説明

カーテン生地

【課題】従来よりも高い遮光性を有するカーテン生地の提供。
【解決手段】第1の布材(11)と第2の布材(12)と、前記第1の布材と前記第2の布材との間に配置されている遮光材(13)と、を備えており、前記遮光材は、フィルム層(131)と、該フィルム層の前記第1の布材に面している一面に形成された遮光層(132)と、からなることを特徴とするカーテン生地を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカーテン生地に関し、特に、光を確実に遮蔽することができるカーテン生地に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカーテン生地は、例えば特許文献1に記載されているものがある。
【0003】
特許文献1に記載されているカーテン生地は、縦糸を使用した表地と裏地と、表地と裏地との間に黒い横糸を使用して遮光性を備えた中間層とを備えてなる織物であるので、光が縦糸と横糸との間に生じる微細な孔を通過しやすく、遮光性が十分でないことは明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−136041号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて、従来よりも高い遮光性を有するカーテン生地の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明は、第1の布材と、第2の布材と、前記第1の布材と前記第2の布材との間に配置されている遮光材と、を備えており、前記遮光材は、フィルム層と、該フィルム層のいずれか一面に形成された遮光層と、からなっていることを特徴とするカーテン生地を提供する。
【0007】
上記カーテン生地において、前記フィルム層はポリエチレンテレフタレートからなり、前記遮光層は金属層であって前記フィルム層にめっき形成されているものであることが好ましい。
【0008】
上記カーテン生地において、前記第1の布材及び前記第2の布材には、不織布を使用することもできる。
【0009】
上記カーテン生地において、前記金属層は、亜鉛めっきまたはアルミニウムめっきによって形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
上記構成により、本発明は第1の布材と第2の布材との間に遮光材が配置されているので、織物からなる布材にいくら微細な孔があっても、光は遮光材により遮蔽されるので、従来よりも高い遮光性を有する上、従来と同じ手触りを持つカーテン生地を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明のカーテン生地の構成が示される一部拡大分解図である。
【図2】本発明のカーテン生地が適用されるプリーツカーテンの構成が示される分解図である。
【図3】本発明のカーテン生地の構成が示される一部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1〜図3に示されているように、本発明のカーテン生地1はプリーツカーテン2に適用することができる。図2に示されているプリーツカーテン2は、ケース体21と、ケース体21から離れることができるように構成されている可動プレート22と、ケース体21と可動プレート22とを繋ぐ引き紐23とを備えており、本発明のカーテン生地1は両端がそれぞれケース体21と可動プレート22とに固定され、且つ引き紐23により貫通されるように折り畳まれている。この構成により、可動プレート22がケース体21から離れると、本発明のカーテン生地1は展開される。このプリーツカーテン2は本発明のカーテン生地の適用例に過ぎず、本発明のカーテン生地は、例えばロールカーテンやたくし上げカーテンなど、遮光効果が必要とされる布材にすべて適用されることができる。ちなみに本発明の特徴はこのプリーツカーテン2とは何の関係もないので、このプリーツカーテン2に関する詳しい説明は省略する。
【0013】
本発明のカーテン生地1は、第1の布材11と第2の布材12と、第1の布材12と第2の布材12との間に配置されている遮光材13とを備えており、遮光材13は、フィルム層131と、該フィルム層131のいずれか一面に形成されている遮光層132とからなるものである。
【0014】
第1の布材11及び第2の布材12には、縦糸と横糸とからなる織物、または不織布を使用することができる。その表面に図柄をプリントすることができ、そして織物を使用する場合においては、縦糸と横糸との色を用いて図柄を作り出すこともできるため、上品な質感を提供できる。この実施形態において、第1の布材11及び第2の布材12はコストダウンの観点から不織布を使用している。
【0015】
フィルム層131に関して、可撓性を有する樹脂材料であればその材料について特に制限はない。遮光層132に関しても光を遮蔽できる材料であれば特に制限はないが、亜鉛めっきまたはアルミニウムめっきなどの金属層を使用することが好ましい。また、フィルム層131の両面にそれぞれ遮光層132を形成することもできる。また、この実施形態において、遮光層132はフィルム層131の第1の布材11に面している一面に形成されている。
【0016】
この実施形態において、フィルム層131にはポリエチレンテレフタレート(PET)が使用され、そして遮光層132はフィルム層131の一面に亜鉛めっきで形成された金属層である。
【0017】
本発明のカーテン生地1の製造法に関しては、まずはフィルム層131の一面に遮光層132をめっき形成して遮光材13として作成してから、同じサイズの第1の布材11と第2の布材12との間に入れて結合または接着させることにより製造することができる。
上記説明では本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定して狭義に解釈されるものではなく、即ち本発明の精神の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0018】
上記構成により、本発明のカーテン生地1はフィルム層131に可撓性を有する樹脂材料を使用するので、カーテン生地1の折り畳みや展開作業がフィルム層131の物理特性に妨げられることはない。また、本発明のカーテン生地1が展開される際、その表裏両面はすべて織物または不織布の手触りになっている上、第1の布材11と第2の布材12とに微細な孔があっても、金属材料を使用する遮光層132光を確実に遮蔽することができる。更に、金属材料を使用する遮光層132は、電波を遮蔽する効果も備えている。
【0019】
したがって、本発明のカーテン生地1は例えばロールカーテンやたくし上げカーテン、またはプリーツカーテンなど、遮光効果が必要される布材にすべて適用することができる。
【符号の説明】
【0020】
1 カーテン生地
11 第1の布材
12 第2の布材
13 遮光材
131 フィルム層
132 遮光層
2 プリーツカーテン
21 ケース体
22 可動プレート
23 引き紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の布材と第2の布材と、
前記第1の布材と前記第2の布材との間に配置されている遮光材と、
を備えており、
前記遮光材は、フィルム層と、該フィルム層のいずれか一面に形成された遮光層と、からなることを特徴とするカーテン生地。
【請求項2】
前記フィルム層はポリエチレンテレフタレートからなり、前記遮光層は金属層であって、前記フィルム層にめっき形成されているものであることを特徴とする請求項1に記載のカーテン生地。
【請求項3】
前記第1の布材及び前記第2の布材は、いずれも不織布からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカーテン生地。
【請求項4】
前記金属層は、亜鉛めっきまたはアルミニウムめっきで形成されたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のカーテン生地。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−215(P2013−215A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132188(P2011−132188)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(503033404)
【Fターム(参考)】