説明

カルシウムチャネル遮断薬としての置換アリールスルホン誘導体

式Iによって表される一連の置換アリールスルホン誘導体、またはその医薬的に
許容される塩。医薬組成物は、単独のまたは1つ以上の治療活性化合物との組み合わせの
どちらかの本化合物の有効量、および医薬的に許容される担体を含む。例えば急性疼痛、
慢性疼痛、内臓疼痛、炎症性疼痛、神経因性疼痛、尿失禁、かゆみ、アレルギー性皮膚炎
、てんかん、糖尿病性ニューロパシー、過敏性腸症候群、うつ病、不安、多発性硬化症、
睡眠障害、双極性障害および脳卒中を含む、カルシウムチャネル活性に関連する、または
カルシウムチャネル活性によって引き起こされる状態を治療する方法は、単独のまたは1
つ以上の治療活性化合物との組み合わせのどちらかの本化合物の有効量を投与する工程を
含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一連のアリールスルホン誘導体に関する。特に本発明は、慢性疼痛および神
経因性疼痛を含む多様な疼痛状態の治療に有用なN型電位開口型カルシウムチャネル遮断
薬である、置換アリールスルホン誘導体に関する。本発明の化合物は、T型電位開口型カ
ルシウムチャネルの遮断に関連する活性も示す。本明細書に記載する化合物は、神経因性
、炎症性、および内臓疼痛を含む慢性および急性疼痛の治療に有用である。本明細書に記
載する化合物は、膀胱機能の障害、掻痒症、かゆみ、アレルギー性皮膚炎および中枢神経
系(CNS)の障害、例えば脳卒中、てんかん、本態性振戦、統合失調症、パーキンソン
病、躁うつ病、双極性障害、うつ病、不安、睡眠障害、糖尿病性ニューロパシー、高血圧
症、癌、糖尿病、不妊症および性機能障害を含む状態の治療にも有用である。
【背景技術】
【0002】
イオンチャネルは、興奮性細胞および非興奮性細胞の両方において広範囲の細胞活動を
制御する(Hille,Bertil−「Ion Channels of Excit
able Membranes」,3rd Edition,(2001),814pp
;Sinauer Associates,Sunderlan,Massachuse
tts,USA)。イオンチャネルは、多くの生理学的プロセスへのその関与のために、
魅力的な治療標的である。興奮性細胞では、内在する一連のイオンチャネルの協調的機能
によって、細胞の電気的挙動が制御される。原形質膜カルシウムチャネルは、電位開口型
チャネルタンパク質の広範なスーパーファミリーのメンバーである。カルシウムチャネル
は、細胞外液から細胞中へのCa2+イオン流入の制御を可能にする、膜貫通マルチサブ
ユニットタンパク質である。動物界全体における興奮性細胞、ならびに少なくとも一部の
細菌、真菌および植物細胞は、1種類以上のカルシウムチャネルを有する。動物における
ほぼすべての「興奮性」細胞、例えば中枢神経系(CNS)のニューロン、末梢神経細胞
ならびに骨格筋、心筋、ならびに静脈および動脈平滑筋の細胞を含む筋肉細胞は、電位開
口型カルシウムチャネルを有する。電位開口型カルシウムチャネルは、原形質膜における
電気的活動と、筋収縮、神経伝達物質放出、ホルモン分泌および遺伝子発現を含む、細胞
内カルシウムに依存する細胞活動との間に重要な結び付きを与える。電位開口型カルシウ
ムチャネルは、原形質膜の電気的活動をまとめて細胞内カルシウム濃度の変化に変換する
役割を果たし、このことを急速な時間尺度で行うことができる。
【0003】
異なったタイプのカルシウムチャネルが、骨格筋、心筋、肺、平滑筋および脳を含む各
種の組織由来の哺乳動物細胞にて同定されてきた。この種類の主要なファミリは、Ca
1.1、Ca1.2、Ca1.3、およびCa1.4を含むL型カルシウムチャネ
ルであり、その機能は、よく知られたクラスのカルシウムチャネル遮断薬(ジヒドロピリ
ジン、例えばニフェジピン、フェニルアルキルアミン、例えばベラパミル、およびベンゾ
チアゼピン、例えばジルチアゼム)によって阻害される。追加のクラスの原形質膜カルシ
ウムチャネルは、T(Ca3.1、Ca3.2、およびCa3.3)、N(Ca
2.2)、P/Q(Ca2.1)およびR(Ca2.3)と呼ばれる。「T型」(ま
たは「低電位活性型」)カルシウムチャネルがそのように呼ばれるのは、これらがL型カ
ルシウムチャネルのより長い(L=持続性の)開口よりも短い期間(T=一時的)にわた
って開くためであろう。L、N、PおよびQ型チャネル活性は、より正の電位で活性化し
て(高電位活性化)、多様な動力学および電位依存特性を示す。
【0004】
細胞生理学における決定的な役割のために、カルシウムチャネル活性の調節は意味深い
効果を有することができる。カルシウムチャネルのサブユニットの突然変異は、家族性片
麻痺性片頭痛、脊髄小脳失調、チモシー症候群、不全型先天停止性夜盲および家族性低カ
リウム血性周期性四肢麻痺を含むいくつかの遺伝性疾患に関係してきた。c−AMP依存
性プロテインキナーゼおよびGタンパク質を含む、シグナル伝達経路による電位開口型カ
ルシウムチャネルの調節は、ホルモンおよび神経伝達物質によるシグナル伝達の重要な成
分である(Catteall,W.A.,Ann.Rev.Cell and Dev.
Biol,16,521−555,(2000))。カルシウムチャネルの薬理学的調節
は、高血圧症の治療におけるL型カルシウムチャネル(Ca1.2)遮断薬の使用(H
ockerman,G.H et.al,Proc.Natl Acad Sci.(U
SA),94,14906−1491,(1997))およびより最近では、難治性疼痛
の治療のための、N型カルシウムチャネル(Ca2.2)のペプチド遮断薬であるジコ
ニチドの使用(Staals,P.S.et al,JAMA,291,63−70,(
2004))を含む、著しい治療効果を有することができる。ジコニチドは、イモガイ毒
から単離したペプチド毒素であるコノトキシンに由来し、脊髄中の作用部位への到達を可
能するためにおよび心血管機能の調節に関与する自律神経系中のチャネルへの暴露を最小
限にするために、髄腔内注射によって利用する必要がある。ジコノチドも、全虚血および
局所虚血のラットモデルにおける神経保護剤として非常に有効であることが示されており
(Colburne et.Al.,Stroke,30,662−668(1999)
)、N型カルシウムチャネル(Ca2.2)の調節が脳卒中の治療に関係を有すること
が示唆されている。
【0005】
ジコニチドおよび関連ペプチドによる臨床および前臨床実験により、侵害受容シグナル
の脊髄への伝達におけるN型カルシウムチャネルの重要な役割が確認される。全身投与が
可能であり、侵害受容シグナル伝達経路でのN型カルシウムチャネルを効果的に遮断して
、同時に末梢におけるN型カルシウムチャネル機能を残している、N型カルシウムチャネ
ル遮断薬の同定は、ある形式の疼痛を治療するための重要な新しいツールを提供するであ
ろう。本発明は、病的侵害受容シグナル伝達を維持するのに必要なN型カルシウムチャネ
ル活性を遮断することによって機能選択性を示し、同時に正常な心血管機能の維持に関与
するN型カルシウムチャネルにはより低い効力を呈する、N型カルシウムチャネル(Ca
2.2)の遮断薬について記載する。
【0006】
T型カルシウムチャネルの3種類のサブタイプが、ラットを含む各種の恒温動物から同
定されている[J Biol.Chem.276(6)3999−4011(2001)
;Eur J Neurosci 11(12):4171−8(1999);Cell
Mol Life Sci 56(7−8):660−9(1999)に総説されてい
る]。これらのサブタイプは、α1G、α1H、およびα1Iと呼ばれ、これらのチャネ
ルの分子特性は、アミノ酸配列の60〜70%の相同性を示している。これらの個々のサ
ブタイプの電気生理学的キャラクタリゼーションによって、その電位依存性活性化、不活
性化、非活性化および定常状態不活性化レベルバリウムなどの各種のイオンに対するその
選択性の相違が明らかになった(J Biol Chem.276(6)3999−40
11(2001))。これらのサブタイプは薬理学的に、イオン性ニッケルによる遮断に
対して異なる感受性を示している。これらのチャネルのサブタイプはまた、その構築の間
に各種のスプライシングイベントを受け得るために、各種の形で発現される(J.Bio
l Chem.276(6)3999−4011(2001))。
【0007】
US6,011,035;US6,294,533;およびUS6,617,322;
ならびにWO2007/075525、US2004/044004、JP2002/0
88073、WO2007085357、WO2007028638、WO94/228
35、US20030408、およびWO2004/096217は、疼痛の治療におけ
るカルシウムチャネル遮断薬について記載している。WO2004/031138、WO
2003084948、WO2003/075853、WO2001/025200、W
O2007056075、WO2005000798およびWO2002/055516
も参照。
【0008】
T型カルシウムチャネルは、てんかん、本態性振戦、疼痛、神経因性疼痛、統合失調症
、パーキンソン病、うつ病、不安、睡眠障害、睡眠妨害、精神病、統合失調症、心不整脈
、高血圧性疼痛、癌、糖尿病、不妊症および性機能障害を含む各種の疾患および障害に関
連する病態に関係している(J Neuroscience,14,5485(1994
);Drugs Future 30(6),573−580(2005);EMBO
J,24,315−324(2005);Drug Discovery Today,
11,5/6,245−253(2006))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】US6,011,035
【特許文献2】US6,294,533
【特許文献3】US6,617,322
【特許文献4】WO2007/075525
【特許文献5】US2004/044004
【特許文献6】JP2002/088073
【特許文献7】WO2007085357
【特許文献8】WO2007028638
【特許文献9】WO94/22835
【特許文献10】US20030408
【特許文献11】WO2004/096217
【特許文献12】WO2004/031138
【特許文献13】WO2003084948
【特許文献14】WO2003/075853
【特許文献15】WO2001/025200
【特許文献16】WO2007056075
【特許文献17】WO2005000798
【特許文献18】WO2002/055516
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Hille,Bertil−「Ion Channels of Excitable Membranes」,3rd Edition,(2001),814pp;Sinauer Associates,Sunderlan,Massachusetts,USA
【非特許文献2】Catteall,W.A.,Ann.Rev.Cell and Dev.Biol,16,521−555,(2000)
【非特許文献3】Hockerman,G.H et.al,Proc.Natl Acad Sci.(USA),94,14906−1491,(1997)
【非特許文献4】Staals,P.S.et al,JAMA,291,63−70,(2004)
【非特許文献5】Colburne et.Al.,Stroke,30,662−668(1999)
【非特許文献6】J Biol.Chem.276(6)3999−4011(2001)
【非特許文献7】Eur J Neurosci 11(12):4171−8(1999)
【非特許文献8】Cell Mol Life Sci 56(7−8):660−9(1999)
【非特許文献9】J Biol Chem.276(6)3999−4011(2001)
【非特許文献10】J.Biol Chem.276(6)3999−4011(2001)
【非特許文献11】J Neuroscience,14,5485(1994)
【非特許文献12】Drugs Future 30(6),573−580(2005)
【非特許文献13】EMBO J,24,315−324(2005)
【非特許文献14】Drug Discovery Today,11,5/6,245−253(2006)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、急性疼痛、慢性疼痛、癌性疼痛、内臓疼痛、炎症性疼痛、神経因性疼痛、ヘ
ルペス後神経痛、糖尿病性ニューロパシー、三叉神経痛、片頭痛(migrane)、線
維筋痛症および脳卒中の治療に有用なN型カルシウムチャネル(Ca2.2)遮断薬で
ある一連の置換アリールスルホン誘導体に関する。本発明の化合物は、T型電位活性化型
カルシウムチャネル(Ca3.1およびCa3.2)に対する活性も示す。本明細書
に記載する化合物は、膀胱機能の障害、掻痒症、かゆみ、アレルギー性皮膚炎および中枢
神経系(CNS)の障害、例えば脳卒中、てんかん、本態性振戦、統合失調症、パーキン
ソン病、躁うつ病、双極性障害、うつ病、不安、睡眠障害、高血圧症、癌、糖尿病、不妊
症および性機能障害を含む他の状態の治療にも有用である。本発明は、単独のまたは1つ
以上の治療活性化合物との組み合わせのどちらかの本発明の化合物、および医薬的に許容
される担体を含む医薬組成物も提供する。本発明の化合物は、従来の公知のスルホンアミ
ドよりも高い安定性を提供し、Ca2.2効力および有効性を維持する。
【0012】
本発明は、本発明の化合物および医薬組成物を投与する工程を含む、急性疼痛、慢性疼
痛、内臓疼痛、炎症性疼痛、神経因性疼痛およびこれに限定されるわけではないが、てん
かん、躁うつ病、うつ病、不安および双極性障害を含むCNSの障害の治療のための方法
をさらに含む。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の化合物は、式Iおよび式II:
【化1】


ならびにその医薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよびジアステ
レオマーによって表される:
Xは、結合、CR1011、C=O、C=ONR10、CO、SO、C6−10
アリール、またはC5−10ヘテロアリールであり;
Yは、CR1011、C=Oまたは非存在であり;
Zは、CR1011、C=Oまたは非存在であり;
は、H、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、OR10、C(O)R10
、(CH5−10複素環、(CH6−10アリール、(CH
−10ヘテロアリール、縮合アリールまたは縮合ヘテロアリールであり、前記アルキル、
シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によっ
て場合により置換され;
は、H、C1−4アルキルおよびC1−4ペルフルオロアルキル、C3−5シクロ
アルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、F、Cl、CN、NR10
11であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、R
の1〜3個の基によって場合により置換され;
およびRはそれぞれ独立して、H、またはC1−6アルキル、C1−4−ペルフ
ルオロアルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリ
ール、F、Cl、CN、OR10、NR1011、SO10、SONR10
、CO10、CONHR10、CONR1011から選択され、またはRおよ
びRは共に3〜7員炭素環式または複素環式環を形成し、前記アルキル、シクロアルキ
ル、複素環、アリールおよびヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によって場合により
置換され;
は、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、C3−7シクロアルキル、
5−10複素環であり、前記シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール
は、Rの1〜3個の基によって場合により置換され;
、R、R、およびRは独立して、H、C1−4アルキルおよびC1−4ペル
フルオロアルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロア
リール、F、Cl、CN、OR10、NR1011を表し、またはRおよびRは、
それらが付着した炭素原子と組み合されてC(O)を形成することが可能であり;
10およびR11はそれぞれ独立して、H、またはC1−6アルキル、(CH
1−4−フルオロアルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C5−1
ヘテロアリールから選択され、またはR10およびR11は共に、それらが付着した原
子と共に3〜7員炭素環式または複素環式環を形成し;前記アルキル、アリール、または
ヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によって場合により置換され、
nは0〜6を表し、ならびに
は、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4フルオロアルキル、C
6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、ハロゲン、CN、−OCF、−OCH
、−C(O)CF、−C(OR10)(CF、SR10、−OR10、NR
1011、SOR10、SO10、NR10COR11、NR10COOR11
NR10CONR1011、NR10SONR1011、SONR1011
NR10SO11、CO10、CONR1011を表し、前記アリールおよび
ヘテロアリールは、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、ハロゲン、CF、C
NまたはOR10の1〜3個の基によって場合により置換され;YまたはZの少なくとも
1つがC=Oであるという条件である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施形態は、XがC=Oであり、Rが(CH5−10複素環、(
CH6−10アリール、(CH5−10ヘテロアリール、縮合アリール
または縮合ヘテロアリールであり、前記複素環、アリールおよびヘテロアリールがR
1〜3個の基によって場合により置換され、他のすべての可変基が本明細書に記載する通
りであるときに実現される。本発明の下位実施形態は、Rが、Rの1〜3個の基によ
って場合により置換されたフェニル、またはピリジルであり、他のすべての可変基が本明
細書に記載する通りであるときに実現される。本発明のなお別の下位実施形態は、R
1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4フルオロアルキルハロゲン、CN
、−OCF、−OCHF、OR10、またはSO10であるときに実現される。
【0015】
本発明の別の実施形態は、XがC=Oであり、RがC1−6アルキルであり、前記ア
ルキルがRの1〜3個の基によって場合により置換され、他のすべての可変基が本明細
書に記載する通りであるときに実現される。
【0016】
本発明の別の実施形態は、XがC=Oであり、RがC6−10アリール、C5−10
ヘテロアリール、またはC5−10複素環であり、前記複素環、アリールおよびヘテロア
リールが、Rの1〜3個の基によって場合により置換され、他のすべての可変基が本明
細書に記載する通りであるときに実現される。本発明の下位実施形態は、Rが、R
1〜3個の基によって場合により置換されたフェニル、またはピリジルであり、他のすべ
ての可変基が本明細書に記載する通りであるときに実現される。本発明のなお別の下位実
施形態は、RがC1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4−フルオロアル
キルハロゲン、CN、−OCF、−OCHF、OR10、またはSO10である
ときに実現される。
【0017】
本発明の別の実施形態において、XはC6−10アリール、またはC5−10ヘテロア
リールであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである。
【0018】
本発明の別の実施形態において、XはC=Oであり、他のすべての可変基は本明細書に
記載する通りである。
【0019】
本発明の別の実施形態において、Yは非存在であり、他のすべての可変基は本明細書に
記載する通りである。
【0020】
本発明の別の実施形態において、YはCR1011であり、他のすべての可変基は本
明細書に記載する通りである。
【0021】
本発明の別の実施形態において、YはC=Oであり、他のすべての可変基は本明細書に
記載する通りである。
【0022】
本発明の別の実施形態において、ZはC=Oであり、他のすべての可変基は本明細書に
記載する通りである。
【0023】
本発明のなお別の実施形態において、Zは非存在であり、他のすべての可変基は本明細
書に記載する通りである.
本発明の別の実施形態において、ZはCR1011であり、他のすべての可変基は本
明細書に記載する通りである。
【0024】
本発明の別の実施形態において、Rは、Rの1〜3個によって場合により置換され
たフェニルであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである。
【0025】
本発明の別の実施形態において、Rは、Rの1〜3個によって場合により置換され
たピリジルであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである。
【0026】
本発明の別の実施形態において、Rは、Rの1〜3個によって場合により置換され
たフェニルであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである。
【0027】
本発明の別の実施形態において、Rは、Rの1〜3個によって場合により置換され
たピリジルであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである.
本発明のまた別の実施形態において、式Iaに示すように、YおよびZはそれぞれCH
およびCOであり、R、R、R、およびRはそれぞれHであり、他のすべての
可変基は本明細書に記載する通りである:
【化2】

構造式Iaの下位実施形態は、XがC=Oであるときに実現される。さらなる下位実施
形態は、RおよびRの両方がHもしくはCHであり、またはRおよびRの一方
がHであり、他方がCHであり、残りの立体中心がRまたはS立体化学配置のどちらか
を有するときに実現される。本発明のなお別の下位実施形態は、Rが、すべてRの1
〜3個の基によって場合により置換されたC1−6アルキル、フェニル、またはピリジル
であるときに実現される。本発明のまた別の下位実施形態は、Rが、Rの1〜3個の
基によって場合により置換されたフェニルまたはピリジルであるときに実現される。本発
明の別の下位実施形態は、RおよびRの両方が、Rの1〜3個の基によって場合に
より置換されたフェニルであるときに実現される。本発明の別の下位実施形態は、R
よびRの一方がフェニルであり、他方がピリジルであり、前記フェニルおよびピリジル
が、Rの1〜3個の基によって場合により置換されたときに実現される。
【0028】
本発明の別の実施形態において、式Iaに示すように、YおよびZはそれぞれCH
よびCOであり、R、R、R、およびRはそれぞれHであり、他のすべての可変
基は本明細書に記載する通りである:
【化3】

構造式IIaの下位実施形態は、XがC=Oであるときに実現される。さらなる下位実
施形態は、RおよびRの両方がHもしくはCHであり、またはRおよびRの一
方がHであり、他方がCHであり、残りの立体中心がRまたはS立体化学配置のどちら
かを有するときに実現される。本発明のなお別の下位実施形態は、Rが、すべてR
1〜3個の基によって場合により置換されたC1−6アルキル、フェニル、またはピリジ
ルであるときに実現される。本発明のまた別の下位実施形態は、Rが、Rの1〜3個
の基によって場合により置換されたフェニルまたはピリジルであるときに実現される。本
発明の別の下位実施形態は、RおよびRの両方が、Rの1〜3個の基によって場合
により置換されたフェニルであるときに実現される。本発明の別の下位実施形態は、R
およびRの一方がフェニルであり、他方がピリジルであり、前記フェニルおよびピリジ
ルが、Rの1〜3個の基によって場合により置換されたときに実現される。
【0029】
本発明のなお別の実施形態において、式IIIaおよび式IIIbに示すように、Yお
よびZの一方がC=Oであり、他方が非存在であり、R、R、R、およびRはそ
れぞれHであり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである:
【化4】

構造式IIIaおよびIIIbの下位実施形態は、XがC=Oであり、RがHである
ときに実現される。本発明のさらなる下位実施形態は、RおよびRの両方がCH
あるときに実現される。本発明のなお別の下位実施形態は、RがすべてRの1〜3個
の基によって場合により置換されたC1−6アルキル、フェニル、またはピリジルである
ときに実現される。本発明のまた別の下位実施形態は、RがRの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたフェニルまたはピリジルであるときに実現される。本発明の別の
下位実施形態は、RおよびRの両方がRの1〜3個の基によって場合により置換さ
れたフェニルであるときに実現される。本発明の別の下位実施形態は、RおよびR
一方がフェニルであり、他方がピリジルであり、前記フェニルおよびピリジルが、R
1〜3個の基によって場合により置換されたときに実現される。
【0030】
本発明の化合物の別の実施形態において、IVaおよびIVbに示すように、Arはア
リールであり、YおよびZの一方はC=Oであり、他方はCHであり、RはHであり
、RおよびRの両方がCHであり、R、R、R、およびRはそれぞれHで
あり、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである:
【化5】

本発明の下位実施形態は、Arが、Rの1〜3個の基によって場合により置換された
フェニルであるときに実現される。本発明のまた別の下位実施形態は、Rが、Rの1
〜3個の基によって場合により置換されたフェニルまたはピリジルであるときに実現され
る。本発明の別の下位実施形態は、ArおよびRの両方が、Rの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたフェニルであるときに実現される。本発明の別の下位実施形態は
、Rがピリジルであり、前記フェニルおよびピリピリジルがRの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたときに実現される。
【0031】
本発明の別の実施形態において、VaおよびVbに示すように、Hetはヘテロアリー
ルであり、YおよびZの一方はC=Oであり、他方がCHであり、RはHであり、R
およびRの両方がCHであり、R、R、R、およびRはそれぞれHであり
、他のすべての可変基は本明細書に記載する通りである:
【化6】

本発明の式VaおよびVbの下位実施形態は、HetがRの1〜3個の基によって場
合により置換されたピリジルであるときに実現される。本発明のまた別の下位実施形態は
、Rが、Rの1〜3個の基によって場合により置換されたフェニルまたはピリジルで
あるときに実現される。本発明の別の下位実施形態は、RがRの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたフェニルであるときに実現される。
【0032】
任意の可変基(例えばアリール、複素環、R、Rなど)が任意の構成要素において
2回以上出現するとき、各出現でのその定義は、他の出現ごとに独立している。置換基/
または可変基の組み合わせも、このような組み合わせが安定な化合物を生じる場合にもに
許容される。
【0033】
が−O−であり、炭素に付着されているときには、これはカルボニル基と呼ばれ、
窒素(例えばピリジル基の窒素原子)または硫黄原子に付着されているときには、これは
それぞれN−オキシド基およびスルホキシド基と呼ばれる。
【0034】
本明細書で使用するように、「アルキル」は、接頭辞「alk」を有する基、例えば、
アルコキシ、アルカノイル、アルケニル、およびアルキニルを含み、直鎖もしくは分枝ま
たはその組み合わせであり得る炭素鎖を意味する。アルキル基の例は、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、およびヘプチルを含む。「アルケニル」は、2〜10個の炭素原子および少なくとも
1個の炭素間2重結合を含有する、直鎖、分枝または環式炭化水素ラジカルを指す。好ま
しいアルケニル基は、エテニル、プロペニル、ブテニルおよびシクロヘキセニルを含む。
好ましくは、アルケニルはC−Cアルケニルである。好ましいアルキニルは、C
アルキニルである。「アルケニル」、「アルキニル」および他の同様の用語は、少な
くとも1個の不飽和C−C結合を含有する炭素鎖を含む。
【0035】
本明細書で使用する場合、「フルオロアルキル」は、少なくとも1個のフッ素(flu
rine)置換基を含有する、本明細書に記載するようなアルキル置換基を指す。
【0036】
「シクロアルキル」という用語は、指定した数の炭素原子を有する1個の環を含有する
飽和炭化水素を指す。シクロアルキルの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、およびシクロヘキシルを含む。
【0037】
「C1−6」という用語は、6、5、4、3、2、または1個の炭素原子を含有するア
ルキルを含む。
【0038】
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用する場合、単独でまたは組み合されて、
オキシ結合原子に結合されたアルキル基を含む。「アルコキシ」という用語は、「アルキ
ル」という用語が上で定義した通りであり、「エーテル」が酸素原子をその間に有する2
個のアルキル基を意味する、アルキルエーテル基も含む。好適なアルコキシ基の例は、メ
トキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t
−ブトキシ、メトキシメタン(「ジメチルエーテル」とも呼ばれる)、およびメトキシエ
タン(「エチルメチルエーテル」とも呼ばれる)を含む。
【0039】
本明細書で使用する場合、「アリール」は、各環に最大7個の環員を有する任意の安定
な単環式または2環式炭素環を意味することを意図し、少なくとも1個の環は芳香族であ
る。このようなアリール要素の例は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、イン
ダニル、またはビフェニルを含む。
【0040】
複素環、ヘテロシクリル、または複素環式という用語は、本明細書で使用する場合、飽
和または不飽和のどちらかであり、炭素原子およびN、O、およびSからなる群より選択
される1〜4個のヘテロ原子からなり、安定な5〜7員単環式または安定な8〜11員2
環式複素環式環を表し、上で定義した複素環式環のいずれかがベンゼン環に縮合されてい
る任意の2環式基を含む。複素環式環は、安定な構造の生成を生じさせる、任意のヘテロ
原子または炭素原子に付着され得る。複素環または複素環式という用語は、ヘテロアリー
ル部分を含む。このような複素環式要素の例は、これに限定されるわけではないが、アゼ
ピニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラ
ニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾ
オキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロベンゾチエ
ニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチオピラニルスルホン、1,3−ジ
オキソラニル、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、インドリニ
ル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリジニ
ル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサジア
ゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピ
ペリジニル(oxopiperdinyl)、2−オキソピロリジニル、ピペリジル、ピ
ペラジニル、ピリジル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリ
ミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、キノキサリニル、テト
ラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアモルホリ
ニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾリニル、チエノフリル、チエ
ノチエニル、およびチエニルを含む。このような複素環式要素の例の実施形態は、これに
限定されるわけではないが、アゼピニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイソオキサゾリル
、ベンゾフラザニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾフリル、ベンゾチア
ゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、クロマニル、シンノリニル、ジヒドロベ
ンゾフリル、ジヒドロベンゾチエニル、ジヒドロベンゾチオピラニル、ジヒドロベンゾチ
オピラニルスルホン、フリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、イン
ドリニル、インドリル、イソクロマニル、イソインドリニル、イソキノリニル、イソチア
ゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オ
キサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、2−オキソピペラジニル、2−
オキソピペリジニル(oxopiperdinyl)、2−オキソピロリジニル、ピペリ
ジル、ピペラジニル、ピリジル、2−ピリジノニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラ
ゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリル、キナゾリニル、キノリ
ニル、キノキサリニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒド
ロキノリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアゾリル、チアゾ
リニル、チエノフリル、チエノチエニル、チエニルおよびトリアゾリルを含む。
【0041】
ある実施形態において、複素環式基はヘテロアリール基である。本明細書で使用する場
合、「ヘテロアリール」という用語は、5〜14個の環原子、好ましくは5、6、9、ま
たは10個の環原子を有する;環式配置で共有される6、10、または14個のπ電子を
有する;および炭素原子に加えて、N、O、およびSからなる群より選択される1〜約3
個のヘテロ原子を有する基を指す。ヘテロアリール基は制限なく、チエニル、ベンゾチエ
ニル、フリル、ベンゾフリル、ジベンゾフリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル(
pyrazoiyl)、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、キノリル、
イソキノリル、キノキサリニル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、およびイソ
キサゾリルを含む。
【0042】
ある他の実施形態において、複素環式基は、アリールまたはヘテロアリール基に縮合さ
れる。このような縮合複素環の例は、制限なく、テトラヒドロキノリニルおよびジヒドロ
ベンゾフラニルを含む。
【0043】
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用する場合、指摘する場合を除いて、
芳香環を含有する安定な5〜7員単環式または安定な9〜10員縮合2環式複素環式環系
を表し、環系の任意の環は、ピペリジニルなどのように飽和であり得るか、部分飽和であ
り得るか、またはピリジニルなどのように不飽和であり得、炭素原子ならびにN、Oおよ
びSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子からなり、窒素および硫黄ヘテロ原
子は場合により酸化され得、窒素ヘテロ原子は場合により4級化され得、上で定義した複
素環式環のいずれかがベンゼン環に縮合されている任意の2環式基を含む。複素環式環は
、安定な構造の生成を生じさせる、任意のヘテロ原子または炭素原子に付着され得る。こ
のようなヘテロアリール基の例は、これに限定されるわけではないが、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾイソチアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾチアゾール
、ベンゾチオフェン、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、カルボリン、シンノリ
ン、フラン、フラザン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリジン、イソ
キノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキ
サゾール、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジ
ン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、キナゾリン、キノリン、キノキサリン、テトラゾ
ール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアジン、トリアゾール、およびそ
のN−オキシドを含む。
【0044】
ヘテロシクロアルキルの例は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジ
ニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、イミダゾリニル、ピロリジン−2−オン、
ピペリジン−2−オン、およびチオモルホリニルを含む。
【0045】
「ヘテロ原子」という用語は、独立ベースで選択されるO、SまたはNを意味する。
【0046】
置換されている部分は、1個以上の水素原子が別の化学置換基によって独立して置き換
えられている部分である。非制限的な例として、置換フェニルは、2−フルオロフェニル
、3,4−ジクロロフェニル、3−クロロ−4−フルオロ−フェニル、2,4フルオロ−
3−プロピルフェニルを含む。別の非制限的な例として、置換n−オクチルは、2,4ジ
メチル−5−エチル−オクチルおよび3−シクロペンチルオクチルを含む。この定義には
、酸素によって置換されてカルボニル(−CO−)を形成するメチレン(−CH−)が
含まれる。
【0047】
別途記載しない限り、本明細書で使用する場合、部分(例えばシクロアルキル、ヒドロ
カルビル、アリール、アルキル、ヘテロアリール、複素環式、尿素など)が「場合により
置換された」と説明されるとき、基が1〜4個、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは
1または2個の非水素置換基を場合により有することを意味する。好適な置換基は、制限
なく、ハロ、ヒドロキシ、オキソ(例えばオキソによって置換された環状−CH−は−C
(O)−である)、ニトロ、ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビル、アリール、アラルキ
ル、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アシルアミノ、アルキルカルバモイル、アリ
ールカルバモイル、アミノアルキル、アシル、カルボキシ、ヒドロキシアルキル、アルケ
ンスルホニル、アレーンスルホニル、アルカンスルホンアミド、アレーンスルホンアミド
、アラルキルスルホンアミド、アルキルカルボニル、アシルオキシ、シアノ、およびウレ
イド基を含む。(別途記載しない限り)それ自体さらに置換されない好ましい置換基は:
(a)ハロ、シアノ、オキソ、カルボキシ、ホルミル、ニトロ、アミノ、アミジノ、グ
アニジノ、および
(b)C−Cアルキルまたはアルケニルまたはアリールアルキルイミノ、カルバモ
イル、アジド、カルボキサミド、メルカプト、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルキ
ルアリール、アリールアルキル、C−Cアルキル、SOCF、CF、SO
e、C−Cアルケニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルコキシカルボニル、
アリールオキシカルボニル、C−Cアシル、C−Cアシルアミノ、C−C
ルキルチオ、アリールアルキルチオ、アリールチオ、C−Cアルキルスルフィニル、
アリールアルキルスルフィニル(sulfnyl)、アリールスルフィニル(sulfn
yl)、C−Cアルキルスルホニル、アリールアルキルスルホニル、アリールスルホ
ニル、C−CN−アルキルカルバモイル、C−C15N,Nジアルキルカルバモイ
ル、C−Cシクロアルキル、アロイル、アリールオキシ、アリールアルキルエーテル
、アリール、シクロアルキルまたは複素環もしくは別のアリール環に縮合されたアリール
、C−C複素環、またはシクロアルキル、ヘテロシクリル、もしくはアリールに縮合
もしくはスピロ縮合されたこれらの環のいずれかであり、上記のそれぞれは、上の(a)
に挙げた1個以上の部分によってさらに場合により置換される。
【0048】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。
【0049】
「哺乳動物(mammal)」、「哺乳動物の」または「哺乳動物(mammals)
」という用語は、ヒト、ならびに動物、例えばイヌ、ネコ、ウマ、ブタおよびウシを含む

【0050】
本明細書に記載する化合物は、1個以上の2重結合を含有し得、したがってシス/トラ
ンス異性体ならびに他の立体配座異性体を生じさせ得る。本発明は、別途特に記載しない
限り、このような考えられるすべての異性体ならびにこのような異性体の混合物を含む。
【0051】
本発明の化合物は、1個以上の不斉中心を含み得、したがってラセミ化合物、ラセミ混
合物、単一のエナンチオマー、ジアステレオマー混合物、および個々のジアステレオマー
として生じ得る。
【0052】
本明細書で使用する場合、構造式IおよびIIの化合物への言及は、医薬的に許容され
る塩、および塩が遊離化合物の前駆物質としてまたは他の合成操作で使用されるときには
医薬的に許容されない塩も含むことを意味することが理解されるであろう。
【0053】
本発明の化合物は、医薬的に許容される塩の形で投与され得る。「医薬的に許容される
塩」という用語は、医薬的に許容される非毒性塩基または酸から調製される塩を指す。本
発明の化合物が酸性であるとき、その対応する塩は、無機塩基および有機塩基を含む、医
薬的に許容される非毒性塩基から好都合に調製することができる。このような無機塩基に
由来する塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(2価および1価)、3価
鉄、2価鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(3価および2価)、カリウム、ナトリ
ウム、亜鉛などの塩を含む。医薬的に許容される有機非毒性塩基に由来する塩は、1級、
2級、および3級アミン、ならびに環式アミンおよび置換アミン、例えば天然型および合
成置換アミンの塩を含む。塩を形成することができる他の医薬的に許容される有機非毒性
塩基は、イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’
−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−
ジメチルアミノエタノールエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチ
ルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラ
バミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピ
ペラジン、ピペリドン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチ
ルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、およびトロメタミンを含む。
【0054】
本発明の化合物が塩基性であるとき、その対応する塩は、無機酸および有機酸を含む、
医薬的に許容される非毒性酸から好都合に調製することができる。このような酸は、例え
ば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスル
ホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸
、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パ
ントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。
【0055】
本発明の医薬組成物は、活性成分としての本発明の化合物(またはその医薬的に許容さ
れる塩)、医薬的に許容される担体、および場合により1つ以上の追加の治療剤またはア
ジュバントを含む。このような追加の治療剤は、例えばi)オピエート作動薬または拮抗
薬、ii)カルシウムチャネル拮抗薬、iii)5HT受容体作動薬または拮抗薬、iv
)ナトリウムチャネル拮抗薬、v)NMDA受容体作動薬または拮抗薬、vi)COX−
2選択的阻害薬、vii)NK1拮抗薬、viii)非ステロイド性抗炎症薬(「NSA
ID」)、ix)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(「SSRI」)および/または選
択的セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害薬(「SSNRI」)、x)3環
系抗うつ薬、xi)ノルエピネフリン調節因子、xii)リチウム、xiii)バルプロ
酸塩、xiv)ニューロンチン(ガバペンチン)、xv)プレガバリン、およびxvi)
ナトリウムチャネル遮断薬を含むことができる。本組成物は、経口、経直腸、局所、およ
び非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)投与に好適な組成物を含むが、いずれの
場合にも最も好適な経路は、特定の宿主、ならびに活性成分が投与される条件の性質およ
び重大性に依存するであろう。医薬組成物は、単位投薬形で好都合に与えられ、製薬分野
で周知の方法のいずれによっても調製され得る。
【0056】
本化合物および組成物は、慢性、内臓、炎症性および神経因性疼痛症候群の治療に有用
である。本化合物および組成物は、外傷性神経損傷、神経圧迫または神経絞扼、ヘルペス
後神経痛、三叉神経痛、細径線維ニューロパシー、および糖尿病性ニューロパシーから生
じる疼痛の治療に有用である。本化合物および組成物は、慢性腰痛、幻肢痛、慢性骨盤痛
、神経腫痛、複合性局所疼痛症候群、慢性関節痛および関連坐骨神経痛、ならびに癌、化
学療法、HIVおよびHIV治療誘発ニューロパシーに関連する疼痛の治療にも有用であ
る。本発明の化合物は局所麻酔薬としても利用され得る。本発明の化合物は、過敏性腸症
候群および関連障害、ならびにクローン病の治療に有用である。
【0057】
本化合物は、てんかんならびに部分および全身性強直発作の治療のための臨床用途も有
する。本化合物は、脳卒中または神経外傷によって引き起こされた虚血条件下の神経保護
に、ならびに多発性硬化症の治療にも有用である。本化合物は、頻拍性不整脈の治療に有
用である。加えて本化合物は、気分障害、例えばうつ病またはさらに詳細にはうつ病性障
害、例えば単突発性または再発性大うつ病性障害および気分変調性障害、または双極性障
害、例えば双極I型障害、双極II型障害および循環病;不安障害、例えば広場恐怖症を
伴うまたは伴わないパニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖症、特定恐怖症、
例えば特定動物恐怖症、社会恐怖症、強迫性障害、心的外傷後ストレス障害および急性ス
トレス障害を含むストレス障害、ならびに全般性不安障害を含む、精神神経障害の治療に
有用である。
【0058】
霊長類、例えばヒトに加えて、多様な他の哺乳動物を本発明の方法に従って治療するこ
とができる。例えばこれに限定されるわけではないが、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ
、ネコ、モルモット、または他のウシ種、ヒツジ種、ウマ種、イヌ種、ネコ種、マウスな
どのげっ歯類種を含む哺乳動物を治療することができる。しかしトリ種(例えばニワトリ
)などの他の種で方法を実施することもできる。
【0059】
うつ病または不安の治療のために、本発明の化合物が他の抗うつ剤または抗不安剤、例
えばノルエピネフリン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI
)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、モノアミンオキシダーゼの可逆的阻害
薬(RIMA)、セロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、α
−アドレナリン受容体拮抗薬、非定型抗うつ薬、ベンゾジアゼピン、5−HT1A作動薬
または拮抗薬、特に5−HT1A部分作動薬、ニューロキニン−1受容体拮抗薬、コルチ
コトロピン放出因子(CRF)拮抗薬、およびその医薬的に許容される塩と併せて使用さ
れることが認識されるであろう。
【0060】
さらに、本発明の化合物を上述の状態および障害を予防するために、ならびにカルシウ
ムチャネル活性に関連する他の状態および障害を予防するために、予防的に有効な投薬レ
ベルで投与できることが理解される。
【0061】
本化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、液剤、または懸濁剤を局所用途に使用す
ることができる。マウスウォッシュおよびうがい薬は、本発明の目的での局所用途の範囲
内に含まれる。
【0062】
1日に付き約0.01mg/kg体重〜約140mg/kg体重の、または1日に付き
患者1名当り約0.5mg〜約7gの投薬レベルが、炎症性および神経因性疼痛の治療に
有用である。例えば炎症性疼痛は、1日に付き体重1キログラム当り化合物約0.01m
g〜約75mgの、または代わりに1日に付き患者1名当り約0.5mg〜約3.5gの
投与によって効果的に治療され得る。神経因性疼痛は、1日に付き体重1キログラム当り
化合物約0.01mg〜約125mgの、または代わりに1日に付き患者1名当り約0.
5mg〜約5.5gの投与によって効果的に治療され得る。
【0063】
単回投薬形を産生するために担体物質と組み合され得る活性成分の量は、治療される宿
主および特定の投与方式に応じて変化するであろう。例えばヒトへの経口投与を意図する
製剤は、全組成物の約5〜約95パーセントで変化し得る担体の適切なおよび好都合な量
と配合された活性剤約0.5mg〜約5gを好都合に含有し得る。単位投薬形は、約1m
g〜約1000mgの、通例25mg、50mg、100mg、200mg、300mg
、400mg、500mg、600mg、800mgまたは1000mgの活性成分を一
般に含有する。
【0064】
しかしながら、任意の特定の患者の詳細な用量レベルは、多様な因子に依存するであろ
うことが理解される。このような患者関連因子は、患者の年齢、体重、全身健康状態、性
別、および食事を含む。他の因子は、投与の時間および経路、排出速度、薬物の組み合わ
せ、治療を受けている特定の疾患の重症度を含む。
【0065】
実際に、本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩は、活性成分として、従来
の製薬配合技法に従って医薬的担体と密接に混合させて配合することができる。担体は、
投与に所望の調製形に応じた広範囲の形、例えば経口または非経口(静脈内を含む)形を
取り得る。したがって本発明の医薬組成物は、活性成分の所定量をそれぞれ含有するカプ
セル剤、カシェ剤または錠剤などの経口投与に好適な別個の単位として与えることができ
る。さらに組成物は、粉剤として、顆粒剤として、液剤として、懸濁剤として、水性液剤
として、非水性液剤として、水中油型乳剤として、または油中水型乳剤として与えること
ができる。上で述べた一般的な投薬形に加えて、本発明の化合物、またはその医薬的に許
容される塩は、制御放出手段および/または送達デバイスによっても投与され得る。組成
物は、製薬方法のいずれによっても調製され得る。一般にこのような方法は、活性成分を
1つ以上の必要な成分を構成する担体と結合させる工程を含む。一般に組成物は、活性成
分を液体担体もしくは微粉化固体担体または両方と均質および密接に混合することによっ
て調製される。次に生成物を所望の提示形に好都合に成形することができる。
【0066】
したがって本発明の医薬組成物は、医薬的に許容される担体および化合物または医薬的
に許容される塩を含み得る。本発明の化合物、またはその医薬的に許容される塩は、1つ
以上の治療活性化合物と組み合わせて医薬組成物に含めることができる。
【0067】
使用される医薬的担体は、例えば固体、液体、または気体であることができる。固体担
体の例は、ラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビ
アゴム、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸を含む。液体担体の例は、液糖
、ラッカセイ油、オリーブ油、および水である。気体担体の例は、二酸化炭素および窒素
を含む。上述のように、経口投薬形の組成物の調製では、有用な製薬媒体のいずれも使用
できる。例えば懸濁剤、エリキシル剤および液剤などの経口液体調製物の場合、水、グリ
コール、油、アルコール、着香剤、保存料、着色剤などが使用され得る;または粉剤、カ
プセル剤および錠剤などの経口固体調製物の場合、デンプン、糖、微結晶性セルロース、
希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの担体が含まれ得る。錠剤およびカプセル
剤は、投与が容易であるために、固体製薬担体が使用される最も好都合な経口投薬単位形
となっている。所望ならば、錠剤は標準水性または非水性技法によってコーティングされ
得る。上で述べた一般的な投薬形に加えて、制御放出手段および/または送達デバイスも
、本化合物および組成物の投与に使用され得る。
【0068】
経口投薬形の組成物の調製では、任意の好都合な製薬媒体が使用され得る。例えば水、
グリコール、油、アルコール、着香剤、保存料、着色剤などを使用して、懸濁剤、エリキ
シル剤および液剤などの経口液体調製物が形成され得る;これに対して、デンプン、糖、
微結晶性セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤などの担体を使用して、
粉剤、カプセル剤および錠剤などの経口固体調製物を形成することができる。錠剤および
カプセル剤は、投与が容易であるために、それにより固体製薬担体が使用される好都合な
経口投薬形である。場合により、錠剤は標準水性または非水性技法によってコーティング
され得る。
【0069】
本発明の組成物を含有する錠剤は、場合により1つ以上の補助成分またはアジュバント
を用いて、圧縮または成形によって調製され得る。圧縮錠剤は、結合剤、潤滑剤、不活性
希釈剤、表面活性または分散剤と場合により混合された粉剤または顆粒剤などの自由流動
形の活性成分を、好適な機械で圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、不活性
液体希釈剤で湿潤させた粉末化合物の混合物を好適な機械で成形することによって作製で
きる。各錠剤は、活性成分約0.1mg〜約500mgを好都合に含有し、各カシェ剤ま
たはカプセル剤は、活性成分約0.1mg〜約500mgを好都合に含有する。したがっ
て1または2個の錠剤、カシェ剤、またはカプセル剤が1日1回、2回、または3回摂取
される場合、錠剤、カシェ剤、またはカプセル剤は、活性成分0.1mg、1mg、5m
g、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、または5
00mgを好都合に含有する。
【0070】
非経口投与に好適な本発明の医薬組成物は、活性化合物の水による液剤または懸濁剤と
して調製され得る。例えばヒドロキシプロピルセルロースなどの好適な界面活性剤を含め
ることができる。分散剤は、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコール、および
その混合物で調製することができる。さらに、微生物の有害な増殖を防止するために、保
存料を含めることができる。
【0071】
注射用途に好適な本発明の医薬組成物は、滅菌水性液剤または分散剤を含む。さらに組
成物は、このような滅菌注射用液剤または分散剤を即時に調製するために滅菌粉剤の形で
あることができる。すべての場合において、最終注射形は、滅菌する必要があり、注入を
容易にするために効果的に流動性でなければならない。医薬組成物は、製造および貯蔵条
件下で安定でなければならず、したがって細菌および真菌などの微生物の汚染作用から保
護されるべきである。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール
、グリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、植物油、およびその好適な混合物を
含有する、溶媒または分散媒体であり得る。
【0072】
本発明の医薬組成物は、例えばエアゾール、クリーム、軟膏、ローション、および散布
剤などの局所用途に好適な形であることができる。さらに組成物は、経皮デバイスに好適
な形であることができる。これらの製剤は、本発明で示された化合物、またはその医薬的
に許容される塩を利用して、従来の処理方法によって調製され得る。一例として、クリー
ムまたは軟膏は、所望の粘稠度を有するクリームまたは軟膏を産生するために、親水性物
質および水を約5wt%〜約10wt%の化合物と共に混合することによって調製される

【0073】
本発明の医薬組成物は、例えば混合物が単位投薬形を形成する場合に担体が固体である
、経直腸投与に好適な形であることができる。好適な担体は、ココアバターおよび当分野
で一般に使用される他の物質を含む。坐剤は、組成物を軟化または溶融した担体を最初に
混合して、次に冷却して形で成形することによって好都合に形成され得る。
【0074】
上述の担体成分に加えて、上記の製薬製剤は、必要に応じて、1つ以上の追加の担体成
分、例えば希釈剤、緩衝剤、着香剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、潤滑剤、および保存
料(酸化防止剤を含む)を含み得る。さらに、製剤を意図するレシピエントの血液と等張
性とするために、他のアジュバントを含めることができる。本発明の化合物、またはその
医薬的に許容される塩を含有する組成物は、粉末形または濃縮液形で調製することもでき
る。
【0075】
本発明の化合物および医薬組成物は、N型、T型、およびL型カルシウムチャネルを遮
断することが見出されている。したがって、本発明の態様は、本発明の化合物の有効量を
投与することによる、前記カルシウムチャネルの遮断を通じた改善に適した哺乳動物の状
態の治療および予防である。このような状態は例えば、急性疼痛、慢性疼痛、内臓疼痛、
炎症性疼痛および神経因性疼痛を含む。これらの状態は、てんかん、本態性振戦、統合失
調症、パーキンソン病、うつ病、不安、睡眠障害、睡眠妨害、精神病、不妊症、および性
機能障害も含み得る。これらの状態は、心不整脈および高血圧症をさらに含み得る。本化
合物および組成物は、ヒトならびにイヌおよびネコなどの非ヒト哺乳動物における上記の
状態を治療および予防するのに有用である。ヒト以外の哺乳動物の治療が上記の状態に相
関する非ヒト哺乳動物の臨床状態の治療を指すことが理解される。
【0076】
さらに上述のように、本化合物は1つ以上の治療活性化合物と組み合わせて利用できる
。詳細には、本発明の化合物は、i)オピエート作動薬または拮抗薬、ii)他のカルシ
ウムチャネル拮抗薬、iii)5−HT1A作動薬または拮抗薬、および5−HT1A
分作動薬を含む、5HT受容体作動薬または拮抗薬、iv)ナトリウムチャネル拮抗薬、
v)N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体作動薬または拮抗薬、vi)C
OX−2選択的阻害薬、vii)ニューロキニン受容体1(NKl)拮抗薬、viii)
非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、ix)選択的セロトニン再取り込み阻害薬(S
SRI)ならびに/または選択的セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害薬(
SSNRI)、x)3環系抗うつ薬、xi)ノルエピネフリン調節因子、xii)リチウ
ム、xiii)バルプロ酸、xiv)ノルエピネフリン再取り込み阻害薬、xv)モノア
ミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、xvi)モノアミンオキシダーゼの可逆的阻害薬
(RIMA)、xvii)α−アドレナリン受容体拮抗薬、xviii)非定型抗うつ薬
、xix)ベンゾジアゼピン、xx)コルチコトロピン放出因子(CRF)拮抗薬、xx
i)ニューロンチン(ガバペンチン)およびxxii)プレガバリンと組み合わせて好都
合に使用することができる。
【0077】
本明細書で使用する省略形は、以下の意味を有する(ここに示していない省略形は、別
途特に記載しない限り一般に使用されるような意味を有する):Ac(アセチル)、Bn
(ベンジル)、Boc(3級ブトキシカルボニル)、Bop試薬(ベンゾトリアゾール−
1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、
CAMP(環式アデノシン−3’,5’−モノホスフェート)、DAST((ジエチルア
ミノ)サルファートリフルオリド)、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデカ−7−エン)、DIBAL(ジイソブチルアルミニウムヒドリド)、DIEA(ジ
イソプロピルエチルアミン)、DMAP(4−(ジメチルアミノ)ピリジン)、DMF(
N,N−ジメチルホルムアミド)、DPPF(1,1’ビスジフェニルホスフィノフェロ
セン)、EDC(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒド
ロクロリド)、EtN(トリエチルアミン)、GST(グルタチオントランスフェラー
ゼ)、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)、LAH(リチウムアルミニウム
ヒドリド)、Ms(メタンスルホニル;メシル;またはSOMe)、MsO(メタンス
ルホナートまたはメシラート)、MCPBA(メタ−クロロ過安息香酸)、NaHMDS
(ナトリウムヘキサメチルジシラザン)、NBS(N−ブロモスクシンイミド)、NCS
(N−クロロスクシンイミド)、NSAID(非ステロイド性抗炎症薬)、PDE(ホス
ホジエステラーゼ)、Ph(フェニル)、r.t.またはRT(室温)、Rac(ラセミ
)、SAM(アミノスルホニル;スルホンアミドまたはSONH)、SPA(シンチ
レーション近接アッセイ)、Th(2−または3−チエニル)、TFA(トリフルオロ酢
酸)、THF(テトラヒドロフラン)、Thi(チオフェンジイル)、TLC(薄層クロ
マトグラフィー)、TMEDA(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)
、TMSI(ヨウ化トリメチルシリル)、Trまたはトリチル(N−トリフェニルメチル
)、C(アリル)、Me(メチル)、Et(エチル)、n−Pr(ノルマルプロピ
ル)、i−Pr(イソプロピル)、n−Bu(ノルマルブチル)、i−ブチル(イソブチ
ル)、s−Bu(2級ブチル)、t−Bu(3級ブチル)、c−Pr(シクロプロピル)
、c−Bu(シクロブチル)、c−Pen(シクロペンチル)、c−Hex(シクロヘキ
シル)。
【0078】
本化合物は、以下に示す一般スキームならびに実施例で示す手順に従って調製すること
ができる。以下のスキームおよび実施例は、本発明の範囲をさらに説明するが、限定する
ものではない。
【0079】
別途特に記載しない限り、実験手順は以下の条件下で実施した:すべての操作は室温ま
たは周囲温度;すなわち18〜25℃の範囲の温度にて行った。試薬または中間体が空気
および水分に感受性であるときは、不活性気体による保護を使用した。溶媒の蒸発は、6
0℃までの浴温度にて、減圧下(600〜4000パスカル:4.5〜30mmHg)で
回転蒸発器を使用して行った。反応過程は、薄層クロマトグラフィー(TLC)によって
、または高圧液体クロマトグラフィー−質量分析法(HPLC−MS)によって追跡し、
反応時間は例証のためのみに示している。すべての最終生成物の構造および純度は、以下
の技法:TLC、質量分析法、核磁気共鳴(NMR)分析法または微量分析データの少な
くとも1つによって確認した。収率は、示されている場合、例証のためのみである。NM
Rデータは、示されている場合、指示された溶媒を使用して300MHz、400MHz
または500MHzにて決定された、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)対
するパーツパーミリオン(ppm)で示される、主要な診断プロトンのデルタ(δ)値の
形である。シグナル形状に使用される従来の省略形は:s.1重線;d.2重線;t.3
重線;m.多重線;br.幅広;などである。加えて、「Ar」は芳香族シグナルを示す
。化学記号はその通常の意味を有する;以下の省略形が使用される:v(体積)、w(重
量)、b.p.(沸点)、m.p.(融点)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、
g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)、eq(当
量)。
【0080】
(アッセイ実施例1)
チャネル開口を開始するためのカリウム脱分極を使用するCa2.2チャネルの蛍光
アッセイ。
【0081】
ヒトCa2.2チャネルを、電位開口型カルシウムチャネルのアルファ2−デルタお
よびベータサブユニットと共に、KEK293細胞内で安定的に発現させた。細胞外カリ
ウム濃度によって細胞膜電位をより正確に制御できるようにするために、内向き整流性カ
リウムチャネル(KiR2.3)もこれらの細胞で発現させた。浴の低いカリウム濃度で
は、膜電位は相対的に負であり、浴のカリウム濃度が上昇するときに脱分極される。この
ようにして、浴のカリウム濃度を使用して、チャネルの電位依存性構造を調整することが
できる。化合物を低濃度の(4mM)カリウムまたは高濃度の(12、25または30m
M)カリウムの存在下で細胞と共にインキュベートして、4mMカリウムにおける静止(
閉)チャネルの化合物遮断に対する親和性または12、25もしくは30mMカリウムに
おける開口および不活性化チャネルの遮断に対する親和性を決定する。インキュベーショ
ン期間の後、細胞をさらに脱分極するためにより高濃度のカリウム(最終濃度70mM)
の添加によって、Ca2.2チャネル開口を引き起こす。状態依存性遮断の程度は、異
なるカリウム濃度でのインキュベーション後の化合物の阻害効力から推定できる。
【0082】
Ca2.2チャネルを通じたカルシウム流入は、蛍光プレートリーダーと組み合わせ
てカルシウム感受性蛍光染料を使用することによって決定される。蛍光変化は、VIPR
(Aurora Instruments)またはFLIPR(Molecular D
evices)プレートリーダーのどちらかを使用して測定した。
【0083】
プロトコル
1.ポリ−D−リシンでコートした96または384ウェルプレートに細胞を播種して
、37℃−10% COインキュベータで一晩維持する。
【0084】
2.培地を除去して、カルシウムおよびマグネシウムを含むダルベッコリン酸緩衝食
塩水(D−PBS)(Invitrogen;14040)0.2ml(96ウェルプレ
ート)または0.05ml(384ウェルプレート)で洗浄する。
【0085】
3.10mMグルコースおよび10mM Hepes/NaOHを添加した、カルシウ
ムおよびマグネシウムを含むD−PBS(Invitrogen;14040);pH
7.4で調製した、4μM fluo−4(Molecular Probes;F−1
4202)および0.02%プルロニック酸(Molecular Probes;P−
3000)0.1(96ウェルプレート)または0.05ml(384ウェルプレート)
を添加する。
【0086】
4.25℃にて暗所で60〜70分間インキュベートする。
【0087】
5.染料を除去して、細胞を4、12、25、または30mMカリウム前分極緩衝液
(PPB)0.1ml(96ウェルプレート)または0.06ml(384ウェルプレー
ト)で洗浄する。
【0088】
6.試験化合物を含むまたは含まない4、12、25、30mM PPR 0.1ml
(96ウェルプレート)または0.03ml(384ウェルプレート)を添加する。
【0089】
7.25℃にて暗所で30分間インキュベートする。
【0090】
8.VIPR装置で細胞プレートを読み取る、励起=480nm、発光=535nm。
【0091】
9.VIPRで連続読み取りしながら、最終アッセイ濃度の2倍である、脱分極緩衝液
0.1ml(96ウェルプレート)または0.03ml(384ウェルプレート)を細胞
プレートに添加する。
【0092】
アッセイ試薬:
4mM K 予備分極バッファ:146mM NaCl、4mM KCl、0.8mM
CaCl、1.7mM MgCl、10mM HEPES pH=7.2
12mM K 予備分極バッファ:138mM NaCl、12mM KCl、0.8
mM CaCl、1.7mM MgCl、10mM HEPES pH=7.2
25mM K 予備分極バッファ:125mM NaCl、25mM KCl、0.8
mM CaCl、1.7mM MgCl、10mM HEPES pH=7.2
30mM K 予備分極バッファ:120mM NaCl、30mM KCl、0.8
mM CaCl、1.7mM MgCl、10mM HEPES pH=7.2
140mM K 脱分極バッファ:10mM NaCl、140mM KCl、0.8
mM CaCl、1.7mM MgCl、10mM HEPES pH=7.2

(アッセイ実施例2)
自動電気生理装置を使用するCa2.2チャネルの遮断の電気生理学的測定
N型カルシウムチャネルの遮断は、Ion Works HT 384ウェル自動パッ
チクランプ電気生理デバイスを利用して評価する。この装置によって、384ウェルから
の同時読み取りが可能となる(1回に48)。各ウェルで単一の全細胞記録を行う。全細
胞記録は、アンホテリシンBによる内部コンパートメントの灌流によって確立される。
【0093】
電圧プロトコルは、使用依存性遮断を検出するために設計されている。2Hzでの脱分
極トレイン(+20mVまで25ms刻みで20回)。実験シーケンスは、対照トレイン
(前化合物、化合物による細胞の5分間のインキュベーション、続いての第2のトレイン
(後化合物)からなる。化合物による使用依存性遮断は、トレインの最初のパルスの部分
的遮断を20番目のパルスの遮断と比較することによって推定される。
【0094】
プロトコル
並行パッチクランプ電気生理法は、Ion Works HT(Molecular
Devices Corp.)を使用して、実質的にKiss and colleag
ues[Kiss et al.2003;Assay and Drug Devel
opment Technologies,1:127−135]によって記載されてい
るように実施する。簡潔には、N型カルシウム・チャネル・サブユニット(アルファ1B
、アルファ−デルタ、ベータ3a)および内向き整流性カリウムチャネル(Kir2.
3)を発現する安定なHEK293株化細胞(CBKと呼ばれる)を使用して、N型カル
シウムチャネルを通過するバリウム電流を記録する。細胞は使用前に、T75培養プレー
トで60〜90%コンフルエンスまで増殖させる。PBS(Ca/Mgを含まない)10
mlで3回すすぎ、続いて1×トリプシン1.0mlをフラスコに添加する。細胞が丸く
なってプレートから遊離するまで37℃にてインキュベートする(通常1〜3分間)。次
に細胞を、血清および抗生物質を含有するCBK培地13mlを含む15ml円錐管に移
し、卓上遠心分離機で設定2にて2分間回転させる。上清を捨て、細胞ペレットを外部溶
液(mM):120 NaCl、20 BaCl、4.5 KCl、0.5 MgCl
、10 HEPES、10グルコース(pH=7.4)で再懸濁させる。ウェル当り1
000〜3000細胞を達成するために、懸濁物中の細胞の濃度を調整する。細胞を再懸
濁させたら、ただちに使用する。内部溶液(mM)は:100K−グルコン酸塩、40
KCl、3.2 MgCl、3 EGTA、KOHを含む5 HEPES pH7.3
である。穿孔パッチ全細胞記録は、穿孔剤のアンホテリシンBを内部溶液に添加すること
によって達成される。各操作のために、アンホテリシンBの36mg/mlストックをジ
メチルスルホキシドで新たに作製する。このストック166μlを内部溶液50mlに添
加して、120ug/mlの最終作用溶液を生じさせる。
【0095】
電圧プロトコルおよび膜電流の記録は、IonWorks HTソフトウェア/ハード
ウェアシステムを使用して実施する。電流を1.25kHzにてサンプリングして、保持
電位から10mV刻みを使用して、線形漏れコンダクタンスを仮定して、漏れサブトラク
ションを実施する。液間電位差の補正は使用しない。細胞を−70mVにて10秒間電圧
クランプして、続いてパルストレインを2Hzにて25ms刻みで+20mVまで行う。
対照トレインの後、細胞を化合物によって5分間インキュベートして、第2のトレインを
印加する。化合物による使用依存性遮断は、最初のパルスの部分的遮断を20番目のパル
スの遮断と比較することによって推定される。試験電位(+20mV)にて70Mオーム
未満のシール抵抗または0.1nA未満のBa電流を持つウェルは分析から除外する。電
流振幅はIonWorksソフトウェアを用いて計算する。相対電流、阻害パーセントお
よびIC50は、カスタムExcel/Sigmaplotマクロを用いて計算する。
【0096】
96ウェル化合物プレートからフルイディクスヘッドを用いて化合物を細胞に添加する
。添加の間の化合物の希釈を補償するために、化合物濃度は、パッチプレートの最終濃度
よりも3倍高かった。
【0097】
2種類の実験:スクリーニングおよび滴定が一般に実施される。スクリーニング方式で
は、10〜20種類の化合物が単一の濃度(通常は3μM)で評価される。阻害パーセン
トは、ビヒクル対照ウェルでの比に正規化された、化合物の存在下および非存在下での電
流振幅の比から計算される。IC50の生成のために、パッチプレート当り2〜4種類の
化合物に10点滴定を実施する。試験を行う濃度範囲は一般に、0.001〜20μMで
ある。IC50は、Hillの式のデータへの当てはめから計算する。使用するHill
の式の形は:相対電流=最大−最小)/(1+(濃度/IC50)^傾き))+最小であ
る。ビヒクル対照(ジメチルスルホキシド)および0.3mM CdCl(チャネルを
完全に阻害する)を正規化の目的で各プレートに流して、最大および最小を定義する。
【0098】
(アッセイ実施例3)
全細胞電圧クランプを使用する、およびPatchXpress自動電気生理装置を使
用する、Ca2.2チャネルの遮断の電気生理学的測定。
【0099】
N型カルシウムチャネルの遮断を、手動および自動(PatchXpress)パッチ
クランプ電気生理法を利用して評価する。電圧プロトコルは、状態依存性遮断を検出する
ために設計されている。分極(−90mV)または脱分極(−40mV)保持電位からパ
ルス(50ms)を低速周波数(0.067Hz)にて印加する。静止チャネルよりも不
活性化/開口チャネルを優先的に遮断する化合物は、−90mVよりも−40mVにて高
い効力を有するであろう。
【0100】
プロトコル:
N型カルシウム・チャネル・サブユニット(アルファ1B、アルファ−デルタ、ベー
3a)および内向き整流性カリウムチャネル(Kir2.3)を発現する安定なHEK
293株化細胞(CBKと呼ばれる)を使用して、N型カルシウムチャネルを通過するバ
リウム電流を記録する。細胞はポリ−D−リシンでコートしたカバーガラス(手動 EP
)上またはT75培養プレート(PatchXpress)内のどちらかで増殖させる。
PatchXpressでは、トリプシンを使用して細胞をフラスコから放出させる。両
方の場合で、外部溶液は:120 mM NaCl、20 mM BaCl、4.5 m
M KCl、0.5 mM MgCl、10 mM HEPES、10 mMグルコース
(NaOHによりpH 7.4)である。内部溶液は:130 mM CsCl、10m
M EGTA、10 mM HEPES、2 mM MgCl、3 mM MgATP(
CsOHによりpH 7.3)である。
【0101】
バリウム電流は、標準技法を使用して手動全細胞パッチクランプによって測定する(H
amill et.al.Pfluegers Archiv 391:85−100(
1981))。微小電極をホウケイ酸ガラスから製造して先端熱加工する。電極抵抗は、
標準内部塩水を充填したとき、一般に2〜4メガオームである。参照電極は、銀−塩化銀
ペレットである。電圧は内部溶液と外部溶液との間の液間電位差について補正せず、漏れ
はP/n手順を使用して減算する。重力による浴灌流によって、溶液を細胞に適用する。
実験チャンバ容積は〜0.2mlであり、灌流速度は0.5〜2ml/分である。チャン
バを通過する溶液の流れは常に維持される。電流振幅の測定は、PULSEFITソフト
ウェア(HEKA Elektronik)を用いて実施する。
【0102】
PatchXpress(Molecular Devices)は、完全集積フルイ
ディクスと非同期に動作する16ウェル全細胞全自動パッチクランプデバイスである。高
抵抗(ギガオーム)シールが50から80%の成功率で達成される。キャパシタンスおよ
び直列抵抗の補償は全自動である。液間電位差の補正は使用しない。漏れはP/n手順を
使用して減算する。ピペッターを用いて96ウェル化合物プレートから化合物を細胞に添
加する。電圧プロトコルおよび膜電流の記録は、PatchXpressソフトウェア/
ハードウェアシステムを使用して実施する。電流振幅はDataXpressソフトウェ
アを用いて計算する。
【0103】
手動および自動パッチクランプの両方で、細胞を−40mVまたは−90mVにて電圧
クランプして、50msパルスを+20mVまで15秒ごと(0.067Hz)に印加す
る。阻害%を測定するために化合物を漸増用量で添加する。阻害パーセントは、化合物の
存在下および非存在下での電流振幅の比から計算される細胞当りの複数回用量が達成され
るときには、IC50を計算する。試験を行う濃度範囲は一般に、0.1〜30μMであ
る。IC50は、Hillの式のデータへの当てはめから計算する。使用するHillの
式の形は:相対電流=1/(1+(濃度/IC50)^傾き))である。
【0104】
本発明で使用される得る化合物の固有のN型カルシウムチャネル拮抗薬活性は、これら
のアッセイによって決定され得る。
【0105】
特に、以下の実施例の化合物は、上述のアッセイのN型カルシウムチャネルを一般に約
10μM未満のIC50で拮抗する活性を有していた。本発明に含まれる好ましい化合物
は、上述のアッセイのN型カルシウムチャネルを約1μM未満のIC50で拮抗する活性
を有する。このような結果は、N型カルシウムチャネル活性の拮抗薬としての使用におけ
る、化合物の固有活性を示す。
【0106】
(アッセイ実施例4)
Ca3.1およびCa3.2チャネルのアッセイ
本発明の化合物のT型カルシウムチャネル遮断活性は、Xia,et al.,Ass
ay and Drug Development Tech.,1(5),637−6
45(2003)によって記載された当分野で周知の方法を使用してただちに決定され得
る。
【0107】
代表的な実験では、T型チャネルアルファ−1G、H、またはI(CaV 3.1、3
.2、3.3)を発現するHEK293細胞からのイオンチャネル機能は、T型チャネル
アルファ−lG、H5またはI(CaV 3.1、3.2、3.3)によって媒介される
カルシウム電流を遮断する化合物の活性を決定するために記録される。このT型カルシウ
ム(Ca2+)拮抗薬電圧クランプアッセイでは、カルシウム電流が以下のようにヒトア
ルファ−1G、H、またはI(CaV 3.1、3.2、3.3)カルシウムチャネルの
静止状態から誘発される。T型(低電位活性化)カルシウムチャネルの配列情報は、例え
ばUS5,618,720、US5,686,241、US5,710,250、US5
,726,035、US5,792,846、US5,846,757、US5,851
,824、US5,874,236、US5,876,958、US6,013,474
、US6,057,114、US6,096,514、WO99/28342、およびJ
.Neuroscience,19(6):1912−1921(1999)で完全に開
示されている。T型チャネルを発現する細胞をDMEM、6%仔ウシ血清(HYCLON
E)、30μMベラパミル、200μg/mlハイグロマイシンB、1×ペニシリン/ス
トレプトマイシンからなるH3D5成長培地で増殖した。ガラスピペットをピペットプラ
ーで先端径1〜2μmまで延伸する。ピペットに内部溶液を充填して、塩化銀ワイヤをそ
の長さに沿って挿入して、次にワイヤを電圧クランプ増幅器のヘッドステージに接続する
。トリプシン処理緩衝液は、0.05%トリプシン、0.53mM EDTAであった。
細胞外記録溶液(mM)は:130mM NaCl、4mM KCl、1mM MgC1
2、2mM CaCl2、10mM HEPES、30グルコース(pH7.4)からな
る。内部溶液(mM)は:135mM CsMeSO4、1 MgCl2、10 CsC
l、5 EGTA、10 HEPES(pH7.4)、または135mM CsCl、2
MgC1、3 MgATP、2 Na2ATP、1 Na2GTP、5 EGTA、
10 HEPESからなる(pH7.4)。ピペット先端を浴に挿入したときに、直列抵
抗を記録する(許容される範囲は1〜4メガオームである)。ピペットと浴溶液との間の
接合部電位は、増幅器でゼロにされる。次に細胞をパッチすると、パッチが破られ、直列
抵抗の補償の後に(>=80%)、電圧プロトコルが印加されると同時に、全細胞Ca2
+電流応答が記録される。電圧プロトコル:(1)−80mV保持電位、20秒ごとに4
0ミリ秒の期間にわたる−20mVまでのパルス;チャネルに媒介された電流を阻害する
薬物の有効性を、−80mVから−20mVへの電圧シフトによって開始されたピーク電
流振幅の縮小を測定することから直接測定する;(2)−100mV保持電位、15秒ご
とに40ミリ秒の期間にわたる−20mVまでのパルス;チャネルに媒介された電流を阻
害する薬物の有効性を、−100mVから−30mVへの電位シフトによって開始された
ピーク電流振幅の縮小を測定することから直接測定する。2つの保持電位における遮断の
相違を使用して、細胞の静止状態電位のレベルによって誘起された異なるレベルの不活性
化での薬物の効果を決定した。カルシウム電流の対照ベースラインを得た後に、上昇する
濃度の試験化合物を含有する外部溶液が洗浄される。所与の化合物濃度における定常状態
阻害に達すると、より高い濃度の化合物を適用する。−20mVまでの脱分極工程の間の
ピーク内向き対照Ca2+電流の阻害%を化合物濃度の関数としてプロットする。
【0108】
本発明で使用される得る化合物の固有のT型カルシウムチャネル拮抗薬活性は、これら
のアッセイによって決定され得る。
【0109】
特に、以下の実施例の化合物は、上述のアッセイのT型カルシウムチャネルを一般に約
10μM未満のIC50で拮抗する活性を有していた。本発明に含まれる好ましい化合物
は、上述のアッセイのT型カルシウムチャネルを約1μM未満のIC50で拮抗する活性
を有する。このような結果は、T型カルシウムチャネル活性の拮抗薬としての使用におけ
る、化合物の固有活性を示す。
【0110】
インビボアッセイ:(げっ歯類CFAモデル):
試験の3日前に、オスのスプラーグ・ドーリー・ラット(300〜400gm)にCF
A(フロイント完全アジュバント)200μlを投与した。CFAは、結核菌を生理食塩
水に懸濁させて(1:1;Sigma)、0.5mg結核菌/mlを含有するエマルショ
ンを形成する。左後足の足底領域に注射した。
【0111】
化合物の経口投与のために、試験の前の晩のみラットを絶食させる。試験日の朝にUg
o Basile器具を使用して、2種類のベースライン試料を1時間間隔で摂取させる
。ラットをタオルで包む。ラットの足をボールベアリングの上および圧力デバイスの下に
配置する。フットペダルを押し下げて一定の線圧を印加する。ラットがその肢を引っ込め
る、鳴声をあげる、またはもがくときに圧力を停止させる。次に右足に試験を行う。次に
ラットに化合物を投薬して、規定の時点で試験を行う。化合物をジメチルスルホキシド(
15%)/PEG300(60%)/水(25%)で調製して、2ml/kgの量で投薬
した。
【0112】
最大可能効果パーセント(%MPE)は:(処置後−処置前)/(傷害前閾値−処置前
)×100として計算した。応答個体%は、化合物投与後のいずれの時点でもMPE30
%を有するラットの数である。治療効果は、Dunnの事後検定用いた一元ANOVA反
復測定フリードマン検定によって判定した。
【0113】
合成方法:
本発明の化合物は、以下に示すスキームならびに実施例で示す手順に従って調製するこ
とができる。置換基は、別途定義されているまたは当業者に別途明らかである場合を除い
て、上の式と同じである。
【0114】
本発明の新規化合物は、例えばAdvanced Organic Chemistr
y.March,5th Ed.,John Wiley and Sons,New
York,NY,2001;Advanced Organic Chemistry,
Carey and Sundberg,Vol.A and B,3rd Ed.,P
lenum Press,Inc.,New York,NY,1990;Protec
tive groups in Organic Synthesis,Green a
nd Wuts,2nd Ed.,John Wiley and Sons,New
York,NY,1991;Comprehensive Organic Trans
formations,Larock,VCH Publishers,Inc.,Ne
w York,NY,1988;Handbook of Heterocyclic
Chemistry,Katritzky and Pozharskii,2nd
d.,Pergamon,New York,NY,2000およびにそこで引用された
参考文献に記載されたような、当業者に公知の技法を使用してただちに合成することがで
きる。本発明の新規化合物を合成するために使用される他の参考文献は:Li,et a
l.,Tetrahedron Lett.,2004,45,4257−4260;O
’Shea,et al.,J.Org Chem.,2005,70,3021−30
30;Ishii,et al.,J.Am,Chem.Soc.,2002,124,
1590−1591;Vedso,et el,Org.Lett,2001,3,14
35−1437;Hwu et el,Tetrahedron Lett.,1996
,37,2035−2038;Buckwald et el,Tetrahedron
,2004,60,7397−7403;Dessard et el.,Org.Pr
oc.Res.Dev.,2001,5,572−574;Beaulieu et e
l,Tetrahedron lett.,2004,45,3233−3236;Sc
hlosser et el.,Tetrahedron,2004,60,11869
−11874;Meyers et el,Tetrahedron,1984,41,
837−860;Campos et el,J Org.Chem.,2005,70
,268−274を含む。本化合物のための開始物質は、Aldrich Chemic
al Co.(Milwaukee,WI);Sigma Chemical Co.(
St.Louis,MO);Lancaster Synthesis(Windham
,N.H.);Ryan Scientific(Columbia,S.C);May
bridge(Cornwall,UK);Matrix Scientific(Co
lumbia,S.C);Arcos,(Pittsburgh,PA)およびTran
s World Chemicals(Rockville,MD)を含む販売元からた
だちに入手できる化学前駆物質の標準合成変換を使用して調製され得る。
【0115】
化合物を合成するための本明細書に記載する手順は、保護基操作の、および精製、例え
ば再結晶、蒸留、カラムクロマトグラフィー、フラッシュクロマトグラフィー、薄層クロ
マトグラフィー(TLC)、ラジアルクロマトグラフィーおよび高圧クロマトグラフィー
(HPLC)の1つ以上の工程を含み得る。生成物は、プロトンおよび炭素−13核磁気
共鳴(Hおよび13C NMR)、赤外および紫外分光法(IRおよびUV)、X線結
晶学、元素分析ならびにHPLCおよび質量分析法(HPLC−MS)を含む、化学分野
で周知の各種の技法を使用してキャラクタリゼーションすることができる。保護基操作、
精製、構造同定および定量化の方法は、化学合成分野の当業者に周知である。
【0116】
適切な溶媒は、反応物質の1つまたはすべてを少なくとも部分的に溶解させ、反応物質
または生成物のどちらとも不利な相互作用を行わない溶媒である。好適な溶媒は、芳香族
炭化水素(例えばトルエン、キシレン)、ハロゲン化溶媒(例えば塩化メチレン、クロロ
ホルム、4塩化炭素、クロロベンゼン)、エーテル(例えばジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジグリム、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、アニソール)、ニトリル(例えばアセトニトリル、プロピオンニトリル)、ケ
トン(例えば2−ブタノン、ジエチル(dithyl)ケトン、tert−ブチルメチル
ケトン)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノール)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF
)、ジメチルスルホキシド(DMSO)および水である。2つ以上の溶媒の混合物も使用
することができる。好適な塩基は一般に、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸
化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、お
よび水酸化カルシウム;アルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物、例えば
水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムおよび水素化カルシウム;アルカリ
金属アミド、例えばリチウムアミド、ナトリウムアミドおよびカリウムアミド;アルカリ
金属炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
セシウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素セシウム;アルカリ金属アルコキシドお
よびアルカリ土類金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、カリウムtert−ブトキシドおよびマグネシウムエトキシド;アルカリ金属アルキ
ル、例えばメチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチル
(bultyl)リチウム、フェニルリチウム、アルキルマグネシウムハライド、有機塩
基、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、モルホリン、N−メチ
ルモルホリン、ピリジン、コリジン、ルチジン、および4−ジメチルアミノピリジン;な
らびに2環式アミン、例えばDBUおよびDABCOである。
【0117】
必要なときには、本発明に記載する所望の化合物を得るために、当業者が利用できる標
準官能基変換技法を使用して、下のスキームに記載する化合物に存在する官能基をさらに
操作できることが理解される。
【0118】
1個以上の立体中心を含有する下のスキームおよび表に挙げた化合物は、単一のエナン
チオマーもしくはジアステレオマーとして、または2つ以上のエナンチオマーもしくはジ
アステレオマーを任意の割合で含有する混合物として調製され得ることも理解する。
【0119】
当業者に明らかになるであろう他の変形または変更は、本発明の教示の範囲内である。
本発明は、以下の特許請求の範囲で示す場合を除いて、限定されない。
【化7】

アミン中間体5をスキーム1に示すように合成した。市販のBoc保護アミノアルコー
ル1、例えばtert−ブチル3−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−1−カルボキシラ
ート(m、n=1)、tert−ブチル3−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−カル
ボキシラート(m=1、n=2)およびtert−ブチル4−(ヒドロキシメチル)ピペ
リジン−1−カルボキシラート(m、n=2)をメタンスルホニルクロリドおよびメタン
スルホン酸無水物ならびにトリエチルアミンなどの適切な塩基の処理によって、メシラー
ト2に変換した。得られたメシラート2を、KCOなどの好適な塩基の存在下で選択
したチオールによって置換して所望のチオエーテル生成物3を得ることができ、これをオ
キソン(商標)またはメタクロロ過安息香酸(MCPBA)によって酸化して、スルホン
生成物4を得た。トリフルオロ酢酸によるBoc基の脱保護によって、所望のアミンスル
ホン生成物5を得た。
【化8】

スルホン基のα位にメチルまたはgem−ジメチル基などの置換を導入するために、B
oc保護アミノ酸6、例えば1−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−カ
ルボン酸(m、n=1)、1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−カル
ボン酸(m=1、n=2)および1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4
−カルボン酸(m、n=2)を、当業者に公知の手順を使用して、その対応するワインレ
ブアミド7に変換した。次にワインレブアミド7をメチルグリニャール試薬によって処理
して、メチルケトン中間体を得、続いてこれをNaBHによって還元してアルコール8
とした。アルコール化合物8をメタンスルホニルクロリドまたはメタンスルホン酸無水物
およびトリエチルアミンなどの適切な塩基による処理によって、メシラート9に変換した
。得られたメシラート9をKCOなどの好適な塩基の存在下で選択したチオールによ
って置換して、所望のチオエーテル生成物10を得ることが可能であり、これをオキソン
(商標)またはMCPBAによって酸化して、スルホン生成物11を得る。トリフルオロ
酢酸によるBoc基の脱保護によって、所望のアミン生成物12を得た。gem−ジメチ
ル化合物13を合成するために、スルホン化合物11をナトリウムビス(トリメチルシリ
ル)アミド(NaHMDS)で処理してアニオンを生成し、これをヨードメタン(MeI
)の添加によってアルキル化した。次に、トリフルオロ酢酸による処理によってBoc保
護基を除去して、所望のアミノスルホン化合物14を得た。
【化9】

またはスキーム3に従って、化合物10などのチオエーテルを合成することができる。
メシラート9をカリウムエタンチオラートによって処理してチオエステルを得、これを加
水分解してチオ化合物15を得た。15と選択したアリールハライドとの間のパラジウム
媒介カップリング反応によって、所望のチオエーテル10を得た。スキーム2に概説した
反応に従って、チオエーテル10をアミン12および14に変換することができる。
【化10】

Boc保護ピペリジン化合物16(スキーム4)をNaIOおよび触媒量のRuCl
によって選択的に酸化して、ピペリジノン化合物17とすることができる。エナンチオ
マー対の混合物である化合物17をキラルカラムでただちに分離して、17aおよび17
bを得ることができる。周囲温度でのトリフルオロ酢酸によるBoc保護基の除去によっ
て、エナンチオマー的に純粋なピペリジノン18aおよび18bが得られる。18aおよ
び18bのラクタム窒素は、スキーム4に概説するように、直接求核置換反応またはウル
マンもしくはブッフバルト−ハートウィッグ反応条件の利用のどちらかによって、アルキ
ル、芳香族およびヘテロ芳香族部分などの基によってただちに置換することができる(H
artwig et el.,J.Org.Chem.,2003,68,2861−2
873;Buchwald et el,Org.Lett,2006,2779−27
82)。
【化11】

公知の手順に従って4−メトキシベンジルアミンおよびジメチルイタコネートから合成
されたメチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキシラ
ート(19)(Amri et el,Tetrahedron,1999,55,39
49−3958)を、Merck groupによって開発された手順を使用して、対応
するワインレブアミド20に容易に変換することができる(Williams et a
l.,Tetrahedron Lett,1995,36,5461−5464)。ア
ミド20のメチルグリニャール試薬による処理によってメチルケトン21を得、これをN
aBHによって還元してアルコール22が得られる。スキーム5で概説するように得ら
れた22のメシラート中間体を選択したチオールとKCOなどの好適な塩基の存在下
で反応させて、所望のチオエーテル23を産生することができる。23のオキソン(商標
)またはMCPBAによる酸化によってスルホン24を得、カリウムtert−ブトキシ
ドおよびヨードメタンによる処理時に25のラセミ混合物が産生される。キラルクロマト
グラフィーによるエナンチオマー25aおよび25bの分離と、続いてのPMB基のCA
Nによる脱保護によって、主要なピロリジノン生成物26aおよび26bが得られる。文
献に記載された公知の手順を使用する、スキーム5に概説するような26aおよび26b
のさらなる合成(Hartwig et el.,J.Org.Chem.,2003,
68,2861−2873;Buchwald et el.,Org.Lett,20
06,2779−2782)によって、生成物27aおよび27bを得ることができる。
【化12】

異性体ピペリド−3−オン37は、スキーム6に概説したように調製することができる

【実施例1】
【0120】
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン
【化13】

工程1:tert−ブチル(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロ
メチル)フェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−カルボキシラー

【化14】

500ml丸底フラスコにtert−ブチル4−(1−メチル−1−{[3−(トリフ
ルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(1
1.2g、25.7mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム(13.75g、64.3mmo
l)、塩化ルテニウム(1.07g、5.14mmol)、水100mlおよびEtOA
c 100mlを添加した。得られた反応混合物を周囲温度にて16時間、激しく撹拌し
た。反応混合物は黒色に変化した。反応混合物をセライトのパッドで濾過した。濾液から
層を分離した。有機部を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮した。粗生成物をシリ
カゲルカラムで1:2〜1:1 EtOAc/ヘキサンによって溶離させて精製して、所
望の生成物11gを得た。エナンチオマーの対をChiralPak ADカラムで10
0バールにて15% MeOH/COによって溶離させて分離し、表題化合物4.2g
および3.8g S−エナンチオマー3.8gをどちらも結晶性個体として得た。表題化
合物は、S−エナンチオマーよりも保持時間が短い(4.7分および6.6分、Chir
alPak AD−H、4.6×250mm、15%MeOH/CO、2.1ml/分
、100バール、40℃)。
【0121】
H−NMR(CDCl):δ8.15(s,1H),8.09(d,J=8Hz,1
H),7.98(d,J−7.8Hz,1H),7.78(t,J=7.9,1H),3
.9(m,1H),3.5(m,1H),2.8(m,1H),2.5(m,3H),1
.8(m,1H),1.55(s,9H),1.33(s,3H),1.24(S,3H
)。
【0122】
質量スペクトル(m/e):472(M+23,M+Na)。
【0123】
工程2:(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル
]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン
【化15】

25ml丸底フラスコにtert−ブチル(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−
(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−
カルボキシラート(1.2g、2.7mmol)、TFA(3.0g、26.7mmol
)およびジクロロメタン1mlを添加した。得られた反応溶液を室温にて30分間撹拌し
た。揮発物質を除去した。残留物をEtOAc 50mlおよび10% KOH 50m
lで分配した。有機物を塩水30mlで洗浄して、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、
濃縮して、表題化合物0.8gを結晶性固体として得た。
【0124】
H−NMR(CDOD):δ8.17(d,J=7.8Hz,1H),8.12(s
,1H),8.09(d,J=8.1Hz,1H),7.89(t,J=7.9,1H)
,3.4(m,1H),3.2(m,1H),2.6(m,1H),2.4(m,3H)
,1.6(m,1H),1.31(s,3H),1.26(s,3H)。
【0125】
質量スペクトル(m/e):350(M+1)。
【実施例2】
【0126】
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン
【化16】

10mlマイクロ波管に、(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロ
メチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン(93mg、0.27m
mol)、炭酸カリウム(110mg、0.80mmol)、CuI(51mg、0.2
66mmol)、p−ヨードベンゾトリフルオリド(109mg、0.40mmol)、
N,N’−ジメチルエチレンジアミン(57μl、0.53mmol)およびトルエン5
mlを入れた。管を窒素ガスで洗浄した。管を密閉して、130℃にて6時間加熱した。
室温まで冷却した後、反応混合物をEtOAc 20mlで希釈して、水30ml、5%
KOH 30ml、1N HCl 30mlで順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウム
で脱水し、濾過して、濃縮した。残留物を逆相カラムで水/アセトニトリル勾配溶媒によ
って溶離させて精製して、凍結乾燥後に表題化合物113mgを白色綿状固体として得た

【0127】
H−NMR(CDCl):δ;8.17(s,1H),8.12(d,J=8.0H
z,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.79(t,J=7.8Hz,
1H),7.69(d,J=8.5Hz,2H),7.42(d,J=8.5Hz,2H
),3.85(m,1H),3.7(m,1H),2.8(m,3H),2.55(m,
1H),2.0(m,1H),1.39(s,3H),1.28(s,3H)。
【0128】
質量スペクトル(m/e):494(M+1)。
【実施例3】
【0129】
(4R)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピペリジン−2−オン
【化17】

(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン(70mg、0.20mmol)およびTHF 2
mlを含有する10mlバイアルに、−78℃のNaHMDS THF溶液(1M、0.
21ml、0.21mmol)を注射器で添加した。得られた反応混合物を−78℃にて
5分間撹拌した。2,3−ジフルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(THF
0.5ml中40.4mg、0.22mmol)のTHF溶液を注射器で添加した。得ら
れた反応混合物を室温まで加温して、さらに30分間撹拌した。揮発物質を除去した。残
留物を水およびDMFで希釈した。残留物を逆相カラムで水/アセトニトリル勾配溶媒に
よって溶離させて精製して、表題化合物74mgを白色綿状固体として得た。
【0130】
H−NMR(CDCl):δ:8.60(s,1H),8.19(s,1H),8.
13(d,J=7.8Hz,1H),7.99(d,J=7.7Hz,1H),7.80
(t,J=7.8Hz,1H),7.74(d,J=8.1Hz,2H),4.0(m,
1H),3.85(m,1H),2.8(m,3H),2.6(m,1H),2.0(m
,1H),1.41(s,3H),1.31(s,3H)。
【0131】
質量スペクトル(m/e):513(M+1)。
【実施例4】
【0132】
1−(2−ブロモベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン
【化18】

4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン(0.5g、1.4mmol)のDMF(8mL)溶液にNa
H(0.17g、4.2mmol)を0℃にて添加した。混合物を室温にて0.5時間撹
拌して、次に1−ブロモ−2−(ブロモメチル)ベンゼン(0.7g、2.8mmol)
を滴加した。混合物をさらに2時間撹拌した。これをEtOAcで抽出して、塩水で洗浄
しNaSOで脱水して、濾過して、濃縮して、シリカゲルクロマトグラフィーによっ
て精製して表題化合物(0.35g、48%)を得た。
【0133】
HNMR(CDCl)δ:8.10(s,1H),8.05(d,J=7.8Hz,
1H),7.88(d,J=7.8Hz,1H),7.68(t,J=7.8Hz,1H
),7.50(d,J=7.8Hz,1H),7.05〜7.30(m,3H),4.5
5〜4.80(m,4H),3.18〜3.30(m,2H),2.20〜2.60(m
,4H),1.60〜1.70(m,1H),1.30(s,3H),1.20(s,3
H)。
【実施例5】
【0134】
1−{[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチル}−4
−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)
ピペリジン−2−オン
【化19】

工程1:[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチルメタ
ンスルホナート
【化20】

10mlバイアルに[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]
メタノール(0.30g、1.42mmol)、TEA(0.59ml、4.3mmol
)およびジクロロメタン5mlを添加した。メタンスルホニルクロリドを0℃にて添加し
た。得られた反応混合物を室温にて20分間撹拌した。これをEtOAc 20mlで希
釈して、水30mlで洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮した

【0135】
残留物をシリカゲルカラムで4:1 EtOAc/ヘキサンによって溶離させて精製し
て、表題化合物0.38gを得た。
【0136】
H−NMR(CDCl):δ:8.84(s,1H),8.03(s,1H),5.
55(s,2H),3.20(s,3H)。
【0137】
工程2:1−{[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチ
ル}−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}
エチル)ピペリジン−2−オン
【化21】

2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(51μl、0.30mmol)およびTH
F 2mlを含有する10mlバイアルに、nBuLiのヘキサン溶液(2.5M、0.
114ml、0.29mmol)を添加した。室温での5分間の撹拌の後、これを−78
℃まで冷却した。4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ス
ルホニル}エチル)ピペリジン−2−オンのTHF溶液(100mg、0.286mmo
l、THF 1ml)を注射器によって添加した。5分間撹拌した後、[3−クロロ−5
−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチルメタンスルホナートのTHF溶液
(91mg、0.315mmol、THF 1ml中)を注射器で添加した。反応混合物
を室温まで加温させた。揮発物質を除去した。残留物を水およびDMFで希釈した。これ
を逆相カラムで水/アセトニトリル勾配溶媒で溶離させて精製して、表題化合物60mg
を得た。
【0138】
H−NMR(CDCl):δ:8.72(s,1H),8.16(s,1H),8.
12(d,J=7.8Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.95
(s,1H),7.79(t,J=7.8Hz,1H),4.97(d,J=17.1H
z,1H),4.81(d,J=17.0Hz,1H),3.6(m,1H),3.45
(m,1H),2.7(m,3H),2.5(m,1H),1.9(m,1H),139
(s,3H),1.27(s,3H)。
【0139】
質量スペクトル(m/e):543(M+1)。
【実施例6】
【0140】
1−ベンゾイル−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]
スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン
【化22】

4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン(0.4g、1.15mmol)のTHF(10mL)による
溶液に、TEA(0.46g、4.6mmol)および塩化ベンゾイル(0.32g、2
.3mmol)を添加して、混合物を室温にて2時間撹拌した。次に水(10mL)を添
加して、混合物をEtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(5mL
)、塩水(5mL)で洗浄して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮した。残留物を
中性条件下の分取HPLCで精製して、表題化合物(23mg、5%)を得た。
【0141】
HNMR(CDCl)δ:8.05〜8.15(m,2H),7.90〜8.00(
m,1H),7.70〜7.80(m,1H),7.40〜7.60(m,5H),4.
01〜4.10(m,1H),3.55〜3.70(m,1H),2.80〜2.95(
m,1H),2.55〜2.70(m,3H),1.75〜1.95(m,1H),1.
35(s,3H),1.24(s,3H)。
【0142】
MS(M+1):454。
【0143】
適切に変更した実施例1〜7に記載した手順、試薬および基質を使用して、本発明の以
下の化合物を調製した。
【表1】


















[実施例136]
5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン
【化23】

工程1:tert−ブチル3−{[メトキシ(メチル)アミノ]カルボニル}ピペリジ
ン−1−カルボキシラート
【化24】

1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−3−カルボン酸(50g、0.2
2mol)のTHF(600mL)による撹拌溶液に、CDI(38.9g、0.24m
ol)を数回に分けて0℃にて添加した。混合物を室温にて1時間撹拌した後、N,O−
ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(23.4g、0.24mol)およびTE
A(28.7g、0.28mol)を一度に添加した。得られた混合物を室温にて一晩撹
拌して、溶液を1N HCl(100mL)、飽和NaHCO(100mL)および塩
水(100mL)で洗浄して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮して表題化合物(
56.9g、95%)を得た。
【0144】
HNMR(CDCl)δ:4.0〜4.2(m,2H),3.70(s,3H),3
.15(s,3H),2.65〜2.90(m,3H),1.85〜1.92(m,1H
),1.50〜1.75(m,3H),1.39(s,9H)。
【0145】
工程2:tert−ブチル3−(1−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシラ
ート
【化25】

tert−ブチル3−{[メトキシ(メチル)アミノ]カルボニル}ピペリジン−1−
カルボキシラート(50g、0.184mol)およびTHF(250mL)を入れたフ
ラスコに、次にメチルマグネシウムブロミド(74mL、0.22mol)を0℃にて窒
素雰囲気下で添加した。反応混合物を0℃にて1時間撹拌して、飽和NHCl(100
mL)の添加によって反応停止させた。得られた混合物を酢酸エチル(200mL×3)
で抽出して、水で洗浄しNaSOで脱水して、濾過して、濃縮してメチルケトン中間
体を得た。この物質をMeOH(100mL)に溶解させて、NaBH(3.34g、
0.09mol)を数回に分けて0℃にて添加した。反応混合物を0℃にて30分間撹拌
して、10%KOH(20mL)で希釈した。有機溶媒を真空中で除去して、EA(10
0mL×3)で抽出した。合わせた有機層を塩水(100mL)で洗浄して、NaSO
で脱水し、濾過して、濃縮して表題化合物(39g、96.7%)を得た。
【0146】
HNMR(CDCl)δ:3.95〜4.00(m,1H),3.60〜3.70(
m,1H),3.02〜3.20(m,1H),2.60〜2.80(m,1H),1.
90〜2.10(m,2H),1.60〜1.80(m,2H),1.40〜1.52(
m,1H),1.25(s,3H)。
【0147】
工程3:tert−ブチル3−{1−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}ピペリ
ジン−1−カルボキシラート
【化26】

tert−ブチル3−(1−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(
20g、87mmol)のDCM(100mL)による溶液にTEA(24.3mL、0
.104mol)、およびメタンスルホニルクロリド(8.16mL、0.104mol
)を0℃にて添加した。得られた混合物を30分間撹拌した。水(150mL)を添加し
て、混合物をDCM(150mL×3)によって抽出した。合わせた有機層を1N HC
l(150mL)、飽和NaCO(100mL)、および塩水(100mL)で洗浄
して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮して表題化合物を淡黄色粘性油(36.3
g、96%)として得た。
【0148】
HNMR(CDCl)δ:4.57〜4.65(m,1H),4.10〜4.20(
m,2H),3.02(s,3H),2.60〜2.70(m,2H),1.61〜1.
82(m,3H),1.45(s,9H),1.40(s,3H),1.20〜1.30
(m,2H)。
【0149】
工程4:tert−ブチル3−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ
}エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化27】

フラスコにtert−ブチル3−{1−[(メチルスルホニル)オキシ]エチル}ピペ
リジン−1−カルボキシラート(24g、76.8mmol)、3−トリフルオロメチル
−ベンゼンチオール(16.5g、92.2mmol)、KCO(32g、0.23
mol)およびDMF(250mL)を添加して、反応混合物を50℃にて一晩撹拌した
。次に水(200mL)を添加して、得られた混合物EtOAc(100mL×3)で抽
出した。合わせた有機物を水(100mL)、5%KOH(50mL)、塩水(50mL
)で洗浄して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィーによって濾過して、表題化合物(8.76g、29%)を得た。
【0150】
HNMR(CDCl)δ:7.75(s,1H),7.65(d,J=8Hz,1H
),7.50〜7.55(m,2H),4.60〜4.70(m,1H),3.90〜4
.15(m,2H),3.02(s,3H),2.60〜2.80(m,2H),1.6
5〜1.85(m,3H),1.48(s,9H),1.20〜1.30(m,2H)。
【0151】
MS(M+1):390
工程5:tert−ブチル3−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化28】

tert−ブチル3−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ}エチル
)ピペリジン−1−カルボキシラート(27g、0.07mol)のMeOH(300m
L)による溶液に、オキソン(商標)の水300mL(KCO溶液の添加によりpH
を3に調整した後)による溶液を添加して、混合物を室温にて2時間撹拌した。TLCに
よって反応が完了したことが示された後、混合物をEtOAc(100mL×3)によっ
て抽出した。有機物を水(150mL)および塩水(150mL)で順次洗浄した。これ
をNaSOで脱水して、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
によって精製して、表題化合物(7.2g、24%)を得た。
【0152】
HNMR(CDCl)δ:8.10〜8.20(m,2H),7.95(d,J=8
Hz,1H),7.70〜7.80(m,1H),4.20〜4.40(m,1H)53
.85〜4.10(m,2H),3.00〜3.10(Hi,1H),2.60〜2.8
5(m,3H),2.10〜2.30(m,1H),1.65〜1.75(m,2H),
1.45(s,9H),1.20〜1.30(m,3H)。
【0153】
MS(M+1):422
工程6:tert−ブチル3−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フ
ェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化29】

tert−ブチル3−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}
エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(10.4g、24.7mmol)のTHF
(150mL)による溶液に、NaHMDS(18.5mL、37mmol)を−78℃
にて窒素雰囲気下で添加して、混合物を−78℃にて0.5時間撹拌した。次にMeI(
3mL、49.4mmol)を滴加した。HPLCによって反応が完了したことが示され
、次に反応を飽和NHCl(100mL)によって−78℃にて反応停止させた。混合
物をEtOAc(100mL×3)によって抽出した。合わせた有機層を塩水(50mL
)で洗浄して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮して表題化合物(9.9g、92
%)を得た。
【0154】
HNMR(CDCl)δ:8.05〜8.12(m,2H)57.85(d,J=8
Hz,1H),7.65(t,J=8Hz,1H),3.95〜4.10(m,1H),
2.50〜2.65(m,2H),2.00〜2.28(m,1H),1.60〜1.8
0(m,3H),1.46(s,9H),1.25(s,6H),1.10〜1.30(
m,2H)。
【0155】
MS(M+1):436
工程7:tert−ブチル5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フ
ェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−カルボキシラート
【化30】

tert−ブチル3−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]
スルホニル}エチル)ピペリジン−1−カルボキシラート(47.5g,0.11mol
)のCHCN/CCl/HO(150mL/150mL/225mL)による溶液
に、NaIO(94g、0.44mol)およびRuCl(0.5g、2.4mmo
l)を添加して、得られた混合物を室温にて2時間撹拌した。TLCによって、開始物質
が完全に消費されたことが示された。これをEtOAc(200ml×3)で抽出した。
合わせた有機層を塩水(50mL)で洗浄して、NaSOで脱水し、濾過して、濃縮
した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(20g、
45%)を得た。
【0156】
HNMR(CDCl)δ:8.12(s,1H),8.05(d,J=8Hz,1H
),7.85(d,J=8Hz,1H),7.70(t,J=8Hz,1H),4.10
〜4.15(m,1H),3.60〜3.70(m,1H),2.50〜2.60(m,
2H),2.30〜2.40(m,2H),2.05〜2.10(m,1H),1.45
(s,9H),1.30(s,3H),1.20(s,3H)。
【0157】
工程8:5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニ
ル}エチル)ピペリジン−2−オン
【化31】

tert−ブチル5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]
スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(3g、6.8m
mol)のHCl/ジオキサン(4N、60mL)による溶液を室温にて1時間撹拌した
。有機溶媒を真空中で除去して、表題化合物(2.5g、95%)を得た。
【0158】
HNMR(CDOD)δ:8.16〜8.20(m,1H),8.05〜8.10(
m,2H),7.85〜7.95(m,1H),3.90〜3.40(m,1H),3.
45〜3.55(m,1H),2.90〜3.10(m,2H),2.40〜2.50(
m,1H),2.00〜2.15(m,2H),1.65〜1.85(m,2H),1.
30(s,3H),1.20(s,3H)。
【0159】
MS(M+1):336
【表2】


[実施例144]
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピロリジン−2−オン
【化32】

工程1:メチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジン−3−カルボキ
シラート
【化33】

250ml丸底フラスコに4−メトキシベンジルアミン(13g、95mmol)、ジ
メチルイタコネート(10g、63.2mmol)、水10mlおよびMeOH 100
mlを添加した。得られた反応混合物を50℃にて16時間撹拌した。揮発物質を除去し
た。残留物をEtOAc/エーテル(1:1)150mlで希釈して、NHCl(飽和
)100ml×2、塩水100mlで順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、
濾過して、濃縮して薄黄色粘性物質17gを得た。物質をさらに精製せずに次の工程で使
用した。
【0160】
H−NMR(CDCl):δ7.2(d;J=8.5Hz,2H),6.9(d,J
=8.4Hz,2H)54.46(d,J=14.5Hz,1H),4.40(d,J=
14.4Hz,1H)S3.83(s,3H),3.74(s,3H),3.5(m,2
H)3.2(m,1H),2.8(m,2H)。
【0161】
質量スペクトル(m/e):264(M+1)。
【0162】
工程2:N−メトキシ−1−(4−メトキシベンジル)−N−メチル−5−オキソピロ
リジン−3−カルボキサミド
【化34】

500ml丸底フラスコにメチル1−(4−メトキシベンジル)−5−オキソピロリジ
ン−3−カルボキシラート(17g,64.6mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシ
ルアミンヒドロクロリド(8.2g,84mmol)およびTHF 100mlを添加し
た。得られた混合物を微細な懸濁物が生じるまで、20分間激しく撹拌した。THF中の
イソプロピルマグネシウムクロリド(81ml、2M、161mmol)を−10℃にて
注射器で10分間にわたって添加した。得られた反応混合物をこの温度にてさらに30分
間撹拌した。これをエーテル150mlで希釈して、NHCl 150ml×2(飽和
)、塩水100mlで順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮
した。
【0163】
残留物を2回のトルエンの添加およびポンプ汲み出しによって共沸的に脱水して、表題
化合物13.5gを薄黄色固体として得た。固体をさらに精製せずに次の工程で使用した

【0164】
H−NMR(CDCl):δ7.24(d,J=8.7Hz,2H),6.89(d
,J=8.7Hz,2H),4.5(d,J=14.7Hz,1H)54.35(d,J
=14.6Hz,1H),3.82(s,3H),3.70(s,3H),3.5(m,
3H)3.21(s,3H)52.85(m,1H)52.7(m,1H)。
【0165】
質量スペクトル(m/e):293(M+1)。
【0166】
工程3:4−アセチル−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オン
【化35】

250ml丸底フラスコにN−メトキシ−1−(4−メトキシベンジル)−N−メチル
−5−オキソピロリジン−3−カルボキサミド(13.5g、46.2mmol)および
THF 80mlを添加した。得られた混合物をドライアイス−アセトン浴およびメチル
マグネシウムクロリドTHF溶液(3M、15.4ml、46.2mmol)で冷却した
。大量の沈殿が形成され、撹拌が困難になった。反応混合物を室温まで加温させて、さら
に10分間撹拌した。NMRによって90%の変換が示された。反応混合物を−78℃ま
で再び冷却した。THF(30ml)およびメチルマグネシウムクロリド(3M、1.4
ml、4.2mmol)をさらに添加した。反応混合物を室温まで加温させた。NMRに
よって95%の変換が示された。これをエーテル150mlで希釈して、NHCl 1
50ml×2(飽和)、塩水100mlで順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水
し、濾過して、濃縮した。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0167】
H−NMR(CDCl):δ7.19(d,J=8.7Hz,2H)56.89(d
,J=8.7Hz,2H),4.48(d,J=14.6Hz,1H),4.36(d,
J=14.6Hz,1H),3.8(s,3H),3.5(m,1H),3.39(t,
J=9.3Hz,1H)3.3(m,1H),2.7(m,2H),2.2(s,3H)

【0168】
質量スペクトル(m/e):248(M+1)。
【0169】
工程4:4−(1−ヒドロキシエチル)−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−
2−オン
【化36】

4−アセチル−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オン(12.7g、5
1.5mmol)およびMeOH 100mlを含有する250ml丸底フラスコに水素
化ホウ素ナトリウム(0.97g、25.8mmol)を0℃にて添加した。得られた混
合物を室温にて20分間撹拌した。NMRによって完全な変換が示された。揮発物質を除
去した。残留物を10% KOH 150mlおよびEtOAc 150mlで分配した
。有機物を塩水100mlで洗浄して、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮して、
表題化合物を最初は粘性油として得た。化合物は静置するとゆっくり結晶化した。この物
質をさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0170】
H−NMR(CDCl):(ジステレオマーの混合物)δ7.19(d,J=8.6
Hz,2H),6.88(d,J=8.6Hz,2H),4.4(m,2H),3.82
(s,3H),3.7(m,1H),3.1−3.4(m,2H)2.2−2.6(m,
3H),1.6(br,1H),1.20(d,J=6.2Hz,3H),1.16(d
,J=6.2Hz,3H)。
【0171】
質量スペクトル(m/e):250(M+1)。
【0172】
工程5:1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−{[3−(トリフルオロメチル)
フェニル]チオ}エチル)ピロリジン−2−オン
【化37】

4−(1−ヒドロキシエチル)−1−(4−メトキシベンジル)ピロリジン−2−オン
(8.86g、40.4mmol)、TEA(16.9ml、121mmol)およびジ
クロロメタン100mlを含有する250ml丸底フラスコに、MsCl(3.78ml
、48.5mmol)を0℃にて添加した。得られた混合物を0℃にて30分間撹拌した
。NMRによって完全な変換が示された。揮発物質を除去した。残留物をEtOAc/エ
ーテル(1:1)300mlで希釈した。これを水400ml、次に塩水100mlで洗
浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮した。残留物をDMF 10
0mlに溶解させた。3−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール(10.8g、60
.6mmol)、続いて炭酸カリウム(12g、87mmol)を添加した。得られた反
応混合物を60℃にて16時間撹拌した。これをEtOAc 300mlで希釈して、水
300ml×2、塩水100mlで順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾
過して、濃縮して表題化合物9gを得た。これを次の工程で直接使用した。
【0173】
H−NMR(CDCl):(ジステレオマーの混合物)δ7.4−7.7(m,4H
),7.2(d,J=8.7Hz,2H),6.89(d,J=8.4Hz,2H),4
.4(m,2H),3.83(s,3H),3.1−3.5(m,3H)2.3−2.7
(m,3H),1.29(d,J=6.7Hz,3H),1.23(d,J=6.9Hz
,3H)。
【0174】
質量スペクトル(m/e):410(M+1)。
【0175】
工程6:1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−{[3−(トリフルオロメチル)
フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン
【化38】

1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル
]チオ}エチル)ピロリジン−2−オン(9g、22mmol)およびMeOH 300
mlを含有する1L丸底フラスコに、水200mlに溶解させたオキソン(商標)(27
g、44mmol)を添加した。得られた混合物を室温にて30分間撹拌した。LC−質
量によって完全な変換が示された。反応混合物をEtOAc 100mlで希釈して、次
に濾過した。濾液を濃縮した。残留物をEtOAc 100mlおよび塩水100mlで
分配した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮した。残留物をシリカゲル
カラムで1:3〜2:3 アセトン/ヘキサンによって溶離させて精製して、表題化合物
6.5gを粘性油として得た。
【0176】
H−NMR(CDCl):(ジアステレオマーの混合物)δ8.14(s,1H),
8.12(s,1H),8.1(m,1H),7.95(m,1H),7.78(m,1
H),7.2(m,2H),6.89(d,J=8.7Hz,2H),4.4(m,2H
),3.84(s,3H),2.4−3.6(m,6H),1.19(d,J=6.7H
z,3H),1.18(d,J=6.8Hz,3H)。
【0177】
質量スペクトル(m/e):442(M+1)。
【0178】
工程7:1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン
【化39】

1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル
]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン(7g、15.9mmol)およびDMF
25mlを含有する250ml丸底フラスコに、−65℃のDMF 15mlに溶解さ
せたカリウムtert−ブトキシド(2.67g、23.8mmol)、続いてヨードメ
タン(1.98ml、31.7mmol)をただちに添加した。得られた混合物を室温ま
で加温させて、EtOAc/エーテル(1:1)150mlによって希釈した。これを水
250ml、塩水50ml×2で順次洗浄した。有機物を硫酸ナトリウムで脱水し、濾過
して、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムで1:9〜2:3 アセトン/ヘキサンによ
って溶離させて精製して、表題化合物2.8gを粘性油として得た。エナンチオマーの対
をChiRlPak ADカラムで30% MeOH/COによって100バールに
て溶離させて分離して、各純エナンチオマー1.25gおよび1.2gを保持時間3.6
分および7.1分で得た(ChiralPak AD−H、4.6×250mm、5%
MeOH/CO、2.1ml/分、100バール、40℃)。
【0179】
H−NMR(CDCl):δ:8.11(s,1H),8.05(d,J=7.7H
z,1H),7.98(d,J=8.1Hz,1H),7.76(t,J=8.0Hz,
1H)57.20(d,J=8.7Hz,2H),6.90(d,J=8.7Hz,2H
),4.48(d,J=14.7Hz,1H),4.36(d,J=14.6Hz,1H
),3.84(s,3H),3.45(m,1H),3.35(m,1H),2.95(
m,2H),2.55(m,1H),2.4(m,1H),1.27(s,3H),1.
25(s,3H)。
【0180】
質量スペクトル(m/e):456(M+1)。
【0181】
工程8:(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル
]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン
【化40】

250ml丸底フラスコに(4S)−1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−メチ
ル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−
2−オン(1.25g、2.74mmol)、CAN(7.52g、13.7mmol)
、CHCN 50mlおよび水5mlを添加した。得られた混合物を室温にて一晩撹拌
した。揮発物質を除去した。残留物をEtOAc 100mlおよび水100mlで分配
した。水性部をEtOAc 60mlで抽出した。有機物を合わせ、塩水30mlで洗浄
し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過して、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムで精製し
て、最初に1:1 EtOAc/ヘキサンで洗浄し、次に1:10 CHCl/Me
OHで溶離させて、表題化合物0.78g(絶対立体配置は判定されていない)を薄黄色
固体として得た。
【0182】
H−NMR(CDCl):δ:8.17(s,1H),8.11(d,J=8.0H
z,1H),8.0(d,J=7.8Hz,1H),7.80(t,J=7.8Hz,1
H),7.20(d,J=8.7Hz,2H),5.58(br,1H),3.65(m
,1H),3.55(m,1H),3.15(m,1H),2.45(m,1H),2.
35(m,1H),2.4(m,1H),1.36(s,3H),1.30(s,3H)

【0183】
質量スペクトル(m/e):336(M+1)。
【表3】





上述したアッセイを使用して、本発明に記載した化合物をその生物活性について評価し
た。アッセイ実施例1を使用して、代表的な化合物のセットに対して得られたデータを表
4に示す。
【表4】



【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式Iの化合物:
【化1】

ならびにその医薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよびジアステ
レオマー:
(Xは、結合、CR1011、C=O、C=ONR10、CO、SO、C6−1
アリール、またはC5−10ヘテロアリールであり;
Yは、CR1011、C=Oまたは非存在であり;
Zは、CR1011、C=Oまたは非存在であり;
は、H、C1−6−アルキル、C3−7シクロアルキル、OR10、C(O)R
、(CH5−10複素環、(CH6−10アリール、(CH
5−10ヘテロアリール、縮合アリールまたは縮合ヘテロアリールであり、前記アルキル
、シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によ
って場合により置換され;
は、H、C1−4アルキルおよびC1−4ペルフルオロアルキル、C3−5シクロ
アルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、F、Cl、CN、NR10
11であり、前記アルキル、シクロアルキル、アリールおよびヘテロアリールは、R
の1〜3個の基によって場合により置換され;
およびRはそれぞれ独立して、H、またはC1−6アルキル、C1−4−ペルフ
ルオロアルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリ
ール、F、Cl、CN、OR10、NR1011、SO10、SONR10
、CO10、CONHR10、CONR1011から選択され、またはRおよ
びRは共に3〜7員炭素環式または複素環式環を形成し、前記アルキル、シクロアルキ
ル、複素環、アリールおよびヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によって場合により
置換され;
は、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、C3−7シクロアルキル、
5−10複素環であり、前記シクロアルキル、複素環、アリールおよびヘテロアリール
は、Rの1〜3個の基によって場合により置換され;
、R、R、およびRは独立して、H、C1−4アルキルおよびC1−4ペル
フルオロアルキル、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、C5−10ヘテロア
リール、F、Cl、CN、OR10、NR1011を表し、またはRおよびRは、
それらが結合した炭素原子と組み合されてC(O)を形成することが可能であり;
10およびR11はそれぞれ独立して、H、またはC1−6アルキル、(CH
1−4−フルオロアルキル、C3−7シクロアルキル、C6−10アリール、C5−1
ヘテロアリールから選択され、またはR10およびR11は共に、それらが結合した原
子と共に3−7員炭素環式または複素環式環を形成し;前記アルキル、アリール、または
ヘテロアリールは、Rの1〜3個の基によって場合により置換され、
nは0〜6を表し、ならびに
は、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C1−4フルオロアルキル、C
6−10アリール、C5−10ヘテロアリール、ハロゲン、CN、−OCF、−OCH
、−C(O)CF、−C(OR10)(CF、SR10、−OR10、NR
1011、SOR10、SO10、NR10COR11、NR10COOR11
NR10CONR1011、NR10SONR1011、SONR1011
NR10SO11、CO10、CONR1011を表し、前記アリールおよび
ヘテロアリールは、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、ハロゲン、CF、C
NまたはOR10の1〜3個の基によって場合により置換される;
但しYまたはZの少なくとも1つがC=Oである)。
【請求項2】
XがC=Oであり、Rが(CH5−10複素環、(CH6−10
リール、(CH5−10ヘテロアリール、縮合アリールまたは縮合ヘテロアリー
ルであり、Rは、C6−10アリール、C5−10ヘテロアリールまたはC5−10
素環であり、前記複素環、アリールおよびヘテロアリールがRの1〜3個の基によって
場合により置換される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が(CH6−10アリールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が(CH5−10(CH5−10ヘテロアリールである、請求項
2に記載の化合物。
【請求項5】
構造式Ia:
【化2】

(式中、XはC=Oである)によって表される請求項1に記載の化合物ならびにその医
薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
【請求項6】
およびRの両方がHまたはCHであり、またはRおよびRの一方がHであ
り、他方がCHであり、RおよびRが独立して、共に、Rの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたフェニルもしくはピリジルである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
構造式IIa:
【化3】

(式中、XはC=Oである)によって表される請求項1に記載の化合物ならびにその医
薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよびジアステレオマー。
【請求項8】
およびRの両方がHまたはCHであり、またはRおよびRの一方がHであ
り、他方がCHであり、RおよびRが独立して、共に、Rの1〜3個の基によっ
て場合により置換されたフェニルもしくはピリジルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
構造式IIaまたはIIb:
【化4】

(式中、XはC=Oであり、RはHである)によって表される請求項1に記載の化合
物ならびにその医薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよびジアステ
レオマー。
【請求項10】
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
tert−ブチル(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)
フェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−カルボキシラート;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピペリジン−2−オン;
1−(2−ブロモベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−{[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]メチル−4−
(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピ
ペリジン−2−オン;
1−ベンゾイル−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]
スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ス
ルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−(2−フルオロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−(4−フルオロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−(3−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−(4−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−(1−フェニルエチル)ピペリジン−2−オン;
1−(2−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−(3−フルオロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
1−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリ
フルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−フェニルピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−ピペリジン−2−オン;
2−[4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル
}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]−5−(トリフルオロメチル)ピペリジ
ニウムトリフルオロアセテート;
1−[2−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリ
フルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
1−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリ
フルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
1−[5−フルオロ−2−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−(1−メチル−1−
{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オ
ン;
1−[5−フルオロ−2−(メチルスルホニル)ベンゾイル]−4−(1−メチル−1
−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−
オン;
1−(2−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−(2−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−(2−ナフチル)ピペリジン−2−オン;
2−[4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル
}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]キノリニウムトリフルオロアセテート;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−{[5−(トリフルオロメチル)ピペリジン−2−イル]メチル}ピペリジン
−2−オン;
1−イソキノリン−3−イル−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)−ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−4
−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)
−ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−4
−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)
−ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジ
ン−2−オン;
(4S)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジ
ン−2−オン;
(4R)−1−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−(1−メチル−1−{
[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−4−(1−メチル−1−{
[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4R)−1−[2−(メチルチオ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−
(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピ
ペリジン−2−オン;
(4S)−1−[2−(メチルチオ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−
(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピ
ペリジン−2−オン;
(4R)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]
−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]
−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−
2−イル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−
2−イル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]−ピペリジン−2−オン;
1−[1−(4−ブロモフェニル)シクロプロピル]−4−(1−メチル−1−{[3
−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}−エチル)ピペリジン−2−オン;
1−[1−(4−ブロモフェニル)−1−メチルエチル]−4−(1−メチル−1−{
[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}−エチル)ピペリジン−2−オン

1−(5−クロロピリミジン−2−イル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフ
ルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−キノキサリン−2−イルピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−キノキサリン−2−イルピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
メチル2−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]−5−(トリフルオロ
メチル)ベンゾアート;
2−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]
スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]−5−(トリフルオロメチル
)安息香酸;
N−メチル−2−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル
)フェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]−5−(トリフ
ルオロメチル)ベンズアミド;
N,N−ジメチル−2−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロ
メチル)フェニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]−5−(
トリフルオロメチル)ベンズアミド;
(4S)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−1−[4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[7−(トリフルオロメチル)キノリン−3−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4R)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピペリジン
−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[3−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−2−オン;
tert−ブチル4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル
]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−カルボキシラート;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)ピペリジン−2−
オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−トリアゾール−2−
イル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−トリアゾール−2−
イル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−{(1R)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル
}ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−{(1S)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル
}ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリ
ジン−2−オン;
(4S)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリ
ジン−2−オン;
(4R)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニ
ル}エチル)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニ
ル}エチル)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル
]ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニ
ル}エチル)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン
−2−イル]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(メチルスルホニル)フェニル]スルホニ
ル}エチル)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン
−2−イル]ピペリジン−2−オン;
1−{4−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリジン−
2(1H)−オン;
1−{4−[(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリジン−
2(1H)−オン;
(4R)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(1−メチル−1−{[
3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(1−メチル−1−{[
3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−(4−ピリジン−4−イルフェニル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−(4−ピリジン−2−イルフェニル)ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−(4−ピリジン−2−イルフェニル)ピペリジン−2−オン;
(4R)−1−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−4−(1−メチ
ル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−
2−オン;
(4S)−1−[4−(1H−イミダゾール−1−イル)フェニル]−4−(1−メチ
ル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−
2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェニル]
ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェニル]
ピペリジン−2−オン;
3−{4−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリジニウ
ムトリフルオロアセテート;
3−{4−[(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリジニウ
ムトリフルオロアセテート;
5−{4−[(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリミジン
−1−イウムトリフルオロアセテート;
5−{4−[(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェ
ニル]スルホニル}エチル)−2−オキソピペリジン−1−イル]フェニル}ピリミジン
−1−イウムトリフルオロアセテート;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−1−(2−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−4−(1−メチル−1
−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オ
ン;
(4S)−1−(2−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−4−(1−メチル−1
−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オ
ン;
(4R)−1−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−2−イル]−4−(1−メチル
−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2
−オン;
(4S)−1−[5−(メチルスルホニル)ピリジン−2−イル]−4−(1−メチル
−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2
−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−
2−イル]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−
2−イル]ピペリジン−2−オン;
5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピペリジン−2−オン;
5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペリジン−2−オン;
(5S)−1−(2−クロロベンジル)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(5R)−1−(2−クロロベンジル)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(5S)−1−(4−クロロベンジル)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(5R)−1−(4−クロロベンジル)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピペリジン−2−オン;
(5S)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
(5R)−5−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン−
2−オン;
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロリジン−
2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピロリジン−
2−オン;
1−(4−メトキシベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチ
ル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
1−ベンジル−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ス
ルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピロリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピロリジン−2−オン;
(4S)−1−(2−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4R)−1−(2−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4S)−1−(4−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4R)−1−(4−クロロベンジル)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフル
オロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピロリジン−
2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピロリジン−
2−オン;
(4S)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジ
ン−2−オン;
(4R)−1−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−4−(1−
メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル)ピロリジ
ン−2−オン;
(4S)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピロリジン−2−オン;
(4R)−1−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−
4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチル
)ピロリジン−2−オン;
(4S)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]
−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピロリジン−2−オン;
(4R)−1−[2−(メチルスルホニル)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]
−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル}エチ
ル)ピロリジン−2−オン;
(4S)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−
2−イル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4R)−1−[3−(メチルスルホニル)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−
2−イル]−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)ピロリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピロリジン
−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピロリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2
−イル]ピロリジン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2
−イル]ピロリジン−2−オン;
である化合物またはその医薬的に許容される塩ならびにその個々のエナンチオマーおよ
びジアステレオマー。
【請求項11】
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[2−(トリフルオロメチル)ピリミジン−5−イル]ピペリジ
ン−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スル
ホニル}エチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]ピペリジン
−2−オン;
(4R)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル
]ピペリジン−2−オン
(4R)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−{[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]スル
ホニル}−1−メチルエチル)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル
]ピペリジン−2−オン;
(4S)−4−(1−メチル−1−{[3−(トリフルオロメチル)フェニル]スルホ
ニル}エチル)−1−[4−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]ピペリジン
−2−オン;
である請求項8に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩ならびにその個々のエ
ナンチオマーおよびジアステレオマー。
【請求項12】
担体および請求項1に記載の化合物の有効量を含む医薬組成物。
【請求項13】
その必要がある哺乳動物患者の慢性または急性疼痛を治療または予防する方法であって
、前記患者に請求項1の化合物またはその医薬的に許容される塩の治療的有効量または予
防的有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項14】
その必要がある哺乳動物患者の慢性または急性疼痛を治療または予防する方法であって
、前記患者に請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩の治療的有効量ま
たは予防的有効量を投与する工程を含む方法。
【請求項15】
その必要がある哺乳動物患者のてんかんを治療または制御する方法であって、患者に請
求項1の化合物またはその医薬的に許容される塩の治療的有効量を投与する工程を含む方
法。
【請求項16】
その必要がある哺乳動物患者の睡眠の品質を向上させる方法であって、患者に請求項1
の化合物またはその医薬的に許容される塩の治療的有効量を投与する工程を含む方法。

【公表番号】特表2012−504127(P2012−504127A)
【公表日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−529138(P2011−529138)
【出願日】平成21年9月21日(2009.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/057617
【国際公開番号】WO2010/036589
【国際公開日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】