説明

カートリッジ、及び電子写真画像形成装置

【課題】 本体カバーの開閉動作によって、感光体ドラムに回転力を伝達するための装置本体側のカップリング部材を軸線方向へ移動させる機構を備えていない装置本体に装着されて、軸線と直交する方向に取り外されるプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】 装置本体からプロセスカートリッジを取り出すとき、装置本体の駆動カップリング部材260に対して、プロセスカートリッジの被駆動カップリング部材220が、傾斜部300の作用により、回転軸線方向に退避する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置本体に取り外し可能に装着されるカートリッジ、及び電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
電子写真画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンター(レーザービームプリンター、LEDプリンター等)等である。
【0003】
ここで、前記カートリッジは、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。したがって、装置のメンテナンスをサービスマンによらずに、使用者自身で行うことができる。これによって、画像形成装置のメンテナンス操作を向上させている。
【背景技術】
【0004】
従来、カートリッジにおいては、ドラム形状の電子写真感光体(以下、感光体ドラムと称する)を回転させるための回転駆動力を装置本体から受けるために、下記の構成が知られている。
【0005】
本体側に、モータの駆動力を伝達するための回転体と、前記回転体の中央部に設けられた、前記回転体と一体に回転する断面が複数個の角部を有する非円形のねじれた穴を有する。
【0006】
カートリッジ側に、感光体ドラムの長手方向一端に設けられた、前記穴と嵌合する、断面が複数個の角部を有する非円形のねじれた突起を有する。
【0007】
そして、カートリッジが装置本体に装着された際に、前記突起が前記穴と嵌合した状態で前記回転体が回転すると、前記突起が前記穴の方向へ引き込み力を受けた状態で、前記回転体の回転力が前記感光体ドラムに伝達される。これによって、前記感光体ドラムを回転させるための回転力が本体から感光体ドラムに伝達される(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許番号第2875203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記特許文献1に記載された従来の構成によれば、回転体の軸線と実質直交する方向への移動による、本体に対するカートリッジの着脱に際して、前記回転体を軸線方向に移動させなければならない。即ち、前記カートリッジの着脱に際して、装置本体に設けられた本体カバーの開閉動作によって、前記回転体を軸線方向に移動させなければならない。これによって、本体カバーの開放動作によって、前記穴を前記突起から離れる方向へ移動させる。反対に、本体カバーの閉じ動作によって、前記穴を前記突起に係合する方向へ移動させる。
【0010】
したがって、前記従来の構成によれば、本体カバーの開閉動作によって、前記回転体をその回転軸線方向へ移動させる構成を本体に設ける必要がある。
【0011】
本発明は、上述の従来技術を発展させるものであり、カートリッジに回転力を伝達するための装置本体側のカップリング部材を軸線方向へ移動させる機構を備えていない装置本体から取り外し可能なカートリッジを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するための主要な本出願は次の通りである。
【0013】
本出願に係る第1の発明は、駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記駆動カップリング部材は前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有し、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜しており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とするカートリッジである。
【0014】
本出願に係る第2の発明は、
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記駆動カップリング部材は、前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有して、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達するとき、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材の回転軸線を合致させる力が作用するように、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部とが構成されており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とするカートリッジである。
【0015】
本出願に係る第3の発明は、
駆動力を伝達する駆動伝達部を備え回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動伝達部と当接した状態で前記駆動伝達部から前記駆動力を伝えられる被駆動伝達部を備え回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより、前記被駆動カップリング部材が、前記駆動カップリング部材から力を受けて前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避し、
前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動側当接部との間の距離は、前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とするカートリッジである。
【0016】
本出願に係る第4の発明は、
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記駆動カップリング部材は前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有し、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜しており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とする電子写真画像形成装置である。
【0017】
本出願に係る第5の発明は、
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記駆動カップリング部材は、前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有して、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達するとき、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材の回転軸線を合致させる力が作用するように、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部とが構成されており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とする電子写真画像形成装置である。
【0018】
本出願に係る第6の発明は、
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより、前記被駆動カップリング部材が、前記駆動カップリング部材から力を受けて前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避し、
前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動側当接部との間の距離は、前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とする電子写真画像形成装置である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、カートリッジに回転力を伝達するための装置本体側のカップリング部材を軸線方向へ移動させる機構を備えていない装置本体から取り外し可能なカートリッジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明を適用できるカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置の構成説明図
【図2】本発明を適用できるカートリッジの構成説明図
【図3】本発明を適用できるカートリッジの構成説明図
【図4】本発明を適用できるカートリッジの構成説明図
【図5】本発明を適用できるカートリッジの構成説明図
【図6】本発明を適用できるカートリッジの構成説明図
【図7】カップリングユニット説明図
【図8】カップリングユニット説明図
【図9】ドラムユニット説明図
【図10】ドラムユニット取り付け説明図
【図11】カートリッジ装着説明図
【図12】カートリッジ装着説明図
【図13】カートリッジ装着説明図
【図14】カートリッジ装着説明図
【図15】カートリッジ装着説明図
【図16】装置本体ガイド部説明図
【図17】駆動カップリング部材説明図
【図18】駆動カップリング部材取り付け説明図
【図19】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【図20】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【図21】カートリッジ装着説明図
【図22】カートリッジ装着説明図
【図23】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【図24】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【図25】引き込み効果説明図
【図26】引き込み効果説明図
【図27】係合解除動作説明図
【図28】係合解除動作説明図
【図29】係合解除動作説明図
【図30】係合解除動作説明図
【図31】係合解除動作説明図
【図32】係合解除動作説明図
【図33】係合部説明図
【図34】係合部説明図
【図35】係合解除動作説明図
【図36】係合解除動作説明図
【図37】係合解除動作説明図
【図38】係合解除動作説明図
【図39】係合解除動作説明図
【図40】長手位置決め構成説明図
【図41】長手位置決め構成説明図
【図42】カップリング回転軸線合わせ構成説明図
【図43】カップリング回転軸線合わせ構成説明図
【図44】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【図45】係合解除動作説明図
【図46】係合解除動作説明図
【図47】駆動カップリング部材及び被駆動カップリング部材説明図
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例1)
以下、図1乃至図47を用いて本発明を適用した実施例について説明する。
【0022】
(電子写真画像形成装置)
まず、本発明を適用できるカートリッジを着脱可能な電子写真画像形成装置(レーザービームプリンター)について図1を用いて説明する。
【0023】
電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成装置本体(以下装置本体Aと称する)と、カートリッジBとから構成されている。装置本体Aは、図1に示すように、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光Lをドラム形状の電子写真感光体である感光体ドラム10表面へ照射して潜像を形成し、この静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。
【0024】
そして前記トナー像の形成と同期して、記録媒体2を収容した給紙トレイ3a先端のリフトアッププレート3bが上昇し、記録媒体2は搬送ローラ3c、分離パット3d及びレジストローラ対3e等からなる搬送手段で搬送される。
【0025】
その後、カートリッジBに設けられた感光体ドラム10に形成したトナー像を、転写手段としての転写ローラ4にトナー像と逆極性の電圧を印加することによって記録媒体2に転写する。その記録媒体2を搬送ガイド3fによって定着手段5へと搬送する。
【0026】
この定着手段5は駆動ローラ5aと、ヒータ5bを内蔵した定着ローラ5cからなり、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写トナー像を定着する。
そしてこの記録媒体2を排出ローラ対3gで搬送し、排出部6へと排出する。
【0027】
なお、カートリッジ設置部7は、カートリッジBが設置される部屋(空間)である。カートリッジBがこの部屋に位置した状態で、カートリッジBの被駆動カップリング部材220(後述する)が装置本体Aの駆動軸に連結される。本実施例では、カートリッジBが設置部7に設置されることを、カートリッジBが装置本体Aに取り付けられると称する。また、カートリッジBがカートリッジ設置部7から取り外されることを、カートリッジBが装置本体Aから取り外されると称する。
【0028】
(カートリッジの概略説明)
以下、本発明を適用できるカートリッジについて説明する。
図2に示すように、カートリッジBは、感光層を有する電子写真感光体である感光体ドラム10を有する。この感光体ドラム10の表面を、感光体ドラム10に当接し従動回転する帯電ローラ11によって一様に帯電する。この帯電した感光体ドラム10に対して、光学系1からのレーザー光Lを露光開口部12を介して露光して静電潜像を形成する。この潜像を現像手段13によって現像するように構成している。
【0029】
現像手段13は、トナー収納容器13a内のトナーを、トナー送り手段である回転可能なトナー送り部材13bでトナー収納容器13aの開口部13gから現像容器13f内へ送り出す。その後、固定磁石13cを内蔵した現像回転体である現像ローラ13dの表面に、現像ブレード13eによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を形成する。現像ローラ13dは間隙保持部材であるスペーサーコロ13kによって感光体ドラム10に対して一定のクリアランスを保ちつつ、付勢バネ30(不図示)により感光体ドラム10に押圧されている。現像ローラ13dの表面に形成されたトナー層を静電潜像に応じて感光体ドラム10へ転移させることによってトナー像を形成し、可視像化する。
【0030】
その後、装置本体Aに設けられた、転写ローラ4に前記トナー像と逆極性の電圧を印加してトナー像を記録媒体2に転写する。感光体ドラム10に残留したトナーは、クリーニング手段20に設けられたクリーニングブレード20aによって掻き落とされると共に、スクイシート22によってすくい取られ、除去トナー収納部21aへ集められる。
【0031】
カートリッジBは、第一枠体ユニット18と、第二枠体ユニット19とで一体に構成されている。
第一枠体ユニット18は、図3に示すように、トナー収納容器13aと現像容器13fとで構成されており、現像容器13fには、現像ローラ13d、現像ローラ13dの両端部にスペーサ−コロ13k、現像ブレード13e等の部材が設けられている。
また、第一枠体ユニット18の一端には、回動穴15aが、他端には回動穴15b備えられている。
【0032】
第二枠体ユニット19は、図4に示すように、クリーニング枠体21と、クリーニング枠体21に設けられた、感光体ドラム10、クリーニング手段20、及び帯電ローラ11等によって構成されている。
また、第二枠体ユニット19の一端には、固定穴23aが、他端には固定穴23bが設けられている。
クリーニング枠体21には、取っ手Tが設けられている。
【0033】
図5、図6に示すように、第一枠体ユニット18の両端部の回動穴15a,bと、第二枠体ユニット19の両端部の固定穴23a,bがピン9で回動可能に結合されている。
また、第二枠体ユニット19と第一枠体ユニット18の間に設けられた付勢バネ30によって、現像ローラ13dは感光体ドラム10に対して、スペーサーコロ13kを介して一定のクリアランスを保ちつつ、付勢当接している。
【0034】
なお、このカートリッジBは、使用者によって、装置本体Aに対して取り付け、及び、取り外し可能である。
【0035】
以下の説明で、この感光体ドラム10の回転軸線と平行な方向(軸線方向)を長手方向と称する。
【0036】
(カップリングユニットの説明)
図7、図8でカップリングユニットU2の説明をする。
図7(a)はカップリングユニットU2の斜視図。図7(b)は、図7(a)に示すS1−S1断面図である。また、図8(a)、(b)はカップリングユニットU2の分解斜視図である。
【0037】
カップリングユニットU2は、ハウジング200、被駆動カップリング部材220、カップリング付勢バネ215、ふた部材210から構成されている。
図に示すようにハウジング200の中に被駆動カップリング部材220が組み込まれ、被駆動カップリング部材220の摺動軸220aがハウジング200の軸受部200dに、同軸にかつ軸線方向に移動可能に支持される。同様に、被駆動カップリング部材220の駆動溝220b、220cがそれぞれ、ハウジング200の駆動リブ201a、201bに軸線方向に移動可能に支持される。この駆動溝220b、220cと駆動リブ201a、201bの支持により、ハウジング200内で、被駆動カップリング部材220は周方向の位置が決まる。
【0038】
また、被駆動カップリング部材220の突き当て部220dがハウジング200の突き当て部200eと当接することで、被駆動カップリング部材220の抜け止めがされている。
【0039】
被駆動カップリング部材220の一端に、カップリング付勢バネ215が設けられ、ふた部材210でカップリング付勢215バネを圧縮している。
【0040】
ふた部材210に2箇所に設けられたツメ部210a、210bは、組み立て時に弾性変形をしながらハウジング200に装着され、先端部210a1、210b1がそれぞれ係合穴202a、202bに入り込むことでハウジング200と係合する。このふた部材210により、カップリング付勢バネ215と被駆動カップリング部材220の、ハウジング200からの抜け止めがされている。
【0041】
以上説明したように、被駆動カップリング部材220はハウジング200に対して被駆動カップリング部材220の軸線方向に沿って移動可能に支持されており、カップリング付勢バネ215により図7(a)の右側に向かって付勢されている。
【0042】
被駆動カップリング部材220に装置本体Aから回転駆動力が伝わると、被駆動カップリング部材220の駆動溝220b、220cと、ハウジング200の駆動リブ201a、201bが当接して駆動力が伝達される。すなわち、被駆動カップリング部材220とハウジング200が同軸で回転する。
【0043】
(電子写真感光体ドラムユニットの説明)
次に、図9を用いて、電子写真感光体ドラムユニット(以下、ドラムユニットと称す)の構成について説明する。図9(a)はドラムユニットU1の斜視図であり、図9(b)は分解斜視図である。
【0044】
感光体ドラム10は、アルミ等の導電性のドラムシリンダー10aに感光層10bを塗布したものである。その両端部には、ドラムフランジ150およびカップリングユニットU2が嵌合する、ドラム表面と同軸の開口部10a1、10a2が設けられている。
【0045】
カップリングユニットU2は、ドラムユニットU1が、装置本体Aから駆動力を伝達される側(以下、駆動側と称す)の一端部に設けられている。
尚、200cはギアであって、カップリングユニットU2が装置本体Aから受けた回転力を現像ローラ13d(図2参照)に伝達するものである。
ドラムフランジ150は、ドラムユニットU1の駆動側と反対側(以下、非駆動側と称す)に設けられている。
【0046】
ドラムフランジ150は、ドラム嵌合部150bと軸受部150aとが同軸に配置されている。また、ドラムフランジ150にはアース板151が配されている。アース板151は導電性(主に金属)の薄板状の部材である。アース板151は、導電性であるドラムシリンダー10aの内周面に接するドラム接点部151b1、151b2と、ドラムアース軸154(後述する)に接する接点部151aと、を有する。アース板151は、感光体ドラム10をアースするために、装置本体Aと電気的に接続される。
【0047】
ドラムフランジ150は、ドラムシリンダー10aの一端の開口部10a1にドラム嵌合部150bが嵌合している。また、カップリングユニットU2は、ドラムシリンダー10aの他端の開口部10a2にドラム嵌合部200bが嵌合している。それぞれのドラム嵌合部150b、200bは、接着、カシメ等でドラムシリンダー10aに固定される。
【0048】
このように、カップリングユニットU2とドラムシリンダー10aは同軸に固定され、一体的に回転する。
【0049】
図10にドラムユニットU1のカートリッジBへの取り付け方法を示す。
ドラムユニットU1は、第一枠体ユニット18に固定されている。
【0050】
非駆動側において、クリーニング枠体21の非駆動側に設けられた軸穴25と、ドラムフランジ150の軸受部150aを、ドラムアース軸154で軸支している。このとき軸穴25とドラムアース軸154は圧入固定され、軸受部150aとドラムアース軸154は回転可能になっている。
【0051】
一方駆動側は、ドラム軸受24の軸受部24aにカップリングユニットU2のカップリング軸200aが回転可能に支持される。また、ドラム軸受24はビス26により、クリーニング枠体21の駆動側に固定される。
このように、ドラムユニットU1は、第一枠体ユニット18に回転可能に支持されている。
【0052】
(カートリッジBの取り付け、取り外しの説明)
カートリッジBを装置本体Aに取り付ける場合には、図11に示すように、本体カバー8をヒンジ8aを中心にして上方へ開き、駆動軸と交差する交差方向(駆動軸と実質的に直交する直交方向)、図示矢印Xの方向にカートリッジBを挿入する。図12(a)に示すように、装置本体Aの駆動側には駆動側本体ガイド部材40に、上ガイド溝40aと、下ガイド溝40bが設けられている。また、非駆動側には、図12(b)に示すように非駆動側本体ガイド部材45に、上ガイド溝45aと、下ガイド溝45bが設けられている。
【0053】
一方、図13(a)に示すように、カートリッジBの駆動側には、駆動側位置決めボス31と回転止めボス32が設けられている。また、図13(b)に示すように、非駆動側には、非駆動側位置決めボス33とガイドボス34が設けられている。
【0054】
カートリッジBの装置本体Aへの取り付けは、カートリッジBの駆動側に設けられた、駆動側位置決めボス31を駆動側本体ガイド部材40の上ガイド溝40aに、回転止めボス32を下ガイド溝40bに係合させて(図14(a)参照)挿入する。
【0055】
更にカートリッジBを押し込むと、図14(b)に示すように、カートリッジBの駆動側位置決めボス31が装置本体Aの駆動側本体ガイド部材40の上ガイド溝40aの終端に形成した本体位置決め部40a1に落ち込んで位置が決められる。同様に、回転止めボス32が下ガイド溝40bの終端に形成した回転位置規制部40b1に落ち込み、回転位置規制面40b2に当接する。
【0056】
一方、非駆動側は、カートリッジBの非駆動側に設けられた、非駆動側位置決めボス33を非駆動側本体ガイド部材45の上ガイド溝45aに、ガイドボス34を下ガイド溝45bに係合させて挿入する(図15(a)参照)。
【0057】
更にカートリッジBを押し込むと、図15(b)に示すように、非駆動側位置決めボス33が非駆動側本体ガイド部材45の上ガイド溝45aの終端に形成した本体位置決め部45a1に落ち込んで位置が決められる。ガイドボス34は、下ガイド溝45bの終端に形成した受け凹部45b1に落ち込む。こうしてカートリッジBは装置本体Aのカートリッジ設置部7に設置される。
【0058】
このように、カートリッジBは、駆動側の上ガイド溝40a,下ガイド溝40b、非駆動側の上ガイド溝45aと下ガイド溝45bによって取り付け軌跡を規制されつつ装置本体Aに挿入される。
【0059】
カートリッジBを取り外すときは、取っ手Tを把持し、カートリッジBを引き抜く。カートリッジBは、上述した各ボスが装置本体Aの各ガイド溝によって軌跡を規制されつつ出てくる。即ち、カートリッジBは前記交差方向に移動して取り出される。このようにして、装置本体AからカートリッジBが取り外される。
【0060】
(カップリング部の動作説明)
カートリッジBを装置本体Aに取り付け、取り外しするときのカップリングユニットU2の動作を説明する。
【0061】
図16に示すように、装置本体Aの駆動側本体ガイド部材40の上ガイド溝40a部に傾斜部材41が設けられている。
【0062】
また、カートリッジBがカートリッジ設置部7に設置された状態で、被駆動カップリング部材220と対向する位置に、回転可能な駆動伝達部材としての駆動カップリング部材250が設けられている。
【0063】
図17に駆動カップリング部材250の構成を示す。駆動カップリング部材250は、カートリッジBの被駆動カップリング部材220と係合する駆動カップリング部260と、装置本体Aに設けられた駆動モータM(図18参照)からの駆動力を受けるギア部251が設けられている。
【0064】
図18で傾斜部材41と、駆動カップリング部材250の周囲の構成を簡単に説明する。図18は図16に示したS2−S2断面図である。図に示すように、駆動カップリング部材250は、本体側板42に対して、軸受部材252を介して、回動可能に支持されている。傾斜部材41は、カートリッジBの取り付け時の上流部41aから、下流部41bにかけて傾斜面41cを形成しており、下流部41bは、駆動カップリング部260の先端部261とほぼ同じ高さになっている。
【0065】
図19に示すように、駆動カップリング部260は、駆動力を伝達するための駆動伝達部262(2箇所)と、駆動側当接部300と、を有している。ここで、駆動側当接部300は、駆動カップリング部260の回転軸線に対して交差(傾斜)する傾斜部(傾斜面)である。一方、被駆動カップリング部材220は、駆動伝達部262と当接して駆動伝達部262から駆動力を伝達されて被駆動伝達部222(2箇所)と、駆動側当接部300と当接可能な被駆動側当接部320と、を有している。
【0066】
両カップリングが係合して、駆動伝達位相にある状態を図20(a)、(b)に示す。図20(b)はカップリング係合部を被駆動カップリング部材220側から見た断面模式図である。
【0067】
駆動カップリング部260が図中矢印Rの方向に回転しているとき、駆動カップリング部260の2箇所の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の2箇所の被駆動伝達部222とが対向して当接し駆動力を伝達する。尚、本実施例及び以下の実施例においては、駆動伝達部262及び被駆動伝達部222とは、駆動伝達部262を形成する突起と被駆動伝達部222を形成する突起が当接している箇所の内、カップリング部材250(220)の半径方向外側を指す。
【0068】
カートリッジBを装置本体Aに取り付けるときのカップリングユニットU2の様子を図21に示す。図では、説明が容易なように、カートリッジBの部材の記載を略している。また、装置本体Aは断面図で示している。カートリッジBを取り付ける(図中矢印Kの方向(被駆動カップリング部材220の軸線方向と交差する交差方向))とき、被駆動カップリング部材220の先端部261が傾斜部材41の傾斜面41cに当接しながら通過する。このとき、被駆動カップリング部材220はカップリングユニットU2の内側に向かって(図中矢印L)退避する。これによって、被駆動カップリング部材220の回転軸線が、駆動カップリング部材250の回転軸線と略一致する位置まで移動する。
【0069】
他に被駆動カップリング部材220を退避させる構成として、図22(a)に駆動カップリング部260の周囲に第二駆動側当接部(他の駆動側当接部)としての傾斜面253を設けた構成を示す。この構成では、図22(b)に示すように、被駆動カップリング部材220は、第二駆動側当接部と当接可能な第二被駆動側当接部(他の被駆動側当接部)としての先端部261を有している。そして、カートリッジBを取り付ける(図中矢印Kの方向)とき、先端部261が傾斜面253に当接しながら通過する。このとき、被駆動カップリング部材220はカップリングユニットU2の内側に向かって(図中矢印L)退避する。これによって、被駆動カップリング部材220の回転軸線が、駆動カップリング部材250の回転軸線と略同一直線上の位置まで移動することが可能となる。この構成では、傾斜部材41を設けなくても、被駆動カップリング部材220の退避を行える。尚、カートリッジBを装置本体Aに取り付ける際に、被駆動カップリング部材220を退避させるためには、第二駆動側当接部及び第二被駆動側当接部の少なくとも一方が傾斜していれば良い。
【0070】
カートリッジBがカートリッジ設置部7に設置されると、被駆動カップリング部材220と、駆動カップリング部260はほぼ、同軸に配置される。同時に、前述のカップリング付勢バネ215により、被駆動カップリング部材220は、駆動カップリング部260に向かって付勢された状態となる。
【0071】
このとき、駆動カップリング部260の2箇所の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の2箇所の被駆動伝達部222とが対向して当接していない場合があり、必ずしも、両カップリングは駆動伝達位相では無い(図23、図24参照)。
【0072】
図23に示した位相においては、駆動モータからの駆動力により、駆動カップリング部260が図23(b)に示す図中矢印R方向に回転する。すると、駆動カップリング部260の2箇所の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の2箇所の被駆動伝達部222とが対向して当接し、駆動伝達位相となり、駆動伝達が可能となる。
【0073】
図24に示した位相は、両カップリングの先端が当接してしまい、係合できていない状態である。ここで、駆動カップリング部260が図24(b)に示す図中矢印R方向に回転すると、両カップリングの先端の当接が解除される位相になったとき、被駆動カップリング部材220は前述の付勢力により、駆動カップリング部260側に移動する。その後、駆動カップリング部260の2箇所の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の2箇所の被駆動伝達部222とが対向して当接し、駆動伝達位相となり、駆動伝達が可能となる。
【0074】
図25に、駆動カップリング部260の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222とが当接している部位の断面図を示す。
図に示すように、駆動カップリング部260の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222は駆動伝達軸線に対して傾斜している。
【0075】
駆動カップリング部260が図中矢印R3の方向に回転し、被駆動カップリング部材220に駆動が伝達されているとき、駆動伝達部262から、被駆動伝達部222に面直方向に駆動伝達力Fが作用する。前述したように、伝達部が傾斜しているため、被駆動伝達部222には、駆動伝達力Fの駆動伝達軸線方向分力Faが作用する。この駆動伝達軸線方向分力Faの作用により、被駆動カップリング部材220の長手当接部221と駆動カップリング部260の長手当接部264とが当接するまで、被駆動カップリング部材220が駆動カップリング部材250に対して引き込まれる。
【0076】
こうすることで、両カップリングの係合がより確実となり、駆動伝達部262と被駆動伝達部222の当接が安定して行なわれる。
【0077】
また、被駆動カップリング部材220の長手当接部221と駆動カップリング部260の長手当接部264とが当接しているため、両カップリングの長手方向の位置が決まる。こうして、ドラムユニットU1と駆動カップリング部材250の長手方向の位置が決まる
なお、この実施の例では、駆動伝達部262と被駆動伝達部222の両方が傾斜している例を説明したが、どちらか一方の伝達部が傾斜して、駆動伝達軸線方向分力Faがカップリング同士を引き合う向きに作用すれば、同様の効果を得られる。
【0078】
駆動伝達部262のみが傾斜している構成を図26(a)に、被駆動伝達部222のみが傾斜している構成を図26(b)に示す。
【0079】
次に、カートリッジBを装置本体Aから取り出す場合を説明する。
装置本体AからカートリッジBを引き抜き始めると、図27(a)に示すように、駆動カップリング部260の回転軸線と、被駆動カップリング部材220の回転軸線がずれてゆく。図中矢印NはカートリッジBの取り出し方向、すなわち、被駆動カップリング部材220の移動方向を示す。そして、図27(b)に示すように、駆動カップリング部260の駆動側当接部300と、被駆動カップリング部材220の被駆動側当接部320が接触する。すると、接触部に発生した力Fbの駆動伝達軸線方向分力Fcが作用する。即ち、被駆動側当接部320が駆動側当接部300から力を受ける。そのため、被駆動カップリング部材220は、カートリッジBの本体に対して、図中矢印Lで示す方向(被駆動カップリング部材220の軸線方向)に退避する。さらにカートリッジBを引き抜くと、被駆動側当接部320が駆動側当接部300を完全に通過し、図27(c)のように、両カップリングの係合が解除される。図27においては、駆動側当接部300を傾斜させているが、両カップリングの係合を解除するためには、駆動側当接部300及び被駆動側当接部320の少なくとも一方が傾斜していればよい。
【0080】
さらにカートリッジBを引き抜いてゆけば、装置本体AからカートリッジBが取り出される。
【0081】
図28乃至図30を用いて、さらに詳しく説明する。図28は、カートリッジBの引き抜き始めの様子、図29はカップリング係合解除動作中の様子、図30はカップリング係合解除動作後の様子を示している。また、図28乃至図30の(a)はカップリング部の斜視図、図28乃至図30の(b)は係合部の断面図、図28乃至図30の(c)はカップリング係合部を被駆動カップリング部材220側から見た断面模式図である。
【0082】
装置本端AからカートリッジBを図28乃至図30の(a)、(b)の図中矢印Nの方向に引き抜く場合、カップリング係合部では、被駆動カップリング部材220が同じく図中矢印Nの方向に移動する。このとき、図28乃至図30の(c)に示す接触部Pで被駆動カップリング部材220と駆動カップリング部材250が当接した状態で、カートリッジBを引き抜く力により、被駆動カップリング部材220が図中矢印R1の方向に回転する(ドラムユニットU1ごと回転する)。すなわち、被駆動カップリング部材220は接触部Pで駆動カップリング部材250と当接した状態で、図中矢印R1方向に回転しつつ、図中矢印N方向に移動する。同時に、被駆動カップリング部材220は、前述のように駆動側当接部300と被駆動側当接部320との接触により、図29乃至図30の(a)、(b)に示す、図中矢印Lで示す方向に退避する。
【0083】
カップリングがこの係合解除動作をするとき、接触部Pを持たない側の駆動伝達部262を形成する突起の面265aと、被駆動伝達部222を形成する突起の面224aは接近してくる(図28乃至図30(c)参照)。この、突起の面265aと突起の面224aとの間にはクリアランスが設けてある。図30に示すように、被駆動カップリング部材220が回転して、突起の面265aが、突起の面224aに接触するまでに被駆動カップリング部材220は図中矢印L方向へ退避しており、両突起の面の干渉を回避している。
【0084】
さらに詳しく本実施例の干渉回避の構成を図31で説明する。図31(a)では、被駆動カップリング部材220が引き抜き方向Nに移動し、駆動カップリング部260の駆動伝達部262を形成する突起266と、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形成する突起226とが離れることができるまでL方向に退避している。このときの、被駆動カップリング部材220が引き抜き方向Nに移動する距離をβとする。
【0085】
また、駆動側当接部300が設けられておらず、被駆動カップリング部材220が退避動作をしないと仮定したときの、被駆動カップリング部材220が図中矢印R1方向に回転しながら、引き抜き方向Nへ移動可能な距離をαとする(図31(b))。図31(b)は、被駆動カップリング部材220が、接触点Pで駆動カップリング部材250と当接した状態で、移動し、駆動カップリング部260の突起の面265aと被駆動カップリング部材220の突起の面224aとが当接して、引き抜き方向Nに移動ができなくなった状態である。
【0086】
本構成では、任意の引き抜き方向においてα>=βとしている。こうすることで、被駆動カップリング部材220が回転して、突起の面265aが、突起の面224aに接触する前に、被駆動カップリング部材220は図中矢印L方向へ退避し、両突起の面の干渉を回避できる。
【0087】
別の干渉回避の構成を説明する。図32では、突起の面265aと、突起の面224aとのクリアランスを先に説明した構成よりも大きく設けている。
【0088】
図32(a)はカートリッジBの取り出し始めの様子を示す。図32(b)は取り出し過程で、接触点Pでの当接が終了するときの様子、図32(c)はさらにカートリッジBを取り出した様子である。
【0089】
この構成では、先に説明した、被駆動カップリング部材220のN方向への移動とR1方向の回転動作による、突起の面265aと突起の面224aの当接は発生しない。よって、被駆動カップリング部材220の退避によらずにカップリングの係合解除動作での干渉を回避できる。
【0090】
また、図33に示すように、駆動側当接部300による被駆動カップリング部材220のL方向の退避距離をLbとする。駆動カップリング部260の駆動伝達部262を形成する突起266と、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形成する突起226とが、対向している回転軸線方向の距離をLaとする(図33(a)参照)。このとき、
Lb>=La(LbがLa以上)となるように構成することで、確実にカップリングの係合を解除することができる。(図33(b))
さらに、図34に示すように、駆動カップリング部260の駆動伝達部262を形成する突起266は、駆動側当接部300の先端部301より突出しないように構成している。同様に、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形成する突起226は、被駆動側当接部320の先端部321より突出しないように構成している。こうすることで、カップリングの係合解除した後も、両カップリングが干渉せずカートリッジBを取り出すことができる。
【0091】
本実施例では、カップリング部の係合が解除される際に、カートリッジBを引き抜く力により、被駆動カップリング部材220が回転する場合を説明した。しかしながら、駆動カップリング部材250が回転しても、上記で説明した構成と、同様の作用でカップリング部の係合が解除される。図35乃至図37に、駆動カップリング部250が回転して係合が外れる様子を示す。
【0092】
図35は、カートリッジBの引き抜き始めの様子、図36はカップリング解除動作中の様子、図37はカップリング解除動作後の様子である。
【0093】
図35乃至図37の(a)は係合部の断面図、図35乃至図37の(b)はカップリング係合部を被駆動カップリング部材220側から見た断面模式図である。
【0094】
図に示すように、接触部Pで駆動カップリング部材250と被駆動カップリング部材220とが当接した状態で、カートリッジBを引き抜く力により、駆動カップリング部材250がR2の方向に回転する。同時に、被駆動カップリング部材220が図中矢印N方向に移動するとともに、駆動側当接部300の作用により、図中矢印L方向に退避する。こうしてカップリングの係合が解除される。
【0095】
また、両方のカップリングが同時に回転しても、同様の作用でカップリング部の係合が解除される。
【0096】
以上説明した動作によって、装置本体AからカートリッジBを取り出すことが可能である。
【0097】
なお、図38に示すように、駆動側当接部300が被駆動カップリング部材220に設けてある構成であっても、カートリッジBを図中矢印L方向に引き抜く力により、被駆動カップリング部材220を図中矢印N方向に退避させることができる。よって、カップリングの係合解除ができる。図38(a)は駆動カップリング部260と被駆動カップリング部材220の斜視図の斜視図、図38(b)は離脱中の係合部の様子を示す断面模式図である。
【0098】
図39に、駆動カップリング部260に駆動側当接部としての傾斜部300aと、被駆動カップリング部材220に、被駆動側当接部として、傾斜部300aと略平行な他の傾斜部300bを有する構成を示す。この構成であっても、カートリッジBを図中矢印L方向に引き抜く力により、被駆動カップリング部材220を図中矢印N方向に退避させることができる。また、駆動側当接部300を傾斜部とせずに、被駆動側当接部320を傾斜部としても良い。即ち、駆動側当接部300と被駆動側当接部320の少なくとも一方を傾斜させればよい。図39(a)は駆動カップリング部260と被駆動カップリング部材220の斜視図、図39(b)は離脱中の係合部の様子を示す断面模式図である。
この構成では、当接部同士の当接が安定して行なわれるため、より円滑にカップリングの係合解除できる。
【0099】
(実施例2)
次に、本発明に基づく、別の実施の例について説明する。
駆動側当接部300以外の構成は、実施例1と同様であるため、重複する説明は省略し、実施例1と同一機能を有する部材は同一符号を記す。
本実施例では、駆動カップリング部260と、被駆動カップリング部材220の長手方向の位置を決める別の構成を説明する。
【0100】
図40(a)に示した駆動カップリング部260に設けられた駆動側当接部300は、駆動カップリング部260の回転軸線を対称軸とした回転操作により定義された面である(図では、一例として、円錐面を示す)。一方、被駆動カップリング部材220の先端部には、被駆動カップリング部材220の回転軸線を中心とした円環状の被駆動側当接部320が設けてある。
【0101】
図40(b)に示すように、両カップリングが引き合いつつ係合したとき、これらの、駆動側当接部300と被駆動側当接部320を当接させる構成とすることで、両カップリングの長手方向の位置を決めることができる。
【0102】
また、この構成においては、駆動カップリング部260の駆動側当接部300の回転軸線と、被駆動カップリング部材220の被駆動側当接部320の回転軸線を精度良く合わせる事ができる。
【0103】
同様に、図39(a)に示した、両カップリングに傾斜部をもつ構成において説明する。他の傾斜部300bは被駆動カップリング部材220の回転軸線を対称軸とした回転操作により定義された面であり、傾斜部300aは駆動カップリング部360の回転軸線を対称軸とした回転操作により定義された面である。図41に示すように、両カップリングが引き合いつつ係合したときに他の傾斜部300bと駆動側当接部300a(形さh部)とを当接させる構成とすれば、両カップリングの長手方向の位置を決めることができる。同時に両カップリングの回転軸線を精度良く合わせることができる。図では、それぞれのカップリングの回転軸線を対称軸とした回転操作により定義された面の一例として、円錐面を示した。
【0104】
本実施例で説明した駆動側当接部300を当接させて駆動カップリング部260と被駆動カップリング部材220の回転軸線を精度良く合わせる構成では、装置本体Aの駆動軸と、ドラムユニットU1の回転軸線を精度良く合わせることができる。その結果、装置本体Aの光学系1に対する感光ドラム10の位置精度が高まり、画質の向上を図れる。
【0105】
(実施例3)
次に、本発明に基づく、別の実施の例について説明する。
本実施の例では、駆動伝達部が3箇所ある構成を説明する。
なお、駆動伝達部以外の構成は、実施例1と同様である。そのため、重複する説明は省略し、実施例1と同一機能を有する部材は同一符号を記す。
【0106】
図42(a)に示すように、本実施例の駆動カップリング部260には、駆動伝達部262が、駆動カップリング部260の回転軸線を中心として、120°ずつ位相をずらして3箇所設けられている。同様に、被駆動カップリング部材220には、被駆動伝達部222が、被駆動カップリング部材220の回転軸線を中心として、120°ずつ位相をずらして3箇所設けられている。
【0107】
この構成では、3箇所の駆動伝達部262が同時に被駆動伝達部222に当接する位置は、図42(b)に示す位相であり、このとき、両カップリングの回転軸線は精度良く合わせられている。
【0108】
本実施例では、駆動伝達部262と被駆動伝達部222が120°ずつ位相をずらして3箇所あるために、120°毎に両カップリングの位相が合致する。
【0109】
カートリッジBを装置本体Aのカートリッジ設置部7に取り付け、駆動モータにより、駆動カップリング部材250が回転駆動されると、駆動カップリング部260の駆動伝達部262と、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222が当接し始める。
【0110】
このとき、両カップリングの回転軸線がずれていた場合。図43(a)に示すように、接触部が1点(図中P1)であったり、図43(b)に示すように、2点(図中P2,P3)であったりする。
【0111】
図43(a)の1点接触においては、駆動カップリング部260が図中矢印R方向に回転すると被駆動カップリング部材220は接触部P1に面直方向の力F1を受ける。この力により、被駆動カップリング部材220は力F1の方向に移動する。
【0112】
また、図43(b)の2点接触においては、駆動カップリング部260が図中矢印R方向に回転すると被駆動カップリング部材220は接触部P2に面直方向の力F2と、接触部P3に面直方向の力F3を受ける。これらの力により、被駆動カップリング部材220は力F2とF3の合力F4の方向に移動する。
【0113】
こうして、最終的に両カップリングは、図42(b)に示したように、3箇所の駆動伝達部262が被駆動伝達部222に等しく当接するように移動し、相対位置が決められる。すなわち、両カップリングの回転軸線が精度良く合わせられた状態で駆動が伝達される。
【0114】
このように、両カップリングの回転軸線を実質的に合致させるように駆動伝達部262及び被駆動伝達部222を構成したことにより、装置本体Aの駆動軸と、ドラムユニットU1の回転軸線を精度良く合わせることができる。その結果、装置本体Aの光学系1に対する感光ドラム10の位置精度が高まり、画質の向上を図れる。また、本実施例によれば、駆動伝達部262と被駆動伝達部222の当接により、被駆動カップリング部材220が駆動カップリング部材250に相対的に引き付けられる。そのため、実施例2に比べて、被駆動カップリング部材220を駆動カップリング部材250に付勢する力を少なくすることができる。また、本実施例に、実施例1や実施例2(引き込み構成)の構成を合わせて採用しても良い。
【0115】
(実施例4)
さらに、本発明に基づく、別の実施の例について説明する。
なお、本実施例は、駆動側当接部300(傾斜部)と被駆動側当接部320と駆動伝達部以外の構成は実施例1と同様、また、駆動伝達部の構成は実施例3と同様である。そのため、それぞれの実施例と重複する説明は省略し、実施例1および実施例3と同一機能を有する部材は同一符号を記す。
【0116】
図44に本実施の例による駆動カップリング部材250と被駆動カップリング部材220を示す。
【0117】
図44(a)に示すように、駆動側当接部300が被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形成する突起226に、被駆動側当接部320が駆動カップリング部材250の駆動伝達部262を形勢する突起266に設けられている。
【0118】
図44(b)に両カップリングの駆動伝達時の位相を示す。図は、カップリング係合部を駆動カップリング部材250側から見た断面模式図である。三箇所の駆動伝達部262と被駆動伝達部222が当接して駆動を伝達している。実施例3で説明したように、駆動カップリング部材250と、被駆動カップリング部材220の回転軸線が精度良く合わせられた状態で駆動が伝達される。
【0119】
装置本体AからカートリッジBを取り出す様子を、図45と図46を用いて説明する。図45はカップリング係合解除動作中の様子、図46はカップリング係合解除動作後の様子を示している。また、図45と図46の(a)はカップリング部の斜視図、図45と図46の(b)は係合部の断面図、図45と図46の(c)はカップリング係合部を駆動カップリング部260側から見た断面模式図である。図中矢印NはカートリッジBの取り出し方向、すなわち、被駆動カップリング部材220の移動方向を示す。
【0120】
装置本端AからカートリッジBを図45と図46の(a)、(b)の図中矢印Nの方向に引き抜く場合、カップリング係合部では、被駆動カップリング部材220が同じく図中矢印Nの方向に移動する。このとき、図45(c)に示す接触部Pで駆動カップリング部材250と被駆動カップリング部材220とが当接した状態でカートリッジBを引き抜くことにより、被駆動カップリング部材220が図中矢印R3の方向に回転する(ドラムユニットU1ごと回転する)。すなわち、被駆動カップリング部材220は接触部Pでカップリング部材250と当接した状態で図中矢印R3方向に回転しつつ、図中矢印N方向に移動する。
【0121】
同時に、図45(b)、(c)に示すように、接触部Pを持たない駆動伝達部262を構成する突起266の被駆動側当接部320と、被駆動伝達部222を構成する突起266の駆動側当接部300とが接触部Qで当接する。被駆動カップリング部材220には、この接触部Qに発生した力Fbの駆動伝達軸線方向分力Fcが作用し、被駆動カップリング部材220は図中矢印Lで示す方向に退避する。
【0122】
さらにカートリッジBを引き抜くと、被駆動カップリング部材220の被駆動側当接部320が駆動側当接部300を完全に通過し、図46に示したように、両カップリングの係合が解除される。
【0123】
さらにカートリッジBを引き抜いてゆけば、装置本体AからカートリッジBが取り出される。
【0124】
この構成では、被駆動側当接部320は被駆動カップリング部材220の外周に設けておらず、被駆動カップリング部材220の周方向において、被駆動伝達部222の間に位置している。また、被駆動側当接部320は、被駆動カップリング部材220の半径方向において、被駆動伝達部222と同じか、被駆動伝達部222よりも内側の位置にある。言い換えると、被駆動カップリング部材220の回転軸線と被駆動側当接部320との間の距離は、被駆動カップリング部材220の回転軸線と被駆動側伝達部222との間の距離以下であれば良い。ここで、被駆動伝達部222とは、駆動伝達部262を形成する突起と被駆動伝達部222を形成する突起が対向している箇所の内、被駆動カップリング部材220の半径方向外側端部を指している。こうすることで、カップリングの直径を小さくすることができ、小型のカップリングを構築することができる。また、本実施例によれば、被駆動側伝達部222を、より半径方向の外側に位置させることができる。そのため、より少ない力で駆動を伝達することができる。
【0125】
また、駆動側当接部300は駆動カップリング部材250の外周に設けておらず、駆動カップリング部材250の周方向において、駆動伝達部262の間に位置している。また、駆動側当接部300は、駆動カップリング部材250の半径方向において、駆動伝達部262と同じか駆動伝達部262よりも内側の位置にある。言い換えると、駆動カップリング部材250の回転軸線と駆動側当接部320との間の距離は、駆動カップリング部材250の回転軸線と駆動伝達部300との間の距離以下であれば良い。ここで、駆動伝達部262とは、駆動伝達部262を形成する突起と被駆動伝達部222を形成する突起が対向している箇所の内、駆動カップリング部材250の半径方向外側端部を指している。こうすることで、カップリングの直径を小さくすることができ、小型のカップリングを構築することができる。また、本実施例によれば、駆動側伝達部262を、より半径方向の外側に位置させることができる。そのため、より少ない力で駆動を伝達することができる。
【0126】
実施例1で図28乃至図30の(c)を用いて説明した、接触部Pを持たない駆動伝達部262を形成する突起の面265aと、被駆動伝達部222を形成する突起の面224aの干渉回避について説明する。
【0127】
本実施の例では、被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形成する突起の面224aに相当する部位に駆動側当接部300を、駆動カップリング部260の駆動伝達部262を形成する突起の面265aに相当する部位に被駆動側当接部320を設けている。したがって、前述の突起の面265aと突起の面224aとの干渉は、駆動側当接部300と被駆動側当接部320の当接となる。
【0128】
すでに説明したように、この当接によって被駆動カップリング部材220はドラム回転軸線方向に退避するため、干渉は発生しない。そのため、両突起の干渉(当接)を防止するためのクリアランスを設ける必要が無く、突起226と突起266を大きくすることができる。その結果、駆動伝達部の強度があがり、精度の良い駆動伝達ができる。
【0129】
また、図47に示すように、駆動側当接部300(傾斜部)が駆動カップリング部260の駆動伝達部262を形成する突起266部に、被駆動側当接部320が被駆動カップリング部材220の被駆動伝達部222を形勢する突起226部に設けられた構成であっても、同様の効果が得られる。また、駆動側当接部300及び被駆動側当接部320が傾斜部であっても良い。
【0130】
また、本実施例に、実施例1(引き込み構成)や実施例2(引き込み構成)や実施例3(カップリングの回転軸線をあわせる構成)の構成を合わせて採用しても良い。
【0131】
以上説明した実施の形態によれば、本体に設けた駆動カップリング部材をその軸線方向に進退させなくても、カートリッジBを駆動軸の軸線と実質的に直交する方向に移動させて、装置本体Aに取り付け、取り外しすることができる。
【符号の説明】
【0132】
A 装置本体
B カートリッジ
F 駆動伝達力
Fa 駆動伝達軸線方向分力
Fb 力
Fc 駆動伝達軸線方向分力
F1 力
F2 力
F3 力
F4 合力
L レーザー光
P 接触部
Q 接触部
T 取っ手
U1 ドラムユニット
U2 カップリングユニット
1 光学系
2 記録媒体
3a 給紙トレイ
3b リフトアッププレート
3c 搬送ローラ
3d 分離バット
3e レジストローラ対
3f 搬送ガイド
3g 排出ローラ対
4 転写ローラ
5 定着手段
5a 駆動ローラ
5b ヒータ
5c 定着ローラ
6 排出部
7 カートリッジ設置部
8 本体カバー
8a ヒンジ
9 ピン
10 感光体ドラム
10a ドラムシリンダー
10a1,2 開口部
10b 感光層
11 帯電ローラ
12 露光開口部
13 現像手段
13a トナー収納容器
13b トナー送り部材
13c 固定磁石
13d 現像ローラ
13e 現像ブレード
13f 現像容器
13g 開口部
13k スペーサーコロ
15a,b 回動穴
18 第一枠体ユニット
19 第二枠体ユニット
20 クリーニング手段
20a クリーニングブレード
21 クリーニング枠体
22 スクイシート
21a 除去トナー収納部
23a,b 固定穴
24 ドラム軸受
24a 軸受部
25 軸穴
26 ビス
30 付勢バネ
31 駆動側位置決めボス
32 回転止めボス
33 非駆動側位置決めボス
34 ガイドボス
40 駆動側本体ガイド部材
40a 上ガイド溝
40b 下ガイド溝
40a1 本体位置決め部
40b1 回転位置規制部
40b2 回転位置規制面
41 傾斜部材
41a 上流部
41b 下流部
41c 傾斜面
42 本体側板
45 非駆動側ガイド部材
45a 上ガイド溝
45a1 本体位置決め部
45b 下ガイド溝
45b1 受け凹部
150 ドラムフランジ
150a 軸受部
150b ドラム嵌合部
151 アース板
151a 接点部
151b1,2 ドラム接点部
154 ドラムアース軸
200 ハウジング
200a 摺動軸
200b ドラム嵌合部
200c ギア
200d 軸受部
200e 突き当て部
201a,b 駆動リブ
202a,b 係合穴
210 ふた部材
210a,b ツメ部
210a1 先端部
210b1 先端部
215 カップリング付勢バネ
220 被駆動カップリング部材
220a 摺動軸
220b,c 駆動溝
220d 突き当て部
221 長手当接部
222 被駆動伝達部
224a 突起の面
226 突起
250 駆動カップリング部材
251 カップリングギア
252 軸受部材
253 傾斜面
260 駆動カップリング部
261 先端部
262 駆動伝達部
264 長手当接部
265a 突起の面
266 突起
300 駆動側当接部
300a 傾斜部
300b 他の傾斜部
301 先端部
320 被駆動側当接部
321 先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記駆動カップリング部材は前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有し、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜しており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とするカートリッジ。
【請求項2】
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合うことにより、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接して、前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材に位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部との間に力が発生することにより、前記駆動カップリング部材及び/又は前記被駆動カップリング部材が回転することを特徴とする請求項1又は2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記被駆動カップリング部材が、前記軸線方向に前記駆動カップリング部材から退避する距離をLbとし、
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリングに前記駆動力を伝達している時に、前記駆動伝達部を形成する突起と前記被駆動伝達部を形成する突起とが対向している前記軸線方向の距離をLaとし、
LbはLa以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記被駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記被駆動側当接部より突出しない、かつ、前記駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記駆動側当接部より突出しないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記装置本体から前記カートリッジを取り出す際であって、前記カートリッジを前記駆動伝達部から前記被駆動伝達部が力を受けることにより前記被駆動カップリング部材が回転する際に、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避しない場合に、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動可能な距離をαとし、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避することで、前記駆動伝達部を形成する突起が前記被駆動伝達部を形成する突起から離れることが可能になるまでに、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動する距離をβとし、
αはβ以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記駆動カップリング部材は他の駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記他の駆動側当接部に当接可能な他の被駆動側当接部を有し、前記他の駆動側当接部及び前記他の被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体に前記カートリッジが取り付けられる際に、前記他の駆動側当接部と前記他の被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記他の被駆動側当接部が前記他の駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動して、前記駆動カップリング部材から退避し、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記駆動カップリング部材の回転軸線と略同一直線上へ移動することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項8】
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記駆動カップリング部材は、前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有して、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達するとき、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材の回転軸線を合致させる力が作用するように、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部とが構成されており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とするカートリッジ。
【請求項9】
前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜していることを特徴とする請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合うことにより、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接して、前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材に位置決めされていることを特徴とする請求項8又は9に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部との間に力が発生することにより、前記駆動カップリング部材及び/又は前記被駆動カップリング部材が回転することを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記被駆動カップリング部材が、前記軸線方向に前記駆動カップリング部材から退避する距離をLbとし、
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリングに前記駆動力を伝達している時に、前記駆動伝達部を形成する突起と前記被駆動伝達部を形成する突起とが対向している前記軸線方向の距離をLaとし、
LbはLa以上であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記被駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記被駆動側当接部より突出しない、かつ、前記駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記駆動側当接部より突出しないことを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記装置本体から前記カートリッジを取り出す際であって、前記カートリッジを前記駆動伝達部から前記被駆動伝達部が力を受けることにより前記被駆動カップリング部材が回転する際に、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避しない場合に、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動可能な距離をαとし、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避することで、前記駆動伝達部を形成する突起が前記被駆動伝達部を形成する突起から離れることが可能になるまでに、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動する距離をβとし、
αはβ以上であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項15】
前記駆動カップリング部材は他の駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記他の駆動側当接部に当接可能な他の被駆動側当接部を有し、前記他の駆動側当接部及び前記他の被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体に前記カートリッジが取り付けられる際に、前記他の駆動側当接部と前記他の被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記他の被駆動側当接部が前記他の駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動して、前記駆動カップリング部材から退避し、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記駆動カップリング部材の回転軸線と略同一直線上へ移動することを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項16】
駆動力を伝達する駆動伝達部を備え回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能なカートリッジであって、
前記駆動伝達部と当接した状態で前記駆動伝達部から前記駆動力を伝えられる被駆動伝達部を備え回転可能な被駆動カップリング部材を有し、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより、前記被駆動カップリング部材が、前記駆動カップリング部材から力を受けて前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避し、
前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動側当接部との間の距離は、前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とするカートリッジ。
【請求項17】
前記駆動カップリング部材の回転軸線と前記駆動側当接部との間の距離は、前記駆動カップリング部材の回転軸線と前記駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とする請求項16に記載のカートリッジ。
【請求項18】
前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜していることを特徴とする請求項16又は17に記載のカートリッジ。
【請求項19】
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合うことにより、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接して、前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材に位置決めされていることを特徴とする請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達するとき、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材の回転軸線を合致させる力が作用するように、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部とが構成されていることを特徴とする請求項16乃至19のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部との間に力が発生することにより、前記駆動カップリング部材及び/又は前記被駆動カップリング部材が回転することを特徴とする請求項16乃至20のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記被駆動カップリング部材が、前記軸線方向に前記駆動カップリング部材から退避する距離をLbとし、
前記駆動カップリング部材が前記被駆動カップリングに前記駆動力を伝達している時に、前記駆動伝達部を形成する突起と前記被駆動伝達部を形成する突起とが対向している前記軸線方向の距離をLaとし、
LbはLa以上であることを特徴とする請求項16乃至21のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項23】
前記被駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記被駆動側当接部より突出しない、かつ、前記駆動伝達部を形成する突起は、前記軸線方向において、前記駆動側当接部より突出しないことを特徴とする請求項16乃至22のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記装置本体から前記カートリッジを取り出す際であって、前記カートリッジを前記駆動伝達部から前記被駆動伝達部が力を受けることにより前記被駆動カップリング部材が回転する際に、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避しない場合に、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動可能な距離をαとし、
前記被駆動カップリング部材が前記駆動カップリング部材から退避することで、前記駆動伝達部を形成する突起が前記被駆動伝達部を形成する突起から離れることが可能になるまでに、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記交差方向へ移動する距離をβとし、
αはβ以上であることを特徴とする請求項16乃至23のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項25】
前記駆動カップリング部材は他の駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記他の駆動側当接部に当接可能な他の被駆動側当接部を有し、前記他の駆動側当接部及び前記他の被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体に前記カートリッジが取り付けられる際に、前記他の駆動側当接部と前記他の被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記他の被駆動側当接部が前記他の駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動して、前記駆動カップリング部材から退避し、前記被駆動カップリング部材の回転軸線が前記駆動カップリング部材の回転軸線と略同一直線上へ移動することを特徴とする請求項16乃至24のいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項26】
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記駆動カップリング部材は前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有し、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部の少なくとも一方は、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達している時に前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材とが互いに引き合う方向の力が作用するように、傾斜しており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項27】
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記駆動カップリング部材は、前記駆動力を伝達する駆動伝達部を有して、前記被駆動カップリング部材は、前記駆動伝達部と当接して前記駆動伝達部から前記駆動力を伝達される被駆動伝達部を有し、前記駆動カップリング部材から前記被駆動カップリング部材に前記駆動力を伝達するとき、前記駆動カップリング部材と前記被駆動カップリング部材の回転軸線を合致させる力が作用するように、前記駆動伝達部と前記被駆動伝達部とが構成されており、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより前記被駆動側当接部が前記駆動側当接部より力を受けて、前記被駆動カップリング部材が、前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項28】
駆動力を伝達する回転可能な駆動カップリング部材を有する電子写真画像形成装置本体と、前記装置本体に着脱可能であって前記駆動カップリング部材から前記駆動力を受ける回転可能な被駆動カップリング部材を有するカートリッジと、を有する電子写真画像形成装置において、
前記カートリッジは、前記装置本体から取り外される際に、前記装置本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線と交差する交差方向に移動可能であり、
前記被駆動カップリング部材は、前記カートリッジの本体に対して前記被駆動カップリング部材の回転軸線に沿った軸線方向に移動可能であり、
前記駆動カップリング部材は駆動側当接部を有し、前記被駆動カップリング部材は前記駆動側当接部に当接可能な被駆動側当接部を有し、前記駆動側当接部及び前記被駆動側当接部の少なくとも一方は傾斜しており、
前記装置本体から前記カートリッジが取り外される際に、前記駆動側当接部と前記被駆動側当接部とが当接した状態で前記カートリッジが前記交差方向に移動することにより、前記被駆動カップリング部材が、前記駆動カップリング部材から力を受けて前記カートリッジの本体に対して前記軸線方向に移動し、前記駆動カップリング部材から退避し、
前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動側当接部との間の距離は、前記被駆動カップリング部材の回転軸線と前記被駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項29】
前記駆動カップリング部材の回転軸線と前記駆動側当接部との間の距離は、前記駆動カップリング部材の回転軸線と前記駆動伝達部との間の距離以下であることを特徴とする請求項28に記載の電子写真画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2010−262056(P2010−262056A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−111127(P2009−111127)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】