供給される。
ラインメモリ部62は7ラインの画像データを使用して垂直方向のカラーゴーストを除去するために設けられたものである。尚、ラインメモリは合計8ライン分使用されているが、これはリアルタイム処理の一手段を示すもので、勿論7ライン分でもリアルタイム処理は可能である。
8ライン分のカラーコードデータと濃度データは後段のゲート回路群63においてそれぞれ分離される。ゲート群63はそれぞれのラインメモリ62a〜62hに対応してそれぞれゲート回路63a〜63hが設けられている。
ラインメモリ部62において同時化された8ラインメモリの出力データはゲート回路群63において、カラーコードデータと濃度データとに分離され、分離されたカラーコードデータは選択回路64に供給されて合計8本のラインメモリのうち、カラーゴースト処理に必要な7本のラインメモリのカラーコードデータが選択される。この場合、ラインメモリ62a〜62gが選択された時には、次の処理タイミングでは、ラインメモリ62b〜62hが選択される如く、選択されてラインメモリが順次シフトする。
選択され、且つ同時化された7ラインメモリ分のカラーコードデータは、次段の垂直方向のゴースト除去ROM65に供給されて垂直方向のカラーゴーストが除去される。
その後、ラッチ回路66でラッチされる。
これに対して、ゲート回路群63で分離された濃度データは直接ラッチ回路67に供給されて、カラーコードデータとタイミング調整された上で出力されることになる。
この解像度補正は色修正に処理するようにしている。先ず、これについて説明する。
従来では、上述したように画像データを多値化した後に色修正を行う処理工程が一般的であるから、解像度補正は多値化処理の前段階で実行する必要があった。そのため、複数のCCDを使用して原稿の色分解像を撮像するものでは、各CCD出力に対応して解像度補正を実行しなければならない。つまり、解像度のための回路を複数個用意する必要があった。
しかも、複数の色分離毎に光学レンズのMTFが相違するため、MTF補正用のパラメータがそれぞれの解像度補正回路によって異なってしまうという欠点もある。
この発明のように色修正後で多値化処理前に解像度補正処理を施すようにすれば、取り扱う情報が1つであるために、回路規模の縮小、補正パラメータの決定の簡略化等の実用上のメレットを有することになる。
(解像度(MTF)補正)
一般に画像を記録再生するまでのMTF劣化の要因としては、以下に示すように、(1)光学系(2)光学走行系(3)処理回路(4)記録系の問題がある。
1については、レンズのMTF(波長域別、像高に対する変化、結像位置の許容幅、加工精度)、プリズム面の精度、CCDの取り付け精度、CCDチップのそり、光源のスペクトル変動等によって、光学系の性能が変動するからである。
2の光学走行系では、光学ミラー等の振動や移動速度の変動が挙げられる。
3の処理回路に関しては、アナログ回路での容量成分による信号波形の歪み、特に伝送線等を通過することによって生ずる信号歪みがある。
4の記録系の問題としては、以下のような点を列挙できる。
・レーザビームのビーム径、ビーム形状・感光体ドラムヘのトナーの現像特性(トナー付着量、トナー濃度、トナー粒径、トナー色等)
・転写特性(転写率、転写紙への転写特性等)
・定着特性(トナーの定着前後のトナー径の変動等)
このような要因の中で、解像度の劣化に直接影響を及ぼすのは、光学系とその走行系である。
第19図に光学系を駆動した時の主走査方向と副走査方向のMTF値(補正前)を示す。この特性は2〜16dots/mmまでの空間周波数をもつ白黒のパターンを走査した時の計測値である。
この場合のMTFはMTF=(W−Bk)/(W+B)(%)
として定義して使用した。ここに、Wは白信号、Bkは黒信号である。
第22図からも明らかなように、MTFの劣化は副走査方向の方が著しい。同程度に補正するには、主走査方向に対して副走査方向の補正量を2〜4倍に設定すればよい。
画像の細線部の再現性を向上させるには、MTF値として、30%以上必要であると言われている。
そこで、着目画素とその周辺画素の重み付け加算処理によって解像度補正手段を構成した場合において、上述した主及び副走査方向を同程度に補遺し、しかも細線部の再現性を劣化させないようにするには、解像度補正手段としては、3×3の画素の画像データを使用するコンボリュウションフィルタを採用すればよい。
フィルタの要素を左側に、その時の対応する画素位置(i,j)を右側に書くと、下記のようになる。
(i,j)の画素の濃度Iijに対してその周りの8個の画素に着目する。この時、(i−1,j−1)〜(i+1,j+1)に対して新しい濃度値をIij′とすると、Iij′=Iij×Cijここに、Cijはフィルタ係数であって、Cij=a,b,c,…,iである。
上述した補正内容を実現するためのフィルタ係数の一例を以下に示す。
補正量を強くしたい時は、それに応じてフィルタ係数を適宜設置すればよい。
第20図はこのコンボリュウションフィルタを使用したMTF補正回路19の一例を示す回路構成図である。
3×3のマトリックスを使用する関係上、2個のラインメモリ19a,19bと、9個のラッチ回路19c〜19kが使用され、第1の加算器191と乗算器(ビットシフト回路)19mとで1行2列と3行3列の畳込み処理が行われ、第2の加算器19oによって2行1列と2行2列の畳込み処理が行われる。3ビットシフト回路で構成された乗算器19nで2行2列の処理が実行される。そして、これらの演算出力を更に第3及び第4の加算器19p,19qを使用して加算処理した後、正規化回路19rで正規化することにより、畳込み処理された新たな濃度値Iij′が得られることになる。
解像度補正回路19は上述の例以外にも、乗算や加減算処理の代りにROM等を使用してもよい。
又、カラーゴースト処理後に解像度補正を実行しているが、色修正処理後多値化処理の前であれば、その処理位置は問わない。
更に、ラインメモリはカラーゴースト補正用に使用されるラインメモリを共通に使用するように構成することも可能である。
(変倍処理)
拡大縮小の原理 拡大縮小の原理は、例えば拡大(倍率124/64でのサンプリング)では、第20図に示すように行なう。すなわち、この第20図はサンプリングのタイミングを示すものであるが、64/124(=0.51613)をサンプリングタイミングのステップ幅とし、オリジナル画像データの隣接する画素データの位置の比較により、予め決めた補間データを選択する選択データを求め、これにより補間データを得て、これを変換画像データとする。この例では、オリジナル画像データをD0,D1,D2,D3,D4とし、その各々の階調レベルを0,F,F,0,0とした。各オリジナル画像データ間の単位距離は1である。よって、サンプリング位置により選択データはノルマライズされて、
となる。左側がサンプリング位置である。右側のカッコ内はサンプリング順を示し、その左側の記号が選択データを示す。この選択データによって得られる補間データ、つまり変換画像データは第6図の例では0(S0)、8(S1)、F(S2)、F(S3)…となる。カッコの左側の記号がその変換画像データである。
一方、縮小(倍率33/64でのサンプリング)では、第21図に示すように行なう。ステップ幅は、64/33(=1.93939)となる。各オリジナル画像データは第20図と同一である。この場合は、オリジナル画像データが間引かれ、得られる変換画像データの数は減少する。この場合の選択データはノルマライズされて、
となり、変換画像データは0(S0)、F(S1)、0(S2)…となる。
拡大縮小回路 以下の説明では入力されるオリジナル画像データDaは6ビット、倍率は0.5〜2.0で1.5%刻みであるとし、1.5%の近似として×164を用いる。原理的には、サンプリング周期が変わったのと同等の動作をさせるように回路が構成されており、拡大時には変換画像データはオリジナル画像データ数よりも増え、縮小時にはオリジナル画像データが間引かれて変換画像データ数は減少する。
そして、オリジナル画像の主走査方向の拡大縮小は、拡大縮小回路22を用いて電気的に行ない、副走査方向の拡大縮小はCCD4,5,6の露光時間は一定にしておいて副走査の移動速度を変えて行なう。つまり、その副走査速度を遅くすると拡大、速くすると縮小されることになる。
タイミング発生回路200は原稿読取部の同期制御回路からのタイミング信号であるクロックCLK1、水平同期信号H−SYNC、主走査方向有効信号H−VALID、副走査方向有効信号 −VALIDを基にして回路全体のタイミング信号を発生する。その信号中にはクロックCLK1の二倍の周波数のクロックCLK2もある。
入力する6ビットのオリジナル画像データDaは、クロックCLK1を受けるラッチ201,202によってシフトされて、1画素分だけずれたDa1、Da2として得られ、予め2点間の上記した補間データがテーブルとして格納されている補間ROM203のアドレス信号となる。別表−1は補間データのテーブル内容の一部分を示したもので、実際には別表−2の姿でROM203に書き込まれていて、2点間の直線補間された補間データDbが記憶されている。この補間ROM203のアドレスとしては、端子A4〜A7、A8〜A11に入力する2点の各々のオリジナル画像データDa1,Da2と、直線で補間したどの位置を出力するかの選択データSD(端子A0〜A3に入力する)が与えられる。そして、補間ROM203はこれら3者によるアドレスが与えられると予め記憶している4ビットの補間データDbをラッチ204に出力する。
一方、データ選択テーブル205は、外部から設定される倍率とタイミング発生回路200からのクロックCLK2をカウントするカウント回路206のカウント値によりアドレスされ、テーブルから選択データ信号SDと拡大縮小時の処理タイミング信号TDを出力する。処理タイミング信号TDはラッチ207,208でクロックCLK2により同期をとられた後にゲート回路209に入力し、そのクロックCLK2を通過させるかそれとも遮断するかをコントロールする。ゲート回路209によりコントロールされたクロックが後記する書込みクロックCLK3となる。
別表−3に124/64(拡大)、別表−4に33/64(縮小)の場合のデータ選択テーブル205のテーブルの一部の内容を示した。これらにおいて、出力データ8ビットの内、上位4ビットが補間ROM203の上記した選択データSDとなるデータ、下位4ビット(この場合は0,1のみ)が書込みクロックCLK3を出力する『1』か、しない『0』かをコントロールするための処理タイミングデータTDである。第23図(a),(b)に124/64(拡大)、33/64(縮小)のタイミングチャートを示す。
拡大(124/64)時に変換された画像データDbは別表−5に示すようになる。この変換された変換画像データS0〜S9の時、書込みクロックCLK3が出力されて、後段の2値化回路210に送られる。
一方、縮小(33/64)の場合は間引きされるデータがあるため、変換画像データDbは表−6に示すように出力される。ここで、変換画像データが無効データ或いは間引きデータの時は、書込みクロックCLK3は出力されない。無効データとは回路の基準クロックCLK2を基準クロックCLK1の2倍に合わせているために縮小時に出力されるデータ、また間引きデータとは縮小時にオリジナル画像データDaから変換画像データDbを作らないタイミングで出力されるデータである。
そして、上記のようにして拡大或いは縮小処理により得られた変換画像データDbは、書込みクロックと同期して、後段の2値化回路210に送られ、ディザROM211の値と比較されて、2値データDcとして転送制御回路5に出力される。
ディザROM211は水平同期信号H−SYNCをカウントする副走査カウンタ12と書込みクロックCLK3をカウントする主走査カウンタ213のカウント値により、アドレスされる。
変倍処理の具体的手段として 本実施例では、本出願人より先に出願した特願昭61−241119号の第14図に示されたような入力及び出力バッファを用いた主走査方向の変倍処理回路(副走査方向は、光学走査速度を変化させる機械的手段)等を用いて行なった。
(閾値決定及び多値化)
以下第24図の自動閾値決定手段23について説明する。
そのポイントは、各走査ラインにおける濃度データのうち、最大値DHと最小値DLの各データからライン単位で閾値を決定するようにしたものである。カラーコピーでは、イエロー,マゼンタ,シアン,黒の順でコピー動作が行われる関係上、現在記録する色に相当する画素の濃度データをサンプリングして、各色毎にその最大、最小値が算出される。
4値化用に閾値Tの算出式の一例を示す。
Ti=ki(DH−DL)+αi+DLここに、i=イエロー.マゼンタ,シアン,黒 k=0.1〜0.8までの係数で好ましくは0.2〜0.6 α=補正値 k,αの値は色毎に相違する。但し、上述した色分離用のマップに格納される濃度データの値によっても相違することは明らかである。
例えば、kは黒色で1/2〜1/3、イエロー、マゼンタ、シアン色で1/2程度である。αは黒色で−10、イエロー、マゼンタ、シアンで2〜6程度である。
最大或いは最小値を算出する過程で、ノイズ等が混入することが考えられるが、そのような時の対策として、濃度データが急変する場合にはサンプリングしないで前の濃度データをそのまま使用したり、又は前後の濃度データの平均値を使用したりすることが考えられる。又、算出された閾値の急変を避けるために、既に決定された複数ラインの閾値の平均値を、現ラインの閾値として使用してもよい。
多値化する場合も、係数k,αを各々の閾値に対応して選択すればよい。
単色で原画を複写する場合には、係数k,αが色毎に異なる。つまり、原画には黒主体の文字が存在し、これに比べて少ない頻度で色文字等が存在している。従って、黒文字に合わせて閾値を決定すると、カラー文字に対しては再現画像中の色文字が飛び気味になってしまう。色文字に合わせた時には、黒文字がつぶれ気味になってしまう。
これを防止するには、先ず自動閾値決定回路23がないものでは、手動で色毎に独立に閾値を設置しておき、2値化時に各画素のカラーコード出色毎の閾値をアドレスするように構成する。
自動閾値決定回路23がある時には、色分離ROMの濃度データの配列を変えることによって、指定色で複写する時に選択される閾値で、他の色もより良く再現できるように工夫すればよい。
第24図は、自動閾値決定回路23の具体例を示すブロック図である。上述した閾値算出式より求められる各色毎に閾値が格納されたROMを用意し、その閾値データを、そのラインの最大及び最小値か選択するようにしてある。
同図において、78はこのような閾値が各色毎に格納されたROMを示す。濃度データは最大値算出回路79と最小値算出回路80とに同時に供給される。
これらは内容的にも同一であるので、最大値算出回路79の構成について説明する。
現画素の濃度データと、ラッチ回路79bでラッチされた1画素前の濃度データがスイッチング回路79aに供給される。そして、現画素の濃度データと1画素前の濃度データがその大小を比較するための比較器79cに供給されてレベルが比較され、その比較出力で現画素と1画素前の各濃度データの何れかが選択される。原画素の濃度データの方が大きい時は、図示のようにその比較出力で現画素濃度データが選択される。
このような大小の比較動作がそのラインのすべての画素に対して実行されて、そのラインの最大値DHが検出される。
同様にして、最小値算出回路80においても、比較器80cで得られた最小値を示す比較出力でそのラインの最小値DLが検出される。
1ライン終了した時点で得られた最大及び最小値DH,DLによって閾値ROM78がアドレスされる。どの色に関する閾値を選択するかは、この閾値ROM78に供給されるYMCyBk信号によって決定される。
閾値ROM78は第25図に示すように各色毎に独立してその閾値データを格納したROM78a〜78dを用意し、それらをYMCy信号で選択するように構成してもよい。この場合、YMCyBk信号をエンコードするエンコーダ81が必要となる。
上述した算出式そのままをリアルタイムで、逐次演算して閾値を算出してもよい。第26図はその一例を示すブロック図である。
上述のようにして検出された最大値及び最小値DH,DLが減算器82で(DH−DL)なる演算がなされ、これが係数kを格納した乗算ROM83に供給されてYMCyBk信号によって選択された係数との掛算処理が実行される。掛算処理された出力ki(DH−DL)と最小値DLが加算器84で加算処理される。
一方、αiの格納された係数ROM85のデータがYMCyBk信号によって選択され、これと加算出力が第2の加算器86に供給されることによって、最終的な閾値Tiが得られる。
尚、ノイズ対策として、濃度データに対する平均化回路等の前処理回路を設けることもできる。算出された閾値Tiに対して平均化する後処理回路を設けてもよい。
上述した算出手段を使用する場合、単色(全イエロー、全マゼンタ、全シアン、全黒)でコピーする時は、黒の閾値を用いて他の色を多値化するようにすればよい。つまり、単色コピーの時には、黒コードのみでデータをとり、黒の画像再現のみを十分に行うようにする。
さて、操作・表示部からは閾値選択信号が多値化回路25に供給され、自動モード時の閾値若しくは手動モード時の閾値のいづれかが選択される。通常は自動モードとし、操作スイッチによってこの自動モードが解除された時、YMCyBk信号と操作・表示部で指定されたレベル指定信号により、自動閾値決定回路24を構成する閾値ROMのアドレスが指定されて多値化用の所定の閾値が出力される。
画像をも多値化する時には、閾値ROMとして、例えば4×4のディザマトリックスを用意し、閾値ROMのアドレス制御として、行、列を指定するカウンタ出力を用いればよい。
(インターフェース)
4値化された画像信号はインターフェース回路26を介して出力装置に供給される。
続いて、このインターフェース回路26の構成及び動作を第27図を参照して説明する。
インターフェース回路26は4値データを受ける第1のインターフェース26aと、これより送出された4値データを受ける第2のインターフェース26bとで構成される。
第1のインターフェース26aには、タイミング回路26cから水平及び垂直有効域信号H=VALID,V=VALIDが供給されると共に、カウンタクロック回路26dから所定周波数(この例では、12MHz)のクロックが供給される。
これによって、水平及び垂直有効域信号が生成された期間のみ、CCD駆動クロックに同期して4値データが第2のインターフェース26bに送出されることになる。
カウンタクロック回路26dは光学インデックス信号に同期した主走査側のタイミングロックを生成している。
第2のインターフェース26bは第1のインターフェース26aより送出された4値データと、その他の画像データとを選択して画像出力装置27側に送出するようにするためのインターフェースである。
その他の画像データとは次のような画像データをいう。
第1に、テストパターン発生回路26fから得られるテストパターン画像データであり、第2にパッチ回路26gから得られるパッチ画像データであり、第3に、プリンタコントロール回路26eから得られるコントロールデータである。
テストパターン画像データは画像処理の点検時に使用するものであり、トナー濃度検出用のパッチ画像データはパッチ処理時に使用するものである。
テストパターン発生回路26f及びパッチ回路26gはいづれもカウンタクロック回路44のクロックに基づいて駆動され、これによって第1のインターフェース26aから送出された4値データとのタイミング合わせを行うようにしている。
第2のインターフェース26bから出力された4値データは画像出力装置27に対し、レーザビームの変調信号として使用されることになる。
第30図は第1のインターフェース26aの具体例を示す回路図である。この回路図について第29図のタイミングチャートと共に説明する。この回路には一対のラインメモリ87,88が使用される。これはリアルタイムで4値データを処理するためである。
一対のラインメモリ87,88には2ラインを1周期とするイネーブル信号が供給されると共に、それぞれアドレスカウンタ89,90から所定のアドレスデータが供給される。CKはアドレスカウンタに対するクロックである(第29図B)。
イネーブル信号形成回路93は図示するように第1のアンド回路93dが設けられ、これには上述のクロックCKとこの装置の取り扱うことのできるサイズ信号A3(この例では、最大サイズをA3版とした。第29図A)が供給されて、第1のアンド出力A1(同図C)が形成される。
一方、D型フリップフロップ93bが設けられ、そのクロックとして画像出力装置27に設けられた偏向器41の偏向タイミングに同期した1ラインに1回の割合で出力されるライン信号SH(同図D)が印加される。その結果、Q及びQ端子からは、同図E,Fに示す極性の出力(Q,Qとして示す)が得られるものとする。
Q出力と第1のアンド出力A1が第1のナンド回路93cに供給され、Q出力と第1のアンド出力A1とが第2のナンド回路93dに供給され、それぞれより出力された第1及び第2のナンド出力N1,N2(同図G,H)がラインメモリ87,88に対するイネーブル信号として供給される。
従って、各ラインメモリ87,88は1ライン毎に交互に書き込みイネーブル状態となる。
各ラインメモリ87,88の出力は3ステート構成のゲート回路91,92によってその出力状態が制御される。そのためのゲート信号形成回路94が設けられる。
このゲート信号形成回路94は一対のアンド回路94a,94bとナンド回路94c,94dとで構成され、Q及び
その結果、この場合も、1ライン毎に交互にゲート状態が制御され、第1のインターフェース26aからは各ラインの4値画像データが順次甲交互に読み出されることになる。
水平有効域信号H−VALIDと垂直有効域信号V−VALIDとによって、水平方向及び垂直方向の有効幅が決定される。クロックCK、水平有効域信号H−VALID及び垂直有効域信号V−VALIDは何れも、画像出力装置27側から供給される。
「書き込み部B」
第30図は画像出力装置27の詳細を示すブロック図である。半導体レーザ発振器にはその駆動回路96が設けられ、このレーザ駆動回路96に上述した4値データが変調信号として供給されて、この変調信号によりレーザビームが内部変調される。又、駆動回路96は水平及び垂直有効域区間のみ駆動状態となるように、タイミング回路97からの制御信号で制御される。又、このレーザ駆動回路96にはレーザビームの光量を示す信号が帰還され、ビームの光量が一定となるようにレーザの駆動が制御される。
八面体のポリゴンで構成された偏向器41によって偏向されたレーザビームはその操作開始点がインデックスセンサ99によって検出され、これがI/Vアンプ100によって、インデックス信号が電圧信号に変換された後、このインデックス信号がカウンタクロック回路26d等に供給されて、ライン信号SHが形成されると共に、光学主走査のタイミングが調節される。
尚、98はポリゴンモータの駆動回路であり、そのオン,オフ信号はタイミング回路97から供給される。
第31図は画像出力装置27のレーザビームスキャナを用いた場合の構成を示す構成図である。
レーザビームスキャナ101は、半導体レーザ等のレーザ発振器95を有し、色分解像(例えば4値データ)に基づいて制御される。レーザ発振器95から出射されたレーザビームはミラー102,103を介して八面体の回転多面鏡(ポリゴン)等からなる偏向器41に入射する。このポリゴンによってレーザビームが偏向され、これが結像用のf−θレンズ104を通して像形成体42の表面に照射される。
105,106は倒れ角補正用のシリンドリカルレンズである。
ポリゴンによってレーザビームは像形成体42の表面を一定速度で所定の方向aに走査されることになり、このような走査により色分解像に対応した像露光がなされることになる。
尚、f−θレンズ104は、像形成体42上でのビーム直径を所定の径にするために使用されるものである。
偏向器41としては、ガルバノミラー、光水晶偏向子等を使用することができる。
「記録部C」
前記第31図に示されるように「読取部A」から出力される記録信号により半導体レーザが変調され、像形成体42上に書き込まれて静電潜像が形成される。まず第1色の記録信号(イエロー信号)により変調されたビームは帯電器140によって一様な帯電が付与された像形成体42上を走査される。
ここで、レーザビームによる主走査と、像形成体42の回転による副走査とにより、像形成体42上には第1色の記録信号に対応する静電潜像が形成される。
この静電潜像は、イエロートナーを収容する第32図の構造を有する現像器43によって現像される。現像器には高電圧源からの所帯の現像バイアス電圧が印加されている。現像によりイエロートナー像が形成される。
尚、現像器のトナー補給はシステムコントロール用のCPU(図示せず)からの指令信号に基づいて、トナー補給手段(図示せず)が制御されることにより、必要時トナーが補給されることになる。イエロートナー像はクリーニングブレード47の圧着が解除された状態で回転され、第1の色信号の場合と同様にして第2色の記録信号(例えばマゼンタ信号に基づき、静電潜像が形成されマゼンタトナーを収容する現像器44を使用することによって、これが現像されてマゼンタトナー像が形成される。
現像器44には高圧電源から所定の現像バイアス電圧が印加されるは言うまでもない。
同様にして、第3色の記録信号(シアン信号)に基づき静電潜像が形成され、シアントナーを収容する現像器45によりシアントナー像が形成される。又、第4色の記録信号(黒信号)に基づき静電潜像が形成され、黒トナーが充填された現像器46により、前回と同様にして現像される。
従って、像形成体42上には多色トナー像が書き込まれたことになる。
尚、ここでは4色の多色トナー像の形成について説明したが、2色又は単色トナー像を形成することができるは言うまでもない。
現像処理としては、上述したように、高圧電源からの交流及び直流バイアス電圧が印加された状態において、像形成体42に向けて各トナーを飛翔させて現像するようにした、所謂非接触2成分ジャンピング現像でかつ反転現像される。
現像器43,44,45,46へのトナー補給は、上述と同様にCPUからの指令信号に基づき、所定量のトナー量が補給される。
ここで前記各現像器43,44,45は第32図の構造を有している。
図において、43aはハウジングを示し、このハウジング43a内には円筒状のスリーブ43bが回転自在に収納される。スリーブ43b内にはN,S8極を有する磁気ロール43cが設けられる。スリーブ43bの外周面には層規制片43dが圧接され、スリーブ43bに付着した現像剤の層厚が所定の厚みになるように規制される。所定の厚みとは、10〜500μmのうち、予め規定された値をいう。
ハウジング43a内には更に第1及び第2の撹拌部材43e,43fが設けられる。現像剤溜り43iにある現像剤は、反時計方向に回転する第1の撹拌部材43eと、第1の撹拌部材43eとは逆方向に、しかも互いに重畳するように回転する第2の撹拌部材43fとによって十分撹拌混合される。撹拌混合された現像剤は、互いに逆方向に回転するスリーブ43bと磁気ロール43cとの回転搬送力により、スリーブ43bの表面に付着搬送される。
像形成体42上に付着した現像剤によって、この像形成体42に形成された静電潜像が非接触状態で現像される。
尚、現像時には、電源43jから供給される現像バイアス信号がスリーブ43bに印加される。現像バイアス信号は電源43jから供給されるが、この現像バイアス信号は像形成体42の非露光部の電位と略同電位に選定された直流成分と、これに重畳された交流成分によりなる。
その結果、スリーブ43b上の現像剤のトナーのみが、選択的に潜像化された像形成体42の表面に移行することによってその表面上に付着されて、現像処理が行われることになる。
尚、43gは補給トナー容器、43hはトナー補給ローラである。
現像剤としては、2成分現像剤が用いられ、現像バイアスを印加していない状態では、像形成体42と現像剤とが接触しない状態で、しかも交流バイアス印加による振動電界の下で、トナーを飛翔させ、像形成体42の静電像に選択的に付着させて現像するようにしている。
このような非接触での現像方法を用いる場合には、像形成体42上にイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像、黒トナー像等からなる多色トナー像を順次現像する時、先のトナー像を後の現像で損傷することがなく、しかも薄層現像を実現できる等の利点を有する。
一方、給紙装置48aから送り出しロール49a及びタイミングロール50を介して供給された記録紙Pは像形成体42の回転とタイミングを合わせられた状態で、像形成体42の表面上に搬送される。そして、高圧電源から高圧電圧が印加された転写極51により、多色トナー像が記録材P上に転写され、且つ分離極52により分離される。
分離された記録紙Pは定着装置53へと搬送されることにより定着処理がなされてカラー画像が得られ、以後搬送ローラ71,73,74及び排出ローラ75により丁合機76へと排出される。なお72は転写材Pの搬送経路を制御するフリッパである。
転写終了した像形成体42はクリーニング装置47により清掃され、次の像形成プロセスに備えられる。
クリーニング装置47においては、クリーニングブレード47aにより清掃されたトナーへの回収をしやすくするため、金属ロール47bに所定の直流電圧が印加される。この金属ロール47bが像形成体42の表面に非接触状態に配置される。
クリーニングブレード47aはクリーニング終了後、圧着を解除されるが、解除時、取り残される不要トナーを解除するため、更に補助ローラ47cが設けられ、この補助ローラ47cを像形成体42と反対方向に回転、圧着することにより、不要トナーが十分に清掃,除去される。
尚給紙装置48aにはセンサ49aが設けられ、その検出出力がCPUに送出される。
ところで本実施例では、前記のような通常の像形成プロセスの外に両面カラー原稿1からRDF29,ADU130及び中間トレイ131を用いて両面コピーを実施する。
このためまず、第2図のデジタイザのモード選択キーを押して両面コピーのパイロットランプを点灯し、原稿補給台29aから両面カラー原稿1をRDFにより経路(D)を介して搬送し、A面が下となるよう原稿台29d上にセットする。この原稿1は前記読取り系Aにより読取られ、書き込み系Bにより像形成体42上に書き込まれ、現像器43により現像され、像形成体42上にYトナー像が形成される。この書き込み現像が4色分くりかえされて像形成体42上にY,M,Cy,Bkの多色トナー像が形成され、給紙装置48aから給紙ローラ49a、タイミングローラ50により搬送された転写材P上に転写され、定着器53により定着される。定着後の転写材Pはフラッパ121により制御されて経路(K)をへてADU130へと搬送される。
前記ADU130は経路切換手段134、搬送コンベヤー132,133及び搬送ローラ135,136,137,138,139,140,141,142及び143等を有する。
ADU130に搬入された転写材Pは搬送コンベヤー132及び133により搬送され、経路(J)を介して中間トレイ131上に反転して載置され、搬送ローラ139,140,141,142,143により搬送され、レジストローラ50により1時ストップされる。
一方原稿1は経路(D)をへて反転搬送され、さらに経路(E),(L)へ搬送された後、経路Mを通して原稿台29c上に反転搬送されB面を下にしてセットされる。このB面の原稿から前記と同様にして像形成体上に4色トナー像が形成され、前記レジストローラ50から給送された転写材上に転写定着され、フラッパー121に制御されて丁合機126上へ排出される。
なおカセット48b又はマルチカセット48cを使用するときは表示・操作部のカセット選択キーを押して切り換えられる。上記各カセットには給検知器50a,50b,50cが設けられ、転写材Pの有無が検出される。
「制御部」
第33図は第1及び第2の制御部を示すブロック図である。上述した各種の装置或いは回路は、この図に示すように、第1及び第2制御部107,108によって全てコントロールされる。第2の制御部108から説明する。
第2の制御部108は主として画像読み取り系の制御及びその周辺機器の制御を司るものであって、109は光学駆動制御用のマイクロコンピュータ(第2のマイクロコンピュータ)であり、本体制御用の第1制御部107との間の各種情報信号の授受はシリアル通信である。又、第1制御部107から送出された光学走査開始信号は第2のマイクロコンピュータ109の割込端子に直接供給される。
第2のマイクロコンピュータ109は、基準クロック発生器116から得られる所定周波数(例えば12MHz)のクロックに同期して各種の指令番号が生成される。
第2のマイクロコンピュータ109からは、閾値選択信号や、カラー記録に際してのYMCyBk信号(色選択信号)等が出力される。
第2のマイクロコンピュータ109からは、更に次のような制御信号が出力される。
第1に、CPUセンサ4,5,6の駆動回路をオン,オフする制御信号がその電源制御回路(図示せず)に供給される。第2に、原稿1に必要な光を照射するための光源113に対する点灯制御回路112に対し、所定の制御信号が供給される。第3に、画像読み取り部A側に設けられた可動ミラーユニット(34等)を移動するためのモータ35を駆動する駆動回路110にも制御信号が供給される。第4に、ヒーター115への制御回路114にも制御信号が供給される。
第2のマイクロコンピュータ109には、光源の光量情報やホームポジションを示すデータが入力される。
次に第1制御部107について説明する。第37図はカラー複写機からの入力系及び出力系の一例を示すブロック図である。第1のマイクロコンピュータ117はカラー画像処理システム本体を制御するためのものである。デジタイザ157は領域指定、色指定、色濃度指定、モード指定、倍率指定等をさらに、操作・表示部158も領域指定、色指定、モード指定、倍率指定,枚数指定等の各種の入力データがインプットされたり、その内容が表示される。表示手段はLED等の表示素子が使用される。紙サイズ検知回路159はトレーに装填されたカセット用紙のサイズ検知して、これを表示したり、原稿のサイズに応じて自動的に紙サイズを選択するような場合に使用される。
ドラムインデックスセンサ167によって像形成体42の回転位置が検出され、そのインデックス信号で静電処理工程のタイミングが制御される。
カセットゼロ枚検知センサ168では、カセット内の用紙が零かどうかが検知される。手差しゼロ枚検知センサ170aは同様に手差しモードにおける手差し用の用紙の有無が検出される。
トナー濃度検知センサ169では、ドラム42上或いは定着後のトナー濃度が検出される。
又、4個のトナー残量検知センサ131〜135によって、各現像器43〜46のトナー残量がそれぞれ個別に検出され、トナー補給が必要な時には操作部上に設けられたトナー補給用の表示素子が点灯するように制御される。
一時停止センサ175はカラー複写機の使用中においてカセットより第2給紙ローラ(図示せず)側に用紙が正しく給紙されたかどうかを検出するためのものである。
排紙センサ176は、上述とは逆に定着後の用紙が正しく外部に排紙されたか否かを知るためのものである。
手差しセンサ177は手差し皿がセットされたかどうかの検出に使用される。セットされていれば自動的に手差しモードとなる。
以上のような各センサから得られるセンサ出力は第1のマイクロコンピュータ117に取り込まれて、操作・表示部158上に必要なデータが表示されたり、カラー複写機の駆動状態が所望の如く制御される。
カラー複写の場合、イエロー,マゼンタ及びシアンの現像用のモータ178の他に、黒専用のモータ179が設けられ、これらは何れも第1のマイクロコンピュータ117からの指令信号によって制御される。同様に、主モータ(ドラムモータ)160はPLL構成の駆動回路161でその駆動状態が制御されるが、この駆動回路161も又第1のマイクロコンピュータ117からの制御信号によってその駆動状態が制御されることになる。
カラー現像時には現像中の現像器等に対し、所定の高圧電圧を印加する必要がある。そのため、帯電用の高圧電源180、現像用の高圧電源181、転写及び分離用の高圧電源182、更にはトナー受け用の高圧電源183がそれぞれ設けられ、必要時にそれらに対して、所定の高圧電圧が印加されることになる。
尚、185はクリーニングローラ駆動部、186は第1給紙用ローラの駆動部、187は第2給紙用ローラの駆動部であり、又、184はクリーニング圧着解除用モータである。更に、188は分離爪の駆動部である。
第2給紙ローラは、第1給紙ローラより搬送された用紙を像形成体42上に形成された静電潜像のもとへ搬送するために使用される。
定着ヒータ164は定着ヒータオン,オフ回路163により第1のマイクロコンピュータ117の制御信号に従ってコントロールされる。
定着温度はサーミスタ165によって読み取られ、通常時は適正温度になるように第1のマイクロコンピュータ117により制御される。
162はクロック回路(12MHz程度)である。第1のマイクロコンピュータ117に付随して設けられた不揮発性のメモリ166は電源を切っても保存しておきたいデータを格納しておくのに用いられる。例えば、トータルカウンタのデータや初期設定値等である。
このように、第1及び第2のマイクロコンピュータ117,109では、カラー画像処理に必要な各種のコントロールが所定のシーケンスに則って実行される。
次にカラー画像形成の両面複写のプロセスを第35図のタイミングチャートにより説明する。
同図において区間F1は装置の主電源がONされてからコピーボタンが繰作されるまでの区間を示す。区間F2は像形成体(以下ドラムという)の前回転処理の区間である。
露光プロセス区間E1はイエロー現像(記録)区間であり、露光プロセス区間E2はマゼンタ現像区間であり、露光プロセス区間E3はシアン現像区間であり、露光プロセス区間E4は黒現像区間である。ここで、図中に示した数字はドラムカウンタのカウント値或いは後述する前回転カウンタ等の他のカウンタのカウント値を示す。
主電源がオンすると、主モータ160が所定の期間だけ回転し、コピーボタンが操作されると主モータ160が回転する。第36図に示すように、インデックスセンサ167が像形成体42に取り付けられたV字状のインデックス素子190を検出すると、ドラムカウンタがクリヤーされる。以後の処理動作はこのドラムカウンタのカウント値を基準にして実行される。露光プロセス区間F1〜E4の長さ(時間)は等しく、この例では、カウント値が778で像形成体42が1回転するようになされている。
前回転区間F2は、その略中間の時点から前転写ランプが一定の期間(イエロー現象区間Iの中間の時点まで)点灯し、カラー現像の前処理が実行される。
イエロー乃至黒までの現像区間に入ると、それぞれ対応する区間に現像器43〜46に設けられた磁気ロール43c及び現像スリーブ43bが回転されると共に、これらの回転タイミングに同期して現像バイアスも立ち上げられる。
クリーニングブレード47aは、前回転区間F2のドラムインデックス信号の立ち上がりに同期して圧着されて、像形成体42に付着したトナーが除去され(同図(ケ))、その解除は圧着後1回転した時点に実施されるが、このトナー除去によっても多少トナーが残ることがあったり、ブレード解除時にトナーが飛散することもあるので、ブレード解除開始から若干遅れたタイミングにクリーニングローラが作動を開始して、このような残量トナーの除去作業が行われる。
イエロー現像区間Iの直前には第1給紙ローラが回転して記録用紙が第2給紙ローラ側に搬送される(同図(コ))。第1給紙ローラはカット内にある用紙を搬送するために設けられたもので、第1の給紙ローラで搬送された用紙は第2の給紙ローラを駆動することにより像形成体42側に搬送される。その搬送タイミングは最終露光プロセス区間(図では、露光プロセスE4)である(同図(サ))。(タ)は像露光である。
第1の給紙ローラによる給紙動作は第2の給紙ローラ直前に設けられた一時停止センサに記録用紙が達すると停止し、第2給紙ローラが駆動され、記録用紙が通過すると、そのセンサ出力が零となる。
第1の給紙ローラの駆動により若干遅れて転写処理が実行されると共に、これに同期して転写時における像形成体42への用紙の巻き付けを防止するため、用紙分離電極に所定の交流電圧が印加される。一時停止センサ175が零に立ち下がった後転写後の転写材Pの定着が行なわれ、次のF1′区間に入る。F1′区間は原稿の裏面コピーのための準備区間であり、この間転写材は循環搬送され(ス)中間トレイ130に1時ストック後、レジストローラ50で待機される。又原稿1は反転搬送されて裏面が原稿台29dにセットされる。
以後前記と同様な区間である前回転F2′、第1色像形成区間E1、第2色像形成区間E2、第3色像形成区間E3、第4色像形成区間E4及び後処理区間E3をへて両面コピー画像が排出され、かつ丁合される。
「表示・操作部E」
第37図において、イはコピースイッチであり、このスイッチを押下することにより上述したシーケンスで複写動作が行われる。又、このスイッチの下にはLEDがあり、赤LEDが点灯中にはウォーミングアップ時を示し、緑LEDの点灯によって初めてレディー状態となる。
ロは複写枚数や自己診断モードの表示又は異常状態やその部位を示す表示部である。7セグメントのLEDから構成されており、数字でその内容が表示される。
ハはコピー枚数等の設定、自己診断モード動作指示、複写動作の中断、枚数セットのクリヤー等を行うキー群である。例えば、数字キーの4と7を押して電源スイッチをオンすると自己診断モードに入ることが可能であり、且つこの時特定の数字をインプットすることにより、例えば赤用像器のモータ等を独立して回転することが可能である。
このモードからは特定の数字のインプット、又は電源オフ後キーを押さないで電源オンとすることで通常モードに復帰することが可能となる。
通常モードでは通常の複写動作が可能であるが、数字キーとPボタンを組合せることにより、データのプリントアウト、テストパターンのプリントアウト等の動作が可能となっている。例えば、第2のインターフェースにプリンタコントローラを結線して“52P"と入力し、コピーボタンをオンすれば、プリンタコントローラのデータが出力される。
同様にして、“53P"とすることによりテストパターンのプリントアウトが可能となる。又、コピー動作中、例えば4色1枚複写でイエロー現像中にストップ/クリヤーキーが押されると、イエロー現像終了後に後回転プロセス動作に移り、この動作終了後初期状態に復帰する。多数枚複写時でも同様である。
ニはEEモードの解除キーである。このキーを押してEEモードを解除した状態で、ホ又はリのキーを操作することによって、閾値を手動調整できる。
ホは画像全体の閾値レベルを決定するキーである。左側のキーを押すと低閾値が選択される。1回押すことによりノーマル閾値から次の閾値に離散的に変化する。右側のキーはこの逆の動作を行う。原稿のうちのイエロー,マゼンタ,シアン,黒色は濃度的には色毎に異なっているのが普通であるから、閾値を色毎に決定する場合には、リのキー群を利用する。
リは色毎に独立して閾値を決定するキー群である。例えば、イエローの閾値を変える時にもイエローのスイッチを押す。この時このキー中のLEDが点灯し、レベルメータ中の真中のLEDが点滅する。次に希望の閾値にするために、ホのキーの左又は右側を押して1段階毎に設定レベルを変える。希望のレベルにしたい時には再度イエロースイッチを押すことにより点滅中のレベルにセットされる。この段階でレベルメータ中のLEDの点滅は終了し、LEDは点灯状態になる。赤と黒についても同様である。
カラーコピーモードとしては、1色モード、2色モード、3色モード、フルカラーモードがある。これを指定するのがヘとトのキー群である。以下説明する。
1色で記録する場合、最初にモノキーを押し、次にイエローで記録する時には、ヘとイエローキーを、黒で記録する時には黒キーを押せばよい。マゼンタ若しくはシアン1色記録の時にも同様である。次に、4色で記録する時にはトのフルカラーキーを押す。この操作のみで4色モードとなり、コピーキーを押すことにより、イエロー→マゼンタ→シアン→黒の順に複写が行われる。
又は、透明フィルムを用いてOHPシートを作成する時に用いられるキーである。この時の定着温度は200℃前後である。これは、定着温度を上げてフィルム上のトナーを溶融させ、トナー表面層の平滑性を高め、透明性を上げることを目的としたものである。
ルは細線モード用のキーであり、レーザのパワーを通常使用の5mWより下げ1〜2mW程度で使用可能とし、特に文字再現性を向上するようにしたものである。このモードは特に上記したMTF補正をかなり強くした後に用いると効果的である。
オは複写機の動作状態の表示(ジャム,紙補給,紙の移動位置)とトナー補給を指示するLED表示素子である。
尚、上記実施例では、赤、青、緑の3色の画像読み取りを行い、イエロー,マゼンタ,シアン,黒の4色で画像処理及び画像出力を行うものとして説明してきたが、これらに限定されるものではなく、他の色を使用したり、異なる色数によっても同様の効果が得られることはいうまでもない。
(実施例2)
本実施例は第38図(イ)に示す青色画像A、緑色画像B、赤色画像Cを有する3色カラー原稿を第3図のカラー画像形成装置によりA,B,Cの色別、かつ第1〜第4の濃度別に取り分け、得られたコピー画像を丁合機により、色別又は濃度別に分類整理するものである。
まず第2図のデジタイザを用いてコピー画像の青色の色指定即ちA文字の指定とその濃度をデジタイザの色指定部で4段階に順次指定して以下の像形成を行なう。
第3図の画像処理システムに基づき、読取り装置Aを駆動して青色の記録信号を得、該記録信号を像形成体上に書き込み、該像形成体42上に文字Aの静電潜像を形成し、シアントナーを含む第11現像器45により現像し、Aのシアントナー像を形成する。前記シアントナー像上にマゼンタ現像器44により現像してマゼンタトナーを積層現像して形成する。
このトナー像はタイミングを合わせて給紙カセット48aから給送された転写材P上に転写極51の作用で転写され、定着器53により定着されて青色のA文字画像が形成され、搬送ロール120,122,123,127により搬送され丁合機126のK1の皿に丁合される。この青色文字Aの濃度は前記デジタイザの指定に基づき第1の濃度とされる。同様のコピーを3回継続して行ない第2,第3及び第4の濃度のA文字青色コピーを得、いづれも丁合機126のK1の皿に丁合される。
次にデジタイザによりコピー画像の緑色の色指定即ちB文字の指定と、その濃度を第1,第2,第3,第4の4段階で順次指定し、同じくカラー原稿(イ)により以下の像形成を行なう。
即ち読取装置Aを駆動して処理回路により緑色の記録信号を得、これにより該信号を像形成体42上に書き込み緑色文字Bの静電潜像を形成し、及び前記イエロー現像器43、シアン現像器45により現像して文字Bの緑色トナー像を形成する。
この緑色トナー像は転写材P上に転写定着されてB文字の緑色コピー画像が得られ、丁合機126により皿K2上に丁合される。得られた緑色B文字のコピー画像の濃度は第1の濃度とされる。
かくしてカラー画像形成装置に本発明に係るデジタイザを活用したことにより、コピー画像の編集が上記像形成プロセスがさらに3回繰り返され第2〜第4の濃度の緑色B文字画像が形成され丁合機126のK2のK2皿上に丁合される。
同様にしてカラー原稿(イ)を用いて、像形成体42上への赤色記録信号による書き込み及びイエロー現像と、マゼンタ現像がC文字についてくりかえされ、転写材P上に転写・定着されて第1の濃度の赤色のC文字コピー画像が得られ丁合機126の皿K3上に載置される。
同様の像形成がさらに3回繰り返されて、第2,第3及び第4の濃度の赤色C文字のコピー画像が得られ、丁合機126の皿K3上に丁合される。
かくして前記カラー原稿(イ)から色別、濃度別のカラーコピーが容易に得られ、しかも分類整理されたコピーが得られる。
かくしてカラー画像形成装置に本発明に係るデジタイザを使用したことにより、コピー画像の編集が簡便・正確に実施され、かつ画像良好なカラー画像が得られる等の利点が生ずる。
〔発明の効果〕
本発明は、原稿の色を指定する色指定手段によって指定した画像を形成した記録材毎に仕分けして丁合機の受け皿に排出するように構成したので、記録材は原稿の色毎に整理され、排出されて、色の別によって再生画像を分類することが可能になって様々なデータを画像として記録するのと同時に分類がなされるので、画像或いはデータの整理に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の画像処理システムの一例を示すブロック図、第2図は本発明に使用されるデジタイザの一例を示す斜視図、第3図は本発明に適するカラー画像形成装置の一例を示す断面図、第14図イはシェーデング補正の説明図、第4図ロはCCDの分光相対感度、第4図は光源の管長方向の相対輝度特性を示す図である。
第5図はシェーデング補正回路図、第6図及び第8図はシェーデング補正信号波形図、第7図はシェーデング補正ADC回路図、第9図はA/D変換器の動作説明図、第10図はルックアップテーブルの構成図、第11図及び第12図はカラーゴースト発生の説明図、第13図、第14図及び第15図は、CCD取付装置の構成図、第16図及び第17図はカラーゴースト補正用パターンの説明図、第18図は、カラーゴースト補正回路図である。
第19図はMTF補正回路図、第20図及び第21図は変倍説明図、第22図は変倍回路図、第23図は変倍処理信号の波形図である。
第24図〜第26図は閾値決定回路図、第27図及び第28図はインターフェース回路図、第29図はインターフェースの動作を説明するタイミングチャート、第30図は出力装置の構成図、第31図はレーザビームスキャナの構成図である。
第32図は現像器の要部断面図、第33図及び第34図は制御部のブロック図、第35図は像形成タイミングを示すタイミングチャート、第36図はドラムインデックスセンサの説明図、第37図は表示操作部のキー配列を示す図、第38図は原稿及び得られる画像を示す図である。
1……原稿、2,3……ダイクロイックミラー、4,5,6……CCD、7,8,9……A/D変換器、10,11,12……シェーデング補正回路、13,14,15……ゲート、16……色修正回路と色分離回路、17……カラーゴースト補正回路、18……MTF補正回路、19……カラーデータセレクト回路、21……多値化手段、23……自動閾値決定手段、24……手動閾値決定手段、25……多値化回路図、26……インターフェース回路、27……画像出力装置、29……RDF、43,44,45,46……現像器、48a,48b,48c……給紙カセット、53……定着器、126……丁合器、130……ADU、(A),(B),(C),(E),(G),(H),(K),(L),(M)……搬送経路。
【特許請求の範囲】
【請求項1】カラー原稿を読み取り、カラー画像信号を出力する読み取り手段と、前記カラー画像信号に基づいて記録材に画像を記録する記録手段と、画像が記録された記録材を受け取る複数の受け皿と、原稿の色を指定する色指定手段と、前記色指定手段による指定に基づいて、記録材に画像記録を行うとともに、前記色指定手段による指定に対応して前記複数の受け皿から選択した受け皿に記録材を排出するように制御する制御手段と、を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】再生される画像の倍率を指定する倍率指定手段、再生すべき原稿を領域を指定する領域指定手段及び再生される画像の濃度を指定する濃度指定手段のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のカラー画像形成装置。
【請求項1】カラー原稿を読み取り、カラー画像信号を出力する読み取り手段と、前記カラー画像信号に基づいて記録材に画像を記録する記録手段と、画像が記録された記録材を受け取る複数の受け皿と、原稿の色を指定する色指定手段と、前記色指定手段による指定に基づいて、記録材に画像記録を行うとともに、前記色指定手段による指定に対応して前記複数の受け皿から選択した受け皿に記録材を排出するように制御する制御手段と、を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
【請求項2】再生される画像の倍率を指定する倍率指定手段、再生すべき原稿を領域を指定する領域指定手段及び再生される画像の濃度を指定する濃度指定手段のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のカラー画像形成装置。
【第2図】
【第1図】
【第3図】
【第4図ロ】
【第4図ハ】
【第12図】
【第4図イ】
【第6図】
【第10図】
【第11図】
【第5図】
【第8図】
【第7図】
【第9図】
【第13図】
【第14図】
【第15図】
【第16図】
【第17図】
【第36図】
【第18図】
【第19図】
【第20図】
【第21図】
【第22図】
【第23図】
【第24図】
【第32図】
【第25図】
【第30図】
【第26図】
【第27図】
【第28図】
【第37図】
【第29図】
【第31図】
【第33図】
【第34図】
【第35図】
【第38図】
【第1図】
【第3図】
【第4図ロ】
【第4図ハ】
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【第5図】
【第8図】
【第7図】
【第9図】
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【第14図】
【第15図】
【第16図】
【第17図】
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【第18図】
【第19図】
【第20図】
【第21図】
【第22図】
【第23図】
【第24図】
【第32図】
【第25図】
【第30図】
【第26図】
【第27図】
【第28図】
【第37図】
【第29図】
【第31図】
【第33図】
【第34図】
【第35図】
【第38図】
【特許番号】第2896675号
【登録日】平成11年(1999)3月12日
【発行日】平成11年(1999)5月31日
【国際特許分類】
【出願番号】特願昭63−20378
【出願日】昭和63年(1988)1月29日
【公開番号】特開平1−194751
【公開日】平成1年(1989)8月4日
【審査請求日】平成6年(1994)11月30日
【出願人】(999999999)コニカ株式会社
【参考文献】
【文献】特開 昭62−116958(JP,A)
【文献】特開 昭62−279771(JP,A)
【文献】特開 昭62−243475(JP,A)
【登録日】平成11年(1999)3月12日
【発行日】平成11年(1999)5月31日
【国際特許分類】
【出願日】昭和63年(1988)1月29日
【公開番号】特開平1−194751
【公開日】平成1年(1989)8月4日
【審査請求日】平成6年(1994)11月30日
【出願人】(999999999)コニカ株式会社
【参考文献】
【文献】特開 昭62−116958(JP,A)
【文献】特開 昭62−279771(JP,A)
【文献】特開 昭62−243475(JP,A)
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