カードリーダユニット
【課題】カード読取装置の誤取付けを気付かせるようにする。
【解決手段】制御情報入力用基板26は、正規向きで配置されたカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに対して、これを覆わないように配置され、この制御情報入力用基板26においてカード読取装置25に近い部分には、カード読取装置25が非正規向きで配置された状態ではメイン制御基板接続用コネクタ25dの少なくとも一部を覆う形態の突片部26Tを形成した。
【解決手段】制御情報入力用基板26は、正規向きで配置されたカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに対して、これを覆わないように配置され、この制御情報入力用基板26においてカード読取装置25に近い部分には、カード読取装置25が非正規向きで配置された状態ではメイン制御基板接続用コネクタ25dの少なくとも一部を覆う形態の突片部26Tを形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカードリーダユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入退室セキュリティシステムでは、例えば図11に示すように、室のドア近傍の壁Wにカードリーダユニット1を取り付けており、個人が所有するICカードを前記カードリーダユニット1にかざすと、当該カードリーダユニット1が入室資格の有無を判定し、ドアの電気施錠装置を施錠解除する。
【0003】
上述したカードリーダユニット1は、図12に示すように、ユニットケース2に、カード読取装置3、当該カードリーダユニット1固有の制御情報(調整用情報)入力キーなどを備えて制御情報を入力するための制御情報入力用基板4、前記カード読取装置3からの情報が与えられてカード認証や電気施錠装置用の制御指令などを制御するメイン制御基板5を組み込む構成としている。この場合、前記カード読取装置3及び制御情報入力用基板4は各種情報を前記メイン制御基板5に出力する。
【0004】
ところで、上記カードリーダユニット1におけるカード読取装置3は、他の機種のカードリーダユニットや、カードリーダユニットを使用したセキュリティシステムや認証システムなどでも使用されており、個々にカード読取装置3の大きさや形状が異なると、これらカードリーダユニットや他のシステムにおけるカード読取装置関連の設計や製造も個々に異なってしまい、生産性向上ややコスト低減に不利となってしまう。
【0005】
このことを考慮して、カード読取装置3を、他の機種のカードリーダユニットや上記各システムで共用化するために、共用化に適した矩形状とする構成が採用されている。上記カード読取装置3には、図13に示すようにコネクタ3aが、当該カード読取装置3の中心部から離れた部位(図13では右端部寄りの部位)に設けられており、このコネクタ3aは、前記メイン制御基板5のコネクタ5a(図12参照)と接続される。
【0006】
ところが、カード読取装置3を上述した矩形状とすることで共用化を図り得る反面、カード読取装置3は、図13に示す正規取付け向きの配置状態に対して、水平に180度転回した向き(非正規向き、図14参照)としても、取付けが可能となる。すると、熟練度の低い作業者だと、カード読取装置3を上記非正規向きに取付けてしまうことがある。この非正規向きでの取付け(以下「誤取付け」という)に気が付かずに、そのまま、制御情報入力用基板4及びメイン制御基板5が図15に示すようにユニットケース2に取り付けられて、最終的にカードリーダユニットが図12に示したように完成してしまうと、カードリーダユニット1の読取り性能が当初目標とした性能よりも低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−87790号公報
【特許文献2】特開2000−142870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、従来のカードリーダユニット1においては、カード読取装置3を共用化に好適する矩形状としたことによって、当該カード読取装置3の誤取付けが発生しやすくなる。そして、当該誤取付けのままカードリーダユニット1の組み立てが完成すると非接触ICカードとの通信性能が低下してしまう。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カード読取装置の誤取付けが発生したとしても、すぐにこの誤取付けを気付かせることができ、カード読取装置を必ず正規向きに取付けた状態で組み立て完成できるカードリーダユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は次の経緯を経てなされたものである。すなわち、部品が誤取付けされないように対策した技術として公知例調査を行ったところ、前記特許文献1、2を知り得た。
特許文献1では、スイッチ装置の防水パッキンをスイッチの外カバーの正規向き状態に装着させるために、防水パッキンに張り出し部を設けると共に、外カバーに突起を設け、防水パッキンの向きを正規向き状態として外カバーに装着するときには、前記張り出し部が前記突起に当たらずに正常に装着でき、又、防水パッキンを正規向きとせずに外カバーに装着しようとすると前記張り出し部が前記突起に当たって装着できないようにしている。
【0011】
又、特許文献2では、カセットを収納ケースに収納する構造において、カセットに凹状の矢印表示を形成すると共に、収納ケースにもカセットの収納方向を示す凹凸部模様の矢印形状の表示部を形成し、この表示部が示す方向にカセットの矢印表示の向きを合わせて、当該カセットを挿入させる構成としている。
【0012】
上述した特許文献1の張り出し部や突起、及び特許文献2の凹状の矢印表示や表示部といった専用の誤取付け防止部材を設けるといった考え方をカードリーダユニットに転用すると、ユニットケースや、カード読取装置に新規部材を追加形成しなければならない。しかしカードリーダユニットは本来的に小型化が要求されていてユニットケース内に新規部材を追加形成するようなスペースがない。特に特許文献2における矢印表示では、作業者がその矢印を目視にて確認するが、その目視を怠るとその矢印方向と逆向きで取付けられるため、誤取付けに気が付かないおそれがある。
【0013】
そこで新規部材を追加せず、しかもユニット内に余分なスペースが少ないカードリーダユニットでも、カード読取装置の誤取付けを防止するにはどうしたらいいかについて模索した。ここで、カードリーダユニットの内部構成をみた場合、前出の図12から分かるように、カード読取装置3には、メイン制御基板5のコネクタ5aと接続するためのコネクタ3aがもともと設けられており、そして、カード読取装置3が誤取付けされた場合にはこのコネクタ3aの位置が正規の位置(図13右側位置)から別の位置(図14左側位置)へ変化する。しかし、従来では、当該コネクタ3aの位置が変化しても、メイン制御基板5のコネクタ5aとの接続が図15に示すように違和感なく接続できることで、そのカード読取装置3の誤取付けに気付かない、ということが判明した。
【0014】
上述の事情を踏まえてなされた本発明においては、ユニットケース内に、中心部より離れた部位にメイン制御基板接続用コネクタを有した矩形状のカード読取装置と、カードリーダユニット固有の調整用制御情報が入力される制御情報入力用基板と、前記メイン制御基板接続用コネクタと接続されるカード読取装置接続用コネクタを有し前記カード読取装置からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板からの制御情報が与えられるメイン制御基板とを、夫々、その順に、カード読取装置配置部、制御情報入力用基板配置部、メイン制御基板配置部により配置し、そして、メイン制御基板の前記カード読取装置接続用コネクタを前記カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続する構成であって、前記制御情報入力用基板に、非正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対して当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆い且つ正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対しては当該メイン制御基板接続用コネクタを覆わない突片部を形成する構成とした。
【0015】
上記構成において、カード読取装置、制御情報入力用基板、メイン制御基板をユニットケースに組み込む場合には、最初にカード読取装置、次に制御情報入力用基板、最後にメイン制御基板の順で組み込む。上記カード読取装置をカード読取装置配置部に配置する場合、当該カード読取装置が共用化のために矩形状をなすから、前記カード読取装置配置部に対して正規向きでも、この正規向きから平面的に180度転回された向き(非正規向き)でも配置可能である。
【0016】
ここで、カード読取装置がカード読取装置配置部に対して正規向きに配置されたとすると、この後、制御情報入力用基板が制御情報入力用基板配置部に予め決められた向きに配置されたとき、該制御情報入力用基板は、その配置位置で正規位置のメイン制御基板接続用コネクタを覆わない配置関係であるから、カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタを覆うことはない。従って、この後、カード読取装置接続用コネクタをメイン制御基板接続用コネクタに接続する場合、当該メイン制御基板接続用コネクタを覆うものがないので、メイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタを支障なくカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続できる。
【0017】
一方、カード読取装置が、カード読取装置配置部に対して、正規向き状態から平面的に180度転回したところの非正規向きに配置されて取付けられたとすると、この非正規向きのカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部が、その後取付けられた制御情報入力用基板の突片部により覆われる。この後、作業者がカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタにメイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタを接続しようとしたときに、前記突片部が当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆っていることで、この突片部に邪魔されてコネクタ接続ができず、これをもって必ずカード読取装置の誤取付けに気付く。この誤取付けに気が付けば、カード読取装置を付け直すことなる。従って、カード読取装置が誤取付け状態のままでカードリーダユニットが完成してしまうことはなく、常に所期通りの読取性能を保障できる。
【0018】
しかも、制御情報入力用基板に突片部を形成する程度の構成であるから、新規部材を追加せずに済み、内部に余分なスペースが少ない小形のカードリーダユニットでも、大幅な構造変更や大型化を来すことなく、誤取付け防止を図ることができる。
【0019】
さらに、制御情報入力用基板に突片部を形成する構成としているが、この制御情報入力用基板自体は、これを搭載するカードリーダユニットの個々に合った専用設計がなされるものであって、もともと共用化し難いものであるから、突片部形成によってカードリーダユニットの生産性が下がるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、前板にカード読取装置及び制御情報入力用基板を取付けた状態の背面図
【図2】カードリーダユニットを壁に組み込んだ状態の正面側からの斜視図
【図3】カードリーダユニット全体を下向きにして示す斜視図
【図4】同状態の一部破断の斜視図
【図5】前板を下向きで示す斜視図
【図6】前板の背面図
【図7】前板にカード読取装置を正規向きに配置した状態の斜視図
【図8】前板にカード読取装置を正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板を配置した状態の斜視図
【図9】前板にカード読取装置を正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板及びメイン制御基板を配置した状態の斜視図
【図10】前板にカード読取装置を非正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板を配置した状態の背面図
【図11】従来例を示す図2相当図
【図12】図4相当図
【図13】図1相当図
【図14】図10相当図
【図15】カード読取装置が非正規向きに取付けられた状態で制御情報入力用基板及びメイン制御基板が取付けられた状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について図1ないし図10を参照して説明する。まず、図2にはカードリーダユニット21が建物のドア近くの壁Wに組み込まれた状態(使用状態)を前方(正面)から斜視した形態で示し、図3にはカードリーダユニット21を後方から斜視した形態で単独で示している。カードリーダユニット21は、ユニットケース22を備えている。このユニットケース22は、このユニットケース22の一つの壁板部に相当する前板(使用状態で前となる部分)23と、前面が開放する箱形をなしこの前板23の裏面側に適宜ねじ(図示せず)などにより取り付けられるケース本体24とを組み合わせて全体として箱状に構成されている。なお、上記ケース本体24の開放縁部はフランジ状に形成されていて、前記前板3と合致する構成とされている。そして、この前板23の外面の下部は図示しない非接触ICカードが接触又は近接する(かざされる)パネル面23aとしている。なお、図2には、このパネル面23aの範囲を示すための囲い線23kが付設されている。
【0022】
前記ケース本体24は上下左右(図2の正面からみて上下左右)の各側板部24a〜24d及び背板部24eを有して構成されている。
上記ユニットケース22の内部には、カード読取装置25と、制御情報入力用基板26と、メイン制御基板27とが設けられている。
【0023】
上記カード読取装置25は、矩形状をなしており、一面に相当する前面(図2における前面、図4ではこの前面を下向きとしている)がカード読取面25yとされ、当該一面と反対側の面に相当する背面25aには、その中心部より離れた部位(図1において例えば両短辺25b、25cのうち一方の短辺25bのうちの近傍部位)にメイン制御基板接続用コネクタ25dを有している。
【0024】
なお、このカード読取装置25は、図示しないが内部にアンテナを備えると共に、ICカードとの通信及びメイン制御基板27との信号授受のための制御回路を有している。前記メイン制御基板接続用コネクタ25dは前記メイン制御基板27との信号授受のために当該メイン制御基板27のカード読取装置接続用コネクタ27aと接続される。このカード読取装置25は、後述するカード読取装置配置部28により前板23の裏面の所定部位(下部)に配置されて取り付けられている。
【0025】
前記制御情報入力用基板26は、このカードリーダユニット21固有の各種調整を行うものであり、図示しないがユーザーにより調整用制御情報が入力される入力部を備えている。この入力部は前記前板23の操作部23b、23b(図2参照)を介して操作される。さらにこの制御情報入力用基板26の一つの辺部には位置決め凹部26iが形成されている。
【0026】
この制御情報入力用基板26は、後述する制御情報入力用基板配置部29により前板23の裏側のうち前記カード読取装置25よりは背板部24e側にずれた位置に配置されて取り付けられている。
【0027】
前記メイン制御基板27は、前記カード読取装置25からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板26からの制御情報が与えられるものであり、このカードリーダユニット21全般の制御やこのカードリーダユニット21を用いたセキュリティシステムの制御を行う。又、このメイン制御基板27には、カード読取装置接続用コネクタ27aがフレキシブルフラットケーブル27bを介して接続されており、このカード読取装置接続用コネクタ27aは前記メイン制御基板接続用コネクタ25dと接続される。さらに、このメイン制御基板27の一つの辺部には位置決め凹部27iが形成されている。
【0028】
このメイン制御基板27は、後述するメイン制御基板配置部30により前板23の裏側のうち前記制御情報入力用基板26よりは背板部24e側にずれた位置に配置されて取り付けられている。
【0029】
前記カード読取装置配置部28は、ユニットケース22の前記前板23の裏面に形成されており、これらは例えば4つの位置規制リブ28a〜28dから構成されている。これら4つの位置規制リブ28a〜28dのうち、対をなす位置規制リブ28a、28bの内面間距離寸法A(図6参照)は、前記カード読取装置25の縦寸法a(図1参照)と同じか僅かに大きく設定され、また、上記位置規制リブ28a、28bとは別に対をなす位置規制リブ28c、28dの内面間距離寸法B(図6参照)は、前記カード読取装置25の横寸法b(図1参照)と同じか僅かに大きく設定されている。従って、前記カード読取装置25は、前記位置規制リブ28a〜28dに囲まれた領域に挿入配置されることにより位置決め状態に前板23裏面の所定部位に配置され、そして図示しない係止手段やねじ止めなどより前板23裏側に取付けられる。
【0030】
ここで、このカード読取装置配置部28は、矩形状のカード読取装置25を配置させるためのものであるから、このカード読取装置25を図1の向きにも、又図10の向き(図1の向きから平面的に180度転回した向き)にも配置可能である。ここでは上記図1に示す向きを正規向きとし、図10に示す向きを非正規向きとしている。
【0031】
又、前記カード読取装置25は、前述したようにアンテナを備えていて、非接触ICカードに例えば電磁誘導で電源を供給し当該電磁誘導又は電波によってデータを送受信するものであるが、このような通信性能は、カードリーダユニット21の内蔵電子回路である前記制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27との配置関係(向き)によって変動する。このため、当該カード読取装置25の通信性能が十分に発揮できるよう前記内蔵電子回路に対する取付け向きを予め調査し、この通信性能が高い取付け向きを前述の図1で示す正規向きとしている。
【0032】
又、前記制御情報入力用基板配置部29は、柱状部31a〜31dに形成された受け部29a〜29dにより構成されている。前記柱状部31a〜31dは、前板23の裏面から立設状態に形成されており、そのうち柱状部31c、31dは他の柱状部31a、31bより高く形成されている。前記各受け部29a〜29dは、各柱状部31a〜31dに前板23裏面から同一高さ位置に当該裏面と平行な面で構成されている。この制御情報入力用基板配置部29は、前記カード読取装置配置部28よりもユニットケース22の前記背板部24e方向にずれた位置に設けられている。なお、一つの受け部29aには位置決めリブ29iが形成されている。
【0033】
前記制御情報入力用基板26は両側の辺部がこの受け部29a〜29dに配置されるものであり、このとき位置決めリブ29iに前記位置決め凹部26iが嵌合されることにより、当該制御情報入力用基板26は、前記カード読取装置25よりもさらに反パネル面23a方向へずれた位置で、予め決められた向きに配置される。この配置後、図示しないねじなどにより前板23裏側に取付けられる。
【0034】
ここで、前記図1には、カード読取装置25が正規向き状態に取り付けられ、且つ前記制御情報入力用基板26が取り付けられた状態を示しており、又、図10には、カード読取装置25が非正規向き状態に取り付けられ、且つ前記制御情報入力用基板26が取り付けられた状態を示している。
【0035】
前記図1、図8及び図10から分かるように、前記制御情報入力用基板26において前記カード読取装置25に近い辺縁部26h部分には、例えば矩形状の突片部26Tが形成されており、この突片部26Tは、制御情報入力用基板26において、前記カード読取装置25が非正規向きで配置された状態(図10参照)では前記メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部を覆う形態に、辺縁部26hから突出している。なお、この突片部26Tは、非正規向きの前記メイン制御基板接続用コネクタ25dの全体を覆う大きさとしても良い。ただし、この突片部26Tは、正規向きで配置されたカード読取装置25の前記メイン制御基板接続用コネクタ25dに対してはこれを覆う形状・大きさとしない。
【0036】
そして、制御情報入力用基板26は、制御情報入力用基板配置部29によって位置決めされて配置されたときには、その辺縁部26h部分が、正規向きのカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dから離れ、且つ前記突片部26Tも該メイン制御基板接続用コネクタ25dから離れており、つまり、該制御情報入力用基板26は、その配置位置で正規位置のメイン制御基板接続用コネクタ25dを覆わない配置関係であるから、正規向きでは、メイン制御基板接続用コネクタ25dは制御情報入力用基板26によって覆われない構成とされている。
【0037】
又、メイン制御基板配置部30は、柱状部32a、32bに形成された受け部30a、30bと、前記柱状部31c、31dの先端部に形成された受け部30c、30dとから構成されている。前記柱状部32a、32bは前板23裏面から立設状に形成されている。このメイン制御基板配置部30は、前記制御情報入力用基板配置部29よりもさらに当該ユニットケース22の前記背板部24e方向にずれた位置にあって前板23裏面と平行な面で構成されている。なお、一つの受け部30aには位置決めリブ30diが形成されている。
【0038】
前記メイン制御基板27は両側の辺部がこの受け部30a〜30dに配置されるものであり、このとき位置決め部30diに前記位置決め凹部27iが嵌合されることにより、当該メイン制御基板27は、前記制御情報入力用基板26よりも反パネル面23a方向へずれた位置で、決められた向きに配置される。この配置後、ねじなどにより前板23裏側に取付けられる。
【0039】
さて、ユニットケース22に対して前記カード読取装置25、制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27を組み付ける場合、まず、図5及び図6に示す前板23の前記カード読取装置配置部28に、カード読取装置25を配置する。このとき、このカード読取装置25が図7に示す正規向きに配置されて取付けられたとすると、次に図8に示すように、制御情報入力用基板配置部29に制御情報入力用基板26を決められた向き(位置決め凹部26iが位置決めリブ29iに嵌合することで向きが決まる)に配置したとき、メイン制御基板接続用コネクタ25dの図8上方(図2後方)は、開放されており、当該メイン制御基板接続用コネクタ25dを塞ぐものはない。
【0040】
この後メイン制御基板27を取付けるが、その前にカード読取装置接続用コネクタ27aを前記メイン制御基板接続用コネクタ25dに図8上方から接続する。この場合、このカード読取装置接続用コネクタ27aの接続は、メイン制御基板接続用コネクタ25dを塞ぐものがないから、支障なく行われる。このコネクタ接続の後、メイン制御基板27をメイン制御基板配置部30に配置して取付ける。この後、ケース本体24を、前板23にその上方(図8上方)から組付け、もって、カードリーダユニット21を完成する(図4参照)。
【0041】
ここで、カード読取装置25がカード読取装置配置部28に対して非正規向きに配置されて取付けられたとすると(図10参照)、このカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dの位置は図10において左側となり、この後、制御情報入力用基板26が制御情報入力用基板配置部29に配置されたときに、この図10に示すように、メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部が制御情報入力用基板26の突片部26Tによって覆われる。
【0042】
この後、作業者がメイン制御基板接続用コネクタ25dにメイン制御基板27のカード読取装置接続用コネクタ27aを接続しようとしたときに、前記突片部26Tが当該メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部を覆っていることで、この突片部26Tに邪魔されてカード読取装置接続用コネクタ27aをメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続ができず、これをもって必ずカード読取装置25の誤取付けに気付く。この誤取付けに気が付けば、カード読取装置25を付け直すことなる。従って、カード読取装置25が誤取付け状態のままでカードリーダユニット21が完成してしまうことはなく、常に所期通りの読取性能を保障できる。
【0043】
この場合、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成するのみで上述した誤取付け防止を図ることができるから、構成ユニットケース22や、カード読取装置25に前述の特許文献1、2で示されるような新規部材を追加形成しなくて済む。そして、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成する程度の構成であるから、内部に余分なスペースが少ない小形のカードリーダユニットでも、大幅な構造変更や大型化を来すことなく、誤取付け防止を図ることができる。
【0044】
さらに、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成する構成としているが、この制御情報入力用基板26自体は、これを搭載するカードリーダユニットの個々に合った専用設計がなされるものであって、もともと共用化し難いものであるから、突片部26T形成によってカードリーダユニット21の生産性が下がるようなことはない。
【0045】
ここで、取付け手順として、最初にカード読取装置25をユニットケース22に取付け、次に制御情報入力用基板26を取付け、最後にメイン制御基板27をユニットケース22に取付ける順とする理由は、次にある。
【0046】
カード読取装置25はICカードを接近して読み取るためであるから、ユニットケース22におけるパネル面23aが存する23に最も近い部位に設ける必要がある。次に制御情報入力用基板26は、外部(前板23)側から調整用制御情報が入力されるものであるから、前記カード読取装置25の次に前板23に近づけて前記制御情報入力用基板26を組み込む。そして、取付け位置の制約が無いメイン制御基板27を最後に組み込む。そして、制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27は二層状態であるから、この順での取付けが必須となる。又、カード読取装置25は既述したように共用化されている。これに対して、制御情報入力用基板26はカードリーダユニット個々に設計された専用基板であり、従って、この制御情報入力用基板26からの情報を取得するメイン制御基板27も専用基板であり、共用化されたカード読取装置25と専用基板であるメイン制御基板27とは別々に部品管理される。そして、上述したように、両基板26、27の取付け順序が制約されているから、メイン制御基板27とカード読取装置25の接続は、当然、組み立てラインでのコネクタ接続となる。この結果、カード読取装置25及び制御情報入力用基板26が取り付けられた後、作業スペースの関係から、先にメイン制御基板27の前記カード読取装置接続用コネクタ27aを前記カード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続し、そしてメイン制御基板27をユニットケース22に取付ける。
【0047】
このようなカードリーダユニット特有の構成及び取付手順によって、必ずカード読取装置25と制御情報入力用基板26の取付け後に、メイン制御基板27の前記カード読取装置接続用コネクタ27aを前記カード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続することになる。従って、カード読取装置25が誤取付けされれば、上記コネクタ接続の際に、突片部26Tによってその接続ができなくなり、これももってカード読取装置25の誤取付けに気が付く。
【0048】
なお、本発明の実施形態は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できるものである。例えば、突片部は前述した矩形状に限定するものではない。又、カード読取装置配置部、制御情報入力用基板配置部及びメイン制御基板配置部の形状も適宜変更することができる。さらに表示器やテンキーを備えるカードリーダユニットにも適用できる。又、カードリーダユニットは壁組み込み型でなく、単に壁面に設置する形態としても良い。
【0049】
又、本発明は、カードリーダユニットにおいて、ユニットケースに、カード読取装置、制御情報入力用基板、メイン制御基板がその順に取付けられ、カード読取装置にメイン制御基板接続用コネクタが中心部から離れて存在し、且つカード読取装置及び制御情報入力用基板の取付け後、メイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタをカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続する構成のカードリーダユニットを前提とし、上記制御情報入力用基板がカード読取装置の次に取付けられ且つこの次に両コネクタが接続される着目し、制御情報入力用基板の一部である突片部によって誤取付けを認識させるところに特徴があり、単に、部品の誤取付けを防止するために取付けの邪魔をする部材を設けるといった広義の技術からは何の示唆も受けないものであり、共用化されたカード読取装置を使用し且つ小形化も要求されるカードリーダユニット特有の背景事情に対処できたものである。
【符号の説明】
【0050】
図面中、21はカードリーダユニット、22はユニットケース、23は前板(一つの壁板部)、23yはパネル面、25はカード読取装置、25dはメイン制御基板接続用コネクタ、26は制御情報入力用基板、26Tは突片部、27はメイン制御基板、27aはカード読取装置接続用コネクタ、28はカード読取装置配置部、29は制御情報入力用基板配置部、30はメイン制御基板配置部を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明はカードリーダユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入退室セキュリティシステムでは、例えば図11に示すように、室のドア近傍の壁Wにカードリーダユニット1を取り付けており、個人が所有するICカードを前記カードリーダユニット1にかざすと、当該カードリーダユニット1が入室資格の有無を判定し、ドアの電気施錠装置を施錠解除する。
【0003】
上述したカードリーダユニット1は、図12に示すように、ユニットケース2に、カード読取装置3、当該カードリーダユニット1固有の制御情報(調整用情報)入力キーなどを備えて制御情報を入力するための制御情報入力用基板4、前記カード読取装置3からの情報が与えられてカード認証や電気施錠装置用の制御指令などを制御するメイン制御基板5を組み込む構成としている。この場合、前記カード読取装置3及び制御情報入力用基板4は各種情報を前記メイン制御基板5に出力する。
【0004】
ところで、上記カードリーダユニット1におけるカード読取装置3は、他の機種のカードリーダユニットや、カードリーダユニットを使用したセキュリティシステムや認証システムなどでも使用されており、個々にカード読取装置3の大きさや形状が異なると、これらカードリーダユニットや他のシステムにおけるカード読取装置関連の設計や製造も個々に異なってしまい、生産性向上ややコスト低減に不利となってしまう。
【0005】
このことを考慮して、カード読取装置3を、他の機種のカードリーダユニットや上記各システムで共用化するために、共用化に適した矩形状とする構成が採用されている。上記カード読取装置3には、図13に示すようにコネクタ3aが、当該カード読取装置3の中心部から離れた部位(図13では右端部寄りの部位)に設けられており、このコネクタ3aは、前記メイン制御基板5のコネクタ5a(図12参照)と接続される。
【0006】
ところが、カード読取装置3を上述した矩形状とすることで共用化を図り得る反面、カード読取装置3は、図13に示す正規取付け向きの配置状態に対して、水平に180度転回した向き(非正規向き、図14参照)としても、取付けが可能となる。すると、熟練度の低い作業者だと、カード読取装置3を上記非正規向きに取付けてしまうことがある。この非正規向きでの取付け(以下「誤取付け」という)に気が付かずに、そのまま、制御情報入力用基板4及びメイン制御基板5が図15に示すようにユニットケース2に取り付けられて、最終的にカードリーダユニットが図12に示したように完成してしまうと、カードリーダユニット1の読取り性能が当初目標とした性能よりも低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−87790号公報
【特許文献2】特開2000−142870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述したように、従来のカードリーダユニット1においては、カード読取装置3を共用化に好適する矩形状としたことによって、当該カード読取装置3の誤取付けが発生しやすくなる。そして、当該誤取付けのままカードリーダユニット1の組み立てが完成すると非接触ICカードとの通信性能が低下してしまう。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、カード読取装置の誤取付けが発生したとしても、すぐにこの誤取付けを気付かせることができ、カード読取装置を必ず正規向きに取付けた状態で組み立て完成できるカードリーダユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は次の経緯を経てなされたものである。すなわち、部品が誤取付けされないように対策した技術として公知例調査を行ったところ、前記特許文献1、2を知り得た。
特許文献1では、スイッチ装置の防水パッキンをスイッチの外カバーの正規向き状態に装着させるために、防水パッキンに張り出し部を設けると共に、外カバーに突起を設け、防水パッキンの向きを正規向き状態として外カバーに装着するときには、前記張り出し部が前記突起に当たらずに正常に装着でき、又、防水パッキンを正規向きとせずに外カバーに装着しようとすると前記張り出し部が前記突起に当たって装着できないようにしている。
【0011】
又、特許文献2では、カセットを収納ケースに収納する構造において、カセットに凹状の矢印表示を形成すると共に、収納ケースにもカセットの収納方向を示す凹凸部模様の矢印形状の表示部を形成し、この表示部が示す方向にカセットの矢印表示の向きを合わせて、当該カセットを挿入させる構成としている。
【0012】
上述した特許文献1の張り出し部や突起、及び特許文献2の凹状の矢印表示や表示部といった専用の誤取付け防止部材を設けるといった考え方をカードリーダユニットに転用すると、ユニットケースや、カード読取装置に新規部材を追加形成しなければならない。しかしカードリーダユニットは本来的に小型化が要求されていてユニットケース内に新規部材を追加形成するようなスペースがない。特に特許文献2における矢印表示では、作業者がその矢印を目視にて確認するが、その目視を怠るとその矢印方向と逆向きで取付けられるため、誤取付けに気が付かないおそれがある。
【0013】
そこで新規部材を追加せず、しかもユニット内に余分なスペースが少ないカードリーダユニットでも、カード読取装置の誤取付けを防止するにはどうしたらいいかについて模索した。ここで、カードリーダユニットの内部構成をみた場合、前出の図12から分かるように、カード読取装置3には、メイン制御基板5のコネクタ5aと接続するためのコネクタ3aがもともと設けられており、そして、カード読取装置3が誤取付けされた場合にはこのコネクタ3aの位置が正規の位置(図13右側位置)から別の位置(図14左側位置)へ変化する。しかし、従来では、当該コネクタ3aの位置が変化しても、メイン制御基板5のコネクタ5aとの接続が図15に示すように違和感なく接続できることで、そのカード読取装置3の誤取付けに気付かない、ということが判明した。
【0014】
上述の事情を踏まえてなされた本発明においては、ユニットケース内に、中心部より離れた部位にメイン制御基板接続用コネクタを有した矩形状のカード読取装置と、カードリーダユニット固有の調整用制御情報が入力される制御情報入力用基板と、前記メイン制御基板接続用コネクタと接続されるカード読取装置接続用コネクタを有し前記カード読取装置からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板からの制御情報が与えられるメイン制御基板とを、夫々、その順に、カード読取装置配置部、制御情報入力用基板配置部、メイン制御基板配置部により配置し、そして、メイン制御基板の前記カード読取装置接続用コネクタを前記カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続する構成であって、前記制御情報入力用基板に、非正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対して当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆い且つ正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対しては当該メイン制御基板接続用コネクタを覆わない突片部を形成する構成とした。
【0015】
上記構成において、カード読取装置、制御情報入力用基板、メイン制御基板をユニットケースに組み込む場合には、最初にカード読取装置、次に制御情報入力用基板、最後にメイン制御基板の順で組み込む。上記カード読取装置をカード読取装置配置部に配置する場合、当該カード読取装置が共用化のために矩形状をなすから、前記カード読取装置配置部に対して正規向きでも、この正規向きから平面的に180度転回された向き(非正規向き)でも配置可能である。
【0016】
ここで、カード読取装置がカード読取装置配置部に対して正規向きに配置されたとすると、この後、制御情報入力用基板が制御情報入力用基板配置部に予め決められた向きに配置されたとき、該制御情報入力用基板は、その配置位置で正規位置のメイン制御基板接続用コネクタを覆わない配置関係であるから、カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタを覆うことはない。従って、この後、カード読取装置接続用コネクタをメイン制御基板接続用コネクタに接続する場合、当該メイン制御基板接続用コネクタを覆うものがないので、メイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタを支障なくカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続できる。
【0017】
一方、カード読取装置が、カード読取装置配置部に対して、正規向き状態から平面的に180度転回したところの非正規向きに配置されて取付けられたとすると、この非正規向きのカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部が、その後取付けられた制御情報入力用基板の突片部により覆われる。この後、作業者がカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタにメイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタを接続しようとしたときに、前記突片部が当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆っていることで、この突片部に邪魔されてコネクタ接続ができず、これをもって必ずカード読取装置の誤取付けに気付く。この誤取付けに気が付けば、カード読取装置を付け直すことなる。従って、カード読取装置が誤取付け状態のままでカードリーダユニットが完成してしまうことはなく、常に所期通りの読取性能を保障できる。
【0018】
しかも、制御情報入力用基板に突片部を形成する程度の構成であるから、新規部材を追加せずに済み、内部に余分なスペースが少ない小形のカードリーダユニットでも、大幅な構造変更や大型化を来すことなく、誤取付け防止を図ることができる。
【0019】
さらに、制御情報入力用基板に突片部を形成する構成としているが、この制御情報入力用基板自体は、これを搭載するカードリーダユニットの個々に合った専用設計がなされるものであって、もともと共用化し難いものであるから、突片部形成によってカードリーダユニットの生産性が下がるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、前板にカード読取装置及び制御情報入力用基板を取付けた状態の背面図
【図2】カードリーダユニットを壁に組み込んだ状態の正面側からの斜視図
【図3】カードリーダユニット全体を下向きにして示す斜視図
【図4】同状態の一部破断の斜視図
【図5】前板を下向きで示す斜視図
【図6】前板の背面図
【図7】前板にカード読取装置を正規向きに配置した状態の斜視図
【図8】前板にカード読取装置を正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板を配置した状態の斜視図
【図9】前板にカード読取装置を正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板及びメイン制御基板を配置した状態の斜視図
【図10】前板にカード読取装置を非正規向きに配置し且つ制御情報入力用基板を配置した状態の背面図
【図11】従来例を示す図2相当図
【図12】図4相当図
【図13】図1相当図
【図14】図10相当図
【図15】カード読取装置が非正規向きに取付けられた状態で制御情報入力用基板及びメイン制御基板が取付けられた状態の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について図1ないし図10を参照して説明する。まず、図2にはカードリーダユニット21が建物のドア近くの壁Wに組み込まれた状態(使用状態)を前方(正面)から斜視した形態で示し、図3にはカードリーダユニット21を後方から斜視した形態で単独で示している。カードリーダユニット21は、ユニットケース22を備えている。このユニットケース22は、このユニットケース22の一つの壁板部に相当する前板(使用状態で前となる部分)23と、前面が開放する箱形をなしこの前板23の裏面側に適宜ねじ(図示せず)などにより取り付けられるケース本体24とを組み合わせて全体として箱状に構成されている。なお、上記ケース本体24の開放縁部はフランジ状に形成されていて、前記前板3と合致する構成とされている。そして、この前板23の外面の下部は図示しない非接触ICカードが接触又は近接する(かざされる)パネル面23aとしている。なお、図2には、このパネル面23aの範囲を示すための囲い線23kが付設されている。
【0022】
前記ケース本体24は上下左右(図2の正面からみて上下左右)の各側板部24a〜24d及び背板部24eを有して構成されている。
上記ユニットケース22の内部には、カード読取装置25と、制御情報入力用基板26と、メイン制御基板27とが設けられている。
【0023】
上記カード読取装置25は、矩形状をなしており、一面に相当する前面(図2における前面、図4ではこの前面を下向きとしている)がカード読取面25yとされ、当該一面と反対側の面に相当する背面25aには、その中心部より離れた部位(図1において例えば両短辺25b、25cのうち一方の短辺25bのうちの近傍部位)にメイン制御基板接続用コネクタ25dを有している。
【0024】
なお、このカード読取装置25は、図示しないが内部にアンテナを備えると共に、ICカードとの通信及びメイン制御基板27との信号授受のための制御回路を有している。前記メイン制御基板接続用コネクタ25dは前記メイン制御基板27との信号授受のために当該メイン制御基板27のカード読取装置接続用コネクタ27aと接続される。このカード読取装置25は、後述するカード読取装置配置部28により前板23の裏面の所定部位(下部)に配置されて取り付けられている。
【0025】
前記制御情報入力用基板26は、このカードリーダユニット21固有の各種調整を行うものであり、図示しないがユーザーにより調整用制御情報が入力される入力部を備えている。この入力部は前記前板23の操作部23b、23b(図2参照)を介して操作される。さらにこの制御情報入力用基板26の一つの辺部には位置決め凹部26iが形成されている。
【0026】
この制御情報入力用基板26は、後述する制御情報入力用基板配置部29により前板23の裏側のうち前記カード読取装置25よりは背板部24e側にずれた位置に配置されて取り付けられている。
【0027】
前記メイン制御基板27は、前記カード読取装置25からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板26からの制御情報が与えられるものであり、このカードリーダユニット21全般の制御やこのカードリーダユニット21を用いたセキュリティシステムの制御を行う。又、このメイン制御基板27には、カード読取装置接続用コネクタ27aがフレキシブルフラットケーブル27bを介して接続されており、このカード読取装置接続用コネクタ27aは前記メイン制御基板接続用コネクタ25dと接続される。さらに、このメイン制御基板27の一つの辺部には位置決め凹部27iが形成されている。
【0028】
このメイン制御基板27は、後述するメイン制御基板配置部30により前板23の裏側のうち前記制御情報入力用基板26よりは背板部24e側にずれた位置に配置されて取り付けられている。
【0029】
前記カード読取装置配置部28は、ユニットケース22の前記前板23の裏面に形成されており、これらは例えば4つの位置規制リブ28a〜28dから構成されている。これら4つの位置規制リブ28a〜28dのうち、対をなす位置規制リブ28a、28bの内面間距離寸法A(図6参照)は、前記カード読取装置25の縦寸法a(図1参照)と同じか僅かに大きく設定され、また、上記位置規制リブ28a、28bとは別に対をなす位置規制リブ28c、28dの内面間距離寸法B(図6参照)は、前記カード読取装置25の横寸法b(図1参照)と同じか僅かに大きく設定されている。従って、前記カード読取装置25は、前記位置規制リブ28a〜28dに囲まれた領域に挿入配置されることにより位置決め状態に前板23裏面の所定部位に配置され、そして図示しない係止手段やねじ止めなどより前板23裏側に取付けられる。
【0030】
ここで、このカード読取装置配置部28は、矩形状のカード読取装置25を配置させるためのものであるから、このカード読取装置25を図1の向きにも、又図10の向き(図1の向きから平面的に180度転回した向き)にも配置可能である。ここでは上記図1に示す向きを正規向きとし、図10に示す向きを非正規向きとしている。
【0031】
又、前記カード読取装置25は、前述したようにアンテナを備えていて、非接触ICカードに例えば電磁誘導で電源を供給し当該電磁誘導又は電波によってデータを送受信するものであるが、このような通信性能は、カードリーダユニット21の内蔵電子回路である前記制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27との配置関係(向き)によって変動する。このため、当該カード読取装置25の通信性能が十分に発揮できるよう前記内蔵電子回路に対する取付け向きを予め調査し、この通信性能が高い取付け向きを前述の図1で示す正規向きとしている。
【0032】
又、前記制御情報入力用基板配置部29は、柱状部31a〜31dに形成された受け部29a〜29dにより構成されている。前記柱状部31a〜31dは、前板23の裏面から立設状態に形成されており、そのうち柱状部31c、31dは他の柱状部31a、31bより高く形成されている。前記各受け部29a〜29dは、各柱状部31a〜31dに前板23裏面から同一高さ位置に当該裏面と平行な面で構成されている。この制御情報入力用基板配置部29は、前記カード読取装置配置部28よりもユニットケース22の前記背板部24e方向にずれた位置に設けられている。なお、一つの受け部29aには位置決めリブ29iが形成されている。
【0033】
前記制御情報入力用基板26は両側の辺部がこの受け部29a〜29dに配置されるものであり、このとき位置決めリブ29iに前記位置決め凹部26iが嵌合されることにより、当該制御情報入力用基板26は、前記カード読取装置25よりもさらに反パネル面23a方向へずれた位置で、予め決められた向きに配置される。この配置後、図示しないねじなどにより前板23裏側に取付けられる。
【0034】
ここで、前記図1には、カード読取装置25が正規向き状態に取り付けられ、且つ前記制御情報入力用基板26が取り付けられた状態を示しており、又、図10には、カード読取装置25が非正規向き状態に取り付けられ、且つ前記制御情報入力用基板26が取り付けられた状態を示している。
【0035】
前記図1、図8及び図10から分かるように、前記制御情報入力用基板26において前記カード読取装置25に近い辺縁部26h部分には、例えば矩形状の突片部26Tが形成されており、この突片部26Tは、制御情報入力用基板26において、前記カード読取装置25が非正規向きで配置された状態(図10参照)では前記メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部を覆う形態に、辺縁部26hから突出している。なお、この突片部26Tは、非正規向きの前記メイン制御基板接続用コネクタ25dの全体を覆う大きさとしても良い。ただし、この突片部26Tは、正規向きで配置されたカード読取装置25の前記メイン制御基板接続用コネクタ25dに対してはこれを覆う形状・大きさとしない。
【0036】
そして、制御情報入力用基板26は、制御情報入力用基板配置部29によって位置決めされて配置されたときには、その辺縁部26h部分が、正規向きのカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dから離れ、且つ前記突片部26Tも該メイン制御基板接続用コネクタ25dから離れており、つまり、該制御情報入力用基板26は、その配置位置で正規位置のメイン制御基板接続用コネクタ25dを覆わない配置関係であるから、正規向きでは、メイン制御基板接続用コネクタ25dは制御情報入力用基板26によって覆われない構成とされている。
【0037】
又、メイン制御基板配置部30は、柱状部32a、32bに形成された受け部30a、30bと、前記柱状部31c、31dの先端部に形成された受け部30c、30dとから構成されている。前記柱状部32a、32bは前板23裏面から立設状に形成されている。このメイン制御基板配置部30は、前記制御情報入力用基板配置部29よりもさらに当該ユニットケース22の前記背板部24e方向にずれた位置にあって前板23裏面と平行な面で構成されている。なお、一つの受け部30aには位置決めリブ30diが形成されている。
【0038】
前記メイン制御基板27は両側の辺部がこの受け部30a〜30dに配置されるものであり、このとき位置決め部30diに前記位置決め凹部27iが嵌合されることにより、当該メイン制御基板27は、前記制御情報入力用基板26よりも反パネル面23a方向へずれた位置で、決められた向きに配置される。この配置後、ねじなどにより前板23裏側に取付けられる。
【0039】
さて、ユニットケース22に対して前記カード読取装置25、制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27を組み付ける場合、まず、図5及び図6に示す前板23の前記カード読取装置配置部28に、カード読取装置25を配置する。このとき、このカード読取装置25が図7に示す正規向きに配置されて取付けられたとすると、次に図8に示すように、制御情報入力用基板配置部29に制御情報入力用基板26を決められた向き(位置決め凹部26iが位置決めリブ29iに嵌合することで向きが決まる)に配置したとき、メイン制御基板接続用コネクタ25dの図8上方(図2後方)は、開放されており、当該メイン制御基板接続用コネクタ25dを塞ぐものはない。
【0040】
この後メイン制御基板27を取付けるが、その前にカード読取装置接続用コネクタ27aを前記メイン制御基板接続用コネクタ25dに図8上方から接続する。この場合、このカード読取装置接続用コネクタ27aの接続は、メイン制御基板接続用コネクタ25dを塞ぐものがないから、支障なく行われる。このコネクタ接続の後、メイン制御基板27をメイン制御基板配置部30に配置して取付ける。この後、ケース本体24を、前板23にその上方(図8上方)から組付け、もって、カードリーダユニット21を完成する(図4参照)。
【0041】
ここで、カード読取装置25がカード読取装置配置部28に対して非正規向きに配置されて取付けられたとすると(図10参照)、このカード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dの位置は図10において左側となり、この後、制御情報入力用基板26が制御情報入力用基板配置部29に配置されたときに、この図10に示すように、メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部が制御情報入力用基板26の突片部26Tによって覆われる。
【0042】
この後、作業者がメイン制御基板接続用コネクタ25dにメイン制御基板27のカード読取装置接続用コネクタ27aを接続しようとしたときに、前記突片部26Tが当該メイン制御基板接続用コネクタ25dの一部を覆っていることで、この突片部26Tに邪魔されてカード読取装置接続用コネクタ27aをメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続ができず、これをもって必ずカード読取装置25の誤取付けに気付く。この誤取付けに気が付けば、カード読取装置25を付け直すことなる。従って、カード読取装置25が誤取付け状態のままでカードリーダユニット21が完成してしまうことはなく、常に所期通りの読取性能を保障できる。
【0043】
この場合、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成するのみで上述した誤取付け防止を図ることができるから、構成ユニットケース22や、カード読取装置25に前述の特許文献1、2で示されるような新規部材を追加形成しなくて済む。そして、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成する程度の構成であるから、内部に余分なスペースが少ない小形のカードリーダユニットでも、大幅な構造変更や大型化を来すことなく、誤取付け防止を図ることができる。
【0044】
さらに、制御情報入力用基板26に突片部26Tを形成する構成としているが、この制御情報入力用基板26自体は、これを搭載するカードリーダユニットの個々に合った専用設計がなされるものであって、もともと共用化し難いものであるから、突片部26T形成によってカードリーダユニット21の生産性が下がるようなことはない。
【0045】
ここで、取付け手順として、最初にカード読取装置25をユニットケース22に取付け、次に制御情報入力用基板26を取付け、最後にメイン制御基板27をユニットケース22に取付ける順とする理由は、次にある。
【0046】
カード読取装置25はICカードを接近して読み取るためであるから、ユニットケース22におけるパネル面23aが存する23に最も近い部位に設ける必要がある。次に制御情報入力用基板26は、外部(前板23)側から調整用制御情報が入力されるものであるから、前記カード読取装置25の次に前板23に近づけて前記制御情報入力用基板26を組み込む。そして、取付け位置の制約が無いメイン制御基板27を最後に組み込む。そして、制御情報入力用基板26及びメイン制御基板27は二層状態であるから、この順での取付けが必須となる。又、カード読取装置25は既述したように共用化されている。これに対して、制御情報入力用基板26はカードリーダユニット個々に設計された専用基板であり、従って、この制御情報入力用基板26からの情報を取得するメイン制御基板27も専用基板であり、共用化されたカード読取装置25と専用基板であるメイン制御基板27とは別々に部品管理される。そして、上述したように、両基板26、27の取付け順序が制約されているから、メイン制御基板27とカード読取装置25の接続は、当然、組み立てラインでのコネクタ接続となる。この結果、カード読取装置25及び制御情報入力用基板26が取り付けられた後、作業スペースの関係から、先にメイン制御基板27の前記カード読取装置接続用コネクタ27aを前記カード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続し、そしてメイン制御基板27をユニットケース22に取付ける。
【0047】
このようなカードリーダユニット特有の構成及び取付手順によって、必ずカード読取装置25と制御情報入力用基板26の取付け後に、メイン制御基板27の前記カード読取装置接続用コネクタ27aを前記カード読取装置25のメイン制御基板接続用コネクタ25dに接続することになる。従って、カード読取装置25が誤取付けされれば、上記コネクタ接続の際に、突片部26Tによってその接続ができなくなり、これももってカード読取装置25の誤取付けに気が付く。
【0048】
なお、本発明の実施形態は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できるものである。例えば、突片部は前述した矩形状に限定するものではない。又、カード読取装置配置部、制御情報入力用基板配置部及びメイン制御基板配置部の形状も適宜変更することができる。さらに表示器やテンキーを備えるカードリーダユニットにも適用できる。又、カードリーダユニットは壁組み込み型でなく、単に壁面に設置する形態としても良い。
【0049】
又、本発明は、カードリーダユニットにおいて、ユニットケースに、カード読取装置、制御情報入力用基板、メイン制御基板がその順に取付けられ、カード読取装置にメイン制御基板接続用コネクタが中心部から離れて存在し、且つカード読取装置及び制御情報入力用基板の取付け後、メイン制御基板のカード読取装置接続用コネクタをカード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続する構成のカードリーダユニットを前提とし、上記制御情報入力用基板がカード読取装置の次に取付けられ且つこの次に両コネクタが接続される着目し、制御情報入力用基板の一部である突片部によって誤取付けを認識させるところに特徴があり、単に、部品の誤取付けを防止するために取付けの邪魔をする部材を設けるといった広義の技術からは何の示唆も受けないものであり、共用化されたカード読取装置を使用し且つ小形化も要求されるカードリーダユニット特有の背景事情に対処できたものである。
【符号の説明】
【0050】
図面中、21はカードリーダユニット、22はユニットケース、23は前板(一つの壁板部)、23yはパネル面、25はカード読取装置、25dはメイン制御基板接続用コネクタ、26は制御情報入力用基板、26Tは突片部、27はメイン制御基板、27aはカード読取装置接続用コネクタ、28はカード読取装置配置部、29は制御情報入力用基板配置部、30はメイン制御基板配置部を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱形をなし一つの壁板部の外面をICカードが接触又は接近するパネル面としたユニットケースを備えると共に、このユニットケースの内部に、矩形状であって一面がカード読取面とされ当該一面と反対側の面において中心部より離れた部位にメイン制御基板接続用コネクタを有したカード読取装置と、カードリーダユニット固有の調整用制御情報が入力される制御情報入力用基板と、前記メイン制御基板接続用コネクタと接続されるカード読取装置接続用コネクタを有し前記カード読取装置からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板からの制御情報が与えられるメイン制御基板とを備え、
前記ユニットケースにおける前記一つの壁板部の内面には、カード読取装置配置部が設けられていると共に、このカード読取装置配置部よりも当該ユニットケースの反パネル面方向へずれた位置で前記制御情報入力用基板を決められた向きに配置する制御情報入力用基板配置部が設けられ、さらに、この制御情報入力用基板配置部よりもさらに反パネル面方向へずれた位置で前記メイン制御基板を決められた向きに配置するメイン制御基板配置部が設けられ、
前記カード読取装置を、その読取面が前記ユニットケースの前記一つの壁板部の内面に当てられた状態で前記カード読取装置配置部に配置して取付け、次に前記制御情報入力用基板を、前記制御情報入力用基板配置部に配置することで当該制御情報入力用基板を正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタを覆わないように位置させて取付け、次に当該メイン制御基板の前記カード読取装置接続用コネクタを前記カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続し、次に前記メイン制御基板を、前記メイン制御基板配置部に配置して取付ける構成のカードリーダユニットであって、
前記制御情報入力用基板に、非正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対して当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆う突片部を形成したことを特徴とするカードリーダユニット。
【請求項1】
箱形をなし一つの壁板部の外面をICカードが接触又は接近するパネル面としたユニットケースを備えると共に、このユニットケースの内部に、矩形状であって一面がカード読取面とされ当該一面と反対側の面において中心部より離れた部位にメイン制御基板接続用コネクタを有したカード読取装置と、カードリーダユニット固有の調整用制御情報が入力される制御情報入力用基板と、前記メイン制御基板接続用コネクタと接続されるカード読取装置接続用コネクタを有し前記カード読取装置からの情報が与えられると共に前記制御情報入力用基板からの制御情報が与えられるメイン制御基板とを備え、
前記ユニットケースにおける前記一つの壁板部の内面には、カード読取装置配置部が設けられていると共に、このカード読取装置配置部よりも当該ユニットケースの反パネル面方向へずれた位置で前記制御情報入力用基板を決められた向きに配置する制御情報入力用基板配置部が設けられ、さらに、この制御情報入力用基板配置部よりもさらに反パネル面方向へずれた位置で前記メイン制御基板を決められた向きに配置するメイン制御基板配置部が設けられ、
前記カード読取装置を、その読取面が前記ユニットケースの前記一つの壁板部の内面に当てられた状態で前記カード読取装置配置部に配置して取付け、次に前記制御情報入力用基板を、前記制御情報入力用基板配置部に配置することで当該制御情報入力用基板を正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタを覆わないように位置させて取付け、次に当該メイン制御基板の前記カード読取装置接続用コネクタを前記カード読取装置のメイン制御基板接続用コネクタに接続し、次に前記メイン制御基板を、前記メイン制御基板配置部に配置して取付ける構成のカードリーダユニットであって、
前記制御情報入力用基板に、非正規向きで配置された状態のカード読取装置の前記メイン制御基板接続用コネクタに対して当該メイン制御基板接続用コネクタの少なくとも一部を覆う突片部を形成したことを特徴とするカードリーダユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−63911(P2012−63911A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206667(P2010−206667)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
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