説明

カートリッジおよびセンサ分与機器

センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジは、ハウジング、検査センサ、機械的機構および可動性シールを備える。ハウジングは、自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。検査センサはハウジング内に積み重ねられる。検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、検査センサを第1方向に押しやるようになされている。検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされる。可動性シールは、実質的に防湿性で、実質的に気密性のカートリッジを提供するように少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされており、可動性シールの1つは、検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概ねカートリッジおよびセンサ分与機器に関し、より詳細には、カートリッジ自身内に含まれる血糖または他の分析物の分析に使用される複数のセンサを備えたカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
体液中の分析物の定量法は、特定の生理的異常の診断および管理において非常に重要である。例えば、特定の個体にて乳酸、コレステロールおよびビリルビンを監視しなければならない。特に、体液中のブドウ糖の測定は、食事においてブドウ糖の摂取を調整するために体液中のブドウ糖レベルを頻繁にチェックしなければならない糖尿病者にとって重要である。本明細書の残りの開示は、ブドウ糖の測定を指向するが、本発明の方法は、適切な酵素の選択時に他の分析物の測定に使用してよいことを理解されたい。
【0003】
このような検査の結果を使用して、インシュリンまたは他の薬物を投与する必要がある場合に、何を投与すべきか判断することができる。1タイプの血糖検査システムでは、センサを使用して血液サンプルなどの流体を検査する。
【0004】
センサは、血糖と反応する生物学的測定材料または試薬材料を含む。センサの検査端は、指を穿刺した後に人の指に蓄積した血液などの検査される流体に入れるようになされている。流体は、毛管作用によってセンサ内で検査端から試薬材料へと延在する毛管流路に引き込まれ、したがって検査すべき十分な量の流体がセンサに引き込まれる。次に、流体はセンサ内の試薬材料と化学反応し、その結果、検査中の流体のブドウ糖レベルを示す電気信号が、センサの後端または接触端の付近に配置された接触区域に供給される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなセンサは、往々にして周囲湿度の影響に対して敏感である。周囲湿度の影響を軽減するか、解消する1つの方法は、各センサを乾燥剤とともに個々にパッケージングすることである。このような方法は、使用する度に事前に細片(検査用ストリップ)をパッケージから取り出す必要があるという欠点を有する。したがって、使用する度に事前に各細片をパッケージから取り出す必要がない複数の検査センサを含むカートリッジが備えられることが望ましい。また、便利かつ簡単に使用するために、使用者が検査するときに1度に1つずつ検査センサを繰り出す単純な機構があることも望ましい。これは、普通の使用者に使いやすさをもたらし、何らかの身体的制約を有する使用者にとっては特に重要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態によると、使い捨てカートリッジはセンサ分与機器とともに使用するようになされている。使い捨てカートリッジはハウジング、複数の検査センサ、機械的機構、および複数の可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている。複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされる。複数の可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。複数の可動性シールの1つは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
【0007】
別の実施形態によると、使い捨てカートリッジは、センサ分与機器とともに使用するようになされている。使い捨てカートリッジはハウジング、複数の検査センサ、機械的機構、および少なくとも1つの可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている。可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。可動性シールは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
【0008】
1つの実施形態によると、センサ分与機器は、使い捨てカートリッジ、該機器用のハウジングおよび押圧具センブリを備える。使い捨てカートリッジは、ハウジング、複数の検査センサ、機械的機構、および少なくとも1つの可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサの1つを第1方向に押しやるようになされている。複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされる。少なくとも1つの可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。少なくとも1つの可動性シールは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。機器用ハウジングは分与出口を形成し、使い捨てカートリッジを受け取るようになされている。押圧具センブリは、スライダおよび該スライダに結合される薄い平棒を含む。平棒は、押圧具センブリの移動時に第1位置から第2位置へと滑動するようになされている。平棒が第1位置から第2位置へと移動する間、平棒は、複数の検査センサの1つと接触し、これを押して、少なくとも1つの可動性シールの中に複数の検査センサの1つを少なくとも部分的に通す。
【0009】
さらなる実施形態によると、使い捨てカートリッジはセンサ分与機器とともに使用するようになされている。使い捨てカートリッジはハウジング、複数の検査センサ、捻りばねを備える機械的機構、および複数の可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている。複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされる。複数の可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。複数の可動性シールの1つは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
【0010】
さらに別の実施形態によると、使い捨てカートリッジはセンサ分与機器とともに使用するようになされている。使い捨てカートリッジはハウジング、複数の検査センサ、捻りばねを備える機械的機構、および少なくとも1つの可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている。可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。可動性シールは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
【0011】
別の実施形態によると、センサ分与機器は使い捨てカートリッジ、該機器用のハウジングおよび1つのセンサを複数のセンサの積み重ねから分離する機構を備える。使い捨てカートリッジはハウジング、複数の検査センサ、捻りばねを備える機械的機構、および少なくとも1つの可動性シールを備える。ハウジングは自身を通る少なくとも1つの開口を形成する。複数の検査センサはハウジング内に積み重ねられる。複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。機械的機構は、複数の検査センサの1つを第1方向に押しやるようになされている。複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされる。少なくとも1つの可動性シールは、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている。少なくとも1つの可動性シールは、自身を通して複数の検査センサの1つが移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。機器用ハウジングは分与出口を形成し、使い捨てカートリッジを受け取るようになされている。1つのセンサを複数のセンサの積み重ねから分離する機構は、押圧具センブリを含む。押圧具センブリはスライダおよび該スライダに結合される薄い平棒を含む。平棒は、押圧具センブリの移動時に第1位置から第2位置へと滑動するようになされている。平棒が第1位置から第2位置へと移動する間、平棒は、複数の検査センサの1つと接触し、これを押して、少なくとも1つの可動性シールの中へと複数の検査センサの1つを少なくとも部分的に通す。
【0012】
本発明は様々な改造および代替形態を想定可能であるが、特定の実施形態が図面で例示により図示され、本明細書で詳細に説明される。しかし、本発明は開示された特定の形態に限定されることはないことを理解されたい。本発明は、特許請求の範囲で定義されるような本発明の精神および範囲に入る全ての改造物、同等物および代替物を含むものとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、複数の検査センサを含む使い捨てカートリッジに関する。複数の検査センサを使用して、分析物の濃度を測定する。本発明を使用して測定することができる分析物はブドウ糖、脂質プロフィール(例えばコレステロール、中性脂肪、LDLおよびHDL)、ミクロアルブミン、ヘモグロビンA1C、果糖、乳酸、またはビリルビンを含む。しかし、本発明はこれらの特定の分析物に限定されず、他の分析物の濃度も測定できる。分析物は、例えば全血サンプル、血清サンプル、血漿サンプル、またはISF(間質液)および尿のような他の体液でもよい。
使い捨てカートリッジ
図面を参照すると、図1aから図1cには、センサ分与機器で使用するようになされている使い捨てカートリッジ10が図示されている。カートリッジ10は実質的に防湿性で気密性の器具である。図1a、図1cの使い捨てカートリッジ10はハウジング12、複数の検査センサ14、機械的機構16、および複数の可動性シール18を備える。使い捨てカートリッジ10のハウジング12は、相互に接合された第1セクション(図1aの主ハウジングセクション11)および第2セクション(図1bの蓋ハウジングセクション28)を含むことができる。カートリッジ10は、複数の検査センサ14のそれぞれを使用した後に廃棄可能であるようになされている。複数の検査センサ14のそれぞれを使用した後、カートリッジ10をセンサ分与機器から外し、複数の未使用の検査センサを含む同一の第2カートリッジで置換することができる。
【0014】
図1aを参照すると、ハウジング12は、自身を通る少なくとも1つの開口20を形成する。開口20は、複数の可動性シール18a、18bを使用して、少なくとも2カ所で密封される。可動性シール18a、18bは、複数の検査センサ14を含むカートリッジ10の内部に空気および水分が入るのを防止または抑制する。開口20は、複数の検査センサ14が1度に1つずつ自身を通過し、最終的にカートリッジ10を出ることができるようなサイズである。具体的に言えば、複数の検査センサ14は、開放端20aを介して1度に1つずつカートリッジ10を出る。以下でさらに詳細に検討するように、ハウジング12は、カートリッジをセンサ分与機器内の所定の位置に保持するのに役立たせるため、少なくとも1つの切り欠き22を形成されてもよい。
【0015】
ハウジング12は様々な材料で作製してよいが、通常はポリマ材料で作製する。ハウジング12の形成に使用してよいポリマ材料の幾つかの例は、ポリカーボネート、ABS、ナイロン、ポリスチレン、ポリプロピレン、またはその組合せを含む。ハウジングの形成には他の添加物を添加してもよい。例えば潤滑するためのテフロン(登録商標)、または強度を提供するガラスである。他の添加物を使用してもよい。ポリカーボネートが、耐久性がある材料であり、ハウジング12に空気(特に酸素および水分)が入るのを防止または抑制する能力を有するなど、幾つかの理由から望ましい。また、ハウジングを2つの別個のセクションから形成する場合、ポリカーボネートは自身の材料で密封することができる。これは、2つのハウジングセクションを音波溶着するプロセスで望ましいことがある。
【0016】
一例では、ハウジング12は主ハウジングセクション11および蓋ハウジングセクション28を含む。図1bの蓋ハウジングセクション28は、主ハウジングセクション11に対して蓋ハウジングセクション28を正確に配置するために複数のガイドピン29を有する。図1aの主ハウジングセクション11は、例えば音波溶着などで相互に接合する前に、蓋ハウジングセクション11の個々のガイドピン29を受ける複数の口27を形成する。ハウジングに入る水分および空気を減少させるか、なくすのを補助するために、少なくとも1つのエネルギ導波手段(energy director)30を(図1bで示すような)蓋ハウジングセクション28に追加してよく、これはハウジングの周部の密封を補助する。あるいは、少なくとも1つのエネルギ導波手段を主ハウジングセクションの方に追加してもよい。エネルギ導波手段30はハウジング12の周囲で溶解し、シールを形成する。あるいは、ガイドピンを主ハウジングセクションに配置し、蓋ハウジングセクションがこのようなガイドピンを受ける口を形成してもよい。ハウジング12の密封効果を最大限にするために、エネルギ導波手段30を配置することが望ましい。
【0017】
ハウジング12は、射出成形プロセスを含む、当業者に知られたプロセスで形成してよい。射出成形プロセスを使用する場合、肉厚は通常、普通の範囲内で設計する。モールディングプロセスなど、他のプロセスを使用してもよい。
【0018】
図1a、図1cで示すように、複数の検査センサ14がハウジング12内に積み重ねられる。複数の検査センサ14は、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされている。上記で検討したように、試験可能な分析物の1つは、例えば全血サンプルなどからのブドウ糖である。1つの実施形態では、複数の検査センサは、検査すべき所望の1つまたは複数の分析物と反応するために適切に選択された酵素を含む。ブドウ糖と反応するために使用することができる酵素はブドウ糖酸化酵素である。ブドウ糖脱水素酵素のような他の酵素を使用してもよい。検査センサ14の一例が、Bayer Corporationに譲渡された米国特許第6,531,040号で開示されている。使い捨てカートリッジ10では他の検査センサを使用してもよい。
【0019】
複数の検査センサ14は、異なる使用者のニーズに対応するように、図1a、図1cに図示されたものとは数が異なってよい。通常、積み重ねた検査センサは約10個から約50個または100個のセンサを含み、より具体的には約25個から約40個のセンサを含む。検査センサの貯蔵期間および使用寿命は制限されているので、稀にしか検査しない使用者は、より頻繁に検査する使用者とは反対に、有する検査センサの数が少ないカートリッジを望むようである。
【0020】
積み重ねた検査センサ14を上方向(図1a、図1cの矢印Aの方向)に押しやるために、1つの実施形態による機械的機構16を使用する。機械的機構16は、最終的に開放端20aを介してカートリッジ10から排出するために、複数の検査センサの1つの位置決めを補助する。機械的機構は、排出するために複数の検査センサの1つを位置決めするように、積み重ねた検査センサ14に圧力を加えることができる任意の器具である。例えば、図1a、図1cに図示された機械的機構16はばねである。積み重ねた検査センサ14を図1a、図1cの矢印Aの方向に押しやるために、機械的機構として様々なタイプのばねを使用することができる。例えば、ばねは圧縮ばねまたは捻りばねでよい。ばねが望ましいのは、その単純さおよび使いやすさのせいである。
【0021】
別の特定タイプの圧縮ばねが図1d、図1eに図示されている。図1dのカートリッジ10は図1aと同じであるが、機械的機構15は円錐コイルばねである。図1eのカートリッジ10も図1aと同じであるが、機械的機構17が円錐コイルばねである。図1eの円錐コイルばね17は、図1dの円錐コイルばね15と比較すると逆転している。
【0022】
図1f、図1gで図示した本発明の実施形態によると、改造カートリッジ12は、捻りばね19aおよび可動圧力板19bを備える機械的機構19を含む。可動圧力板19bは検査センサの積み重ねと接触する。捻りばね19aは、捻りばね19aをカートリッジハウジング12に取り付ける固定された端部材19cを含む。捻りばね19aは、圧力板19b上のピボット点に取り付けられた可動端部材19dも含む。捻りばね19aは、検査センサ14の積み重ねの側部に配置される。捻りばね19aは検査センサ14の積み重ねに圧力を加え、検査センサが図1fおよび図1gの矢印Aの方向で上昇するのを促進する。それと同時に、圧力板19bが同じ方向に移動し、残りのセンサ積み重ね14を所定の位置に保持する。
【0023】
また、機械的機構16はラチェット押圧具でよい。このような実施形態を使用して、ラチェット押圧具は自動的に積み重ねた検査センサを上方向に(つまり図1a、図1cの矢印Aの方向に)徐々に動かす。ラチェット押圧具は、最終的に全部の検査センサを使用するように、カートリッジの内部の長さだけ延在する必要があることが望ましい。ラチェット押圧具は、1つまたは複数のばねとの組合せで使用してもよい。
【0024】
機械的機構16を上方向(図1a、図1cの矢印Aの方向)に案内するのを補助するために、ハウジング12には複数の爪または延長部24が形成してある。任意の爪または延長部24は、機械的機構16を実質的に上方向に案内することを補助し、したがって複数の検査センサが矢印Aの方向に移動しやすくなる。
【0025】
検査センサ14内の試薬の保護を補助するために、望ましい包装材料および/または乾燥剤材料を使用することができる。使い捨てカートリッジ10は通常、検査センサ14を含むハウジング12の内部に空気が入るのを防止または抑制する材料内に包装される。使い捨てカートリッジ10を封じ込めるために使用可能な1タイプの着脱式包装は、アルミ箔である。他のタイプの着脱式包装を使用してもよい。内部に適切な湿度レベルを維持するのを補助するために、着脱式包装の内部に乾燥剤材料を追加してもよい。検査センサ内の試薬が湿度に敏感でない場合は、乾燥剤があっても、それほど多くを含む必要がほとんど、または全くない。乾燥剤材料がある、またはない着脱式包装は、検査センサの貯蔵寿命の延長を補助する。着脱式包装は、カートリッジ10をセンサ分与機器内に配置する前に外されるものである。
【0026】
使い捨てカートリッジ10は最初に、ビンまたは他のタイプの容器のようなポリマ容器に入れることができる。容器は、容器の内部に空気または水分が入るのを防止または抑制するために望ましいシールがある使い捨てカートリッジと同様に成形することができる。容器は、一体蝶番を介して容器の残りの部分に取り付けられた蓋を含んでよい。この容器内にも乾燥剤を追加してもよい。乾燥剤材料がある、またはない容器は、検査センサの貯蔵寿命の延長を補助する。使い捨てカートリッジ10は、センサ分与機器内に配置する前に容器から外される。
【0027】
乾燥剤材料26を使い捨てカートリッジ10に追加して、検査センサ14を含むハウジング12の内部で適切な湿度レベルを維持することを補助することが望ましい。特に、センサを使い捨てカートリッジから押し出す度に、多少の水分がハウジング12の内部に入ることができるが、このような水分は、検査センサ内の試薬が劣化しないために保護するように、乾燥剤で吸収することが望ましい。適切な湿度レベルを維持することにより、検査センサ内の試薬材料が保護される。乾燥剤材料26の量は、所望の貯蔵寿命(複数の検査センサの全てを使用するまでの期間)を獲得するのに十分でなければならない。より具体的には、貯蔵寿命は通常、使用する場合にカートリッジ10を包装材料から外す前の期間を指す。乾燥剤材料26の量は、所望の使用寿命(複数の検査センサの1つを最初に使用した後の期間)を獲得するのにも十分でなければならない。より具体的には、使用寿命は通常、使用する場合にカートリッジ10を包装材料から外した後の期間を指す。
【0028】
使い捨て容器、使い捨て容器を囲む着脱式包装、または使い捨てカートリッジを含む容器内に含むことができる乾燥剤の例は、市販の乾燥剤を含む。乾燥剤は、玉、錠剤、顆粒、または紙を含む幾つかの形状の形態でよい。例えば、乾燥剤は分子ふるい球または厚い乾燥剤紙でよい。乾燥剤は、乾燥剤材料26とともに図示されているようなハウジング12の内部に配置することができる。乾燥剤は、カートリッジのハウジング12内の水分を吸収するように、その内面に成形してよい。乾燥剤材料の1つの非制限的な例は、例えば分子ふるいビーズなどの形態で、ニューヨーク州BuffaloのMultisorbから購入することができる。
【0029】
湿度に敏感でない検査センサには、乾燥剤を使用しないでもよい。乾燥剤を使用する場合、その量は検査センサがどの程度湿度に敏感か、および望ましい使用寿命の長さによって決定される。
【0030】
シール18a、18bは、閉位置(図1aに図示)から開位置へと移動するようになされている。閉位置では、複数のシール18a、18bが、検査センサ14を含むハウジング12の内部を密封する。このような閉位置では、複数のシール18a、18bが実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供する。複数のシール18a、18bは、少なくとも複数のセンサの貯蔵寿命および使用寿命の間、水分が開放端20a、20bを介して複数の検査センサ14に入り、それに影響するのを防止または抑制するように設計することが好ましい。可動性シール18aが開位置をとることができる場合、検査センサ14は1度に1つずつ、最終的に開放端20aを介して出るように、開口20を通過することができる。
【0031】
カートリッジ10に使用可能な1タイプの可動性シールは、ダックビルシール(逆流防止シール)である。図1aの可動性シール18a、18bはダックビルシールである。図2aから図2gを参照すると、カートリッジ内で可動性シールとして使用可能な2つのダックビルシール18、40が図示されている。
【0032】
図2aから図2cを参照すると、自身の中央に配置された概ね錐体のセクション32、および周方向に延在する円形セクション34があるダックビルシール18が図示されている。概ね錐体のセクション32は、第1の外側に延在する部分32aおよび第2の外側に延在する部分32bを含む。第1の外側に延在する部分32aは表面32cを含み、第2の外側に延在する部分32bは表面32dを含む。閉位置(図2a、図2b)では、各表面32c、32dの部分36が相互に突き当たり、実質的に防湿性で実質的に気密性のシールを形成する。開位置(図2c)では、第1の外側に延在する部分32aおよび第2の外側に延在する部分32bは、検査センサ14が自身を通って進むように、相互から離れる。
【0033】
次に図2dから図2gを参照すると、その中央に配置された概ね切頭状の長方形セクション42、および周方向に延在する長方形セクション44があるダックビルシール40が図示されている。概ね長方形のセクション42は第1の外側に延在する部分42aおよび第2の外側に延在する部分42bを含む。第1の外側に延在する部分42aは表面42cを含み、第2の外側に延在する部分42bは表面42dを含む。閉位置(図2d〜図2f)では、各表面42c、42dの部分46が相互に突き当たり、実質的に防湿性で実質的に気密性のシールを形成する。開位置(図2g)では、第1の外側に延在する部分42aおよび第2の外側に延在する部分42bは、検査センサ14が自身を通って進むように、相互から離れる。ダックビルシールは、ダックビルシール18、40がある図2aから図2gに図示されたものと異なって成形してもよい。
【0034】
図2aから図2gのダックビルシール18、40は、ポリマ材料などの材料で作製してよい。例えば、シリコン(例えば医療用シリコン)、ゴム、プラストマ、エラストマ、または他の可撓性ポリマ材料をダックビルシールの形成に使用することができる。ダックビルシール18、40は、ある程度の記憶を必要とする。記憶という用語は、本明細書で使用する場合、移動または伸張した後に材料が実質的に同じ姿勢に戻る能力である。
【0035】
他のタイプの可動性シールを使い捨てカートリッジに使用してもよい。例えば、図3a、図3bにスプリングシールが図示されている。費用効率および製造の容易さのために、スプリングシールは押出成形したポリマから作製することが望ましい。しかし、スプリングシールはモールディングプロセスで形成してもよい。
【0036】
図3aを参照すると、スプリングシール50はばねセクション50aおよび密封表面50bを含む。同様に、スプリングシール52はばねセクション52aおよび密封表面52bを含む。シール50、52は一緒に機能して、図3aで示すような閉位置を形成する。より具体的には、密封表面50a、52bは相互に突き当たる。シール50、52は、シリコン(例えば医療用シリコン)、ゴム、プラストマ、エラストマ、または他の可撓性ポリマ材料のような材料で作製してよい。シール50、52はある程度の記憶を必要とする。シール50、52のばねセクションは、金属などの材料で作製してもよい。
【0037】
スプリングシール60、62がある別のタイプのスプリングシールが図3bに図示されている。スプリングシール60は2つのばねセクション60aおよび密封表面60bを含む。同様に、スプリングシール62は2つのばねセクション62aおよび密封表面62bを含む。シール60、62は一緒に機能にして、図3bで示すような閉位置を形成する。より具体的には、密封表面60a、62bは相互に突き当たる。シール60、62は、シリコン(例えば医療用シリコン)、ゴム、プラストマ、エラストマ、または他の可撓性ポリマ材料のような材料で作製してよい。シール60、62はある程度の記憶を必要とする。シール60、62のばねセクションは、金属などの材料で作製してもよい。
【0038】
図4を参照すると、使い捨てカートリッジ110はハウジング112、複数の検査センサ114、機械的機構116、および複数の可動性シール118を備える。ハウジング112は、自身を通る少なくとも1つの開口120を形成する。使い捨てカートリッジ110は、爪または延長部124および乾燥剤材料126も含む。
【0039】
複数の可動性シール118は第1ポリマ中空管118a、第2ポリマ中空管118b、第3ポリマ中空管118c、および第4ポリマ中空管118dを含む。第1管118aおよび第2管118bは一緒に機能して、図4で示すような閉位置を形成する。第1および第2管118a、118bは、自身の間に検査センサを挿入すると変形する可撓性材料で作製される。第1および第2管118a、118bは、シリコン(例えば医療用シリコン)、ゴム、プラストマ、エラストマ、または他の可撓性ポリマ材料のような材料で作製してよい。第1および第2管118a、118bはある程度の記憶を必要とする。第3および第4管118c、118dは、自身の間にセンサ分与機器の棒が延在すると変形する可撓性材料で作製されるという点で、同様の方法で機能し、これについては以下でさらに詳細に検討する。第3および第4管118c、118dは、第1および第2管118a、118bと同じ材料で作製してよい。
【0040】
複数の検査センサ114、機械的機構116、開口120、爪または延長部124および乾燥剤126は、センサ14、機械的機構16、開口20、爪または延長部24および乾燥剤26に関して上述したものと同様の方法で機能する。
【0041】
図5を参照すると、別の実施形態による使い捨てカートリッジ160が図示されている。使い捨てカートリッジ160はハウジング162、複数の検査センサ164、機械的機構166、および複数の可動性シール168a、168bを備える。ハウジング162は、自身を通る少なくとも1つの開口170を形成する。使い捨てカートリッジ160は、爪または延長部174および乾燥剤材料176も含む。
【0042】
可動性シール168a、168bはピボット運動可能なシールであり、図5では閉位置で図示されている。閉位置で、ピボット運動可能シール168a、168bは上方向の力を加える。開口170を通して検査センサを押すと、ピボット運動可能シール168aが図5で見られるように下方向にピボット運動し、開口から離れて開位置になる。検査センサ164は、開放端170aへと通過し続けることができる。ピボット運動可能シール168a、168bは、シリコン(例えば医療用シリコン)、ゴム、プラストマ、エラストマ、または他の可撓性ポリマ材料のようなポリマ材料で作製してよい。ピボット運動可能シール168a、168bはある程度の記憶を必要とする。ピボット運動可能シール168bは、自身の間にセンサ分与機器の棒が延在するとピボット運動するようになされており、これについては以下でさらに詳細に検討する。
【0043】
複数の検査センサ164、機械的機構166、開口170、爪または延長部174および乾燥剤176は、検査センサ14、機械的機構16、開口20、爪または延長部24および乾燥剤26に関して上述したものと同様の方法で機能する。
【0044】
使い捨てカートリッジは、1つの可動性シールで密封するだけでもよい。このような実施形態の一例が図6で図示されている。図6を参照すると、別の実施形態による使い捨てカートリッジ260が図示されている。使い捨てカートリッジ260はハウジング262、複数の検査センサ264、機械的機構266、および1つの可動性シール268を備える。ハウジング262は、自身を通る少なくとも1つの開口270を形成する。使い捨てカートリッジ260は、爪または延長部274および乾燥剤材料276も含む。
【0045】
可動性シール268は図6では閉位置で図示され、可動性シール18aに関して上述したものと同様の方法で機能する。可動性シール268は、可動性シール18aに関して上記で検討したのと同じ材料で作製してよい。使い捨てカートリッジ260はカバー280を含んでよい。カバー280は、使い捨てカートリッジ260をセンサ分与機器内に配置する前に使い捨てカートリッジ260から外してよい。この実施形態では、カバー280を外した後、カートリッジ260はセンサ分与機器内に配置するまで、実質的に防湿性でも実質的に気密性でもない。以下で検討するように、平棒が、センサ分与機器内に配置された後に、開口270b内に填る、またはぴったり合うシールを形成する。
【0046】
あるいは、カバー280は、使い捨てカートリッジをセンサ分与機器内に配置した後に、使い捨てカートリッジとともに残ってよい。この実施形態では、センサ分与機器内に配置してある間、開放端270bは密封されたままである。この実施形態では、平棒が以下でさらに詳細に検討するようにカバー280を穿孔または破断する。穿孔または破断後、平棒は、センサ分与機器内に配置された後、開口270b内に填るか、ぴったり合うシールを形成する。カバー280は、アルミ箔またはポリマ材料のような材料で作製してよい。
【0047】
複数の検査センサ264、機械的機構266、開口270、爪または延長部174、および乾燥剤176は、検査センサ14、機械的機構16、開口20、爪または延長部24、および乾燥剤26に関して上述したものと同様の方法で機能する。
【0048】
使い捨て容器260は、図6で図示したものとは異なるシールを含んでもよい。例えば、可動性シール50、118、168および218のような、上記で検討した他のシールを使用してよい。
【0049】
他の形状の使い捨てカートリッジを使用してもよい。例えば図7および図8を参照すると、使い捨てカートリッジ310および使い捨てカートリッジ360が図示されている。最初に図7a、図7bを参照すると、使い捨てカートリッジ310はハウジング312、複数の検査センサ314、機械的機構316、および複数の可動性シール318を備える。ハウジング312は、自身を通る少なくとも1つの開口320を形成し、ここで複数の検査センサ314の1つが最終的に開放端320aを介してカートリッジ310を出る。使い捨てカートリッジ310およびその個々の構成要素は、使い捨てカートリッジ10およびその個々の構成要素に関して上記で検討したものと同様に機能する。
【0050】
使い捨てカートリッジは多くの面で有利である。使い捨てカートリッジは、単純に密封されることが望ましく、費用効果が高く、プロセスを下降型組み立てを使用して実行できるという点で容易に製造される。
【0051】
次に図8を参照すると、使い捨てカートリッジ360が図示されている。使い捨てカートリッジ360はハウジング362、複数の検査センサ364、機械的機構366、および複数の可動性シール368a、368bを備える。ハウジング362は、自身を通る少なくとも1つの開口370を形成し、ここで複数の検査センサ364の1つが最終的に開放端370aを介してカートリッジ360を出る。使い捨てカートリッジ360は開放端370b、爪374および乾燥剤376も含む。使い捨てカートリッジ360およびその個々の構成要素は、使い捨てカートリッジ10およびその個々の構成要素に関して上記で検討したものと同様に機能する。
センサ分与機器
図9から図14を参照すると、1つの実施形態によるセンサ分与機器400が図示されている。センサ分与機器は、分析物の濃度を測定するために使用される。本発明を使用して測定可能な分析物は、ブドウ糖、脂質プロフィール(例えばコレステロール、中性脂肪、LDLおよびHDL)、ミクロアルブミン、ヘモグロビンA1C、果糖、乳酸、またはビリルビンを含む。しかし、本発明はこれらの特定の分析物に限定されず、他の分析物の濃度も測定できる。分析物は、例えば全血サンプル、血清サンプル、血漿サンプル、またはISF(間質液)および尿のような他の体液でよい。
【0052】
センサ分与機器400は使い捨てカートリッジ10、押圧具センブリ402、および機器ハウジング404を備える。図10cで示すように押圧具センブリ402はスライダ406およびスライダ406に取り付けた薄い平棒408を含む。図11および図12で示すように、機器ハウジング404は使い捨てカートリッジ10を受けるようになされている。カートリッジ10はセンサ分与機器400の機器ハウジング404から単純かつ簡単な方法で外され、そこに装填されることが望ましい。図11および図12で示すような機器ハウジング404は、底部を介して使い捨てカートリッジを装填する。底部装填器具の代わりに、機器ハウジングは側部装填器具でもよい。
【0053】
カートリッジ10を機器ハウジング404内に保持するのを補助するために、保持機構430を使用してよい。保持機構430はばねが装填され、カートリッジ10の切り欠き22(図1参照)に対応する延長部430aを含む。カートリッジ20の装填プロセス中に、保持機構430が(図11の矢印Dの方向で)第1位置に引き戻される。カートリッジ10が機器ハウジング404内に位置決めされた後、保持機構430は解放され、延長部430aが切り欠き22と係合する第2位置(図11および図12)へと進む。
【0054】
上述したもののように他の使い捨てカートリッジを使用してもよい。選択されたカートリッジに応じて、機器ハウジングの内部は、選択された使い捨てカートリッジに対応するように設計変更してよい。機器ハウジング404は分与出口410も形成し、これは検査センサ14を1度に1つずつ分与するようなサイズにされる。
【0055】
図9および図10aを参照すると、第1位置にあるスライダ406が図示されている。引き続き図9および図10aのスライダ406を矢印Bの方向に手で移動させることにより、スライダ406は第2位置(図10b参照)へと移動する。図10bのスライダ406は、図10aのスライダよりも分与出口410の近くに位置する。
【0056】
押圧具センブリ402は、図10bで示すように、複数の検査センサ14の1つを使い捨てカートリッジ10から分与出口410を少なくとも部分的に通して移動させるようになされている。スライダ406が第1位置(図9および図10a)にある場合、平棒408(これも図11の第1位置にある)は複数の検査センサ14のいずれにも接触していない。スライダ406が矢印B(図10a参照)の方向に移動すると、平棒408(図11参照)も矢印Bの方向に移動する。
【0057】
図13を参照すると、積み重ねた検査センサ14の1つと接触する直前の平棒408の拡大図が図示されている。この実施形態では、平棒はテーパ状端部408aを含む。平棒408のテーパ状端部408aが検査センサの1つをカートリッジから押すのを補助し、それと同時に積み重ねた次の検査センサが同時に外されるのを防止することが望ましい。テーパ状端部は図13で示したものと異なる角度でもよい。
【0058】
図9および図10cに戻ると、ハウジング404の外部は2つの外部流路を形成する。スライダの容易な移動を促進するために、図9のスライダ406が外部流路412および反対側の別の外部流路(図10c参照)に沿って移動することが図示されている。より具体的には、図10cで示すように、スライダ406の懸垂脚部406aが流路412内に延在し、第2懸垂脚部406bが反対側の外部流路内に延在する。使用者がより簡単に把持できるようにするために、スライダ406は図9および図10cで示すようにその上面に隆起またはセレーションを形成することができる。
【0059】
センサ分与機器に他のスライダを使用してもよい。例えば図15では、押圧具センブリ452、機器ハウジング454、およびスライダ456を含むセンサ分与機器450が図示されている。スライダ456は、側部流路内に係合する懸垂脚部456aを1つのみ有する。この実施形態では、機器ハウジング454は複数の位置の間で移動する間にスライダ456を案内するために、ちょうど1つの外部側部流路を形成する。
【0060】
押圧具センブリ502、機器ハウジング504、およびスライダ506を含むセンサ分与機器500がある別の例が、図16に図示されている。図16の押圧具センブリ502はスライダ506および平棒508を含み、スライダ506は延長部506aを介して平棒508に取り付けられる。この実施形態では、機器ハウジング504は、第1位置と第2位置の間で移動中にスライダを案内する外部側部流路を形成しない。
【0061】
図10cに戻ると、第1位置(図11)から第2位置(図12)への平棒408の移動を促進するのに役立つ平棒408が、内部流路414に配置されている。押圧具センブリ402は、平棒408が適切な面で移動していることをさらに保証する案内ブロック416も含む。案内ブロック416は内部流路414の下面に沿って移動する。同様に、図16のスライダ506も、平棒508の移動および位置決めを補助する内部流路514および案内ブロック516を含む。
【0062】
1つのプロセスによると、図11および図12の平棒408は開口420を通って延在し、次に可動性シール18bを通って延在して、その後に複数の検査センサ14の1つに接触する(図12参照)。開口420は、可動性シール18a、18b、さらに複数の検査センサ14の1つに対して平棒408を適切に位置合わせする。スライダ406が図10aの矢印Bの方向に移動し続けると、平棒408がシール18aを通して複数の検査センサ14の1つと接触して、これを押す。スライダ406が第2位置(図10b参照)へと移動すると、図12の平棒408は、センサが少なくとも部分的に分与出口410を通過するまで、複数の検査センサ14の1つを押し続ける。
【0063】
センサ分与機器400に電気化学センサを使用する場合は、検査センサ14の1つが平棒408によって電気接点434へと適切に位置決めされる。つまり、平棒408は検査センサ14が電気接点434と適切に位置合わせされる位置へと、検査センサを押す。電気接点434は、検査センサに対応するように位置決めされた複数の接点を含むことができる。次に、センサ14の前端が、例えば検査すべき血液の滴を受け取り、それによって血液が電気接点434により分析される。分析結果が、次にセンサ分与機器400の図9の液晶ディスプレイ440(以下でさらに詳細に検討)に表示される。光センサなどの他のタイプのセンサを使用してもよい。
【0064】
センサの検査端は、検査すべき流体サンプル(例えば全血サンプル)と接触すべく配置されるようになされている。全血サンプルは、ランセットなどの切開器具によって生成することができる。全血サンプルは、センサ分与機器から分離可能であるか、センサ分与機器内に一体化可能であるランセットによって獲得することができる。切開器具は、例えば人の指を穿刺することによって、血液を獲得することができる。
【0065】
1つのプロセスによると、全血サンプルは、(a)検査センサの1つを、全血サンプルを受け取る位置に前進させ、(b)全血サンプルを生成し、(c)検査センサと全血サンプルを接触させることによって、検査することにより準備することができ、血液は通常、毛管作用によってセンサに引き込まれる。
【0066】
センサには通常、センサの前端または検査端からセンサ内に配置された生物学的測定材料または試薬材料へと延在する毛管を設ける。センサの検査端を流体(例えば指を穿刺した後に人の指に蓄積する血液)内に配置すると、流体の一部が毛管作用によって毛管流路に引き込まれる。次に、流体はセンサ内の試薬材料と化学反応し、したがって検査されている血液中の血糖値を示す電気信号が供給され、その後に電気アセンブリへと転送される。
【0067】
検査が終了した後、検査センサは幾つかの方法でセンサ分与機器400から外すことができる。1つの実施形態では、センサ分与機器は、使用済み検査センサをセンサ分与機器から排出する排出機構438を含んでよい。このような実施形態では、検査センサは強制的に解放される。別の実施形態では、検査センサは、検査センサのグリップを解放することによって排出することができ、その結果、検査センサは重力によりセンサ分与機器から廃棄される。さらなる実施形態では、検査センサを手動でセンサ分与機器から外すこともできる。
【0068】
図12で示すように、平棒408は、第2位置へと移動する場合、シール18aを通って延在することができる。平棒408は、検査センサの1つと接触し、これを押す場合のみ、シール18bのみを通って延在してもよい。幾つかの実施形態では、図6のように平棒が、検査センサを押して少なくとも部分的に分与出口に通すプロセスの間、どの可動性シールも通らなくてよい。
【0069】
図10bに戻ると、スライダ406は、矢印Cの方向で第2位置から図10aの第1位置へと移動している。同時に、平棒408も第2位置から第1位置へと移動し、その結果、平棒408がシール18a、18bを通過する。スライダ406および平棒408が第1位置にある間、カートリッジ10は実質的に防湿性で気密性である。センサ分与機器は、ボタン押下に対する反応などで、スライダ機構を自動的に起動可能である。
【0070】
図14は、センサ分与機器の様々な実施形態で使用可能なスライダ406の様々な位置を示す。図9および図10aに関して前述したのと同じ位置にある第1位置406aが図示されている。図10bに関して上述したものと同じ位置である第2位置406bが図示されている。スライダは、様々な機能のために他の位置へと移動することもできる。例えば図14では、スライダは第3位置406cへと進行可能でよい。さらに明快にするために、第3位置406cにあるスライダの一部しか図示されていないが、図14の各位置にあるスライダは同じサイズである。カートリッジ260をセンサ分与機械に装填している場合、図6のカートリッジ260でスライダの第3位置406cを使用することができる。したがって、スライダが第1位置406aに戻ると、平棒408が使い捨てカートリッジ260の開放端270bに入り、ぴったり合ったシールを形成する。スライダは、力で検査センサを排出するために使用される第4位置406dを有してよい。さらに明快にするために、第4位置406dにあるスライダの一部しか図示されていないが、各位置にあるスライダは同じサイズである。センサ分与機器によってスライダは図4で示した位置より大きく、または小さく移動可能にできる。
【0071】
本発明の特定の実施形態では、スライダを任意の他の位置から第1位置406aへと戻れるようにするばね(図示せず)を、スライダ406に取り付けることができる。
ハウジング404およびスライダ406は通常、ポリマ材料で作製される。ポリマ材料の非制限的な例はポリカーボネート、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、またはその組合せを含む。スライダを形成するポリマ材料には他の添加物を添加してもよい。スライダは、金属質材料などの他の材料で作製してもよい。
【0072】
平棒408は、金属またはポリマ材料で作製してもよい。幾つかの非制限的な金属質材料は、ステンレス鋼および適切なめっきを施した青銅を含む。ポリマ材料の非制限的な例はポリカーボネート、ABS、ナイロン、ポリプロピレン、またはその組合せを含む。平棒を形成するポリマ材料には他の添加物を添加してもよい。
【0073】
センサ分与機器400は、使い捨てカートリッジ上のバーコードラベルを読み取るバーコード読み取り器具444(図11および図12参照)も含む。バーコード読み取り器具444は、ロット番号および較正番号などの情報を決定することができる。センサ分与機器400は通常、血糖検査手順中に生成されたデータを処理かつ/または記憶するマイクロプロセッサなどを含む。このデータは、センサ分与機器400の図9の液晶ディスプレイ440に表示することができる。
【0074】
液晶ディスプレイ440は、検査手順から、またはセンサ分与機器400上のボタンセット442による信号入力に応答して、あるいはその両方で、情報を表示する。例えば、ボタンセットを押下して、以前の検査手順の結果を液晶ディスプレイ440上に呼び出し、見ることができる。
【0075】
ボタンセット442は、センサ分与機器400の電子機器を操作するために押下される幾つかの個々のボタン442a、442b、442cを備える。ボタンは、以前の検査手順の結果を呼び出して、液晶ディスプレイ440上に表示させるためにも押下することができる。ボタンは、日付および時間の情報を設定して表示し、使用者に例えば所定のスケジュールに従って血糖検査などを実行することを想起させるように注意警報を起動するために使用してもよい。ボタンは、センサ分与機器400の特定の較正手順を起動するために使用してもよい。
【0076】
センサ分与機器上に表示できる情報の幾つかは、以下を含む。つまり、バッテリ表示、数値表示、センサの残数表示、センサ分与機器にカートリッジを装填するという表示、血液を適用するという表示、温度表示、またはその様々な組合せである。
【0077】
センサ分与機器400は、バッテリトレイアセンブリ用の開口も含んでよい。バッテリトレイアセンブリは、バッテリが配置されたバッテリトレイを含む。バッテリトレイアセンブリは、センサ分与機器400の側部にある開口に挿入される。そのように挿入されると、バッテリは回路板アセンブリ(図示せず)上の回路および液晶ディスプレイ440などを含む機器400内の電子機器に電力を提供する。
(代替実施形態A)
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、使い捨てカートリッジは、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされ、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている複数の可動性シールを備え、複数の可動性シールの1つは、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
(代替実施形態B)
機械的機構がばねである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態C)
ハウジングがちょうど1つの開口を形成する、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態D)
複数の可動性シールがそれぞれダックビルシールである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態E)
複数の可動性シールがそれぞれスプリングシールである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態F)
複数の可動性シールがそれぞれ中空管である、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態G)
複数の可動性シールがそれぞれピボット運動可能なシールである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態H)
分析物がブドウ糖である、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態I)
さらに乾燥剤を含む、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態J)
複数のセンサが電気化学センサである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態K)
複数のセンサが光センサである、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態L)
カートリッジが主ハウジング部分および蓋ハウジング部分を備える、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態M)
主ハウジング部分および蓋ハウジング部分の少なくとも1つが少なくとも1つのエネルギ検出器を含む、実施形態Lによるカートリッジ。
(代替実施形態N)
カートリッジが切り欠きを備える、実施形態Aによるカートリッジ。
(代替実施形態O)
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、使い捨てカートリッジは、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、複数の検査センサの1つは、カートリッジから排出されるべく位置決めされ、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている可動性シールを備え、可動性シールは、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
(代替実施形態P)
センサ分与機器であって、
使い捨てカートリッジを備え、これが、自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジング、ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、複数の検査センサの1つが、カートリッジから排出されるべく位置決めされ、さらに、実質的に防湿性で、実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている少なくとも1つの可動性シールを備え、少なくとも1つの可動性シールが、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされており、さらに、
分与出口を形成し、使い捨てカートリッジを受けるようになされているハウジングと、
スライダ、および自身に結合された薄い平棒を含む押圧具センブリとを備え、平棒は、押圧具センブリが移動すると第1位置から第2位置へと滑動するようになされており、
平棒が第1位置から第2位置へと移動する間に、平棒は複数の検査センサの1つと接触して、これを押し、少なくとも1つの可動性シールに少なくとも部分的に通す。
(代替実施形態Q)
センサ分与機器が血糖値メータである、Pの実施形態による機器。
(代替実施形態R)
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、使い捨てカートリッジは、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
複数の検査センサの1つがカートリッジから排出されるべく位置決めされるように、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、機械的機構は捻りばねを含み、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている複数の可動性シールを備え、複数の可動性シールの1つは、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
(代替実施形態S)
機械的機構がさらに可動性圧力板を含む、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態T)
ハウジングがちょうど1つの開口を形成する、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態U)
複数の可動性シールがそれぞれダックビルシールである、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態V)
分析物がブドウ糖である、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態W)
さらに乾燥剤を含む、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態X)
複数のセンサが電気化学センサである、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態Y)
複数のセンサが光センサである、実施形態Rによるカートリッジ。
(代替実施形態Z)
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、使い捨てカートリッジは、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
複数の検査センサの1つがカートリッジから排出されるべく位置決めされるように、複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、機械的機構は捻りばねを含み、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている可動性シールを備え、可動性シールは、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている。
(代替実施形態AA)
センサ分与機器であって、
使い捨てカートリッジを備え、これが、自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジング、ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサを備え、複数の検査センサは、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、複数の検査センサの1つがカートリッジから排出されるべく位置決めされるように、複数の検査センサの1つを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、機械的機構が捻りばねを含み、さらに、実質的に防湿性で、実質的に気密性のカートリッジを提供するように、少なくとも1つの開口を密封する閉位置になるようになされている少なくとも1つの可動性シールを備え、少なくとも1つの可動性シールが、複数の検査センサの1つが自身を通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされており、さらに、
分与出口を形成し、使い捨てカートリッジを受けるようになされているハウジングと、
スライダ、および自身に結合された薄い平棒を含む押圧具センブリとを備え、平棒は、押圧具センブリが移動すると第1位置から第2位置へと滑動するようになされており、
平棒が第1位置から第2位置へと移動する間に、平棒は複数の検査センサの1つと接触して、これを押し、少なくとも1つの可動性シールに少なくとも部分的に通す。
(代替実施形態BB)
センサ分与機器が血糖値メータである、AAの実施形態による機器。
【0078】
本発明を図示の実施形態の詳細に関して説明してきたが、これらの詳細は請求の範囲で定義されているような本発明の範囲を限定するものではない。例えば、センサ分与機器400は、血糖以外の流体の検査に使用することができる。実際、センサ分与機器400は、試薬材料によって分析することができる任意のタイプの化学物質流体の分析との関連で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1a】本発明の1つの実施形態によるカートリッジの主ハウジング部分の前面図である。
【図1b】本発明の1つの実施形態によるカートリッジの蓋ハウジング部分の前面図である。
【図1c】図1aおよび図1bのカートリッジの側面図である。
【図1d】円錐コイルばねがある図1aのカートリッジの主ハウジング部分の前面図である。
【図1e】倒円錐コイルばねがある図1aのカートリッジの主ハウジングの前面図である。
【図1f】閉位置をとる捻りばねがある図1aの改造カートリッジの主ハウジング部分の前面図である。
【図1g】開位置をとることができる捻りばねがある図1aの改造カートリッジの主ハウジング部分の前面図である。
【図2a】1つの実施形態によるダックビルシールの上面図である。
【図2b】概ね図2aの線2b−2bに沿って切り取った断面図である。
【図2c】検査センサがある開位置をとることができる図2bの断面図である。
【図2d】別の実施形態によるダックビルシールの上面図である。
【図2e】図2dのシールの斜視図である。
【図2f】概ね図2dの線2f−2fに沿って切り取った断面図である。
【図2g】検査センサがある開位置をとることができる図2fの断面図である。
【図3】図3aはさらなる実施形態によるシールの上面図である。図3bは1つの実施形態によるシールの上面図である。
【図4】本発明のさらに別の実施形態によるカートリッジの前面図である。
【図5】本発明のさらなる実施形態によるカートリッジの前面図である。
【図6】本発明のさらなる実施形態によるカートリッジの前面図である。
【図7】図7aは本発明の別の実施形態によるカートリッジの前面図である。図7bは図7aのカートリッジの側面図である。
【図8】図8aは本発明のさらなる実施形態によるカートリッジの前面図である。図8bは図8aのカートリッジの側面図である。
【図9】本発明の1つの実施形態によるセンサ分与機器の前面図である。
【図10a】第1位置にあるスライダがある図9のセンサ分与機器の上面図である。
【図10b】第2位置にあるスライダがある図9のセンサ分与機器の上面図である。
【図10c】概ね図9の線10c−10cに沿って切り取った断面図である。
【図11】第1位置にある平棒がある図9のセンサ分与機器の内部図である。
【図12】第2位置にある図11の平棒がある図9のセンサ分与機器の内部図である。
【図13】1つの実施形態による検査センサの1つの接触する直前の平棒の拡大図である。
【図14】スライダが様々な潜在的位置にあるセンサ分与機器の前面図を示す図である。
【図15】別の実施形態によるスライダの断面図である。
【図16】さらなる実施形態によるスライダの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
前記複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記複数の検査センサの1つが、カートリッジから排出されるべく位置決めされ、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている複数の可動性シールを備え、前記複数の可動性シールの1つは、前記複数の検査センサの1つが前記可動性シールの前記1つを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている、使い捨てカートリッジ。
【請求項2】
前記機械的機構がばねである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記ハウジングがちょうど1つの開口を形成する、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記複数の可動性シールがそれぞれダックビルシールである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記複数の可動性シールがそれぞれスプリングシールである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記複数の可動性シールがそれぞれ中空管である、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記複数の可動性シールがそれぞれピボット運動可能なシールである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記分析物がブドウ糖である、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項9】
さらに乾燥剤を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記複数のセンサが電気化学センサである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記複数のセンサが光センサである、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項12】
前記カートリッジが主ハウジング部分および蓋ハウジング部分を備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項13】
主ハウジング部分および前記蓋ハウジング部分の少なくとも1つが少なくとも1つのエネルギ検出器を含む、請求項12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記カートリッジが切り欠きを備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項15】
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
前記複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記複数の検査センサの1つが、前記カートリッジから排出されるべく位置決めされ、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている可動性シールを備え、前記可動性シールは、前記複数の検査センサの1つが前記可動性シールを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている、使い捨てカートリッジ。
【請求項16】
センサ分与機器であって、
使い捨てカートリッジを備え、該使い捨てカートリッジが、自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、前記使い捨てカートリッジがさらに、前記複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記複数の検査センサの1つが、前記カートリッジから排出されるべく位置決めされており、前記使い捨てカートリッジがさらに、実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている少なくとも1つの可動性シールを備え、該少なくとも1つの可動性シールは、前記複数の検査センサの1つが前記少なくとも1つの可動性シールを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされており、
センサ分与機器がさらに、
分与出口を形成し且つ前記使い捨てカートリッジを受けるようになされているセンサ分与機器用ハウジングと、
スライダおよび該スライダに結合された薄い平棒を含む押圧具センブリと、を備え、前記平棒は、前記押圧具センブリが移動すると第1位置から第2位置へと滑動するようになされており、
前記平棒が前記第1位置から前記第2位置へと移動する間に、前記平棒は、前記複数の検査センサの1つと接触し、該複数の検査センサの1つが前記可動性シールの少なくとも1つの中を少なくとも部分的に通るように該複数の検査センサの1つを押すようになされている、センサ分与機器。
【請求項17】
前記センサ分与機器が血糖値メータである、請求項16に記載の機器。
【請求項18】
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
前記複数の検査センサの1つが前記カートリッジから排出されるべく位置決めされるように、前記複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記機械的機構が捻りばねを含み、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている複数の可動性シールを備え、前記複数の可動性シールの1つは、前記複数の検査センサの1つが前記複数の可動性シールの1つを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている、使い捨てカートリッジ。
【請求項19】
前記機械的機構がさらに可動性圧力板を含む、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項20】
前記ハウジングがちょうど1つの開口を形成する、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項21】
前記複数の可動性シールがそれぞれダックビルシールである、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項22】
前記分析物がブドウ糖である、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項23】
さらに乾燥剤を含む、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項24】
前記複数のセンサが電気化学センサである、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項25】
前記複数のセンサが光センサである、請求項18に記載のカートリッジ。
【請求項26】
センサ分与機器とともに使用するようになされている使い捨てカートリッジであって、
自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、
前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、さらに、
前記複数の検査センサの1つが前記カートリッジから排出されるべく位置決めされるように、前記複数の検査センサを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記機械的機構が捻りばねを含み、さらに、
実質的に防湿性で実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている可動性シールを備え、前記可動性シールは、前記複数の検査センサの1つが前記可動性シールを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされている、使い捨てカートリッジ。
【請求項27】
センサ分与機器であって、
使い捨てカートリッジを備え、該使い捨てカートリッジが、自身を通る少なくとも1つの開口を形成するハウジングと、前記ハウジング内に積み重ねられた複数の検査センサとを備え、前記複数の検査センサが、少なくとも1つの分析物の検査を補助するようになされており、前記使い捨てカートリッジがさらに、前記複数の検査センサの1つが前記カートリッジから排出されるべく位置決めされるように、前記複数の検査センサの1つを第1方向に押しやるようになされている機械的機構を備え、前記機械的機構が捻りばねを含み、
さらに、実質的に防湿性で、実質的に気密性のカートリッジを提供すべく前記少なくとも1つの開口を密封する閉位置をとるようになされている少なくとも1つの可動性シールを備え、前記少なくとも1つの可動性シールは、前記複数の検査センサの1つが前記少なくとも1つの可動性シールを通って移動できるようにする開位置をとることができるようになされており、
センサ分与機器がさらに、
分与出口を形成し、前記使い捨てカートリッジを受けるようになされているセンサ分与機器用ハウジングと、
スライダおよび該スライダに結合された薄い平棒を含む押圧具センブリと、を備え、前記平棒は、前記押圧具センブリが移動すると第1位置から第2位置へと滑動するようになされており、
前記平棒が前記第1位置から前記第2位置へと移動する間に、前記平棒は、前記複数の検査センサの1つと接触し、該複数の検査センサの1つが前記可動性シールの少なくとも1つの中を少なくとも部分的に通るように該複数の検査センサの1つを押すようになされている、センサ分与機器。
【請求項28】
前記センサ分与機器が血糖値メータである、請求項27に記載の機器。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図1g】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図2e】
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【図2f】
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【図2g】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公表番号】特表2008−504532(P2008−504532A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518361(P2007−518361)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022843
【国際公開番号】WO2006/002432
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】