説明

カーテン

【課題】 一度調整した丈を、再度、長くする、或いは短くする調整を簡単且つ自由に調整することができるフリーサイズカーテンを提供する。
【解決手段】 正面視略矩形状をしたカーテン本体1の一側面に、下部から鉛直方向上方に向かって係脱可能な雄・雌部材2a,2bからなる複数の止め具2を、該カーテン本体1の幅方向の側縁と平行に複数列取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓や出入り口等に遮光用、仕切り用として取り付けるカーテンに関し、更に詳しくは丈の長さを自由に調整できるフリーサイズのカーテンに関する。
【背景技術】
【0002】
普通、建物の窓や出入り口等に遮光や目隠し等の目的で取り付けるカーテンは、その窓や出入り口のサイズを計測し、その計測データに基づいて縫製するオーダーカーテンが一般的である。
又、最近は特別な注文建築は別として、大方の住宅における窓のサイズは規格サイズが多く、その為、それらに対応した既製カーテン(例えば、178cm、200cm、210cmの基本3サイズ)が出回っている。
【0003】
しかし、引越しした場合、引越し先の住宅の窓サイズを計測し、サイズが引っ越し前と同じであれば、以前使用していたカーテンをそのまま使用することができるが、サイズが違えば改めて注文しなければならず、注文したカーテンが出来上がってくるまでは、サイズが合わない以前使用していたカーテンを使用するか、或いは注文したカーテンが出来上がってくるまではカーテン無しで生活する等、余儀なくされた。
【0004】
更に、お気に入りのオーダーカーテンは、出来上がり納品されるまで1週間から10日程度かかる。又、正面付レールか天井付レールか、更にはカーテンを取り付けるレールの位置と窓枠の形などによってカーテンのサイズの測り方は異なるが、多少専門的な知識が必要である。
【0005】
そこで、窓のサイズに応じて丈サイズを調整可能としたカーテンが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
特許文献1に記載の丈が伸びる既製カーテンは、既製カーテンの裾折り返しを既製カーテンの裏面へ折り返してすくい縫いで固定したもので、すくい縫いを引き抜くことで折り返しを下方に垂らすことができ、それにより丈を伸ばす(長くする)ことができるというものである。
【0006】
又、特許文献2に記載のカーテンは、カーテンの裾を折り返し、その折り返し部にテープを接着し、アイロンをかけてテープを溶着し、折り返し部を固着したもので、裾の調整を簡単に行うことができるというものである。
【0007】
特許文献3に記載のすそ丈調整自在カーテンは、カーテン本体の一面の下端縁に多数の係合子よりなる係合部(面ファスナー)を設け、他面の前記係合部よりも上方部位には該係合子と係合する係合子が当該他面に間隙をおいて対向するよう設けられてなる被係合部(面ファスナー)を、その下部側より前記係合部が前記対向間隙内に挿入し得るよう、前記下端縁に沿ってカーテン本体の幅方向に設けたもので、カーテンの下端縁を裏側に折り返し、その折り返した端部の係合部を被係合部に係着することですそ丈を調整するというものである。
【0008】
しかし、引用文献1に記載のカーテンは、裾折り返しを固定するすくい縫いを引き抜くことで折り返し部分を下方に垂らして長くすることはできるが、目的の長さに調整固定することはできない。又、裾折り返し部がすくい縫いされているカーテンの丈を更に短くする場合は、一度すくい縫いを引き抜いて長く伸ばし、改めて目的の長さになるように折り返してすくい縫いで固定するか、すくい縫いされている裾を再度折り返してすくい縫い固定する必要がある。何れにしても、すくい縫いを引き抜いて丈を長く伸ばした後、再び丈を短くする場合、再度すくい縫いをしなければならないという不便さがある。
【0009】
又、引用文献2に記載のカーテンは、最初に丈の調整を行う作業は簡単であるが、引越し等で窓のサイズが変わり、カーテンの丈を長くする場合、前記溶着部分を剥がさなければならないが、非常に面倒であると共に、丁寧に剥がさないとカーテン生地を傷付けてしまう問題を有する。また、更に丈を短くする場合、折り返して溶着されている裾の部分を更に折り返して固定することで短くすることができるが、二重三重に折り返すため、裾の部分が分厚く成り、見栄えが悪くなるという問題を有する。
【0010】
引用文献3に記載のカーテンは、カーテンの幅方向に沿って係合部と被係合部を構成する面ファスナーが取り付けられている。この面ファスナーは硬いテープに係合子が植え付けられて形成されている為、カーテンを開ける(幅方向を畳む)動きが前記係合子及び被係合子で阻害されという問題点を有する。そして、調整幅を大きくしようとすればするほど、その問題は顕著になる。
何れにしても、特許文献1、2に記載のカーテンでは一度調整した丈の長さを、長く伸ばす、短くする等の丈の調整を自由に行うことはできないものである。
【0011】
【特許文献1】実開平6−21488号公報
【特許文献2】実開平7−16680号公報
【特許文献3】実公昭60−38943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一度調整した丈を、再度、長くする、或いは短くする調整を簡単且つ自由に調整することができるフリーサイズカーテンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明が講じた技術的手段は、正面視略矩形状をしたカーテン本体の一側面(裏側)に、下部から鉛直方向上方に向かって係脱可能な雄部材と雌部材からなる複数の止め具を、該カーテン本体の幅方向の側縁と平行に複数列取り付けたことを特徴とする(請求項1)。
前記カーテン本体の素材としては、今日、カーテンとして一般的に用いられているポリエステル、布地、不織布、遮光性に優れた素材等を使用し、その形態もフラットタイプ、タック取りカーテン等、何れでもよい。
又、止め具が取り付けられるカーテン本体の一側面(裏側)とは、カーテン本体を窓等に掛けた時、窓と対向する面を意味する。
【0014】
又、カーテン本体のサイズは特に限定はないが、例えば幅110cm、丈220cmとし、上縁に沿って芯地(フック取付用テープ)が取り付けられ、フックが取り付けられるように構成されている。
前記カーテン本体の裏側下部に取り付ける止め具としては、ホック、面ファスナー等が挙げられる。そして、その止め具の列数はカーテン本体の下部を折り返して止めることが必要であるから、少なくとも幅方向の両端及びその中央部の3箇所は必要で、あとは取付の列が多ければ多いほど、折り返した裾を綺麗に止めることができる。又、止め具の列の長さ、即ち雄部材と雌部材の取付間隔は、丈の調整幅に応じて決定し、例えば、丈の調整幅が約40cmであれば止め具の列の長さはその倍の約80cmとし、その範囲内に雄・雌部材を適宜配置固定する。
【0015】
上記手段によれば、カーテン本体の裾を裏側に折り返し、その折り返した部分を雄部材と雌部材の係着によって止めることで丈の調整を行うことができる。そして、調整した丈を再度変更する場合は雄部材と雌部材の係合を外し、調整しようとする丈に合わせて雄部材と雌部材の係合を変えることで簡単に変更することができる。
【0016】
前記止め具はカーテン本体に直接、縫着、或いは接着等によって取り付けてもよいが、予めテープ状或いはカーテン本体の横幅と略同じサイズの基布の一側面に止め具の雄部材と雌部材を固着した止め具テープを用意し、その止め具テープをカーテン本体の一側面に、幅方向側縁と平行に固着するようにしてもよい(請求項2)。
止め具テープをカーテン本体に固定する方法は、縫着、接着等、何れでもよい。又、基布に固着する雄部材と雌部材の配置は、折り返した部分がカーテン本体の裏側と対応した時、雄部材と雌部材が対応して係合するように配置する。
【0017】
上記手段によれば、各列の雄部材と雌部材の位置を揃えて簡単に取り付けることができる。又、止め具の交換を簡単に行うことができる。更に、止め具テープはカーテン本体の側縁と平行に取り付けられているため、止め具テープがカーテン本体の幅方向の折り畳みを阻害することはない。
【0018】
そして、前記止め具テープとしては、例えば、基布の長手方向の一方端寄り(カーテン本体の下端寄り)に雄部材又は雌部材の一方を固着し、基布のその他の部分には長手方向に沿って前記部材と係脱する他方の部材を所定の間隔をおいて固着する(請求項3)。具体的には、例えばカーテン本体の下端寄りに雄部材を1個配置し、その雄部材より上方に雌部材を所定間隔(例えば、5cm間隔)おいて多数配置固定する。
【0019】
上記手段によれば、カーテン本体の裾を裏側に折り返し、折り返した端部の雄部材(又は雌部材)を好みの高さの位置で雌部材と止めることで簡単に丈の調整を行うことができる。尚、この場合、折り返した裾の固定は雄部材と雌部材の1箇所の係合のみであるため、折り返した裾部分が膨らむ(丸くなる)のが気になる場合は、アイロンで綺麗に折り目を付けるようにしてもよい。
【0020】
又、前記止め具テープは、基布の一側面に、長手方向に沿って雄部材と雌部材を交互に配置固定した構成としてもよい(請求項4)。その場合の雄部材と雌部材の間隔は、上記同様、例えば5cm間隔とする。勿論、雄部材と雌部材の間隔は任意であるが、部材相互の間隔は統一する。
【0021】
上記手段によれば、カーテン本体の裾を裏側に折り返し、その折り返し部分を雄部材と雌部材を対応させて止めることで、折り返した部分を複数の雄部材と雌部材の係着によって固定することができる。それにより、折り返した裾部分が膨らむ(丸くなる)のを解消することができる。
【0022】
前記雄・雌部材の止め具としては各種存在するが、ホックが好適である(請求項5)。
雄・雌部材の止め具として面ファスナーも使用できるが、面ファスナーの場合は糸屑等が付着しやすく、糸屑が付着すると係着強度が低下する等の不具合が生じるが、ホックの場合は長期に亘って安定した係着を保持することができる。
【0023】
又、前記カーテン本体をカーテンレールのランナーに吊り下げるフックとして、フックを所定範囲内、上下移動可能としたアジャスターフックを取り付ける(請求項6)。
上記手段によれば、裾の折り返しによる丈長さの調整に加えて、アジャスターフックによってカーテン本体の吊り下げ位置を所定の範囲内で上下調整できるため、カーテン丈を最適な長さに調整して、最適な位置に吊り下げることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明のカーテンは請求項1記載の構成により、裾を裏側に折り返し、その折り返した部分を雄・雌部材の係着で止めることで、カーテンの丈を窓のサイズ、開口部のサイズに合わせて簡単に調整することができる。
従って、窓サイズを計測することなく簡単に丈を調整することができると共に、引っ越して窓のサイズが変わる、或いはカーテンレールのタイプや位置等が変わった場合でも、止め具を外し、改めて雄・雌部材の係着位置を変えることで、カーテンレールのタイプや位置、取り付け場所を気にする必要なくカーテンの丈を容易に調整することができる。
よって、仕様サイズ内であれば、買い替えすることなく、丈を調整して引き続き利用することができ、経済的なカーテンを提供できる。
【0025】
又、カーテンの丈の調整の他に、例えば夏は外の風を入れたいけれど、カーテンを開けるとプライバシーが心配という場合、裾を長めに折り返して止めることで、窓の下側を開放でき、プライバシーを確保しながら外の風を入れることができる。同様に、冬はカーテンと床の隙間から冷たい風が入る場合は、折り返しを外すことでカーテンの裾が床まで垂れて隙間風が入るのを防止することができる。
更に、止め具テープはカーテンの側縁と平行に取り付けられているため、該止め具テープがカーテンの幅方向の折り畳みを阻害することはなく、スムーズな折り畳みを確保することができる。
【0026】
又、請求項2記載の構成により、カーテン本体に固着する各列の止め具の位置を簡単に揃えて取り付けることができると共に、止め具の交換も容易に行うことができる。
更に、請求項3記載の構成とした場合は、各列とも1個の雄部材と雌部材の係着で丈の調整を簡単に行うことができる。
また、請求項4記載の構成とした場合は、折り返した裾部分を各列とも複数個の雄部材と雌部材の係着で止めることができるため、折り返し部が丸く膨らむのを防止でき、裾を綺麗に仕上げることができる。
更にまた、請求項5記載の構成とした場合は、面ファスナーが糸屑の付着等により係着力が低下する問題点を有するのに対し、長期に亘って安定した係着力を保持することができる。従って、再三、止め具の係脱を繰り返しても確実に丈の調整状態を維持することができる。
又、請求項6記載の構成により、前記丈の調整に加えて吊り下げ位置の調整ができるため、両方の調整により最適なサイズ(丈長さ)のカーテンを最適な状態で吊り下げ配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、カーテンAを示す裏面図で、正面視矩形状に形成したカーテン本体1の裏側下部に、係脱可能な雄部材2aと雌部材2bからなる止め具2が取り付けられた止め具テープ3又は3’が、カーテン本体1の下端部から鉛直方向上方に向かって所定高さ位置まで固着されている。そして、その止め具テープ3又は3’はカーテン本体1の幅方向に沿い一定間隔をおいて多数本(図面では8本)が固定されている。
【0028】
上記カーテン本体1は、素材にポリエステル地を用い、正面視矩形状を呈したフラットカーテンタイプ(上部にタッグがない)に形成され、その上部縁に沿って芯地5が取りそのあいだ付けられ、該芯地5にアジャスターフック6が所定間隔をおいて取り付けられている。
アジャスターフック6は、カーテン本体1をカーテンレールに装着されているランナーに引っ掛けて吊り下げ支持するもので、図9に示すようにカーテン本体1の上縁に取り付けた芯地5に本体6”を差し込み、フック6’を本体6”に沿って所定範囲(例えば、約5cm前後)上下方向に移動調整できるように構成されている。それにより、前記調整範囲内においてカーテン本体の吊り下げ位置を微調整することができる。
尚、カーテン本体1をランナーに引っ掛ける方法としては、上記アジャスターフックに限らず、フック6’が固定されている一般的なフック、或いはカーテン本体1の上縁をクリップで挟んでフックを取り付ける等、今日採用されている各種方法を採用することができる。
【0029】
上記カーテン本体1の裏面に縦縞模様状に取り付ける止め具テープ3又は3’は、布製または化学繊維製生地等で構成されたテープ状の基布4の一側表面に、雄部材2aと雌部材2bからなる係脱可能な止め具2を、該基布4の長手方向に沿い所定間隔をおいて固着して構成されている。
止め具2を固着する基布4の長さは、目的の調整幅に応じて決定され、例えば丈210cmのカーテンを丈180cmまで調整し得るようにする場合であれば、調整幅は30cmであるから基布4の長さは少なくとも60cm必要となる。従って、基布4の長さとしては、調整幅の約2倍の長さに設定する。尚、掃き出し窓(窓の下端が床面と略面一)から腰窓まで対応できるようにする場合は、カーテン本体1の丈長さと略同じ長さとする。
【0030】
上記止め具2は、ホックで、雄ホック2aと雌ホック2bとで構成されている。その止め具2の配列としては、図2に示すように基布4の長手方向の一方端(下端側)に雄ホック2aを1個固着し、基布4のそれ以外の長手方向に沿って雌ホック2bが等間隔(例えば、5cm)を置いて固着して止め具テープ3が構成されている。そして、図3に示すように、雄ホック2aを任意に選択した雌ホック2bに係着することで丈の長さを調整することができる。
【0031】
又、止め具テープ3’は図4に示すように、基布4の一側面に長手方向に沿い一方端から他方端に向けて雄ホック2aと雌ホック2bを等間隔(例えば、5cm)をおいて交互に固着する。そして、図5に示すようにカーテン本体1の裾を雄ホック2aと雌ホック2bとの間で折り返すことで、雄ホック2aと雌ホック2bが対向し、止着し得る状態となる。
【0032】
上記止め具テープ3又は3’をカーテン本体の裏面側に縦縞模様状に固着する本数(列数)は少なくとも3本で、その3本はカーテン本体1の幅方向の両側部と、幅方向の略中間位置に配置する。例えば、カーテン本体1の横幅が110cmである場合、止め具テープ3又は3’を前記した位置に配置した場合、止め具テープ3又は3’相互間の間隔が50cm前後となり、折り返した下端縁がカーテン本体1に対して湾曲する可能性がある。その為に、折り返した下端縁がカーテン本体1に対して湾曲しないようにする為には前記止め具テープ3又は3’の取り付け本数(列数)を多くし、止め具テープ3又は3’相互間の間隔を小さくする。但し、止め具テープ3又は3’の本数を多くすれば、当然のことながら止め具2を止める数が多くなり、調整操作に手間がかかるため、止め具テープ3又は3’の本数は操作性を考慮して決定する。
又、上記止め具テープ3又は3’をカーテン本体1に固着する方法は、縫着、或いは接着等、何れでもよい。
【0033】
次に、上記したカーテンの丈調整について説明する。
先ず、図6のカーテンレールが天井に取り付けられた天井付けタイプにおいて、カーテンAをアジャスターフック6によってカーテンレール(図示省略)のランナー7に引っ掛けて吊り下げる。そして、吊り下げた状態でカーテンAの裾を裏側に折り返し、好みのカーテンの丈の位置で雄ホック2aと雌ホック2bを止める。この時、カーテンAの幅方向に沿って配置した各止め具テープ3又は3’の止め具2を、同じ位置の雄ホック2aと雌ホック2bを止めることで、裾の折り返しを同じ長さで折り返して固定することができる。
【0034】
上記止め具テープにおける止め具2の配列が、図2に示す雄ホック2aが1個で残りのホックが雌ホック2bである止め具テープ3の場合は、折り返した裾の固定箇所が折り返した上端部だけであるため、折り返した裾が少し丸く膨らむ場合がある。その膨らみをなくして綺麗にしたい時は、アイロンをかけてピッタリと押さえる。
【0035】
又、止め具2の配列が、図4に示すように雄ホック2aと雌ホック2bが交互に配置された止め具テープ3’である場合は、折り返した裾の固定箇所が各列とも複数個所となる為、その各列における対向する雄ホック2aと雌ホック2bの全てを止めることで、折り返した裾をカーテンの裏側に略密着させた状態で固定することができる。尚、この場合、止め具テープ3の対向する雄ホック2aと雌ホック2bは、少なくともカーテン本体1の幅方向の両側部に配置した止め具テープ3は全ての対向する雄ホック2aと雌ホック2bを止め、それ以外の止め具テープ3については適宜選択して止めるようにしてもよい。また、前記した止め具テープ3の場合と同様、折り返した裾の膨らみが気になる場合は、アイロンをかけて平らにしてもよい。
【0036】
図7は引っ越すなどしてカーテンレールの取り付け形態が吊りタイプに変わった場合を示し、図6のカーテンをランナー7に引っ掛けて吊り下げ、その後折り返してある裾を止め具2を外して下方に垂らし、改めてカーテンAの裾を裏側に折り返し、好みのカーテンの丈の位置で雄ホック2aと雌ホック2bを止める。尚、カーテンAをランナー7に吊り下げる前に、裾の折り返しを開放してもよい。
【0037】
又、本発明のカーテンに装備する止め具テープは丈の調整のみならず、部屋の換気等においても有効に活用することができる。例えば、図8に示すように、夏、クーラーを使うほどではないけど、外の風を部屋に取り入れたい場合、カーテンを開けて且つ窓を開けるが、カーテンを開けると部屋が丸見えになり、プライバシーが侵害されるなどの心配がある。そのような場合、調整したカーテンの裾を更に上方に折り返して止めれば、カーテンで目隠しをしたまま、下方は開放されているため外の風を部屋に入れることができる。
逆に、冬は、カーテンと床との間の隙間から冷気が入る場合、折り返してある裾を開放して床面上に垂らすことで、冷たい風が入り込むのを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係るカーテンの裏面図。
【図2】カーテン本体の裏面に取り付ける止め具テープ3を示す正面図。
【図3】図2の止め具テープの係着状態を示す拡大斜視図。
【図4】カーテン本体の裏面に取り付ける止め具テープ3’を示す正面図。
【図5】図4の止め具テープの係着状態を示す拡大斜視図。
【図6】カーテンの丈を調整する状態を示し、天井付けタイプで、裾の折り返し量が長い状態を示す。
【図7】カーテンの丈を調整する状態を示し、吊りタイプで、裾の折り返し量が短い状態を示す。
【図8】本発明に係るカーテンの他の活用例を示す斜視図。
【図9】アジャスターフックの取り付け状態を示す斜視図。
【符号の説明】
【0039】
A…カーテン 1…カーテン本体
2…止め具 2a…雄部材(雄ホック)
2b…雌部材(雌ホック) 3、3’…止め具テープ
4…基布 6…アジャスターフック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面視略矩形状をしたカーテン本体の一側面に、下部から鉛直方向上方に向かって係脱可能な雄・雌部材からなる複数の止め具を、該カーテン本体の幅方向の側縁と平行に複数列取り付けたことを特徴とするカーテン。
【請求項2】
前記止め具は、テープ状の基布の一側面に雄部材と雌部材を固着し、該基布を折って合わせた時、雄部材と雌部材が対応して係合する止め具テープとし、その止め具テープをカーテン本体の一側面に、幅方向側縁と平行に固着したことを特徴とする請求項1記載のカーテン。
【請求項3】
前記止め具テープは、基布の長手方向の一方端寄りに雄部材又は雌部材の一方を固着し、基布のその他の部分には長手方向に沿って前記部材と係脱する他方の部材が所定の間隔をおいて固着されていることを特徴とする請求項2記載のカーテン。
【請求項4】
前記止め具テープは、基布の一側面に雄部材と雌部材が交互に配置されていることを特徴とする請求項2記載のカーテン。
【請求項5】
前記止め具を構成する雄・雌部材がホックである請求項1乃至4の何れか1項記載のカーテン。
【請求項6】
前記カーテン本体の上部に、該カーテン本体の吊り下げ位置を上下調節可能なアジャスターフックが取り付けられている請求項1乃至5の何れか1項記載のカーテン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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