説明

カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤

【課題】カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善のための技術の提供。
【解決手段】アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。乳酸菌としてはラクトバチルス・ペントーサスおよびラクトバチルス・プランタラムが挙げられる。アブラナ科植物及びニンジンからなる群から選択される少なくとも1種の植物としては、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜などが挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物を用いて、カンジダ菌感染に基づく疾患、例えば、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎、膣炎等のカンジダ症などを予防又は改善する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カンジダ属(Candida)に属する菌は健康者の口腔、膣、腸管、皮膚からもしばしば検出され、Candida albicansがその代表である。カンジダ症は、多くの場合、宿主の抵抗性が減弱した際に全身の様々な部位においてこれらの菌により引き起こされる日和見感染症である。また、カンジダ症は、抗生物質の投与などによる菌交代症の一つとしても認知されている。例えば、粘膜及び皮膚においては口腔部位における鵞口そう、舌炎、口角びらん、カンジダ性肉芽種、膣部における膣部びらん等を引き起こす。また、呼吸器においては慢性気管支炎、気管支喘息、気管支拡張症様の症状を呈し、腸管においては下痢、腹痛、酩酊症等を引き起こし、尿路においては尿道炎、膀胱炎等を引き起こす。さらには、これら諸カンジダ菌感染から拡大して敗血症、心内膜炎、髄膜炎などの全身感染を引き起こすことが知られている(非特許文献1−3参照)。
また最近の研究では、カンジダ菌は歯周病にも関連していること(非特許文献4及び5参照)、義歯装着者において義歯に付着したカンジダ菌を含むプラークは口腔カンジダ症だけではなく、口内炎、う蝕、歯周病をも引き起こすことがあること(非特許文献6及び7参照)、および嚥下性肺炎に関係している可能性があること(非特許文献8参照)が報告されている。また、アトピー性皮膚炎患者の半分程度がカンジダ菌の皮膚プリックテストに陽性であることや、健常人と比較してカンジダ菌に特異的な抗IgE抗体価が高いこと、また、抗真菌剤の経口投与でアトピー性皮膚炎の症状が改善されることなどから、カンジダ菌とアトピー性皮膚炎が関係していることが報告されている(非特許文献9)。
【0003】
【非特許文献1】歯学微生物学,医歯薬出版,1981,408-412
【非特許文献2】病原微生物学,医歯薬出版,1981,515-520
【非特許文献3】臨床と微生物,28(2),2001,195-199
【非特許文献4】Crit. Rev. Oral Biol. Med.,14(2),128-137,2003
【非特許文献5】J. Periodontal Res.,40(6),446-452,2005
【非特許文献6】J. Dent.,26(4),299-304,1998
【非特許文献7】日本医真菌学会雑誌,46(4),233-242,2005
【非特許文献8】J. Periodontol,76(11Suppl),2154-2160,2005
【非特許文献9】Clin. Microbiol. Rev.,15(4),545-63,2002
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、上記のようなカンジダ菌の感染による疾患を予防又は改善する技術が要望されていた。したがって、本発明は、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善のための技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑み鋭意検討を重ねた結果、アブラナ科植物を乳酸菌で醗酵させて得られる醗酵物が、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善に有用であることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
すなわち本発明は下記の予防又は改善剤に係るものである。
項1.アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項2.乳酸菌がラクトバチルス・ペントーサスおよびラクトバチルス・プランタラムから選ばれるいずれか1種以上である請求項1に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項3.アブラナ科植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である請求項1又は2に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
項4.カンジダ菌感染に基づく疾患が、アレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎又は膣炎である請求項1〜3のいずれかに記載の予防又は改善剤。
【0007】
また、本発明者はアブラナ科植物を乳酸菌で醗酵することによりアブラナ科植物特有のにおいが抑制されることを見出した。したがって、本発明はアブラナ科植物を乳酸菌で醗酵することを特徴とするアブラナ科植物の臭気を低減する方法を包含しうる。
【0008】
本発明のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤(以下、予防又は改善剤と称することがある)は、アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物を含有する。なお、カンジダ菌感染に基づく疾患とはカンジダ菌の感染により発症する疾患をいう。
【0009】
アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物は、アブラナ科植物の中の少なくとも1種の植物を乳酸菌で醗酵させて得られるものであるが、乳酸菌の培養物も包含するものである。アブラナ科植物を、必要に応じて醗酵に適した形状、例えばピューレ状、粉末状にしたものに水を加えて液状などとし、これに、乳酸菌を接種する。アブラナ科植物は、醗酵に先立ち、熱水処理されても構わない。熱水処理としては90℃以上、好ましくは95℃以上の熱水にアブラナ科植物を浸漬する方法が例示される。処理時間は被処理物の大きさ、形状等により適宜設定することができ、例えば、被処理物が1〜10cm程度の細片状の場合では0.5〜10分、好ましくは1〜5分である。
【0010】
乳酸菌を接種する方法は特に制限されず、例えばアブラナ科植物の粉末を溶解又は懸濁した水に菌体を混合する方法、アブラナ科植物のピューレに菌体を混合する方法、アブラナ科植物のピューレを溶解又は懸濁した水に菌体を混合する方法、アブラナ科植物を細片状等に小さく切断し菌体を混合する方法、菌体を適当な液体培地、好ましくはMRS broth又は2%酵母エキス添加還元脱脂乳で培養した培養液をアブラナ科植物に接触させる方法(例えば、ふりかける方法、混合する方法)などである。本発明では、このようにして得られる醗酵物を有効成分とする。また、本発明では醗酵物に乳酸菌菌体が含まれていることが好ましい。
【0011】
アブラナ科植物は1種類で使用することもできるし、2種類以上組み合わせて使用することもできる。アブラナ科植物の例としては、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜、小松菜等のアブラナ科野菜が挙げられ、好ましいのはブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワーであり、より好ましいのはブロッコリー、キャベツ、ケールである。
【0012】
また、本発明において、アブラナ科植物は全草、すなわち植物のどの部位でも使用でき、殊に可食部を好ましく使用できる。
【0013】
乳酸菌は、ラクトバチルス属に属する菌である。例えば、ラクトバチルス・ペントーサス、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・ラムノサス、ラクトバチルス・カゼイなどが挙げられ、好ましいのは乳酸菌がラクトバチルス・ペントーサスおよびラクトバチルス・プランタラムから選ばれるいずれか1種以上である。
【0014】
醗酵過程において、アブラナ科植物1gあたりに接種する乳酸菌菌体数は、1個であっても醗酵可能であるが、一般的には10個以上、好ましくは10〜10個である。醗酵過程では醗酵液のpHが徐々に低下する。本発明ではpHが4.8以下になるまで醗酵させることが好ましい。
また、醗酵は、好気醗酵、嫌気醗酵のいずれでも可能であり、好ましくは嫌気醗酵である。好気醗酵の場合には撹拌醗酵より静置醗酵が好ましい。醗酵過程における乳酸菌による醗酵温度は、通常15〜40℃、好ましくは25〜35℃であり、醗酵時間は通常5〜200時間、好ましくは24〜72時間である。
【0015】
さらに、乳酸菌醗酵においては、出発原料であるアブラナ科植物と乳酸菌に、ブドウ糖、ショ糖、果糖、オリゴ糖、アミノ酸、ペプチド、ビタミン、酵母エキス、可食性界面活性剤などを加えることもできる。特にブドウ糖、ペプチド、酵母エキスの添加により乳酸菌の増殖が促進され、醗酵が促進されるため、これらを添加することが好ましい。
【0016】
乳酸菌醗酵物は、上述のように菌体を含んでいることが好ましい。乳酸菌醗酵物に含まれる菌体の数としては10〜1010個が好ましい。但し、菌体は死滅していてもかまわない。菌体を死滅させる方法としては、加熱、加熱乾燥、酸の添加等の方法がある。殺菌処理の例としては、90℃で10分間加熱するなどの加熱殺菌などが挙げられる。また、乳酸菌醗酵物は必要に応じて凍結乾燥、噴霧乾燥などの処理を施され、様々な形態とされうる。
【0017】
また、上記の乳酸菌醗酵において生成する液体を利用することもできる。液状の乳酸菌醗酵物の例としては、乳酸菌醗酵物を遠心分離して得られる醗酵上清、乳酸菌醗酵物を濾過して得られる濾液などが例示される。
【0018】
乳酸菌醗酵物はカンジダ菌による感染を抑制する作用を有しており、乳酸菌醗酵物が摂取される量はその作用が発揮される限り特に限定されないが、成人1日あたり、乾燥物に換算して、10mg〜100gが好ましく、100mg〜30gがより好ましい。
【0019】
本発明は、乳酸菌醗酵物を含有する。このため、本発明は、カンジダ菌による感染を抑制する作用を有する。乳酸菌醗酵物が含有される量は、予防又は改善剤、及び経口組成物の全体量の通常0.1〜95重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。また、外用組成物における液状の乳酸菌醗酵物が含有される量は、全体量の通常0.1〜100重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。
【0020】
本発明は有効成分である乳酸菌醗酵物のカンジダ菌の感染を抑制する作用を利用する分野において利用でき、例えば、カンジダ菌の感染に基づく疾患の予防又は改善に有用である。カンジダ症がカンジダ菌の感染によるものであることはいうまでもない。また、アトピー性疾患、歯周病、口腔感染症などは、上述のように、カンジダ菌との関連が知られていることから、カンジダ菌の感染を抑制することはこれらの疾患の予防又は改善に有効である。したがって、本発明の予防又は改善剤、経口組成物、及び外用組成物は、カンジダ菌感染に基づく疾患の中でも、アトピー性疾患、歯周病、口腔感染症、カンジダ症、う蝕、口内炎などの予防又は改善に有効である。また、アトピー性疾患としては、アトピー性皮膚炎、花粉症、アレルギー性鼻炎、喘息などが例示できる。カンジダ症は、その発症部位により限定されず、口腔カンジダ症、気管支カンジダ症、肺カンジダ症、外陰部カンジダ症、尿路カンジダ症、膣カンジダ症などが包含される。また、これらの他のカンジダ菌感染に基づく疾患としては、心内膜炎、髄膜炎、敗血症、嚥下性肺炎等の肺炎などが例示される。
【0021】
本発明の予防又は改善剤は、乳酸菌醗酵物の他に、ハーブ、オリゴ糖、食物繊維、ビフィズス菌、生菌製剤を含有することが好ましい。これらを含有することによりカンジダ菌感染に基づく予防又は改善の効果の増強が期待できる。これらの好ましい成分の含有量は特に制限されないが、予防又は改善剤の全体量の0.1〜95重量%、好ましくは0.8〜80重量%である。また、ニンジンの乳酸菌醗酵物、アブラナ科植物のビフィズス菌醗酵物、ニンジンのビフィズス菌醗酵物などの野菜の微生物醗酵物を含有させることができる。ニンジンの乳酸菌醗酵物はカンジダ菌の予防・改善作用があり本発明に有用である。ビフィズス菌醗酵物についてもカンジダ菌感染の予防・改善に有用であり、含有させることにより、強い効果が期待できる。ビフィズス菌は、例えば、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウム・カテヌラタムなどが使用できる。
【0022】
本発明のカンジダ菌感染に基づく予防又は改善剤は経口組成物として利用することができる。その際、経口組成物に許容される担体などと組み合わせることができ、使用目的等に応じて、液剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、粉剤、タブレットなどの固形剤或いは当該液剤又は固形剤を封入したカプセル剤、口腔用スプレー、トローチ等の様々な形態で使用できる。
【0023】
経口組成物に許容される担体としては、賦形剤、希釈剤等が挙げられる。また、経口組成物は香料等の各種添加剤を含むこともできる。
【0024】
担体及び添加剤としては、例えば、糖アルコール類(マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなど)、オリゴ糖類(ラクチュロース、ラフィノース、ラクトスクロースなど)、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸塩類(炭酸カルシウムなど)、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸、メチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、タルク、リン酸塩類(リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素ナトリウムなど)、酢酸ナトリウム、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム、カカオ脂等の賦形剤、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、クロスポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、結晶セルロース、粉末セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、エチルセルロース、リン酸カリウム、アラビアゴム末、プルラン、ペクチン、デキストリン、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、ゼラチン、キサンタンガム、カラギーナン、トラガント、トラガント末、マクロゴール等の結合剤、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン酸、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、デンプン等の保湿剤、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、酵素処理レシチン、酵素分解レシチン、サポニン等の乳化剤、アスコルビン酸、トコフェロール等の抗酸化剤、乳酸、クエン酸、グルコン酸、グルタミン酸等の酸味料、ビタミン類、アミノ酸類、乳酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩などの強化剤、二酸化ケイ素等の流動化剤、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、グリシルリチン等の甘味料、ハッカ油、ユーカリ油、ケイヒ油、ウイキョウ油、チョウジ油、オレンジ油、レモン油、ローズ油、フルーツフレーバー、ミントフレーバー、ペパーミントパウダー、dl−メントール、l−メントール等の香料等が挙げられる。
【0025】
更に錠剤等の固形剤には必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠、二重錠、多層錠等とすることができる。カプセル剤は乳酸菌醗酵物を上記で例示した各種の担体と混合し、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填して調製される。
【0026】
液体製剤は水性又は油性の懸濁液、溶液、シロップ、エリキシル剤であってもよく、通常の担体、添加剤等を用いて常法に従い、調製することができる。
【0027】
また、経口組成物は、カンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善のため、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、歯周病、う蝕、口内炎、口腔感染症などのカンジダ症の予防又は改善のため、慢性疲労症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎などの腸疾患、自己免疫疾患、水虫などの予防又は改善のための健康食品、機能性食品、特定保健用食品、栄養機能食品、病者用食品等の用途に用いることもできる。
【0028】
本発明のカンジダ菌感染に基づく予防又は改善剤は外用組成物として、外皮に適用される化粧料、口腔用組成物、医薬品、医薬部外品等に広く適用することが可能である。これらは、常法により製造することができる。なお、本発明では、口腔内に適用される口腔用組成物は外用組成物に包含される。皮膚又は口腔への適用に適した剤型としては、例えば、ゲル剤、ペースト剤、クリーム剤、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、乳剤、粉剤、懸濁剤、エアゾール剤、スプレー剤、ミスト剤、硬膏剤、パップ剤、テープ剤、プラスター剤、シート剤などが例示され、好ましくは、ゲル剤、クリーム剤、乳剤、液剤、ペースト剤、ミスト剤、シート剤である。
【0029】
皮膚への適用に適した具体的な形態としては、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック、メイクアップベースローション、メイクアップベースクリーム、ファンデーション、アイカラー、チークカラー、リップスティック、日焼け止め等の皮膚化粧料、クレンジングローション、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、洗顔石鹸、ボディーシャンプー等の皮膚洗浄料、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料、浴用剤などが挙げられ、好ましくはクリーム、美容液、日焼け止めである。
【0030】
口腔への適用に適した具体的な形態としては、洗口剤、マウスウオッシュ、練歯磨、粉歯磨、水歯磨、口腔用軟膏剤、口腔用パスタ剤、ゲル剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、グミゼリー、トローチ、タブレット、カプセル、キャンディー、チューインガムなどが挙げられ、好ましくは、練歯磨、洗口剤、グミゼリー、トローチである。
【0031】
また、外用組成物の投与量は特に制限されず、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0032】
外用組成物には、一般に使用される成分を、本発明の効果が発揮される範囲の配合量で配合することができる。このような成分としては、界面活性剤、水溶性高分子、甘味剤、研磨剤、湿潤剤、着色剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、防腐剤、pH調整剤、清涼剤、香料、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、抗酸化剤、粘度調整剤、抗菌剤、殺菌剤、植物抽出エキス、多価アルコール、ビタミン類、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、シリコーン類などが使用できる。また、皮膚外用剤又は口腔用組成物の他の有効成分を本発明の効果が発揮される範囲の配合量で配合することもできる。このような有効成分としては、保湿剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、動植物抽出成分、消炎剤、美白剤、血管拡張剤、収斂剤、清涼剤、ホルモン剤、シワ形成抑制剤、脂肪分解剤、育毛剤、抗プラスミン剤などが使用できる。本発明の外用組成物には、さらに、本発明の醗酵用の菌とは別に乳酸菌、ビフィズス菌などの菌を加えることもできる。
【0033】
また、本発明は、アブラナ科植物を乳酸菌で醗酵することを特徴とするアブラナ科植物の臭気を低減する方法を包含しうる。これは、アブラナ科植物を乳酸菌で醗酵させると、アブラナ科植物の臭気、特に植物を破砕した際に発生する臭気が抑制されるという知見に基づくものである。また、ニンジンの乳酸菌醗酵物も同様にニンジンの臭気を低減させることができる。これらの醗酵の条件等は上述と同様である。
【発明の効果】
【0034】
本発明は、カンジダ菌の感染を抑制する作用を有し、カンジダ菌感染に基づく疾患、特にアトピー性皮膚炎等のアトピー性疾患、歯周病、口腔感染症、カンジダ症の予防又は改善に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を実施例等により、詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。
【実施例】
【0036】
実施例1:ブロッコリーの乳酸菌醗酵物の調製
ラクトバチルス・ペントーサス(Lactobacillus pentosus)VS60をMRS broth(Difco社製)にて35℃で、22時間培養した。これとは別に、ブロッコリーの可食部を約3センチメートル角に細断し、90℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理をした後、約90℃の熱風乾燥処理によりブロッコリー乾燥物を得た。このブロッコリー乾燥物を粉砕機にかけて粉砕し、ブロッコリー乾燥粉末を得た。このブロッコリー乾燥粉末を10重量%の割合で蒸留水に懸濁混合して10%ブロッコリー粉末液を調製した。先の乳酸菌培養液をこの10%ブロッコリー粉末液に5重量%添加し、2日間培養し、ブロッコリーの乳酸菌醗酵物を得た。
【0037】
試験例1:カンジダ菌感染抑制試験
実施例1で調製したブロッコリーの乳酸菌醗酵物を凍結乾燥させたものをサンプルとした。このサンプルを1日につきマウスに体重1kgあたり200mgで7日間経口投与した。一方、ポジティブコントロールでは、顆粒球増殖促進因子(G−CSF)を1日につきマウスに体重1kgあたり0.1mgを7日間静脈投与し、コントロールでは、基材(2% Tween 20)の10mLを7日間静脈投与した。その後、マウスにカンジダ・アルビカンス(Candida albicans) ATCC 44858を約10cells/マウスの量で静脈注射により投与し、マウスをカンジダ菌に感染させ、その後のマウスの生存状態を観察した。
【0038】
その結果を図1に示す。
コントロール群に比べ、ブロッコリーの乳酸菌醗酵物を摂取させた群では延命効果が認められた。
【0039】
試験例2:乳酸菌醗酵上清のカンジダ菌に対する増殖抑制効果の検討
カンジダ菌Candida albicans
JCM2908をYeast Mold broth(Difco社製: YM-brothと略す)で37℃、22時間培養した。一方、実施例1で調製したブロッコリーの乳酸菌醗酵物を遠心分離(10000rpm、10分)した上清をブロッコリーの乳酸菌醗酵上清(LFBと略す)とした。また、10%ブロッコリー粉末液を遠心分離(10000rpm、10分)し、ブロッコリー粉末上清(Brと略す)とした。YM-brothにこれらのサンプルを一定量添加し、さらに前記カンジダ菌液を1重量%添加し、37℃で8時間培養した。培養液中のカンジダ菌の増殖(濁度)を660nmの波長で測定し、LFBおよびBrのカンジダ菌に対する増殖抑制効果をYM-brothのみのコントロールの濁度を100%とした時の割合(ΔOD660%)を求めることにより検討した。
【0040】
結果(n=2の平均値)を表1に示す。結果の数値はコントロールの濁度に対する%表示、すなわちコントロールを100%としたときの増殖率を表す。LFBは濃度依存的にカンジダ菌の増殖を抑制した。
【0041】
【表1】

【0042】
試験例3:乳酸菌醗酵上清の口腔細菌に対する増殖抑制効果の検討
歯周病原性菌Porphyromonas gingivalis FDC 381およびう蝕原性菌Streptococcus mutans ATCC 25175を0.1% Yeast extract、5mg/L Hemin、1mg/L Vitamin Kを含むTrypticase Soy broth(Difco社製: TSB-Yと略す)で37℃、2日間培養した。一方、試験例2で用いたブロッコリーの乳酸菌醗酵上清(LFB)をTSB-Y brothに一定量添加し、さらに前記P. gingivalisおよびS. mutans菌液を5重量%添加し、37℃で14時間培養した。培養液中の細菌の増殖(濁度)を620nmの波長で測定し、BFBの口腔細菌に対する増殖抑制効果をTSB-Y brothのみのコントロールの濁度を100%とした時の割合(ΔOD620%)を求めることにより検討した。
【0043】
結果(n=3の平均値)を表2に示す。結果の数値はコントロールの濁度に対する%表示、すなわちコントロールを100%としたときの増殖率を表す。P. gingivalisおよびS. mutansのいずれにおいても、LFBは濃度依存的にこれら細菌の増殖を抑制した。
【0044】
【表2】

【0045】
実施例2
ブロッコリーの可食部を約5センチメートルの長さに切り、95℃以上の熱水中で3分間ブランチング処理を行った後、フードプロセッサー、コミトロール又はマスコロイダーを用いてピューレ状に加工し冷凍保管した。このブロッコリーピューレ50重量部に精製水49重量部及び醗酵基質として含水結晶ぶどう糖1重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後30℃まで冷却した。この殺菌済みブロッコリー液に、2%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたラクトバチルス・ペントーサスVS60のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃で、24時間静置して醗酵を行い、ブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液を得た。本品には乳酸菌が8×10個/g濃度で含まれていた。このブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液を用いて以下に示す組成の飲料を調製した。調製は、全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、95℃で1分間殺菌し、その190gを缶に充填後、冷水中で冷却することにより行った。
【0046】
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液 30.0
リンゴ透明濃縮果汁 10.0
果糖ぶとう糖液糖 5.0
クエン酸結晶 0.2
香料 0.2
L−アスコルビン酸 0.1
精製水 54.5
合計 100.0
【0047】
実施例3
ケールの可食部を約2センチメートル角に細断し、95℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理をした後、約90℃の熱風乾燥処理によりケール乾燥物を得た。このケール乾燥物を粉砕機にかけて粉砕し、ケール乾燥粉末を得た。このケール乾燥物15重量部に精製水85重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後30℃まで冷却した。この殺菌済みケール液に、2%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたラクトバチルス・プランタラムJCM1149のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、30℃で、36時間静置して醗酵を行い、ケール粉末の乳酸菌醗酵液を得た。本品には、乳酸菌が3×10個/g濃度で含まれていた。このケールの乳酸菌醗酵液80重量部に、乳糖10重量部、トレハロース10重量部を混合溶解後、凍結乾燥処理を行って最後に粉砕して粉末品を得た。本ケールの乳酸菌醗酵生菌粉末を用いて以下に示す組成の粉末製剤を調製した。原料をV型混合機で均一に混合し、アルミラミネート製パウチに10gずつ充填し、ヒートシールにより密封した。摂取の際には、本品10gを冷水200mlに分散溶解して飲用する。
【0048】
成分 配合量(重量%)
ケールの乳酸菌醗酵生菌粉末 80.0
ラクチュロース粉末 14.0
クエン酸結晶 5.0
クエン酸ナトリウム 0.8
スクラロース 0.2
合計 100.0
【0049】
実施例4
キャベツの可食部を約2センチメートル角に細断し、95℃以上の熱水中で1分間ブランチング処理を行った後、フードプロセッサー、コミトロール又はマスコロイダーを用いてピューレ状に加工し冷凍保管した。このキャベツピューレ50重量部に精製水49重量部及び醗酵基質として含水結晶ぶどう糖1重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後30℃まで冷却した。この殺菌済みキャベツ液に、2%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたラクトバチルス・ペントーサスVS60のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、30℃で、24時間静置して醗酵を行い、キャベツピューレの乳酸菌醗酵液を得た。本品には、乳酸菌が3×10個/g濃度で含まれていた。このキャベツの乳酸菌醗酵液を用いて以下に示す組成の混合物を調製した。全ての原料を精製水に撹拌、混合、溶解して、加温して寒天及びカラギーナンを溶解し、95℃で2分間殺菌し、その120gをプラスチックカップに充填後、アルミシールで蓋を施し冷水中で冷却しゼリーを得た。
【0050】
成分 配合量(重量%)
キャベツの乳酸菌醗酵液 40.0
果糖ぶどう糖液糖 12.0
グレープフルーツ濃縮混濁果汁 10.0
寒天 0.5
カラギーナン 0.5
クエン酸結晶 0.2
香料 0.2
L-アスコルビン酸 0.1
精製水 36.5
合計 100.0
【0051】
実施例5
実施例2で調製したブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液を用いて次に示す組成のグミゼリーを調製した。砂糖をマルチトールと混合し加温溶解し、糖液を調製した。少量の精製水を加えて膨潤させておいたゼラチンをその他の原料とともに糖液に加えて加熱撹拌しながら溶解混合した。さらに加温を続けて可溶性固形分量が77%になるまで煮詰めた液を、スターチモールド方式に従って、成型された型に約5gずつ充填した。その後25℃、相対湿度50%の雰囲気下で、可溶性固形分が80%以上になるまで乾燥させた後、澱粉を取り払って、最後に離形油と粉末オブラートを少量まぶして仕上げた。口腔内で適用すると、飴のように徐々に溶解し、口腔内での滞留時間が長いため、本発明では外用組成物に該当し、口腔内疾患用に適する。
【0052】
成分 配合量(重量%)
砂糖 45.0
マルチトール 24.0
ブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液 24.0
ゼラチン 6.0
クエン酸結晶 0.6
香料 0.3
クエン酸三ナトリウム 0.1
合計 100.0
【0053】
実施例6
へたおよび皮を取り除いたニンジンを約5センチメートルの長さに切り、95℃以上の熱水中で10分間ブランチング処理を行った後、破砕機又はミルを用いてニンジンをすり潰した。さらにそのニンジン破砕物をフィルタープレス、デカンター等の搾汁機を用いて搾汁した後、エバポレーターにより可溶性固形分が36%になるまで濃縮し、ニンジン濃縮ジュースを得た。一方ブランチング処理まで同様に処理したニンジンを、フードプロセッサー、コミトロール又はマスコロイダーを用いてピューレ状に加工し、ニンジンピューレを得た。このニンジンピューレ30重量部に、ニンジン濃縮ジュース30重量部、及び精製水40重量部を加えて撹拌混合し、95℃で5分間加熱殺菌後30℃まで冷却した。この殺菌済みニンジン液に、2%酵母エキス添加還元脱脂乳で調製されたラクトバチルス・プランタラムJCM1149のスターターを5重量%添加して均一に撹拌後、37℃、24時間静置して醗酵を行い、ニンジンの乳酸菌醗酵液を得た。本品1g中には、乳酸菌を5×10個/g含む。このニンジンの乳酸菌醗酵液を用いて次に示す組成の飲料を調製した。全ての原料を撹拌混合して、95℃で1分間殺菌し、その200mlをびんに充填、密栓後、冷水中で冷却した。
【0054】
成分 配合量(重量%)
リンゴストレート果汁 79.8
ブロッコリーピューレの乳酸菌醗酵液 10.0
ニンジンの乳酸菌醗酵液 10.0
レモン混濁濃縮果汁 0.2
合計 100.0
【0055】
処方例1:口腔用組成物(ペースト)
常法により下記の組成のペースト状の口腔用組成物を調製した。
【0056】
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーの乳酸菌醗酵物 2.0
(実施例1により調製したもの)
酢酸dl−トコフェロール 0.05
塩酸クロルヘキシジン 0.05
ソルビット 40.0
無水ケイ酸 20.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.3
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
サッカリンナトリウム 0.1
アネトール 0.1
メントール 0.2
ペパーミント油 0.4
グリセリン 5.0
精製水 残部
合計 100.0
【0057】
処方例2:口腔用組成物(液状製剤)
常法により下記の組成の液状の口腔用組成物を調製した。
【0058】
成分 配合量(重量%)
ケールの乳酸菌醗酵生菌粉末 0.5
(実施例3により調製したもの)
エタノール 10.0
トラネキサム酸 0.05
グリセリン 5.0
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.1
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
パラオキシ安息香酸メチル 0.1
ミント香料 適量
精製水 残部
合計 100.0
【0059】
処方例3:トローチ
常法により下記の組成のトローチを調製した。
【0060】
成分 配合量(重量%)
ブロッコリーの乳酸菌醗酵物 15.0
(実施例1により調製したもの)
マルチトール 21.0
アラビアガム 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 2.5
粉末香料 1.0
クエン酸 4.0
ビタミンC 10.0
キシリトール 残部
合計 100.0
【0061】
処方例4:皮膚外用剤
水相成分と油相成分を80℃で混合した後、冷却することにより、下記の組成のクリーム状の皮膚外用剤を調製した。
【0062】
成分 配合量(重量%)
(水相)
ブロッコリーの乳酸菌醗酵物 15.0
(実施例1により調製したもの)
濃グリセリン 8.0
1,3−ブチレングリコール 5.0
モノステアリン酸ポリグリセリル 3.5
親油性モノステアリン酸グリセリル 2.5
L−アルギニン 0.2
シクロデキストリン 0.01
精製水 残部
(油相)
ステアリン酸 1.5
スクワラン 12.0
マカデミアナッツ油 1.0
パルミチン酸イソプロピル 4.0
メチルポリシロキサン 0.3
セタノール 2.0
香料 0.2
合計 100.0
【0063】
なお、本実施例及び試験例において利用されたラクトバチルス・ペントーサスVS60株は、Vege-Start 60の名称でChr. Hansen GmbHから販売されている。また、ラクトバチルス・プランタラムJCM1149株は、理化学研究所バイオリソースセンター微生物材料開発室より分譲を受けることが出来る。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明はカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善作用が要求される分野で利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】試験例1において得られた試験結果(生存匹数)を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アブラナ科植物の乳酸菌醗酵物を含有するカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
【請求項2】
乳酸菌がラクトバチルス・ペントーサスおよびラクトバチルス・プランタラムから選ばれるいずれか1種以上である請求項1に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
【請求項3】
アブラナ科植物が、ブロッコリー、キャベツ、ケール、カリフラワー、高菜、あぶらな、からしな、大根、大根葉、野沢菜及び小松菜からなる群から選択される少なくとも1種の野菜である請求項1又は2に記載のカンジダ菌感染に基づく疾患の予防又は改善剤。
【請求項4】
カンジダ菌感染に基づく疾患が、アレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎、歯周病、う蝕、口内炎、舌炎、口腔感染症、嚥下性肺炎又は膣炎である請求項1〜3のいずれかに記載の予防又は改善剤。



【図1】
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【公開番号】特開2008−13502(P2008−13502A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187250(P2006−187250)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000106324)サンスター株式会社 (200)
【Fターム(参考)】