説明

カンナビジオールの製剤及びその使用方法

カンナビノイド、例えばカンナビジオール、又はカンナビジオールに代謝されるカンナビジオールプロドラッグ、及び透過増強剤を含んで成る医薬組成物が本明細書に記載される。前記医薬組成物の使用方法がまた、本明細書に記載される。本明細書に記載される1つの態様は、カンナビノイド、例えばカンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグ、及び透過増強剤を含んで成る医薬組成物のその必要な個人への経皮又は局部投与に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
全身性経皮供給及び局部供給を包含する、哺乳類への局部及び全身供給のために適切な、カンナビジオール(cannabidiol)及びそのプロドラッグを包含する医薬的活性カンナビノイドを含んで成る組成物;及び疾病及び障害を処理し、そして予防し、そして化粧品の外観を改善することへのそのような組成物の使用が、本明細書に記載される。
【背景技術】
【0002】
無痛覚及び神経保護を提供し、炎症を低め、嘔気及び嘔吐の軽減を助け、癲癇、不安障害を治療するためのカンナビノイド、例えばカンナビジオール(“CBD”)の臨床学的有用性は、良く認識されている。さらに、カンナビジオールが、商品名Marinol(商標)として市販されている経口投与形で現在入手できる、Δ9−テトラヒドロカンナビノールを包含する他のカンナビノイドの多くに見られる精神活性効果を欠いていることもまた良く知られている。
【0003】
痛みは、最も頻繁に報告される症状であり、そして臨床医が直面する共通する臨床問題である。アメリカ合衆国における数百万の人々が、多くの最近の報告によれば、慢性的に処理下にあるか又は不適切に管理されている重度の痛みを有する。同様に、数百万人の人々もまた、重度の嘔気及び/又は頻繁な嘔吐を有する。さらに、頻繁ではないが、慢性の、処理下の又は引き返すことのできない疼痛を有する多くの患者はまた、食欲不振、嘔気及び/又は頻繁な嘔吐も有する。それらの患者は、彼らが有効用量の経口疼痛投薬を受けることができず、それにより彼らの疼痛は軽減されないまま存続するので、より高い臨床学的難題を提供する。カンナビジオールを包含するカンナビノイドは、疼痛の軽減に効果的である。さらに、カンナビジオールを包含するカンナビノイドは、達成されるいずれかの疼痛除去に関係なく、患者の嘔気及び嘔吐を低めることができる。従って、カンナビノイドは、末処理又は処理下の疼痛に続く嘔気及び嘔吐を経験する患者において特に有用である。
【0004】
アメリカ合衆国人口の著しい割合がアルコール飲用疾患(“AUD”)についての診断基準を満たしている。過剰量のアルコールの消費が、その状態を処理する能力に直接的に影響を与える複雑な薬理学的効果をもたらす。それらの効果は脳に直接的に影響を与え、そして進行性神経変性、障害のある実行機能、及び禁断誘発性逆効果を導く依存性を包含する。カンナビジオールを包含するカンナビノイドが、再発の頻度を同時に低めながら、AUDを有する個人において追加の脳損傷の予防において効果的であり得る、神経変性、抗不安性及び抗−痙攣効果を有することは知られている。
【0005】
大麻の慢性乱用者は、彼らが薬物の断続的使用を試みる場合、依存性及び経験禁断症候群を進行せしめることができる。まとめると、大麻依存性及び禁断症状は本明細書においては、大麻使用障害として言及される。
失調症は、多くの知られている原因を伴って、神経学的運動障害であり、そして捩れ及び反復性の運動又は異常姿勢を引起す不本意な絶え間ない筋肉収縮により特徴づけられる。カンナビノイドは、この障害の特徴的な筋肉収縮を低めることが示されている。
【0006】
多くの疾病の因果関係病理学は、個人の免疫系により調節される炎症工程に関連している。炎症は、(1)外部損傷、例えば非開放性頭部損傷に続く脳腫脹に対する適切な免疫応答;(2)活動亢進性免疫応答、及びアレルギー反応又は皮膚炎;又は(3)不適切な自己−免疫応答、例えば一定形の多発性硬化症、炎症性腸疾患及び関節炎に起因することができる。炎症の根本にある原因にもかかわらず、免疫系を調節し、そして炎症応答を低めることが、それらの環境下で治療的に所望される。カンナビノイドは、免疫応答における種々の段階を調節することが知られており、そして一定の炎症疾患、例えば乾癬性関節炎の処理においていくらかの治療有益性を示す。
【0007】
リウマチ性関節炎はアメリカ合衆国人口の約0.5〜1%に影響を及ぼし、そして自己免疫疾患は一般的に、2000万人以上のアメリカ人に影響を及ぼす。リウマチ性関節炎に関連する疼痛はしばしば、除去できない。カンナビノイドは、リウマチ性関節炎及び他の自己免疫疾患、例えば炎症性腸疾患、多発性硬化症及び全身性エリテマトーデスに続く関節痛のための補助的処理として有用であることが見出された。
【0008】
上記に論じられた治療有益性の他に、カンナビノイド、例えばカンナビジオール及びカンナビジオールプロドラッグは、種々の薬理学的有益性、例えば抗−炎症、抗−痙攣、抗−精神症、酸化防止、神経保護、抗癌及び免疫調節効果を提供する。
【0009】
全身性治療有益性が与えられる場合、カンナビジオールが患者における治療的有効性血症濃度を達成するために全身投与される組成物を開発することが好都合である。しかしながら、カンナビジオールを包含するカンナビノイド経口投与形は、全身濃度を達成するために、いくつかの障害を克服すべきである。第1にカンナビノイドは一般的に高い親油性である。それにより、それらの制限された水溶性は、胃腸管における吸収のために利用できるカンナビノイドの量を制限する。第2に、他のカンナビノイドに関するカンナビジオールは、ヒト胃腸管から吸収される場合、かなりの初回通過代謝を受ける。最終的に、いずれかの生成物の経口生物利用能はさらに、患者は彼の経口投薬を回避するか、又は経口投与形が全用量を開放し、そして治療濃度を達成するために十分な時間、胃腸管に残存しないので、患者が嘔気又は嘔吐を有する場合、低められる。
【0010】
従って、上記を考慮すると、カンナビジオールに対して応答する1又は複数の医学的状態、例えば疼痛、嘔気又は食欲刺激の処理のために、哺乳類の胃腸管からの吸収に依存せず、そして胃腸管からの吸収に基づいて初回通過代謝を受けやすい投与路により、治療的有効量のカンナビジオールを、その必要な哺乳類に全身供給することが所望される。カンナビジオールの全身投与するための1つの非経口投与路は、経皮投与である。
【0011】
不運なことには、その高い疎水性性質のために、カンナビジオールは、膜、例えばヒトを包含する哺乳類の皮膚を通して不十分に吸収される。従って、適切な時間枠内で及び適切な表面積上に、そのような処理の必要な哺乳類に治療的有効量のカンナビジオールを経皮投与することの成功は実質的に制限されて来た。しかしながら、カンナビジオール経皮吸収の速度及び程度は、皮膚を通しての吸収を改良する透過増強剤を含んで成る組成物でカンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグが、患者コンプライアンスを奨励するスケジュール、例えば1日に1度又は2度、投与され得ることがさらに発見された。カンナビノイド、例えばカンナビジオール、及び哺乳類、例えばヒトに経皮投与される場合、カンナビジオールの治療全身濃度を提供する透過増強剤を含んで成る組成物が本明細書に記載される。透過増強剤及びカンナビノイド、例えばカンナビジオールを含んで成る組成物の使用方法がまた、本明細書に記載される。
【0012】
さらに、多くの哺乳類、例えばヒト及びテンジクネズミの表皮及び真皮は、角質層を通過する活性医薬剤を代謝できる酵素を含む。哺乳類、例えばヒトの皮膚において生じる代謝工程は、医薬的有効量のカンナビジオールを、その必要な哺乳類の全身循環に供給するために利用され得る。カンナビジオールのプロドラッグ、及び哺乳類、例えばヒトに経皮投与され得るカンナビジオールのプロドラッグを含んで成る組成物が本明細書に記載されており、ここで皮膚における代謝に起因する代謝生成物がカンナビジオールに対して応答する医学的状態、例えば疼痛又は嘔気の処理のために全身的に利用できるカンナビジオールである。
【0013】
哺乳類への皮膚供給のために適切であり、そして透過増強剤及びカンナビジオールを含んで成る組成物が本明細書に記載されており、ここでカンナビジオールの代謝生成物はカンナビジオールであり、そして哺乳類、例えばヒトに経皮投与される場合、カンナビジオールの治療的有効全身濃度を提供できる。透過増強剤及びカンナビジオールプロドラッグを含んで成る組成物の使用方法がまた本明細書に記載されており、ここでカンナビジオールプロドラッグの代謝生成物はカンナビジオールである。
【0014】
皮膚に存在する酵素経路の他に、哺乳類、例えばヒトに存在する他の代謝工程もまた、医薬的有効量のカンナビジオールを、その必要な哺乳類の全身循環に供給するために使用され得る。従って、カンナビジオールプロドラッグを含んで成る医薬組成物は、治療的有効の全身濃度を達成するために、他の手段、例えば経口、頬側、眼、舌下、注射、直腸、膣及び鼻腔内投与され得る。それらの手段による投与は、カンナビジオール及びカンナビジオールプロドラッグは一般的に、投与のそれらの部位で膜により良く吸収されるので、好都合である。さらに、経口投与される場合を除いて、それらの手段による投与は、経皮投与に関して、初回通過代謝が回避されるので、好ましい。従って、当技術分野での有意な前進は、経口、頬側、舌下、注射、局部、小胞、鼻、眼、直腸、膣供給のために適切な、カンナビジオール又はカンナビジオールのプロドラッグを含んで成る組成物の開発により生じる。
【0015】
経口、頬側、舌下、注射、局部、小胞、鼻、眼、直腸、膣供給のために適切な、カンナビジオール又はカンナビジオールのプロドラッグを含んで成る組成物が本明細書に記載されており、ここで前記カンナビジオールプロドラッグの代謝生成物は、哺乳類、例えばヒトに投与され得るカンナビジオールであり、それにより、カンナビジオールは、カンナビジオールに対して応答性の医学的状態、例えば疼痛、嘔気又は食欲刺激の処理のために利用できる。経口、頬側、舌下、局部、小胞、鼻、眼、直腸、膣、及び注射供給のために適切な、カンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグを含んで成る組成物及び注射投与される、カンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグを含んで成る組成物の使用方法がまた、本明細書に記載される。
【0016】
上記で論じられた全身投与されるカンナビジオールの有益性の他に、カンナビジオールを包含するカンナビノイドは、局部投与からの局部的な有益性を有することが見出された。例えば、局部投与されたカンナビノイドは、皮膚の表面又はその近くに起因する疼痛及び他の状態、例えばヘルペス後神経痛、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性の疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スティーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎及び乾癬性関節炎(但しそれらだけには限定されない)に関連する疼痛を軽減するために有用であることが見出された。さらに、局部投与されたカンナビノイドは、深部組織、例えば末梢神経、筋肉及び滑膜組織に関連する疼痛及び他の状態を軽減するために有用であることが見出された。
【0017】
カンナビノイドに対して反応性の深部組織に関連する状態の例は、次のものを包含する:末梢神経因性疼痛、例えば糖尿病性神経障害に関連する末梢神経因性疼痛、強直性脊椎炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性の特定されない腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、リウマチ疹変形性関節症、滑膜炎及び若年性慢性関節リウマチ。カンナビノイドが深部組織に関連する疼痛及び他の状態、例えば末梢神経因性疼痛の処理するために局部投与される場合、カンナビノイドを全身的に同時投与することが有用である。また、カンナビノイド、例えばカンナビジオールの局部投与が髪の成長を阻害できることが見出された。
【0018】
それらの局部有益性を達成するためには、カンナビジオール又はそのプロドラッグが角質層を透過するが、しかし全身的に吸収されないことが好都合である。そのような場合、カンナビジオールは、皮膚及び/又は毛嚢脂腺ユニットにおいて濃縮し、従ってその局部効果を最大にする。局部効果が実質的な治療有益性を高めるのみならず、それは全身性カンナビノイド投与に関連する副作用の頻度及び重症度を低める。なぜならば、患者において循環する活性化合物の量が低められるからである。カンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグは、皮膚の外観及び/又は水和化を改善できる追加の活性成分と共に配合物中に組込まれ得る。
【0019】
従って、当技術分野での有意な前進は、カンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグを含んで成る、局部投与のために適切な組成物の開発により生じ、ここで得られるカンナビジオールの代謝生成物であり、それにより、カンナビジオールは、治療的有効量で哺乳類における投与部位で利用できるが、しかし治療的有効濃度で全身的に吸収されない。
【発明の概要】
【0020】
カンナビノイド、例えばカンナビジオール及びカンナビジオールプロドラッグを含んで成る組成物、及びカンナビノイド、例えばカンナビジオール及びカンナビジオールのプロドラッグを含んで成る組成物の使用方法が本明細書に記載される。
【0021】
他の態様、目的、特徴及び利点が続く態様の特定の記載に示され、そして本発明の記載から一部、明らかであり、又は実施により学習され得る。それらの目的及び利点は、本明細書に記載され、そして請求される方法及び組成物により実現され、そして達成されるであろう。前述の発明の概要は、本明細書に開示されるいくつかの態様の簡単且つ一般的な概要として考慮されるべきであり、リーダーの利益及び便利さのために単独で提供されるがそれらは本発明の範囲を、いずれかの態様で制限するものではない理解を伴って製造されて来た。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、単一用量で24時間にわたっての5%及び10%CBDゲルの累積透過を示す。
【図2】図2は、単一用量で24時間にわたっての種々の濃度のトランスクトールを含む5%CBDゲルの累積透過を示す。
【図3】図3は、単一用量で24時間にわたっての種々の濃度のプロピレングリコール(PG)を含む、5%CBDゲル及び7.5%トランスクトールの累積透過を示す。
【0023】
【図4】図4は、15%プロピレングリコール及び種々の濃度のトランスクトールを含む5%CBDゲルの累積透過を示す。
【図5】図5は、1.0%カルボポール、2.0%クルセル及び1.5%カルボポールを含む5%CBDゲルの累積透過を示す。
【図6】図6は、45%エタノール(“EtOH”)を含む2.5%CBDゲル、46%エタノールを含む5%CBDゲル、及び54.5%エタノールを含む5%CBDゲルの累積透過を示す。
【0024】
【図7】図7は、1日2度、又は1日1度、3日間、投与される2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【図8】図8は、1日2度、投与される、4.0%CBDゲルに対する2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【図9】図9は、1日2度、投与される、4.0%CBDゲル(高められたカルボポール980)に対する2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【0025】
【図10】図10は、1日2度、投与される、4.0%CBDゲルに対する2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【図11】図11は、ヒト皮膚を通しての4%CBD(低められたエタノール及び高められたプロピレングリコール)ゲルに対する2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【図12】図12は、ヒト皮膚を通しての4%CBD(3.5%又は10%トランスクトールのいずれかを含む)ゲルに対する2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【0026】
【図13】図13は、pH4.0, 5.0, 5.5, 6.0, 6.5及び7.0でのCBDの安定性速度プロフィールを示す線グラフである。
【図14】図14は、pH4.0, 5.0, 5.5, 6.0, 6.5及び7.0での酢酸及びリン酸緩衝液中、カンナビジオールのpHプロフィール対Kdegradationを示す線グラフである。
【図15】図15は、7.5%トランスクトールを含む2.5%CBDゲル、3.5%トランスクトールを含む2.5%CBDゲル、及び3.5%トランスクトールを含む4%CBDゲルのヒト皮膚を通しての累積透過プロフィールを示す。
【0027】
【図16】図16は、7.5%トランスクトールを含む2.5%CBDゲル、3.5%トランスクトールを含む2.5%CBDゲル、及び3.5%トランスクトールを含む4%CBDゲルのヒト皮膚を通しての累積透過プロフィールを示す。
【図17】図17は、7.5%トランスクトール及び15%プロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、3.5%トランスクトール及び19%プロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、及び3.5%トランスクトール及び10%プロピレングリコールを含む2.5%CBDゲルのヒト皮膚を通しての累積透過プロフィールを示す。
【0028】
【図18】図18は、7.5%トランスクトール及び15%プロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、3.5%トランスクトール及び10%プロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、及び70%エタノールを含む10%CBDゲルのヒト皮膚を通しての累積透過プロフィールを示す。
【図19】図19は、3.5%トランスクトール及び10%プロピレングリコール、並びに54.8%エタノールを含む1.0%CBDゲル、及び3.5%トランスクトール及び10%プロピレングリコール、並びに54.0%エタノールを含む2.5%CBDゲルの累積透過プロフィールを示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は種々の形で具体化され得るが、いくつかの態様の下記の記載は、請求される内容の例示として考慮されるが、請求項を例示する特定の態様に制限するものではない理解を伴って製造される。この開示を通して使用される見出しは、単なる便利さのために提供され、そして本発明をいずれかの手段により制限するものではない。いずれかの見出し下に示される態様は、いずれか他の見出し下に示される態様と組合され得る。
本明細書において使用される場合、用語“ゲル”又は“ゲルのような”とは、交換可能的に使用され得る。
【0030】
本明細書において使用される場合、“カンナビノイド”とは、カンナビノイド受容体及び次の種々のカンナビノイド擬似体と相互作用するいずれかの化合物を包含する:テトラヒドロピラン擬似体(例えば、δ-9-テトラヒドロカンナビノール、 δ-8-テトラヒドロカンナビノール、 6、6、9-トリメチル-3-ペンチル-6H-ジベンゾ[b、d]ピラン- 1 -オール、 3-( 1 、 1 -ジメチルヘプチル)-6、6a、7、8、10、10a-ヘキサヒドロ-l-ヒドロキシ-6、6-ジメチル-9H-ジベンゾ[b,d]ピラン-9-オン、 (-)-(3S、4S)-7-ヒドロキシ-δ-6-テトラヒドロカンナビノール-l、l-ジメチルヘプチル、 (+)-(3S、4S)-7-ヒドロキシ-δ-6-テトラヒドロカンナビノール-1、1-ジメチルヘプチル、 l l-ヒドロキシ-δ-9-テトラヒドロカンナビノール、及びδ-8-テトラヒドロカンナビノール-11-オイック酸); 一定のピペリジン類似体 (例えば、 (-)-(6S、6aR、9R、10aR)-5、6、6a、7、8、9、10、10a-オクタヒドロ-6-メチル- l-3-[(R)-l-メチルl-4-フェニルブトキシ]-l、9-フェナントリジンジオール 1-アセテート)、一定のアミノアルキルインドール類似体(例えば、(R)-(+)-[2,3-ジヒドロ-5-メチルl-3-(- 4-モルホリニルメチルl)-ピロロ[l,2,3-de]-l,4-ベンゾキサジン-6-イル]-l-ナフタレニル-メタノン)、一定の開環ピラン-環類似体(例えば、 2-[3-メチルl-6-(l-メチルエテニル)-2-シクロヘキセン-l-イル]-5-ペンチル-l,3-ベンゼンジ-オール 及び 4-(l,l-ジメチルヘプチル)-2,3'-ジヒドロキシ-6'α-(3-ヒドロキシプロピル)-1’,-2' ,3' ,4' ,5' ,6'-ヘキサヒドロビフェニル)、及びそれらの医薬的に許容できる塩、溶媒化合物、代謝物(例えば、皮膚代謝物)、及び代謝前駆体(但し、それらだけには限定されない)。
【0031】
本明細書において使用される場合、“カンナビジオール”とは、カンナビジオール;カンナビジオールプロドラッグ;医薬的許容できるカンナビジオールの誘導体、例えば医薬的に許容できるカンナビジオール、カンナビジオールプロドラッグ及びカンナビジオール誘導体の塩を言及する。
【0032】
本明細書に記載される1つの態様においては、カンナビノイド又はカンナビノイドの混合物は、天然源、例えば大麻属(例えば、カンナビス・サチバ(Cannabis sativa)、カンナビス・インジシア(Cannabis indicia)及びカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis))からの植物の抽出形から得られる。もう1つの態様においては、カンナビノイド、又はカンナビノイドの混合物は、合成化学反応に起因する。カンナビジオールの合成は、引用により本明細書に組み込まれる、Novak et al., Tetrahedron Letters, 23:253 (1982)に見出され得る。
【0033】
さらなる態様においては、カンナビノイドは不純物を実質的に含まない。本明細書において使用される場合、“不純物を実質的に有さない”とは、治療的に有効量で投与されることを意図されないいずれかのカンナビノイドを包含する不純物が、組成物の重量の約10%以下、約5%以下、約4%以下、約3%以下、約2%以下、約1%以下、又は約0.1%以下の量で存在することを意味するであろう。
【0034】
本明細書に記載される1つの態様は、カンナビノイド、例えばカンナビジオールを含んで成る透過増強剤を含んで成る組成物を包含する。さらなる態様においては、前記組成物は、約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約15%〜約85%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量、例えば約1%〜約98%(wt/wt)の量で、別々に添加される水を含んで成る。さらなる態様においては、低級アルコールの存在は任意であり、そして従って、組成物は、0%(wt/wt)の低級アルコールを有する。さらなる態様においては、水の存在は任意であり、そして従って、組成物は0%(wt/wt)の水を有する。
【0035】
もう1つの態様は、(a)約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約15%〜約85%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量、例えば約1%〜約98%(wt/wt)の量で、別々に添加される水を含んで成る組成物を調製し;そして(b)前記組成物を哺乳類の皮膚に投与する段階を含んで成る、カンナビジオールを含む組成物を哺乳類に投与する方法を包含する。
【0036】
追加の態様は、(a)約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約15%〜約85%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量、例えば約1%〜約98%(wt/wt)の量で、別々に添加される水を含んで成る組成物を調製し;そして(b)前記組成物を哺乳類の皮膚に投与する段階を含んで成る、哺乳類にカンナビジオールを経皮投与する方法を包含する。
【0037】
追加の態様は、(a)約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約15%〜約85%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量、例えば約1%〜約98%(wt/wt)の量で、別々に添加される水を含んで成る組成物を調製し;そして(b)前記組成物を哺乳類の皮膚に投与する段階を含んで成る、哺乳類にカンナビジオールを局部投与する方法を包含する。
【0038】
さらなる態様は、(a)約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;約1%〜約98%(wt/wt)、例えば約15%〜約85%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量、例えば約1%〜約98%(wt/wt)の量で、別々に添加される水を含んで成る組成物を調製し;そして(b)前記組成物を哺乳類の皮膚に投与する段階を含んで成る、医学的状態を処理するための方法を包含し、ここで前記医学的状態は、嘔気、嘔吐(vomiting)、嘔吐(emesis)、苦痛、消耗症候群、 HIV-消耗、化学療法誘発性嘔気及び嘔吐、アルコール飲用疾患、ジストニー、多発性硬化症、炎症性腸管疾患、 関節炎、皮膚炎、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、消炎性、抗痙攣性、抗精神病性、酸化防止性、神経保護性、 抗−癌性、免疫調節性効果、末梢神経因性疼痛、ヘルペス後神経痛に関連する神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スチーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性非特異性腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、滑膜炎、若年性慢性関節リウマチ、 髪の毛の成長の阻害、膵臓炎及び アルコール依存症から成る群から選択される。
【0039】
さらなる態様は、(a) 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;(b) 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;(c) 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び(d) 組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量での水を含んで成り;そして哺乳類の皮膚に適用される、哺乳類への活性医薬剤の経皮又は局部投与のための薬物の調製のためへの医薬組成物の使用を包含する。
【0040】
さらなる態様は、哺乳類における医学的状態の処理のための薬物の調製のためへの医薬組成物の使用を包含し、ここで前記医薬組成物は、(a) 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;(b) 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;(c) 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び(d) 組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量での水を含んで成り;そして治療的有効量の前記組成物が医薬的状態の処理のために哺乳類の皮膚に投与され;そして前記医学的状態が、嘔気、嘔吐(vomiting)、嘔吐(emesis)、苦痛、消耗症候群、 HIV-消耗、化学療法誘発性嘔気及び嘔吐、アルコール飲用疾患、ジストニー、多発性硬化症、炎症性腸管疾患、 関節炎、皮膚炎、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、消炎性、抗痙攣性、抗精神病性、酸化防止性、神経保護性、 抗−癌性、免疫調節性効果、末梢神経因性疼痛、ヘルペス後神経痛に関連する神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スチーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性非特異性腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、滑膜炎、若年性慢性関節リウマチ、 髪の毛の成長の阻害、膵臓炎及び アルコール依存症から成る群から選択される。
【0041】
カンナビジオールを含む、本明細書に記載されるすべての態様及び例においては、カンナビジオールの1又は複数のプロドラッグ、又は他のカンナビノイドが、カンナビジオールと共に含まれるか、又はカンナビジオールと置換され得る。
【0042】
カンナビジオールは、哺乳類への投与のためのいずれかの適切な形、例えば遊離塩基、遊離酸、塩、水和物、無水物、鏡像異性体、異性体、互異性体、多形体、又は同様のものの形で存在することができるが、但し前記遊離塩基、塩、水和物、鏡像異性体、異性体、互異性体又は多形体は、治療的に活性であるか、又はカンナビジオールの治療的活性形に身体内又は外部での転換を受ける。
【0043】
本明細書に記載される態様は、カンナビジオールを含んで成り、そして経皮、経口、頬側、舌下、注射、局部、小胞、鼻、眼、直腸又は膣投与のために適切である。本明細書に記載される組成物は、カンナビジオール(及び/又は1又は複数のカンナビジオールプロドラッグ)のためのビークル又はキャリヤーを含み、そして任意には、医薬的に許容できる賦形剤、例えば溶媒、増粘剤、中和剤、湿潤剤、透過増強剤、滑剤、軟化剤、結合剤、味覚増強剤、酸化防止剤、、崩壊剤、不愉快な臭気をマスクするか又は消すために添加される物質、芳香剤又は風味剤、及び組成物の外観又は集合組織を改良するために添加される物質を含む。
【0044】
“医薬的に許容できる塩”、又は“塩”とは、哺乳類への投与のために適切な、親分子、例えばカンナビジオールの塩又はカンナビジオールプロドラッグを包含し、そして蟻酸、酢酸、プロピオン酸、琥珀酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボム酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルフェニル酸、シクロヘキシルアミノ酸、アルギン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸及びガラクツロン酸から調製されるそれらを包含する。医薬的に許容できる塩の次の列挙は、当業者が、カンナビジオールの他の医薬的に許容できる塩、及びカンナビジオールのプロドラッグ、例えば、引用により本明細書に組込まれるBerge et al., "Pharmaceutical Salts," Journal of Pharmaceutical Sciences, Vol. 66, No. 1, pp. 1-19 (1977)に同定されるそれらが調製され得ることを理解できるので、完全ではなく、単なる例示である。
【0045】
1つの態様においては、酸付加塩は、遊離塩基と適切な酸との反応を包含する従来の方法を用いて、遊離塩基形から調製され得る。酸付加塩を調製するための適切な酸は、有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、ショウ酸、リンゴ酸、マロン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸及び同様のもの、並びに無機酸、例えば塩酸、臭酸、硫酸、硝酸、リン酸及び同様のものを包含する。有機及び無機酸の次の列挙は、当業者が他の酸がカンナビジオールの他の医薬的に許容できる塩、及びカンナビジオールのプロドラッグを調製するために使用され得ることを理解できるので、完全ではなく、単なる例示である。他の態様においては、酸付加塩は、適切な塩基による処理により遊離塩基に再転換される。さらに他の態様においては、塩基性塩は、アルカリ金属の塩、例えばナトリウム塩である。
【0046】
医薬賦形剤
本明細書に記載される医薬組成物は、所望には、1又は複数の医薬的に許容できる賦形剤を含む。用語“賦形剤”とは、対象への治療剤の供給のためのキャリヤー又はビークルとして使用されるか、又はその取り扱い又は貯蔵性質を改良するか、又は組成物の用量ユニットの形成を可能にするか又は促進するために治療剤(例えば医薬組成物を調製するために)と共に組合され得る、それ自体治療剤ではないいずれかの物質を意味する。賦形剤は、結合剤、崩壊剤、味覚増強剤、溶媒、増粘剤又はゲル化剤(及び必要なら、いずれかの中和剤)、浸透増強剤、溶解剤、湿潤剤、酸化防止剤、滑剤、軟化剤、不快な臭気をマスクするか又は打ち消すために添加される物質、香料又は風味剤、及び組成物の外観又はきめを改良するために添加される物質を包含するが、但しそれらだけには制限されない。
【0047】
そのような賦形剤のいずれかは、本発明の開示のいずれかの投与形に使用され得る。賦形剤カテゴリーの前述の列挙は、当業者が、追加のタイプの賦形剤及び賦形剤の組合せがカンナビジオール又はカンナビジオールプロドラッグを供給するための所望する目的を達成するために使用され得ることを理解しているので、完全ではなく、単なる例示であろう。そのような賦形剤は例えば、"Handbook of Pharmaceutical Excipients", 6th edition (Rowe, Shesky and Quinn, editors)及び "Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st ed.(両者とも引用により本明細書に組込まれる)に見出され得る。
【0048】
1つの態様においては、カンナビジオールは、経皮又は局部投与のために1又は複数の透過増強剤と組合され得る。透過増強剤は、角質層中に及び/又はそれを通して活性剤の供給を助ける賦形剤である。透過増強剤はまた、促進剤、アジュバント又は吸収促進剤としても知られている。
【0049】
本明細書に記載される組成物及び方法に使用するための適切な透過増強剤は好ましくは、1又は複数の次の性質を示すであろう:(i)特定機構の作用を伴っての高い能力を示し;(ii)投与に基づいて急速な開始を示し;(iii)予測できる作用の持続期間を有し;(iv)皮膚に対してわずかな非永久的又は可逆的効果を有し;(v)化学的に安定し;(iv)まったくないか又は最少の薬理学的効果を有し;(vii)他の配合成分と物理学的に及び化学的に適合でき;(viii)無臭であり;(ix)無色であり;(x)低アレルギー性であり;(xi)非刺激性であり;(xii)非光毒性であり;(xiii)非−面皰性であり;(xiv)皮膚の溶解パラメーターに近い溶解パラメーターを有し(10.5cal/cm3);(xv)容易に入手でき;(xvi)安価であり;そして(xvii)活性医薬剤の局部又は経皮投与のために医薬組成物中に配合され得る。
【0050】
種々の作用の機構を有するいくつかの種類の化合物が、透過増強剤として使用され得る。透過増強剤の非制限的例が下記に示される。スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド及びデシルメチルスルホキシドが、透過増強剤として使用され得る。ジメチルスルホキシドは、脂質流動性を高め、そして薬物分解を促進することにより一部、透過を増強する。対照的に、デシルメチルスルホキシドは、水性チャネルの創造をもたらす、タンパク質の立体配座を変える皮膚におけるタンパク質と反応することにより、透過を増強する。
【0051】
もう1つの種類の透過増強剤は、アルカノン、例えばN−ヘプタン、N−オクタン、N−ノナン、N−デカン、N−ウンデカン、N−ドデカン、N−トリデカン、N−テトラデカン及びN−ヘキサデカンである。アルカノンは、角質層を変えることにより活性剤の透過を増強すると思われる。さらなる種類の透過増強剤は、アルカノールアルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、ペンタノール、2−ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ノナノール、デカノール及びベンジルアルコールである。低分子量アルカノール、すなわち6個又はそれ以下の炭素を有するそれらのアルコールは、溶解剤として作用することにより一部、透過を増強し、そしてより疎水性のアルコールは角質層から脂質を抽出することにより拡散を高めることができる。
【0052】
さらなる種類の透過増強剤は、脂肪アルコール、例えばオレイルアルコール、カプリル酸アルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、2−ラルリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール及びリノレニルアルコールである。ポリオール、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサントリオール、プロピレングリコールモノラウレート及びジエチレングリコールモノメチルエーテル(トランスクトール)はまた、透過を増強することができる。いくつかのポリオール、例えばプロピレングリコールは、α−ケルチン(kertin)を溶解し、そして水素結合部位を有占し、それにより活性−組織結合の量を低めることにより透過増強剤として機能することができる。
【0053】
もう1つの種類の透過増強剤は、アミド、例えば尿素、ジメチルアセトアミド、ジエチルトルアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルオクタアミド、ジメチルデカアミド、及び生物分解性環状尿素(例えば、1−アルキル−4−イミダゾリン−2−オン)である。アミドは透過を増強する種々の機構を有する。例えば、いくつかのアミド、例えば尿素は角質層の水和化を高め、角質溶解剤として作用し、そして親水性拡散チャネルを創造する。対照的に、他のアミド、例えばジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドは、低濃度でケラチンへの分解を高め、そして高濃度で液体流動性を高め、そして脂質パッケージングを高める。
【0054】
もう1つの種類の透過増強剤は、ピロリドン誘導体、例えばl-メチル-2-ピロリドン、2-ピロリドン、l-ラウリル-2-ピロリドン、1-メチル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1-ヘキシル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1 -ラウリル-4-カルボキシ-2-ピロリドン、1 -メチル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、1 -ヘキシル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、l-ラウリル-4-メトキシカルボニル-2-ピロリドン、N-メチル-ピロリドン、 N-シクロヘキシルピロリドン、 N-ジメチルアミノプロピル-ピロリドン、 N-ココアルキルピロリドン 及び N-獣脂アルキルピロリドン、並びに 生物分解性ピロリドン誘導体、例えばN-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドンの脂肪酸エステルである。一部、ピロリドン誘導体は、角質層におけるケラチン及び皮膚構造体における脂質との相互作用により透過を増強する。
【0055】
追加の種類の透過増強剤は、環状アミド、例えば1-ドデシルアザシクロヘプタン-2-オン ("アゾン")、l-ゲラニルアザシクロヘプタン-2-オン、l-ファルネシルアザシクロヘプタン-2-オン、1-ゲラニルゲラニルアザシクロヘプタン-2-オン、l-(3、7-ジメチルオクチル)-アザシクロヘプタン-2-オン、l-(3、 7、 11-チリメチルドデシル) アザシクロヘプタン-2-オン、1 -ゲラニルアザシクロヘキサン-2-オン、 1 -ゲラニルゲラニルアザシクロペンタン-2、5-ジオン及びl-ファルネシルアザシクロペンタン-2-オンである。環状アミド、例えばアゾンは、角質層脂質構造体に影響を及ぼし、分解を高め、そして膜流動性を高めることにより、一部、活性剤の透過を増強する。追加の種類の透過増強剤は、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びヘキサメチレンラウラミド、及びそれらの誘導体を包含する。
【0056】
追加の透過増強剤は、線状脂肪酸、例えばオクタン酸、リノール酸、吉草酸、ヘプタン酸、ペラルゴン酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、 ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸及びカプリル酸である。線状脂肪酸は、細胞間脂質複層の選択的混和を通して一部、透過を増強する。さらに、いくつかの線状脂肪酸、例えばオレイン酸は、脂質の相転移温度を低め、それにより脂質の運動の自由又は流動性を高めることにより、透過を増強する。枝分れ鎖の脂肪酸、例えばイソ吉草酸、ネオペンタン酸、ネオへプラン酸、ネオナノン酸、トリメチルへキサン酸、ネオデカン酸及びイソステラリン酸は、追加の種類の透過増強剤である。
【0057】
追加の種類の透過増強剤は、脂肪族脂肪酸エステル、例えばエチルオレエート、イソプロピルn−ブチレート、イソプロピルn−ヘキサノエート、イソプロピルn−デカノエート、イソプロピルミリステート(“IPM”)、イソプロピルパルミテート及びオクチルドデシルミリステートである。脂肪族脂肪酸エステルは、角質層における拡散性及び/又は分離係数を高めることにより、透過を増強する。さらに、一定の脂肪族脂肪酸エステル、例えばIPMは、角質層上に直接作用し、そしてリポソーム複層中に浸透し、それにより流動性を高めることにより、透過を増強する。アルキル脂肪酸エステル、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メチル、吉草酸メチル、プロピオン酸メチル、セバシン酸ジエチル、オレイン酸エチル、ステアリン酸ブチル及びラウリン酸メチルが、透過増強剤として作用することができる。アルキル脂肪酸エステルは、脂質流動性を高めることにより一部、透過を増強する。
【0058】
追加の種々の透過増強剤は、アニオン性界面活性剤、例えばラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びオクチル硫酸ナトリウムである。アニオン性界面活性剤は、角質層のバリヤー機能を変更し、そして通常、可塑剤として作用する水溶性剤の除去を可能にすることにより、活性剤の透過を増強する。追加の種類の透過増強剤は、カチオン性界面活性剤、例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム、 テトラデシルトリメチルアンモニウム、臭化アンモニウムオクチルトリメチル、 塩化ベンザルコニウム、 塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、 塩化セチルピリジニウム、 塩化ドデシルトリメチルアンモニウム及び塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムである。カチオン性界面活性剤は、生物学的膜の界面で吸着し、そして相互作用し、皮膚損傷をもたらすことにより、透過を増強する。
【0059】
さらなる種類の透過増強剤は、両性イオン性界面活性剤、例えばヘキサデシルトリメチルアンモニオプロパンスルホネート、オレイルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン及びコカミドプロピルベタインである。非イオン性界面活性剤、例えばPolyxamer (231, 182, 184)、Polysorbate (20, 60)、Brij (30, 93, 96, 99)、Span (20, 40, 60, 80, 85)、Tween (20, 40, 60, 80)、Myrj (45, 51, 52) and Miglyol 840は、さらにもう1つの種類の透過増強剤である。非イオン性界面活性剤は、皮膚を乳化し、そして活性剤の熱力学的活性係数を高めることにより一部、透過を増強する。
【0060】
さらなる透過増強剤は、胆汁酸塩、例えばコール酸ナトリウム、タウロコール酸、グリコール酸及びデゾキシコリン酸のナトリウム塩である。レシチンはまた、透過増強性質を有することが見出された。追加の種類の透過増強剤は、炭化水素を包含するテルペン、例えば d-リモネン、 α-ピネン及びβ-カレン; アルコール、 例えば α-テルピネオール、テルピネン-4-オール 及び カルボール; ケトン、 例えばカルボン、プレゴン、ピペリトン及びメントン;酸化物、例えば 酸化シクロヘキセン、 酸化リモネン、 α-ピネン酸化物、 酸化シクロペンテン及び1、8-シネオール; 及び油、 例えばミラベラ、アニス、 アカザ 及び ユーカリである。
【0061】
テルペンは活性剤の拡散性を高めるために細胞間脂質複層を破壊し、そして角質層内の及びそれを通して極性経路を開放することにより一部、透過を増強する。有機酸、例えばサリチル酸及びサリシレート(それらのメチル、エチル及びプロピルグリコール誘導体を包含する)、クエン酸及び琥珀酸は、透過増強剤である。もう1つの種類の透過増強剤は、シクロデキストリン、例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン及び2,6−ジメチル−β−シクロデキストリンである。シクロデキストリンは、親脂質活性剤と共に包接複合体を形成し、そして水溶液中、それらの溶解性を高めることにより、活性剤の透過を増強する。
【0062】
追加の透過増強剤は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:アルキル-2-(N,N-二置換されたアミノ)-アルカノエートエステル (NexAct(商標)); 2-(n-ノニル)-l,3-ジオキソラン (SEPA(商標));二酸のジ(低級)アルキルエステル (例えば、ジイソプロピルアジペート); モノグリセリド脂肪酸(例えば、グリセリルモノラウレート); テトラヒドロフルフリルアルコール; 2-(2-エトキシエトキシ)エタノール; ポリエチレンオキシドのアルキルアリールエーテル; ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル; ポリエチレンオキシドジメチルエーテル; アセト酢酸エステル;オレオイルマクロゴルグリセリド; カプリロカプロイルマクロゴリリセリド; ポリオキシエチレン6カプリル酸トリグリセリド; ポリオキシエチレングリセリド; PPG-5 ceteth-20; ラウロイルマクログリセリドオレイン酸。使用するための適切な追加の透過増強は、本明細書に引用により組込まれるアメリカ合衆国特許出願番号10/032,163号にも見出され得る。
【0063】
透過増強剤は、角質層及び表皮を通しての所望するレベルの薬物輸送を提供するために十分な量で存在する。実例としては、1又は複数の医薬的に許容できる透過増強剤は、約 0.1%、 約 0.2%、 約 0.3%、 約 0.4%、 約 0.5%、 約 0.6%、 約 0.7%、 約 0.8%、 約 0.9%、 約 1.0%、 約 1.1%、 約 1.2%、 約 1.3%、 約 1.4%、 約 1.5%、 約 1.6%、 約 1.7%、 約 1.8%、 約 1.9%、 約 2.0%、 約 2.1%、 約 2.2%、 約 2.3%、 約 2.4%、 約 2.5%、 約 2.6%、 約 2.7%、 約 2.8%、 約 2.9%、 約 3.0%、 約 3.1%、 約 3.2%、 約 3.3%、 約 3.4%、 約 3.5%、 約 3.6%、 約 3.7%、 約 3.8%、 約 3.9%、 約 4.0%、 約 4.1%、 約 4.2%、 約 4.3%、 約 4.4%、 約 4.5%、 約 4.6%、 約 4.7%、 約 4.8%、 約 4.9%、 約 5.0%、 約 5.1%、 約 5.2%、 約 5.3%、 約 5.4%、 約 5.5%、 約 5.6%、 約 5.7%、 約 5.8%、 約 5.9%、 約 6.0%、 約 6.1%、 約 6.2%、 約 6.3%、 約 6.4%、 約 6.5%、 約 6.6%、 約 6.7%、 約 6.8%、 約 6.9%、 約 7.0%、 約 7.1%、 約 7.2%、 約 7.3%、 約 7.4%、 約 7.5%、 約 7.6%、 約 7.7%、 約 7.8%、 約 7.9%、 約 8.0%、 約 8.1%、 約 8.2%、 約 8.3%、 約 8.4%、 約 8.5%、 約 8.6%、 約 8.7%、 約 8.8%、 約 8.9%、 約 9.0%、 約 9.1%、 約 9.2%、 約 9.3%、 約 9.4%、 約 9.5%、 約 9.6%、 約 9.7%、 約 9.8%、 約 9.9% or 約 10%、 約 11%、 約 12%、 約 13%、 約 14%、 約 15%、 約 16%、 約 17%、 約 18%、 約 19%、 約 20%、 約 21%、 約 22%、 約 23%、 約 24%、 約 25%、 約 26%、 約 27%、 約 28%、 約 29%、 約 30%、 約 31%、 約 32%、 約 33%、 約 34%、 約 35%、 約 36%、 約 37%、 約 38%、 約 39%、 約 40%、 約 41%、 約 42%、 約 43%、 約 44%、 約 45%、 約 46%、 約 47%、 約 48%、 約 49%、 約 50%、 約 51%、 約 52%、 約 53%、 約 54%、 約 55%、 約 56%、 約 57%、 約 58%、 約 59%、 約 60%、 約 61%、 約 62%、 約 63%、 約 64%、 約 65%、 約 66%、 約 67%、 約 68%、 約 69%、 約 70%、 約 71%、 約 72%、 約 73%、 約 74%、 約 75%、 約 76%、 約 77%、 約 78%、 約 79%、 約 80%、 約 81%、 約 82%、 約 83%、 約 84%、 約 85%、 約 86%、 約 87%、 約 88%、 約 89%、 約 90%、 約 91%、 約 92%、 約 93%、 約 94%、又は 約 95%の合計重要(重量%)で存在する。
【0064】
さらなる実例として、1又は複数の医薬的に許容できる透過増強剤は、約 0.1% 〜 約 20%、 約 0.1% 〜 約 19%、 約 0.1% 〜 約 18%、 約 0.1% 〜 約 17%、 約 0.1% 〜 約 16%、 約 0.1% 〜 約 15%、 約 0.1% 〜 約 14%、 約 0.1% 〜 約 13%、 約 0.1% 〜 約 12%、 約 0.1% 〜 約 11%、 約 0.1% 〜 約 10%、 約 0.1% 〜 約 9%、 約 0.1% 〜 約 8%、 約 0.1% 〜 約 7%、 約 0.1% 〜 約 6%、 約 0.1% 〜 約 5%、 約 0.1% 〜 約 4%、 約 0.1% 〜 約 3%、 約 0.1% 〜 約 2%、 約 0.1% 〜 約 1%、 約 1% 〜 約 95%; 約 5% 〜 約 95%: 約 10% 〜 約 95%; 約 15% 〜 約 95%; 約 20% 〜 約 95%; 約 25% 〜 約 95%; 約 30% 〜 約 95%; 約 35% 〜 約 95%; 約 40% 〜 約 95%; 約 45% 〜 約 95%; 約 50% 〜 約 95%; 約 55% 〜 約 95%; 約 60% 〜 約 95%; 約 65% 〜 約 95%; 約 70% 〜 約 95%; 約 75% 〜 約 95%; 約 80% 〜 約 95%; 約 85% 〜 約 95%; 約 90% 〜 約 95%; 約 1% 〜 約 90%; 約 5% 〜 約 90%; 約 10% 〜 約 90%; 約 15% 〜 約 90%; 約 20% 〜 約 90%; 約 25% 〜 約 90%; 約 30% 〜 約 90%; 約 35% 〜 約 90%; 約 40% 〜 約 90%; 約 45% 〜 約 90%; 約 50% 〜 約 90%; 約 55% 〜 約 90%; 約 60% 〜 約 90%; 約 65% 〜 約 90%; 約 70% 〜 約 90%; 約 75% 〜 約 90%; 約 80% 〜 約 90%; 約 85% 〜 約 90%; 約 1% 〜 約 85%; 約 5% 〜 約 85%; 約 10% 〜 約 85%; 約 15% 〜 約 85%; 約 20% 〜 約 85%; 約 25% 〜 約 85%; 約 30% 〜 約 85%; 約 35% 〜 約 85%; 約 40% 〜 約 85%; 約 45% 〜 約 85%; 約 50% 〜 約 85%; 約 55% 〜 約 85%; 約 60% 〜 約 85%; 約 65% 〜 約 85%; 約 70% 〜 約 85%; 約 75% 〜 約 85%; 約 80% 〜 約 85%; 約 1% 〜 約 80%; 約 5% 〜 約 80%;
【0065】
約 10% 〜 約 80%; 約 15% 〜 約 80%; 約 20% 〜 約 80%; 約 25% 〜 約 80%; 約 30% 〜 約 80%; 約 35% 〜 約 80%; 約 40% 〜 約 80%; 約 45% 〜 約 80%; 約 50% 〜 約 80%; 約 55% 〜 約 80%; 約 60% 〜 約 80%; 約 65% 〜 約 80%; 約 70% 〜 約 80%; 約 75% 〜 約 80%; 約 1% 〜 約 75%; 約 5% 〜 約 75%; 約 10% 〜 約 75%; 約 15% 〜 約 75%; 約 20% 〜 約 75%; 約 25% 〜 約 75%; 約 30% 〜 約 75%; 約 35% 〜 約 75%; 約 40% 〜 約 75%; 約 45% 〜 約 75%; 約 50% 〜 約 75%; 約 55% 〜 約 75%; 約 60% 〜 約 75%; 約 65% 〜 約 75%; 約 70% 〜 約 75%; 約 1% 〜 約 70%; 約 5% 〜 約 70%; 約 10% 〜 約 70%; 約 15% 〜 約 70%; 約 20% 〜 約 70%; 約 25% 〜 約 70%; 約 30% 〜 約 70%; 約 35% 〜 約 70%; 約 40% 〜 約 70%; 約 45% 〜 約 70%; 約 50% 〜 約 70%; 約 55% 〜 約 70%; 約 60% 〜 約 70%; 約 65% 〜 約 70%; 約 1% 〜 約 65%; 約 5% 〜 約 65%; 約 10% 〜 約 65%; 約 15% 〜 約 65%; 約 20% 〜 約 65%; 約 25% 〜 約 65%; 約 30% 〜 約 65%; 約 35% 〜 約 65%; 約 40% 〜 約 65%; 約 45% 〜 約 65%; 約 50% 〜 約 65%; 約 55% 〜 約 65%; 約 60% 〜 約 65%; 約 1% 〜 約 60%; 約 5% 〜 約 60%; 約 10% 〜 約 60%; 約 15% 〜 約 60%; 約 20% 〜 約 60%; 約 25% 〜 約 60%; 約 30% 〜 約 60%; 約 35% 〜 約 60%; 約 40% 〜 約 60%; 約 45% 〜 約 60%; 約 50% 〜 約 60%; 約 55% 〜 約 60%; 約 1% 〜 約 55%; 約 5% 〜 約 55%; 約 10% 〜 約 55%; 約 15% 〜 約 55%; 約 20% 〜 約 55%; 約 25% 〜 約 55%; 約 30% 〜 約 55%; 約 35% 〜 約 55%;
【0066】
約 40% 〜 約 55%; 約 45% 〜 約 55%; 約 50% 〜 約 55%; 約 1% 〜 約 50%; 約 5% 〜 約 50%; 約 10% 〜 約 50%; 約 15% 〜 約 50%; 約 20% 〜 約 50%; 約 25% 〜 約 50%; 約 30% 〜 約 50%; 約 35% 〜 約 50%; 約 40% 〜 約 50%; 約 45% 〜 約 50%; 約 1% 〜 約 45%; 約 5% 〜 約 45%; 約 10% 〜 約 45%; 約 15% 〜 約 45%; 約 20% 〜 約 45%; 約 25% 〜 約 45%; 約 30% 〜 約 45%; 約 35% 〜 約 45%; 約 40% 〜 約 45%; 約 1% 〜 約 40%; 約 5% 〜 約 40%; 約 10% 〜 約 40%; 約 15% 〜 約 40%; 約 20% 〜 約 40%; 約 25% 〜 約 40%; 約 30% 〜 約 40%; 約 35% 〜 約 40%; 約 1% 〜 約 35%; 約 5% 〜 約 35%; 約 10% 〜 約 35%; 約 15% 〜 約 35%; 約 20% 〜 約 35%; 約 25% 〜 約 35%; 約 30% 〜 約 35%; 約 1% 〜 約 30%; 約 5% 〜 約 30%; 約 10% 〜 約 30%; 約 15% 〜 約 30%; 約 20% 〜 約 30%; 約 25% 〜 約 30%; 約 1% 〜 約 25%; 約 5% 〜 約 25%; 約 10% 〜 約 25%; 約 15% 〜 約 25%; 約 20% 〜 約 25%; 約 1% 〜 約 20%; 約 5% 〜 約 20%; 約 10% 〜 約 20%; 約 15% 〜 約 20%; 約 1% 〜 約 15%; 約 5% 〜 約 15%; 又は 約 10% 〜 約 15%; 約 1% 〜 約 10%; 約 2% 〜 約 10%; 約 3% 〜 約 10%; 約 4% 〜 約 10%; 約 5% 〜 約 10%; 約 6% 〜 約 10%; 約 7% 〜 約 10%; 約 8% 〜 約 10%; 約 9% 〜 約 10%; 約 1% 〜 約 9%; 約 2% 〜 約 9%; 約 3% 〜 約 9%; 約 4% 〜 約 9%; 約 5% 〜 約 9%; 約 6% 〜 約 9%; 約 7% 〜 約 9%; 約 8% 〜 約 9%; 約 1% 〜 約 8%; 約 2% 〜 約 8%; 約 3% 〜 約 8%; 約 4% 〜 約 8%; 約 5% 〜 約 8%; 約 6% 〜 約 8%; 約 7% 〜 約 8%; 約 1% 〜 約 7%; 約 2% 〜 約 7%; 約 3% 〜 約 7%; 約 4% 〜 約 7%; 約 5% 〜 約 7%; 約 6% 〜 約 7%; 約 1% 〜 約 6%; 約 2% 〜 約 6%; 約 3% 〜 約 6%; 約 4% 〜 約 6%; 約 5% 〜 約 6%; 約 1% 〜 約 5%; 約 2% 〜 約 5%; 約 3% 〜 約 5%; 約 4% 〜 約 5%; 約 1% 〜 約 4%; 約 2% 〜 約 4%; 約 3% 〜 約 4%; 約 1% 〜 約 3%; 約 2% 〜 約 3%;又は約 1% 〜 約 2%の合計重量(重量%)で存在する。
【0067】
1つの態様においては、カンナビジオールは、組成物の粘度を高めるために、本明細書に記載される組成物及び方法への使用のために適切な増粘剤又はゲル化剤と共に組合され得る。本明細書において組成物を創造するために使用され得るか、又は組成物に存在する増粘剤(別名、ゲル化剤)の非制限的例は、中和されたアニオン性ポリマー又は中和されたカルボマー、例えばポリアクリル酸(Lubrizol Corporation によるCARBOPOLR)(http://www.lubrizol.com/carbopol/default.htmlでの情報を参照のこと)、カルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース及び同様のもの、例えばCarbopol(商標)ポリマーの誘導体、例えばCarbopolR Ultrez 10、CarbopolR 940、CarbopolR 941、CarbopolR 954、CarbopolR 980、CarbopolR 981、CarbopolR ETD 2001、CarbopolR EZ-2及びCarbopolR EZ-3を包含する。
【0068】
本明細書において使用される場合、“中和されたカルボマー”とは、中和されたポリアクリル酸から主に構成される、合成の高分子量ポリマーである。さらに、塩基がカルボマー溶液を中和するために添加される場合、その溶液の粘度は上昇する。他の知られているポリマー増粘剤、例えばPemulen(商標)ポリマー乳化剤、例えばNoveon(商標)ポリカルボフィル及びKlucel(商標)もまた適切である。追加の増粘剤、増強剤及びアジュバントは一般的に、Remington's The Science and Practice of Pharmacy as well as the Handbook of Pharmaceutical Excipients, Arthur H. Kibbe ed. 2000に見出され得る。増粘剤又はゲル化剤は、任意の中和剤の添加に基づいて、ゲル又はゲル様組成物を形成するための十分な粘度を有する、哺乳類の皮膚に適用され得る組成物の所望するレオロジー性質を提供するのに十分な量で存在する。
【0069】
実例としては、1又は複数の医薬的に許容できる増粘剤又はゲル化剤が、約 0.1%、 約 0.25%、 約 0.5%、 約 0.75%、 約 1%、 約 1.25%、 約 1.5%、 約 1.75%、 約 2.0%、 約 2.25%、 約 2.5%、 約 2.75%、 約 3.0%、 約 3.25%、 約 3.5%、 約 3.75%、 約 4.0%、 約 4.25%、 約 4.5%、 約 4.75%、 約 5.0%、 約 5.25%、 約 5.5%、 約 5.75%、 約 6.0%、 約 6.25%、 約 6.5%、 約 6.75%、 約 7.0%、 約 7.25%、 約 7.5%、 約 7.75%、 約 8.0%、 約 8.25%、 約 8.5%、 約 8.75%、 約 9.0%、 約 9.25%、 約 9.5%、 約 9.75%、 約 10%、 約 11%、 約 11.5%、 約 12%、 約 12.5%、 約 13%、 約 13.5%、 約 14%、 約 14.5% 又は約 15%の合計重量(重量%)で存在する。さらなる実例として、1又は複数の医薬的に許容できる増粘剤又はゲル化剤は、約 0.1% 〜 約 15%; 約 0.1% 〜 約 12.5%; 約 0.1% 〜 約 10%; 約 0.1% 〜 約 7.5%; 約 0.1% 〜 約 5%; 約 0.1% 〜 約 2.5%; 約 0.1% 〜 約 2% 約 0.1% 〜 約 1.5%; 約 0.1% 〜 約 1%; 約 0.5% 〜 約 5.0%; 約 0.5% 〜 約 4%; 約 0.5% 〜 約 3%; 約 0.5% 〜 約 2%; 約 0.5% 〜 約 1%; 約 1.0% 〜 約 5.0%; 約 1% 〜 約 4%; 約 1% 〜 約 3%; or 約 1% 〜 約 2%の合計重量(重量%)で存在する。
【0070】
1つの態様においては、中和剤が任意には、ゲル又はゲル様組成物の形成を助けるために使用される。適切な中和剤は、次のものを包含する:水酸化ナトリウム(例えば、水性混合物として)、水酸化カリウム(例えば、水性混合物として)、水酸化アンモニウム(例えば、水性混合物として)、トリエタノールアミン、トロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、アミノメチルプロパノール(AMP)、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジイソプロパノールアミン、Ethomeen C-25 (Armac Industrial Division)、 Di-2 (エチルヘキシル) アミン (BASF-Wyandotte Corp., Intermediate Chemicals Division)、 トリアミルアミン、Jeffamine D- 1000 (Jefferson Chemical Co.)、 b-ジメチルアミノプロピオニトリット (American Cyanamid Co.)、 Armeen CD (Armac Industrial Division)、 Alamine 7D (Henkel Corporation)、ドデシルアミン及びモルホリン。
【0071】
中和剤は、粘度を高め、そして哺乳類の皮膚との接触のために適切であるゲル又はゲル様組成物を形成するのに十分な量で存在する。例示的には、1又は複数の医薬的に許容できる中和剤は、約 0.001%、約 0.0015%、約 0.01%、約 0.015%、約 0.1%、約 0.2%、約 0.3%、約 0.4%、約 0.5%、約 0.6%、約 0.7%、約 0.8%、約 0.9%、約 1.0%、1.1%、約 1.2%、約 1.3%、約 1.4%、約 1.5%、約 1.6%、約 1.7%、約 1.8%、約 1.9%、約 2.0%、2.1%、約 2.2%、約 2.3%、約 2.4%、約 2.5%、約 2.6%、約 2.7%、約 2.8%、約 2.9%、約 3.0%、約 3.1%、約 3.2%、約 3.3%、約 3.4%、約 3.5%、約 3.6%、約 3.7%、約 3.8%、約 3.9%、約 4.0%、約 4.1%、約 4.2%、約 4.3%、約 4.4%、約 4.5%、約 4.6%、約 4.7%、約 4.8%、約 4.9%、約 5.0%、約 5.1%、約 5.2%、約 5.3%、約 5.4%、約 5.5%、約 5.6%、約 5.7%、約 5.8%、約 5.9%、約 6.0%、約 6.1%、約 6.2%、約 6.3%、約 6.4%、約 6.5%、約 6.6%、約 6.7%、約 6.8%、約 6.9%、約 7.0%、約 7.1%、 約 7.2%、 約 7.3%、 約 7.4%、 約 7.5%、 約 7.6%、 約 7.7%、 約 7.8%、 約 7.9%、 約 8.0%、 約 8.1%、 約 8.2%、 約 8.3%、 約 8.4%、 約 8.5%、 約 8.6%、 約 8.7%、 約 8.8%、 約 8.9%、 約 9.0%、 約 9.1%、 約 9.2%、 約 9.3%、 約 9.4%、 約 9.5%、 約 9.6%、 約 9.7%、 約 9.8%、 約 9.9%、 約 10.0%の合計重量%で存在する。
【0072】
さらなる実例として、1又は複数の医薬的に許容できる中和剤は、約 0.1% 〜 約 10%、約 0.1% 〜 約 9%、約 0.1% 〜 約 8%、約 0.1% 〜 約 7%、約 0.1% 〜 約 6%、約 0.1% 〜 約 5%、約 0.1% 〜 約 4%、約 0.1% 〜 約 3%、約 0.1% 〜 約 2% and 約 0.1% 〜 約 1%の合計重量(重量%)で存在する。
【0073】
1つの態様においては、水酸化ナトリウムの溶液、例えば0.01 N、0.02 N、 0.025 N、 0.05 N、0.075 N、0.1 Nの水酸化ナトリウム溶液、0.2 N の水酸化ナトリウム溶液、 0.5 N の水酸化ナトリウム溶液、 1.0 N の水酸化ナトリウム溶液、 1.5 N の水酸化ナトリウム溶液、 2.0 N の水酸化ナトリウム溶液、 10.0 N の水酸化ナトリウム溶液、又は所望するゲル又はゲル様組成物を形成するために水性水酸化ナトリウムの十分な量を供給するためにいずれか他の適切な溶液が使用される。1つの態様においては、組成物は、ゲル化剤と中和剤、例えば約1%〜約10%(wt/wt)の0.025Nの水酸化ナトリウムとを組合すことに起因し、もう1つの態様においては、約0.1%〜約1%(wt/wt)の0.25Nの水酸化ナトリウムが使用される。もちろん、他の適切な中和剤が、ゲル又はゲル様組成物の形成を助力するのに十分な量のOH-イオンが存在する限り、他の濃度及び量の水性水酸化ナトリウムとして使用され得る。
【0074】
本明細書に記載される組成物は、1又は複数の医薬的に許容できる湿潤剤を賦形剤として含んで成る。開示される組成物において湿潤剤として使用され得る界面活性剤の非制限的例は、第四アンモニウム化合物、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化セルチルピリジニウム;ジオクチルナトリウムスルホスクシネート;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、例えばノノキシノール9、ノノキシノール10及びオクトキシノール9;ポロキサマー(ポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンブロックコポリマー);ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリド及び油、例えばポリオキシエチレン(8)カプリル酸/カプリン酸モノ−及びジグリセリド(例えば、Gattefosse のLabrasolTM )、ポリオキしエチレン(35)ヒマシ油及びポリオキシエチレン(40)水素化ヒマシ油;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばポリオキシエチレン(20)セトステアリルエーテル;ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレン(40)ステアレート;ポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリソルベート20及びポリソルベート80(例えば、ICIのTweenTM80);プロピレングリコール脂肪酸エステル、例えばプロピレングリコールラウレート(例えば、Gattefosse のLauroglycolTM );ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪酸及びそれらの塩、例えばオレイン酸、オレイン酸ナトリウム及びオレイン酸トリエタノールアミン;グリセリル脂肪酸エステル、例えばグリセリルモノステアレート;ソルビタンエステル(例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート及びソルビタンモノステアレート);チロキサポール;及びそれらの混合物を包含する。
【0075】
そのような湿潤剤は所望には、組成物の合計重量の約 0.25% 〜 約 15%、約 0.4% 〜 約 10%又は約 0.5% 〜 約 5%を構成する。例示的には、1又は複数の医薬的に許容できる湿潤剤は、約 0.25%、約 0.5%、約 0.75%、約 1%、約 1.25%、約 1.5%、約 1.75%、約 2.0%、約 2.25%、約 2.5%、約 2.75%、約 3.0%、約 3.25%、約 3.5%、約 3.75%、約 4.0%、約 4.25%、約 4.5%、約 4.75%、約 5.0%、約 5.25%、約 5.5%、約 5.75%、約 6.0%、約 6.25%、約 6.5%、約 6.75%、約 7.0%、約 7.25%、約 7.5%、約 7.75%、約 8.0%、約 8.25%、約 8.5%、約 8.75%、約 9.0%、約 9.25%、約 9.5%、約 9.75% 又は 約 10%の合計重量%で存在する。
【0076】
本明細書において使用される場合、“溶解剤”とは、溶質の溶解性を高めるために、医薬組成物に添加されるいずれかの賦形剤である。
【0077】
本明細書において記載される組成物は任意には、1又は複数の医薬的に許容できる滑剤、例えば、抗−接着剤及び/又は滑沢剤を含んで成る。適切な滑剤は、それぞれ又は組合して、次のものを包含する:グリセリルベハプテート(例えば、CompritolTM888);ステアリン酸及びその塩、例えばマグネシウム(ステアリン酸マグネシウム)、ステアリン酸カルシウム及びナトリウム;水素化された植物油(例えば、SterotexTM);コロイド状シリカ;タルク;蝋;ホウ酸;安息香酸ナトリウム;酢酸ナトリウム;フマル酸ナトリウム;塩化ナトリウム;DL−ロイシン;ポリエチレングリコール(PEG)(例えば、CarbowaxTM 4000 及び CarbowaxTM 6000);オレイン酸ナトリウム;ラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸マグネシウム。そのような滑剤は、存在するなら、組成物の合計重量の約 0.1% 〜 約 10%、約 0.2% 〜 約 8%、又は約 0.25% 〜 約 5%を構成する。
【0078】
例示的には、1又は複数の医薬的に許容できる滑剤は、約 0.1%、約 0.2%、約 0.3%、約 0.4%、約 0.5%、約 0.6%、約 0.7%、約 0.8%、約 0.9%、約 1.0%、約 1.1%、約 1.2%、約 1.3%、約 1.4%、約 1.5%、約 1.6%、約 1.7%、約 1.8%、約 1.9%、約 2.0%、約 2.1%、約 2.2%、約 2.3%、約 2.4%、約 2.5%、約 2.6%、約 2.7%、約 2.8%、約 2.9%、約 3.0%、約 3.1%、約 3.2%、約 3.3%、約 3.4%、約 3.5%、約 3.6%、約 3.7%、約 3.8%、約 3.9%、約 4.0%、約 4.1%、約 4.2%、約 4.3%、約 4.4%、約 4.5%、約 4.6%、約 4.7%、約 4.8%、約 4.9%、約 5.0%、約 5.1%、約 5.2%、約 5.3%、約 5.4%、約 5.5%、約 5.6%、約 5.7%、約 5.8%、約 5.9%、約 6.0%、約 6.1%、約 6.2%、約 6.3%、約 6.4%、約 6.5%、約 6.6%、約 6.7%、約 6.8%、約 6.9%、約 7.0%、約 7.1%、約 7.2%、約 7.3%、約 7.4%、約 7.5%、約 7.6%、約 7.7%、約 7.8%、約 7.9%、約 8.0%、約 8.1%、約 8.2%、約 8.3%、約 8.4%、約 8.5%、約 8.6%、約 8.7%、約 8.8%、約 8.9%、約 9.0%、約 9.1%、約 9.2%、約 9.3%、約 9.4%、約 9.5%、約 9.6%、約 9.7%、約 9.8%、約 9.9% 又は 約 10.0%の合計重量%で存在する。
【0079】
もう1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は任意には、軟化剤を含んで成る。例示的軟化剤は次のものを包含する:鉱油、鉱油及びラノリンアルコールの混合物、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ペトロラクタム、ペトロラクタム及びラノリンアルコール、セチルエステルワックス、コレステロール、グリセリン、グリセリルモノステアレート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、レシチン、アリルカプロエート、アルテアオフィシナリス抽出物、アラキジルアルコール、アルゴベースEUC、ブチレングリコール、ジカプリレート/ジカプレート、アカシア、アラントイン、カラジーナン、セチルジメチコーン、シクロメチコーン、ジエチルスクシネート、ジヒドロアビエチルベヘネート、ジオクタチルアジペート、エチルラウレート、エチルパルミテート、エチルステアレート、イソアミルラウレート、オクタノエート、PEG−75、ラノリン、ソルビタンウラレート;クルミ油、麦芽油、超精錬されたアーモンド、超精錬されたゴマ、超精錬された大豆、オクチルパルミテート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド及びグリセリルココエート。
【0080】
軟化剤は、存在するなら、約 1% 〜 約 30%、約 3% 〜 約 25%、又は 約 5% 〜 約 15%の重量%の量で、本明細書に記載される組成物に存在する。例示的には、1又は複数の軟化剤は、約 1%、約 2%、約 3%、約 4%、約 5%、約 6%、約 7%、約 8%、約 9%、約 10%、約 11%、約 12%、約 13%、約 14%、約 15%、約 16%、約 17%、約 18%、約 19%、約 20%、約 21%、約 22%、約 23%、約 24%、約 25%、約 26%、約 27%、約 28%、約 29%又は 約 30%の合計重量(重量%)で存在する。
【0081】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、酸化防止剤を含んで成る。本明細書に記載される他の組成物は第2酸化防止剤を含んで成る。例示的酸化防止剤は、クエン酸、酪酸化されたヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸、グルタチオン、レチノール、α−トコフェロール、β−カロテン、α−カロテン、ユビキノン、酪酸化されたヒドロキシアニソール、エチレンジアミン四酢酸、セレニウム、亜鉛、リグナン、尿酸、リポ酸及びN−アセチルシステインを包含する。酸化防止剤は、存在するなら、約1重量%以下の量で、本明細書に記載される組成物に存在する。
【0082】
例示的には、1又は複数の酸化防止剤が、約 0.025%、約 0.05%、約 0.075%、約 0.1%、0.125%、約 0.15%、約 0.175%、約 0.2%、0.225%、約 0.25%、約 0.275%、約 0.3%、0.325%、約 0.35%、約 0.375%、約 0.4%、0.425%、約 0.45%、約 0.475%、約 0.5%、0.525%、約 0.55%、約 0.575%、約 0.6%、0.625%、約 0.65%、約 0.675%、約 0.7%、0.725%、約 0.75%、約 0.775%、約 0.8%、0.825%、約 0.85%、約 0.875%、約 0.9%、0.925%、約 0.95%、約 0.975%又は約 1.0%の合計重量%の量で存在する。さらなる例示として、1又は複数の酸化防止剤は、約0.01%〜約1.0%;約0.05%〜約0.5%又は約0.05%〜約0.2%の合計重量%で存在する。
【0083】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、抗菌保存剤を含んで成る。例示的抗菌保存剤は、酸、例えば安息香酸、フェノール酸、ソルビン酸、アルコール、塩化ベンゼトニウム、ブロノポール、ブチルパラベン、セトリミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレソール、クレソール、エチルパラベン、イミドウレア、メチルパラベン、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、フェニル酢酸水銀、フェニル硼酸水銀、フェニル硝酸水銀、ソルビン酸カリウム、プロピルパラベン、プロピオン酸ナトリウム、又はチメロサールを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【0084】
抗菌保存剤は、存在するなら、約 0.1% 〜 約 5%、約 0.2% 〜 約 3%,又は約 0.3% 〜 約 2%,例えば、 約 0.2%、約 0.4%、約 0.6%、約 0.8%、約 1%、約 1.2%、約 1.4%、約 1.6%、約 1.8%、約 2%、約 2.2%、約 2.4%、約 2.6%、約 2.8%、約 3.0%、約 3.2%、約 3.4%、約 3.6%、約 3.8%、約 4%、約 4.2%、約 4.4%、約 4.6%、約 4.8%又は約 5%の量で存在する。
【0085】
本明細書に記載される組成物は任意には、1又は複数の乳化剤を含んで成る。用語“乳化剤”とは、非極性相と極性相との間の表面張力を低めることができる剤を言及し、そして“自己乳化”剤として定義される化合物を包含する。適切な乳化剤は、医薬的に許容できる乳化剤、例えば炭水化物、タンパク質、高分子量アルコール、湿潤剤、蝋及び細かく分割された固形物のいずれかの種類からであり得る。任意の乳化剤は、約 1% 〜 約 25%、約 1% 〜 約 20%、約 1% 〜 約 15%又は 約 1% 〜 約 10%の合計重量%で組成物に存在することができる。例示的には、1又は複数の乳化剤は、約 1%、 約 2%、 約 3%、 約 4%、 約 5%、 約 6%、 約 7%、 約 8%、 約 9%、 約 10%、 約 11%、 約 12%、 約 13%、 約 14%、 約 15%、 約 16%、 約 17%、 約 18%、 約 19%、 約 20%、 約 21%、 約 22%、 約 23%、 約 24%又は約 25%の合計重量%で存在する。
【0086】
1つの態様においては、組成物は任意には、水混和性溶媒、例えばプロピレングリコールを含んで成る。適切な水混和性溶媒は、医薬組成物への使用のために許容でき、そして水と混和性であるいずれかの溶媒を言及する。存在する場合、水混和性溶媒は、約 1% 〜 約 95%、 約 2% 〜 約 75%、 約 1% 〜 約 25%; 約 1% 〜 約 20%; 約 3% 〜 約 50%、 約 4% 〜 約 40%、 約 5% 〜 約 25%;又は約 10% 〜 約 22%の合計量(重量%)で組成物に存在する。さらなる態様においては、水混和性溶媒は、約1%〜約99%、例えば約 1%、 約 5%、 約 10%、 約 15%、 約 20%、 約 25%、 約 30%、 約 35%、 約 40%、 約 45%、 約 50%、 約 55%、 約 60%、 約 65%、 約 70%、 約 75%、 約 80%、 約 85%、 約 90%、 約 95% 又は約 99%の量(重量%)で組成物に存在する。
【0087】
本明細書に記載される組成物は任意には、1又は複数のアルコールを含んで成る。さらなる態様においては、アルコールは低級アルコールである。本明細書において使用される場合、用語“低級アルコール”とは、単独で又は組合して、1〜6個の炭素原子を含む直鎖又は枝分れ鎖のアルコール成分を意味する。1つの態様においては、低級アルコールは1〜4個の炭素原子を含み、そしてもう1つの態様においては、エタノール、エタノールUSP(すなわち、95%v/v)、n−プロパノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール及びtert−ブタノールを包含する。本明細書において使用される場合、用語“エタノール”とは、C2H5OHを言及する。それは、脱水されたアルコールUSPとして、又はいずれかの共通する形においては、種々の量の水と組合して使用され得る。
【0088】
存在するなら、アルコールは、哺乳類との接触のために適切である組成物を形成するのに十分な量で存在する。例示的には、1又は複数の医薬的に許容できるアルコールは、0%、約 1%、約 2%、約 3%、約 4%、約 5%、約 6%、約 7%、約 8%、約 9%,約 10%、約 1 1%、約 12%、約 13%、約 14%、約 15%、約 16%、約 17%、約 18%、約 19%、約 20%、約 21%、約 22%、約 23%、約 24%、約 25%、約 26%、約 27%、約 28%、約 29%、約 30%、約 31%、約 32%、約 33%、約 34%、約 35%、約 36%、約 37%、約 38%、約 39%、約 40%、約 41%、約 42%、約 43%、約 44%、約 45%、約 46%、約 47%、約 48%、約 49%、約 50%、約 51%、約 52%、約 53%、約 54%、約 55%、約 56%、約 57%、約 58%、約 59%、約 60%、約 61%、約 62%、約 63%、約 64%、約 65%、約 66%、約 67%、約 68%、約 69%、約 70%、約 71%、約 72%、約 73%、約 74%、約 75%、約 76%、約 77%、約 78%、約 79%、約 80%、約 81%、約 82%、約 83%、約 84%、約 85%、約 86%、約 87%、約 88%、約 89%、約 90%、約 91%、約 92%、約 93%、約 94%、約 95%、約 96%、約 97%又は約 98%の合計重量%を存在する。
【0089】
さらなる例示として、1又は複数の医薬的に許容できるアルコールは、約 1% 〜 約 98%;約 10% 〜 約 95%;約 15% 〜 約 95%、 約 25% 〜 約 75%; 約 35% 〜 約 70%; 約 35% 〜 約 65%; 約 40% 〜 約 50% 又は約 45% 〜 約 55%の合計重量%で存在する。
【0090】
さらなる態様においては、水は組成物に別々に添加される。配合物に別々に添加される水の量は、いずれか他の成分(例えば、アルコール、中和剤)からの配合物に個々に存在する水の量を除外する。水は、哺乳類への投与のために適切である組成物を形成するのに十分な量で存在する。
【0091】
例示的には、水は、0%、約 1%、 約 2%、 約 3%、 約 4%、 約 5%、 約 6%、 約 7%、 約 8%、 約 9%、 約 10%、 約 11%、 約 12%、 約 13%、 約 14%、 約 15%、 約 16%、 約 17%、 約 18%、 約 19%、 約 20%、 約 21%、 約 22%、 約 23%、 約 24%、 約 25%、 約 26%、 約 27%、 約 28%、 約 29%、 約 30%、 約 31%、 約 32%、 約 33%、 約 34%、 約 35%、 約 36%、 約 37%、 約 38%、 約 39%、 約 40%、 約 41%、 約 42%、 約 43%、 約 44%、 約 45%、 約 46%、 約 47%、 約 48%、 約 49%、 約 50%、 約 51%、 約 52%、 約 53%、 約 54%、 約 55%、 約 56%、 約 57%、 約 58%、 約 59%、 約 60%、 約 61%、 約 62%、 約 63%、 約 64%、 約 65%、 約 66%、 約 67%、 約 68%、 約 69%、 約 70%、 約 71%、 約 72%、 約 73%、 約 74%、 約 75%、 約 76%、 約 77%、 約 78%、 約 79%、 約 80%、 約 81%、 約 82%、 約 83%、 約 84%、 約 85%、 約 86%、 約 87%、 約 88%、 約 89%、 約 90% 約 91%、 約 92%、 約 93%、 約 94%、 約 95%、 約 96%、 約 97%又は 約 98%の重量%で別々に添加され得る。さらなる例示として、水は0%〜約85%;約 1% 〜 約 98%; 約 10% 〜 約 70%;約 10% 〜 約 40%;約 10% 〜 約 30%;約 20% 〜 約 30%; 又は約 25% 〜 約 30%の重量%で別々に添加され得る。
【0092】
さらなる態様においては、水は、組成物の所望する重量を達成するために十分な量で組成物に別々に添加される。さらなる態様においては、水は組成物の100%重量を得るために十分な量で別々に添加される。
【0093】
本明細書に記載される組成物は任意には、1又は複数の結合剤を含んで成る。結合剤は乾燥性又は湿潤性のいずれかであり得る。乾燥結合剤は、単純及び複雑な炭水化物(例えば、スクロース、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、マルトデキストリン、澱粉、変性澱粉、マンニトール、ソルビトース、マルチトール、キシリトール、及びエリトリトール)、セルロース、及びセルロース誘導体(例えば、微晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース)を包含する。湿潤結合剤は、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタンゴム、カラギーナンゴム、イナゴマメゴム、アルギン酸塩、及びアカシアを包含する。所望する結果に依存して、薬局、製薬学、薬物供給、薬物動力学、薬物、又は組成物に賦形剤及び薬物又は治療剤を混合することを含んで成る他の関連する分野の当業者は、適切な結合剤及び結合剤の相対的濃度を選択することができるであろう。
【0094】
もう1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、崩壊剤、例えばナトリウム澱粉グリコレート、クロスポビドン、クロスカルメロース、微晶性セルロース及び澱粉を含むことができる。所望する結果に依存して、薬局、製薬学、薬物供給、薬物動力学、薬物、又は組成物に賦形剤及び薬物又は治療剤を混合することを含んで成る他の関連する分野の当業者は、適切な崩壊剤及び崩壊剤の相対的濃度を選択することができるであろう。
【0095】
さらなる態様においては、本明細書に開示される組成物は、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びその医薬的に許容できる塩、タルク、植物油及びワックスを含むことができる。所望する結果に依存して、薬局、製薬学、薬物供給、薬物動力学、薬物、又は組成物に賦形剤及び薬物又は治療剤を混合することを含んで成る他の関連する分野の当業者は、適切な滑剤及び滑剤の相対的濃度を選択することができるであろう。
【0096】
本明細書に記載される組成物はまた任意には、1又は複数の味覚増強剤、例えば甘味剤、例えばアスパルテール、アセスルファムカリウム、スクラロース及びサッカリン、又は味覚マスキング剤、例えば風味剤を含んで成ることができる。所望する結果に依存して、薬局、製薬学、薬物供給、薬物動力学、薬物、又は組成物に賦形剤及び薬物又は治療剤を混合することを含んで成る他の関連する分野の当業者は、適切な味覚増強剤又は味覚マスキング剤、及び味覚増強剤又は味覚マスキング剤の相対的濃度を選択することができるであろう。
【0097】
治療用途
1つの態様においては、本明細書に開示される組成物は、組成物の約0.1%〜約95%の合計量(重量%)でカンナビジオールを含んで成る。例えば、組成物中のカンナビジオールの量(重量%)は、約 0.1%、 約 0.2%、 約 0.3%、 約 0.4%、 約 0.5%、 約 0.6%、 約 0.7%、 約 0.8%、 約 0.9%、 約 1%、 約 1.1%、 約 1.2%、 約 1.3%、 約 1.4%、 約 1.5%、 約 1.6%、 約 1.7%、 約 1.8%、 約 1.9%、 約 2%、 約 2.1%、 約 2.2%、 約 2.3%、 約 2.4%、 約 2.5%、 約 2.6%、 約 2.7%、 約 2.8%、 約 2.9%、 約 3%、 約 3.1%、 約 3.2%、 約 3.3%、 約 3.4%、 約 3.5%、 約 3.6%、 約 3.7%、 約 3.8%、 約 3.9%、 約 4%、 約 4.1%、 約 4.2%、 約 4.3%、 約 4.4%、 約 4.5%、 約 4.6%、 約 4.7%、 約 4.8%、 約 4.9%、 約 5%、 約 5.1%、 約 5.2%、 約 5.3%、 約 5.4%、 約 5.5%、 約 5.6%、 約 5.7%、 約 5.8%、 約 5.9%、 約 6%、 約 6.1%、 約 6.2%、 約 6.3%、 約 6.4%、 約 6.5%、 約 6.6%、 約 6.7%、 約 6.8%、 約 6.9%、 約 7%、 約 7.1%、 約 7.2%、 約 7.3%、 約 7.4%、 約 7.5%、 約 7.6%、 約 7.7%、 約 7.8%、 約 7.9%、 約 8%、 約 8.1%、 約 8.2%、 約 8.3%、 約 8.4%、 約 8.5%、 約 8.6%、 約 8.7%、 約 8.8%、 約 8.9%、 約 9%、 約 9.1%、 約 9.2%、 約 9.3%、 約 9.4%、 約 9.5%、 約 9.6%、 約 9.7%、 約 9.8%、 約 9.9%、 約 10%、 約 11%、 約 12%、 約 13% 約 14%、 約 15%、 約 16%、 約 17%、 約 18%、 約 19%、 約 20%、 約 25%、 約 30%、 約 35%、 約 40%、 約 45%、 約 50%、 約 55%、 約 60%、 約 65%、 約 70%、 約 75%、 約 80%、 約 85%、 約 90%又は約95%であり得る。
【0098】
例示的には、本明細書に開示される組成物は、0.1% 〜 約 20%、 約 0.1% 〜 約 19%、 約 0.1% 〜 約 18%、 約 0.1% 〜 約 17%、 約 0.1% 〜 約 16%、 約 0.1% 〜 約 15%、 約 0.1% 〜 約 14%、 約 0.1% 〜 約 13%、 約 0.1% 〜 約 12%、 約 0.1% 〜 約 11%、 約 0.1% 〜 約 10%、 約 0.1% 〜 約 9%、 約 0.1% 〜 約 8%、 約 0.1% 〜 約 7%、 約 0.1% 〜 約 6%、 約 0.1% 〜 約 5%、 約 0.1% 〜 約 4%、 約 0.1% 〜 約 3%、 約 0.1% 〜 約 2%、 約 0.1% 〜 約 1%、 約 1% 〜 約 10%; 約 2% 〜 約 10%; 約 3% 〜 約 10%; 約 4% 〜 約 10%; 約 5% 〜 約 10%; 約 6% 〜 約 10%; 約 7% 〜 約 10%; 約 8% 〜 約 10%; 約 9% 〜 約 10%; 約 1% 〜 約 9%; 約 2% 〜 約 9%; 約 3% 〜 約 9%; 約 4% 〜 約 9%; 約 5% 〜 約 9%; 約 6% 〜 約 9%; 約 7% 〜 約 9%; 約 8% 〜 約 9%; 約 1% 〜 約 8%; 約 2% 〜 約 8%; 約 3% 〜 約 8%; 約 4% 〜 約 8%; 約 5% 〜 約 8%; 約 6% 〜 約 8%; 約 7% 〜 約 8%; 約 1% 〜 約 7%; 約 2% 〜 約 7%; 約 3% 〜 約 7%; 約 4% 〜 約 7%; 約 5% 〜 約 7%; 約 6% 〜 約 7%; 約 1% 〜 約 6%; 約 2% 〜 約 6%; 約 3% 〜 約 6%; 約 4% 〜 約 6%; 約 5% 〜 約 6%; 約 1% 〜 約 5%; 約 2% 〜 約 5%; 約 3% 〜 約 5%; 約 4% 〜 約 5%; 約 1% 〜 約 4%; 約 2% 〜 約 4%; 約 3% 〜 約 4%; 約 1% 〜 約 3%; 約 2% 〜 約 3%;又は約 1% 〜 約 2%の合計量(重量%)でカンナビジオールを含んで成る。
【0099】
用語“治療的有効量”又は“治療的及び/又は予防的有効量”とは、本明細書において使用される場合、特定の処理情況が必要である場合、必要とされるか、又は所望する治療及び/又は予防応答を誘発するのに十分である化合物又は剤の量を言及する。
【0100】
“薬理学的有効量”とは、組成物が投与される投与期間、治療的有効量の活性剤を供給するのに十分である、組成物中の活性医薬剤の量である。対象のための薬物の治療的及び/又は予防的有効量は、対照の体重及び当業者に知られている他の要因に依存することが理解されるであろう。治療剤又はその組成物が投与され得る、本明細書における“対象”とは、哺乳類、例えばいずれかの性別及び年齢のヒト対象を包含し、そしてまた、いずれかの非ヒト動物、特に家畜又は愛玩動物、例えばネコ、イヌ又はウマ、並びに実験用動物、例えばテンジクネズミを包含する。
【0101】
用語“処理する”、“処理された、”処理している“及び”処理“とは、哺乳類、特にヒトにおける医療状態に対するいずれかの応答、又はその予測を言及するものとして広く理解されるべきであり、そして
医療状態の素因を有することができるか、又は素因を有さないが、しかし前記状態をまだ診断されていなく、そして従って、前記処理が医療状態についての予防処理を構成する、医療状態の患者における発生の防止;
医療状態の阻止、例えば医療状態の開始、発生又は進行の阻止、減速又は遅延;又は
医療状態の軽減、例えば医療状態の後退、又は医療状態の症状の低減を包含する。
【0102】
1つの態様においては、治療的有効量のカンナビジオールは、次の状態から成る群から選択された医学的状態を処理するために投与される:嘔気、嘔吐(vomiting)、嘔吐(emesis)、苦痛、消耗症候群、 HIV-消耗、化学療法誘発性嘔気及び嘔吐、アルコール飲用疾患、ジストニー、多発性硬化症、炎症性腸管疾患、 関節炎、皮膚炎、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、消炎性、抗痙攣性、抗精神病性、酸化防止性、神経保護性、 抗−癌性、免疫調節性効果、末梢神経因性疼痛、ヘルペス後神経痛に関連する神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スチーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性非特異性腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、滑膜炎、若年性慢性関節リウマチ、 髪の毛の成長の阻害、膵臓炎及び アルコール依存症。
【0103】
さらなる態様においては、本明細書に記載されるカンナビジオールゲルは、間接、例えば、手、足、足首、手首、肩、背部、踝及び膝の変形性関節炎の疼痛、及びマイナーな捻挫、歪及び打撲による急性疼痛の除去のための使用に適切である。
【0104】
1つの態様においては、カンナジオールを含む医薬組成物は、その必要な対象に1日1度、投与される。さらなる態様においては、カンナジオール又はカンナジオールプロドラッグを含む医薬組成物は、その必要な対象に1日2度、投与される。さらなる態様においては、医薬組成物は、1日2度以上、例えば1日当たり3,4,5,6,7又は8度、投与される。
【0105】
医薬投与形
本明細書に記載される組成物は、“薬理学的有効量”で使用される。
1つの態様においては、治療的有効量のカンナビノイドを供給するために投与される医薬組成物の量は、約 0.1 g、 約 0.2 g、 約 0.3 g、 約 0.4 g、 約 0.5 g、 約 0.6 g、 約 0.7 g、 約 0.8 g、 約 0.9 g、 約 1 g、 約 1.1 g、 約 1.2 g、 約 1.3 g、 約 1.4 g、 約 1.5 g、 約 1.6 g、 約 1.7 g、 約 1.8 g、 約 1.9 g、 約 2 g、 約 2.1 g、 約 2.2 g、 約 2.3 g、 約 2.4 g、 約 2.5 g、 約 2.6 g、 約 2.7 g、 約 2.8 g、 約 2.9 g、 約 3 g、 約 3.1 g、 約 3.2 g、 約 3.3 g、 約 3.4 g、 約 3.5 g、 約 3.6 g、 約 3.7 g、 約 3.8 g、 約 3.9 g、 約 4 g、 約 4.1 g、 約 4.2 g、 約 4.3 g、 約 4.4 g、 約 4.5 g、 約 4.6 g、 約 4.7 g、 約 4.8 g、 約 4.9 g、 約 5 g、 約 5.1 g、 約 5.2 g、 約 5.3 g、 約 5.4 g、 約 5.5 g、 約 5.6 g、 約 5.7 g、 約 5.8 g、 約 5.9 g、 約 6 g、 約 6.1 g、 約 6.2 g、 約 6.3 g、 約 6.4 g、 約 6.5 g、 約 6.6 g、 約 6.7 g、 約 6.8 g、 約 6.9 g、 約 7 g、 約 7.1 g、 約 7.2 g、 約 7.3 g、 約 7.4 g、 約 7.5 g、 約 7.6 g、 約 7.7 g、 約 7.8 g、 約 7.9 g、 約 8 g、 約 8.1 g、 約 8.2 g、 約 8.3 g、 約 8.4 g、 約 8.5 g、 約 8.6 g、 約 8.7 g、 約 8.8 g、 約 8.9 g、 約 9 g、 約 9.1 g、 約 9.2 g、 約 9.3 g、 約 9.4 g、 約 9.5 g、 約 9.6 g、 約 9.7 g、 約 9.8 g、 約 9.9 g又は約 10 gである。
【0106】
例示的には、治療的有効量のカンナビノイドを供給するために投与される医薬組成物の量は、約 1 g 〜 約 1O g、約 1 g 〜 約 6 g、約 1 g 〜 約 2 g又は約 2 g 〜 約 4 gである。
【0107】
1つの態様においては、製剤は、ゲル、ゲル様組成物、軟膏、クリーム又はパッチであり、そしてカンナビジオール、任意には1又は複数の透過増強剤、例えばトランスクトールイソプロピルミリステート又はプロピレングリコール;増粘剤、例えば中和されたカルボマー;低級アルコール、例えばエタノール又はイソプロパノール;及び水を含んで成る。もう1つの態様においては、製剤は、ゲル、ゲル様組成物、軟膏、クリーム又はバッチであり、さらに、水酸化ナトリウム又はトリエタノールアミンの水溶液、又は水酸化カリウムの水溶液、又はその組合せを、組成物の粘度を高め、そしてゲル又はゲル様組成物を形成することにおいてゲル化剤を助けるために、当業界において知られているような十分な量で含んで成る。
【0108】
もう1つの態様においては、製剤は、アニオン性ポリマー増粘剤前駆体、例えば中和剤と組み合わされているカルボマーを、スピンドルCPE-52を備えたBrookfield RV DVII+ Viscometerにより測定される場合、1000cps以上の粘度、10%以上のトルク及び25℃で維持される温度を伴って、組成物の粘度を高め、そしてゲル様組成物を形成するのに十分な量で含む。
【0109】
さらなる態様においては、製剤は、アニオン性ポリマー増粘剤前駆体、例えば水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、アルギニン、アミノメチルプロパノール、テトラヒドロプロピルエチレンジアミン、トリエタノールアミン(TEA)、トロメタミン、PEG-15コカミン、ジイソプロパノールアミン及びトリイソプロパノールアミン、又はそれらの組合せから成る群から選択された中和剤と組み合わされているカルボマーを、組成物の形成の間、組成物の粘度を高め、そしてゲル又はゲル様組成物を形成するために、アニオン性ポリマー増粘剤前駆体を中和するのに十分な量で含む。適切な中和剤及び選択されたアニオン性ポリマー増粘剤前駆体とのそれらの使用は、引用により明細書に組込まれる、"Neutralizing Carbopol(商標)and Pemulen(商標)Polymers in Aqueous and Hydroalcoholic Systems," Commercial Brochure TDS-237 (October 1998) by Noveon Inc. of Cleveland, Ohioに開示される。
【0110】
さらなる態様においては、製剤は、アニオン性ポリマー増粘剤前駆体、例えば水酸化ナトリウム、例えば0.01N, 0.02N, 0.025N, 0.05N, 0.075N, 0.1Nの水酸化ナトリウム、又は1.5Nの水酸化ナトリウム、又は2.0Nの水酸化ナトリウムの水溶液、又はいずれか他の従来の強さの水溶液である中和剤と組み合わされているカルボマーを、ポリアクリル酸を適切に中和し、そして組成物の粘度を高め、そしてゲル又はゲル様組成物を形成するのに十分な量で含む。1つの様においては、組成物は、約1.0%〜約10.0%の0.025N水酸化ナトリウムを用いて調製された。従って、約1.0〜約10.0%の0.025N水酸化ナトリウム、例えば1.0%、2.0%、3.0%、4.0%、5.0%、6.0%、7.0%、8.0%、9.0% 又は10%の0.025N水酸化ナトリウムを用いる態様が使用され得る。
【0111】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物の粘度は、約1.000cps〜約100,000cpsである。従って、本明細書に記載され、そして開示される組成物の粘度は、約 1,000 cps〜約 100,000 cps, 例えば約 1,000, 約 2,000, 約 3,000, 約 4,000, 約 5,000, 約 6,000, 約 7,000, 約 8,000, 約 9,000, 約 10,000, 約 11,000, 約 12,000, 約 13,000, 約 14,000, 約 15,000, 約 16,000, 約 17,000, 約 18,000, 約 19,000, 約 20,000, 約 21,000, 約 22,000, 約 23,000, 約 24,000, 約 25,000, 約 26,000, 約 27,000, 約 28,000, 約 29,000, 約 30,000, 約 31,000, 約 32,000, 約 33,000, 約 34,000, 約 35,000, 約 36,000, 約 37,000, 約 38,000, 約 39,000, 約 40,000, 約 41,000, 約 42,000, 約 43,000, 約 44,000, 約 45,000, 約 46,000, 約 47,000, 約 48,000, 約 49,000, 約 50,000, 約 51,000, 約 52,000, 約 53,000, 約 54,000, 約 55,000, 約 56,000, 約 57,000, 約 58,000, 約 59,000, 約 60,000, 約 61,000, 約 62,000, 約 63,000, 約 64,000, 約 65,000, 約 66,000, 約 67,000, 約 68,000, 約 69,000, 約 70,000, 約 71,000, 約 72,000, 約 73,000, 約 74,000, 約 75,000, 約 76,000, 約 77,000, 約 78,000, 約 79,000, 約 80,000, 約 81,000, 約 82,000, 約 83,000, 約 84,000, 約 85,000, 約 86,000, 約 87,000, 約 88,000, 約 89,000, 約 90,000, 約 91,000, 約 92,000, 約 93,000, 約 94,000, 約 95,000, 約 96,000, 約 97,000, 約 98,000, 約 99,000, 約 100,000 cpsであり得る。
【0112】
1つの態様においては、医薬組成物のpHは、哺乳類への投与のために適切である。さらなる態様においては、医薬組成物のpHは、哺乳類の皮膚への投与のために適切である。さらなる態様においては、医薬組成物のpHは、哺乳類への頬側、舌下、注射、直腸、膣、眼、鼻腔又は経口投与のために適切である。1つの態様においては、医薬組成物のpHは、約 3、 約 3.1、 約 3.2、 約 3.3、 約 3.4、 約 3.5、 約 3.6、 約 3.7、 約 3.8、 約 3.9、 約 4、 約 4.1、 約 4.2、 約 4.3、 約 4.4、 約 4.5、 約 4.6、 約 4.7、 約 4.8、 約 4.9、 約 5、 約 5.1、 約 5.2、 約 5.3、 約 5.4、 約 5.5、 約 5.6、 約 5.7、 約 5.8、 約 5.9、 約 6、 約 6.1、 約 6.2、 約 6.3、 約 6.4、 約 6.5、 約 6.6、 約 6.7、 約 6.8、 約 6.9、 約 7、 約 7.1、 約 7.2、 約 7.3、 約 7.4、 約 7.5、 約 7.6、 約 7.7、 約 7.8、 約 7.9、 約 8、 約 8.1、 約 8.2、 約 8.3、 約 8.4、 約 8.5、 約 8.6、 約 8.7、 約 8.8、 約 8.9、 約 9、 約 9.1、 約 9.2、 約 9.3、 約 9.4、 約 9.5、 約 9.6、 約 9.7、 約 9.8、 約 9.9又は約 10である。実例として、医薬組成物のpHは、約 3 〜 約 10、約 4 〜 約 8、約 4.5 〜 約 6.5又は約 5 〜 約 6である。
【0113】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、経皮投与のために適切である。もう1つの態様においては、経皮投与できる組成物は、腹、背部、胸、脚、腕、頭皮又は他の適切な皮膚表面への投与のために適合され、そしてカンナビジオールがパッチ、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、発泡体又は油において投与される製剤を包含する。
もう1つの態様においては、経皮投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールがグリコールゲル又はゲル様製剤に配置されている製剤を包含する。
【0114】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、局部投与のために適切である。もう1つの態様においては、局部投与できる組成物は、腹、背部、胸、脚、腕、頭皮又は他の適切な皮膚表面への投与のために適合され、そしてカンナビジオールがパッチ、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、発泡体又は油において投与される製剤を包含する。
【0115】
本明細書に記載される1つの態様は、下記のように、カンナビジオールゲル又はゲル様組成物中の成分と適合できるポリエチレンライナーを有するパケットを使用する。パケットは単位用量又は多用量を保持することことができる。
【0116】
もう1つの態様においては、方法及び組成物は、容器内部に組成物の大きなホイルパケットを有する硬い多用量容器から分配される(例えば、ハンドポンプによる)組成物を用いる。そのような大きなパケットはまた、挿入されるハンドポンプによりキャニスター内にポリエチレンによりライニングされたホイル袋を含んで成るエアーレスポンプを含んで成る。1つの態様においては、前記ポンプは、使用の前、例えばポンプをゲル中に3度、十分に押し下げ、そしてゲルを捨てることにより、準備する。1つの態様においては、ポンプは、準備を可能にする十分な製品及び一定数の正確な用量を含む。個々のポンプの押し下げは、所望する用量を供給するために適切ないずれかの量のカンナビジオールを供給することができる。袋サイズ、供給される量及び押し下げ当たりの供給体積は、それらの態様に限定されず、そして患者集団の必要性と合うよう変更されるか又は調節され得る。
【0117】
1つの態様においては、医薬組成物は、66重量%のエタノール、21重量%の水、6重量%のトランスクトール、1重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0118】
1つの態様においては、医薬組成物は、63.27重量%のエタノール、19.73重量%の水、6重量%のトランスクトール、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0119】
1つの態様においては、医薬組成物は、59.8重量%のエタノール、18.2重量%の水、6重量%のトランスクトール、10重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0120】
1つの態様においては、医薬組成物は、66重量%のエタノール、20.5重量%の水、2.5重量%のトランスクトール、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0121】
1つの態様においては、医薬組成物は、63.5重量%のエタノール、20.5重量%の水、5重量%のトランスクトール、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0122】
1つの態様においては、医薬組成物は、61重量%のエタノール、20.5重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0123】
1つの態様においては、医薬組成物は、43.5重量%のエタノール、20.5重量%の水、5重量%のトランスクトール、20重量%のPEG550、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0124】
1つの態様においては、医薬組成物は、56重量%のエタノール、20.5重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、5%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0125】
1つの態様においては、医薬組成物は、51重量%のエタノール、20.5重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、10%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0126】
1つの態様においては、医薬組成物は、46重量%のエタノール、20.5重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0127】
1つの態様においては、医薬組成物は、53.5重量%のエタノール、20.5重量%の水、15重量%のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0128】
1つの態様においては、医薬組成物は、49.75重量%のエタノール、20.5重量%の水、3.75重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.5重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0129】
1つの態様においては、医薬組成物は、54.5重量%のエタノール、15.0重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、1.0重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び1.4重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0130】
1つの態様においては、医薬組成物は、54.5重量%のエタノール、13.9重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.1重量%のクエン酸、2.0重量のゲル化剤(例えば、Klucel NF)及び1.4重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0131】
1つの態様においては、医薬組成物は、54.5重量%のエタノール、15.71重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.5重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0132】
1つの態様においては、医薬組成物は、45重量%のエタノール、27.96重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0133】
1つの態様においては、医薬組成物は、43.55重量%のエタノール、27重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のNaOHを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0134】
1つの態様においては、医薬組成物は、45.93重量%のエタノール、28.53重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、1.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0135】
1つの態様においては、医薬組成物は、44.07重量%のエタノール、27.39重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0136】
1つの態様においては、医薬組成物は、45重量%のエタノール、26.21重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、15%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1. 5重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0137】
1つの態様においては、医薬組成物は、40重量%のエタノール、26.21重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、20%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1. 5重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0138】
1つの態様においては、医薬組成物は、40重量%のエタノール、26.46重量%の水、7.5重量%のトランスクトール、20%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0139】
1つの態様においては、医薬組成物は、42重量%のエタノール、26.46重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、22%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0140】
1つの態様においては、医薬組成物は、40重量%のエタノール、26.46重量%の水、10重量%のトランスクトール、17.5%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0141】
1つの態様においては、医薬組成物は、45重量%のエタノール、26.96重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、19%重量のPG、2.5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0142】
1つの態様においては、医薬組成物は、45重量%のエタノール、26.46重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、19%重量のPG、4.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0143】
1つの態様においては、医薬組成物は、51重量%のエタノール、30.96重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、10%重量のPG、2.5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.05重量%のクエン酸、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0144】
1つの態様においては、医薬組成物は、69.88重量%のエタノール、14.24重量%の水、10重量%のCBD、0.47重量%のIPM、0.86重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び4.55重量%のNaOH(0.1%)を含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0145】
1つの態様においては、医薬組成物は、54.0重量%のエタノール、28.01重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、10%重量のPG、2.5重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0146】
1つの態様においては、医薬組成物は、54.8重量%のエタノール、28.71重量%の水、3.5重量%のトランスクトール、10%重量のPG、1.0重量%のCBD、0.5重量%のIPM、0.1重量%のブチル化されたヒドロキシトルエン、1.25重量のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び0.14重量%のトリエタノールアミンを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。
【0147】
1つの態様においては、医薬組成物は実質的にアルコールを含まず、そして組成物の約0.1%〜約20%の量(重量%)でのカンナビジオール、組成物の約0.1%〜約20%の量(重量%)での第1透過増強剤、及び合計100%までの十分な量の水を含んで成る。
【0148】
さらなる追加の態様においては、医薬組成物は任意には、40%k〜69.88重量%のエタノール、13.9%〜30.96重量%の水、2.5%〜10重量%のトランスクトールの10%〜22重量%のPG、1.0%〜10重量%のCBD及び約0.5重量%のIPMを含んで成るゲル又はゲル様組成物である。前述の組成物成分の他に、追加の態様は任意には、約0.1%のブチル化されたヒドロキシトルエン、0.86%〜2%のゲル化剤(例えば、カルボマー、例えばCarbopol 980)及び所望には、選択されたゲル化剤のための0.14%〜4.55%の適切な中和剤を含む。
【0149】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、経皮及び/又は局部投与のために適切である。
【0150】
もう1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、経口投与のために適切である。もう1つの態様においては、経口投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが錠剤、カプセル、懸濁液、シロップ又は液体において投与される製剤を包含する。追加の態様においては、組成物は延長された開放又は長期作用する錠剤又はカプセルとして配合され得る。さらなる態様においては、経口投与形は、当業者に知られている、組成物及び技法を用いて、腸管被覆され得る。1つの態様におては、本明細書に記載される組成物は、頬側投与のために適切である。もう1つの態様においては、頬側投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールがトローチ、噴霧、ゲル、ペースト、溶解できる錠剤又は溶解できるストリップで投与される製剤を包含することができる。
【0151】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、舌下投与のために適切である。もう1つの態様においては、舌した投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールがトローチ、噴霧、ゲル、ペースト、溶解できる錠剤又は溶解できるストリップで投与される製剤を包含することができる。
【0152】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、注射投与のために適切である。もう1つの態様においては、注射を通して投与される本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが静脈、鞘内、皮下又は蓄積注射として投与される製剤を包含する。
【0153】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、直腸投与のために適切である。もう1つの態様においては、直腸投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが坐薬、軟膏、クリーム、懸濁液、溶液、ローション、ペースト、ゲル、噴霧、発泡体又はオイルに配置されている製剤を包含する。
【0154】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は膣投与のために適切である。もう1つの態様においては、膣投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが坐薬、軟膏、クリーム、懸濁液、溶液、ローション、ペースト、ゲル、噴霧、発泡体又はオイルに配置されている製剤を包含する。
【0155】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、眼投与のために適切である。もう1つの態様においては、眼投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが軟膏、懸濁液、溶液、ゲル、又は噴霧に配置されている製剤を包含する。
【0156】
1つの態様においては、本明細書に記載される組成物は、鼻腔投与のために適切である。もう1つの態様においては、鼻腔投与できる本明細書に記載される組成物は、カンナビジオールが軟膏、懸濁液、溶液、ローション、ペースト、ゲル、噴霧、又はミストに配置されている製剤を包含する。
【0157】
1つの態様においては、医薬的投与形は、次の通りにして調製される:(1)エタノールが混合容器中に配置され;(2)カンナビジオールが溶解されるまで添加され;(3)酸化防止剤が溶解されるまで添加され;(4)プロピレングリコールが添加され;(5)トランスクトールが添加され;(6)イソプロピルミリステートが添加され;(7)増粘剤が添加され;(8)水が添加され;(9)必要なら、中和剤が添加さ;そして(10)水が、100%の合計重量を達成するのに十分な量で添加される。
【0158】
カンナビジオールプロドラッグ
用語プロドラッグとは、本明細書において使用される場合、代謝工程を通して、又は他方では、化合物を受ける哺乳類の身体内で、哺乳類に対して薬理学的効果を有するその活性形への化学的転換を受ける化合物を言及する。本明細書において記載される場合、カンナビジオールプロドラッグが、カンナビジオール又は他のカンナビノイドを共に又はそれらの代わりに使用され得る。
【0159】
1つの態様においては、例示的カンナビジオールプロドラッグは、下記式(I):
【化1】

【0160】
[式中、R1及びR2は同じであっても又は異なっても良く、そしてお互い独立して、水素及び/又は生物不安定リンカー(例えば、エステル、酸化されたエステル、オキサエステル、PEG化されたエステル、ヒドロキシル化されたエステル、アルキルエステル、アミノエステル、アルキルアミノエステル、ジアルキルアミノエステル、カーボネート、アルキルカーボネート、カルバメート、アルキルカルバメート、アミノカルバメート、アルキルアミノカルバメート、ジアルキルアミノカルバメート又は他の適切な生物不安定結合構造体)から構成され、そしてさらに、吸収及び代謝、例えば経皮吸収及び代謝の速度及び粘度を調節するために選択され得る成分を含んで成る]で表されるそれらの化合物を包含する。しかしながら、R1及びR2は両者とも水素原子ではあり得ない。R1及びR2についてのいくつかの選択が本明細書に開示されている。また、式(I)の化合物の遊離塩基、塩、エステル、水和物、アミド、鏡像異性体、異性体、互異性体、多形体又はそれらの誘導体が本明細書に包含される。
【0161】
さらなる態様においては、カンナビジオールプロドラッグは、下記式を含んで成る基から選択され得る:
【0162】
【化2】

【0163】
【化3】

【0164】
さらなる態様においては、1又は複数のカンナビジオールプロドラッグは、本明細書に記載される医薬組成物においてカンナビジオール又は他のカンナビノイドと共に又はそれらの代わりに使用され得る。追加の態様においては、カンナビジオールプロドラッグは、本明細書に記載される哺乳類へのカンナビジオールの投与方法においてカンナビジオール又は他のカンナビノイドと共に又はそれらの代わりに使用され得る。
【0165】
もう1つの態様においては、カンナビジオールプロドラッグは、本明細書に記載されるカンナビジオールの投与による医学的態様の処理方法においてカンナビジオール又は他のカンナビノイドと共に又はそれらの代わりに使用され得、ここで前記医学的状態は、嘔気、嘔吐(vomiting)、嘔吐(emesis)、苦痛、消耗症候群、 HIV-消耗、化学療法誘発性嘔気及び嘔吐、アルコール飲用疾患、ジストニー、多発性硬化症、炎症性腸管疾患、 関節炎、皮膚炎、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、消炎性、抗痙攣性、抗精神病性、酸化防止性、神経保護性、 抗−癌性、免疫調節性効果、末梢神経因性疼痛、ヘルペス後神経痛に関連する神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スチーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性非特異性腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、滑膜炎、若年性慢性関節リウマチ、 髪の毛の成長の阻害、膵臓炎及び アルコール依存症から成る群から選択される。
【0166】
本発明の開示により企画されるカンナビジオールプロドラッグの追加の態様は、本明細書に引用により組込まれるアメリカ合衆国特許出願番号12/182,974号に記載されるそれらを包含するが、但しそれらだけには限定されない。
【実施例】
【0167】
いくつかのカンナビジオール拡散研究を実施した。試験された製剤は、下記表に示される。拡散研究は、種々の濃度のカンナビジオールの皮膚を通しての透過の評価を追求した。さらなる拡散研究が、製剤内の成分のタイプ及び量を変えることにより、CBDの透過を評価するために実施された。さらに、緩衝溶液におけるCBDのpH安定性プロフィールを、長期安定性のためのpHを評価するために実施した。最終的に、ヒト皮膚サンプルを通してのCBD透過の一定速度を維持するために必要な投与間隔を決定するための研究を実施した。
【0168】
特にことわらない限り、すべての拡散及び透過試験は、次の実験方法を利用した。腹壁形成の間、収穫されるヒト皮膚を、拡散研究のために使用した。皮膚断片を、皮膚を採取することにより得、そして-20℃で貯蔵した。PermeGearフロースルー(In-Line, Riegelsville, PA, USA)拡散セルシステムを、皮膚透過研究のために使用した。ヒト皮膚は、2cm2の拡散セルで固定された。循環を模倣した受容溶液は、水中、40%ポリエチレングリコール(PEG)であった。拡散セルを、75μlのゲルにより充填し、そして非密封キャップをセル上に配置し、ゲル蒸発を可能にした。拡散セルを、循環する水浴を用いて32℃で維持した。
【0169】
研究を、12又は24時間の投与間隔で24〜72時間、実施した。データは、分析のために3〜4個のセルから集められた。サンプルを、アセトニトリル(ACN)により50:50に希釈し、そしてHPLC分析により分析した(表1を参照のこと)。累積透過プロフィールをプロットし、そして流れ及び遅延時間を、プロットの直線部分から計算した。皮膚配置を、薬物と直接的に接触する皮膚の個々の片を計量し、そして10mlのACN中、組織から薬物を引き出し、g皮膚当たりの濃度を決定することにより、実施した。
【0170】
【表1】

【0171】
例1
初期試験を実施し、CBDの最適濃度を決定した。試験される製剤は、ポリアクリル酸(例えば、Carbopol)を中和することにより形成される、すべてのゲル、又はゲル様組成物であった。試験される製剤の組成は、表2に示される。透過及び蓄積試験の結果は、図1、及び表3及び4に示される。
【0172】
【表2】

【0173】
【表3】

【0174】
【表4】

【0175】
例2
次の試験においては、トランスクトールの濃度を変え、そしてカンナビジオールの濃度は一定のままであった。さらに、PEG550を含む製剤を試験した。試験される製剤の組成は表5に示される。蓄積透過試験の結果は、図2、及び表6及び7に示される。
【0176】
【表5】

【0177】
【表6】

【0178】
【表7】

【0179】
例3
透過を低めないでゲル製剤の揮発性を低めるために、アルコール濃度を低める数々の溶解剤を試験した。プロピレングリコールを、溶解剤として使用した。次に、比較研究を、カンナビジオール(5%)及びトランスクトール(7.5%)の一定濃度に維持しながら、プロピレングリコールの濃度を変えることにより実施した。試験される製剤は、表8に示される。透過及び蓄積試験の結果は、図3、及び表9及び10に示される。
【0180】
【表8】

【0181】
【表9】

【0182】
【表10】

【0183】
例4
次の例は、トランスクトール濃度を変えながら、プロピレングリコール及びCBDの濃度を一定に維持している製剤を試験した。試験される製剤は表11に示される。透過及び処置結果が、図4、及び表12及び13に示される。
【0184】
【表11】

【0185】
【表12】

【0186】
【表13】

【0187】
例5
カンナビジオール製剤の安定性を評価するために、おおよその範囲のpHにわたってのpH速度プロフィールを研究した。最も低いKdegを有する速度プロフィールは、カンナビジオールゲルについての2年の貯蔵寿命を確保するために、所望される。酢酸(0.01M:pH4.0, 5.0及び5.5)又はリン酸(0.01M:pH6.0, 6.5及び7.0)緩衝液システムのいずれかにより調製され、そして40℃でNaClにより0.154Mのイオン強度で維持される、研究されるpH範囲は、4.0, 5.0, 5.5, 6.0, 6.5及び7.0であった。CBDを1mg/mlで調製し、そして理論的10μg/mlの濃度で最初に分析した。それらの研究の結果は、図13及び14に見られる。
【0188】
追加の安定性研究を、他の経路により合成されるCBDにより行った。40℃チャンバーにおける65日での安定性サンプルは、15.4分でCBDピークに比較して、合計面積の約0.74%であった28.9分のピークを示した。65日以上、CBDの純度はまだ99%以上である。65日間以上、40℃での安定性研究を促進し、CBDは有意な分解を示さず;そして純度は98%以上であった。
【0189】
例6
次の試験を実施し、製剤への酸化防止剤の添加の効果を決定した。製剤は、Carbopol及びKlucelゲルを含んだ。選択された酸化防止剤は、ブチル化されたヒドロキシトルエン(BHT)及びクエン酸であった。BHTを溶解するために、低%の水を利用した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。試験される製剤は、表14に示される。透過及び処置結果が、図5、及び表15及び16に示される。
【0190】
【表14】

【0191】
【表15】

【0192】
【表16】

【0193】
例7
次の例は、透過に対するエタノール:水の比率の変更の効果を試験した。この例においては、2.5%CBDゲル及び5.0%CBDゲル(それぞれ、エタノール:水の低められた比率を有する)を、前の例6からのゲル5と比較した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。試験される製剤は、表17に示される。透過及び蓄積結果が、図6、及び表18及び19に示される。
【0194】
【表17】

【0195】
【表18】

【0196】
【表19】

【0197】
例8
次の例を、適切な投与間隔を決定するために実施した。試験は、2.5%のCBDゲルを含んで成る製剤についての12時間対24時間投与間隔を比較した。前記2種の用量を、72時間にわたって比較した。さらに、1%CBDゲル製剤及び4%CBDゲル製剤をまた、単一の24時間の間隔で試験した。比較のために、エタノール:水の比率は、この例において試験されるすべての製剤について一定して存続した。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。試験された製剤は、表20に表される。透過及び処理結果は、図7、及び表21及び22に示される。
【0198】
【表20】

【0199】
【表21】

【0200】
【表22】

【0201】
例9
この例を、24時間にわたって2.5%CBDゲル対4%CBDゲルの透過のいずれかの差異を観察するために実施した。両製剤を、12時間の投与間隔を用いて試験した。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。試験された製剤は、表23に示される。透過及び処理結果は、図8、及び表24及び25に示される。
【0202】
【表23】

【0203】
【表24】

【0204】
【表25】

【0205】
例10
次の例は再び、24時間の投与間隔を用いて、24時間の期間にわたっての2.5%CBDゲル対4.0%CBDゲルの透過を比較した。しかしながら、この例においては、より高い%のCarbopol 980が、ゲルの粘度を高めるために4.0%CBD製剤に使用される。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。試験された製剤は、表26に示される。透過及び処理結果は、図9、及び表27及び28に示される。
【0206】
【表26】

【0207】
【表27】

【0208】
【表28】

【0209】
例11
この例は再び、12時間の投与間隔を用いて、24時間の期間にわたっての2.5%CBDゲル対4.0%CBDゲルの透過を比較した。この例においては、エタノールの濃度を40%に低め、そしてプロピレングリコールの濃度を20%に高めた。この例に使用される製剤は、表29に表される。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。透過及び処理結果は、図10、及び表30及び31に示される。
【0210】
【表29】

【0211】
【表30】

【0212】
【表31】

【0213】
例12
この例においては、2.5%CBDゲルの透過を再び、12時間の投与間隔を用いて、24時間の期間にわたって4.0%CBDゲルに比較した。4.0%CBDゲルにおけるCarbopol 980NFの濃度は1.25%に低められたが、ゲルは十分に粘性のまま存続した。前記例におけるように、4.0%CBDゲルにおけるエタノールの濃度は40%であり、そしてプロピレングリコール濃度は20%であった。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。この例において試験された製剤は、表32に示される。透過及び処理結果は、図11、及び表33及び34に示される。
【0214】
【表32】

【0215】
【表33】

【0216】
【表34】

【0217】
例13
この例においては、2.5%CBDゲルの透過を再び、12時間の投与間隔を用いて、24時間の期間にわたって4.0%CBDゲルに比較した。4%CBDゲルにおけるCarbopol 980NFの濃度は、1.25%で維持された。製剤の揮発性を低めるために、エタノールの濃度を40%〜42%に変動し、そしてプロピレングリコールの濃度は対応して、17.5%〜22%に変動した。試験される製剤は、5.5のpHに緩衝された。トランスクトールの濃度は3.5%又は10%のいずれかに調節した。この例において試験された製剤は、表35に示される。透過及び処置結果は、図12、及び表36及び37に示される。
【0218】
【表35】

【0219】
【表36】

【0220】
【表37】

【0221】
例14
この例においては、それぞれ3.5%及び7.5%(w/w)のトランスクトールを含んで成る、2種の2.5%CBDゲルの透過を、3.5%(w/w)のトランスクトールを含む4%CBDゲルからの透過に比較した。4%CBDにおけるプロピレングリコールの濃度を、揮発性を低めるために高め、しかしCBDの溶解性は維持した。製剤を、12時間の投与間隔を用いて、24時間、試験した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。この例において試験された製剤は、表38に示される。透過及び処置結果は、図15、及び表39及び40に示される。
【0222】
【表38】

【0223】
【表39】

【0224】
【表40】

【0225】
例15
この例においては、それぞれ3.5%及び7.5%(w/w)のトランスクトールを含んで成る、2種の2.5%CBDゲルの透過を、3.5%(w/w)のトランスクトールを含む4%CBDゲルからの透過に比較した。製剤を、12時間の投与間隔を用いて、24時間、試験した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。この例において試験された製剤は、表41に示される。透過及び処置結果は、図16、及び表42及び43に示される。
【0226】
【表41】

【0227】
【表42】

【0228】
【表43】

【0229】
例16
この例示においては、3.5%のトランスクトール及び19%のプロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、7.5%のトランスクトール及び15%のプロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、及び3.5%のトランスクトール及び10%のプロピレングリコールを含む2.5%CBDゲルの透過を比較した。製剤を、12時間の投与間隔を用いて、24時間、試験した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。この例において試験された製剤は、表44に示される。透過及び処置結果は、図17、及び表45及び46に示される。
【0230】
【表44】

【0231】
【表45】

【0232】
【表46】

【0233】
例17
この例示においては、3.5%のトランスクトール及び10%のプロピレングリコールを含む2.5%CBD、7.5%のトランスクトール及び15%のプロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル、及び70%のエタノールを含み、そしてトランスクトール及びプロピレングリコールを含まない10%CBDゲルの透過を比較した。製剤を、12時間の投与間隔を用いて、24時間、試験した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。この例において試験された製剤は、表47に示される。透過及び処置結果は、図18、及び表48及び49に示される。
【0234】
【表47】

【0235】
【表48】

【0236】
【表49】

【0237】
例18
この例示においては、3.5%のトランスクトール及び10%のプロピレングリコールを含む1.0%CBDゲル、及び3.5%のトランスクトール及び10%のプロピレングリコールを含む2.5%CBDゲル(それぞれ、54.8%及び54.0%のエタノールを含む)の透過を比較した。製剤を、12時間の投与間隔を用いて、24時間、試験した。試験される製剤を、5.5のpHに緩衝した。この例において試験された製剤は、表50に示される。透過及び処置結果は、図19、及び表51及び52に示される。
【0238】
【表50】

【0239】
【表51】

【0240】
【表52】

【0241】
観察
上記例に示されるように、12時間の投与間隔は、一定の直線的透過プロフィールを提供したが、ところが24時間の投与間隔は提供しなかった。2.5%ゲルは1%ゲルよりも高い流速を生成し、そして4%の濃度の上昇は、流速に対するさらなる有意な効果をほとんどか又はまったく有さなかった。2.5%CBDゲルの12時間投与は、1日当たりの単一用量の2.5%CBDゲルのみに比較して、皮膚における薬物及び合計透過において約2倍高かった。また、2.5%ゲルは1%ゲルよりも高い蓄積をもたらし、ところが4%への濃度の上昇は皮膚蓄積をさらに高めなかった。全体的に、流動値、遅延時間、CBD皮膚濃度、及び累積透過はほぼ同一であり、このことは、最大皮膚濃度が達成され、従って、追加の化合物が透過を有意に増強しないであろうことを示唆する。しかしながら、エタノール濃度が1.0%及び2.5%CBDゲルにおいて高められる場合、1.0%CBDゲルの性能は2.5%CBDゲルと実質的に同じであり、このことは、より低い薬物負荷が、効果の変化を伴わないで、水性アルコールゲルにおいて使用され得ることを示唆する(例18)。
【0242】
すべての引例、例えば本明細書に引用される出版物、特許出願及び特許は、個々の引例が引用により組み込まれることを個々に及び特別に示され、そして本明細書にその全体で示されているかのように同じ程度、引用により本明細書に組込まれる。
【0243】
この開示における(特に、請求項における)用語“a”及び“an”及び“the”及び類似する参照の使用は、特にことわらない限り、単数及び複数の両者を包含するよう解釈されるか、又は内容的に明確に否定される。本明細書に記載されるすべての方法は、特にことわらない限り、いずれかの適切な順序で実施され得るか、又は他方では、内容的に明確に否定される。本明細書に提供されるいずれか及びすべての例、又は典型的な用語(例えば、好ましい、好ましくは)の使用は、開示の内容をさらに例示することを単に意図するが、但し本発明を制限するものではない。本明細書における用語は、本発明の開示の実施に必要ないずれかの非請求の要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0244】
請求される開示の他の態様、例えば請求される発明の実施のための発明者に知られている最良の様式が本明細書に記載される。それらの中で、開示される態様の変動は、前述の開示を読むことにより、当業者に明らかになるであろう。本発明者は、適切なそのような変動(例えば、特徴又は態様を変更するか又は組合す)の当業者による使用を予測し、そして本発明者は、本明細書に特別に記載されるよりも、さもなければ本明細書の実施を意図する。
【0245】
従って、本発明は、適用できる法律により可能にされるように、請求項に引用される内容のすべての修飾及び同等物を包含する。さらに、すべての可能なその変動における上記に記載される要素のいずれかの組合せが、特にことわらない限り、本発明により包含され、又は他方では、内容により明確に否定される。
【0246】
個々の数値の使用は、それらの値が用語“約”又は“おおよそ”により先行されるかのように、近似値として言及される。同様に、本出願において特定される種々の範囲における数値は、特にことわらない限り、言及される範囲内の最小及び最大値が用語“約”又は“おおよそ”により先行されるかのように、近似値として言及される。この態様においては、言及される範囲以上及び以下の変動は、その範囲内の値と実質的に同じ結果を達成するために使用され得る。本明細書において使用され得る場合、用語“約”及び“おおよそ”とは、数値を言及する場合、開示される内容が問題の範囲又は要素に最も密接に関連されるか又は適切である、当業者にとってのそれらの明瞭且つ通常の意味を有するであろう。
【0247】
明確な数値境界からの広域量は多くの因子に依存する。例えば、考慮され得る因子のいくつかは、所定の量の変動が請求される内容の性能に基づいて有するであろう、要素及び/又は効果の臨界性、及び当業者に知られている他の考慮を包含する。本明細書に使用される場合、異なった数値についての異なった量の有意なディジットの使用は、用語“約”又は“おおよそ”の使用が特定の数値又は範囲をいかにして広くするよう使用するかの制限を意味するものではない。従って、一般的な件として、“約”又は“おおよそ”は、数値を広くする。また、範囲の開示は、最小値と最大値との間のあらゆる値を包含する連続範囲として、及び用語“約”又は“おおよそ”の使用により付与される範囲の拡大を意図するものである。
【0248】
従って、本明細書における値の範囲の説明は、特に断らない限り、その範囲内のそれぞれ別々の値を個々に言及する速記方法として作用するものとして単に意図し、そして個々の別々の値は引用により本明細書中に組込まれる。
本明細書に開示されるいずれかにより形成され得るか、又はそれに由来する、いずれかの範囲、比率及び比率範囲は、本発明の開示のさらなる態様をさらに表し、そしてそれらが明白に示されるように開示の一部として包含されることが理解されるべきである。これは、有限の上方及び/又は下方境界を包含するか、又は包含しない、形成され得る範囲を包含する。従って、特定の範囲、比率又は比率範囲に最も密接に関連する当業者は、そのような値が本明細書に示されるデータに明白に由来できることを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール(cannabidiol);
b. 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;
c. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び
d. 合計100%(wt/wt)に組成物をするのに十分な量での水、を含んで成る医薬組成物。
【請求項2】
前記カンナビジオールが前記組成物の約0.1%〜約5%(wt/wt)の量で、前記組成物の約1%〜約10%(wt/wt)の量で、前記組成物の約2.5%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約1%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記第1透過増強剤が、イソステアリン酸、オクタン酸、オレイン酸、オレイルアルコール、ラウリルアルコール、エチルオレエート、イソプロピルミリステート、ブチルステアレート、メチルラウレート、ジイソプロピルアジペート、グリセリルモノラウレート、テトラヒドロフリルアルコールポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレンオキシドのアルキルアリールエーテル、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル、ポリエチレンオキシドジメチルエーテル、ジメチルスルホキシド、グリセロール、酢酸エチル、アセト酢酸エステル、N−アルキルピロリドン及びテルペンから成る群から選択され、そして前記組成物の約0.1%〜約10%(wt/wt)の量で、前記組成物の約0.5%〜約10%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約3%〜約8%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記第1透過増強剤が、ジエチレングリコールモノエチルエーテルを含んで成り、そして組成物の約7.5%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記組成物がさらに、第2透過増強剤を含んで成る、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記第1透過増強剤がジエチレングリコールモノエチルエーテル又はオレイルアルコールを含んで成り、そして前記第2透過増強剤がイソプロピルミリステートを含んで成る、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記低級アルコールがエタノール又はイソプロピルアルコールであり、そして前記組成物の約25%〜約75%(wt/wt)の量で、前記組成物の約40%〜約70%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約45%〜約55%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項8】
増粘剤をさらに含んで成り、ここで前記増粘剤が、カルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸ポリマー、 中和されたアクリル酸ポリマー、 一部中和されたアクリル酸ポリマー、 Carbopol(商標)Ultrez 10、 Carbopol(商標)940、 Carbopol(商標)941、 Carbopol(商標)954、 Carbopol(商標)980、 Carbopol(商標)981、 Carbopol(商標)ETD 2001、 Carbopol(商標)EZ-2 及び Carbopol(商標)EZ-3、 Pemulen(商標)、 Noveon(商標)、 ポリカルボフィル、 Klucel(商標)、及びそれらの組合せから成る群から選択され、そして前記増粘剤が前記組成物の約0.1%〜約10%(wt/wt)の量で、前記組成物の約0.5%〜約5%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約1%〜約3%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項9】
第1酸化防止剤をさらに含んで成り、ここで前記第1酸化防止剤がクエン酸、ブチル化されたヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、グルタチオン、レチノール、 α-トコフェロール、 β-カロテン、 α-カロテン、ユビキノン、 ブチル化されたヒドロキシアニソール、エチレンジアミン四酢酸、セレニウム、亜鉛、リグナン、尿酸、リポ酸、及びN-アセチルシステインから成る群から選択され、そして前記組成物の約0.01%〜約1%(wt/wt)の量で、前記組成物の約0.05%〜約0.5%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約0.05%〜約0.2%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項10】
前記第1酸化防止剤が、組成物の約0.01%〜約1%(wt/wt)の量で存在するクエン酸である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
第2酸化防止剤をさらに含んで成り、ここで前記第2酸化防止剤がクエン酸、ブチル化されたヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、グルタチオン、レチノール、 α-トコフェロール、 β-カロテン、 α-カロテン、ユビキノン、 ブチル化されたヒドロキシアニソール、エチレンジアミン四酢酸、セレニウム、亜鉛、リグナン、尿酸、リポ酸、及びN-アセチルシステインから成る群から選択され、そして前記組成物の約0.01%〜約1%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項12】
前記第2酸化防止剤が、組成物の約0.01%〜約1%(wt/wt)の量で存在するブチル化されたヒドロキシトルエンである、請求項11記載の医薬組成物。
【請求項13】
プロピレングリコールをさらに含んで成り、ここで前記プロピレングリコールが前記組成物の約1%〜約25%(wt/wt)の量で、前記組成物の約1%〜約20%(wt/wt)の量で、又は前記組成物の約10%〜約22%(wt/wt)の量で存在する、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項14】
哺乳類へのカンナビジオールの経皮投与のための水性アルコールゲルであって、前記ゲルが、
a.約0.1%〜約20%のカンナビジオール;
b.約15%〜約95%の1〜6個の炭素原子を有するアルコール;
c.約0.5%〜約20%のジエチレングリコールモノエチルエーテル;
d.約0%〜約85%の水;及び
c.前記ゲルを約1000cps以上の粘度にするために、十分な量の増粘剤、及び任意の中和剤を含んで成る成分の組合せに起因し、ここで前記水性アルコールゲルは、Franzセルに固定されるヒト皮膚に適用される場合、(i)約0.01〜約30nモル/cm2/時の流れ;(ii)約30分〜約15時間の遅延時間;(iii)又は約1〜約30μモル/gの皮膚蓄積を平均してインビトロで有する、水性アルコールゲル。
【請求項15】
a. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;
b. 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;
c. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び
d. 組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量での水を含んで成り;そして哺乳類の皮膚に適用される、哺乳類への活性医薬剤の経皮又は局部投与のための薬物の調製のためへの医薬組成物の使用。
【請求項16】
哺乳類における医学的状態の処理のための薬物の調製のためへの医薬組成物の使用であって、ここで前記医薬組成物が、
a. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;
b. 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;
c. 約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び
d. 組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量での水を含んで成り;そして治療的有効量の前記組成物が医薬的状態の処理のために哺乳類の皮膚に投与され;そして前記医学的状態が、嘔気、嘔吐(vomiting)、嘔吐(emesis)、苦痛、消耗症候群、 HIV-消耗、化学療法誘発性嘔気及び嘔吐、アルコール飲用疾患、ジストニー、多発性硬化症、炎症性腸管疾患、 関節炎、皮膚炎、リウマチ性関節炎、全身性紅斑性狼瘡、消炎性、抗痙攣性、抗精神病性、酸化防止性、神経保護性、 抗−癌性、免疫調節性効果、末梢神経因性疼痛、ヘルペス後神経痛に関連する神経因性疼痛、糖尿病性神経障害、帯状疱疹、熱傷、光線性角化症、口腔痛み及び潰瘍、会陰側切開後疼痛、乾癬、心因痒み、接触性皮膚炎、湿疹、水疱性疱疹状皮膚炎、紅皮症、菌状息肉症、天疱瘡、重度の多型紅斑(例えば、スチーブンス・ジョンソン症候群)、脂漏性皮膚炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、原因不明の軟骨石灰化症、月経困難症に次ぐ関節痛、線維筋痛症、筋骨格痛、ニューロパシー性術後合併症、多発性筋炎、急性非特異性腱鞘炎、粘液嚢炎、上顆炎、外傷後の変形性関節症、変形性関節症、滑膜炎、若年性慢性関節リウマチ、 髪の毛の成長の阻害、膵臓炎及び アルコール依存症から成る群から選択されることを特徴とする使用。
【請求項17】
前記医学的状態が変形性関節炎である、請求項16記載の薬物の調製のためへの医薬組成物の使用。
【請求項18】
次の成分:
a. 組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;
b. 組成物の約15%〜約95%(wt/wt)の量で存在する、1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;
c. 約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び
d. 組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量での水を組合す段階を含んで成る方法により調製される医薬組成物。
【請求項19】
100gのゲル当たり次の量の成分:
a.約0.1g〜約20gのカンナビジオール;
b.約15g〜約95gの1〜6個の炭素原子を有する低級アルコール;
c.約0.1g〜約20gの第1透過増強剤;
d.約0.1g〜約15gの第1増粘剤;
e.任意には、約1000cps以上の粘度を有するゲルを形成するために十分な量の中和剤;及び
f.組成物を合計100gにするのに十分な量の水を組合す段階を含んで成る方法により調製されるカンナビジオールゲル。
【請求項20】
前記中和剤が、水性水酸化ナトリウム、 水性水酸化カリウム、水性水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、トロメタミン、アミノメチルプロパノール、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジイソプロパノールアミン、 Ethomeen C-25、ジ-2 (エチルヘキシル) アミン、 トリアミルアミン、 Jeffamine D- 1000、 b-ジメチルアミノプロピオニトリット、 Armeen CD、 Alamine 7D、ドデシルアミン 及びモルホリンから成る群から選択される、請求項19記載のカンナビジオールゲル。
【請求項21】
a.組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在するカンナビジオール;
b.組成物の約0.1%〜約20%(wt/wt)の量で存在する第1透過増強剤;及び
c.組成物を合計100%(wt/wt)にするのに十分な量の水を含んで成る医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2012−525416(P2012−525416A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508657(P2012−508657)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/032822
【国際公開番号】WO2010/127033
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(510254937)オールトランツ インコーポレイティド (5)
【Fターム(参考)】