説明

カード作成システム、カード印刷システム、及びカード裁断機

【課題】カードの裁断位置にズレが生ずるのを防止する。
【解決手段】カード5に表示すべきカード情報Dを入力し、そのカード情報に基づいて印刷情報Eを作成し、プリンタによって印刷するカード印刷システムと、印刷された用紙4を搬送しながら切断するカッタ機構60を含んで構成されるカード裁断機6と、からなるカード作成システムにおいて、印刷情報に、カード裁断機における搬送方向の先端に位置すべき上部カード領域R1の縁部を示すカットマーク18が含められ、そのマークがカード情報と共に用紙に印刷され、カード裁断機は、用紙に印刷されたカットマークを検出するセンサを備え、そのセンサが先端位置情報を検出した際にカッタ機構60による切断が開始されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、規格サイズの用紙に所定の情報を印刷し、その印刷された用紙を所定のサイズに裁断することで、名刺やはがきなどのカード類を作成するシステムに関し、特に、裁断位置のズレを防止することができるカード作成システム、及びそれに使用されるカード印刷システム、カード裁断機に関する。
【背景技術】
【0002】
A4判などの規格サイズの用紙に所定のカード情報を複数印刷し、その印刷された用紙をカード情報ごとに所定サイズに裁断してカードを作成するシステムとしては、カードとしての領域を示した表示部材と、カードに表示しようとする情報を入力する入力部材と、用紙を一方向に送りながら印刷する印刷部材と、印刷部材から送られてきた用紙を幅方向に切断する切断部材と、からなるものが提案されている(特許文献1)。
このカード作成システムは、一台のコンピュータ装置からなるものであり、表示部材には、用紙をセットさせるためのセット指示画面が表示されており、その画面を介し、カードに表示しようとする情報を入力部材から入力し、入力されたカード情報に従い、印刷部材によって用紙を一方向に送りながら印刷し、印刷された用紙を切断部材によって区画ごとに切断することで、カード情報の表示されたカードを作成するようになっている。
【0003】
一方、特許文献2に示すように、パーソナルコンピュータとプリンタと裁断機とからなるカード作成システムも提案されており、このシステムに使用される裁断機としては、特許文献3に示すように、カード情報が印刷された用紙を搬送しながら、搬送路の途中に設けられた切断刃によって幅方向に等間隔に裁断するカッタ機構と、搬送路を挟んで互いに逆方向に回転する一対の回転刃によって搬送方向に沿って裁断するスリッタ機構とを備えたものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−266376号公報
【特許文献2】特開平11−334261号公報
【特許文献3】特願2005−34962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記カード作成システムでは、印刷された用紙が裁断される際に、裁断されるべき位置に用紙が達するタイミングに多少のズレが生ずるので、正しい位置で裁断されず、カード情報や背景の模様などに切れが生ずる場合があった。
【0006】
そこで、本願発明は、裁断位置にズレが生ずるのを防止することができるカード作成システム、カード印刷システム、及びカード裁断機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係るカード作成システムは、カードとしての領域と該カード領域が所定サイズの用紙に配置されるレイアウトとを示す表示部と、該表示部を介して前記カード領域に表示すべきカード情報を入力する入力部と、前記カード情報を前記用紙に印刷させるための印刷情報を作成する印刷情報作成手段と、該印刷情報にもとづいて前記用紙に前記カード情報を印刷するプリンタと、からなるカード印刷システムと、該カード印刷システムによって作成された用紙を搬送する搬送機構と、搬送路の途中に設けられた切断刃によって前記用紙を前記カード情報ごとに幅方向に切断するカッタ機構と、を含んで構成されるカード裁断機と、からなるカード作成システムであって、前記印刷情報には、前記カード裁断機における搬送方向の先端に位置すべき上部カード領域の縁部を示す先端位置情報が含められており、該先端位置情報が前記カード情報と共に前記用紙に印刷され、前記カード裁断機は、前記用紙に印刷された前記先端位置情報を検出するセンサを備え、該センサが前記先端位置情報を検出した際に出力される切断開始信号に基づいて前記カッタ機構による切断が開始されるように構成したことを特徴とするものである。
【0008】
この場合、前記カード裁断機は、前記カード領域以外の余白部を、前記用紙の搬送方向に沿って切り落とすスリッタ機構を有し、前記カード印刷システムは、切り落とされることとなる前記余白部に前記先位置情報が設けられるように、前記印刷情報を作成するものであってもよい。
また、前記先端位置情報には、前記上部カード領域の縁部を示す第1の先端位置表示と、該上部カード領域の縁部とは回転対称となる下部カード領域の縁部を示す第2の先端位置表示と、が含められていてもよい。
【0009】
また、前記カード情報には、少なくとも1つの文字列が含まれており、前記先端位置情報を、前記文字列の並びと平行な直線として構成し、該直線の搬送方向に対する角度を検出することで、前記直線に対して切断方向が平行又は直角になるように、搬送される前記用紙の向きを調節する調節手段を前記カード裁断機に設けてもよい。
【0010】
本発明に係るカード印刷システムは、所定サイズの用紙にカード情報を複数印刷し、前記用紙を前記カード情報ごとに裁断して所定大のカードを作成するカード作成システムに使用され、カードとしての領域と該カード領域が前記用紙に配置されるレイアウトとを示す表示部と、該表示部を介して前記カード領域に表示すべきカード情報を入力する入力部と、前記カード情報を前記用紙に印刷するための印刷情報を作成する印刷情報作成手段と、該印刷情報にもとづいて前記用紙に前記カード情報を印刷するプリンタと、を含んで構成されるカード印刷システムであって、前記印刷情報に、前記カード裁断機での搬送方向の先端に位置すべき前記カード領域の縁部を示す先端位置情報を含め、該先端位置情報が前記カード情報と共に前記用紙に印刷されるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
この場合、前記カード領域以外の余白部は、前記用紙の搬送方向に沿って切り落とされるように構成されたカード作成システムにおいて、切り落とされることとなる前記余白部に前記先端位置情報が設けられるように、前記印刷情報を作成してもよい。
【0012】
本発明に係るカード裁断機は、所定サイズの用紙にカード情報を複数印刷し、前記用紙を裁断して前記カード情報を表示したカードを作成するカード作成システムに使用され、 複数のカード情報が印刷された所定サイズの用紙を搬送する搬送機構と、搬送路の途中に設けられた切断刃によって前記用紙を前記カード情報ごとに搬送方向に直交する方向に切断するカッタ機構と、を含んで構成されるカード裁断機であって、搬送方向の先端に位置すべきカードの領域の縁部を示す先端位置情報が前記カード情報と共に印刷された用紙が搬送されてきた際に、該先端位置情報を検出することができるセンサを設け、該センサが前記先端位置情報を検出した際に出力される切断開始信号に基づいて前記カッタ機構による切断が開始されるように構成したことを特徴とするものである。
【0013】
この場合、前記搬送機構は、用紙供給部から用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラと、該給紙ローラの下流に設けられて前記用紙を所定の押圧力を加えながら前記切断刃に供給する搬送制御ローラと、を含んで構成されており、前記センサから出力される切断開始信号に基づいて、前記搬送制御ローラが、前記切断刃に前記用紙を送り出すように構成されたことを特徴とするものであってもよい。
そして、前記給紙ローラは、ハウジングに回動可能に取り付けられた筺体内に収容されており、該筺体の外壁に突起部を設けると共に、該突起部の移動範囲を規制するガイド部を備えると共に前記搬送制御ローラの回転軸を支承する軸受部材を設け、該軸受部材を、前記ハウジングに設けられた長孔に沿って上下動可能に構成したことを特徴とするものであってもよい。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係るカード作成システムは、カード裁断機での搬送方向の先端に位置すべきカード領域の縁部を示す先端位置情報を用紙に印刷しておき、その情報をカード裁断機のセンサが検出した際に、カッタ機構による切断が開始されるので、用紙がカッタ機構に到達するタイミングにズレが生じた場合であっても、正しい位置で切断することができる。なお、カッタ機構における切断の開始は、切断刃の駆動によって実現させても良いし、切断刃への用紙の供給によって実現させてもよい。
【0015】
請求項2に係るカード作成システムは、切り落とされることとなる余白部に先端位置情報を設けたので、カード領域内にカード情報以外のものが表示されてしまうのを防止できる。
請求項3に係るカード作成システムは、先端位置情報を、用紙の両端の回転対称な位置に設けたので、用紙を上下逆にして裁断機に供給してしまった場合でも、正しい位置で切断することができる。
【0016】
請求項4に係るカード作成システムは、先端位置情報を、カード情報の文字列の並びと平行な直線として構成し、その直線に対して平行又は直角になるように用紙の向きを調節するので、用紙に対して歪んだ状態でカード情報が印刷されてしまった場合でも、カード情報と平行又は直角に切断することができる。
請求項5に係るカード印刷システムは、カード裁断機での搬送方向の先端に位置すべきカード領域の縁部を示す先端位置情報を用紙に印刷するので、それに基づいてカード裁断機のカッタ機構における切断を開始することで、裁断位置にズレが発生するのを防止できる。
請求項6に係るカード印刷システムは、切り落とされることとなる余白部に先端位置情報を設けたので、裁断されたカードの領域内に先端位置情報が入ってしまうのを防止できる。
【0017】
請求項7に係るカード裁断機は、搬送方向の先端に位置すべきカード領域の縁部を示す先端位置情報を検出するセンサを有し、その先端位置情報を検出した際に出力される信号に基づいてカッタ機構による切断が開始されるようにしたので、裁断位置にズレが生ずるのを防止できる。
請求項8に係るカード裁断機は、先端位置情報を検出したセンサから出力される信号に基づいて、搬送制御ローラがカッタ機構の切断刃に向けて用紙を供給するので、切断刃の位置に用紙が達するタイミングにズレが生じた場合であっても、より正しい位置で切断することができるように制御できる。
【0018】
請求項9に係るカード裁断機は、用紙を所定の圧力で押圧しながら切断刃に供給する搬送制御ローラを給紙ローラの下流に設け、その給紙ローラが収容される筐体の外壁に突起部を設け、その突起部が筐体の回動に伴って軸受部材のガイド部内を移動するようにしたので、筐体の回動範囲が規制され、給紙ローラのみを開放させることができる。給紙ローラの開放によっては詰まった紙を取り除くことができない場合は、更に力を加えて筐体を回動させることで、搬送制御ローラの回転軸を支承する軸受部材が回動され、搬送制御ローラが解放される。
この際、軸受部材の移動範囲は、ハウジングに設けられた長孔によって規制されるので、搬送制御ローラの変位を最小限に抑えることができる。
このように、筐体を回動させるという単一操作の中で、筐体を持ち上げる際の力の量を段階的に増加させることで、給紙ローラと搬送制御ローラとを1つずつ開放させることができるようになるので、搬送制御ローラを不必要に変位させることがなく、ローラの押圧設計等にくるいが生ずるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカード作成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記カード作成システムに適用される用紙のレイアウトの一例を示す説明図である。
【図3】上記カード作成システムのカード印刷システムの表示部を示す説明図である。
【図4】上記カード印刷システムの印刷情報作成手段における処理を示すフローチャートである。
【図5】上記カード印刷システムによって作成された用紙を示す説明図である。
【図6】上記カード作成システムのカード裁断機を示す説明図である。
【図7】上記カード裁断機のハウジングの蓋を開けた状態を示す斜視図である。
【図8】図7において、給紙ローラが収容される筐体を回動させた状態を示す斜視図である。
【図9】図5のB‐B線矢視断面図である。
【図10】先端位置情報としてのカットマークの変形例を示す説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るカード作成システムの流れを示すフローチャートである。
【図12】用紙に印刷歪みが生じた状態を示す説明図である。
【図13】本実施形態おけるカード裁断機の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0020】
1・・・カード作成システム
2・・・用紙
3・・・カード印刷システム
4・・・用紙(カード情報が印刷された用紙)
5・・・カード
6,106・・・カード裁断機
8,9・・・余白部
10・・・コンピュータ装置
11・・・画面(表示部)
12・・・キーボード等(入力部)
13・・・メモリー
14・・・処理装置(印刷情報作成手段)
15・・・出力部
16・・・レイアウト
17・・・文字や図形などを入力するための手段
18・・・カットマーク(先端位置情報)
19・・・ドブ用カットマーク(余白位置情報)
20・・・プリンタ
30・・・ハウジング
31・・・軸受
32・・・長孔
40・・・搬送路
41・・・給紙ローラ
42・・・搬送制御ローラ
42a・・・回転軸
43・・・ローラ
50・・・給紙機構
51・・・給紙トレイ
51a、151a・・・位置調節装置
52・・・筺体
53・・・突起部
54・・・軸受部材
55・・・ガイド孔
56・・・軸孔
60・・・カッタ機構
61、62・・・上刃、下刃(切断刃)
70・・・スリッタ機構
71,72・・・回転刃
72・・・ボス
74・・・弾性部材
75・・・ガイド部材
80・・・排出部
81・・・屑箱
82・・・カード受け部材
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。なお、実施形態は以下の形態に限定されるものではなく、本発明の課題を解決しうるものであれば他の態様も実施可能である。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態に係るカード作成システム1の構成を示すブロック図である。
このカード作成システム1は、A4判などの規格サイズの用紙を使用して所定大のカードを作成するためのシステムであり、用紙2にカード情報Dを複数印刷するカード印刷システム3と、その印刷された用紙4を裁断して所定大のカード5を作成するカード裁断機6と、によって構成される。
【0023】
なお、本発明のカード作成システムは、名刺や診察券などの小さなサイズ(図2(a)参照)、官製はがき用のサイズ(図2(b)参照)、写真用のサイズ(図2(c)参照)など、様々な大きさのカードを、様々なレイアウトで作成可能なものであるが、特に、本実施形態に係るカード作成システム1は、用紙の両側と中央縦方向に余白部8、9を設けたレイアウトでカードを作成する場合に適するものである。
先ず、本実施形態のカード作成システム1におけるカード印刷システム3について説明する。
【0024】
このカード印刷システム3は、作成しようとするカードに関する情報(即ち、用紙におけるカードのレイアウトやカード情報D)をコンピュータ装置10の画面11を介して、キーボードやマウスなどから入力し、入力されたカード情報Dに基づいて印刷情報Eを作成し、そして、その印刷情報Eに基づいて、電気的に接続されたプリンタ20により、用紙7にカード情報Dを印刷するものである。
このコンピュータ装置10は、汎用型のパーソナルコンピュータ装置であり、表示部としての画面11と、入力部としてのキーボード等12と、メモリー13と、処理装置14と、を備えたもので、内部又は外部メモリー13には、入力されたカード情報Dに基づいて印刷情報Eを作成するためのプログラムが格納されており、その印刷情報作成プログラムに沿った処理が施されることによって、処理装置14に印刷情報Eが作成され、作成された印刷情報Eを出力ポート15から電気信号として送出するように構成されている。
【0025】
コンピュータ装置10の画面11には、図3に示すように、用紙におけるカード領域Rのレイアウト16の選択を促す表示や、カードに表示しようとする文字や図形などを入力するための手段17などが設けられており、その表示に従って、カード領域Rに表示されるべきカード情報Dを入力する。
入力されたカード情報Dは、処理装置14によって、メモリー13から読み出された印刷情報作成プログラムに沿った処理が施され、印刷情報Eが生成される。
【0026】
以下、印刷情報Eを生成するための印刷情報作成プログラムを、図4を参照して説明する。
先ず、キーボード12などから入力されたレイアウト情報17、カード情報Dなどに基づいて、カード領域Rにカード情報Dを表示させるための情報を作成する。
そして、カード裁断機6への挿入方向の先端に位置すべき上部カード領域R1の縁部から所定距離Mだけ離れた部位に、先端位置を示すカットマーク18aを表示するための情報を作成する。この場合、後端に位置することとなる下部カード領域R4においても、後端の縁部から同一距離Mの位置(即ち、マーク18aとは回転対称となる位置)に、マーク18bが設けられる。
【0027】
そして、本実施形態のように、余白部9(即ち、ドブ)を介して用紙の幅方向に複数のカードを作成するレイアウト16が選択されている場合は、切り落とされることとなる余白部9の先端に、ドブ用カットマーク19を設ける。このドブ用カットマーク19は、余白位置を示すための余白位置情報として設けられるものであり、余白分の幅方向中央部に表示されるようにする。
【0028】
このようにして、用紙を図5に示す状態に印刷するための印刷情報Eを作成し、その印刷情報Eを電気信号として、出力ポート15から電気的に接続されたプリンタ20へと送出する。
プリンタ20には、A4判など規格サイズの用紙2が供給されるようになっており、コンピュータ装置10から入力された印刷情報Eに従って、用紙2に印刷を施す。
カード印刷システム3によって印刷された用紙4は、カード裁断機6で切断されることで、所定大のカード5となる。
【0029】
以下、カード裁断機6の構成を、図6を参照して説明する。
カード裁断機6は、カード印刷システム3によって作成された用紙4を搬送するための搬送路40上に、給紙機構50、カッタ機構60、スリッタ機構70、排出部80を順次設けたものであるが、それぞれの機構は、図7に示すように、ハウジング30内において、筺体に収容された状態で配設されており、その間に配設された複数のローラ41、42,43によって、給紙用トレイ51から排出部80に向けて搬送されるようになっている。
【0030】
搬送路40の最上流に設けられた給紙ローラ41は、トレイ51に供給された用紙4を搬送路に送り出すためのローラであり、ゴムなどの摩擦計数の高い部材によって構成されており、用紙4に対して所定の押圧力を作用させながら搬送方向に向けて回転することで、束状の用紙4が一枚ずつ繰り出されるように設計されている。
給紙ローラ41の下流に設けられた搬送制御ローラ42は、その回転軸42aに接続されたステップモーターによって回転される。このステップモーターは、予め設定された送り量に基づいて、用紙4を間欠搬送するように設計されており、先端位置検出センサS1からの切断開始信号に基づいて駆動される。
【0031】
先端位置検出センサS1は、搬送制御ローラ42の手前を通過しようとする用紙4に付されているカットマーク18を読み取ることができる位置に設けられたものであり、先端位置情報としてのカットマーク18を検出することで切断開始信号を生成し、搬送制御ローラ42へと送出するように構成されている(図5を参照)。
搬送制御ローラ42、42は、バネ等の押圧手段によって、用紙4に所定の押圧力を作用させており、先端位置検出センサS1からの切断開始信号を受けることで、用紙4に施すべき切断ラインL1,L2、L3・・・の間隔に相当するタイミングを取りながら、カッタ機構60に向けて用紙4を送り出すように設計されている(図3を参照)。
【0032】
カッタ機構60からスリッタ機構70の間には、幅方向に切断された用紙を搬送するためのローラ43が複数設けられている。
この搬送路40には、前記先端位置検出センサS1に加えて、余白位置検出用のセンサS2も設けられており、これらのセンサからの信号に基づいて、カードが正しい位置で切断されるようになっている。
この余白位置検出用のセンサS2は、用紙4に付されたドブ用カットマーク19を読み取ることができる位置に設けられるもので、そのセンサS2によって検出された余白位置情報に基づいて、位置調節装置51aによって用紙4の位置が調節される。
【0033】
この位置制御装置51aとしては、余白位置情報に基づいて、ドブ用カットマーク19の位置と、スリッタ機構70のドブ落とし用回転刃71b、72bの位置との誤差を検出し、誤差の分だけ用紙4の位置を幅方向に移動させるアクチュエータを有するものであれば如何なる構成であってもよく、例えば、給紙トレイ51の側壁面に出没可能に設けられた当接面であってもよい。
次に、給紙機構50について説明する。
【0034】
給紙機構50は、プリンタ20によって印刷された用紙4を裁断機6へと供給するための給紙トレイ51と、筺体52に保持された給紙ユニットと、によって構成される。
給紙ユニットは、図6に示すように、給紙ローラ41と、搬送制御ローラ41が設けられた搬送路40上に配置されており、これらのローラ41,42によって、用紙4が一枚ずつ制御されながら、カッタ機構60へと供給される。
給紙ローラ41は、図8に示すように、筺体52内に収容されており、その筺体52は、ハウジング30の内側の壁面に設けられた軸受31、31に軸支されて、回動可能に取り付けられている。
【0035】
そして、給紙ローラ41が収容される筺体52の両側の外壁面には突起部53、53が形成されている。この突起部53、53は、後述する搬送制御ローラ42、42の回転軸42aを支承する軸受部材54、54に設けられた円弧形状のガイド孔55、55に挿入されており、筺体52の回動に伴って曲線状に移動する。
搬送制御ローラ42の回転軸42aは、ハウジング30の内壁面に設けられた長孔32に挿入されている。
【0036】
この搬送制御ローラ42の回転軸42aは、ハウジング30との間に配設された圧縮バネ(図示しない)によって、搬送路40に向けて付勢されており、筐体52の側壁の突起部53,53が、筐体52の回動に伴って、軸受部材54,54のガイド孔55,55内を移動している間は圧縮バネの付勢力が維持される。
突起部53,53がガイド孔55にて係止された状態で筺体52が持ち上げられ、軸受部材54,54が上昇することで、圧縮バネの付勢力が解除され、搬送制御ローラ42が搬送路40から離反するように構成されている。
このように、搬送制御ローラ42の回転軸42aの両端部を、ハウジング30の内壁面に設けられた長孔32、32に挿入すると共に、筺体52の回動に伴って上下動する軸受部材54,54で支承したので、長孔32,32の長さ設計に応じて、筺体52の回動範囲や搬送制御ローラ42の昇降範囲を規制することができる。
【0037】
即ち、長孔32の長さを、詰まった紙を取り除くために搬送制御ローラ42を持ち上げるに充分な長さに設定することで、搬送制御ローラ42が過度に持ち上げられて、押圧設計や搬送制御機能にくるいが生ずるのを防止できる。
給紙機構50の下流には、カッタ機構60が設けられる。
カッタ機構60は、用紙4を搬送方向に直交する方向(即ち、幅方向)に切断するための機構であり、搬送路40に対して幅方向に配設された上下2つの切断刃61,62を含んで構成される(図6参照)。
【0038】
この場合、下刃62は、略搬送路41の高さまで刃先を位置させた状態で下方に固定されており、その刃先に摺接するように、上刃61が昇降可能に配設されている。
上刃61は、先端位置検出センサS1からの切断開始信号を受けて駆動し、用紙4における幅方向の裁断線の数に応じて上下動を繰り返す。例えば、図3に示すレイアウト16のように、上下方向に4段のカード領域Rを有する切断の場合は、最上段のカード領域Rの上端ラインL1を切断した後、下端ラインL2を切断し、次のカード領域Rの上端ラインL3に至るまでのサイクルを1単位として、4サイクルの切断と、最後のラインL8の切断が行なわれる。この際、同様に先端位置検出センサS1によって動作される搬送制御ローラ42と同期し、カード領域Rの長さ(m)及び幅方向の余白の長さ(n)に応じたタイミングで切断刃61、62が協働することで、正確な位置で用紙が切断されるようになっている。
【0039】
カッタ機構60の下流には、複数の搬送ローラ43を介し、スリッタ機構70が設けられる。
スリッタ機構70は、用紙4を搬送方向に向けて縦方向に裁断するための機構であり、互いに逆方向に回転する一対の回転刃71、72によって構成される。
回転刃71,72は、搬送路40を挟んで上下に設けられており、回転する刃先に沿って用紙4が搬送されることで、用紙4が搬送方向に裁断される。回転刃71、72は、用紙4に設けられるべき裁断線の数に応じ、搬送路40の幅方向に複数配置されている(図9参照)。
【0040】
このスリッタ機構70は、スリッタユニットとして筐体内に収容されており、用紙4のレイアウト16(図2参照)に応じたスリットユニットを、適宜取り換えて使用するものであるが、本実施形態のように、用紙4の両側と中央に余白部(即ち、ドブ)を有するレイアウト16の場合、図9に示すように、両端に縁落とし用の回転刃71a、72aを設け、中央にドブ落とし用の回転刃71b,72bを設けた構成が採用される。
【0041】
これらの回転刃71,72の回転軸は、少なくとも一方に設けられた駆動手段によって回転されるが、一方の回転刃72a,72bはボス73を介して設けられた弾性部材74によって、他方の回転刃71a,71bに向けて付勢されているので、夫々の回転刃71,72の周縁同士が互いに摺り合い、その摺り合った隙間を用紙3が通過することで、搬送方向に裁断されるようになっている。
本実施形態では、両端の縁落とし用の回転刃を、片刃厚刃(71a)と薄刃(72a)のセットとして構成し、中央のドブ落とし用の回転刃を両刃厚刃(71b)と、その両側に配された2枚の薄刃(72b,72b)として構成している。
【0042】
ドブ落とし用の回転刃71b、72bの下流には、切断された余白部9の切り屑が回り込むのを防止するためのガイド部材75が設けられており、切り屑は屑箱81に収容されるようになっている。
余白部が切り落とされて出来たカード5は、排出部80からハウジング30の外部へと排出される。
排出部80には、カードサイズに応じた収容部を有するカード受け部材82が取り付けられており、カードが1枚ずつ積み重ねられた状態で排出されるようになっている。
【0043】
上記構成のカード作成システムによって、カードを作成する方法を説明する。
先ず、作成しようとするカードに関する情報をコンピュータ装置10の画面11を介して入力する。
すると、入力されたカード情報Dに基づいて印刷情報Eが作成され、印刷指示の信号を受けて、その印刷情報Eに基づいた印刷が用紙2に施される。
そして、印刷された用紙4を裁断機6の給紙トレイ51に供給し、裁断スイッチ(電源スイッチ)を入れることで、給紙ローラ41が回転し、用紙4が1枚ずつ搬送される。
【0044】
給紙トレイ51から送り出される用紙4には、カード情報Dと共に、カード領域R1の最先端を示す目印(即ち、カットマーク18)と、切り落とされるべき余白位置を示す目印(即ち、ドブ用カットマーク19)とが印刷されており、先ず、余白位置検出センサS2によって、スリッタ機構70によって裁断されるべき余白9の位置が検出され、スリッタ機構の回転刃71b、72bの位置に適合するように、搬送路40上に設けられた位置調節装置51aが、用紙4を幅方向に移動させる。
【0045】
そして、搬送制御ローラ42の手前の先端位置センサS1によってカットマーク18が検出されることで、搬送制御ローラ42が駆動され、カッタ機構60へと所定のタイミングで用紙4が供給される。
この場合、搬送方向最先端の切断ラインL1となる位置を検出させるためのカットマーク18は、カード領域R1の上端の縁部から所定距離Mだけ離れた部位に付されているので、その距離Mに相当するタイムラグで、搬送制御ローラ42による送り出しがなされ、カード領域R1の上端の縁部が切断刃61,62の位置に達し、切断される。
【0046】
なお、先端位置を示すカットマーク18a,18bは、用紙4の上端位置と下端位置の2箇所(即ち、カードが作成される領域を中心として回転対象となる位置)に設けられているので、用紙の上下を間違えて給紙トレイ51に入れてしまった場合でも、正しい位置で裁断される。
その後、スリッタ機構70によって、搬送方向に沿って切断され、排出部80から所定大のカード5が排出される。
給紙トレイ51から給紙ローラ41へと向かう途上で、紙詰まりが発生した場合は、筺体52を持ち上げて給紙ローラ41を開放するが、この際、筺体52の外壁面に設けられた突起部53、53が、軸受部材54、54のガイド孔55、55内を移動し、その上端部において停止する。これによって、詰まった紙を取り除くのに必要な分、給紙ローラ41が持ち上げられる。
【0047】
紙詰まりが奥まで達している場合は、更に力を入れて、筺体52を持ち上げる。
すると、軸受部材54,45が上昇し、それに支承されている搬送制御ローラ42が上昇する。この際、搬送制御ローラ42の回転軸42aは、ハウジング30の内壁面に設けられた長孔32、32内を移動するので、搬送制御ローラ42の昇降範囲が規制され、制御ローラ42が過度に持ち上げられるのを防止できる。
このように、詰まった紙を引き抜きながら筺体42を持ち上げる、という単一の動作の中で、持ち上げる際の力の量を段階的に変えることによって、給紙ローラ41の開放と、搬送制御ローラ42の開放を独立して行うことが可能となる。これによって、ローラ41、42が必要以上に持ち上げられ、押圧設計や搬送制御機能にくるいが生ずるのを防止できる。
【0048】
なお、本発明において、先端位置情報は、カード裁断機6における搬送方向の先端に位置すべき上部カード領域R1の縁部を示すものであれば、如何なるものであってもよく、例えば図10に示すように、ドブ用カットマーク19’を、上部カード領域R1の上端部に設け、そのカットマーク19’を先端位置検出センサS1で検出することで、裁断開始信号が出力されるようにしてもよい。
また、本実施形態では上部と下部の2箇所に先端位置表示を設けたが、上部のみに先端位置情報を設けてもよい。
さらに、搬送制御ローラの搬送制御は、カッタ機構と連動しながら用紙の送り出し量を制御するものであれば良く、何れか一方の駆動モータによって制御しても良いし、双方の駆動モータによって制御してもよい。
【実施例2】
【0049】
図11は、本発明の第2実施形態に係るカード作成システムの流れを示すフローチャートである。
このカード作成システムは、作成するカードの形状やレイアウトが第1実施形態のものとは異なり、そのレイアウトに合わせた印刷情報がコンピュータ装置によって作成される点、用紙レイアウトに応じた構成のカード裁断機106が採用されている点、そのカード裁断機106に歪み調節装置151aを設けた点を除き、第1実施形態のものと同一である。以下、同一構成のものについては、同一の符号を付すことで、その説明を省略する。
【0050】
即ち、本実施形態において作成されるカードは、用紙を横方向(即ち、幅方向)に切断して作成されるものであり、カードに表示されるべきカード情報Dには、少なくとも1つの文字列が含まれている。
このようなカード情報Dが印刷される際に、用紙2が歪んだ状態でプリンタ20内を通過すると、カード情報Dが歪んだ状態で印刷されてしまうが、このような用紙であっても、本実施形態のシステムにおいては、カード情報Dの文字列と平行(又は垂直)に切断されるようになっている。
【0051】
本実施形態におけるカード印刷システム103において作成される印刷情報Eには、カード領域Rにカード情報Dを表示させるための情報と、カード裁断機106への挿入方向の先端に位置すべき上部カード領域R1の縁部から所定距離離れた部位に、先端位置を示すカットマーク118を表示するための情報が含まれる。
このカットマーク118は、用紙に設けられるべき切断ラインの最先端を示す情報であると共に、印刷歪みを検出するための情報として利用されるものであり、カード情報Dの文字列と平行な直線として表される。
【0052】
このような印刷情報Eに従って、プリンタ20により用紙2が印刷されるが、プリンタ20内で歪みが生じ、カード情報Dの文字列が用紙の端部に対して所定の角度(θ)を持った状態で印刷されてしまうことがある(図12参照)。
このような用紙4がカード裁断機106に供給された場合であっても、本実施形態に係るカード作成システムにおいては、歪み検出用のセンサS3によって、印刷歪みの角度を検出し、用紙の向きが微調整されるようになっている。
【0053】
以下、本実施形態に係るカード裁断機106の構成について、第一実施形態との差異点を中心に説明する。
図13は、本実施形態に係るカード裁断機106の構成を示したものである。
このカード裁断機106は、カード印刷システムによって作成された用紙4を搬送するための搬送路40上に、給紙機構50、カッタ機構60、排出部80を順次設けたものである。本実施形態で採用されるレイアウトは、用紙の幅方向全域にカード領域Rを設けるものであり、縦方向に裁断されるべきラインが存在しないので、スリッタ機構は不要となる。また、裁断されるべき用紙4には、縦方向の余白が存在しないので、余白位置検出センサも不要となる。
【0054】
本実施形態では、先端位置を検出するための先端位置センサS1の他に、印刷歪みを検出するためのセンサS3が設けられている。
即ち、このカード裁断機106には、用紙4に付されたカットマーク118を読み取ることができる位置に、歪み検出用のセンサS3が設けられており、そのセンサS3によって検出された歪み量情報に基づいて、歪み調節装置151aが、後述するトレイ51から搬送路40へと供給される用紙4の位置を調節するように設計されている。
【0055】
この歪み制御機構としては、カットマーク118と用紙の先端縁との成す角度(θ)を検出し、そのズレ角θが0度になるように、用紙4の位置を幅方向Fに移動させるアクチュエータを有するものであれば如何なる構成であってもよく、例えば、給紙トレイ51の側壁面に設けられた当接面(151a)であってもよい。この当接面(151a)は、給紙トレイ51の上流側に設けられた回動支軸を中心に、歪み量に応じた角度だけ回動するようになっており、その当接面151aにガイドされながら、給紙ローラ41、搬送制御ローラ42へと供給されることで、カード情報Dの文字列と平行に切断されるようになっている。
【0056】
上記構成のカード作成システムによって、カードを作成する方法を説明する。
コンピュータ装置10の画面11を介してカード情報D等を入力することで、印刷情報Eが作成され、印刷指示の信号を受けて、その印刷情報Eに基づいた印刷が用紙2に施される。
そして、印刷された用紙4を裁断機106の給紙トレイ51に供給し、裁断スイッチを入れる。
すると、給紙ローラ41が回転し、用紙4が1枚ずつ搬送されるが、この際、歪み検出センサS3によって歪みの角度を測定し、その角度が閾値以上であることが検出されると、カットマーク118に対して直角になる方向Fへと当接面(151a)が回動し、用紙4の向きを修正する。
【0057】
そして、搬送制御ローラ42の手前の先端位置センサS1によって、カットマーク118が検出されることで、搬送制御ローラ42が駆動され、用紙4の向きを保った状態で、カッタ機構60へと供給される。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、事務用に限らず、あらゆる産業分野で使用されるカードの作成に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード(5)としての領域と該カード領域(R)が所定サイズの用紙(2)に配置されるレイアウト(16)とを示す表示部(11)と、該表示部(11)を介して前記カード領域(R)に表示すべきカード情報(D)を入力する入力部(12)と、前記カード情報(D)を前記用紙(2)に印刷させるための印刷情報(E)を作成する印刷情報作成手段(14)と、該印刷情報(E)にもとづいて前記用紙(2)に前記カード情報(D)を印刷するプリンタ(20)と、からなるカード印刷システム(3)と、
該カード印刷システム(3)によって作成された用紙(4)を搬送する搬送機構と、搬送路(40)の途中に設けられた切断刃(61,62)によって前記用紙(40)を前記カード情報(D)ごとに幅方向に切断するカッタ機構(60)と、を含んで構成されるカード裁断機(6)と、からなるカード作成システム(1)であって、
前記印刷情報(E)には、前記カード裁断機(6)における搬送方向の先端に位置すべき上部カード領域(R1)の縁部を示す先端位置情報(18)が含められており、該先端位置情報(18)が前記カード情報(D)と共に前記用紙(2)に印刷され、
前記カード裁断機(6)は、前記用紙(4)に印刷された前記先端位置情報(18)を検出するセンサ(S1)を備え、該センサ(S1)が前記先端位置情報(18)を検出した際に出力される切断開始信号に基づいて前記カッタ機構(60)による切断が開始されるように構成したことを特徴とするカード作成システム。
【請求項2】
前記カード裁断機(6)は、前記カード領域(R)以外の余白部を、前記用紙の搬送方向に沿って切り落とすスリッタ機構(70)を有し、
前記カード印刷システム(3)は、切り落とされることとなる前記余白部(9)に前記先端位置情報(19)が設けられるように、前記印刷情報(E)を作成することを特徴とする請求項1に記載のカード作成システム。
【請求項3】
前記先端位置情報(18)には、前記上部カード領域(R1)の縁部を示す第1の先端位置表示(18a)と、該上部カード領域の縁部とは回転対称となる下部カード領域(R4)の縁部を示す第2の先端位置表示(18b)と、が含められることを特徴とする請求項2に記載のカード作成システム。
【請求項4】
前記カード情報(D)には、少なくとも1つの文字列が含まれており、
前記先端位置情報(18)を、前記文字列の並びと平行な直線として構成し、
該直線の搬送方向に対する角度を検出することで、前記直線に対して切断方向が平行又は直角になるように、搬送される前記用紙(4)の向きを調節する調節手段を前記カード裁断機(6)に設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの請求項に記載のカード作成システム。
【請求項5】
所定サイズの用紙(2)にカード情報(D)を複数印刷し、該用紙(4)を前記カード情報(D)ごとに裁断して所定大のカード(5)を作成するカード作成システム(1)に使用され、
カード(5)としての領域(R)と該カード領域(R)が前記用紙(2)に配置されるレイアウト(16)とを示す表示部(11)と、
該表示部(11)を介して前記カード領域(R)に表示すべきカード情報(D)を入力する入力部(12)と、
前記カード情報(D)を前記用紙(2)に印刷するための印刷情報(E)を作成する印刷情報作成手段(14)と、
該印刷情報(E)にもとづいて前記用紙(2)に前記カード情報(D)を印刷するプリンタ(20)と、を含んで構成されるカード印刷システム(3)であって、
前記印刷情報(E)に、前記カード裁断機(6)での搬送方向の先端に位置すべき前記カード領域(R1)の縁部を示す先端位置情報(18)を含め、該先端位置情報(18)が前記カード情報(D)と共に前記用紙(2)に印刷されるようにしたことを特徴とするカード印刷システム。
【請求項6】
前記カード領域(R)以外の余白部を、前記用紙(2)の搬送方向に沿って切り落とされるように構成されたカード作成システム(1)において使用されるカード印刷システムであって、
切り落とされることとなる前記余白部(9)に前記先端位置情報(18)が設けられるように、前記印刷情報(E)を作成することを特徴とする請求項5に記載のカード印刷システム。
【請求項7】
所定サイズの用紙(2)にカード情報(D)を複数印刷し、該印刷された用紙(4)を裁断して前記カード情報(D)を表示したカード(5)を作成するカード作成システム(1)に使用され、
複数のカード情報(D)が印刷された所定サイズの用紙(4)を搬送する搬送機構と、搬送路(40)の途中に設けられた切断刃(61,62)によって前記用紙(4)を前記カード情報(D)ごとに搬送方向に直交する方向に切断するカッタ機構(60)と、を含んで構成されるカード裁断機(6)であって、
搬送方向の先端に位置すべきカード領域(R1)の縁部を示す先端位置情報(18)が前記カード情報(D)と共に印刷された用紙(4)が搬送されてきた際に、該先端位置情報(18)を検出することができるセンサ(S1)を設け、該センサ(S1)が前記先端位置情報(18)を検出した際に出力される切断開始信号に基づいて前記カッタ機構(60)による切断が開始されるように構成したことを特徴とするカード裁断機。
【請求項8】
前記搬送機構は、用紙供給部(51)から用紙を1枚ずつ送り出す給紙ローラ(41)と、該給紙ローラ(41)の下流に設けられて前記用紙(4)を所定の押圧力を加えながら前記切断刃(61,62)に供給する搬送制御ローラ(42)と、を含んで構成されており、
前記センサ(S1)から出力される切断開始信号に基づいて、前記搬送制御ローラ(42)が、前記切断刃(61,62)に前記用紙(4)を送り出すように構成されたことを特徴とする請求項7に記載のカード裁断機。
【請求項9】
前記給紙ローラ(41)は、ハウジング(30)に回動可能に取り付けられた筺体(52)内に収容されており、
該筺体(52)の外壁に突起部(53)を設けると共に、
該突起部(53)の移動範囲を規制するガイド部(55)を備えると共に前記搬送制御ローラ(42)の回転軸(42a)を支承する軸受部材(54)を設け、
該軸受部材(54)を、前記ハウジング(30)に設けられた長孔(32)に沿って上下動可能に構成したことを特徴とする請求項8に記載のカード裁断機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−73381(P2011−73381A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−229122(P2009−229122)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(309035408)インターテクノ株式会社 (4)
【Fターム(参考)】