カートリッジおよび画像形成装置
【課題】 現像剤搬送部材の搬送方向下流側にトナーの凝集が発生すると、現像剤搬送部材の駆動初期にかかる負荷が高くなる。
【解決手段】 現像剤収容部１５の内部に移動可能に設けられ、現像剤収容部１５を仕切る仕切り部材５０と、現像剤収容部５０に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材２５と、仕切り部材５０を移動させるための被操作部５４ａと、を有し、カートリッジを前記装置本体に装着する際に、被操作部５４ａは、装置本体に接触することで、仕切り部材５０を、所定の第１の位置から、第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とする。
【解決手段】 現像剤収容部１５の内部に移動可能に設けられ、現像剤収容部１５を仕切る仕切り部材５０と、現像剤収容部５０に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材２５と、仕切り部材５０を移動させるための被操作部５４ａと、を有し、カートリッジを前記装置本体に装着する際に、被操作部５４ａは、装置本体に接触することで、仕切り部材５０を、所定の第１の位置から、第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置に着脱可能なカートリッジに関する。
【０００２】
ここで、画像形成装置とは、記録媒体に画像を形成するものである。例えば、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真複写機、電子写真プリンタ（ＬＥＤプリンタ、レーザービームプリンタなど）、電子写真ファクシミリ装置が含まれる。
【０００３】
また、記録媒体とは、画像を形成される物であって、例えば、記録シート、ＯＨＰシート等である。
【０００４】
カートリッジとは画像形成装置に用いられる機構の一部を、画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。
【背景技術】
【０００５】
従来、画像形成装置において、電子写真感光体、及び、これに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。プロセスカートリッジ方式は、装置のメンテナンスをユーザ自身で行うことができるため、操作性を向上できる。
【０００６】
プロセスカートリッジは、クリーニングユニットと現像ユニットから形成される。クリーニングユニットは、像担持体としての電子写真感光体ドラム、電子写真感光体ドラムの表面を清掃するクリーニング部材等を有する。現像ユニットは、電子写真感光体ドラムに現像剤を供給する現像ローラ、現像剤を収容する現像剤収容部等を有する。
【０００７】
一方、プロセスカートリッジ方式の一つとして、現像剤補給方式が知られている。この方式は、現像剤補給カートリッジの現像剤補給開口とプロセスカートリッジの現像剤受入開口を接続し、現像剤補給カートリッジからプロセスカートリッジへ現像剤を補給する構成を取っている。
【０００８】
現像剤補給方式において、現像剤補給カートリッジから補給された新しい現像剤と、現像ユニット内の古い現像剤が不均一に混ざると画像弊害を起こす。そこで、現像剤補給方式のプロセスカートリッジは、以下の構成が取られている（例えば、特許文献１）。
【０００９】
現像ユニットは、現像部と現像剤収容部に分けられる。現像部と現像剤収容部は、現像剤感光体ドラムの回転軸方向（以下、「長手方向」という）の両端に設けられた開口によって接続している。現像部と現像剤収容部には、それぞれ現像剤を搬送するための現像剤搬送部材としてのスクリューや現像剤攪拌部材としてのシート部材が設けられている。現像剤搬送部材と現像剤攪拌部材は、長手方向に現像剤を搬送する。このように、現像ユニット内で現像剤を循環させることで、新しい現像剤と古い現像剤を均一に混ぜている。
【００１０】
また、未使用のプロセスカートリッジには所定量現像剤が充填されていることが一般的である。このような未使用のプロセスカートリッジの現像剤収容部内の現像剤は、製造場所からユーザ先までの物流時の振動によって、押し固められ、凝集する場合がある。特に、物流時のプロセスカートリッジが、その長手方向を鉛直方向と平行にする姿勢をとり、且つ、現像剤搬送部材の搬送方向下流側を下に向けると、現像剤が現像剤搬送部材の搬送方向下流側に溜まり凝集してしまう場合がある。
【００１１】
この状態で、画像形成装置本体内での駆動伝達が行われると、現像剤搬送部材が回転し、現像剤が搬送されるため、凝集した現像剤が搬送方向下流側へ更に押し固められてしまう。このため、現像剤搬送部材の負荷トルクが上昇してしまう可能性がある。
【００１２】
その対策として、特許文献２のように現像剤攪拌部材と現像剤搬送部材の駆動ギア列上にクラッチを設けた構成がある。
【００１３】
同一の駆動源で現像剤攪拌部材と現像剤搬送部材を駆動させる場合において、駆動源に過負荷がかかった場合には、クラッチによって現像剤搬送部材の回転を止めて、現像剤攪拌部材のみを回転させる構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１４】
【特許文献１】特開２０１０−０１４８９０号公報（第１４頁 第４図）
【特許文献２】特開平１１‐１６０９８５号公報（図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１５】
本発明は上記構成を更に発展させたものである。すなわち、現像剤を収容したカートリッジの使用開始時において、現像剤の凝集を緩和することで、現像剤搬送部材を安定して駆動させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１６】
上記目的を達成するため、本出願に係る代表的な手段は、画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の内部に移動可能に設けられ、前記現像剤収容部を仕切る仕切り部材と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、前記仕切り部材を移動させるための被操作部と、を有し、前記カートリッジを前記装置本体に装着する際に、前記被操作部は、前記装置本体に接触することで、前記仕切り部材を、所定の第１の位置から、前記第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１７】
以上説明したように、現像剤を収容したカートリッジの使用時に、現像剤の凝集を緩和することで、現像剤搬送部材を安定して駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の実施の形態における、未使用プロセスカートリッジの輸送後の状態を示す模式断面図である。
【図２】本発明の実施の形態における、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である
【図３】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である
【図４】本発明の実施の形態における、画像形成装置内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図である
【図５】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジの全体像を示す斜視図である
【図６】本発明の実施の形態における、現像剤補給カートリッジの構成を示す斜視図である
【図７】本発明の実施の形態における、現像ユニットの構成を示す模式断面図である
【図８】本発明の実施の形態における、現像ユニットの駆動列の構成を示す模式断面図である
【図９】本発明の実施の形態における、仕切り部材の構成を示す分解斜視図である
【図１０】本発明の実施の形態における、未使用時のプロセスカートリッジの状態を示す、部分断面図である
【図１１】本発明の実施の形態における、画像形成装置本体装着後のプロセスカートリッジの状態を示す、部分断面図である
【図１２】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジの、画像形成装置本体への装着方法を示す斜視図である
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、本発明に係るプロセスカートリッジ、及び、現像剤補給カートリッジを用いるカラー画像形成装置について、図面に則して説明する。
【００２０】
＜実施例１＞
［画像形成装置の全体構成］
最初に、画像形成装置の全体構成について、図２、図３を参照して説明する。図２は、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。
【００２１】
図２に示す画像形成装置１００は、電子写真画像形成プロセスを用いた４色フルカラーレーザビームプリンタであり、記録媒体Ｓにカラー画像形成を行う。画像形成装置１００は、プロセスカートリッジ方式である。この方式は、プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴを画像形成装置本体１００Ａに取り外し可能に装着して、記録媒体Ｓにカラー画像を形成するものである。
【００２２】
以下の説明において、画像形成装置本体（以下、「装置本体」という）とは、画像形成装置の構成からプロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴを除いた装置構成部分のことである。
【００２３】
装置本体１００Ａには、第１〜第４のプロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）、及び、現像剤補給カートリッジＴＣ（ＴＣ（Ｙ）・ＴＣ（Ｍ）・ＴＣ（Ｃ）・ＴＣ（Ｋ））を水平方向に並べて配設している。各プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴは、互いに同様の電子写真画像形成プロセス機構を有しており、現像剤の色や、現像剤の充填量が各々異なるものである。プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴには、それぞれ装置本体１００Ａから回転駆動力が伝達される。また、プロセスカートリッジＰには、装置本体１００Ａからバイアス（帯電バイアス、現像バイアス等）が供給される。プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴは、それぞれ独立に装置本体１００Ａに着脱可能である。
【００２４】
本実施例における各プロセスカートリッジＰは、図３に示すように、クリーニングユニット１と現像ユニット１０から形成される。クリーニングユニット１は、像担持体としての電子写真感光体ドラム（以下、「感光体ドラム」と称す）２と、感光体ドラム２に作用する帯電ローラ３、及び、クリーニング部材６を備える。現像ユニット１０は、感光体ドラム２上の静電潜像を現像するための現像手段を有する。クリーニングユニット１と、現像ユニット１０とは、互いに揺動可能に結合されている。
【００２５】
第１のプロセスカートリッジＰＹは、現像容器１４の一部である現像剤収容部１５内にイエロー（Ｙ）の現像剤を収容しており、感光体ドラム２にＹ色の現像剤像を形成する。同様に、第２のプロセスカートリッジＰＭは、マゼンタ（Ｍ）、第３のプロセスカートリッジＰＣは、シアン（Ｃ）、第４のプロセスカートリッジＰＫは、ブラック（Ｋ）の現像剤を収容している。
【００２６】
一方、第１の現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｙ）は、補給枠体４０内にイエロー（Ｙ）の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジＰＹにＹ色の現像剤を補給する。同様に、現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｍ）、（Ｃ）、（Ｋ）には、それぞれマゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の現像剤を収容しておいる。現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｍ）、（Ｃ）、（Ｋ）はそれぞれ同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジＰＭ、ＰＣ、ＰＫに現像剤を補給する。
【００２７】
図３に示すように、現像剤補給カートリッジＴＣの補給枠体４０には、プロセスカートリッジＰに現像剤を補給するための現像剤補給開口４３が設けられている。プロセスカートリッジＰの現像剤収容部１５には、現像剤補給開口４３に対応した現像剤受入開口２３が設けられている。装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと、現像剤補給カートリッジＴＣが装着されると、現像剤補給開口４３と現像剤受入開口２３は、連通し、現像剤補給カートリッジＴＣからプロセスカートリッジＰへ現像剤が補給される。
【００２８】
なお、プロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴＣの詳細は、後述する。
【００２９】
プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の上方には、図２に示すように、露光手段としてのレーザスキャナユニットＬＢが配設されている。レーザスキャナユニットＬＢは、画像情報に対応してレーザ光Ｌを出力する。レーザ光Ｌは、感光体ドラム２の表面を走査露光する。
【００３０】
プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の下方には、一次転写部材としての中間転写ベルトユニット１１０が配設されている。中間転写ベルトユニット１１０は、可撓性を有する無端の転写ベルト１１１と、転写ベルト１１１を張設して回動させる駆動ローラ１１２、従動ローラ１１３、二次転写対向ローラ１１４を有する。各プロセスカートリッジＰの感光体ドラム２は、転写ベルト１１１に接している。感光体ドラム２と転写ベルト１１１の接触部Ｎ１が一次転写部である。転写ベルト１１１の内側には、感光体ドラム２に対向させて一次転写ローラ１１５を配設している。二次転写対向ローラ１１４に対向する位置には、二次転写部材としての二次転写ローラ１１７が配置されている。転写ベルト１１１と二次転写ローラ１１７の接触部Ｎ２が二次転写部である。
【００３１】
中間転写ベルトユニット１１０の下方には、給送ユニット１２０が配設されている。給送ユニット１２０は、記録媒体Ｓを収容した給送トレイ１２１、給出ローラ１２２を有する。
【００３２】
装置本体１００Ａ内の上方には、定着ユニット１３０が配設されている。装置本体１００Ａの上面は、排出トレイ１００ｂとなっている。
【００３３】
［画像形成動作］
次に、フルカラー画像の形成動作について、図２を用いて説明する。図２は、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である。
【００３４】
フルカラー画像の形成動作は、以下の通りである。
【００３５】
第１〜第４の各プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の感光体ドラム２が図２の矢印Ａ方向に所定の速度で回転駆動される。転写ベルト１１１は、矢印Ｂの方向（感光体ドラム回転に順方向）に回転駆動される。このとき、転写ベルト１１１の速度は、感光体ドラム２の速度に対応している。同時にレーザスキャナユニットＬＢが駆動される。
【００３６】
レーザスキャナユニットＬＢの駆動に同期して、各プロセスカートリッジＰの帯電ローラ３が所定の極性・電位で感光体ドラム２の表面を一様に帯電する。レーザスキャナユニットＬＢは、各色の画像信号に応じたレーザ光Ｌで各感光体ドラム２の表面を走査露光する。これにより、各感光体ドラム２の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像ローラ１１により現像される。ここで現像ローラ１１は、静電潜像を現像するための現像剤（トナー）を担持する現像剤担持体である。
【００３７】
上記の画像形成動作により、第１のプロセスカートリッジＰＹの感光体ドラム２には、Ｙ色の現像剤像が形成される。そして、Ｙ色の現像剤像が転写ベルト１１１上に一次転写される。同様に第２のプロセスカートリッジＰＭ、第３のプロセスカートリッジＰＣ、第４のプロセスカートリッジＰＫの現像剤像が転写ベルト１１１上に重畳され、４色フルカラーの未定着の現像剤像が形成される。
【００３８】
一方、給送トレイ１２１に収容されている記録媒体Ｓが所定の制御タイミングで給送される。二次転写部Ｎ２に導入された記録媒体Ｓの表面に転写ベルト１１１上の４色フルカラーの現像剤像が一括転写される。
【００３９】
記録媒体Ｓは、転写ベルト１１１の表面から分離されて定着ユニット１３０へ導入される。そして、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像が記録媒体Ｓに定着される。その後、定着済みの記録媒体Ｓが排出トレイ１００ｂに搬送されることでフルカラー画像の形成動作が完了する。
【００４０】
［プロセスカートリッジの全体的な構成］
次に、プロセスカートリッジＰの全体構成について、図３、図４、図５を用いて説明する。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図４は、装置本体内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図である。図５は、プロセスカートリッジの全体像を示す斜視図である。
【００４１】
最初に、クリーニングユニット１について説明する。クリーニングユニット１は、クリーニング枠体７に、感光体ドラム２と、帯電ローラ３と、クリーニング部材６を有している。
【００４２】
感光体ドラム２は、クリーニング枠体７によって回転可能に支持されている。感光体ドラム２の一端には、図４に示すように、ドラム駆動カップリング２ａが設けられている。感光体ドラム２とドラム駆動カップリング２ａは、一体的に形成されている。ドラム駆動カップリング２ａは、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。ドラム駆動カップリング２ａに装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力の伝達されることで、感光体ドラム２が図３の矢印Ａ方向に所定の速度で回転駆動される。
【００４３】
帯電ローラ３は、感光体ドラム２に接触しながら従動回転する。帯電ローラ３は、図３に示すように、帯電ローラ軸受４を介して、クリーニング枠体７に取り付けられる。帯電ローラ３は、帯電ローラ３の回転中心と感光体ドラム２の回転中心を結ぶ線に沿って、矢印Ｅ方向に移動可能に取り付けられる。帯電ローラ３の回転軸３ａは、帯電ローラ軸受４に回転可能に支持されている。帯電ローラ軸受４は、帯電ローラ加圧部材５によって感光体ドラム２に向かって付勢される。
【００４４】
クリーニング部材６は、先端の弾性ゴムブレード６ａと支持板金６ｂから構成されている。弾性ゴムブレード６ａの先端は、感光体ドラム２の回転方向（図３の矢印Ａ方向）に対してカウンター方向に当接させている。クリーニング部材６は、感光体ドラム２に残留した現像剤を除去する。クリーニング部材６によって感光体ドラム２の周面から除去された現像剤は、クリーニング枠体７の除去現像剤収容部７ａに収容される。
【００４５】
次に、現像ユニット１０について説明する。現像ユニット１０は、図３に示すように、現像ユニット１０内の各種要素を支持する現像容器１４を有する。現像容器１４は、現像部１６と現像剤収容部１５とに分けられる。
【００４６】
現像部１６には、現像坦持体としての現像ローラ１１、現像剤供給ローラ（以下、「供給ローラ」という）１２、現像ブレード１３が設けられている。現像ローラ１１は、感光体ドラム２と接触して矢印Ｄ方向に回転する。供給ローラ１２は、現像ローラ１１と接触しながら、矢印Ｆ方向に回転する。供給ローラ１２には、二つの役割がある。一つは、現像ローラ１１上に現像剤を供給することである。もう一つは、現像に供されずに現像ローラ１１上に残留した現像剤を剥ぎ取ることである。現像ブレード１３は、現像ローラ１１の周面上に接触することで、現像ローラ１１上の現像剤の層厚を規制する。
【００４７】
次に、クリーニングユニット１と現像ユニット１０の結合について説明する。図５に示すように、クリーニング枠体７は、クリーニング結合穴８（８Ｒ、８Ｌ）を有する。現像枠体１４には、図３に示すように、長手方向両端に現像側板１９（１９Ｒ、１９Ｌ）が設けられている。現像側板１９（１９Ｒ、１９Ｌ）は、現像結合穴２０（２０Ｒ、２０Ｌ）を有する。クリーニング結合穴８（８Ｒ、８Ｌ）と現像結合穴２０（２０Ｒ、２０Ｌ）は、図５に示すように、結合軸２１（２１Ｒ、２１Ｌ）と嵌合することにより揺動可能に結合される。これにより、クリーニングユニット１と現像ユニット１０が結合する。
【００４８】
クリーニングユニット１と現像ユニット１０の間には、図３に示すように、加圧バネ２２が配置される。加圧バネ２２の付勢力によって、現像ユニット１０は、現像結合穴２０を中心に矢印Ｇ方向の回転モーメントを得る。これにより、現像ローラ１１が感光体ドラム２に当接する。
【００４９】
本実施例において、現像ローラ１１は、感光体ドラム２に接触して配置されているが、所定間隔を設けて配置される構成であってもよい。
【００５０】
［現像剤補給カートリッジの全体的な構成］
次に、現像剤補給カートリッジＴＣの構成について、図３、図６を参照して説明する。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図６は、現像剤補給カートリッジＴＣの構成を示す斜視図である。
【００５１】
現像剤補給カートリッジＴＣは、図３に示すように、現像剤を収容するための補給枠体４０を有している。補給枠体４０には、プロセスカートリッジＰに現像剤を補給するための現像剤補給開口４３を有する。現像剤補給開口４３の下部には、現像剤補給シャッタ４４が設けられている。通常、現像剤補給シャッタ４４は閉じているが、装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴＣが装着された状態において、開く構成になっている。
【００５２】
補給枠体４０内には、補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２が設けられている。補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２は、補給枠体４０によって回転可能に支持されている。補給搬送部材４１は、補給枠体４０内の現像剤を現像剤補給開口４３に向けて搬送する。補給搬送部材４１は、図６に示すように、表面にらせん状のフィン４１ａと戻しフィン４１ｂが形成されたスクリュー部材である。フィン４１ａは、矢印Ｑ方向に現像剤を搬送する。戻しフィン４１ｂは、フィン４１ａと逆方向に現像剤を搬送する。補給搬送部材４１の上部には、カバー部材４７が設けられている。カバー部材４７は、現像剤補給開口４３と補給搬送部材４１の長手方向の一部を覆っている。カバー部材４７には、戻し穴４７ａが設けられている。
【００５３】
一方、補給攪拌部材４２の役割は、二つある。一つは、補給枠体４０内の現像剤を攪拌することである。もう一つは、攪拌した現像剤を補給搬送部材４１に送ることである。補給攪拌部材４２は、補給攪拌４２ａと補給攪拌シート４２ｂから形成されている。
【００５４】
補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２の長手方向の一端には、それぞれ補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６が設けられている。補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６は、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６に装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力の伝達されることで、補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２が所定の速度で回転駆動される。
【００５５】
現像剤補給カートリッジＴＣ内の現像剤の搬送について説明する。補給枠体４０内の現像剤は、補給攪拌部材４２によって攪拌され、補給搬送部材４１へ送られる。補給搬送部材４１に送られた現像剤は、カバー部材４７まで搬送されるとカバー部材４７によって一部が規制される。これにより、現像剤補給開口４３から排出される現像剤の量が一定となる。カバー部材４７内に搬送された現像剤は、現像剤補給開口４３からプロセスカートリッジＰへ排出される。現像剤補給開口４３から排出されなかった現像剤は、戻しフィン４１ｂによって、戻し穴４７ａから補給攪拌部材４２へ送られ、再び攪拌される。
【００５６】
［現像剤収容部の構成］
次に、現像剤収容部１５の構成について、図３、図７を参照して説明する。図７は、現像ユニットの構成を示す模式断面図である。
【００５７】
現像剤収容部１５は、現像枠体１４に設けられた壁１４ａにより、第１収容部１５ａと第２収容部１５ｂに分けられる。第１収容部１５ａと第２収容部１５ｂは、壁１４ａの長手方向の両端に設けられた第１開口１７と第２開口１８によって連通している。
【００５８】
第１収容部１５ａには、現像剤受入開口２３が設けられている。現像剤受入開口２３の上部には、現像剤受入シャッタ２６が配置されている。通常、現像剤受入シャッタ２６は閉じているが、装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴが装着された状態において、開く構成になっている。
【００５９】
また、第１収容部１５ａには、現像剤攪拌部材２４が設けられている。現像剤攪拌部材２４の役割は、二つある。一つは、現像剤収容部１５内の現像剤と現像剤補給カートリッジＴから補給された現像剤を混ぜることである。もう一つは、混ぜた現像剤を矢印Ｈ方向へ搬送することである。現像剤攪拌部材２４は、現像攪拌軸２４ａの周囲に設けられた現像支持軸２４ｂに攪拌バネ２４ｃを取り付けた構成になっている。
【００６０】
一方、第２収容部１５ｂは、現像剤搬送部材２５を内部に収容する収容部である。現像剤搬送部材２５は、図７の矢印Ｊ方向に現像剤を搬送するスクリュー部材である。
【００６１】
図７に示すように、現像容器１４の壁１４ａは現像剤搬送部材２５の外径と所定の隙間を有する、Ｕ字状の形状であり、現像剤搬送部材２５による現像剤の搬送が確実に行えるようにしている。また、第２収容部１５ｂを形成している現像容器の壁１４ｂは、現像容器の長手全域に延在し、中央部に現像部１６との連通部である現像開口２８が設けられている。現像開口２８は、現像剤収納部１５の第２収容部１５ｂから現像部１６にトナーを供給するための開口部である。
【００６２】
プロセスカートリッジＰの未使用時において、現像開口２８は、封止部材２９で封止されている。封止部材２９は、プロセスカートリッジＰの物流時に現像剤収容部１５から現像剤が漏れるのを防止している。封止部材２９は、現像開口２８の全周を、溶着等の手段で接着されている。封止部材２９の長手方向の一端は、折り返し部２９ａで折り返されて、現像枠体１４に設けられたシール開口１４ｆを通過して現像枠体１４の外部に延伸している。シール開口１４ｆには、シール部材５１が設けられる。シール部材５１は、シール開口１４ｆから現像剤を漏れるのを防止する。封止部材２９の長手方向の端部２９ｂは、現像枠体１４の外部において、巻取り部材３８と結合している。プロセスカートリッジＰを使用する際、封止部材２９は、巻取り部材３８で巻き取られることによって除去される。
【００６３】
現像ユニット１０内の現像剤の搬送について説明する。現像剤補給カートリッジＴＣから現像剤受入開口２３を経て補給された現像剤は、第１収容部１５ａ内で、現像剤攪拌部材２４によって現像剤収容部１５内の現像剤と混ぜられる。混ぜられた現像剤は、第１開口１７を通過して第２収容部１５ｂへ送られる。第２収容部１５ｂにおいて、現像剤は、現像剤搬送部材２５によって、現像開口２８から現像部１６へ搬送される。現像部１６に搬送された現像剤は、供給ローラ１２から現像ローラ１１に送られ、現像される。現像に供されなかった現像剤は、再び現像部１６から第２収容部１５ｂに戻る。その後、現像剤搬送部材２５によって、第２開口１８から第１収容部１５ａに搬送される。
【００６４】
［現像ユニットの駆動構成］
次に、現像ユニット１０の駆動構成について、図５、図８を参照して説明する。図５は、プロセスカートリッジＰの全体像を示す斜視図である。図８は、現像ユニット１０の駆動列の構成を示す模式断面図である。
【００６５】
図８に示すように、現像ローラ１１の一端には、現像ローラ１１に駆動を伝達するための現像ローラ駆動ギア３０が設けられている。供給ローラ１２の一端には、供給ローラ１２に駆動を伝達するための供給ローラ駆動ギア３１が設けられている。現像剤搬送部材２５の一端には、現像剤搬送部材２５に駆動を伝達するための現像搬送ギア３２が設けられている。現像剤攪拌部材２４の一端には、現像剤攪拌部材２４に駆動を伝達するための第１現像攪拌ギア３３が設けられている。現像剤攪拌部材２４の他端には、現像剤攪拌部材２４からの駆動を伝達するための第２現像攪拌ギア３４が設けられている。
【００６６】
一方、現像ユニット１０の長手方向の一端には、図５および図８に示すように、現像駆動カップリング２７が設けられている。現像駆動カップリング２７は、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。現像駆動カップリング２７は、装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力が伝達されると、所定の速度で回転する。
【００６７】
装置本体１００Ａの駆動モータの駆動力は、現像駆動カップリング２７から以下の経路で伝達される。
【００６８】
現像駆動カップリング２７の駆動は、図８に示すように、現像駆動カップリング２７のギア部２７ａから第１アイドラギア３５と第２アイドラギア３６を介して、現像ローラ駆動ギア３０と供給ローラ駆動ギア３１へ伝達される。これにより、現像ローラ１１と供給ローラ１２が回転駆動する。
【００６９】
また、第１アイドラギア３５の駆動は、第１現像攪拌ギア３３にも伝達され、現像剤攪拌部材２４が駆動する。現像剤攪拌部材２４の駆動は、第２現像攪拌ギア３４から第３アイドラギア３７を介して現像搬送ギア３２に伝達され、現像剤搬送部材２５が回転駆動する。
【００７０】
また、第３アイドラギア３７の駆動は、第４アイドラギア３９にも伝達される。第４アイドラギア３９の駆動は、巻取り部材３８に設けられた巻取りギア部３８ａに伝達され、巻取り部材３８が回転駆動する。これにより、封止部材２９が巻き取られ、現像開口２８から除去される。
【００７１】
したがって、未使用のプロセスカートリッジＰに本体からの駆動が伝達されると、現像剤攪拌部材２４と現像剤搬送部材２５が回転し、同時に封止部材２９の巻き取りが開始される。しかし、現像開口２８の周囲には封止部材の封止領域があるため、駆動伝達により、現像剤の攪拌、搬送が始まったのち所定の時間遅れて現像開口２８が開封され、現像部１６へ現像剤が補給されていく。
【００７２】
［現像剤の凝集解除構成］
以下に本発明の主要部分である、現像剤の凝集解除構成について説明する。
図１は現像ユニットの、搬送部材の搬送方向下流側の構成を示す模式断面図である。図９は仕切り部材の構成を示す分解斜視図である。図１０は、プロセスカートリッジが未使用の状態を示す部分断面図である。図１１は未使用のプロセスカートリッジが装置本体に装着された時の状態を示す部分断面図である。図１２はプロセスカートリッジの、装置本体への装着を示す斜視図である。
【００７３】
図１に示すように、現像剤搬送部材２５の搬送方向Ｊの下流側で、第２収容部１５ｂを形成する現像容器１４の壁面１４ａおよび１４ｂで囲われる領域に係合する仕切り部材５０を設けている。仕切り部材５０は、第２収容部１５ｂの一端を形成する。
【００７４】
図９、および図１０に示すように、仕切り部材５０には、第２収容部１５ｂとの隔壁部５０ａ、隔壁部５０ａの周囲に設けたガイド面５０ｂからなる。前記ガイド面は、現像容器の壁面１４ａ、および１４ｂに嵌合する寸法を有している。そして、仕切り部材５０は上記領域内を現像剤搬送部材２５の軸方向（図１０中矢印Ｊ１方向）に移動可能になっている。
【００７５】
また、仕切り部材５０には現像剤搬送部材２５の軸２５ａを回動可能に支持する軸受部５０ｃが設けられている。軸受部５０ｃには開口が設けられ、軸２５ａは軸受部５０ｃを貫通する。軸受部５０ｃの近傍には現像剤搬送部材の軸２５ａをシールするためのシール部材５２が、一方、ガイド面５０ｂには、現像容器１４とのシールを行う周方向シール部材５３が設けられている。
【００７６】
シール部材５２や５３としては発泡性のウレタンフォームや、エラストマ等可橈性を有する樹脂あるいはゴム等の材質によるリップ形状を有する構成を有するものが好ましい。
【００７７】
一方、プロセスカートリッジＰの現像容器１４には、プロセスカートリッジＰが装置本体に装着された際に作用を受ける被操作部材としてのレバー５４が設けられている。レバー５４には画像形成装置本体と接触する被操作部５４ａと、回動支点５４ｂ、仕切り部材５０の係合部５０ｄと係合し、仕切り部材５０の移動を行う係合部５４ｃからなっている。
【００７８】
次にレバー５４、仕切り部材５０の動作について説明する。
【００７９】
図１０に示すように、プロセスカートリッジが未使用状態の時、仕切り部材５０は図示の位置（第１の位置）に保持されている。つまり、仕切り部材の隔壁部５０ａが現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側に位置した状態となっている。また、このとき、レバー５４の被操作部５４ａは装置本体１００Ａに作用可能であるよう、現像容器１４の外形から突出する位置に保持される。
【００８０】
本実施例において、装置本体へのプロセスカートリッジの装着方法は、図１２の矢印Ｒで示すように、感光体ドラム２の軸線方向にプロセスカートリッジＰを挿抜するようにしてある。このとき、プロセスカートリッジＰの装着を容易にするため、装置本体１００ＡにはプロセスカートリッジＰの装着ガイド部となる開口ガイド１２５が設けられている。開口ガイド１２５はプロセスカートリッジＰの外形と略一定の隙間を有する。そして、ユーザは開口ガイド１２５の形状に沿ってプロセスカートリッジＰを装置本体内へ装着、あるいは抜き出す。
【００８１】
ここで開口ガイド１２５の周辺には、プロセスカートリッジＰの装着時に、前述した突出状態のレバーの被操作部５４ａと接触し、プロセスカートリッジＰの装着動作によりレバー５４を回動させる操作部１２６を設けてある。
【００８２】
したがって、未使用状態のプロセスカートリッジＰが図中矢印Ｒに示す軌跡に沿って所定量装置本体内に装着されると、操作部１２６がレバー５４と接触する。その後さらにプロセスカートリッジＰが装着されていくと、プロセスカートリッジＰの位置に応じてレバー５４が図１１の矢印Ｖで示す方向に回動していく。するとレバー５４の回動に伴い係合部５４ｃが移動して、仕切り部材の被係合部５０ｄを引っぱり、仕切り部材５０を現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側（図１１ 矢印Ｖ１方向）へと移動させる。
【００８３】
そしてプロセスカートリッジＰが装置本体内の所定の位置、すなわち画像形成が可能となる位置まで装着されると、仕切り部材は図１１に示す位置（第２の位置）に到達する。仕切り部材５０が第１の位置（図１０参照）から第２の位置に移動した移動量に応じた空間Ｗが現像剤収容部１５の第２収容部１５ｂに形成される。
【００８４】
すなわち、プロセスカートリッジＰが装置本体１００Ａに装着されることで、仕切り部材５０は第１の位置（図１０参照）から現像剤搬送部材２５による現像剤搬送方向（図１１ 矢印Ｖ１方向）の下流側に移動する。第２の位置（図１１参照）に至った仕切り部材５０は、第１の位置にあったときよりも空間Ｗ分だけ現像剤収容部１５（第２収容部１５ｂ）の容積を大きくする。
【００８５】
ここでプロセスカートリッジＰが単体の状態で輸送等を受けた場合について説明する。
【００８６】
プロセスカートリッジＰが輸送等をされる場合、その姿勢は任意であり、図１に示す姿勢のように、現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側を上にした状態で輸送されることもある。先述したように、未使用のプロセスカートリッジＰの現像剤収容部１５内には所定量の現像剤Ｔが充填されているため、上記のような輸送を受けると、現像剤Ｔは現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側に偏った状態となる。また輸送時の振動などにより、現像剤Ｔは凝集した状態となることがある。
【００８７】
本発明の構成にあっては、このような状態であっても、プロセスカートリッジＰが装置本体１００Ａに装着されると、仕切り部材５０が現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側（第１の位置）から下流側（第２の位置）へ所定量移動する。このとき、仕切り部材５０の移動により生じた空間Ｗに現像剤Ｔが入り込み、凝集が緩和される。
【００８８】
したがって、プロセスカートリッジＰに駆動が掛かってから、封止部材２９が開封されるまでの時間内であっても、現像剤搬送部材２５によって現像剤が押し固められるのを防止することができ、負荷トルクの上昇を抑えることが可能となる。
【００８９】
また、本実施例では、ユーザーがプロセスカートリッジＰを装置本体１００Ａに装着する動作によって、被操作部が操作され、仕切り部材５０が移動する。仕切り部材５０の移動には装置本体からの駆動力を用いていないため、仕切り部材５０を移動させるために、装置本体１００Ａに負荷が加わることはない。
【００９０】
その一方で、ユーザーがプロセスカートリッジＰを装置本体１００Ａに装着する際には、被操作部５４ｃを操作するための力が必要となる。そこで本実施例では被操作部５４ｃを、回動可能なレバー５４に設けた。てこの原理によって被操作部５４ｃを操作するための力を小さくすることが可能である。つまり、図１１に示すように、被操作部５４ｄとレバー５４の回動支点５４ｄとの距離を、仕切り部材５０と係合する係合部５４ｄと回動支点５４ｄとの距離よりも大きくした。このとき被操作部５４ｃを操作して、レバー５４を回転させるための力は小さくなり、ユーザーに与える負荷を抑制可能である。
【００９１】
また、仕切り部材５０は軸受部５０ｃに、現像剤搬送部材２５の軸部２５ａが貫通する開口を有しており、軸部２５ａに対して移動可能である。これにより仕切り部材５０は、軸部２５ａに沿って、第１の位置から、第２の位置に滑らかに動くことができる。仕切り部材５０を動かすためにレバー５４の被操作部５４ｃに加えなくてはならない力を小さくできる。
【００９２】
プロセスカートリッジＰに駆動が掛かり所定の時間が経過すると、封止部材２９が開封され、現像剤は現像開口２８から現像部１６へと移動する。この状態で、現像剤搬送部材２５は、補給ローラ１２、現像ローラ１１へ現像剤を供給し、画像形成が可能な状態にする。
【００９３】
以上説明したように、プロセスカートリッジＰに仕切り部材５０と被操作部５４ｃを設け、プロセスカートリッジＰの装着する動作により仕切り部材５０を移動させることで、現像剤収容部１５内に空間を生じさせることが可能となる。これにより、未使用状態で、現像剤が現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側に凝集した状態になったプロセスカートリッジＰであっても駆動開始直後の搬送剤攪拌部材２５の駆動負荷トルク上昇を防止することが可能となる。
【００９４】
なお、本発明の形態は本実施の形態に限られるものでなく、各構成要素の配置や使用する材料等は適宜変更されるものである。また、本発明はプロセスカートリッジのみではなく、現像剤のみを収容する現像剤補給カートリッジに適用しても良いし、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジが一体となったカートリッジに適用しても良い。
【００９５】
また、本実施の形態では装置本体１００Ａの開口ガイド１２５に操作部１２６を設けたが、この形態に限られるものではなく、例えば、開口ガイド１２５とは別部品で、操作部１２６がプロセスカートリッジの装着経路近傍に設けられても良い。
【符号の説明】
【００９６】
２ 感光体ドラム
１０ 現像ユニット
１１ 現像ローラ
１２ 現像剤供給ローラ（供給ローラ）
１４ 現像容器
１５ 現像剤収容部
１５ａ 第１収容部
１５ｂ 第２収容部
１６ 現像部
２５ 現像剤搬送部材
２８ 現像開口
２９ 封止部材
５０ 仕切り部材
５０ａ 隔壁部
５０ｂ ガイド部
５０ｃ 軸受部
５０ｄ 係合部
５４ レバー
５４ａ 被操作部
５４ｂ 回動支軸
５４ｃ 係合部
１００ 画像形成装置
１００Ａ 装置本体１００Ａ
１２６ 操作部
Ｊ 現像剤搬送方向
Ｊ１ 仕切り部材移動方向
Ｐ プロセスカートリッジ
ＴＣ 現像剤補給カートリッジ
Ｖ レバー回転方向
Ｖ１ 仕切り部材移動方向
【技術分野】
【０００１】
本発明は、画像形成装置および画像形成装置に着脱可能なカートリッジに関する。
【０００２】
ここで、画像形成装置とは、記録媒体に画像を形成するものである。例えば、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真複写機、電子写真プリンタ（ＬＥＤプリンタ、レーザービームプリンタなど）、電子写真ファクシミリ装置が含まれる。
【０００３】
また、記録媒体とは、画像を形成される物であって、例えば、記録シート、ＯＨＰシート等である。
【０００４】
カートリッジとは画像形成装置に用いられる機構の一部を、画像形成装置本体に対して着脱可能としたものである。
【背景技術】
【０００５】
従来、画像形成装置において、電子写真感光体、及び、これに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化し、画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。プロセスカートリッジ方式は、装置のメンテナンスをユーザ自身で行うことができるため、操作性を向上できる。
【０００６】
プロセスカートリッジは、クリーニングユニットと現像ユニットから形成される。クリーニングユニットは、像担持体としての電子写真感光体ドラム、電子写真感光体ドラムの表面を清掃するクリーニング部材等を有する。現像ユニットは、電子写真感光体ドラムに現像剤を供給する現像ローラ、現像剤を収容する現像剤収容部等を有する。
【０００７】
一方、プロセスカートリッジ方式の一つとして、現像剤補給方式が知られている。この方式は、現像剤補給カートリッジの現像剤補給開口とプロセスカートリッジの現像剤受入開口を接続し、現像剤補給カートリッジからプロセスカートリッジへ現像剤を補給する構成を取っている。
【０００８】
現像剤補給方式において、現像剤補給カートリッジから補給された新しい現像剤と、現像ユニット内の古い現像剤が不均一に混ざると画像弊害を起こす。そこで、現像剤補給方式のプロセスカートリッジは、以下の構成が取られている（例えば、特許文献１）。
【０００９】
現像ユニットは、現像部と現像剤収容部に分けられる。現像部と現像剤収容部は、現像剤感光体ドラムの回転軸方向（以下、「長手方向」という）の両端に設けられた開口によって接続している。現像部と現像剤収容部には、それぞれ現像剤を搬送するための現像剤搬送部材としてのスクリューや現像剤攪拌部材としてのシート部材が設けられている。現像剤搬送部材と現像剤攪拌部材は、長手方向に現像剤を搬送する。このように、現像ユニット内で現像剤を循環させることで、新しい現像剤と古い現像剤を均一に混ぜている。
【００１０】
また、未使用のプロセスカートリッジには所定量現像剤が充填されていることが一般的である。このような未使用のプロセスカートリッジの現像剤収容部内の現像剤は、製造場所からユーザ先までの物流時の振動によって、押し固められ、凝集する場合がある。特に、物流時のプロセスカートリッジが、その長手方向を鉛直方向と平行にする姿勢をとり、且つ、現像剤搬送部材の搬送方向下流側を下に向けると、現像剤が現像剤搬送部材の搬送方向下流側に溜まり凝集してしまう場合がある。
【００１１】
この状態で、画像形成装置本体内での駆動伝達が行われると、現像剤搬送部材が回転し、現像剤が搬送されるため、凝集した現像剤が搬送方向下流側へ更に押し固められてしまう。このため、現像剤搬送部材の負荷トルクが上昇してしまう可能性がある。
【００１２】
その対策として、特許文献２のように現像剤攪拌部材と現像剤搬送部材の駆動ギア列上にクラッチを設けた構成がある。
【００１３】
同一の駆動源で現像剤攪拌部材と現像剤搬送部材を駆動させる場合において、駆動源に過負荷がかかった場合には、クラッチによって現像剤搬送部材の回転を止めて、現像剤攪拌部材のみを回転させる構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【００１４】
【特許文献１】特開２０１０−０１４８９０号公報（第１４頁 第４図）
【特許文献２】特開平１１‐１６０９８５号公報（図１）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１５】
本発明は上記構成を更に発展させたものである。すなわち、現像剤を収容したカートリッジの使用開始時において、現像剤の凝集を緩和することで、現像剤搬送部材を安定して駆動させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１６】
上記目的を達成するため、本出願に係る代表的な手段は、画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、現像剤を収容するための現像剤収容部と、前記現像剤収容部の内部に移動可能に設けられ、前記現像剤収容部を仕切る仕切り部材と、前記現像剤収容部に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、前記仕切り部材を移動させるための被操作部と、を有し、前記カートリッジを前記装置本体に装着する際に、前記被操作部は、前記装置本体に接触することで、前記仕切り部材を、所定の第１の位置から、前記第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１７】
以上説明したように、現像剤を収容したカートリッジの使用時に、現像剤の凝集を緩和することで、現像剤搬送部材を安定して駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】本発明の実施の形態における、未使用プロセスカートリッジの輸送後の状態を示す模式断面図である。
【図２】本発明の実施の形態における、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である
【図３】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である
【図４】本発明の実施の形態における、画像形成装置内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図である
【図５】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジの全体像を示す斜視図である
【図６】本発明の実施の形態における、現像剤補給カートリッジの構成を示す斜視図である
【図７】本発明の実施の形態における、現像ユニットの構成を示す模式断面図である
【図８】本発明の実施の形態における、現像ユニットの駆動列の構成を示す模式断面図である
【図９】本発明の実施の形態における、仕切り部材の構成を示す分解斜視図である
【図１０】本発明の実施の形態における、未使用時のプロセスカートリッジの状態を示す、部分断面図である
【図１１】本発明の実施の形態における、画像形成装置本体装着後のプロセスカートリッジの状態を示す、部分断面図である
【図１２】本発明の実施の形態における、プロセスカートリッジの、画像形成装置本体への装着方法を示す斜視図である
【発明を実施するための形態】
【００１９】
以下、本発明に係るプロセスカートリッジ、及び、現像剤補給カートリッジを用いるカラー画像形成装置について、図面に則して説明する。
【００２０】
＜実施例１＞
［画像形成装置の全体構成］
最初に、画像形成装置の全体構成について、図２、図３を参照して説明する。図２は、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。
【００２１】
図２に示す画像形成装置１００は、電子写真画像形成プロセスを用いた４色フルカラーレーザビームプリンタであり、記録媒体Ｓにカラー画像形成を行う。画像形成装置１００は、プロセスカートリッジ方式である。この方式は、プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴを画像形成装置本体１００Ａに取り外し可能に装着して、記録媒体Ｓにカラー画像を形成するものである。
【００２２】
以下の説明において、画像形成装置本体（以下、「装置本体」という）とは、画像形成装置の構成からプロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴを除いた装置構成部分のことである。
【００２３】
装置本体１００Ａには、第１〜第４のプロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）、及び、現像剤補給カートリッジＴＣ（ＴＣ（Ｙ）・ＴＣ（Ｍ）・ＴＣ（Ｃ）・ＴＣ（Ｋ））を水平方向に並べて配設している。各プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴは、互いに同様の電子写真画像形成プロセス機構を有しており、現像剤の色や、現像剤の充填量が各々異なるものである。プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴには、それぞれ装置本体１００Ａから回転駆動力が伝達される。また、プロセスカートリッジＰには、装置本体１００Ａからバイアス（帯電バイアス、現像バイアス等）が供給される。プロセスカートリッジＰ、及び、現像剤補給カートリッジＴは、それぞれ独立に装置本体１００Ａに着脱可能である。
【００２４】
本実施例における各プロセスカートリッジＰは、図３に示すように、クリーニングユニット１と現像ユニット１０から形成される。クリーニングユニット１は、像担持体としての電子写真感光体ドラム（以下、「感光体ドラム」と称す）２と、感光体ドラム２に作用する帯電ローラ３、及び、クリーニング部材６を備える。現像ユニット１０は、感光体ドラム２上の静電潜像を現像するための現像手段を有する。クリーニングユニット１と、現像ユニット１０とは、互いに揺動可能に結合されている。
【００２５】
第１のプロセスカートリッジＰＹは、現像容器１４の一部である現像剤収容部１５内にイエロー（Ｙ）の現像剤を収容しており、感光体ドラム２にＹ色の現像剤像を形成する。同様に、第２のプロセスカートリッジＰＭは、マゼンタ（Ｍ）、第３のプロセスカートリッジＰＣは、シアン（Ｃ）、第４のプロセスカートリッジＰＫは、ブラック（Ｋ）の現像剤を収容している。
【００２６】
一方、第１の現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｙ）は、補給枠体４０内にイエロー（Ｙ）の現像剤を収容しており、同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジＰＹにＹ色の現像剤を補給する。同様に、現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｍ）、（Ｃ）、（Ｋ）には、それぞれマゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、ブラック（Ｋ）の現像剤を収容しておいる。現像剤補給カートリッジＴＣ（Ｍ）、（Ｃ）、（Ｋ）はそれぞれ同色の現像剤を収納したプロセスカートリッジＰＭ、ＰＣ、ＰＫに現像剤を補給する。
【００２７】
図３に示すように、現像剤補給カートリッジＴＣの補給枠体４０には、プロセスカートリッジＰに現像剤を補給するための現像剤補給開口４３が設けられている。プロセスカートリッジＰの現像剤収容部１５には、現像剤補給開口４３に対応した現像剤受入開口２３が設けられている。装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと、現像剤補給カートリッジＴＣが装着されると、現像剤補給開口４３と現像剤受入開口２３は、連通し、現像剤補給カートリッジＴＣからプロセスカートリッジＰへ現像剤が補給される。
【００２８】
なお、プロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴＣの詳細は、後述する。
【００２９】
プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の上方には、図２に示すように、露光手段としてのレーザスキャナユニットＬＢが配設されている。レーザスキャナユニットＬＢは、画像情報に対応してレーザ光Ｌを出力する。レーザ光Ｌは、感光体ドラム２の表面を走査露光する。
【００３０】
プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の下方には、一次転写部材としての中間転写ベルトユニット１１０が配設されている。中間転写ベルトユニット１１０は、可撓性を有する無端の転写ベルト１１１と、転写ベルト１１１を張設して回動させる駆動ローラ１１２、従動ローラ１１３、二次転写対向ローラ１１４を有する。各プロセスカートリッジＰの感光体ドラム２は、転写ベルト１１１に接している。感光体ドラム２と転写ベルト１１１の接触部Ｎ１が一次転写部である。転写ベルト１１１の内側には、感光体ドラム２に対向させて一次転写ローラ１１５を配設している。二次転写対向ローラ１１４に対向する位置には、二次転写部材としての二次転写ローラ１１７が配置されている。転写ベルト１１１と二次転写ローラ１１７の接触部Ｎ２が二次転写部である。
【００３１】
中間転写ベルトユニット１１０の下方には、給送ユニット１２０が配設されている。給送ユニット１２０は、記録媒体Ｓを収容した給送トレイ１２１、給出ローラ１２２を有する。
【００３２】
装置本体１００Ａ内の上方には、定着ユニット１３０が配設されている。装置本体１００Ａの上面は、排出トレイ１００ｂとなっている。
【００３３】
［画像形成動作］
次に、フルカラー画像の形成動作について、図２を用いて説明する。図２は、カラー電子写真画像形成装置の概略を示す断面模式図である。
【００３４】
フルカラー画像の形成動作は、以下の通りである。
【００３５】
第１〜第４の各プロセスカートリッジＰ（ＰＹ・ＰＭ・ＰＣ・ＰＫ）の感光体ドラム２が図２の矢印Ａ方向に所定の速度で回転駆動される。転写ベルト１１１は、矢印Ｂの方向（感光体ドラム回転に順方向）に回転駆動される。このとき、転写ベルト１１１の速度は、感光体ドラム２の速度に対応している。同時にレーザスキャナユニットＬＢが駆動される。
【００３６】
レーザスキャナユニットＬＢの駆動に同期して、各プロセスカートリッジＰの帯電ローラ３が所定の極性・電位で感光体ドラム２の表面を一様に帯電する。レーザスキャナユニットＬＢは、各色の画像信号に応じたレーザ光Ｌで各感光体ドラム２の表面を走査露光する。これにより、各感光体ドラム２の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像ローラ１１により現像される。ここで現像ローラ１１は、静電潜像を現像するための現像剤（トナー）を担持する現像剤担持体である。
【００３７】
上記の画像形成動作により、第１のプロセスカートリッジＰＹの感光体ドラム２には、Ｙ色の現像剤像が形成される。そして、Ｙ色の現像剤像が転写ベルト１１１上に一次転写される。同様に第２のプロセスカートリッジＰＭ、第３のプロセスカートリッジＰＣ、第４のプロセスカートリッジＰＫの現像剤像が転写ベルト１１１上に重畳され、４色フルカラーの未定着の現像剤像が形成される。
【００３８】
一方、給送トレイ１２１に収容されている記録媒体Ｓが所定の制御タイミングで給送される。二次転写部Ｎ２に導入された記録媒体Ｓの表面に転写ベルト１１１上の４色フルカラーの現像剤像が一括転写される。
【００３９】
記録媒体Ｓは、転写ベルト１１１の表面から分離されて定着ユニット１３０へ導入される。そして、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像が記録媒体Ｓに定着される。その後、定着済みの記録媒体Ｓが排出トレイ１００ｂに搬送されることでフルカラー画像の形成動作が完了する。
【００４０】
［プロセスカートリッジの全体的な構成］
次に、プロセスカートリッジＰの全体構成について、図３、図４、図５を用いて説明する。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図４は、装置本体内におけるプロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの全体像を示す斜視図である。図５は、プロセスカートリッジの全体像を示す斜視図である。
【００４１】
最初に、クリーニングユニット１について説明する。クリーニングユニット１は、クリーニング枠体７に、感光体ドラム２と、帯電ローラ３と、クリーニング部材６を有している。
【００４２】
感光体ドラム２は、クリーニング枠体７によって回転可能に支持されている。感光体ドラム２の一端には、図４に示すように、ドラム駆動カップリング２ａが設けられている。感光体ドラム２とドラム駆動カップリング２ａは、一体的に形成されている。ドラム駆動カップリング２ａは、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。ドラム駆動カップリング２ａに装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力の伝達されることで、感光体ドラム２が図３の矢印Ａ方向に所定の速度で回転駆動される。
【００４３】
帯電ローラ３は、感光体ドラム２に接触しながら従動回転する。帯電ローラ３は、図３に示すように、帯電ローラ軸受４を介して、クリーニング枠体７に取り付けられる。帯電ローラ３は、帯電ローラ３の回転中心と感光体ドラム２の回転中心を結ぶ線に沿って、矢印Ｅ方向に移動可能に取り付けられる。帯電ローラ３の回転軸３ａは、帯電ローラ軸受４に回転可能に支持されている。帯電ローラ軸受４は、帯電ローラ加圧部材５によって感光体ドラム２に向かって付勢される。
【００４４】
クリーニング部材６は、先端の弾性ゴムブレード６ａと支持板金６ｂから構成されている。弾性ゴムブレード６ａの先端は、感光体ドラム２の回転方向（図３の矢印Ａ方向）に対してカウンター方向に当接させている。クリーニング部材６は、感光体ドラム２に残留した現像剤を除去する。クリーニング部材６によって感光体ドラム２の周面から除去された現像剤は、クリーニング枠体７の除去現像剤収容部７ａに収容される。
【００４５】
次に、現像ユニット１０について説明する。現像ユニット１０は、図３に示すように、現像ユニット１０内の各種要素を支持する現像容器１４を有する。現像容器１４は、現像部１６と現像剤収容部１５とに分けられる。
【００４６】
現像部１６には、現像坦持体としての現像ローラ１１、現像剤供給ローラ（以下、「供給ローラ」という）１２、現像ブレード１３が設けられている。現像ローラ１１は、感光体ドラム２と接触して矢印Ｄ方向に回転する。供給ローラ１２は、現像ローラ１１と接触しながら、矢印Ｆ方向に回転する。供給ローラ１２には、二つの役割がある。一つは、現像ローラ１１上に現像剤を供給することである。もう一つは、現像に供されずに現像ローラ１１上に残留した現像剤を剥ぎ取ることである。現像ブレード１３は、現像ローラ１１の周面上に接触することで、現像ローラ１１上の現像剤の層厚を規制する。
【００４７】
次に、クリーニングユニット１と現像ユニット１０の結合について説明する。図５に示すように、クリーニング枠体７は、クリーニング結合穴８（８Ｒ、８Ｌ）を有する。現像枠体１４には、図３に示すように、長手方向両端に現像側板１９（１９Ｒ、１９Ｌ）が設けられている。現像側板１９（１９Ｒ、１９Ｌ）は、現像結合穴２０（２０Ｒ、２０Ｌ）を有する。クリーニング結合穴８（８Ｒ、８Ｌ）と現像結合穴２０（２０Ｒ、２０Ｌ）は、図５に示すように、結合軸２１（２１Ｒ、２１Ｌ）と嵌合することにより揺動可能に結合される。これにより、クリーニングユニット１と現像ユニット１０が結合する。
【００４８】
クリーニングユニット１と現像ユニット１０の間には、図３に示すように、加圧バネ２２が配置される。加圧バネ２２の付勢力によって、現像ユニット１０は、現像結合穴２０を中心に矢印Ｇ方向の回転モーメントを得る。これにより、現像ローラ１１が感光体ドラム２に当接する。
【００４９】
本実施例において、現像ローラ１１は、感光体ドラム２に接触して配置されているが、所定間隔を設けて配置される構成であってもよい。
【００５０】
［現像剤補給カートリッジの全体的な構成］
次に、現像剤補給カートリッジＴＣの構成について、図３、図６を参照して説明する。図３は、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジの主断面図である。図６は、現像剤補給カートリッジＴＣの構成を示す斜視図である。
【００５１】
現像剤補給カートリッジＴＣは、図３に示すように、現像剤を収容するための補給枠体４０を有している。補給枠体４０には、プロセスカートリッジＰに現像剤を補給するための現像剤補給開口４３を有する。現像剤補給開口４３の下部には、現像剤補給シャッタ４４が設けられている。通常、現像剤補給シャッタ４４は閉じているが、装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴＣが装着された状態において、開く構成になっている。
【００５２】
補給枠体４０内には、補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２が設けられている。補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２は、補給枠体４０によって回転可能に支持されている。補給搬送部材４１は、補給枠体４０内の現像剤を現像剤補給開口４３に向けて搬送する。補給搬送部材４１は、図６に示すように、表面にらせん状のフィン４１ａと戻しフィン４１ｂが形成されたスクリュー部材である。フィン４１ａは、矢印Ｑ方向に現像剤を搬送する。戻しフィン４１ｂは、フィン４１ａと逆方向に現像剤を搬送する。補給搬送部材４１の上部には、カバー部材４７が設けられている。カバー部材４７は、現像剤補給開口４３と補給搬送部材４１の長手方向の一部を覆っている。カバー部材４７には、戻し穴４７ａが設けられている。
【００５３】
一方、補給攪拌部材４２の役割は、二つある。一つは、補給枠体４０内の現像剤を攪拌することである。もう一つは、攪拌した現像剤を補給搬送部材４１に送ることである。補給攪拌部材４２は、補給攪拌４２ａと補給攪拌シート４２ｂから形成されている。
【００５４】
補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２の長手方向の一端には、それぞれ補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６が設けられている。補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６は、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。補給搬送カップリング４５と補給攪拌カップリング４６に装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力の伝達されることで、補給搬送部材４１と補給攪拌部材４２が所定の速度で回転駆動される。
【００５５】
現像剤補給カートリッジＴＣ内の現像剤の搬送について説明する。補給枠体４０内の現像剤は、補給攪拌部材４２によって攪拌され、補給搬送部材４１へ送られる。補給搬送部材４１に送られた現像剤は、カバー部材４７まで搬送されるとカバー部材４７によって一部が規制される。これにより、現像剤補給開口４３から排出される現像剤の量が一定となる。カバー部材４７内に搬送された現像剤は、現像剤補給開口４３からプロセスカートリッジＰへ排出される。現像剤補給開口４３から排出されなかった現像剤は、戻しフィン４１ｂによって、戻し穴４７ａから補給攪拌部材４２へ送られ、再び攪拌される。
【００５６】
［現像剤収容部の構成］
次に、現像剤収容部１５の構成について、図３、図７を参照して説明する。図７は、現像ユニットの構成を示す模式断面図である。
【００５７】
現像剤収容部１５は、現像枠体１４に設けられた壁１４ａにより、第１収容部１５ａと第２収容部１５ｂに分けられる。第１収容部１５ａと第２収容部１５ｂは、壁１４ａの長手方向の両端に設けられた第１開口１７と第２開口１８によって連通している。
【００５８】
第１収容部１５ａには、現像剤受入開口２３が設けられている。現像剤受入開口２３の上部には、現像剤受入シャッタ２６が配置されている。通常、現像剤受入シャッタ２６は閉じているが、装置本体１００ＡにプロセスカートリッジＰと現像剤補給カートリッジＴが装着された状態において、開く構成になっている。
【００５９】
また、第１収容部１５ａには、現像剤攪拌部材２４が設けられている。現像剤攪拌部材２４の役割は、二つある。一つは、現像剤収容部１５内の現像剤と現像剤補給カートリッジＴから補給された現像剤を混ぜることである。もう一つは、混ぜた現像剤を矢印Ｈ方向へ搬送することである。現像剤攪拌部材２４は、現像攪拌軸２４ａの周囲に設けられた現像支持軸２４ｂに攪拌バネ２４ｃを取り付けた構成になっている。
【００６０】
一方、第２収容部１５ｂは、現像剤搬送部材２５を内部に収容する収容部である。現像剤搬送部材２５は、図７の矢印Ｊ方向に現像剤を搬送するスクリュー部材である。
【００６１】
図７に示すように、現像容器１４の壁１４ａは現像剤搬送部材２５の外径と所定の隙間を有する、Ｕ字状の形状であり、現像剤搬送部材２５による現像剤の搬送が確実に行えるようにしている。また、第２収容部１５ｂを形成している現像容器の壁１４ｂは、現像容器の長手全域に延在し、中央部に現像部１６との連通部である現像開口２８が設けられている。現像開口２８は、現像剤収納部１５の第２収容部１５ｂから現像部１６にトナーを供給するための開口部である。
【００６２】
プロセスカートリッジＰの未使用時において、現像開口２８は、封止部材２９で封止されている。封止部材２９は、プロセスカートリッジＰの物流時に現像剤収容部１５から現像剤が漏れるのを防止している。封止部材２９は、現像開口２８の全周を、溶着等の手段で接着されている。封止部材２９の長手方向の一端は、折り返し部２９ａで折り返されて、現像枠体１４に設けられたシール開口１４ｆを通過して現像枠体１４の外部に延伸している。シール開口１４ｆには、シール部材５１が設けられる。シール部材５１は、シール開口１４ｆから現像剤を漏れるのを防止する。封止部材２９の長手方向の端部２９ｂは、現像枠体１４の外部において、巻取り部材３８と結合している。プロセスカートリッジＰを使用する際、封止部材２９は、巻取り部材３８で巻き取られることによって除去される。
【００６３】
現像ユニット１０内の現像剤の搬送について説明する。現像剤補給カートリッジＴＣから現像剤受入開口２３を経て補給された現像剤は、第１収容部１５ａ内で、現像剤攪拌部材２４によって現像剤収容部１５内の現像剤と混ぜられる。混ぜられた現像剤は、第１開口１７を通過して第２収容部１５ｂへ送られる。第２収容部１５ｂにおいて、現像剤は、現像剤搬送部材２５によって、現像開口２８から現像部１６へ搬送される。現像部１６に搬送された現像剤は、供給ローラ１２から現像ローラ１１に送られ、現像される。現像に供されなかった現像剤は、再び現像部１６から第２収容部１５ｂに戻る。その後、現像剤搬送部材２５によって、第２開口１８から第１収容部１５ａに搬送される。
【００６４】
［現像ユニットの駆動構成］
次に、現像ユニット１０の駆動構成について、図５、図８を参照して説明する。図５は、プロセスカートリッジＰの全体像を示す斜視図である。図８は、現像ユニット１０の駆動列の構成を示す模式断面図である。
【００６５】
図８に示すように、現像ローラ１１の一端には、現像ローラ１１に駆動を伝達するための現像ローラ駆動ギア３０が設けられている。供給ローラ１２の一端には、供給ローラ１２に駆動を伝達するための供給ローラ駆動ギア３１が設けられている。現像剤搬送部材２５の一端には、現像剤搬送部材２５に駆動を伝達するための現像搬送ギア３２が設けられている。現像剤攪拌部材２４の一端には、現像剤攪拌部材２４に駆動を伝達するための第１現像攪拌ギア３３が設けられている。現像剤攪拌部材２４の他端には、現像剤攪拌部材２４からの駆動を伝達するための第２現像攪拌ギア３４が設けられている。
【００６６】
一方、現像ユニット１０の長手方向の一端には、図５および図８に示すように、現像駆動カップリング２７が設けられている。現像駆動カップリング２７は、装置本体１００Ａのカップリング（不図示）と係合する。現像駆動カップリング２７は、装置本体１００Ａの駆動モータ（不図示）の駆動力が伝達されると、所定の速度で回転する。
【００６７】
装置本体１００Ａの駆動モータの駆動力は、現像駆動カップリング２７から以下の経路で伝達される。
【００６８】
現像駆動カップリング２７の駆動は、図８に示すように、現像駆動カップリング２７のギア部２７ａから第１アイドラギア３５と第２アイドラギア３６を介して、現像ローラ駆動ギア３０と供給ローラ駆動ギア３１へ伝達される。これにより、現像ローラ１１と供給ローラ１２が回転駆動する。
【００６９】
また、第１アイドラギア３５の駆動は、第１現像攪拌ギア３３にも伝達され、現像剤攪拌部材２４が駆動する。現像剤攪拌部材２４の駆動は、第２現像攪拌ギア３４から第３アイドラギア３７を介して現像搬送ギア３２に伝達され、現像剤搬送部材２５が回転駆動する。
【００７０】
また、第３アイドラギア３７の駆動は、第４アイドラギア３９にも伝達される。第４アイドラギア３９の駆動は、巻取り部材３８に設けられた巻取りギア部３８ａに伝達され、巻取り部材３８が回転駆動する。これにより、封止部材２９が巻き取られ、現像開口２８から除去される。
【００７１】
したがって、未使用のプロセスカートリッジＰに本体からの駆動が伝達されると、現像剤攪拌部材２４と現像剤搬送部材２５が回転し、同時に封止部材２９の巻き取りが開始される。しかし、現像開口２８の周囲には封止部材の封止領域があるため、駆動伝達により、現像剤の攪拌、搬送が始まったのち所定の時間遅れて現像開口２８が開封され、現像部１６へ現像剤が補給されていく。
【００７２】
［現像剤の凝集解除構成］
以下に本発明の主要部分である、現像剤の凝集解除構成について説明する。
図１は現像ユニットの、搬送部材の搬送方向下流側の構成を示す模式断面図である。図９は仕切り部材の構成を示す分解斜視図である。図１０は、プロセスカートリッジが未使用の状態を示す部分断面図である。図１１は未使用のプロセスカートリッジが装置本体に装着された時の状態を示す部分断面図である。図１２はプロセスカートリッジの、装置本体への装着を示す斜視図である。
【００７３】
図１に示すように、現像剤搬送部材２５の搬送方向Ｊの下流側で、第２収容部１５ｂを形成する現像容器１４の壁面１４ａおよび１４ｂで囲われる領域に係合する仕切り部材５０を設けている。仕切り部材５０は、第２収容部１５ｂの一端を形成する。
【００７４】
図９、および図１０に示すように、仕切り部材５０には、第２収容部１５ｂとの隔壁部５０ａ、隔壁部５０ａの周囲に設けたガイド面５０ｂからなる。前記ガイド面は、現像容器の壁面１４ａ、および１４ｂに嵌合する寸法を有している。そして、仕切り部材５０は上記領域内を現像剤搬送部材２５の軸方向（図１０中矢印Ｊ１方向）に移動可能になっている。
【００７５】
また、仕切り部材５０には現像剤搬送部材２５の軸２５ａを回動可能に支持する軸受部５０ｃが設けられている。軸受部５０ｃには開口が設けられ、軸２５ａは軸受部５０ｃを貫通する。軸受部５０ｃの近傍には現像剤搬送部材の軸２５ａをシールするためのシール部材５２が、一方、ガイド面５０ｂには、現像容器１４とのシールを行う周方向シール部材５３が設けられている。
【００７６】
シール部材５２や５３としては発泡性のウレタンフォームや、エラストマ等可橈性を有する樹脂あるいはゴム等の材質によるリップ形状を有する構成を有するものが好ましい。
【００７７】
一方、プロセスカートリッジＰの現像容器１４には、プロセスカートリッジＰが装置本体に装着された際に作用を受ける被操作部材としてのレバー５４が設けられている。レバー５４には画像形成装置本体と接触する被操作部５４ａと、回動支点５４ｂ、仕切り部材５０の係合部５０ｄと係合し、仕切り部材５０の移動を行う係合部５４ｃからなっている。
【００７８】
次にレバー５４、仕切り部材５０の動作について説明する。
【００７９】
図１０に示すように、プロセスカートリッジが未使用状態の時、仕切り部材５０は図示の位置（第１の位置）に保持されている。つまり、仕切り部材の隔壁部５０ａが現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側に位置した状態となっている。また、このとき、レバー５４の被操作部５４ａは装置本体１００Ａに作用可能であるよう、現像容器１４の外形から突出する位置に保持される。
【００８０】
本実施例において、装置本体へのプロセスカートリッジの装着方法は、図１２の矢印Ｒで示すように、感光体ドラム２の軸線方向にプロセスカートリッジＰを挿抜するようにしてある。このとき、プロセスカートリッジＰの装着を容易にするため、装置本体１００ＡにはプロセスカートリッジＰの装着ガイド部となる開口ガイド１２５が設けられている。開口ガイド１２５はプロセスカートリッジＰの外形と略一定の隙間を有する。そして、ユーザは開口ガイド１２５の形状に沿ってプロセスカートリッジＰを装置本体内へ装着、あるいは抜き出す。
【００８１】
ここで開口ガイド１２５の周辺には、プロセスカートリッジＰの装着時に、前述した突出状態のレバーの被操作部５４ａと接触し、プロセスカートリッジＰの装着動作によりレバー５４を回動させる操作部１２６を設けてある。
【００８２】
したがって、未使用状態のプロセスカートリッジＰが図中矢印Ｒに示す軌跡に沿って所定量装置本体内に装着されると、操作部１２６がレバー５４と接触する。その後さらにプロセスカートリッジＰが装着されていくと、プロセスカートリッジＰの位置に応じてレバー５４が図１１の矢印Ｖで示す方向に回動していく。するとレバー５４の回動に伴い係合部５４ｃが移動して、仕切り部材の被係合部５０ｄを引っぱり、仕切り部材５０を現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側（図１１ 矢印Ｖ１方向）へと移動させる。
【００８３】
そしてプロセスカートリッジＰが装置本体内の所定の位置、すなわち画像形成が可能となる位置まで装着されると、仕切り部材は図１１に示す位置（第２の位置）に到達する。仕切り部材５０が第１の位置（図１０参照）から第２の位置に移動した移動量に応じた空間Ｗが現像剤収容部１５の第２収容部１５ｂに形成される。
【００８４】
すなわち、プロセスカートリッジＰが装置本体１００Ａに装着されることで、仕切り部材５０は第１の位置（図１０参照）から現像剤搬送部材２５による現像剤搬送方向（図１１ 矢印Ｖ１方向）の下流側に移動する。第２の位置（図１１参照）に至った仕切り部材５０は、第１の位置にあったときよりも空間Ｗ分だけ現像剤収容部１５（第２収容部１５ｂ）の容積を大きくする。
【００８５】
ここでプロセスカートリッジＰが単体の状態で輸送等を受けた場合について説明する。
【００８６】
プロセスカートリッジＰが輸送等をされる場合、その姿勢は任意であり、図１に示す姿勢のように、現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側を上にした状態で輸送されることもある。先述したように、未使用のプロセスカートリッジＰの現像剤収容部１５内には所定量の現像剤Ｔが充填されているため、上記のような輸送を受けると、現像剤Ｔは現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側に偏った状態となる。また輸送時の振動などにより、現像剤Ｔは凝集した状態となることがある。
【００８７】
本発明の構成にあっては、このような状態であっても、プロセスカートリッジＰが装置本体１００Ａに装着されると、仕切り部材５０が現像剤搬送部材２５の搬送方向上流側（第１の位置）から下流側（第２の位置）へ所定量移動する。このとき、仕切り部材５０の移動により生じた空間Ｗに現像剤Ｔが入り込み、凝集が緩和される。
【００８８】
したがって、プロセスカートリッジＰに駆動が掛かってから、封止部材２９が開封されるまでの時間内であっても、現像剤搬送部材２５によって現像剤が押し固められるのを防止することができ、負荷トルクの上昇を抑えることが可能となる。
【００８９】
また、本実施例では、ユーザーがプロセスカートリッジＰを装置本体１００Ａに装着する動作によって、被操作部が操作され、仕切り部材５０が移動する。仕切り部材５０の移動には装置本体からの駆動力を用いていないため、仕切り部材５０を移動させるために、装置本体１００Ａに負荷が加わることはない。
【００９０】
その一方で、ユーザーがプロセスカートリッジＰを装置本体１００Ａに装着する際には、被操作部５４ｃを操作するための力が必要となる。そこで本実施例では被操作部５４ｃを、回動可能なレバー５４に設けた。てこの原理によって被操作部５４ｃを操作するための力を小さくすることが可能である。つまり、図１１に示すように、被操作部５４ｄとレバー５４の回動支点５４ｄとの距離を、仕切り部材５０と係合する係合部５４ｄと回動支点５４ｄとの距離よりも大きくした。このとき被操作部５４ｃを操作して、レバー５４を回転させるための力は小さくなり、ユーザーに与える負荷を抑制可能である。
【００９１】
また、仕切り部材５０は軸受部５０ｃに、現像剤搬送部材２５の軸部２５ａが貫通する開口を有しており、軸部２５ａに対して移動可能である。これにより仕切り部材５０は、軸部２５ａに沿って、第１の位置から、第２の位置に滑らかに動くことができる。仕切り部材５０を動かすためにレバー５４の被操作部５４ｃに加えなくてはならない力を小さくできる。
【００９２】
プロセスカートリッジＰに駆動が掛かり所定の時間が経過すると、封止部材２９が開封され、現像剤は現像開口２８から現像部１６へと移動する。この状態で、現像剤搬送部材２５は、補給ローラ１２、現像ローラ１１へ現像剤を供給し、画像形成が可能な状態にする。
【００９３】
以上説明したように、プロセスカートリッジＰに仕切り部材５０と被操作部５４ｃを設け、プロセスカートリッジＰの装着する動作により仕切り部材５０を移動させることで、現像剤収容部１５内に空間を生じさせることが可能となる。これにより、未使用状態で、現像剤が現像剤搬送部材２５の搬送方向下流側に凝集した状態になったプロセスカートリッジＰであっても駆動開始直後の搬送剤攪拌部材２５の駆動負荷トルク上昇を防止することが可能となる。
【００９４】
なお、本発明の形態は本実施の形態に限られるものでなく、各構成要素の配置や使用する材料等は適宜変更されるものである。また、本発明はプロセスカートリッジのみではなく、現像剤のみを収容する現像剤補給カートリッジに適用しても良いし、プロセスカートリッジと現像剤補給カートリッジが一体となったカートリッジに適用しても良い。
【００９５】
また、本実施の形態では装置本体１００Ａの開口ガイド１２５に操作部１２６を設けたが、この形態に限られるものではなく、例えば、開口ガイド１２５とは別部品で、操作部１２６がプロセスカートリッジの装着経路近傍に設けられても良い。
【符号の説明】
【００９６】
２ 感光体ドラム
１０ 現像ユニット
１１ 現像ローラ
１２ 現像剤供給ローラ（供給ローラ）
１４ 現像容器
１５ 現像剤収容部
１５ａ 第１収容部
１５ｂ 第２収容部
１６ 現像部
２５ 現像剤搬送部材
２８ 現像開口
２９ 封止部材
５０ 仕切り部材
５０ａ 隔壁部
５０ｂ ガイド部
５０ｃ 軸受部
５０ｄ 係合部
５４ レバー
５４ａ 被操作部
５４ｂ 回動支軸
５４ｃ 係合部
１００ 画像形成装置
１００Ａ 装置本体１００Ａ
１２６ 操作部
Ｊ 現像剤搬送方向
Ｊ１ 仕切り部材移動方向
Ｐ プロセスカートリッジ
ＴＣ 現像剤補給カートリッジ
Ｖ レバー回転方向
Ｖ１ 仕切り部材移動方向
【特許請求の範囲】
【請求項１】
画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、
現像剤を収容するための現像剤収容部と、
前記現像剤収容部の内部に移動可能に設けられ、前記現像剤収容部を仕切る仕切り部材と、
前記現像剤収容部に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、
前記仕切り部材を移動させるための被操作部と、
を有し、
前記カートリッジを前記装置本体に装着する際に、前記被操作部は、前記装置本体に接触することで、前記仕切り部材を、所定の第１の位置から、前記第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とするカートリッジ。
【請求項２】
現像剤搬送部材は前記仕切り部材を貫通し、
前記仕切り部材は前記現像剤搬送部材に沿って前記第１の位置から前記第２の位置に移動することを特徴とする請求項１に記載のカートリッジ。
【請求項３】
回動可能に設けられ、前記仕切り部材と係合する係合部を有するレバーに、前記被操作部は設けられ、
前記被操作部と前記レバーの回動支点までの距離は、前記係合部と前記回動支点までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項１又は２に記載のカートリッジ。
【請求項４】
前記現像剤搬送部材が現像剤を搬送する現像剤搬送方向において、前記第２の位置は前記第１の位置よりも下流側に位置することを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載のカートリッジ。
【請求項５】
前記カートリッジは更に、
静電潜像が形成される像担持体と、
前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持し、前記静電潜像を現像する現像剤担持体とを有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のカートリッジ。
【請求項６】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
請求項１乃至５のいずれか１項に記載のカートリッジと、
前記被操作部に接触して操作する操作部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項１】
画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、
現像剤を収容するための現像剤収容部と、
前記現像剤収容部の内部に移動可能に設けられ、前記現像剤収容部を仕切る仕切り部材と、
前記現像剤収容部に収容された現像剤を搬送する現像剤搬送部材と、
前記仕切り部材を移動させるための被操作部と、
を有し、
前記カートリッジを前記装置本体に装着する際に、前記被操作部は、前記装置本体に接触することで、前記仕切り部材を、所定の第１の位置から、前記第１の位置よりも前記現像剤収容部の容積を広げる第２の位置へ移動させることを特徴とするカートリッジ。
【請求項２】
現像剤搬送部材は前記仕切り部材を貫通し、
前記仕切り部材は前記現像剤搬送部材に沿って前記第１の位置から前記第２の位置に移動することを特徴とする請求項１に記載のカートリッジ。
【請求項３】
回動可能に設けられ、前記仕切り部材と係合する係合部を有するレバーに、前記被操作部は設けられ、
前記被操作部と前記レバーの回動支点までの距離は、前記係合部と前記回動支点までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項１又は２に記載のカートリッジ。
【請求項４】
前記現像剤搬送部材が現像剤を搬送する現像剤搬送方向において、前記第２の位置は前記第１の位置よりも下流側に位置することを特徴とする請求項１乃至３の何れか１項に記載のカートリッジ。
【請求項５】
前記カートリッジは更に、
静電潜像が形成される像担持体と、
前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持し、前記静電潜像を現像する現像剤担持体とを有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のカートリッジ。
【請求項６】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
請求項１乃至５のいずれか１項に記載のカートリッジと、
前記被操作部に接触して操作する操作部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【公開番号】特開２０１３−１０５０９６（Ｐ２０１３−１０５０９６Ａ）
【公開日】平成２５年５月３０日（２０１３．５．３０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−２４９９２０（Ｐ２０１１−２４９９２０）
【出願日】平成２３年１１月１５日（２０１１．１１．１５）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年５月３０日（２０１３．５．３０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年１１月１５日（２０１１．１１．１５）
【出願人】（０００００１００７）キヤノン株式会社 (59,756)
【Ｆターム（参考）】
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