説明

カートリッジ

【課題】添加物として使用される内容物を収容したカートリッジとして、通常の蓋によって口頸部が密封されている容器とは別個に流通せしめられ、口頸部が開封された容器に適用して容器内の内容物に添加物を添加することができる、添加物として使用される内容物を収容したカートリッジを提供する。
【解決手段】内容物を収容した独特な形態の第一の部材2と切断手段36を備えた独特な形態の第二の部材4とを組み合わせてカートリッジにして、該第一の部材2は、円形上面壁10と該上面壁10の周縁から垂下する円筒形側壁12とを有し、下面は開口されている収容体6と、該収容体6に内容物を収容した後に該収容体6の該下面に閉塞片8が付設され、該第二の部材4は、上面及び下面は開口されている円筒体22から構成され、該円筒体22の内側には切断手段36が配設されており、該円筒体の内面における該切断手段よりも下方の部分には雌螺条が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内に収容されている液体の如き内容物に混入すべき添加物を収容したカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1及び2に開示されている如く、容器内に収容されている内容物(通常は液体)に添加すべき添加物(通常は粉体或いは液体)を蓋に収容し、容器内の内容物を消費する際に蓋を適宜に操作することによって、蓋に収容されている添加物を排出して容器内の内容物に混入することができるように構成することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−292013号公報
【特許文献2】特開2005−088997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
而して、上述したとおりの従来の提案には、次のとおりの解決すべき問題がある。第一に、蓋自体に添加物を収容するための収容部を一体に形成しているため、内容物を収容している容器とは別個に添加物を流通せしめることができない。第二に、蓋は容器の口頸部を密封するための通常の蓋としても使用され、従って容器の口頸部に装着し続ける故に、長期間に渡って保存され続けると容器内の内容物由来の水分が、蓋の収容部を規定している部位を透過して添加物が湿気により劣化してしまう傾向がある。
【0005】
本発明は上記のとおりの事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、添加物として使用される内容物を収容したカートリッジとして、通常の蓋によって口頸部が密封されている容器とは別個に流通せしめられ、口頸部が開封された容器に適用して容器内の内容物に添加物を添加することができる、新規且つ改良されたカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、鋭意研究の結果、内容物を収容した独特な形態の第一の部材と切断手段を備えた独特な形態の第二の部材とを組み合わせてカートリッジを構成することによって、上記主たる技術的課題を達成することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成するカートリッジとして、内容物を収容する第一の部材と切断手段を備えた第二の部材とから構成されたカートリッジにして、
該第一の部材は、円形上面壁と該上面壁の周縁から垂下する円筒形側壁とを有し、下面は開口されている収容体と、該収容体の該下面に付設されて該下面を閉塞する切断可能な閉塞片とを備え、該収容体に内容物を収容した後に該収容体の該下面に該閉塞片が付設され、
該第二の部材は、上面及び下面は開口されている円筒体から構成されており、該円筒体の内側には切断手段が配設されており、該円筒体の内面における該切断手段よりも下方の部分には雌螺条が形成されており、
該収容体の外周面には被係止手段が配設され、該円筒体の内周面には上方係止手段と下方係止手段とが配設されており、
該第一の部材を該円筒体の該上面を通して該円筒体内に、該閉塞片が該切断手段よりも上方に位置する組み合せ位置まで部分的に挿入すると、該被係止手段と該上方係止手段とが協働して、該第一の部材が該円筒体に対して上方に移動することが阻止され、
該第一の部材を該円筒体に対して該組み合せ位置を超えて排出位置まで下降せしめると、該切断手段が該閉塞体に作用して該閉塞体を切断し、該収容体内に収容されていた内容物が該収容体の該下面から排出されると共に、該被係止手段と該下方係止手段とが協働して該第一の部材が該円筒体に対して上方に移動することが阻止される、
ことを特徴とするカートリッジが提供される。
【0008】
好ましくは、該被係止手段は周方向に間隔をおいて該収容体の該外周面から上方に向かって半径方向外方に傾斜して延出する複数個のフラップ片から構成されており、該上方係止手段及び該下方係止手段は該円筒体の該内周面に配設された環状突条から構成されており、該フラップ片は弾性的に変形して該上方係止手段及び該下方係止手段を超えて下方に移動する。収容体の該外周面における、周方向において該フラップ片の間には半径方向に突出する弧状フランジが配設されており、該第一の部材を該組み合せ位置まで該円筒体内に挿入すると、該弧状フランジと該下方係止手段が協働して、該第一の部材が該組み合せ位置を超えて下降することが弾性的に解除自在に阻止されるのが好適である。該収容体の外周面には半径方向に延出した制限片が分離可能に配設されており、該第一の部材を該組み合せ位置まで該収容体内に挿入すると、該制限片が該円筒体の上縁に当接して、該第一の部材が該組み合せ位置を超えて下降することが阻止されるのが好ましい。好適形態においては、該切断手段は、該円筒体の中心に位置する内側先端から半径方向外方に向かって下方に傾斜し、次いで外側先端まで半径方向に向かって上方に傾斜する傾斜切断縁を有する複数個の切断片から構成されている。該切断片の該内側先端と該外側先端とは同高であり、該切断片は等角度間隔をおいて3個乃至8個配設されているのが好都合である。該円筒体の該内周面には半径方向内方に延出する環状中間壁が配設されており、該中間壁には該切断片よりも半径方向外側において上方に突出するリングが配設されており、該リングの上端縁は周方向において該切断片と整合する部位が最低で隣接する切断片の中間部位が最高である波形状であり、そしてまた該第一の部材を該円筒体に対して該排出位置まで下降せしめると、該リングが該閉塞片を介して該収容体の該側壁の下端部内周面に密接せしめられるのが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のカートリッジによれば、添加物として使用される内容物を収容したカートリッジとして、通常の蓋によって口頸部が密封されている容器とは別個に流通せしめることができる。そして、口頸部が開封された容器に適用して容器内の内容物に添加物を添加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に従って構成されたカートリッジの好適実施形態における第一の部材を示す斜面図。
【図2】本発明に従って構成されたカートリッジの好適実施形態における第二の部材を示す斜面図。
【図3】図1に示す第一の部材を図2に示す第二の部材に部分的に挿入して組み合わせ位置にせしめた状態を示す断面図。
【図4】図3の一部を拡大して示す部分拡大断面図。
【図5】図3に示すカートリッジを容器の口頸部に装着した状態を示す断面図。
【図6】図3に示すカートリッジを容器の口頸部に装着した後に、第一の部材の収容体から制限片を分離した状態を示す断面図。
【図7】図3に示すカートリッジを容器の口頸部に装着し、第一の部材の収容体から制限片を分離した後に、第一の部材を排出位置まで下降せしめた状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に従って構成されたカートリッジの好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0012】
本発明に従って構成されたカートリッジの好適実施形態は、図1に示す第一の部材2と図2に示す第二の部材4とから構成されている。第一の部材2は、ポリエチレン又はポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形することができる収容体6、アルミニウム箔、合成樹脂膜或いはアルミニウム箔と合成樹脂膜との積層体から形成することができる閉塞片8とから構成されている。収容体6は円形上面壁10とこの上面壁10の周縁から垂下する円筒形側壁12とを有し、下面は開口されている。閉塞片8は円板形状であり、収容体6の開口されている下面を通して液体或いは粉体でよい添加物(図示していない)を収容体6内に収容した後に、加熱溶着或いは適宜の接着剤による接着によって収容体6の側壁12の下端面に接合され、収容体6の下面を閉塞する。
【0013】
収容体6の側壁12の外周面には、周方向に間隔をおいて複数個、図示の場合は5個、のフラップ片14が配設されている。被係止手段を構成するフラップ片14の各々は、側壁12の外周面下端から若干だけ半径方向外方に突出し、次いで上方に向かって半径方向外方に傾斜して延出している。周方向においてフラップ片14間には、側壁12の外周面下端から半径方向外方に突出する弧状フランジ16が配設されている。弧状フランジ16の各々の半径方向突出量はフラップ片14の下端の半径方向突出量よりも若干大きく設定されている。図示の実施形態においては、周方向においてフラップ片14間には、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる3個のリブ18も配設されている。リブ18の下端は弧状フランジ16の上面に接続されている。リブ18の各々の半径方向突出量は、フラップ片14の下端の半径方向突出量よりも幾分小さい。収容体6の側壁12の上半部には、半径方向外方に延出する制限片20が、複数個の破断可能接続片21を介して分離自在に接続されている。
【0014】
図2と共に図3を参照して説明を続けると、ポリエチレン或いはポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から射出成形することができる第二の部材4は全体として円筒形状であり、その上面及び下面は開口されている円筒体22から構成されている。円筒体22の上半部24の外径及び内径は下半部26の外径及び内径よりも若干小さく設定されている。上半部24の外周面には周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる多数の突条から構成されたローレット28が形成されている。上半部24の内周面にはその上端部に位置する環状突条30とこの環状突条30よりも所定距離だけ下方に位置する環状突条32が形成されている。環状突条30の半径方向突出量と環状突条32の半径方向突出量とは実質上同一でよい。環状突条30と環状突条32との軸線方向間隔は、上記収容体6に配設されているフラップ片14の軸線方向長さに対応せしめられている。環状突条30は上方係止手段を構成し、環状突条32は下方係止手段を構成する。円筒体22の下半部26の内周面には雌螺条34が形成されている。
【0015】
円筒体22の上半部24と下半部26との境界領域には切断手段36が配設されている。図示の実施形態においては、上記境界領域には円筒体22の内周面から半径方向内方に突出した円環状底壁38が形成されると共に、半径方向中心から円筒体22の内周面まで放射状に延びる複数個、図示の場合は6個、の放射片40が付設されている。そして、放射片40の各々の上面には、切断手段36を構成する切断片42が形成されている。切断片42の各々は、円筒体22の中心に位置する鋭い内側先端44、内側先端44から半径方向外方に離隔して位置する鋭い外側先端46、内側先端44から半径方向外側に向かって下方に傾斜し次いで外側先端46まで半径方向外方に向かって上方に傾斜して延びる鋭い傾斜切断縁48を有する。図示の実施形態においては、60度の等角度間隔をおいて配設された6個の切断片42から切断手段36を構成しているが、所望ならば2乃至5個又は7個以上の切断片から切断手段を構成することもできる。等角度間隔を置いて配設された3個乃至8個の切断片から切断手段42を構成するのが好適である。切断片42の各々における内側先端44と外側先端46とは、相互に高さを相異せしめることも可能であるが、同高であるのが好適である。図1を参照することによって明確に理解される如く、切断片42の各々の上半部は下方に向かって漸次幅が増大せしめられている。
【0016】
上記円環状底壁38の上面には、切断片42から半径方向外方に若干の間隔をおいて上方に突出するリング50も配設されている。図2を参照することによって明確に理解される如く、リング50の上端縁は波形状であり、周方向において切断片42と整合する部位で最低であり隣接する切断片42の中間部位で最高である。上記環状中間壁38の下面には、下方に突出する環状シール片52とこの環状シ−ル片52よりも半径方向外側に位置する環状突条54とが配設されている。
【0017】
図1乃至図3を参照して説明を続けると、上述した第一の部材2と第二の部材4とは図3に図示するとおりに組み合わせて流通される。詳述すると、第二の部材4を構成する円筒体22の開口した上面を通して第一の部材2を円筒体22内に挿入し、第一の部材2の略下半部が円筒体22内に位置する図3に図示する状態、即ち組み合せ位置に位置せしめる。この際には、図3と共に図4を参照することによって明確に理解される如く、収容体6の外周面下端に配設されている弧状フランジ16が上方係止手段を構成する環状突条30を弾性的に乗り越えて下方に移動し、次いでフラップ片14が弾性的に半径方向内方に変位せしめられて環状突条30を乗り越えて下方に移動する。第一の部材2が図3及び図4に図示する組み合わせ位置まで下降せしめられると、フラップ片14が環状突条30を通過し弾性的に元の状態に復元する。この時には、フラップ片14の弾性的復元することに起因して音が生成され、第一の部材2が組み合せ位置まで下降せしめられたことを認識することができる。第一の部材2が組み合わせ位置まで下降せしめられ、フラップ片14が元の状態に復元せしめられると、被係止手段を構成するフラップ片14と上方係止手段を構成する環状突条30との協働によって、円筒体22に対して第一の部材2が上方に移動することが阻止される。フラップ片14間には軸線方向に延びるリブ18が設けられているため、円筒体22に対する第一の部材2の偏心が抑制され、フラップ片14の環状突条30への係止が充分に安定して確立される。第一の部材2が組み合せ位置まで下降せしめられると、第一の部材2における収容体6の外周面に配設されている制限片20の下端縁が第二の部材4を構成する円筒体22の上端に当接し、これによって第一の部材2が更に下降することが阻止される。加えて、収容体6の下端に配設されている弧状フランジ16が下方係止手段を構成する環状突条32に係合し、これによっても第一の部材2が更に下降することが弾性的に阻止される。
【0018】
カートリッジを購入した消費者が収容体6内に収容されている添加物を消費する際の典型的消費様式は、次のとおりである。図5に図示する如く、例えば天然水の如き液体である内容物を収容している適宜の容器、例えばポリエチレンテレフタレート製の容器の口頸部56に装着されている容器蓋(図5にそのタンパーエビデント裾部58のみを図示している)を、そのタンパーエビデント裾部58のみを残留せしめて、口頸部56から離脱せしめる。周知の形態でよい容器の口頸部56の外周面には雄螺条60とこの雄螺条60の下方に位置する係止あご部62とが形成されている。容器蓋は、天面壁とこの天面壁の周縁から垂下するスカート壁とを有し、スカート壁には周方向破断ラインが形成されていて、スカート壁は周方向破断ラインよりも上方の主部と周方向破断ラインよりも下方のタンパーエビデント裾部58とに区画されており、スカート壁の主部内周面には口頸部56の雄螺条60に螺合せしめられる雌螺条が形成され、タンパーエビデント裾部58の内周面には口頸部56の係止あご部62に係止される係止手段が形成されており、口頸部56を開封する際には周方向破断ラインが破断される形態のものでよい。
【0019】
次いで、図5に図示する如く、第二の部材4を構成する円筒体22の下半部26を容器の口頸部56に被嵌し、図5において上方から見て時計方向に第二の部材4(及び第一の部材2)を回転せしめて、円筒体22の下半部26の内周面に形成されている雌螺条34を口頸部56の雄螺条60に螺合せしめる。雌螺条34と雄螺条60とを所要とおりに螺合せしめると、図5に図示する如く、円筒体22に配設されている環状中間壁38の下面に形成されている環状突条54が口頸部56の頂面に当接せしめられる。そしてまた、環状中間壁38の下面に形成されている環状シール片52が口頸部56内に進入し、これによって口頸部56がシールされる。
【0020】
次いで、図6に図示する如く、第一の部材2の収容体6に配設されている制限片20を、破断可能接続片21を破断することによって収容体6から分離する。しかる後に、収容体6の上面壁10を押圧して第一の部材2を図7に図示する排出位置まで下降せしめる。この際には、収容体6の外周面下端に配設されている弧状フランジ16が下方係止手段を構成する環状突条32を弾性的に乗り越えて下方に移動し、次いでフラップ片14が弾性的に半径方向内方に変位せしめられて環状突条32を乗り越えて下方に移動する。第一の部材2が図7に図示する排出位置まで下降せしめられると、フラップ片14が環状突条32を通過し弾性的に元の状態に復元する。この時には、フラップ片14の弾性的復元することに起因して音が生成され、第一の部材2が排出位置まで下降せしめられたことを認識することができる。第一の部材2が排出位置まで下降せしめられ、フラップ片14が元の状態に復元せしめられると、被係止手段を構成するフラップ片14と下方係止手段を構成する環状突条32との協働によって、円筒体22に対して第一の部材2が上方に移動することが阻止される。加えて、第一の部材2が図7に図示する排出位置まで下降せしめられる際には、円筒体22に配設されている切断手段36が、収容体6の側壁12の下端に接合されている閉塞片8に作用して閉塞片8を切断する。更に詳しくは、切断手段36を構成する切断片42の各々は、半径方向に離隔して位置する内側先端44及び外側先端46から閉塞片8に作用し始め、これによって閉塞片8の弛みを充分に抑制し、充分容易に且つ過大な力を必要とすることなくて閉塞片8を破断する。円筒体22に対して収容体6が図7に図示する位置まで下降せしめられると、円筒体22に配設されているリング50が切断された閉塞片8を介して収容体6の内周面下部に密接せしめられ、これによって収容体6の下端内周面が密封される。切断手段36によって切断された閉塞片8は、リング50に案内されて上方に変位され、かくして収容体6内から容器の口頸部56内に通じる排出路が生成され、収容体6内に収容されていた内容物即ち添加物が容器内に収容されている内容物に混入される。
【0021】
収容体6内に収容されていた添加物の実質上全てが排出されて容器内に収容されている内容物に混入された後においては、必要に応じて容器を適宜に振って添加物を内容物に充分に混合し、しかるに後に第二の部材4を図7において上方から見て反時計方向に回転せしめて第二の部材4及び第一の部材2を容器の口頸部56から離脱せしめ、容器内の内容物を消費することができる。
【符号の説明】
【0022】
2:第一の部材
4:第二の部材
6:収容体
8:閉塞片
10:収容体の上面壁
12:収容体の側壁
14:フラップ片(被係止手段)
16:弧状フランジ
20:制限片
22:円筒体
30:環状突条(上方係止手段)
32:環状突条(下方係止手段)
36:切断手段
42:切断片
44:内側先端
46:外側先端
48:切断縁
50:リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する第一の部材と切断手段を備えた第二の部材とから構成されたカートリッジにして、
該第一の部材は、円形上面壁と該上面壁の周縁から垂下する円筒形側壁とを有し、下面は開口されている収容体と、該収容体の該下面に付設されて該下面を閉塞する切断可能な閉塞片とを備え、該収容体に内容物を収容した後に該収容体の該下面に該閉塞片が付設され、
該第二の部材は、上面及び下面は開口されている円筒体から構成されており、該円筒体の内側には切断手段が配設されており、該円筒体の内面における該切断手段よりも下方の部分には雌螺条が形成されており、
該収容体の外周面には被係止手段が配設され、該円筒体の内周面には上方係止手段と下方係止手段とが配設されており、
該第一の部材を該円筒体の該上面を通して該円筒体内に、該閉塞片が該切断手段よりも上方に位置する組み合せ位置まで部分的に挿入すると、該被係止手段と該上方係止手段とが協働して、該第一の部材が該円筒体に対して上方に移動することが阻止され、
該第一の部材を該円筒体に対して該組み合せ位置を超えて排出位置まで下降せしめると、該切断手段が該閉塞片に作用して該閉塞片を切断し、該収容体内に収容されていた内容物が該収容体の該下面から排出されると共に、該被係止手段と該下方係止手段とが協働して該第一の部材が該円筒体に対して上方に移動することが阻止される、
ことを特徴とするカートリッジ。
【請求項2】
該被係止手段は周方向に間隔をおいて該収容体の該外周面から上方に向かって半径方向外方に傾斜して延出する複数個のフラップ片から構成されており、該上方係止手段及び該下方係止手段は該円筒体の該内周面に配設された環状突条から構成されており、該フラップ片は弾性的に変形して該上方係止手段及び該下方係止手段を超えて下方に移動する、請求項1記載のカートリッジ。
【請求項3】
該収容体の該外周面における、周方向において該フラップ片の間には半径方向に突出する弧状フランジが配設されており、該第一の部材を該組み合せ位置まで該円筒体内に挿入すると、該弧状フランジと該下方係止手段が協働して、該第一の部材が該組み合せ位置を超えて下降することが弾性的に解除自在に阻止される、請求項2記載のカートリッジ。
【請求項4】
該収容体の外周面には半径方向に延出した制限片が分離可能に配設されており、該第一の部材を該組み合せ位置まで該収容体内に挿入すると、該制限片が該円筒体の上縁に当接して、該第一の部材が該組み合せ位置を超えて下降することが阻止される、請求項1から3までのいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項5】
該切断手段は、該円筒体の中心に位置する内側先端から半径方向外方に向かって下方に傾斜し、次いで外側先端まで半径方向に向かって上方に傾斜する傾斜切断縁を有する複数個の切断片から構成されている、請求項1から4までのいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項6】
該切断片の該内側先端と該外側先端とは同高である、請求項5記載のカートリッジ。
【請求項7】
該切断片は等角度間隔をおいて3個乃至8個配設されている、請求項5又は6記載のカートリッジ。
【請求項8】
該円筒体の該内周面には半径方向内方に延出する環状中間壁が配設されており、該中間壁には該切断片よりも半径方向外側において上方に突出するリングが配設されており、該リングの上端縁は周方向において該切断片と整合する部位が最低で隣接する切断片の中間部位が最高である波形状である、請求項5から7までのいずれかに記載のカートリッジ。
【請求項9】
該円筒体の該内周面には半径方向内方に延出する環状中間壁が配設されており、該中間壁には該切断片よりも半径方向外側において上方に突出するリングが配設されており、該第一の部材を該円筒体に対して該排出位置まで下降せしめると、該リングが該閉塞片を介して該収容体の該側壁の下端部内周面に密接せしめられる、請求項5から7までのいずれかに記載のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−245987(P2012−245987A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117393(P2011−117393)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000228442)日本クラウンコルク株式会社 (382)
【Fターム(参考)】