説明

カンナビノイド受容体モジュレーターとしての1H−イミダゾール誘導体

【化1】


本発明は、カンナビノイド受容体のモジュレーターである一群の1H−イミダゾール誘導体、これらの化合物の製造方法、該イミダゾール誘導体の合成のために有用な新規中間体、これらの中間体の製造方法、有効成分として1種以上のこれらの1H−イミダゾール誘導体を含有する製薬学的組成物、ならびにカンナビノイド受容体が関与している精神医学的および神経学的障害の処置のためのこれらの製薬学的組成物の使用に関する。本化合物はR、R〜RおよびXが本明細書において与えられる意味を有する一般式(I)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カンナビノイド受容体のモジュレーターである一群の1H−イミダゾール誘導体、これらの化合物の製造方法、該イミダゾール誘導体の合成のために有用な新規中間体、これらの中間体の製造方法、有効成分として1種以上のこれらの1H−イミダゾール誘導体を含有する製薬学的組成物、ならびにカンナビノイド受容体が関与している精神医学的および神経学的障害の処置のためのこれらの製薬学的組成物の使用に関する。
【0002】
本発明は、また、有益な効果を与える薬物の製造のための本明細書に開示される化合物の使用に関する。有益な効果は、本明細書に開示されているか、または本明細書および当該技術分野の一般的知識から当業者には明らかである。本発明はまた、疾病または症状を処置または予防する薬物の製造のための本発明の化合物の使用に関する。より具体的には、本発明は、本明細書に開示されているか、または本明細書および当該技術分野の一般的知識から当業者には明らかな疾病または症状の処置のための新規な使用に関する。本発明の実施態様では、本明細書に開示される特定の化合物が薬物の製造のために使用される。
【背景技術】
【0003】
CB受容体モジュレーターとしての1H−イミダゾール誘導体は既に特許文献1より知られている。しかしながら、特許文献1に記述される化合物は比較的不十分な水性溶解度を特徴とする。本発明の目的は、カンナビノイド受容体調節活性を維持しながら、1H−イミダゾール誘導体の水性溶解度を改良することであった。この目的が如何にして達成されるかは、先行技術からは明白ではない。
【特許文献1】WO03/027076
【発明の開示】
【0004】
驚くべきことに、1H−イミダゾール核における5−アミノメチル部分の導入が、水性溶解度の増進をもたらすことがここに見い出された。さらにまた、該5−アミノメチル部分を含有する誘導体は、それらのカンナビノイド受容体調節活性、例えば、受容体拮抗性、受容体逆作動性または受容体(部分)作動性を保持する。
【0005】
本発明は、一般式(I):
【0006】
【化1】

【0007】
[式中、
−RおよびRは同じか異なり、そしてフェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルもしくはトリアジニルを表し、これらの基はメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、クロロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルスルホニル、フェニルおよびシアノからなる群から選ばれる、同じか異なっていてもよい1,2,3もしくは4個の置換基Yにより置換されていてもよく、またはRはナフチルを表すか、またはRはC1−8分枝状もしくは直鎖状アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキル−C1−2アルキル基、C3−8分枝状もしくは直鎖状ヘテロアルキル基、C5−7ヘテロシクロアルキル基またはC5−7ヘテロシクロアルキル−C1−2アルキル基を表し、これらの基はフッ素原子またはCFまたはOH基により置換されていてもよく、
−RおよびRは同じか異なり、そしてH、C1−5分枝状もしくは直鎖状アルキル基を表し、このアルキル基はヒドロキシ基または1〜3個のフッ素原子により置換されていてもよく、または
は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルコキシ基を表し、ただしここで、RはHまたはメチル基を表し、または
およびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって5〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の非芳香族、単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基はヘテロ原子が同じか異なっていてもよい群(N,O,S)からの1もしくは2個の環ヘテロ原子を含有し、これらの複素環式基はC1−3アルキル基、ヒドロキシ基もしくはフッ素原子によって置換されていてもよく、
−RはHまたはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチル基を表し、
−Xはサブグループ(i)または(ii)
【0008】
【化2】

【0009】
(ここで:
−Rは水素原子、またはC1−8分枝状もしくは直鎖状アルキル基、C1−3アルキル−SO−C1−4−アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7−シクロアルキル−C1−2−アルキル基、C5−7−ヘテロシクロアルキル−C1−2−アルキル基を表し、これらの基はヒドロキシ、メチルもしくはトリフルオロメチル基またはフッ素原子により置換されていてもよく、そしてこのC5−7−ヘテロシクロアルキル−C1−2−アルキル基は基(O,N,S)からの1もしくは2個のヘテロ原子を含有し、またはRはYが前記意味を有する1〜3個の置換基Yによりフェニル環において置換されていてもよいフェニル、ベンジル、フェネチルまたはフェニルプロピル基を表し、またはRはピリジルまたはチエニル基を表し、
−Rは水素原子、または分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル基を表し、
−Rは水素、分枝状もしくは直鎖状C1−8アルキルまたはC3−8−シクロアルキル−C1−2−アルキル基、分枝状もしくは直鎖状C1−8アルコキシ、C3−8シクロアルキル、C5−10ビシクロアルキル、C5−10ビシクロアルキル−C1−2アルキル、C6−10トリシクロアルキル、C6−10トリシクロアルキルメチルを表し、これらの基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有してもよく、そしてこれらの基はヒドロキシ基、1〜3個のメチル基、エチル基、または1〜3個のフッ素基により置換されていてもよく、またはRはYが前記意味を有する1〜3個の置換基Yによりフェニル環において場合によっては置換されていてもよいフェニル、フェニルアミノ、フェノキシ、ベンジル、フェネチルまたはフェニルプロピル基を表し、またはRはピリジルまたはチエニル基を表し、またはRは基NRを表し、ここでRおよびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって4〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有し,そしてこの複素環式基は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル、フェニル、ヒドロキシまたはトリフルオロメチル基またはフッ素原子によって置換されていてもよく、または
およびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって4〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有し,そしてこの複素環式基は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル、フェニル、アミノ、ヒドロキシまたはトリフルオロメチル基またはフッ素原子によって置換されていてもよい)
の1つを表す]
の化合物、ならびにそれらの製薬学的に許容できる塩およびプロドラッグに関する。
【0010】
式(I)を有する全化合物、ラセミ化合物、ジアステレオマーの混合物および個々の立体異性体は本発明に属する。したがって、潜在的に不斉な炭素原子における置換基がR−立体配置もしくはS−立体配置のいずれかにおいて存在する化合物は本発明に属する。
【0011】
プロドラッグは、それ自体不活性であるが1種以上の活性代謝物に変換される治療学的作用物である。プロドラッグは、親薬物分子の実用性に対するいくつかのバリヤーを克服するために使用される薬物分子の生体可逆性誘導体である。これらのバリヤーは、限定されるものではないが、溶解度、透過性、安定性、前全身性(presystemic)代謝および標的化限界(targeting limitations)を含む(Medical Chemistry:Principles and Practice,1994,ISBN 0−85186−494−5,Ed.:F.D.King,p.216;J.Stella,“Prodrugs as therapeutics”,Expert Opin.Ther.Patents,14(3),277−280,2004;P.Ettmayer et al.,“Lessons Learned from marketed and investigational prodrugs”,J.Med.Chem.,47,2393−2404,2004)。プロドラッグ、すなわち、いかなる既知の経路によってもヒトに投与された場合に式(I)を有する化合物に代謝される化合物は本発明に属する。特に、これは第1級もしくは第2級アミノまたはヒドロキシ基をもつ化合物に関する。そのような化合物は、有機酸と反応して、投与後に容易に除去できるさらなる基、例えば、限定されるものではないがアミジン、エナミン、Mannich塩基、ヒドロキシル−メチレン誘導体、O−(アシルオキシ−メチレンカルバメート)誘導体、カルバメート、エステル、アミドまたはエナミノンが存在する式(I)を有する化合物を生成することができる。
【0012】
本発明は特に、Xがサブグループ(ii)を表し、そしてすべての他の記号が前記のような意味を有する式(I)を有する化合物に関する。
【0013】
より具体的には、本発明は、Xがサブグループ(ii)を表し、そしてRがフェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルもしくはトリアジニルを表し、これらの基はメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、クロロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルスルホニル、フェニルまたはシアノの群からの、同じか異なっていてもよい1,2,3もしくは4個の置換基Yにより置換されていてもよく、またはRがナフチルを表し、そしてすべての他の記号が前記のような意味を有する式(I)の化合物に関する。
【0014】
合成の一般的態様
式(I)の化合物および式(II)と(VI)の合成中間体はそれぞれ種々の方法によって製造することができる。カンナビノイド受容体モジュレーターとして構造的に関連するイミダゾールの合成は、WO03/027076およびWO03/063781に記述されている。また抗肥満症化合物として構造的に関連するイミダゾールの合成は、WO03/040107に記述されている。具体的な方法の選択は、使用される試薬と官能基の適合性、保護基を使用する可能性、触媒作用、活性化およびカップリング試薬ならびに製造される最終化合物に存在する究極の構造的特徴のようなファクターに依存する。活性化およびアミンのカルボン酸へのカップリング法に関するさらなる情報は次において見い出すことができる:
a)M.Bodanszky and A.Bodanszky:The Practice of Peptide Synthesis,Springer−Vertag,New York,1994;ISBN:0−387−57505−7;
b)K.Akaji et al.,Tetrahedron Left.,1994,35,3315−3318;
c)F.Albericio et al.,Tetrahedron Left.,1997,38,4853−4856。
【0015】
トリメチルアルミニウムAl(CHで促進されるエステルのアミド化反応に関するさらなる情報は:J.I.Levin,E.Turos,S.M.Weinreb,Synth Commun.1982,12,989−993において見い出すことができる。求核試薬、求電子試薬および脱離基の概念に関するさらなる情報のためには、参照:M.B.Smith and J.March:Advanced Organic Chemistry,p.275,5thed.,(2001) John Wiley & Sons,New York,ISBN:0−471−58589−0。有機合成における保護基の付加および続く除去に関するさらなる情報は、T.W.Greene,P.G.M.Wuts,”Protective Groups in Organic Synthesis”,Third edition,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1999において見い出すことができる。
【0016】
本発明の化合物の適当な合成は次のとおりである:
合成経路A
式(II)
【0017】
【化3】

【0018】
[式中、R、R、Rは先に与えられた意味を有し、そしてR10は分枝状もしくは直鎖状アルキル基(C1−4)またはベンジル基を表す]を有する化合物と、レジオ選択性臭素化化合物、例えばN−ブロモスクシンイミド(NBS)との、遊離基開始剤、例えば過酸化ジベンゾイルの存在下、有機溶媒、例えばCCl中での反応は、式(III)
【0019】
【化4】

【0020】
[式中、R、R、RおよびR10は先に与えられた意味を有する]の化合物を生成することができる。式(III)を有する化合物と、一般式RNHのアミンとの反応は、一般式(IV)
【0021】
【化5】

【0022】
[式中、R、R、R、R、RおよびR10は先に与えられた意味を有する]の化合物を生成することができる。
【0023】
合成経路Aにしたがって得られた一般式(IV)の化合物は、WO03/027076に記述される操作と同様に、Xがサブグループ(ii)を表す一般式(I)の化合物に転化することができる。
【0024】
合成経路B
R、R、R、RおよびRが先に与えられた意味を有し、そしてR10が水素原子を表す式(IV)を有する化合物
【0025】
【化6】

【0026】
とN−メトキシ−N−メチルアミンとの反応は、式(V)
【0027】
【化7】

【0028】
[式中、R、R、R、RおよびRは先に与えられた意味を有する]の化合物を生成することができる。式(V)を有する化合物と、一般式R−MgBr(Grignard試薬)またはR−Li(有機リチウム試薬)の有機金属化合物との反応は、一般式(I)[式中、Xはサブグループ(i)を表す]の化合物を生成することができる。そのような反応は、好ましくは、無水の不活性有機溶媒中、N下で実施される。
【0029】
合成経路C
2−アリール−(1H)−イミダゾール−4−カルボキシレートは、Tetrahedron Lett.(1971),18,1439−1440(Heindel and Chun)に記述される操作にしたがって得ることができる。適当なイミダゾールN−原子の続いての誘導体化(例えば、N−アリール化またはN−アルキル化反応)は、式(VI)を有する化合物を製造することができる。式(VI)
【0030】
【化8】

【0031】
[式中、RおよびRは先に与えられた意味を有し、そしてR10は分枝状もしくは直鎖状アルキル基(C1−4)またはベンジル基を表す]を有する化合物と、非求核性塩基、例えばリチウムジイソプロピルアミド(LDA)、続く求電子試薬、例えばギ酸エチルエステルとの、不活性無水有機溶媒、例えばTHF中での反応は、一般式(VII)
【0032】
【化9】

【0033】
[式中、R、R、RおよびR10はこの合成経路において先に与えられた意味を有する]の化合物を生成することができる。還元剤、例えばNaCNBHの存在下、一般式RNHのアミンによる一般式(VII)を有する化合物の還元的アミノ化反応は、一般式(IV)
【0034】
【化10】

【0035】
[式中、R、R、R、R、RおよびR10はこの合成経路において先に与えられた意味を有する]の化合物を生成することができる。
【0036】
合成経路Cにしたがって得られた一般式(IV)の化合物は、WO03/027076に記述される操作と同様に、Xがサブグループ(ii)を表す一般式(I)の化合物に転化することができる。
【0037】
製薬学的に許容できる塩は、当該技術分野において周知の標準操作を用いて、例えば、本発明の化合物を適当な酸、例えば塩酸のような無機酸、または有機酸と混合することによって得られてもよい。
【0038】
本発明による化合物は、それらのカンナビノイド受容体調節活性により、精神医学的障害、例えば、精神病、不安、鬱病、注意不足、記憶障害、認識障害、食欲障害、肥満症、特に若年性肥満症および薬物誘導性肥満症、嗜癖、強烈な欲望、薬物依存、および神経学的障害、例えば神経変性障害、痴呆、失調症、筋痙攣、振顫、癲癇、多発性硬化症、外傷性脳傷害、卒中、パーキンソン病、アルツハイマー病、癲癇、ハンチントン病、ツーレット症候群、脳虚血、脳卒中、頭蓋脳外傷、卒中、脊髄傷害、神経炎症障害、プラーク硬化症、ウイルス性脳炎、髄鞘脱落に関連する障害の処置における使用のために、ならびにカンナビノイド神経伝達が関与する他の疾病に随伴する(敗血症性ショック、緑内障、がん、糖尿病、嘔吐、嘔気、喘息、呼吸疾患、胃腸障害、性的障害、肝硬変、胃潰瘍、下痢および心臓血管障害の処置を含む、神経病性疼痛障害を含む疼痛障害を包含する)の処置のために適当である。
【0039】
本発明の化合物のカンナビノイド受容体調節活性は、リパーゼ阻害剤と組み合わせて使用される場合に、それらを特に、肥満症、若年性肥満症および薬物誘導性肥満症の処置において有用にさせる。そのような組み合わせ調製物において使用できる化合物の特定の例は、(限定されるものではないが)合成リパーゼ阻害剤オルリスタット(orlistat)、リプスタチン(lipstatin)(ストレプトミセス・トキシトリシニ(Streptomyces toxytricini)由来)、エベラクトン(ebelactone)(ストレプトミセス・アブラビエンシス(Streptomyces aburaviensis)由来)、これらの化合物の合成誘導体、ならびにリパーゼ阻害活性を保持することが知られている植物の抽出物、例えば、アルピニア・オフシナルム(Alpinia officinarum)の抽出物または3−メチルエテルガランギン(methylethergalangin)(A.オフシナルム由来)のような抽出物から単離される化合物である。
【0040】
本発明の化合物は、補助物質および/または固形担体材料を用いて通常の加工手段によって投与のために適当な形態物をもたらすことができる。
【0041】
本発明の化合物は、化合物、より具体的には本明細書に開示されている特定の化合物の存在のために、本発明の重要かつ新規な実施態様である製薬学的組成物として一般に投与される。使用されてもよい製薬学的組成物の型は、限定されるものではないが、錠剤、噛むことができる錠剤、カプセル剤、液剤、非経口液剤、坐剤、懸濁剤、および本明細書に開示されているか、または本明細書および当該技術分野における一般的知識から当業者にとって明らかな他の型を含む。本発明の実施態様では、製薬学的パックまたはキットは、本発明の製薬学的組成物の1種以上の成分を充填された1個以上の容器を含有して提供される。そのような容器とともに、使用のための指図書、または製薬学的生産物の製造、使用もしくは販売を規制している政府機関によって規定された形態における注意書のような種々の文書が含まれ、これらの注意書は、ヒトまたは家畜への投与のための製造、使用もしくは販売の機関による認可を反映している。
【0042】
薬理学的方法
カンナビノイド−CB受容体に対するイン・ビトロの親和力
カンナビノイドCB受容体に対する本発明の化合物の親和力は、ヒトのカンナビノイドCB受容体が放射性リガンドとしての[H]CP−55,940との結合において安定にトランスフェクションされるチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞の膜調製物を使用して決定することができる。本発明の化合物の添加の有無による、[H]−リガンドをもつ新たに調製された細胞膜調製物のインキュベーション後、結合したリガンドと遊離のリガンドの分離がガラス繊維フィルター上の濾過によって実施される。フィルター上の放射能が液体シンチレーションカウンターによって測定される。
【0043】
カンナビノイド−CB受容体に対するイン・ビトロの親和力
カンナビノイドCB受容体に対する本発明の化合物の親和力は、ヒトのカンナビノイドCB受容体が放射性リガンドとしての[H]CP−55,940との結合において安定にトランスフェクションされるチャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞の膜調製物を使用して決定することができる。本発明の化合物の添加の有無による、[H]−リガンドをもつ新たに調製された細胞膜調製物のインキュベーション後、結合したリガンドと遊離のリガンドの分離がガラス繊維フィルター上の濾過によって実施される。フィルター上の放射能が液体シンチレーションカウンターによって測定される。
【0044】
イン・ビトロのカンナビノイド−CB受容体拮抗性
イン・ビトロのCB受容体拮抗性は、チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞においてクローン化されたヒトCB受容体によって調査できる。CHO細胞は、10%熱失活した胎児ウシ血清を補足したDulbecco改変Eagle培地(DMEM)において増殖される。培地が吸引され、そして胎児ウシ血清を含有しないが、[H]−アラキドン酸を含有するDMEMによって置換され、そして細胞培養保温器(5%CO/93%空気;37℃;水分飽和の雰囲気)中で一夜インキュベートされる。この期間中に、[H]−アラキドン酸が膜リン脂質に組み込まれる。試験当日、培地が吸引され、そして細胞が0.2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有する0.5mlのDMEMを用いて3回洗浄される。WIN55,212−2によるCB受容体の刺激は、PLAの活性化と、それに続く[H]−アラキドン酸の培地中への放出をもたらす。このWIN55,212−2に誘導される放出はCB受容体アンタゴニストによって濃度依存的に拮抗される。
【0045】
イン・ビボのカンナビノイド−CB受容体拮抗性
イン・ビボのCB拮抗性は、ラットにおけるCP−55,940で誘導される低血圧試験により調査することができる。オスの常圧ラット(225〜300g;Harlan,Horst,The Netherlands)がペントバルビタール(80mg/kg)により麻酔される。血圧は、Spectramed DTX−plus pressure transducer(Spectramed B.V.,Bilthoven,The Netherlands)の手段によって左頸動脈中に挿入されたカニューレを介して測定される。Nihon Kohden Carrier Amplifier(Type AP−621G;Nihon Kohden B.V.,Amsterdam,The Netherlands)による増幅後、血圧シグナルはPo−Ne−Mah data−acquisition program(Po−Ne−Mah Inc.,Storrs,USA)の手段によってパーソナルコンピューター(Compaq Deskpro 386s)に登録される。心拍数は拍動圧シグナルから誘導される。全化合物が、CB受容体アゴニストCP−55,940の投与前60分である麻酔の誘導前30分に、1%メチルセルロース中の微懸濁液として経口的に投与される。注射容量は10ml/kgである。血液動態の安定化後、CB受容体アゴニストCP−55,940(0.1mg/kg i.v.)が投与され、そして低血圧効果が確立される。(Wagner,J.A.;Jarai,Z.;Batkai,S.;Kunos,G.Hemodynamic effects of cannabinoids:coronary and cerebral vasodilation mediated by cannabinoid CB1 receptors.Eur.J.Pharmacol.2001,423,203−210);Lange,J.H.M.et al.,J.Med.Chem.2004,47,627−643。
【0046】
イン・ビボのカンナビノイド−CB受容体(部分)作動活性
本発明の化合物のカンナビノイド受容体作動活性または部分作動活性は、イン・ビボのカンナビノイドの効果の調査のような公表された方法にしたがって決定することができる(Wiley,J.L.et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.2001,296,1013)。
【0047】
水性溶解度の決定
化合物がDMSOに溶解されて10mg/mlの保存溶液を生成する。これらの保存溶液が数個のプレート上に分割される。数種の希釈濃度の溶液が、DMSOを用いてそれぞれ5,2.5,1.25,0.625および0.3125mg/mlに作成される。保存溶液およびこの保存溶液から各誘導された濃度の溶液が採取され、そして水またはバッファー含有の水により100倍に希釈される。各々の場合、これは、1%DMSO(v/v)およびそれぞれ100,50,25,12.5および6,25および3.125μg化合物/mlを含有する水溶液を生成する。沈殿の形成が各プレートにおいて決定される。測定は、HEPESバッファーを適用してpH=7、塩酸を適用してpH=2において実施される。水性溶解度は以下の表においてμg/mlで表される。
【0048】
合成が以下に記述される特定の化合物は、本発明をより詳細にさらに具体的に説明することを意図し、したがっていかなる点においても本発明の範囲を限定するものと考えてはならない。
【実施例1】
【0049】
特定の化合物の合成
化合物1の合成
パートA: 5−ブロモメチル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル
CCl(25ml)中1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(2.05g,5.00mmol)のマグネチック撹拌混合液に、N−ブロモスクシンイミド(NBS)(1.34g,7.53mmol)および過酸化ジベンゾイル(10.0mg,アッセイ75%,0.0310mmol)を添加し、そして得られる混合液を38時間還流した。生成した沈殿を濾過によって除去した。濾液をブラインおよび水で連続して洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、そして真空濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/アセトン=98/2(v/v))によって精製して、5−ブロモメチル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(1.29g,収率53%)を無定形固体として得た。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.45(t,J=7Hz,3H),4.48(q,J=7Hz,2H),4.72(s,2H),7.18−7.43(m,7H)。
【0050】
パートB: アセトニトリル(40ml)中5−ブロモメチル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(11.69g,23.9mmol)のマグネチック撹拌混合液に、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(5.2ml,30mmol)およびピロリジン(1.7g,23.9mmol)を添加し、そして得られる溶液を室温で2時間反応させる。水(250ml)を添加し、そして得られる混合液をジクロロメタンで3回抽出する。回収したジクロロメタン層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして真空濃縮する。続いて、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=20/80(v/v))による精製で、1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(3.7g,収率32%)を得る。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ 1.42(t,J=7Hz,3H),1.62−1.72(m,4H),2.42−2.50(m,4H),3.83(s,2H),4.43(q,J=7Hz,2H),7.17−7.40(m,7H)。
【0051】
パートC: シクロヘキシルアミン(0.91ml,8mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解し、そして(CHAl(ヘプタン中2M溶液4ml,8mmol)を添加する。得られる混合液を室温で10分間撹拌し、そして1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチル(1.8g,3.8mmol)を添加する。得られる混合液を室温で16時間撹拌し、NaHCO水溶液中に注入し、30分間撹拌し、そしてHyfloで濾過する。濾液をジクロロメタンにより2回抽出する。有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、そして真空濃縮する。続いて、フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=98/2(v/v))による精製で、N−シクロヘキシル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド、化合物1(1.06g,収率53%)を得る。融点:155−157℃。
【0052】
【化11】

【0053】
同様に、次の化合物2〜6を製造した:
2. N−シクロヘキシル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(N−エチル,N−メチルアミノメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド。融点:135−136℃。
【0054】
【化12】

【0055】
3. N−(ピペリジン−1−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド。融点:163−166℃。
【0056】
【化13】

【0057】
4. N−シクロヘキシル−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 1.12−1.68(m,6H),1.72−1.80(m,2H),1.99−2.06(m,2H),2.18(s,6H),3.65(s,2H),3.88ー4.00(m,1H),7.22−7.37(m,8H)。
【0058】
【化14】

【0059】
5. N−(ピペリジン−1−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(ピロリジン−1−イルメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド.2HCl。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 1.46−1.56(m,2H),1.79−1.96(m,8H),2.90−3.00(m,2H),3.26−3.50(m,6H),4.57(brs,2H),7.45−7.60(m,6H),7.70(d,J=8Hz,1H),10.95(brs,2H)。
【0060】
【化15】

【0061】
6. N−(ピペリジン−1−イル)−1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−5−(N−エチル,N−メチルアミノメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.86(t,J=7Hz,3H),1.38−1.46(m,2H),1.72−1.78(m,4H),2.14(s,3H),2.36(q,J=7Hz,2H),2.82−2.86(m,4H),3.72(s,2H),7.21−7.31(m,6H),7.34(d,J=2Hz,1H),8.16(brs,1H)。
【0062】
【化16】

【実施例2】
【0063】
水性溶解度の決定
一般式(I)の2種の化合物、化合物1および4、ならびに化合物1−(4−クロロフェニル)−2−(2,4−ジクロロフェニル)−N−シクロヘキシル−1H−イミダゾール−4−カルボキサミド(WO03/063781からの化合物3)の水性溶解度が、前記操作にしたがって決定された。結果は表1に示される。
【0064】
【表1】

【実施例3】
【0065】
薬理学的データ
前記アッセイにより得られた本発明の化合物のサブセットの薬理学的試験結果が、以下の表2に与えられる:
【0066】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

[式中、
−RおよびRは同じか異なり、そしてフェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルもしくはトリアジニルを表し、これらの基はメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、クロロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルスルホニル、フェニルおよびシアノからなる群から選ばれる、同じか異なっていてもよい1,2,3もしくは4個の置換基Yにより置換されていてもよく、またはRはナフチルを表すか、またはRはC1−8分枝状もしくは直鎖状アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキル−C1−2アルキル基、C3−8分枝状もしくは直鎖状ヘテロアルキル基、C5−7ヘテロシクロアルキル基またはC5−7ヘテロシクロアルキル−C1−2アルキル基を表し、これらの基はフッ素原子もしくはCFもしくはOH基により置換されていてもよく、
−RおよびRは同じか異なり、そしてH、C1−5分枝状もしくは直鎖状アルキル基を表し、このアルキル基はヒドロキシ基または1〜3個のフッ素原子により置換されていてもよく、または
は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルコキシ基を表し、ただしここで、RはHまたはメチル基を表し、または
およびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって5〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の非芳香族、単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基はヘテロ原子が同じか異なっていてもよい群(N,O,S)からの1もしくは2個の環ヘテロ原子を含有し、これらの複素環式基はC1−3アルキル基、ヒドロキシ基もしくはフッ素原子によって置換されていてもよく、
−RはHまたはメチル、エチル、プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチル基を表し、
−Xはサブグループ(i)または(ii)
【化2】

(ここで:
−Rは水素原子、またはC1−8分枝状もしくは直鎖状アルキル基、C1−3アルキル−SO−C1−4−アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7−シクロアルキル−C1−2−アルキル基、C5−7−ヘテロシクロアルキル−C1−2−アルキル基を表し、これらの基はヒドロキシ、メチルもしくはトリフルオロメチル基またはフッ素原子により置換されていてもよく、そしてこのC5−7−ヘテロシクロアルキル−C1−2−アルキル基は基(O,N,S)からの1もしくは2個のヘテロ原子を含有し、またはRはYが前記意味を有する1〜3個の置換基Yによりフェニル環において置換されていてもよいフェニル、ベンジル、フェネチルまたはフェニルプロピル基を表し、またはRはピリジルまたはチエニル基を表し、
−Rは水素原子、または分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル基を表し、
−Rは水素、分枝状もしくは直鎖状C1−8アルキルまたはC3−8−シクロアルキル−C1−2−アルキル基、分枝状もしくは直鎖状C1−8アルコキシ、C3−8シクロアルキル、C5−10ビシクロアルキル、C5−10ビシクロアルキル−C1−2アルキル、C6−10トリシクロアルキル、C6−10トリシクロアルキルメチルを表し、これらの基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有してもよく、そしてこれらの基はヒドロキシ基、1〜3個のメチル基、エチル基、または1〜3個のフッ素基により置換されていてもよく、またはRはYが前記意味を有する1〜3個の置換基Yによりフェニル環において場合によっては置換されていてもよいフェニル、フェニルアミノ、フェノキシ、ベンジル、フェネチルまたはフェニルプロピル基を表し、またはRはピリジルまたはチエニル基を表し、またはRは基NRを表し、ここで
−RおよびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって4〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有し,そしてこの複素環式基は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル、フェニル、ヒドロキシまたはトリフルオロメチル基またはフッ素原子によって置換されていてもよく、または
−RおよびRはそれらが結合されている窒素原子と一緒になって4〜10個の環原子を有する飽和もしくは不飽和の単環式もしくは二環式の、複素環式基を形成し、この複素環式基は基(O,N,S)からの1個以上のヘテロ原子を含有し,そしてこの複素環式基は分枝状もしくは直鎖状C1−3アルキル、フェニル、アミノ、ヒドロキシまたはトリフルオロメチル基またはフッ素原子によって置換されていてもよい)
の1つを表す]
の化合物、およびすべての立体異性体、ならびにそれらの製薬学的に許容できる塩およびプロドラッグ。
【請求項2】
Xがサブグループ(ii)を表し、そしてすべての他の記号が請求項1に与えられた意味を有する一般式(I)を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xがサブグループ(ii)を表し、Rがフェニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルもしくはトリアジニルを表し、これらの基がメチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、クロロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチルスルホニル、フェニルまたはシアノの群からの、同じか異なっていてもよい1,2,3もしくは4個の置換基Yにより置換されていてもよく、またはRがナフチルを表し、そしてすべての他の記号が請求項1に与えられた意味を有する、式(I)を有する請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
一般式(I)の化合物の合成において有用である、一般式(IV)
【化3】

[式中、R、R、R、RおよびRは請求項1において与えられた意味を有し、そしてR10は水素原子、直鎖状もしくは分枝状C1−4アルキル基またはベンジル基を表す]の化合物。
【請求項5】
一般式(VII)
【化4】

[式中、RおよびRは請求項1において先に与えられた意味を有し、そしてRは、フッ素原子またはCFまたはOH基により置換されていてもよい、C1−8分枝状もしくは直鎖状アルキル基、C3−7シクロアルキル基、C3−7シクロアルキル−C1−2アルキル基、C3−8分枝状もしくは直鎖状ヘテロアルキル基、C5−7ヘテロシクロアルキル基またはC5−7ヘテロシクロアルキル−C1−2アルキル基を表し、そしてR10は分枝状もしくは直鎖状アルキル基(C1−4)またはベンジル基を表す]の化合物。
【請求項6】
有効成分として請求項1〜3のいずれか1つに記載の少なくとも1種の化合物を含有する製薬学的組成物。
【請求項7】
薬物として使用するための請求項1〜3のいずれかに記載の化合物またはそれらの塩。
【請求項8】
カンナビノイド神経伝達が関与する障害の処置用の製薬学的組成物の製造のための請求項1〜3のいずれか1つに記載の化合物の使用。
【請求項9】
障害が、精神病、不安、鬱病、注意不足、記憶障害、認識障害、食欲障害、肥満症、特に若年性肥満症および薬物誘導性肥満症、嗜癖、強烈な欲望、薬物依存、および神経学的障害、例えば神経変性障害、痴呆、失調症、筋痙攣、振顫、癲癇、多発性硬化症、外傷性脳傷害、卒中、パーキンソン病、アルツハイマー病、癲癇、ハンチントン病、ツーレット症候群、脳虚血、脳卒中、頭蓋脳外傷、卒中、脊髄傷害、神経炎症障害、プラーク硬化症、ウイルス性脳炎、髄鞘脱落に関連する障害、ならびに敗血症性ショック、緑内障、がん、糖尿病、嘔吐、嘔気、喘息、呼吸疾患、胃腸障害、性的障害、肝硬変、胃潰瘍、下痢および心臓血管障害の処置を含む、神経病性疼痛障害を含む疼痛障害を始めとするカンナビノイド神経伝達に随伴する他の疾病であることを特徴とする、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
該障害が摂食障害、特に肥満症、若年性肥満症および薬物誘導性肥満症でることを特徴とする、請求項8に記載の使用。
【請求項11】
該製薬学的組成物がまた少なくとも1種のリパーゼ阻害剤を含有することを特徴とする、摂食障害、特に肥満症、若年性肥満症および薬物誘導性肥満症の処置用の製薬学的組成物の製造のための請求項1に記載の化合物の使用。
【請求項12】
該リパーゼ阻害剤がオルリスタット(orlistat)またはリプスタチン(lipstatin)であることを特徴とする、請求項11に記載の使用。

【公表番号】特表2007−509048(P2007−509048A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534770(P2006−534770)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/EP2004/052575
【国際公開番号】WO2005/040130
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(501439149)ソルベイ・フアーマシユーチカルズ・ベー・ブイ (71)
【Fターム(参考)】