説明

カルバマゼピン、セレコキシブ、オランザピン、イトラコナゾール、トピラメート、モダフィニル、5−フルオロウラシル、ヒドロクロロチアジド、アセトアミノフェン、アスピリン、フルルビプロフェン、フェニトインおよびイブプロフェンなどの薬物の共結晶医薬組成物

APIと共結晶形成化合物との共結晶を含む医薬組成物であって、結晶化条件下にて、APIおよび共結晶形成化合物が液相から共結晶化することができるように、前記APIが、エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、ピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有し、かつ前記共結晶形成化合物が、アミン、アミド、ピリジン、イミダゾール、インドール、ピロリジン、カルボニル、カルボキシル、ヒドロキシル、フェノール、スルホン、スルホニル、メルカプトおよびメチルチオから選択される少なくとも1つの官能基を有する医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、共結晶API含有組成物、かかるAPIを含有する医薬組成物、およびその製造方法に関する。
参照による組み込み
2003年2月28日出願の米国特許出願第60/451,213号の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
医薬組成物中の活性薬剤成分(API(1種または複数種))を様々な異なる形態で製造することができる。かかるAPIは、化学的誘導体または塩を含む、様々な異なる化学的形態を有するように製造することができる。かかるAPIは、異なる物理的形態を有するように製造することもできる。例えば、APIは、異なる非晶質であってもよく、異なる結晶質多形を有するか、または異なる溶媒和または水和状態で存在してもよい。APIの形態を変化させることによって、その物理的性質を変化させることが可能である。例えば、結晶質多形は通常、互いに異なる溶解性を有し、そのため、熱力学的に安定性の多形は、熱力学的に低い安定性の多形よりも可溶性が低い。薬剤多形は、貯蔵寿命、バイオアベイラビリティ、モフォロジー、蒸気圧、密度、色および圧縮性などの特性も異なる。したがって、APIの結晶状態の変化は、その物理的性質を調節する多くの方法のうちの1つである。
【0003】
特に、経口製剤として、改善された特性を有するこれらのAPIの新規な形態を有することは有利であるだろう。具体的には、水溶解性および安定性の向上など、有意に改善された特性を示す、改善された形態のAPIを同定することが望ましい。さらに、医薬製剤の加工性および製造を改善することが望ましい。例えば、APIが他の物質と混合される場合に組成物中でさえ、APIの針状結晶形態または晶癖(habit)によって凝集が生じる可能性があり、そのため均一でない混合物が形成される。水におけるAPI含有医薬組成物の溶解速度を増大し、経口投与組成物のバイオアベイラビリティを向上させ、治療効果に対して迅速な開始を提供することも望ましい。被験者に投与する場合に、ピーク血漿レベルに速く達し、現在既知の形態のAPIの等量と比較した場合に、より長持ちする治療的血漿濃度、およびより高い全暴露を有する、APIの形態を有することも望ましい。
【発明の開示】
【0004】
発明の概要
非共結晶状態のかかるAPI(遊離酸、遊離塩基、両性イオン、塩等)と比較して、APIの特性を改善する、AIPの新規な共結晶形態が得られることが現在、見出されている。
したがって、第1の態様において、本発明は、APIおよび共結晶形成化合物が、結晶化条件下にて、固相または液相から共結晶化することができるような、API化合物および共結晶形成化合物を含有する共結晶医薬組成物を提供する。
【0005】
本発明の他の態様は、医薬組成物を製造するプロセスであって:
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾールおよびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有する共結晶形成化合物を準備し;
(3)結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む
ことを含むプロセスを提供する。
【0006】
本発明の他の態様は、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)固相を形成するために、結晶化条件下にて、API化合物を共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
【0007】
他の態様において、医薬組成物を製造するためのプロセスであって:
(1)(i)1種のAPIまたは複数種の異なるAPI、(ii)1種の共結晶形成化合物または複数種の異なる共結晶形成化合物を準備することを含み、そのAPIおよび共結晶形成化合物の少なくとも1つが、その複数種で準備され;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含むプロセスを提供する。
【0008】
溶解性(Solubility)の調節
他の態様において、本発明は、APIの溶解性を調節するためのプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0009】
溶解(Dissolution)の調節
他の態様において、本発明は、APIの溶解を調節し、それによって、水における溶解速度または人工胃液もしくは人工腸液における、または溶媒(1種または複数種)における溶解速度が増加または低減されるプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
一実施形態において、APIの溶解は増加される。
【0010】
バイオアベイラビリティの調節
本発明は、APIのバイオアベイラビリティを調節し、それによって、AUCが増加し、Tmaxまでの時間が減少し、APIの濃度が1/2Tmaxを超える時間の長さが増加し、またはCmaxが増加するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0011】
用量反応調節
他の態様において、本発明は、APIの用量反応の直線性を改善するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0012】
安定性の向上
さらに他の態様において、本発明は薬剤塩の安定性を向上させるプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、薬剤塩を共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0013】
塩にするのが難しい、または非塩性(Difficult to Salt or Unsaltable)化合物
他の態様において、塩にするのが難しいまたは非塩性のAPIの共結晶を製造するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0014】
吸湿性の低減
さらに他の態様において、本発明は、APIの吸湿性を低減する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0015】
非晶質化合物の結晶化
さらに他の態様において、本発明は、非晶質化合物を結晶化するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0016】
形態多様性の低減
さらに他の態様において、本発明は、APIの形態多様性を低減するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0017】
モフォロジーの調節
さらに他の態様において、本発明は、APIのモフォロジーを改変するプロセスであって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(2)APIと共結晶形成化合物とを含有する共結晶を単離する;
ことを含むプロセスを提供する。
【0018】
他の態様において、本発明は、共結晶を含有する共結晶組成物を提供し、前記共結晶は、API化合物および共結晶形成化合物を含む。他の実施形態において、その共結晶は、遊離形態(遊離酸、遊離塩基、両性イオン、水和物、溶媒和化合物等を含む)または塩(塩水和物および溶媒和化合物を含む)と比較して、向上した特性を有する。他の実施形態において、改善される特性は、増加した溶解性(solubility)、増加した溶解(dissolution)、向上したバイオアベイラビリティ、増大した用量反応、低減された吸湿性、通常の非晶質化合物の結晶質形態、塩にするのが難しいまたは非塩性の化合物の結晶質形態、低減された形態多様性、より望ましいモフォロジー、または本明細書に記載の他の特性からなる群から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】カルバマゼピンとサッカリンとの共結晶のPXRDパターン(フォームI)
【図2】カルバマゼピンとサッカリンとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI)
【図3】カルバマゼピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームI)
【図4】カルバマゼピンとニコチンアミドとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI)
【図5】カルバマゼピンとトリメシン酸との共結晶のPXRDパターン(フォームI)
【図6】トピラメートと18−クラウン−6との共結晶のPXRDパターン(フォームI)
【図7】トピラメートと18−クラウン−6との共結晶のDSCサーモグラム(フォームI)
【図8】オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームI)
【図9】オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のDSCサーモグラム(フォームI)
【図10】セレコキシブと18−クラウン−6とのPXRDパターン
【図11】セレコキシブと18−クラウン−6とのDSCサーモグラム
【図12】イトラコナゾールとコハク酸とのPXRDパターン
【図13】イトラコナゾールとコハク酸とのDSCサーモグラム
【図14】イトラコナゾールとフマル酸とのPXRDパターン
【図15】イトラコナゾールとフマル酸とのDSCサーモグラム
【図16】イトラコナゾールと酒石酸との共結晶のPXRDパターン
【図17】イトラコナゾールと酒石酸との共結晶のDSCサーモグラム
【図18】イトラコナゾールとリンゴ酸との共結晶のPXRDパターン
【図19】イトラコナゾールとリンゴ酸との共結晶のDSCサーモグラム
【図20】イトラコナゾールHClと酒石酸との共結晶のPXRDパターン
【図21】イトラコナゾールHClと酒石酸との共結晶のDSCサーモグラム
【図22】モダフィニルとマロン酸との共結晶のPXRDパターン
【図23】モダフィニルとベンズアミドとの共結晶のPXRDパターン
【図24】モダフィニルとマンデル酸との共結晶のPXRDパターン
【図25】モダフィニルとグリコール酸との共結晶のPXRDパターン
【図26】モダフィニルとフマル酸との共結晶のPXRDパターン
【図27】セレコキシブ:ニコチンアミド対セレコキシブ遊離酸の溶解プロファイル
【図28】イトラコナゾール:コハク酸、イトラコナゾール:酒石酸およびイトラコナゾール:リンゴ酸対イトラコナゾール遊離塩基の溶解プロファイル
【図29】セレコキシブ:ニコチンアミド対セレコキシブナトリウムの共結晶の吸湿性プロファイル
【図30】オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームII)
【図31】オランザピンとニコチンアミドとの共結晶のPXRDパターン(フォームIII)
【図32A】オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII)
【図32B】オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII)
【図32C】オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII)
【図32D】オランザピンおよびニコチンアミドの充填ダイヤグラムおよび結晶構造(フォームIII)
【図33】5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のDSCサーモグラム
【図34】5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のTGAサーモグラム
【図35】5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のラマンスペクトル
【図36】5−フルオロウラシルと尿素との共結晶のPXRDパターン
【図37】ヒドロクロロチアジドとニコチン酸との共結晶のPXRDパターン
【図38】ヒドロクロロチアジドと18−クラウン−6との共結晶のPXRDパターン
【図39】ヒドロクロロチアジドとピペラジンとの共結晶のPXRDパターン
【図40】モダフィニルとマロン酸との共結晶のDSCサーモグラム
【図41】モダフィニルとマロン酸との共結晶のTGAサーモグラム
【図42】モダフィニルとマロン酸との共結晶のラマンスペクトル
【図43】モダフィニルとマレイン酸との共結晶のPXRDパターン
【図44A】アセトアミノフェン1−Dポリマー鎖、およびアセトアミノフェンと4,4’−ビピリジンとの共結晶をそれぞれ示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
APIと共結晶形成物とを含む共結晶医薬組成物であって、前記APIおよび前記共結晶形成物の両方が室温で固体であり、かつ前記APIおよび前記共結晶形成物が互いに水素結合してなる共結晶医薬組成物。
【請求項2】
前記共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択される請求項1に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項3】
前記APIが、表IVのAPIから選択される請求項1に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項4】
前記APIが、表IVのAPIから選択され、かつ前記共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択される請求項1に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項5】
APIと、共結晶形成物と、第3の分子とを含む共結晶医薬組成物であって、前記APIおよび前記共結晶形成物が室温で固体であり、かつ前記APIと前記第3の分子が互いに結合し、かつさらに、前記共結晶形成物と前記第3の分子が互いに水素結合してなる共結晶医薬組成物。
【請求項6】
APIと、共結晶形成物とを含む共結晶医薬組成物であって、前記APIが室温で液体であり、前記共結晶形成物が室温で固体であり、かつ前記APIと前記共結晶形成物が互いに水素結合してなる共結晶医薬組成物。
【請求項7】
前記APIが、表IVのAPIから選択され、前記共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択される請求項6に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項8】
2種類のAPIを含む共結晶医薬組成物であって、前記APIのうちの1つまたは両方が室温で固体であり、前記の2種類のAPIが互いに水素結合してなる共結晶医薬組成物。
【請求項9】
各APIが、表IVのAPIから選択される請求項8に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項10】
2種類の共結晶形成物を含む共結晶医薬組成物であって、両方の共結晶形成物が室温で固体であり、かつ両方の共結晶形成物が互いに水素結合してなる共結晶医薬組成物。
【請求項11】
各共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択される請求項10に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項12】
前記APIおよび前記共結晶形成物が包接複合体を形成する請求項1に記載の共結晶医薬組成物。
【請求項13】
APIと、共結晶形成物とを含む共結晶医薬組成物であって、結晶化条件下にて、その薬物および共結晶形成化合物が液相から共結晶化することができ、かつ水素結合が、水素結合供与体と水素結合受容体の間で形成されるように、前記APIが、エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリルジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾールおよびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有し、かつ前記共結晶形成物が、エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾールおよびピリジンから選択される少なくとも1つの官能基を有する共結晶医薬組成物。
【請求項14】
(i)前記APIおよび共結晶形成化合物のうちの1つが、少なくとも1つの水素結合供与基を有し、(ii)そのもう一方が、少なくとも1つの水素結合受容基を有する請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項15】
前記APIと前記共結晶形成化合物との間のpKaの差が2を超えない請求項14に記載の医薬組成物。
【請求項16】
前記APIが、セレコキシブ、カルバマゼピン、イトラコナゾール、オランザピン、トピラメートおよびモダフィニルから選択される請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項17】
前記APIが、5−フルオロウラシル、ヒドロクロロチアジド、アセトアミノフェン、アスピリン、フルルビプロフェン、フェニトインおよびイブプロフェンから選択される請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項18】
さらに、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤または担体を含む請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項19】
カルバマゼピンおよびサッカリンを含む共結晶。
【請求項20】
カルバマゼピンおよびニコチンアミドを含む共結晶。
【請求項21】
カルバマゼピンおよびトリメシン酸を含む共結晶。
【請求項22】
セレコキシブおよびニコチンアミドを含む共結晶。
【請求項23】
オランザピンおよびニコチンアミドを含む共結晶。
【請求項24】
セレコキシブおよび18−クラウン−6を含む共結晶。
【請求項25】
イトラコナゾールおよびコハク酸を含む共結晶。
【請求項26】
イトラコナゾールおよびフマル酸を含む共結晶。
【請求項27】
イトラコナゾールおよび酒石酸を含む共結晶。
【請求項28】
イトラコナゾールおよびリンゴ酸を含む共結晶。
【請求項29】
イトラコナゾールHClおよび酒石酸を含む共結晶。
【請求項30】
モダフィニルおよびマロン酸を含む共結晶。
【請求項31】
モダフィニルおよびベンズアミドを含む共結晶。
【請求項32】
モダフィニルおよびマンデル酸を含む共結晶。
【請求項33】
モダフィニルおよびグリコール酸を含む共結晶。
【請求項34】
モダフィニルおよびフマル酸を含む共結晶。
【請求項35】
モダフィニルおよびマレイン酸を含む共結晶。
【請求項36】
トピラメートおよび18−クラウン−6を含む共結晶。
【請求項37】
5−フルオロウラシルおよび尿素を含む共結晶。
【請求項38】
ヒドロクロロチアジドおよびニコチン酸を含む共結晶。
【請求項39】
ヒドロクロロチアジドおよび18−クラウン−6を含む共結晶。
【請求項40】
ヒドロクロロチアジドおよびピペラジンを含む共結晶。
【請求項41】
アセトアミノフェンおよび4,4’−ビピリジンを含む共結晶。
【請求項42】
フェニトインおよびピリドンを含む共結晶。
【請求項43】
アスピリンおよび4,4’−ビピリジンを含む共結晶。
【請求項44】
イブプロフェンおよび4,4’−ビピリジンを含む共結晶。
【請求項45】
フルルビプロフェンおよび4,4’−ビピリジンを含む共結晶。
【請求項46】
フルルビプロフェンおよびトランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレンを含む共結晶。
【請求項47】
カルバマゼピンおよびp−フタルアルデヒドを含む共結晶。
【請求項48】
カルバマゼピンおよび2,6−ピリジンカルボン酸を含む共結晶。
【請求項49】
カルバマゼピンおよび5−ニトロイソフタル酸を含む共結晶。
【請求項50】
カルバマゼピンおよび1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸を含む共結晶。
【請求項51】
カルバマゼピンおよびベンゾキノンを含む共結晶。
【請求項52】
共結晶医薬組成物の製造方法であって、
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの相補的官能基を有する共結晶形成物を準備し;
(3)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成物と溶液中で粉砕し、加熱しまたは接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含み、前記APIが室温で液体または固体であり、前記共結晶形成物が室温で固体であり、かつ前記APIおよび共結晶形成物が互いに水素結合してなる方法。
【請求項53】
(a)前記共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択され;
(b)前記APIが、表IVのAPIから選択され;
(c)前記APIが、表IVのAPIから選択され、かつ前記共結晶形成物が、表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択され;
(d)前記APIおよび前記共結晶形成物が包接複合体を形成し;
(e)(i)前記APIおよび共結晶形成化合物のうちの1つが、少なくとも1つの水素結合供与基を有し、(ii)そのもう一方が、少なくとも1つの水素結合受容基を有し;
(f)前記APIと前記共結晶形成化合物とのpKaの差が2を超えず;
(g)前記APIが、セレコキシブ、カルバマゼピン、イトラコナゾール、オランザピン、トピラメート、およびモダフィニルからなる群から選択され;
(h)前記APIが、5−フルオロウラシル、ヒドロクロロチアジド、アセトアミノフェン、アスピリン、フルルビプロフェン、フェニトイン、およびイブプロフェンからなる群から選択され;または
(i)前記共結晶医薬組成物がさらに、薬学的に許容される希釈剤、賦形剤、または担体を含有する請求項52に記載の方法。
【請求項54】
共結晶医薬組成物の製造方法であって、
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンンからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの相補的官能基を有する共結晶形成物を準備し;
(3)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成物と溶液中で粉砕し、加熱し、または接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含み、前記APIが室温で液体または固体であり、前記共結晶形成物が室温で固体であり、かつ前記APIと第3の分子が互いに結合し、かつさらに、前記共結晶形成物と前記第3の分子が互いに水素結合してなる方法。
【請求項55】
前記APIが室温で液体である請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記APIが表IVのAPIから選択され、かつ前記共結晶形成物が表Iまたは表IIの共結晶形成物から選択される請求項55に記載の方法。
【請求項57】
共結晶医薬組成物の製造方法であって、
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有するAPIを準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの相補的官能基を有する、もう1つのAPIを準備し;
(3)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを溶液中で粉砕し、加熱しまたは接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含み、前記APIの一方または両方が室温で固体であり、かつ前記の2つのAPIが互いに水素結合してなる方法。
【請求項58】
各APIが、表IVのAPIから選択される請求項57に記載の方法。
【請求項59】
共結晶医薬組成物の製造方法であって、
(1)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環、チオフェン、n−複素環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有する共結晶形成物を準備し;
(2)エーテル、チオエーテル、アルコール、チオール、アルデヒド、ケトン、チオケトン、硝酸エステル、リン酸エステル、チオリン酸エステル、エステル、チオエステル、硫酸エステル、カルボン酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、アミド、第1級アミン、第2級アミン、アンモニア、第3級アミン、sp2アミン、チオシアネート、シアナミド、オキシム、ニトリル、ジアゾ、有機ハロゲン化物、ニトロ、s−複素環式環、チオフェン、n−複素環式環、ピロール、o−複素環式環、フラン、エポキシド、過酸化物、ヒドロキサム酸、イミダゾール、およびピリジンからなる群から選択される少なくとも1つの相補的官能基を有する、もう1つの共結晶形成物を準備し;
(3)固相を形成するために、結晶化条件下にて、共結晶形成物を溶液中で粉砕し、加熱しまたは接触させ;
(4)それによって形成された共結晶を単離し;
(5)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含み、両方の共結晶形成物が室温で固体であり、かつ両方の共結晶形成物が互いに水素結合してなる方法。
【請求項60】
各共結晶形成物が、表Iおよび表IIの共結晶形成物から選択される請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記共結晶が、カルバマゼピン:サッカリン、カルバマゼピン:ニコチンアミド、カルバマゼピン:トリメシン酸、セレコキシブ:ニコチンアミド、オランザピン:ニコチンアミド、セレコキシブ:18−クラウン−6、イトラコナゾール:コハク酸、イトラコナゾール:フマル酸、イトラコナゾール:酒石酸、イトラコナゾール:リンゴ酸、イトラコナゾールHCl:酒石酸、モダフィニル:マロン酸、モダフィニル:ベンズアミド、モダフィニル:マンデル酸、モダフィニル:グリコール酸、モダフィニル:フマル酸、モダフィニル:マレイン酸、トピラメート:18−クラウン−6、5−フルオロウラシル:尿素、ヒドロクロロチアジド:ニコチン酸、ヒドロクロロチアジド:18−クラウン−6、ヒドロクロロチアジド:ピペラジン、アセトアミノフェン:4,4’−ビピリジン、フェニトイン:ピリドン、アスピリン:4,4’−ビピリジン、イブプロフェン:4,4’−ビピリジン、フルルビプロフェン:4,4’−ビピリジン、フルルビプロフェン:トランス−1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、カルバマゼピン:p−フタルアルデヒド、カルバマゼピン:2,6−ピリジンカルボン酸、カルバマゼピン:5−ニトロイソフタル酸、カルバマゼピン:1,3,5,7−アダマンタンテトラカルボン酸およびカルバマゼピン:ベンゾキノンからなる群から選択される請求項52に記載の方法。
【請求項62】
医薬組成物の製造方法であって、
(1)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)固相を単離し;
(3)APIと共結晶形成化合物との共結晶の存在について、その固相を試験し;
(4)工程(3)で形成された場合に、共結晶を医薬組成物中に組み込む;
ことを含む方法。
【請求項63】
(1)(i)1種のAPIまたは複数種の異なるAPI、(ii)1種の共結晶形成化合物または複数種の異なる共結晶形成化合物を準備し、前記APIおよび共結晶形成化合物の少なくとも1つを、その複数種で準備し、
(2)(a)固相を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(b)固相を単離し;
(c)APIと共結晶形成化合物との共結晶の存在について、固相を試験する;ことを含む工程に、APIと共結晶形成化合物との各組み合わせを付すことによって、APIと共結晶形成化合物との共結晶についてスクリーニングし、
(3)工程(c)で形成された場合に、共結晶を医薬組成物中に組み込むことを含む方法。
【請求項64】
医薬組成物において使用されるAPIの溶解性を調節する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)APIと比較して、調節された溶解性について共結晶を試験し;
(4)調節された溶解性を有する共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項65】
医薬組成物において使用されるAPIの用量反応を調節する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)APIと比較して、調節された用量反応について共結晶を試験し;
(4)調節された用量反応を有する共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項66】
医薬組成物において使用されるAPIの溶解を調節する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)APIと比較して、調節された溶解について共結晶を試験し;
(4)調節された溶解を有する共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項67】
医薬組成物において使用されるAPIのバイオアベイラビリティを調節する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)APIと比較して、調節されたバイオアベイラビリティについて共結晶を試験し;
(4)調節されたバイオアベイラビリティを有する共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項68】
医薬組成物において使用されるAPIの安定性を高める方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し、その共結晶がAPIと比較して向上した安定性を有し;
(3)向上した安定性を有する前記共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含むプロセス。
【請求項69】
医薬組成物において使用される、塩にするのが難しいまたは非塩性のAPIを組み込む方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)塩にするのが難しいまたは非塩性のAPIを有する共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項70】
医薬組成物において使用されるAPIの吸湿性を低減する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し、その共結晶がAPIと比較して低い吸湿性を有し;
(3)吸湿性が低減された前記共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項71】
医薬組成物において使用される非晶質APIを結晶化する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し;
(3)その共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項72】
医薬組成物において使用されるAPIの形態多様性を低減する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し、その共結晶がAPIと比較して低い形態多様性を有し;
(3)形態多様性が低減された前記共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項73】
医薬組成物において使用されるAPIのモフォロジーを調節する方法であって:
(1)APIと共結晶形成化合物との共結晶を形成するために、結晶化条件下にて、APIを共結晶形成化合物と溶液中で接触させ;
(2)共結晶を単離し、その共結晶がAPIと比較して異なるモフォロジーを有し;
(3)調節されたモフォロジーを有する前記共結晶を医薬組成物中に組み込む;ことを含む方法。
【請求項74】
ナブメトン:2,3−ナフタレンジオール、フルオキセチンHCl:安息香酸、フルオキセチンHCl:コハク酸、アセトアミノフェン:ピペラジン、アセトアミノフェン:テオフィリン、テオフィリン:サリチル酸、テオフィリン:p−ヒドロキシ安息香酸、テオフィリン:ソルビン酸、テオフィリン:1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、テオフィリン:グリコール酸、テオフィリン:2,5−ジヒドロキシ安息香酸、テオフィリン:クロロ酢酸、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニンアセチルアセトン溶媒和化合物、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニン2,4−ペンタンジオン溶媒和化合物、5,5−ジフェニルバルビツール酸:9−エチルアデニン、ビス(ジフェニルヒダントイン):9−エチルアデニン、4−アミノ安息香酸:4−アミノベンゾニトリル、スルファジミジン:サリチル酸、8−ヒドロキシキノリニウム4−ニトロベンゾエート:4−ニトロ安息香酸、スルファプロキシリン:カフェイン、retro-inverso−イソプロピル(2R,3S)−4−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−3−(N−((2R)−2−モルホリノカルボニルメチル−3−(1−ナフチル)プロピオニル)−L−ヒスチジルアミノ)酪酸塩:ケイ皮酸一水和物、安息香酸:イソニコチンアミド、3−(2−N’,N’−(ジメチルヒドラジノ)−4−チアゾリルメチルチオ)−N’’−スルファモイルプロピオンアミジン:マレイン酸、ジグリシン塩酸塩(C25NO2:C26NO2+Cl-)、オクタデカン酸:3−ピリジンカルボキサミド、シス−N−(3−メチル−1−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ)ナフチル)−ピペリジン−4−イル)−N−フェニルプロパンアミド塩酸塩;シュウ酸、トランス−N−(3−メチル−1−(2−(1,2,3,4−テトラヒドロ)ナフチル)−ピペリジン−4−イリウム)−N−フェニルプロパンアミドシュウ酸塩:シュウ酸二水和物、ビス(1−(3−((4−(2−イソプロポキシフェニル)−1−ピペラジニル)メチル)ベンゾイル)ピペリジン)コハク酸塩:コハク酸、ビス(p−シアノフェニル)イミダゾリルメタン:コハク酸、シス−1−((4−(1−イミダゾリルメチル)シクロヘキシル)メチル)イミダゾール:コハク酸、(+)−2−(5,6−ジメトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)イミダゾリン:(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸、ラクロプライド:酒石酸、2,6−ジアミノ−9−エチルプリン:5,5−ジエチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸:ビス(2−アミノピリジン)、5,5−ジエチルバルビツール酸:アセトアミド、5,5−ジエチルバルビツール酸:KI3、5,5−ジエチルバルビツール酸:尿素、ビス(バルビタール):ヘキサメチルホスホラミド、5,5−ジエチルバルビツール酸:イミダゾール、バルビタール:1−メチルイミダゾール、5,5−ジエチルバルビツール酸:N−メチル−2−ピリドン、2,4−ジアミノ−5−(3,4,5−トリメトキシベンジル)−ピリミジン:5,5−ジエチルバルビツール酸、ビス(バルビタール):カフェイン、ビス(バルビタール):1−メチルイミダゾール、ビス(β−シクロデキストリン):ビス(バルビタール)水和物、テトラキス(β−シクロデキストリン):テトラキス(バルビタール)、9−エチルアデニン:5,5−ジエチルバルビツール酸、バルビタール:N’−(p−シアノフェニル)−N−(p−ヨードフェニル)メラミン、バルビタール:2−アミノ−4−(m−ブロモフェニルアミノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ジフェニルメラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−クロロフェニル)メラミン、N,N’−ビス(p−ブロモフェニル)メラミン:5,5−ジエチルバルビツール酸、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−ヨードフェニル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(p−トリル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(m−トリル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(m−クロロフェニル)メラミン、N,N’−ビス(m−メチルフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(m−クロロフェニル)メラミン:バルビタールテトラヒドロフラン溶媒和化合物、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ビス(t−ブチル)メラミン、5,5−ジエチルバルビツール酸:N,N’−ジ(t−ブチル)メラミン、6,6’−ジキノリルエーテル:5,5−ジエチルバルビツール酸、5−t−ブチル−2,4,6−トリアミノピリミジン:ジエチルバルビツール酸、N,N’−ビス(4−カルボキシメチルフェニル)メラミン:バルビタールエタノール溶媒和化合物、N,N’−ビス(4−t−ブチルフェニル)メラミン:バルビタール、トリス(5,17−N,N’−ビス(4−アミノ−6−(ブチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル)ジアミノ−11,23−ジニトロ−25,26,27,28−テトラプロポキシカリックス(4)アレーン):ヘキサキス(ジエチルバルビツール酸)トルエン溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−フルオロフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(m−ブロモフェニル)メラミン:バルビタールアセトン溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−ヨードフェニル)メラミン:バルビタールアセトニトリル溶媒和化合物、N,N’−ビス(m−トリフルオロメチルフェニル)メラミン:バルビタールアセトニトリル溶媒和化合物、アミノピリン:バルビタール、N,N’−ビス(4−フルオロフェニル)メラミン:バルビタール、N,N’−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)メラミン:バルビタール、2,4−ジアミノ−5−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン:バルビタール、ヒドロキシ酪酸塩:ヒドロキシ吉草酸塩、2−アミノピリミジン:コハク酸、1,3−ビス(((6−メチルピリド−2−イル)アミノ)カルボニル)ベンゼン:グルタル酸、5−t−ブチル−2,4,6−トリアミノピリミジン:ジエチルバルビツール酸、ビス(ジチオビウレット−S,S’)ニッケル(II):ジウラシル、白金3,3’−ジヒドロキシメチル−2,2’−ビピリジン二塩化物:AgF3CSO3、4,4’−ビピリジル:イソフタル酸、4,4’−ビピリジル:1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ピリジル:1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸、4,4’−ビピリジル:トリカルボン酸、ウロトロピン:アゼライン酸、インスリン:C8−HI(オクタノイル−Ne−LysB29−ヒトインスリン)、イソニコチンアミド:ケイ皮酸、イソニコチンアミド:3−ヒドロキシ安息香酸、イソニコチンアミド:3−N,N−ジメチルアミノ安息香酸、イソニコチンアミド:3,5−ビス(トリフルオロメチル)−安息香酸、イソニコチンアミド:d,l−マンデル酸、イソニコチンアミド:クロロ酢酸、イソニコチンアミド:フマル酸モノエチルエステル、イソニコチンアミド:12−ブロモドデカン酸、イソニコチンアミド:フマル酸、イソニコチンアミド:コハク酸、イソニコチンアミド:4−ケトピメリン酸、イソニコチンアミド:チオジグリコール酸、1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸:ヘキサメチルテトラアミン、1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸:4,7−フェナントロリン、4,7−フェナントロリン:シュウ酸、4,7−フェナントロリン:テレフタル酸、4,7−フェナントロリン:1,3,5−シクロヘキサン−トリカルボン酸、4,7−フェナントロリン:1,4−ナフタレンジカルボン酸、ピラジン:メタン酸、ピラジン:エタン酸、ピラジン:プロパン酸、ピラジン:ブタン酸、ピラジン:ペンタン酸、ピラジン:ヘキサン酸、ピラジン:ヘプタン酸、ピラジン:オクタン酸、ピラジン:ノナン酸、ピラジン:デカン酸、ジアミン−(デオキシ−クアニル(quanyl)−クアニル−N7,N7)−白金:トリス(グリシン)水和物、2−アミノピリミジン:p−フェニレンジ酢酸、ビス(2−アミノピリミジン−1−イウム)フマル酸塩:フマル酸、2−アミノピリミジン:インドール−3−酢酸、2−アミノピリミジン:N−メチルピロール−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:チオフェン−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:(+)−ショウノウ酸、2,4,6−トリニトロ安息香酸:2−アミノピリミジン、2−アミノピリミジン:4−アミノ安息香酸、2−アミノピリミジン:ビス(フェノキシ酢酸)、2−アミノピリミジン:(2,4−ジクロロフェノキシ)酢酸、2−アミノピリミジン:(3,4−ジクロロフェノキシ)酢酸、2−アミノピリミジン:インドール−2−カルボン酸、2−アミノピリミジン:テレフタル酸、2−アミノピリミジン:ビス(2−ニトロ安息香酸)、2−アミノピリミジン:ビス(2−アミノ安息香酸)、2−アミノピリミジン:3−アミノ安息香酸、2−ヘキセン酸:イソニコチンアミド、4−ニトロ安息香酸:イソニコチンアミド、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−メチル安息香酸、2−アミノ−5−ニトロピリミジン:2−アミノ−3−ニトロピリジン、3,5−ジニトロ安息香酸:4−クロロベンズアミド、3−ジメチルアミノ安息香酸4−クロロベンズアミド、フマル酸:4−クロロベンズアミド、オキシン:4−ニトロ安息香酸、オキシン:3,5−ジニトロ安息香酸、オキシン:3,5−ジニトロサリチル酸、3−[2−(N’,N’−ジメチルヒドラジノ)−4−チアゾリルメチルチオ]−Ns−スルファモイルプロピオンアミジン:マレイン酸、5−フルオロウラシル:9−エチルヒポキサンチン、5−フルオロウラシル:シトシン二水和物、5−フルオロウラシル:テオフィリン一水和物、ステアリン酸:ニコチンアミド、シス−1{[4−(l−イミダゾリルメチル)シクロヘキシル]メチル}イミダゾール:コハク酸、CGS18320B:コハク酸、スルファプロキシリン:カフェイン、4−アミノ安息香酸:4−アミノベンゾニトリル、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:3−メチル安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−(ジメチルアミノ)安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸:イソニコチンアミド:4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸、イソニコチンアミド:シュウ酸、イソニコチンアミド:マロン酸、イソニコチンアミド:コハク酸、イソニコチンアミド:グルタル酸、イソニコチンアミド:アジピン酸、安息香酸:イソニコチンアミド、マザペルチン(mazapertine):コハク酸塩、ベタイン:ジクロロニトロフェノール、ベタインピリジン:ジクロロニトロフェノール、ベタインピリジン:ペンタクロロフェノール、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:2,4−ジヒドロキシ安息香酸メチル、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:2,4−ジヒドロキシプロピオフェノン、4−{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ピリジルイデン]−エチルイデン}−シクロ−ヘキサ−2,5−ジエン−l−オン:2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、スクエア酸:4,4’−ジピリジルアセチレン、スクエア酸:1,2−ビス(4−ピリジル)エチレン、クロラニル酸:1,4−ビス[(4−ピリジル)エチニル]ベンゼン、4,4’−ビピリジン:フタル酸、4,4’−ジピリジルアセチレン:フタル酸、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル:ブロマニル酸、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄:クロラニル酸、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)鉄:シアナニル酸(cyananilic acid)、ピラジノテトラチアフルバレン:クロラニル酸、フェノール:ペンタフルオロフェノール、イトラコ
ナゾールの共結晶、およびトピラメートの共結晶からなる群から選択される共結晶を特に除外する請求項1に記載の共結晶。

【公表番号】特表2007−507554(P2007−507554A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552403(P2006−552403)
【出願日】平成15年9月4日(2003.9.4)
【国際出願番号】PCT/US2003/027772
【国際公開番号】WO2004/078161
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(505036065)トランスフォーム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (16)
【氏名又は名称原語表記】TRANSFORM PHARMACEUTICALS, INC.
【出願人】(398014333)ユニバーシティ オブ サウス フロリダ (17)
【出願人】(500047572)ザ、リージェンツ、オブ、ザ、ユニバーシティ、オブ、ミシガン (12)
【氏名又は名称原語表記】THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF MICHIGAN
【Fターム(参考)】