説明

カートリッジ

【課題】現像ローラなどの金属軸を有するローラの金属軸端面からバイアス印加を行う構成における導通の安定化
【解決手段】ローラを一方向に付勢する付勢部材42と、ローラ端面に接触して給電する導通部材41とを有しており、前記導通部材41は、軸線方向に移動可能に保持されており前記ローラの回転中心部11dを避けた当接部41aを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジに関する。
【0002】
画像形成装置は、例えば、電子写真プロセス、静電記録プロセス、磁気記録プロセスなどの画像形成プロセスを用いて記録媒体に画像を形成するものである。例えば、複写機、プリンタ(LEDプリンタ、レーザービームプリンタなど)、ファクシミリ装置、ワードプロセッサー、それらの複合機能機などが含まれる。
【0003】
記録媒体とは、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、紙、OHTシート等が含まれる。
【0004】
カートリッジとは、例えば、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジであって、画像形成装置の装置本体に取り外し可能に装着された状態で、記録媒体に画像を形成する画像形成プロセスに寄与するものである。装置本体とは、画像形成装置の構成からカートリッジを除いた装置構成部分のことである。
【0005】
プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての、帯電手段、現像手段、クリーニング手段などの少なくとも一つと、潜像が形成される像担持体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。像担持体は電子写真感光体・静電記録誘電体・磁気記録磁性体などである。プロセス手段は像担持体に作用するものである。プロセスカートリッジは、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0006】
従って、プロセスカートリッジとは、プロセス手段としての現像手段と像担持体とを一体的にカートリッジ化して、装置本体に取り外し可能に装着されるものが含まれる。像担持体と現像手段とを一体的に有するプロセスカートリッジは所謂一体型と称される。また、像担持体と、現像手段以外のプロセス手段とを一体的に有するプロセスカートリッジは所謂分離型と称される。即ち、現像手段はプロセスカートリッジとは別の現像ユニットに設けて、この現像ユニットと対になって画像を形成するプロセスカートリッジを所謂分離型と称する。
【0007】
また、現像カートリッジとは、現像ローラ(現像剤担持体)を有し、現像ローラによって、像担持体に形成された潜像を現像するのに用いられる現像剤(トナー)を収容しており、装置本体に取り外し可能に装着されるものである。現像カートリッジも、使用者自身によって装置本体に対する着脱を行うことができる。そのため、装置本体のメンテナンスを容易に行うことができる。
【0008】
現像カートリッジの場合には、像担持体は装置本体或いはカートリッジ支持部材に取り付けられている。或いは、像担持体は所謂分離型プロセスカートリッジに設けられている(この場合には、プロセスカートリッジは、現像手段を有してはいない)。
【0009】
そこで、カートリッジとしては、所謂一体型又は所謂分離型のプロセスカートリッジが含まれる。また、カートリッジとしては、所謂分離型のプロセスカートリッジと現像カートリッジが対になって用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、像担持体が装置本体或いはカートリッジ支持部材に固定して取り付けられており、像担持体に作用可能に現像カートリッジが着脱可能に用いられる場合が含まれる。また、カートリッジとしては、プロセスカートリッジ或いは現像カートリッジ等に補給する現像剤(トナー)を収容している現像剤カートリッジが含まれる。
【背景技術】
【0010】
便宜上、電子写真画像形成装置を例にして説明する。電子写真プロセスを用いたプリンタ等の画像形成装置は、像担持体である感光体ドラムを一様に帯電させ、感光体ドラムへの選択的な露光によって潜像を形成する。そして、潜像を現像剤であるトナーで顕在化し、トナー像を記録媒体に転写し、さらに転写されたトナー像に熱や圧力を加えることでトナー像を記録媒体に定着させることで画像記録を行なう。
【0011】
このような装置はトナー補給や各種プロセス手段のメンテナンスを伴う。そこで、このトナー補給作業やメンテナンスを容易にする手段としてカートリッジ方式が実用化されている。このカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをユーザ自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができた。よって、このカートリッジ方式は画像形成装置において広く用いられている。
【0012】
又、近年、複数色の現像剤を用いてカラー画像を形成するカラー画像形成装置が普及してきている。カラー画像形成装置としては、複数色のトナーを用いた画像形成動作のそれぞれに対応する感光体ドラムを、トナー像が転写される被転写体の表面移動方向に沿って一列に配置した、所謂、インライン方式の画像形成装置が知られている。
【0013】
インライン方式のカラー画像形成装置には、複数の感光体が鉛直方向(重力方向)と交差する方向(例えば水平方向)に一列に配置されたものがある。インライン方式は、画像形成速度の高速化やマルチファンクションプリンタへの展開などの要望に対応し易いなどの点で好ましい画像形成方式である。
【0014】
カートリッジにおいては、一般的に現像手段を担う現像枠体は長手方向に現像手段である金属軸と導電性のゴム部材からなる現像ローラ、現像剤規制部材である現像ブレードが配置される。さらに側面に前記現像ローラを回転駆動させるギア列、現像ローラにバイアスを印加するための導通部材が配置されている。このような導通部材を有するカートリッジにおいては、回転駆動している現像ローラにバイアス印加を安定して行うため、現像ローラの金属軸の端面に導通部材を所定の接点圧で接触させる構成が提案されている(特許文献1)。
【0015】
また、一般的に現像ローラは、環境変動による枠体の収縮や個々の部品の公差を吸収するため長手方向にガタを設けてあるため長手方向に移動可能となっている。そこで、輸送時などの振動による現像ブレードとの摺擦傷防止のため、長手方向の一方向に付勢する付勢部材が設けられている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開2004−12523号公報(第9−11頁、第1図参照)
【特許文献2】特開2010−9020号公報(第9頁、第4図、第10図参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
現像ローラの金属軸端面に導通部材を接触させてバイアス印加を行う構成においては、金属軸の加工の際に、端面の軸心に切削刃の回転中心が切削跡として芯状(へそ状)に残るへそ残りが発生してしまう。そのため、導通の安定化のために金属軸端面のへそ残りを除去する加工を施すことが必要であった。
【0018】
また、現像ローラへのバイアス印加のために必要な導通部材の接点圧に比べて、現像ローラを長手方向に付勢をするために必要な付勢部材の付勢力は大きいため、長手方向の付勢部材は導通部材とは別に設ける必要があった。
【0019】
従って、本発明の目的は、現像ローラなどの回転体の金属軸端面に対するバイアス印加のための導通部材の接点圧を、回転体を長手方向の一方向に付勢するための付勢部材の付勢力に用いることにある。また、現像ローラなどの回転体の金属軸端面のへそ残り除去加工がなくても金属軸端面から安定したバイアス印加を行うことにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記目的を達成するための本発明に係るカートリッジの代表的な構成は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、枠体に回転可能にかつ軸線方向に移動可能に支持されており、軸が金属軸でありバイアスが印加される回転体と、前記カートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記装置本体の側に設けられた接点部材と前記金属軸とを電気的に接続する導通経路と、前記金属軸の軸線方向に移動可能に支持されていて前記金属軸の一端側の端面に接触する導通部材であって、前記導通経路の少なくとも一部分を構成している前記導通部材と、前記導通部材を介して前記金属軸を一端側から他端側に移動付勢する付勢部材と、前記付勢部材の付勢力によって前記金属軸を受け止めて前記回転体の軸線方向における位置決めをする突き当て部と、を有し、前記導通部材は前記金属軸の端面の回転中心部を避けた部分に前記金属軸の端面との当接部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、バイアスが印加される回転体のバイアス印加のための導通部材の接点圧に回転体の長手方向を付勢するための付勢部材の付勢力を用いることができる。また、回転体の金属軸にへそ残り除去加工がなくても金属軸端面から安定したバイアス印加を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施例1における、現像ローラの一端側(駆動側)を示す、現像ユニットの部分的な断面図である。
【図2】実施例1におけるカラー電子写真画像形成装置の一例の概略を示す断面模式図である。
【図3】カートリッジの主断面図である。
【図4】カートリッジが有するクリーニングユニットと現像ユニットとの分解斜視図である。
【図5】現像ユニットの一端側(駆動側)のサイドカバーを取り外して駆動機構部を露出させた斜視図である。
【図6】サイドカバーの内側に組み込まれている部材の分解斜視図である。
【図7】現像ローラの他端側(非駆動側)を示す、現像ユニットの部分的な断面図である。
【図8】実施例1の変形例を示す導通部材の部分斜視図である。
【図9】実施例2における、サイドカバーと、導通部材と、付勢部材との分解斜視図である。
【図10】現像ローラの一端側(駆動側)を示す、現像ユニットの部分的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係るカートリッジを用いるカラー電子写真画像形成装置について、図面に則して説明する。
【0024】
<実施例1>
[画像形成装置の全体構成]
最初に、画像形成装置例の全体構成について、図2、図3を参照して説明する。図2は、カラー電子写真画像形成装置の一例の概略を示す断面模式図である。図3は、プロセスカートリッジの主断面図である。
【0025】
図2に示す画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーレーザプリンタであり、記録媒体Sにカラー画像形成を行う。画像形成装置100はプロセスカートリッジ方式であり、第1〜第4の4色のプロセスカートリッジP(PY、PM、PC、PK)がそれぞれ装置本体100A内に右から左に順に水平方向に並べられて配設されている。各プロセスカートリッジPはそれぞれ装置本体100Aの所定の装着部に対して所定の要領にて取り外し可能に装着(着脱可能)される。
【0026】
各プロセスカートリッジPは、互いに同様の電子写真プロセス機構を有しており、現像剤の色や、現像剤の充填量が各々異なるものである。各プロセスカートリッジPには、それぞれ装置本体100Aの側から回転駆動力が伝達される。また、各プロセスカートリッジPには、装置本体100の側からバイアス(帯電バイアス、現像バイアス等)が供給される。
【0027】
本実施例における各プロセスカートリッジPは、クリーニングユニット1と現像ユニット10から形成される。クリーニングユニット1は、像担持体としての電子写真感光体ドラム2(以下、「感光体ドラム」という)と、この感光体ドラム2に作用するプロセス手段としての帯電ローラ3、及び、クリーニング部材6を備える。現像ユニット10は、感光体ドラム2に形成された静電潜像を現像するための現像手段を有する。クリーニングユニット1と、現像ユニット10とは、互いに揺動可能に結合されている。
【0028】
第1のプロセスカートリッジPYは、現像剤収容部15にイエロー(Y)の現像剤(非磁性一成分現像剤:トナー)を収容しており、感光体ドラム2にY色の現像剤像を形成する。同様に、第2のプロセスカートリッジPMにはマゼンタ(M)、第3のプロセスカートリッジPCにはシアン(C)、第4のプロセスカートリッジPKには、ブラック(K)の現像剤を収容している。
【0029】
各プロセスカートリッジPの上方には、露光手段としてのレーザスキャナユニットLBが配設されている。レーザスキャナユニットLBは、画像情報に対応してレーザ光Lを出力する。レーザ光Lは、感光体ドラム2の表面を走査露光する。
【0030】
各プロセスカートリッジPの下方には、一次転写部材としての中間転写ベルトユニット110が配設されている。中間転写ベルトユニット110は、可撓性を有する無端の転写ベルト111と、転写ベルト111を張設して回動させる駆動ローラ112、従動ローラ113、二次転写対向ローラ114を有する。各プロセスカートリッジPの感光体ドラム2は、転写ベルト111に接している。感光体ドラム2と転写ベルト111の接触部N1が一次転写部である。
【0031】
転写ベルト111の内側には、感光体ドラム2に対向させて一次転写ローラ115が配設されている。二次転写対向ローラ114に対向する位置には二次転写手段としての二次転写ローラ117が配置されている。転写ベルト111と二次転写ローラ117の接触部N2が二次転写部である。
【0032】
中間転写ベルトユニット110の下方には、給送ユニット120が配設されている。給送ユニット120は、記録媒体Sを収容した給送トレイ121、給出ローラ122を有する。装置本体100A内の右側の上方には、定着ユニット130が配設されている。装置本体100の上面は排出トレイ100aとなっている。
【0033】
[画像形成動作]
フルカラー画像の形成動作は以下の通りである。第1〜第4の各プロセスカートリッジP(PY・PM・PC・PK)の感光体ドラム2が矢印A方向に所定の速度で回転駆動される。転写ベルト111は矢印Bの方向(感光体ドラム回転に順方向)に回転駆動される。このとき、転写ベルト111の速度は、感光体ドラム2の速度に対応している。同時にレーザスキャナユニットLBが駆動される。
【0034】
レーザスキャナユニットLBの駆動に同期して、各プロセスカートリッジPの帯電ローラ3が所定の極性・電位で感光体ドラム2の表面を一様に帯電する。レーザスキャナユニットLBは、各色の画像信号に応じたレーザ光Lで各感光体ドラム2の表面を走査露光する。これにより、各感光体ドラム2の表面に対応色の画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像ローラ11により現像される。
【0035】
上記の画像形成動作により、第1のカートリッジPYの感光体ドラム2には、Y色の現像剤像が形成される。そして、Y色の現像剤像が転写ベルト111上に一次転写される。同様に第2のカートリッジPM、第3のカートリッジPC、第4のカートリッジPKの現像剤像が転写ベルト111上に重畳され、4色フルカラーの未定着の現像剤像が形成される。各プロセスカートリッジPにおいて、一次転写後に感光体ドラム2の表面に残留した現像剤はクリーニング部材6によって除去される。
【0036】
一方、トレイ121に収容されている記録媒体Sが所定の制御タイミングで給送されて二次転写ニップ部N2に導入されて記録媒体Sの表面に転写ベルト111上の4色重畳の現像剤像が一括転写される。二次転写ニップ部N2を出た記録媒体Sは転写ベルト111の表面から分離されて定着ユニット130へ導入される。そして、定着ニップ部で加熱・加圧される。これにより、現像剤像が記録媒体Sに定着される。その後、定着済みの記録媒体Sが排出トレイ100aに搬送されることでフルカラー画像の形成動作が完了する。
【0037】
また、二次転写後に転写ベルト111の表面に残留した現像剤はクリーニング装置116によって除去される。
【0038】
[プロセスカートリッジの全体的な構成]
次に、プロセスカートリッジPの全体構成について、図3、図4を用いて説明する。図4は、プロセスカートリッジPが有するクリーニングユニット1と現像ユニット10との分解斜視図である。以下の説明において、プロセスカートリッジPあるいはプロセスカートリッジ構成部材に関して感光体ドラム2の回転軸方向(軸線方向)を長手方向とし、回転軸と直交する方向を短手方向とする。
【0039】
1)クリーニングユニット1
各カートリッジPは、クリーニングユニット1と現像ユニット10から形成されている。最初に、クリーニングユニット1について説明する。クリーニングユニット1は、ユニットあるいはカートリッジの骨格をなすクリーニング枠体7に、感光体ドラム2と、帯電ローラ3と、クリーニング部材6を有している。
【0040】
感光体ドラム2は、クリーニング枠体7の長手方向の一端側(駆動側)と他端側(非駆動側)との側板間に回転自在に支持されている。感光体ドラム2の一端側には、図4に示すように、ドラム駆動カップリング2aが設けられている。感光体ドラム2とドラム駆動カップリング2aは一体的に形成されている。
【0041】
ドラム駆動カップリング2aは、カートリッジPが装置本体100Aに所定に装着されてた状態において装置本体100Aの側のカップリング(不図示)と係合する。ドラム駆動カップリング2aに装置本体100Aの側の駆動モータ(不図示)の駆動力が伝達されることで、感光体ドラム2が図3において矢印A方向に所定の速度で回転駆動される。
【0042】
帯電ローラ3は、導電性を有するゴム部3aと金属軸3bにより形成されており、感光体ドラム2に並行に配列されていて感光体ドラム2に接触しながら従動回転する。帯電ローラ3は、図3に示すように、帯電ローラ軸受4を介して、クリーニング枠体7に取り付けられている。帯電ローラ3は、帯電ローラ3の回転中心と感光体ドラム2の回転中心を結ぶ線に沿って矢印E方向に移動可能に取り付けられている。帯電ローラ3の回転軸3bは、帯電ローラ軸受4に回転可能に支持されている。帯電ローラ軸受4は帯電ローラ加圧部材(弾性付勢部材)5によって感光体ドラム2に向かって付勢されている。
【0043】
クリーニング部材6は、先端の弾性ゴムブレード6aと支持板金6bから構成されている。弾性ゴムブレード6aの先端は、感光体ドラム2の回転方向Aに対してカウンター方向に当接させている。クリーニング部材6は、感光体ドラム2に残留した現像剤を除去する。クリーニング部材6によって感光体ドラム2の周面から除去された現像剤は、クリーニング枠体7の除去現像剤収容部7aに収容される。
【0044】
2)現像ユニット10
次に、現像ユニット10について説明する。現像ユニット10は現像ユニット10内の各種要素を支持する、ユニットあるいはカートリッジの骨格をなす現像枠体14を有する。現像枠体14は現像部16と現像剤収容部15とに分けられる。
【0045】
現像部16には、現像ローラ11、現像供給ローラ(以下、「供給ローラ」と称す)12、現像ブレード13が設けられている。現像ローラ11は、感光体ドラム2に接触して、図3の矢印Dのように回転駆動されて、感光体ドラム2に形成された潜像に現像剤を適用して現像する現像剤担持体(回転体)である。現像ローラ11は、導電性を有するゴム部11aと金属軸11bにより形成されており、現像枠体14の一端側(駆動側)の現像側板19Rと他端側(非駆動側)の現像側板19Lとの間に回転自在に支持されている。
【0046】
供給ローラ12は、現像ローラ11に接触して、図3の矢印Fのように回転駆動されて、現像剤を供給する現像剤供給部材である。供給ローラ12は、弾性スポンジ部12aと金属軸12bにより形成されている。そして、現像ローラ11に対して所定に侵入させて接触させて現像ローラ11に並行に配列され、現像枠体14の一端側の現像側板19Rと他端側の現像側板19Lとの間に回転自在に支持されている。
【0047】
現像ブレード13は現像ローラ11上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材であり、先端部で現像ローラ11を摺擦して現像ローラ11に塗布された現像剤の層厚を規制する、リン青銅、ウレタンゴム等でできている可撓性部材である。現像ブレード13はその基部が現像枠体14に固定されて現像ローラ11の長手にわたって配設されている。
【0048】
現像剤収容部15は、現像剤、及び現像剤搬送部材24、25が収納されている。現像枠体14の一端側の現像側板19Rの外側には現像ユニット10の駆動機構部M(図5)が配設され、その駆動機構部Mを覆うサイドカバー40Rが取り付けられている。また、現像枠体14の他端側の現像側板19Lの外側にもサイドカバー(不図示)が取り付けられている。
【0049】
現像時、現像剤収容部15の現像剤は現像剤搬送部材24、25によって、供給ローラ12に搬送される。そして、矢印F方向に回転する供給ローラ12が、そのトナーを矢印D方向に回転する現像ローラ11との摺擦によって現像ローラ11に供給し、現像ローラ11上に担持させる。現像ローラ11上に担持された現像剤は、現像ローラ11の回転に伴い、現像ブレード13のところに至り、現像ブレード13が現像剤を規制して所定の薄層に規制する。
【0050】
層厚規制された現像剤は引き続く現像ローラ11の回転により現像ローラ11と感光体ドラム2の接触部(現像部)に搬送される。また、装置本体100Aの側の電源(不図示)から現像ローラ11に印加した所定の現像バイアスにより、感光体ドラム2の表面に形成されている静電現像に付着して潜像を現像する。なお、現像ローラ11に現像バイアスを印加するための導通経路の詳細は後述する。
【0051】
3)クリーニングユニット1と現像ユニット10の結合
次に、クリーニングユニット1と現像ユニット10の結合について説明する。図4に示すように、クリーニングユニット1のクリーニング枠体7の一端側と他端側にはクリーニング結合穴8(8R、8L)を有する。また現像ユニット10の現像枠体14の一端側の現像側板19Rと他端側の現像側板19Lには現像結合穴20(20R、20L)を有する。
【0052】
そして、クリーニング枠体7と現像枠体14の一端側についてクリーニング結合穴8Rと現像結合穴20Rを合致させて結合軸21Rを挿入する。また、クリーニング枠体7と現像枠体14の他端側についてクリーニング結合穴8Lと現像結合穴20Lを合致させて結合軸21Lを挿入する。これにより、クリーニングユニット1と現像ユニット10とが結合軸21(21R、21L)を中心に揺動可能に結合される。
【0053】
このように結合されたクリーニングユニット1と現像ユニット10との間には、図3、図4に示すように、加圧バネ(突っ張りバネ)22が配置される。この加圧バネ22の付勢力によって、現像ユニット10は、結合軸21(21R、21L)を中心に矢印G方向の回転モーメントを得る。これにより、現像ローラ11が感光体ドラム2に所定の押圧力で当接した状態に保持される。
【0054】
各プロセスカートリッジPはそれぞれ装置本体100Aの装着部に所定に装着された状態において、クリーニングユニット1が装置本体100Aの位置決め部に位置決めされて固定手段により固定される。現像ユニット10は加圧バネ22のバネ力により結合軸21(21R、21L)を中心に矢印G方向の回転モーメントにて、現像ローラ11が感光体ドラム2に所定の押圧力で当接した状態に保持される。
【0055】
本実施例において、現像ローラ11は、接触現像方式として、感光体ドラム2に接触させている。現像ローラ11の一端側と他端側に現像ローラ11と同軸に現像ローラ11の外径よりも所定に大きい外径のスペーサコロを配設する。このスペーサコロを感光体ドラム2に対して接触させることで、現像ローラ11を感光体ドラム2に対して非接触に所定のギャップを存して対向させて潜像を現像する非接触現像方式の構成にすることもできる。
【0056】
[現像ユニットの駆動構成]
次に、現像ユニット10の駆動構成について、図4、図5を参照して説明する。図5は、現像ユニット10の一端側(駆動側)のサイドカバー40Rを取り外して駆動機構部Mを露出させた斜視図である。現像ローラ11の金属軸11bの一端側は現像側板19Rから外側に突出させ、その突出軸部に現像ローラ11に駆動を伝達するための現像ローラギア30が設けられている。供給ローラ12の金属軸12bの一端側も現像側板19Rから外側に突出させ、その突出軸部に供給ローラ12に駆動を伝達するための供給ローラギア31が設けられている。
【0057】
また、現像側板19Rの外側には現像駆動カップリング27が設けられている。また、第一アイドラギア36と第二アイドラギア35が設けられている。第一アイドラギア36は現像駆動カップリング27と同軸のギア部27aと噛合している。第二アイドラギア35は第一アイドラギア36と噛合している。現像ローラギア30と供給ローラギア31は共に第二アイドラギア35と噛合している。現像側板19Rにサイドカバー40Rは取り付けられることで駆動機構部Mが覆われる。
【0058】
ただし、現像駆動カップリング27はサイドカバー40Rに設けられた開口部40eに臨んでいる。現像駆動カップリング27は、サイドカバー40Rの上記の開口部40eにおいて装置本体100Aの側のカップリング(不図示)と係合する。現像駆動カップリング27は、装置本体100の駆動モータ(不図示)の駆動力が伝達されると、所定の速度で回転する。
【0059】
装置本体100Aの側の駆動モータの駆動力は、現像駆動カップリング27から以下の経路で伝達される。現像駆動カップリング27の駆動は、現像駆動カップリング27のギア部27aから第一アイドラギア36と第二アイドラギア35を介して現像ローラギア30と供給ローラギア31へ伝達される。これにより、現像ローラ11と供給ローラ12が駆動される。
【0060】
なお、現像剤収容部15の現像剤搬送部材24、25の駆動は現像駆動カップリング27の駆動力が現像側板19Rの内側に配設された減速ギア機構(不図示)を介して伝達されることでなされる。
【0061】
[現像ローラの接点構成、及び長手方向付勢構成]
次に図1、及び、図4から図8を用いて、本実施例における現像ローラ11に現像バイアスを印加するための導通経路の構成、及び、現像ローラ11を長手方向の一方向に付勢する構成について詳細に説明する。
【0062】
図1は、現像ローラ11の一端側(駆動側)を示す、現像ユニット10の部分的な断面図である。図6は、サイドカバー40Rの内側に組み込まれている部材の分解斜視図である。図7は、現像ローラ11の他端側(非駆動側)を示す、現像ユニット10の部分的な断面図である。図8は、本実施例の変形例を示す導通部材の部分斜視図である。
【0063】
現像ローラ11は、導電性を有するゴム部11aと金属軸11bにより形成されており、現像枠体14の一端側(駆動側)の現像側板19Rと他端側(非駆動側)の現像側板19Lとの間に回転可能にかつ軸線方向に移動可能に支持されている。一方、図7に示すように、現像ローラ11の金属軸11bの他端側には被突き当て部となる段差部11eが設けられている。また、現像側板19Lには、前記段差部11eの受け面(突き当て部)19aが設けられている。
【0064】
現像ユニット10の一端側の現像側板19Rには、図4に示すように、駆動機構部Mを覆うようにサイドカバー40Rが取り付けられている。また、図1、図5、図6に示すように、サイドカバー40Rの内側には、現像ローラ11に現像バイアスを印加し、現像ローラ11を長手方向の一方向に付勢するための、電極板43、付勢部材42、導通部材41が設けられている。
【0065】
電極板43は、カートリッジPが装置本体100Aに装着された際に、装置本体100Aの側に設けられた接点部材(電気接点部材)135(図1)との接触部となる部材である。付勢部材42は現像ローラ11を長手方向の一方向に移動付勢する部材である。本実施例においては、現像ローラ11を一端側(駆動側)から他端側(非駆動側)に移動付勢する導電性のコイルスプリングである。導通部材41は現像ローラ11の金属軸11bの一端側(駆動側)の端面11cと当接、摺動する当接部41aを有する導電性部材である。
【0066】
本実施例において、電極板43、付勢部材42、導通部材41は以下の手順によりサイドカバー40Rに対して組み込まれる。まず、サイドカバー40Rの内面側に設けられているボス部40aと回転止め部40bに電極板43の穴部43aと切欠き部43bを嵌合させる。電極板43は接点部材135との接触面43cを有し、この接触面43cはサイドカバー40Rに設けた窓穴40fから外部に臨む。
【0067】
続いて、サイドカバー40のボス部40aに付勢部材(コイルスプリング)42の一方の端部を嵌めて係合させる。また、付勢部材42の他方の端部に導通部材41の内側のボス部41bを嵌めて係合させた状態にする。そして、付勢部材42を電極板43と導通部材41との間に弾性に抗して押し縮めながら導通部材41を押し移動して、導通部材41の外形部41cをサイドカバー40Rの内面側に設けられている嵌合部40cに対して嵌合(嵌入)させる。
【0068】
導通部材41の嵌合部40cに対する嵌合を、導通部材41の側に設けられている爪部41dがサイドカバー40Rの側に設けられている爪受け部40dに噛み合うまで行う。これにより、導通部材41から手を離しても、導通部材41は付勢部材42の圧縮反力に拘わらず嵌合部40cから抜け止めされる。導通部材41は嵌合部40cに嵌合して抜け止めされている状態において、サイドカバー40Rとの間に付勢部材42を弾性に抗して押し縮めながら更に移動できる自由度を有している。すなわち、導通部材41は、サイドカバー40Rに対して、長手方向に移動可能に支持される。
【0069】
この状態で、電極板43は付勢部材42の圧縮反力により、サイドカバー40Rの内面に押し付けられるとともに、導電性の付勢部材42の一方の端部がサイドカバー40Rのボス部40aと嵌合した位置にある電極板43に押し当って接触する。これにより、電極板43と付勢部材42とが電気的に導通した状態となる。また、付勢部材42の他方の端部も付勢部材42の圧縮反力により導通部材41の内面側に押し当って接触する。これにより、付勢部材42と導通部材41とが電気的に導通した状態となる。
【0070】
付勢部材42、導通部材41の外形部41c及び当接部41aの中心軸は、サイドカバー40Rが現像ユニット10の一端側の現像側板19Rに取り付けられた状態において、現像ローラ11の回転軸中心と略一致するように配置されている。
【0071】
上記のように、電極板43、付勢部材42、導通部材41を内面側に組み付けたサイドカバー40Rを現像ユニット10の一端側の現像側板19Rに取り付ける。これにより、現像側板19Rの外側の駆動機構部Mが覆われると共に、導通部材41の当接部41aが、現像ローラ11の金属軸11bの一方側の端面11cに対して導通部材41の外面側の当接部41aが当接する。この当接は、導通部材41が付勢部材42を押し縮めながら嵌合部40c内をサイドカバー40Rの側に移動してなされる。
【0072】
即ち、導通部材41はサイドカバー40Rに対して金属軸11bの軸線方向に移動可能に支持されていて金属軸11bの一端側の端面に接触する部材であり、付勢部材42はこの導通部材41を介して金属軸11bを一端側から他端側に移動付勢する。つまり、現像ロ−ラ11の金属軸11bが付勢部材42の圧縮反力で導通部材42を介して矢印K方向の一端側から他端側に移動付勢される。これにより、現像ローラ11はK方向に移動し、段差部11eが現像側板19Lの受け面19aに突き当たる。
【0073】
そして、付勢部材42の付勢力によって金属軸11bの段差部11eが突き当て部である現像側板19Lの受け面19aに受け止められることで、現像ローラ11の軸線方向における位置決めがなされる。また、付勢部材42の付勢力は、導通部材41と現像ローラ11との接触圧を確保する。かくして、現像ローラ11にバイアス印加のための導通部材41の接点圧を、現像ローラ11を長手方向の一方向に付勢するための付勢部材42の付勢力に用いることができる。
【0074】
本実施例において、電極板43は、金属製の板材、付勢部材42は、金属製の線材からなる圧縮バネ、導通部材41は、導電性を有する樹脂部材により形成されており、いずれも現像バイアスを印加するための導通経路の一部分となっている。
【0075】
カートリッジPが装置本体100Aに装着されると、装置本体100A側の接点部材135が電極板43の接触面43cと接触する。そして、電極板43からいずれも導通性を有する付勢部材42、導通部材41の当接部41aを経由して現像ローラ11への現像バイアスの印加が可能となる。
【0076】
即ち、本実施例においては、電極板43、導電性の付勢部材42、導通部材41が、カートリッジPが装置本体100Aに装着された際に、装置本体100Aの側に設けられた接点部材135と金属軸11bとを電気的に接続する導電経路を構成している。電極板43、付勢部材42、導通部材41がそれぞれ上記導電経路の一部分を構成している。
【0077】
ここで、導通部材41は金属軸11bの端面の回転中心部11dを避けた部分に金属軸11bの端面11cとの当接部41aを有している。本実施例においては、導通部材41の現像ローラ11との当接部41aは、金属軸11bの端面11cの回転中心部11dであるへそ残り部より大きい内径H1と、外径H2を有する円筒形状となっている。
【0078】
このような形状とすることで、金属軸11bの端面11cにへそ残り11dがあっても導通部材41の当接部41aと接触することがない。よって、金属軸端面11cのへそ残り11dの除去加工を行わなくても、当接部41aと金属軸端面11cとを互いに平面部で当接させることができるため安定したバイアス印加が可能となる。
【0079】
なお、本実施例において、導通部材41の当接部41aは、現像ローラ11の金属軸端面11cのへそ残り部11dを避けた円筒形状としたが、当接部の形状は、へそ残り部11dを避けた形状であれば円筒形状でなくても良い。例えば、円筒の一部が途切れた形状(例えば、C字形状)や、図8に示す導通部材41のような複数の凸部を有する当接部41aでも前述の円筒形状と同等の効果を得ることが可能となる。
【0080】
<実施例2>
次に、本発明に係る他の実施例について図9及び図10を用いて説明する。なお、本実施例のカートリッジ、画像形成装置の基本的な構成は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。図9は本実施例における、サイドカバー40Rと、導通部材41と、付勢部材42との分解斜視図である。図10は、現像ローラ11の一端側(駆動側)を示す、現像ユニット10の部分的な断面図である。
【0081】
本実施例においても、現像ユニット10の現像側板19Rの外側には、サイドカバー40Rが取り付けられている。また、サイドカバー40Rの内側には、導電性を有する樹脂部材により形成されている導通部材41、及び、付勢部材42が取り付けられている。
【0082】
導通部材41は、接点部材135との接触面41fを有し、この接触面41fはサイドカバー40Rに設けた窓穴40fから外部に臨む。また、導通部材41は、バネ支持部41b、凹部41eを有する。凹部41eは、現像ローラ11の回転軸中心と略一致するとともに、金属軸端面11cの回転中心部であるへそ残り11dより大きい直径H3の穴形状となっている。
【0083】
サイドカバー40のボス部40aに付勢部材(コイルスプリング)52の一方の端部を嵌めて係合させる。また、付勢部材42の他方の端部に導通部材41の内側のボス部41bを嵌めて係合させた状態にする。そして、付勢部材42をサイドカバー40Rの内面と導通部材41との間に弾性に抗して押し縮めながら導通部材41を押し移動して、導通部材41の外形部41cをサイドカバー40Rの内面側に設けられている嵌合部40cに対して嵌合(嵌入)させる。
【0084】
導通部材41の嵌合部40cに対する嵌合を、導通部材41の側に設けられている爪部41dがサイドカバー40Rの側に設けられている爪受け部40dに噛み合うまで行う。これにより、導通部材41から手を離しても、導通部材41は付勢部材42の圧縮反力に拘わらず嵌合部40cから抜け止めされる。導通部材41は嵌合部40cに嵌合して抜け止めされている状態において、サイドカバー40Rとの間に付勢部材42を弾性に抗して押し縮めながら更に移動できる自由度を有している。すなわち、導通部材41は、サイドカバー40Rに対して、長手方向に移動可能に支持される。
【0085】
このようにすることで、本実施例2の場合も、実施例1の場合と同様に、サイドカバー40Rを現像ユニット40の現像側板19Rに取り付けた際に、現像ローラ11の金属軸端面11cに当接面41aを押圧接触させることが出来る。これとともに、へそ残り11dを当接面51aに設けた凹部51eにて避けることが可能となる。
【0086】
カートリッジPが装置本体100Aに装着されると、装置本体100A側の接点部材135が導通部材41の接触面41fと接触する。そして、導通部材41の当接部41aを経由して現像ローラ11への現像バイアスの印加が可能となる。本実施例においては導通部材41が、カートリッジPが装置本体100Aに装着された際に、装置本体100Aの側に設けられた接点部材135と金属軸11bとを電気的に接続する導電経路を構成している。
【0087】
本実施例においても実施例1と同様に、現像ロ−ラ11の金属軸11bが付勢部材42の圧縮反力で導通部材42を介して矢印K方向の一端側から他端側に移動付勢される。これにより、現像ローラ11はK方向に移動し、段差部11e(図7)が現像側板19Lの受け面19aに突き当たる。
【0088】
即ち、付勢部材42の付勢力によって金属軸11bの段差部11eが突き当て部である現像側板19Lの受け面19aに受け止められることで、現像ローラ11の軸線方向における位置決めがなされる。また、付勢部材42の付勢力は、導通部材41と現像ローラ11との接触圧を確保する。かくして、現像ローラ11にバイアス印加のための導通部材41の接点圧を、現像ローラ11を長手方向の一方向に付勢するための付勢部材42の付勢力に用いることができる。
【0089】
また、金属軸端面11cの回転中心部にへそ残り部11dがあっても導通部材41の当接部41aと接触することがない。よって、金属軸端面11cのへそ残り部11dの除去加工を行わなくても、当接部41aと金属軸端面11cとを互いに平面部で当接させることができるため安定したバイアス印加が可能となる。
【0090】
更に、導通部材41に装置本体100A側の接点部材135との接触面41fを一体的に設けることにより、部品点数の削減を行うことができる。
【0091】
<その他の事項>
(1)実施例1及び実施例2においては、現像ローラ11へのバイアス印加の接点構成及び長手方向付勢構成について述べたが、他の実施形態として、帯電ローラ3や供給ローラ12等についても同様の構成を用いることができる。即ち、カートリッジの骨格をなす枠体に回転可能にかつ軸線方向に移動可能に支持されており、軸が金属軸でありバイアスが印加される回転体ついて同様の構成を用いることができる。
【0092】
(2)本発明において、カートリッジは、記録媒体に画像を形成する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジである。そして、カートリッジの骨格をなす枠体と、前記枠体に回転可能にかつ軸線方向に移動可能に支持されており、軸が金属軸でありバイアスが印加される回転体と、を有するものである。一体型のプロセスカートリッジ、分離型のプロセスカートリッジ、現像カートリッジなどが含まれる。
【符号の説明】
【0093】
S・・記録媒体、100・・画像形成装置、100A・・装置本体、P・・カートリッジ、7,14・・枠体、11,13,3・・バイアスが印加される回転体、11b,12b,3b・・金属軸、11c・・金属軸端面、11d・・金属軸端面の回転中心部(へそ残り部)、135・・接点部材、41・・導通部材、41a・・当接部、42・・付勢部材、19a・・突き当て部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジであって、
枠体に回転可能にかつ軸線方向に移動可能に支持されており、軸が金属軸でありバイアスが印加される回転体と、
前記カートリッジが前記装置本体に装着された際に、前記装置本体の側に設けられた接点部材と前記金属軸とを電気的に接続する導通経路と、
前記金属軸の軸線方向に移動可能に支持されていて前記金属軸の一端側の端面に接触する導通部材であって、前記導通経路の少なくとも一部分を構成している前記導通部材と、
前記導通部材を介して前記金属軸を一端側から他端側に移動付勢する付勢部材と、
前記付勢部材の付勢力によって前記金属軸を受け止めて前記回転体の軸線方向における位置決めをする突き当て部と、
を有し、前記導通部材は前記金属軸の端面の回転中心部を避けた部分に前記金属軸の端面との当接部を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項2】
前記導通部材の前記当接部が前記金属軸の端面の回転中心部を避けた円筒形状となっていることを特徴とする請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記導通部材が導電性を有する樹脂部材により形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記回転体が、現像剤を担持し現像バイアスが印加されて像担持体の潜像を現像する現像ローラであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記回転体が、帯電バイアスが印加されて像担持体を帯電する帯電ローラであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のカートリッジ。
【請求項6】
潜像が形成される回転可能な像担持体と、前記回転体として、現像剤を担持し現像バイアスが印加されて前記像担持体の潜像を現像する現像ローラと、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のカートリッジ。
【請求項7】
潜像が形成される回転可能な像担持体と、前記回転体として、帯電バイアスが印加されて前記像担持体を帯電する帯電ローラと、現像剤を担持し現像バイアスが印加されて前記像担持体の潜像を現像する現像ローラと、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−54216(P2013−54216A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192528(P2011−192528)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】